JPH06172870A - 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
超深絞り用冷延鋼板の製造方法Info
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- JPH06172870A JPH06172870A JP35198692A JP35198692A JPH06172870A JP H06172870 A JPH06172870 A JP H06172870A JP 35198692 A JP35198692 A JP 35198692A JP 35198692 A JP35198692 A JP 35198692A JP H06172870 A JPH06172870 A JP H06172870A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 一層のr値の改善を図った超深絞り用冷延鋼
板を比較的容易な製造条件で製造できる方法を提供す
る。 【構成】 C:0.0025%以下、Mn:0.2〜1.5
%、S:0.01%以下、N:0.004%以下、Al:
0.01〜0.1%、Ti:0.05%以下、Nb:0.00
1〜0.02%を含有し、かつ、Ti>4C+3.43N
+1.5Sの関係を満たし、必要に応じて更にB:0.0
005〜0.002%を含有し、残部がFe及び不可避的
不純物元素よりなる鋼に対し、1100〜1300℃の
範囲に加熱し、かつ、該加熱温度及び熱間仕上げ圧延入
側温度が以下の(1)式及び(2)式の条件を満足し、仕上
げ温度をAr3−30℃以上とする条件で圧延を行い、4
00〜750℃の温度範囲で巻取り、次いで酸洗し、冷
間圧延、焼鈍を行うことを特徴としている。 【化1】 【化2】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、S:鋼のS量(wt%)、
Ti*:鋼のTi量(wt%)−3.43×N量(wt%)、x:
加熱温度(℃+273)、T:熱間仕上げ圧延入側温度
(℃+273)。
板を比較的容易な製造条件で製造できる方法を提供す
る。 【構成】 C:0.0025%以下、Mn:0.2〜1.5
%、S:0.01%以下、N:0.004%以下、Al:
0.01〜0.1%、Ti:0.05%以下、Nb:0.00
1〜0.02%を含有し、かつ、Ti>4C+3.43N
+1.5Sの関係を満たし、必要に応じて更にB:0.0
005〜0.002%を含有し、残部がFe及び不可避的
不純物元素よりなる鋼に対し、1100〜1300℃の
範囲に加熱し、かつ、該加熱温度及び熱間仕上げ圧延入
側温度が以下の(1)式及び(2)式の条件を満足し、仕上
げ温度をAr3−30℃以上とする条件で圧延を行い、4
00〜750℃の温度範囲で巻取り、次いで酸洗し、冷
間圧延、焼鈍を行うことを特徴としている。 【化1】 【化2】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、S:鋼のS量(wt%)、
Ti*:鋼のTi量(wt%)−3.43×N量(wt%)、x:
加熱温度(℃+273)、T:熱間仕上げ圧延入側温度
(℃+273)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超深絞り用冷延鋼板の
製造方法に関し、特にランクフォード値(r値)の改善を
可能にしたものである。
製造方法に関し、特にランクフォード値(r値)の改善を
可能にしたものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
部品、特にフェンダー、オイルパン等の部品の成形では
深絞り性が要求され、従来から、r値が2.0前後の超
深絞り用冷延鋼板が使用されてきた。
部品、特にフェンダー、オイルパン等の部品の成形では
深絞り性が要求され、従来から、r値が2.0前後の超
深絞り用冷延鋼板が使用されてきた。
【0003】従来、上記のような超深絞り用冷延鋼板と
しては、極低C鋼にC或いはNを十分固着するに必要な
Ti或いはNbを添加したIF鋼(Interstitial Free
Steel)がよく知られている。しかしながら、これらの
IF鋼においては、TiはN、S及びCの総量の原子当
量比以下の添加では固溶Cが残存し、十分な特性を得る
ことができないと言われてきた。更に近年、ユーザーニ
ーズの多様化、或いはファッション性の追及に伴い、一
層高度のプレス成形性の求められる部品が増加しつつあ
る。
しては、極低C鋼にC或いはNを十分固着するに必要な
Ti或いはNbを添加したIF鋼(Interstitial Free
Steel)がよく知られている。しかしながら、これらの
IF鋼においては、TiはN、S及びCの総量の原子当
量比以下の添加では固溶Cが残存し、十分な特性を得る
ことができないと言われてきた。更に近年、ユーザーニ
ーズの多様化、或いはファッション性の追及に伴い、一
層高度のプレス成形性の求められる部品が増加しつつあ
る。
【0004】このため、例えば、特公昭61−3237
5号では、Ti及びNbの複合添加によりNをTiで固着
し、CをNbで固着することによって耐2次加工脆性に
良好な超深絞り用鋼板を製造できると記載されている
が、最近のユーザーニーズに対応し得るr値2.0以上
を得るのは困難である。
5号では、Ti及びNbの複合添加によりNをTiで固着
し、CをNbで固着することによって耐2次加工脆性に
良好な超深絞り用鋼板を製造できると記載されている
が、最近のユーザーニーズに対応し得るr値2.0以上
を得るのは困難である。
【0005】また、最近では、r値向上を目的として、
C、N及びSの低減の方向にあり、製鋼精錬のコストア
ップが必須になってきている。
C、N及びSの低減の方向にあり、製鋼精錬のコストア
ップが必須になってきている。
【0006】以上のように、従来の超深絞り用冷延鋼板
では、Ti添加IF鋼及びTi−Nb複合添加IF鋼によ
って或る程度の前進が得られたとは言え、r値を代表と
する各種特性値のより一層の向上、それに伴う操業条件
の緩和、歩留りの向上等、残された課題も多い。
では、Ti添加IF鋼及びTi−Nb複合添加IF鋼によ
って或る程度の前進が得られたとは言え、r値を代表と
する各種特性値のより一層の向上、それに伴う操業条件
の緩和、歩留りの向上等、残された課題も多い。
【0007】本発明は、かゝる状況に鑑みて、一層のr
値の改善を図った超深絞り用冷延鋼板の製造方法を提供
することを目的とするものである。
値の改善を図った超深絞り用冷延鋼板の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、r値を更に改善で
き、製造条件が比較的容易な超深絞り用冷延鋼板の製造
方法を見い出して、ここに本発明を完成したものであ
る。
を解決するために鋭意検討した結果、r値を更に改善で
き、製造条件が比較的容易な超深絞り用冷延鋼板の製造
方法を見い出して、ここに本発明を完成したものであ
る。
【0009】すなわち、本発明は、C:0.0025%
以下、Mn:0.2〜1.5%、S:0.01%以下、N:
0.004%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.0
5%以下、Nb:0.001〜0.02%を含有し、か
つ、Ti>4C+3.43N+1.5Sの関係を満たし、
必要に応じて、更にB:0.0005〜0.002%を含
有し、残部がFe及び不可避的不純物元素よりなる鋼に
対し、1100〜1300℃の範囲に加熱し、かつ、該
加熱温度及び熱間仕上げ圧延入側温度が以下の(1)式及
び(2)式の条件を満足し、仕上げ温度をAr3−30℃以
上とする条件で圧延を行い、400〜750℃の温度範
囲で巻取り、次いで酸洗し、冷間圧延、焼鈍を行うこと
を特徴とする超深絞り用冷延鋼板の製造方法を要旨とし
ている。
以下、Mn:0.2〜1.5%、S:0.01%以下、N:
0.004%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:0.0
5%以下、Nb:0.001〜0.02%を含有し、か
つ、Ti>4C+3.43N+1.5Sの関係を満たし、
必要に応じて、更にB:0.0005〜0.002%を含
有し、残部がFe及び不可避的不純物元素よりなる鋼に
対し、1100〜1300℃の範囲に加熱し、かつ、該
加熱温度及び熱間仕上げ圧延入側温度が以下の(1)式及
び(2)式の条件を満足し、仕上げ温度をAr3−30℃以
上とする条件で圧延を行い、400〜750℃の温度範
囲で巻取り、次いで酸洗し、冷間圧延、焼鈍を行うこと
を特徴とする超深絞り用冷延鋼板の製造方法を要旨とし
ている。
【化3】
【化4】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、 S:鋼のS量(wt%)、 Ti*:鋼のTi量(wt%)−3.43×N量(wt%)、 x:加熱温度(℃+273)、 T:熱間仕上げ圧延入側温度(℃+273)。
【0010】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0011】
【0012】まず、本発明をなすに至った知見は以下の
とおりである。
とおりである。
【0013】すなわち、極低C−IF鋼において、加熱
温度に応じたMn量及びTi量を適量添加することによ
り、HDR或いはスラブ再加熱時から仕上げ圧延を行う
までに、できる限り、Sを固溶させずに、MnSとして
析出させることにより、圧延冷却過程で析出する微細析
出物を減少させることができる。その結果、冷延後の再
結晶焼鈍時の粒成長性を向上させることができ、高r値
が得られることを見い出した。
温度に応じたMn量及びTi量を適量添加することによ
り、HDR或いはスラブ再加熱時から仕上げ圧延を行う
までに、できる限り、Sを固溶させずに、MnSとして
析出させることにより、圧延冷却過程で析出する微細析
出物を減少させることができる。その結果、冷延後の再
結晶焼鈍時の粒成長性を向上させることができ、高r値
が得られることを見い出した。
【0014】また、粒成長性を向上させるには、焼鈍加
熱時の固溶S、N及び固溶Cが少ないほど良好である
が、Ti添加量が(1.5S+3.43N+4C)以上で、
かつ、C量が30ppm以下の場合、加熱時の固溶Sが2
0ppm以下であれば、微細析出物を低減し、高r値を得
るために必要な粒成長性を確保できることを知見した
(図1)。
熱時の固溶S、N及び固溶Cが少ないほど良好である
が、Ti添加量が(1.5S+3.43N+4C)以上で、
かつ、C量が30ppm以下の場合、加熱時の固溶Sが2
0ppm以下であれば、微細析出物を低減し、高r値を得
るために必要な粒成長性を確保できることを知見した
(図1)。
【0015】一方、本鋼では、粒成長性が良好なため、
熱延板粒径が粗大になり易く、高r値を得るには不利で
あるが、適量のNb或いはBを添加することにより、比
較的粒成長性を損なうことなく、熱延板粒径を微細化で
きることも知見した。また、本鋼では、比較的高温から
MnSが析出するため、熱鋼片直送圧延(HDR)に適し
ていることも知見した。これらによって、製鋼精錬に比
較的無理なく、超深絞り性冷延鋼板を得られることがで
きる。
熱延板粒径が粗大になり易く、高r値を得るには不利で
あるが、適量のNb或いはBを添加することにより、比
較的粒成長性を損なうことなく、熱延板粒径を微細化で
きることも知見した。また、本鋼では、比較的高温から
MnSが析出するため、熱鋼片直送圧延(HDR)に適し
ていることも知見した。これらによって、製鋼精錬に比
較的無理なく、超深絞り性冷延鋼板を得られることがで
きる。
【0016】本発明は以上の知見に基づいて更に詳細な
検討を加えて完成したものであるが、まず、本発明にお
ける鋼の化学成分の限定理由を説明する。
検討を加えて完成したものであるが、まず、本発明にお
ける鋼の化学成分の限定理由を説明する。
【0017】C:従来のIF鋼は0.0030%程度の
Cを含み、それを固定するに十分なTiを添加して初め
て高r値が得られていた。これは、固溶Cが冷延若しく
は回復再結晶過程で転位の移動に影響を及ぼし、(11
1)集合組織の発達を抑制することがその原因と知られ
ている。しかし、粒成長性を向上させるのはC量はでき
るだけ少ない方が良いので、本発明では、C量を0.0
025%以下にする。これにより、その析出及び固定の
ために添加する炭化物形成元素の絶対量を少なくするこ
とができ、析出物の量も低減できる。
Cを含み、それを固定するに十分なTiを添加して初め
て高r値が得られていた。これは、固溶Cが冷延若しく
は回復再結晶過程で転位の移動に影響を及ぼし、(11
1)集合組織の発達を抑制することがその原因と知られ
ている。しかし、粒成長性を向上させるのはC量はでき
るだけ少ない方が良いので、本発明では、C量を0.0
025%以下にする。これにより、その析出及び固定の
ために添加する炭化物形成元素の絶対量を少なくするこ
とができ、析出物の量も低減できる。
【0018】Mn:Mnは高温から硫化物を形成し、固溶
S量を低減し、かつ、微細析出物を低減するに重要な元
素である。この効果を発揮するには少なくとも0.2%
以上を添加する必要がある。しかし、多量に添加すると
r値が劣化するので、その上限を1.5%とする。
S量を低減し、かつ、微細析出物を低減するに重要な元
素である。この効果を発揮するには少なくとも0.2%
以上を添加する必要がある。しかし、多量に添加すると
r値が劣化するので、その上限を1.5%とする。
【0019】Ti:TiはN及びCを固定するに必要な元
素であり、これらを固定するには少なくともS、N及び
Cの原子等量比以上添加する必要がある。すなわち、T
i>4C+3.43N+1.5Sの関係を満たすように添
加する。しかし、0.05%を超えると延性が低下する
だけでなく、コストアップになるので、0.05%を上
限とする。
素であり、これらを固定するには少なくともS、N及び
Cの原子等量比以上添加する必要がある。すなわち、T
i>4C+3.43N+1.5Sの関係を満たすように添
加する。しかし、0.05%を超えると延性が低下する
だけでなく、コストアップになるので、0.05%を上
限とする。
【0020】S:S量を増加すると析出する硫化物の絶
対量も増加し、伸びフランジ性に代表される局部延性を
劣化させるため、S量は0.01%以下に抑制しなけれ
ばならない。
対量も増加し、伸びフランジ性に代表される局部延性を
劣化させるため、S量は0.01%以下に抑制しなけれ
ばならない。
【0021】Al:Alは脱酸に必要な元素であり、十分
に脱酸を行うには最低0.01%のAlが必要である。し
かし、0.1%を超えると脱酸効果が飽和に達するだけ
でなく、アルミ系介在物が発生し、成形性を劣化させる
ので、0.1%を上限とする。
に脱酸を行うには最低0.01%のAlが必要である。し
かし、0.1%を超えると脱酸効果が飽和に達するだけ
でなく、アルミ系介在物が発生し、成形性を劣化させる
ので、0.1%を上限とする。
【0022】N:Nの増加に伴いこれを固定するに必要
なTiの添加量が多くなり、コストアツプを招く他、析
出物量も増加し、粒成長性が劣化し、r値の向上が得に
くくなるため、できるだけ低レベル、好ましくは0.0
02%以下が望ましいが、所望の材質を得るに必要な最
低限の値が0.004%であることから、N量は0.00
4%以下とする。
なTiの添加量が多くなり、コストアツプを招く他、析
出物量も増加し、粒成長性が劣化し、r値の向上が得に
くくなるため、できるだけ低レベル、好ましくは0.0
02%以下が望ましいが、所望の材質を得るに必要な最
低限の値が0.004%であることから、N量は0.00
4%以下とする。
【0023】Nb:Nbはオーステナイトの再結晶を抑制
し、熱延板粒径を細粒化することによりr値を向上させ
る効果がある。そのためには少なくとも0.001%以
上が必要である。一方、IF鋼では一般にCを固着する
ために用いられるが、NbCは微細で粒成長性を抑制す
る作用がある。したがって、Nbの適正添加量は、Ti添
加量によって変化するが、0.02%以下にすれば、粒
成長性は比較的良好であるので、これを上限とする。
し、熱延板粒径を細粒化することによりr値を向上させ
る効果がある。そのためには少なくとも0.001%以
上が必要である。一方、IF鋼では一般にCを固着する
ために用いられるが、NbCは微細で粒成長性を抑制す
る作用がある。したがって、Nbの適正添加量は、Ti添
加量によって変化するが、0.02%以下にすれば、粒
成長性は比較的良好であるので、これを上限とする。
【0024】B:Bはオーステナイト−フェライト変態
を抑制し、熱延板微細化の効果があるので、必要に応じ
て添加することができる。添加する場合、その効果を得
るには0.0005%以上必要であるが、多量に添加す
ると延性を低下させるので、その範囲を0.0005%
以上、0.002%以下とする。
を抑制し、熱延板微細化の効果があるので、必要に応じ
て添加することができる。添加する場合、その効果を得
るには0.0005%以上必要であるが、多量に添加す
ると延性を低下させるので、その範囲を0.0005%
以上、0.002%以下とする。
【0025】次に本発明の製造条件について説明する。
【0026】本発明鋼は通常行われる転炉等で溶製すれ
ばよい。溶製された溶鋼は鋼片とされるが、その方法と
しては造塊法でも連続鋳造法でもよい。鋼片は室温まで
冷却された後、熱延加熱炉に装入されるが、その際、一
端室温まで冷却せず、直接圧延するHDR法、或いは加
熱炉に装入するHCR法でもよい。鋼片の加熱温度につ
いては、通常の1100〜1300℃でよいが、仕上げ
温度がAr3点−30℃以上を確保できるのであれば、で
きるだけ低いほうが望ましい。
ばよい。溶製された溶鋼は鋼片とされるが、その方法と
しては造塊法でも連続鋳造法でもよい。鋼片は室温まで
冷却された後、熱延加熱炉に装入されるが、その際、一
端室温まで冷却せず、直接圧延するHDR法、或いは加
熱炉に装入するHCR法でもよい。鋼片の加熱温度につ
いては、通常の1100〜1300℃でよいが、仕上げ
温度がAr3点−30℃以上を確保できるのであれば、で
きるだけ低いほうが望ましい。
【0027】但し、加熱温度は次式(1)を満たさなけれ
ばならない。
ばならない。
【化5】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、 S:鋼のS量(wt%)、 x:加熱温度(℃+273)。
【0028】この関係式(1)を満たすことは、すなわ
ち、加熱温度時において鋼中に含まれる固溶SをMnS
として大部分を析出させ、固溶S量を20ppm以下にす
ることを表わしている。
ち、加熱温度時において鋼中に含まれる固溶SをMnS
として大部分を析出させ、固溶S量を20ppm以下にす
ることを表わしている。
【0029】熱延条件は、仕上げ圧延入側温度並びに仕
上げ温度以外は特に制限されない。仕上げ圧延入側温度
の管理は加熱温度と共に重要であって、次式(2)を満た
す必要がある。
上げ温度以外は特に制限されない。仕上げ圧延入側温度
の管理は加熱温度と共に重要であって、次式(2)を満た
す必要がある。
【化6】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、 Ti*:鋼のTi量(wt%)−3.43×N量(wt%)、 T:熱間仕上げ圧延入側温度(℃+273)。
【0030】この関係式(2)を満たすことは、仕上げ圧
延直前ではSの殆どがMnSとして析出しており、TiS
が存在していないことを表わしている。
延直前ではSの殆どがMnSとして析出しており、TiS
が存在していないことを表わしている。
【0031】また、オーステナイト域での圧延終了が比
較的好ましい。仕上げ温度がA3点−30℃未満になる
と、冷延、焼鈍後の特性を害する集合組織が形成される
ので、仕上げ温度はA3点−30℃以上とする。なお、
圧延終了から巻取りまでの冷却は速いほど望ましいが、
特に限定しない。
較的好ましい。仕上げ温度がA3点−30℃未満になる
と、冷延、焼鈍後の特性を害する集合組織が形成される
ので、仕上げ温度はA3点−30℃以上とする。なお、
圧延終了から巻取りまでの冷却は速いほど望ましいが、
特に限定しない。
【0032】巻取り温度は、固溶Cの固定のために規制
することが必要であるが、C量が極めて低い鋼において
は、低巻取りでも残存固溶C量は少なく、r値の低下は
殆どないので、その下限を400℃とする。しかし、巻
取り温度が750℃を超えると高温巻取り温度における
諸問題、例えばスケール、表面欠陥等の問題が発生する
ので、750℃を上限とする。
することが必要であるが、C量が極めて低い鋼において
は、低巻取りでも残存固溶C量は少なく、r値の低下は
殆どないので、その下限を400℃とする。しかし、巻
取り温度が750℃を超えると高温巻取り温度における
諸問題、例えばスケール、表面欠陥等の問題が発生する
ので、750℃を上限とする。
【0033】次に、これを酸洗し、冷間圧延、焼鈍を行
う。冷延条件は特に限定されないが、冷延率が65〜9
0%であれば高いほどr値の向上が得られるので望まし
い。最低限65%の冷延を加えれば所望の特性が得ら
れ、一方、90%以上の冷延は通常のタンデムミルで1
回の圧延で完了することは不可能である。焼鈍条件は均
熱温度が再結晶温度以上、Ar3点未満の範囲であれば、
加熱、冷却条件は特に規制する必要がない。Ar3点未満
を超えてオーステナイト域まで加熱するとγ→α変態時
にランダム核生成をもたらし、極端にγ値が劣化するの
で留意する。
う。冷延条件は特に限定されないが、冷延率が65〜9
0%であれば高いほどr値の向上が得られるので望まし
い。最低限65%の冷延を加えれば所望の特性が得ら
れ、一方、90%以上の冷延は通常のタンデムミルで1
回の圧延で完了することは不可能である。焼鈍条件は均
熱温度が再結晶温度以上、Ar3点未満の範囲であれば、
加熱、冷却条件は特に規制する必要がない。Ar3点未満
を超えてオーステナイト域まで加熱するとγ→α変態時
にランダム核生成をもたらし、極端にγ値が劣化するの
で留意する。
【0034】本発明による超深絞り用冷延鋼板は、冷延
前にC、NがTiによって殆ど固定され、冷延、焼鈍後
も殆ど分解することがないため、過時効処理は特に必要
ではないが、現状の連続焼鈍ラインに設置されている過
時効帯を通板し、通常のAlキルド鋼に採用されている
ような過時効処理を加えても何ら材質を劣化させるもの
ではない。
前にC、NがTiによって殆ど固定され、冷延、焼鈍後
も殆ど分解することがないため、過時効処理は特に必要
ではないが、現状の連続焼鈍ラインに設置されている過
時効帯を通板し、通常のAlキルド鋼に採用されている
ような過時効処理を加えても何ら材質を劣化させるもの
ではない。
【0035】次に本発明の実施例を示す。
【0036】
【0037】表1に示した化学成分の供試鋼を表2及び
表3の条件で熱間圧延した後、巻取り、酸洗後、80%
の圧下率で冷間圧延を施し、板厚0.8mmの冷延板を得
た。この冷延板に850℃×1分の焼鈍を施し、調質圧
延を1%施した後、引張試験を行った。表2及び表3に
試験結果をr値と共に示す。
表3の条件で熱間圧延した後、巻取り、酸洗後、80%
の圧下率で冷間圧延を施し、板厚0.8mmの冷延板を得
た。この冷延板に850℃×1分の焼鈍を施し、調質圧
延を1%施した後、引張試験を行った。表2及び表3に
試験結果をr値と共に示す。
【0038】表2において、試験No.1、No.2、No.
4及びNo.6はいずれも本発明材であって、優れた深絞
り性を有していることがわかる。これらに対し、比較材
No.3は圧延温度が低く、深絞り性に不利な圧延集合組
織が形成されたため、高い深絞り性が得られない。比較
材No.5は巻取温度が低く、固溶Cが存在するために高
い深絞り性が得られない。また、その他の比較材はいず
れも微細析出物の量が多く、粒成長性が悪いために優れ
た深絞り性を得ることができない。
4及びNo.6はいずれも本発明材であって、優れた深絞
り性を有していることがわかる。これらに対し、比較材
No.3は圧延温度が低く、深絞り性に不利な圧延集合組
織が形成されたため、高い深絞り性が得られない。比較
材No.5は巻取温度が低く、固溶Cが存在するために高
い深絞り性が得られない。また、その他の比較材はいず
れも微細析出物の量が多く、粒成長性が悪いために優れ
た深絞り性を得ることができない。
【0039】表3はB添加鋼についての例である。No.
10、No.11、No.13及びNo.15はいずれも本発
明材であって、優れた深絞り性を有している。これらに
対し、比較材のNo.12及びNo.14は圧延温度が低
く、深絞り性に不利な圧延集合組織が形成されたため、
高い深絞り性を得ることができない。比較材No.16は
巻取温度が低く、固溶Cが存在するために高い深絞り性
が得られない。比較材No.17はB添加量が多く、粒成
長性が低いために優れた深絞り性を得ることができな
い。
10、No.11、No.13及びNo.15はいずれも本発
明材であって、優れた深絞り性を有している。これらに
対し、比較材のNo.12及びNo.14は圧延温度が低
く、深絞り性に不利な圧延集合組織が形成されたため、
高い深絞り性を得ることができない。比較材No.16は
巻取温度が低く、固溶Cが存在するために高い深絞り性
が得られない。比較材No.17はB添加量が多く、粒成
長性が低いために優れた深絞り性を得ることができな
い。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
r値を更に改善した超深絞り用冷延鋼板を比較的容易な
製造条件で製造できるので、自動車ボディ、オイルパン
等に用いるプレス加工用鋼板のプレス加工性改善に寄与
する効果は大きい。
r値を更に改善した超深絞り用冷延鋼板を比較的容易な
製造条件で製造できるので、自動車ボディ、オイルパン
等に用いるプレス加工用鋼板のプレス加工性改善に寄与
する効果は大きい。
【図1】実施例における本発明材の鋼Aのスラブ加熱温
度における計算より求めた固溶C量とr値の関係を示す
図である。
度における計算より求めた固溶C量とr値の関係を示す
図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で(以下、同じ)、C:0.002
5%以下、Mn:0.2〜1.5%、S:0.01%以下、
N:0.004%以下、Al:0.01〜0.1%、Ti:
0.05%以下、Nb:0.001〜0.02%を含有し、
かつ、Ti>4C+3.43N+1.5Sの関係を満た
し、残部がFe及び不可避的不純物元素よりなる鋼に対
し、1100〜1300℃の範囲に加熱し、かつ、該加
熱温度及び熱間仕上げ圧延入側温度が以下の(1)式及び
(2)式の条件を満足し、仕上げ温度をAr3−30℃以上
とする条件で圧延を行い、400〜750℃の温度範囲
で巻取り、次いで酸洗し、冷間圧延、焼鈍を行うことを
特徴とする超深絞り用冷延鋼板の製造方法。 【化1】 【化2】 ここで、Mn:鋼のMn量(wt%)、 S:鋼のS量(wt%)、 Ti*:鋼のTi量(wt%)−3.43×N量(wt%)、 x:加熱温度(℃+273)、 T:熱間仕上げ圧延入側温度(℃+273)。 - 【請求項2】 前記鋼が、更にB:0.0005〜0.0
02%を含有しているものである請求項1に記載の方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35198692A JPH06172870A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35198692A JPH06172870A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06172870A true JPH06172870A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18420993
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35198692A Pending JPH06172870A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | 超深絞り用冷延鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06172870A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6844640B2 (en) * | 2001-08-06 | 2005-01-18 | Hitachi, Ltd. | Electrical equipment for mounting on vehicles, electrical machines, and manufacturing methods of the same |
-
1992
- 1992-12-09 JP JP35198692A patent/JPH06172870A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6844640B2 (en) * | 2001-08-06 | 2005-01-18 | Hitachi, Ltd. | Electrical equipment for mounting on vehicles, electrical machines, and manufacturing methods of the same |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020319 |