JPH06182626A - 高耐食性表面処理方法 - Google Patents
高耐食性表面処理方法Info
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- JPH06182626A JPH06182626A JP33694492A JP33694492A JPH06182626A JP H06182626 A JPH06182626 A JP H06182626A JP 33694492 A JP33694492 A JP 33694492A JP 33694492 A JP33694492 A JP 33694492A JP H06182626 A JPH06182626 A JP H06182626A
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- discharge machining
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- alloy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】耐食性、耐応力腐食割れ性向上のために、放電
加工法を用いて、耐食性の良好な元素、あるいはこれら
の元素を含有する合金又は導電性セラミックスを電極と
し、改質部材表面の前処理としての表面状態調整処理と
高耐食性を有する放電加工合金層の形成を同時に行なう
ことのできる高耐食性表面処理方法を提供すること。 【構成】炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ステンレ
ス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄(Fe)
基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバルト(C
o)基合金からなる被処理対象部材2の表面を、少なく
とも一つの高耐食性元素を有する電極1を用い、油3中
あるいは水3中にて、放電加工処理し、前記部材の初期
表面の除去とこの表面に耐食性に優れた放電加工合金層
7を形成すること。
加工法を用いて、耐食性の良好な元素、あるいはこれら
の元素を含有する合金又は導電性セラミックスを電極と
し、改質部材表面の前処理としての表面状態調整処理と
高耐食性を有する放電加工合金層の形成を同時に行なう
ことのできる高耐食性表面処理方法を提供すること。 【構成】炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ステンレ
ス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄(Fe)
基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバルト(C
o)基合金からなる被処理対象部材2の表面を、少なく
とも一つの高耐食性元素を有する電極1を用い、油3中
あるいは水3中にて、放電加工処理し、前記部材の初期
表面の除去とこの表面に耐食性に優れた放電加工合金層
7を形成すること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽水炉内構造物あるい
は中性子照射を受ける構造物の表面に高耐食性合金層を
形成させる耐食性,耐応力腐食割れ性向上のための表面
改質処理技術に係り、特に軽水炉プラントの長寿命化に
寄与する高耐食性表面処理方法に関する。
は中性子照射を受ける構造物の表面に高耐食性合金層を
形成させる耐食性,耐応力腐食割れ性向上のための表面
改質処理技術に係り、特に軽水炉プラントの長寿命化に
寄与する高耐食性表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、環境により腐食損傷を受ける材料
表面の防食対策技術として、古くは塗料及び電気化学的
手法としてのメッキ法などが活用され、また近年、真空
雰囲気で行なう蒸着,化学蒸着,物理蒸着及びイオン注
入が適用されつつある。これら方法は主として材料表面
に単に耐食性金属皮膜を形成することにあり、材料との
密着性、耐食性を改善する膜を形成するという意味では
十分とは言えない。一方、材料表面を放電加工によって
表面処理する方法が提案されている。例えば、(I)特
開昭62−24916号や(II)特開平2−8311
9号等がある。また、材料表面を溶融して、材料の組成
と整合あるいは材料の表面部のみを高耐食化合金とする
TIGアークあるいはレーザ光を熱源としたTIGアー
ク法あるいはレーザ法などの技術が適用されつつある。
表面の防食対策技術として、古くは塗料及び電気化学的
手法としてのメッキ法などが活用され、また近年、真空
雰囲気で行なう蒸着,化学蒸着,物理蒸着及びイオン注
入が適用されつつある。これら方法は主として材料表面
に単に耐食性金属皮膜を形成することにあり、材料との
密着性、耐食性を改善する膜を形成するという意味では
十分とは言えない。一方、材料表面を放電加工によって
表面処理する方法が提案されている。例えば、(I)特
開昭62−24916号や(II)特開平2−8311
9号等がある。また、材料表面を溶融して、材料の組成
と整合あるいは材料の表面部のみを高耐食化合金とする
TIGアークあるいはレーザ光を熱源としたTIGアー
ク法あるいはレーザ法などの技術が適用されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】腐食環境下にある、あ
るいはこの環境にさらされる恐れのある材料表面及び耐
食性の低下した材料表面の高耐食化にはいくつかの課題
がある。第1に処理表面の洗浄化の問題、第2に高耐食
性を表面に付与するための最適な方法の有無の問題が挙
げられる。処理表面の洗浄化は目的が耐食化とは異なる
手法、例えば機械加工,化学的,電気化学的手法を用い
て行なわれている。しかしながら、耐食性の低下した表
面あるいは腐食生成物に覆われている対象部位、例えば
軽水炉実機の炉内構造物の表面処理においては、放射線
環境下での作業という厳しい条件であるので、高耐食化
表面処理の前処理としての表面洗浄化と表面改質技術が
同時にできる手法が望まれている。また、通常の表面改
質においても表面形状に無関係でかつ除染されていない
表面を表面状態調整加工と高耐食化表面改質加工が同時
にできる技術は、産業上に対する役割が大きい。この課
題を満足させる技術として放電加工による表面処理方法
がある。放電加工に対する入熱は小さく、表面合金化過
程は電極と被表面改質加工物との間の微小放電により電
極及び被表面改質加工物を溶融気化し、また加工液の気
化に伴いその凝固物が被表面改質加工物表面に溶融され
ることにより進むことになる。多数回の重複放電により
表面は合金化されるが、1回の放電表面積及び入熱は小
さい、しかも、非加工域への影響が小さいので、材料の
表面処理方法としては優れている。
るいはこの環境にさらされる恐れのある材料表面及び耐
食性の低下した材料表面の高耐食化にはいくつかの課題
がある。第1に処理表面の洗浄化の問題、第2に高耐食
性を表面に付与するための最適な方法の有無の問題が挙
げられる。処理表面の洗浄化は目的が耐食化とは異なる
手法、例えば機械加工,化学的,電気化学的手法を用い
て行なわれている。しかしながら、耐食性の低下した表
面あるいは腐食生成物に覆われている対象部位、例えば
軽水炉実機の炉内構造物の表面処理においては、放射線
環境下での作業という厳しい条件であるので、高耐食化
表面処理の前処理としての表面洗浄化と表面改質技術が
同時にできる手法が望まれている。また、通常の表面改
質においても表面形状に無関係でかつ除染されていない
表面を表面状態調整加工と高耐食化表面改質加工が同時
にできる技術は、産業上に対する役割が大きい。この課
題を満足させる技術として放電加工による表面処理方法
がある。放電加工に対する入熱は小さく、表面合金化過
程は電極と被表面改質加工物との間の微小放電により電
極及び被表面改質加工物を溶融気化し、また加工液の気
化に伴いその凝固物が被表面改質加工物表面に溶融され
ることにより進むことになる。多数回の重複放電により
表面は合金化されるが、1回の放電表面積及び入熱は小
さい、しかも、非加工域への影響が小さいので、材料の
表面処理方法としては優れている。
【0004】この放電加工による高耐食化表面改質方法
として、従来技術の欄の(I)及び(II)が提案され
ているが、(I)に開示された方法は、放電加工によっ
てシリコン(Si)等のアモルファス層又は微細結晶質
層を被表面改質加工物表面に形成しようというもので、
電極として導電性の銅表面にSi等の層を配設しなけれ
ばならない問題がある。また、(II)に開示された方
法は、放電加工液中に耐酸化性表面改質に寄与するSi
粉末を混入させ放電加工することによって、被表面改質
加工物表面にシリコン(Si)のアモルファス層又は微
細結晶質層を形成しようというものであり、放電加工液
に特殊な処理を施さなければならない問題がある。 ま
た、TIGアーク法あるいはレーザ法の技術を単独で適
用しようとすると、これらの表面溶融法は高入熱で加熱
した場合、表面処理部位周辺で材料の物性を変えてしま
う短所があった。
として、従来技術の欄の(I)及び(II)が提案され
ているが、(I)に開示された方法は、放電加工によっ
てシリコン(Si)等のアモルファス層又は微細結晶質
層を被表面改質加工物表面に形成しようというもので、
電極として導電性の銅表面にSi等の層を配設しなけれ
ばならない問題がある。また、(II)に開示された方
法は、放電加工液中に耐酸化性表面改質に寄与するSi
粉末を混入させ放電加工することによって、被表面改質
加工物表面にシリコン(Si)のアモルファス層又は微
細結晶質層を形成しようというものであり、放電加工液
に特殊な処理を施さなければならない問題がある。 ま
た、TIGアーク法あるいはレーザ法の技術を単独で適
用しようとすると、これらの表面溶融法は高入熱で加熱
した場合、表面処理部位周辺で材料の物性を変えてしま
う短所があった。
【0005】従って、本発明の目的は、軽水炉内構造物
あるいは中性子照射を受ける構造物の表面の耐食性、耐
応力腐食割れ性向上のために、放電加工法を用いて、耐
食性の良好な元素、あるいはこれらの元素を含有する合
金又は導電性セラミックスを電極とし、改質部材表面の
前処理としての表面状態調整処理と高耐食性を有する放
電加工合金層を形成する高耐食性表面処理方法を提供す
ることにある。
あるいは中性子照射を受ける構造物の表面の耐食性、耐
応力腐食割れ性向上のために、放電加工法を用いて、耐
食性の良好な元素、あるいはこれらの元素を含有する合
金又は導電性セラミックスを電極とし、改質部材表面の
前処理としての表面状態調整処理と高耐食性を有する放
電加工合金層を形成する高耐食性表面処理方法を提供す
ることにある。
【0006】また、本発明の別の目的は、軽水炉内構造
物あるいは中性子照射を受ける構造物の表面を放電加工
法を用いて形成した放電加工合金層をさらにTIGアー
ク法あるいはレーザ法等の技術を適用して、耐食性に優
れる再溶融表面合金層を形成することのできる高耐食性
表面処理方法を提供することにある。
物あるいは中性子照射を受ける構造物の表面を放電加工
法を用いて形成した放電加工合金層をさらにTIGアー
ク法あるいはレーザ法等の技術を適用して、耐食性に優
れる再溶融表面合金層を形成することのできる高耐食性
表面処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による表面改質処理法として次のような方法
を用いる。即ち、炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系
ステンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄
(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバル
ト(Co)基合金からなる軽水炉内構造物あるいは中性
子照射を受ける構造物の表面を、少なくとも一つの高耐
食性元素を有する電極を用い、油中あるいは水中にて、
放電加工処理し、前記部材の初期表面の除去とこの表面
に耐食性に優れた放電加工合金層を形成することを特徴
とする。
に、本発明による表面改質処理法として次のような方法
を用いる。即ち、炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系
ステンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄
(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバル
ト(Co)基合金からなる軽水炉内構造物あるいは中性
子照射を受ける構造物の表面を、少なくとも一つの高耐
食性元素を有する電極を用い、油中あるいは水中にて、
放電加工処理し、前記部材の初期表面の除去とこの表面
に耐食性に優れた放電加工合金層を形成することを特徴
とする。
【0008】また、炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト
系ステンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の
鉄(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバ
ルト(Co)基合金からなる軽水炉内構造物あるいは中
性子照射を受ける構造物の表面を、導電性セラミックス
電極を用いて、油中あるいは水中にて、放電加工処理
し、初期表面を除去すると同時に表面に被処理対象部材
の構成成分元素と電極成分元素とからなるアモルファス
層又は微細結晶質層、あるいはセラミックス粒子が分散
した層からなる放電加工合金層を形成することを特徴と
する。
系ステンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の
鉄(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバ
ルト(Co)基合金からなる軽水炉内構造物あるいは中
性子照射を受ける構造物の表面を、導電性セラミックス
電極を用いて、油中あるいは水中にて、放電加工処理
し、初期表面を除去すると同時に表面に被処理対象部材
の構成成分元素と電極成分元素とからなるアモルファス
層又は微細結晶質層、あるいはセラミックス粒子が分散
した層からなる放電加工合金層を形成することを特徴と
する。
【0009】これら表面改質処理法において、放電加工
処理によって放電加工合金層を形成した後、レーザ光,
電子ビーム,又はTIGアーク等のエネルギーを照射し
て、放電加工合金層と被処理対象部材である軽水炉内構
造物あるいは中性子照射を受ける構造物の一部を再溶融
させた後、急冷凝固させて再溶融表面合金層を形成する
ことを特徴とする。
処理によって放電加工合金層を形成した後、レーザ光,
電子ビーム,又はTIGアーク等のエネルギーを照射し
て、放電加工合金層と被処理対象部材である軽水炉内構
造物あるいは中性子照射を受ける構造物の一部を再溶融
させた後、急冷凝固させて再溶融表面合金層を形成する
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明においては、電極と材料である被加工
金属の間で放電加工処理され、被加工金属表面に放電加
工合金層を形成する。表面合金化過程は電極と被加工金
属との間の微小放電により電極及び被加工金属表面を溶
融気化し、また加工液の気化に伴いその凝固物が被加工
金属表面に溶融し合金化されることにより進むことにな
る。多数回の重複放電により表面は合金化されるが、1
回の放電表面積及び放電加工に対する入熱は小さい、し
かも、非加工域への影響が小さいので、材料の表面処理
方法としては優れている。
金属の間で放電加工処理され、被加工金属表面に放電加
工合金層を形成する。表面合金化過程は電極と被加工金
属との間の微小放電により電極及び被加工金属表面を溶
融気化し、また加工液の気化に伴いその凝固物が被加工
金属表面に溶融し合金化されることにより進むことにな
る。多数回の重複放電により表面は合金化されるが、1
回の放電表面積及び放電加工に対する入熱は小さい、し
かも、非加工域への影響が小さいので、材料の表面処理
方法としては優れている。
【0011】この発明にあっては、電極と被加工金属と
の組合せが重要である。電極として高耐食性元素を有す
るものを用いると、被加工金属表面に高耐食性の放電加
工合金層を形成する。また、電極として導電性セラミッ
クスを用いると、被加工金属表面に金属の構成成分元素
と電極成分元素とからなるアモルファス層又は微細結晶
質層、あるいはセラミックス粒子が分散した層からなる
放電加工合金層を形成する。放電加工合金層の厚さは5
〜20μmが好ましい。
の組合せが重要である。電極として高耐食性元素を有す
るものを用いると、被加工金属表面に高耐食性の放電加
工合金層を形成する。また、電極として導電性セラミッ
クスを用いると、被加工金属表面に金属の構成成分元素
と電極成分元素とからなるアモルファス層又は微細結晶
質層、あるいはセラミックス粒子が分散した層からなる
放電加工合金層を形成する。放電加工合金層の厚さは5
〜20μmが好ましい。
【0012】このようにして形成された放電加工合金層
をレーザ光,電子ビーム,又はTIGアーク等のエネル
ギーを照射して、放電加工合金層と被加工金属の一部を
再溶融させた後、急冷凝固させて再溶融表面合金層を形
成するので、表面処理部位周辺で材料の物性を大きく変
えることなく耐食性、耐応力腐食割れ性を向上させるこ
とができる。
をレーザ光,電子ビーム,又はTIGアーク等のエネル
ギーを照射して、放電加工合金層と被加工金属の一部を
再溶融させた後、急冷凝固させて再溶融表面合金層を形
成するので、表面処理部位周辺で材料の物性を大きく変
えることなく耐食性、耐応力腐食割れ性を向上させるこ
とができる。
【0013】本発明は、炭素鋼,低合金鋼,フェライト
系ステンレス鋼若しくはオーステナイト系ステンレス鋼
等の鉄(Fe)基合金,ニッケル(Ni)基合金又はコ
バルト(Co)基合金の部材及びこれら合金部材から成
る軽水炉内溶接構造物の熱影響部及び溶融凝固部を含む
溶接部、あるいは中性子照射を受ける部分を有する炉内
構造物の表面を、高耐食性元素であるクロム(Cr),
ニッケル(Ni),チタン(Ti),ニオブ(Nb)及
びタンタル(Ta)の内いずれか一つあるいは二つ以上
の成分からなる、あるいはそれらを含んだ合金を電極と
して用い、油あるいは水の加工液中で放電加工処理し、
初期表面を除去すると同時に高耐食性を有する放電加工
合金層を形成せしめることによって、この部分の耐食
性、耐応力腐食割れ性を向上させるものである。
系ステンレス鋼若しくはオーステナイト系ステンレス鋼
等の鉄(Fe)基合金,ニッケル(Ni)基合金又はコ
バルト(Co)基合金の部材及びこれら合金部材から成
る軽水炉内溶接構造物の熱影響部及び溶融凝固部を含む
溶接部、あるいは中性子照射を受ける部分を有する炉内
構造物の表面を、高耐食性元素であるクロム(Cr),
ニッケル(Ni),チタン(Ti),ニオブ(Nb)及
びタンタル(Ta)の内いずれか一つあるいは二つ以上
の成分からなる、あるいはそれらを含んだ合金を電極と
して用い、油あるいは水の加工液中で放電加工処理し、
初期表面を除去すると同時に高耐食性を有する放電加工
合金層を形成せしめることによって、この部分の耐食
性、耐応力腐食割れ性を向上させるものである。
【0014】本発明による部材の表面改質形成方法の原
理を図1を用いて説明する。図1は本発明による高耐食
性表面処理方法の放電加工処理の模式図である。油ある
いは水である加工液3の入った加工槽4の中に、被処理
対象材料である被加工金属2と電極1が入っている。被
加工金属2は、炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ス
テンレス鋼,あるいはフェライト系ステンレス鋼等のF
e基合金、Ni基合金、又はCo基合金からなる部材で
あり、溶接部または溶接熱影響などを受けた部分であ
る。電極1はCr,Ni,Fe,Ti,Nb及びTaの
内いずれか一つあるいは二つ以上の成分からなる、ある
いはそれらを含んだ合金を用いる。この電極1にパルス
電流を流して放電5させることにより電極1の一部及び
被加工金属2の表面部が溶融・気化されて初期表面が除
去され、また加工液3の気化に伴いその溶融合金粒6が
被加工金属2の表面に冷却凝固して放電加工合金層7が
形成される。放電加工合金層7は高耐食性の合金元素を
含み、かつ急冷凝固による均一な層であるので酸化皮膜
は極めて安定であり、耐食性あるいは耐応力腐食割れ性
の向上が達成せられる。
理を図1を用いて説明する。図1は本発明による高耐食
性表面処理方法の放電加工処理の模式図である。油ある
いは水である加工液3の入った加工槽4の中に、被処理
対象材料である被加工金属2と電極1が入っている。被
加工金属2は、炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ス
テンレス鋼,あるいはフェライト系ステンレス鋼等のF
e基合金、Ni基合金、又はCo基合金からなる部材で
あり、溶接部または溶接熱影響などを受けた部分であ
る。電極1はCr,Ni,Fe,Ti,Nb及びTaの
内いずれか一つあるいは二つ以上の成分からなる、ある
いはそれらを含んだ合金を用いる。この電極1にパルス
電流を流して放電5させることにより電極1の一部及び
被加工金属2の表面部が溶融・気化されて初期表面が除
去され、また加工液3の気化に伴いその溶融合金粒6が
被加工金属2の表面に冷却凝固して放電加工合金層7が
形成される。放電加工合金層7は高耐食性の合金元素を
含み、かつ急冷凝固による均一な層であるので酸化皮膜
は極めて安定であり、耐食性あるいは耐応力腐食割れ性
の向上が達成せられる。
【0015】本発明が適用される被加工金属材料として
は、一般炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ステンレ
ス鋼の場合、重量でCrを12〜20%及びNiを8〜
30%含むもの,フェライト系ステンレス鋼の場合、重
量でCrを12〜18%及びNiを2%未満含むもの,
あるいはNi基合金の場合、重量でCrを15〜23
%,Feを2.5〜37%及びMoを0〜16%含むも
の等がある。
は、一般炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ステンレ
ス鋼の場合、重量でCrを12〜20%及びNiを8〜
30%含むもの,フェライト系ステンレス鋼の場合、重
量でCrを12〜18%及びNiを2%未満含むもの,
あるいはNi基合金の場合、重量でCrを15〜23
%,Feを2.5〜37%及びMoを0〜16%含むも
の等がある。
【0016】電極材料として、高耐食性のステンレス
鋼,Ni基合金成分であるNi,Cr元素あるいはそれ
らを組成とする合金が高耐食性の放電加工合金層7形成
には好ましい。特に、Ni,Cr元素あるいはそれらを
含む合金を用いると、炭素鋼,低合金鋼表面の高耐食化
に対しては、表面のNi,Crの高濃度化のために、及
びフェライト系ステンレス鋼のNi含有高耐食化のため
にも好適である。
鋼,Ni基合金成分であるNi,Cr元素あるいはそれ
らを組成とする合金が高耐食性の放電加工合金層7形成
には好ましい。特に、Ni,Cr元素あるいはそれらを
含む合金を用いると、炭素鋼,低合金鋼表面の高耐食化
に対しては、表面のNi,Crの高濃度化のために、及
びフェライト系ステンレス鋼のNi含有高耐食化のため
にも好適である。
【0017】Ti,Nb又はTaを電極材料あるいは合
金電極の成分として用いることの意義は、加工液中すな
わち油中の炭素や窒素また水中の酸素が単体として急冷
凝固して放電加工合金層へ混入して材質劣化を引き起こ
すことを防止し、Ti,Nb又はTaの化合物として放
電加工合金層へ固着化させることにある。炭素,酸素あ
るいは窒素の十分な固着化のためには、炭素鋼,低合金
鋼,ステンレス鋼等のFe基合金,Ni基合金又はCo
基合金の全ての部材に対して、その表面にTi,Nb又
はTaの濃度が2%程度までの含有量の放電加工合金層
7を設けるようにするのが好ましい。
金電極の成分として用いることの意義は、加工液中すな
わち油中の炭素や窒素また水中の酸素が単体として急冷
凝固して放電加工合金層へ混入して材質劣化を引き起こ
すことを防止し、Ti,Nb又はTaの化合物として放
電加工合金層へ固着化させることにある。炭素,酸素あ
るいは窒素の十分な固着化のためには、炭素鋼,低合金
鋼,ステンレス鋼等のFe基合金,Ni基合金又はCo
基合金の全ての部材に対して、その表面にTi,Nb又
はTaの濃度が2%程度までの含有量の放電加工合金層
7を設けるようにするのが好ましい。
【0018】本発明によって得られる耐食性,耐応力腐
食割れ性を向上した被加工金属の改質表面は、放電加工
処理によって形成された放電加工合金層7であって、電
極として使用されるCr,Ni,Ti,Nb及びTaの
いずれか一つあるいは二つ以上の合金の組成と加工液組
成を含有する合金組織である。この放電加工合金層7の
厚さは、放電加工電流に依存するが、より平坦な面状態
を与え、加工部周辺の母材(被加工金属2)表面に過度
の熱影響を与えないためには、炭素鋼,低合金鋼,ステ
ンレス鋼,Ni基合金の全てに対して5〜500μmの
範囲にあることが好ましい。
食割れ性を向上した被加工金属の改質表面は、放電加工
処理によって形成された放電加工合金層7であって、電
極として使用されるCr,Ni,Ti,Nb及びTaの
いずれか一つあるいは二つ以上の合金の組成と加工液組
成を含有する合金組織である。この放電加工合金層7の
厚さは、放電加工電流に依存するが、より平坦な面状態
を与え、加工部周辺の母材(被加工金属2)表面に過度
の熱影響を与えないためには、炭素鋼,低合金鋼,ステ
ンレス鋼,Ni基合金の全てに対して5〜500μmの
範囲にあることが好ましい。
【0019】放電加工処理後、急冷凝固により得られる
放電加工合金層7中のCr,Ni濃度は、表面改質に伴
う耐食性,耐応力腐食割れ性向上のためには、母材(被
加工金属2)の濃度程度、また、母材組成との連結を維
持するためには過度の濃度上昇は避けるのが好ましい。
特にCrの濃度においては高濃度化によるσ相形成のた
め靭性低下を生じるため、これを防止するためにも上限
が必要である。従って、放電加工合金層7中のCr,N
i量はオーステナイト系ステンレス鋼に対しては母材に
おけるそれぞれの濃度の0.85〜1.3倍好ましくは
1.1〜1.3倍、フェライト系ステンレス鋼に対しては
Crが母材のCr濃度の0.83〜1.5倍好ましくは
1.0〜1.3倍、Ni添加に関してはNi量がSUS
304成分となる8%程度またはそれ以上が好ましい。
Ni基合金に対してはCr量が母材のCr濃度の0.8
3〜1.5倍好ましくは1.1〜1.5倍となるのがよ
い。炭素鋼又は低合金鋼では表面層である放電加工合金
層7をSUS304又は316オーステナイト系ステン
レス鋼組成にするために、放電加工合金層7中の重量で
Cr濃度が17〜19%及びNi濃度が13%以下、あ
るいはCr濃度が9〜12%のものが好ましい。
放電加工合金層7中のCr,Ni濃度は、表面改質に伴
う耐食性,耐応力腐食割れ性向上のためには、母材(被
加工金属2)の濃度程度、また、母材組成との連結を維
持するためには過度の濃度上昇は避けるのが好ましい。
特にCrの濃度においては高濃度化によるσ相形成のた
め靭性低下を生じるため、これを防止するためにも上限
が必要である。従って、放電加工合金層7中のCr,N
i量はオーステナイト系ステンレス鋼に対しては母材に
おけるそれぞれの濃度の0.85〜1.3倍好ましくは
1.1〜1.3倍、フェライト系ステンレス鋼に対しては
Crが母材のCr濃度の0.83〜1.5倍好ましくは
1.0〜1.3倍、Ni添加に関してはNi量がSUS
304成分となる8%程度またはそれ以上が好ましい。
Ni基合金に対してはCr量が母材のCr濃度の0.8
3〜1.5倍好ましくは1.1〜1.5倍となるのがよ
い。炭素鋼又は低合金鋼では表面層である放電加工合金
層7をSUS304又は316オーステナイト系ステン
レス鋼組成にするために、放電加工合金層7中の重量で
Cr濃度が17〜19%及びNi濃度が13%以下、あ
るいはCr濃度が9〜12%のものが好ましい。
【0020】さらにCr,Ni,Fe,Ti,Nb及び
Taなどの元素からなる放電加工合金層7は耐食性の極
めて良好なアモルファス層も得られる。また微細結晶質
である場合にも急冷凝固による準安定で均一な層となり
耐食性は良好である。
Taなどの元素からなる放電加工合金層7は耐食性の極
めて良好なアモルファス層も得られる。また微細結晶質
である場合にも急冷凝固による準安定で均一な層となり
耐食性は良好である。
【0021】これまでは、Cr,Ni,Fe,Ti,N
b及びTaの内のいずれか一つあるいは二つ以上の成分
からなる、あるいはそれらを含んだ合金を電極として用
いる例で説明してきたが、電極材料として、硼化チタン
(TiB2),窒化チタン(TiN)含有サイアロン(S
ialon)又は炭化珪素(SiC)等の導電性を有するセ
ラミックス電極を用いることもできる。この導電性セラ
ミックス電極を用い、油あるいは水の加工液中で放電加
工し、初期表面を除去すると同時に被処理材料である被
加工金属の表面に金属の成分元素と電極成分元素とから
なるアモルファス層又は微細結晶層、あるいはセラミッ
クス粒子を分散した層を形成せしめることができる。
放電加工による表面処理では、加工液中で放電させて被
加工金属表面近傍と電極の一部を溶融させ、被加工金属
表面にその成分元素と電極成分元素とからなる急冷凝固
された放電加工合金層7を形成させる処理である。鋼,
ステンレス,インコネル等を被加工金属とし、電極材料
として上記のものを用いて、油あるいは水からなる加工
液中で放電した場合、初期表面を除去すると同時にF
e,Cr,Ni及びC等からなる被加工金属成分と原子
拡散を抑制するB,Si及びC等の電極成分からなる急
冷凝固された放電加工合金層7が表面に形成される。成
分範囲及び放電エネルギーの制御により冷却速度が増加
する場合にはアモルファス層が形成される。 上記合金
層が酸化皮膜が安定なアモルファス組織である場合、表
面処理部の耐食性は著しく向上する。また、上記合金層
がアモルファス化されない場合でも、腐食環境下におい
て形成される酸化皮膜が安定な微細結晶質の急冷組織か
らなる表面処理部の耐食性は非処理材と較べて大きく向
上する。また、合金層が十分な機械的強度も合わせて有
する場合には耐応力腐食割れ性も向上する。 さらに、
上記合金層が充分な硬度を有するアモルファス組織であ
る場合、あるいはアモルファス化されない場合でも、充
分な硬度を有する微細結晶質の急冷組織、あるいはセラ
ミックス粒子が分散する急冷組織となる表面処理部の耐
摩耗性は非処理材と較べて著しく向上する。
b及びTaの内のいずれか一つあるいは二つ以上の成分
からなる、あるいはそれらを含んだ合金を電極として用
いる例で説明してきたが、電極材料として、硼化チタン
(TiB2),窒化チタン(TiN)含有サイアロン(S
ialon)又は炭化珪素(SiC)等の導電性を有するセ
ラミックス電極を用いることもできる。この導電性セラ
ミックス電極を用い、油あるいは水の加工液中で放電加
工し、初期表面を除去すると同時に被処理材料である被
加工金属の表面に金属の成分元素と電極成分元素とから
なるアモルファス層又は微細結晶層、あるいはセラミッ
クス粒子を分散した層を形成せしめることができる。
放電加工による表面処理では、加工液中で放電させて被
加工金属表面近傍と電極の一部を溶融させ、被加工金属
表面にその成分元素と電極成分元素とからなる急冷凝固
された放電加工合金層7を形成させる処理である。鋼,
ステンレス,インコネル等を被加工金属とし、電極材料
として上記のものを用いて、油あるいは水からなる加工
液中で放電した場合、初期表面を除去すると同時にF
e,Cr,Ni及びC等からなる被加工金属成分と原子
拡散を抑制するB,Si及びC等の電極成分からなる急
冷凝固された放電加工合金層7が表面に形成される。成
分範囲及び放電エネルギーの制御により冷却速度が増加
する場合にはアモルファス層が形成される。 上記合金
層が酸化皮膜が安定なアモルファス組織である場合、表
面処理部の耐食性は著しく向上する。また、上記合金層
がアモルファス化されない場合でも、腐食環境下におい
て形成される酸化皮膜が安定な微細結晶質の急冷組織か
らなる表面処理部の耐食性は非処理材と較べて大きく向
上する。また、合金層が十分な機械的強度も合わせて有
する場合には耐応力腐食割れ性も向上する。 さらに、
上記合金層が充分な硬度を有するアモルファス組織であ
る場合、あるいはアモルファス化されない場合でも、充
分な硬度を有する微細結晶質の急冷組織、あるいはセラ
ミックス粒子が分散する急冷組織となる表面処理部の耐
摩耗性は非処理材と較べて著しく向上する。
【0022】このように放電加工処理によって形成した
放電加工合金層7と被加工金属2との密着性が不十分で
ある場合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の
欠陥がある場合、放電加工合金層7を形成した後にレー
ザ光,電子ビーム,又はTIGアーク等のエネルギー9
を照射して放電加工合金層7及び被加工金属2の一部を
再溶融して欠陥を消失し、かつ被加工金属2と密着した
再溶融表面合金層10を形成することができる。この層
は自己冷却による急冷凝固層であるので、密着性に優
れ、かつ上記のアモルファス層、あるいは均一な微細結
晶質層を再び形成することができる。よって、この再溶
融表面合金層10を形成した部分の耐食性,耐応力腐食
割れ性を向上させることができる。
放電加工合金層7と被加工金属2との密着性が不十分で
ある場合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の
欠陥がある場合、放電加工合金層7を形成した後にレー
ザ光,電子ビーム,又はTIGアーク等のエネルギー9
を照射して放電加工合金層7及び被加工金属2の一部を
再溶融して欠陥を消失し、かつ被加工金属2と密着した
再溶融表面合金層10を形成することができる。この層
は自己冷却による急冷凝固層であるので、密着性に優
れ、かつ上記のアモルファス層、あるいは均一な微細結
晶質層を再び形成することができる。よって、この再溶
融表面合金層10を形成した部分の耐食性,耐応力腐食
割れ性を向上させることができる。
【0023】本発明は軽水炉炉内構造物である中性子束
計測ハウジング,シュラウド,シュラウドサポート,上
部格子板,炉芯支持板表面及び溶接部において耐食性,
耐応力腐食割れ性の劣化した部分に、油あるいは水の加
工液中で放電加工して、酸化皮膜の付着している初期表
面を除去すると同時に高耐食性を有する放電加工合金層
7、又は再溶融表面合金層10を形成せしめることによ
って、この部分の耐食性,耐応力腐食割れ性を向上さ
せ、軽水炉プラントを長寿命化させるものである。ま
た、沸騰水型軽水炉プラントの稼働温度は約288℃で
あるので、上記のアモルファス層の結晶化あるいは微細
結晶質急冷組織の時効変化の際などに耐食性,耐摩耗性
に影響を及ぼすほどの組織変化は生じず、軽水炉炉内構
造物の特性は大きく向上し、軽水炉プラントの経年的な
耐食性、対応力腐食割れ性の劣化の防止に大きな効果が
ある。
計測ハウジング,シュラウド,シュラウドサポート,上
部格子板,炉芯支持板表面及び溶接部において耐食性,
耐応力腐食割れ性の劣化した部分に、油あるいは水の加
工液中で放電加工して、酸化皮膜の付着している初期表
面を除去すると同時に高耐食性を有する放電加工合金層
7、又は再溶融表面合金層10を形成せしめることによ
って、この部分の耐食性,耐応力腐食割れ性を向上さ
せ、軽水炉プラントを長寿命化させるものである。ま
た、沸騰水型軽水炉プラントの稼働温度は約288℃で
あるので、上記のアモルファス層の結晶化あるいは微細
結晶質急冷組織の時効変化の際などに耐食性,耐摩耗性
に影響を及ぼすほどの組織変化は生じず、軽水炉炉内構
造物の特性は大きく向上し、軽水炉プラントの経年的な
耐食性、対応力腐食割れ性の劣化の防止に大きな効果が
ある。
【0024】
(実施例1)図1は放電加工処理による高耐食性を有す
る放電加工合金化層7を形成する装置の断面図である。
油からなる加工液3の中に電極1と被加工金属2との間
に放電加工処理をするものである。本実施例では、被加
工金属2としてSUS304ステンレス鋼を用い、電極
1としてCr電極を用いて放電加工した結果、約5μm
厚さの均一な放電加工合金層7を形成し、極めて良好な
耐食性が得られている。また同様に、被加工金属2とし
てSUS304ステンレス鋼を用い、電極1としてTi
電極を用いて放電加工した時に形成される放電加工合金
層7についても厚さが約5μmであり、Cr電極の場合
と同様に極めて良好な耐食性が得られている。これらの
放電加工条件は電極極性,電流,パルス時間,休止時
間,加工時間をパラメータとし、表1のように設定した
ものである。
る放電加工合金化層7を形成する装置の断面図である。
油からなる加工液3の中に電極1と被加工金属2との間
に放電加工処理をするものである。本実施例では、被加
工金属2としてSUS304ステンレス鋼を用い、電極
1としてCr電極を用いて放電加工した結果、約5μm
厚さの均一な放電加工合金層7を形成し、極めて良好な
耐食性が得られている。また同様に、被加工金属2とし
てSUS304ステンレス鋼を用い、電極1としてTi
電極を用いて放電加工した時に形成される放電加工合金
層7についても厚さが約5μmであり、Cr電極の場合
と同様に極めて良好な耐食性が得られている。これらの
放電加工条件は電極極性,電流,パルス時間,休止時
間,加工時間をパラメータとし、表1のように設定した
ものである。
【0025】
【表1】
【0026】(実施例2)図2は放電加工処理により形
成した放電加工合金層7を含む表面部をレーザ光,電子
ビーム,又はTIGアーク等のエネルギー9を照射して
放電加工層7及び被加工金属2の一部を再溶融し、自己
冷却による急冷凝固によって再溶融表面合金層10を形
成させる場合の模式図である。放電加工合金層7と被加
工金属2との密着性が不十分である場合、あるいは放電
加工合金層7の表面に割れ等の欠陥がある場合に、加工
トーチ8よりレーザ光,電子ビーム,又はTIGアーク
等のエネルギー9を照射して放電加工合金層7及び被加
工金属2の一部を再溶融して欠陥を消失し、かつ被加工
金属2と密着した再溶融表面合金層10を形成すること
ができる。この層は自己冷却による急冷凝固層であるの
で放電加工合金層7と同様の良好な耐食性,耐応力腐食
割れ性を有する。
成した放電加工合金層7を含む表面部をレーザ光,電子
ビーム,又はTIGアーク等のエネルギー9を照射して
放電加工層7及び被加工金属2の一部を再溶融し、自己
冷却による急冷凝固によって再溶融表面合金層10を形
成させる場合の模式図である。放電加工合金層7と被加
工金属2との密着性が不十分である場合、あるいは放電
加工合金層7の表面に割れ等の欠陥がある場合に、加工
トーチ8よりレーザ光,電子ビーム,又はTIGアーク
等のエネルギー9を照射して放電加工合金層7及び被加
工金属2の一部を再溶融して欠陥を消失し、かつ被加工
金属2と密着した再溶融表面合金層10を形成すること
ができる。この層は自己冷却による急冷凝固層であるの
で放電加工合金層7と同様の良好な耐食性,耐応力腐食
割れ性を有する。
【0027】(実施例3)図3は本発明の応用例とし
て、軽水炉の中性子計測ハウジングのような管状構造物
の内面における耐食性あるいは耐応力腐食割れ性の向上
を目的として実機への放電加工処理をする場合の模式図
である。管状構造物である被加工金属2が圧力容器など
の他の構造物14と溶接された際に、溶接部15の熱影
響によって炉水等の腐食環境に接する管内面が鋭敏化し
た場合、被加工金属2の応力腐食割れ特性が劣化する。
そのような部位表面に対して、実施例1で示したような
放電加工処理によって、放電加工合金層7を形成するこ
とができる。垂直駆動系ロッド13の先端に保持された
回転駆動系部材12に取付けられた放電加工セル11を
垂直と回転方向への駆動によって移動させて、放電加工
合金層7がこの劣化した部位表面に形成されるように放
電加工を繰り返えす。放電加工セル11には実施例1で
示した電極1が配設されており、この電極1と管内面で
ある被加工金属2の隙間を適切に維持しながら炉水を加
工液3として放電加工する。これによって、管内面の劣
化した領域の表面を実施例1で示した耐食性あるいは耐
応力腐食割れ性の良好な放電加工合金層7に改質する。
て、軽水炉の中性子計測ハウジングのような管状構造物
の内面における耐食性あるいは耐応力腐食割れ性の向上
を目的として実機への放電加工処理をする場合の模式図
である。管状構造物である被加工金属2が圧力容器など
の他の構造物14と溶接された際に、溶接部15の熱影
響によって炉水等の腐食環境に接する管内面が鋭敏化し
た場合、被加工金属2の応力腐食割れ特性が劣化する。
そのような部位表面に対して、実施例1で示したような
放電加工処理によって、放電加工合金層7を形成するこ
とができる。垂直駆動系ロッド13の先端に保持された
回転駆動系部材12に取付けられた放電加工セル11を
垂直と回転方向への駆動によって移動させて、放電加工
合金層7がこの劣化した部位表面に形成されるように放
電加工を繰り返えす。放電加工セル11には実施例1で
示した電極1が配設されており、この電極1と管内面で
ある被加工金属2の隙間を適切に維持しながら炉水を加
工液3として放電加工する。これによって、管内面の劣
化した領域の表面を実施例1で示した耐食性あるいは耐
応力腐食割れ性の良好な放電加工合金層7に改質する。
【0028】(実施例4)図4は本発明の応用例とし
て、軽水炉内のシュラウドのような非管状構造物の耐食
性あるいは耐応力腐食割れ性の向上を目的として実機へ
の放電加工処理をする場合の模式図である。非管状構造
物である被加工金属2の溶接部15の熱影響によって炉
水等の腐食環境に接する構造物が鋭敏化した場合、その
部分の応力腐食割れ特性が劣化する。そのような部位表
面に対して、実施例1に示したような放電加工処理によ
って、放電加工合金層7を形成することができる。ロボ
ットアーム16の先端に取り付けた放電加工セル11を
ロボットアーム16によって移動させて、放電加工合金
層7がこの劣化した部位表面に形成されるように放電加
工を繰り返えす。放電加工セル11には実施例1で示し
た電極1が配設されており、この電極1と被加工金属2
の隙間を適切に維持しながら炉水を加工液3として放電
加工する。これによって、構造物の劣化した領域の表面
を実施例1で示した耐食性あるいは耐応力腐食割れ性の
良好な放電加工合金層7に改質する。
て、軽水炉内のシュラウドのような非管状構造物の耐食
性あるいは耐応力腐食割れ性の向上を目的として実機へ
の放電加工処理をする場合の模式図である。非管状構造
物である被加工金属2の溶接部15の熱影響によって炉
水等の腐食環境に接する構造物が鋭敏化した場合、その
部分の応力腐食割れ特性が劣化する。そのような部位表
面に対して、実施例1に示したような放電加工処理によ
って、放電加工合金層7を形成することができる。ロボ
ットアーム16の先端に取り付けた放電加工セル11を
ロボットアーム16によって移動させて、放電加工合金
層7がこの劣化した部位表面に形成されるように放電加
工を繰り返えす。放電加工セル11には実施例1で示し
た電極1が配設されており、この電極1と被加工金属2
の隙間を適切に維持しながら炉水を加工液3として放電
加工する。これによって、構造物の劣化した領域の表面
を実施例1で示した耐食性あるいは耐応力腐食割れ性の
良好な放電加工合金層7に改質する。
【0029】なお、実施例3又は4において、放電加工
層7と被加工金属2との密着性が不十分である場合、あ
るいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠陥がある場
合には、実施例2に示すようにレーザ光,電子ビーム,
又はTIGアーク等のエネルギー9を照射して放電加工
合金層7及び被加工金属2の一部を再溶融して欠陥を消
失し、かつ被加工金属2と密着した再溶融表面合金層1
0を形成することができる。この層は自己冷却による急
冷凝固層であるので放電加工合金層7と同様の良好な耐
食性,耐応力腐食割れ性を有する。
層7と被加工金属2との密着性が不十分である場合、あ
るいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠陥がある場
合には、実施例2に示すようにレーザ光,電子ビーム,
又はTIGアーク等のエネルギー9を照射して放電加工
合金層7及び被加工金属2の一部を再溶融して欠陥を消
失し、かつ被加工金属2と密着した再溶融表面合金層1
0を形成することができる。この層は自己冷却による急
冷凝固層であるので放電加工合金層7と同様の良好な耐
食性,耐応力腐食割れ性を有する。
【0030】(実施例5)実施例1と同様に被加工金属
2とTiB2,TiN含有サイアロン(Sialon),あるいは
SiC等の導電性セラミックス電極1を、電極1と被加工
金属2の間の距離が適正になるように設置し、表2の条
件で放電加工する。電極1の一部が放電5のエネルギー
によって溶融し、溶融合金粒6となって、同じく放電5
のエネルギーによって溶融した被加工金属2の表面部に
混入し、放電を止めた後、被加工金属2の表面部に金属
成分元素と電極成分元素とからなる放電加工合金層7を
形成する。
2とTiB2,TiN含有サイアロン(Sialon),あるいは
SiC等の導電性セラミックス電極1を、電極1と被加工
金属2の間の距離が適正になるように設置し、表2の条
件で放電加工する。電極1の一部が放電5のエネルギー
によって溶融し、溶融合金粒6となって、同じく放電5
のエネルギーによって溶融した被加工金属2の表面部に
混入し、放電を止めた後、被加工金属2の表面部に金属
成分元素と電極成分元素とからなる放電加工合金層7を
形成する。
【0031】
【表2】
【0032】上記放電加工合金層7の酸化皮膜が安定な
アモルファス組織である場合、表面処理部の耐酸性,耐
食性は著しく向上し、合金層7が十分な機械的強度も併
せて有する場合には耐応力腐食割れ性も向上する。ま
た、上記合金層7がアモルファス化されない場合でも、
酸化皮膜が安定な微細結晶質の急冷組織から構成されて
いるか、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織
から構成されておれば、表面処理部の耐酸性,耐食性は
非処理材と較べて大きく向上し、合金層7が十分な機械
的強度も合わせて有する場合には耐応力腐食割れ性も向
上する。 サイアロン(Sialon)電極を用いた放電加工に
よって形成された放電加工合金層7の腐食試験後の断面
のSEM写真の結果、被加工金属2の表面に約5μm厚
さの均一な放電加工合金層7が形成されており、王水に
30分間浸漬させた後でも腐食損傷をいささかも受けて
いないことがわかった。またTiB2電極を用いた放電
加工によって形成された放電加工合金層7の腐食試験後
の断面のSEM写真の結果でも、被加工金属2の表面に
同様の厚さの均一な放電加工合金層7が形成されてお
り、王水に30分間浸漬させた後でも腐食損傷をいささ
かも受けてないことがわかった。
アモルファス組織である場合、表面処理部の耐酸性,耐
食性は著しく向上し、合金層7が十分な機械的強度も併
せて有する場合には耐応力腐食割れ性も向上する。ま
た、上記合金層7がアモルファス化されない場合でも、
酸化皮膜が安定な微細結晶質の急冷組織から構成されて
いるか、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織
から構成されておれば、表面処理部の耐酸性,耐食性は
非処理材と較べて大きく向上し、合金層7が十分な機械
的強度も合わせて有する場合には耐応力腐食割れ性も向
上する。 サイアロン(Sialon)電極を用いた放電加工に
よって形成された放電加工合金層7の腐食試験後の断面
のSEM写真の結果、被加工金属2の表面に約5μm厚
さの均一な放電加工合金層7が形成されており、王水に
30分間浸漬させた後でも腐食損傷をいささかも受けて
いないことがわかった。またTiB2電極を用いた放電
加工によって形成された放電加工合金層7の腐食試験後
の断面のSEM写真の結果でも、被加工金属2の表面に
同様の厚さの均一な放電加工合金層7が形成されてお
り、王水に30分間浸漬させた後でも腐食損傷をいささ
かも受けてないことがわかった。
【0033】(実施例6)図2に示すものと同様に、放
電加工合金層7と被加工金属2との密着性が不十分であ
る場合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠
陥がある場合には、被加工金属2の表面にセラミックス
電極を用いて放電加工処理により形成した放電加工合金
層7を加工トーチ8よりレーザ光,電子ビーム,又はT
IGアーク等のエネルギー9を照射して放電加工合金層
7及び被加工金属2の一部を再溶融して欠陥を消失し、
自己冷却による急冷凝固した再溶融表面合金層10を形
成することができる。この層10は自己冷却による急冷
凝固層であるので上記のアモルファス層、あるいは均一
な微細結晶質層を再び形成させることができる。
電加工合金層7と被加工金属2との密着性が不十分であ
る場合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠
陥がある場合には、被加工金属2の表面にセラミックス
電極を用いて放電加工処理により形成した放電加工合金
層7を加工トーチ8よりレーザ光,電子ビーム,又はT
IGアーク等のエネルギー9を照射して放電加工合金層
7及び被加工金属2の一部を再溶融して欠陥を消失し、
自己冷却による急冷凝固した再溶融表面合金層10を形
成することができる。この層10は自己冷却による急冷
凝固層であるので上記のアモルファス層、あるいは均一
な微細結晶質層を再び形成させることができる。
【0034】(実施例7)図3に示す本発明の応用例と
して、導電性セラミックス電極を用いて放電加工合金層
7を形成するものである。軽水炉の中性子束計測ハウジ
ングのような管状構造物の内面における耐食性あるいは
耐応力腐食割れ性の向上を目的とする。管状構造物であ
る被加工金属2が圧力容器などの他の構造物14と溶接
された際に、溶接部15の熱影響によって炉水等の腐食
環境に接する管内面が鋭敏化した場合、部材の応力腐食
割れ特性が劣化する。その様な部位表面に対して、放電
加工によって、実施例5で示したような、アモルファス
組織、微細結晶質、あるいはセラミックス粒子が分散す
る急冷組織からなる放電加工合金層7を形成することが
できる。放電加工セル11を垂直と回転方向に駆動させ
て、放電加工合金層7が劣化した部位表面に形成される
ように放電加工を繰り返えす。このようにして、管内面
の劣化した領域の表面を実施例5で示した耐食性あるい
は耐応力腐清割れ性の良好なアルモファス組織、微細結
晶質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組
織からなる放電加工合金層7に改質する。
して、導電性セラミックス電極を用いて放電加工合金層
7を形成するものである。軽水炉の中性子束計測ハウジ
ングのような管状構造物の内面における耐食性あるいは
耐応力腐食割れ性の向上を目的とする。管状構造物であ
る被加工金属2が圧力容器などの他の構造物14と溶接
された際に、溶接部15の熱影響によって炉水等の腐食
環境に接する管内面が鋭敏化した場合、部材の応力腐食
割れ特性が劣化する。その様な部位表面に対して、放電
加工によって、実施例5で示したような、アモルファス
組織、微細結晶質、あるいはセラミックス粒子が分散す
る急冷組織からなる放電加工合金層7を形成することが
できる。放電加工セル11を垂直と回転方向に駆動させ
て、放電加工合金層7が劣化した部位表面に形成される
ように放電加工を繰り返えす。このようにして、管内面
の劣化した領域の表面を実施例5で示した耐食性あるい
は耐応力腐清割れ性の良好なアルモファス組織、微細結
晶質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組
織からなる放電加工合金層7に改質する。
【0035】プラントの経年劣化によって耐摩耗性の劣
化した構造物の表面に対しても上記と同様の加工によっ
て耐摩耗性の良好なアルモファス組織、微細結晶質組
織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織から
なる放電加工合金層7を形成することができる。
化した構造物の表面に対しても上記と同様の加工によっ
て耐摩耗性の良好なアルモファス組織、微細結晶質組
織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織から
なる放電加工合金層7を形成することができる。
【0036】沸騰水型軽水炉プラントの稼働温度は約2
88℃であるので、上記のアモルファス層の結晶化ある
いは微細結晶質の急冷組織の時効変化などの際に耐食
性,耐応力腐食割れ性及び耐摩耗性に影響を及ぼすほど
の組織変化は生じない。よって、炉内構造物の上記特性
は大きく向上し、軽水炉プラントの経年劣化の防止に大
きな効果がある。
88℃であるので、上記のアモルファス層の結晶化ある
いは微細結晶質の急冷組織の時効変化などの際に耐食
性,耐応力腐食割れ性及び耐摩耗性に影響を及ぼすほど
の組織変化は生じない。よって、炉内構造物の上記特性
は大きく向上し、軽水炉プラントの経年劣化の防止に大
きな効果がある。
【0037】(実施例8)図4に示す本発明の応用例と
して、実施例5に示す方法よって、軽水炉のシュラウ
ド,シュラウドサポート,上部格子板,及び炉芯支持板
のような非管状構造物の表面における耐食性あるいは耐
応力腐食割れ性の向上を目的とする例を示す。非管状構
造物である被加工金属2の溶接部15の熱影響によって
炉水等の腐食環境に接する構造物が鋭敏化した場合、あ
るいは中性子照射の影響によって構造物の応力腐食割れ
特性が劣化した場合には、そのような部位表面に対し
て、実施例5で示したような放電加工によって、アモル
ファス組織、微細結晶質組織、あるいはセラミックス粒
子が分散する急冷組織からなる放電加工合金層7を形成
することができる。ロボットアーム16の先端に取り付
けた放電加工セル11をロボットアーム16によって移
動させて、放電加工合金層7がこの部位表面に形成され
るように放電加工を繰り返す。このようにして、構造物
の劣化した領域の表面を実施例5で示した耐食性あるい
は耐応力腐食割れ性の良好なアモルファス組織、微細結
晶質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組
織からなる放電加工合金層7に改質する。
して、実施例5に示す方法よって、軽水炉のシュラウ
ド,シュラウドサポート,上部格子板,及び炉芯支持板
のような非管状構造物の表面における耐食性あるいは耐
応力腐食割れ性の向上を目的とする例を示す。非管状構
造物である被加工金属2の溶接部15の熱影響によって
炉水等の腐食環境に接する構造物が鋭敏化した場合、あ
るいは中性子照射の影響によって構造物の応力腐食割れ
特性が劣化した場合には、そのような部位表面に対し
て、実施例5で示したような放電加工によって、アモル
ファス組織、微細結晶質組織、あるいはセラミックス粒
子が分散する急冷組織からなる放電加工合金層7を形成
することができる。ロボットアーム16の先端に取り付
けた放電加工セル11をロボットアーム16によって移
動させて、放電加工合金層7がこの部位表面に形成され
るように放電加工を繰り返す。このようにして、構造物
の劣化した領域の表面を実施例5で示した耐食性あるい
は耐応力腐食割れ性の良好なアモルファス組織、微細結
晶質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組
織からなる放電加工合金層7に改質する。
【0038】また、プラントの経年劣化によって耐摩耗
性の劣化した構造物の表面に対しても上記と同様の加工
によって耐摩耗性の良好なアモルファス組織、微細結晶
質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織
からなる放電加工合金層7を形成することができる。
性の劣化した構造物の表面に対しても上記と同様の加工
によって耐摩耗性の良好なアモルファス組織、微細結晶
質組織、あるいはセラミックス粒子が分散する急冷組織
からなる放電加工合金層7を形成することができる。
【0039】なお、実施例7又は8において、放電加工
合金層7と被加工金属2との密着性が不十分である場
合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠陥が
ある場合には、実施例6に示すようにして再溶融表面合
金層10を形成してもよい。
合金層7と被加工金属2との密着性が不十分である場
合、あるいは放電加工合金層7の表面に割れ等の欠陥が
ある場合には、実施例6に示すようにして再溶融表面合
金層10を形成してもよい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば金属材料表面に耐食性,
耐摩耗性等の極めて優れた合金層を付与することができ
るので、このような特性を要求される材料や部品の性質
向上に大きな効果がある。また、軽水炉炉内構造物に対
する合金層形成化によって表面改質が可能であり、炉内
構造物の耐食性,耐応力腐食割れ性、及び耐摩耗性を向
上させることができるので、軽水炉の事故防止あるいは
長寿命化に大きな効果がある。
耐摩耗性等の極めて優れた合金層を付与することができ
るので、このような特性を要求される材料や部品の性質
向上に大きな効果がある。また、軽水炉炉内構造物に対
する合金層形成化によって表面改質が可能であり、炉内
構造物の耐食性,耐応力腐食割れ性、及び耐摩耗性を向
上させることができるので、軽水炉の事故防止あるいは
長寿命化に大きな効果がある。
【図1】本発明による耐食性表面処理方法を実施する装
置の模式図を示す。
置の模式図を示す。
【図2】本発明による耐食性表面処理方法により形成し
た放電加工合金層を再溶融し、自己冷却による急冷凝固
した再溶融表面合金層を形成する模式図を示す。
た放電加工合金層を再溶融し、自己冷却による急冷凝固
した再溶融表面合金層を形成する模式図を示す。
【図3】本発明の応用例として、軽水炉の中性子束計測
ハウジングのような管状構造物の内面における耐食性あ
るいは耐応力腐食割れ性の向上を目的として実機へ放電
加工処理をする場合の模式図を示す。
ハウジングのような管状構造物の内面における耐食性あ
るいは耐応力腐食割れ性の向上を目的として実機へ放電
加工処理をする場合の模式図を示す。
【図4】本発明の応用例として、軽水炉のシュラウドの
ような非管状構造物の表面における耐食性あるいは耐応
力腐食割れ性の向上を目的として実機へ放電加工処理を
する場合の模式図を示す。
ような非管状構造物の表面における耐食性あるいは耐応
力腐食割れ性の向上を目的として実機へ放電加工処理を
する場合の模式図を示す。
1 電極 2 被加工金属 3 加工液 4 加工槽 5 放電 6 溶融合金粒 7 放電加工合金層 8 加工トーチ 9 エネルギービーム 10 再溶融表面合金層 11 放電加工セル 12 回転駆動系部材 13 垂直駆動系ロッド 14 軽水炉圧力容器などの構造物 15 溶接部 16 ロボットアーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉谷 雅清 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 深井 昌 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 安斎 英哉 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 福沢 康 新潟県長岡市深沢1769番地の1 (72)発明者 毛利 尚武 愛知県名古屋市天白区八事石坂661番地
Claims (12)
- 【請求項1】 炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ス
テンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄
(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバル
ト(Co)基合金からなる部材の軽水炉内構造物あるい
は中性子照射を受ける前記部材からなる構造物の表面
を、高耐食性元素を有する電極を用い、油中あるいは水
中にて、放電加工処理し、前記部材の初期表面の除去と
この表面に耐食性に優れた放電加工合金層を形成するこ
とを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記軽水炉炉内構造
物として中性子束計測ハウジング,シュラウド,シュラ
ウドサポート,上部格子板,炉芯支持板表面等の溶接
部、熱影響部、あるいは中性子照射を受ける部分である
ことを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、高耐食性元素
を有する電極として、クロム(Cr)、ニッケル(N
i)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)及
びタンタル(Ta)の内いずれか一つあるいは二つ以上
の成分からなる金属、あるいはそれらを含んだ合金を用
い、放電加工合金層として、Cr,Ni,Fe,Ti,
Nb及びTaの内いずれか一つあるいは二つ以上の成分
を含有する合金層を形成することを特徴とする高耐食性
表面処理方法。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、放
電加工合金層の厚さとして、被処理対象部材の表面に5
〜500μmの範囲の合金層を形成することを特徴とす
る高耐食性表面処理方法。 - 【請求項5】 請求項3において、前記部材がオーステ
ナイト系ステンレス鋼の場合、その表面に重量でCr,
Ni濃度が母材のそれぞれの濃度の0.85〜1.3倍の
範囲であり、かつ、加工液中の炭素,酸素及び窒素原子
をTi,NbあるいはTaで固定したそれらの化合物及
び2%以下の固溶Ti,NbあるいはTaを含有し、厚
さが5〜500μmの範囲の放電加工合金層を形成する
ことを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項6】 請求項3において、前記部材が重量でC
rを12〜18%及びNiを2%以下含むフェライト系
ステンレス鋼の場合、その表面に重量でCr濃度が母材
の濃度の0.83〜1.3倍の範囲、あるいはそのCr濃
度に加えてNi濃度が8%以上の範囲であり、かつ、加
工液中の炭素,酸素及び窒素原子をTi,Nbあるいは
Taで固定したそれらの化合物及び2%以下の固溶T
i,NbあるいはTaを含有し、厚さが5〜500μm
の範囲であり、フェライト相あるいはNi含有のγ相の
いずれかの放電加工合金層を形成することを特徴とする
高耐食性表面処理方法。 - 【請求項7】 請求項3において、前記部材が重量でC
rを15〜23%,Feを2.5〜37%,及びMoを
16%以下含むNi基合金の場合、その表面に重量でC
r,Ni濃度が母材のそれぞれの濃度の0.83〜1.5
倍の範囲であり、かつ、加工液中の炭素,酸素及び窒素
原子をTi,NbあるいはTaで固定したそれらの化合
物及び2%以下の固溶Ti,NbあるいはTaを含有
し、厚さが5〜500μmの範囲であり、γ単相あるい
はγとγ´の混相のいずれかの放電加工合金層を形成す
ることを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項8】 請求項3において、前記部材が炭素鋼又
は低合金鋼の場合、その表面に重量でCr濃度が9%〜
12%、あるいはCr濃度が17%〜19%及びNi濃
度が13%以下の範囲であり、かつ、加工液中の炭素,
酸素及び窒素原子をTi,NbあるいはTaで固定した
それらの化合物及び2%以下の固溶Ti,Nbあるいは
Taを含有し、厚さが5〜500μmの範囲の放電加工
合金層を形成することを特徴とする高耐食性表面処理方
法。 - 【請求項9】 炭素鋼,低合金鋼,オーステナイト系ス
テンレス鋼若しくはフェライト系ステンレス鋼等の鉄
(Fe)基合金、ニッケル(Ni)基合金、又はコバル
ト(Co)基合金からなる部材の軽水炉内構造物あるい
は中性子照射を受ける前記部材からなる構造物の表面
を、導電性セラミックス電極を用いて、油中あるいは水
中にて、放電加工処理し、初期表面を除去すると同時に
表面に前記部材の構成成分元素と電極成分元素とからな
るアモルファス層又は微細結晶質層、あるいはセラミッ
クス粒子が分散した層からなる放電加工合金層を形成す
ることを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項10】 請求項9において、前記部材が軽水炉
炉内構造物である中性子束計測ハウジング,シュラウ
ド,シュラウドサポート,上部格子板,炉芯支持板表面
等の溶接部、熱影響部、あるいは中性子照射を受ける部
分であることを特徴とする高耐食性表面処理方法。 - 【請求項11】 請求項9又は10において、導電性セ
ラミックス電極として、硼化チタン(TiB2)、窒化
チタン(TiN)含有のサイアロン(Sialon)あるいは
炭化珪素(SiC)を用いることを特徴とする高耐食性
表面処理方法。 - 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかにおい
て、放電加工処理によって放電加工合金層を形成した
後、レーザ光,電子ビーム,又はTIGアーク等のエネ
ルギーを照射して、放電加工合金層と被処理対象部材で
ある被加工金属の一部を再溶融させた後、急冷凝固させ
て再溶融表面合金層を形成することを特徴とする高耐食
性表面処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33694492A JPH06182626A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高耐食性表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33694492A JPH06182626A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高耐食性表面処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06182626A true JPH06182626A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18304069
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33694492A Pending JPH06182626A (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 高耐食性表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06182626A (ja) |
Cited By (15)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0919829A (ja) * | 1995-07-04 | 1997-01-21 | Mitsubishi Electric Corp | 放電加工による表面処理方法および装置 |
| WO2000006331A1 (fr) * | 1998-07-31 | 2000-02-10 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Filiere a emboutir et procede de traitement de la surface de ladite filiere a emboutir |
| WO2000006330A1 (fr) * | 1998-07-31 | 2000-02-10 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Filiere d'etirage et d'extrusion et procede de traitement de surface de ladite filiere d'etirage et d'extrusion |
| WO2000006332A1 (fr) * | 1998-07-31 | 2000-02-10 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Matrice et procede de traitement de surface pour matrice |
| US6086684A (en) * | 1997-06-04 | 2000-07-11 | Japan Science And Technology Corporation | Electric discharge surface treating method and apparatus |
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| CN103920945A (zh) * | 2014-04-01 | 2014-07-16 | 北京冶科纳米科技有限公司 | 五氧化二铌靶坯的电火花线切割方法 |
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| US9284647B2 (en) | 2002-09-24 | 2016-03-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Method for coating sliding surface of high-temperature member, high-temperature member and electrode for electro-discharge surface treatment |
-
1992
- 1992-12-17 JP JP33694492A patent/JPH06182626A/ja active Pending
Cited By (18)
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