JPH06205825A - 多孔性フィルム、その製造方法、それからなる創傷被覆材 - Google Patents

多孔性フィルム、その製造方法、それからなる創傷被覆材

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JPH06205825A
JPH06205825A JP5292687A JP29268793A JPH06205825A JP H06205825 A JPH06205825 A JP H06205825A JP 5292687 A JP5292687 A JP 5292687A JP 29268793 A JP29268793 A JP 29268793A JP H06205825 A JPH06205825 A JP H06205825A
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porous film
wound
substance
wound dressing
weight
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JP5292687A
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Toshitatsu Hirayama
俊達 平山
Masako Yamamoto
理子 山本
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Zeon Corp
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Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 創傷面との密着性、滲出液の排出性に優れ、
かつ、繊維芽細胞などが侵入することによる過度の密着
が起こらず、創傷治癒が良好である創傷被覆材に適した
多孔性フィルムを得る。 【構成】 ポリウレタンなどの疎水性物質100重量部
に対し、粒径100μm以下のキチン、キトサン等の粒
状親水性物質70〜500重量部、粒径10〜500μ
mのブドウ糖などの粒状水溶性物質100〜3000重
量部が分散しているフィルムを水洗して粒状水溶性物質
を除去し、孔径10〜500μm、空隙率10〜90%
の多孔性フィルムを得て、これを創傷被覆材として用い
る。 【効果】 切傷、擦傷、火傷等の外傷の治癒に好適な創
傷被覆材に適した多孔性フィルムが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、切傷、擦傷、火傷等の
外傷の治療に好適であり、繊維芽細胞などが侵入しにく
い多孔性の創傷被覆材、それに適した多孔性フィルム、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、外傷による皮膚欠損傷、特に
滲出液の多い創傷の治療に用いる種々の創傷被覆材が開
発されている。創傷面との密着性をよくするために創傷
面との接触面に親水性物質を導入した創傷被覆材も多く
知られており、その一例として、生体・合成複合材料か
らなる創傷被覆材が知られている。その主な実施態様は
シリコーン膜/ナイロンファブリック/コラーゲン複合
体(バイオブレンと呼ばれる)であるが、ナイロンファ
ブリックと創傷面との密着が強すぎて創傷面の上皮化を
阻害するという問題があった。
【0003】一方、本発明者らは疎水性物質の連続相か
らなるフィルム中に親水性物質として粒径1000μm
以下の粒状親水性物質及び特定の繊維状親水性物質のい
ずれか一方又は双方が分散した創傷被覆材を先に提案し
た(特開平4−303445号公報)。該被覆材は創傷
面側に親水性物質が露出しているもので、湿潤時の水蒸
気透過性を高くして滲出液の貯留を防ぐことを意図して
おり、疎水性物質100重量部に対し親水性物質を20
重量部以上用いる。しかし、この創傷被覆材には創傷面
との密着及び滲出液の排出性に劣るために創傷治癒が遅
延するという問題点があった。
【0004】このように、創傷面との密着及び滲出液の
排出性ともに優れた創傷被覆材は知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記の要
求性能を持ち、過度の炎症反応や創傷面の乾燥壊死をひ
き起こすことがなく、繊維芽細胞などが侵入せず、真皮
を乾燥から防いで創傷治癒に必要な環境を整備できる創
傷被覆材の開発を目指して鋭意努力の結果、疎水性物質
に粒状親水性物質を特定量分散させて成る多孔性フィル
ムを創傷被覆材として用いることにより上記目的を達成
できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、疎水性物質100重量部に対し粒状親水性物質70
〜500重量部を分散させて成る孔径10〜500μm
の多孔性フィルム、それからなる創傷被覆材、並びに疎
水性物質、粒状親水性物質及び粒状水溶性物質の混合物
で形成されたフィルムを水洗して水溶性物質粒子を除去
することを特徴とする多孔性フィルムの製造方法が提供
される。
【0007】(疎水性物質)本発明に用いる疎水性物質
は、創傷被覆材の基材として一般に用いられるものであ
れば特に制限されないが、柔軟性・加工性及び創傷面を
保護するために必要な強度を有し、かつ吸水率が、通
常、20重量%未満、好ましくは5重量%未満のものが
好ましい。その例として、ポリウレタン、シリコーン、
ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
イソプレン、天然ゴム、ブチルゴム等が挙げられる。そ
の中でも、生体に炎症を生じさせないなどの生体適合性
と安全性とを兼ね備えている点で、ポリウレタン、シリ
コーンが好ましい。吸水率は、試料を37℃の蒸留水中
に24時間浸漬して増加した重量の浸漬前の試料の重量
に対する割合として求められる。吸水率が高すぎるもの
を使用すると、体液との接触によりフィルム自体が膨潤
して孔が小さくなるため、本発明の効果が得られにくく
なる。
【0008】(粒状親水性物質)本発明に用いる粒状親
水性物質は、吸水率が、通常、50重量%以上、好まし
くは100重量%以上、より好ましくは500重量%以
上であり、かつ水に不溶のものである。吸水率が低すぎ
るものまたは水に溶解するものを用いた場合は、創傷被
覆材を創傷面に貼付したときに粒状親水性物質が滲出液
により溶出してしまい、被覆材の構成成分が経時的に変
化し、さらには、被覆材が創傷面へ取り込まれるという
問題が生じる。
【0009】粒状親水性物質の例としては、セルロー
ス、酸化セルロース、架橋デキストラン、アルギン酸カ
ルシウム、デンプン、寒天、キチン、キトサン、これら
の誘導体、またはこれらの混合物が挙げられる。誘導体
としては、キチンやキトサンの脱アセチル化誘導体や硫
酸化誘導体が例示される。これらの中でも、創傷面に接
触した場合に優れた好中球誘引能を示す物質が好まし
く、その見地から、アルギン酸カルシウム、寒天、キチ
ン、キトサン、これらの誘導体、またはこれらの混合物
などが賞用される。特に、キチン、キトサン、これらの
誘導体、またはこれらの混合物などは、好中球誘引能に
優れており、これらと同等以上の誘引能を有するものが
好ましい。好中球誘引能とは生体組織中に試料を埋入し
た場合に接触部位付近に白血球等の好中球を誘引する能
力をいい、埋入後の接触部位の変化をコントロールと比
較しながら常法に従って組織学的に観察することにより
判別できる。観察方法の例としては、ヘマトキシリン−
エオシン染色による観察が挙げられる。
【0010】本発明に用いる粒状親水性物質は、上記親
水性物質を粒径が、通常、100μm以下、好ましくは
1〜50μmの粒状にしたものである。粒径が大きすぎ
ると疎水性物質への分散が困難になるために均一な厚さ
の多孔性フィルムを製造することが難しくなるうえ、粒
状親水性物質が多孔性フィルムから脱落して創傷面での
炎症が起きやすくなる。
【0011】(多孔性フィルム)本発明の多孔性フィル
ムは、疎水性物質100重量部中に、粒状親水性物質が
70〜500重量部、好ましくは80〜300重量部分
散しており、孔径が10〜500μm、好ましくは20
〜400μm、更に好ましくは25〜300μm、特に
好ましくは30〜200μmのものである。孔は、通
常、フィルムの面全体に均一に存在し、かつ、フィルム
の一方の面から他方の面まで連続している。粒状親水性
物質の量が70重量部未満では好中球誘引能が不足する
ため真皮の乾燥防止や上皮化・治癒促進の効果が小さく
なる。500重量部を超えると多孔性フィルムの機械的
強度が低下する。孔径が10μm未満では滲出液の排出
性が悪くなる。500μmを超えると多孔性フィルムの
機械的強度が低下する他、創傷面の乾燥壊死が起きやす
くなるため、創傷被覆材としての実用性が低下する。
【0012】多孔性フィルムの空隙率(フィルムの単位
体積当りの空隙体積の割合)は、通常、10〜90%、
好ましくは50〜70%である。空隙率が小さすぎると
多孔性フィルムの一方の面から他方の面まで孔が連続し
にくくなるため滲出液の排出性が悪くなり、大きすぎる
と多孔性フィルムの機械的強度が低下する。
【0013】多孔性フィルムの厚さの好ましい範囲は
0.005〜0.5mm、より好ましい範囲は0.01
〜0.3mmで、かつ、通常、均一である。薄すぎると
機械的強度が不足し、厚すぎると多孔性フィルムの一方
の面から他方の面まで連続した孔の割合が小さくなるた
め滲出液の排出性が悪くなり透明性も低下する。
【0014】本発明の多孔性フィルムは、湿潤時にはAS
TM E96-80 procedure BWに準じた方法による水蒸気透過
性が35℃、相対湿度0%において、通常、7500g
/m2/24hr以上で非閉塞性である。また、乾燥時
にはASTM E96-80 procedure Aに準じた方法による水蒸
気透過性が40℃、相対湿度75%において、通常、4
000〜5500g/m2/24hrである。この値は
創傷被覆材として好適なものである。
【0015】(多孔性フィルムの製造方法)多孔性フィ
ルムの製造方法は特に限定されないが、創傷被覆材とし
て生体に炎症を生じさせないなどの生体適合性に優れた
ものが好ましいので、疎水性物質、粒状親水性物質及び
粒状水溶性物質を選択することに加え、製造過程で生体
適合性を害するような界面活性剤等の不純物が混入しな
いようにすることが好ましい。製造方法の例としては、
粒状水溶性物質と粒状親水性物質を分散させた前記疎水
性物質の溶液をドクターブレードを用いて離型紙上に均
一な厚さに塗布し、その後溶媒を揮発させてフィルムを
得、該フィルムを常法により水洗して粒状水溶性物質を
溶解・除去し、乾燥させる方法が挙げられる。この方法
には、孔径の調節が容易である、製造工程が簡単であ
る、不純物が混入しにくいという利点がある。水洗方法
は疎水性物質及び粒状親水性物質を溶解せずに粒状水溶
性物質のみを溶解・除去可能であれば特に限定されな
い。粒状水溶性物質がショ糖やブドウ糖である場合は、
例えば、フィルムを温水中に浸漬した後洗浄してショ糖
やブドウ糖を洗い流す。
【0016】前記方法で用いる溶媒は、粒状親水性物
質、粒状水溶性物質を溶解せずに疎水性物質のみを溶解
するものであれば特に限定されない。疎水性物質がポリ
ウレタンやシリコーンであり粒状水溶性物質がショ糖や
ブドウ糖である場合は、例えば、テトラヒドロフランや
ジメチルホルムアミドを使用する。溶媒の量は、疎水性
物質100重量部に対し、通常、500〜5000重量
部、好ましくは1000〜2000重量部とする。溶媒
の量が少なすぎると疎水性物質溶液の粘度が高くなるた
めドクターブレードを用いた塗布が困難になり、多すぎ
ると十分な厚さを有した多孔性フィルムの製造が困難に
なるほか、疎水性物質溶液の粘度が低くなって粒状水溶
性物質が均一に分散しにくいため孔が一方の面から他方
の面まで連続した多孔性フィルムの製造が困難になる。
【0017】粒状水溶性物質は疎水性物質の溶液に分散
可能なものであれば特に制限なく使用できる。その例と
しては、食塩、塩化カリウムなどの水溶性塩類や、ショ
糖、ブドウ糖などの水溶性糖類が挙げられる。粒状水溶
性物質の粒径は、通常、10〜500μm、好ましくは
20〜400μm、更に好ましくは25〜300μm、
特に好ましくは30〜200μmとする。粒径が小さす
ぎると本発明方法により得られる多孔性フィルムの孔径
が小さくなりすぎ、大きすぎると該フィルムの孔径が大
きくなりすぎる。粒状水溶性物質の量は、疎水性物質1
00重量部に対し、通常、100〜3000重量部、好
ましくは200〜2500重量部、さらに好ましくは3
00〜2000重量部とする。粒状水溶性物質の量が少
なすぎると本発明方法により得られるフィルムの空隙率
が小さくなりすぎ、多すぎると該フィルムの空隙率が大
きくなりすぎる。
【0018】また、疎水性物質、粒状親水性物質及び粒
状水溶性物質をロールなどにより練り込み、所定の厚さ
にプレス成形してフィルムを得、該フィルムを上記方法
により水洗して粒状水溶性物質を溶解・除去し、乾燥し
て多孔性フィルムを製造してもよい。
【0019】(創傷被覆材)本発明においては、上記の
方法により得られる多孔性フィルムをそのまま創傷被覆
材として用いることも、ポリマー鎖間に架橋構造を導入
して機械的強度を向上させた多孔性フィルムを創傷被覆
材として用いることもできる。後者の場合、ポリマー鎖
間への架橋構造の導入方法は特に限定されない。疎水性
物質がポリウレタンである場合は、例えば、ジイソシア
ネートを用いる。
【0020】本発明においては、機械的強度を保持する
ために、ナイロン繊維等からなる目の粗いメッシュ状物
を埋め込んだ多孔性フィルムや、該メッシュ状物を表面
上に積層した多孔性フィルムを創傷被覆材として用いる
こともできる。さらに、創傷面への固定を容易にするた
め、所定の部位に粘着剤の層を形成した多孔性フィルム
を創傷被覆材として用いることもできる。
【0021】本発明の創傷被覆材の創傷面への貼付は常
法によればよい。例えば、創傷被覆材を外科用テープ、
外科用ステープラー等で固定した後、外側に滲出液の吸
収のための滅菌ガーゼおよび滅菌脱脂綿を重層し、軽く
圧迫包帯する。創傷面よりの滲出液の一部は外側のガー
ゼおよび脱脂綿に吸収されるので適宜外側のガーゼおよ
び脱脂綿を交換する。
【0022】本発明の創傷被覆材を創傷面に貼付した
時、孔内に滲出液が侵入し過剰な滲出液が排出・除去さ
れることにより創傷被覆材と創傷面が密着する。また、
過剰な滲出液は孔を通して排出されるため創傷被覆材中
に貯留しにくい。一方、孔内の空気が滲出液に置換され
ることにより本発明の創傷被覆材の透明性が向上するの
で、該被覆材を貼付したまま創傷面の状態を観察でき
る。
【0023】本発明の創傷被覆材の創傷面側に露出して
いる親水性物質は滲出液中の好中球やマクロファージな
どの細胞を誘引し、創傷面並びに創傷被覆材の創傷面と
の接触面及び孔内部に好中球やマクロファージなどの細
胞の層を形成させる。該細胞の層が本発明の創傷被覆材
がもつ高い水蒸気透過性のため乾燥することにより、繊
維芽細胞などが孔の中に侵入することによる創傷被覆材
と創傷面との過度の密着の防止、真皮の過剰な乾燥の防
止の他、上皮化に必要な環境が整えられることによる治
癒の促進が可能となる。上皮化は表皮細胞が乾燥した好
中球やマクロファージの層の下を進展することによって
起こり、この部分で創傷被覆材は自然に剥離する。また
乾燥した好中球やマクロファージの層は殺菌作用をも有
し感染による治癒の遅延を防ぐ。
【0024】キチン不織布や凍結乾燥豚真皮などの生体
由来材料からなる創傷被覆材は融解等のために深い傷に
は、通常、使用されない。また、同様に閉塞性の創傷被
覆材も感染の危険から深い傷には、通常、使用されな
い。一方、本発明の創傷被覆材は、疎水性物質を用いた
多孔性フィルムからなるために体液に含まれる酵素によ
って分解・融解することがなく、また、創傷面との密着
性、材質の安定性に優れ、炎症の原因となる粒状親水性
物質の被覆材からの脱落が起こり難いので、深い傷の場
合にも使用可能であり、創傷面の自家移植までの間の保
護としても有用である。
【0025】
【実施例】以下に実施例、比較例および試験例を挙げて
本発明を具体的に説明する。
【0026】実施例1 テトラヒドロフラン200mlに、ポリウレタン(Pell
ethane 2363 55DE、DowChemical社製)10gを溶解し、
キトサン微粉末(粒径1〜20μm、平均粒径6μm、
吸水率約820重量%、君津化学工業株式会社製)10
g、無水結晶ブドウ糖粉末(粒径20〜250μm、平
均粒径170μm、日本食品化工社製、#500)80
gを加えて攪拌し分散させた。
【0027】この溶液を、ドクターブレードを用いて、
シリコーン皮膜を有する離型紙(セパレート用紙100
GS(3)K、本州製紙製)上に幅10cm、厚み0.
8mmに塗布し、乾燥気流下に24時間放置してテトラ
ヒドロフランを揮発させ、温水中に浸漬し、十分に洗浄
してブドウ糖を洗い流した。これを乾燥気流下に24時
間放置した後、40℃、10torrの気圧下に8時間
放置して十分に乾燥して、多孔性フィルムを得た。この
多孔性フィルムを以下の方法により評価した。結果を表
1に示す。
【0028】(1) 孔径 多孔性フィルムの断面(長さ約10mm)を走査型電子
顕微鏡で3点観察し視野内に見られる最大・最小の孔径
を測定した。なお、1つの孔の孔径は長径と短径の平均
値で表した。
【0029】(2) 空隙率 重量x(g)の多孔性フィルムを蒸留水中に浸漬し、1
0torr以下の減圧下で孔内部の空気を蒸留水と完全
に置換した後、蒸留水中から取り出し、表面に付着する
水滴をタオルペーパーで拭い去った後の重量y(g)を
求めた。この重量に対する孔内部に侵入した蒸留水の重
量の比率w1(%)を
【0030】
【数1】
【0031】により求め、近似的に空隙率とした。
【0032】(3) 水蒸気透過性 多孔性フィルムが水と接触しない条件では、測定カップ
の水蒸気透過部の直径が12mmであること及び恒温恒
湿槽の条件が温度40℃、相対湿度75%であることを
除き、ASTM E-96-80 procedure Aに準じた方法で測定し
た。また、多孔性フィルムが水と接触する条件では、測
定カップの水蒸気透過部の直径が10mmであること及
び恒温恒湿槽の条件が温度35℃、相対湿度0%である
ことを除き、ASTM E-96-80 procedure BWに準じた方法
で測定した。
【0033】(4) ドレナージ性 本測定により、一方の面から他方の面まで連続した孔の
相対的な量を求めた。生理食塩水を含ませた直径90m
m、厚さ10mmのスポンジ(孔径約100μm)上に
直径65mmの円状に切断した多孔性フィルムを置き、
更にその上に直径55mmの定性濾紙(ADVANTE
C No.2)25枚(重量a(g))を置き、上から
10gf/cm2の荷重をかけた。1分後に荷重を取り
去り、生理食塩水を吸収した濾紙の重量b(g)を求
め、多孔性フィルムを置かない以外は同様の処理をした
濾紙の重量c(g)を基準として濾紙の増加重量w2
【0034】
【数2】
【0035】により求め、ドレナージ性とした。
【0036】(5) 透過視性 JIS K−7105に準じた方法により積分球を用い
て測定し、試料を置かないときの全光線透過量に対する
試料を透過する全光線透過量の比率(%)で表した。
【0037】(6) 引張強度及び引張伸び JIS K−7113−1981に準じた方法により測
定した。
【0038】実施例2 キトサン微粉末を表1に示す量使用した以外は実施例1
と同様にして多孔性フィルムを得、実施例1と同様に評
価した。結果を表1に示す。
【0039】実施例3、4 無水結晶ブドウ糖粉末として粒径5〜150μm、平均
粒径30μmのもの(日本食品化工社製、#900)を
用い、キトサン微粉末を表1に示す量使用した以外は実
施例1と同様にして多孔性フィルムを得、各々のフィル
ムを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0040】比較例1、2 キトサン微粉末を表1に示す量使用した以外は実施例1
と同様にして多孔性フィルムを得、各々のフィルムを実
施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0041】比較例3 無水結晶ブドウ糖粉末を使用しない以外は実施例1と同
様にして創傷被覆材を得、実施例1と同様に評価した。
結果を表1に示す。
【0042】比較例4 市販の創傷被覆材である凍結乾燥豚真皮(大鵬薬品製、
アロアスクD)について実施例1と同様に評価した。結
果を表1に示す。
【0043】比較例5 市販の創傷被覆材であるシリコーン膜/ナイロンファブ
リック/コラーゲン複合体(米国Woodroof Laboratorie
s Inc.製、Biobrane薄手)について実施例1と同様に評
価した。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】試験例 体重約3kgの家兎を用いて、ペンタバルビタールナト
リウム全身麻酔下に、背部を剃毛、消毒後、フリーハン
ドデルマトームにより切除して、深さ約0.7mm、直
径約15mmの分層皮膚欠損創を9ヶ所作った。実施例
1〜4、比較例1、2の多孔性フィルムを創傷被覆材と
して用い、これらの創傷被覆材と比較例、3〜5の創傷
被覆材で各創傷面を被覆し、周囲を外科用テープで固定
し、その上に滅菌ガーゼ及び滅菌脱脂綿をのせ弾性包帯
で圧迫固定して7日後に取り外し、創傷面及び創傷被覆
材の状態を観察した。
【0046】比較例3の創傷被覆材は創傷面と密着して
いなかったが、それ以外はいずれの創傷被覆材も創傷面
とよく密着していた。また、滲出液の貯留が比較例3で
認められたが、それ以外の創傷被覆材では認められなか
った。
【0047】創傷面の断面をヘマトキシリン−エオシン
染色により組織学的に観察した結果、比較例1、4の創
傷被覆材で被覆された創傷面では真皮の乾燥が認めら
れ、特に比較例4の創傷被覆材で被覆された創傷面の乾
燥は顕著であった。それ以外の創傷被覆材で被覆された
創傷面では真皮の乾燥は認められなかった。
【0048】実施例1〜4、比較例2の創傷被覆材の孔
中は乾燥壊死した好中球で満たされていた。比較例1、
4の創傷被覆材の孔中は特に変化は認められなかった。
比較例5の創傷被覆材はナイロンメッシュ中に肉芽が入
り込み剥離が困難になっていた。
【0049】創傷面の断面を組織学的に観察した結果、
実施例1〜4では、創傷面の創傷被覆材と接触する面に
好中球とマクロファージからなる層ができ、その下で表
皮細胞がそれぞれ3.3mm、3.7mm、3.6m
m、3.8mm進展しており、良好な治癒の進行が認め
られた。
【0050】比較例1、4では乾燥した真皮の下で、表
皮細胞がそれぞれ2.7mm、2.1mmしか進展して
いなかった。比較例2、3では実施例1〜4と同様に創
傷面の創傷被覆材と接触する面に好中球とマクロファー
ジからなる層ができているが、表皮細胞はそれぞれ2.
8mm、0.8mmしか進展していなかった。さらに、
比較例5では、表皮細胞が0.7mmしか進展していな
かった。
【0051】
【発明の効果】本発明の創傷被覆材は、創傷面と適度な
密着性を有し、また、滲出液の排出性に優れている。本
発明の創傷被覆材を用いることにより、切傷、擦傷、火
傷等の外傷の治癒が効果的に促進される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性物質100重量部に対し粒状親水
    性物質70〜500重量部を分散させて成る孔径10〜
    500μmの多孔性フィルム。
  2. 【請求項2】 空隙率が10〜90%である請求項1記
    載の多孔性フィルム。
  3. 【請求項3】 粒状親水性物質の粒径が100μm以下
    である請求項1、または2記載の多孔性フィルム。
  4. 【請求項4】 粒状親水性物質が、キチン、キトサン、
    これらの誘導体、またはこれらの混合物である請求項
    1、2または3記載の多孔性フィルム。
  5. 【請求項5】 疎水性物質、粒状親水性物質、及び粒状
    水溶性物質の混合物で形成されたフィルムを水洗して水
    溶性物質粒子を除去することを特徴とする多孔性フィル
    ムの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の多
    孔性フィルムからなる創傷被覆材。
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