JPH06213184A - 摺動機構およびそれを用いた冷媒圧縮機 - Google Patents
摺動機構およびそれを用いた冷媒圧縮機Info
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- JPH06213184A JPH06213184A JP748093A JP748093A JPH06213184A JP H06213184 A JPH06213184 A JP H06213184A JP 748093 A JP748093 A JP 748093A JP 748093 A JP748093 A JP 748093A JP H06213184 A JPH06213184 A JP H06213184A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セラミックス部材と金属部材との隙間が、使
用中の温度変化により適正な範囲から逸脱することを防
止した、耐摩耗性および安定性に優れる摺動機構を提供
する。また、過酷な使用条件下での摺動部の耐摩耗性の
向上を図った冷媒圧縮機を提供する。 【構成】 金属部材とセラミックス部材とが互いに摺動
するように構成した摺動機構において、金属部材とし
て、10×10-6/℃以下程度の熱膨張係数を有する低膨張
金属材料を用いる。また、密閉容器1内に配置された圧
縮機構5と、この圧縮機構5にシャフト6を介して連結
されたモーター機構4とを具備する冷媒圧縮機におい
て、圧縮機構5における摺動部(例えばベーン12とシ
リンダ9との摺動部)やシャフト6の摺動部(シャフト
6と軸受け7、8との摺動部)に、上記摺動機構を用い
る。
用中の温度変化により適正な範囲から逸脱することを防
止した、耐摩耗性および安定性に優れる摺動機構を提供
する。また、過酷な使用条件下での摺動部の耐摩耗性の
向上を図った冷媒圧縮機を提供する。 【構成】 金属部材とセラミックス部材とが互いに摺動
するように構成した摺動機構において、金属部材とし
て、10×10-6/℃以下程度の熱膨張係数を有する低膨張
金属材料を用いる。また、密閉容器1内に配置された圧
縮機構5と、この圧縮機構5にシャフト6を介して連結
されたモーター機構4とを具備する冷媒圧縮機におい
て、圧縮機構5における摺動部(例えばベーン12とシ
リンダ9との摺動部)やシャフト6の摺動部(シャフト
6と軸受け7、8との摺動部)に、上記摺動機構を用い
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属部材とセラミック
ス部材とを用いた摺動機構、およびそれを適用した冷媒
圧縮機に関する。
ス部材とを用いた摺動機構、およびそれを適用した冷媒
圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、セラミックス材料の高強度、高硬
度、耐熱性等の特性を活かして、各種の機械部品にセラ
ミックス材料が使用されつつある。例えば、セラミック
ス材料は、金属材料に比べて耐摩耗性に優れることか
ら、セラミックス材料と金属材料とを組合せて摺動機構
を構成することが検討されている。このようなセラミッ
クス材料と金属材料とを組合せた摺動機構としては、高
度な隙間精度が求められる、冷媒圧縮機における摺動機
構やエンジン用の摺動機構等として用いることが試みら
れている。
度、耐熱性等の特性を活かして、各種の機械部品にセラ
ミックス材料が使用されつつある。例えば、セラミック
ス材料は、金属材料に比べて耐摩耗性に優れることか
ら、セラミックス材料と金属材料とを組合せて摺動機構
を構成することが検討されている。このようなセラミッ
クス材料と金属材料とを組合せた摺動機構としては、高
度な隙間精度が求められる、冷媒圧縮機における摺動機
構やエンジン用の摺動機構等として用いることが試みら
れている。
【0003】例えば、密閉型のロータリー式冷媒圧縮機
における圧縮機構は、上記圧縮機構は、シリンダ内に偏
心回転するローラが配置されていると共に、シリンダに
設けられたベーン溝内をベーンが往復摺動するように構
成されている。また、上記ベーンは、その先端部がスプ
リング等の押圧力によりローラの外周面に接触されてお
り、この状態でローラは偏心回転する。このように、ベ
ーンはその側面がベーン溝に摺接されると共に、その先
端がローラの外周面に摺接されるため、ベーンの構成材
料には、優れた耐摩耗性が要求される。
における圧縮機構は、上記圧縮機構は、シリンダ内に偏
心回転するローラが配置されていると共に、シリンダに
設けられたベーン溝内をベーンが往復摺動するように構
成されている。また、上記ベーンは、その先端部がスプ
リング等の押圧力によりローラの外周面に接触されてお
り、この状態でローラは偏心回転する。このように、ベ
ーンはその側面がベーン溝に摺接されると共に、その先
端がローラの外周面に摺接されるため、ベーンの構成材
料には、優れた耐摩耗性が要求される。
【0004】このようなことから、従来のロータリー式
冷媒圧縮機では、ベーンの構成材料として高速度鋼(SK
H-51相当)や鋼に窒化処理を施した材料が主に用いられ
てきたが、耐摩耗性の向上を目的として、最近ではベー
ンの構成材料としてセラミックス材料を用いることが試
みられている。
冷媒圧縮機では、ベーンの構成材料として高速度鋼(SK
H-51相当)や鋼に窒化処理を施した材料が主に用いられ
てきたが、耐摩耗性の向上を目的として、最近ではベー
ンの構成材料としてセラミックス材料を用いることが試
みられている。
【0005】ところで、ベーンの摺動相手材となるシリ
ンダやローラ等の構成材料には、一般にねずみ鋳鉄や炭
素鋼等の鉄合金が用いられているため、セラミックス材
料からなるベーンは金属材料と摺動することになる。こ
こで、例えばセラミックス材料として、耐摩耗性に優れ
た窒化ケイ素系焼結体を用いた場合、摺動相手材である
金属材料との熱膨張係数の差が大きいことから、運転中
に冷媒がリークして所定の冷凍能力が得られないという
欠点が生じてしまう。
ンダやローラ等の構成材料には、一般にねずみ鋳鉄や炭
素鋼等の鉄合金が用いられているため、セラミックス材
料からなるベーンは金属材料と摺動することになる。こ
こで、例えばセラミックス材料として、耐摩耗性に優れ
た窒化ケイ素系焼結体を用いた場合、摺動相手材である
金属材料との熱膨張係数の差が大きいことから、運転中
に冷媒がリークして所定の冷凍能力が得られないという
欠点が生じてしまう。
【0006】すなわち、例えば窒化ケイ素系焼結体の熱
膨張係数は 3.4×10-6/℃であり、鋼材S45Cの熱膨張係
数は11×10-6/℃である。このように、摺動部品間の熱
膨張係数の差が大きいと、 2つの部品の隙間精度が厳し
い場合には、使用中の温度上昇により、部品間の隙間が
過大になったり、あるいは隙間が狭くなって異常摩耗や
焼付きが発生する等の問題を招いてしまう。このような
ことに起因して、例えばロータリー式冷媒圧縮機では冷
媒のリークを招いたり、はなはだしくは摺動部品が破壊
する等の問題が生じてしまう。
膨張係数は 3.4×10-6/℃であり、鋼材S45Cの熱膨張係
数は11×10-6/℃である。このように、摺動部品間の熱
膨張係数の差が大きいと、 2つの部品の隙間精度が厳し
い場合には、使用中の温度上昇により、部品間の隙間が
過大になったり、あるいは隙間が狭くなって異常摩耗や
焼付きが発生する等の問題を招いてしまう。このような
ことに起因して、例えばロータリー式冷媒圧縮機では冷
媒のリークを招いたり、はなはだしくは摺動部品が破壊
する等の問題が生じてしまう。
【0007】また、ロータリー式冷媒圧縮機において、
圧縮機構はシャフトを介してモーター機構により駆動さ
れるため、ローラーに偏心されて固定されたシャフト
は、ベーンを押圧しているスプリングやシリンダ内の圧
力を受け、軸受けやフレームに押付けられて若干湾曲し
た形状となって高速回転する。よって、このようなシャ
フト関連部品の摩耗も激しいため、シャフトをセラミッ
クス材料で構成したり、あるいは軸受けをセラミックス
材料で構成することが検討されているが、上述したよう
に部品間の隙間が過大になったり、あるいは逆に隙間が
狭くなると、ガタや異常摩耗、焼付き等が発生して、冷
媒圧縮機の能力低下を招いたり、ひいては正常な運転が
困難となる。
圧縮機構はシャフトを介してモーター機構により駆動さ
れるため、ローラーに偏心されて固定されたシャフト
は、ベーンを押圧しているスプリングやシリンダ内の圧
力を受け、軸受けやフレームに押付けられて若干湾曲し
た形状となって高速回転する。よって、このようなシャ
フト関連部品の摩耗も激しいため、シャフトをセラミッ
クス材料で構成したり、あるいは軸受けをセラミックス
材料で構成することが検討されているが、上述したよう
に部品間の隙間が過大になったり、あるいは逆に隙間が
狭くなると、ガタや異常摩耗、焼付き等が発生して、冷
媒圧縮機の能力低下を招いたり、ひいては正常な運転が
困難となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、最
近、セラミックス材料の耐摩耗性に優れる等という利点
を生かして、摺動機構にセラミックス材料を使用するこ
とが検討されているものの、従来のセラミックス材料と
金属材料との組合わせでは、部品間の熱膨張係数の差が
大きいため、使用中に部品間の隙間が過大になったり、
あるいは隙間が狭くなる等の現象が発生し、初期の能力
を発揮することができなくなるという問題が生じてしま
う。
近、セラミックス材料の耐摩耗性に優れる等という利点
を生かして、摺動機構にセラミックス材料を使用するこ
とが検討されているものの、従来のセラミックス材料と
金属材料との組合わせでは、部品間の熱膨張係数の差が
大きいため、使用中に部品間の隙間が過大になったり、
あるいは隙間が狭くなる等の現象が発生し、初期の能力
を発揮することができなくなるという問題が生じてしま
う。
【0009】セラミックス材料と金属材料とを組合わせ
た摺動機構は、上述したような冷媒圧縮機の摺動部に限
らず、各種機械部品の摺動部に使用することが検討され
ているものの、熱膨張差による隙間精度の低下は、種々
の摺動機構において問題となる事項であり、よって適正
な隙間精度を維持することが可能なセラミックス材料と
金属材料との組合わせが強く求められている。
た摺動機構は、上述したような冷媒圧縮機の摺動部に限
らず、各種機械部品の摺動部に使用することが検討され
ているものの、熱膨張差による隙間精度の低下は、種々
の摺動機構において問題となる事項であり、よって適正
な隙間精度を維持することが可能なセラミックス材料と
金属材料との組合わせが強く求められている。
【0010】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、セラミックス部材と金属部材との隙
間が、使用中の温度変化により適正な範囲から逸脱する
ことを防止した、耐摩耗性および安定性に優れる摺動機
構を提供することを目的としており、また他の目的は過
酷な使用条件下での摺動部の耐摩耗性の向上を図った冷
媒圧縮機を提供することにある。
になされたもので、セラミックス部材と金属部材との隙
間が、使用中の温度変化により適正な範囲から逸脱する
ことを防止した、耐摩耗性および安定性に優れる摺動機
構を提供することを目的としており、また他の目的は過
酷な使用条件下での摺動部の耐摩耗性の向上を図った冷
媒圧縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の摺動機構は、金
属部材とセラミックス部材とが互いに摺動するように構
成した摺動機構において、前記金属部材として、低膨張
金属材料を用いたことを特徴としている。
属部材とセラミックス部材とが互いに摺動するように構
成した摺動機構において、前記金属部材として、低膨張
金属材料を用いたことを特徴としている。
【0012】また、本発明の冷媒圧縮機は、密閉容器内
に配置された圧縮機構と、この圧縮機構にシャフトを介
して連結されたモーター機構とを具備する冷媒圧縮機に
おいて、前記圧縮機構における摺動部および前記シャフ
トの摺動部の少なくとも一方に、低膨張金属材料からな
る金属部材とセラミックス部材とが互いに摺動するよう
構成した摺動機構を用いたことを特徴としている。
に配置された圧縮機構と、この圧縮機構にシャフトを介
して連結されたモーター機構とを具備する冷媒圧縮機に
おいて、前記圧縮機構における摺動部および前記シャフ
トの摺動部の少なくとも一方に、低膨張金属材料からな
る金属部材とセラミックス部材とが互いに摺動するよう
構成した摺動機構を用いたことを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の摺動機構においては、金属部材として
低膨張金属材料を用いているため、一般的に熱膨張係数
が小さいセラミックス部材と金属部材間の熱膨張係数の
差を小さくすることができる。よって、使用中に温度上
昇等が生じても、部品間の隙間精度を適正な範囲内に維
持することが可能となる。これにより、ガタ、異常摩
耗、焼付き等を発生させることなく、セラミックス部材
の耐摩耗性に優れるという特性を十分に発揮させること
が可能となる。
低膨張金属材料を用いているため、一般的に熱膨張係数
が小さいセラミックス部材と金属部材間の熱膨張係数の
差を小さくすることができる。よって、使用中に温度上
昇等が生じても、部品間の隙間精度を適正な範囲内に維
持することが可能となる。これにより、ガタ、異常摩
耗、焼付き等を発生させることなく、セラミックス部材
の耐摩耗性に優れるという特性を十分に発揮させること
が可能となる。
【0014】また、本発明の冷媒圧縮機においては、上
述したような摺動機構を圧縮機構における摺動部やシャ
フトの摺動部に用いることによって、過酷な使用条件下
においても長期安定性を確保することが可能となる。
述したような摺動機構を圧縮機構における摺動部やシャ
フトの摺動部に用いることによって、過酷な使用条件下
においても長期安定性を確保することが可能となる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0016】図1は、本発明の摺動機構を適用した一実
施例の密閉型ロータリー式冷媒圧縮機の構成を示す縦断
面図である。
施例の密閉型ロータリー式冷媒圧縮機の構成を示す縦断
面図である。
【0017】同図において、1は密閉されたケーシング
であり、このケーシング1内にはステータ2とロータ3
とで構成されたモータ機構4が設置されている。このモ
ータ機構4の下部には、圧縮機構5が配設されている。
上記モータ機構4と圧縮機構5とは、シャフト6によっ
て連結されている。モータ機構4によって回転するシャ
フト6は、フレーム7の軸受に軸支されており、さらに
その下端部はサブベアリング8に軸支されている。圧縮
機構5は、モータ機構4による駆動力がシャフト6によ
り伝達されて駆動される。
であり、このケーシング1内にはステータ2とロータ3
とで構成されたモータ機構4が設置されている。このモ
ータ機構4の下部には、圧縮機構5が配設されている。
上記モータ機構4と圧縮機構5とは、シャフト6によっ
て連結されている。モータ機構4によって回転するシャ
フト6は、フレーム7の軸受に軸支されており、さらに
その下端部はサブベアリング8に軸支されている。圧縮
機構5は、モータ機構4による駆動力がシャフト6によ
り伝達されて駆動される。
【0018】シャフト6は、図2に示すように、圧縮機
構5のシリンダ9内を貫通するように配置されている。
シリンダ9内のシャフト6にはクランク部10(偏心
部)が固定されており、このクランク部10とシリンダ
9との間には、ローラー11が嵌合されている。ローラ
ー11は、シャフト6の回転に伴って遊星運動するよう
に構成されている。
構5のシリンダ9内を貫通するように配置されている。
シリンダ9内のシャフト6にはクランク部10(偏心
部)が固定されており、このクランク部10とシリンダ
9との間には、ローラー11が嵌合されている。ローラ
ー11は、シャフト6の回転に伴って遊星運動するよう
に構成されている。
【0019】また、シリンダ9内には、往復移動可能な
ベーン12が突出されている。このベーン12は、シリ
ンダ9に設けられたベーン溝9a内に配置されており、
スプリング13によって押圧力が加えられている。ベー
ン12は、上記ローラー11の遊星運動に応じて往復運
動する。ベーン12の先端側端部は、スプリング13の
押圧力によってローラー11の外周に接触し、シリンダ
11内を吸込室14と吐出室15とに分割している。
ベーン12が突出されている。このベーン12は、シリ
ンダ9に設けられたベーン溝9a内に配置されており、
スプリング13によって押圧力が加えられている。ベー
ン12は、上記ローラー11の遊星運動に応じて往復運
動する。ベーン12の先端側端部は、スプリング13の
押圧力によってローラー11の外周に接触し、シリンダ
11内を吸込室14と吐出室15とに分割している。
【0020】圧縮機構5が駆動されると、図示しないア
キュムレータを介して供給管16から導入された冷媒
は、シャフト6の回転に伴うローラー11の遊星運動に
応じて、吸込口17から吸込まれて圧縮される。圧縮さ
れた冷媒は、一旦ケーシング1内に吐出された後に、ケ
ーシング1の上部に設けられた吐出管18から冷凍機側
に供給される。また、ケーシング1の下部には、冷凍機
油19が収容されており、この冷凍機油19は、シャフ
ト6の下端に設けられた図示しないポンプに沿って吸い
上げられて摺動部を潤滑する。冷凍機油20としては、
冷媒に対して相溶性を有するものを使用することが必要
となる。
キュムレータを介して供給管16から導入された冷媒
は、シャフト6の回転に伴うローラー11の遊星運動に
応じて、吸込口17から吸込まれて圧縮される。圧縮さ
れた冷媒は、一旦ケーシング1内に吐出された後に、ケ
ーシング1の上部に設けられた吐出管18から冷凍機側
に供給される。また、ケーシング1の下部には、冷凍機
油19が収容されており、この冷凍機油19は、シャフ
ト6の下端に設けられた図示しないポンプに沿って吸い
上げられて摺動部を潤滑する。冷凍機油20としては、
冷媒に対して相溶性を有するものを使用することが必要
となる。
【0021】この実施例の密閉型ロータリー式冷媒圧縮
機における摺動部は、以下に示すような部分である。す
なわち、ベーン12は、分割されたシリンダ9内の 2室
の圧力差により、シリンダ9に設けられたベーン溝9a
の壁面に擦り付けられるため、ベーン12とベーン溝9
a(シリンダ9)との接触部が摺動部となる。また、ベ
ーン12は、スプリング13によりその先端部がローラ
ー11に押付けられるため、ローラー11の外周面との
接触部も摺動部となる。
機における摺動部は、以下に示すような部分である。す
なわち、ベーン12は、分割されたシリンダ9内の 2室
の圧力差により、シリンダ9に設けられたベーン溝9a
の壁面に擦り付けられるため、ベーン12とベーン溝9
a(シリンダ9)との接触部が摺動部となる。また、ベ
ーン12は、スプリング13によりその先端部がローラ
ー11に押付けられるため、ローラー11の外周面との
接触部も摺動部となる。
【0022】また、シャフト6は、ローラー11を介し
て、スプリング13やシリンダ9内の圧力を受け、フレ
ーム7やサブベアリング8に押し付けられ、若干湾曲し
た形状となって高速回転するため、シャフト6の外面と
フレーム7およびサブベアリング8の内面との接触部が
摺動部となる。
て、スプリング13やシリンダ9内の圧力を受け、フレ
ーム7やサブベアリング8に押し付けられ、若干湾曲し
た形状となって高速回転するため、シャフト6の外面と
フレーム7およびサブベアリング8の内面との接触部が
摺動部となる。
【0023】そして、上記実施例の冷媒圧縮機における
摺動部には、低膨張金属材料からなる金属部材とセラミ
ックス部材とが互いに摺動するよう構成した摺動機構が
用いられている。セラミックス部材の具体的な構成材料
としては、窒化ケイ素系焼結体、炭化ケイ素系焼結体、
酸化アルミニウム系焼結体、酸化ジルコニウム系焼結
体、およびこれらの複合体、さらにはこれらに各種の粒
子、繊維、ウィスカー等を添加した強化セラミックス焼
結体等を用いることができる。これらセラミックス焼結
体のうち、特に窒化ケイ素系焼結体や炭化ケイ素系焼結
体が耐摩耗性に優れることから、その使用が好ましい。
摺動部には、低膨張金属材料からなる金属部材とセラミ
ックス部材とが互いに摺動するよう構成した摺動機構が
用いられている。セラミックス部材の具体的な構成材料
としては、窒化ケイ素系焼結体、炭化ケイ素系焼結体、
酸化アルミニウム系焼結体、酸化ジルコニウム系焼結
体、およびこれらの複合体、さらにはこれらに各種の粒
子、繊維、ウィスカー等を添加した強化セラミックス焼
結体等を用いることができる。これらセラミックス焼結
体のうち、特に窒化ケイ素系焼結体や炭化ケイ素系焼結
体が耐摩耗性に優れることから、その使用が好ましい。
【0024】上述したようなセラミックス部材の熱膨張
係数αは、例えば窒化ケイ素系焼結体はα= 2〜 4×10
-6/℃程度であり、炭化ケイ素系焼結体はα= 3〜 5×
10-6/℃程度、酸化アルミニウム系焼結体はα= 7〜 8
×10-6/℃程度、酸化ジルコニウム系焼結体はα= 9〜
10×10-6/℃程度である。
係数αは、例えば窒化ケイ素系焼結体はα= 2〜 4×10
-6/℃程度であり、炭化ケイ素系焼結体はα= 3〜 5×
10-6/℃程度、酸化アルミニウム系焼結体はα= 7〜 8
×10-6/℃程度、酸化ジルコニウム系焼結体はα= 9〜
10×10-6/℃程度である。
【0025】また、上記低膨張金属材料としては、10×
10-6/℃以下の熱膨張係数を有する金属材料が用いられ
る。このような熱膨張係数を有する金属材料としては、
まず20〜45重量% のNiを含有する高Ni鉄合金や、20〜45
重量% のNiおよび 0〜12重量% のCoを含有する高Ni鉄合
金のような鉄合金が挙げられる。上記高Ni鉄合金は、Ni
を20〜45重量% と多量に含有させているため、 2〜10×
10-6/℃程度の熱膨張係数を実現することができる。Ni
の含有量が上記範囲外となると、いずれも熱膨張係数熱
の増加を招く。また、Ni含有量を変化させることによっ
て、種々の熱膨張係数を有する鉄合金を得ることができ
る。
10-6/℃以下の熱膨張係数を有する金属材料が用いられ
る。このような熱膨張係数を有する金属材料としては、
まず20〜45重量% のNiを含有する高Ni鉄合金や、20〜45
重量% のNiおよび 0〜12重量% のCoを含有する高Ni鉄合
金のような鉄合金が挙げられる。上記高Ni鉄合金は、Ni
を20〜45重量% と多量に含有させているため、 2〜10×
10-6/℃程度の熱膨張係数を実現することができる。Ni
の含有量が上記範囲外となると、いずれも熱膨張係数熱
の増加を招く。また、Ni含有量を変化させることによっ
て、種々の熱膨張係数を有する鉄合金を得ることができ
る。
【0026】上記したような高Ni鉄合金は、NiやCoの他
に、 3〜10重量% 程度のSi、 0.8〜3.0重量% 程度の
C、 0.3〜 1.2重量% 程度のMn等を含有させて、合金鋳
鉄具体的には黒鉛鋳鉄として用いることもできる。この
ような黒鉛鋳鉄とすることによって、製造性や被削性が
改善されて製造コストを低減することが可能となると共
に、黒鉛に潤滑オイルが含浸されて潤滑性能を高めるこ
とができ、より一層耐摩耗性の向上を図ることができ
る。
に、 3〜10重量% 程度のSi、 0.8〜3.0重量% 程度の
C、 0.3〜 1.2重量% 程度のMn等を含有させて、合金鋳
鉄具体的には黒鉛鋳鉄として用いることもできる。この
ような黒鉛鋳鉄とすることによって、製造性や被削性が
改善されて製造コストを低減することが可能となると共
に、黒鉛に潤滑オイルが含浸されて潤滑性能を高めるこ
とができ、より一層耐摩耗性の向上を図ることができ
る。
【0027】また、上記高Ni鉄合金は鋳鉄に限らず、通
常の合金材料として用いることもできる。具体的には、
インバー系合金(例えば36wt%Ni-Fe:α= 1.5×10-6/
℃)、やコバール系合金(例えば29wt%Ni-17wt%Co-Fe:
α= 5×10-6/℃)、42アロイ(42wt%Ni-Fe:α= 6×
10-6/℃)等を使用することができる。さらに、セラミ
ックス部材によっては、高Mn鋼(熱膨張係数:α= 8×
10-6/℃)等を使用することもできる。
常の合金材料として用いることもできる。具体的には、
インバー系合金(例えば36wt%Ni-Fe:α= 1.5×10-6/
℃)、やコバール系合金(例えば29wt%Ni-17wt%Co-Fe:
α= 5×10-6/℃)、42アロイ(42wt%Ni-Fe:α= 6×
10-6/℃)等を使用することができる。さらに、セラミ
ックス部材によっては、高Mn鋼(熱膨張係数:α= 8×
10-6/℃)等を使用することもできる。
【0028】なお、ここで言う熱膨張係数は、常温から
200℃までの温度範囲による測定値を指すものとする。
200℃までの温度範囲による測定値を指すものとする。
【0029】そして、上述したような金属部材は、その
熱膨張係数が用いたセラミックス部材の熱膨張係数の 7
0%〜130%の範囲となるように、各種低膨張金属材料の中
から選択して使用することが好ましい。金属部材の熱膨
張係数が上記範囲から外れると、いずれの場合において
も隙間精度の低下が大きくなる可能性が高い。ここで、
隙間精度は0.01mm未満とする。より好ましい隙間精度は
0.005mm以下であり、さらに好ましくは 0.003mm以下で
ある。
熱膨張係数が用いたセラミックス部材の熱膨張係数の 7
0%〜130%の範囲となるように、各種低膨張金属材料の中
から選択して使用することが好ましい。金属部材の熱膨
張係数が上記範囲から外れると、いずれの場合において
も隙間精度の低下が大きくなる可能性が高い。ここで、
隙間精度は0.01mm未満とする。より好ましい隙間精度は
0.005mm以下であり、さらに好ましくは 0.003mm以下で
ある。
【0030】具体的なセラミックス部材と金属部材との
組み合わせとしては、セラミックス部材として窒化ケイ
素系焼結体や炭化ケイ素系焼結体を用いる場合には、金
属部材として28〜36重量% 程度のNiと 2〜12重量% 程度
のCoとを含有する黒鉛鋳鉄等を用いることが好ましい。
また、セラミックス部材として酸化アルミニウム系焼結
体を用いる場合には、金属部材として28〜36重量% 程度
のNiと 1.0〜 2.0重量% 程度のSiとを含有する黒鉛鋳
鉄、42アロイ、コバール系合金、3wt%Mn鋼等を用いるこ
とが好ましい。さらに、セラミックス部材として酸化ジ
ルコニウム系焼結体を用いる場合には、金属部材として
20〜28重量% 程度のNiを含有する黒鉛鋳鉄等を用いるこ
とが好ましい。
組み合わせとしては、セラミックス部材として窒化ケイ
素系焼結体や炭化ケイ素系焼結体を用いる場合には、金
属部材として28〜36重量% 程度のNiと 2〜12重量% 程度
のCoとを含有する黒鉛鋳鉄等を用いることが好ましい。
また、セラミックス部材として酸化アルミニウム系焼結
体を用いる場合には、金属部材として28〜36重量% 程度
のNiと 1.0〜 2.0重量% 程度のSiとを含有する黒鉛鋳
鉄、42アロイ、コバール系合金、3wt%Mn鋼等を用いるこ
とが好ましい。さらに、セラミックス部材として酸化ジ
ルコニウム系焼結体を用いる場合には、金属部材として
20〜28重量% 程度のNiを含有する黒鉛鋳鉄等を用いるこ
とが好ましい。
【0031】また、上述したようなセラミックス部材と
低膨張金属部材とを用いた摺動部の構成例としては、ベ
ーン12にセラミックス部材を用い、ベーン12の摺動
相手材となるシリンダ9やローラー11に低膨張金属部
材を用いたり、逆にシリンダ9をセラミックス部材とし
て、ベーン12に低膨張金属部材を用いる等が例示され
る。また、ローラー11をセラミックス部材で構成し
て、ベーン12やシリンダ9を低膨張金属部材で構成す
ることも可能である。さらに、また、シャフト6として
セラミックス部材を用い、フレーム7やサブベアリング
8を低膨張金属部材で構成したり、逆にフレーム7やサ
ブベアリング8をセラミックス部材で構成して、シャフ
ト6に低膨張金属部材を用いること等も可能である。な
お、図3に示すように、部材Aの一部または摺動部のみ
をセラミックス部材Bで構成してもよい。この場合、部
材Aの他の部分Cは金属部材からなる。
低膨張金属部材とを用いた摺動部の構成例としては、ベ
ーン12にセラミックス部材を用い、ベーン12の摺動
相手材となるシリンダ9やローラー11に低膨張金属部
材を用いたり、逆にシリンダ9をセラミックス部材とし
て、ベーン12に低膨張金属部材を用いる等が例示され
る。また、ローラー11をセラミックス部材で構成し
て、ベーン12やシリンダ9を低膨張金属部材で構成す
ることも可能である。さらに、また、シャフト6として
セラミックス部材を用い、フレーム7やサブベアリング
8を低膨張金属部材で構成したり、逆にフレーム7やサ
ブベアリング8をセラミックス部材で構成して、シャフ
ト6に低膨張金属部材を用いること等も可能である。な
お、図3に示すように、部材Aの一部または摺動部のみ
をセラミックス部材Bで構成してもよい。この場合、部
材Aの他の部分Cは金属部材からなる。
【0032】上述した実施例の密閉型ロータリー式冷媒
圧縮機においては、摺動部にセラミックス部材と低膨張
金属部材とを組み合わせた摺動機構を適用しているた
め、セラミックス部材と金属部材との熱膨張差により、
摺動部の隙間精度が適正な範囲から逸脱することを防止
することができる。よって、適正な摺動条件下で、すな
わち隙間精度の低下によるガタ、異常摩耗、焼付き等の
発生を防止した上で、摺動部の耐摩耗性を大幅に向上さ
せることが可能となる。
圧縮機においては、摺動部にセラミックス部材と低膨張
金属部材とを組み合わせた摺動機構を適用しているた
め、セラミックス部材と金属部材との熱膨張差により、
摺動部の隙間精度が適正な範囲から逸脱することを防止
することができる。よって、適正な摺動条件下で、すな
わち隙間精度の低下によるガタ、異常摩耗、焼付き等の
発生を防止した上で、摺動部の耐摩耗性を大幅に向上さ
せることが可能となる。
【0033】このような摺動部を用いることによって、
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機の過酷な使用条件下にお
ける長期安定性を大幅に高めることが可能となる。例え
ば、冷媒として代替フロン等を用いる場合には、従来の
冷媒に比べて摺動条件がより一層厳しくなることが予想
されているが、このような場合においても長期間にわた
って、安定して初期の冷凍能力を発揮することができ
る。
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機の過酷な使用条件下にお
ける長期安定性を大幅に高めることが可能となる。例え
ば、冷媒として代替フロン等を用いる場合には、従来の
冷媒に比べて摺動条件がより一層厳しくなることが予想
されているが、このような場合においても長期間にわた
って、安定して初期の冷凍能力を発揮することができ
る。
【0034】次に、上記摺動機構を適用した密閉型ロー
タリー式冷媒圧縮機の具体例と、その評価結果について
説明する。
タリー式冷媒圧縮機の具体例と、その評価結果について
説明する。
【0035】実施例1 ベーン12として窒化ケイ素系焼結体を用い、かつシリ
ンダ9として高Ni鉄合金を用いた例について述べる。窒
化ケイ素系焼結体は、まずSi3 N 4 原料粉末に、焼結助
剤として Y2 O 3 粉末を 5重量% とAl2 O 3 粉末を 2重
量% 添加し、溶媒中で粉砕、混合し、スプレードライヤ
ーで造粒した。この造粒粉を所定の形状に成形した後、
N2 雰囲気中にて 400℃で脱脂した。さらに、この脱脂
体を N2雰囲気中にて1750℃で焼成して焼結体を得た。
この焼結体に表面研磨を施し、所定形状に加工してベー
ン12とした。このベーン12の熱膨張係数は、 3.4×
10-6/℃であった。
ンダ9として高Ni鉄合金を用いた例について述べる。窒
化ケイ素系焼結体は、まずSi3 N 4 原料粉末に、焼結助
剤として Y2 O 3 粉末を 5重量% とAl2 O 3 粉末を 2重
量% 添加し、溶媒中で粉砕、混合し、スプレードライヤ
ーで造粒した。この造粒粉を所定の形状に成形した後、
N2 雰囲気中にて 400℃で脱脂した。さらに、この脱脂
体を N2雰囲気中にて1750℃で焼成して焼結体を得た。
この焼結体に表面研磨を施し、所定形状に加工してベー
ン12とした。このベーン12の熱膨張係数は、 3.4×
10-6/℃であった。
【0036】一方、高Ni鉄合金については、高周波溶解
炉を用いて、 1.5重量% C 、 0.6重量% Si、34重量% N
i、 2重量% Coおよび残部Feからなる鋳鉄材料と、一般
鋳鉄の不純物からなる材料とを溶解し、シリンダ形状の
自硬性砂型に鋳造した。これを所定形状に加工してシリ
ンダ9とした。このシリンダ9の熱膨張係数は 3.5×10
-6/℃であった。
炉を用いて、 1.5重量% C 、 0.6重量% Si、34重量% N
i、 2重量% Coおよび残部Feからなる鋳鉄材料と、一般
鋳鉄の不純物からなる材料とを溶解し、シリンダ形状の
自硬性砂型に鋳造した。これを所定形状に加工してシリ
ンダ9とした。このシリンダ9の熱膨張係数は 3.5×10
-6/℃であった。
【0037】これらを用いて、図1および図2に示した
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立てた。なお、ロ
ーラー11の構成材料としてはモニクロ鋳鉄(α=11×
10-6/℃)を用いた。このようなロータリー式冷媒圧縮
機にカロリーメータを取り付け、凝縮温度45℃、蒸発温
度 -23.3℃、膨張弁前液温度32℃、吸い込みガス温度32
℃、周囲温度23℃の測定条件下において、冷媒として R
12を用いて冷凍能力を評価した。その結果、1000時間の
連続運転において、130kcal/hrという良好な冷凍能力を
得ることができた。
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立てた。なお、ロ
ーラー11の構成材料としてはモニクロ鋳鉄(α=11×
10-6/℃)を用いた。このようなロータリー式冷媒圧縮
機にカロリーメータを取り付け、凝縮温度45℃、蒸発温
度 -23.3℃、膨張弁前液温度32℃、吸い込みガス温度32
℃、周囲温度23℃の測定条件下において、冷媒として R
12を用いて冷凍能力を評価した。その結果、1000時間の
連続運転において、130kcal/hrという良好な冷凍能力を
得ることができた。
【0038】比較例1 実施例1と同様にして作製した窒化ケイ素製ベーン12
と、ねずみ鋳鉄からなるシリンダ9およびモニクロ鋳鉄
からなるローラー11とを組み合わせて、実施例1と同
一構造の密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立てた。
なお、シリンダ9の熱膨張係数は12×10-6/℃で、ロー
ラー11の熱膨張係数は11×10-6/℃であった。この密
閉型ロータリー式冷媒圧縮機を用いて、実施例1と同様
にして冷凍能力を評価したところ、シリンダ9とベーン
12とのクリアランスが増大して冷媒がリークし、約 1
0%冷凍能力が低下した。
と、ねずみ鋳鉄からなるシリンダ9およびモニクロ鋳鉄
からなるローラー11とを組み合わせて、実施例1と同
一構造の密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立てた。
なお、シリンダ9の熱膨張係数は12×10-6/℃で、ロー
ラー11の熱膨張係数は11×10-6/℃であった。この密
閉型ロータリー式冷媒圧縮機を用いて、実施例1と同様
にして冷凍能力を評価したところ、シリンダ9とベーン
12とのクリアランスが増大して冷媒がリークし、約 1
0%冷凍能力が低下した。
【0039】実施例2 ベーン12として炭化ケイ素系焼結体を用い、かつシリ
ンダ9およびローラー11として高Ni鉄合金を用いた例
について述べる。炭化ケイ素系焼結体は、まずSiC原料
粉末(粒径:0.1〜 1μm) 100重量部に、 2重量部の炭素
樹脂と 1重量部の B4 C 粉末とを加え、さらに適量のバ
インダと水を加えて十分に混合し、これをスプレードラ
イヤーで造粒した。この造粒粉を金型で所定の形状に成
形した後、 N2 雰囲気中にて 700℃で脱脂した。さら
に、この脱脂体をアルゴン雰囲気中にて1900〜2100℃で
焼成して焼結体を得た。この焼結体を所定形状に研磨加
工してベーン12とした。このベーン12の熱膨張係数
は 4.2×10-6/℃であった。一方、高Ni鉄合金について
は、高周波溶解炉を用いて、 1.2重量% C 、 0.6重量%
Si、27重量% Ni、10重量% Coおよび残部Feからなる鋳鉄
材料と、一般鋳鉄の不純物からなる材料とを溶解し、シ
リンダ形状の自硬性砂型とローラー形状の自硬性砂型に
それぞれ鋳造した。これらを各々所定形状に加工して、
シリンダ9およびローラー11とした。このシリンダ9
およびローラー11の熱膨張係数は4.5×10-6/℃であ
った。
ンダ9およびローラー11として高Ni鉄合金を用いた例
について述べる。炭化ケイ素系焼結体は、まずSiC原料
粉末(粒径:0.1〜 1μm) 100重量部に、 2重量部の炭素
樹脂と 1重量部の B4 C 粉末とを加え、さらに適量のバ
インダと水を加えて十分に混合し、これをスプレードラ
イヤーで造粒した。この造粒粉を金型で所定の形状に成
形した後、 N2 雰囲気中にて 700℃で脱脂した。さら
に、この脱脂体をアルゴン雰囲気中にて1900〜2100℃で
焼成して焼結体を得た。この焼結体を所定形状に研磨加
工してベーン12とした。このベーン12の熱膨張係数
は 4.2×10-6/℃であった。一方、高Ni鉄合金について
は、高周波溶解炉を用いて、 1.2重量% C 、 0.6重量%
Si、27重量% Ni、10重量% Coおよび残部Feからなる鋳鉄
材料と、一般鋳鉄の不純物からなる材料とを溶解し、シ
リンダ形状の自硬性砂型とローラー形状の自硬性砂型に
それぞれ鋳造した。これらを各々所定形状に加工して、
シリンダ9およびローラー11とした。このシリンダ9
およびローラー11の熱膨張係数は4.5×10-6/℃であ
った。
【0040】これらを用いて、図1および図2に示した
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立て、実施例1と
同様にして冷凍能力を評価したところ、1000時間の連続
運転において、133kcal/hrという良好な冷凍能力を得る
ことができた。
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立て、実施例1と
同様にして冷凍能力を評価したところ、1000時間の連続
運転において、133kcal/hrという良好な冷凍能力を得る
ことができた。
【0041】実施例3 ベーン12としてアルミナ分散ジルコニア焼結体を用
い、かつシリンダ9およびローラー11として高Ni鉄合
金を用いた例について述べる。アルミナ分散ジルコニア
焼結体は、まずジルコニア70重量% 、アルミナ20重量%
、安定化剤10重量% の組成となるように、それぞれの
原料粉末を混合粉砕し、スプレードライヤーで造粒し
た。この造粒粉を金型で所定の形状に成形し、 N2 雰囲
気中、 400℃で脱脂した後、大気中にて1550℃で 1〜 3
時間焼成して焼結体を得た。この焼結体を所定形状に研
磨加工してベーン12とした。このベーン12の熱膨張
係数は、8×10-6/℃であった。
い、かつシリンダ9およびローラー11として高Ni鉄合
金を用いた例について述べる。アルミナ分散ジルコニア
焼結体は、まずジルコニア70重量% 、アルミナ20重量%
、安定化剤10重量% の組成となるように、それぞれの
原料粉末を混合粉砕し、スプレードライヤーで造粒し
た。この造粒粉を金型で所定の形状に成形し、 N2 雰囲
気中、 400℃で脱脂した後、大気中にて1550℃で 1〜 3
時間焼成して焼結体を得た。この焼結体を所定形状に研
磨加工してベーン12とした。このベーン12の熱膨張
係数は、8×10-6/℃であった。
【0042】一方、高Ni鉄合金については、高周波溶解
炉を用いて、 2.0重量% C 、 1.5重量% Si、30重量% Ni
および残部Feからなる鋳鉄材料と、一般鋳鉄の不純物か
らなる材料とを溶解し、シリンダ形状の自硬性砂型とロ
ーラー形状の自硬性砂型にそれぞれ鋳造した。これらを
各々所定形状に加工して、シリンダ9およびローラー1
1とした。このシリンダ9およびローラー11の熱膨張
係数は 9.0×10-6/℃であった。
炉を用いて、 2.0重量% C 、 1.5重量% Si、30重量% Ni
および残部Feからなる鋳鉄材料と、一般鋳鉄の不純物か
らなる材料とを溶解し、シリンダ形状の自硬性砂型とロ
ーラー形状の自硬性砂型にそれぞれ鋳造した。これらを
各々所定形状に加工して、シリンダ9およびローラー1
1とした。このシリンダ9およびローラー11の熱膨張
係数は 9.0×10-6/℃であった。
【0043】これらを用いて、図1および図2に示した
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立て、実施例1と
同様にして冷凍能力を評価したところ、1000時間の連続
運転において、125kcal/hrという良好な冷凍能力を得る
ことができた。
密閉型ロータリー式冷媒圧縮機を組み立て、実施例1と
同様にして冷凍能力を評価したところ、1000時間の連続
運転において、125kcal/hrという良好な冷凍能力を得る
ことができた。
【0044】なお、上述した実施例においては、密閉型
のロータリー式冷媒圧縮機を例として説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、半密閉型の冷媒圧
縮機、レシプロケーティング式冷媒圧縮機等の各種形式
の冷媒圧縮機に対して有効である。また、本発明の摺動
機構は、冷媒圧縮機の摺動部に限られるものではなく、
自動車用エンジンの摺動機構等をはじめとして、高度な
隙間精度が求められ、かつ使用条件が過酷となる各種の
摺動機構に適用することが可能である。
のロータリー式冷媒圧縮機を例として説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、半密閉型の冷媒圧
縮機、レシプロケーティング式冷媒圧縮機等の各種形式
の冷媒圧縮機に対して有効である。また、本発明の摺動
機構は、冷媒圧縮機の摺動部に限られるものではなく、
自動車用エンジンの摺動機構等をはじめとして、高度な
隙間精度が求められ、かつ使用条件が過酷となる各種の
摺動機構に適用することが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の摺動機構
によれば、セラミックス部材と金属部材との隙間が、使
用中の温度変化により適正な範囲から逸脱することを防
止することができるため、適正な摺動条件下で、セラミ
ックス部材の特性を十分に発揮させることが可能とな
る。すなわち、摺動部の耐摩耗性を大幅に向上させるこ
とができる。また、このような摺動機構を用いることに
よって、過酷な使用条件下においても、長期安定性に優
れた冷媒圧縮機を提供することが可能となる。
によれば、セラミックス部材と金属部材との隙間が、使
用中の温度変化により適正な範囲から逸脱することを防
止することができるため、適正な摺動条件下で、セラミ
ックス部材の特性を十分に発揮させることが可能とな
る。すなわち、摺動部の耐摩耗性を大幅に向上させるこ
とができる。また、このような摺動機構を用いることに
よって、過酷な使用条件下においても、長期安定性に優
れた冷媒圧縮機を提供することが可能となる。
【図1】本発明の摺動機構を適用した一実施例による冷
媒圧縮機の構成を示す断面図である。
媒圧縮機の構成を示す断面図である。
【図2】図1に示す冷媒圧縮機の圧縮機構を示す断面図
である。
である。
【図3】摺動機構に適用するセラミックス部材の他の構
成例を示す図である。
成例を示す図である。
1……ケーシング 4……モータ機構 5……圧縮機構 6……シャフト 7……フレーム 8……サブベアリング 9……シリンダ 11…ローラー 12…ベーン
Claims (4)
- 【請求項1】 金属部材とセラミックス部材とが互いに
摺動するように構成した摺動機構において、 前記金属部材として、低膨張金属材料を用いたことを特
徴とする摺動機構。 - 【請求項2】 請求項1記載の摺動機構において、 前記低膨張金属材料は、10×10-6/℃以下の熱膨張係数
を有することを特徴とする摺動機構。 - 【請求項3】 請求項1記載の摺動機構において、 前記低膨張金属材料は、前記セラミックス材料の熱膨張
係数の 70%〜130%の範囲の熱膨張係数を有することを特
徴とする摺動機構。 - 【請求項4】 密閉容器内に配置された圧縮機構と、こ
の圧縮機構にシャフトを介して連結されたモーター機構
とを具備する冷媒圧縮機において、 前記圧縮機構における摺動部および前記シャフトの摺動
部の少なくとも一方に、低膨張金属材料からなる金属部
材とセラミックス部材とが互いに摺動するよう構成した
摺動機構を用いたことを特徴とする冷媒圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP748093A JPH06213184A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 摺動機構およびそれを用いた冷媒圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP748093A JPH06213184A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 摺動機構およびそれを用いた冷媒圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06213184A true JPH06213184A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=11666936
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP748093A Pending JPH06213184A (ja) | 1993-01-20 | 1993-01-20 | 摺動機構およびそれを用いた冷媒圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06213184A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008267333A (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Hitachi Ltd | オイルポンプ |
-
1993
- 1993-01-20 JP JP748093A patent/JPH06213184A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008267333A (ja) * | 2007-04-24 | 2008-11-06 | Hitachi Ltd | オイルポンプ |
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