JPH07148623A - ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具 - Google Patents
ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具Info
- Publication number
- JPH07148623A JPH07148623A JP9436594A JP9436594A JPH07148623A JP H07148623 A JPH07148623 A JP H07148623A JP 9436594 A JP9436594 A JP 9436594A JP 9436594 A JP9436594 A JP 9436594A JP H07148623 A JPH07148623 A JP H07148623A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- diamond
- group
- intermetallic compound
- binder phase
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 基体との密着性の高いダイヤモンド膜のコー
ティング方法およびこれを用いた寿命の長い切削工具を
提供することを目的とする。 【構成】 周規律表の第IVa,Va,VIa族金属の
炭化物,窒化物及びこれらの相互固溶体の中の1種以上
の分散相と、Co,Ni,Fe,Crの中の1種以上を
結合相とする超硬合金基体の表面に、ダイヤモンド粒で
傷付ける。そして、該基体の表層部に結合相元素と硼素
元素との金属間化合物を含有させる。該金属間化合物の
形成は、該基体を、B4C,ボロン供給調整剤(例え
ば、SiC)と、硼化物形成促進剤(例えば、弗化物)
と、の混合粉末に、埋めて加熱することによって行う。
この後、気相法によりダイヤモンド膜をコーティングす
る。
ティング方法およびこれを用いた寿命の長い切削工具を
提供することを目的とする。 【構成】 周規律表の第IVa,Va,VIa族金属の
炭化物,窒化物及びこれらの相互固溶体の中の1種以上
の分散相と、Co,Ni,Fe,Crの中の1種以上を
結合相とする超硬合金基体の表面に、ダイヤモンド粒で
傷付ける。そして、該基体の表層部に結合相元素と硼素
元素との金属間化合物を含有させる。該金属間化合物の
形成は、該基体を、B4C,ボロン供給調整剤(例え
ば、SiC)と、硼化物形成促進剤(例えば、弗化物)
と、の混合粉末に、埋めて加熱することによって行う。
この後、気相法によりダイヤモンド膜をコーティングす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンド膜のコー
ティング方法およびこれを用いて製造したダイヤモンド
コーティング工具に関する。
ティング方法およびこれを用いて製造したダイヤモンド
コーティング工具に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤモンドは、高硬度で、かつ、周期
律表のIB、IIB、IIIB族金属及びこれらの合金等の
軟質金属と殆ど反応しないという特性を有しているの
で、高圧法で製造される粉末ダイヤモンドは上記の軟質
金属を高速で切削する工具として広く実用に供されてい
る。
律表のIB、IIB、IIIB族金属及びこれらの合金等の
軟質金属と殆ど反応しないという特性を有しているの
で、高圧法で製造される粉末ダイヤモンドは上記の軟質
金属を高速で切削する工具として広く実用に供されてい
る。
【0003】ところで、近年、炭化水素、酸素、窒素な
どを含む有機化合物ガスに水素ガスを混合し、これをプ
ラズマ等の励起状態にして、金属等の基体の表面にダイ
ヤモンドを析出させる技術が開発された(以下”気相合
成法”という)。この技術を用いて工具基体の表面にダ
イヤモンドを被覆したダイヤモンドコーティング工具
は、従来の高価なダイヤモンドの単結晶や焼結体を用い
た工具に代わる安価なダイヤモンド工具としてその実用
化が期待されている。
どを含む有機化合物ガスに水素ガスを混合し、これをプ
ラズマ等の励起状態にして、金属等の基体の表面にダイ
ヤモンドを析出させる技術が開発された(以下”気相合
成法”という)。この技術を用いて工具基体の表面にダ
イヤモンドを被覆したダイヤモンドコーティング工具
は、従来の高価なダイヤモンドの単結晶や焼結体を用い
た工具に代わる安価なダイヤモンド工具としてその実用
化が期待されている。
【0004】この気相合成法を利用して、ダイヤモンド
コーティング工具を作製しようとする試みは数多く行わ
れている。ダイヤモンドを被覆する基体としては、 (1)超硬合金(特開昭61−242996号公報) (2)セラミックス(特開昭57−95881号公報) (3)サーメット(特開昭61−52363号公報)等
が用いられる。
コーティング工具を作製しようとする試みは数多く行わ
れている。ダイヤモンドを被覆する基体としては、 (1)超硬合金(特開昭61−242996号公報) (2)セラミックス(特開昭57−95881号公報) (3)サーメット(特開昭61−52363号公報)等
が用いられる。
【0005】これらのコーティング面の処理技術として
は、ダイヤモンド砥粒や砥石で研磨したり(特開昭60
−86096号公報)、超音波を利用してダイヤモンド
砥粒を振動させたり(特開昭62−67174号公報)
して、基体表面に傷を付けることが行われている。
は、ダイヤモンド砥粒や砥石で研磨したり(特開昭60
−86096号公報)、超音波を利用してダイヤモンド
砥粒を振動させたり(特開昭62−67174号公報)
して、基体表面に傷を付けることが行われている。
【0006】超硬合金、サーメット等を基体とした場合
には、それぞれの基体の硬質分散相の結合相である鉄族
等の金属(例えば、Fe,Ni,Co,Cr)上に無定
形炭素が析出し、結晶性のダイヤモンドを析出させるこ
とが困難である。そのため、基体表層の鉄族等の元素を
酸等でエッチング除去(特開昭63−100182号公
報)することが行われている。
には、それぞれの基体の硬質分散相の結合相である鉄族
等の金属(例えば、Fe,Ni,Co,Cr)上に無定
形炭素が析出し、結晶性のダイヤモンドを析出させるこ
とが困難である。そのため、基体表層の鉄族等の元素を
酸等でエッチング除去(特開昭63−100182号公
報)することが行われている。
【0007】また、基体が超硬合金の場合にはCo含有
量の少ないダイヤモンドコーティング専用の母材が用い
られたり(特開昭62−57804号公報)、基体とダ
イヤモンド層の間に中間層を設けたり(特開昭58−1
26972号公報)することが行われている。
量の少ないダイヤモンドコーティング専用の母材が用い
られたり(特開昭62−57804号公報)、基体とダ
イヤモンド層の間に中間層を設けたり(特開昭58−1
26972号公報)することが行われている。
【0008】超硬合金基体にダイヤモンドをコーティン
グし、これを切削工具として用いる場合の最大の問題
は、基体とダイヤモンド皮膜との密着性である。この問
題についても以下のような様々な提案がなされている。
グし、これを切削工具として用いる場合の最大の問題
は、基体とダイヤモンド皮膜との密着性である。この問
題についても以下のような様々な提案がなされている。
【0009】特開平5ー65646号には、基体の表面
から内部に向かって100μm以下の表面層における結
合相に金属間化合物を含有させた後、ダイヤモンド及び
/またはダイヤモンド状カーボンの被膜を形成して、ダ
イヤモンドコーティング切削工具を製造する技術が開示
されている。基体表層部における結合相に金属間化合物
を含有させるのは、金属間化合物が被膜形成初期におけ
るグラファイトの発生を抑制して、ダイヤモンドの核発
生を密にし、基体とダイヤモンド被膜との密着性を高め
るためである。この場合の、具体的な製造方法として次
に述べる製法(A),(B)の二つが提示されている。
から内部に向かって100μm以下の表面層における結
合相に金属間化合物を含有させた後、ダイヤモンド及び
/またはダイヤモンド状カーボンの被膜を形成して、ダ
イヤモンドコーティング切削工具を製造する技術が開示
されている。基体表層部における結合相に金属間化合物
を含有させるのは、金属間化合物が被膜形成初期におけ
るグラファイトの発生を抑制して、ダイヤモンドの核発
生を密にし、基体とダイヤモンド被膜との密着性を高め
るためである。この場合の、具体的な製造方法として次
に述べる製法(A),(B)の二つが提示されている。
【0010】製法(A) WCーCo系の超硬合金基体表面にスパッター法により
Alを被覆する。この後、真空中、1400℃の条件で
加熱し、基体表層部にCoAlの金属間化合物相を含有
させ、その表面にマイクロ波プラズマCVD法によりダ
イヤモンド膜を被覆する。
Alを被覆する。この後、真空中、1400℃の条件で
加熱し、基体表層部にCoAlの金属間化合物相を含有
させ、その表面にマイクロ波プラズマCVD法によりダ
イヤモンド膜を被覆する。
【0011】製法(B) 金属間化合物の粉末(あるいは、金属間化合物の前駆体
を含有した粉末)と、超硬合金基体を構成する硬質相形
成粉末と、硬質相形成粉末を結合する粉末と、から成る
圧粉体を焼結する。この焼結時に、拡散によって、基体
表層部に金属間化合物を含有させる。次いで、気相法で
ダイヤモンド被膜を形成する。
を含有した粉末)と、超硬合金基体を構成する硬質相形
成粉末と、硬質相形成粉末を結合する粉末と、から成る
圧粉体を焼結する。この焼結時に、拡散によって、基体
表層部に金属間化合物を含有させる。次いで、気相法で
ダイヤモンド被膜を形成する。
【0012】また、特開平2ー101167号には、マ
イクロ波プラズマCVD法を用いる技術について開示さ
れている。つまり、WCーCo系超硬合金基体を反応室
内に設置し、反応室内の圧力40Torr、基体温度9
00℃の条件下で、且つ揮発性硼素化合物存在下で、マ
イクロ波プラズマCVD法により20分処理して被ダイ
ヤモンド膜形成面にCoと硼素の金属間化合物を形成す
る。この後、その表面にマイクロ波プラズマCVD法に
よりダイヤモンド膜を被覆するというものである。
イクロ波プラズマCVD法を用いる技術について開示さ
れている。つまり、WCーCo系超硬合金基体を反応室
内に設置し、反応室内の圧力40Torr、基体温度9
00℃の条件下で、且つ揮発性硼素化合物存在下で、マ
イクロ波プラズマCVD法により20分処理して被ダイ
ヤモンド膜形成面にCoと硼素の金属間化合物を形成す
る。この後、その表面にマイクロ波プラズマCVD法に
よりダイヤモンド膜を被覆するというものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
(特開昭63−100182号)は、表面層から結合層
である鉄族等の元素を除去してしまうために、界面層が
脆くなり、基体とダイヤモンドコーティング膜との接着
強度が十分でないために、Al−Si合金等の軽合金を
切削すると切削途中でダイヤモンド膜が剥離してしまう
という欠点がある。従って工具寿命が短く、広範な実用
には供せられないと云う問題があった。
(特開昭63−100182号)は、表面層から結合層
である鉄族等の元素を除去してしまうために、界面層が
脆くなり、基体とダイヤモンドコーティング膜との接着
強度が十分でないために、Al−Si合金等の軽合金を
切削すると切削途中でダイヤモンド膜が剥離してしまう
という欠点がある。従って工具寿命が短く、広範な実用
には供せられないと云う問題があった。
【0014】さらに、特開平5−65646号の製法
(A)は、基体形状が複雑であったり、三次元曲面であ
ったりした場合、Alの被覆厚みを均一に被覆すること
が出来ない。このため、基体表面から内部に向かって均
一深さに金属間化合物層を含有させることができず、基
体表面の強度及び硬度が位置により異なってしまうとい
う欠点がある。その結果、内部歪が生じ易く、ダイヤモ
ンド膜が剥離しやすいという問題点があった。また、本
製造法は基体表層部に金属間化合物を含有させるための
前工程において高価なスパッター装置を用いている。さ
らに、Alを被覆する工程、金属間化合物を形成するた
めの加熱処理をする工程、そしてダイヤモンド膜を被覆
する工程が必要で、製造工程が長く、製造コストが高く
なるという問題点があった。
(A)は、基体形状が複雑であったり、三次元曲面であ
ったりした場合、Alの被覆厚みを均一に被覆すること
が出来ない。このため、基体表面から内部に向かって均
一深さに金属間化合物層を含有させることができず、基
体表面の強度及び硬度が位置により異なってしまうとい
う欠点がある。その結果、内部歪が生じ易く、ダイヤモ
ンド膜が剥離しやすいという問題点があった。また、本
製造法は基体表層部に金属間化合物を含有させるための
前工程において高価なスパッター装置を用いている。さ
らに、Alを被覆する工程、金属間化合物を形成するた
めの加熱処理をする工程、そしてダイヤモンド膜を被覆
する工程が必要で、製造工程が長く、製造コストが高く
なるという問題点があった。
【0015】特開平5−65646号の製法(B)で
は、基体表面から内部に向かってμm単位の精度で金属
間化合物を含有させることが極めて困難であるため、基
体表層部ではその位置によって機械的性質及び物理的性
質が異なってしまう。そのため、内部歪が生じやすく、
ダイヤモンド被膜が剥離し易いという問題点があった。
は、基体表面から内部に向かってμm単位の精度で金属
間化合物を含有させることが極めて困難であるため、基
体表層部ではその位置によって機械的性質及び物理的性
質が異なってしまう。そのため、内部歪が生じやすく、
ダイヤモンド被膜が剥離し易いという問題点があった。
【0016】特開平2−101167号では、反応圧力
が40Torrと小さく且つ処理時間が20分と短いた
め、基体表層部に生成するCoと硼素の金属間化合物は
僅かで、基体表層部には結合相の金属Coが多量に残留
する。このため、ダイヤモンド被膜形成初期におけるグ
ラファイトの発生を抑制できず、基体とダイヤモンド被
膜との密着性を十分に高めることができなかった。その
ため、工具寿命が短く、広範な実用には供せられないと
云う問題があった。例えば、AlーSi合金等の軽合金
を高速切削すると、切削途中で基体表層部からダイヤモ
ンド膜が剥離してしまうこともあった。また、設備費の
高いCVD装置を用いるため、製造コストが高くなると
いう問題点があった。
が40Torrと小さく且つ処理時間が20分と短いた
め、基体表層部に生成するCoと硼素の金属間化合物は
僅かで、基体表層部には結合相の金属Coが多量に残留
する。このため、ダイヤモンド被膜形成初期におけるグ
ラファイトの発生を抑制できず、基体とダイヤモンド被
膜との密着性を十分に高めることができなかった。その
ため、工具寿命が短く、広範な実用には供せられないと
云う問題があった。例えば、AlーSi合金等の軽合金
を高速切削すると、切削途中で基体表層部からダイヤモ
ンド膜が剥離してしまうこともあった。また、設備費の
高いCVD装置を用いるため、製造コストが高くなると
いう問題点があった。
【0017】本発明の目的は、基体との密着性を高めた
ダイヤモンドのコーティング方法を提供することにあ
る。
ダイヤモンドのコーティング方法を提供することにあ
る。
【0018】本発明の目的は、超硬合金基体とダイヤモ
ンド被膜との密着性を高め、AlーSi合金等の軽合金
を高速で切削でき、かつ、長寿命のダイヤモンドコーテ
ィング切削工具およびその製造法を提供することにあ
る。
ンド被膜との密着性を高め、AlーSi合金等の軽合金
を高速で切削でき、かつ、長寿命のダイヤモンドコーテ
ィング切削工具およびその製造法を提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、超硬合金
の基体の表層部における結合相に、結合相元素を含んで
なる金属間化合物を形成する方法について種々検討し
た。本発明は、その結果としてなされたものである。
の基体の表層部における結合相に、結合相元素を含んで
なる金属間化合物を形成する方法について種々検討し
た。本発明は、その結果としてなされたものである。
【0020】本発明の概要を図1を用いて説明する。
【0021】結合相と分散相とからなる基体1(図1
(a)参照)の表面から、その内側に向かって金属間化
合物4を形成させる(図1(b)参照)。そして、その
後、ダイヤモンド膜3を気相合成法によって形成させ
る。
(a)参照)の表面から、その内側に向かって金属間化
合物4を形成させる(図1(b)参照)。そして、その
後、ダイヤモンド膜3を気相合成法によって形成させ
る。
【0022】以下、詳細に説明する。
【0023】本発明のダイヤモンドコーティング切削工
具の超硬合金の基体には、周規律表の第IVa、Va、
VIa族金属の炭化物,窒化物、これらの相互固溶体か
らなる群のうちの少なくとも1種以上を含んだ分散相
と、Co,Ni,Fe,Crからなる群のうちの少なく
とも1種以上を含んだ結合相と、からなるものを使用す
る。
具の超硬合金の基体には、周規律表の第IVa、Va、
VIa族金属の炭化物,窒化物、これらの相互固溶体か
らなる群のうちの少なくとも1種以上を含んだ分散相
と、Co,Ni,Fe,Crからなる群のうちの少なく
とも1種以上を含んだ結合相と、からなるものを使用す
る。
【0024】結合相元素(Co,Ni,Fe,Cr)と
金属間化合物を作る元素としては、周期律表のIII、I
V、V、VI族の元素、例えばIn、Sb、Sn、V、
Zr、W、Ta,B等が上げられる。
金属間化合物を作る元素としては、周期律表のIII、I
V、V、VI族の元素、例えばIn、Sb、Sn、V、
Zr、W、Ta,B等が上げられる。
【0025】上記結合相元素と硼素元素との金属間化合
物には、CoIn2、CoIn、Co3In2、CoS
b3、CoSb2、CoSb、CoSn、CoV、CoV
3、Co3V、Co3W、Co7W6、Co2Ta、Ni8T
a、Ni3Ta、Ni2Ta、NiTa、NiTa、Ni
V3、Ni2V、Ni3V、Ni4W、NiZr、NiZr
2、FeW、FeZr2、CrSb、Cr2Ta、ZrC
r2,CoB,Co2B,Co3B,CoB2,NiB,N
i2B,Ni3B,Ni4B3,CrB,Cr2B,Cr5B
3,CrB,Cr3B4,CrB2,Fe2B,FeB等が
上げられる。この中でも特に、CoB,Co2B,Co3
B,CoB2,NiB,Ni2B,Ni3B,Ni4B3,
CrB,Cr2B,Cr5B3,CrB,Cr3B4,Cr
B2,Fe2B,FeBが,耐熱性、耐摩耗性、さらに
は、生成可能なダイヤモンド膜の均一性等の点からみて
好ましい。なお、図1においては、基体1の表面の全面
に金属間化合物4が形成されているかのごとく描いてい
る。しかし、極微少領域ごとに厳密にみた場合には、金
属間化合物は、結合相元素が存在する部分にのみ形成さ
れる。
物には、CoIn2、CoIn、Co3In2、CoS
b3、CoSb2、CoSb、CoSn、CoV、CoV
3、Co3V、Co3W、Co7W6、Co2Ta、Ni8T
a、Ni3Ta、Ni2Ta、NiTa、NiTa、Ni
V3、Ni2V、Ni3V、Ni4W、NiZr、NiZr
2、FeW、FeZr2、CrSb、Cr2Ta、ZrC
r2,CoB,Co2B,Co3B,CoB2,NiB,N
i2B,Ni3B,Ni4B3,CrB,Cr2B,Cr5B
3,CrB,Cr3B4,CrB2,Fe2B,FeB等が
上げられる。この中でも特に、CoB,Co2B,Co3
B,CoB2,NiB,Ni2B,Ni3B,Ni4B3,
CrB,Cr2B,Cr5B3,CrB,Cr3B4,Cr
B2,Fe2B,FeBが,耐熱性、耐摩耗性、さらに
は、生成可能なダイヤモンド膜の均一性等の点からみて
好ましい。なお、図1においては、基体1の表面の全面
に金属間化合物4が形成されているかのごとく描いてい
る。しかし、極微少領域ごとに厳密にみた場合には、金
属間化合物は、結合相元素が存在する部分にのみ形成さ
れる。
【0026】形成する金属間化合物の融点または分解温
度は、工具としての使用目的からみた場合、できるだけ
高い方が好ましい。これは、例えば、AlーSi等の軽
合金を高速切削する場合には、切削抵抗が大きく多量の
発熱を伴うため、ダイヤモンドコーティング切削工具の
温度も相当上昇するからである。融点等が該加工時の温
度よりも低いと、上記金属間化合物が分解または融解し
てダイヤモンド膜が剥離してしまうために、工具寿命が
短くなる。なお、参考のため、結合相元素、分散相元
素、各種金属間化合物等の融点を表1に示す。
度は、工具としての使用目的からみた場合、できるだけ
高い方が好ましい。これは、例えば、AlーSi等の軽
合金を高速切削する場合には、切削抵抗が大きく多量の
発熱を伴うため、ダイヤモンドコーティング切削工具の
温度も相当上昇するからである。融点等が該加工時の温
度よりも低いと、上記金属間化合物が分解または融解し
てダイヤモンド膜が剥離してしまうために、工具寿命が
短くなる。なお、参考のため、結合相元素、分散相元
素、各種金属間化合物等の融点を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】形成する金属間化合物の硬度は、結合相元
素(本発明においては、Co,Ni,Fe,Cr)の硬
度と同じかあるいは高いことが望ましい。より具体的に
数値で言えば、例えば、ビッカース硬度1000〜30
00HVであってもよい。これは、切削が、ワークとダ
イヤモンドコーティング切削工具との間に強い圧縮応力
が働いた状態で進行するからである。該圧縮応力は、例
えば、AlーSiなどの硬い軽合金を切削する場合に特
に強くなる。金属間化合物の硬度が、Co等よりも低い
と、上記結合相の金属間化合物に歪が生じ、ダイヤモン
ド膜が剥離してしまうために、工具寿命が短くなる。な
お、参考のため、結合相元素、分散相元素、各種金属間
化合物等の硬度を表2、表3に示す。また、表3には、
本発明を適用して硼素を含んだ金属間化合物をその表層
に形成した基体(WC+Co)と、該金属間化合物を設
けていない基体(WC+Co)との硬度も示した。
素(本発明においては、Co,Ni,Fe,Cr)の硬
度と同じかあるいは高いことが望ましい。より具体的に
数値で言えば、例えば、ビッカース硬度1000〜30
00HVであってもよい。これは、切削が、ワークとダ
イヤモンドコーティング切削工具との間に強い圧縮応力
が働いた状態で進行するからである。該圧縮応力は、例
えば、AlーSiなどの硬い軽合金を切削する場合に特
に強くなる。金属間化合物の硬度が、Co等よりも低い
と、上記結合相の金属間化合物に歪が生じ、ダイヤモン
ド膜が剥離してしまうために、工具寿命が短くなる。な
お、参考のため、結合相元素、分散相元素、各種金属間
化合物等の硬度を表2、表3に示す。また、表3には、
本発明を適用して硼素を含んだ金属間化合物をその表層
に形成した基体(WC+Co)と、該金属間化合物を設
けていない基体(WC+Co)との硬度も示した。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】深さ方向についての上記金属間化合物の分
布は、いわゆる傾斜組成になっていることが望ましい。
基体の内部と表面層との間での強度及び硬度の差が大き
いため、傾斜組成にしなければ、内部歪が生じる。その
結果、ダイヤモンド被膜の密着性を高めることが出来て
も、切削作業をしている過程で、ダイヤモンド膜が金属
間化合物を含有している基体表層部より剥離してしまい
やすくなる。
布は、いわゆる傾斜組成になっていることが望ましい。
基体の内部と表面層との間での強度及び硬度の差が大き
いため、傾斜組成にしなければ、内部歪が生じる。その
結果、ダイヤモンド被膜の密着性を高めることが出来て
も、切削作業をしている過程で、ダイヤモンド膜が金属
間化合物を含有している基体表層部より剥離してしまい
やすくなる。
【0032】金属間化合物層の厚さがあまりに薄くて
は、ダイヤモンド被膜形成初期におけるグラファイトの
析出抑制効果が小さく、基体と被膜との密着性を高める
ことが出来ない。一方、厚すぎては、切削作業をしてい
る過程の発熱で、基体の内部と表面層との間に大きな熱
歪が生じ、金属間化合物を含有している基体表層部が剥
離してしまいやすくなる。また、層を厚くするには製造
において長時間を必要とし、ダイヤモンドコーティング
切削工具を安価に製造することが出来ない。これらの観
点からみた場合、金属間化合物相の厚さが1mmを越え
るのは好ましくないと思われる。
は、ダイヤモンド被膜形成初期におけるグラファイトの
析出抑制効果が小さく、基体と被膜との密着性を高める
ことが出来ない。一方、厚すぎては、切削作業をしてい
る過程の発熱で、基体の内部と表面層との間に大きな熱
歪が生じ、金属間化合物を含有している基体表層部が剥
離してしまいやすくなる。また、層を厚くするには製造
において長時間を必要とし、ダイヤモンドコーティング
切削工具を安価に製造することが出来ない。これらの観
点からみた場合、金属間化合物相の厚さが1mmを越え
るのは好ましくないと思われる。
【0033】次に、金属間化合物を基体表層部に含有さ
せる本発明の方法を4つ説明する。ここでは、硼素を例
にとって説明を行う。
せる本発明の方法を4つ説明する。ここでは、硼素を例
にとって説明を行う。
【0034】[方法1]基体を、金属硼素(あるいは、
硼素化合物)と、ボロン供給調整剤と、硼化物形成促進
剤との混合粉末に埋めて、700〜1400℃で加熱す
る。この場合に使用する硼素化合物としては、B4C,
フェロボロンが好ましい。なお、硼素化合物は、1種類
である必要はなく、複数種類の硼素化合物が含まれてい
てもよい。また、金属硼素と、硼素化合物との両方が含
まれていてもよい。ボロン供給調整剤としては、融点が
高く、かつ、反応に関与しない材料(例えば、炭化珪
素、酸化アルミニウム)がよい。ボロン供給調整剤は、
硼素の拡散速度を調整(この場合、抑制)するためのも
のである。硼化物形成促進剤としては、塩化物(例え
ば、NaCl、KCl,NH4Cl)、炭酸塩(例え
ば、Na2CO3)、弗化物(例えば、BaF2,BF,
NaBF,KBF4,(NH4)BF4)等が上げられ
る。
硼素化合物)と、ボロン供給調整剤と、硼化物形成促進
剤との混合粉末に埋めて、700〜1400℃で加熱す
る。この場合に使用する硼素化合物としては、B4C,
フェロボロンが好ましい。なお、硼素化合物は、1種類
である必要はなく、複数種類の硼素化合物が含まれてい
てもよい。また、金属硼素と、硼素化合物との両方が含
まれていてもよい。ボロン供給調整剤としては、融点が
高く、かつ、反応に関与しない材料(例えば、炭化珪
素、酸化アルミニウム)がよい。ボロン供給調整剤は、
硼素の拡散速度を調整(この場合、抑制)するためのも
のである。硼化物形成促進剤としては、塩化物(例え
ば、NaCl、KCl,NH4Cl)、炭酸塩(例え
ば、Na2CO3)、弗化物(例えば、BaF2,BF,
NaBF,KBF4,(NH4)BF4)等が上げられ
る。
【0035】[方法2]金属間化合物製造の他の方法と
しては、少なくとも1種類の硼素化合物と、硼化物形成
促進剤との混合融液に浸漬する方法でもよい。この場合
に使用する硼素化合物としては、Na2B4O7・10H2
O,Na2B4O7,B2O3,HBO2,B4C,NaBF
等が上げられる。また、金属硼素と、硼素化合物との両
方が含まれていてもよい。この場合の、硼化物形成促進
剤としては、塩化物(例えば、NaCl,BaC
l2)、炭酸塩(例えば、Na2CO3)、弗化物(例え
ば、BaF2,BF,NaBF,KBF4,(NH4)B
F4)等が上げられる。なお、この方法2においても、
上記混合融液に上記方法1と同様の観点からボロン供給
調整剤を含めてもよい。
しては、少なくとも1種類の硼素化合物と、硼化物形成
促進剤との混合融液に浸漬する方法でもよい。この場合
に使用する硼素化合物としては、Na2B4O7・10H2
O,Na2B4O7,B2O3,HBO2,B4C,NaBF
等が上げられる。また、金属硼素と、硼素化合物との両
方が含まれていてもよい。この場合の、硼化物形成促進
剤としては、塩化物(例えば、NaCl,BaC
l2)、炭酸塩(例えば、Na2CO3)、弗化物(例え
ば、BaF2,BF,NaBF,KBF4,(NH4)B
F4)等が上げられる。なお、この方法2においても、
上記混合融液に上記方法1と同様の観点からボロン供給
調整剤を含めてもよい。
【0036】以上述べた方法1、方法2によって、基体
の表層部に、結合相元素と硼素元素との金属間化合物を
含有させた超硬合金を作成することが出来る。
の表層部に、結合相元素と硼素元素との金属間化合物を
含有させた超硬合金を作成することが出来る。
【0037】金属間化合物についての上述した傾斜組成
等は、使用する材料、薬品等に応じて、混合比率、処理
時間、処理温度等を適宜選択することによって実現でき
る。
等は、使用する材料、薬品等に応じて、混合比率、処理
時間、処理温度等を適宜選択することによって実現でき
る。
【0038】他のIII,IV,V族元素との金属間化
合物についても、基本的には上記[方法1]、[方法
2]によって形成することができる。但し、硼化物形成
促進剤に代わって、適宜当該元素に適した形成促進剤を
使用することは当然である。元素によっては、このよう
な促進剤を使用することなく、単に当該元素の融液に浸
す(あるいは、粉末に埋めて加熱する)だけでもよい。
合物についても、基本的には上記[方法1]、[方法
2]によって形成することができる。但し、硼化物形成
促進剤に代わって、適宜当該元素に適した形成促進剤を
使用することは当然である。元素によっては、このよう
な促進剤を使用することなく、単に当該元素の融液に浸
す(あるいは、粉末に埋めて加熱する)だけでもよい。
【0039】[方法3]基体表面に、III,IV,V
族元素イオンを注入することによっても金属間化合物を
形成することができる。この場合、よく知られているよ
うに、注入されたイオンは、基体表面において最も多く
存在するのではなく、注入時のエネルギーに応じて決ま
るある一定深さの位置において最もその存在量が高くな
る。これは、本発明の目的にとっては好ましいことであ
る。元素を基体内部に注入するときは、注入時のエネル
ギーを大きくし、かつ、注入時間を短くする。逆に、基
体表面に注入するときには、注入時のエネルギーを小さ
くし、かつ、注入時間を長くする。これにより注入元素
の濃度を、傾斜させることができる。この注入した元素
が結合相元素と十分に反応できるように、イオン注入
後、さらに、非酸化性雰囲気下で熱処理することがより
好ましい。
族元素イオンを注入することによっても金属間化合物を
形成することができる。この場合、よく知られているよ
うに、注入されたイオンは、基体表面において最も多く
存在するのではなく、注入時のエネルギーに応じて決ま
るある一定深さの位置において最もその存在量が高くな
る。これは、本発明の目的にとっては好ましいことであ
る。元素を基体内部に注入するときは、注入時のエネル
ギーを大きくし、かつ、注入時間を短くする。逆に、基
体表面に注入するときには、注入時のエネルギーを小さ
くし、かつ、注入時間を長くする。これにより注入元素
の濃度を、傾斜させることができる。この注入した元素
が結合相元素と十分に反応できるように、イオン注入
後、さらに、非酸化性雰囲気下で熱処理することがより
好ましい。
【0040】[方法4]III,IV,V族元素をPV
D法で基体表面に蒸着させた後、非酸化性雰囲気下で熱
処理することによっても形成できる。
D法で基体表面に蒸着させた後、非酸化性雰囲気下で熱
処理することによっても形成できる。
【0041】次に、ダイヤモンド膜の形成方法について
説明する。
説明する。
【0042】ダイヤモンド膜(またはダイヤモンド状
膜)は気相法によって、すなわち、メタン等の炭化水素
と水素との混合ガスを、プラズマ(または熱フィラメン
ト、光励起反応など)で分解することにより形成するこ
とができる。混合ガスのプラズマ形成は、マイクロ波、
高周波等の電磁波エネルギー、または、直流電源を利用
することが出来る。
膜)は気相法によって、すなわち、メタン等の炭化水素
と水素との混合ガスを、プラズマ(または熱フィラメン
ト、光励起反応など)で分解することにより形成するこ
とができる。混合ガスのプラズマ形成は、マイクロ波、
高周波等の電磁波エネルギー、または、直流電源を利用
することが出来る。
【0043】金属間化合物を形成する前の段階で、基体
の表面にダイヤモンド砥粒等による擦禍痕を形成してお
けば、ダイヤモンドが析出しやすい。使用するダイヤモ
ンド砥粒は、#100〜#1,200の粗さがよい。ま
た、工具として適切な靭性を得るためには、基体は、結
合相元素(Fe,Ni,Co,Cr)を1〜20%含ん
でいるのがよい。
の表面にダイヤモンド砥粒等による擦禍痕を形成してお
けば、ダイヤモンドが析出しやすい。使用するダイヤモ
ンド砥粒は、#100〜#1,200の粗さがよい。ま
た、工具として適切な靭性を得るためには、基体は、結
合相元素(Fe,Ni,Co,Cr)を1〜20%含ん
でいるのがよい。
【0044】
【作用】分散相を構成する炭化物等(例えば、WC等)
の上には、ダイヤモンドの核発生密度が高く、ダイヤモ
ンドが容易に析出する。しかし、上記結合相元素(C
o、Ni、Fe、Cr)上には、ダイヤモンドの核発生
密度が低いため、ダイヤモンド膜形成初期においては、
グラファイトが析出し易く、ダイヤモンドは析出し難
い。そのため、前述の炭化物等を含んだ分散相と、C
o,Ni,Fe,Cr元素等を含んだ結合相とからなる
基体の表面に、そのまま、ダイヤモンド膜をコーティン
グしても、密着性の高いダイヤモンド膜を得ることはで
きない。気相合成法ではダイヤモンドの核がかなり成長
した後、合体して初めて膜が形成されるので、核発生密
度が粗の部分(上述の結合相元素の部分)では、膜形成
後においても基体と膜との間に空隙が残存してしまう。
の上には、ダイヤモンドの核発生密度が高く、ダイヤモ
ンドが容易に析出する。しかし、上記結合相元素(C
o、Ni、Fe、Cr)上には、ダイヤモンドの核発生
密度が低いため、ダイヤモンド膜形成初期においては、
グラファイトが析出し易く、ダイヤモンドは析出し難
い。そのため、前述の炭化物等を含んだ分散相と、C
o,Ni,Fe,Cr元素等を含んだ結合相とからなる
基体の表面に、そのまま、ダイヤモンド膜をコーティン
グしても、密着性の高いダイヤモンド膜を得ることはで
きない。気相合成法ではダイヤモンドの核がかなり成長
した後、合体して初めて膜が形成されるので、核発生密
度が粗の部分(上述の結合相元素の部分)では、膜形成
後においても基体と膜との間に空隙が残存してしまう。
【0045】そのため、基体表面に前記元素(Co,N
i,Fe,Cr)を含む場合には、本発明を適用して基
体表面層に、ダイヤモンドが容易に析出する上述の金属
間化合物を形成することにより、該基体に密着性の高い
ダイヤモンド膜をコーティングすることができる。
i,Fe,Cr)を含む場合には、本発明を適用して基
体表面層に、ダイヤモンドが容易に析出する上述の金属
間化合物を形成することにより、該基体に密着性の高い
ダイヤモンド膜をコーティングすることができる。
【0046】また、このような密着性の高いダイヤモン
ドをコーティングすることによって、寿命の長い切削工
具を作製できる。
ドをコーティングすることによって、寿命の長い切削工
具を作製できる。
【0047】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明する。
【0048】[実施例1]WCーCo超硬合金基体(C
o:6重量%)をスローアウェイチップに加工した後、
切り刃面を#1,200のダイヤモンド砥粒でこすって
擦禍痕を形成した。
o:6重量%)をスローアウェイチップに加工した後、
切り刃面を#1,200のダイヤモンド砥粒でこすって
擦禍痕を形成した。
【0049】次に、B4C,KBF4(弗化ボロンカリウ
ム)およびSiCの混合粉体中に前記基体を埋めて、9
00℃で2時間の加熱処理し、その後室温まで冷却し
た。これにより、基体表層部にCoBの金属間化合物を
含有させた。
ム)およびSiCの混合粉体中に前記基体を埋めて、9
00℃で2時間の加熱処理し、その後室温まで冷却し
た。これにより、基体表層部にCoBの金属間化合物を
含有させた。
【0050】このようにして金属間化合物を形成した基
体を分析した結果を図2、図3、図4に示す。図2は、
薄膜X線回折パターンである。該分析結果から、金属間
化合物(CoB)が形成されていることがわかる。図3
は、表面からの深さ方向についての硼素の分布を調べた
結果である。この図から、基体の表面から基体内部へ約
25μmまでの表層部には、硼素(金属間化合物Co
B)が傾斜組成をとって存在していることが明らかとな
った。図4は、表面からの深さと硬度との関係を調べた
結果である。
体を分析した結果を図2、図3、図4に示す。図2は、
薄膜X線回折パターンである。該分析結果から、金属間
化合物(CoB)が形成されていることがわかる。図3
は、表面からの深さ方向についての硼素の分布を調べた
結果である。この図から、基体の表面から基体内部へ約
25μmまでの表層部には、硼素(金属間化合物Co
B)が傾斜組成をとって存在していることが明らかとな
った。図4は、表面からの深さと硬度との関係を調べた
結果である。
【0051】次に、上述した手順で作成した基体を、内
径50mmφ、長さ700mmの石英ガラス製プラズマ
反応容器の基体支持台上に設置し、反応容器上部より水
素98Vol%とメタン2Vol%の混合ガスを供給し
ながら、基体部にマイクロ波(2.45GHz、1.0
KW)を印加してプラズマを発生させて、基体上に約5
μm厚さのダイヤモンド膜を形成した。ダイヤモンド膜
の形成条件は、基体温度:900℃、反応容器内圧力:
20Torr、反応時間:6時間である。
径50mmφ、長さ700mmの石英ガラス製プラズマ
反応容器の基体支持台上に設置し、反応容器上部より水
素98Vol%とメタン2Vol%の混合ガスを供給し
ながら、基体部にマイクロ波(2.45GHz、1.0
KW)を印加してプラズマを発生させて、基体上に約5
μm厚さのダイヤモンド膜を形成した。ダイヤモンド膜
の形成条件は、基体温度:900℃、反応容器内圧力:
20Torr、反応時間:6時間である。
【0052】ダイヤモンド膜の同定は薄膜X線回折とラ
マンスペクトルにより行った。
マンスペクトルにより行った。
【0053】製造したダイヤモンドコーティング切削工
具の切削性能を評価するために、幅100mm、長さ5
00mmのAl−12%Si合金を用いてフライス切削
試験を実施した。試験条件は、切削速度:700(m/
min)、送り:0.2(mm/刃)、切り込み:1.
5(mm)である。また、比較のため、金属間化合物を
形成させていないことを除き該実施例と同一の条件で作
成した工具についても、同じ切削性能試験を行った。
具の切削性能を評価するために、幅100mm、長さ5
00mmのAl−12%Si合金を用いてフライス切削
試験を実施した。試験条件は、切削速度:700(m/
min)、送り:0.2(mm/刃)、切り込み:1.
5(mm)である。また、比較のため、金属間化合物を
形成させていないことを除き該実施例と同一の条件で作
成した工具についても、同じ切削性能試験を行った。
【0054】試験の結果、本発明を適用した工具では、
被削材を30パス切削後においてもダイヤモンド膜の剥
離が生じず、逃げ面摩耗幅も0.05mm以下に押さえ
られており、初期の切削性能を保持していた。
被削材を30パス切削後においてもダイヤモンド膜の剥
離が生じず、逃げ面摩耗幅も0.05mm以下に押さえ
られており、初期の切削性能を保持していた。
【0055】これに対して本発明を適用しなかった工具
では、被削材を30パス切削する以前にダイヤモンド膜
の剥離が生じ、剥離した部分では摩耗が急激に進行して
工具寿命に至った。
では、被削材を30パス切削する以前にダイヤモンド膜
の剥離が生じ、剥離した部分では摩耗が急激に進行して
工具寿命に至った。
【0056】[実施例2]WCーCo超硬合金基体をス
ローアウェイチップに加工した後、切り刃面を#20
0,#1000のレジンボンド砥石で研削傷を付けた。
これを、実施例1と同様に、硼化処理混合粉体中に埋め
て加熱処理し、基体表層部にCoBの金属間化合物を含
有させた。さらに、この基体表面に、実施例1と同一条
件で、ダイヤモンド膜を形成させた。そして、実施例1
と、同様の試験方法で切削性能を評価した。その結果
は、実施例1と同様、工具寿命をが大幅に伸びていた。
ローアウェイチップに加工した後、切り刃面を#20
0,#1000のレジンボンド砥石で研削傷を付けた。
これを、実施例1と同様に、硼化処理混合粉体中に埋め
て加熱処理し、基体表層部にCoBの金属間化合物を含
有させた。さらに、この基体表面に、実施例1と同一条
件で、ダイヤモンド膜を形成させた。そして、実施例1
と、同様の試験方法で切削性能を評価した。その結果
は、実施例1と同様、工具寿命をが大幅に伸びていた。
【0057】[実施例3]実施例1と同様にWCーCo
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。この基体を900℃のB4CとN
aClとNaBFとの混合融液に6時間浸漬した後、室
温まで冷却した。表面に付着した硼化物処理剤を除去
し、基体表層部にCoBの金属間化合物を含有させた。
この基体表面に実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を
形成させ、実施例1と同様の試験方法で切削性能を評価
した。その結果は実施例1と同様に工具寿命を延長する
ことが出来た。
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。この基体を900℃のB4CとN
aClとNaBFとの混合融液に6時間浸漬した後、室
温まで冷却した。表面に付着した硼化物処理剤を除去
し、基体表層部にCoBの金属間化合物を含有させた。
この基体表面に実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を
形成させ、実施例1と同様の試験方法で切削性能を評価
した。その結果は実施例1と同様に工具寿命を延長する
ことが出来た。
【0058】[実施例4]実施例1と同様にWCーCo
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。
【0059】次にガス打ち込みイオン源にBF3を用
い、イオン打ち込み圧力7.5×10~6Torr、イオ
ン打ち込みエネルギー100〜10KeV、イオン打ち
込み量5×1018個/cm2の条件で上記超硬合金基体
表面に硼素イオンを注入した。この後、真空中、700
℃の条件で2時間加熱処理することにより、基体表面層
にCoBの金属間化合物を含有させた。この基体表面に
実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を形成させ、切削
性能を評価した。その結果は実施例1と同様に工具寿命
を延長することが出来た。
い、イオン打ち込み圧力7.5×10~6Torr、イオ
ン打ち込みエネルギー100〜10KeV、イオン打ち
込み量5×1018個/cm2の条件で上記超硬合金基体
表面に硼素イオンを注入した。この後、真空中、700
℃の条件で2時間加熱処理することにより、基体表面層
にCoBの金属間化合物を含有させた。この基体表面に
実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を形成させ、切削
性能を評価した。その結果は実施例1と同様に工具寿命
を延長することが出来た。
【0060】[実施例5]WC−Co超硬合金基体(C
o:6重量%)をスローアウェイチップに加工した後、
切り刃面を#1,200のダイヤモンド砥粒で研磨し、
擦禍痕が形成した。
o:6重量%)をスローアウェイチップに加工した後、
切り刃面を#1,200のダイヤモンド砥粒で研磨し、
擦禍痕が形成した。
【0061】この基体をArガス雰囲気下で700℃に
保持したSnの融液中に10時間浸漬し、室温まで冷却
した。表面に付着したSnを除去し、基体表面層にWC
とCoSn系金属間化合物相を形成した。
保持したSnの融液中に10時間浸漬し、室温まで冷却
した。表面に付着したSnを除去し、基体表面層にWC
とCoSn系金属間化合物相を形成した。
【0062】これを内径50mmφ、長さ700mmの
石英ガラス製プラズマ反応容器の基体支持台上に設置
し、反応容器上部より水素98Vol%+メタン2Vo
l%の混合ガスを供給しながら基体部にマイクロ波
(2.45GHz、1.0kW)を印加してプラズマを
発生させ、この基体上に約8μm厚さのダイヤモンド膜
を形成した。ダイヤモンド膜の形成条件は、基体温度:
900℃、反応容器内圧力:20Torr、反応時間:
10時間である。
石英ガラス製プラズマ反応容器の基体支持台上に設置
し、反応容器上部より水素98Vol%+メタン2Vo
l%の混合ガスを供給しながら基体部にマイクロ波
(2.45GHz、1.0kW)を印加してプラズマを
発生させ、この基体上に約8μm厚さのダイヤモンド膜
を形成した。ダイヤモンド膜の形成条件は、基体温度:
900℃、反応容器内圧力:20Torr、反応時間:
10時間である。
【0063】ダイヤモンド膜の同定は薄膜X線回折とラ
マンスペクトルにより行った。製造したダイヤモンドコ
ーティング工具の切削性能を評価するために、幅100
mm、長さ500mmのAl−12%Si合金を被切削
材として、切削速度:700(m/min)、送り:
0.2(mm/刃)、切り込み:1.5(mm)の条件
で、フライス切削試験を実施した。
マンスペクトルにより行った。製造したダイヤモンドコ
ーティング工具の切削性能を評価するために、幅100
mm、長さ500mmのAl−12%Si合金を被切削
材として、切削速度:700(m/min)、送り:
0.2(mm/刃)、切り込み:1.5(mm)の条件
で、フライス切削試験を実施した。
【0064】比較のためにWC−Co超硬合金(Co:
6wt%)をスローアウェイチップに加工した後、同一
の条件でダイヤモンド膜を形成させ、同一の条件で切削
性能試験を実施した。
6wt%)をスローアウェイチップに加工した後、同一
の条件でダイヤモンド膜を形成させ、同一の条件で切削
性能試験を実施した。
【0065】本発明によるダイヤモンドコーティング工
具の場合、被削材を30パス切削後においてもダイヤモ
ンド膜の剥離が生じず、逃げ面摩耗幅も0.02mm以
下に押さえられており、初期の切削性能を保持してい
た。これより、WC−Co超硬合金製スローアウェイチ
ップの表面層の結合相であるCoをCoとSnの金属間
化合物とした後、ダイヤモンドをコーティングすること
によって、著しく工具寿命が延長された。
具の場合、被削材を30パス切削後においてもダイヤモ
ンド膜の剥離が生じず、逃げ面摩耗幅も0.02mm以
下に押さえられており、初期の切削性能を保持してい
た。これより、WC−Co超硬合金製スローアウェイチ
ップの表面層の結合相であるCoをCoとSnの金属間
化合物とした後、ダイヤモンドをコーティングすること
によって、著しく工具寿命が延長された。
【0066】これに対して、Coを金属間化合物としな
いでダイヤモンドコートしたスローアウェイチップの場
合は被削材を30パス切削する以前にダイヤモンド膜の
剥離が生じ、剥離した部分では摩耗が急激に進行して工
具寿命に至った。
いでダイヤモンドコートしたスローアウェイチップの場
合は被削材を30パス切削する以前にダイヤモンド膜の
剥離が生じ、剥離した部分では摩耗が急激に進行して工
具寿命に至った。
【0067】[実施例6]実施例5と同様にWC−Co
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。次にガス打込みイオン源にSnC
l4を用い、イオン打ち込み圧力7.5×10~6Tor
r、イオン打込み量5×1018個/cm2の条件で、イ
オン打込みエネルギーを100keVから10keVに
連続的に小さくしながら上記超硬合金基体にSnイオン
を注入した。その後、Arガス雰囲気熱処理炉で700
℃に5時間加熱処理し室温まで冷却した後、基体表面層
をWC相とCoSn相とした。この基体表面に実施例1
と同一条件でダイヤモンド膜を形成させ、切削性能を評
価した。その結果は実施例1と同様に工具寿命を延長す
ることが出来た。
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。次にガス打込みイオン源にSnC
l4を用い、イオン打ち込み圧力7.5×10~6Tor
r、イオン打込み量5×1018個/cm2の条件で、イ
オン打込みエネルギーを100keVから10keVに
連続的に小さくしながら上記超硬合金基体にSnイオン
を注入した。その後、Arガス雰囲気熱処理炉で700
℃に5時間加熱処理し室温まで冷却した後、基体表面層
をWC相とCoSn相とした。この基体表面に実施例1
と同一条件でダイヤモンド膜を形成させ、切削性能を評
価した。その結果は実施例1と同様に工具寿命を延長す
ることが出来た。
【0068】[実施例7]実施例5と同様にWC−Co
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。次に通常の薄膜形成装置で前記基
体表面に金属Vを蒸着させた後、Arガス雰囲気熱処理
炉で、900℃に5時間加熱処理し、実施例1と同様に
基体表面層をWC相とCo3V金属間化合物相とした。
この基体表面に実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を
形成させ、切削性能を評価した。その結果は実施例1と
同様に工具寿命を延長することが出来た。
超硬合金基体をスローアウェイチップに加工した後、切
り刃面に傷をつけた。次に通常の薄膜形成装置で前記基
体表面に金属Vを蒸着させた後、Arガス雰囲気熱処理
炉で、900℃に5時間加熱処理し、実施例1と同様に
基体表面層をWC相とCo3V金属間化合物相とした。
この基体表面に実施例1と同一条件でダイヤモンド膜を
形成させ、切削性能を評価した。その結果は実施例1と
同様に工具寿命を延長することが出来た。
【0069】
【発明の効果】本発明によればダイヤモンド膜と基体と
の密着強度を著しく向上させたダイヤモンド膜をコーテ
ィングすることができる。従って、本発明を適用したダ
イヤモンドコーティング切削工具は、AlーSi合金な
どの軽合金を高速で切削することが出来る。
の密着強度を著しく向上させたダイヤモンド膜をコーテ
ィングすることができる。従って、本発明を適用したダ
イヤモンドコーティング切削工具は、AlーSi合金な
どの軽合金を高速で切削することが出来る。
【図1】本発明のダイヤモンドコーティング工具の製造
工程を示す模式図である。
工程を示す模式図である。
【図2】硼化処理を行った後における、薄膜X線回折パ
ターンである。
ターンである。
【図3】硼素の分布状態の測定結果である。
【図4】硼化処理した基体断面の硬度分布である。
1…基体(例えば、WCーCo) 2…界面 3…ダイヤモンド膜 4…基体表層における金属間化合物含有層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C30B 29/04 A 8216−4G (72)発明者 島 順彦 東京都江東区東陽4丁目1番13号 東陽セ ントラルビル4階 日立ツール株式会社内 (72)発明者 江藤 恵 東京都江東区東陽4丁目1番13号 東陽セ ントラルビル4階 日立ツール株式会社内
Claims (11)
- 【請求項1】基体の表面にダイヤモンドをコーティング
する方法において、 上記基体は、周規律表の第IVa,Va,VIa族金属
の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体からなる群
のうちの少なくとも1種を含んだ分散相と、Co,N
i,Fe,Crからなる群のうちの少なくとも1種を含
んだ結合相とを含んで構成されるものであり(以下、結
合相に含まれる元素を”結合相元素”という)、 III,IV,V,VI族元素のうち、上記結合相元素
と金属間化合物をつくる元素を含んだ融液に上記基体を
浸漬することによって、上記基体の表層部に上記結合相
元素を含んで構成される金属間化合物を形成し、 その後、上記基体の表面に気相合成法によりダイヤモン
ド膜をコーティングすること、 を特徴とするダイヤモンドのコーティング方法。 - 【請求項2】基体の表面にダイヤモンドをコーティング
する方法において、 上記基体は、周規律表の第IVa,Va,VIa族金属
の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体からなる群
のうちの少なくとも1種を含んだ分散相と、Co,N
i,Fe,Crからなる群のうちの少なくとも1種を含
んだ結合相とを含んで構成されるものであり(以下、結
合相に含まれる元素を”結合相元素”という)、 III,IV,V,VI族元素のうち、上記結合相元素
と金属間化合物をつくる元素を含んだ粉末に上記基体を
埋めて加熱することによって、上記基体の表層部に上記
結合相元素を含んで構成される金属間化合物を形成し、 その後、上記基体の表面に気相合成法によりダイヤモン
ド膜をコーティングすること、 を特徴とするダイヤモンドコーティング方法。 - 【請求項3】上記結合相元素と金属間化合物を作る元素
は、硼素であり、 上記粉末に埋めて加熱する際の処理温度は、700〜1
400℃であること、 を特徴とする請求項3記載のダイヤモンドのコーティン
グ方法。 - 【請求項4】上記粉末または融液は、上記金属間化合物
の形成を促進する硼化物形成促進剤をさらに含むもので
あること、 を特徴とする請求項1または3記載のダイヤモンドコー
ティング方法。 - 【請求項5】上記硼化物形成促進剤は、 塩化物と、炭酸塩と、弗化物と、からなる群のうちの、
少なくとも一つを含むものであること、 を特徴とする請求項4記載のダイヤモンドコーティング
方法。 - 【請求項6】基体の表面にダイヤモンドをコーティング
する方法において、 上記基体は、周規律表の第IVa,Va,VIa族金属
の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体からなる群
のうちの少なくとも1種を含んだ分散相と、Co,N
i,Fe,Crからなる群のうちの少なくとも1種を含
んだ結合相とを含んで構成されるものであり(以下、結
合相に含まれる元素を”結合相元素”という)、 III,IV,V,VI族元素のうち、上記結合相元素
と金属間化合物をつくる元素を、上記基体表面に注入
し、さらに、該基体を非酸化性雰囲気下で熱処理するこ
とによって、上記基体の表層部に上記結合相元素を含ん
で構成される金属間化合物を形成し、 その後、上記基体の表面に気相合成法によりダイヤモン
ド膜をコーティングすること、 を特徴とするダイヤモンドのコーティング方法。 - 【請求項7】基体の表面にダイヤモンドをコーティング
する方法において、 上記基体は、周規律表の第IVa,Va,VIa族金属
の炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体からなる群
のうちの少なくとも1種を含んだ分散相と、Co,N
i,Fe,Crからなる群のうちの少なくとも1種を含
んだ結合相とを含んで構成されるものであり(以下、結
合相に含まれる元素を”結合相元素”という)、 III,IV,V,VI族元素のうち、上記結合相元素
と金属間化合物をつくる元素を、PVD法で上記基体表
面に蒸着させ、さらに、非酸化雰囲気下で熱処理するこ
とによって、上記基体の表層部に上記結合相元素を含ん
で構成される金属間化合物を形成し、 その後、上記基体の表面に気相合成法によりダイヤモン
ド膜をコーティングすること、 を特徴とするダイヤモンドのコーティング方法。 - 【請求項8】上記金属間化合物は、In,Sn,Sb,
V,Zr,W,Ta,Bからなる群のうち少なくとも一
つを含むこと、 を特徴とする請求項1,3,6または7記載のダイヤモ
ンドのコーティング方法。 - 【請求項9】表面にダイヤモンドをコーティングされた
ダイヤモンドコーティング工具において、 第IVa,Va,VIa族金属の炭化物,窒化物および
これらの相互固溶体からなる群のうちの少なくとも1種
を含んだ分散相、および、Co,Ni,Fe,Crから
なる群のうちの少なくとも1種を含んだ結合相、を含ん
で構成される基体と(以下、結合相に含まれる元素を”
結合相元素”という)、 上記基体の表面に形成されたダイヤモンド膜と、を有
し、 上記基体は、表面から内側に向かって形成された、上記
結合相元素を含んだ金属間化合物の存在する層を有する
こと、 を特徴とするダイヤモンドコーティング工具。 - 【請求項10】上記金属間化合物は、 CoB,Co2B,Co3B,CoB2,NiB,Ni
2B,Ni3B,Ni4B3,CrB,Cr2B,Cr
5B3,CrB,Cr3B4,CrB2,Fe2B,FeB,
CoIn2,CoIn,Co3In2,CoSb3,CoS
b2,CoSb,CoSn,CoV,CoV3,Co
3V,Co3W,Co7W6,Co2Ta,Ni8Ta,Ni
3Ta,Ni2Ta,NiTa,NiV3,Ni2V,Ni
3V,Ni4W,NiZr,NiZr2,FeW,FeZ
r2,CrSb,Cr2Ta,ZrCr2,からなる群の
うちの少なくとも一つを含むこと、 を特徴とするダイヤモンドコーティング工具。 - 【請求項11】上記金属間化合物の硬度は、当該基体の
上記結合相に含まれている元素の硬度よりも高いこと、 を特徴とする請求項9記載のダイヤモンドコーティング
工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9436594A JPH07148623A (ja) | 1993-10-01 | 1994-05-06 | ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26774593 | 1993-10-01 | ||
| JP5-267745 | 1993-10-01 | ||
| JP9436594A JPH07148623A (ja) | 1993-10-01 | 1994-05-06 | ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07148623A true JPH07148623A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=26435637
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9436594A Pending JPH07148623A (ja) | 1993-10-01 | 1994-05-06 | ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07148623A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1314488C (zh) * | 2005-03-21 | 2007-05-09 | 山东大学 | 用于合成含硼金刚石单晶的铁-镍-硼-碳系催化剂及其制备方法 |
| JP2015100905A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 学校法人慶應義塾 | ダイヤモンド被膜被着部材およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-05-06 JP JP9436594A patent/JPH07148623A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1314488C (zh) * | 2005-03-21 | 2007-05-09 | 山东大学 | 用于合成含硼金刚石单晶的铁-镍-硼-碳系催化剂及其制备方法 |
| JP2015100905A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 学校法人慶應義塾 | ダイヤモンド被膜被着部材およびその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP1195452B9 (en) | A tool of a surface-coated boron nitride sintered compact | |
| EP1598441B1 (en) | Amorphous carbon film and process for producing the same | |
| US6620491B2 (en) | Tool of a surface-coated boron nitride sintered compact | |
| KR20000005021A (ko) | 붕소와 질소를 포함하는 초경 코팅을 갖는 기재와 그 제조방법 | |
| JPH01153228A (ja) | 気相合成ダイヤモンド工具の製造法 | |
| JPS63241170A (ja) | 摩耗防止層の塗布方法及びこの方法にしたがって生産される生産物 | |
| KR100193546B1 (ko) | 초경질막 피복부재 및 그 제조방법 | |
| US5389118A (en) | Abrasive tool having film-covered CBN grits bonded by brazing to a substrate | |
| JP4295830B2 (ja) | 超硬合金基材または炭化物含有サーメット基材の硬質材料による被覆 | |
| JP2000064046A (ja) | 付着性cvdダイヤモンドコ―ティングを伴う複合材料物品及びその製造方法 | |
| JP4790630B2 (ja) | 被覆された研磨材 | |
| JPS6353269A (ja) | ダイヤモンド被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具チツプ | |
| JPH0621360B2 (ja) | 耐剥離性にすぐれたダイヤモンド被覆燒結合金及びその製造方法 | |
| JPH07148623A (ja) | ダイヤモンドのコーティング方法およびダイヤモンドコーティング工具 | |
| JP3353239B2 (ja) | ダイヤモンド類被覆部材の製造方法 | |
| JPS62133068A (ja) | ダイヤモンド被覆部材 | |
| JP2797612B2 (ja) | 高い付着強度を有する人工ダイヤモンド被覆硬質焼結工具部材 | |
| JPS6312940B2 (ja) | ||
| JP3260157B2 (ja) | ダイヤモンド類被覆部材の製造方法 | |
| JP2004338041A (ja) | 切削インサート及び工具ユニット | |
| JP2794111B2 (ja) | ダイヤモンド被覆切削工具 | |
| JPH06191993A (ja) | ダイヤモンド類被覆部材の製造方法 | |
| JP2001322067A (ja) | 金属炭化物被覆超砥粒の製造方法、金属炭化物被覆超砥粒および超砥粒工具 | |
| JP2772494B2 (ja) | 超硬質膜被覆部材及びその製造方法 | |
| JPH04275805A (ja) | 気相合成ダイヤモンド被覆切削工具 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040120 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040212 |