JPH08113817A - 乾湿式紡糸装置および乾湿式紡糸方法 - Google Patents
乾湿式紡糸装置および乾湿式紡糸方法Info
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- JPH08113817A JPH08113817A JP24925394A JP24925394A JPH08113817A JP H08113817 A JPH08113817 A JP H08113817A JP 24925394 A JP24925394 A JP 24925394A JP 24925394 A JP24925394 A JP 24925394A JP H08113817 A JPH08113817 A JP H08113817A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】糸条を取り囲むように配置し、かつ糸条の引取
方向と反対方向が開口した整流板を備えた凝固浴を有す
ることを特徴とする乾湿式紡糸装置、および、凝固浴の
随伴流を、折り返しガイドの長手方向への流れを規制
し、かつ、折り返しガイドの接糸部方向に整流しつつ紡
糸することを特徴とする乾湿式紡糸方法。 【効果】凝固糸の折り返しガイド部で受ける接触抵抗を
減少させ、ガイド部での糸条の乱れを防止できるため、
ガイドへの単繊維の巻き付き、単繊維間の配向のバラツ
キを減少できるとともに、隣接する糸条との干渉も防止
することができる。
方向と反対方向が開口した整流板を備えた凝固浴を有す
ることを特徴とする乾湿式紡糸装置、および、凝固浴の
随伴流を、折り返しガイドの長手方向への流れを規制
し、かつ、折り返しガイドの接糸部方向に整流しつつ紡
糸することを特徴とする乾湿式紡糸方法。 【効果】凝固糸の折り返しガイド部で受ける接触抵抗を
減少させ、ガイド部での糸条の乱れを防止できるため、
ガイドへの単繊維の巻き付き、単繊維間の配向のバラツ
キを減少できるとともに、隣接する糸条との干渉も防止
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は乾湿式紡糸装置および乾
湿式紡糸方法に関するものであり、さらに詳しくはアク
リル系繊維の製造に好適な乾湿式紡糸装置および乾湿式
紡糸方法に関するものである。
湿式紡糸方法に関するものであり、さらに詳しくはアク
リル系繊維の製造に好適な乾湿式紡糸装置および乾湿式
紡糸方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル系繊維は、その独特の風合いや
優れた発色性、染色堅牢度、耐候性などから衣料・建装
・産資用として広く使用され、また高性能炭素繊維用の
前駆体繊維としても利用されている。特にアクリル系繊
維を前駆体とする炭素繊維は、硬化性樹脂や熱可塑性樹
脂などのいわゆるマトリックス材料と複合体(コンポジ
ット)を形成することによって、高度な機械的特性を発
現することから、航空・宇宙、原子力関連からスポーツ
・レジャー、土木・建築関連に至るまで幅広く利用され
てきている。このようなことから、炭素繊維にはより高
度な品質と生産性が要求され、前駆体であるアクリル系
繊維の品質や生産性の向上が重要な課題となってきてい
る。
優れた発色性、染色堅牢度、耐候性などから衣料・建装
・産資用として広く使用され、また高性能炭素繊維用の
前駆体繊維としても利用されている。特にアクリル系繊
維を前駆体とする炭素繊維は、硬化性樹脂や熱可塑性樹
脂などのいわゆるマトリックス材料と複合体(コンポジ
ット)を形成することによって、高度な機械的特性を発
現することから、航空・宇宙、原子力関連からスポーツ
・レジャー、土木・建築関連に至るまで幅広く利用され
てきている。このようなことから、炭素繊維にはより高
度な品質と生産性が要求され、前駆体であるアクリル系
繊維の品質や生産性の向上が重要な課題となってきてい
る。
【0003】アクリル系繊維の一般的な製造方法として
は湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法がある。炭素
繊維用前駆体としてのアクリル系繊維は湿式紡糸法また
は乾湿式紡糸法で製造される場合が多く、特に乾湿式紡
糸法で得たアクリル系繊維を前駆体として製造される炭
素繊維はより高い強度を発現させることができるため、
炭素繊維用原糸の製糸方法としての乾湿式紡糸法はその
重要性をさらに大きなものとしている。
は湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法がある。炭素
繊維用前駆体としてのアクリル系繊維は湿式紡糸法また
は乾湿式紡糸法で製造される場合が多く、特に乾湿式紡
糸法で得たアクリル系繊維を前駆体として製造される炭
素繊維はより高い強度を発現させることができるため、
炭素繊維用原糸の製糸方法としての乾湿式紡糸法はその
重要性をさらに大きなものとしている。
【0004】乾湿式紡糸法は、紡糸原液を紡糸口金を通
して、一旦気体雰囲気中(エア−ギャップ)に押し出し
てから凝固浴に導いて、凝固浴底部に設置した折り返し
ガイドで引取方向を転換し、引き取りロ−ラ−で凝固浴
から凝固糸を引き出す紡糸方法である。この時、凝固・
引き取りに伴う凝固張力は、エア−ギャップ部の原液で
緩和され、引き取り張力として顕在化するのは、走行糸
条と凝固浴液の間に発生する浴液抵抗と、折り返しガイ
ドと凝固糸条との接触により発生する、摩擦抵抗による
ものである。従って凝固糸の引き取り速度の高速化は、
類似技術である湿式紡糸法に比較すれば比較的容易であ
るが、高速化に伴い、凝固浴液流が乱れ、たとえば渦が
発生して浴中の凝固糸の走行を乱すとともに、折り返し
ガイドと凝固糸条との接触により発生する摩擦抵抗が増
大し、操業性の低下や、品質変動と品質の低下の原因と
なる。
して、一旦気体雰囲気中(エア−ギャップ)に押し出し
てから凝固浴に導いて、凝固浴底部に設置した折り返し
ガイドで引取方向を転換し、引き取りロ−ラ−で凝固浴
から凝固糸を引き出す紡糸方法である。この時、凝固・
引き取りに伴う凝固張力は、エア−ギャップ部の原液で
緩和され、引き取り張力として顕在化するのは、走行糸
条と凝固浴液の間に発生する浴液抵抗と、折り返しガイ
ドと凝固糸条との接触により発生する、摩擦抵抗による
ものである。従って凝固糸の引き取り速度の高速化は、
類似技術である湿式紡糸法に比較すれば比較的容易であ
るが、高速化に伴い、凝固浴液流が乱れ、たとえば渦が
発生して浴中の凝固糸の走行を乱すとともに、折り返し
ガイドと凝固糸条との接触により発生する摩擦抵抗が増
大し、操業性の低下や、品質変動と品質の低下の原因と
なる。
【0005】走行糸条と折り返しガイドの接触の状況を
詳細に観察してみると、走行糸条の折り返しガイドに接
する側の繊維はガイドと良く接触するために、接触抵抗
が大きくなり、高い張力を受けることが判明した。一
方、これと反対側の繊維はこれに比べると接触の程度が
少ないか、あるいは全く接触しないために、接触抵抗が
小さくなり、張力は低くなることが推定された。このよ
うな糸条内での不均一な張力により凝固浴内での延伸の
程度が異なり、凝固糸の糸束内に配向のバラツキが生じ
ることになる。
詳細に観察してみると、走行糸条の折り返しガイドに接
する側の繊維はガイドと良く接触するために、接触抵抗
が大きくなり、高い張力を受けることが判明した。一
方、これと反対側の繊維はこれに比べると接触の程度が
少ないか、あるいは全く接触しないために、接触抵抗が
小さくなり、張力は低くなることが推定された。このよ
うな糸条内での不均一な張力により凝固浴内での延伸の
程度が異なり、凝固糸の糸束内に配向のバラツキが生じ
ることになる。
【0006】また、凝固糸の走行に伴い発生する凝固浴
液の流れ(以下、随伴流という)は、上記の張力と同様
に引取速度の増大に伴い、増加し、図4に示すように繊
維がガイドに巻き込まれて繊維が切断することも発生す
るのである。たとえ切断しないまでも、その接触抵抗に
よって局部的に延伸され、後続の延伸工程で切断して毛
羽の多発原因となったり、単繊維間の品質のバラツキを
誘発することになる。このような折り返しガイドとの接
触抵抗、および、随伴流や浴液の乱れから生じる、種々
の問題を回避する手段としては、例えば特公平3−35
402号公報で開示されているようなガイドの細径化で
接触長を減少させ、且つ糸条束の走行と垂直方向に円弧
状に湾曲したガイドで、糸条を収束して随伴流を低減す
ることによってある程度改善される。しかしながら、高
速引き取り時のガイドへの単糸の巻き込まれを防止する
効果は十分ではなかった。
液の流れ(以下、随伴流という)は、上記の張力と同様
に引取速度の増大に伴い、増加し、図4に示すように繊
維がガイドに巻き込まれて繊維が切断することも発生す
るのである。たとえ切断しないまでも、その接触抵抗に
よって局部的に延伸され、後続の延伸工程で切断して毛
羽の多発原因となったり、単繊維間の品質のバラツキを
誘発することになる。このような折り返しガイドとの接
触抵抗、および、随伴流や浴液の乱れから生じる、種々
の問題を回避する手段としては、例えば特公平3−35
402号公報で開示されているようなガイドの細径化で
接触長を減少させ、且つ糸条束の走行と垂直方向に円弧
状に湾曲したガイドで、糸条を収束して随伴流を低減す
ることによってある程度改善される。しかしながら、高
速引き取り時のガイドへの単糸の巻き込まれを防止する
効果は十分ではなかった。
【0007】この点で実開平2−149771号公報に
提案されている、平板状の整流板は凝固浴面からガイド
に向かって走行する糸条によって発生する随伴液流が、
平板面に衝突することによって方向を変えられて、糸条
をガイドから引き離す方向に流れるために、繊維とガイ
ドとの接触角は低減される。しかしながら、平板面にぶ
っつかった随伴液流の大半はより抵抗の少ない、ガイド
の長手方向に逃げてしまうため、前述の糸条をガイドか
ら引き離す効果が十分に発揮できないし、また、そのガ
イドの長手方向に逃げる流れによって、単繊維がガイド
の幅方向に拡幅され糸条の乱れを増幅するという問題が
あった。
提案されている、平板状の整流板は凝固浴面からガイド
に向かって走行する糸条によって発生する随伴液流が、
平板面に衝突することによって方向を変えられて、糸条
をガイドから引き離す方向に流れるために、繊維とガイ
ドとの接触角は低減される。しかしながら、平板面にぶ
っつかった随伴液流の大半はより抵抗の少ない、ガイド
の長手方向に逃げてしまうため、前述の糸条をガイドか
ら引き離す効果が十分に発揮できないし、また、そのガ
イドの長手方向に逃げる流れによって、単繊維がガイド
の幅方向に拡幅され糸条の乱れを増幅するという問題が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、凝固
糸の折り返しガイドに対する接触抵抗を減少させるとと
もに、該抵抗の単繊維間のバラツキを減少させ、同時
に、随伴流による乱れを減少させて、折り返しガイドへ
の単繊維の巻き付きを防止した乾湿式紡糸装置および乾
湿式紡糸方法を提供することにある。
糸の折り返しガイドに対する接触抵抗を減少させるとと
もに、該抵抗の単繊維間のバラツキを減少させ、同時
に、随伴流による乱れを減少させて、折り返しガイドへ
の単繊維の巻き付きを防止した乾湿式紡糸装置および乾
湿式紡糸方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の乾湿式紡糸装置
は、上記課題を解決するために以下の構成を有する。す
なわち、糸条を取り囲むように配置し、かつ糸条の引取
方向と反対方向が開口した整流板を備えた凝固浴を有す
ることを特徴とする乾湿式紡糸装置である。
は、上記課題を解決するために以下の構成を有する。す
なわち、糸条を取り囲むように配置し、かつ糸条の引取
方向と反対方向が開口した整流板を備えた凝固浴を有す
ることを特徴とする乾湿式紡糸装置である。
【0010】また、本発明の乾湿式紡糸方法は、上記課
題を解決するために以下の構成を有する。すなわち、凝
固浴において随伴流の折り返しガイドの長手方向への流
れを規制し、かつ、該随伴流を折り返しガイドの接糸部
方向に整流しつつ、紡糸することを特徴とする乾湿式紡
糸方法である。
題を解決するために以下の構成を有する。すなわち、凝
固浴において随伴流の折り返しガイドの長手方向への流
れを規制し、かつ、該随伴流を折り返しガイドの接糸部
方向に整流しつつ、紡糸することを特徴とする乾湿式紡
糸方法である。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】本発明の乾湿式紡糸装置の一例を図1およ
び図2に示した。図から分かるように、紡糸原液を口金
1より一旦気体雰囲気中に紡出してから凝固浴槽7に保
持した凝固浴6中に導くことにより糸条2を形成せし
め、引き続いて凝固浴中に設置したガイド4によって該
糸条を折り返して引き取るに際して、糸条の引取方向と
反対方向が開口し、かつ凝固浴中の該糸条を取り囲んで
なる整流板3を設置せしめるのである。かかる整流板
は、(a) 折り返しガイドの長手方向への流れを規制し、
(b) 随伴流を折り返しガイドの接糸部方向に導き、折り
返しガイド前後への回り込みを防止する作用を有する。
したがって、かかる整流板は、(b) の作用を発現せしめ
るための糸条引取方向の面材と、この面に結合した、
(a) の作用を発現せしめるための両側方の面材で糸条を
取り囲んでなっていれば良い。これにより、凝固糸周辺
の凝固浴の乱れによる糸条の乱れを減少させて凝固糸同
士の接触や空間部の原液細流の接触など、紡糸・凝固工
程の基本的な障害を取り除くことができるのである。ま
た、同時に、随伴流の流れ、特に折り返しガイドの長手
方向への流れを規制して、これまで阻害要因であった随
伴流を、逆に有効に利用することにより、凝固糸の折り
返しガイド部で受ける接触抵抗を減少させ、さらに、随
伴流の折り返しガイド前後への回り込みによる、ガイド
への単繊維の巻き付きを防止できるのである。すなわ
ち、かかる整流板を設置することにより、折り返しガイ
ドの長手方向に対しては遮蔽板を形成したことになり、
図10に示したように、この横方向への随伴流により惹
起される糸条の乱れを抑制することができる。図10で
は、左側には整流装置の側面板がない場合、右側には整
流装置の側面板がある場合を統合して模式的に示してい
る。また、本図において、矢印は随伴流の移動方向を示
す。この効果により、単繊維間の配向のバラツキを減少
させるとともに、隣接する糸束との干渉も防止すること
ができるのである。これにより図10のaのような浴液
の乱れが防止でき、図10のfのような単繊維の乱れが
防止できる。このように随伴流をうまく制御すること
は、折り返しガイド部での種々の問題を解決できる程の
強い作用を与えることになるわけである。
び図2に示した。図から分かるように、紡糸原液を口金
1より一旦気体雰囲気中に紡出してから凝固浴槽7に保
持した凝固浴6中に導くことにより糸条2を形成せし
め、引き続いて凝固浴中に設置したガイド4によって該
糸条を折り返して引き取るに際して、糸条の引取方向と
反対方向が開口し、かつ凝固浴中の該糸条を取り囲んで
なる整流板3を設置せしめるのである。かかる整流板
は、(a) 折り返しガイドの長手方向への流れを規制し、
(b) 随伴流を折り返しガイドの接糸部方向に導き、折り
返しガイド前後への回り込みを防止する作用を有する。
したがって、かかる整流板は、(b) の作用を発現せしめ
るための糸条引取方向の面材と、この面に結合した、
(a) の作用を発現せしめるための両側方の面材で糸条を
取り囲んでなっていれば良い。これにより、凝固糸周辺
の凝固浴の乱れによる糸条の乱れを減少させて凝固糸同
士の接触や空間部の原液細流の接触など、紡糸・凝固工
程の基本的な障害を取り除くことができるのである。ま
た、同時に、随伴流の流れ、特に折り返しガイドの長手
方向への流れを規制して、これまで阻害要因であった随
伴流を、逆に有効に利用することにより、凝固糸の折り
返しガイド部で受ける接触抵抗を減少させ、さらに、随
伴流の折り返しガイド前後への回り込みによる、ガイド
への単繊維の巻き付きを防止できるのである。すなわ
ち、かかる整流板を設置することにより、折り返しガイ
ドの長手方向に対しては遮蔽板を形成したことになり、
図10に示したように、この横方向への随伴流により惹
起される糸条の乱れを抑制することができる。図10で
は、左側には整流装置の側面板がない場合、右側には整
流装置の側面板がある場合を統合して模式的に示してい
る。また、本図において、矢印は随伴流の移動方向を示
す。この効果により、単繊維間の配向のバラツキを減少
させるとともに、隣接する糸束との干渉も防止すること
ができるのである。これにより図10のaのような浴液
の乱れが防止でき、図10のfのような単繊維の乱れが
防止できる。このように随伴流をうまく制御すること
は、折り返しガイド部での種々の問題を解決できる程の
強い作用を与えることになるわけである。
【0013】本発明で用いる口金、凝固浴槽およびガイ
ドとしては、従来の乾湿式紡糸で一般に用いられるもの
であれば材質、形状など特に限定するものではない。
ドとしては、従来の乾湿式紡糸で一般に用いられるもの
であれば材質、形状など特に限定するものではない。
【0014】本発明で用いる整流板は、糸条の引取方向
と反対方向が開口し、かつ凝固浴中の該糸条を取り囲む
ように配置されていれば種々の形状を取り得る。本発明
で用いる整流板の水平断面図の例を図6〜9に示す。開
口部の主要な機能は整流装置に沿って降下してくる随伴
流を排出するところにある。したがって、凝固浴全体の
液流による外乱から、この随伴流の排出が乱されるのを
防止するために、開口部には、たとえば金網のようなも
のを設置することもできる(図9中の破線9は金網を示
す)。
と反対方向が開口し、かつ凝固浴中の該糸条を取り囲む
ように配置されていれば種々の形状を取り得る。本発明
で用いる整流板の水平断面図の例を図6〜9に示す。開
口部の主要な機能は整流装置に沿って降下してくる随伴
流を排出するところにある。したがって、凝固浴全体の
液流による外乱から、この随伴流の排出が乱されるのを
防止するために、開口部には、たとえば金網のようなも
のを設置することもできる(図9中の破線9は金網を示
す)。
【0015】整流板の水平断面における開口距離と、該
断面周長との比は、整流効果をより顕著なものとするた
め、好ましくは1/10〜1/2、より好ましくは1/
5〜1/2であるのが良い。例えば、図6では周長は線
分AB+BC+CD+DAであり、開口距離はAD間の
距離である。同様に図8では、周長は曲線ACBであ
り、開口距離はAB間の距離である。整流板の水平断面
における開口距離と、該断面周長との比が小さすぎる
と、随伴流の排出が阻害される場合があるとともに、製
糸作業の開始に当たっての糸掛け作業の際に、凝固糸を
整流板内へ導入する操作が困難となる場合がある。一
方、整流板の水平断面における開口距離と、該断面周長
との比が大きすぎると、随伴流の制御が困難となる場合
があり、特に、随伴流の横方向の制御が十分にできなく
なる場合がある。
断面周長との比は、整流効果をより顕著なものとするた
め、好ましくは1/10〜1/2、より好ましくは1/
5〜1/2であるのが良い。例えば、図6では周長は線
分AB+BC+CD+DAであり、開口距離はAD間の
距離である。同様に図8では、周長は曲線ACBであ
り、開口距離はAB間の距離である。整流板の水平断面
における開口距離と、該断面周長との比が小さすぎる
と、随伴流の排出が阻害される場合があるとともに、製
糸作業の開始に当たっての糸掛け作業の際に、凝固糸を
整流板内へ導入する操作が困難となる場合がある。一
方、整流板の水平断面における開口距離と、該断面周長
との比が大きすぎると、随伴流の制御が困難となる場合
があり、特に、随伴流の横方向の制御が十分にできなく
なる場合がある。
【0016】また、この整流板の水平断面形状は、糸条
の走行方向に向かって、一定のままでも良く、相似的に
縮小または拡大していても良く、またたとえば直線状か
ら曲線状に変形していても良い。要は、横方向への随伴
流の乱れが抑制され、これに伴う糸条の乱れを防止でき
れば良い。
の走行方向に向かって、一定のままでも良く、相似的に
縮小または拡大していても良く、またたとえば直線状か
ら曲線状に変形していても良い。要は、横方向への随伴
流の乱れが抑制され、これに伴う糸条の乱れを防止でき
れば良い。
【0017】引取糸道を含む鉛直面での整流板の断面の
下端部が大きく湾曲していたり、大きく波打っていたり
すると、随伴流を効率的に整流できない場合もあるの
で、該断面の少なくとも下端部は実質的に直線であるこ
とが好ましく、全体にわたって実質的に直線であること
がより好ましい。
下端部が大きく湾曲していたり、大きく波打っていたり
すると、随伴流を効率的に整流できない場合もあるの
で、該断面の少なくとも下端部は実質的に直線であるこ
とが好ましく、全体にわたって実質的に直線であること
がより好ましい。
【0018】また、かかる直線は、口金の中心とガイド
の接糸部とを結ぶ直線に対して10〜40゜の角度をも
っていること、すなわち図3においてθを10〜40゜
とするのが好ましい。これにより、整流板を設置しない
場合(図4)に比較して、整流板を設置した場合(図
5)は、随伴流が前記の直線的な断面に沿って導かれ、
折り返しガイドの接糸部の方向により効率的に流れるよ
うにできる。なお、図3において凝固浴槽は省略して記
載している。また、図4および図5において、矢印は随
伴流の移動方向を示す。このように随伴流の流れをうま
く利用することにより、凝固糸は折り返しガイドから離
れる方向に力を受け、折り返しガイドと凝固糸の接触が
緩和され、摩擦抵抗が減少するのである。この効果によ
り、単繊維間の配向のバラツキを減少させ、また、糸束
のガイド部でのスティックスリップを防止することがで
きるのである。また、同時に、随伴流のガイドへの回り
込みを減少させて、折り返しガイドへの単繊維の巻き付
きを防止することができ、製糸状態を安定化させること
ができるのである。なお、ここで、引取糸道とは、折り
返しガイドにより折り返された糸条が走行する糸道をい
う。
の接糸部とを結ぶ直線に対して10〜40゜の角度をも
っていること、すなわち図3においてθを10〜40゜
とするのが好ましい。これにより、整流板を設置しない
場合(図4)に比較して、整流板を設置した場合(図
5)は、随伴流が前記の直線的な断面に沿って導かれ、
折り返しガイドの接糸部の方向により効率的に流れるよ
うにできる。なお、図3において凝固浴槽は省略して記
載している。また、図4および図5において、矢印は随
伴流の移動方向を示す。このように随伴流の流れをうま
く利用することにより、凝固糸は折り返しガイドから離
れる方向に力を受け、折り返しガイドと凝固糸の接触が
緩和され、摩擦抵抗が減少するのである。この効果によ
り、単繊維間の配向のバラツキを減少させ、また、糸束
のガイド部でのスティックスリップを防止することがで
きるのである。また、同時に、随伴流のガイドへの回り
込みを減少させて、折り返しガイドへの単繊維の巻き付
きを防止することができ、製糸状態を安定化させること
ができるのである。なお、ここで、引取糸道とは、折り
返しガイドにより折り返された糸条が走行する糸道をい
う。
【0019】また、引取糸道を含む鉛直面での整流板の
断面の少なくとも下端部が実質的に直線である場合に
は、ガイドの上端位置が該直線の延長線より上方になる
ように設置すると、随伴流が折り返しガイドの下側に導
入されることになり、凝固糸の巻き付く頻度があまり軽
減しない場合もあるので、ガイドの上端位置を該直線の
延長線より下側に設置することが好ましい。
断面の少なくとも下端部が実質的に直線である場合に
は、ガイドの上端位置が該直線の延長線より上方になる
ように設置すると、随伴流が折り返しガイドの下側に導
入されることになり、凝固糸の巻き付く頻度があまり軽
減しない場合もあるので、ガイドの上端位置を該直線の
延長線より下側に設置することが好ましい。
【0020】また、本発明において、整流板の上端部
は、凝固浴液面上の空間部に出ていても良いが、整流板
の上端部が、凝固浴液面上の空間部に出て設置されてい
ると、例えば、随伴流の糸条方向への供給が整流板の開
口側からだけになるため、随伴流の均一な流入が妨げら
れ、かえって凝固糸条の乱れが大きくなってしまう場合
があるため、整流板の上端部は、凝固浴液面下に没して
設置することが好ましい。具体的には、整流板の上端部
が、凝固浴液面より好ましくは10mm以上、より好ま
しくは30mm以上下側に没するように設置するのが良
い。
は、凝固浴液面上の空間部に出ていても良いが、整流板
の上端部が、凝固浴液面上の空間部に出て設置されてい
ると、例えば、随伴流の糸条方向への供給が整流板の開
口側からだけになるため、随伴流の均一な流入が妨げら
れ、かえって凝固糸条の乱れが大きくなってしまう場合
があるため、整流板の上端部は、凝固浴液面下に没して
設置することが好ましい。具体的には、整流板の上端部
が、凝固浴液面より好ましくは10mm以上、より好ま
しくは30mm以上下側に没するように設置するのが良
い。
【0021】また、この随伴流の作用を有効に活用する
には、整流装置と折り返しガイドの間隔はできるだけ接
近させることが好ましいため、折り返しガイドとこの整
流装置を一体化させることも可能であるが、製造条件の
変更、たとえばポリマの種類や、繊度、および凝固浴の
濃度や温度等、主要な紡糸・凝固条件により、折り返し
ガイドの曲率や表面粗さ等を変更することもあるので、
ガイドと整流装置はそれぞれ別個に装着することが好ま
しい。
には、整流装置と折り返しガイドの間隔はできるだけ接
近させることが好ましいため、折り返しガイドとこの整
流装置を一体化させることも可能であるが、製造条件の
変更、たとえばポリマの種類や、繊度、および凝固浴の
濃度や温度等、主要な紡糸・凝固条件により、折り返し
ガイドの曲率や表面粗さ等を変更することもあるので、
ガイドと整流装置はそれぞれ別個に装着することが好ま
しい。
【0022】本発明で適用されるアクリル系ポリマとし
ては、例えば、モノマーとしてアクリロニトリルを主成
分とするものがあげられる。また、例えば、繊維素材用
としてスルフォン酸塩を含むモノマを共重合させたり、
ポリマ特性を改質するためのアクリル酸や該エステル類
等を共重合させることは好ましい方法である。
ては、例えば、モノマーとしてアクリロニトリルを主成
分とするものがあげられる。また、例えば、繊維素材用
としてスルフォン酸塩を含むモノマを共重合させたり、
ポリマ特性を改質するためのアクリル酸や該エステル類
等を共重合させることは好ましい方法である。
【0023】本発明の乾湿式紡糸方法を適用することに
より紡出・凝固の状態が安定化するために欠点の少ない
均一性の優れたアクリル系繊維を製造することができ
る。このようなことから、この乾湿式紡糸方法は、特
に、炭素繊維製造用のアクリル系繊維を製造するのに好
適な紡糸方法として位置づけることができる。
より紡出・凝固の状態が安定化するために欠点の少ない
均一性の優れたアクリル系繊維を製造することができ
る。このようなことから、この乾湿式紡糸方法は、特
に、炭素繊維製造用のアクリル系繊維を製造するのに好
適な紡糸方法として位置づけることができる。
【0024】炭素繊維製造用のアクリル系繊維を製造す
るためのポリマとしては、95モル%以上のアクリロニ
トリルと5モル%以下の共重合成分から構成されるもの
が好ましい。共重合成分としては、耐炎化を促進させる
効果を有するイタコン酸や、アクリル酸、メタアクリル
酸、等の有機酸系ビニルモノマ、および、繊維の配向を
緩和させる効果を有する、アクリル酸メチルやメタアク
リル酸メチル等を単独であるいは組み合わせて用いるこ
とが好ましい。
るためのポリマとしては、95モル%以上のアクリロニ
トリルと5モル%以下の共重合成分から構成されるもの
が好ましい。共重合成分としては、耐炎化を促進させる
効果を有するイタコン酸や、アクリル酸、メタアクリル
酸、等の有機酸系ビニルモノマ、および、繊維の配向を
緩和させる効果を有する、アクリル酸メチルやメタアク
リル酸メチル等を単独であるいは組み合わせて用いるこ
とが好ましい。
【0025】ポリマの溶媒としては特に限定されるもの
ではなく、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフォオキシド、硝酸、塩化亜
鉛水溶液、ロダン酸塩水溶液等があげられる。ポリマを
溶媒に溶解して紡糸原液とする。また、これらの溶媒に
凝固剤を混合して凝固浴とする。凝固剤としては水、ア
ルコール類があげられるが、取扱の容易さから水が最も
好ましい。
ではなく、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルフォオキシド、硝酸、塩化亜
鉛水溶液、ロダン酸塩水溶液等があげられる。ポリマを
溶媒に溶解して紡糸原液とする。また、これらの溶媒に
凝固剤を混合して凝固浴とする。凝固剤としては水、ア
ルコール類があげられるが、取扱の容易さから水が最も
好ましい。
【0026】本発明の乾湿式紡糸方法から凝固糸を得た
後、延伸、水洗、給油、乾燥を行うことにより原糸を得
ることができる。また、弾性率や強度の高い原糸や炭素
繊維を得るために、必要に応じて加圧スチーム雰囲気中
でさらに延伸することも可能である。
後、延伸、水洗、給油、乾燥を行うことにより原糸を得
ることができる。また、弾性率や強度の高い原糸や炭素
繊維を得るために、必要に応じて加圧スチーム雰囲気中
でさらに延伸することも可能である。
【0027】
【実施例】以下実施例によりさらに本発明を詳しく説明
する。
する。
【0028】なお、実施例中の炭素繊維の強度は、JI
S−R7601の樹脂含浸ストランド試験方法に準じて
測定した。樹脂としては、ユニオンカーバイド社ベーク
ライト(登録商標)ERL4221/3フッ化ホウ素モ
ノエチルアミンを用いた。
S−R7601の樹脂含浸ストランド試験方法に準じて
測定した。樹脂としては、ユニオンカーバイド社ベーク
ライト(登録商標)ERL4221/3フッ化ホウ素モ
ノエチルアミンを用いた。
【0029】(実施例1)アクリロニトリル99.5モ
ル%、イタコン酸0.5モル%からなる、固有粘度
[η]が1.80のジメチルスルホオキシド(DMS
O)溶液を紡糸原液(ポリマ濃度=20重量%)とし
た。孔径が0.12mmで、孔数1500の口金を用い
て、一旦空気中に紡出した後、凝固浴に導入して乾湿式
紡糸を行った。凝固の際の主要条件は原液温度=50
℃、凝固浴のDMSO濃度=30%、凝固浴温度=10
℃であった。
ル%、イタコン酸0.5モル%からなる、固有粘度
[η]が1.80のジメチルスルホオキシド(DMS
O)溶液を紡糸原液(ポリマ濃度=20重量%)とし
た。孔径が0.12mmで、孔数1500の口金を用い
て、一旦空気中に紡出した後、凝固浴に導入して乾湿式
紡糸を行った。凝固の際の主要条件は原液温度=50
℃、凝固浴のDMSO濃度=30%、凝固浴温度=10
℃であった。
【0030】凝固糸の折り返しガイドは表面を梨地加工
した直径10mmの円形断面の棒状体を用いた。図1に
示したような断面がコの字型の整流板を、図3における
θが30゜となるように、また折り返しガイドとの間隔
をできるだけ接近させ、5mm以下として、凝固浴中に
設置した。
した直径10mmの円形断面の棒状体を用いた。図1に
示したような断面がコの字型の整流板を、図3における
θが30゜となるように、また折り返しガイドとの間隔
をできるだけ接近させ、5mm以下として、凝固浴中に
設置した。
【0031】凝固糸の引取速度を変化させ、折り返しガ
イド近傍の凝固糸の状態を観察した結果を表1に示し
た。
イド近傍の凝固糸の状態を観察した結果を表1に示し
た。
【0032】また、凝固引取速度を20m/分とし、引
き続き水洗、浴延伸、工程油剤の付与、乾燥緻密化、加
圧飽和スチーム中での延伸を行い、単繊維繊度が1.0
デニールの単繊維数1500本の原糸を得た。この原糸
を240〜260℃の空気中で1.05倍に延伸しなが
ら耐炎化処理を行い、続いて、最高温度が1400℃の
窒素雰囲気中で延伸倍率1.00倍で炭化処理を行い、
炭化糸に変換した。得られた炭化糸のストランド特性を
表2に示した。
き続き水洗、浴延伸、工程油剤の付与、乾燥緻密化、加
圧飽和スチーム中での延伸を行い、単繊維繊度が1.0
デニールの単繊維数1500本の原糸を得た。この原糸
を240〜260℃の空気中で1.05倍に延伸しなが
ら耐炎化処理を行い、続いて、最高温度が1400℃の
窒素雰囲気中で延伸倍率1.00倍で炭化処理を行い、
炭化糸に変換した。得られた炭化糸のストランド特性を
表2に示した。
【0033】(比較例1)実施例1において、整流板を
設置しなかった以外は、実施例1と同様にして実験を行
なった。折り返しガイド近傍の凝固糸の状態の観察結果
を表1に、得られた炭化糸のストランド特性を表2に示
した。
設置しなかった以外は、実施例1と同様にして実験を行
なった。折り返しガイド近傍の凝固糸の状態の観察結果
を表1に、得られた炭化糸のストランド特性を表2に示
した。
【0034】(比較例2)実施例1における整流板に替
えて、実開平2−149771号公報に準拠した平板
を、図3のθに相当する角度を30゜として設置した以
外は、実施例1と同様にして実験を行なった。折り返し
ガイド近傍の凝固糸の状態の観察結果を表1に、得られ
た炭化糸のストランド特性を表2に示した。
えて、実開平2−149771号公報に準拠した平板
を、図3のθに相当する角度を30゜として設置した以
外は、実施例1と同様にして実験を行なった。折り返し
ガイド近傍の凝固糸の状態の観察結果を表1に、得られ
た炭化糸のストランド特性を表2に示した。
【0035】
【表1】 ここで、表1中の記号の意味は、次の通りである。
【0036】○:安定した状態 △:折り返しガイド付近で凝固糸の乱れがみられるが巻
き付きは発生しない。 ×:NO1;折り返し方向に凝固糸がまきこまれ、単繊
維切れが発生。
き付きは発生しない。 ×:NO1;折り返し方向に凝固糸がまきこまれ、単繊
維切れが発生。
【0037】NO2;折り返しガイドの長さ方向に糸束
が広がり、単繊維間で張力差が発生した。
が広がり、単繊維間で張力差が発生した。
【0038】××:全糸切れが発生した。
【0039】
【表2】 (実施例2)実施例1において、凝固引取速度を20m
/分として、図3の角度θを変更してその影響を調べ
た。整流板内部の随伴流の状態、折り返しガイドでの凝
固糸の状態、および凝固糸の引取状態を観察した結果を
表3に示した。
/分として、図3の角度θを変更してその影響を調べ
た。整流板内部の随伴流の状態、折り返しガイドでの凝
固糸の状態、および凝固糸の引取状態を観察した結果を
表3に示した。
【0040】
【表3】 表3中、整流板内部の随伴流の状態、折り返しガイドで
の凝固糸の状態、および凝固糸の引取状態の評価結果を
示す記号の意味は、次の通りである。
の凝固糸の状態、および凝固糸の引取状態の評価結果を
示す記号の意味は、次の通りである。
【0041】(整流板内部の随伴流の状態) ◎:随伴流の乱れがなく、安定しており、糸揺れが少な
い。
い。
【0042】○:随伴流の軽微な乱れによる軽い糸揺れ
が見られる。
が見られる。
【0043】△:糸揺れが大きくなり、糸束全体での揺
れも見られる。
れも見られる。
【0044】(折り返しガイドでの凝固糸の状態) ◎:糸揺れがなく、安定している。
【0045】○:糸束の外側の単繊維の糸揺れが見られ
る。
る。
【0046】△:糸揺れが大きくなり、単繊維の弛みが
見られる。
見られる。
【0047】(凝固糸の引取状態) ◎:単繊維切れや繊度斑も無く安定している。
【0048】○:軽度の繊度斑が見られる。
【0049】△:引取張力の変動と繊度斑が見られる。
【0050】
【発明の効果】本発明を採用することにより、乾湿式紡
糸方法における凝固糸の折り返しガイドに対する接触抵
抗を減少させることができるとともに、該抵抗の単繊維
間のバラツキを減少させ、同時に、随伴流による乱れを
減少させて、折り返しガイドへの単繊維の巻き付きを防
止した凝固糸により発生する随伴流を効率的に整流でき
るとともに、これを折り返しガイドへ導き、該ガイド部
での糸条の乱れを防止できる。
糸方法における凝固糸の折り返しガイドに対する接触抵
抗を減少させることができるとともに、該抵抗の単繊維
間のバラツキを減少させ、同時に、随伴流による乱れを
減少させて、折り返しガイドへの単繊維の巻き付きを防
止した凝固糸により発生する随伴流を効率的に整流でき
るとともに、これを折り返しガイドへ導き、該ガイド部
での糸条の乱れを防止できる。
【0051】さらに具体的には、随伴流の流れ、特に折
り返しガイドの長さ方向への流れを規制して、すなわち
整流して、これまで阻害要因であった随伴流を、逆に有
効に利用することにより、凝固糸の折り返しガイド部で
受ける接触抵抗を減少させ、さらに、随伴流の折り返し
ガイド前後への回り込みによる、ガイドへの単繊維の巻
き付き、および折り返しガイドの長さ方向への随伴流に
より惹起される糸条の乱れを抑制できるため、単繊維間
の配向のバラツキを減少できるとともに、隣接する糸束
との干渉も防止することができる。
り返しガイドの長さ方向への流れを規制して、すなわち
整流して、これまで阻害要因であった随伴流を、逆に有
効に利用することにより、凝固糸の折り返しガイド部で
受ける接触抵抗を減少させ、さらに、随伴流の折り返し
ガイド前後への回り込みによる、ガイドへの単繊維の巻
き付き、および折り返しガイドの長さ方向への随伴流に
より惹起される糸条の乱れを抑制できるため、単繊維間
の配向のバラツキを減少できるとともに、隣接する糸束
との干渉も防止することができる。
【図1】本発明の実施態様の一例を示す乾湿式紡糸装置
の概略側面図。
の概略側面図。
【図2】図1のX−X´面における断面図。
【図3】本発明に係る乾湿式紡糸装置の整流板の設置位
置の関係を示す引取糸道を含む鉛直面での断面図。
置の関係を示す引取糸道を含む鉛直面での断面図。
【図4】整流板を取り付けない場合の折り返しガイド回
りへの随伴流の回り込みと、これに伴う凝固糸の乱れの
状態を示す、ガイド部の側面断面図。
りへの随伴流の回り込みと、これに伴う凝固糸の乱れの
状態を示す、ガイド部の側面断面図。
【図5】本発明に用いる整流板を取り付けた場合の折り
返しガイド回りへの随伴流の回り込みと、これに伴う凝
固糸の乱れの状態を示す、ガイド部の側面断面図。
返しガイド回りへの随伴流の回り込みと、これに伴う凝
固糸の乱れの状態を示す、ガイド部の側面断面図。
【図6】本発明に用いる整流板の一例を示す水平断面
図。
図。
【図7】本発明に用いる整流板の一例を示す水平断面
図。
図。
【図8】本発明に用いる整流板の一例を示す水平断面
図。
図。
【図9】本発明に用いる整流板の一例を示す水平断面
図。
図。
【図10】折り返しガイドの長さ方向への随伴流の乱れ
とそれに伴う糸条の乱れの様子を示す模式図。
とそれに伴う糸条の乱れの様子を示す模式図。
1:口金 2:紡出糸条 3:整流板 4:折り返しガイド 5:引取糸条 6:凝固浴 7:凝固浴槽 8:口金の中心と折り返しガイドの接糸部を結ぶ線 θ:引取糸道を含む鉛直面での整流板の断面の少なくと
も下端部の直線と、口金の中心とガイドの接糸部とを結
ぶ直線とのなす角度 a:特定の随伴流の移動方向 f:aにより乱された紡出糸条
も下端部の直線と、口金の中心とガイドの接糸部とを結
ぶ直線とのなす角度 a:特定の随伴流の移動方向 f:aにより乱された紡出糸条
Claims (5)
- 【請求項1】糸条を取り囲むように配置し、かつ糸条の
引取方向と反対方向が開口した整流板を備えた凝固浴を
有することを特徴とする乾湿式紡糸装置。 - 【請求項2】整流板の引取糸道を含む鉛直面での断面下
端部が、実質的に直線であることを特徴とする請求項1
記載の乾湿式紡糸装置。 - 【請求項3】整流板の引取糸道を含む鉛直面での断面下
端部のなす直線が、口金の中心とガイドの接糸部とを結
ぶ直線に対して10〜40゜の角度を有することを特徴
とする請求項2記載の乾湿式紡糸装置。 - 【請求項4】ガイドの上端位置が、整流板の引取糸道を
含む鉛直面での断面下端部のなす直線の延長線より下方
であることを特徴とする請求項2記載の乾湿式紡糸装
置。 - 【請求項5】凝固浴において随伴流の折り返しガイドの
長手方向への流れを規制し、かつ、該随伴流を折り返し
ガイドの接糸部方向に整流しつつ、紡糸することを特徴
とする乾湿式紡糸方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24925394A JP2891115B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 乾湿式紡糸装置および乾湿式紡糸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24925394A JP2891115B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 乾湿式紡糸装置および乾湿式紡糸方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08113817A true JPH08113817A (ja) | 1996-05-07 |
| JP2891115B2 JP2891115B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=17190217
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24925394A Expired - Fee Related JP2891115B2 (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | 乾湿式紡糸装置および乾湿式紡糸方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2891115B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100306059B1 (ko) * | 1999-08-14 | 2001-09-24 | 박호군 | 섬유 필라멘트의 유도장치 및 방법 |
| WO2013047437A1 (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-04 | 三菱レイヨン株式会社 | 乾湿式紡糸装置及び合成繊維の製造方法 |
| JP2022047402A (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-24 | 帝人株式会社 | アクリル系繊維の製造方法 |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP24925394A patent/JP2891115B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100306059B1 (ko) * | 1999-08-14 | 2001-09-24 | 박호군 | 섬유 필라멘트의 유도장치 및 방법 |
| WO2013047437A1 (ja) * | 2011-09-26 | 2013-04-04 | 三菱レイヨン株式会社 | 乾湿式紡糸装置及び合成繊維の製造方法 |
| KR20140052062A (ko) * | 2011-09-26 | 2014-05-02 | 미쯔비시 레이온 가부시끼가이샤 | 건습식 방사 장치 및 합성 섬유의 제조 방법 |
| CN103827362A (zh) * | 2011-09-26 | 2014-05-28 | 三菱丽阳株式会社 | 干湿式纺丝装置以及合成纤维的制造方法 |
| JPWO2013047437A1 (ja) * | 2011-09-26 | 2015-03-26 | 三菱レイヨン株式会社 | 合成繊維の製造方法及び乾湿式紡糸装置 |
| TWI510685B (zh) * | 2011-09-26 | 2015-12-01 | Mitsubishi Rayon Co | 乾濕式紡絲裝置及合成纖維的製造方法 |
| US9458557B2 (en) | 2011-09-26 | 2016-10-04 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Method for manufacturing synthetic fiber |
| JP2022047402A (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-24 | 帝人株式会社 | アクリル系繊維の製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2891115B2 (ja) | 1999-05-17 |
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