JPH08118318A - 改質木質材の製造方法 - Google Patents
改質木質材の製造方法Info
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- JPH08118318A JPH08118318A JP28886894A JP28886894A JPH08118318A JP H08118318 A JPH08118318 A JP H08118318A JP 28886894 A JP28886894 A JP 28886894A JP 28886894 A JP28886894 A JP 28886894A JP H08118318 A JPH08118318 A JP H08118318A
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- wood
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- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外気に曝される外回り材や浴槽床材等の水回
り材としての使用に適した耐干割れ性、耐水性、耐久
性、寸法安定性を有する改善木材を経済的に且つ能率よ
く製造する。 【構成】 亜麻仁油、大豆油等の乾性油に分子量が200
〜600 のポリプロピレングリコールを混合溶解させてな
る処理液を木質材に注入含浸させ、空気の存在下で乾性
油を酸化重合させることによって木質材に撥水性、耐摩
耗性、オイリッシュの仕上げ外観を付与すると共にポリ
プロピレングリコールを木質材内に固定させて材内から
の溶脱がし難くし、さらに、ポリプロピレングリコール
が処理液に溶解していることによって木質材の膨潤が殆
ど生じなく且つ水浸漬と乾燥との繰り返しによって経時
的に寸法変化の差が小さくなる寸法安定性に優れた改質
木材を得る。
り材としての使用に適した耐干割れ性、耐水性、耐久
性、寸法安定性を有する改善木材を経済的に且つ能率よ
く製造する。 【構成】 亜麻仁油、大豆油等の乾性油に分子量が200
〜600 のポリプロピレングリコールを混合溶解させてな
る処理液を木質材に注入含浸させ、空気の存在下で乾性
油を酸化重合させることによって木質材に撥水性、耐摩
耗性、オイリッシュの仕上げ外観を付与すると共にポリ
プロピレングリコールを木質材内に固定させて材内から
の溶脱がし難くし、さらに、ポリプロピレングリコール
が処理液に溶解していることによって木質材の膨潤が殆
ど生じなく且つ水浸漬と乾燥との繰り返しによって経時
的に寸法変化の差が小さくなる寸法安定性に優れた改質
木材を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐干割れ性や反り等の
寸法安定性および耐水性に優れた改質木質材であって、
木質材が通常使用される用途は勿論のこと、特に、外気
に曝される外回り材や浴室等の水回り材などのように厳
しい環境下においての使用に適した改質木質材の製造方
法に関するものである。
寸法安定性および耐水性に優れた改質木質材であって、
木質材が通常使用される用途は勿論のこと、特に、外気
に曝される外回り材や浴室等の水回り材などのように厳
しい環境下においての使用に適した改質木質材の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材は軽量で取扱性に優れていると共に
加工が容易であるため、床材等の建築用材料や家具その
他の各種製品として汎用されているが、デッキやベラン
ダ或いは舗道用木タイル、ベンチ等のように外気に曝さ
れる外回り材、或いは、浴室、洗面室等のように湿気等
の水分の影響を受ける水回り材に使用すると、短期間で
腐食したり反りや割れ等の寸法変化に伴う欠点が生じ、
さらに、風化や摩耗による外観の劣化、強度等の耐久性
の低下が生じるという問題点がある。
加工が容易であるため、床材等の建築用材料や家具その
他の各種製品として汎用されているが、デッキやベラン
ダ或いは舗道用木タイル、ベンチ等のように外気に曝さ
れる外回り材、或いは、浴室、洗面室等のように湿気等
の水分の影響を受ける水回り材に使用すると、短期間で
腐食したり反りや割れ等の寸法変化に伴う欠点が生じ、
さらに、風化や摩耗による外観の劣化、強度等の耐久性
の低下が生じるという問題点がある。
【0003】このため、従来からホルマリンガスを加圧
加熱下で木質材に吸収反応させる気相ホルマール化法等
の化学修飾処理や、熱硬化性樹脂水溶液を木質材に含浸
硬化させる方法、或いは、ポリエチレングリコール等の
薬剤を含浸させる方法によって木質材に耐水性や寸法安
定性を向上させることが行われている。
加熱下で木質材に吸収反応させる気相ホルマール化法等
の化学修飾処理や、熱硬化性樹脂水溶液を木質材に含浸
硬化させる方法、或いは、ポリエチレングリコール等の
薬剤を含浸させる方法によって木質材に耐水性や寸法安
定性を向上させることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、木質材
をホルマール化等の化学修飾によって改質する方法によ
れば、未反応物や副反応生成物の除去処理に多くの工数
を必要とし、製造工程が複雑であり、熱硬化性樹脂水溶
液の注入含浸処理方法によれば、高い性能が得られるが
乾燥硬化工程など製造工程が複雑であり、上記のような
外回り材や水回り材として汎用的に使用するには高価に
つくので、使用用途が限定されるものである。
をホルマール化等の化学修飾によって改質する方法によ
れば、未反応物や副反応生成物の除去処理に多くの工数
を必要とし、製造工程が複雑であり、熱硬化性樹脂水溶
液の注入含浸処理方法によれば、高い性能が得られるが
乾燥硬化工程など製造工程が複雑であり、上記のような
外回り材や水回り材として汎用的に使用するには高価に
つくので、使用用途が限定されるものである。
【0005】一方、ポリエチレングリコール等の薬剤を
木質材に含浸させる方法によれば、ポリエチレングリコ
ールは加水分解するために水に対して溶けやすく、処理
後の経時変化によって木質材内から溶脱すると共に水中
浸漬を繰り返し行うと寸法安定性が低下するという問題
点があった。
木質材に含浸させる方法によれば、ポリエチレングリコ
ールは加水分解するために水に対して溶けやすく、処理
後の経時変化によって木質材内から溶脱すると共に水中
浸漬を繰り返し行うと寸法安定性が低下するという問題
点があった。
【0006】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、通常、木質材が使用される用途は勿論のこ
と、外回りや水回り等の木質材にとって厳しい環境下で
も使用することができる耐干割れ性、寸法安定性、耐水
性に優れた改質木材を安価に且つ生産性よく製造するこ
とを目的とする改質木材の製造方法を提供するものであ
る。
れたもので、通常、木質材が使用される用途は勿論のこ
と、外回りや水回り等の木質材にとって厳しい環境下で
も使用することができる耐干割れ性、寸法安定性、耐水
性に優れた改質木材を安価に且つ生産性よく製造するこ
とを目的とする改質木材の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の改質木材の製造方法は、請求項1に記載して
いるように、乾性油とポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルとの混合液からなる処理液を木
質材に注入含浸させたのち、処理液中の乾性油を酸化重
合させて乾燥させ、処理液を木質材に固定させることを
特徴とするものである。
に本発明の改質木材の製造方法は、請求項1に記載して
いるように、乾性油とポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルとの混合液からなる処理液を木
質材に注入含浸させたのち、処理液中の乾性油を酸化重
合させて乾燥させ、処理液を木質材に固定させることを
特徴とするものである。
【0008】また、請求項2に記載した発明は、上記請
求項1に記載した処理液成分として使用されるポリアル
キレングリコールが分子量200 〜600 のポリプロピレン
グリコールである点に特徴を有しているものである。さ
らに、請求項3に記載しているように、上記処理液に脂
肪酸系金属塩を添加しておくことができ、このような脂
肪酸系金属塩としては、請求項4に記載しているように
脂肪酸系亜鉛を用い、この脂肪酸系亜鉛を添加した上記
処理液を脂肪酸系亜鉛の臨界溶解温度以上に加熱して木
質材に注入含浸させることが望ましい。
求項1に記載した処理液成分として使用されるポリアル
キレングリコールが分子量200 〜600 のポリプロピレン
グリコールである点に特徴を有しているものである。さ
らに、請求項3に記載しているように、上記処理液に脂
肪酸系金属塩を添加しておくことができ、このような脂
肪酸系金属塩としては、請求項4に記載しているように
脂肪酸系亜鉛を用い、この脂肪酸系亜鉛を添加した上記
処理液を脂肪酸系亜鉛の臨界溶解温度以上に加熱して木
質材に注入含浸させることが望ましい。
【0009】
【作用】乾性油にポリアルキレングリコールまたはその
グリシジルエーテルの低分子からなる処理液を木質材に
注入含浸させると、乾性油の酸化重合によって木質材に
撥水性、耐摩耗性を付与すると共にオイルフィニッシュ
様の外観を呈した改質木質材が得られる。その上、乾性
油の酸化重合によってポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルが木質材内に固定されて材内か
ら溶脱し難くなる。特に、乾性油の重合酸化は、処理液
を注入含浸した木質材の乾燥後においてもさらに進行す
るので、ポリアルキレングリコール等の耐水化剤は、持
続的且つ経年的に一層強化されて木質材に固定し、長期
に亘り優れた溶脱防止効果を奏するものである。そし
て、乾性油のもつ撥水性や耐水性が、木質材内に固定さ
れたポリアルキレングリコールのもつ耐水性、寸法安定
性と相俟って、改質された木質材の耐干割れ性、耐反り
性等の寸法変化に起因する欠点を大幅に且つ持続的に改
善する改質木質材を得ることができるものである。
グリシジルエーテルの低分子からなる処理液を木質材に
注入含浸させると、乾性油の酸化重合によって木質材に
撥水性、耐摩耗性を付与すると共にオイルフィニッシュ
様の外観を呈した改質木質材が得られる。その上、乾性
油の酸化重合によってポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルが木質材内に固定されて材内か
ら溶脱し難くなる。特に、乾性油の重合酸化は、処理液
を注入含浸した木質材の乾燥後においてもさらに進行す
るので、ポリアルキレングリコール等の耐水化剤は、持
続的且つ経年的に一層強化されて木質材に固定し、長期
に亘り優れた溶脱防止効果を奏するものである。そし
て、乾性油のもつ撥水性や耐水性が、木質材内に固定さ
れたポリアルキレングリコールのもつ耐水性、寸法安定
性と相俟って、改質された木質材の耐干割れ性、耐反り
性等の寸法変化に起因する欠点を大幅に且つ持続的に改
善する改質木質材を得ることができるものである。
【0010】また、ポリアルキレングリコール等を水溶
液として木質材に注入すると、木質材は膨潤するが、本
発明においては乾性油にポリアルキレングリコールを溶
解させているので、この処理液を木質材に注入含浸させ
ても木質材の膨潤は殆ど生じなく、従って、予めプレカ
ットや接合加工、孔明け加工等が施されている木質材の
加工製品に上記処理液を注入含浸させて改質するのに好
適である。なお、ポリアルキレングリコールの両端のOH
基をグリシジルエーテル基に変成したものは、グリシジ
ル基が乾性油の成分である不飽和脂肪酸の二重結合と反
応するため、木質材内からの耐溶脱性がさらに向上し、
外回り材や水回り材等の厳しい環境下においても長期の
使用に供することができる。
液として木質材に注入すると、木質材は膨潤するが、本
発明においては乾性油にポリアルキレングリコールを溶
解させているので、この処理液を木質材に注入含浸させ
ても木質材の膨潤は殆ど生じなく、従って、予めプレカ
ットや接合加工、孔明け加工等が施されている木質材の
加工製品に上記処理液を注入含浸させて改質するのに好
適である。なお、ポリアルキレングリコールの両端のOH
基をグリシジルエーテル基に変成したものは、グリシジ
ル基が乾性油の成分である不飽和脂肪酸の二重結合と反
応するため、木質材内からの耐溶脱性がさらに向上し、
外回り材や水回り材等の厳しい環境下においても長期の
使用に供することができる。
【0011】さらに、上記処理液において、請求項2に
記載したように分子量200 〜600 のポリプロピレングリ
コールを用いると、この比較的低分子のポリプロピレン
グリコールを含有している上記処理液を木質材に注入し
た際には木質材は殆ど膨潤しないが、処理液の注入含浸
によって改質された木質材に水浸漬ー乾燥の繰り返し試
験を行うと、ポリアルキレングリコールは木材細胞壁に
徐々に入り込み、木質材をバルキングさせる効果があっ
て、経時的に水浸漬時と乾燥時との寸法変化の差が徐々
に小さくなっていくものである。従って、木質材の持続
的な寸法安定性を一層高めることができるものである。
記載したように分子量200 〜600 のポリプロピレングリ
コールを用いると、この比較的低分子のポリプロピレン
グリコールを含有している上記処理液を木質材に注入し
た際には木質材は殆ど膨潤しないが、処理液の注入含浸
によって改質された木質材に水浸漬ー乾燥の繰り返し試
験を行うと、ポリアルキレングリコールは木材細胞壁に
徐々に入り込み、木質材をバルキングさせる効果があっ
て、経時的に水浸漬時と乾燥時との寸法変化の差が徐々
に小さくなっていくものである。従って、木質材の持続
的な寸法安定性を一層高めることができるものである。
【0012】また、上記処理液に請求項3に記載したよ
うに、脂肪酸系金属塩を添加して木質材に防腐等の耐久
性を向上させてもよい。この場合、脂肪酸系金属塩とし
て請求項4に記載しているように、40℃以上の臨界溶解
温度を有する脂肪酸系亜鉛を用いることが好ましい。こ
の脂肪酸系亜鉛を添加した処理液を脂肪酸系亜鉛の臨界
溶解温度以上に加熱して木質材に注入含浸させると、乾
性油と亜鉛との優れた結合力によって撥水性等の性能が
一層向上すると共に、含浸処理後の冷却時においては木
質材内の空気や処理液が冷却して収縮し、その収縮によ
って木質材表面に残存する処理液が内部に吸収されて木
質材表面は乾性油によるベトツキ感が殆ど生じなく且つ
容易に乾燥すると共に表面に汚れが発生し難いオイルフ
ィニッシュ様の外観を呈する改質木材を能率良く製造し
得るものである。
うに、脂肪酸系金属塩を添加して木質材に防腐等の耐久
性を向上させてもよい。この場合、脂肪酸系金属塩とし
て請求項4に記載しているように、40℃以上の臨界溶解
温度を有する脂肪酸系亜鉛を用いることが好ましい。こ
の脂肪酸系亜鉛を添加した処理液を脂肪酸系亜鉛の臨界
溶解温度以上に加熱して木質材に注入含浸させると、乾
性油と亜鉛との優れた結合力によって撥水性等の性能が
一層向上すると共に、含浸処理後の冷却時においては木
質材内の空気や処理液が冷却して収縮し、その収縮によ
って木質材表面に残存する処理液が内部に吸収されて木
質材表面は乾性油によるベトツキ感が殆ど生じなく且つ
容易に乾燥すると共に表面に汚れが発生し難いオイルフ
ィニッシュ様の外観を呈する改質木材を能率良く製造し
得るものである。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を詳述すると、まず、
乾性油にポリアルキレングリコールまたはそのグリシジ
ルエーテルを混合溶解して木質材の改質用処理液を調製
する。乾性油としては亜麻仁油、大豆油、トール油、綿
実油、コーン油、サフラワー油等のように、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リ
ノシール酸などの複数の脂肪酸成分を含むものが使用さ
れる。また、木質材に上記処理液を注入含浸させた際
に、この乾性油の酸化重合を促進して乾燥性を早めるた
めに鉛、カルシウム、セリウム、ジルコニウム、亜鉛、
銅、バリウム等の単体もしくはその化合物を補助ドライ
ヤーとして添加することができ、さらに、上記促進性を
一層高めるためにコバルト、マンガン等の活性ドライヤ
ーを添加しておくこともできる。
乾性油にポリアルキレングリコールまたはそのグリシジ
ルエーテルを混合溶解して木質材の改質用処理液を調製
する。乾性油としては亜麻仁油、大豆油、トール油、綿
実油、コーン油、サフラワー油等のように、オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、リ
ノシール酸などの複数の脂肪酸成分を含むものが使用さ
れる。また、木質材に上記処理液を注入含浸させた際
に、この乾性油の酸化重合を促進して乾燥性を早めるた
めに鉛、カルシウム、セリウム、ジルコニウム、亜鉛、
銅、バリウム等の単体もしくはその化合物を補助ドライ
ヤーとして添加することができ、さらに、上記促進性を
一層高めるためにコバルト、マンガン等の活性ドライヤ
ーを添加しておくこともできる。
【0014】一方、乾性油に混合溶解させるポリアルキ
レングリコール又はそのグリシジルエーテルとしては、
分子量が200 〜2000のポリプロピレングリコール、分子
量が4000以下のポリエチレングリコールのモノ或いはジ
グリシジルエーテル、分子量が2500以下のポリプロピレ
ングリコールのモノ或いはジグリシジルエーテル等であ
って、その一種又は混合物を適宜選択的に用いることが
できる。
レングリコール又はそのグリシジルエーテルとしては、
分子量が200 〜2000のポリプロピレングリコール、分子
量が4000以下のポリエチレングリコールのモノ或いはジ
グリシジルエーテル、分子量が2500以下のポリプロピレ
ングリコールのモノ或いはジグリシジルエーテル等であ
って、その一種又は混合物を適宜選択的に用いることが
できる。
【0015】上記のように調製した処理液によって改質
される木質材としては、木材板、木材角材、木材単板、
集成材、合板、LVL、木質繊維板、パーティクルボー
ド、ウェハーボード等のいずれであっても改質処理する
ことができる。また、木質材に処理液を注入含浸させる
手段としては、浸漬法、塗布含浸法、減圧注入法、加圧
注入法、減圧加圧注入法等のいずれの手段を採用しても
よい。
される木質材としては、木材板、木材角材、木材単板、
集成材、合板、LVL、木質繊維板、パーティクルボー
ド、ウェハーボード等のいずれであっても改質処理する
ことができる。また、木質材に処理液を注入含浸させる
手段としては、浸漬法、塗布含浸法、減圧注入法、加圧
注入法、減圧加圧注入法等のいずれの手段を採用しても
よい。
【0016】このような注入含浸手段を用いて乾性油に
ポリアルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテ
ルからなる上記処理液を木質材に注入含浸させると、ポ
リアルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテル
は乾性油に溶解しているので、木質材を殆ど膨潤させる
ことなく含浸する。さらに、木質材に処理液を注入含浸
させたのち、木質材を空気中に曝すと、乾性油は空気中
の酸素の存在によって酸化重合し、この乾性油を添加し
ている上記ポリアルキレングリコールまたはそのグリシ
ジルエーテルを木質材内に固定させた状態で乾燥し、木
質材内から溶脱し難くなる。その上、ポリアルキレング
リコールの両端のOH基をグリシジルエーテル基に変成し
たものは、グリシジル基が乾性油の成分である不飽和脂
肪酸の二重結合と反応するため、木質材内からの耐溶脱
性がさらに向上するものである。なお、乾性油の乾燥は
処理液に上記補助ドライヤーや活性ドライヤーを添加し
ておくと一層促進する。
ポリアルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテ
ルからなる上記処理液を木質材に注入含浸させると、ポ
リアルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテル
は乾性油に溶解しているので、木質材を殆ど膨潤させる
ことなく含浸する。さらに、木質材に処理液を注入含浸
させたのち、木質材を空気中に曝すと、乾性油は空気中
の酸素の存在によって酸化重合し、この乾性油を添加し
ている上記ポリアルキレングリコールまたはそのグリシ
ジルエーテルを木質材内に固定させた状態で乾燥し、木
質材内から溶脱し難くなる。その上、ポリアルキレング
リコールの両端のOH基をグリシジルエーテル基に変成し
たものは、グリシジル基が乾性油の成分である不飽和脂
肪酸の二重結合と反応するため、木質材内からの耐溶脱
性がさらに向上するものである。なお、乾性油の乾燥は
処理液に上記補助ドライヤーや活性ドライヤーを添加し
ておくと一層促進する。
【0017】こうして得られた改質木質材は、乾性油に
よって撥水性、耐摩耗性が付与されていると共にオイル
フィニッシュ様の仕上り外観を呈している。さらに、改
質木質材内の乾性油の重合酸化は乾燥後においても進行
し、この乾性油によって付与された撥水性や耐摩耗性、
及びポリアルキレングリコールのもつ耐水性等を長期に
亘って持続させることができるものである。また、上述
したように、処理液の注入含浸にも拘わらず、木質材は
殆ど膨潤しないから、予め所定の製品形状に切断加工し
た木質材や雌雄実部等の接合加工、孔明け加工等を施し
た加工製品に直接、処理液を注入含浸させても、得られ
た処理液含浸処理製品の寸法に殆ど変化が生じない。
よって撥水性、耐摩耗性が付与されていると共にオイル
フィニッシュ様の仕上り外観を呈している。さらに、改
質木質材内の乾性油の重合酸化は乾燥後においても進行
し、この乾性油によって付与された撥水性や耐摩耗性、
及びポリアルキレングリコールのもつ耐水性等を長期に
亘って持続させることができるものである。また、上述
したように、処理液の注入含浸にも拘わらず、木質材は
殆ど膨潤しないから、予め所定の製品形状に切断加工し
た木質材や雌雄実部等の接合加工、孔明け加工等を施し
た加工製品に直接、処理液を注入含浸させても、得られ
た処理液含浸処理製品の寸法に殆ど変化が生じない。
【0018】また、上記処理液におけるポリアルキレン
グリコールとして、分子量が200 〜600 のポリプロピレ
ングリコールを用いることができる。この比較的低分子
のポリプロピレングリコールを含有している上記処理液
を木質材に注入すると、木質材は殆ど膨潤しないが、こ
の処理液の注入含浸によって改質された木質材に水浸漬
ー乾燥が繰り返し作用しても、ポリプロピレングリコー
ルは木材細胞壁に徐々に入り込んで経時的に水浸漬時と
乾燥時との寸法変化の差が徐々に小さくなり、改質木質
材に一層持続的な寸法安定性を付与し得るものである。
グリコールとして、分子量が200 〜600 のポリプロピレ
ングリコールを用いることができる。この比較的低分子
のポリプロピレングリコールを含有している上記処理液
を木質材に注入すると、木質材は殆ど膨潤しないが、こ
の処理液の注入含浸によって改質された木質材に水浸漬
ー乾燥が繰り返し作用しても、ポリプロピレングリコー
ルは木材細胞壁に徐々に入り込んで経時的に水浸漬時と
乾燥時との寸法変化の差が徐々に小さくなり、改質木質
材に一層持続的な寸法安定性を付与し得るものである。
【0019】さらに、乾性油とポリアルキレングリコー
ルまたはそのグリシジルエーテルからなる上記処理液に
脂肪酸系金属塩を添加しておき、この処理液を木質材に
注入含浸させて脂肪酸系金属塩による防腐等の耐久性を
木質材に付与してもよい。このような脂肪酸系金属塩と
しては乾性油に対して40℃以上の臨界溶解温度を有する
脂肪酸系亜鉛を用いることが望ましい。このような脂肪
酸系亜鉛としては、亜麻仁油脂肪酸亜鉛、トール油脂肪
酸亜鉛、大豆油脂肪酸亜鉛等の乾性油脂肪酸亜鉛や、ス
テアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リノシール酸亜鉛、
リノール酸亜鉛等の飽和または不飽和脂肪酸亜鉛であっ
て、その一種又は複数種を適宜に選択して用いることが
できる。
ルまたはそのグリシジルエーテルからなる上記処理液に
脂肪酸系金属塩を添加しておき、この処理液を木質材に
注入含浸させて脂肪酸系金属塩による防腐等の耐久性を
木質材に付与してもよい。このような脂肪酸系金属塩と
しては乾性油に対して40℃以上の臨界溶解温度を有する
脂肪酸系亜鉛を用いることが望ましい。このような脂肪
酸系亜鉛としては、亜麻仁油脂肪酸亜鉛、トール油脂肪
酸亜鉛、大豆油脂肪酸亜鉛等の乾性油脂肪酸亜鉛や、ス
テアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リノシール酸亜鉛、
リノール酸亜鉛等の飽和または不飽和脂肪酸亜鉛であっ
て、その一種又は複数種を適宜に選択して用いることが
できる。
【0020】この脂肪酸系亜鉛を混合溶解させてなる上
記処理液を、脂肪酸系亜鉛の臨界溶解温度である40℃以
上に加熱して上記注入含浸処理手段により木質材に注入
含浸させたのち、常温下で放置すると、40℃以上に加熱
されている処理液は徐々に冷却して木質材内の空気や処
理液が収縮し、その収縮によって木質材表面に付着残存
する処理液が内部に吸収されて木質材内に含浸すると共
にその吸収によって木質材表面は乾性油によるベトツキ
感が殆ど生じなく且つ容易に乾燥する。
記処理液を、脂肪酸系亜鉛の臨界溶解温度である40℃以
上に加熱して上記注入含浸処理手段により木質材に注入
含浸させたのち、常温下で放置すると、40℃以上に加熱
されている処理液は徐々に冷却して木質材内の空気や処
理液が収縮し、その収縮によって木質材表面に付着残存
する処理液が内部に吸収されて木質材内に含浸すると共
にその吸収によって木質材表面は乾性油によるベトツキ
感が殆ど生じなく且つ容易に乾燥する。
【0021】この際、木質材への処理液の注入含浸は、
木質材に飽和状態となるまで注入含浸させることなく、
材内に空気が残存させた非飽和状態に注入させておくと
共に含浸中に処理液を温度をさらに上昇させるようにし
てもよい。そうすると、温度の上昇によって木質材中で
空気が一層膨張して材内の空隙率が増大すると共に処理
液の粘度が低下して流動性が良好となり、上記空隙内に
拡散して木質材内全体に処理液が略均一に含浸すること
になる。その上、木質材表面に残存する処理液に対する
上記吸収作用が良好に行われ、処理後の表面のベタツキ
をなくして乾燥を早めることができるものである。この
ような非飽和状態に注入すると共に処理液の温度を上昇
させることによる材内の処理液拡散作用は、断面の比較
的大きい木材板や角材に対してきわめて有効である。
木質材に飽和状態となるまで注入含浸させることなく、
材内に空気が残存させた非飽和状態に注入させておくと
共に含浸中に処理液を温度をさらに上昇させるようにし
てもよい。そうすると、温度の上昇によって木質材中で
空気が一層膨張して材内の空隙率が増大すると共に処理
液の粘度が低下して流動性が良好となり、上記空隙内に
拡散して木質材内全体に処理液が略均一に含浸すること
になる。その上、木質材表面に残存する処理液に対する
上記吸収作用が良好に行われ、処理後の表面のベタツキ
をなくして乾燥を早めることができるものである。この
ような非飽和状態に注入すると共に処理液の温度を上昇
させることによる材内の処理液拡散作用は、断面の比較
的大きい木材板や角材に対してきわめて有効である。
【0022】さらに、脂肪酸系亜鉛を溶解させた乾性油
は、木質材内において空気の存在下で酸化重合して脂肪
酸系亜鉛を木質材内に固定させ、木質材に良好なオイル
フィニッシュ様の仕上げ外観を付与すると共に耐摩耗性
等の強度や耐風化性等を向上させる。また、乾性油に対
して40℃以上の臨界溶解温度を有する脂肪酸系亜鉛は、
これよりも低い溶解温度を有する他の脂肪酸系金属塩に
比べて揮発しにくいので、常温でいやな臭いを発するこ
ともなく、しかも、乾性油と共に取扱性がよい上に簡単
に入手することができて安価であり、その上、銅等の他
の金属塩のように木材を着色させることがないので外観
においても優れた改質木材を得ることができ、又、乾性
油と亜鉛との優れた結合力によって撥水性を一段と向上
させることができるものである。次に、本発明の具体的
な実施例を示す。
は、木質材内において空気の存在下で酸化重合して脂肪
酸系亜鉛を木質材内に固定させ、木質材に良好なオイル
フィニッシュ様の仕上げ外観を付与すると共に耐摩耗性
等の強度や耐風化性等を向上させる。また、乾性油に対
して40℃以上の臨界溶解温度を有する脂肪酸系亜鉛は、
これよりも低い溶解温度を有する他の脂肪酸系金属塩に
比べて揮発しにくいので、常温でいやな臭いを発するこ
ともなく、しかも、乾性油と共に取扱性がよい上に簡単
に入手することができて安価であり、その上、銅等の他
の金属塩のように木材を着色させることがないので外観
においても優れた改質木材を得ることができ、又、乾性
油と亜鉛との優れた結合力によって撥水性を一段と向上
させることができるものである。次に、本発明の具体的
な実施例を示す。
【0023】実施例 亜麻仁油89.5重量部に分子量400 のポリプロピレングリ
コール10重量部と活性ドライヤーとしてナフテン酸コバ
ルト0.5 重量部とを混合してなる処理液を、ベイツガ気
乾材(厚さ1.5cm ×幅10cm×長さ2.0cm )を入れた密閉
容器内に注入し、6kPa の減圧下で30分間減圧したの
ち、一旦常圧に戻し、再び1MPa の加圧下で30分間加圧
することによりベイツガ気乾材に処理液を注入含浸させ
た。この処理液含浸ベイツガ材を容器から取り出して常
温下で2週間放置し、空気に曝すことによって亜麻仁油
を酸化重合させると共に乾燥させることによって改質木
質材を得た。
コール10重量部と活性ドライヤーとしてナフテン酸コバ
ルト0.5 重量部とを混合してなる処理液を、ベイツガ気
乾材(厚さ1.5cm ×幅10cm×長さ2.0cm )を入れた密閉
容器内に注入し、6kPa の減圧下で30分間減圧したの
ち、一旦常圧に戻し、再び1MPa の加圧下で30分間加圧
することによりベイツガ気乾材に処理液を注入含浸させ
た。この処理液含浸ベイツガ材を容器から取り出して常
温下で2週間放置し、空気に曝すことによって亜麻仁油
を酸化重合させると共に乾燥させることによって改質木
質材を得た。
【0024】こうして得られた改質木質材は、表面に亜
麻仁油によるベトツキ感や含浸ムラがなく、オイリッシ
ュで良好な外観仕上がりとなっていた。また、乾燥後の
改質木質材の重量増加率は76%であった。この改質木質
材5片に常温水浸漬4時間と100 ℃乾燥8時間とを1サ
イクルとする湿潤乾燥試験を15サイクル繰り返し行っ
た。試験後の5片の改質木質材表面には合計11本の割れ
が生じていた。
麻仁油によるベトツキ感や含浸ムラがなく、オイリッシ
ュで良好な外観仕上がりとなっていた。また、乾燥後の
改質木質材の重量増加率は76%であった。この改質木質
材5片に常温水浸漬4時間と100 ℃乾燥8時間とを1サ
イクルとする湿潤乾燥試験を15サイクル繰り返し行っ
た。試験後の5片の改質木質材表面には合計11本の割れ
が生じていた。
【0025】比較例 1 実施例と同一形状、大きさのベイツガ気乾材に分子量40
0 のポリプロピレングリコールを10%溶解させた水溶液
を上記密閉容器内で実施例と同一条件で注入したのち、
40℃、6kPa の条件で7日間、減圧乾燥させた。この処
理材5片に実施例と同じ15サイクルの繰り返し湿潤乾燥
試験を行った結果、試験後の処理材5片の表面には合計
58本の割れが生じていた。
0 のポリプロピレングリコールを10%溶解させた水溶液
を上記密閉容器内で実施例と同一条件で注入したのち、
40℃、6kPa の条件で7日間、減圧乾燥させた。この処
理材5片に実施例と同じ15サイクルの繰り返し湿潤乾燥
試験を行った結果、試験後の処理材5片の表面には合計
58本の割れが生じていた。
【0026】比較例 2 実施例と同一形状、大きさのベイツガ気乾材5片を無処
理の状態で、実施例と同じ15サイクルの繰り返し湿潤乾
燥試験を行ったところ、試験後の無処理材5片の表面に
は合計83本の割れが生じていた。
理の状態で、実施例と同じ15サイクルの繰り返し湿潤乾
燥試験を行ったところ、試験後の無処理材5片の表面に
は合計83本の割れが生じていた。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明の改質木材の製造方
法によれば、乾性油とポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルの低分子液との混合液からなる
処理液を木質材に注入含浸させたのち、処理液中の乾性
油を酸化重合させて乾燥させ、処理液を木質材に固定さ
せることを特徴とするものであるから、注入含浸した乾
性油が酸化重合して木質材に撥水性、耐摩耗性を付与す
ることができるばかりでなくオイルフィニッシュ様の仕
上り外観を呈した改質木質材を得ることができるもので
ある。
法によれば、乾性油とポリアルキレングリコールまたは
そのグリシジルエーテルの低分子液との混合液からなる
処理液を木質材に注入含浸させたのち、処理液中の乾性
油を酸化重合させて乾燥させ、処理液を木質材に固定さ
せることを特徴とするものであるから、注入含浸した乾
性油が酸化重合して木質材に撥水性、耐摩耗性を付与す
ることができるばかりでなくオイルフィニッシュ様の仕
上り外観を呈した改質木質材を得ることができるもので
ある。
【0028】その上、乾性油の酸化重合によってポリア
ルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテルの低
分子を木質材内に固定させることができて材内からの溶
脱を著しく減少させることができると共に、乾性油の重
合酸化は、処理液を注入含浸した木質材の乾燥後におい
てもさらに進行するので、ポリアルキレングリコール等
の耐水化剤は、持続的且つ経年的に一層強化されて木質
材に固定し、長期に亘り優れた溶脱防止効果を奏するも
のであり、しかも、ポリアルキレングリコールの両端の
OH基をグリシジルエーテル基に変成したものは、グリシ
ジル基が乾性油の成分である不飽和脂肪酸の二重結合と
反応するため、木質材内からの耐溶脱性がさらに向上
し、乾性油のもつ撥水性や耐水性が、木質材内に固定さ
れたポリアルキレングリコールのもつ耐水性と相俟っ
て、改質された木質材の耐干割れ性、耐反り性等の寸法
変化に起因する欠点を大幅に且つ持続的に改善して外回
り材や水回り材等の厳しい環境下においても長期の使用
に供することができる改質木質材を得ることができるも
のである。。
ルキレングリコールまたはそのグリシジルエーテルの低
分子を木質材内に固定させることができて材内からの溶
脱を著しく減少させることができると共に、乾性油の重
合酸化は、処理液を注入含浸した木質材の乾燥後におい
てもさらに進行するので、ポリアルキレングリコール等
の耐水化剤は、持続的且つ経年的に一層強化されて木質
材に固定し、長期に亘り優れた溶脱防止効果を奏するも
のであり、しかも、ポリアルキレングリコールの両端の
OH基をグリシジルエーテル基に変成したものは、グリシ
ジル基が乾性油の成分である不飽和脂肪酸の二重結合と
反応するため、木質材内からの耐溶脱性がさらに向上
し、乾性油のもつ撥水性や耐水性が、木質材内に固定さ
れたポリアルキレングリコールのもつ耐水性と相俟っ
て、改質された木質材の耐干割れ性、耐反り性等の寸法
変化に起因する欠点を大幅に且つ持続的に改善して外回
り材や水回り材等の厳しい環境下においても長期の使用
に供することができる改質木質材を得ることができるも
のである。。
【0029】さらに、本発明においては、ポリアルキレ
ングリコール等を水溶液として木質材に注入するのでは
なく、乾性油に溶解させた状態で注入含浸させるもので
あるから、木質材は殆ど膨潤することがなく、従って、
予めプレカットや接合加工、孔明け加工等が施されてい
る木質材の加工製品に上記処理液を注入含浸させて改質
しても寸法安定性を具備させることができるものであ
る。
ングリコール等を水溶液として木質材に注入するのでは
なく、乾性油に溶解させた状態で注入含浸させるもので
あるから、木質材は殆ど膨潤することがなく、従って、
予めプレカットや接合加工、孔明け加工等が施されてい
る木質材の加工製品に上記処理液を注入含浸させて改質
しても寸法安定性を具備させることができるものであ
る。
【0030】また、請求項2に記載した発明によれば、
上記処理液において、分子量200 〜600 のポリプロピレ
ングリコールを用いるので、この比較的低分子のポリプ
ロピレングリコールを含有している上記処理液を木質材
に注入した際には木質材は殆ど膨潤しないが、処理液の
注入含浸によって改質された木質材に水浸漬ー乾燥の繰
り返し試験を行えば、ポリプロピレングリコールは木材
細胞壁に徐々に入り込み、木質材をバルキングさせる効
果があって、経時的に水浸漬時と乾燥時との寸法変化の
差が徐々に小さくなり、木質材に長期に亘る持続性と寸
法安定性を付与することができるものである。
上記処理液において、分子量200 〜600 のポリプロピレ
ングリコールを用いるので、この比較的低分子のポリプ
ロピレングリコールを含有している上記処理液を木質材
に注入した際には木質材は殆ど膨潤しないが、処理液の
注入含浸によって改質された木質材に水浸漬ー乾燥の繰
り返し試験を行えば、ポリプロピレングリコールは木材
細胞壁に徐々に入り込み、木質材をバルキングさせる効
果があって、経時的に水浸漬時と乾燥時との寸法変化の
差が徐々に小さくなり、木質材に長期に亘る持続性と寸
法安定性を付与することができるものである。
【0031】また、請求項3に記載したように、上記処
理液に脂肪酸系金属塩を添加することによって木質材に
防腐等の耐久性を付与し得るものであり、しかも、脂肪
酸系金属塩として請求項4に記載しているように、40℃
以上の臨界溶解温度を有する脂肪酸系亜鉛を用いると、
この脂肪酸系亜鉛を添加した処理液を脂肪酸系亜鉛の臨
界溶解温度以上に加熱して木質材に注入含浸させた場
合、乾性油と亜鉛との優れた結合力によって木質材の撥
水性等の性能が一層向上すると共に、含浸処理後の冷却
時においては木質材内の空気や処理液が冷却して収縮
し、その収縮によって木質材表面に残存する処理液が内
部に吸収されて木質材表面は乾性油によるベトツキ感が
殆ど生じなく且つ容易に乾燥すると共に表面に汚れが発
生し難いオイルフィニッシュ様の外観を呈する改質木材
を能率良く製造し得るものである。
理液に脂肪酸系金属塩を添加することによって木質材に
防腐等の耐久性を付与し得るものであり、しかも、脂肪
酸系金属塩として請求項4に記載しているように、40℃
以上の臨界溶解温度を有する脂肪酸系亜鉛を用いると、
この脂肪酸系亜鉛を添加した処理液を脂肪酸系亜鉛の臨
界溶解温度以上に加熱して木質材に注入含浸させた場
合、乾性油と亜鉛との優れた結合力によって木質材の撥
水性等の性能が一層向上すると共に、含浸処理後の冷却
時においては木質材内の空気や処理液が冷却して収縮
し、その収縮によって木質材表面に残存する処理液が内
部に吸収されて木質材表面は乾性油によるベトツキ感が
殆ど生じなく且つ容易に乾燥すると共に表面に汚れが発
生し難いオイルフィニッシュ様の外観を呈する改質木材
を能率良く製造し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 貴久 大阪市北区中之島2ー3ー18 大建工業株 式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 乾性油とポリアルキレングリコールまた
はそのグリシジルエーテルとの混合液からなる処理液を
木質材に注入含浸させたのち、処理液中の乾性油を酸化
重合させて乾燥させ、処理液を木質材に固定させること
を特徴とする改質木質材の製造方法。 - 【請求項2】 ポリアルキレングリコールが分子量200
〜600 のポリプロピレングリコールであることを特徴と
する請求項1記載の改質木質材の製造方法。 - 【請求項3】 処理液に脂肪酸系金属塩が添加されてい
ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の改質木
質材の製造方法。 - 【請求項4】 脂肪酸系金属塩が脂肪酸系亜鉛であり、
この脂肪酸系亜鉛を添加した上記処理液を脂肪酸系亜鉛
の臨界溶解温度以上に加熱して木質材に注入含浸させる
ことを特徴とする請求項3記載の改質木質材の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28886894A JPH08118318A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 改質木質材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28886894A JPH08118318A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 改質木質材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08118318A true JPH08118318A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17735802
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28886894A Pending JPH08118318A (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 改質木質材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08118318A (ja) |
-
1994
- 1994-10-27 JP JP28886894A patent/JPH08118318A/ja active Pending
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