JPH08140552A - 湛水下水田への農薬製剤の省力的散布方法 - Google Patents
湛水下水田への農薬製剤の省力的散布方法Info
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- JPH08140552A JPH08140552A JP30708994A JP30708994A JPH08140552A JP H08140552 A JPH08140552 A JP H08140552A JP 30708994 A JP30708994 A JP 30708994A JP 30708994 A JP30708994 A JP 30708994A JP H08140552 A JPH08140552 A JP H08140552A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、湛水下の水田へ農薬製剤を省力的
に処理するための新規な散布方法を提供することに関す
る。 【構成】 紙容器に入れた農薬製剤を、容器をそのまま
手振りして、容器に設けた細孔より湛水下水田に落下さ
せることを特徴とする、湛水下水田への農薬製剤の省力
的散布方法。
に処理するための新規な散布方法を提供することに関す
る。 【構成】 紙容器に入れた農薬製剤を、容器をそのまま
手振りして、容器に設けた細孔より湛水下水田に落下さ
せることを特徴とする、湛水下水田への農薬製剤の省力
的散布方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、湛水下水田へ農薬製剤
を省力的に処理するための新規な散布方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、湛水下水田における病害虫あるい
は雑草の防除方法としては、散布機を用いて粒剤、微粒
剤、粉剤を散布する方法、乳剤や水和剤を多量の水に希
釈してから散布機により散布する方法、乳剤やフロアブ
ル剤をプラスチックの容器に入れて手振りしながらその
まま水田中に散布する方法、などが挙げられる 【0003】この中で省力的散布方法としては、まず乳
剤を直接湛水下の水田へ散布する場合には、乳剤中に含
まれている多量の有機溶剤による人畜や小動物に対する
安全性や刺激性、臭の問題がある。また、水を溶媒とし
たフロアブル剤(懸濁剤)は、水和剤の粉立ちや乳剤の
有機溶剤に起因する上記したような問題は解決される
が、現在使用されている容器が微生物等により容易に分
解しないプラスチック製であるため、容器の処分が難し
く、その使用は環境上好ましいとはいえない。 【0004】また、最近普及しているドライフロアブル
剤やフロアブル剤の湛水下の水田への処理方法として
は、以下のような方法が知られている。 【0005】フロアブル剤の処理方法としては、湛水下
の水田に水懸濁製剤を水で希釈することなく直接散布す
る方法が、特開昭62−45501号公報、特開昭62
−84002号公報、特開昭63−107901号公
報、特開昭63−107901号公報、特開平3−44
302号公報などに開示されている。また、ドライフロ
アブル剤の散布方法としては、水溶性のフィルムで包装
した製剤を水田中に投げ込む方法が、特公昭42−52
40号公報、特開昭53−99327号公報、特公昭6
0−51504号公報、特開平2−48505号公報、
特開平4−134002号公報、特開平5−25500
2号公報などで知られている。また、固体酸と炭酸塩に
よる発泡剤を使用して、水田に投げ込み水田中に拡散さ
せる方法も、特公昭47−27930号公報、特公昭5
0−20128号公報、特開昭59−219202号公
報、特開昭61−183219号公報、特開平3−12
8301号公報、特開平3−173802号公報、特開
平3−223203号公報などに開示されている。 【0006】一方、紙容器は、食品や洗剤などに液体、
固体を問わず一般的に使用されており、農薬製剤の包装
容器としては、粒剤、粉剤、水和剤に使用されている。
このうち農薬用の紙容器は、粒剤、粉剤、水和剤などを
散布するまでの運搬用あるいは貯蔵を目的とした容器そ
のものの使用を目的とするものであって、散布容器とし
ての使用は意図していない。 【0007】また、農薬の乳剤、フロアブル剤の散布の
ために用いられてきたプラスチック容器は、液体状農薬
の散布用としてのみ用いられている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】農薬製剤を湛水下の水
田へ散布する場合は、一般的には散布機を使用するか手
撒きで行う。湛水下の水田は地面が軟弱なために歩くの
も大変で、その中で薬剤散布作業をするのは非常に重労
働であり、省力化が求められている。加えて、使用した
プラスチック容器の処理も解決しなければならない。 【0009】したがって、本発明は、散布済の空容器の
処分が容易であり、かつ水田に入らずに畦畔沿いから手
軽に散布できる、湛水下水田における省力的散布方法を
提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した。その結果、紙容器
に入れた農薬製剤を、水田の畦畔沿いからそのまま手振
りして、容器に設けた1個乃至10個程度の細孔より湛
水下水田に直接散布する方法が、上記目的達成に有効で
あることを見いだし、本発明を完成した。 【0011】本発明の散布方法で有効に用いることがで
きる農薬製剤としては、ドライフロアブル剤、フロアブ
ル剤および乳剤であり、圃場において包装紙容器から他
の散布機械などに移すことなく、また水で希釈すること
なく畦畔沿いより紙容器をそのまま手振りして散布すれ
ばよいので、散布時の労力が大幅に軽減される。 【0012】本発明で用いることができる紙容器とは、
まずその材質としては、ドライフロアブル剤、フロアブ
ル剤が運搬中、貯蔵中あるいは散布中に容器外にもれな
いものであればよく、特定のものに限定されない。その
例としては、紙をベースにポリエチレン、ポリエステ
ル、エバールなどの樹脂やアルミニウムなどのフィルム
を貼り合わせても何ら問題はない。また、容器の形状は
特に限定されるものではないが、例えば、牛乳、清涼飲
料水、酒などの容器として広く用いられている紙パック
形態の立方体のものや円柱や三角柱などの種々のものが
使用できる。そして片手で持ちやすく手振りして水田に
散布しやすい形状が望ましい。 【0013】そのためには、上記した立方体、円柱、三
角柱などの手で握る部分に多少の凹凸などを設けてすべ
らないように工夫(例えば容器の外側に帯状に厚さ数m
mの紙をはりつけるなど)をするのも好ましい。また散
布しやすくするには片手で容器を容易に握れる太さであ
ることがよく、最大径は5〜10cm程度のものがよ
い。 【0014】また、ドライフロアブル剤とフロアブル剤
の散布を容易にするために容器の上部にこれらの薬剤の
吐出孔として細孔を設ける必要があるが、この細孔は1
個乃至10個、好ましくは3〜6個程度がよい。そして
その内径は1〜10mm程度がよく、製剤の種類により
適宜変更して用いるのがよい。 【0015】本発明の農薬製剤の水田への散布量は、農
薬活性成分の種類および含有量にもよるが、省力的にか
つ均一に処理するには、10アールあたり500〜15
00g、または500〜1500mlの範囲で散布すれ
ばよい。 【0016】本発明において使用する活性成分は、特に
限定されるものではないが、従来水田用の農薬として使
用されているものが挙げられる。代表的なものを示せ
ば、以下のとおりである。 【0017】除草剤の例 ベンスルフロンメチル、ジメペピレート、メフェナセッ
ト、オキサジアゾン、ダイムロン、ブタクロール、プレ
チラクロール、ピラゾレート、ビフェノックス、ブロモ
ブチド 【0018】殺虫剤の例 NAC、BPMC、エトフェンプロックス、MEP、ベ
ンスルタップ、ブプロフェジン、シクロプロトリン 【0019】殺菌剤の例 EDDP、IBP、フルトラニル、イソプロチオラン、
プロベナゾール 【0020】これらの活性成分は目的によって単独でも
2種以上の組み合わせでも用いることができる。 【0021】これらの一般名は「農薬ハンドブック19
92年版」(社団法人 日本植物防疫協会 平成4年7
月30日発行)などにより公知の農薬活性成分である。
また、本発明は、これらの例示のみに限定されるもので
はなく、本発明と同様な方法で使用されるものなら、同
様に有効に用いることができるものである。 【0022】本発明で用いることができる農薬製剤は、
ドライフロアブル剤、フロアブル剤および乳剤であり、
これらは公知の方法によって製剤化して使用できるほ
か、市販の製剤もそのまま使用できる。そのうち、例え
ばドライフロアブル剤は、農薬活性成分のほかに界面活
性剤、増量剤、結合剤、分解防止剤、着色剤などを適宜
添加することができる。また、フロアブル剤は、農薬活
性成分のほかに界面活性剤、凍結防止剤、沈降防止剤、
消泡剤、防腐剤、分解防止剤、酸化防止剤、鉱物油、植
物油、水などを適宜添加することができる。 【0023】ここで使用される界面活性剤としては、例
えば、リグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホサクシネート、アルキルアリールスルホン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェ
ート、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサ
ルフェート、ラウリルサルフェート、ポリカルボン酸型
高分子活性剤などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマ
ー、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールな
どの非イオン性界面活性剤などをあげることができる。
これらの界面活性剤は単独で、あるいは2種以上混合し
てもよく、混合する場合の混合比も任意に選択できる。
また、増量剤としては、例えば、ベントナイト、タル
ク、クレー、硅藻土、パーライト、ホワイトカーボン等
の無機鉱物性粉末、および炭酸ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム、クエン酸、コハク酸、フマル酸、乳糖、果糖、ブ
ドウ糖などの水溶性粉末などがあり、結合剤および沈降
防止剤として、デンプン、CMC、アルギン酸ナトリウ
ム、PVA、アラビアガム、キサンタンガム、デキスト
リンなどの水溶性高分子などが挙げられる。 【0024】本発明のドライフロアブル剤は、上記した
農薬活性成分、界面活性剤および必要に応じ、担体、結
合剤などを均一に混合した後、微粉砕してこれに適量の
水を加えて混練した後造粒機を用いて造粒し、乾燥して
目的物を得る。 【0025】また、フロアブル剤も通常の方法によっ
て、例えば界面活性剤を溶解し、分散させた水中に農薬
活性成分、増粘剤などを添加して混合し、必要により湿
式粉砕することにより製造したり、あるいは農薬活性成
分をあらかじめ微細に粉砕した後に界面活性剤、増粘剤
などと混合することにより製造することができる。 【0026】また、乳剤も常法によって、各種有機溶
媒、界面活性剤などを均一に混合して調製して使用でき
る。 【0027】 【製剤例】次に本発明で使用する農薬製剤例を具体的に
挙げて説明するが、本発明で使用できる農薬製剤例はこ
れらの例に限定されるものではない。 【0028】なお、以下の例において「部」は「重量
部」を示す。 【0029】製剤例1(ドライフロアブル剤) プロベナゾール(一般名) 24部、アルキルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウム 5部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル硫酸エステル塩 5部および硅
藻土 66部を均一混合した後、適量の水を加えて混練
し、次に内径0.6mmスクリーンを装着した押出式造
粒機を用いて造粒する。45℃で乾燥後0.5〜0.7
mmの篩で整粒して本発明のドライフロアブル剤を得
た。 【0030】このドライフロアブル剤を紙容器(縦8c
m×横8cm×高さ20cmの立方体)に1000g入
れ、10アールあたり1000gを畦畔より容器(細孔
は容器の上部に内径5mmのものを5個設けたもの)を
手振りによって水田中に直接散布する。 【0031】また、プロベナゾールに代えて、前記した
除草剤、殺虫剤、殺菌剤の各活性成分を用いて、同様な
ドライフロアブルを得る。そして、上記の散布方法にし
たがって、省力的に散布できる。 【0032】製剤例2 (フロアブル剤) ビフェノックス(一般名) 21部、ポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル 3部、プロピレングリコ
ール 5部、ジアルキルスルホサクシネート1部、2%
キサンタンガム水溶液 6部および水 64部をスリー
ワンモーター(富士写真フィルム株式会社製)で均一に
混合した後、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社
製の商品名)で混合撹拌してフロアブルを得た。 【0033】このフロアブル剤を紙容器(縦8cm×横
8cm×高さ20cmの立方体)に1000ml入れ、
10アールあたり1000mlを畦畔より容器(細孔は
容器の上部に内径2mmのものを6個設けたもの)を手
振りによって水田中に直接散布する。 【0034】また、ビフェノックスに代えて、前記した
除草剤、殺虫剤、殺菌剤の各活性成分を用いて、同様な
フロアブルを得る。そして上記の散布方法にしたがって
省力的に散布できる。 【0035】比較例1 プロベナゾール粒剤(北興化学工業株式会社製;農薬活
性成分8%)を10アールあたり3kg、水田中に入っ
て手撒き散布する。 【0036】比較例1 ビフェノックス粒剤(北興化学工業株式会社製;農薬活
性成分7%)を10アールあたり3kg、水田中に入っ
て手撒き散布する。 【0037】 【実施例】 実施例1 1アール(10m×10m)に仕切った湛水深3cmの
水田に、製剤例1の薬剤100gを、畦畔の片側より容
器をそのまま手振りして散布する。比較例1の薬剤は、
常法に従い、水田に入って均一に300gを手撒きによ
り散布した。散布6時間後に水田の5か所[10m×1
0mに区切った4隅の地点からそれぞれ対角線にそって
1mの地点(合計4か所:A、B、D、E)と対角線の
交差する地点(1か所:C)の合計5か所]より田面水
を採取し、農薬活性成分の含量の分析を行い、農薬活性
成分の水中濃度を調査した。 【0038】実施例2 1アール(10m×10m)に仕切った湛水深3cmの
水田に、製剤例2の薬剤100mlを、畦畔の片側より
容器をそのまま手振りして散布する。比較例2の薬剤
は、常法に従い、水田に入って均一に300gを手撒き
により散布した。散布6時間後に水田の5か所(実施例
1と同じくA、B、C、D、Eの5か所)より田面水を
採取し、農薬活性成分の含量の分析を行い、農薬活性成
分の水中濃度を調査した。 【0039】実施例1および実施例2の結果は表1に示
した。 【0040】 【表1】 【0041】以上のように、製剤例と比較例で農薬活性
成分の水中への拡散性は薬剤処理6時間後で差がなく、
均一に水中分散していることがわかった。 【0042】 【発明の効果】本発明では、湛水下水田に薬剤散布する
場合には、紙容器に入れた農薬製剤を水田の畦畔から手
振りするだけでよく、水田中に入らなくても、また機械
を使う必要もない。そしてこのような簡便な散布方法に
より、農薬活性成分の田面水中への拡散性も従来の方法
と同等であり、それによってそれぞれの農薬活性成分の
活性も十分に発揮される。また、紙容器を包装容器なら
びに散布容器として使用しているので、使用後の空容器
の処分も容易である。 【0043】本発明は、以上のような利点を有するの
で、湛水下水田への農薬製剤の新規な散布方法として有
用である。
を省力的に処理するための新規な散布方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、湛水下水田における病害虫あるい
は雑草の防除方法としては、散布機を用いて粒剤、微粒
剤、粉剤を散布する方法、乳剤や水和剤を多量の水に希
釈してから散布機により散布する方法、乳剤やフロアブ
ル剤をプラスチックの容器に入れて手振りしながらその
まま水田中に散布する方法、などが挙げられる 【0003】この中で省力的散布方法としては、まず乳
剤を直接湛水下の水田へ散布する場合には、乳剤中に含
まれている多量の有機溶剤による人畜や小動物に対する
安全性や刺激性、臭の問題がある。また、水を溶媒とし
たフロアブル剤(懸濁剤)は、水和剤の粉立ちや乳剤の
有機溶剤に起因する上記したような問題は解決される
が、現在使用されている容器が微生物等により容易に分
解しないプラスチック製であるため、容器の処分が難し
く、その使用は環境上好ましいとはいえない。 【0004】また、最近普及しているドライフロアブル
剤やフロアブル剤の湛水下の水田への処理方法として
は、以下のような方法が知られている。 【0005】フロアブル剤の処理方法としては、湛水下
の水田に水懸濁製剤を水で希釈することなく直接散布す
る方法が、特開昭62−45501号公報、特開昭62
−84002号公報、特開昭63−107901号公
報、特開昭63−107901号公報、特開平3−44
302号公報などに開示されている。また、ドライフロ
アブル剤の散布方法としては、水溶性のフィルムで包装
した製剤を水田中に投げ込む方法が、特公昭42−52
40号公報、特開昭53−99327号公報、特公昭6
0−51504号公報、特開平2−48505号公報、
特開平4−134002号公報、特開平5−25500
2号公報などで知られている。また、固体酸と炭酸塩に
よる発泡剤を使用して、水田に投げ込み水田中に拡散さ
せる方法も、特公昭47−27930号公報、特公昭5
0−20128号公報、特開昭59−219202号公
報、特開昭61−183219号公報、特開平3−12
8301号公報、特開平3−173802号公報、特開
平3−223203号公報などに開示されている。 【0006】一方、紙容器は、食品や洗剤などに液体、
固体を問わず一般的に使用されており、農薬製剤の包装
容器としては、粒剤、粉剤、水和剤に使用されている。
このうち農薬用の紙容器は、粒剤、粉剤、水和剤などを
散布するまでの運搬用あるいは貯蔵を目的とした容器そ
のものの使用を目的とするものであって、散布容器とし
ての使用は意図していない。 【0007】また、農薬の乳剤、フロアブル剤の散布の
ために用いられてきたプラスチック容器は、液体状農薬
の散布用としてのみ用いられている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】農薬製剤を湛水下の水
田へ散布する場合は、一般的には散布機を使用するか手
撒きで行う。湛水下の水田は地面が軟弱なために歩くの
も大変で、その中で薬剤散布作業をするのは非常に重労
働であり、省力化が求められている。加えて、使用した
プラスチック容器の処理も解決しなければならない。 【0009】したがって、本発明は、散布済の空容器の
処分が容易であり、かつ水田に入らずに畦畔沿いから手
軽に散布できる、湛水下水田における省力的散布方法を
提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題を解決するために鋭意検討した。その結果、紙容器
に入れた農薬製剤を、水田の畦畔沿いからそのまま手振
りして、容器に設けた1個乃至10個程度の細孔より湛
水下水田に直接散布する方法が、上記目的達成に有効で
あることを見いだし、本発明を完成した。 【0011】本発明の散布方法で有効に用いることがで
きる農薬製剤としては、ドライフロアブル剤、フロアブ
ル剤および乳剤であり、圃場において包装紙容器から他
の散布機械などに移すことなく、また水で希釈すること
なく畦畔沿いより紙容器をそのまま手振りして散布すれ
ばよいので、散布時の労力が大幅に軽減される。 【0012】本発明で用いることができる紙容器とは、
まずその材質としては、ドライフロアブル剤、フロアブ
ル剤が運搬中、貯蔵中あるいは散布中に容器外にもれな
いものであればよく、特定のものに限定されない。その
例としては、紙をベースにポリエチレン、ポリエステ
ル、エバールなどの樹脂やアルミニウムなどのフィルム
を貼り合わせても何ら問題はない。また、容器の形状は
特に限定されるものではないが、例えば、牛乳、清涼飲
料水、酒などの容器として広く用いられている紙パック
形態の立方体のものや円柱や三角柱などの種々のものが
使用できる。そして片手で持ちやすく手振りして水田に
散布しやすい形状が望ましい。 【0013】そのためには、上記した立方体、円柱、三
角柱などの手で握る部分に多少の凹凸などを設けてすべ
らないように工夫(例えば容器の外側に帯状に厚さ数m
mの紙をはりつけるなど)をするのも好ましい。また散
布しやすくするには片手で容器を容易に握れる太さであ
ることがよく、最大径は5〜10cm程度のものがよ
い。 【0014】また、ドライフロアブル剤とフロアブル剤
の散布を容易にするために容器の上部にこれらの薬剤の
吐出孔として細孔を設ける必要があるが、この細孔は1
個乃至10個、好ましくは3〜6個程度がよい。そして
その内径は1〜10mm程度がよく、製剤の種類により
適宜変更して用いるのがよい。 【0015】本発明の農薬製剤の水田への散布量は、農
薬活性成分の種類および含有量にもよるが、省力的にか
つ均一に処理するには、10アールあたり500〜15
00g、または500〜1500mlの範囲で散布すれ
ばよい。 【0016】本発明において使用する活性成分は、特に
限定されるものではないが、従来水田用の農薬として使
用されているものが挙げられる。代表的なものを示せ
ば、以下のとおりである。 【0017】除草剤の例 ベンスルフロンメチル、ジメペピレート、メフェナセッ
ト、オキサジアゾン、ダイムロン、ブタクロール、プレ
チラクロール、ピラゾレート、ビフェノックス、ブロモ
ブチド 【0018】殺虫剤の例 NAC、BPMC、エトフェンプロックス、MEP、ベ
ンスルタップ、ブプロフェジン、シクロプロトリン 【0019】殺菌剤の例 EDDP、IBP、フルトラニル、イソプロチオラン、
プロベナゾール 【0020】これらの活性成分は目的によって単独でも
2種以上の組み合わせでも用いることができる。 【0021】これらの一般名は「農薬ハンドブック19
92年版」(社団法人 日本植物防疫協会 平成4年7
月30日発行)などにより公知の農薬活性成分である。
また、本発明は、これらの例示のみに限定されるもので
はなく、本発明と同様な方法で使用されるものなら、同
様に有効に用いることができるものである。 【0022】本発明で用いることができる農薬製剤は、
ドライフロアブル剤、フロアブル剤および乳剤であり、
これらは公知の方法によって製剤化して使用できるほ
か、市販の製剤もそのまま使用できる。そのうち、例え
ばドライフロアブル剤は、農薬活性成分のほかに界面活
性剤、増量剤、結合剤、分解防止剤、着色剤などを適宜
添加することができる。また、フロアブル剤は、農薬活
性成分のほかに界面活性剤、凍結防止剤、沈降防止剤、
消泡剤、防腐剤、分解防止剤、酸化防止剤、鉱物油、植
物油、水などを適宜添加することができる。 【0023】ここで使用される界面活性剤としては、例
えば、リグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキル
スルホサクシネート、アルキルアリールスルホン酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルサルフェ
ート、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサ
ルフェート、ラウリルサルフェート、ポリカルボン酸型
高分子活性剤などのアニオン性界面活性剤、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマ
ー、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールな
どの非イオン性界面活性剤などをあげることができる。
これらの界面活性剤は単独で、あるいは2種以上混合し
てもよく、混合する場合の混合比も任意に選択できる。
また、増量剤としては、例えば、ベントナイト、タル
ク、クレー、硅藻土、パーライト、ホワイトカーボン等
の無機鉱物性粉末、および炭酸ナトリウム、硫酸ナトリ
ウム、クエン酸、コハク酸、フマル酸、乳糖、果糖、ブ
ドウ糖などの水溶性粉末などがあり、結合剤および沈降
防止剤として、デンプン、CMC、アルギン酸ナトリウ
ム、PVA、アラビアガム、キサンタンガム、デキスト
リンなどの水溶性高分子などが挙げられる。 【0024】本発明のドライフロアブル剤は、上記した
農薬活性成分、界面活性剤および必要に応じ、担体、結
合剤などを均一に混合した後、微粉砕してこれに適量の
水を加えて混練した後造粒機を用いて造粒し、乾燥して
目的物を得る。 【0025】また、フロアブル剤も通常の方法によっ
て、例えば界面活性剤を溶解し、分散させた水中に農薬
活性成分、増粘剤などを添加して混合し、必要により湿
式粉砕することにより製造したり、あるいは農薬活性成
分をあらかじめ微細に粉砕した後に界面活性剤、増粘剤
などと混合することにより製造することができる。 【0026】また、乳剤も常法によって、各種有機溶
媒、界面活性剤などを均一に混合して調製して使用でき
る。 【0027】 【製剤例】次に本発明で使用する農薬製剤例を具体的に
挙げて説明するが、本発明で使用できる農薬製剤例はこ
れらの例に限定されるものではない。 【0028】なお、以下の例において「部」は「重量
部」を示す。 【0029】製剤例1(ドライフロアブル剤) プロベナゾール(一般名) 24部、アルキルナフタレ
ンスルホン酸ナトリウム 5部、ポリオキシエチレンス
チリルフェニルエーテル硫酸エステル塩 5部および硅
藻土 66部を均一混合した後、適量の水を加えて混練
し、次に内径0.6mmスクリーンを装着した押出式造
粒機を用いて造粒する。45℃で乾燥後0.5〜0.7
mmの篩で整粒して本発明のドライフロアブル剤を得
た。 【0030】このドライフロアブル剤を紙容器(縦8c
m×横8cm×高さ20cmの立方体)に1000g入
れ、10アールあたり1000gを畦畔より容器(細孔
は容器の上部に内径5mmのものを5個設けたもの)を
手振りによって水田中に直接散布する。 【0031】また、プロベナゾールに代えて、前記した
除草剤、殺虫剤、殺菌剤の各活性成分を用いて、同様な
ドライフロアブルを得る。そして、上記の散布方法にし
たがって、省力的に散布できる。 【0032】製剤例2 (フロアブル剤) ビフェノックス(一般名) 21部、ポリオキシエチレ
ンスチリルフェニルエーテル 3部、プロピレングリコ
ール 5部、ジアルキルスルホサクシネート1部、2%
キサンタンガム水溶液 6部および水 64部をスリー
ワンモーター(富士写真フィルム株式会社製)で均一に
混合した後、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社
製の商品名)で混合撹拌してフロアブルを得た。 【0033】このフロアブル剤を紙容器(縦8cm×横
8cm×高さ20cmの立方体)に1000ml入れ、
10アールあたり1000mlを畦畔より容器(細孔は
容器の上部に内径2mmのものを6個設けたもの)を手
振りによって水田中に直接散布する。 【0034】また、ビフェノックスに代えて、前記した
除草剤、殺虫剤、殺菌剤の各活性成分を用いて、同様な
フロアブルを得る。そして上記の散布方法にしたがって
省力的に散布できる。 【0035】比較例1 プロベナゾール粒剤(北興化学工業株式会社製;農薬活
性成分8%)を10アールあたり3kg、水田中に入っ
て手撒き散布する。 【0036】比較例1 ビフェノックス粒剤(北興化学工業株式会社製;農薬活
性成分7%)を10アールあたり3kg、水田中に入っ
て手撒き散布する。 【0037】 【実施例】 実施例1 1アール(10m×10m)に仕切った湛水深3cmの
水田に、製剤例1の薬剤100gを、畦畔の片側より容
器をそのまま手振りして散布する。比較例1の薬剤は、
常法に従い、水田に入って均一に300gを手撒きによ
り散布した。散布6時間後に水田の5か所[10m×1
0mに区切った4隅の地点からそれぞれ対角線にそって
1mの地点(合計4か所:A、B、D、E)と対角線の
交差する地点(1か所:C)の合計5か所]より田面水
を採取し、農薬活性成分の含量の分析を行い、農薬活性
成分の水中濃度を調査した。 【0038】実施例2 1アール(10m×10m)に仕切った湛水深3cmの
水田に、製剤例2の薬剤100mlを、畦畔の片側より
容器をそのまま手振りして散布する。比較例2の薬剤
は、常法に従い、水田に入って均一に300gを手撒き
により散布した。散布6時間後に水田の5か所(実施例
1と同じくA、B、C、D、Eの5か所)より田面水を
採取し、農薬活性成分の含量の分析を行い、農薬活性成
分の水中濃度を調査した。 【0039】実施例1および実施例2の結果は表1に示
した。 【0040】 【表1】 【0041】以上のように、製剤例と比較例で農薬活性
成分の水中への拡散性は薬剤処理6時間後で差がなく、
均一に水中分散していることがわかった。 【0042】 【発明の効果】本発明では、湛水下水田に薬剤散布する
場合には、紙容器に入れた農薬製剤を水田の畦畔から手
振りするだけでよく、水田中に入らなくても、また機械
を使う必要もない。そしてこのような簡便な散布方法に
より、農薬活性成分の田面水中への拡散性も従来の方法
と同等であり、それによってそれぞれの農薬活性成分の
活性も十分に発揮される。また、紙容器を包装容器なら
びに散布容器として使用しているので、使用後の空容器
の処分も容易である。 【0043】本発明は、以上のような利点を有するの
で、湛水下水田への農薬製剤の新規な散布方法として有
用である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】紙容器に入れた農薬製剤を、容器をそのま
ま手振りして、容器に設けた細孔より湛水下水田に落下
させることを特徴とする、湛水下水田への農薬製剤の省
力的散布方法。 【請求項2】農薬製剤がドライフロアブル剤であるとこ
ろの請求項1に記載の省力的散布方法。 【請求項3】農薬製剤がフロアブル剤であるところの請
求項1に記載の省力的散布方法。 【請求項2】農薬製剤が乳剤であるところの請求項1に
記載の省力的散布方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30708994A JPH08140552A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 湛水下水田への農薬製剤の省力的散布方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30708994A JPH08140552A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 湛水下水田への農薬製剤の省力的散布方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08140552A true JPH08140552A (ja) | 1996-06-04 |
Family
ID=17964899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30708994A Pending JPH08140552A (ja) | 1994-11-17 | 1994-11-17 | 湛水下水田への農薬製剤の省力的散布方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08140552A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10310501A (ja) * | 1997-05-09 | 1998-11-24 | Hokko Chem Ind Co Ltd | 水性懸濁製剤包装物およびその散布方法 |
-
1994
- 1994-11-17 JP JP30708994A patent/JPH08140552A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10310501A (ja) * | 1997-05-09 | 1998-11-24 | Hokko Chem Ind Co Ltd | 水性懸濁製剤包装物およびその散布方法 |
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