JPH08225069A - ブレーキ液冷却装置 - Google Patents

ブレーキ液冷却装置

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JPH08225069A
JPH08225069A JP5498995A JP5498995A JPH08225069A JP H08225069 A JPH08225069 A JP H08225069A JP 5498995 A JP5498995 A JP 5498995A JP 5498995 A JP5498995 A JP 5498995A JP H08225069 A JPH08225069 A JP H08225069A
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brake
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brake fluid
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Hiroyuki Maeda
宏之 前田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンクにおいてブレーキ液の温度低下を促す
ことができるブレーキ液冷却装置の提供。 【構成】 第1流路2及び第2流路3に、第1流路2及
び第2流路3を循環するブレーキ液を貯溜させ、流路の
一部を形成するタンク8を少なくとも1個備えさせると
共に、タンク8は、タンク本体80の内部が、開口部8
1a,82aを有する1個以上の仕切壁81,82によ
つて複数個の液室80a,80b,80cに区分され、
隣接する液室80a,80b、80b,80c同士が開
口部81a,82aによつて連通され、一端に位置する
液室80aが高温側の第1流路2又は第2流路3に接続
され、他端に位置する液室80cが低温側の第1流路2
又は第2流路3に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレーキ液冷却方法及
びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来のブレーキ作動装置と
して、ドラムブレーキ又はディスクブレーキからなるブ
レーキ要素を備えるものが知られている。すなわち、ブ
レーキペダルの踏み込みにより、例えばマスターシリン
ダからなる液圧発生装置を作動させ、ブレーキペダルの
踏み込み量に応じたブレーキ液をブレーキ要素のシリン
ダに供給してブレーキ力を発生させ、また、ブレーキペ
ダルの踏み込み解放により、液圧発生装置を解除作動さ
せ、ブレーキ要素のシリンダ内のブレーキ液を排出させ
てブレーキ力を解放させる。ブレーキ解除時には、ブレ
ーキ要素のシリンダ内のブレーキ液は、ドラムブレーキ
にあつてはシューリターンスプリングの弾性的復元力に
よつて排出され、ディスクブレーキにあつてはシールリ
ングの弾性的復元力によつて排出される。そして、ブレ
ーキ作動装置によるブレーキ力は、ブレーキシュー又は
パッドの摩擦材がブレーキドラム又はブレーキディスク
に摺接し、摩擦熱を生じながら得られる。
【0003】しかしながら、このような従来のブレーキ
作動装置にあつては、ブレーキ要素のシリンダに単一の
流路を接続させ、この流路のみによつてブレーキ液の供
給及び排出の両方を行う構造となつていたため、シリン
ダ内のブレーキ液の出入りがあるのみであり、シリンダ
内のブレーキ液を低温のブレーキ液と入れ替えることが
実質的になされない。このため、ブレーキ作動の頻繁な
繰り返しによつてベーパロック現象を生じ、ブレーキ力
が得られずに危険な状態を生ずる。ベーパロックは、ブ
レーキ要素のシリンダ内のブレーキ液が過熱状態にな
り、一部が蒸発し、ガス化することにより、圧力を正常
に伝達しなくなることに起因する現象である。このベー
パロックの防止のため、ブレーキ要素に送風を図り、冷
却することも提案されているが、未だ、ベーパロックを
確実に防止可能なブレーキ要素は出現していない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は、次の通りである。請求項1の発明の構成は、第1流
路2及び第2流路3の一端をブレーキ要素のシリンダ
1,20にそれぞれ接続させ、第1流路2及び第2流路
3の他端を、ブレーキペダル15の踏み込み量に応じて
液圧を発生させる液圧発生装置5にそれぞれ接続させる
と共に、第1流路2又は第2流路3の少なくともいずれ
か一方に、ブレーキ作動に伴うシリンダ1,20へのブ
レーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ
1,20からのブレーキ液の排出量とに差を生じさせる
手段7,10,11,12,13を備えさせ、第1流路
2におけるブレーキ作動に伴うシリンダ1,20へのブ
レーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ
1,20からのブレーキ液の排出量との差の絶対値を、
第2流路3におけるブレーキ作動に伴うシリンダ1,2
0へのブレーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴う
シリンダ1,20からのブレーキ液の排出量との差の絶
対値に合致させ、前記シリンダ1,20内のブレーキ液
を前記第1流路2及び第2流路3の両方を使用して循環
させるブレーキ液冷却装置であつて、第1流路2及び第
2流路3に、第1流路2及び第2流路3を循環するブレ
ーキ液を貯溜させ、流路の一部を形成するタンク8を少
なくとも1個備えさせると共に、前記タンク8の内の少
なくとも1個は、タンク本体80の内部が、開口部81
a,82aを有する1個以上の仕切壁81,82によつ
て複数個の液室80a,80b,80cに区分され、隣
接する液室80a,80b、80b,80c同士が開口
部81a,82aによつて連通され、一端に位置する液
室80aが高温側の第1流路2又は第2流路3に接続さ
れ、他端に位置する液室80cが低温側の第1流路2又
は第2流路3に接続されていることを特徴とするブレー
キ液冷却装置である。請求項2の発明の構成は、タンク
本体80の内部が、開口部81a,82aを有する1個
以上の仕切壁81,82によつて複数個の液室80a,
80b,80cに区分され、隣接する液室80a,80
b、80b,80c同士が開口部81a,82aによつ
て連通されるタンク8が、第1流路2と第2流路3との
間に備えられ、一端に位置する液室80aが高温側の第
2流路3又は第1流路2に接続され、他端に位置する液
室80cが低温側の第1流路2又は第2流路3に接続さ
れていると共に、いずれかの液室80a,80b,80
cが、主流路6を介して液圧発生装置5に接続されてい
ることを特徴とする請求項1のブレーキ液冷却装置であ
る。請求項3の発明の構成は、手段7,10,11,1
2,13が、タンク本体80に付属されていることを特
徴とする請求項2のブレーキ液冷却装置である。請求項
4の発明の構成は、第1流路2及び第2流路3の一端を
ブレーキ要素のシリンダ1,20にそれぞれ接続させ、
第1流路2及び第2流路3の他端を、ブレーキペダル1
5の踏み込み量に応じて液圧を発生させる液圧発生装置
5にそれぞれ接続させると共に、第1流路2又は第2流
路3の少なくともいずれか一方に、ブレーキ作動に伴う
シリンダ1,20へのブレーキ液の供給量とブレーキ作
動の解除に伴うシリンダ1,20からのブレーキ液の排
出量とに差を生じさせる手段7,10,11,12,1
3を備えさせ、第1流路2におけるブレーキ作動に伴う
シリンダ1,20へのブレーキ液の供給量とブレーキ作
動の解除に伴うシリンダ1,20からのブレーキ液の排
出量との差の絶対値を、第2流路3におけるブレーキ作
動に伴うシリンダ1,20へのブレーキ液の供給量とブ
レーキ作動の解除に伴うシリンダ1,20からのブレー
キ液の排出量との差の絶対値に合致させ、前記シリンダ
1,20内のブレーキ液を前記第1流路2及び第2流路
3の両方を使用して循環させるブレーキ液冷却装置であ
つて、第1流路2及び第2流路3の少なくとも一端部側
が、連結部材84,841 ,842 ,843 ,844
845 ,846 ,84a,84bによつて一体に連結さ
れていることを特徴とするブレーキ液冷却装置である。
【作用】
【0005】請求項1の発明によれば、ブレーキ作動に
よるシリンダ1,20自体でのブレーキ液の供給量と排
出量とは、同じであるので、次の作用が得られる。ブレ
ーキ作動及びその解除を行えば、ブレーキ作動に伴う第
1流路2におけるシリンダ1,20へのブレーキ液の供
給量とブレーキ作動の解除に伴う第1流路2におけるシ
リンダ1,20からのブレーキ液の排出量との差を生
じ、その絶対値が得られる。また、ブレーキ作動に伴う
第2流路3におけるシリンダ1,20へのブレーキ液の
供給量とブレーキ作動の解除に伴う第2流路3における
シリンダ1,20からのブレーキ液の排出量との差を生
じ、その絶対値が得られる。そして、この両方の絶対値
が合致するので、この絶対値が零でなければ、ブレーキ
作動の繰り返しにより、ブレーキ要素のシリンダ1,2
0内のブレーキ液が、第1流路2及び第2流路3の両方
を通つて循環し、循環しながらブレーキ作動に供され
る。この第1流路2及び第2流路3の流動に際し、ブレ
ーキ液が空冷を受ける。これにより、ブレーキ要素のシ
リンダ1,20内のブレーキ液が、ブレーキ作動に伴う
発熱に起因して過熱状態となることがほぼ確実に防止さ
れる。
【0006】そして、ブレーキ液が第1流路2及び第2
流路3を循環する際、流路を形成するタンク8に一時的
に貯溜される。このタンク8の存在により、ブレーキ液
の量が多くなり、シリンダ1,20内のブレーキ液がブ
レーキ作動に伴う発熱に起因して過熱状態となること
が、第1流路2及び第2流路3を短くした場合であつて
も、ほぼ確実に防止されるようになる。更に、循環する
ブレーキ液は、高温側の第1流路2又は第2流路3から
一端に位置する液室80aに流入し、仕切壁81,82
の開口部81a,82aを通つて、他端に位置する液室
80cにまで至り、他端に位置する液室80cから低温
側の第1流路2又は第2流路3に流出し、シリンダ1,
20に向けて流れる。これにより、タンク8のタンク本
体80内で空冷を受けるブレーキ液は、複数個の液室8
0a,80b,80c毎に次第に温度低下し、低温とな
つたブレーキ液が低温側の第1流路2又は第2流路3か
ら流出するようになる。その結果としてシリンダ1,2
0に低温のブレーキ液が流入するようになり、ブレーキ
要素のシリンダ1,20内のブレーキ液が、ブレーキ作
動に伴う発熱に起因して過熱状態となることが良好に防
止される。
【0007】請求項2の発明によれば、ブレーキ要素の
シリンダ1,20から流出して高温側の第2流路3又は
第1流路2を流れるブレーキ液が、タンク8の一端に位
置する液室80aに流入する。そして、タンク8内で空
冷を受けるブレーキ液は、複数個の液室80a,80
b,80c毎に次第に温度低下し、低温となつたブレー
キ液が他端に位置する液室80cから流出して、低温側
の第1流路2又は第2流路3を流れ、ブレーキ要素のシ
リンダ1,20に供給されるようになる。そして、いず
れかの液室80a,80b,80cが、主流路6を介し
て液圧発生装置5に接続されているので、主流路6が接
続するいずれかの液室80a,80b,80c内のブレ
ーキ液の一部が、ブレーキの解除に際して主流路6に流
入し、主流路6内で空冷を効果的に受けるようになる。
【0008】請求項3の発明によれば、第1流路2又は
第2流路3の少なくともいずれか一方に備える手段7,
10,11,12,13が、タンク本体80に付属され
ている。これにより、手段7,10,11,12,13
をコンパクトに装備させることができる。請求項4の発
明によれば、第1流路2と第2流路3との間隔が連結部
材84によつて所定に維持されるので、第1流路2と第
2流路3とが摩擦し合い、摩耗することが防止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明をドラムブレーキ装置に適
用したブレーキ液冷却装置の第1実施例を示す。図中に
おいて符号1はブレーキ要素(ドラムブレーキ)のシリ
ンダを示し、車両のドラムブレーキのホイールシリンダ
である。シリンダ1には、図外の一対のブレーキシュー
を拡径させるために、一対のピストン16,17が摺動
自在に嵌合している。このブレーキ要素の1個のシリン
ダ1の圧力室には、第1流路2及び第2流路3の一端が
それぞれ接続し、第1流路2及び第2流路3の他端は、
主流路6の一端に合流され、主流路6を介して例えばマ
スターシリンダからなる液圧発生装置5の圧力室に接続
している。なお、第1流路2、第2流路3及び主流路6
の一端部側は、可撓性を有し、車両のシャシとばね下部
分との間の相対上下動を許容させてある。15は、ブレ
ーキペダルである。
【0010】液圧発生装置5には、マスターシリンダの
他、サーボブレーキの助勢装置及びフルパワーブレーキ
のブレーキバルブを含むものである。サーボブレーキ
は、真空、圧縮空気及びハイドロリックポンプで加圧さ
れた液圧を利用するものである。このサーボブレーキの
助勢装置としては、マスターシリンダとシリンダ1との
間に配置されるハイドロリックバキュームサーボ、ハイ
ドロリックエアサーボ、エアブレーキバルブとシリンダ
1との間に配置されるエアオーバハイドロリックブース
タ等がある。また、フルパワーブレーキは、ポンプによ
つて発生させた圧液を、ブレーキペダル15の踏み込み
に連動するブレーキバルブによつて制御して、シリンダ
1に供給し、ブレーキ力を発生させるものである。
【0011】そして、第1流路2には、ブレーキ作動に
伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量とブレーキ作動
の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液の排出量とに
差を生じさせる手段として、逆止弁7を備えさせる。第
1流路2に設けた逆止弁7は、液圧発生装置5からシリ
ンダ1に流入する流れ量a2 を許容し、シリンダ1から
液圧発生装置5に向けて流出する流れ(流れ量a2 とは
逆向きの流れ)を制限する。逆止弁7は、通常の逆止弁
を使用できる他、シリンダ1に流入する流れ量a2 を可
及的に抵抗なく許容することが望ましいので、例えばマ
スターシリンダのプライマリカップと同様の構造のもの
を固定して使用できる。また、逆止弁7は、流れ量a2
とは逆向きの流れの全てを遮断して制限する必要はな
く、流れの一部を制限する構造であつてもよい。
【0012】また、第1流路2には、ブレーキ液を貯溜
させるタンク8を、逆止弁7と直列に介在させる。タン
ク8は、循環するブレーキ液を貯溜させて増量させる目
的で設けるものであり、第1流路2の接続箇所である流
入口8aと流出口8bとを離して設け、流路の一部を構
成させてある。勿論、タンク8の断面積は、第1流路2
の断面積よりも大きくしてある。この第1流路2、第2
流路3及び逆止弁7(並びにタンク8)は、単一のハウ
ジングに一体的に形成し、このハウジングをシリンダ1
の外壁、ドラムブレーキのバッキングプレート等の車両
の非回転部に固着することもできる。
【0013】図5には逆止弁7の構造例を示す。この逆
止弁7は、ゴム又はエラストマーで形成した板状の弁体
7aの一端部(図上で左端部)をシリンダ1の内壁に接
着して構成され、常態で、図5に実線で示すように弁体
7aが弾性的に復元すると共に重力も受け、ピストン1
6,17を避けて第1流路2を閉塞している。しかし
て、液圧発生装置5からシリンダ1に流入する流れ量a
2 は、弁体7aが図5に破線で示すように弾性変形する
ことによつて第1流路2を開放して許容され、シリンダ
1から液圧発生装置5に向けて流出する流れ(流れ量a
2 とは逆向きの流れ)は、弁体7aがシリンダ1の内壁
に着座することによつて制限される。
【0014】図6には逆止弁7の他の構造例を示す。こ
の逆止弁7は、傾斜配置した第1流路2の中間部に円錐
形の弁座7bを上方に向けて次第に拡径するように設
け、この第1流路2内に球状の弁体7cをスプリングで
付勢することなく入れ、弁座7bに着座可能に弁体7c
を配置してある。しかして、液圧発生装置5からシリン
ダ1に流入する流れ量a2 は、弁体7cが図6に破線で
示すように押し上げられて第1流路2を開放することに
よつて許容され、シリンダ1から液圧発生装置5に向け
て流出する流れは、弁体7cが弁座7bに自重で着座し
て第1流路2を閉塞することによつて制限される。
【0015】このブレーキ液冷却装置を備えるブレーキ
作動装置において、ブレーキペダル15を踏み込めば、
液圧発生装置5から主流路6内に押し出されたブレーキ
液は、第1流路2及び第2流路3に分流され、第1流路
2からはタンク8及び逆止弁7を通つて流れ量a2 とし
てシリンダ1内に流入し、第2流路3からは流れ量a1
としてシリンダ1内に直接に流入する。かくして、シリ
ンダ1に摺動自在に嵌合するピストン16,17がそれ
ぞれ押し出され、図外の一対のブレーキシューを拡径さ
せて、ブレーキ力が得られる。
【0016】次いで、ブレーキを解除すれば、シリンダ
1内のブレーキ液が液圧発生装置5に向けて還流する。
その際、第1流路2では、シリンダ1から液圧発生装置
5に向かう流れが逆止弁7によつて制限されるので、ブ
レーキ液の流通が実質的に行われず、ブレーキ液が第2
流路3を通つて流れ量bとなり、第2流路3では供給量
に比して大量に排出される。しかして、1回のブレーキ
作動・解除に伴うシリンダ1自体でのブレーキ液の供給
量と排出量とは、実質的に同じであるので、1回のブレ
ーキ作動及びその解除により、シリンダ1内のブレーキ
液が流れ量b−a1 だけ入れ替わることになる。このシ
リンダ1から流出する流れ量b−a1 に相当するブレー
キ液は、第1流路2から流入している。シリンダ1から
流出したブレーキ液は、ブレーキ作動の繰り返しによ
り、第2流路3から第1流路2に流入してタンク8に貯
溜された後、第1流路2を通つてシリンダ1内に流入す
ることになり、循環しながらブレーキ作動に供される。
【0017】しかして、シリンダ1内でブレーキ作動に
供されたブレーキ液は、漸次、第2流路3、タンク8及
び第1流路2を通つて空冷を受けることとなり、ブレー
キ作動に伴う発熱によつてシリンダ1内のブレーキ液が
過熱状態となることが防止される。その結果、ブレーキ
液が気化することに起因するベーパロックが良好に防止
される。ブレーキ液の吸湿時の沸点(ウエット沸点)
は、140℃程度であるので、シリンダ1内のブレーキ
液が140℃程度以上の過熱状態とならないように、第
2流路3、タンク8及び第1流路2内のブレーキ液量及
びブレーキ液の入れ替わり量を設定することにより、従
来生じていたベーパロックのほぼ全てを防止することが
できる。
【0019】更に作用について詳述する。逆止弁7は、
第1流路2に、ブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレ
ーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1
からのブレーキ液の排出量とに積極的に差を生じさせ、
供給量の方を大量とする。この逆止弁7の機能により、
ブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給が
第1流路2及び第2流路3の両方で行われ、ブレーキ作
動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液の排出が第
2流路3で行われ、第2流路3からの排出量は供給量に
比して大量となる。これにより、第1流路2におけるブ
レーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量と
ブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液
の排出量との差の値(逆止弁7の逆流を0とすれば供給
量に等しい)は、第2流路3におけるブレーキ作動に伴
うシリンダ1へのブレーキ液の供給量とブレーキ作動の
解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液の排出量との差
の値(a1 −b)の正負を逆にしたものと合致すること
になる。つまり、第1流路2におけるブレーキ液の供給
量と排出量との差の絶対値が、第2流路3におけるブレ
ーキ液の供給量と排出量との差の絶対値に合致する。か
くして、シリンダ1内のブレーキ液を第1流路2及び第
2流路3の両方を使用して循環させることができる。
【0019】このように、本発明はシリンダ1内のブレ
ーキ液を第1流路2及び第2流路3を使用して循環させ
るものであり、ブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレ
ーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1
からのブレーキ液の排出量とに差を生じさせる手段の他
に、ブレーキ液の循環を阻害するものが第1流路2及び
第2流路3のいずれにも介在してはならない。このた
め、ブレーキ液の循環を阻害するセーフティシリンダを
備える場合には、セーフティシリンダよりもシリンダ1
側に第1流路2及び第2流路3を備えさせる。セーフテ
ィシリンダは、ブレーキ液に漏れを生じた場合に、漏れ
を生じた側を遮断し、他の系統の機能を確保するもので
ある。
【0020】なお、第2流路3及び第1流路2の少なく
とも一部に冷却用のフィン23を設ければ、ブレーキ液
の空冷の効果は更に増大する。これによつて、第2流路
3及び第1流路2の流通によつてブレーキ液の冷却が十
分に得られれば、タンク8を省略することが可能であ
る。また、タンク8を設ける場合は、ブレーキ液の循環
箇所に設ければよく、第2流路3に設けることもでき
る。勿論、タンク8に冷却用のフィン23を設けること
もできる。更に、第1流路2及び第2流路3の一端のシ
リンダ1への接続箇所は、相対的に第1流路2から流入
して第2流路3から流出するシリンダ1内のブレーキ液
が良好に入れ替わるように、できるだけ離す方がよい。
しかし、第1流路2及び第2流路3の一端部を同体かつ
外形を円形に形成し、これをシリンダ1に螺着して1箇
所に取り付けることもできる。第1流路2及び第2流路
3の一端部を同体に形成した場合には、可撓性のあるパ
イプを接続して第1流路2又は第2流路3をシリンダ1
内にまで延長させ、シリンダ1内での吸入口及び吐出口
を離す方がよい。勿論、第1流路2及び第2流路3の一
端のシリンダ1への接続箇所は、ピストン16,17に
よつて閉塞を受けない位置とする。
【0021】ところで、上記実施例にあつては、逆止弁
7を第1流路2に設け、液圧発生装置5からシリンダ1
に流入する流れ量a2 を許容し、シリンダ1から液圧発
生装置5に向けて流出する流れ(流れ量a2 とは逆向き
の流れ)を制限したが、この逆止弁7を省略すると共に
第2流路3に逆止弁を設け、この第2流路3の逆止弁に
より、液圧発生装置5からシリンダ1に流入する流れ量
1 を許容し、シリンダ1から液圧発生装置5に向けて
流出する流れ(流れ量a1 とは逆向きの流れ)を制限し
ても、同様の作用を得ることができる。
【0022】図2は、本発明の第2実施例を示し、第1
実施例と実質的に同一機能部分には同一符号を付してそ
れらの説明は省略する。第2実施例では、ブレーキ作動
に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量とブレーキ作
動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液の排出量と
に差を生じさせる手段として、第2流路3に絞り10を
備えさせる。絞り10は、通常のブレーキ作動に伴つて
液圧発生装置5からシリンダ1に流入する高速の流れ量
1 を制限し、ブレーキ作動の解除に伴つてシリンダ1
から液圧発生装置5に向かう低速の流れ量b1 を良好に
許容する。
【0023】このブレーキ液冷却装置を備えるブレーキ
作動装置において、ブレーキペダル15を踏み込めば、
液圧発生装置5から主流路6内に強く押し出されたブレ
ーキ液は、主として第1流路2を通つてシリンダ1に流
入する。すなわち、第1流路2からはタンク8を通つて
シリンダ1にブレーキ液が自由に流入し、第2流路3か
らは絞り10によつてシリンダ1へのブレーキ液の流入
が制限される。かくして、主として第1流路2から流入
するブレーキ液により、シリンダ1に摺動自在に嵌合す
るピストン16,17がそれぞれ押し出され、図外の一
対のブレーキシューを拡径させて、ブレーキ力が得られ
る。
【0024】次いで、ブレーキ作動を解除すれば、ブレ
ーキ液がシリンダ1から液圧発生装置5に向けて還流す
る。その際、ブレーキ液は第1流路2及び第2流路3の
両方をほぼ同様に流通して還流する。第2流路3の絞り
10は、通常のブレーキペダル15の踏み込みに伴うブ
レーキ液の急速な流れに対しては大きな抵抗となるが、
図外のリターンスプリングの弾発力によつてピストン1
6,17が復帰動作する際のブレーキ液の緩徐な流れに
対しては大きな抵抗とならないので、第2流路3では、
ブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量
とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ
液の排出量との差が積極的に生じる。
【0025】これにより、ブレーキ作動に伴うシリンダ
1へのブレーキ液の供給を主として第1流路2で行い、
また、ブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレ
ーキ液の排出を第1流路2及び第2流路3の両方で行う
ことになり、第2流路3における排出量が供給量に比し
て大量となる。従つて、第1流路2におけるブレーキ作
動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量a2 とブレ
ーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液の排
出量b2 との差の絶対値が、第2流路3におけるブレー
キ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給量a1
ブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレーキ液
の排出量b1 との差の絶対値に合致することになる。
【0026】しかして、ブレーキ作動及びその解除の繰
り返しにより、第1流路2からシリンダ1に流入したブ
レーキ液が、次第に第2流路3から流出することにな
る。第2流路3から流出したブレーキ液は第1流路2に
入つてタンク8に貯溜された後、第1流路2からシリン
ダ1内に流入して循環する。このようにして、シリンダ
1内でブレーキ作動に供されたブレーキ液は、第2流路
3、タンク8及び第1流路2を通つて空冷を受けること
となり、ブレーキ作動に伴う発熱によつてシリンダ1内
のブレーキ液が過熱状態となることが防止され、第1実
施例と同様の作用を得ることができる。
【0027】図3は、本発明をディスクブレーキ装置に
適用した第3実施例を示し、第1実施例と実質的に同一
機能部分には同一符号を付してそれらの説明は省略す
る。第3実施例では、第1流路2及び第2流路3の一端
をディスクブレーキ装置のキャリパのシリンダ20の圧
力室に接続してある。このシリンダ20には、1個のピ
ストン21が摺動自在に嵌合している。そして、第1流
路2に、ブレーキ作動に伴うシリンダ20へのブレーキ
液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ20か
らのブレーキ液の排出量とに差を生じさせる手段とし
て、液圧発生装置5からシリンダ20に流入する流れを
制限し、シリンダ20から液圧発生装置5に向けて流出
する流れを許容する逆止弁11を備えさせる。
【0028】このブレーキ液冷却装置を備えるブレーキ
作動装置において、ブレーキペダル15を踏み込めば、
液圧発生装置5から主流路6内に押し出されたブレーキ
液は、第2流路3を通つて大量にシリンダ20に流入す
る。すなわち、第2流路3からはシリンダ20にブレー
キ液が自由に流入するが、第1流路2からは逆止弁11
によつてシリンダ20へのブレーキ液の流入が制限され
る。かくして、第2流路3からの大量のブレーキ液によ
り、シリンダ20に摺動自在に嵌合するピストン21が
押し出され、図外のディスクブレーキの一対のパッドに
より、ブレーキ力が得られる。
【0029】次いで、ブレーキ作動を解除すれば、ブレ
ーキ液がシリンダ20から液圧発生装置5に向けて還流
する。その際、ブレーキ液は第1流路2及び第2流路3
の両方をほぼ同様に流通して還流する。しかして、第1
流路2では、逆止弁11の作用により、ブレーキ作動に
伴うシリンダ20へのブレーキ液の供給量が少なく、ブ
レーキ作動の解除に伴うシリンダ20からのブレーキ液
の排出量の方が多くなり、供給量と排出量との差が積極
的に生じる。これにより、第1流路2におけるブレーキ
作動に伴うシリンダ20へのブレーキ液の供給量とブレ
ーキ作動の解除に伴うシリンダ20からのブレーキ液の
排出量との差の絶対値が、第2流路3におけるブレーキ
作動に伴うシリンダ20へのブレーキ液の供給量とブレ
ーキ作動の解除に伴うシリンダ20からのブレーキ液の
排出量との差の絶対値に合致することになる。
【0030】このため、ブレーキ作動及びその解除の繰
り返しにより、第2流路3からシリンダ20に流入した
ブレーキ液が、次第に第1流路2から流出することにな
り、第1流路2を通つてタンク8に貯溜された後、第2
流路3を通つてシリンダ20内に流入して循環する。従
つて、シリンダ20内でブレーキ作動に供されたブレー
キ液は、第1流路2、タンク8及び第2流路3を通つて
空冷を受けることとなり、シリンダ20内のブレーキ液
が過熱状態となることが防止され、第1実施例と同様の
作用を得ることができる。
【0031】ところで、上記実施例にあつては、逆止弁
11を第1流路2に設け、液圧発生装置5からシリンダ
20に流入する流れを制限し、シリンダ20から液圧発
生装置5に向けて流出する流れを許容したが、この逆止
弁11を省略すると共に第2流路3に逆止弁を設け、こ
の第2流路3の逆止弁により、液圧発生装置5からシリ
ンダ20に流入する流れを制限し、シリンダ20から液
圧発生装置5に向けて流出する流れを許容しても、同様
の作用を得ることができる。
【0032】図4は、本発明の第4実施例を示し、第1
実施例と実質的に同一機能部分には同一符号を付してそ
れらの説明は省略する。第4実施例では、第1流路2
に、ブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供
給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレ
ーキ液の排出量とに差を生じさせる手段として、液圧発
生装置5からシリンダ1に向かう流れを許容し、シリン
ダ1から液圧発生装置5に向かう流れを制限する逆止弁
12を備えさせる。また、第2流路3に、同様の手段と
して、液圧発生装置5からシリンダ1に向かう流れを制
限し、シリンダ1から液圧発生装置5に向かう流れを許
容する逆止弁13を備えさせる。更に、ブレーキ液を貯
溜させるタンク8は、第1流路2及び第2流路3の他端
部、つまり第1流路2と第2流路3との間の主流路6と
の接続箇所に介在させてある。
【0033】このブレーキ液冷却装置を備えるブレーキ
作動装置において、ブレーキペダル15を踏み込めば、
液圧発生装置5から主流路6内に押し出されたブレーキ
液は、第1流路2を通つてシリンダ1に大量に流入す
る。すなわち、第1流路2からは逆止弁12を通つてシ
リンダ1にブレーキ液が流入するが、第2流路3からは
逆止弁13によつてシリンダ1へのブレーキ液の流入が
制限される。かくして、シリンダ1に摺動自在に嵌合す
るピストン16,17が押し出され、図外のドラムブレ
ーキの一対のブレーキシューにより、ブレーキ力が得ら
れる。
【0034】次いで、ブレーキ作動を解除すれば、ブレ
ーキ液がシリンダ1から液圧発生装置5に向けて還流す
る。その際、第1流路2からは逆止弁12によつてシリ
ンダ1内のブレーキ液の流出が制限され、第2流路3か
らは逆止弁13によつてシリンダ1内のブレーキ液の流
出が大量に許容される。このようにして、第1流路2に
おけるブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の
供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブ
レーキ液の排出量との差の絶対値が、第2流路3におけ
るブレーキ作動に伴うシリンダ1へのブレーキ液の供給
量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ1からのブレー
キ液の排出量との差の絶対値に合致することになる。
【0035】そして、ブレーキ作動及びその解除の繰り
返しにより、第1流路2からシリンダ1に流入したブレ
ーキ液が次第に第2流路3から流出し、タンク8に貯溜
された後、第1流路2を通つてシリンダ1内に流入して
循環する。しかして、シリンダ1内でブレーキ作動に供
されたブレーキ液は、第2流路3、タンク8及び第1流
路2を通つて空冷を受けることとなり、ブレーキ作動に
伴う発熱によつてシリンダ1内のブレーキ液が過熱状態
となることが防止され、第1実施例と同様の作用を得る
ことができる。但し、第4実施例によれば、ブレーキ液
のシリンダ1内への供給は第1流路2を通じて大量にな
され、ブレーキ液のシリンダ1内からの排出は第2流路
3を通じて大量になされるので、シリンダ1内のブレー
キ液の入れ替えが速やかになされる。その結果、シリン
ダ1内のブレーキ液が過熱状態となることが良好に防止
される。なお、ブレーキ液は、第1流路2から排出量に
比して大量に流入し、第2流路3を通つて供給量に比し
て大量に排出されればよく、逆止弁12,13が逆流を
完全に遮断する必要は必ずしもない。
【0036】そして、第1〜第4実施例において、タン
ク8は、図7に示す構造を有している。すなわち、タン
ク8は、タンク本体80の内部を、開口部81a,82
aを有する1個以上(本例では2個)の仕切壁81,8
2によつて複数個の液室80a,80b,80cに区分
され、隣接する液室80a,80b、80b,80c同
士が開口部81a,82aによつて連通されている。そ
して、一端に位置する液室80aを高温側の第1流路2
又は第2流路3に接続させ、他端に位置する液室80c
を低温側の第1流路2又は第2流路3に接続させる。す
なわち、第1〜3実施例を示す図1〜図3のタンク8の
場合には、図7に示すように両端に位置する液室80
a,80cをそれぞれ第1流路2に接続させる。第4実
施例を示す図4のタンク8の場合には、一端に位置する
液室80aを高温側の第2流路3に接続させ、他端に位
置する液室80cを低温側の第1流路2に接続させる。
このタンク8のタンク本体80は、車両の比較的低温の
車体83に可及的に大きな面積で接触させた状態で固着
してある。
【0037】そして、図4に示す第4実施例のように主
流路6の一端をタンク8に接続する場合には、いずれか
の液室80a,80b,80cに主流路6を接続させれ
ばよい。これにより、ブレーキの解除に際して主流路6
に流入するいずれかの液室80a,80b,80c内の
ブレーキ液の一部が、主流路6内で空冷を効果的に受け
るようになる。そして、一端の液室80aに図7に仮想
線で示す主流路6を接続させると共に、第1流路2に代
えて高温側の第2流路3を接続させれば、シリンダ1か
ら流出する高温のブレーキ液が第2流路3から流入して
高温状態にある一端の液室80a内のブレーキ液の一部
が、ブレーキの解除に際して主流路6に流入して主流路
6内での空冷を効果的に受けるようになる。
【0038】このタンク8によれば、シリンダ1,20
から流出する高温のブレーキ液が高温側の第1流路2又
は第2流路3から一端の液室80aに入り、ブレーキ作
動及びその解除の繰り返しに伴つて、開口部81aを通
つて次第に中央の液室80bに流入し、更に開口部82
aを通つて次第に他端の液室80cに入り、低温側の第
1流路2又は第2流路3から流出する。これにより、タ
ンク8内で空冷を受けるブレーキ液は、複数個の液室8
0a,80b,80c毎に次第に温度低下し、低温とな
つたブレーキ液が低温側の第1流路2又は第2流路3か
ら流出して循環するようになる。その結果としてシリン
ダ1,20に低温のブレーキ液が流入するようになり、
ブレーキ要素のシリンダ1,20内のブレーキ液が、ブ
レーキ作動に伴う発熱に起因して過熱状態となることが
良好に防止される。また、タンク8のタンク本体80を
車両の車体83に固着したので、車体83が放熱部材と
して機能することになり、タンク8におけるブレーキ液
の冷却が良好に得られる。タンク8を車両の車体83に
可及的に大きな面積で接触させれば、車体83への熱伝
達が良好に得られることになる。
【0039】なお、一端に位置する液室80aの上端部
に高温側の第1流路2又は第2流路3を接続させ、他端
に位置する液室80cの下端部に低温側の第1流路2を
接続させ、かつ、各開口部81a,82aを、第1流路
2又は第2流路3の接続箇所から離して設けると共に、
各液室80a,80b,80cの下端部の低温箇所に形
成すれば、高温側の第1流路2又は第2流路3から一端
の液室80aの上端部に流入する高温のブレーキ液がそ
のままの温度で中央の液室80bに入ることが防止さ
れ、また、他端の液室80cの下端部の低温のブレーキ
液が低温側の第1流路2から流出するので、タンク8に
おけるブレーキ液の温度低下が良好に得られる。勿論、
各開口部81a,82aの形成位置も離す方がよい。ま
た、逆止弁7,11,12,13又は絞り10の配置の
如何により、第1流路2又は第2流路3を高温側とし、
第2流路3を低温側とすることも可能である。
【0040】また、タンク本体80を金属で形成し、仕
切壁81,82を金属以外の熱伝導率の小さな材料、例
えば合成樹脂によつて形成すれば、タンク本体80から
の放熱が促されると共に、仕切壁81,82で区画され
て隣接する液室80a,80b、80b,80c間の熱
伝達が抑制され、各液室80a,80b,80c内のブ
レーキ液の温度差が維持される。その結果、低温側の第
1流路2から流出するブレーキ液の温度低下が良好に得
られる。なお、ブレーキ作動に伴うシリンダ1,20へ
のブレーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリ
ンダ1,20からのブレーキ液の排出量とに差を生じさ
せる手段である逆止弁7,11,12,13又は絞り1
0を、タンク8に設け、コンパクトに第1流路2又は第
2流路3に備えさせることも可能である。
【0041】更に、1個又は複数個配置したタンク8の
内の少なくとも1個を、タンク本体80の内部に複数個
の液室80a,80b,80cを区画したタンク8と
し、他のタンク8を単一の液室を備えるタンク8として
もよく、また、タンク8の一個又は全部を周知の構造の
オイルクーラによつて構成し、ブレーキ液の冷却を促す
こともできる。
【0042】また、第1流路2及び第2流路3の少なく
とも一端部側、つまりシリンダ1,20側を可撓性を有
するブレーキホースによつて構成し、車両のシャシとば
ね下部分との間の相対上下動を許容させる場合には、図
8,図9に示すように可撓性を有する第1流路2と第2
流路3との間の対向して近接する箇所を可撓性を有する
連結部材84によつて連結する。具体的には、ブレーキ
ホースからなる第1流路2及び第2流路3のアウター・
カバー・ゴム同士をゴム又はエラストマーを主体とする
連結部材84によつて連結する。これにより、第1流路
2と第2流路3との間隔が連結部材84によつて所定に
維持されるので、第1流路2及び第2流路3に可撓性を
与えつつ、第1流路2と第2流路3とが摩擦し合い、摩
耗することが防止される。図9に示すように連結部材8
4を可撓性を有する第1流路2及び第2流路3の中心軸
線方向の全長に渡つて形成し、連結部材84に複数個の
開口部85を形成すれば、連結部材84による第1流路
2と第2流路3との連結機能を良好に確保しながら、各
開口部85による冷却機能を得ることができる。
【0043】図10に示すように複数個の連結部材84
1 ,842 ,843 ,844 ,84 5 ,846 を第1流
路2及び第2流路3の中心軸線方向に所定間隔毎に配置
すれば、連結部材84を省略した分だけ材料の削減及び
軽量化を図ることができると共に、温度差を有する第1
流路2と第2流路3との間の連結部材841 ,842
843 ,844 ,845 ,846 を介した熱伝達が減少
するので、低温側の第1流路2又は第2流路3の温度上
昇が抑制される。各連結部材841 ,842 ,843
844 ,845 ,846 による熱伝達を減少させること
と連結性能を確保することとを良好に両立させ、低温側
の第1流路2又は第2流路3からシリンダ1,20に流
入するブレーキ液の温度低下を促すためには、シリンダ
1,20に近い位置に隣接する連結部材841 ,8
2 ,843 ,844 の間隔の方を、遠い位置に隣接す
る連結部材842 ,843 ,844 ,845 ,846
間隔よりも大きく設定することが望ましい。
【0044】図11に示すように径方向に離した連結部
材84a,84bにより、可撓性を有する第1流路2と
第2流路3とを連結すれば、断面積の小さな連結部材8
4a,84bによつて良好な連結性能が得られるので、
熱伝達を更に減少させることができる。この径方向に対
をなす連結部材84a,84bは、第1流路2及び第2
流路3の中心軸線方向に位置をずらせて配置することも
できる。このように、複数個に分割した連結部材8
1 ,842 ,843 ,844 ,845 ,846 ,84
a,84bとすれば、可撓性を有しない材料によつて形
成して、第1流路2及び第2流路3の可撓性を確保する
ことも可能である。
【0045】ところで、上記第1〜第4実施例では、第
1流路2及び第2流路3を主流路6を介して液圧発生装
置5に接続させたが、主流路6を省略し、第1流路2及
び第2流路3を、直接、液圧発生装置5に接続させ、ブ
レーキ液の循環に関して同様の作用を得ることも可能で
ある。更に、本発明は、アンチスキッドブレーキシステ
ムを備えるブレーキ作動装置にも適用が可能であり、そ
の場合には、ポンプ、電磁弁等を備える圧力調整装置よ
りもシリンダ1,20側に第1流路2及び第2流路3を
配置し、圧力調整装置に向けてブレーキ液を排出し、ま
た、圧力調整装置からシリンダ1,20にブレーキ液を
供給する際にも、ブレーキ液の循環作用が得られるよう
にする。
【0046】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係るブレーキ液冷却方法及びその装置によれ
ば、次の効果を奏することができる。 (1)ドラムブレーキ又はディスクブレーキからなるブ
レーキ要素のシリンダ内でブレーキ作動に関与できるブ
レーキ液の増量が図られると共に、このブレーキ作動に
関与するブレーキ液が効果的に空冷を受けるので、ブレ
ーキ要素のシリンダを大形化させることなく、シリンダ
内のブレーキ液が過熱状態となることが良好に防止され
る。その結果、ブレーキ要素を大形化させるなどの大き
な設計変更を伴うことなく、従来生じていたベーパロッ
クのほとんど全てが確実に防止され、ブレーキ作動の不
可能状態が解消するので、比較的簡素な構造によつてブ
レーキ要素の信頼性が向上する共に、安全性が著しく向
上する。
【0047】(2)ブレーキ要素のシリンダ内のブレー
キ液の温度低下により、シリンダ自体の過熱も防止され
るので、ブレーキシュー又はパッドの摩擦材の温度上昇
も抑制される。その結果、摩擦材の温度上昇に伴つて摩
擦係数が低下するフェード現象も低減され、安定したブ
レーキ作動が得られるようになる。 (3)加えて、請求項1の発明によれば、タンクによる
冷却性能が向上し、タンクから流出するブレーキ液の温
度低下を促すことができるので、上記の効果が効果的に
得られる。また、請求項4の発明によれば、可撓性を有
する第1流路2及び第2流路3の摩耗が防止されるの
で、第1流路2及び第2流路3の耐久性が向上すると共
に、この第1流路2又は第2流路3からのブレーキ液の
漏洩に起因する事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係るブレーキ液冷却装
置を備えるブレーキ作動装置を示す図。
【図2】 本発明の第2実施例に係るブレーキ液冷却装
置を備えるブレーキ作動装置を示す図。
【図3】 本発明の第3実施例に係るブレーキ液冷却装
置を備えるブレーキ作動装置を示す図。
【図4】 本発明の第4実施例に係るブレーキ液冷却装
置を備えるブレーキ作動装置を示す図。
【図5】 逆止弁の構造例を示す断面図。
【図6】 逆止弁の他の構造例を示す断面図。
【図7】 タンクを示す断面図。
【図8】 第1流路及び第2流路を示す断面図。
【図9】 連結部材を備える第1流路及び第2流路を示
す図。
【図10】 他の構造例に係る連結部材を備える第1流
路及び第2流路を示す図。
【図11】 更に他の構造例に係る連結部材を備える第
1流路及び第2流路を示す断面図。
【符号の説明】
1,1’,20:シリンダ、2:第1流路、3:第2流
路、5:液圧発生装置、6:主流路、7,11,12,
13:逆止弁(手段)、8:タンク、10:絞り(手
段)、15:ブレーキペダル、16,17,21:ピス
トン、80:タンク本体、80a,80b,80c:液
室、81,82:仕切壁、81a,82a:開口部、8
3:車体、84,841 ,842 ,843 ,844 ,8
5 ,846 ,84a,84b:連結部材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1流路(2)及び第2流路(3)の一
    端をブレーキ要素のシリンダ(1,20)にそれぞれ接
    続させ、第1流路(2)及び第2流路(3)の他端を、
    ブレーキペダル(15)の踏み込み量に応じて液圧を発
    生させる液圧発生装置(5)にそれぞれ接続させると共
    に、第1流路(2)又は第2流路(3)の少なくともい
    ずれか一方に、ブレーキ作動に伴うシリンダ(1,2
    0)へのブレーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴
    うシリンダ(1,20)からのブレーキ液の排出量とに
    差を生じさせる手段(7,10,11,12,13)を
    備えさせ、第1流路(2)におけるブレーキ作動に伴う
    シリンダ(1,20)へのブレーキ液の供給量とブレー
    キ作動の解除に伴うシリンダ(1,20)からのブレー
    キ液の排出量との差の絶対値を、第2流路(3)におけ
    るブレーキ作動に伴うシリンダ(1,20)へのブレー
    キ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ
    (1,20)からのブレーキ液の排出量との差の絶対値
    に合致させ、前記シリンダ(1,20)内のブレーキ液
    を前記第1流路(2)及び第2流路(3)の両方を使用
    して循環させるブレーキ液冷却装置であつて、第1流路
    (2)及び第2流路(3)に、第1流路(2)及び第2
    流路(3)を循環するブレーキ液を貯溜させ、流路の一
    部を形成するタンク(8)を少なくとも1個備えさせる
    と共に、前記タンク(8)の内の少なくとも1個は、タ
    ンク本体(80)の内部が、開口部(81a,82a)
    を有する1個以上の仕切壁(81,82)によつて複数
    個の液室(80a,80b,80c)に区分され、隣接
    する液室(80a,80b、80b,80c)同士が開
    口部(81a,82a)によつて連通され、一端に位置
    する液室(80a)が高温側の第1流路(2)又は第2
    流路(3)に接続され、他端に位置する液室(80c)
    が低温側の第1流路(2)又は第2流路(3)に接続さ
    れていることを特徴とするブレーキ液冷却装置。
  2. 【請求項2】 タンク本体(80)の内部が、開口部
    (81a,82a)を有する1個以上の仕切壁(81,
    82)によつて複数個の液室(80a,80b,80
    c)に区分され、隣接する液室(80a,80b、80
    b,80c)同士が開口部(81a,82a)によつて
    連通されるタンク(8)が、第1流路(2)と第2流路
    (3)との間に備えられ、一端に位置する液室(80
    a)が高温側の第2流路(3)又は第1流路(2)に接
    続され、他端に位置する液室(80c)が低温側の第1
    流路(2)又は第2流路(3)に接続されていると共
    に、いずれかの液室(80a,80b,80c)が、主
    流路(6)を介して液圧発生装置(5)に接続されてい
    ることを特徴とする請求項1のブレーキ液冷却装置。
  3. 【請求項3】 手段(7,10,11,12,13)
    が、タンク本体(80)に付属されていることを特徴と
    する請求項2のブレーキ液冷却装置。
  4. 【請求項4】 第1流路(2)及び第2流路(3)の一
    端をブレーキ要素のシリンダ(1,20)にそれぞれ接
    続させ、第1流路(2)及び第2流路(3)の他端を、
    ブレーキペダル(15)の踏み込み量に応じて液圧を発
    生させる液圧発生装置(5)にそれぞれ接続させると共
    に、第1流路(2)又は第2流路(3)の少なくともい
    ずれか一方に、ブレーキ作動に伴うシリンダ(1,2
    0)へのブレーキ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴
    うシリンダ(1,20)からのブレーキ液の排出量とに
    差を生じさせる手段(7,10,11,12,13)を
    備えさせ、第1流路(2)におけるブレーキ作動に伴う
    シリンダ(1,20)へのブレーキ液の供給量とブレー
    キ作動の解除に伴うシリンダ(1,20)からのブレー
    キ液の排出量との差の絶対値を、第2流路(3)におけ
    るブレーキ作動に伴うシリンダ(1,20)へのブレー
    キ液の供給量とブレーキ作動の解除に伴うシリンダ
    (1,20)からのブレーキ液の排出量との差の絶対値
    に合致させ、前記シリンダ(1,20)内のブレーキ液
    を前記第1流路(2)及び第2流路(3)の両方を使用
    して循環させるブレーキ液冷却装置であつて、第1流路
    (2)及び第2流路(3)の少なくとも一端部側が、連
    結部材(84,841 ,842 ,843 ,844 ,84
    5 ,846 ,84a,84b)によつて一体に連結され
    ていることを特徴とするブレーキ液冷却装置。
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