JPH08228788A - タウマチンi類似体の製造法 - Google Patents

タウマチンi類似体の製造法

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JPH08228788A
JPH08228788A JP8000312A JP31296A JPH08228788A JP H08228788 A JPH08228788 A JP H08228788A JP 8000312 A JP8000312 A JP 8000312A JP 31296 A JP31296 A JP 31296A JP H08228788 A JPH08228788 A JP H08228788A
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    • C07K14/415Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from plants
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 砂糖の代用物、食品添加物、甘味受容体プロ
ーブ、および味覚応答を更に解明するためのツールなど
として用いることができる、タウマチンIの類似体を、
多量に且つ純粋なかたちで供給することを可能とする、
タウマチンI類似体のペプチドの製造法を提供する。 【解決手段】 [Asp113]タウマチンIまたは[Lys46,Asp
113]タウマチンIのアミノ酸配列を有するポリペプチド
を、選択された宿主微生物において合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般に遺伝物質の操
作に関し、さらに詳細には、天然タウマチンIとして認
識されているポリペプチドの類似体で、ポリペプチドの
アミノ末端から113番目の部位にアスパラギン酸残基を
含み、さらに46番目の部位にリシン残基をも含む場合も
ある類似体の産生を確実とするための組換え手順に有用
な特定のDNA配列の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】タウマチンは、アフリカ産低木 Thaumat
ococcus danielliiベンス(Benth)の果実の仮種皮中に産
生される極めて甘味なタンパク質である。この果実は、
西アフリカではパーム酒、とうもろこし、パンおよび酸
味の果実の甘味料として古くから用いられている。重量
ベースで蔗糖の約5,000倍の甘さがあるタウマチンは、
タウマチンI、II、a、bおよびcの、少なくとも5つ
の形態で産生される。イオン交換カラムからの溶離の順
番に従って名付けられた[Higgenbotham等、「食物の感
覚上の性質」(Sensory Properties of Foods)(Birch等
編集)、ロンドン:Applied Sciences, pp.129-149 (197
7)]これらのタンパク質は、約22キロダルトンの分子量
を持つ。タウマチンIおよびIIはほとんど同一のタンパ
ク質であり、各々1個の修飾されていないポリペプチド
鎖から成り、207アミノ酸残基の長さである。
【0003】タウマチンIおよびIIは非毒性タンパク質
で、低カロリー且つ非う食原性であり、またこれらのタ
ンパク質とヒトの味覚受容体の間の安定した相互作用を
示唆する強い甘味応答をもたらす。したがって、タウマ
チンは、砂糖の代用物、食品添加物、甘味受容体プロー
ブ、および味覚応答を更に解明するためのツールとして
用いることが可能である。
【0004】このタンパク質を食品添加物および研究の
ツールとして利用するためには、多量の純粋なタウマチ
ンの供給が必要である。タウマチン植物は、果実の繁殖
を成功させるためには熱帯気候と虫媒を必要とするた
め、この果実の温室栽培にはかなりの困難を伴う。
【0005】Iyengarは、下記の表1に示すタウマチンI
のアミノ酸配列を開示した[Iyengar等、 Eur. J. Bioch
em., 96, 193-204 (1979)]。
【0006】
【表1】
【0007】タウマチンIIのアミノ酸配列は、そのヌク
レオチド配列から導き出されており[Edens等、Gene, 1
8, 1-12 (1982)]、またタウマチンIIの遺伝子はメッセ
ンジャーRNA由来のcDNAからクローン化されている。タ
ウマチンIおよびタウマチンIIのアミノ酸配列は非常に
類似しており、Edens等およびIyengar等の報告による
と、それらのアミノ酸配列はわずか5つの部位において
異なるにすぎない。Iyengar等天然のタウマチンIにつ
いて報告した配列のものと異なるタウマチンIIの配列の
5つのアミノ酸は、残基46のアスパラギンの代わりのリ
シン、残基63のセリンの代わりのアルギニン、残基67の
リシンの代わりのアルギニン、残基76のアルギニンの代
わりのグルタミン、および残基113のアスパラギンの代
わりのアスパラギン酸である。配列の解析はまた、タウ
マチンIIが22残基アミノ末端延長部分および酸性6アミ
ノ酸カルボキシ末端テイルを有する前駆体、プレプロタ
ウマチンとして最初に翻訳されることをも示していた。
アミノ末端ペプチドがその疎水性に基づいて分泌信号で
あると仮定され、またカルボキシ末端延長については区
分化(compartmentarization)の役割を果たすという仮説
が立てられた。
【0008】ポリペプチドのタウマチンファミリーの研
究に多大な労力が注がれ、またタウマチンの微生物的産
生のための遺伝物質の操作のために多くの努力が為され
てきている。上記のEdens等の文献は、プレプロタウマ
チンIIの天然配列を持つポリペプチドが微生物を用いて
産生されることを述べている。より詳細には、上記文献
および欧州特許出願第54,330号および第54,331号は、天
然の成熟タウマチンIIおよびプレプロタウマチンIIをコ
ードするcDNA配列を開示し、また微生物における形質転
換に用いるためのDNA配列を含んで成るクローニングビ
ヒクルをも開示する。
【0009】天然源からのタウマチンIをコードする遺
伝子の単離(例えばゲノムクローニングまたはcDNAクロ
ーニングによる)に関する報告は無いが、Iyengar等によ
って同定されたタウマチンIポリペプチドの微生物によ
る合成のための研究がなされている。本明細書に参照す
ることによってその開示を本明細書の一部とする198
3年10月11日出願の共有且つ係属中の米国特許出願第
540,634号において、Iyengar等により同定されたタウマ
チンIのアミノ酸配列をコードする製造された遺伝子の
合成法が、DNA微生物形質転換べクター、融合遺伝子、
形質転換された微生物、製造された遺伝子を発現させる
手順およびそれによって産生されたポリペプチド産物を
獲得する手順とともに開示される。この出願の特定の製
造された遺伝子は、酵母宿主細胞における発現に「望ま
しい」幾つかのコドンを備えていた。
【0010】米国特許出願第540,634号においては、プ
ライマーによる突然変異誘発およびフラグメント切り出
しならびに再連結技術によって、タウマチンIIをコード
する配列をIyengar等のタウマチンI配列をコードする
製造された遺伝子へと構築する手法も開示されている。
2個のプライマーを用いた突然変異誘発手法を1回行う
ことで、3つのアミノ酸の変更(Asn46をLys46に、Ser63
をArg63に、そしてLys67をArg67に)が成し遂げられる。
残基番号76におけるアルギニンからグルタミンへの変換
は、別の突然変異誘発手法によって行うことができる。
さらに、残基番号113においてアスパラギンからアスパ
ラギン酸への変更を行う別の突然変異誘発手法が必要と
されよう。その代わりに、アミノ酸残基46、63、67およ
び76における変化は、4個のオリゴヌクレオチドフラグ
メントを合成し、それらを二重にし、重合し、消化し
て、pING301の配列のKpnIおよびEcoRIの二本鎖を置換す
ることによって行うことが出来る。残基113における変
更は、やはり試験管内突然変異誘発手法を必要とするで
あろう。米国特許出願第540,634号はタウマチン類似体
の製造も示唆している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者らは、[Asp
113]タウマチンIまたは[Lys46,Asp113]タウマチンIの
アミノ酸配列を有するポリペプチドの、選択された宿主
微生物における合成を行うことができる製造された遺伝
子を提供するために夥しい研究を行い、その結果、本発
明を完成するに至った。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、[Asp113]タウ
マチンIまたは[Lys46,Asp113]タウマチンIのアミノ酸
配列を有する、すなわちポリペプチドのアミノ末端から
113番目の部位でアスパラギンの代わりにアスパラギン
酸塩アミノ酸残基、また場合によっては46番目の部位で
アスパラギンの代わりにリシンアミノ酸残基に置換され
ていることを除いては、Iyengar等によって報告された
天然タウマチンIのアミノ酸残基の連続配列を含む、ポ
リペプチドの選択された宿主微生物における合成を行う
ことができる製造された遺伝子を提供する。望ましい形
態の製造された遺伝子においては、塩基配列は、例えば
大腸菌(Escherichia coli)、サッカロミセス セレビシ
エ(Sacharomyces cerevisiae)といった使用予定の宿主
微生物内でのコドンの選択的発現特性に基づいて、同じ
アミノ酸を特定する1個またはそれより多くのコドンを
包含する。製造された遺伝子のその他の望ましい形態に
は、(1)合成されたポリペプチドにおいて一つのコドン
が追加的なアミノ酸(例えば、最初のメチオニン残基)を
特定し、それが大腸菌微生物および/もしくは酵母微生
物内での直接発現を促進するもの、または(2)ポリペプ
チドの適切な終結を保証するための、製造遺伝子の終端
における少なくとも1個の終結コドンが包含される。
【0013】ポリペプチド産物を生成する発明を実施す
る際には、製造された遺伝子を含むDNA配列をウイルス
ベクターまたは環状プラスミドDNAべクターに挿入し
て、ハイブリッドベクターを形成し、該ハイブリッドベ
クターは細菌(例えば大腸菌)または酵母細胞(例えばサ
ッカロミセス セレビシエ)などの宿主微生物を形質転
換するのに用いられる。べクターには、宿主微生物にお
ける発現を調節することができるよう適切なプロモータ
ー/レギュレーターDNA配列を備えてもよい。形質転換さ
れた微生物はその後、適切な栄養状態の下で生育され、
本発明のポリペプチド産物を発現する。
【0014】本発明のその他の態様および利点は、下記
の説明を考慮すれば明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】本明細書においてDNA配列または
遺伝子に適用される「製造された」という語は、ヌクレ
オチド塩基の集合によって完全に化学的および酵素的に
合成された産物か、またはこのようにして合成された産
物の生物学的複製に由来する産物を示す。このように、
この語からは、はじめに生物的起源の出発材料が関与す
るcDNA法またはゲノムクローニング法によって「合成さ
れた」産物は除外される。
【0016】アミノ酸を示すために本明細書においては
下記の略号を用いる。アラニンはAla、アルギニンはAr
g、アスパラギンはAsn、アスパラギン酸はAsp、システ
インはCys、グルタミンはGln、グルタミン酸はGlu、グ
リシンはGly、ヒスチジンはHis、イソロイシンはIle、
ロイシンはLeu、リシンはLys、メチオニンはMet、フェ
ニルアラニンはPhe、プロリンはPro、セリンはSer、ト
レオニンはThr、トリプトファンはTrp、チロシンはTy
r、バリンはValである。下記の略号をヌクレオチド塩基
に用いる。アデニンにはA、グアニンにはG、チミンには
T、ウラシルにはU、シトシンにはCである。
【0017】本発明が容易に理解できるように、以下の
表2に、DNAの選択可能なトリプレットヌクレオチド塩
基コドン64個ならびにそれらにより特定される20のアミ
ノ酸および翻訳終止(「停止」)機能の関連を表す。
【0018】
【表2】
【0019】実施例1 この実施例では、単離された植物タウマチンI、植物タ
ウマチンII、および共同所有の米国特許出願第540,634
号の方法に従って産生された組換え体酵母産生タウマチ
ンIの試料各1mgを還元し、カルボキシメチル処理を行
ってスルフヒドリル基すべてを不可逆的にブロックし
た。試料を総タンパク質-SHの10倍モル過剰のジチオス
レイトール(DTT)を用いて窒素下37℃で2時間にわたっ
て、9M尿素、0.1mM EDTA、0.1M トリス塩酸、pH8.0中で
還元した。2時間後、タンパク質スルフヒドリル基を暗
所で30分間にわたって、過剰のヨード酢酸を用いて定量
的に標識付けした。過剰のβ-メルカプトエタノールを
加えることにより反応を止め(quench)、修飾されたタン
パク質を蒸留水に対して透析した後に凍結乾燥させ、次
にトリプシン消化に付した。試料各1mgを50mM炭酸水素
アンモニウム(pH8.0〜8.4)1mlに溶解し、TPCKトリプシ
ン25〜40μgを用いて消化した。各混合液を37℃で12時
間にわたってインキュベートした。トリプシンは、ポリ
ペプチド鎖のリシンおよびアルギニンアミノ酸残基のカ
ルボキシ末端側で鎖を切断するように作用する。各アリ
コート100μgを取り出して凍結乾燥させた。
【0020】次に、乾燥した各アリコートを、100容量
部のピリジン、8容量部の酢酸および892部の水からなる
電気泳動緩衛液10μl中に溶解した。試料を薄層クロマ
トグラフィープレートの底から3 cmのところの中央部に
置き、水道水で冷却しながら、400ボルトの電気泳動条
件で120分間電気泳動を行つた。電気泳動の後、クロマ
トグラフィープレートを一晩風乾させ、次に100容量部
のブタノール、15容量部の酢酸および38容量部の水から
なるクロマトグラフィー緩衝液で展開させた。上昇クロ
マトグラフィーを室温で4時間行い、次にプレートを風
乾させた。
【0021】プレートが乾燥した後、10mgのフルオレサ
ミンを1mlのピリジンおよび100mlのアセトンに溶解した
フルオレサミン溶液をプレートに噴霧した。この溶液は
ポリペプチドの第一級アミンと反応して強い蛍光を発す
る。植物タウマチンIおよび植物タウマチンIIのトリプ
シン消化物の二次元簿層電気泳動マップおよびクロマト
グラフィーマップは、予想どおり幾つかのペプチドの部
位で異なっていた。アミノ酸配列分析により、これらの
違いが2つのタンパク質の間のアミノ酸残基の違いに対
応することを確認した。予想に反して、植物タウマチン
Iおよび組換え体酵母産生タウマチンIのトリプシン消
化物の二次元マップは異なることが明らかになった。一
般に、植物タウマチンIおよび組換え体タウマチンI双
方からの、殆どのトリプシンペプチドの相対的二次元部
位は重ねることができた。2つのタンパク質のペプチド
マップを比較すると、ペプチドの電気泳動移動度に1つ
の大きな差異が見られた。各クロマトグラムからの特異
的なペプチドを1N HCLで溶離して凍結乾燥させ、次にAp
plied Biosystemsのモデル470Aタンパク質シーケンサー
を用いて配列を決定した。下記の配列が推定された。
【0022】
【表3】
【0023】実施例2 この実施例では、実施例1の方法に基づく、還元および
カルボキシメチル化した植物タウマチンI、植物タウマ
チンII、および組換え体酵母産生タウマチンIのトリプ
シン消化物の試料各50ngを、Altex C-18ゲルカラムを用
いて逆相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析し
た。アセトニトリルを増加濃度勾配(3〜50%)で用い
て、トリプシンフラグメントを60分間にわたって溶離し
た。60分後、アセトニトリル勾配を5分間のあいだに50
%から100%に上げてから、カラムを100%のアセトニト
リルで10分間洗い、次に濃度を0%アセトニトリルに下
げた。全てのタウマチン試料のプロファイルにおいて、
約15の大きいピークが確認された。植物タウマチンIと
植物タウマチンIIの溶離プロファイルは非常によく似て
いたが、但しこの2つのアミノ酸残基の既知の差異に起
因する小さい差異があった。植物タウマチンIおよび組
換え体酵母産生タウマチンIも非常に似ていたが、ただ
1つの例外があった。32%のアセトニトリルで溶離した
植物タウマチンIの15番目の大きなピークは、組換え体
酵母産生タウマチンIでは29.9%にシフトしていた。
【0024】実施例3 この実施例では、実施例2において植物タウマチンIか
ら15番目の大きいピークに(32%のアセトニトリルで)溶
離したトリプシンペプチドを、Applied Biosystemsのモ
デル470Aタンパク質シーケンサーを用いて分析し、その
アミノ酸配列を決定した。スピン真空乾燥した15番目の
トリプシンペプチドの試料3μgを、100%トリフルオロ
酢酸35μlに再懸濁した。植物タウマチンI、および29.
9%のアセトニトリルで溶離した組換え体酵母産生タウ
マチンI画分のペプチド配列を分析した結果、第3表に
示した配列が確認された。
【0025】植物タウマチンIから単離されたトリプシ
ンペプチドは、1つの例外を除いて、Iyengar等が発表
した、アミノ酸残基107から出発してアミノ酸残基119ま
で続く植物タウマチンIの配列の12番目のトリプシンペ
プチドに一致する。植物タウマチントリプシンペプチド
の7番目の部位におけるアミノ酸残基はアスパラギン酸
(Asp)であったが、一方、Iyengar等が確認したのはアス
パラギン(Asn)であった。
【0026】実施例4 この実施例では、Sigma Chemical Co.より入手した植物
タウマチンIと、別の未確認の植物タウマチン類似体の
試料を実施例2の技法に基づいて消化し、逆相高性能液
体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した。植物タウマチ
ンIおよび植物タウマチン類似体の溶離プロファイル
は、1個のフラグメントに関して異なっていた。このフ
ラグメントはタウマチンIポリペプチドの30番目から49
番目までのアミノ酸残基まで延びるものであった。タウ
マチンIポリベプチドにおいては、46番目の残基はアス
パラギンであるのに対し、類似体のそれはリシンである
ことが分かった。113番目の部位のアミノ酸残基はいず
れのポリペプチドもアスパラギン酸であることが確認さ
れた。
【0027】実施例5 この実施例では、プラスミドpING54を下記の3つのプラ
スミドから構築した。pING1−この構築はJohnston等、G
ene, 34, 137-145 (1985)に記載されている。pUC8 −
これはMessing and Viera, Gene, 19, 269-276 (1982)
に記載されており、また市販されている。pING301−Iye
ngar等の配列に基づくタウマチンIの全体の配列を備え
るプラスミドで、その構築は共有の米国特許出願第540,
634号の実施例5に記載されており、具体的には、表4
〜6に示す、[Asn113]タウマチンIの全遺伝子配列を包
含するものであり、表4〜6中の1〜6の部分(A部
分)の二本鎖を含むプラスミドであるpING256、7〜11
の部分(B部分)の二本鎖を含むプラスミドであるpING
270、及び12〜14の部分(C部分)の二本鎖を含むプラ
スミドであるpING285から作製した。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】前記pING1プラスミドをXmnI制限酵素で消
化し、2つのBamHI制限酵素部位を有する第1のフラグ
メントおよびユニークなNdeI制限酵素部位を有する第2
のフラグメントを得た。次に第2のフラグメントを制限
酵素BglIで切断して、アンピリシン耐性遺伝子およびPs
tI部位を持つ第3のフラグメントを作り、それを除去し
た。次に、制限酵素BglIおよびXmnIを用いてpUC8からア
ンピリシン耐性フラグメントを分離したが、このアンピ
リシン耐性フラグメントは除去されたpINGIフラグメン
トに似ているが、PstI部位が欠失しているものである。
次に、T4 DNAリガーゼを用いて、pUC8アンピシリン耐性
フラグメントを、pING1から得た第1および第2のフラ
グメントと連結させ、pJHL57と名付けたプラスミドを作
った。このプラスミドを制限酵素BamHIおよびNdeIで消
化し、アンピシリン耐性遺伝子と、第1および第2のpI
NG1フラグメントの非連続部分とを有するフラグメント
を得た。プラスミドpING301は制限酵素BamH1およびNdeI
で切断し、Iyengar等の配列に基づく[Asn113]タウマチ
ンIの配列暗号を持つフラグメントを得た。そして、pI
NG301 BamHI/NdeIフラグメントを、pJHL57からのBamHI/
NdeIフラグメントに連結させて、タウマチン遺伝子を包
含するプラスミドpING54を形成した。
【0032】実施例6 この実施例では、Iyengar等の配列に基づく[Asn113]タ
ウマチンIの遺伝子暗号を特定部位の突然変異誘発によ
って、[Asp113]タウマチンI類似体の暗号に変えた。ヌ
クレオチド配列が、(5'-GAGAGAAGTCCATTGGAAC-3')であ
る突然変異誘発プライマーを化学的に合成し、トリエチ
ルアミン重炭酸塩の10mM 溶液中でSephadex G-50カラム
に通した。次に、突然変異誘発プライマーを含む画分
を、2種の緩衝液を用いてHPLC C18カラムにかけたが、
前述の2種の緩衝溶液は、10mM トリエチルアミン(緩衝
液A)と、いま一つは10mM トリエチルアミンと50%アセ
トニトリル(緩衝液B)である。突然変異誘発プライマー
フラグメントは、44%の濃度の緩衝液Bで溶離した。ピ
ーク画分を集めて乾燥させ、80%酢酸溶液200μl中に、
23℃で30分間にわたって再懸濁した。画分をスピン真空
乾燥させて、200μlの水に再懸濁し、2度目のスピン真
空乾燥を行った後、50μlの水に再懸濁した。次に、こ
の溶液1μl(約70μg/ml)を10μlの容量のT4キナーゼで
処理した。
【0033】同時に、実施例5に記載したプラスミドpI
NG54を制限酵素XhoIで消化し、次に4種類のデオキシリ
ボヌクレオチド三リン酸(dNTP)が全て存在するもとで、
T4 DNAポリメラーゼを用いて平滑末端にし、さらに制限
酵素BamHIで消化して、[Asn113]タウマチンの暗号を持
つ約630塩基対のフラグメントを得た。次にこのフラグ
メントを、制限酵素PstIで処理済の市販されているファ
ージM13 mp10[Messing,J., Methods in Enzymology,Vo
l.101 pp.20-78 (1983)に記載されている]複製型分子に
連結させ、T4 DNAポリメラーゼで平滑末端処理した後、
制限酵素BamHIで切断した。タウマチン遺伝子の所望の
挿入部を含むM13ファージは、「M13 mp10-タウマチン」
と名付けた。
【0034】突然変異誘発プライマーフラグメントを分
離した後、M13 mp10-タウマチンDNA1μgの溶液1μlと、
2μlのキナーゼ処理したプライマー混合液とを、70mMト
リス塩酸、pH7.5、70mM MgCl2、500mMNaClおよび9μlの
H2Oから成る10×重合緩衛液1μlと共に混合した。この
溶液を65℃まで15分間加熱した時点で、加熱ブロックの
エレメントの電源を切り、試験管を入れたままで放置し
て室温まで冷却した。
【0035】0.1M DTT 1μl、25mM dNTP 1μlおよびDNA
ポリメラーゼIのクレノウフラグメント(Klenow Fragme
nt) 2単位を10μlの水に加えて、23℃で30分間インキュ
ベートしてプライマーの延長を行った。100 mM ATP 1μ
lおよびT4リガーゼ0.5μlを加え、混合液を15℃で6時間
インキュベートした。大腸菌株71.18細胞[Gronenbron,
B.,Mol. Gen. Genet., Vol.148, pp.243-250 (1976)、J
M101 (ATCC No.33876)のようないずれの大腸菌F+菌株も
適当である]のトランスフェクションを行った結果、翌
日、約300のプラークが見られた。発表されているプロ
トコール[Maniatis等、「分子のクローニング、実験室
マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manua
l), Cold Spring Habor Laboratory, 1982]に基づい
て、32P標識づけを行った突然変異誘発プライマーをプ
ローブとして用いてプラークハイブリッド法(plaque hy
bridization)を行った。次に62℃(融解温度よりも6℃高
い温度)で洗浄して、フィルターから余分なプローブ分
子を取り除いた。オートラジオグラフィーによって、12
個の確実なハイブリッド形成プラークが確認された。確
実なプラークのうちの1つを選択して105倍に希釈した
後、1lあたり15gのトリプトン、10gの酵母エキスおよび
5gのNaClを含んだTYEプレート上に再び置いた。更にハ
イブリダイゼーションを行い、配列確認のために2つの
確実なプラークを選択した。いずれのプラークも[Asp
113]タウマチンI類似体の突然変異遺伝子暗号の所望の
配列を呈した。そこでファージの1つを「M13 mpl0-タウ
マチン-D」と名付けた。
【0036】実施例7 この実施例では、実施例6に記載したファージM13 mpl0
-タウマチン-Dを、制限酵素EcoRIおよびHindIIIで消化
し、pING52をEcoRIおよびHindIIIで消化して得られた長
いフラグメントに連結した。ここで得られたプラスミド
をpKS-5-2と名付けた。
【0037】前記pING52は、Iyengar等の配列に基づく
タウマチンIの完全な配列および短くなったPGKプロモ
ーターを含み、その構築は、共有且つ係属中の米国特許
出願第540,634号の実施例10ならびに係属中の米国特許
出願第797,477号(代理人の事件整理番号弟A2612-11048
5番)の「短縮ホスホグリセリン酸キナーゼプロモータ
ー」("Shortened Phosphoglycerate Kinase Promoter")
に記載されており、具体的には以下の通りである。すな
わち、酵母内でタウマチン遺伝子を発現させるために、
発表されているPGKプロモーター配列[Dobsonら、Nucle
ic Acid Res.10, 2625-2637(1982)]に相補的な17マ
ーの合成プローブでのコロニーハイブリダイゼーション
を用いて、酵母ゲノムライブラリーからサッカロミセス
セレビシエ由来のPGK遺伝子を単離した。PGK遺伝子を
含む3 kbのHindIIIフラグメントを、E. coli. pBR322へ
とサブクローニングし、ハイブリッドプラスミドpGK-p
を作製した。その後、MboIIを用いてpGK-pを消化して、
pGK-pからPGKプロモーターの近接端部を含む218 bpのMb
oIIフラグメントを得た。このフラグメントを、T4 DNA
ポリメラーゼと反応させて、平滑末端を作り、BclIで消
化して平滑末端としたpING250に連結した。その結果得
られたプラスミドpING51は、PGKプロモーターの5'端部
のみに再び作ったMboII制限酵素部位を含むものであっ
た。プラスミドpING51をMboIIで再び消化し、T4 DNAポ
リメラーゼで処理して平滑末端を作った。平滑末端とし
MboII制限酵素部位でBamHIリンカーを付けた後、pING
51をEcoRIで消化してPGKプロモーター-タウマチン(A
部分)配列を取り出し、次いでそれをBamHIおよびEcoRI
で消化したpING301につないだ。このようにして得られ
たプラスミドpING52は、タウマチンの完全な配列を含ん
でいた。
【0038】次に、前記pKS-5-2プラスミドをBamHIおよ
XhoIで消化し、850塩基対のタウマチン暗号配列を、B
amHIおよびXhoIで消化したpING58に連結した。得られた
プラスミドは、[Asp113]タウマチンIのための配列およ
び短縮PGKプロモーターおよびPGKターミネーターを有す
るもので、pING407と名付けた。前記pING58は、PGKター
ミネーター配列を含むプラスミドであり、その構築は共
有の米国特許出願第540,634号の実施例10に説明されて
いる。すなわち、前記したプラスミドpING52をBamHIで
消化し、T4 DNAリガーゼを用いて端部を埋め、EcoRIで
消化して、5'末端に平滑末端及び3'末端にEcoRI粘着末
端を含むPGKプロモーター−タウマチン(A部分)フラ
グメントを作製した。pPGK-pをXbaIで消化し、T4 DNAポ
リメラーゼで処理して端部を埋め、EcoRIで消化して、
それにより、プラスミドの完全なPGK構造遺伝子の部分
を取り出した。消化したpPGK-pにPGK-プロモーター−タ
ウマチン(A部分)フラグメントを挿入してpING55aを
作り、かくしてこれはタンデムにPGKプロモーターを含
むものであった。2箇所に存在するプロモーター領域の
間に、大腸菌におけるin vivo組換えで欠失を作製し、
タウマチン遺伝子の5'端からすぐ上流に完全なPGKプロ
モーターを配置した。代表的なクローンをpING56aを名
付けたが、これはタウマチン遺伝子のA部分のみを含ん
でいた。PGKプロモーター-タウマチン(A部分)フラグ
メントを、BamHI/EcoRI二重消化でpING56aから取り出
し、pING52の同じ制限酵素部位につないで、その結果、
完全なPGKプロモーターおよびBamHI/XhoIフラグメント
上の転写活性を有するタウマチン遺伝子を含むプラスミ
ドpING57を得た。このBamHI/XhoIフラグメントを受ける
大腸菌−酵母シャトルベクターを作るため、プラスミド
pPGK-pをBglII及びEcoRIで消化し、T4 DNAポリメラーゼ
で処理して、平滑末端を作った。XhoIリンカーを付け
て、プラスミドを再連結し、それを大腸菌株MC1061へと
形質転換してpING53を作製したが、ここでPGKターミネ
ーターは、XhoIとHindIIIの制限酵素部位の間に位置し
た。PGKターミネーターおよびpBR322 DNAの190塩基対を
含むBamHI/HindIIIフラグメントは、次いで、酵母−大
腸菌シャトルベクターpJDB209[Molecular Genetics in
Yeast、von Wettsteinら、編(コペンハーゲン、198
1)に掲載の、Beggs,J., "Multicopy Yeast Plasmid Ve
ctors" ]に、BamHI及びHindIII制限酵素部位でつな
ぎ、pING58を作製した。
【0039】実施例8 この実施例では、Iyengar等の配列に基づく[Asn113]タ
ウマチンIの遺伝子暗号を製造遺伝子配列を挿入するこ
とによって変え、アミノ末端から46番目のアミノ酸残基
においてアスパラギンの替わりにリシンの暗号付けを行
った。アスパラギンの代わりに、リシンの暗号を持つヌ
クレオチド配列(CAAGGGTGGTAA)を有する12塩基対プロー
ブを化学的に合成して、さらに両端に活性KpnIおよびBg
lII 制限酵素部位がある20塩基対の相補的フラグメント
を合成した(CATGGTTCCCACCATTCTAG)。
【0040】プラスミドpING52をKpnIおよびBglII制限
酵素およびT4リガーゼで処理し、12塩基対ならびに20塩
基対鎖から成る20塩基対の2本鎖オリゴマーを、タウマ
チン暗号領域に挿入して、プラスミドpING141を作つ
た。pING52クローンとは1塩基対が異なるpING141クロ
ーンは、コロニーハイブリダイゼーションを用いて確認
した。12塩基配列は、pING52クローンではなくpING141
クローンを37℃で確実にハイブリッド形成させるための
プローブとして用いた。そしてクローンの配列を調べ、
Asn46からLys46に代わったことを確認した。
【0041】実施例9 この実施例では、[Lys46]タウマチンI類似体および[As
p113]タウマチンI類似体の暗号を持つ遺伝子の突然変
異の組換え操作を行って、アミノ末端から46番目のアミ
ノ酸残基がリシンであり且つアミノ末端から113番目の
アミノ酸残基がアスパラギン酸である[Lys46, Asp113]
タウマチンI類似体の暗号を持つ遺伝子を形成した。上
記の実施例8に記載した[Lys46]タウマチンI類似体の
配列の暗号を持つプラスミドpING141を、EcoRIおよびHi
ndIIIで消化し、タウマチン暗号配列を、部位89のグル
タミン酸残基と部位137のリシン残基の間で開裂させ
た。また同時に、実施例6に記載され且つ[Asp113]タウ
マチンI類似体の略号を持つファージM-13 mp 10-タウ
マチン-Dを、制限酵素EcoRIおよびHindIIIで消化し、そ
の配列の対応部位を分離した。次にT4 DNAリガーゼを用
いて、M-13 mp10-タウマチン-D フラグメントを、pING1
41配列をEcoRIおよびHindIIIで消化して得た長いフラグ
メントの中に連結し、[Lys46,Asp113]タウマチンI類似
体の暗号を持つプラスミドpKS-6を形成した。配列が(GA
GAGAAGTCCATTGGAAC)であるプローブを用いるコロニーハ
イブリッド法の手順によって、pKS-6プラスミドを精製
した。
【0042】次に、pKS-6プラスミドをBamHIおよびXhoI
で消化し、850塩基対のタウマチン暗号配列を、BamHIお
よびXhoIで消化したpING58内に連結した。得られたプラ
スミドは、[Lys46, Asp113]タウマチンIの配列および
短縮PGKプロモータ配列、およびPGKターミネーター配列
を有し、pING406と名付けた。
【0043】実施例10 この実施例では、[Asp113]タウマチンIの暗号を持つプ
ラスミドpING407を、普通酵母菌株AH22 [ATCC 38626]内
に形質転換した。このプラスミドを持つ酵母菌株をSD
(-)ロイシン培地、即ち、アミノ酸を含まない窒素塩
基、2%グルコース、ロイシンを含まないアミノ酸サプ
ルメントならびにプリンおよびピリミジンサプルメント
から成る合成完全培地で培養した。その理由は、グルコ
ースを唯一の炭素源として細胞が増殖される場合は、プ
ラスミド内のPGKプロモーターが構成的(constitutive)
となるからである。プラスミドpING407を持つ単一コロ
ニー酵母形質転換体を15mlのSD(-)ロイシンブロスに接
種し、激しく振りながら30℃で飽和するまで培養した(A
600nm:約2.1)。飽和培地を溶解する前に、氷で予備冷却
し、PBSで2回洗浄した。
【0044】1mlの溶解緩衝液(20mM トリス-C1、1%SD
S、pH7.2)を、上記のように調製した細胞各0.5gに加
え、懸濁液を10分間煮沸して細胞を破損させた。次に試
料を14000 × gで遠心分離し、上清から不純物を取り除
いた。続いてこれを15%非連続SDS-ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動(SDS-PAGE)によって分析した。組換え体タ
ウマチンは、タウマチン標準試料の共泳動によって確認
され、また結晶状ウシ血清アルブミンを標準試料とする
Lowry等、J. Biol. Chem., 193, 265-275 (1951)の方法
の変法によって測定した。
【0045】上記の操作によって分離された組換え体[A
sp113]タウマチンIは、変性しており、生物学的に不活
性の形態であり、甘くなかった。次にこの物質を、共有
且つ係属中の米国特許出願第797,473号(米国特許第4,76
6,205号)の「生物学的に活性のある形態で組換え体ポリ
ペプチドを分離する方法」(Methods for Isolation of
Recombinant Polypeptides in Biologically Active Fo
rms)の再生手順で処理した。すなわち、組換え体タウマ
チンを、8 M尿素、0.2 M β-メルカプトエタノールおよ
び0.1 Mトリス塩酸緩衝液(pH 9)に溶解し、37℃にて2
時間還元、および変性した。この溶液を、6 M尿素、50
mMトリス塩酸緩衝液(pH 9)および50 mMシステアミン
で平衡化したSephadex Gー25ゲル濾過カラムに付した。
カラムから溶出したタウマチンのピークの画分を集め、
濃縮し、室温に3時間放置した。このタウマチン濃縮液
を、再びSephadex G-25カラムに付し、溶出したタウマ
チン画分を集めた。この溶出は、280 nmにて光学密度を
測定することでモニターした。次いで、得られたタウマ
チンに50 mMトリス塩酸緩衝液(pH 8)および2 mMシス
テインを含有する再生用溶液を20μg/mlの濃度となるよ
うに加えて、4℃にて一晩インキュベートした。その
後、0.1M NH4HCO3溶液にタウマチン溶液を3時間透析
し、引き続き、水に対して6時間、水を5回交換しなが
ら、透析を続けた。この再生手順により、材料の一部は
天然のコンフォメーションにうまく再生され、濃縮する
と甘味を呈することが明らかになった。
【0046】実施例11 この実施例では、[Lys46, Asp113]タウマチンIの暗号
を持つプラスミドpING406を、普通酵母菌株AH22 [ATCC
38626]内に形質転換した。このプラスミドを持つ酵母菌
株をSD(-)ロイシン培地、即ち、アミノ酸を含まない窒
素塩基、2%グルコース、ロイシンを含まないアミノ酸
サプルメントおよびプリンならびにピリミジンサプルメ
ントから成る合成完全培地で培養した。その理由は、グ
ルコースを唯一の炭素源として細胞が増殖される場合
は、プラスミド内のPGKプロモーターが構成的となるか
らである。プラスミドpING407を持つ単独コロニー酵母
形質転換体を15mlのSD(-)ロイシンブロスに接種し、激
しく振りながら30℃で飽和するまで培養した(A600nm:約
2.1)。溶解に先立って、飽和培地を氷で予備冷却し、PB
Sで2回洗浄した。
【0047】1mlの溶解緩衝液(20mM トリス-C1、1%SD
S、pH7.2)を上記のように調製した細胞各0.5gに加え、
懸濁液を10分間煮沸して細胞を破損させた。次に試料を
14000× gで遠心分離し、上清から不純物を取り除い
た。続いてこれを15%非連続SDS-ポリアクリルアミドゲ
ル(SDS-PAGE)を用いる電気泳動によって分析した。タウ
マチン標準試料の共泳動によって組換え体タウマチンが
確認され、また結晶状ウシ血清アルブミンを標準試料と
したLowry等、J. Biol.Chem., 193, 265-275 (1951)の
方法の変法によって測定した。
【0048】上記の操作によって分離された組換え体[L
ys46, Asp113]タウマチンIは、変性しており、生物学
的に不活性の形態であり、甘くなかった。次に、この物
質を、実施例10に記載したと同様の再生手順で処理し
た。その結果、物質の一部はその天然のコンフォメーシ
ョンにうまく再生され、濃縮をしなくとも甘味を呈する
ことがわかった。
【0049】前述の説明を考察すれば当業者には本発明
の数多くの変更および改良が容易であろうと思われる。
一例として、前述で説明した実施例は、DNA配列の特定
部位の突然変異誘発を行って、5'-AAC-3'コドン特定ア
スパラギンを5'-GAC-3'コドン特定アスパラギン酸に代
えるものであるが、適当なアスパラギン酸残基を5'-GAT
-3'によって暗号付ける本発明の[Asp113]タウマチンI
遺伝子を作ることも可能である。したがって、本発明は
下記の特許請求の範囲によってのみ限定されるものであ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、砂糖の代用物、食品添
加物、甘味受容体プローブ、および味覚応答を更に解明
するためのツールなどとして用いることができる、タウ
マチンの類似体を、多量に且つ純粋なかたちで供給する
ことを可能とする、タウマチン類似体のペプチドの製造
法が提供される。
【0051】すなわち、請求項1記載の発明である、タ
ウマチンI類似体の製造法であって、タウマチンI類似
体の合成を司る遺伝子を含む、生物学的に機能するDNA
を用いて形質転換した微生物を適切な栄養状態のもとで
増殖する工程を含み、且つ前記タウマチンI類似体が、
下記アミノ酸配列、すなわち; Ala Thr Phe Glu Ile Val Asn Arg Cys Ser Tyr Thr VaL Trp Ala Ala Ala Ser Lys Gly Asp Ala Ala Leu Asp Ala Gly Gly Arg Gln Leu Asn Ser Gly Glu Ser Trp Thr Ile Asn Val Glu Pro Gly Thr X46 Gly Gly Lys Ile Trp Ala Arg Thr Asp Cys Tyr Phe Asp Asp Ser Gly Ser Gly Ile Cys Lys Thr Gly Asp Cys Gly Gly Leu Leu Arg Cys Lys Arg Phe Gly Arg Pro Pro Thr Thr Leu Ala Glu Phe Ser Leu Asn Gln Tyr Gly Lys Asp Tyr Ile Asp Ile Ser Asn Ile Lys Gly Phe Asn Val Pro Met X113 Phe Ser Pro Thr Thr Arg Gly Cys Arg Gly Val Arg Cys Ala Ala Asp Ile Val Gly Gln Cys Pro Ala Lys Leu Lys Ala Pro Gly Gly Gly Cys Asn Asp Ala Cys Thr Val Phe Gln Thr Ser Glu Tyr Cys Cys Thr Thr Gly Lys Cys Gly Pro Thr Glu Tyr Ser Arg Phe Phe Lys Arg Leu Cys Pro Asp Ala Phe Ser Tyr Val Leu Asp Lys Pro Thr Thr Val Thr Cys Pro Gly Ser Ser Asn Tyr Arg Val Thr Phe Cys Pro Thr Ala で示され、該配列中のX46のアミノ酸がAsnまたはLysの
いずれかであり、X113のアミノ酸がAspであるアミノ酸
配列から構成されていることを特徴とするタウマチンI
類似体の製造法、請求項2記載の発明である、請求項1
記載の発明において微生物が大腸菌であるタウマチンI
類似体の製造法、ならびに請求項3記載の発明である、
請求項1記載の発明において微生物がサッカロミセス
セレビシエであるタウマチンI類似体の製造法が提供さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:865) (72)発明者 ゴーシュ−ダスティダール プラディップ アメリカ合衆国 90025 カリフォルニア ロス アンジェルス グランヴィル ア ベニュー 1755 ナンバー 9

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タウマチンI類似体の製造法であって、
    タウマチンI類似体の合成を司る遺伝子を含む、生物学
    的に機能するDNAを用いて形質転換した微生物を適切な
    栄養状態のもとで増殖する工程を含み、且つ前記タウマ
    チンI類似体が、下記アミノ酸配列、すなわち; Ala Thr Phe Glu Ile Val Asn Arg Cys Ser Tyr Thr VaL Trp Ala Ala Ala Ser Lys Gly Asp Ala Ala Leu Asp Ala Gly Gly Arg Gln Leu Asn Ser Gly Glu Ser Trp Thr Ile Asn Val Glu Pro Gly Thr X46 Gly Gly Lys Ile Trp Ala Arg Thr Asp Cys Tyr Phe Asp Asp Ser Gly Ser Gly Ile Cys Lys Thr Gly Asp Cys Gly Gly Leu Leu Arg Cys Lys Arg Phe Gly Arg Pro Pro Thr Thr Leu Ala Glu Phe Ser Leu Asn Gln Tyr Gly Lys Asp Tyr Ile Asp Ile Ser Asn Ile Lys Gly Phe Asn Val Pro Met X113 Phe Ser Pro Thr Thr Arg Gly Cys Arg Gly Val Arg Cys Ala Ala Asp Ile Val Gly Gln Cys Pro Ala Lys Leu Lys Ala Pro Gly Gly Gly Cys Asn Asp Ala Cys Thr Val Phe Gln Thr Ser Glu Tyr Cys Cys Thr Thr Gly Lys Cys Gly Pro Thr Glu Tyr Ser Arg Phe Phe Lys Arg Leu Cys Pro Asp Ala Phe Ser Tyr Val Leu Asp Lys Pro Thr Thr Val Thr Cys Pro Gly Ser Ser Asn Tyr Arg Val Thr Phe Cys Pro Thr Ala で示され、該配列中のX46のアミノ酸がAsnまたはLysの
    いずれかであり、X113のアミノ酸がAspであるア
    ミノ酸配列から構成されていることを特徴とするタウマ
    チンI類似体の製造法。
  2. 【請求項2】 前記微生物が大腸菌(Eschelichia Col
    i)である請求項1記載のタウマチンI類似体の製造法。
  3. 【請求項3】 前記微生物が、サッカロミセス セレビ
    シエ(Saccharomyces cerevisiae)である請求項1記載
    のタウマチンI類似体の製造法。
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