JPH08288611A - サーマルヘッドの製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドの製造方法

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JPH08288611A
JPH08288611A JP11666395A JP11666395A JPH08288611A JP H08288611 A JPH08288611 A JP H08288611A JP 11666395 A JP11666395 A JP 11666395A JP 11666395 A JP11666395 A JP 11666395A JP H08288611 A JPH08288611 A JP H08288611A
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JP
Japan
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photoresist
insulating substrate
metal film
mask pattern
reflectance
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JP11666395A
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English (en)
Inventor
Shimizu Sagawa
清水 佐川
Tsutomu Ishii
努 石井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォトレジストに形成されたレジストパタ−
ンを利用してサーマルヘッドの発熱抵抗体を形成する工
程において、フォトレジストの下面に反射率の異なる複
数の膜が存在する場合でも、フォトレジストの露光に用
いるマスクパタ−ン形状の、現像後のフォトレジストパ
タ−ンへの反映度を均一にし、所望のマスクパタ−ン形
状を精度よく反映させた発熱抵抗体を簡易に形成する方
法を得る。 【構成】 発熱抵抗体の形成に際して、フォトレジスト
8の下面に存在するグレーズ層2またはグレーズ層2の
上部に形成された個別電極3および共通電極4のうち、
フォトレジスト8を露光する光に対して反射率が高いグ
レーズ層2の表面粗度を低下させる処理を行う、または
焼成時に必要な酸素量を減少させて焼成を行うことによ
って、両者の反射率を近い値に設定し、同一露光による
フォトレジスト8の吸収する光線量の差を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絶縁基板上の一部に金
属膜を形成し、絶縁基板および金属膜上に同一のフォト
レジストを塗布し、このフォトレジストをパタ−ン露
光、現像することによって形成されるレジストパタ−ン
を利用して、パタ−ン導電膜を絶縁基板および金属膜上
に形成する方法に関し、特に、サーマルヘッドの発熱抵
抗体を均一な矩形状に形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリやプリンタ装置等の
記録部に使用されている厚膜型サ−マルヘッドは、例え
ば図5(a)、(b)、(c)に示すように、絶縁体基
板1上にさらに絶縁基板であるグレ−ズ層2を形成し、
その上部に金属膜からなる複数の個別電極3、共通電極
4を所定の間隔で交互に形成し、各共通電極4を共通電
極本体部6で接続し、個別電極3および共通電極4上の
一部を覆うように帯状の発熱抵抗体5′を形成し、さら
に全体を絶縁性のオ−バ−グレ−ズ層7で被覆して構成
されている。尚、図5(a)は、オ−バ−グレ−ズ層7
を省いた状態での厚膜型サ−マルヘッドの一部を示す平
面説明図であり、(b)は(a)のA−A′断面説明
図、(c)は(a)のB−B′断面説明図である。
【0003】グレ−ズ層2は、発熱抵抗体5′で発生し
た熱が下面の絶縁体基板1側に放熱させない材料で構成
され、熱によって印字を行うサ−マルヘッドにおいては
不可欠な構成である。各個別電極3は、それぞれ図示し
ない駆動用ICに接続されており、各共通電極4は、抵
抗値の小さい材料で強化された共通電極本体部6を介し
て図示しない電極に接続されて同一電位を保っている。
駆動用ICから各個別電極3に信号が印加されると、1
つの個別電極3とその両側に配置される二つの共通電極
4との間が選択的に通電し、対応する発熱抵抗体5′の
領域(1ドットに相当)が発熱し、この発熱部に図示し
ない印字ロ−ラの押圧力により接触する感熱記録紙また
はインクフィルムを溶融させて印字を行うものである。
【0004】この厚膜型サ−マルヘッドを用いて高品質
な画像を得るためには、各ドットサイズを均等にするた
め、発熱抵抗体5′を均一な矩形に形成させる必要があ
る。さらに、発熱抵抗体5′を副走査方向幅が従来の数
分の一になるよう形成し、1画素を副走査方向の複数の
ドットで構成し、画素内の複数のドットの面積の和によ
って階調を再現する副走査分割方式を採用して多階調数
の中間調記録を行うためには、発熱抵抗体5′の副走査
方向幅をより狭くして1画素を細分割する必要がある。
この場合、発熱抵抗体5′の抵抗値のばらつきによる印
字品質に与える影響がより深刻になるため、より高精度
で均一な矩形の発熱抵抗体5′を形成させる必要があ
る。
【0005】次に、この厚膜型サ−マルヘッドの発熱抵
抗体5′の形成方法を、図6、図7を参照しながら説明
する。図6(a)、図7(a)は従来の厚膜型サーマル
ヘッドの製造工程を示す平面説明図であり、図6
(b)、図7(b)はそれぞれ図6(a)、図7(a)
のA−A′断面説明図、図7(c)は図7(a)のB−
B′断面説明図である。
【0006】先ず、図6(a)に示すように、絶縁体基
板1上にさらに絶縁基板のグレーズ層2を形成し、その
上部に個別電極3、共通電極4および共通電極本体部6
を金属膜で同時に形成した後、絶縁体基板1上に全体的
にフォトレジスト8を塗布する。次に、発熱抵抗体5′
を形成させる部分をマスクするマスクパタ−ン11を用
いてフォトレジスト8を露光する。
【0007】次に、このフォトレジスト8を現像し、図
7に示すように、フォトレジスト8に開口部12′を形
成する。この開口部12′は、マスクパタ−ン11のよ
うな矩形にはならず、開口幅がグレ−ズ層2面上(図7
(c))に比べて個別電極3および共通電極4上(図7
(b))では広く開いてしまう。一般的に、フォトレジ
ストを露光する際に、その下面に存在する膜の表面粗度
が低い場合、フォトレジストのマスクされていない部分
を通過した光がその膜表面の凸凹に起因して乱反射し、
再びフォトレジストに侵入してマスクされるべきフォト
レジスト部をも露光するという現象が発生する。前述の
開口部12′の形状が矩形でない理由は、表面粗度が低
く反射率の低い個別電極3や共通電極4の金属膜と、表
面粗度が高く反射率が高いグレーズ層2との反射率の差
が大きいため、表面粗度に起因する乱反射が一様に発生
しないからであると推測できる。次に、フォトレジスト
8の開口部12′に発熱抵抗体ペ−ストを埋め込み、フ
ォトレジスト8の開口部12′以外の余分な発熱抵抗体
ペ−ストを取り除いた後焼成して、図5(a)に示す様
に開口部12′と同一形状の発熱抵抗体5′を得る。
【0008】また、グレ−ズ層2の代わりにセラミック
ス層2′を使用した場合は、セラミックス層2′表面の
反射率は金属膜よりも低いので、逆に、開口幅が金属膜
上に比べてセラミックス層2′面上で広い形状の開口部
が形成される。
【0009】このように、フォトレジスト8の開口部1
2′がマスクパタ−ン11の形状を反映した形状に形成
されないため、その開口部12′に形成される発熱抵抗
体5′も同様に開口部12′の形状を反映してしまい、
所望の均一な矩形の発熱抵抗体が得られず、各ドットの
発熱部面積(抵抗値)にばらつきを生じ、高品質な画像
が得られないという問題点があった。特に、副走査分割
方式を採用して中間調記録を行う場合には、高階調数を
得る事が困難になり、またドットの形状が乱れて印字の
むらとなったり、線や図形が不鮮明になるという問題点
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点と類似の
ケ−スとして、従来、金属膜をパタ−ニングするため
に、金属膜上に直接フォトレジストを塗布し、所望のマ
スクパタ−ンを用いてレジストを露光、現像してレジス
トパタ−ンを形成し、このレジストパタ−ンをマスクと
してエッチング法により金属膜を選択的にエッチングし
て配線パタ−ンを形成する場合に、金属膜表面における
乱反射によりフォトレジストに転写されるパタ−ンがマ
スクパタ−ンに比べ歪んだものとなるため、この歪みが
金属膜にも反映され、金属膜のパタ−ニングの精度、信
頼性を低下させるばかりではなく、製品の歩留まりを低
下させるということがあった。
【0011】この問題点の解決策として、従来開示され
ている方法について以下に説明する。図8は、特開平3
−35239号公報に開示される金属膜のパタ−ニング
工程の断面説明図である。この方法によれば、金属膜2
3とフォトレジスト25の間に反射防止膜24を形成す
ることにより、フォトレジスト25を露光する際にフォ
トレジスト25を通過した光線が反射防止膜24中で弱
められ、金属膜23表面における乱反射を抑制するとい
うものである。しかしこの方法によれば、反射防止膜2
4を新たに塗布、乾燥するので工程の複雑化を招くとい
う問題点があった
【0012】図9は、特開平5−211382号公報に
開示されている厚膜配線基板の製造方法の断面説明図で
ある。この方法によれば、金属膜23′とフォトレジス
ト膜25′の間に、特定の光線の吸収波長領域を有する
色素をド−プした色素ド−プフォトレジスト24′を形
成することにより、フォトレジスト25′を露光する際
にフォトレジスト25′を通過した光線が色素ド−プフ
ォトレジスト24′中で吸収され、金属膜23′表面に
おける乱反射を防止するというものである。しかし、色
素の吸収できる光線の波長領域の範囲が短く、使用する
波長に合った色素を選択して用いなければならないので
応用性に乏しい。また、フォトレジスト中に色素をド−
プしても、光線の反射を十分に吸収できず、乱反射が大
きくフォトレジスト25′のパタ−ンを乱してしまった
り、フォトレジスト25′現像時に色素ド−プフォトレ
ジスト24′が溶けだし易く、レジストパタ−ンの信頼
性が低いという問題点があった。
【0013】また、いずれの方法も金属膜上の光の乱反
射を防止するというもので、上記の厚膜型サ−マルヘッ
ドの発熱抵抗体5′形成時の問題点のような、異なる複
数の膜上に同時にパタ−ンを形成する際の問題点は検討
されていない。
【0014】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、フォトレジストに形成されたフォトレジストパタ−
ンを利用して発熱抵抗体を形成するサーマルヘッドの製
造方法において、フォトレジストの下面に反射率の異な
る複数の膜が存在する場合でも、フォトレジストの露光
に用いるマスクパタ−ン形状の、現像後のフォトレジス
トパタ−ンへの反映度を均一にし、所望のマスクパタ−
ン形状を精度よく反映させた発熱抵抗体を簡易に形成す
る方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、サーマルヘッドの形成に際して、次
のような各工程を備えることを特徴としている。第1の
工程として、絶縁基板上の一部の範囲(領域A)に対し
て表面粗度を低下させる処理を施す。第2の工程とし
て、前記絶縁基板上の前記領域Aの一部の範囲に前記絶
縁基板よりも反射率の低い金属膜を形成する。第3の工
程として、前記絶縁基板上の全体を覆うようにフォトレ
ジストを塗布する。第4の工程として、前記絶縁基板お
よび金属膜のそれぞれ一部を覆い、かつ、前記領域Aよ
りも狭い領域を覆うマスクパタ−ン(または、これを反
転させたマスクパタ−ン)を用いて前記フォトレジスト
を露光する。第5の工程として、前記フォトレジストを
現像して開口部を形成する。第6の工程として、前記フ
ォトレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を埋め込
む。
【0016】請求項2の発明は、サーマルヘッドの形成
に際して、次のような各工程を備えることを特徴として
いる。第1の工程として、絶縁基板上の一部の範囲に前
記絶縁基板よりも反射率の高い金属膜を形成する。第2
の工程として、前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一
部を覆う領域(領域B)に対して表面粗度を低下させる
処理を施す。第3の工程として、前記絶縁基板上の全体
を覆うようにフォトレジストを塗布する。第4の工程と
して、前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆
い、かつ、前記領域Bよりも狭い領域を覆うマスクパタ
−ン(または、これを反転させたマスクパタ−ン)を用
いて前記フォトレジストを露光する。第5の工程とし
て、前記フォトレジストを現像して開口部を形成する。
第6の工程として、前記フォトレジストに形成された開
口部に発熱抵抗体を埋め込む。
【0017】請求項3の発明は、サーマルヘッドの形成
に際して、次のような各工程を備えることを特徴として
いる。第1の工程として、絶縁基板を焼成する際に使用
する酸素量を減少させて焼成する。第2の工程として、
前記絶縁基板上の一部の範囲に前記絶縁基板よりも反射
率の低い金属膜を形成する。第3の工程として、前記絶
縁基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗布す
る。第4の工程として、前記絶縁基板および金属膜のそ
れぞれ一部を覆うマスクパタ−ン(または、これを反転
させたマスクパタ−ン)を用いて前記フォトレジストを
露光する。第5の工程として、前記フォトレジストを現
像して開口部を形成する。第6の工程として、前記フォ
トレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を埋め込
む。
【0018】請求項4の発明は、サーマルヘッドの形成
に際して、次のような各工程を備えることを特徴として
いる。第1の工程として、絶縁基板上の一部の範囲に前
記絶縁基板よりも反射率の高い金属膜を形成する。第2
の工程として、前記金属膜を焼成する際に使用する酸素
量を減少させて焼成する。第3の工程として、前記絶縁
基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗布する。
第4の工程として、前記絶縁基板および金属膜のそれぞ
れ一部を覆うマスクパタ−ン(または、これを反転させ
たマスクパタ−ン)を用いて前記フォトレジストを露光
する。第5の工程として、前記フォトレジストを現像し
て開口部を形成する。第6の工程として、前記フォトレ
ジストに形成された開口部に発熱抵抗体を埋め込む。
【0019】
【作用】本発明によれば、フォトレジストの下面に存在
する絶縁基板または絶縁基板の上部に形成された金属膜
のうち、フォトレジストを露光する光に対して反射率が
高い方の表面粗度を低下させることによって、両者の反
射率を近い値に設定することができ、フォトレジストを
介して同一の露光を行ったときの光の反射を同等にし、
絶縁基板上と金属膜上におけるマスクパタ−ンの開口部
への反映度を同等にすることができる。
【0020】また、絶縁基板または絶縁基板の上部に形
成された金属膜のうち、フォトレジストを露光する光に
対して反射率が高い方の焼成時に必要な酸素量を減少さ
せて焼成を行うことによって、両者の反射率を近い値に
設定することができ、フォトレジストを介して同一の露
光を行ったときの光の反射を同等にし、絶縁基板上と金
属膜上におけるマスクパタ−ンの開口部への反映度を同
等にすることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る厚膜型サ−マルヘッドの
一実施例について、図1を参照しながら説明する。図1
は厚膜型サ−マルヘッドの一部分の説明図であり、
(a)はオ−バ−グレ−ズ層7を除いた構成の平面説明
図、(b)は(a)のA−A′断面説明図であり、図5
と同一の構成をとる部分については同一符号を付してあ
る。
【0022】厚膜型サ−マルヘッドは、絶縁体基板1上
にさらに絶縁基板であるグレ−ズ層2を形成し、その上
部に複数の個別電極3及び共通電極4を所定の間隔で交
互に形成し、各共通電極4を共通電極本体部6で接続
し、個別電極3および共通電極4上の一部を覆うように
帯状の発熱抵抗体5を形成し、さらに全体を絶縁性のオ
−バ−グレ−ズ層7で被覆して構成されている。
【0023】各個別電極3は、それぞれ図示しない駆動
用ICに接続されており、個別に信号が印加されるよう
になっている。また、各共通電極4は、共通電極本体部
6にそれぞれ接続されており、この共通電極本体部6を
介して図示しない電極に接続されて同一電位を保ってい
る。共通電極本体部6は、電圧降下を抑えるため抵抗値
の小さい材料で強化されている。従って、発熱抵抗体5
は、その下面において、所定の間隔で交互に配置される
複数の個別電極3および共通電極4とそれぞれ接続され
ており、駆動用ICから各個別電極3に信号が印加され
ると、1つの個別電極3とその両側に配置される二つの
共通電極4との間が選択的に通電し、対応する領域の発
熱抵抗体5が発熱部(1ドットに相当)となって発熱
し、この発熱部に図示しない印字ロ−ラの押圧力により
接触する感熱記録紙またはインクフィルムを溶融させて
印字を行うものである。
【0024】次に、本発明の一実施例に係る厚膜型サ−
マルヘッドの発熱抵抗体の形成方法について図1ないし
図4を参照しながら説明する。図2(a)、図3(a)
および図4(a)は、本発明の厚膜型サーマルヘッドの
製造工程の平面説明図であり、図2(b)、図3(b)
および図4(b)はそれぞれ図2(a)、図3(a)お
よび図4(a)のA−A′断面説明図、図4(c)は図
4(a)のB−B′断面説明図である。
【0025】先ず、図2に示す様に、絶縁体基板1を用
意し、この上部にさらに絶縁基板であるグレ−ズ層2を
積層し焼成する。このグレ−ズ層2の上部に形成する個
別電極3および共通電極4としてはメタロ金膜を用いる
が、このメタロ金膜はグレ−ズ層2と比較して表面粗度
が低く光線の反射率が低いので、個別電極3および共通
電極4を形成する前に、反射率の高いグレ−ズ層2表面
上の領域10の範囲をラッピングして荒らし、表面粗度
を低下させる。図において領域10は、後に発熱抵抗体
5を形成する範囲である領域9よりも広い範囲で行う。
ラッピング処理を行う以前のグレ−ズ層2表面の反射率
は90%以上あるが、ラッピングの量を増やすことで4
0%以下まで低下させることができる。
【0026】一方、個別電極3および共通電極4の金属
膜の反射率は、メタロ金膜の積層数1層で50%程度、
3層で10%程度である。メタロ金膜の積層数の増加と
共に光線の反射率は低下していくが、3層以上では光線
の反射率の差異はほとんどなく、積層数が増えても光線
の反射率は変化しない。またメタロ金ペ−ストの金の含
有量にもよるが、3層以上積層することはほとんどない
ので、個別電極3および共通電極4の金属膜の反射率は
10〜50%である。従って、グレ−ズ層2表面のラッ
ピングの量を変化させれば、グレ−ズ層2の反射率を個
別電極3や共通電極4の反射率と同等にすることができ
る。例えばグレ−ズ層2の反射率を40%まで下げた場
合、光線の反射率の差は最大でも30%である。|Rg
−Rm|≦30%(Rg:グレ−ズ層2の反射率、R
m:個別電極3と共通電極4などの金属膜、金属化合物
膜および導電膜の反射率)であれば、フォトレジストを
介してグレ−ズ層2面と金属膜面に同一の露光を行った
ときの光の反射がほぼ同等になり、フォトレジスト8に
吸収される光線の量もほぼ同等にできるので、グレ−ズ
層2上と金属膜上においてマスクパタ−ン11をほぼ反
映したフォトレジスト8の開口部12を形成することが
できる。
【0027】次に、図3に示す様に、個別電極3、共通
電極4および共通電極本体部6を形成した後、フォトレ
ジスト8を絶縁体基板1上の全体に塗布する。次に、発
熱抵抗体5を形成する部分をマスクするマスクパタ−ン
11をフォトレジスト8の上部にセットし、上部の図示
しない露光手段よりフォトレジスト8を露光する。この
時、グレ−ズ層2面と金属膜面の反射率の差は30%以
内であったので、両者の表面上での光の反射状況はほぼ
同等で、フォトレジストに吸収される光線の量もほぼ同
等であった。
【0028】次に、図4に示す様に、フォトレジスト8
を現像して、開口部12を形成した。上記の方法で形成
したフォトレジスト8の開口部12は、グレ−ズ層2上
と個別電極3および共通電極4の金属膜上において、そ
の開口幅の差が、0.5μm以下であり、精度の良い矩
形の開口部12が形成できた。次に、図1に示す様に、
フォトレジスト8の開口部12に発熱抵抗体ペ−ストを
埋め込み、開口部12以外の余分な発熱抵抗体ペ−スト
を取り除いた後焼成し、発熱抵抗体5を形成した。この
発熱抵抗体5は、精度のよい矩形の開口部12の形状を
反映しているため、同様に精度のよい矩形の形状とな
る。
【0029】従って、本実施例により作製された厚膜型
サ−マルヘッドにおいては、各ドット間の発熱面積のば
らつきが抑制されるので、ドット形状が安定して印字ム
ラが減少し、線や図形が鮮明になり、高画質化が可能と
なる。特に、副走査分割方式を用いて中間調記録を行う
場合、発熱抵抗体の副走査幅を細分化しても各ドットの
サイズが均一になるので、高階調記録を行うことができ
る。
【0030】ラッピング以外でグレ−ズ層2の表面粗度
を低下させる方法としては、ライトエッチング、ブラス
ト、ポリシング等がある。ライトエッチングは、グレ−
ズ層2をフッ酸やフッ酸を含む酸に浸して表面粗度を低
下させる方法である。ライトエッチングは、個別電極3
と共通電極4を形成する前に行えば、用いる金属膜、金
属化合物膜および導電膜が制限されない。例えば、金、
銀、銅、ニッケル、クロムやITO(インジュウムチン
オキサイド)などの透明導電膜などを電極として使用す
ることができる。
【0031】また、ブラスト方法は、サンドブラスト、
ショットブラスト、グリットブラスト、ウエットブラス
ト等がある。ブラスト方法とは、堅い粒子を高圧で金属
表面に吹きつけて、スケ−ル、さび、塗膜などを除去
し、清浄するものであるが、グレ−ズ層2の表面粗度を
低下させるためには、ブラストに用いる粒子の硬度と吹
きつけ圧を、その相互関係で選定する。ブラストに用い
る粒子は、グレ−ズ層2より高い硬度で、硬度差の少な
い粒子が好ましく、また、低圧で吹きつけた方が反射率
が緩やかに低下する。
【0032】本発明の個別電極3および共通電極4とし
ては、メタロ金膜に限らず他の金属膜、金属化合物膜お
よび導電膜を用いてもよい。また、個別電極3および共
通電極4の材料として、アルミニウム膜や白金膜を使用
した場合には、アルミニウム膜や白金膜は反射率が95
%以上であり、金属膜の方がグレ−ズ層2(反射率90
%以上)よりも反射率が高くなっており、グレーズ層2
の表面粗度を低下させる処理を施さなくても、光線の反
射率の差が小さいので、フォトレジスト8の開口形状に
影響を及ぼさない。
【0033】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。先ず、絶縁体基板1を用意し、この上部にさらに
絶縁基板のセラミックス層2′を形成し、さらにその上
部に複数の個別電極3と共通電極4を交互に形成し、同
時に各共通電極4を接続するように共通電極本体部6を
形成し、電圧降下を抑えるために抵抗値の小さい材料で
強化する。セラミックス層2′面の反射率は5〜10%
である。個別電極3や共通電極4の金属膜は、メタロ金
膜を用いた場合、上述した様に反射率10〜50%なの
で、本実施例においては、反射率の高い個別電極3や共
通電極4の表面粗度を低下させる。
【0034】次に、発熱抵抗体を形成するよりも広い領
域10の範囲を、個別電極3や共通電極4を断線させな
いようにセラミックス層2′面と一緒にラッピングして
荒らし、表面粗度を低下させる。セラミックス層2′面
はラッピングを行っても反射率が殆ど変わらない。個別
電極3や共通電極4としてメタロ金膜を用いた場合、積
層数3層以上ではセラミックス層2′面と反射率が同程
度あり、メタロ金膜積層数1層では50%程度である
が、ラッピング処理によって35%以下まで低下させる
ことができる。|Rm−Rc|≦30%(Rm:個別電
極3と共通電極4などの金属膜、金属化合物膜および導
電膜の反射率、Rc:セラミックス層2′面の反射率)
であれば、フォトレジスト8を介してセラミックス層
2′面と金属膜面に同一の露光を行ったときの光の反射
がほぼ同等になり、フォトレジスト8に吸収される光線
の量もほぼ同等にできるので、セラミックス層2′上と
金属膜上においてマスクパタ−ン11をほぼ反映したフ
ォトレジスト8の開口部12を形成することができる。
以下実施例1と同様に、フォトレジスト8を露光、現像
し、フォトレジスト8に形成された開口部12に発熱抵
抗体ペ−ストを埋め込み、精度のよい矩形形状の発熱抵
抗体5を得ることができる。
【0035】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。絶縁体基板1上に、さらに絶縁基板のグレ−ズを
積層し、グレ−ズの反射率は個別電極3と共通電極4な
どの金属膜の反射率よりも高いので、グレ−ズの焼成に
必要な酸素量の10%以下の酸素量で焼成を行いグレ−
ズ層2を形成する。この様に酸素量を減少させて焼成を
行うと、ラッピングを行ったときと同様に、グレ−ズ層
2の反射率を40%以下まで低下させることができ、個
別電極3や共通電極4としてメタロ金膜を使用した場
合、反射率の差は最大でも30%となる。以下、実施例
1と同様に、フォトレジスト8を露光、現像し、フォト
レジスト8に形成された開口部12に発熱抵抗体ペ−ス
トを埋め込み、精度のよい矩形形状の発熱抵抗体5を得
ることができる。尚、グレ−ズ層2を形成後、個別電極
3や共通電極4として金属膜や金属化合物膜および導電
膜の各種材料を十分な酸素量で焼成しても、グレ−ズ層
2の焼成温度の方が高いので、グレ−ズ層2は酸素量の
影響を受けず反射率は変動しない。
【0036】また、個別電極3および共通電極4の材料
として、アルミニウム膜や白金膜を使用した場合には、
アルミニウム膜や白金膜は反射率が95%以上であり、
金属膜の方がグレ−ズ層2(反射率90%以上)よりも
反射率が高くなっており、グレーズ層2の焼成の際に酸
素量を減少させなくても、光線の反射率の差が小さいの
で、フォトレジスト8の開口形状に影響を及ぼさない。
【0037】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。絶縁体基板1上に、さらに絶縁基板のセラミック
ス層2′を積層し、さらにこの上部に個別電極3や共通
電極4の金属膜を着膜する。この金属膜の反射率はセラ
ミックス層2′の反射率よりも高いので、個別電極3や
共通電極4の金属膜を焼成する際に必要な酸素量の10
%以下の酸素量で焼成を行う。この様に酸素量を減少さ
せて焼成を行うと、ラッピングを行ったときと同様に、
個別電極3や共通電極4の反射率を35%以下に低下さ
せることができ、個別電極3や共通電極4としてメタロ
金膜を使用した場合、セラミックス層2′の反射率との
差は最大でも30%となる。以下、実施例2と同様に、
フォトレジスト8を露光、現像し、フォトレジスト8に
形成された開口部12に発熱抵抗体ペ−ストを埋め込
み、精度のよい矩形形状の発熱抵抗体5を得ることがで
きる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、フォトレジストの下面
に存在する絶縁基板または絶縁基板の上部に形成された
金属膜のうち、フォトレジストを露光する光に対して反
射率が高い方の表面粗度を低下させる処理を行う、また
は、反射率が高い方の焼成時に必要な酸素量を減少させ
て焼成を行うことによって、両者の反射率を近い値に設
定することができ、フォトレジストを介して両者の上部
に同一の露光を行ったときのフォトレジストに吸収され
る光線量の差を減少させ、絶縁基板上と金属膜上におい
てマスクパタ−ン形状を均一に反映した開口部を形成す
ることができる。従って、このフォトレジストの開口部
を使用することによって、マスクパタ−ンを高精度で反
映した形状の発熱抵抗体を簡易に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る厚膜型サ−マルヘッド
の一部を示す説明図であり、(a)は平面説明図、
(b)は(a)のA−A′断面説明図である。
【図2】本発明の一実施例に係る厚膜型サ−マルヘッド
の製造工程を示す説明図であり、(a)は平面説明図、
(b)は(a)のA−A′断面説明図である。
【図3】本発明の一実施例に係る厚膜型サ−マルヘッド
の製造工程を示す説明図であり、(a)は平面説明図、
(b)は(a)のA−A′断面説明図である。
【図4】本発明の一実施例に係る厚膜型サ−マルヘッド
の製造工程を示す説明図であり、(a)は平面説明図、
(b)は(a)のA−A′断面説明図、(c)は(a)
のB−B′断面説明図である。
【図5】従来の厚膜型サ−マルヘッドの一部を示す説明
図であり、(a)は平面説明図、(b)は(a)のA−
A′断面説明図、(c)は(a)のB−B′断面説明図
である。
【図6】従来の厚膜型サ−マルヘッドの製造工程を示す
説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は(a)の
A−A′断面説明図である。
【図7】従来の厚膜型サ−マルヘッドの製造工程を示す
説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は(a)の
A−A′断面説明図、(c)は(a)のB−B′断面説
明図である。
【図8】従来の金属膜のパタ−ニング工程の断面説明図
である。
【図9】従来の厚膜配線基板の製造方法の断面説明図で
ある。
【符号の説明】
1…絶縁体基板、 2…グレ−ズ層、 3…個別電極、
4…共通電極、 5…発熱抵抗体、 6…共通電極本
体部、 7…オ−バ−グレ−ズ層、 8…フォトレジス
ト、 9…発熱抵抗体形成領域、 10…表面粗度低下
領域、 11…マスクパタ−ン、 12…開口部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上の一部の範囲(領域A)に対し
    て表面粗度を低下させる処理を施す工程と、 前記絶縁基板上の前記領域Aの一部の範囲に前記絶縁基
    板よりも反射率の低い金属膜を形成する工程と、 前記絶縁基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗
    布する工程と、 前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆い、か
    つ、前記領域Aよりも狭い領域を覆うマスクパタ−ン
    (または、これを反転させたマスクパタ−ン)を用いて
    前記フォトレジストを露光する工程と、 前記フォトレジストを現像して開口部を形成する工程
    と、 前記フォトレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を
    埋め込む工程と、を具備することを特徴とするサーマル
    ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁基板上の一部の範囲に前記絶縁基板よ
    りも反射率の高い金属膜を形成する工程と、 前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆う領域
    (領域B)に対して表面粗度を低下させる処理を施す工
    程と、 前記絶縁基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗
    布する工程と、 前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆い、か
    つ、前記領域Bよりも狭い領域を覆うマスクパタ−ン
    (または、これを反転させたマスクパタ−ン)を用いて
    前記フォトレジストを露光する工程と、 前記フォトレジストを現像して開口部を形成する工程
    と、 前記フォトレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を
    埋め込む工程と、を具備することを特徴とするサーマル
    ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】絶縁基板を焼成する際に使用する酸素量を
    減少させて焼成する工程と、 前記絶縁基板上の一部の範囲に前記絶縁基板よりも反射
    率の低い金属膜を形成する工程と、 前記絶縁基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗
    布する工程と、 前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆うマスク
    パタ−ン(または、これを反転させたマスクパタ−ン)
    を用いて前記フォトレジストを露光する工程と、 前記フォトレジストを現像して開口部を形成する工程
    と、 前記フォトレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を
    埋め込む工程と、を具備することを特徴とするサーマル
    ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】絶縁基板上の一部の範囲に前記絶縁基板よ
    りも反射率の高い金属膜を形成する工程と、 前記金属膜を焼成する際に使用する酸素量を減少させて
    焼成する工程と、 前記絶縁基板上の全体を覆うようにフォトレジストを塗
    布する工程と、 前記絶縁基板および金属膜のそれぞれ一部を覆うマスク
    パタ−ン(または、これを反転させたマスクパタ−ン)
    を用いて前記フォトレジストを露光する工程と、 前記フォトレジストを現像して開口部を形成する工程
    と、 前記フォトレジストに形成された開口部に発熱抵抗体を
    埋め込む工程と、を具備することを特徴とするサーマル
    ヘッドの製造方法。
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