JPH09111123A - オルガノシロキサン組成物 - Google Patents

オルガノシロキサン組成物

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JPH09111123A
JPH09111123A JP8203834A JP20383496A JPH09111123A JP H09111123 A JPH09111123 A JP H09111123A JP 8203834 A JP8203834 A JP 8203834A JP 20383496 A JP20383496 A JP 20383496A JP H09111123 A JPH09111123 A JP H09111123A
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    • C08L83/12Block- or graft-copolymers containing polysiloxane sequences containing polyether sequences
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料のような微細固形物が液体オルガノシロ
キサン組成物に分散された安定な分散系組成物を提供す
る。 【解決手段】 この分散系組成物は、微細固形物及び微
細なヒュームタイプの補強用シリカを含む固相と、特定
のクラスの液体ジオルガノシロキサン/オキシアルキレ
ンコポリマー及び、希釈剤として、分散された固形物の
密度より低い密度を持つ少なくとも1種の液体オルガノ
シロキサンオリゴマーを含むマトリックス相とを含む、
均質なチキソトロープ性の液、ペースト又はゲルであ
り、このペースト又はゲルは剪断力にさらされると流動
可能な液になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体、ペースト又
はゲルの形態をしたチキソトロープマトリックスと、組
成物の長期間の貯蔵中に沈殿しない均一に懸濁された固
相とを含有しているオルガノシロキサン組成物に関す
る。剪断力にさらされると、ペースト及びゲルの形態に
あるマトリックスは流動可能な液体に変わる。
【0002】
【従来の技術】密度が液相のそれより高い顔料あるいは
その他の不溶性固形物質を含有している低粘度のオルガ
ノシロキサン組成物につきまとう問題の一つは、固相が
組成物の貯蔵中に沈降しやすいことである。固形物が顔
料であって貯蔵される組成物が成形型での成形あるいは
押出しにより付形物品を製作するために使用される場
合、顔料のこの分離しやすい傾向は最終製品の不均一な
着色のもとになりかねない。
【0003】従来技術には、液体組成物への顔料やその
ほかの固形物の分散を安定なものにする様々な添加剤が
開示されている。この技術の代表は一般に、特開平4−
110302号公報、米国特許第5006597号明細
書及び米国特許第5036121号明細書である。
【0004】硬化性オルガノシロキサン組成物で使用さ
れているチキソトロープ剤には、種々の有機ケイ素化合
物やオルガノシロキサン/オキシアルキレンコポリマー
で処理されたシリカが含まれる。
【0005】十分な貯蔵安定性を得るために、一部の硬
化性オルガノシロキサン組成物、特にスズ化合物触媒を
含有してなるものは、スズ化合物及び架橋性のポリオル
ガノシロキサンを別々の容器に入れて包装される。架橋
剤は、一般に硬化触媒と一緒に包装される。
【0006】所望の架橋度を達成するのに架橋剤は架橋
性ポリオルガノシロキサンの容量に比べて少容量が要求
されるに過ぎないので、組成物のうちの架橋剤を含有し
ている部分は典型的に、組成物のうちのこの部分が、当
該架橋性ポリオルガノシロキサンを含有している部分2
0部に対し硬化剤の部分が1部という容量比でもって架
橋性ポリオルガノシロキサンを含有している部分とブレ
ンドされるのを可能にする量の希釈剤を含む。この希釈
剤は、架橋剤と触媒のための溶媒である。
【0007】特願平8−50040号(1996年3月
7日)とEP 96 301311.5(1996年2
月27日)には、二液型の湿分硬化性オルガノシロキサ
ン組成物が開示されている。これらの組成物のうちの架
橋剤と硬化触媒を含有している部分はチキソトロープ性
であって、架橋剤と触媒のほかに、チキソトロープ剤と
しての規定されたクラスの液体ジオルガノシロキサン/
オキシアルキレンコポリマーを希釈剤としての規定され
たクラスのケイ素結合フェニル基含有不反応性オルガノ
シロキサンオリゴマーとともに含む。それらの用途の例
は、成分の全てを一緒にして二液型組成物のチキソトロ
ープ部分を調製し、これらの成分をブレンドして均質に
し、そして得られた混合物を硬化性組成物の他の成分と
一緒にすることであることが記載されている。
【0008】本発明の発明者らはその後、上述の特許出
願の例に従って調製すると、二液型組成物のチキソトロ
ープ部分は分離して非常に軟質のゼラチン状物質と上澄
み液とになることを見いだした。この二相のチキソトロ
ープ部分が液の密度より高い密度の顔料を含有している
場合には、顔料の一部分が液相の底に沈降した。
【0009】触媒を含有している顔料入り部分を架橋性
液体ポリオルガノシロキサンと充填剤とを含む基剤部分
と後に一緒にすると、得られた混合物に顔料を均一にブ
レンドさせて顔料が均一に含まれた均質組成物を作るこ
とができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一つの目的
は、静置により沈降しない、顔料を包含するがそれには
限定されない微細固形物が低分子量オルガノシロキサン
組成物に均一に分散した分散系と、これらの組成物を調
製するための方法を提供することである。
【0011】二番目の目的は、架橋剤を含有している部
分が組成物中に存在するオルガノシロキサン化合物の密
度より高い密度を示す微細固形物の安定分散系をも含有
している、多液型(多分割型)湿分硬化性オルガノシロ
キサン組成物を提供することである。
【0012】最後の目的は、組成物の長期間の貯蔵中に
沈降しない分散形態の微細固形物を含有してなるオルガ
ノシロキサン組成物を調製するための方法を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】微細固形物の密度より低
い密度を示す液体オルガノシロキサン組成物に微細固形
物が分散された安定な分散系は、当該固形物を微細な処
理されたシリカ、特定クラスの液体ジオルガノシロキサ
ン/オキシアルキレンコポリマー、そして希釈剤として
の、密度が微細固形物の密度より低い少なくとも1種の
液体オルガノシロキサンオリゴマーとブレンドすること
により、均質なチキソトロープペースト又はゲルとして
調製される。結果として得られたペースト又はゲルは、
剪断力にさらされると流動可能な液に変わる。本発明の
組成物の好ましい態様では、分散される固形物は顔料で
ある。
【0014】硬化性ポリオルガノシロキサン、架橋剤そ
して硬化触媒といったような、このほかの成分を、後に
本発明の分散系とブレンドして、静置により液相と固相
とに分離しない均質な硬化性オルガノシロキサン組成物
が作られる。
【0015】本発明は、マトリックス相中に均一に分散
した固相を含むオルガノシロキサン組成物であって、当
該固相が、 A)当該マトリックス相の密度より高い密度を示すシリ
カ以外の微細物質と、 B)微細ヒュームタイプの補強用シリカ、とを含み、そ
して当該マトリックス相が、 C)次の式、
【0016】
【化3】
【0017】からなる群より選ばれた一般式を示す液体
オルガノシロキサンコポリマー(これらの式中の各R1
は不置換の又は置換された一価の炭化水素基から個々に
選ばれ、QはR1 又はGであり、Gは、
【0018】
【化4】
【0019】からなる群より選ばれた平均構造を有する
ポリオキシアルキレン基であり、R2は炭素原子数2〜
20の二価の炭化水素基を表し、Zは水素原子、炭素原
子数1〜4のアルキル基及び−(O)CR基からなる群
より選ばれ、Rは一価の炭化水素基又は置換基として−
C(O)OH基を含む一価の炭化水素基から選ばれ、
a、b、c及びdは個々に正の整数から選ばれる)と、 D)当該分散系中の成分と反応せず且つ上記オルガノシ
ロキサンコポリマーと相溶性である液体オルガノシロキ
サンオリゴマーであって、当該オリゴマーに存在してい
るケイ素と結合した炭化水素基が不置換の又は置換され
た一価の炭化水素基から選ばれていて、数平均分子量が
当該マトリックス相中の上記オルガノシロキサンコポリ
マーを可溶化するのに十分なものである液体オルガノシ
ロキサンオリゴマー、とを含んでいて、上記の微細物
質、シリカ、オルガノシロキサンコポリマー及びオルガ
ノシロキサンオリゴマーを一緒にした重量を基にして上
記シリカが2〜15重量%の濃度を構成し、上記コポリ
マーが0.1〜10重量%の濃度を構成しており、そし
て当該組成物の25℃でのコンシステンシーは液、ペー
スト及びゲルからなる群より選ばれ、且つ当該組成物は
剪断力にさらされると流動可能になるものを提供する。
【0020】シリカ粒子の直径と外形及びこの成分の濃
度に応じて、本発明の組成物は液、ペースト又はゲルで
あることができる。この明細書において使用する「ペー
スト」及び「ゲル」という用語は、剪断力の存在しない
ところで25℃での本発明の組成物のコンシステンシー
(consistency)を表すものである。これら
の組成物のうちの一部のものは少しでもそれら自身の重
量の作用を受けるとゆっくりと流動し、そして全てのも
のが剪断力にさらされると流動可能な液に変わる。
【0021】好ましいペースト又はゲルにおいては、組
成物を手でかき混ぜることで一般的に発生する剪断力が
この変化を達成するのに十分なものである。
【0022】本発明の組成物のうちの一部のものは、シ
リカを含めた固形物質が少なくとも7日間マトリックス
中に均一に分散されたままである流動可能な液の形態を
している。
【0023】本発明の分散系の安定性は、典型的に、組
成物が固形物質を当該組成物の全体にわたり均一に分散
させるのに十分ブレンドされた後に当該固形物質が沈殿
するのに要する時間に注目して測定される。分散系は、
組成物をブレンドしそして乱さずに放置してから7日後
に固形物質の沈降が認められない場合に安定であると見
なされる。
【0024】以下において成分Cと称されるオルガノシ
ロキサン/オキシアルキレンコポリマーと、以下におい
て成分Bと称される微細ヒュームシリカとの相互作用
が、当該微細シリカと他の固形物質が均一に分散される
チキソトロープマトリックスの形成を招くものであると
信じられる。
【0025】成分Cとして使用するのに適当なオルガノ
シロキサン/オキシアルキレンコポリマーは、次に掲げ
るものからなる群より選ばれる一般式により表される。
【0026】
【化5】
【0027】これらの式において、各R1 は不置換の又
は置換された一価の炭化水素基から個々に選ばれ、Qは
1 又はGであり、Gは次に掲げるものからなる群より
選ばれた平均構造式を有するポリオキシアルキレン基で
ある。
【0028】
【化6】
【0029】これらの式において、R2 は炭素原子数が
2〜20の二価の炭化水素基を表し、Zは水素原子、炭
素原子数1〜4のアルキル基、−(O)CR基(この式
のRは不置換の一価の炭化水素基又は置換基として−C
(O)OH基を含む置換された一価の炭化水素基より選
ばれる)からなる群から選ばれ、a及びbは正の整数か
ら個々に選ばれ、そしてc及びdは正の整数から個々に
選ばれる。Rは、好ましくは炭素原子を1〜20含む。
【0030】R2 は好ましくは3〜6の炭素原子を含
み、aとbで表される正の整数は好ましくは1〜10
0、より好ましくは1〜10であり、cとdで表される
正の整数は好ましくは1〜20である。R2 は、最も好
ましくはプロピレン基であり、これはコポリマーを調製
するのに使用される対応のアリル基を末端基とするポリ
エーテルの商業的な入手可能性に基づいている。
【0031】成分Cのケイ素原子に結合するR1 で表さ
れる一価の炭化水素基は、1〜12の炭素原子を含む。
1 はアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基
であり、これらのアルキル基にはメチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基及びオクチル基が含まれるがこれ
らに限定はされず、シクロアルキル基にはシクロペンチ
ル基及びシクロヘキシル基が含まれるがこれらに限定は
されず、アリール基にはフェニル基、ナフチル基、ベン
ジル基及びトリル基が含まれるがこれらには限定されな
い。
【0032】R1 及びR2 で表される炭化水素基に炭素
と水素以外の原子が存在する場合、これらの置換基は、
本発明の分散系の他の成分と反応しない、分散系の安定
性に不利な影響を及ばさない、あるいは分散系がその後
接触する成分と相互作用しない、いずれのものでよい。
好ましい置換基はハロゲン原子、例えば塩素、臭素及び
フッ素といったものである。好ましい置換炭化水素基に
は、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、そして
3,3,3−トリフルオロプロピル基が含まれる。
【0033】好ましくは、R1 で表される炭化水素基の
全部が炭素原子数1〜4のアルキル基である。コポリマ
ーの入手可能性と、そのコポリマーと以下において成分
Dと称される本発明の組成物の希釈剤との相溶性とを基
にして、最も好ましくは、これらの炭化水素基の全部が
メチル基である。
【0034】a、b、c及びdの値の選定を決定する要
素は、(1)コポリマーによって本発明の顔料分散系に
付与しようとするチキソトロープ性のレベル、(2)選
ばれた特定の希釈剤によりコポリマーが可溶化される能
力、そして(3)0℃ほどの低温になることがある組成
物の使用温度でコポリマーが液体であるという要件、で
ある。
【0035】本発明の組成物において使用するのに適し
たコポリマーは、(1)ジオルガノシロキサン(R1 2
iO)単位とオルガノ水素シロキサン(R1 HSiO)
単位の濃度が上記の式におけるa及びbについての値に
対応しているオルガノ水素シロキサンと、(2)下記の
一般式
【0036】
【化7】
【0037】のうちの一つに相当する少なくとも1種の
ポリエーテルとを反応させることにより調製される。
【0038】これらの式において、R2 ’はR2 と同じ
数と配置の炭素原子を有する末端に不飽和のあるアルケ
ニル基を表す。例えば、R2 が−CH2 CH2 CH2
である場合、R2 ’はCH2 =CHCH2 −である。
【0039】コポリマーは一般に、そのコポリマーを調
製するのに使用されたポリエーテルの溶液として分離さ
れ、そしてこの形態でもって本発明の分散系を調製する
のに用いられる。
【0040】本発明の組成物における希釈剤、すなわち
成分Dは、分子当たりにシロキサン単位を少なくとも一
つ含む液体オルガノシロキサンオリゴマーである。
【0041】所望レベルのチキソトロープ性を得るため
には、オルガノシロキサン/オキシアルキレンコポリマ
ー(成分C)は成分A、B、C及びDを一緒にした重量
の0.1〜10重量%を構成すべきである。好ましいコ
ポリマーの濃度は、典型的には0.5〜4重量%であ
る。
【0042】発明者らは、成分Cとして使用するのに適
当な所定のコポリマーの希釈剤への溶解度は、(1)a
とbの合計に正比例する、コポリマーのうちのオルガノ
シロキサン部分の分子量と、(2)それぞれcとdで表
されるコポリマー中のオキシエチレン単位とオキシプロ
ピレン単位の数とに反比例するように思われることを突
き止めた。
【0043】表面積が250m2 /gより大きい商業的
に入手できるタイプのヒュームシリカの大部分が、本発
明の組成物で使用するのに適している。それらの粒子の
平均の直径は好ましくは1μm未満であり、最も好まし
くは100nm未満である。ヒュームシリカは典型的
に、本発明の組成物の液体成分とのブレンド中に分離さ
れて凝結粒子(aggregated particl
es)にされる凝集体(agglomerates)の
形をしている。
【0044】本発明の分散系の調製を容易にするために
は、シリカに最初から存在しているシラノール基の一部
分、好ましくは最高で50%までを、反応させてトリヒ
ドロカルビルシロキシ基を生じさせる。シリカに最初か
ら存在するシラノール基のうちの少なくとも半分は、シ
リカと他の固形物質を安定な分散系として維持する必要
なチキソトロープ度を得るのに必要なようである。
【0045】シリカに存在しているシラノール基と反応
してトリヒドロカルビルシロキシ基を形成する有機ケイ
素化合物は、一般式R3 3SiXのシラン、又は式(R3 3
Si)2 NHの化合物である。これらの式において、各
3 は一価の炭化水素基から個々に選ばれ、Xはアルコ
キシ基のような加水分解性の基である。
【0046】シリカ処理剤は好ましくは、R3 で表され
る置換基のおのおのが低級アルキル基(炭素数の少ない
アルキル基)、最も好ましくはメチル基であるヘキサオ
ルガノジシラザンである。
【0047】所望のコンシステンシー及びチキソトロー
プ特性を示すマトリックス相を得るためには、ヒューム
シリカの濃度は、本発明の分散系の総重量を基にして2
〜15重量%、好ましくは5〜10重量%である。
【0048】本発明の顔料分散系における希釈剤は、2
5℃で液体であり且つ分子当たり少なくとも二つのシロ
キサン単位を有するオルガノシロキサンオリゴマーであ
る。
【0049】希釈剤のケイ素原子に結合する一価の炭化
水素基の種類は、希釈剤がオルガノシロキサン/オキシ
アルキレンコポリマー、すなわち成分Cと混和性である
限り重要ではない。希釈剤、すなわち成分Dに存在する
炭化水素基は、炭素原子数が1〜8のアルキル基、アル
ケニル基、シクロアルキル基、フェニル基の如きアリー
ル基、β−フェニルエチル基の如きアラルキル基、そし
てトリル又はキシリル基の如きアルカリール基、のうち
の一つ又は二つ以上である。これらの炭化水素基はま
た、本発明の分散系の安定性に支障をきたさない例えば
ハロゲン原子といった置換基を含むこともできる。
【0050】成分D)の好ましい態様には、(1)ジメ
チルシロキサン単位、フェニルアルキルシロキサン単位
及び/又は(フェニルアルキル)アルキルシロキサン単
位を含有する環式及び線状のオリゴマー、そして(2)
フェニルシルセスキオキサン単位を少なくとも一つとト
リアルキルシロキサン単位を含む線状オリゴマーが含ま
れる。
【0051】発明者らは、ケイ素原子のうちの少なくと
も50%がフェニル基又は他の芳香族炭化水素基を有す
る希釈剤が成分Cとして使用される好ましいオルガノシ
ロキサン/オキシアルキレンコポリマーとより相溶性で
あることを見いだした。それらはまた、光学的に透明で
あるヒュームシリカの分散系をもたらす。ケイ素に結合
した炭化水素基の全部がアルキル基、例えばメチル基の
ようなものであるオルガノシロキサンオリゴマーは、オ
ルガノシロキサン/オキシアルキレンコポリマー(成分
C)との相溶性がより低いように思われ、そしてそれら
の成分の混合物にヒュームドシリカを加えて作られた分
散系は一般に濁っている。
【0052】成分Dのシロキサン単位がフェニル基を含
む場合、これらの単位は式R4 e Phf (Cg 2g)S
iO(4-e-f)/2 で表され、この式のPhはフェニル基を
表し、R4 は炭素原子数1〜10のアルキル基を表し、
eは0、1又は2であり、fは1又は2であり、eとf
の合計は3を上回らず、gは0か又は1〜4の整数であ
る。R4 は、好ましくは1〜3の炭素原子を含み、最も
好ましくはメチル基である。fは好ましくは1である。
【0053】適当なフェニル基含有シロキサン単位の例
は、メチルフェニルシロキサン単位、メチル−β−フェ
ニルエチルシロキサン単位、メチル−2−メチル−2−
フェニルエチルシロキサン単位、及びフェニルシルセス
キオキサン単位である。
【0054】成分Cのシロキサン単位が線状に配列する
場合には、各分子に存在する二つの末端トリオルガノシ
ロキサン単位は好ましくは、ケイ素原子に結合した三つ
の一価炭化水素基を含む。これらの炭化水素基は全部が
アルキル基、例えばメチル基の如きものでよく、あるい
は二つのアルキル基と一つのフェニル基との組み合わせ
でもよい。
【0055】希釈剤とチキソトロープ剤との相溶性は希
釈剤の分子量が増加するにつれて典型的に低下するの
で、希釈剤は分子当たりに平均して30以下の繰返し単
位を含むべきであり、好ましくは10以下の繰返し単位
を含むべきである。光学的な透明性を得るためには、希
釈剤のシロキサン単位のうちの少なくとも20%はフェ
ニルシロキサン単位であるべきであるように思われる。
【0056】必要とされるかあるいは入手できる唯一の
ものであることがある高分子量のチキソトロープ剤の溶
解度を保証するために、成分Dとして使用されるオリゴ
マーがケイ素に結合したフェニル基を含む場合には、そ
のオリゴマーは希釈剤の値段及び入手可能性と相応して
最も小さい数平均分子量を持つべきである。
【0057】値段と入手可能性が問題でない場合には、
環式ジアルキルシロキサン、例としてジメチルシロキサ
ンやメチルフェニルシロキサンといったものが、特によ
り高分子量のチキソトロープ剤に対して、好ましい希釈
剤であろう。これに次ぐものは、トリメチルシロキシ基
を末端基とするジメチルシロキサンとポリメチルフェニ
ルシロキサン、そしてトリメチルシロキシ単位とメチル
シルセスキオキサン単位か又はフェニルシルセスキオキ
サン単位かを含む線状オリゴマーであろう。
【0058】逆に言えば、より高分子量のオリゴマーの
みが利用可能である場合、これはオルガノシロキサン/
オキシアルキレンコポリマー(成分C)の選択を分子当
たりのオルガノシロキサン単位が平均して10より少な
いものに制限する。
【0059】オルガノシロキサン/オキシアルキレンコ
ポリマー(成分C)の希釈剤への溶解度は、所望のレベ
ルのチキソトロピーをもたらす成分Cの一番分子量の小
さい態様を使用することと、希釈剤の分子量を最小にす
ることによって最大にされることは明らかであろう。
【0060】希釈剤は、本発明の組成物のマトリックス
相の10〜90重量%を構成する。
【0061】オルガノシロキサン/オキシアルキレンコ
ポリマー(成分C)と希釈剤(成分D)とを組み合わせ
た密度よりも高い密度を持つ商業的に入手可能ないずれ
の微細固形物も、当該固形物がこれらの成分と反応せ
ず、あるいは分散系を他の組成物、例えば本発明の分散
系についての好ましい最終用途である硬化性オルガノシ
ロキサン組成物のようなものに取り入れる場合に存在す
る追加の成分のいずれとも反応しない限りは、本発明の
組成物に分散させることができる。
【0062】成分B、C及びDとブレンドして本発明の
チキソトロープ分散系を作るタイプの固形物質には、金
属、例えばマグネシウム、チタン、スズ、亜鉛、鉄及び
銅といったものや、これらの金属の酸化物及びそのほか
の化合物や、例えばカルシウム、バリウム、鉛、ナトリ
ウム、カリウム、セリウム及びアンチモンといったよう
な金属の化合物や、非金属元素、例としてリン及び硫黄
といったものの化合物が含まれる。好ましい固形物は、
コンシステンシーが液からゲルに至るまで、あるいはガ
ムに至るまで様々である組成物に色をつけるために使用
される顔料である。
【0063】微細固形物は典型的に、全分散系の0.1
〜50重量%、好ましくは1〜10重量%を構成する。
【0064】微細固形物が顔料である場合、この成分の
相対濃度は最終物品において所望される色合いや色の強
度に依存する。この濃度は典型的には、成分B、C及び
Dを一緒にした重量を基にして0.1〜5重量%であ
る。
【0065】固形物質の最大の粒子寸法は、少なくとも
幾分かは、当該物質の密度、不剪断条件下でのマトリッ
クスの粘度、そしてこの粘度が当該固形物質を組成物に
最初に分散させてからどれだけ素早く達成されるかに依
存しよう。ヒュームシリカ以外の固形物質の粒子寸法
は、好ましくは1mm未満である。
【0066】本発明のチキソトロープ分散系は、所望量
のオルガノシロキサン/オキシアルキレンコポリマー、
ヒュームシリカ及び希釈剤を均質になるまでブレンドし
て調製される。分散した固相の主要部分を形成する顔料
又はこのほかの微細固形物は、好ましくは、これらの成
分と一緒に含められる。とは言え、それは、最終分散系
の安定性に不利な影響を及ぼさなければ後に加えてもよ
い。
【0067】微細固形物が存在するかしないかにかかわ
りなく、成分A、B、C及びDの最初の混合物は比較的
希薄な液である。静置しておくと、本発明の組成物のう
ちの一部のものは粘度がわずかに上昇して流動可能なま
まである一方、そのほかのものは徐々に増粘して、静置
したままにしておくと周囲条件(25℃及び大気圧)下
で15分以内に流動可能な又は流動不能なゼラチン状の
ペースト又はゲルになる。
【0068】中程度にあるいは勢いよく攪拌して剪断作
用にさらすと、これらのペーストやゲルは、攪拌を停止
するとそれらの流動不能状態に逆戻りする流動可能な液
に変わる。この逆転に要する時間は、数分から24時間
あるいはそれ以上までいろいろであろう。
【0069】本発明の安定な分散系にとって好ましい最
終用途は、硬化性オルガノシロキサン組成物において、
分散系の固相に存在するヒュームシリカ以外の固形物質
の種類に応じてこれらの組成物に色あるいはそのほかの
特性、例えば難燃性もしくは熱安定性といったものを付
与することである。
【0070】本発明の分散系を硬化性オルガノシロキサ
ン組成物における成分として使用する場合、硬化性組成
物に存在する成分は、これらの成分のどれもが本発明の
分散系の安定性に支障をきたさず、且つ分散系の存在す
ることがオルガノシロキサン組成物の硬化するのを妨げ
ない限り、重要ではない。
【0071】本発明の分散系は、硬化性オルガノシロキ
サン組成物に均一な色を付与する顔料ビヒクルとして特
に有用である。一つの適当なタイプのオルガノシロキサ
ン組成物は、湿分の存在下で硬化するものであり、かつ
それは分子当たり少なくとも二つのシラノール基を持つ
ポリオルガノシロキサンと、分子当たり少なくとも三つ
のアルコキシ基又は他の加水分解性基を有する、架橋剤
としての有機ケイ素化合物と、これらの成分の反応のた
めの触媒とを含有する。
【0072】この明細書において成分Eと称されるポリ
オルガノシロキサンは、分子当たり少なくとも二つのシ
ラノール基を含み、そして線状又は枝分かれした構造を
示す。これらのポリオルガノシロキサンは25℃で液体
である。
【0073】成分Eの繰返し単位は、一般式R5 j Si
(4-j)/2 で表され、この式のR5は不置換の又は置換
された一価の炭化水素基を表し、jは1又は2である。
jが2である場合、R5 で表される炭化水素基は同一の
ものあるいは異なるものである。この成分は1又は2以
上の異なるタイプの繰返し単位を含む。
【0074】R5 で表される一価の炭化水素基には、炭
素原子数が1〜12のアルキル基や、クロロメチル基又
は3,3,3−トリフルオロプロピル基といったような
置換アルキル基や、フェニル基及びナフチル基といった
アリール基や、トリル基及びキシリル基のようなアルカ
リール基や、ベンジル基のようなアラルキル基が含まれ
る。好ましい基は、メチル基やエチル基のようなアルキ
ル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基である。オルガノシロキサン組成物が硬化するのに、
あるいは本発明の分散系の安定性に不利な影響を及ぼさ
ない限りは、ハロゲン原子以外の置換基が存在してもよ
い。
【0075】最も好ましくは、上記の一般式のjは2で
あり、そして各ケイ素原子に結合したR5 基のうちの少
なくとも一方はメチル基である。
【0076】硬化した物質において有効レベルの引張強
さとそのほかの物理的性質を達成するためには、成分E
の数平均分子量は少なくとも20,000、好ましくは
25,000〜75,000であるべきである。数平均
分子量が100,000より大きいポリオルガノシロキ
サンの粘度は一般に、特に本発明の組成物の他の成分と
のブレンドを通常の混合装置を使って行う場合には、都
合よく処理加工するのに粘稠であり過ぎる。
【0077】本発明の湿分硬化性組成物のポリオルガノ
シロキサン、すなわち成分Eのための架橋剤は、典型的
には、ケイ素に結合した加水分解性基を分子当たりに平
均で少なくとも三つ含む有機ケイ素化合物である。好ま
しい加水分解性基は、炭素原子数が1〜4のアルコキシ
基、炭素原子数が2〜4のカルボキシ基、及びメチルエ
チルケトキシモ基といったようなケトキシモ基である。
【0078】硬化剤である成分Fは、シラン、ジシロキ
サン、又はポリオルガノシロキサンである。値段と入手
の可能性を基にして、一般にはシラン類が好ましい。好
ましいシラン類は、メチルトリメトキシシラン、フェニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラ
ン、メチルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン、テ
トラエチルオルトシリケートといったようなアルキルオ
ルトシリケート類、及びこれらのオルトシリケートの、
一般にアルキルポリシリケートと称される縮合生成物で
ある。
【0079】硬化剤の濃度は、組成物を湿分の存在下に
おいて所望の物理的性質を示すエラストマー物質又は樹
脂状物質に変えるのに十分なものであるべきである。典
型的な湿分硬化性組成物は、硬化性組成物の総重量を基
にして0.5〜6重量%のアルコキシ基又は他の加水分
解可能な基を含有する。
【0080】架橋性のポリオルガノシロキサン及び硬化
剤のほかに、本発明の硬化性組成物は架橋反応のための
触媒を含む。適当な触媒の例には、チタン化合物、アル
ミニウム化合物、ジルコニウム化合物、鉛化合物及びス
ズ化合物が含まれる。これらの触媒は、湿分の存在下で
架橋剤に存在している加水分解性基の加水分解を促進す
る。成形型製造用に使用する場合の本発明の組成物のた
めの好ましい触媒には、カルボン酸の二価スズ塩、例え
ば酢酸第一スズやオクタン酸第一スズといったもの、そ
して有機スズ化合物、例えばジメチルスズジネオデカノ
エート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラ
ウレート及びジオクチルスズジアセテートといったもの
が含まれる。これらのスズ化合物のカルボン酸部分は1
〜20の炭素原子を含む。
【0081】架橋触媒の濃度は、作業時間延長剤の存在
に由来する抑制期間の後に有効な硬化速度を達成するの
に重要なようである。好ましい硬化性組成物では、触媒
の濃度は架橋性ポリオルガノシロキサン(成分E)の重
量を基にして0.5〜5重量%である。
【0082】本発明のチキソトロープ分散系を含有して
なる硬化性オルガノシロキサン組成物は、随意に、硬化
性オルガノシロキサン組成物において通常使用される補
強タイプあるいは非補強タイプの充填剤のうちの1種以
上を含有することができる。
【0083】適当な充填剤の例は、ヒュームタイプ又は
沈降タイプの微細シリカのような補強用充填剤、そして
アルミナ、二酸化チタン、ケイ酸ジルコニウムの如きケ
イ酸塩類、及び炭酸カルシウムといったような、非補強
用充填剤である。
【0084】充填剤、あるいは複数の充填剤を組み合わ
せたものは、本発明の好ましい二液型オルガノシロキサ
ン組成物の基剤部分の重量の、一般的には5〜40%、
好ましくは10〜30%を構成する。
【0085】一部の充填剤、特に、例えばシリカのよう
な補強用充填剤について言えば、充填剤粒子の表面に存
在しているヒドロキシル基の一部分を反応させるため充
填剤を処理することが、当該技術分野において「クレー
ピング」又は「クレープ硬化」と呼ばれている現象を防
止するために望ましいことがある。有効な充填剤処理剤
には、シラノール基を末端基とする低分子量のポリジオ
ルガノシロキサンとヘキサアルキルジシラザンが含まれ
る。
【0086】充填剤を本発明の硬化性オルガノシロキサ
ン組成物の他の成分とブレンドする前に処理してもよ
く、あるいは処理剤をこれらの成分と一緒にして充填剤
をその場で処理してもよい。
【0087】追加の任意的な成分を加えて、本発明の組
成物を使用して調製された硬化性オルガノシロキサン組
成物あるいは硬化した物質の性質を変性することができ
る。これらの追加成分には、成分Dと称される有機ケイ
素オリゴマーのほかの液体希釈剤、硬化を加速するため
の水、熱及び/又は紫外線の存在下での劣化を抑制する
ための安定剤、酸化防止剤、染料、そして難燃剤が含ま
れる。
【0088】本発明の安定化され、均一に分散された微
細固形物質を含有してなる好ましい二液型硬化性組成物
は、組成物の基剤部分を架橋剤と成分A〜Dとを含有し
ている部分とブレンドして調製される。この組成物の架
橋あるいは硬化は、成分E、F及びGが大気中の及び/
又はオルガノシロキサン組成物の成分としての水ととも
に存在すると始まり、そしてそれらは、水の量、温度、
架橋触媒の種類と濃度、そして用いられる作業時間延長
剤に依存して、数分から数時間を必要とする。
【0089】架橋剤に存在する加水分解性基がアルコキ
シ基であり、そして架橋触媒がスズ化合物である場合、
本発明の硬化性オルガノシロキサン組成物は好ましくは
二液型で包装される。本発明の分散系の成分A〜Dは、
架橋剤及び架橋反応のための触媒とともに一つの部分
(容器)に入れられ、そしてそれは架橋剤が早いうちに
反応するのを避けるためヒドロキシル化合物を含まな
い。硬化性ポリオルガノシロキサンの成分Eは、何らか
の補強用又は非補強用充填剤及びそのほかの任意的成分
と一緒に別の第二の部分(容器)に入れられて、組成物
の基剤部分と称される。
【0090】別の態様においては、分散相として1種以
上の顔料を含有している本発明のチキソトロープ分散系
を、基剤部分及び硬化剤と触媒とを含有している部分と
は別の、第三の構成部分として包装する。これは、組成
物の使用者が、本発明の組成物を使って調製される硬化
物質の物理的性質に影響を及ぼすであろう架橋剤及び架
橋触媒への影響なしに、適切な種類と量の分散された顔
料を選ぶことにより色合いや色の強度を変えることを可
能にする。
【0091】ヒュームシリカと少なくとも1種の別の微
細固形物質を含有している本発明の分散系を二液型オル
ガノシロキサン組成物のうちの架橋剤と架橋反応のため
の触媒とを含有している部分へブレンドする場合、所定
の希釈剤(成分D)がオルガノシロキサン/オキシアル
キレンコポリマー(成分C)を架橋剤及び架橋反応のた
めの触媒と一緒に溶解する能力は、希釈剤の分子におけ
るフェニル基含有シロキサンのその他のシロキサン単位
に対するモル比に正比例し、そして希釈剤の分子量に逆
比例するようである。
【0092】本発明のチキソトロープ分散系と硬化性組
成物を使って調製された硬化したオルガノシロキサンエ
ラストマーは、シーラント、コーティング材料、及び電
気デバイスや電子デバイスのための埋込み剤あるいは封
止剤を含めた、様々な最終用途に適している。本発明の
組成物は、複製しようとする原型の表面にそれを適用し
て成形型を製作するのに特に有用である。原型の外形
は、成形型を使って製作しようとする物品の形状に一致
する。硬化性組成物をこの成形型に入れ、組成物の成分
を反応させて固体の架橋した物質を作り、そして次に、
得られた付形された物品から成形型を取り除くことで、
付形物品が製作される。
【0093】
【実施例】以下に掲げる例は、本発明として使用するの
に適当な好ましいチキソトロープ分散系と硬化性オルガ
ノシロキサン組成物を説明するものである。特別に指示
がないかぎり、これらの例における部数と百分率は全て
重量によるものであり、また粘度は25℃で測定された
値である。
【0094】〔例1〕この例では、好ましい顔料分散系
の調製を説明する。
【0095】次に述べる成分を均一になるまでブレンド
してチキソトロープ顔料分散系を調製した。それらの成
分とは、18重量%のトリス(トリメチルシロキシ)フ
ェニルシランと48重量%の〔(Me3 SiO)2 Ph
Si〕2 Oと34重量%の(Me3 SiO)2 PhSi
OSiPh(OSiMe3 )OSiPh(OSiM
3 2 とを含有している、希釈剤としての混合物(以
下において成分C1と称される)94部、ヘキサメチル
ジシラザンで前もって処理されたヒュームシリカ6部、
CH2 =CHCH2 (OCH2 CH2 7 OHに溶解し
た85%溶液としての、下式
【0096】
【化8】
【0097】のジメチルシロキサン/オキシエチレンコ
ポリマー2部、そしてCiba Geigy社製の顔料
のIrgalite Red及びBASF社製の顔料の
Heliogen Blue各1部、であった。
【0098】この最初の混合物は、15分以内にゼラチ
ン状ペーストを生成させる液であった。このペースト
は、金属のへらで数秒間かき混ぜることにより流動可能
な液に変わった。この分散系を30日間放置したままに
した場合、顔料の目立った分離は認められなかった。
【0099】比較例として、この例の先の部分に記載し
た量の成分C1、シリカ及び顔料を均一になるまでブレ
ンドして分散系を調製した。得られた混合物は粘稠な液
であって、それは24時間の間増粘するようには見えな
かった。その時点で、容器の底に認めうるほどの量の顔
料は存在しないようであった。この組成物を30日間放
置したままにすると、顔料の大部分が容器の底に沈降し
た。
【0100】〔例2〕湿分硬化性オルガノシロキサン組
成物のための通常の架橋剤と触媒とを加えることによ
る、本発明の分散系の安定性への影響を測定するため、
例1に記載された種類と量のオルガノシロキサン/オキ
シエチレンコポリマーとシリカを例1において成分C1
と呼ばれた希釈剤94部と一緒に均質になるまでブレン
ドして調製した分散系に10部のエチルポリシリケート
を加えた。
【0101】この最初は流動可能な液は、15分間放置
したままにするとゼラチン状のペーストになった。同じ
増粘効果が、エチルポリシリケートの代わりに10部の
n−プロピルオルトシリケートを使用した場合に認めら
れた。
【0102】〔例3〕この例は、様々な種類と濃度のオ
ルガノシロキサン/オキシアルキレンコポリマー、シリ
カ及び希釈剤が分散した固相としてシリカを含有してい
るタイプの分散系に及ぼす効果を説明する。
【0103】表2と表3で使用されている種々の成分
は、次に説明するとおりである。
【0104】B1は、シラノール基の50%がトリメチ
ルシロキシ基で末端ブロックされており、メジアン粒子
寸法が7nmであり、表面積が260m2 /gであるヒ
ュームシリカであった。表面の構造化(surface
structuring)の度合い、すなわち形状の
変動の度合いは、比較的高かった。
【0105】B2は、シラノール基の50%がトリメチ
ルシロキシ基で末端ブロックされ、表面積が130m2
/gであるヒュームシリカであった。表面の構造化の度
合いはB1より低かった。
【0106】B3(比較例)は、シラノール基の50%
がトリメチルシロキシ基で末端ブロックされており、メ
ジアン粒子寸法が11μmであり、表面積が200m2
/gである沈降シリカであった。表面の構造化の度合い
はB1あるいはB2よりもかなり低かった。
【0107】オルガノシロキサン/オキシアルキレンコ
ポリマー(成分C)は、下式で表される。
【0108】
【化9】
【0109】上式中のx、y、m、n、Xとコポリマー
の濃度は、表1に示す通りである。
【0110】
【表1】
【0111】1)表1に示した濃度は、コポリマーを調
製するのに使用した対応するポリエーテル中でのコポリ
マーの濃度である。
【0112】2)表1のC6のオキシアルキレン基は、
分子当たりに平均12のオキシエチレン単位を含むポリ
エチレングリコールのアリルエーテルを95モル%、そ
して分子当たりに平均18のオキシエチレン単位と18
のオキシプロピレン単位を含むコポリマーのアリルエー
テルを5モル%含有している混合物から得られた。平均
的な分子は式−Si(CH3 )(A)O−の非末端シロ
キサン単位を48含んでいた。
【0113】3)表1のDSDは、下式のドデセニルコ
ハク酸ジカルボキシレート基である。
【0114】
【化10】
【0115】希釈剤(成分D)は以下のとおりである。
【0116】D1は、18重量%(25モル%)のトリ
ス(トリメチルシロキシ)フェニルシラン、48重量%
(50モル%)の〔(CH3 3 SiO〕2 PhSiO
SiPh〔OSi(CH3 3 2 、及び34重量%
(25モル%)の〔(CH3 2 SiO〕2 PhSiO
SiPh〔OSi(CH3 3 〕OSiPh〔OSi
(CH3 3 2 を含有している混合物であった。
【0117】D2は、50mm2 /secの粘度を示
す、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチル
シロキサンであった。
【0118】D3は、350mm2 /secの粘度を示
す、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチル
シロキサンであった。
【0119】D4は、500mm2 /secの粘度を示
す、トリメチルシロキシ基を末端基とするポリジメチル
シロキサンであった。
【0120】D5は、0.4Pa・s の粘度を持つ、ジ
メチルビニルシロキシ基を末端基とするポリジメチルシ
ロキサンであった。
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
【0123】分散系の外観を表4と表5に要約して示
す。
【0124】
【表4】
【0125】
【表5】
【0126】〔例4〕この例では、本発明の顔料分散系
を含有してなるオルガノシロキサン組成物の調製と硬化
を説明する。
【0127】硬化性オルガノシロキサン組成物の基剤部
分を次の成分を均質になるまでブレンドして調製した。
【0128】それらの成分とは、粘度50Pa・s のシ
ラノール基を末端基とするポリジメチルシロキサン42
部、粘度0.325Pa・s のトリメチルシロキシ基を
末端基とするポリジメチルシロキサン21部、ヘキサメ
チルジシラザン3部、平均粒子寸法が4μmの沈降シリ
カ21部、水1部、平均粒子寸法が5μmのケイ酸ジル
コニウム11部、粘度10Pa・s のシラノール基を末
端基とするポリジメチルシロキサン42部、35部の
水、60部の、粘度が0.35Pa・s でトリメチルシ
ロキシ基を末端基とする液体ポリジメチルシロキサン、
4部の非イオン界面活性剤の2,6,8−トリメチル−
4−ノニルオキシポリエチレンオキシエタノールをブレ
ンドして調製されたエマルション0.8部、並びに、1
部のナトリウムポリエチレンオキシドオクチルフェノキ
シスルホネート、であった。
【0129】架橋剤/触媒混合物を次の成分を均質にな
るまでブレンドして調製した。
【0130】それらの成分とは、例3においてC1と称
されているオルガノシロキサン/オキシアルキレンコポ
リマー2部、例3においてD1と称されている希釈剤6
7部、例3においてB1と称されているシリカ4部、そ
して顔料として、Ciba Geigy社製の顔料のI
rgalite Red及びBASF社製の顔料のHe
liogen Blue各1部、であった。
【0131】得られた混合物を、10部のエチルポリシ
リケート及び8部のn−プロピルオルトシリケート、そ
して硬化触媒として10部のジブチルスズジネオデカノ
エートと均質になるまでブレンドした。
【0132】この顔料入り架橋剤/触媒混合物の1部を
組成物の基剤部分10部に加えて、硬化性組成物を調製
した。
【0133】調製したばかりの組成物の粘度は、10r
pmの速度で回転する番号6のスピンドルを備えたブル
ックフィールド(Brookfield、商標)粘度計
を使って測定して55,000Pa・s であった。
【0134】この硬化性組成物を油圧プレスのベッドの
チェースに入れ、周囲条件下及び9,000psi(6
2MPa)のゲージ圧力下で2時間硬化させた。
【0135】硬化したエラストマーのシートは400p
si(2.8MPa)の引張強さ、破断点での456%
の伸び、そしてショアーAスケールで20の固さの値を
示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス相中に均一に分散した固相
    を含むオルガノシロキサン組成物であって、当該固相
    が、 A)当該マトリックス相の密度より高い密度を示すシリ
    カ以外の微細物質と、 B)微細な補強用ヒュームシリカ、とを含み、そして当
    該マトリックス相が、 C)次の式、 【化1】 から選ばれた一般式を示す液体オルガノシロキサンコポ
    リマー(これらの式中の各R1 は不置換の又は置換され
    た一価の炭化水素基から個々に選ばれ、QはR1又はG
    であり、Gは、 【化2】 からなる群より選ばれた平均構造を有するポリオキシア
    ルキレン基であり、R2は炭素原子数2〜20の二価の
    炭化水素基を表し、Zは水素原子、炭素原子数1〜4の
    アルキル基及び−(O)CR基からなる群より選ばれ、
    Rは一価の炭化水素基又は置換基として−C(O)OH
    基を含む一価の炭化水素基から選ばれ、a、b、c及び
    dは個々に正の整数から選ばれる)と、 D)当該分散系中の成分と反応せず且つ上記オルガノシ
    ロキサンコポリマーと相溶性である液体オルガノシロキ
    サンオリゴマーであって、当該オリゴマーに存在してい
    るケイ素と結合した炭化水素基が不置換の又は置換され
    た一価の炭化水素基から選ばれていて、数平均分子量が
    当該マトリックス相中の上記オルガノシロキサンコポリ
    マーを可溶化するのに十分なものである液体オルガノシ
    ロキサンオリゴマー、とを含んでいて、上記の微細物
    質、シリカ、オルガノシロキサンコポリマー及びオルガ
    ノシロキサンオリゴマーを一緒にした重量を基にして上
    記シリカが2〜15重量%の濃度を構成し、上記コポリ
    マーが0.1〜10重量%の濃度を構成しており、そし
    て当該組成物の25℃でのコンシステンシーは液、ペー
    スト及びゲルからなる群より選ばれ、且つ当該組成物は
    剪断力にさらされると流動可能になる、オルガノシロキ
    サン組成物。
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