JPH09161575A - 平角絶縁電線の製造方法 - Google Patents
平角絶縁電線の製造方法Info
- Publication number
- JPH09161575A JPH09161575A JP34572595A JP34572595A JPH09161575A JP H09161575 A JPH09161575 A JP H09161575A JP 34572595 A JP34572595 A JP 34572595A JP 34572595 A JP34572595 A JP 34572595A JP H09161575 A JPH09161575 A JP H09161575A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rectangular
- insulated wire
- conductor
- flat
- solutions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 平角状に圧延した平角導体に絶縁皮膜を設け
た後も角部の皮膜が均一な厚さになり、電気絶縁性の良
い平角絶縁電線が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 ヘキサメチレンジアミン,水酸化ナトリ
ウム及びラウリル硫酸ナトリウムを蒸留水に溶解した溶
液およびアジピン酸クロリドをクロロホルムに溶解した
2種類の溶液を調製する。前記2溶液を一つの容器中に
順次静置して該2溶液の接触する境を重合界面とし、平
角状に圧延した平角導体を前記重合界面を横切るように
下方から上方へ垂直に通過させ、界面で連続的に生成さ
れる合成樹脂膜を平角導体の外周に連続的に付着させた
のち乾燥して絶縁皮膜とする。
た後も角部の皮膜が均一な厚さになり、電気絶縁性の良
い平角絶縁電線が得られる製造方法を提供する。 【解決手段】 ヘキサメチレンジアミン,水酸化ナトリ
ウム及びラウリル硫酸ナトリウムを蒸留水に溶解した溶
液およびアジピン酸クロリドをクロロホルムに溶解した
2種類の溶液を調製する。前記2溶液を一つの容器中に
順次静置して該2溶液の接触する境を重合界面とし、平
角状に圧延した平角導体を前記重合界面を横切るように
下方から上方へ垂直に通過させ、界面で連続的に生成さ
れる合成樹脂膜を平角導体の外周に連続的に付着させた
のち乾燥して絶縁皮膜とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平角絶縁電線の製造方法
に関する。更に詳しくは、VTR用小型モータのステー
タコイル,HDDヘッドVCMコイルなどの駆動コイル
やスピーカーのボイスコイルに用いられる平角絶縁電線
の製造方法に関する。
に関する。更に詳しくは、VTR用小型モータのステー
タコイル,HDDヘッドVCMコイルなどの駆動コイル
やスピーカーのボイスコイルに用いられる平角絶縁電線
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平角絶縁電線は銅,銅合金等の平角導体
の外周にエナメル線用絶縁塗料として用いられているポ
リウレタン絶縁塗料,ポリエステル絶縁塗料或はポリエ
ステルイミド絶縁塗料等が複数回塗布,焼付けられてい
るものである。この平角絶縁電線を製造する方法とし
て、第1の方法は、丸線を圧延して平角導体とし、その
外側に常法に従ってエナメル線用絶縁塗料(以下、絶縁
塗料と略記する)を塗布,焼付けする方法がある。ま
た、第2の方法としては、丸導体の外側に絶縁塗料を塗
布,焼付けした後、これを圧延し平角絶縁電線に変形す
る方法がある。
の外周にエナメル線用絶縁塗料として用いられているポ
リウレタン絶縁塗料,ポリエステル絶縁塗料或はポリエ
ステルイミド絶縁塗料等が複数回塗布,焼付けられてい
るものである。この平角絶縁電線を製造する方法とし
て、第1の方法は、丸線を圧延して平角導体とし、その
外側に常法に従ってエナメル線用絶縁塗料(以下、絶縁
塗料と略記する)を塗布,焼付けする方法がある。ま
た、第2の方法としては、丸導体の外側に絶縁塗料を塗
布,焼付けした後、これを圧延し平角絶縁電線に変形す
る方法がある。
【0003】前記第1の平角絶縁電線の製造方法に於い
て、絶縁塗料の塗布方式はダイス方式またはフェルト方
式が採用されている。ダイス方式は走行する平角導体を
絶縁塗料中を通過させたり、あるいは絶縁塗料を付けた
ロールに接触させることにより平角導体の表面に絶縁塗
料を付着させた後、ダイスにより扱き、絶縁塗料を平角
導体の外周に塗布する方法である。前記ダイス方式は比
較的寸法の大きな平角導体、すなわち厚さが厚く,幅が
広い平角導体の場合に用いられるが、その寸法により多
くのダイスを揃える必要がある。
て、絶縁塗料の塗布方式はダイス方式またはフェルト方
式が採用されている。ダイス方式は走行する平角導体を
絶縁塗料中を通過させたり、あるいは絶縁塗料を付けた
ロールに接触させることにより平角導体の表面に絶縁塗
料を付着させた後、ダイスにより扱き、絶縁塗料を平角
導体の外周に塗布する方法である。前記ダイス方式は比
較的寸法の大きな平角導体、すなわち厚さが厚く,幅が
広い平角導体の場合に用いられるが、その寸法により多
くのダイスを揃える必要がある。
【0004】これに対しフェルト方式は、寸法の小さな
平角導体、すなわち厚さが薄く,幅が狭い平角導体の場
合に用いられるが、前記ダイス方式と違い平角導体の寸
法にかかわらず適用できるのが特長であり、横型焼付炉
(以下、焼付炉と略記する)で主に採用されている。こ
のフェルト方式は、走行する平角導体を絶縁塗料中を通
過させたり、あるいは絶縁塗料を付けたロールに接触さ
せることにより平角導体の表面に絶縁塗料を付着させた
後、フェルトにより扱き絶縁塗料を平角導体の外周に塗
布する方法である。前記フェルト方式により絶縁塗料が
塗布された平角導体は焼付炉へと導入され、絶縁塗料が
乾燥硬化して絶縁皮膜が設けられる。
平角導体、すなわち厚さが薄く,幅が狭い平角導体の場
合に用いられるが、前記ダイス方式と違い平角導体の寸
法にかかわらず適用できるのが特長であり、横型焼付炉
(以下、焼付炉と略記する)で主に採用されている。こ
のフェルト方式は、走行する平角導体を絶縁塗料中を通
過させたり、あるいは絶縁塗料を付けたロールに接触さ
せることにより平角導体の表面に絶縁塗料を付着させた
後、フェルトにより扱き絶縁塗料を平角導体の外周に塗
布する方法である。前記フェルト方式により絶縁塗料が
塗布された平角導体は焼付炉へと導入され、絶縁塗料が
乾燥硬化して絶縁皮膜が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
1の製造方法、すなわち丸線を圧延して平角導体とし、
その外側に常法に従って絶縁塗料を塗布焼付けする方法
で用いるダイス方式又はフェルト方式に於いては、平角
導体に絶縁塗料を塗布焼付けする際、塗布した絶縁塗料
は焼付けによる温度上昇と共にその流動性が増大し、平
角導体の角部に絶縁塗料が付かなかったり、仮に付いた
としても焼付中に流れてしまうので、角部に絶縁皮膜を
形成することはたいへん難しかった。その結果、平角絶
縁電線は焼付け後の角部の皮膜が薄くなり、厚さの均一
な皮膜を得ることは困難であった。また、特に平角導体
の角部の皮膜が薄く,甚だしくは導体表面が露出した平
角絶縁電線を電気機器コイルの巻線に用いた場合は絶縁
不良の原因となり電気機器の信頼性が著しく低下してし
まうという問題があった。
1の製造方法、すなわち丸線を圧延して平角導体とし、
その外側に常法に従って絶縁塗料を塗布焼付けする方法
で用いるダイス方式又はフェルト方式に於いては、平角
導体に絶縁塗料を塗布焼付けする際、塗布した絶縁塗料
は焼付けによる温度上昇と共にその流動性が増大し、平
角導体の角部に絶縁塗料が付かなかったり、仮に付いた
としても焼付中に流れてしまうので、角部に絶縁皮膜を
形成することはたいへん難しかった。その結果、平角絶
縁電線は焼付け後の角部の皮膜が薄くなり、厚さの均一
な皮膜を得ることは困難であった。また、特に平角導体
の角部の皮膜が薄く,甚だしくは導体表面が露出した平
角絶縁電線を電気機器コイルの巻線に用いた場合は絶縁
不良の原因となり電気機器の信頼性が著しく低下してし
まうという問題があった。
【0006】一方、前記第2の製造方法、すなわち丸導
体の外側に絶縁塗料を塗布焼付けした後、これを圧延し
て平角絶縁電線に変形する方法に於いては、厚さの均一
な皮膜を得ることができる反面、圧延による導体の加工
硬化と絶縁皮膜の加工劣化による特性低下の問題があっ
た。前記加工硬化した導体は、熱処理をすることによっ
て軟らかさを与えることができるが、加工劣化した皮膜
は、耐熱衝撃性が劣り、亀裂が発生していたり剥がれが
起こっていた。また前記皮膜の亀裂は、平角絶縁電線の
厚さと幅の比が大きくなるに従って顕著となり、特にそ
の比が1:5以上になると無数に発生し、絶縁特性は大
幅に低下してしまった。このため前記用途の巻線に適用
し得ないという問題があった。
体の外側に絶縁塗料を塗布焼付けした後、これを圧延し
て平角絶縁電線に変形する方法に於いては、厚さの均一
な皮膜を得ることができる反面、圧延による導体の加工
硬化と絶縁皮膜の加工劣化による特性低下の問題があっ
た。前記加工硬化した導体は、熱処理をすることによっ
て軟らかさを与えることができるが、加工劣化した皮膜
は、耐熱衝撃性が劣り、亀裂が発生していたり剥がれが
起こっていた。また前記皮膜の亀裂は、平角絶縁電線の
厚さと幅の比が大きくなるに従って顕著となり、特にそ
の比が1:5以上になると無数に発生し、絶縁特性は大
幅に低下してしまった。このため前記用途の巻線に適用
し得ないという問題があった。
【0007】そこで本発明者らは、前記第1及び第2の
製造方法が有する問題点を解決するため、従来のように
絶縁塗料を平角導体或は丸導体の外側に塗布,焼付ける
のではなく、樹脂皮膜で平角導体を直接被覆する新規な
平角絶縁電線の製造方法について鋭意研究したものであ
り、平角導体に絶縁皮膜を設けた後も角部の皮膜が均一
な厚さになり、電気絶縁性の良い平角絶縁電線が得られ
る製造方法を提供することを目的とする。
製造方法が有する問題点を解決するため、従来のように
絶縁塗料を平角導体或は丸導体の外側に塗布,焼付ける
のではなく、樹脂皮膜で平角導体を直接被覆する新規な
平角絶縁電線の製造方法について鋭意研究したものであ
り、平角導体に絶縁皮膜を設けた後も角部の皮膜が均一
な厚さになり、電気絶縁性の良い平角絶縁電線が得られ
る製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、2種類のモノマー成分を、それぞれが混合
せずに相分離する2種類の溶媒に溶解して2種類の溶液
を調製し、この2溶液を一つの容器中に順次静置して2
溶液の接触する境を重合界面とする界面重合法を絶縁皮
膜の形成に適用した平角絶縁電線の製造方法であって、
平角状に圧延した平角導体あるいは絶縁皮膜を設けた平
角導体(以下、平角導体と略記する)を前記2溶液の重
合界面を横切るように下方から上方へ垂直に通過させ、
前記重合界面(以下、界面と略記する)で連続的に生成
される合成樹脂膜を前記平角導体あるいは絶縁平角導体
の外周に連続的に付着させたのち乾燥して絶縁皮膜とす
る平角絶縁電線の製造方法にある。
に本発明は、2種類のモノマー成分を、それぞれが混合
せずに相分離する2種類の溶媒に溶解して2種類の溶液
を調製し、この2溶液を一つの容器中に順次静置して2
溶液の接触する境を重合界面とする界面重合法を絶縁皮
膜の形成に適用した平角絶縁電線の製造方法であって、
平角状に圧延した平角導体あるいは絶縁皮膜を設けた平
角導体(以下、平角導体と略記する)を前記2溶液の重
合界面を横切るように下方から上方へ垂直に通過させ、
前記重合界面(以下、界面と略記する)で連続的に生成
される合成樹脂膜を前記平角導体あるいは絶縁平角導体
の外周に連続的に付着させたのち乾燥して絶縁皮膜とす
る平角絶縁電線の製造方法にある。
【0009】また本発明は、前記界面重合法がポリアミ
ド樹脂膜を生成する界面重合法であり、一方のモノマー
成分と溶媒がヘキサメチレンジアミン,水酸化ナトリウ
ム及びラウリル硫酸ナトリウムと蒸留水であり、他方の
モノマー成分と溶媒がアジピン酸クロリドとクロロホル
ムである平角絶縁電線の製造方法にある。
ド樹脂膜を生成する界面重合法であり、一方のモノマー
成分と溶媒がヘキサメチレンジアミン,水酸化ナトリウ
ム及びラウリル硫酸ナトリウムと蒸留水であり、他方の
モノマー成分と溶媒がアジピン酸クロリドとクロロホル
ムである平角絶縁電線の製造方法にある。
【0010】更に本発明は、前記の製造方法により得ら
れた平角絶縁電線の絶縁皮膜上に、更に絶縁塗料を塗布
焼付する平角絶縁電線の製造方法にある。前記絶縁塗料
としては、ポリウレタン絶縁塗料,ポリエステル絶縁塗
料,ポリエステルイミド絶縁塗料等各種の絶縁塗料を用
いることができ、例えば、ポリウレタン絶縁塗料 TP
U 6125A(東特塗料社商品名)を挙げることができ
る。
れた平角絶縁電線の絶縁皮膜上に、更に絶縁塗料を塗布
焼付する平角絶縁電線の製造方法にある。前記絶縁塗料
としては、ポリウレタン絶縁塗料,ポリエステル絶縁塗
料,ポリエステルイミド絶縁塗料等各種の絶縁塗料を用
いることができ、例えば、ポリウレタン絶縁塗料 TP
U 6125A(東特塗料社商品名)を挙げることができ
る。
【0011】本発明のポリアミド樹脂膜を生成する界面
重合法において、界面重合温度としては、水の凝固点が
0℃であり、またクロロホルムの沸点が61℃等から考
慮して、10〜50℃が好ましい。また、本発明の界面
重合法を用いた製造方法によれば、1回の界面重合処理
で規定の厚さの絶縁皮膜を設けることが可能であるが、
更に皮膜厚を増す場合にはこの処理を複数回行うことも
できる。更に、本発明の方法において、平角絶縁電線の
皮膜厚の調整は前記2種類の溶液の濃度,温度を変えた
り、製造速度を変えることにより可能である。
重合法において、界面重合温度としては、水の凝固点が
0℃であり、またクロロホルムの沸点が61℃等から考
慮して、10〜50℃が好ましい。また、本発明の界面
重合法を用いた製造方法によれば、1回の界面重合処理
で規定の厚さの絶縁皮膜を設けることが可能であるが、
更に皮膜厚を増す場合にはこの処理を複数回行うことも
できる。更に、本発明の方法において、平角絶縁電線の
皮膜厚の調整は前記2種類の溶液の濃度,温度を変えた
り、製造速度を変えることにより可能である。
【0012】
【作用】本発明に用いる界面重合法は高分子化合物生成
反応の一つであり、2種類のモノマー成分を、それぞれ
が混合せずに相分離する2種類の溶媒,例えば水溶媒と
有機溶媒に溶解し、この2溶液の界面で高分子化合物を
生成させる反応である。本発明に於いてはこの界面重合
法を平角絶縁電線の製造に適用したものである。即ち、
界面重合において、例えばモノマー成分を水溶媒に溶解
させた水相及びモノマー成分を有機溶媒に溶解させた有
機溶媒相を静置して接触させ、界面で生成する合成樹脂
膜を静かに引き上げると、新たに界面で合成樹脂膜が生
成されるので、この合成樹脂膜を平角導体外周の被覆に
適用したものである。
反応の一つであり、2種類のモノマー成分を、それぞれ
が混合せずに相分離する2種類の溶媒,例えば水溶媒と
有機溶媒に溶解し、この2溶液の界面で高分子化合物を
生成させる反応である。本発明に於いてはこの界面重合
法を平角絶縁電線の製造に適用したものである。即ち、
界面重合において、例えばモノマー成分を水溶媒に溶解
させた水相及びモノマー成分を有機溶媒に溶解させた有
機溶媒相を静置して接触させ、界面で生成する合成樹脂
膜を静かに引き上げると、新たに界面で合成樹脂膜が生
成されるので、この合成樹脂膜を平角導体外周の被覆に
適用したものである。
【0013】本発明の平角絶縁電線の製造方法による
と、界面で生成される合成樹脂膜が走行する平角導体の
周囲から連続して供給されるため、平角導体の角部も一
様に合成樹脂膜で覆われ、次いで乾燥することにより該
合成樹脂膜は硬化し、角部を包み込む状態で絶縁皮膜を
形成することが可能となる。これにより、平角導体の角
部の尖端は絶縁皮膜により覆われるので、十分な絶縁耐
力を有する平角絶縁電線が得られることになる。そし
て、本発明による平角絶縁電線を電気機器のコイル巻線
に用いた場合には、機器の信頼性を大きく向上できる。
と、界面で生成される合成樹脂膜が走行する平角導体の
周囲から連続して供給されるため、平角導体の角部も一
様に合成樹脂膜で覆われ、次いで乾燥することにより該
合成樹脂膜は硬化し、角部を包み込む状態で絶縁皮膜を
形成することが可能となる。これにより、平角導体の角
部の尖端は絶縁皮膜により覆われるので、十分な絶縁耐
力を有する平角絶縁電線が得られることになる。そし
て、本発明による平角絶縁電線を電気機器のコイル巻線
に用いた場合には、機器の信頼性を大きく向上できる。
【0014】一方、従来の方法により絶縁塗料を平角導
体上に塗布焼付けした場合は塗布後乾燥硬化する間に塗
料が流れ、角部尖端は露出し,電気絶縁性を付与するに
足る皮膜厚を確保することができないものである。
体上に塗布焼付けした場合は塗布後乾燥硬化する間に塗
料が流れ、角部尖端は露出し,電気絶縁性を付与するに
足る皮膜厚を確保することができないものである。
【0015】
【実施例】本発明の平角絶縁電線の製造方法の実施例に
ついて図を用いて詳細に説明する。なお、本発明は本実
施例に限定されるものではない。図1及び2は本発明の
平角絶縁電線の製造方法、特に界面重合による被覆方法
を説明するための略図であり、図1は概略図、また図2
は要部断面図である。この図1、2に於いて、1は平角
絶縁電線、1aは平角導体、2はアジピン酸クロリドク
ロロホルム溶液部、3はヘキサメチレンジアミン水溶液
部、4は重合界面、4aはポリアミド樹脂膜、5は界面
重合用容器、6は導入部(シリコン栓)、また7は乾燥
炉である。
ついて図を用いて詳細に説明する。なお、本発明は本実
施例に限定されるものではない。図1及び2は本発明の
平角絶縁電線の製造方法、特に界面重合による被覆方法
を説明するための略図であり、図1は概略図、また図2
は要部断面図である。この図1、2に於いて、1は平角
絶縁電線、1aは平角導体、2はアジピン酸クロリドク
ロロホルム溶液部、3はヘキサメチレンジアミン水溶液
部、4は重合界面、4aはポリアミド樹脂膜、5は界面
重合用容器、6は導入部(シリコン栓)、また7は乾燥
炉である。
【0016】実施例1 ヘキサメチレンジアミン11.6g、水酸化ナトリウム
8.0g、及びラウリル硫酸ナトリウム1.0gを蒸留
水100mlに溶解し、ヘキサメチレンジアミン水溶液
(以下、ジアミン水溶液と略記する)を調製する。また
別に、アジピン酸クロリド18.3gをクロロホルム1
00mlに溶解し、アジピン酸クロリドクロロホルム溶液
(以下、クロロホルム溶液と略記する)を調製する。次
に底部に平角導体1aの導入部6としてシリコン栓を設
けた円筒状の界面重合用容器5に、下記表1に示す厚さ
0.06mm、幅0.617mmの平角導体1aを垂直に通
す。次に前記容器5に前記クロロホルム溶液を静かに注
ぎクロロホルム溶液部2を設け、更にこのクロロホルム
溶液部2の上に前記ジアミン水溶液を,界面を乱さない
ように注いでジアミン水溶液部3設ける。すると、直ち
に前記各溶液部2,3の界面4でポリアミド樹脂膜4a
が形成されるので、前記平角導体1aを各溶液部2,3
中を線速10m/min で下方から上方へ垂直に走行さ
せ、該導体1aの外周にポリアミド樹脂膜4aを連続的
に被覆させた後、この容器5の上方約50cmに設置した
炉長1m,設定温度230℃の乾燥炉7を通過させてポ
リアミド樹脂膜4aを乾燥硬化してポリアミド絶縁皮膜
とし、平角絶縁電線1を製造した。なお、前記容器5中
の各溶液部2,3は温度30℃の一定に保持した。
8.0g、及びラウリル硫酸ナトリウム1.0gを蒸留
水100mlに溶解し、ヘキサメチレンジアミン水溶液
(以下、ジアミン水溶液と略記する)を調製する。また
別に、アジピン酸クロリド18.3gをクロロホルム1
00mlに溶解し、アジピン酸クロリドクロロホルム溶液
(以下、クロロホルム溶液と略記する)を調製する。次
に底部に平角導体1aの導入部6としてシリコン栓を設
けた円筒状の界面重合用容器5に、下記表1に示す厚さ
0.06mm、幅0.617mmの平角導体1aを垂直に通
す。次に前記容器5に前記クロロホルム溶液を静かに注
ぎクロロホルム溶液部2を設け、更にこのクロロホルム
溶液部2の上に前記ジアミン水溶液を,界面を乱さない
ように注いでジアミン水溶液部3設ける。すると、直ち
に前記各溶液部2,3の界面4でポリアミド樹脂膜4a
が形成されるので、前記平角導体1aを各溶液部2,3
中を線速10m/min で下方から上方へ垂直に走行さ
せ、該導体1aの外周にポリアミド樹脂膜4aを連続的
に被覆させた後、この容器5の上方約50cmに設置した
炉長1m,設定温度230℃の乾燥炉7を通過させてポ
リアミド樹脂膜4aを乾燥硬化してポリアミド絶縁皮膜
とし、平角絶縁電線1を製造した。なお、前記容器5中
の各溶液部2,3は温度30℃の一定に保持した。
【0017】実施例2 前記実施例1と同一寸法の平角導体を用い、また実施例
1と同様の方法で平角絶縁電線(本実施例2では中間製
品)1を製造した。以降は図示しないが、更にこの平角
絶縁電線の外周に、連続して、従来の製造方法によりポ
リウレタン絶縁塗料 TPU 6125A(東特塗料社製ポ
リウレタン絶縁塗料商品名)25%をフェルト方式によ
り6回掛けで塗布し、380℃に設定した2m長の横型
焼付炉で焼付し、前記ポリアミド絶縁皮膜の外周にポリ
ウレタン絶縁皮膜を設け、最終製品の平角絶縁電線を製
造した。なお、前記ポリアミド皮膜とポリウレタン皮膜
のそれぞれの厚さは1:1を目標に製造した。
1と同様の方法で平角絶縁電線(本実施例2では中間製
品)1を製造した。以降は図示しないが、更にこの平角
絶縁電線の外周に、連続して、従来の製造方法によりポ
リウレタン絶縁塗料 TPU 6125A(東特塗料社製ポ
リウレタン絶縁塗料商品名)25%をフェルト方式によ
り6回掛けで塗布し、380℃に設定した2m長の横型
焼付炉で焼付し、前記ポリアミド絶縁皮膜の外周にポリ
ウレタン絶縁皮膜を設け、最終製品の平角絶縁電線を製
造した。なお、前記ポリアミド皮膜とポリウレタン皮膜
のそれぞれの厚さは1:1を目標に製造した。
【0018】実施例3〜6 平角導体として下記表1に示す寸法のものを用い、その
他は前記実施例2と同様にして平角絶縁電線を製造し
た。
他は前記実施例2と同様にして平角絶縁電線を製造し
た。
【0019】比較例1〜3 従来の平角絶縁電線の製造方法として、下記表1に示す
厚さ0.06mm、幅0.617mmの平角導体1aの外周
にポリウレタン絶縁塗料 TPU 6125A(東特塗料社
製ポリウレタン絶縁塗料商品名)25%をフェルト方式
により6回掛けで塗布し、前記実施例2で用いたものと
同じ,380℃に設定した2m長の横型焼付炉で焼付
し、平角ポリウレタン絶縁電線を製造した。
厚さ0.06mm、幅0.617mmの平角導体1aの外周
にポリウレタン絶縁塗料 TPU 6125A(東特塗料社
製ポリウレタン絶縁塗料商品名)25%をフェルト方式
により6回掛けで塗布し、前記実施例2で用いたものと
同じ,380℃に設定した2m長の横型焼付炉で焼付
し、平角ポリウレタン絶縁電線を製造した。
【0020】
【表1】
【0021】特性試験 前記実施例1〜6及び比較例1〜3により得られた平角
ポリウレタン銅線について、JISC3003(エナメ
ル銅線及びエナメルアルミニウム線試験方法)に基づき
ピンホール試験及び絶縁破壊試験を行った。その結果を
下記表2に示す。
ポリウレタン銅線について、JISC3003(エナメ
ル銅線及びエナメルアルミニウム線試験方法)に基づき
ピンホール試験及び絶縁破壊試験を行った。その結果を
下記表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】上記表2より明らかな如く、本発明の製造
方法により得られた実施例1〜6の平角絶縁電線は、厚
さと幅の比が1/10〜1/19と大幅に異なるものに於いても
ピンホールが2〜6と少なく、またBDVも0.6〜
1.2kV有り、電気絶縁性が良いことが分かる。一方、
従来の方法により得られた比較例1〜3の平角絶縁電線
はピンホールが無数に出ており、BDVも0.1kVと極
端に低く、電気絶縁性が良くないことが分かる。また、
特に試験はしなかったが、本発明の平角絶縁電線は38
0℃ではんだ付けが可能である。
方法により得られた実施例1〜6の平角絶縁電線は、厚
さと幅の比が1/10〜1/19と大幅に異なるものに於いても
ピンホールが2〜6と少なく、またBDVも0.6〜
1.2kV有り、電気絶縁性が良いことが分かる。一方、
従来の方法により得られた比較例1〜3の平角絶縁電線
はピンホールが無数に出ており、BDVも0.1kVと極
端に低く、電気絶縁性が良くないことが分かる。また、
特に試験はしなかったが、本発明の平角絶縁電線は38
0℃ではんだ付けが可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られた平角絶
縁電線は、界面重合法で形成した樹脂皮膜により平角導
体の角部も一様に被覆されるため、角部の皮膜が薄くな
りやすい従来の製造方法により得られた平角絶縁電線に
比べ電気絶縁性に優れている。また、本発明の方法によ
れば、厚さと幅の比が異なる各種平角絶縁電線の製造に
対応できる。更に、本発明により得られた平角絶縁電線
を電気機器のコイル巻線として用いることにより機器の
信頼性を著しく向上できるので、産業上に寄与する効果
は極めて大である。
縁電線は、界面重合法で形成した樹脂皮膜により平角導
体の角部も一様に被覆されるため、角部の皮膜が薄くな
りやすい従来の製造方法により得られた平角絶縁電線に
比べ電気絶縁性に優れている。また、本発明の方法によ
れば、厚さと幅の比が異なる各種平角絶縁電線の製造に
対応できる。更に、本発明により得られた平角絶縁電線
を電気機器のコイル巻線として用いることにより機器の
信頼性を著しく向上できるので、産業上に寄与する効果
は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平角絶縁電線の製造方法、特に界面重
合による被覆方法を説明するための概略図である。
合による被覆方法を説明するための概略図である。
【図2】本発明の平角絶縁電線の製造方法、特に界面重
合による被覆方法を説明するための要部断面図である。
合による被覆方法を説明するための要部断面図である。
1 平角絶縁電線 1a 平角導体 2 アジピン酸クロリドクロロホルム溶液部 3 ヘキサメチレンジアミン水溶液部 4 重合界面 4a ポリアミド樹脂膜 5 界面重合用容器 6 導入部(シリコン栓) 7 乾燥炉
Claims (3)
- 【請求項1】 2種類のモノマー成分を、それぞれが混
合せずに相分離する2種類の溶媒に溶解して2種類の溶
液を調製し、この2溶液を一つの容器中に順次静置して
2溶液の接触する境を重合界面とする界面重合法を絶縁
皮膜の形成に適用した平角絶縁電線の製造方法であっ
て、平角状に圧延した平角導体あるいは絶縁皮膜を設け
た平角導体を前記2溶液の重合界面を横切るように下方
から上方へ垂直に通過させ、前記重合界面で連続的に生
成される合成樹脂膜を前記平角導体あるいは絶縁平角導
体の外周に連続的に付着させたのち乾燥して絶縁皮膜と
することを特徴とする平角絶縁電線の製造方法。 - 【請求項2】 前記界面重合法がポリアミド樹脂膜を生
成する界面重合法であり、一方のモノマー成分と溶媒が
ヘキサメチレンジアミン,水酸化ナトリウム及びラウリ
ル硫酸ナトリウムと蒸留水であり、他方のモノマー成分
と溶媒がアジピン酸クロリドとクロロホルムであること
を特徴とする請求項1記載の平角絶縁電線の製造方法。 - 【請求項3】 前記請求項1または2により得られた平
角絶縁電線の絶縁皮膜上に、更にエナメル線用絶縁塗料
を塗布,焼付することを特徴とする平角絶縁電線の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34572595A JPH09161575A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 平角絶縁電線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34572595A JPH09161575A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 平角絶縁電線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09161575A true JPH09161575A (ja) | 1997-06-20 |
Family
ID=18378550
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34572595A Pending JPH09161575A (ja) | 1995-12-07 | 1995-12-07 | 平角絶縁電線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09161575A (ja) |
-
1995
- 1995-12-07 JP JP34572595A patent/JPH09161575A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0571680B2 (ja) | ||
| US2085995A (en) | Insulated electrical conductor and process of making same | |
| JPH09161575A (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JP7805979B2 (ja) | エナメル線およびその製造方法 | |
| JP3188171B2 (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JPH0368490B2 (ja) | ||
| JPH1031921A (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JP3058198B2 (ja) | ポリイミド積層体 | |
| JPS60150504A (ja) | 耐熱性絶縁電線 | |
| JPH03159014A (ja) | 平角状絶縁電線の製法 | |
| JP3611092B2 (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JPS6356653B2 (ja) | ||
| JP2000260233A (ja) | 平角ポリエステルイミドエナメル線 | |
| JPH0473242B2 (ja) | ||
| JP2009123403A (ja) | 絶縁電線及びその製造方法 | |
| JP2000311530A (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JP3737913B2 (ja) | 絶縁電線 | |
| JPS5810804B2 (ja) | マグネツトワイヤ−ノ セイゾウホウホウ | |
| JPH05339540A (ja) | 高速硬化絶縁塗料及び絶縁電線 | |
| CN118507110A (zh) | 绝缘电线、线圈和电气电子设备以及绝缘电线的制造方法 | |
| CN118507109A (zh) | 一种绝缘电线、线圈和电气/电子设备及其生产方法 | |
| JPS6331301Y2 (ja) | ||
| JPS59111207A (ja) | 平角絶縁電線の製造方法 | |
| JPH03225705A (ja) | 熱硬化型自己融着性エナメル銅線 | |
| JPS612206A (ja) | 撚絶縁電線の製造方法 |