JPH09316724A - 可細化性複合繊維及びその製造方法 - Google Patents
可細化性複合繊維及びその製造方法Info
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- JPH09316724A JPH09316724A JP13329396A JP13329396A JPH09316724A JP H09316724 A JPH09316724 A JP H09316724A JP 13329396 A JP13329396 A JP 13329396A JP 13329396 A JP13329396 A JP 13329396A JP H09316724 A JPH09316724 A JP H09316724A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】(1)軟化点160℃以下の海成分ポリマを、
軟化点180℃以上のポリマが実質的に被覆しているの
で、通常の合成繊維の仮撚嵩高加工が可能である。 (2)繊維被覆部に少なくとも1個以上の切り込み部を
持つため仮撚加工で繊維表面に亀裂が生じ、この亀裂を
通して熱水や、弱アルカリ溶液が浸透し容易かつ安定的
に極細仮撚繊維が得られる。 (3)繊維被覆部の切り込み部による割繊部分が太繊度
となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張り腰感
を与えることが可能となる。 (4)製造方法が2成分ポリマの複合紡糸であり、紡糸
機設備や口金構造が複雑化することもなく極めて生産性
に優れている。 【解決手段】 軟化点の異なる2成分のポリマからな
り、高軟化点のポリマで、繊維表面を実質的に被覆する
とともに、被覆部に少なくとも1個以上の切り込み部を
形成させることにより、通常温度での仮撚加工と極細化
を可能とした可細化性複合繊維とその製造方法。
軟化点180℃以上のポリマが実質的に被覆しているの
で、通常の合成繊維の仮撚嵩高加工が可能である。 (2)繊維被覆部に少なくとも1個以上の切り込み部を
持つため仮撚加工で繊維表面に亀裂が生じ、この亀裂を
通して熱水や、弱アルカリ溶液が浸透し容易かつ安定的
に極細仮撚繊維が得られる。 (3)繊維被覆部の切り込み部による割繊部分が太繊度
となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張り腰感
を与えることが可能となる。 (4)製造方法が2成分ポリマの複合紡糸であり、紡糸
機設備や口金構造が複雑化することもなく極めて生産性
に優れている。 【解決手段】 軟化点の異なる2成分のポリマからな
り、高軟化点のポリマで、繊維表面を実質的に被覆する
とともに、被覆部に少なくとも1個以上の切り込み部を
形成させることにより、通常温度での仮撚加工と極細化
を可能とした可細化性複合繊維とその製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、仮撚や湿熱処理な
どの糸加工を安定に行い、かつ容易に極細化できる可細
化性複合繊維とその製造方法に関するものである。
どの糸加工を安定に行い、かつ容易に極細化できる可細
化性複合繊維とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリアミドやポリエステルなど
の合成繊維は強度が高いこと、寸法安定性など多くの優
れた特長を備えているため、衣料用をはじめ種々の用途
に利用されている。なかでも極細繊維は、製品の表面品
位や触感性などに優れるため広く展開されている。この
極細繊維の多くは、異成分のポリマからなる複合繊維を
布帛にした後、剥離分解処理、または1成分を溶解除去
して極細化する方法により得られることが知られてい
る。そして、より安定で容易な極細化の手段が多く提案
されている。
の合成繊維は強度が高いこと、寸法安定性など多くの優
れた特長を備えているため、衣料用をはじめ種々の用途
に利用されている。なかでも極細繊維は、製品の表面品
位や触感性などに優れるため広く展開されている。この
極細繊維の多くは、異成分のポリマからなる複合繊維を
布帛にした後、剥離分解処理、または1成分を溶解除去
して極細化する方法により得られることが知られてい
る。そして、より安定で容易な極細化の手段が多く提案
されている。
【0003】また、さらに高級化、多様化する用途展開
のなかで、複合繊維の仮撚、強ネン、他繊維との混繊使
いなど糸加工が多く用いられるようになっている。
のなかで、複合繊維の仮撚、強ネン、他繊維との混繊使
いなど糸加工が多く用いられるようになっている。
【0004】しかし、従来の複合繊維、ポリエステルと
ポリアミドとの剥離分離型のものは、糸加工時にフィブ
リル化して工程通過に支障をきたしたり、またポリエス
テルとポリスチレンとの海島型のものは、フィブリル化
したり単糸間の融着が生じるなどして仮撚り加工できな
いなど、必ずしも満足のいくものが得られていなかっ
た。 この糸加工時のフィブリル化を改善するため、例
えば特開平5−44127号公報では、ポリエステルと
ポリアミドとが張り合せされた複合繊維の表面をポリエ
ステルで被覆する提案が開示されている。しかし、強い
アルカリ溶液を用いての極細化処理のため、極細繊維と
して残すべきポリエステルもかなり溶解してしまうた
め、安定して極細のポリエステル繊維を得ることが困難
であった。
ポリアミドとの剥離分離型のものは、糸加工時にフィブ
リル化して工程通過に支障をきたしたり、またポリエス
テルとポリスチレンとの海島型のものは、フィブリル化
したり単糸間の融着が生じるなどして仮撚り加工できな
いなど、必ずしも満足のいくものが得られていなかっ
た。 この糸加工時のフィブリル化を改善するため、例
えば特開平5−44127号公報では、ポリエステルと
ポリアミドとが張り合せされた複合繊維の表面をポリエ
ステルで被覆する提案が開示されている。しかし、強い
アルカリ溶液を用いての極細化処理のため、極細繊維と
して残すべきポリエステルもかなり溶解してしまうた
め、安定して極細のポリエステル繊維を得ることが困難
であった。
【0005】一方、極細繊維製造の有効な手段として、
水溶性ポリマを用いた複合繊維の技術として、例えば特
開平3−213564号公報や特開平5−247725
号公報で開示されている。これらの複合繊維は水溶性ポ
リマ成分を熱水により溶解除去することで容易に安定し
て極細繊維が得られるものの、湿熱処理や通常嵩高加工
に用いられる仮撚加工の熱などの影響で、単糸間の融着
が生じ易いものであった。
水溶性ポリマを用いた複合繊維の技術として、例えば特
開平3−213564号公報や特開平5−247725
号公報で開示されている。これらの複合繊維は水溶性ポ
リマ成分を熱水により溶解除去することで容易に安定し
て極細繊維が得られるものの、湿熱処理や通常嵩高加工
に用いられる仮撚加工の熱などの影響で、単糸間の融着
が生じ易いものであった。
【0006】また、特開平7−258922号公報に
は、仮撚加工性に優れている水溶性ポリマを用いた複合
繊維の技術が開示されている。しかし、軟化点の高い、
かつ弱アルカリに溶解可能なポリマで可細性繊維の表面
を完全に被覆する形態であるため、紡糸設備、口金構造
が複雑になるなど生産が難しいものであった。
は、仮撚加工性に優れている水溶性ポリマを用いた複合
繊維の技術が開示されている。しかし、軟化点の高い、
かつ弱アルカリに溶解可能なポリマで可細性繊維の表面
を完全に被覆する形態であるため、紡糸設備、口金構造
が複雑になるなど生産が難しいものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したような従来技術の欠点のない、即ち、糸加工工程を
良好に通過し、また容易に極細繊維を得ることができ、
かつ生産性の改善された複合繊維を提供することにあ
る。
したような従来技術の欠点のない、即ち、糸加工工程を
良好に通過し、また容易に極細繊維を得ることができ、
かつ生産性の改善された複合繊維を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には (1)軟化点160℃以下のポリマを1成分とし、全繊
維重量の50重量%以下とした可細性繊維の繊維表面
を、軟化点180℃以上のポリマで実質的に被覆し、該
被覆部に1個以上の切り込み部を持つことを特徴とする
可細化性複合繊維。 (2)軟化点160℃以下のポリマを海成分とする海島
複合繊維の、島成分を軟化点180℃以上のポリマと
し、繊維表面部に配した島成分を互いに接合し繊維表面
を実質的に島成分で被覆することを特徴とする可細化性
複合繊維の製造方法で達成できる。
には (1)軟化点160℃以下のポリマを1成分とし、全繊
維重量の50重量%以下とした可細性繊維の繊維表面
を、軟化点180℃以上のポリマで実質的に被覆し、該
被覆部に1個以上の切り込み部を持つことを特徴とする
可細化性複合繊維。 (2)軟化点160℃以下のポリマを海成分とする海島
複合繊維の、島成分を軟化点180℃以上のポリマと
し、繊維表面部に配した島成分を互いに接合し繊維表面
を実質的に島成分で被覆することを特徴とする可細化性
複合繊維の製造方法で達成できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の可細化性複合繊維は、A成分とB成分の少なく
とも2成分からなる複合繊維であって、繊維表面をB成
分で実質的に被覆した断面形態を有するものであり、A
成分の除去によって、1デニール以下、好ましくは0.
5デニール以下の極細繊維化が可能な繊維である。
本発明の可細化性複合繊維は、A成分とB成分の少なく
とも2成分からなる複合繊維であって、繊維表面をB成
分で実質的に被覆した断面形態を有するものであり、A
成分の除去によって、1デニール以下、好ましくは0.
5デニール以下の極細繊維化が可能な繊維である。
【0010】本発明で言う、繊維表面をB成分で実質的
に被覆した断面形態とは、単繊維表面に露出したA成分
の弧の長さの総和と単繊維の外周長との比率であらわさ
れ、B成分で単繊維表面の90%以上を被覆することで
ある。好ましくは93%以上を被覆することである。さ
らに好ましくは96%以上を被覆することである。
に被覆した断面形態とは、単繊維表面に露出したA成分
の弧の長さの総和と単繊維の外周長との比率であらわさ
れ、B成分で単繊維表面の90%以上を被覆することで
ある。好ましくは93%以上を被覆することである。さ
らに好ましくは96%以上を被覆することである。
【0011】かかる可細化性複合繊維のA成分は全繊維
に対する割合を50重量%以下とすることが好ましく、
40重量%以下とすることが特に好ましい。A成分の全
繊維に対する割合を50重量%以下とすることで、仮撚
加工の変形による単糸の融着を回避することができ、嵩
高糸を得ることができる。
に対する割合を50重量%以下とすることが好ましく、
40重量%以下とすることが特に好ましい。A成分の全
繊維に対する割合を50重量%以下とすることで、仮撚
加工の変形による単糸の融着を回避することができ、嵩
高糸を得ることができる。
【0012】また、該可細化性繊維のA成分は、水溶性
ポリマとすることが好ましい。本発明でいう水溶性ポリ
マは、溶融紡糸可能な重合体であり、しかも水または熱
水で容易に溶解できる重合体であれば何でもよく、例え
ばポリビニールアルコール系ポリマ、ポリアルキレン系
ポリマ、水溶性ポリアミドとしては、ポリエーテルアミ
ド系ポリマ、ポリエーテルエステルアミド系ポリマ、水
溶性ポリエステルとしては、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウム共重合の共重合ポリエステ系ポリマなどがあ
る。中でも、ポリエステル、ポリアミドとの溶融紡糸や
諸工程の通過性を考慮すると、公知の水溶性ポリエステ
ル、水溶性ポリアミドが適用できる。特に好ましいもの
としては、紡糸性、工程通過性、水溶性の観点から、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸などを共重合した各種
のポリエステル、例えば下記AおよびBの重合体が挙げ
られる。
ポリマとすることが好ましい。本発明でいう水溶性ポリ
マは、溶融紡糸可能な重合体であり、しかも水または熱
水で容易に溶解できる重合体であれば何でもよく、例え
ばポリビニールアルコール系ポリマ、ポリアルキレン系
ポリマ、水溶性ポリアミドとしては、ポリエーテルアミ
ド系ポリマ、ポリエーテルエステルアミド系ポリマ、水
溶性ポリエステルとしては、5−スルホイソフタル酸ナ
トリウム共重合の共重合ポリエステ系ポリマなどがあ
る。中でも、ポリエステル、ポリアミドとの溶融紡糸や
諸工程の通過性を考慮すると、公知の水溶性ポリエステ
ル、水溶性ポリアミドが適用できる。特に好ましいもの
としては、紡糸性、工程通過性、水溶性の観点から、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸などを共重合した各種
のポリエステル、例えば下記AおよびBの重合体が挙げ
られる。
【0013】A.主たる酸成分がテレフタル酸であっ
て、他の酸成分は8〜15mol%の5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、および5〜40mol%のイソフタ
ル酸であり、主たるジオール成分がエチレングリコール
よりなる共重合ポリエステル。
て、他の酸成分は8〜15mol%の5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、および5〜40mol%のイソフタ
ル酸であり、主たるジオール成分がエチレングリコール
よりなる共重合ポリエステル。
【0014】B.主たる酸成分がテレフタル酸であっ
て、他の酸成分は1〜15mol%の5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、および20mol%以下のイソフル
酸であり、主たるジオール成分がエチレングリコールと
ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物よりなる共
重合ポリエステル。
て、他の酸成分は1〜15mol%の5−ナトリウムス
ルホイソフタル酸、および20mol%以下のイソフル
酸であり、主たるジオール成分がエチレングリコールと
ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物よりなる共
重合ポリエステル。
【0015】これらの重合体は、高温の溶融紡糸に耐
え、常温水には溶けずに熱水には容易に溶け、また弱ア
ルカリでも容易に溶けて、しかも低価格であるので好ま
しい熱水溶解性ポリマである。
え、常温水には溶けずに熱水には容易に溶け、また弱ア
ルカリでも容易に溶けて、しかも低価格であるので好ま
しい熱水溶解性ポリマである。
【0016】次に、該可細化性複合繊維のB成分は、軟
化点180℃以上のポリマとすることが好ましく、さら
に好ましくは、軟化点200℃以上のポリマとすること
である。ポリマの軟化点は、通常の嵩高処理で用いられ
る仮撚加工の熱板による過熱や、撚糸加工の擦過熱によ
って、単糸間の融着が生じない範囲で適宜選択できる。
本発明の可細化性複合繊維のB成分は180℃以上の
ポリマであれば、特に限定することなく溶融紡糸が可能
なポリマが任意に適用できる。例えばナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12、共重合ナイロンなどのポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重
合ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルが用
いられる。中でも、物理特性が優れ、アルカリ溶解性を
もつポリエステル系のポリマが好ましい。なお、これら
のポリマには、必要に応じて、例えば、艶消し剤、制電
剤、消臭剤、芳香剤、吸湿剤などの添加剤を含有せしめ
てもよい。
化点180℃以上のポリマとすることが好ましく、さら
に好ましくは、軟化点200℃以上のポリマとすること
である。ポリマの軟化点は、通常の嵩高処理で用いられ
る仮撚加工の熱板による過熱や、撚糸加工の擦過熱によ
って、単糸間の融着が生じない範囲で適宜選択できる。
本発明の可細化性複合繊維のB成分は180℃以上の
ポリマであれば、特に限定することなく溶融紡糸が可能
なポリマが任意に適用できる。例えばナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン12、共重合ナイロンなどのポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、共重合ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、共重
合ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルが用
いられる。中でも、物理特性が優れ、アルカリ溶解性を
もつポリエステル系のポリマが好ましい。なお、これら
のポリマには、必要に応じて、例えば、艶消し剤、制電
剤、消臭剤、芳香剤、吸湿剤などの添加剤を含有せしめ
てもよい。
【0017】かかるB成分で形成される可細化性複合繊
維の繊維表面被覆部は、繊維内部側から繊維表面側に向
かう、切り込み部を少なくとも1個以上持つことが好ま
しく、さらに好ましくは、切り込み部を5個以上とする
ことである。
維の繊維表面被覆部は、繊維内部側から繊維表面側に向
かう、切り込み部を少なくとも1個以上持つことが好ま
しく、さらに好ましくは、切り込み部を5個以上とする
ことである。
【0018】本発明の切り込み部とは、B成分で形成さ
れる可細化性複合繊維の繊維表面被覆部において、A成
分ポリマが被覆部の内側から被覆部の表面付近まで入り
込んだ形状をいい、切り込み部の最も深い部分を切り込
み部の底部という。
れる可細化性複合繊維の繊維表面被覆部において、A成
分ポリマが被覆部の内側から被覆部の表面付近まで入り
込んだ形状をいい、切り込み部の最も深い部分を切り込
み部の底部という。
【0019】かかる本発明の切り込み部は下式(1)を
満足することが必要である。 (a/b)<1・・・・・(1) a:切り込み部の底部から繊維表面までの距離 b:切り込み部の底部間の距離 繊維表面被覆部に切り込み部を形成することにより仮撚
加工や撚糸の外力で繊維表面に大小の亀裂を生じさせる
ことが可能となり好ましい。繊維表面に生じた亀裂は、
液体が滲みこむ流路となり、最終高次加工での熱水や弱
アルカリ溶液による繊維の極細化が容易となるのであ
る。
満足することが必要である。 (a/b)<1・・・・・(1) a:切り込み部の底部から繊維表面までの距離 b:切り込み部の底部間の距離 繊維表面被覆部に切り込み部を形成することにより仮撚
加工や撚糸の外力で繊維表面に大小の亀裂を生じさせる
ことが可能となり好ましい。繊維表面に生じた亀裂は、
液体が滲みこむ流路となり、最終高次加工での熱水や弱
アルカリ溶液による繊維の極細化が容易となるのであ
る。
【0020】本発明における可細化性複合繊維の製造方
法は、まず軟化点160℃以下のA成分ポリマ、極細繊
維となる軟化点180℃以上のB成分ポリマを各々独立
に溶融し、海部にA成分ポリマが、島部にB成分ポリマ
が配置するように、両者を合流せしめる際に、繊維表面
となる位置に配した島部において、該島部の隣接した島
を互いに接合し海成分を覆うように紡糸口金の吐出孔か
ら吐出し複合紡糸する。得られた可細化性複合繊維の断
面の一例を、図1に示す。
法は、まず軟化点160℃以下のA成分ポリマ、極細繊
維となる軟化点180℃以上のB成分ポリマを各々独立
に溶融し、海部にA成分ポリマが、島部にB成分ポリマ
が配置するように、両者を合流せしめる際に、繊維表面
となる位置に配した島部において、該島部の隣接した島
を互いに接合し海成分を覆うように紡糸口金の吐出孔か
ら吐出し複合紡糸する。得られた可細化性複合繊維の断
面の一例を、図1に示す。
【0021】こうして紡糸口金の吐出孔より吐出された
可細化性複合繊維は高速で引取り、そのまま実用の繊維
としてもよいし、また比較的低速で引取り、さらに延伸
して、実用の繊維としてもよい。このように本発明の可
細化性複合繊維は、A成分、B成分の2成分ポリマの複
合紡糸で得られるため、A成分、B成分と異なるポリマ
で繊維外周部を被覆する方式に比べて、紡糸機設備や口
金構造が複雑化することもなく極めて生産性に優れてい
る。
可細化性複合繊維は高速で引取り、そのまま実用の繊維
としてもよいし、また比較的低速で引取り、さらに延伸
して、実用の繊維としてもよい。このように本発明の可
細化性複合繊維は、A成分、B成分の2成分ポリマの複
合紡糸で得られるため、A成分、B成分と異なるポリマ
で繊維外周部を被覆する方式に比べて、紡糸機設備や口
金構造が複雑化することもなく極めて生産性に優れてい
る。
【0022】かくして得られた本発明の可細化性複合繊
維は、A成分ポリマの軟化点160℃以上の熱板温度で
の仮撚加工も、単糸間の融着やフィブリル化などの問題
もなく行なわれる。この仮撚加工での糸に加わる外力に
よって、繊維表面に大小の亀裂を生じさせることができ
るのである。また、本発明の可細化性複合繊維は仮撚加
工に止まらず、通常の糸加工、即ち、強ネンなども、単
糸間の融着やフィブリル化などの問題を起こすことな
く、他の繊維との混繊など広い用途に展開が可能とな
る。
維は、A成分ポリマの軟化点160℃以上の熱板温度で
の仮撚加工も、単糸間の融着やフィブリル化などの問題
もなく行なわれる。この仮撚加工での糸に加わる外力に
よって、繊維表面に大小の亀裂を生じさせることができ
るのである。また、本発明の可細化性複合繊維は仮撚加
工に止まらず、通常の糸加工、即ち、強ネンなども、単
糸間の融着やフィブリル化などの問題を起こすことな
く、他の繊維との混繊など広い用途に展開が可能とな
る。
【0023】このように本発明によって、従来技術の問
題点が解消でき、仮撚加工や強ネンなど、通常の糸加工
が可能となるとともに、繊維被覆部の割繊部分が太繊度
となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張り腰感
を与えることが可能となる。
題点が解消でき、仮撚加工や強ネンなど、通常の糸加工
が可能となるとともに、繊維被覆部の割繊部分が太繊度
となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張り腰感
を与えることが可能となる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。なお、軟化点はシリコン浴中でチップ(タテ4mm
×ヨコ4mm×厚み3mm)にペネトロメータをセット
し、10℃/分の昇温速度で加熱していき、チップが1
mmの変位する温度を示した。
る。なお、軟化点はシリコン浴中でチップ(タテ4mm
×ヨコ4mm×厚み3mm)にペネトロメータをセット
し、10℃/分の昇温速度で加熱していき、チップが1
mmの変位する温度を示した。
【0025】実施例1 A成分ポリマとして、軟化点160℃以下で熱水溶解性
を有する12mol%の5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、および25mol%のイソフタル酸、そして酸化
チタン0.05%を含んだ共重合ポリエチレンテレフタ
レート(軟化点:130℃)を100℃で10時間減圧
乾燥したものを用いた。B成分のポリマとしてホモポリ
エチレンテレフタレート(軟化点:260℃)を160
℃で5時間減圧乾燥したものを用いた。各々スクリュー
押出機で溶融(290℃)し、各々ギァポンプで計量し
て複合口金に送り紡糸し、図1に示す断面、即ち、低軟
化点ポリマを海成分に、ホモポリエチレンテレフタレー
トを島(36島)成分とし、繊維最外周の島(17島)
成分を接合させた複合断面とした。各ポリマの構成比
は、海成分20wt%、島成分80wt%とした。口金
から吐出させた糸条を冷却後、1100m/分で巻取り
未延伸糸を得た後、90℃の熱ローラを通過させて3.
3倍に100デニール−24フィラメントの複合繊維を
得た(水準NO.1)紡糸、延伸時の糸切れは発生しな
かった。
を有する12mol%の5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、および25mol%のイソフタル酸、そして酸化
チタン0.05%を含んだ共重合ポリエチレンテレフタ
レート(軟化点:130℃)を100℃で10時間減圧
乾燥したものを用いた。B成分のポリマとしてホモポリ
エチレンテレフタレート(軟化点:260℃)を160
℃で5時間減圧乾燥したものを用いた。各々スクリュー
押出機で溶融(290℃)し、各々ギァポンプで計量し
て複合口金に送り紡糸し、図1に示す断面、即ち、低軟
化点ポリマを海成分に、ホモポリエチレンテレフタレー
トを島(36島)成分とし、繊維最外周の島(17島)
成分を接合させた複合断面とした。各ポリマの構成比
は、海成分20wt%、島成分80wt%とした。口金
から吐出させた糸条を冷却後、1100m/分で巻取り
未延伸糸を得た後、90℃の熱ローラを通過させて3.
3倍に100デニール−24フィラメントの複合繊維を
得た(水準NO.1)紡糸、延伸時の糸切れは発生しな
かった。
【0026】この複合繊維を、ヨリ数3100T/m、
熱板温度170℃、加工速度100m/分で仮撚加工し
た。糸切れや融着もなく、通常のポリエステル繊維と同
等の嵩高加工糸を得た。従来の水溶性ポリマを海成分に
用いて可細化繊維では得ることのできない嵩高性のある
ものであった。この加工糸を筒編みにして、助剤として
NaOH1g/l、トリポリリン酸Na0.2g/l、
界面活性剤2g/lをいれ95℃、、10分の処理を行
なった。その後、十分水洗し、100℃で乾燥した。
熱板温度170℃、加工速度100m/分で仮撚加工し
た。糸切れや融着もなく、通常のポリエステル繊維と同
等の嵩高加工糸を得た。従来の水溶性ポリマを海成分に
用いて可細化繊維では得ることのできない嵩高性のある
ものであった。この加工糸を筒編みにして、助剤として
NaOH1g/l、トリポリリン酸Na0.2g/l、
界面活性剤2g/lをいれ95℃、、10分の処理を行
なった。その後、十分水洗し、100℃で乾燥した。
【0027】かくして加工品は主に0.2デニールの極
細繊維から構成され、手触り感の良好なものであった。
細繊維から構成され、手触り感の良好なものであった。
【0028】水準NO.1に準じて、A成分(海成
分)、B成分(島成分)の各吐出量を変更して、構成比
を変えた複合繊維を得て、仮撚加工および極細化処理を
行ない検討した結果、表1の結果となった。
分)、B成分(島成分)の各吐出量を変更して、構成比
を変えた複合繊維を得て、仮撚加工および極細化処理を
行ない検討した結果、表1の結果となった。
【0029】比較例1 水準NO.1に準じて、図2に示す断面、即ち繊維の最
外周の島を接合させない従来の可細化複合繊維、水準
4,5を得た。この可細化複合繊維の繊維表面には、低
軟化点のA成分ポリマが存在するため、熱板温度170
℃で単糸が融着し嵩高加工糸とはいえないものであっ
た。
外周の島を接合させない従来の可細化複合繊維、水準
4,5を得た。この可細化複合繊維の繊維表面には、低
軟化点のA成分ポリマが存在するため、熱板温度170
℃で単糸が融着し嵩高加工糸とはいえないものであっ
た。
【0030】実施例2 水準NO.1に準じて、繊維表面部に配した島成分の数
を変更し、繊維被覆部の切り込み部の数を変更した可細
化複合繊維を得て、仮撚加工および極細化処理を行ない
検討した結果、表2の結果となった。
を変更し、繊維被覆部の切り込み部の数を変更した可細
化複合繊維を得て、仮撚加工および極細化処理を行ない
検討した結果、表2の結果となった。
【0031】なお水準11は、製糸性、仮撚加工性は良
好であったが、極細化処理に長時間を要するものであっ
た。
好であったが、極細化処理に長時間を要するものであっ
た。
【0032】
【表1】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の複合繊維は、軟化点180℃以
上のポリマが、160℃以下の軟化点のポリマからなる
可細化性複合繊維を被覆しているので、通常の合成繊維
の仮撚嵩高加工が可能で、仮撚加工で生じる繊維表面の
大小の亀裂により熱水や、弱アルカリ処理で容易かつ安
定的に極細仮撚繊維が得られ、繊維被覆部の割繊部分が
太繊度となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張
り腰感を与えることが可能となるとともに、2成分ポリ
マの複合紡糸で得られるため、紡糸機設備や口金構造が
複雑化することもなく極めて生産性に優れている。
上のポリマが、160℃以下の軟化点のポリマからなる
可細化性複合繊維を被覆しているので、通常の合成繊維
の仮撚嵩高加工が可能で、仮撚加工で生じる繊維表面の
大小の亀裂により熱水や、弱アルカリ処理で容易かつ安
定的に極細仮撚繊維が得られ、繊維被覆部の割繊部分が
太繊度となるため混繊糸効果が付与でき、極細布帛に張
り腰感を与えることが可能となるとともに、2成分ポリ
マの複合紡糸で得られるため、紡糸機設備や口金構造が
複雑化することもなく極めて生産性に優れている。
【図1】本発明にかかる海島型の可細化性複合繊維の例
を示す横断面図である。
を示す横断面図である。
【図2】従来の海島型の可細化性複合繊維の例を示す横
断面図である。
断面図である。
A成分:軟化点160℃以下のポリマ B成分:軟化点180℃以上のポリマ
Claims (7)
- 【請求項1】 A成分とB成分の少なくとも2成分から
なる複合繊維であって、該A成分は160℃以下の軟化
点を持つポリマであって、一方B成分は180℃以上の
軟化点を持つポリマからなる可細化性複合繊維であっ
て、該可細化性複合繊維の繊維表面が実質的にB成分で
被覆されていることを特徴とする可細化性複合繊維。 - 【請求項2】 複合繊維を被覆するB成分の繊維内部側
から繊維表面側に向かう切り込み部を少なとも1個以上
有し、該切り込み部が下式(1)を満足することを特徴
とする請求項1記載の可細化複合繊維。 (a/b)<1・・・・・(1) a:切り込み部の底部から繊維表面までの距離 b:切り込み部の底部間の距離 - 【請求項3】 A成分を海とし、B成分を島とする海島
型複合形態を有することを特徴とする請求項1又は2記
載の可細化性複合繊維。 - 【請求項4】 A成分が全繊維に占める割合が50重量
%以下であることを特徴とする。請求項1〜3のいずれ
か1項記載の可細化性複合繊維。 - 【請求項5】 A成分が水溶性ポリマであることを特徴
とする請求項1〜4のいずれか1項記載の可細化性複合
繊維。 - 【請求項6】 A成分が熱水溶解性ポリエステルである
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の可
細化性複合繊維。 - 【請求項7】 A成分を海成分としB成分を島成分とす
る海島複合繊維において、該海島複合繊維の繊維表面部
に配した島成分を互いに接合して海島複合繊維の繊維表
面を実質的に被覆することを特徴とする請求項1〜6の
いずれか1項記載の可細化性複合繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13329396A JPH09316724A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 可細化性複合繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13329396A JPH09316724A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 可細化性複合繊維及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09316724A true JPH09316724A (ja) | 1997-12-09 |
Family
ID=15101274
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13329396A Pending JPH09316724A (ja) | 1996-05-28 | 1996-05-28 | 可細化性複合繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09316724A (ja) |
-
1996
- 1996-05-28 JP JP13329396A patent/JPH09316724A/ja active Pending
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