JPH09322791A - L−アスパラギン酸の製造方法 - Google Patents
L−アスパラギン酸の製造方法Info
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- JPH09322791A JPH09322791A JP14419096A JP14419096A JPH09322791A JP H09322791 A JPH09322791 A JP H09322791A JP 14419096 A JP14419096 A JP 14419096A JP 14419096 A JP14419096 A JP 14419096A JP H09322791 A JPH09322791 A JP H09322791A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 マレイン酸を原料とし、酵素反応によりL−
アスパラギン酸を製造する方法において、酵素作用を継
続的に維持して、安定した連続操作が可能な方法を提供
する。 【解決手段】 工程の少なくとも異性化反応における
水溶液中の溶存酸素濃度を4ppm以下に維持して実施
する、L−アスパラギン酸の製造方法。 工程:マレイン酸等を酵素の存在下異性化する反応
と、異性化反応物の少なくとも一部及びアンモニアを酵
素の存在下水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸ア
ンモニウムを生成する反応を順次又は同時に実施する工
程、 工程:工程で得た溶液にマレイン酸等を添加してL
−アスパラギン酸を析出させる工程、 工程:工程で得たL−アスパラギン酸を回収し、母
液を工程へリサイクルする工程。
アスパラギン酸を製造する方法において、酵素作用を継
続的に維持して、安定した連続操作が可能な方法を提供
する。 【解決手段】 工程の少なくとも異性化反応における
水溶液中の溶存酸素濃度を4ppm以下に維持して実施
する、L−アスパラギン酸の製造方法。 工程:マレイン酸等を酵素の存在下異性化する反応
と、異性化反応物の少なくとも一部及びアンモニアを酵
素の存在下水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸ア
ンモニウムを生成する反応を順次又は同時に実施する工
程、 工程:工程で得た溶液にマレイン酸等を添加してL
−アスパラギン酸を析出させる工程、 工程:工程で得たL−アスパラギン酸を回収し、母
液を工程へリサイクルする工程。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、L−アスパラギン
酸の製造方法に関するものである。詳しくは、マレイン
酸及び/又は無水マレイン酸を原料とし、酵素作用によ
りL−アスパラギン酸を製造するための工業的に有利な
プロセスに関するものである。
酸の製造方法に関するものである。詳しくは、マレイン
酸及び/又は無水マレイン酸を原料とし、酵素作用によ
りL−アスパラギン酸を製造するための工業的に有利な
プロセスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】L−アスパラギン酸は医薬、食品添加物
として需要が増加している。また、新たな用途開発も検
討されているが、現在のところ、製造コストが高く、経
済的に優れた工業的プロセスは確立されていない。L−
アスパラギン酸の製造法としては、フマル酸アンモニア
をアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の存在下、
酵素反応により得る方法が知られている。
として需要が増加している。また、新たな用途開発も検
討されているが、現在のところ、製造コストが高く、経
済的に優れた工業的プロセスは確立されていない。L−
アスパラギン酸の製造法としては、フマル酸アンモニア
をアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の存在下、
酵素反応により得る方法が知られている。
【0003】また、マレイン酸とアンモニアをイソメラ
ーゼ又はこれを産生する微生物の存在下異性化しフマル
酸を得た後、上記同様な酵素反応により、L−アスパラ
ギン酸を得る方法も知られている[Y.Takamur
a et al.,Agric.Biol.Che
m.,30,No.4、345〜350(196
6)]。しかしながら、従来法は、酵素反応後のL−ア
スパラギン酸アンモニウムを硫酸又は塩酸により酸析す
るため、経済的価値の低い無機酸アンモニウム塩を大量
に副生し、結果的にL−アスパラギン酸の製造コストを
高めることとなっていた。
ーゼ又はこれを産生する微生物の存在下異性化しフマル
酸を得た後、上記同様な酵素反応により、L−アスパラ
ギン酸を得る方法も知られている[Y.Takamur
a et al.,Agric.Biol.Che
m.,30,No.4、345〜350(196
6)]。しかしながら、従来法は、酵素反応後のL−ア
スパラギン酸アンモニウムを硫酸又は塩酸により酸析す
るため、経済的価値の低い無機酸アンモニウム塩を大量
に副生し、結果的にL−アスパラギン酸の製造コストを
高めることとなっていた。
【0004】この欠点を改良する方法として、酵素反応
後のL−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸又は
無水マレイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶
を回収した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を原
料として再利用する方法が提案されている(米国特許第
4560653号明細書、特開平8−33491号公
報)。これらの方法は、原料として大量に入手が容易
で、しかも安価な無水マレイン酸を用いるので、工業的
に非常に望ましい方法となり得る。
後のL−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸又は
無水マレイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶
を回収した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を原
料として再利用する方法が提案されている(米国特許第
4560653号明細書、特開平8−33491号公
報)。これらの方法は、原料として大量に入手が容易
で、しかも安価な無水マレイン酸を用いるので、工業的
に非常に望ましい方法となり得る。
【0005】しかしながら、上記提案では、マレイン酸
アンモニウムの異性化反応を、従来より知られている化
学反応又は酵素反応を適応させたもので、工業的に安定
した連続操作を継続的に行ない、L−アスパラギン酸を
安価にかつ効率的に製造することは未だ困難であった。
特に、異性化反応を酵素反応で実施し、酵素反応後のL
−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸又は無水マ
レイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶を回収
した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を原料とし
て再利用する方法では、長期のリサイクル運転を実施す
るとイソメラーゼ又はこれを産生する微生物の酵素作用
が次第に低下してしまい、継続的に運転を維持させるこ
とは非常に困難である。
アンモニウムの異性化反応を、従来より知られている化
学反応又は酵素反応を適応させたもので、工業的に安定
した連続操作を継続的に行ない、L−アスパラギン酸を
安価にかつ効率的に製造することは未だ困難であった。
特に、異性化反応を酵素反応で実施し、酵素反応後のL
−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸又は無水マ
レイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶を回収
した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を原料とし
て再利用する方法では、長期のリサイクル運転を実施す
るとイソメラーゼ又はこれを産生する微生物の酵素作用
が次第に低下してしまい、継続的に運転を維持させるこ
とは非常に困難である。
【0006】また、L−アスパラギン酸アンモニウムの
晶析に当り、大量のマレイン酸を添加しないとL−アス
パラギン酸結晶の回収率を高めることができず、晶析工
程で添加するマレイン酸の量が、晶析すべきL−アスパ
ラギン酸の量を超える条件となっている。そのため、晶
析後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を反応系にリ
サイクル使用すると、次第に、系内のL−アスパラギン
酸濃度が上昇する問題が生じ、連続運転が困難となり、
効率的な工業的製法とは言い難い。
晶析に当り、大量のマレイン酸を添加しないとL−アス
パラギン酸結晶の回収率を高めることができず、晶析工
程で添加するマレイン酸の量が、晶析すべきL−アスパ
ラギン酸の量を超える条件となっている。そのため、晶
析後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を反応系にリ
サイクル使用すると、次第に、系内のL−アスパラギン
酸濃度が上昇する問題が生じ、連続運転が困難となり、
効率的な工業的製法とは言い難い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、マレイン酸
及び/又は無水マレイン酸を原料とし、イソメラーゼ又
はこれを産生する微生物により水溶媒中でこれを異性化
し、次いでアスパルターゼ又はこれを産生する微生物、
及びアンモニアの存在下、水溶媒中で酵素反応させてL
−アスパラギン酸アンモニウムを得て、酵素反応後のL
−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸及び/又は
無水マレイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶
を回収した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を酵
素反応工程にリサイクルするL−アスパラギン酸の製造
方法において、バランスのとれた安定した連続操作が可
能なL−アスパラギン酸の製造プロセスを提供し、か
つ、酵素反応におけるイソメラーゼ又はこれを産生する
微生物の酵素作用を継続的に維持する方法に関し新規な
方法を提供することにある。
及び/又は無水マレイン酸を原料とし、イソメラーゼ又
はこれを産生する微生物により水溶媒中でこれを異性化
し、次いでアスパルターゼ又はこれを産生する微生物、
及びアンモニアの存在下、水溶媒中で酵素反応させてL
−アスパラギン酸アンモニウムを得て、酵素反応後のL
−アスパラギン酸アンモニウムをマレイン酸及び/又は
無水マレイン酸により酸析し、L−アスパラギン酸結晶
を回収した後のマレイン酸アンモニウムを含む母液を酵
素反応工程にリサイクルするL−アスパラギン酸の製造
方法において、バランスのとれた安定した連続操作が可
能なL−アスパラギン酸の製造プロセスを提供し、か
つ、酵素反応におけるイソメラーゼ又はこれを産生する
微生物の酵素作用を継続的に維持する方法に関し新規な
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記実情に
鑑み鋭意検討した結果、酵素反応を効率的に行うために
は、イソメラーゼ又はこれを産生する微生物を用い、マ
レイン酸を異性化するに際し、水溶媒中の溶存酸素濃度
を4ppm以下に維持して反応することにより、イソメ
ラーゼの活性の低下を抑制し安定的に酵素反応を進行さ
せることが可能なことを見出し、本発明を完成するに至
った。
鑑み鋭意検討した結果、酵素反応を効率的に行うために
は、イソメラーゼ又はこれを産生する微生物を用い、マ
レイン酸を異性化するに際し、水溶媒中の溶存酸素濃度
を4ppm以下に維持して反応することにより、イソメ
ラーゼの活性の低下を抑制し安定的に酵素反応を進行さ
せることが可能なことを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、下記工程〜
を実施してL−アスパラギン酸を製造する方法におい
て、工程の少なくとも異性化反応における水溶液中の
溶存酸素濃度を4ppm以下に維持することを特徴とす
るL−アスパラギン酸の製造方法に存する。 工程:マレイン酸及び/又は無水マレイン酸をイソメ
ラーゼ又はこれを産生する微生物の存在下異性化させる
反応、及び、前記異性化反応物の少なくとも一部及びア
ンモニアをアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の
存在下水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸アンモ
ニウムを生成させる反応、を順次又は同時に実施する工
程 工程:工程で得た溶液にマレイン酸及び/又は無水
マレイン酸を添加してL−アスパラギン酸結晶を析出さ
せる工程 工程:工程で得たL−アスパラギン酸結晶を回収
し、母液を工程にリサイクルする工程
を実施してL−アスパラギン酸を製造する方法におい
て、工程の少なくとも異性化反応における水溶液中の
溶存酸素濃度を4ppm以下に維持することを特徴とす
るL−アスパラギン酸の製造方法に存する。 工程:マレイン酸及び/又は無水マレイン酸をイソメ
ラーゼ又はこれを産生する微生物の存在下異性化させる
反応、及び、前記異性化反応物の少なくとも一部及びア
ンモニアをアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の
存在下水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸アンモ
ニウムを生成させる反応、を順次又は同時に実施する工
程 工程:工程で得た溶液にマレイン酸及び/又は無水
マレイン酸を添加してL−アスパラギン酸結晶を析出さ
せる工程 工程:工程で得たL−アスパラギン酸結晶を回収
し、母液を工程にリサイクルする工程
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。 (工程)本発明では、マレイン酸及び/又は無水マレ
イン酸をイソメラーゼ又はこれを産生する微生物の存在
下、異性化させた後、異性化反応物の少なくとも一部及
びアンモニアをアスパルターゼ又はこれを産生する微生
物の存在下、水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸
アンモニウムを生成させる。反応は、マレイン酸アンモ
ニウムをフマル酸アンモニウムに異性化した後、これを
酵素としてアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の
存在下、反応してアスパラギン酸アンモニウムを生成さ
せる二段反応法、又は、マレイン酸アンモニウムの異性
化とアスパラギン酸アンモニムの生成を同時に行なう一
段反応法のいずれでもよい。
る。 (工程)本発明では、マレイン酸及び/又は無水マレ
イン酸をイソメラーゼ又はこれを産生する微生物の存在
下、異性化させた後、異性化反応物の少なくとも一部及
びアンモニアをアスパルターゼ又はこれを産生する微生
物の存在下、水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸
アンモニウムを生成させる。反応は、マレイン酸アンモ
ニウムをフマル酸アンモニウムに異性化した後、これを
酵素としてアスパルターゼ又はこれを産生する微生物の
存在下、反応してアスパラギン酸アンモニウムを生成さ
せる二段反応法、又は、マレイン酸アンモニウムの異性
化とアスパラギン酸アンモニムの生成を同時に行なう一
段反応法のいずれでもよい。
【0011】マレイン酸アンモニウムをフマル酸アンモ
ニウムに異性化する反応及びフマル酸アンモニウムをア
スパラギン酸アンモニウムに変換する反応は公知であ
り、本発明はこれらの反応自体は公知法に準じて実施す
ることができる。本発明に用いられるマレイン酸イソメ
ラーゼ活性を有する微生物としては、本活性を有する微
生物であれば特に限定されるものではないが、アルカリ
ゲネス属、シュードモナス属、キサントモナス属、バチ
ルス属に属する微生物が好適に用いられる。特にアルカ
リゲネス フェカリス(Alcaligenes fa
ecalis)IFO 12669、同IFO 131
11、同IAM 1473、アルカリゲネス ユウトロ
フス(Alcaligenes eutrophu
s)、シュウドモナス フルオレッセンス(Pseud
omonas fluolescens)ATCC 2
3728、キサントモナス マルトモナス(Xanth
omonas marutomonasu)ATCC
13270、バチルス ステアロサーモフィラス(Ba
cillus stearothermophilu
s)MI−101(FERM P−14801)、バチ
ルス ブレビス(Bacillus brevis)M
I−103(FERM P−14803)等が好適に用
いられる。さらに、上記、遺伝子を組換えた遺伝子改変
微生物を用いても何等差し支えない。
ニウムに異性化する反応及びフマル酸アンモニウムをア
スパラギン酸アンモニウムに変換する反応は公知であ
り、本発明はこれらの反応自体は公知法に準じて実施す
ることができる。本発明に用いられるマレイン酸イソメ
ラーゼ活性を有する微生物としては、本活性を有する微
生物であれば特に限定されるものではないが、アルカリ
ゲネス属、シュードモナス属、キサントモナス属、バチ
ルス属に属する微生物が好適に用いられる。特にアルカ
リゲネス フェカリス(Alcaligenes fa
ecalis)IFO 12669、同IFO 131
11、同IAM 1473、アルカリゲネス ユウトロ
フス(Alcaligenes eutrophu
s)、シュウドモナス フルオレッセンス(Pseud
omonas fluolescens)ATCC 2
3728、キサントモナス マルトモナス(Xanth
omonas marutomonasu)ATCC
13270、バチルス ステアロサーモフィラス(Ba
cillus stearothermophilu
s)MI−101(FERM P−14801)、バチ
ルス ブレビス(Bacillus brevis)M
I−103(FERM P−14803)等が好適に用
いられる。さらに、上記、遺伝子を組換えた遺伝子改変
微生物を用いても何等差し支えない。
【0012】培養した各菌体は、予め、リン酸緩衝液等
の緩衝液(pH7)等で洗浄した後用いることも出来
る。洗浄用のリン酸緩衝液の濃度は0.05M〜0.2
M程度が好適に用いられる。菌体はそのまま使用するこ
とができるし、必要により、該菌体を超音波破砕等で処
理をした菌体破砕物や該破砕物を遠心分離した無細胞抽
出液、該無細胞抽出液を硫安分画法、イオン交換カラ
ム、ゲルろ過カラム等で精製した部分精製酵素、または
該菌体や菌体破砕物をアクリルアミドモノマー、アルギ
ン酸等の担体を用いて固定化した固定化物を用いること
もできる。菌体を用いる場合、予め菌体を凍結したり、
上記緩衝液中にTriton X−100、Tween
20等の界面活性剤を0.01〜0.2重量%添加し
た液中で、15〜40℃の温度で、10〜120分菌体
を処理することにより菌体の透過性を高めてから使用す
ることもできる。
の緩衝液(pH7)等で洗浄した後用いることも出来
る。洗浄用のリン酸緩衝液の濃度は0.05M〜0.2
M程度が好適に用いられる。菌体はそのまま使用するこ
とができるし、必要により、該菌体を超音波破砕等で処
理をした菌体破砕物や該破砕物を遠心分離した無細胞抽
出液、該無細胞抽出液を硫安分画法、イオン交換カラ
ム、ゲルろ過カラム等で精製した部分精製酵素、または
該菌体や菌体破砕物をアクリルアミドモノマー、アルギ
ン酸等の担体を用いて固定化した固定化物を用いること
もできる。菌体を用いる場合、予め菌体を凍結したり、
上記緩衝液中にTriton X−100、Tween
20等の界面活性剤を0.01〜0.2重量%添加し
た液中で、15〜40℃の温度で、10〜120分菌体
を処理することにより菌体の透過性を高めてから使用す
ることもできる。
【0013】本発明では、マレイン酸イソメラーゼ活性
を有する微生物またはその処理物をマレイン酸を含有す
る水溶液中で酵素反応させるに際し、マレイン酸を含有
する水溶液中の溶存酸素濃度(以下、DOと略記するこ
とがある)を4ppm以下、好ましくは1ppm以下、
さらに好ましくは0.5ppm以下に維持して反応させ
ることに特徴を有する。
を有する微生物またはその処理物をマレイン酸を含有す
る水溶液中で酵素反応させるに際し、マレイン酸を含有
する水溶液中の溶存酸素濃度(以下、DOと略記するこ
とがある)を4ppm以下、好ましくは1ppm以下、
さらに好ましくは0.5ppm以下に維持して反応させ
ることに特徴を有する。
【0014】なお、溶存酸素濃度レベルは瞬時前記範囲
を越えることがあっても、実質的に前記範囲以下を異性
化反応の間、例えば、異性化反応の時間の90%以上、
好ましくは95%以上、更に好ましくは98%以上の
間、維持すれば良い。工程の反応液中の溶存酸素濃度
が高いと、酵素イソメラーゼの安定性が低下し、異性化
反応を安定的に継続することが困難となる。
を越えることがあっても、実質的に前記範囲以下を異性
化反応の間、例えば、異性化反応の時間の90%以上、
好ましくは95%以上、更に好ましくは98%以上の
間、維持すれば良い。工程の反応液中の溶存酸素濃度
が高いと、酵素イソメラーゼの安定性が低下し、異性化
反応を安定的に継続することが困難となる。
【0015】特に、酵素反応後のL−アスパラギン酸ア
ンモニウムをマレイン酸又は無水マレイン酸により酸析
し、L−アスパラギン酸結晶を回収した後のマレイン酸
アンモニウムを含む母液を原料として利用する方法で
は、長期のリサイクル運転を実施するとイソメラーゼ又
はこれを産生する微生物の酵素作用が次第に低下してし
まい、継続的に運転を維持させることは非常に困難であ
る。
ンモニウムをマレイン酸又は無水マレイン酸により酸析
し、L−アスパラギン酸結晶を回収した後のマレイン酸
アンモニウムを含む母液を原料として利用する方法で
は、長期のリサイクル運転を実施するとイソメラーゼ又
はこれを産生する微生物の酵素作用が次第に低下してし
まい、継続的に運転を維持させることは非常に困難であ
る。
【0016】本発明において異性化反応の水溶液中の溶
存酸素濃度を調節する方法としては、通常、水溶液中に
不活性なガスを流通させる方法、又は、脱酸素剤である
亜硫酸塩を水溶液に添加する方法が挙げられる。これら
の処理は反応に供する原料水溶液を対象として通常実施
されるが、反応系にて実施してもよく、更に、工程又
はの途中で実施してもよい。
存酸素濃度を調節する方法としては、通常、水溶液中に
不活性なガスを流通させる方法、又は、脱酸素剤である
亜硫酸塩を水溶液に添加する方法が挙げられる。これら
の処理は反応に供する原料水溶液を対象として通常実施
されるが、反応系にて実施してもよく、更に、工程又
はの途中で実施してもよい。
【0017】本発明に用いる反応に不活性なガスとは、
酸素を含むガスでなければ特に限定されるものではな
い。Ar,Heのようないわゆる希ガス、窒素ガス、炭
酸ガス等から選択されるガスでよく、1種のガスか、2
種以上のガスを組み合わせてもよい。これらのガスによ
り処理する方法としては、例えば、マレイン酸水溶液中
に上記ガスを連続的又は間けつ的に吹き込みながら撹拌
する方法が一般的である。また、脱気した後は、マレイ
ン酸含有水溶液槽内を前記ガスでシールしておくことが
好ましい。
酸素を含むガスでなければ特に限定されるものではな
い。Ar,Heのようないわゆる希ガス、窒素ガス、炭
酸ガス等から選択されるガスでよく、1種のガスか、2
種以上のガスを組み合わせてもよい。これらのガスによ
り処理する方法としては、例えば、マレイン酸水溶液中
に上記ガスを連続的又は間けつ的に吹き込みながら撹拌
する方法が一般的である。また、脱気した後は、マレイ
ン酸含有水溶液槽内を前記ガスでシールしておくことが
好ましい。
【0018】本発明に用いる亜硫酸塩とは、亜硫酸の塩
であれば良く、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜
硫酸カルシウム等の無機亜硫酸塩が例示でき、また、こ
れらが好ましいが、マレイン酸イソメラーゼ活性を阻害
することが知られる水銀、銅との塩は用いられない。亜
硫酸塩を添加する場合の濃度としては、1ppm〜10
00ppm、好ましくは10ppm〜500ppmが用
いられる。亜硫酸塩の添加位置としては、特に限定され
るものではなく、どの工程でも、またどの工程の間へで
も構わない。数カ所に分割して添加してもよい。
であれば良く、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム、亜
硫酸カルシウム等の無機亜硫酸塩が例示でき、また、こ
れらが好ましいが、マレイン酸イソメラーゼ活性を阻害
することが知られる水銀、銅との塩は用いられない。亜
硫酸塩を添加する場合の濃度としては、1ppm〜10
00ppm、好ましくは10ppm〜500ppmが用
いられる。亜硫酸塩の添加位置としては、特に限定され
るものではなく、どの工程でも、またどの工程の間へで
も構わない。数カ所に分割して添加してもよい。
【0019】本発明では、反応液中に反応に不活性な脱
酸素剤を添加することでDOを低下させてもよい。脱酸
素剤として、アスコルビン酸、プロトカテク酸、上記亜
硫酸塩等を例示することができる。また、本工程で用
いるマレイン酸アンモニウムを含有する反応液を脱気し
て、溶存酸素濃度を低下させた後、酵素反応させてもよ
い。
酸素剤を添加することでDOを低下させてもよい。脱酸
素剤として、アスコルビン酸、プロトカテク酸、上記亜
硫酸塩等を例示することができる。また、本工程で用
いるマレイン酸アンモニウムを含有する反応液を脱気し
て、溶存酸素濃度を低下させた後、酵素反応させてもよ
い。
【0020】特に、酵素反応後のL−アスパラギン酸ア
ンモニウムをマレイン酸又は無水マレイン酸により酸析
し、L−アスパラギン酸結晶を回収した後のマレイン酸
アンモニウムを含む母液を原料として利用する方法にお
いては、このリサイクル母液を予め脱気して、DOを低
下させた後、酵素反応させることが好ましい。ここで、
脱気とは、リサイクル液中の溶存酸素を追い出す等によ
り、DOを低下させることができる操作であれば、特に
限定されるものではない。
ンモニウムをマレイン酸又は無水マレイン酸により酸析
し、L−アスパラギン酸結晶を回収した後のマレイン酸
アンモニウムを含む母液を原料として利用する方法にお
いては、このリサイクル母液を予め脱気して、DOを低
下させた後、酵素反応させることが好ましい。ここで、
脱気とは、リサイクル液中の溶存酸素を追い出す等によ
り、DOを低下させることができる操作であれば、特に
限定されるものではない。
【0021】例示すれば、溶存酸素を追い出す方法とし
て、リサイクル液を減圧下加熱する方法、超音波により
振動を与える方法などが挙げられる。また、飽和蒸気を
用いた自然循環型、強制循環型、薄膜遠心型等の一般的
な蒸発器(濃縮器)を用いる方法、あるいは蒸留操作に
よりボトムから脱気液を得る方法でも構わない。
て、リサイクル液を減圧下加熱する方法、超音波により
振動を与える方法などが挙げられる。また、飽和蒸気を
用いた自然循環型、強制循環型、薄膜遠心型等の一般的
な蒸発器(濃縮器)を用いる方法、あるいは蒸留操作に
よりボトムから脱気液を得る方法でも構わない。
【0022】これら脱気操作は、常圧下でも減圧下でも
よく、10〜100℃の範囲で、好ましくは、20〜7
0℃で行なう。低温下で脱気操作を行なうには、減圧度
を高めなくてはその効果が得られず、また操作上の制約
も大きくなる。高温下では、液組成の熱劣化を招くので
好ましくない。本発明において、フマル酸アンモニウム
をL−アスパラギン酸アンモニウムに変換するには、ア
スパルターゼあるいはアスパルターゼを産生する微生物
の存在下に実施されるが、この方法は公知の方法により
行なうことが出来る。アスパルターゼを産生する微生物
としては、フマル酸とアンモニアからL−アスパラギン
酸を生成しうる能力を有する微生物であれば特に制限が
なく、例えば、プレビバクテリウム属、エシェリヒア
属、シュードモナス属、バチルス属等の微生物が挙げら
れる。具体的には、ブレビバクテリウム・フラバム(B
revibacterium flavum)MJ−2
33(FERM BP−1497)、同MJ−233−
AB−41(FERM BP−1498)、ブレビバク
テリウム・アンモニアゲネス ATCC 6872、エ
シェリヒア・コリ(Escherichia col
i)ATCC 11303、同ATCC 27325等
を例示することが出来る。
よく、10〜100℃の範囲で、好ましくは、20〜7
0℃で行なう。低温下で脱気操作を行なうには、減圧度
を高めなくてはその効果が得られず、また操作上の制約
も大きくなる。高温下では、液組成の熱劣化を招くので
好ましくない。本発明において、フマル酸アンモニウム
をL−アスパラギン酸アンモニウムに変換するには、ア
スパルターゼあるいはアスパルターゼを産生する微生物
の存在下に実施されるが、この方法は公知の方法により
行なうことが出来る。アスパルターゼを産生する微生物
としては、フマル酸とアンモニアからL−アスパラギン
酸を生成しうる能力を有する微生物であれば特に制限が
なく、例えば、プレビバクテリウム属、エシェリヒア
属、シュードモナス属、バチルス属等の微生物が挙げら
れる。具体的には、ブレビバクテリウム・フラバム(B
revibacterium flavum)MJ−2
33(FERM BP−1497)、同MJ−233−
AB−41(FERM BP−1498)、ブレビバク
テリウム・アンモニアゲネス ATCC 6872、エ
シェリヒア・コリ(Escherichia col
i)ATCC 11303、同ATCC 27325等
を例示することが出来る。
【0023】異性化反応及びL−アスパラギン酸を生成
させる反応の原料水溶液濃度は、通常、後述する工程
から回収されるマレイン酸モノアンモニウム水溶液の濃
度により決定される。本発明における工程における原
料水溶液の濃度は、通常、マレイン酸モノアンモニウム
換算で、45〜700g/l、好ましくは90〜450
g/lである。
させる反応の原料水溶液濃度は、通常、後述する工程
から回収されるマレイン酸モノアンモニウム水溶液の濃
度により決定される。本発明における工程における原
料水溶液の濃度は、通常、マレイン酸モノアンモニウム
換算で、45〜700g/l、好ましくは90〜450
g/lである。
【0024】本発明における工程の異性化反応及びL
−アスパラギン酸を生成させる反応は、アンモニア以外
のアルカリ剤によるpH調整下で実施することもでき
る。この際の前記反応系内のpHはそれぞれに通常、
7.5〜10が好ましく、両反応を同時に同一反応槽で
実施しても差し支えない。同時に行なう場合には、各々
の性質を持つ菌を併用し、両反応に適した条件を選定し
て行なうことができる。また、両方の性質を有するもの
であれば併用の必要は必ずしもない。
−アスパラギン酸を生成させる反応は、アンモニア以外
のアルカリ剤によるpH調整下で実施することもでき
る。この際の前記反応系内のpHはそれぞれに通常、
7.5〜10が好ましく、両反応を同時に同一反応槽で
実施しても差し支えない。同時に行なう場合には、各々
の性質を持つ菌を併用し、両反応に適した条件を選定し
て行なうことができる。また、両方の性質を有するもの
であれば併用の必要は必ずしもない。
【0025】アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムなど特に限定されるものではないが、L
−アスパラギン酸を生成させる反応の原料であるアンモ
ニアを使用することが、本発明においては好ましく、異
性化反応に対しても何ら悪影響を与えない。アンモニア
を単独で使用する場合のアンモニアの使用量は、原料マ
レイン酸モノアンモニウムに対して、1.05〜2.0
モル倍であり、好ましくは1.1〜1.6モル倍であ
る。
水酸化カリウムなど特に限定されるものではないが、L
−アスパラギン酸を生成させる反応の原料であるアンモ
ニアを使用することが、本発明においては好ましく、異
性化反応に対しても何ら悪影響を与えない。アンモニア
を単独で使用する場合のアンモニアの使用量は、原料マ
レイン酸モノアンモニウムに対して、1.05〜2.0
モル倍であり、好ましくは1.1〜1.6モル倍であ
る。
【0026】また、上記アルカリ剤をアンモニアと併用
する場合には、前記反応系内のpH範囲になる量にアン
モニアおよびアルカリ剤の量が調整される。異性化反応
及びL−アスパラギン酸を生成させる反応の温度は、酵
素反応が効率的に行なわれる温度を選定し、通常、10
〜80℃、好ましくは15〜60℃である。
する場合には、前記反応系内のpH範囲になる量にアン
モニアおよびアルカリ剤の量が調整される。異性化反応
及びL−アスパラギン酸を生成させる反応の温度は、酵
素反応が効率的に行なわれる温度を選定し、通常、10
〜80℃、好ましくは15〜60℃である。
【0027】酵素反応の反応操作としては、限定される
ものではないが、バッチ操作に比べて連続操作がより好
ましい。通常、反応方式として菌体を固定化した充填層
に原料水溶液を通液する方法、又は、菌体自体又は固定
化した菌体を懸濁した反応器中に原料水溶液を供給する
一方、反応液を抜き出し、これを分離膜や遠心分離機を
用いて菌体を分離し反応器に戻す方法が挙げられる。
ものではないが、バッチ操作に比べて連続操作がより好
ましい。通常、反応方式として菌体を固定化した充填層
に原料水溶液を通液する方法、又は、菌体自体又は固定
化した菌体を懸濁した反応器中に原料水溶液を供給する
一方、反応液を抜き出し、これを分離膜や遠心分離機を
用いて菌体を分離し反応器に戻す方法が挙げられる。
【0028】L−アスパラギン酸を生成させる反応で得
られる反応液はL−アスパラギン酸アンモニウムを主体
として含むが、このアンモニウム塩はモノアンモニウム
塩とジアンモニウム塩の混合物である。ジアンモニウム
塩の割合は通常、10〜60%モルである。また、この
反応液中には未反応のフマル酸アンモニウム及びマレイ
ン酸アンモニウムを含む場合もあるが、この場合の含有
量は5g/l以下、好ましくは2g/l以下に制御する
ことが望ましい。工程の酵素反応した後の反応液は、
常法により菌体を分離した後、次工程に送られる。通
常、分離膜や遠心分離機を用いて菌体を分離する。
られる反応液はL−アスパラギン酸アンモニウムを主体
として含むが、このアンモニウム塩はモノアンモニウム
塩とジアンモニウム塩の混合物である。ジアンモニウム
塩の割合は通常、10〜60%モルである。また、この
反応液中には未反応のフマル酸アンモニウム及びマレイ
ン酸アンモニウムを含む場合もあるが、この場合の含有
量は5g/l以下、好ましくは2g/l以下に制御する
ことが望ましい。工程の酵素反応した後の反応液は、
常法により菌体を分離した後、次工程に送られる。通
常、分離膜や遠心分離機を用いて菌体を分離する。
【0029】(工程)上記工程で得られた溶液にマ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸を添加して、L−ア
スパラギン酸を晶析させる。添加するマレイン酸、無水
マレイン酸は、粉末でも、溶融液でも、水溶液でも、ま
たスラリーであってもよい。この二種類の酸を任意の比
で混合することも何ら制限をうけるものでない。
レイン酸及び/又は無水マレイン酸を添加して、L−ア
スパラギン酸を晶析させる。添加するマレイン酸、無水
マレイン酸は、粉末でも、溶融液でも、水溶液でも、ま
たスラリーであってもよい。この二種類の酸を任意の比
で混合することも何ら制限をうけるものでない。
【0030】工程で添加されるマレイン酸及び/又は
無水マレイン酸の量は、(マレイン酸+無水マレイン
酸)/L−アスパラギン酸アンモニウムのモル比が、
0.5〜1.4、好ましくは0.6〜1.3となるよう
に添加される。このモル比が小さすぎると、晶析回収で
のL−アスパラギン酸の回収率が充分でなく、リサイク
ル系内のアスパラギン酸濃度が高くなり、また大きすぎ
ると、添加したマレイン酸および無水マレイン酸が効率
的に晶析に利用されない。
無水マレイン酸の量は、(マレイン酸+無水マレイン
酸)/L−アスパラギン酸アンモニウムのモル比が、
0.5〜1.4、好ましくは0.6〜1.3となるよう
に添加される。このモル比が小さすぎると、晶析回収で
のL−アスパラギン酸の回収率が充分でなく、リサイク
ル系内のアスパラギン酸濃度が高くなり、また大きすぎ
ると、添加したマレイン酸および無水マレイン酸が効率
的に晶析に利用されない。
【0031】晶析温度は通常、0〜90℃、好ましく
は、10〜80℃である。あまり低温の場合、得られる
結晶が細かくなりすぎ、固液分離操作が面倒となる上、
リンス効率も悪化する。すなわち、固液分離で得られる
湿ケーキの母液保持量(含水液量)が多くなり、さらに
充分なリンス効果が得られないため、結晶純度が低下す
るか、リンス量を増やしてL−アスパラギン酸の回収率
を低下させるかの状況になる。一方、あまり高温では、
L−アスパラギン酸の回収率が低いばかりか、マレイン
酸の熱劣化が生ずる恐れがあり、好ましくない。
は、10〜80℃である。あまり低温の場合、得られる
結晶が細かくなりすぎ、固液分離操作が面倒となる上、
リンス効率も悪化する。すなわち、固液分離で得られる
湿ケーキの母液保持量(含水液量)が多くなり、さらに
充分なリンス効果が得られないため、結晶純度が低下す
るか、リンス量を増やしてL−アスパラギン酸の回収率
を低下させるかの状況になる。一方、あまり高温では、
L−アスパラギン酸の回収率が低いばかりか、マレイン
酸の熱劣化が生ずる恐れがあり、好ましくない。
【0032】また晶析工程の処理時間は通常0.5〜5
時間程度である。晶析は通常、撹拌槽タイプの晶析槽を
用いて実施される。マレイン酸及び/又は無水マレイン
酸の添加位置は晶析槽又はこれに通じる工程からの移
送配管中のいずれでもよい。また、晶析は、工程で得
られた溶液、又は必要により後述する工程で得られた
溶液と、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸とを連続
的に供給する一方で、生成スラリーを連続的に抜き出す
連続式が望ましいが、一部、間けつ的操作もしくは回分
式で行なってもよい。
時間程度である。晶析は通常、撹拌槽タイプの晶析槽を
用いて実施される。マレイン酸及び/又は無水マレイン
酸の添加位置は晶析槽又はこれに通じる工程からの移
送配管中のいずれでもよい。また、晶析は、工程で得
られた溶液、又は必要により後述する工程で得られた
溶液と、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸とを連続
的に供給する一方で、生成スラリーを連続的に抜き出す
連続式が望ましいが、一部、間けつ的操作もしくは回分
式で行なってもよい。
【0033】(工程)上記工程で得られたスラリー
を固液分離し、必要に応じて、得られた結晶を水でリン
スすることによりL−アスパラギン酸結晶を回収する。
得られた結晶は常法により乾燥し純度99%以上の製品
として回収することができる。固液分離で得られる母液
には、マレイン酸モノアンモニウムが含まれ、さらに溶
解度分のL−アスパラギン酸アンモニウムも含まれてい
る。この母液は上記工程にリサイクルされ、工程の
原料として再使用される。
を固液分離し、必要に応じて、得られた結晶を水でリン
スすることによりL−アスパラギン酸結晶を回収する。
得られた結晶は常法により乾燥し純度99%以上の製品
として回収することができる。固液分離で得られる母液
には、マレイン酸モノアンモニウムが含まれ、さらに溶
解度分のL−アスパラギン酸アンモニウムも含まれてい
る。この母液は上記工程にリサイクルされ、工程の
原料として再使用される。
【0034】スラリーの固液分離は、特に限定するもの
ではないが、0〜80℃の温度範囲、好ましくは、10
〜50℃で行なう。低温下ではスラリーの粘性が高く取
扱いが困難になり、高温下では、L−アスパラギン酸の
溶解度が高くなり、回収率が低下してしまう。必要に応
じて行なうリンス操作に用いる水の量は、特に限定する
ものではないが、湿ケーキに対して5重量倍以下、好ま
しくは、3重量倍以下で行なう。リンス量が少なすぎる
とリンス効果が充分でなく、多すぎるとL−アスパラギ
ン酸の回収率が低下する。リンス水の温度についても特
に限定されるものではない。
ではないが、0〜80℃の温度範囲、好ましくは、10
〜50℃で行なう。低温下ではスラリーの粘性が高く取
扱いが困難になり、高温下では、L−アスパラギン酸の
溶解度が高くなり、回収率が低下してしまう。必要に応
じて行なうリンス操作に用いる水の量は、特に限定する
ものではないが、湿ケーキに対して5重量倍以下、好ま
しくは、3重量倍以下で行なう。リンス量が少なすぎる
とリンス効果が充分でなく、多すぎるとL−アスパラギ
ン酸の回収率が低下する。リンス水の温度についても特
に限定されるものではない。
【0035】分離操作は、限定されるものではないが、
例えば、ヌッチェ、遠心分離等の常法により行なうこと
ができる。固液分離で得られる母液は、主にマレイン酸
モノアンモニウムが含まれ、pHが3〜6程度の酸性水
溶液である。必要に応じて濃縮工程により水を除去し、
更にアンモニアを加えて工程にリサイクルすることが
できる。
例えば、ヌッチェ、遠心分離等の常法により行なうこと
ができる。固液分離で得られる母液は、主にマレイン酸
モノアンモニウムが含まれ、pHが3〜6程度の酸性水
溶液である。必要に応じて濃縮工程により水を除去し、
更にアンモニアを加えて工程にリサイクルすることが
できる。
【0036】本発明では、工程にリサイクルするマレ
イン酸を含有する水溶液を予め脱気して、溶存酸素濃度
を低下させてから用いることが好ましい。溶存酸素の濃
度レベルとしては4ppm以下、好ましくは1ppm以
下、さらに好ましくは0.5ppm以下に脱気した液を
リサイクルする。脱気とは、リサイクル液中の溶存酸素
を追い出す等により、DOを低下させることができる操
作であれば、特に限定されるものではない。
イン酸を含有する水溶液を予め脱気して、溶存酸素濃度
を低下させてから用いることが好ましい。溶存酸素の濃
度レベルとしては4ppm以下、好ましくは1ppm以
下、さらに好ましくは0.5ppm以下に脱気した液を
リサイクルする。脱気とは、リサイクル液中の溶存酸素
を追い出す等により、DOを低下させることができる操
作であれば、特に限定されるものではない。
【0037】例示すれば、溶存酸素を追い出す方法とし
て、リサイクル液を減圧下加熱する方法、超音波により
振動を与える方法などが挙げられる。また、脱気操作に
おいて、酵素反応に不活性なガスを供給しながら操作を
実施してもよい。不活性なガスとは、酸素を含むガスで
なければ特に限定されるものではない。Ar,Heのよ
うないわゆる希ガス、窒素ガス、炭酸ガス等から選択さ
れるガスでよく、1種のガスか、2種以上のガスを組み
合わせてもよい。これらのガスは、脱気しているリサイ
クル液中に供給するのが好ましい。
て、リサイクル液を減圧下加熱する方法、超音波により
振動を与える方法などが挙げられる。また、脱気操作に
おいて、酵素反応に不活性なガスを供給しながら操作を
実施してもよい。不活性なガスとは、酸素を含むガスで
なければ特に限定されるものではない。Ar,Heのよ
うないわゆる希ガス、窒素ガス、炭酸ガス等から選択さ
れるガスでよく、1種のガスか、2種以上のガスを組み
合わせてもよい。これらのガスは、脱気しているリサイ
クル液中に供給するのが好ましい。
【0038】一方、リサイクル液を蓄える槽内に上記不
活性ガスを供給することにより、DOを低下させてもよ
い。好ましくは、不活性ガスを連続的に供給し、酸素を
含むガスを連続的に排出する。例えば、リサイクル液中
に上記ガスを吹き込みながら撹拌する、槽内を上記ガス
でシールする等の方法が行われる。また、飽和蒸気を用
いた自然循環型、強制循環型、薄膜遠心型等の一般的な
蒸発器(濃縮器)を用いる方法、あるいは蒸留操作によ
りボトムから脱気液を得る方法でも構わない。
活性ガスを供給することにより、DOを低下させてもよ
い。好ましくは、不活性ガスを連続的に供給し、酸素を
含むガスを連続的に排出する。例えば、リサイクル液中
に上記ガスを吹き込みながら撹拌する、槽内を上記ガス
でシールする等の方法が行われる。また、飽和蒸気を用
いた自然循環型、強制循環型、薄膜遠心型等の一般的な
蒸発器(濃縮器)を用いる方法、あるいは蒸留操作によ
りボトムから脱気液を得る方法でも構わない。
【0039】これら脱気操作は、常圧下でも減圧下でも
よく、10〜100℃の範囲で、好ましくは、20〜7
0℃で行なう。低温下で脱気操作を行なうには、減圧度
を高めなくてはその効果が得られず、また操作上の制約
も大きくなる。高温下では、液組成の熱劣化を招くので
好ましくない。本発明では、リサイクル液中に反応に不
活性な脱酸素剤を添加することでDOを低下させてもよ
い。脱酸素剤として、アスコルビン酸、プロトカテク
酸、亜硫酸塩等を例示することができる。
よく、10〜100℃の範囲で、好ましくは、20〜7
0℃で行なう。低温下で脱気操作を行なうには、減圧度
を高めなくてはその効果が得られず、また操作上の制約
も大きくなる。高温下では、液組成の熱劣化を招くので
好ましくない。本発明では、リサイクル液中に反応に不
活性な脱酸素剤を添加することでDOを低下させてもよ
い。脱酸素剤として、アスコルビン酸、プロトカテク
酸、亜硫酸塩等を例示することができる。
【0040】(工程)本発明の方法においては、工程
で得た反応液を工程の実施の前に蒸留又はストリッ
ピングしてアンモニアの一部を除去することにより、L
−アスパラギン酸アンモニウムを実質的に、L−アスパ
ラギン酸モノアンモニウム塩とすることができ、さらに
有利なプロセスを提供しうる。
で得た反応液を工程の実施の前に蒸留又はストリッ
ピングしてアンモニアの一部を除去することにより、L
−アスパラギン酸アンモニウムを実質的に、L−アスパ
ラギン酸モノアンモニウム塩とすることができ、さらに
有利なプロセスを提供しうる。
【0041】本工程で得られるL−アスパラギン酸モノ
アンモニウム塩の割合は、全体のL−アスパラギン酸ア
ンモニウム塩に対して90モル%以上、好ましくは95
モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上である。
この脱アンモニア処理により、工程で用いるマレイン
酸又は無水マレイン酸の使用量が抑制でき、バランスの
とれた一層長期間の連続運転可能な工業的プロセスが実
現できるのである。
アンモニウム塩の割合は、全体のL−アスパラギン酸ア
ンモニウム塩に対して90モル%以上、好ましくは95
モル%以上、さらに好ましくは98モル%以上である。
この脱アンモニア処理により、工程で用いるマレイン
酸又は無水マレイン酸の使用量が抑制でき、バランスの
とれた一層長期間の連続運転可能な工業的プロセスが実
現できるのである。
【0042】好ましい態様として工程を実施する場合
のプロセスにおいて、工程で得られた液は、工程に
送られ酸析に供されるが、その場合のマレイン酸及び/
又は無水マレイン酸の添加量は、(マレイン酸+無水マ
レイン酸)/L−アスパラギン酸モノアンモニウムのモ
ル比で、0.5〜1.1、好ましくは0.6〜1.0で
ある。このモル比が小さすぎると、晶析回収でのL−ア
スパラギン酸の回収率が充分でなく、リサイクル系内の
アスパラギン酸濃度が高くなり効率的でなく、また大き
すぎると、添加したマレイン酸および無水マレイン酸が
効率的に晶析に利用されない。
のプロセスにおいて、工程で得られた液は、工程に
送られ酸析に供されるが、その場合のマレイン酸及び/
又は無水マレイン酸の添加量は、(マレイン酸+無水マ
レイン酸)/L−アスパラギン酸モノアンモニウムのモ
ル比で、0.5〜1.1、好ましくは0.6〜1.0で
ある。このモル比が小さすぎると、晶析回収でのL−ア
スパラギン酸の回収率が充分でなく、リサイクル系内の
アスパラギン酸濃度が高くなり効率的でなく、また大き
すぎると、添加したマレイン酸および無水マレイン酸が
効率的に晶析に利用されない。
【0043】工程を実施する場合のプロセスにおける
工程の他の晶析条件については、前記工程に記載し
た方法によればよい。蒸留操作又はストリッピング操作
(以下、アンモニア除去操作ということがある)は、常
圧下でも減圧下でもよく、30〜100℃の範囲で、好
ましくは、40〜80℃で行なうことができる。低温下
でアンモニア除去操作を行なうには、減圧度を高めなく
てはならず操作上の制約が大きくなる。
工程の他の晶析条件については、前記工程に記載し
た方法によればよい。蒸留操作又はストリッピング操作
(以下、アンモニア除去操作ということがある)は、常
圧下でも減圧下でもよく、30〜100℃の範囲で、好
ましくは、40〜80℃で行なうことができる。低温下
でアンモニア除去操作を行なうには、減圧度を高めなく
てはならず操作上の制約が大きくなる。
【0044】一方、高温下では、液組成の熱劣化を招く
ので好ましくない。本発明の方法における全工程のう
ち、最も高温で処理することにもなり得る本工程の温度
条件、特に上限温度については、この観点から上記の様
に規定されるのが好ましい。アンモニア蒸留塔の形式は
通常の棚段塔又は充填塔が使用できる。工程の酵素反
応により得られたL−アスパラギン酸アンモニウム水溶
液を、上記の方法でアンモニア除去操作することによ
り、蒸留釜にはL−アスパラギン酸に対するアンモニア
のモル比が約1.0、すなわち、実質的全てがL−アス
パラギン酸モノアンモニウムを含む残液を得ることがで
きる。
ので好ましくない。本発明の方法における全工程のう
ち、最も高温で処理することにもなり得る本工程の温度
条件、特に上限温度については、この観点から上記の様
に規定されるのが好ましい。アンモニア蒸留塔の形式は
通常の棚段塔又は充填塔が使用できる。工程の酵素反
応により得られたL−アスパラギン酸アンモニウム水溶
液を、上記の方法でアンモニア除去操作することによ
り、蒸留釜にはL−アスパラギン酸に対するアンモニア
のモル比が約1.0、すなわち、実質的全てがL−アス
パラギン酸モノアンモニウムを含む残液を得ることがで
きる。
【0045】アンモニア除去操作で蒸気として分離され
るのは、アンモニアおよび水のみであり、冷却管等を用
いてこの蒸気を液として回収すれば、アンモニア水が得
られる。この得られるアンモニア水の濃度は、アンモニ
ア除去操作の温度、圧力および蒸気回収温度等に影響さ
れる。上記操作後の水溶液は工程に送り、L−アスパ
ラギン酸結晶を回収するが、晶析工程に供給する水溶液
中のL−アスパラギン酸アンモニウム温度は通常、50
〜800g/l、好ましくは100〜500g/lであ
る。この濃度があまり低いと結晶回収率が低くなり、逆
にあまり高いと回収スラリーの濃度が高くなりすぎ操作
上好ましくない。
るのは、アンモニアおよび水のみであり、冷却管等を用
いてこの蒸気を液として回収すれば、アンモニア水が得
られる。この得られるアンモニア水の濃度は、アンモニ
ア除去操作の温度、圧力および蒸気回収温度等に影響さ
れる。上記操作後の水溶液は工程に送り、L−アスパ
ラギン酸結晶を回収するが、晶析工程に供給する水溶液
中のL−アスパラギン酸アンモニウム温度は通常、50
〜800g/l、好ましくは100〜500g/lであ
る。この濃度があまり低いと結晶回収率が低くなり、逆
にあまり高いと回収スラリーの濃度が高くなりすぎ操作
上好ましくない。
【0046】工程のアンモニア除去操作で蒸気として
分離し、冷却管等で回収されたアンモニア水は、上記の
工程あるいは工程に必要に応じて再使用されるが、
好ましくは工程に加えられ、工程のリサイクル液と
共に脱気された後、工程へリサイクルされる。この場
合の供給温度は、特に限定されないが、それぞれの工程
の反応又は操作温度を考慮して5〜80℃、好ましく
は、10〜50℃が採用できる。高温下では、アンモニ
アの蒸気圧が高くなり好ましくない。また、反応温度よ
り低温で供給しても何ら問題ない。
分離し、冷却管等で回収されたアンモニア水は、上記の
工程あるいは工程に必要に応じて再使用されるが、
好ましくは工程に加えられ、工程のリサイクル液と
共に脱気された後、工程へリサイクルされる。この場
合の供給温度は、特に限定されないが、それぞれの工程
の反応又は操作温度を考慮して5〜80℃、好ましく
は、10〜50℃が採用できる。高温下では、アンモニ
アの蒸気圧が高くなり好ましくない。また、反応温度よ
り低温で供給しても何ら問題ない。
【0047】(ブリード)本発明のL−アスパラギン酸
の製造方法では、リサイクルの工程を含むため不純物や
反応副生成物の蓄積を考慮して、必要に応じてブリード
を行なうことが好ましい。ブリードする位置としては、
特に限定するものではなく各工程後のいずれの位置から
ブリードしてもよい。また、複数の箇所においてブリー
ドすることも可能である。中でも、工程に供給される
水溶液から、即ち、工程と工程の間、又は工程と
工程の間からブリードするのが好ましい。
の製造方法では、リサイクルの工程を含むため不純物や
反応副生成物の蓄積を考慮して、必要に応じてブリード
を行なうことが好ましい。ブリードする位置としては、
特に限定するものではなく各工程後のいずれの位置から
ブリードしてもよい。また、複数の箇所においてブリー
ドすることも可能である。中でも、工程に供給される
水溶液から、即ち、工程と工程の間、又は工程と
工程の間からブリードするのが好ましい。
【0048】ブリード量は、通常、釜残水溶液の容量ベ
ースで1〜20%、好ましくは3〜17%である。ブリ
ード率が低いとその効果が小さく意味がなく、高ければ
主工程と同じ程度の機器容積をブリード系がもつことに
なり、経済的に不利なプロセスを与える。ブリードする
方法は、このブリード率を満足する範囲において連続的
であっても、また、間けつ的であっても良い。
ースで1〜20%、好ましくは3〜17%である。ブリ
ード率が低いとその効果が小さく意味がなく、高ければ
主工程と同じ程度の機器容積をブリード系がもつことに
なり、経済的に不利なプロセスを与える。ブリードする
方法は、このブリード率を満足する範囲において連続的
であっても、また、間けつ的であっても良い。
【0049】ブリード液からL−アスパラギン酸を結晶
として回収するのが好ましく、その方法としては、通
常、硫酸又は塩酸等の無機酸を添加して行なうのが好ま
しい。無機酸の添加量はアスパラギン酸アンモニウムに
対して当量以上である。すなわち、L−アスパラギン酸
の等電点2.8になるようにブリード液に無機酸を加え
るのが回収率を向上させるために望ましい。
として回収するのが好ましく、その方法としては、通
常、硫酸又は塩酸等の無機酸を添加して行なうのが好ま
しい。無機酸の添加量はアスパラギン酸アンモニウムに
対して当量以上である。すなわち、L−アスパラギン酸
の等電点2.8になるようにブリード液に無機酸を加え
るのが回収率を向上させるために望ましい。
【0050】上述のブリード液の処理により、含有され
るL−アスパラギン酸アンモニウムは損失することなく
回収でき、しかも、系内に蓄積する不純物はパージされ
る。本発明は工程〜のメインライン及び好ましくは
脱アンモニア工程からのアンモニア回収、また好ましく
はブリード液処理工程の各工程を連結することにより、
バランスのとれた安定した連続運転可能な工業的に有利
なプロセスを提供することができ、かつ、高純度のL−
アスパラギン酸の製造を可能にするものである。
るL−アスパラギン酸アンモニウムは損失することなく
回収でき、しかも、系内に蓄積する不純物はパージされ
る。本発明は工程〜のメインライン及び好ましくは
脱アンモニア工程からのアンモニア回収、また好ましく
はブリード液処理工程の各工程を連結することにより、
バランスのとれた安定した連続運転可能な工業的に有利
なプロセスを提供することができ、かつ、高純度のL−
アスパラギン酸の製造を可能にするものである。
【0051】また、本発明では蒸気〜の各工程の処
理操作を逐次実施するが、〜の各工程は回分法で
も、連続法でもよい。例えば、全工程を回分法で実施す
る場合でも、本発明によれば、繰り返し反応を行なって
も、各工程とも同一処理量で同一条件にて操作すること
が可能である。もちろん、全工程を連続法で実施する場
合には、バランスのとれた安定したプロセスとなるので
ある。
理操作を逐次実施するが、〜の各工程は回分法で
も、連続法でもよい。例えば、全工程を回分法で実施す
る場合でも、本発明によれば、繰り返し反応を行なって
も、各工程とも同一処理量で同一条件にて操作すること
が可能である。もちろん、全工程を連続法で実施する場
合には、バランスのとれた安定したプロセスとなるので
ある。
【0052】
【実施例】本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記述に
限定されるものではない。尚、L−アスパラギン酸(以
下、ASPと略記する)、マレイン酸(以下、MAと略
記する)およびフマル酸(以下、FAと略記する)の分
析は高速液体クロマトグラフィーにより、ASP結晶中
のアンモニア(以下、NH3 と略記する)含量の分析は
イオンクロマトグラフィーにより定量した。
が、本発明はその要旨を超えない限り、実施例の記述に
限定されるものではない。尚、L−アスパラギン酸(以
下、ASPと略記する)、マレイン酸(以下、MAと略
記する)およびフマル酸(以下、FAと略記する)の分
析は高速液体クロマトグラフィーにより、ASP結晶中
のアンモニア(以下、NH3 と略記する)含量の分析は
イオンクロマトグラフィーにより定量した。
【0053】[参考例]酵素の調整 (1)マレイン酸イソメラーゼ活性を有する微生物の培
養 肉エキス:10g、ペプトン:10g、NaCl:5
g、マレイン酸10g及び蒸留水:1000ml(苛性
ソーダでpH7.0に調整)の培地100mlを500
ml容の三角フラスコに分注し、120℃、20分間滅
菌処理したものに、アルカリゲネス フェカリス IF
O 12669菌株を植菌し、30℃にて24時間振と
う培養した。
養 肉エキス:10g、ペプトン:10g、NaCl:5
g、マレイン酸10g及び蒸留水:1000ml(苛性
ソーダでpH7.0に調整)の培地100mlを500
ml容の三角フラスコに分注し、120℃、20分間滅
菌処理したものに、アルカリゲネス フェカリス IF
O 12669菌株を植菌し、30℃にて24時間振と
う培養した。
【0054】また、上記と同様の培地1000mlを3
L容のジャーファーメンターに入れ、120℃、20分
間滅菌処理したものに、上記振とう培養液30mlを接
種し、これを30℃にて24時間培養した。得られた培
養液を遠心分離(8000rpm、15分、4℃)して
集菌した菌体を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
で1回洗浄し、以下の反応に供試した。
L容のジャーファーメンターに入れ、120℃、20分
間滅菌処理したものに、上記振とう培養液30mlを接
種し、これを30℃にて24時間培養した。得られた培
養液を遠心分離(8000rpm、15分、4℃)して
集菌した菌体を、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
で1回洗浄し、以下の反応に供試した。
【0055】(2)フマル酸よりアスパラギン酸生成能
を有する微生物の培養 尿素:4g、(NH4 )2 SO4 :14g、KH2 PO
4 :0.5g、K2 HPO4 :0.5g、MgSO4 ・
7H2 O:0.5g、FeSO4 ・7H2 O:20m
g、MnSO4 ・nH2 O:20mg、D−ビオチン:
200μg、塩酸チアミン:100μg、酵母エキス1
g、カザミノ酸1g及び蒸留水:1000ml(pH
6.6)の培地100mlを500ml容の三角フラス
コに分注し、120℃、15分間滅菌処理したものに滅
菌済み50%グルコース水溶液4mlを加え、ブレビバ
クテリウム フラバム AB−41菌株(FERM B
P−1498)を植菌し、33℃にて24時間振とう培
養した。
を有する微生物の培養 尿素:4g、(NH4 )2 SO4 :14g、KH2 PO
4 :0.5g、K2 HPO4 :0.5g、MgSO4 ・
7H2 O:0.5g、FeSO4 ・7H2 O:20m
g、MnSO4 ・nH2 O:20mg、D−ビオチン:
200μg、塩酸チアミン:100μg、酵母エキス1
g、カザミノ酸1g及び蒸留水:1000ml(pH
6.6)の培地100mlを500ml容の三角フラス
コに分注し、120℃、15分間滅菌処理したものに滅
菌済み50%グルコース水溶液4mlを加え、ブレビバ
クテリウム フラバム AB−41菌株(FERM B
P−1498)を植菌し、33℃にて24時間振とう培
養した。
【0056】また、上記と同様の培地1000mlを2
L容のジャーファーメンターに入れ、120℃、20分
間滅菌処理したものに、上記振とう培養液20mlと滅
菌済み50%グルコース水溶液200mlを加え、これ
を33℃にて24時間培養した。得られた培養液を遠心
分離(8000rpm、15分、4℃)して集菌した。
本菌体は、夾雑するリンゴ酸副生活性を以下の方法で除
いた。すなわち、アスパラギン酸:100g、アンモニ
ア:180ml、塩化カルシウム:2.2g、Twee
n20:0.8g(水で全量1Lとする)よりなる組成
液に集菌体を懸濁し、45℃、3時間振とうし、遠心分
離(8000rpm、15分、4℃)して菌体を回収し
た。
L容のジャーファーメンターに入れ、120℃、20分
間滅菌処理したものに、上記振とう培養液20mlと滅
菌済み50%グルコース水溶液200mlを加え、これ
を33℃にて24時間培養した。得られた培養液を遠心
分離(8000rpm、15分、4℃)して集菌した。
本菌体は、夾雑するリンゴ酸副生活性を以下の方法で除
いた。すなわち、アスパラギン酸:100g、アンモニ
ア:180ml、塩化カルシウム:2.2g、Twee
n20:0.8g(水で全量1Lとする)よりなる組成
液に集菌体を懸濁し、45℃、3時間振とうし、遠心分
離(8000rpm、15分、4℃)して菌体を回収し
た。
【0057】[実施例1]酵素反応 (1)予め窒素ガスを30分吹き込みながら撹拌し、窒
素置換した反応液<マレイン酸150g、25%アンモ
ニア水220ml(水で全量を1000mlにする)>
を3L容のジャーファーメンターに移し、回収した両菌
体(イソメラーゼ菌20g、アスパルターゼ菌120
g)を添加し、窒素ガスを0.02vvmの速度で供給
して槽内を窒素ガスでシールし、反応中、溶存酸素濃度
を0.5ppm以下に維持した。30℃で48時間反応
させたところ、反応液中にL−アスパラギン酸は、17
0g/l得られた。
素置換した反応液<マレイン酸150g、25%アンモ
ニア水220ml(水で全量を1000mlにする)>
を3L容のジャーファーメンターに移し、回収した両菌
体(イソメラーゼ菌20g、アスパルターゼ菌120
g)を添加し、窒素ガスを0.02vvmの速度で供給
して槽内を窒素ガスでシールし、反応中、溶存酸素濃度
を0.5ppm以下に維持した。30℃で48時間反応
させたところ、反応液中にL−アスパラギン酸は、17
0g/l得られた。
【0058】(2)予め窒素ガスを30分吹き込みなが
ら撹拌し、窒素置換した反応液<マレイン酸150g、
25%アンモニア水220ml(水で全量を1000m
lにする)>を密閉された3L容のジャーファーメンタ
ーに移し、溶存酸素濃度が安定になったところで回収し
た菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパルターゼ菌12
0g)を添加した。反応中、溶存酸素濃度はおよそ3p
pm以下に維持された。30℃で48時間反応させたと
ころ、反応液中にL−アスパラギン酸は、135g/l
得られた。
ら撹拌し、窒素置換した反応液<マレイン酸150g、
25%アンモニア水220ml(水で全量を1000m
lにする)>を密閉された3L容のジャーファーメンタ
ーに移し、溶存酸素濃度が安定になったところで回収し
た菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパルターゼ菌12
0g)を添加した。反応中、溶存酸素濃度はおよそ3p
pm以下に維持された。30℃で48時間反応させたと
ころ、反応液中にL−アスパラギン酸は、135g/l
得られた。
【0059】(3)反応液<マレイン酸150g、25
%アンモニア水220ml(水で全量を1000mlに
する)>に0.2g/lの亜硫酸ソーダを加え、密閉さ
れた3L容のジャーファーメンターに移し、溶存酸素濃
度が安定になったところで回収した菌体(イソメラーゼ
菌20g、アスパルターゼ菌120g)を添加した。反
応中、溶存酸素濃度はおよそ3ppm以下に維持され
た。30℃で48時間反応させたところ、反応液中にL
−アスパラギン酸は、132g/l得られた。
%アンモニア水220ml(水で全量を1000mlに
する)>に0.2g/lの亜硫酸ソーダを加え、密閉さ
れた3L容のジャーファーメンターに移し、溶存酸素濃
度が安定になったところで回収した菌体(イソメラーゼ
菌20g、アスパルターゼ菌120g)を添加した。反
応中、溶存酸素濃度はおよそ3ppm以下に維持され
た。30℃で48時間反応させたところ、反応液中にL
−アスパラギン酸は、132g/l得られた。
【0060】(4)反応液<マレイン酸150g、25
%アンモニア水220ml(水で全量を1000mlに
する)>を3L容の耐圧ビンに入れ、水流アスピレータ
ーで吸引しながら、15分間脱気をした。静かに常圧に
戻してから液を密閉されたジャーファーメンターに移
し、回収した両菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパル
ターゼ菌120g)を添加し、槽内を窒素ガスでシール
したところ、反応中、溶存酸素濃度が0.5ppm以下
に維持された。30℃で48時間反応させたところ、反
応液中にL−アスパラギン酸は、167g/l得られ
た。
%アンモニア水220ml(水で全量を1000mlに
する)>を3L容の耐圧ビンに入れ、水流アスピレータ
ーで吸引しながら、15分間脱気をした。静かに常圧に
戻してから液を密閉されたジャーファーメンターに移
し、回収した両菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパル
ターゼ菌120g)を添加し、槽内を窒素ガスでシール
したところ、反応中、溶存酸素濃度が0.5ppm以下
に維持された。30℃で48時間反応させたところ、反
応液中にL−アスパラギン酸は、167g/l得られ
た。
【0061】[比較例1]酵素反応 溶存酸素低下処理を行わなかった反応液<マレイン酸1
50g、25%アンモニア水220ml(水で全量を1
000mlにする)>を3L容のジャーファーメンター
に移し、回収した菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパ
ルターゼ菌120g)を添加し、反応中も特に溶存酸素
低下処理を行わなかった。反応中、溶存酸素濃度はおよ
そ7ppmであった。30℃で48時間反応させたとこ
ろ、反応液中にL−アスパラギン酸は、102g/l得
られた。
50g、25%アンモニア水220ml(水で全量を1
000mlにする)>を3L容のジャーファーメンター
に移し、回収した菌体(イソメラーゼ菌20g、アスパ
ルターゼ菌120g)を添加し、反応中も特に溶存酸素
低下処理を行わなかった。反応中、溶存酸素濃度はおよ
そ7ppmであった。30℃で48時間反応させたとこ
ろ、反応液中にL−アスパラギン酸は、102g/l得
られた。
【0062】[実施例2]リサイクル操作 (A)実施例1(1)と同様な方法で得られた酵素反応
液をDOの上昇がないように窒素ガスでシールしたま
ま、限外ろ過膜(旭化成社製−ACV−3050)を用
い、菌体を除去した。菌体の濃縮液は、窒素ガスシール
の容器に移し、4℃で冷蔵保存した。
液をDOの上昇がないように窒素ガスでシールしたま
ま、限外ろ過膜(旭化成社製−ACV−3050)を用
い、菌体を除去した。菌体の濃縮液は、窒素ガスシール
の容器に移し、4℃で冷蔵保存した。
【0063】一方、得られた反応濾液1Lを2Lのナス
型フラスコに仕込み、ラボ用エバポレーターを用いて、
80℃、380mmHgの条件下、アンモニアを蒸留分
離した。得られる蒸気の回収を目的に、50wt%エチ
レングリコールの冷却水が0℃で循環する冷却管をとり
つけた。15分後、常圧に戻して、アンモニア除去操作
を終了した。
型フラスコに仕込み、ラボ用エバポレーターを用いて、
80℃、380mmHgの条件下、アンモニアを蒸留分
離した。得られる蒸気の回収を目的に、50wt%エチ
レングリコールの冷却水が0℃で循環する冷却管をとり
つけた。15分後、常圧に戻して、アンモニア除去操作
を終了した。
【0064】蒸留釜の残液は、ASPが206g/l、
NH3 が26.4g/lの組成で、827mlの容量で
あった。この残液に蒸留水を加えて、ASPが200g
/l、NH3 が25.9g/lの組成(NH3 /ASP
モル比は1.0、すなわち、実質的全てがASPモノア
ンモニウム塩)で850mlの釜残液を作成した。冷却
管で得られた回収液は、NH3 が27g/lのNH3 水
183mlであった。
NH3 が26.4g/lの組成で、827mlの容量で
あった。この残液に蒸留水を加えて、ASPが200g
/l、NH3 が25.9g/lの組成(NH3 /ASP
モル比は1.0、すなわち、実質的全てがASPモノア
ンモニウム塩)で850mlの釜残液を作成した。冷却
管で得られた回収液は、NH3 が27g/lのNH3 水
183mlであった。
【0065】(B)上記(A)で得られたASPモノア
ンモニウム水溶液850mlを1000mlジャケット
付きセパラブルフラスコ内でジャケットに温水を流すこ
とで60℃に保温し、撹拌しながらMA119g(MA
/ASPモル比は0.80)を添加し、晶析した。MA
の添加後、撹拌を続けながら30分間60℃で保温した
後、1時間かけ、20℃まで冷却し、さらに30分間保
温した。
ンモニウム水溶液850mlを1000mlジャケット
付きセパラブルフラスコ内でジャケットに温水を流すこ
とで60℃に保温し、撹拌しながらMA119g(MA
/ASPモル比は0.80)を添加し、晶析した。MA
の添加後、撹拌を続けながら30分間60℃で保温した
後、1時間かけ、20℃まで冷却し、さらに30分間保
温した。
【0066】(C)得られたスラリーは、ヌッチェで固
液分離し、さらに蒸留水400gでリンスし、減圧下、
約60℃で乾燥したところ、138.3gの白色固体を
得た。得られた固体は、ASPが99.3重量%で、M
Aアンモニウム0.6重量%、FAアンモニウム0.1
重量%を含んでいた。ASPの回収率は、80.8%で
あった。一方、固液分離で得られた母液は、ASP2
7.0g/l、MA98.7g/l、NH3 18.6g
/lの組成であり、pHは約4.5、容量1.2Lであ
った。なお、ここで得られたMAアンモニウムはそのN
H3 バランスから見て実質的全てがモノアンモニウム塩
であった。
液分離し、さらに蒸留水400gでリンスし、減圧下、
約60℃で乾燥したところ、138.3gの白色固体を
得た。得られた固体は、ASPが99.3重量%で、M
Aアンモニウム0.6重量%、FAアンモニウム0.1
重量%を含んでいた。ASPの回収率は、80.8%で
あった。一方、固液分離で得られた母液は、ASP2
7.0g/l、MA98.7g/l、NH3 18.6g
/lの組成であり、pHは約4.5、容量1.2Lであ
った。なお、ここで得られたMAアンモニウムはそのN
H3 バランスから見て実質的全てがモノアンモニウム塩
であった。
【0067】(D)上記(C)で得られた母液1.2L
を、(A)と同様の方法により80℃、減圧(300〜
400mmHg)下、水を飛ばし濃縮した。得られた濃
縮液に25%NH3 水、上記(A)で回収したNH3 水
185ml、および蒸留水を添加して、pH9.0、容
量約1Lの液を作成したところ、ASP32.8g/
l、FA0.8g/l、MA119.7g/l、NH3
44.5g/lの組成であった。
を、(A)と同様の方法により80℃、減圧(300〜
400mmHg)下、水を飛ばし濃縮した。得られた濃
縮液に25%NH3 水、上記(A)で回収したNH3 水
185ml、および蒸留水を添加して、pH9.0、容
量約1Lの液を作成したところ、ASP32.8g/
l、FA0.8g/l、MA119.7g/l、NH3
44.5g/lの組成であった。
【0068】(E)上記(D)で得られた反応液を、上
記(A)で冷蔵保存した菌体を用い、実施例1(1)と
同様の方法にて酵素反応したところ、30℃、48時間
でASP169g/lであった。 (F)さらに上記と同様の操作を条件を変えずに3回繰
り返した。結果を第1表に示す。
記(A)で冷蔵保存した菌体を用い、実施例1(1)と
同様の方法にて酵素反応したところ、30℃、48時間
でASP169g/lであった。 (F)さらに上記と同様の操作を条件を変えずに3回繰
り返した。結果を第1表に示す。
【0069】
【表1】
【0070】[比較例2]リサイクル操作 (A)比較例1と同様な方法で酵素反応を行い、72時
間後に反応が終了したことを確認した。反応中、溶存酸
素濃度はおよそ7ppmを維持していた。酵素反応液
は、限外ろ過膜(旭化成社製−ACV−3050)を用
い、菌体を除去し、菌体の濃縮液は、容器に移し、4℃
で冷蔵保存した。
間後に反応が終了したことを確認した。反応中、溶存酸
素濃度はおよそ7ppmを維持していた。酵素反応液
は、限外ろ過膜(旭化成社製−ACV−3050)を用
い、菌体を除去し、菌体の濃縮液は、容器に移し、4℃
で冷蔵保存した。
【0071】一方、得られた反応濾液1Lを2Lのナス
型フラスコに仕込み、ラボ用エバポレーターを用いて、
80℃、380mmHgの条件下、アンモニアを蒸留分
離した。得られる蒸気の回収を目的に、50wt%エチ
レングリコールの冷却水が0℃で循環する冷却管をとり
つけた。15分後、常圧に戻して、アンモニア除去操作
を終了した。
型フラスコに仕込み、ラボ用エバポレーターを用いて、
80℃、380mmHgの条件下、アンモニアを蒸留分
離した。得られる蒸気の回収を目的に、50wt%エチ
レングリコールの冷却水が0℃で循環する冷却管をとり
つけた。15分後、常圧に戻して、アンモニア除去操作
を終了した。
【0072】蒸留釜の残液は、ASPが205g/l、
NH3 が26.3g/lの組成で、820mlの容量で
あった。この残液に蒸留水を加えて、ASPが199g
/l、NH3 が25.7g/lの組成(NH3 /ASP
モル比は1.0、すなわち、実質的全てがASPモノア
ンモニウム塩)で850mlの釜残液を作成した。冷却
管で得られた回収液は、NH3 が27g/lのNH3 水
190mlであった。
NH3 が26.3g/lの組成で、820mlの容量で
あった。この残液に蒸留水を加えて、ASPが199g
/l、NH3 が25.7g/lの組成(NH3 /ASP
モル比は1.0、すなわち、実質的全てがASPモノア
ンモニウム塩)で850mlの釜残液を作成した。冷却
管で得られた回収液は、NH3 が27g/lのNH3 水
190mlであった。
【0073】(B)上記(A)で得られたASPモノア
ンモニウム水溶液850mlを1000mlジャケット
付きセパラブルフラスコ内でジャケットに温水を流すこ
とで60℃に保温し、撹拌しながらMA118g(MA
/ASPモル比は0.80)を添加し、晶析した。MA
の添加後、撹拌を続けながら30分間60℃で保温した
後、1時間かけ、20℃まで冷却し、さらに30分間保
温した。
ンモニウム水溶液850mlを1000mlジャケット
付きセパラブルフラスコ内でジャケットに温水を流すこ
とで60℃に保温し、撹拌しながらMA118g(MA
/ASPモル比は0.80)を添加し、晶析した。MA
の添加後、撹拌を続けながら30分間60℃で保温した
後、1時間かけ、20℃まで冷却し、さらに30分間保
温した。
【0074】(C)得られたスラリーは、ヌッチェで固
液分離し、さらに蒸留水400gでリンスし、減圧下、
約60℃で乾燥したところ、139.0gの白色固体を
得た。得られた固体は、ASPが99.1重量%で、M
Aアンモニウム0.6重量%、FAアンモニウム0.1
重量%を含んでいた。ASPの回収率は、81.2%で
あった。一方、固液分離で得られた母液は、ASP2
7.0g/l、MA97.8g/l、NH3 18.5g
/lの組成であり、pHは約4.5、容量1.2Lであ
った。なお、ここで得られたMAアンモニウムはそのN
H3 バランスから見て実質的全てがモノアンモニウム塩
であった。
液分離し、さらに蒸留水400gでリンスし、減圧下、
約60℃で乾燥したところ、139.0gの白色固体を
得た。得られた固体は、ASPが99.1重量%で、M
Aアンモニウム0.6重量%、FAアンモニウム0.1
重量%を含んでいた。ASPの回収率は、81.2%で
あった。一方、固液分離で得られた母液は、ASP2
7.0g/l、MA97.8g/l、NH3 18.5g
/lの組成であり、pHは約4.5、容量1.2Lであ
った。なお、ここで得られたMAアンモニウムはそのN
H3 バランスから見て実質的全てがモノアンモニウム塩
であった。
【0075】(D)上記(C)で得られた母液1.2L
を、(A)と同様の方法により80℃、減圧(300〜
400mmHg)下、水を飛ばし濃縮した。得られた濃
縮液に25%NH3 水、(A)で回収したNH3 水18
5ml、および蒸留水を添加して、pH9.0、容量約
1Lの液を作成したところ、ASP33.0g/l、F
A0.8g/l、MA120.0g/l、NH3 44.
5g/lの組成であった。
を、(A)と同様の方法により80℃、減圧(300〜
400mmHg)下、水を飛ばし濃縮した。得られた濃
縮液に25%NH3 水、(A)で回収したNH3 水18
5ml、および蒸留水を添加して、pH9.0、容量約
1Lの液を作成したところ、ASP33.0g/l、F
A0.8g/l、MA120.0g/l、NH3 44.
5g/lの組成であった。
【0076】(E)上記(D)で得られた反応液を、上
記(A)で冷蔵保存した菌体を用い、比較例1と同様の
方法にて酵素反応したところ、30℃、72時間でAS
P101g/l(反応回収率は59%)であり、それ以
上反応が進行しなかった。
記(A)で冷蔵保存した菌体を用い、比較例1と同様の
方法にて酵素反応したところ、30℃、72時間でAS
P101g/l(反応回収率は59%)であり、それ以
上反応が進行しなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:13) (C12P 7/46 C12R 1:05) (C12P 39/00 C12R 1:13 1:05) (72)発明者 三浦 深雪 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市総合研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 下記工程〜を実施してL−アスパラ
ギン酸を製造する方法において、工程の少なくとも異
性化反応における水溶液中の溶存酸素濃度を4ppm以
下に維持することを特徴とするL−アスパラギン酸の製
造方法。 工程:マレイン酸及び/又は無水マレイン酸をイソメ
ラーゼ又はこれを産生する微生物の存在下、異性化させ
る反応、及び、前記異性化反応物の少なくとも一部及び
アンモニアをアスパルターゼ又はこれを産生する微生物
の存在下、水溶媒中で反応させてL−アスパラギン酸ア
ンモニウムを生成させる反応、を順次又は同時に実施す
る工程 工程:工程で得た溶液にマレイン酸及び/又は無水
マレイン酸を添加してL−アスパラギン酸結晶を析出さ
せる工程 工程:工程で得たL−アスパラギン酸結晶を回収
し、母液を工程にリサイクルする工程 - 【請求項2】 工程の異性化反応における水溶液中の
溶存酸素濃度を反応に不活性なガスと接触させることに
より調節することを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 工程の異性化反応における水溶液中の
溶存酸素濃度を亜硫酸塩を添加することにより調節する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 工程の異性化反応における水溶液中の
溶存酸素濃度を0.5ppm以下に維持することを特徴
とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】 工程と工程との間に下記工程を加
えることを特徴とする請求項1記載の方法。 工程:工程で得られた反応液からアンモニアを除去
して、反応液中に存在するL−アスパラギン酸アンモニ
ウムの実質的全てをL−アスパラギン酸モノアンモニウ
ムとする脱アンモニア工程 - 【請求項6】 工程の反応を不活性なガスの雰囲気下
で実施することを特徴とする請求項5記載の方法。 - 【請求項7】 工程で回収したアンモニアを工程の
リサイクル母液に混合することを特徴とする請求項5〜
6のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14419096A JPH09322791A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | L−アスパラギン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14419096A JPH09322791A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | L−アスパラギン酸の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09322791A true JPH09322791A (ja) | 1997-12-16 |
Family
ID=15356306
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14419096A Pending JPH09322791A (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | L−アスパラギン酸の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09322791A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106755157A (zh) * | 2016-12-28 | 2017-05-31 | 安徽丰原发酵技术工程研究有限公司 | 利用顺酐制备l‑天冬氨酸和l‑丙氨酸的方法 |
-
1996
- 1996-06-06 JP JP14419096A patent/JPH09322791A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106755157A (zh) * | 2016-12-28 | 2017-05-31 | 安徽丰原发酵技术工程研究有限公司 | 利用顺酐制备l‑天冬氨酸和l‑丙氨酸的方法 |
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