JPH0988749A - 吸音ダクト構造体 - Google Patents

吸音ダクト構造体

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JPH0988749A
JPH0988749A JP25120895A JP25120895A JPH0988749A JP H0988749 A JPH0988749 A JP H0988749A JP 25120895 A JP25120895 A JP 25120895A JP 25120895 A JP25120895 A JP 25120895A JP H0988749 A JPH0988749 A JP H0988749A
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JP
Japan
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duct
air cleaner
sound
sound absorbing
absorbing material
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Pending
Application number
JP25120895A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kawamata
裕之 川俣
Shinsuke Kitabayashi
新介 北林
Kyoichi Watanabe
恭一 渡辺
Koichi Nemoto
好一 根本
Hiroshi Sugawara
浩 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TENETSUKUSU KK
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
TENETSUKUSU KK
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波数から高周波数の全周波数域に於て優
れた吸音特性を有し、特にエアクリーナと吸気ダクトと
の連結部に形成される音圧の共鳴を低減させる効果の大
きいエアクリーナ一体型の吸音ダクト構造体を提供する
こと。 【解決手段】 内燃機関のエアクリーナと該エアクリー
ナに連結されたダクト部とからなる構造体であって、前
記エアクリーナと前記ダクト部とを結合させることによ
り、前記エアクリーナと前記エアクリーナの外側で基の
ダクトに対して1.5〜4倍の範囲に拡張されたダクト
部とを有する構造体を形成し、該拡張ダクト部のダクト
方向の長さが5〜200cmの範囲であり、かつ50H
zの音の1/4波長の1〜90%の範囲であり、前記エ
アクリーナ及び/又は前記ダクト部に属する串状突起物
により開口部を有する内管を形成させて、該内管と前記
エアクリーナ及び/又は前記ダクト部に属する拡張ダク
ト部とによって構成された空間内部に吸音材を固定して
設置したことを特徴とする吸音ダクト構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は吸音を目的としたダ
クト構造体に関し、低周波数から高周波数の全周波数域
に於て優れた吸音特性を有し、特にエアクリーナと吸気
ダクトとの連結部に形成される音圧の共鳴を低減させる
効果の大きいエアクリーナ一体型の吸音ダクト構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術】流体の吸排気システム内の騒音は、送風
機の発生音、ブロアー、高圧弁及びノズル等の気流音、
内燃機関やガス発生機の吸排気音、オイル又はガスバー
ナーの燃焼音を音源としており、この騒音を低減させる
ために消音器等が用いられている。また、ダクト内を流
れる流体の速度によっては、高周波領域に周波数特性を
有する気流音が発生するため、この騒音を減衰させるた
めに一部でグラスウール等の吸音材も使用されている。
【0003】従来、この騒音を低減させるために、流体
とダクトとの抵抗をできるだけ小さくし、音源となる音
響エネルギーを極力減衰させたり、吸音材や消音器等を
取付けたりしていた。
【0004】しかしながら、消音器などの構造体は特定
周波数の吸音には効果があるが、全周波数域に効果を持
たせることはできず、また吸音材は比較的高周波の騒音
にしか効果は得られなかった。
【0005】一方、内燃機関の吸音騒音はエンジンの吸
気による脈動を音源とし、主として500Hz以下の低
周波数である。この吸気音を低減させるために主として
レゾネータやサイドブランチ等の吸音構造体を設置して
いるが、これらの構造体には特定周波数に起因する周波
数を減衰させる効果しかないため、全周波数の吸音を行
うためには、多数の構造体等を設置する必要があった。
【0006】この騒音を低減させるために、気化器とエ
アクリーナとを連結する吸気管に多数の小孔を設け、更
に小孔部の外側に吸音材を装着するタイプ(特開昭53
−148617号公報、実開昭55−167562号公
報)と、内燃機関側とエアクリーナエレメント側とを仕
切る仕切り壁を配置し、この仕切り壁に絞り孔を設けた
タイプ(特開昭64−53055号公報)とが提案され
ている。
【0007】また、特定周波数の吸音を意図したネゾネ
ータ(共鳴型消音機)を用いたものに、エレメント室の
中心部に配設したレゾネータ内蔵型エアクリーナ(特開
昭62−110722号公報)と、内燃機関の吸気管の
圧力変化に応じて共鳴室容積を変化させる共鳴周波数可
変型レゾネータ(特開昭55−60444号公報)と、
エンジンの回転数の変化によって生ずる吸気圧の変化に
応じてレゾネータの容積を制御するタイプ(特開平2−
19644号公報)とが提案されている。
【0008】更に、エアクリーナケースや各ダクトに減
衰を目的としたバイパスチューブを用いたタイプ(特開
平5−18329号公報)と、特殊な共鳴ダクトをエア
クリーナケースに連通接続して特定周波数領域の共鳴を
減衰させるタイプ(特開平5−18330号公報)とが
提案されている。また、吸音材を用いたものに開口端近
傍に吸音材を設置するタイプ(特開昭53−14867
号公報)が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載された従来の吸音材を用いたタイプでは、特定
周波数を選択的に低減させることが困難であると共に、
特に500Hz以下の低周波数領域の吸音を効果的に行
うことができないという欠点があった。
【0010】また、サンドブランチやレゾネータ等の吸
音構造体を用いるタイプでは、特定周波数のみを低減さ
せるには有効であるが、幅広い周波数領域において吸音
を行うことは困難であった。
【0011】更に、車両用吸音材のように限られたスペ
ース内に用いる場合には、大きな背後空気層や大容量の
レゾネータ等を使用することは困難であるため、低周波
数領域の吸音は困難であった。
【0012】従って本発明の目的は、500Hz以下の
領域において吸音性能を任意に設定することができ、ま
た高周波数側であっても十分な吸音性能を有し、更にス
ペースを取らないコンパクトで、しかも製造し易い構成
を有する吸音構造体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
内燃機関のエアクリーナと該エアクリーナに連結された
ダクト部とからなる構造体であって、前記エアクリーナ
と前記ダクト部とを結合させることにより、前記エアク
リーナと前記エアクリーナの外側で基のダクトに対して
1.5〜4倍の範囲に拡張されたダクト部を有する構造
体を形成し、該拡張ダクト部のダクト方向の長さが5〜
200cmの範囲であり、かつ50Hzの音の1/4波
長の1〜90%の範囲であり、前記エアクリーナ及び/
又は前記ダクト部に属する串状突起物により開口部を有
する内管を形成させて、該内管と前記エアクリーナ及び
/又は前記ダクト部に属する拡張ダクト部とによって構
成された空間内部に吸音材を固定して設置したことを特
徴とする吸音ダクト構造体により達成された。
【0014】以下、本発明について更に詳細に説明す
る。内燃機関の吸気ダクトの内部に流れる空気によって
引き起こされる吸気騒音は、主として500Hz以下の
低周波数領域の共鳴音と、中に形成される比較的高周波
数の気流音とである。従来、これらの全周波数に幅広い
騒音域の吸音は一つの吸音構造では困難であった。
【0015】本発明ではこの騒音を低減させる目的のた
めに、内径を拡張した拡張ダクトと、その中に設置され
た吸音材との組み合わせにより達成した。また、エンジ
ンルーム内に設置するこの吸音ダクト構造はスペースの
制約が大きいため、出来るだけ場所を取らないほうが良
く、更に取付け位置には他部品との干渉が少ないことが
理想的である。
【0016】本発明はエンジンルーム内で比較的大容量
の体積を占めるエアクリーナ室に着目し、エアクリーナ
室に吸音ダクトを取付け、一体化することによって、コ
ンパクト化を図った。これは大容量部品を一体化させる
効果を狙ったものである。
【0017】更に、エアクリーナ室と吸気ダクトとの連
結部に発生する100Hz近傍の低周波共鳴がこのエア
クリーナ一体型吸気ダクトにより低減することができ
る。
【0018】本発明においては、出来る限りシンプルな
構造とするために、エアクリーナ室の外板とダクト部と
の2部品で構成された拡張部の内側に吸音材を設置し、
2部品の何れかに属する串状突起物で吸音材を設置する
構成とした。従って、従来であれば必要とされた吸音材
を固定するための別部材は必要なくなった。更に、吸音
ダクトを吸気ダクトに連結するときに必要となる吸音ダ
クト両側の取付け治具も不要であり、吸気系全体から見
て非常にコンパクトとなる。
【0019】本発明の吸音ダクト構造体は、丸型断面、
四角断面及び楕円断面等を基本とするダクト(以下、基
ダクトとする)に内径を1.5〜4倍の範囲に拡張させ
た部位(以下、拡張ダクトとする)をダクト方向に5〜
200cmの範囲とし、かつ50Hzの音の1/4波長
の1〜90%の範囲の長さを有することが必要である。
この拡張部位の断面形状としては、特に制限されず、丸
断面の基ダクトに楕円の拡張ダクトを有する構造体や楕
円形状の基ダクトに楕円形状の拡張ダクトを有する構造
等様々な組み合わせが挙げられる。また、基ダクトの断
面中心と拡張ダクトの断面中心とは一致しても一致しな
くとも良い。
【0020】本発明においては、拡張ダクトの内径は基
ダクトの内径の1.5〜4倍の範囲にあることが必要で
ある。拡張比が1.5倍よりも小さいと減衰効果が殆ど
なく、吸音ダクトに求められる性能を満足しない。一
方、拡張比が4倍よりも大きくなると、エアクリーナ室
に対して十分に大きくなり、エンジンルーム内に設置す
るには適さない。尚、拡張比は音圧の減衰量に影響を与
えるので、できるだけ拡張比の大きいものが音の減衰量
が大きく、吸音ダクトとしての効果が大きい。
【0021】拡張ダクト部の長さは5〜200cmの範
囲であり、かつ50Hzの音の1/4波長の1〜90%
の範囲にあることが必要である。拡張ダクト部の長さが
5cm未満の吸音ダクトでは、拡張比を上げても消音効
果が小さく相応しくない。一方、200cmを超える長
さを有する拡張ダクトを持つ構造体では、スペース的に
現実的ではない。尚、拡張部の長さも拡張比と同様に減
衰量に大きく影響を与えるので、できる限り長い拡張ダ
クトを使用するほうが低周波域の減衰効果が大きくな
る。更に、エアクリーナ室と吸気ダクトの連結部に発生
する低周波域の共鳴を低減させる為に、拡張ダクト部の
長さは、50Hzの音の波長の1/4波長の1〜90%
の範囲にあることが必要である。1/4波長の1%未満
になると減衰効果が小さく、殆ど低減効果が確認できな
い。逆に90%を超えると、その超えた部分の拡張ダク
ト部は、この部位に発生する共鳴を低減する効果を有し
ないため、吸音ダクト構造体設置の目的をなさない。
【0022】エアクリーナ室と吸気ダクトとの連結部に
発生する共鳴を図13に示す。この共鳴は断面積の小さ
な吸気ダクトに比べて十分に大きな断面積を有するエア
クリーナ室に空気が流れ込むときにその連結部がほぼ開
放系になるため、そこで粒子の速度が最大になることに
起因して引き起こされる。このとき連結部位に粒子速度
の分布の最大値が位置し、そこからダクト方向とエアク
リーナ方向との両方に向かい、粒子速度の余弦波が生じ
ることになる。吸音材を設置するには粒子速度の大きな
位置であることが必要であり、実際には最大粒子速度v
の1/2以上の速度の位置であることが必要である。
【0023】そこで、吸気系内に定在波が形成されたと
き、吸音を目的とする50Hz以上の周波数の定在波の
最大粒子速度の1/2以上の位置は、エアクリーナと吸
気ダクトとの連結部から1/4波長の90%の位置迄で
ある。以上より吸音ダクトの長さの最大長さは決定さ
れ、25℃の標準状態でこの長さは約160cmにな
る。
【0024】実際には自動車が使用される環境の温度差
の内で前記長さは約10cm変化するため、これらを鑑
みて実際の最大長さを決定することが必要である。自動
車のエンジンルーム内の10cmは差として大きいの
で、十分注意することが必要である。一方、160cm
を超える長さを有する吸音ダクトは、車両のエンジンル
ーム内に設置するのには現実的でなく、エアクリーナ室
と吸音ダクトとを一体とし、大容量の体積を一体化させ
る目的に反する。
【0025】本発明においては、拡張ダクト部の少なく
とも1箇所以上の部位又は拡張ダクト内全面に吸音材を
設置させることが必要である。このとき繊維集合体はダ
クト内に串状の突起物によって設置される。
【0026】拡張ダクト内部に設置される吸音材は、一
般的な繊維集合体から構成させることが好ましい。本発
明に係る吸音材を構成する繊維集合体を形成する繊維
は、規定された繊維径の範囲内である限り、天然繊維で
も合成繊維でも良いが、特に繊維の太さや繊維の単位長
さ、また繊維体の分布等全て規定することができ、常に
同じものを作製することができ、均一な密度分布の作製
が可能な合成繊維を使用することが好ましい。
【0027】本発明においては、繊維集合体を構成する
合成繊維としては、公知の合成繊維の中から適宜選択し
て使用することができ、例えばナイロン、ポリアクリロ
ニトリル、ポリアセテート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、線状ポリエステル、ポリアミド等を好適に使用す
ることができる。これらの合成繊維の中でも、特に吸音
材のリサイクルや同時一体成形性、形状を維持すること
ができる等のメリットを鑑みると軟化点の異なる繊維の
配合が可能なポリエステル系繊維やポリプロピレン系繊
維を使用することが好ましい。
【0028】吸音材を構成する繊維集合体の平均繊維径
は1〜50μmの範囲にあることが好ましい。吸音材の
性能は吸音材を構成する繊維集合体の平均繊維径に依存
するので、繊維が細いほど吸音性能を向上させることが
できる。しかしながら、平均繊維径が1μm未満の繊維
は一般的でなく、繊維自体の剛性も小さいため、ダクト
内の気流中に設置することは困難である。また、繊維の
剛性が小さすぎると吸音材の性能の一つとされる嵩高性
を付与することが難しく、更には繊維自体の結合力も小
さいため、気流中で吸音材中から繊維が抜け易くなる。
一方、繊維を太くすると吸音性能が低下するため、平均
繊維径が50μmを超える繊維を用いると吸音性能を満
足することができない。
【0029】このときポリエステル繊維は溶融紡糸法で
製造された平均繊維径10〜40μmの範囲にあるもの
が好ましい。溶融紡糸法では平均繊維径が10μm未満
のポリエステル繊維を製造することが困難であり、逆に
40μmを超えると繊維の表面積に依存する吸音性能を
確保することが困難となる。また、溶融紡糸法で製造さ
れたポリエステル繊維は、最も一般的であり経済的であ
る。
【0030】メルトブローン法により製造されたポリプ
ロピレン繊維は、超極細繊維とすることができるので、
吸音性能を向上させることができる。このポリプロピレ
ン繊維は平均繊維径が1〜15μmの範囲であるものが
好ましい。メルトブローン法では平均繊維径が1μm未
満のポリプロピレン繊維を製造することが困難であり、
逆に15μmを超えると経済性に劣る。
【0031】良好な吸音性能を得るためには、メルトブ
ローン法により製造された極細のポリプロピレン繊維を
用いることが有効であるが、平均繊維径が15μmを超
える繊維を製造する場合には、溶融紡糸法により製造さ
れたポリエステル繊維が有効となる。
【0032】吸音材自体の剛性は極細繊維では得られな
いため、これらの2繊維を混合することによって、吸音
性能と剛性とを合わせてもつ吸音材としても良く、特に
気流が強い所に用いる場合などに非常に効果がある。
【0033】また、吸音材に成形性を付与させるために
繊維集合体の中に軟化点が少なくとも20℃異なる繊維
を配合することが好ましい。このように軟化点が少なく
とも20℃異なる繊維を配合することによって、繊維集
合体としての形状を維持させながら、加熱しプレス成形
して吸音材を任意の形状に成形することができる。
【0034】一方、軟化点の差が20℃よりも小さくな
ると、その軟化点の差に応じて一部の繊維のみを軟化さ
せることになるので、その軟化する繊維をバインダーと
して繊維集合体を任意の形状に成形することができなく
なる。即ち、繊維体全体が軟化し融解することが考えら
れ、この結果、繊維集合体を維持することができなくな
り、不都合となる。
【0035】また、ニードルパンチ等の工法を用いて繊
維体を成形し繊維集合体にしたものも有効である。この
工法は軟化点の等しい一種類の繊維のみで不織布を製造
することが可能であり、比較的高価な軟化点の異なる繊
維を用いることなく吸音材を形成することができる。
【0036】このようにして成形された吸音材の面密度
は50〜2000g/m2 の範囲であることが好まし
い。吸音材の面密度が50g/m2 未満になると、吸音
構造体としての性能を確保することができない。逆に、
2000g/m2 を超えると、重量が増加し、またそれ
に伴うコストが超過する割りには性能が向上せず効果的
で無いばかりか、この面密度の増加に伴い、吸音材自体
の通気量が減少するため、吸音材で壁ができてしまい、
ダクトのみのものと減衰効果が変わらなくなる。
【0037】本発明においては、拡張ダクト内に設置し
た吸音材から繊維が抜けるのを防止するために繊維集合
体の内管側面又は全面を覆う形で、平均繊維長さが1〜
100cmの範囲であり、平均繊維径が1〜30μmの
範囲であり、面密度が20〜200g/m2 の範囲にあ
る合成繊維からなる不織布を表皮として設置することが
好ましい。
【0038】この表皮は公知の方法の中から適宜選択し
て布状の不織布又は織布の形態に成形される。特に不織
布の場合にはニードルパンチ工法又は布の一部を熱融着
させて成形することにより、表皮の剛性を向上させるこ
とができると共に、通気性も十分に確保することができ
る。また、構成繊維として平均繊維長が10cm以上の
長繊維だけを用いることにより、更に布の剛性を向上さ
せることができる。
【0039】エアクリーナ室又はダクト部に属する串状
突起物は、ダクト内の気体流によって設置した吸音材が
流されることを防ぐために必要である。このとき、突起
物によって押さえられる吸音材の見掛けの開口率は高い
ほうが良く、見掛け開口率は0.3〜0.9の範囲であ
ることが好ましい。開口率が0.3よりも小さいと吸音
材が気流に接しなくなり、吸音材の効果がなくなる。逆
に、開口率が0.9よりも大きいと吸音材をしっかり設
置させることが困難になり、気流によって吸音材が流さ
れる可能性がある。
【0040】本発明の構成により、レゾネーターや共鳴
ダクトの一部又は全てを取り除くことが可能となり、エ
ンジン内スペースの確保と附属部品撤去のコスト効果が
あり非常に有効である。
【0041】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態の説明
をする。本発明のエアクリーナ一体吸音ダクト構造を車
両のエアクリーナシステム内に設置した結果、低周波領
域のみならず中・高周波数域においても高い消音特性を
有するのに優れ、しかもコンパクトで製造が容易な吸音
ダクト構造体を得ることを確認することができた。
【0042】
【実施例】まず、本発明の吸音ダクト構造体の構成を説
明する。図1及び2に実施例の部品を組み上げたエアク
リーナ一体吸音ダクト構造体の構成を示す。
【0043】図1はエアフィルター5で仕切られた吸気
系の吸気口側(ダーティーサイド)に吸音ダクト部2を
設置した模式図である。吸音材6はエアクリーナに接続
された拡張ダクト内に設置され、ダクト側又はエアクリ
ーナ側に属する串状の突起物7によって押さえられ、気
流の流れ8によって飛ばされることを防ぐ構造をなして
いる。
【0044】図2はエアフィルター13で仕切られた吸
気系のエンジン側(クリーンサイド)に吸音ダクト部1
1を設置した模式図である。吸音材14はエアクリーナ
に接続された拡張ダクト内に設置され、ダクト側又はエ
アクリーナ側に属する串状の突起物16によって押さえ
られ、気流の流れ17によって飛ばされることを防ぐ構
造をなしている。また、エンジン側に設置されるため吸
音材14の一部が気流17によって吹き飛ぶのを防ぐ意
味で通気性のあるカバー15を取付けている。吸音材1
4の表面を処理することにより、カバー15がなくとも
実用上は問題がない。
【0045】以下、本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが、本発明はこれによって限定されるものでは
ない。
【0046】実施例1 図3にエアクリーナ室外板部品の模式図を示し、図4に
ダクト側部品の模式図を示す。これらは合成繊維を射出
成形することにより成形され、図4に示した拡張ダクト
部22の端部を図3に示したダクト受け21に熱融着さ
せて、図1及び2の構成に製造する。また、この2部品
は機械的に結合させても、接着材を用いて接着させて
も、それらを併合させても良い。
【0047】吸音材は串状突起物19と拡張ダクト部2
2の内側とに挟まれた空間に設置され、串状突起物19
により固定されるので、気流により流される心配はな
い。また、吸音材は拡張ダクト部22の内側全面に設置
されても、一部分に設置されても良い。部分的に設置さ
れる吸音材は長さ方向に部分的に設置されても、円周方
向に部分的に設置されても良い。
【0048】串状突起物19はエアクリーナ室外板を形
成するときに同時に一体成形されており、長さは拡張部
のダクト長と同じか、多少短めに成形される。串状突起
物19の先端は、図4に示す拡張ダクト部22の基準ダ
クト23側に接合されていても、接合されていなくとも
良い。
【0049】以上のような構成で基ダクト60φ、拡張
部120φ、拡張部長さ30cm及び開口率0.5の串
状構造体を有する仕様を製造した。更に、拡張ダクト部
内部に設置する吸音材は平均繊維径約20μmのPET
繊維を主成分とする繊維体からなる吸音材を用いた。
【0050】実施例2 図5にエアクリーナ室外板部品の模式図を示し、図6に
ダクト側部品の模式図を示す。これらは合成樹脂を射出
成形することにより成形され、図6に示した拡張ダクト
部29の端部を図5に示したダクト受け27に熱融着さ
せ、図1及び2の構成に製造する。また、この2部品は
機械的に結合させても、接着材を用いて接着させても、
それらを併合させても良い。
【0051】吸音材は串状突起物25と拡張ダクト部2
9の内側とに挟まれた空間に設置され、串状突起物25
により固定されるので、気流により流される心配はな
い。また、吸音材は拡張ダクト部29の内側上面と下面
の両方に設置しても、一方に設置しても良い。更に、各
面の一部に部分的に設置しても良く、部分的に設置され
る吸音材は長さ方向に部分的に設置しても、円周方向に
部分的に設置しても良い。
【0052】串状突起物25はエアクリーナ室外板を形
成するときに同時に一体成形されており、長さは拡張部
のダクト長と同じか、多少短めに成形される。串状突起
物25の先端は、図6に示した拡張ダクト部29の基準
ダクト28側に接合されていても良く、接合されていな
くとも良い。
【0053】以上のような構成で基ダクト60φ、拡張
部80×100mm、拡張部長さ30cm及び開口率
0.4の串状構造体を有する仕様を製造した。また、拡
張ダクト部内部に設置する吸音材は平均繊維径約20μ
mのPET繊維を主成分とする繊維体からなる吸音材を
用いた。
【0054】実施例3 図7にエアクリーナ室外板部品の模式図を示し、図8に
ダクト側部品の模式図を示す。これらは合成樹脂を射出
成形することにより成形され、図8に示したダクト部受
け33の端部を図7に示した拡張ダクト部31の先端に
熱融着させて、図1及び2の構成に製造する。また、こ
の2部品は機械的に結合させても、接着材を用いて接着
させても、それらを併合させても良い。
【0055】吸音材はダクト部受け33に属する串状突
起物34と拡張ダクト部31の内側とに挟まれた空間に
設置され、串状突起物34により固定されるので、気流
により流される心配はない。また、吸音材は拡張ダクト
部31の内側上面と下面の両方に設置しても、一方に設
置しても良く、更に各面の一部に部分的に設置しても良
い。
【0056】拡張ダクト部31はエアクリーナ室外板を
形成するときに同時に一体成形されており、串状突起物
34はダクト部成形のときに同時に一体成形されてい
る。串状突起物34の長さは拡張ダクト部31の長さと
同じか、多少短めに成形される。串状突起物34の先端
は、エアクリーナ室外板30に接合されていても、接合
されていなくとも良い。
【0057】以上の様な構成で基ダクト60φ、拡張部
80×100mm、拡張部長さ30cm及び開口率0.
4の串状構造体を有する仕様を製造した。更に、拡張ダ
クト部内部に設置する吸音材は平均繊維径約20μmの
PET繊維を主成分とする繊維体からなる吸音材を用い
た。
【0058】実施例4 図9にエアクリーナ室外板部品の模式図を示し、図10
にダクト側部品の模式図を示す。これらは合成樹脂を射
出成形することにより形成され、図10に示したダクト
部受け40を図9に示した拡張ダクト部37の先端に熱
融着させて、図1及び2の構成に製造する。また、この
2部品は機械的に結合させても、接着材を用いて接着さ
せても、それらを併合させても良い。
【0059】吸音材はエアクリーナ外板36に属する串
状突起物38と、同じくエアクリーナ外板36に属する
拡張ダクト部37とに挟まれた空間に設置され、串状突
起物38により固定されるので、気流により流される心
配はない。また、吸音材は串状突起物の内側上面と下面
の両方に設置しても、一方に設置しても良く、更に各面
の一部に部分的に設置しても良い。
【0060】拡張ダクト部37及び串状突起物38はエ
アクリーナ室外板を形成するときに同時に一体成形され
ている。串状突起物38の長さは拡張ダクト部37の長
さと同じか、多少短めに成形される。串状突起物38の
先端はダクト部受け40に接合されていても、接合され
ていなくとも良い。
【0061】以上の様な構成で基ダクト60φ、拡張部
80×100mm、拡張部長さ30cm、開口率0.4
の串状構造体を有する仕様を製造した。更に、拡張ダク
ト部内部に設置する吸音材は平均繊維径約20μmのP
ET繊維を主成分とする繊維体からなる吸音材を用い
た。
【0062】実施例5 図11にエアクリーナ室外板部品の模式図を示し、図1
2にダクト側部品の模式図を示す。これらは合成樹脂を
射出成形することにより形成され、図12に示した拡張
ダクト部45を図11に示したエアクリーナ室外板部受
け43に熱融着させて、図1及び2の構成に製造する。
また、この2部品は機械的に結合させても、接着材を用
いて接着させても、それらを併合させても良い。
【0063】吸音材は拡張ダクト部45と拡張ダクト部
45に属する串状突起物46とに挟まれた空間に設置さ
れ、串状突起物46により固定されるので、気流により
流される心配はない。また、吸音材は串状突起物46の
内側上面と下面の両方に設置しても、一方に設置しても
良く、更に各面の一部に部分的に設置しても良い。
【0064】拡張ダクト部45及び串状突起物46はダ
クト側部品を形成するときに同時に一体成形されてい
る。串状突起物46の長さは拡張ダクト部45の長さと
同じか、多少短めに成形される。串状突起物46の先端
はエアクリーナ室42に接合されていても、いなくとも
良い。
【0065】以上の様な構成で基ダクト60φ、拡張部
80×100mm、拡張部長さ30cm及び開口率0.
4の串状構造体を有する仕様を製造した。更に、拡張ダ
クト部内部に設置する吸音材は平均繊維径約20μmの
PET繊維を主成分とする繊維体からなる吸音材を用い
た。
【0066】実験例 上記実施例において得られた吸音ダクトについて以下の
実験を実施した。 試験例1 各実施例の吸音ダクトを半無響室に設置した4気筒エン
ジンの吸気システム系のダクトに組み付けた。このシス
テムにおいて、エンジンに連結されるインテークマニホ
ールド側端部の音圧と、吸音ダクト側開口部の音圧の差
である挿入損失(IL)とを測定した。
【0067】実験では加振源をスピーカとし、吸気口側
から加振する逆配置法でIL測定を行なった。実験結果
は、各周波数における音圧レベルの差をdB表示し、5
00Hz以下の低周波域、500〜1kHzの中周波数
域、1kHz以上の高周波域で平均をとった。
【0068】また、この系ではエアクリーナと吸音ダク
トとの連結部に約100Hzの共鳴が発生するため、こ
の周波数での音圧レベルの差も同時に測定をした。更
に、吸音ダクトの代わりに一般のダクトで同様の実験を
行ない、それぞれの周波数域で平均をとり、この数値を
基準として吸音ダクトの性能を検討した。これらの実験
結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1より、実施例で作成された各種吸音ダ
クトは、低周波数域、中周波数域及び高周波数域で優れ
た吸音特性を示した。
【0071】
【発明の効果】本発明の吸音ダクト構造体は、従来例に
比べ、低周波数(500Hz以下)、中周波数(500
〜1kHz)、及び高周波数(1kHz以上)の領域に
おいて、優れた吸音特性を示し、更にエアクリーナと吸
気ダクトにより形成される100Hz近傍の周波数を低
減することができ、従来のレゾネータ等に比べ、コンパ
クトな吸音ダクト構造体であることが確認された。本発
明の吸音ダクト構造体はエアクリーナ室と吸音ダクトと
を一体に成形することにより、コンパクトな構造となる
と共に、2部品と吸音材により構成されるため、製造が
容易でしかも経済性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸音ダクト構造体の模式図である。
【図2】本発明の吸音ダクト構造体の模式図である。
【図3】実施例1のエアクリーナ側部品の模式図であ
る。
【図4】実施例1のダクト側部品の模式図である。
【図5】実施例2のエアクリーナ側部品の模式図であ
る。
【図6】実施例2のダクト側部品の模式図である。
【図7】実施例3のエアクリーナ側部品の模式図であ
る。
【図8】実施例3のダクト側部品の模式図である。
【図9】実施例4のエアクリーナ側部品の模式図であ
る。
【図10】実施例4のダクト側部品の模式図である。
【図11】実施例5のエアクリーナ側部品の模式図であ
る。
【図12】実施例5のダクト側部品の模式図である。
【図13】エアクリーナ近傍の定在波の模式図である。
【符号の説明】
1 吸気側基準ダクト 2 吸音ダクト部 3 エアクリーナ室 4 エンジン側基準ダクト 5 エアフィルター 6 吸音材 7 串状突起物 8 気流の流れ 9 吸気側基準ダクト 10 エアクリーナ室 11 吸音ダクト部 12 エンジン側基準ダクト 13 エアフィルター 14 吸音材 15 吸音材カバー 16 串状突起物 17 気流の流れ 18 エアクリーナ室 19 串状突起物 20 エアクリーナ室開口部 21 ダクト受け部 22 拡張ダクト部 23 基準ダクト部 24 エアクリーナ室 25 串状突起物 26 エアクリーナ室開口部 27 ダクト受け部 28 基準ダクト部 29 拡張ダクト部 30 エアクリーナ室 31 拡張ダクト部 32 エアクリーナ室開口部 33 ダクト受け部 34 串状突起物 35 基準ダクト部 36 エアクリーナ 37 拡張ダクト部 38 串状突起物 39 エアクリーナ室開口部 40 拡張ダクト受け部 41 基準ダクト部 42 エアクリーナ室 43 拡張ダクト受け部 44 エアクリーナ室開口部 45 拡張ダクト部 46 串状突起物 47 基準ダクト部 48 インテークマニホールド 49 コレクタ 50 エアクリーナ室 51 吸音ダクト構造体 52 吸気ダクト 53 管内定在波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 恭一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 根本 好一 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 菅原 浩 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のエアクリーナと該エアクリー
    ナに連結されたダクト部とからなる構造体であって、前
    記エアクリーナと前記ダクト部とを結合させることによ
    り、前記エアクリーナと前記エアクリーナの外側で基の
    ダクトに対して1.5〜4倍の範囲に拡張されたダクト
    部とを有する構造体を形成し、該拡張ダクト部のダクト
    方向の長さが5〜200cmの範囲であり、かつ50H
    zの音の1/4波長の1〜90%の範囲であり、前記エ
    アクリーナ及び/又は前記ダクト部に属する串状突起物
    により開口部を有する内管を形成させて、該内管と前記
    エアクリーナ及び/又は前記ダクト部に属する拡張ダク
    ト部とによって構成された空間内部に吸音材を固定して
    設置したことを特徴とする吸音ダクト構造体。
  2. 【請求項2】 拡張ダクト部のダクト方向の長さが10
    〜80cmの範囲であり、串状突起物により形成される
    内管の開口率が0.3〜0.9の範囲であることを特徴
    とする請求項1記載の吸音ダクト構造体。
  3. 【請求項3】 拡張ダクト部に設置される吸音材が繊維
    集合体より構成され、該繊維集合体の平均繊維径が1〜
    50μmの範囲であり、該繊維集合体の面密度が50〜
    2000g/m2 の範囲であることを特徴とする請求項
    2記載の吸音ダクト構造体。
  4. 【請求項4】 エアクリーナが開口部の周囲に串状の突
    起物を有し、ダクト部がエアクリーナとの結合部側の径
    を拡張させたダクトであり、該拡張されたダクト部の内
    側にエアクリーナの突起部で吸音材を押さえて設置する
    ことを特徴とする請求項3記載の吸音ダクト構造体。
  5. 【請求項5】 エアクリーナの突起物が拡張ダクト部を
    形成し、ダクト部が基準のダクト部、串状の突起物及び
    エアクリーナの拡張ダクトの受け部を有する構造体であ
    り、拡張ダクト部の内側にダクト部の突起部で吸音材を
    設置することを特徴とする請求項3記載の吸音ダクト構
    造体。
  6. 【請求項6】 エアクリーナの突起物が拡張ダクト部
    と、該拡張ダクト部の内側の串状の突起物とを形成し、
    ダクト部は基準のダクト部とエアクリーナの拡張ダクト
    部の受け部とを有する構造体であり、エアクリーナの拡
    張ダクト部と内部串状突起物の内側に吸音材を設置する
    ことを特徴とする請求項3記載の吸音ダクト構造。
  7. 【請求項7】 ダクト部の突起物が拡張ダクト部と、該
    拡張ダクト部の内側の串状の突起物とを形成し、エアク
    リーナの開口部にダクト部を結合させた構造体であり、
    ダクト部の拡張ダクト部と内部串状突起物の内側に吸音
    材を設置することを特徴とする請求項3記載の吸音ダク
    ト構造体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003190238A (ja) * 2001-12-28 2003-07-08 Kawaei Seisakusho:Kk 消音機能付きエアバッグ
CN103883444A (zh) * 2014-03-31 2014-06-25 长城汽车股份有限公司 空气滤清器以及车辆
US9737840B2 (en) 2015-05-07 2017-08-22 Tigers Polymer Corporation Air cleaner

Cited By (3)

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