JPH10225807A - テーパ周面切削工具 - Google Patents

テーパ周面切削工具

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Publication number
JPH10225807A
JPH10225807A JP3175097A JP3175097A JPH10225807A JP H10225807 A JPH10225807 A JP H10225807A JP 3175097 A JP3175097 A JP 3175097A JP 3175097 A JP3175097 A JP 3175097A JP H10225807 A JPH10225807 A JP H10225807A
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JP
Japan
Prior art keywords
slider
groove
tool
peripheral surface
cutting tool
Prior art date
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Pending
Application number
JP3175097A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Tomioka
三彦 富岡
Masaki Shimonosono
勝紀 下之薗
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Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Fuji Bellows Co Ltd, Fuji Seiko Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP3175097A priority Critical patent/JPH10225807A/ja
Publication of JPH10225807A publication Critical patent/JPH10225807A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工精度低下の回復が容易なテーパ周面切削
工具を得る。 【解決手段】 工具本体10に、断面形状がT字形であ
り、工具本体10の軸線に対して傾斜した傾斜T溝13
0を形成し、バイトを保持したT字形スライダ146を
摺動可能に嵌合する。スライダ146の、傾斜T溝13
0の溝面134に対応するスライダ面を横傾斜スライダ
面170とし、形成される楔形の隙間に楔部材176を
配設する一方、溝面138に対応するスライダ面を平行
スライダ面172とし、形成される矩形の隙間にスペー
サ200を配設する。楔部材176の横方向位置を調整
する横方向調整装置194およびスペーサ200の深さ
方向位置を調整する深さ方向調整装置216を設ける。
摺動面が摩耗し、加工精度が低下した場合には、楔部材
176の横方向位置およびスペーサ200の深さ方向位
置の調整によって摺動クリアランスを適正値に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのバルブ
シートのテーパ内周面等、テーパ周面を切削加工するテ
ーパ周面切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンのシリンダヘッドに設けられる
バルブシートのテーパ内周面は、それの中心線に対する
傾斜角度と幅寸法とに高い精度が要求される。そのた
め、工作機械の主軸に固定される工具本体に、刃具を、
その刃具の切刃の傾斜角度を目的とするテーパ内周面の
傾斜角度に合わせて固定し、その切刃によってテーパ内
周面を切削することによっては、要求精度を得ることが
困難である。そこで、従来から、工具本体にその工具本
体の中心線に対して傾斜した傾斜溝を形成し、その傾斜
溝にスライダを摺動可能に嵌合し、そのスライダに刃具
を保持させるとともに、スライダをスライダ駆動装置に
より傾斜溝に沿って移動させることによって、テーパ内
周面を切削加工することが行われていた。
【0003】なお、バルブシートは通常、軸方向におい
て互いに隣接する3つのテーパ内周面を有するのである
が、高精度が要求されるのは中央のテーパ内周面であ
り、両側のテーパ内周面の精度はそれほど高くする必要
がないため、工具本体に固定の刃具の切刃によって切削
されている。以後、中央のテーパ内周面を、他のテーパ
内周面と区別する必要がある場合にはシート面あるいは
第一テーパ内周面と称し、シート面を切削する刃具を第
一刃具,両側の第二テーパ内周面および第三テーパ内周
面を切削する刃具を第二刃具および第三刃具と称するこ
ととする。また、バルブシートの中央にはバルブステム
を軸方向に摺動可能に保持するバルブガイドが設けら
れ、このバルブガイドのガイド孔と上記シート面との同
心度も要求されるため、バルブシート切削工具の中央に
はガイド孔の内周面を仕上げ加工するリーマが設けられ
るのが普通である。
【0004】工具本体が主軸と共に回転させられ、か
つ、シリンダヘッドに対して相対的に軸方向に移動させ
られることにより、第二,第三刃具により第二,第三テ
ーパ内周面の切削が行われるとともに、スライダがスラ
イダ駆動装置により駆動されて傾斜溝内を摺動し、シー
ト面がスライダに保持された第一刃具により切削され
る。また、リーマが工具本体から突出させられて、ガイ
ド孔内周面の仕上げ加工も行われる。シート面はスライ
ダの傾斜溝に沿った移動により切削されるため、シート
面の傾斜角度は傾斜溝の傾斜角度で決まる。したがっ
て、傾斜溝を高い精度で形成しておけばシート面の傾斜
角度の精度を高めることができる。また、シート面の幅
は、例えば、スライダに対する第一刃具の取付位置の調
整により調整することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バルブシート切削工具には、スライダと傾斜溝との摺動
面の摩耗により加工精度が低下した場合に、加工精度を
回復させる作業が面倒であるという問題があった。従来
のバルブシート切削工具においては、摺動面が摩耗した
場合には、バルブシート切削工具を分解し、スライダを
当初よりやや寸法の大きい交換用スライダに交換すると
ともに、その交換用スライダに合わせてT溝の内側面を
治具研削盤により再研削し、摺動面間のクリアランスを
適正範囲に調整することが必要であり、修理が面倒であ
ったのである。以上、バルブシート切削工具を例として
説明したが、上記問題は類似のテーパ内周面切削工具は
勿論、テーパ外周面切削工具においても同様に存在する
問題である。また、工具本体が回転させられる代わりに
被加工物が回転させられることによって、テーパ周面
(テーパ内周面およびテーパ外周面の総称)を切削加工
するテーパ周面切削工具にも同様な問題が存在する。
【0006】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、請求項1に係る第一発明の課題は、一軸
線に対して傾斜した傾斜溝を備え、その傾斜溝が互いに
直角な少なくとも2つの溝面を有するとともに幅が長手
方向において不変である工具本体と、傾斜溝内に摺動
可能に嵌合され、傾斜溝から突出した突出端部に刃具を
保持するスライダと、スライダを前記傾斜溝内におい
て移動させるスライダ駆動装置とを含むテーパ周面切削
工具において、加工精度回復を従来より容易に行い得る
ようにすることである。また、請求項2に係る第二発明
の課題は、傾斜溝およびスライダの断面形状がT字形で
あるテーパ周面切削工具において、加工精度回復を従来
より容易に行い得るようにすることである。請求項3に
係る第三発明の課題は、第一発明または第二発明に係る
テーパ周面切削工具において、楔部材やスペーサの位置
を調整する装置の構成をできる限り簡単にすることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
第一発明は、前記の工具本体,のスライダおよび
のスライダ駆動装置を含み、工具本体と被加工物との前
記一軸線のまわりの相対回転と、スライダの移動とによ
り、被加工物のテーパ周面を切削加工する工具におい
て、スライダに、そのスライダの長手方向に平行でかつ
前記互いに直角な2つの溝面に対して傾斜した横傾斜ス
ライダ面を形成し、その横傾斜スライダ面と傾斜溝の対
応する溝面との間に形成される楔形の隙間に、スライダ
の長手方向に長い楔部材を配設し、工具本体に楔部材の
前記楔形の隙間内におけるスライダの長手方向に直角な
横方向の位置を調整する横方向調整装置を設けたことを
要旨とするものである。
【0008】このように構成されたテーパ周面切削工具
においては、横傾斜スライダ面が傾斜溝の互いに直角な
2つの溝面に対して傾斜しているため、横方向調整装置
により楔部材を横傾斜スライダ面に押し付けることによ
り、スライダを互いに直角な2つの溝面に押し付け、そ
れら2つの溝面に直角な2方向の摺動クリアランスを共
に0にすることができる。そして、その状態から楔部材
の横傾斜スライダ面に対する押付けを適度に緩めること
により、摺動クリアランスを適切な大きさに調整するこ
とができる。これは、テーパ周面切削工具の最初の組立
時においても、摩耗により増大した摺動クリアランスを
小さくする場合においても同じである。したがって、傾
斜溝とスライダとの寸法に高い精度を必要とせず、これ
らの加工が容易となってコスト低減が可能となるととも
に、摺動面の摩耗によりテーパ周面の加工精度が低下し
た場合にも、横方向調整装置の操作によって容易に加工
精度を回復させることができる。
【0009】そして、第二発明の要旨は、傾斜溝が断面
形状がT字形である傾斜T溝であり、スライダが断面形
状が概してT字形を成すT字形スライダである形式のテ
ーパ周面切削工具において、T字形スライドのTの字の
両腕部に相当する部分のTの字の脚部側の面の一方を横
傾斜スライダ面とし、他方をTの字の両腕部の長手方向
に平行な平行スライダ面とし、その平行スライダ面とそ
れに対応する溝面との間に断面形状が矩形のスペーサを
配設し、前記工具本体にスペーサのTの字の脚部と平行
な方向の位置を調整する深さ方向調整装置を設けたこと
にある。
【0010】傾斜溝が傾斜T溝であり、スライダがT字
形スライダである形式のテーパ周面切削工具において
も、第一発明に従って摺動クリアランスを調整すること
が可能である。しかし、楔部材をTの字の両腕部の一方
に相当する部分に押し付けるのみでは、両腕部の他方の
溝面に対する押付力が不足する恐れがある。このこと
は、楔部材の押付けを緩めて摺動クリアランスの調整を
行う場合の調整精度が不足する恐れがあることを意味す
る。それに対して、第二発明に従って、スペーサを両腕
部の他方に押し付ければ、上記押付力不足の恐れを無く
すことができ、摺動クリアランスの調整精度を向上させ
ることができる。
【0011】第三発明の要旨は、第一発明または第二発
明に係るテーパ周面切削工具における横方向調整装置
を、(1) 工具本体の楔部材に対向する部分に楔部材の長
手方向に間隔をあけて形成された複数の第一雌ねじ穴
と、(2) それら第一雌ねじ穴の各々に螺合されて楔部材
を前記楔形の隙間の狭い側に向かって押す押しねじと、
(3) 前記第一雌ねじ穴の各々と直交する状態で形成され
た第二雌ねじ穴と、(4) それら第二雌ねじ穴の各々に螺
合され、先端において前記押しねじの各々に当接する固
定ねじとを含むものとしたことにある。
【0012】このテーパ周面切削工具においては、固定
ねじを緩めた状態で押しねじを締め込めば楔部材を横傾
斜スライダ面に押し付けてスライダを傾斜溝の互いに直
角な2つの溝面に押し付けることができる。そして、そ
の状態から押しねじを僅かに緩めれば摺動クリアランス
を適切な大きさに調整することができ、固定ねじを締め
込んで押しねじが自由に回転することを防止すれば、適
切な大きさの摺動クリアランスが安定に維持される。こ
のように、固定ねじと押しねじとの回転操作のみで摺動
クリアランスの調整を行うことができるため、テーパ周
面切削工具の製造、ならびに摩耗による加工精度低下の
回復がきわめて容易となる。第三発明に係る横方向調整
装置の構成は深さ方向調整装置にも採用可能である。
【0013】
【発明の補足説明】本発明は、上記請求項1〜3に記載
の態様の他に、以下の態様でも実施可能である。 (1)前記工具本体が、前記傾斜溝の長手方向の一方の
端の開口周辺に、傾斜溝の長手方向と直交する平面であ
る開口周面を備え、前記楔部材が、前記傾斜溝の一方の
端の開口から外部へ突出した部分から前記開口周面に平
行に延び出た係合片を備え、かつ、工具本体に、開口周
面と共同して係合片を摺動可能に挟む挟み部材が固定さ
れた請求項1〜3のいずれか1つに記載のテーパ周面切
削工具。係合片が開口周面と挟み部材とに挟まれること
により、楔部材の長手方向の移動は防止されるが、係合
片は開口周面上を摺動可能であるため、楔部材は長手方
向に直角なあらゆる方向に自由に移動可能である。した
がって、楔部材の傾斜溝内での長手方向の移動を防止し
つつ横方向に移動させ、摺動クリアランスを適切な大き
さに調整することができる。 (2)前記工具本体が、前記傾斜溝の一方の開口の周辺
に前記平行スライダ面と直角な平面である開口周面を備
え、前記スペーサが、前記傾斜溝の一方の開口から外部
へ突出した部分から前記開口周面に平行に延び出た係合
片を備え、かつ、工具本体に、開口周面と共同して係合
片を摺動可能に挟む挟み部材が固定された請求項2,
3,態様1のいずれか1つに記載のテーパ周面切削工
具。態様1において楔部材に関して得られるのと同様な
作用,効果がスペーサに関して得られる。ただし、楔部
材は傾斜溝の長手方向に直角なあらゆる方向に移動可能
であることが必要であるが、スペーサは平行スライダ面
に直角な方向に移動可能であればよく、開口周面の必須
要件が僅かに異なる。 (3)前記互いに直角な2つの溝面の一方が、前記横方
向調整装置による前記楔部材の位置調整方向に平行な調
整方向溝面であり、その調整方向溝面に対する前記横傾
斜スライダ面の傾斜角度が10度以上である請求項1〜
3,態様1,2のいずれか1つに記載のテーパ周面切削
工具。横傾斜スライダ面の調整方向溝面に対する傾斜角
度が過小であると、スライダを調整方向溝面に沿って移
動させる力が小さくなって、スライダを調整方向溝面と
直角な溝面に押し付ける力が不足する。また、もし、調
整方向溝面とスライダとの間の摩擦係数の方が、横傾斜
スライダ面と楔部材との間の摩擦係数より小さくなれ
ば、スライダが調整方向溝面上を摺動する前に、楔部材
が横傾斜スライダ面上を摺動し、横傾斜スライダ面と対
応する溝面との楔効果によってスライダが調整方向溝面
に強く押し付けられ、デッドロックを起こしてスライダ
が調整方向溝面上を摺動不能となり、摺動クリアランス
の調整が不可能になる可能性がある。よって、横傾斜ス
ライダ面の調整方向溝面に対する傾斜角度は10度以上
とすることが望ましく、下記態様4,5におけるように
15度以上、あるいは25度以上とすることがさらに望
ましい。 (4)前記調整方向溝面に対する横傾斜スライダ面の傾
斜角度が15度以上である態様3に記載のテーパ周面切
削工具。 (5)前記調整方向溝面に対する横傾斜スライダ面の傾
斜角度が25度以上である態様4に記載のテーパ周面切
削工具。 (6)前記調整方向溝面に対する横傾斜スライダ面の傾
斜角度が45度未満である請求項1〜3,態様1〜5の
いずれか1つに記載のテーパ周面切削工具。調整方向溝
面に対する横傾斜スライダ面の傾斜角度が大きいほど、
横方向調整装置による楔部材の位置の調整による摺動ク
リアランスの変化量が大きくなるため、微調整が困難に
なる。したがって、調整操作の容易さの点からすれば、
調整方向溝面に対する横傾斜スライダ面の傾斜角度が4
5度より小さいことが望ましく、態様7におけるように
30度以下であることが望ましい。 (7)前記調整方向溝面に対する横傾斜スライダ面の傾
斜角度が30度以下である態様6に記載のテーパ周面切
削工具。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をバルブシート切削
工具に適用した場合の一実施形態を図面に基づいて詳細
に説明する。図1ないし図4において、10は工具本体
である。工具本体10は概して段付きの円筒状を成して
いる。工具本体10の後端部側(図1および図4におい
て右方)が中径の嵌合部11、前端部側(図1および図
4において左方)が小径部とされるとともに、軸方向
(工具本体10の軸線に平行な方向)の中央部には大径
のフランジ部12が形成されている。フランジ部12の
工具本体10の後側端面14は、工具本体10の軸方向
と直交する面とされているが、前側端面16は工具本体
10の前端部へ向かって次第に小径となるテーパ面とさ
れている。
【0015】工具本体10は嵌合部11が図示しない工
作機械の主軸に形成された嵌合穴に精度よく嵌合され、
フランジ部12の後側端面14が主軸の端面に当接させ
られることにより、主軸に同軸にかつ軸方向に位置決め
されて取り付けられる。図2ないし図4に示すように、
フランジ部12には前側端面16から後側端面14へ軸
方向に貫通する段付きのボルト穴20が等角度間隔に4
カ所形成されている。4つのボルト穴20のうちの1つ
は、後側端面14側に形成された円弧状の長穴22に連
通させられている。これらボルト穴20にそれぞれボル
トが挿通されて主軸に形成された雌ねじ穴に締め込まれ
ることにより、工具本体10が主軸に固定される。
【0016】また、主軸側にはドライブピンが設けられ
ており、ドライブピンが長穴22に嵌入した状態で、工
具本体10が、ドライブピンが長穴22のボルト穴20
とは反対側の位置決め端部に当接するまで回転させられ
ることにより、ボルト穴20に挿通されたボルトと主軸
の雌ねじ穴との位置が合致させられ、ボルトが容易に締
め込まれ得る。上記のようにドライブピンが長穴22の
位置決め端部に当接することにより、ドライブピンを介
して主軸の回転トルクが工具本体10に伝えられ、工具
本体10がその軸心回りに回転させられる。すなわち、
被加工物たるバルブシート26(図1,図4および図5
に二点鎖線で示す)に対して一軸線回りに相対回転させ
られるのである。
【0017】図1および図2に示すように、工具本体1
0の後端面30からは、軸方向に延びる有底円筒状のガ
イド穴32が形成されている。ガイド穴32には可動部
材たるプランジャ34が軸方向移動可能に嵌合されてい
る。ガイド穴32の内周面には軸方向に延びる矩形断面
のキー溝38が形成される一方、プランジャ34の外周
面に形成された係合溝には平行キー40が係合させられ
ており、平行キー40がキー溝38に嵌入させられるこ
とにより、プランジャ34のガイド穴32内での回転が
防止されている。また、プランジャ34の外周面には複
数の潤滑溝42が形成されており、工具本体10に取り
付けられたグリースニップル46から潤滑剤としてのグ
リースが供給されることにより、プランジャ34が滑ら
かに摺動するようにされている。
【0018】プランジャ34の後端面50からは、プラ
ンジャ34を軸方向に貫通する貫通穴52が形成されて
いる。貫通穴52の軸方向の中央よりやや後端面50に
近い部分には大径穴部54が形成されている。また、貫
通穴52の後端面50側の開口部には、図2に示すよう
に、軸方向に延びて大径穴部54に連通する複数個(図
示の例では4個)の嵌合溝部56が等角度間隔で形成さ
れている。これら大径穴部54と嵌合溝部56との形成
により、貫通穴52の後部が花弁形係合凹部58を成し
ている。
【0019】一方、図1に二点鎖線で示すように、工作
機械の主軸側には第一可動軸60が設けられている。第
一可動軸60は図示しないアクチュエータにより軸方向
に移動させられるようになっている。第一可動軸60の
前端部には、花弁形係合凹部58と係合可能な花弁形係
合突部62が形成されており、プランジャ34の花弁形
係合凹部58と係合させられる。第一可動軸60が前進
端位置へ移動させられた状態で、工具本体10が、主軸
側の前記ドライブピンが工具本体10の長穴22の前記
位置決め端部とは反対側の端部近傍に嵌入可能な位相で
主軸に取り付けられると、花弁形係合突部62が花弁形
係合凹部58内に嵌入し、その後、ドライブピンが長穴
22の前記位置決め端部と当接するまで工具本体10が
回転させられれば、花弁形係合突部62と花弁形係合凹
部58とが軸方向にほぼ相対移動不能に係合する。これ
により第一可動軸60がプランジャ34に連結され、第
一可動軸60の前進,後退によってプランジャ34がガ
イド穴32内を軸方向、すなわち工具本体10の軸心と
平行な方向に摺動させられる。
【0020】また、プランジャ34の貫通穴52には、
工作機械の主軸側に設けられた第二可動軸70(図1に
二点鎖線で示す)が進入させられるようになっている。
第二可動軸70の前端部には図示しない把持装置たるコ
レットチャックが取り付けられている。コレットチャッ
クの操作リングは外周面に歯が形成されたギヤ付ナット
72とされており、ギヤ付ナット72が回転させられる
ことによりコレットが縮径させられて、図示を省略する
リーマの基端部がコレットチャックに把持されるように
なっている。ギヤ付ナット72は、第二可動軸70が図
示しないアクチュエータにより前進させられることによ
り、貫通穴52の大径穴部54を経てプランジャ34の
前端面74側の開口近傍に位置させられるようになって
いる。
【0021】工具本体10の軸線上には、その前端面か
らガイド穴32の底面へ貫通する軸方向穴80が形成さ
れている。軸方向穴80とガイド穴32およびプランジ
ャ34の貫通穴52とは同心とされており、軸方向穴8
0はガイド穴32および貫通穴52と連通している。軸
方向穴80には、工具本体10の前端部側から、超硬合
金製のスリーブ82が挿入されている。スリーブ82に
はリーマが挿通される。工具本体10には、図1に破線
で示すように、工具本体10の軸方向と直交する方向に
延びて軸方向穴80に連通する雌ねじ穴が形成されてお
り、位置決め用ボルト86が締め込まれ、その先端部が
スリーブ82の周壁に形成された嵌合穴88に嵌入させ
られることにより、スリーブ82の工具本体10からの
抜け出しおよび相対回転が防止されている。軸方向穴8
0のガイド穴32への開口端部には、円筒状のキャップ
90が嵌合されている。キャップ90の一端部には半径
方向外向きのフランジ部92が形成されており、図2に
示すように、フランジ部92の2カ所においてボルト9
4によりキャップ90がガイド穴32の底面に固定され
ている。
【0022】また、工具本体10には軸方向穴80と平
行に延びる段付きの嵌合穴100が形成されている。嵌
合穴100は、一端部がガイド穴32の底面に開口する
一方、他端部が工具本体10の前端部に形成された切欠
102の端面に開口する貫通穴とされている。嵌合穴1
00には、ギヤ部材104が回転可能かつ軸方向移動可
能に嵌合されている。ギヤ部材104は、ギヤ付ナット
72と噛み合うギヤ部106と軸部108とから成って
おり、軸部108が嵌合穴100に嵌合されて、その端
部が嵌合穴100から工具本体10の前端側へ突出させ
られている。
【0023】ギヤ部材104の軸部108の外周面と嵌
合穴100の内周面との間にはブッシュ112が嵌装さ
れており、ねじ部材114により固定されている。ま
た、ブッシュ112の前端面と軸部108に固定された
スプリングリテーナとの間には弾性部材たる圧縮コイル
スプリング120が配設されている。したがって、常に
は、スプリング120によりギヤ部106がブッシュ1
12を介して工具本体10に当接させられ、ギヤ部材1
04の軸部108が工具本体10の端面102から突出
させられている。
【0024】また、ギヤ部材104の軸部108の前端
面には、図1に破線で示すように、軸方向に延びる工具
係合用の六角穴122が形成されている。この六角穴1
22に六角レンチ等の回転操作工具を係合させ、スプリ
ング120の付勢力に抗してギヤ部材104をガイド穴
32側へ移動させることにより、プランジャ34の貫通
穴52内においてギヤ部106が第二可動軸70のギヤ
付ナット72と噛み合わせられる。そして、両者の噛合
状態においてギヤ部材104が回転させられることによ
り、ギヤ付ナット72が回転させられ、コレットの把
持,解放が行われる。
【0025】したがって、アクチュエータにより第二可
動軸70が前進させられてコレットが貫通穴52内に進
入させられた状態で、スリーブ82の前端部からリーマ
が挿入され、そのシャンクがキャップ90を経て貫通穴
52内でコレットチャックに嵌入させられた後、ギヤ部
材104の操作によりコレットチャックが縮径させられ
れば、リーマが第二可動軸70に固定される。リーマが
固定された状態で第二可動軸70が後退させられれば、
リーマがスリーブ82に案内されつつ軸方向に移動し、
工具本体10内に収容される。それに対して、切削加工
時には、第二可動軸70が前進させられることにより、
リーマの前端部がスリーブ82から突出する加工位置へ
移動させられる。
【0026】図1に示すように、バルブシート26の中
央部には、バルブステムを軸方向に摺動可能に保持する
バルブガイド124(図1に二点鎖線で示す)が設けら
れるようになっている。本実施例においては、リーマに
より、バルブガイド124のガイド孔126の内周面の
仕上げ加工が行われる。キャップ90の内周面にはシー
ル部材128が嵌装され、リーマが工具本体10内に引
き込まれる際、リーマに付着した切粉がガイド穴32や
プランジャ34内に侵入しないようにされている。
【0027】工具本体10は、フランジ部12から前端
部へ向かって、それの軸線に対して傾斜した傾斜T溝1
30およびその傾斜T溝130から軸方向に平行に延び
る軸方向溝132を備えている。図7に示すように、傾
斜T溝130は断面形状がT字形であり、互いに直角な
複数の溝面を有している。溝面134と溝面136,溝
面138と溝面140,溝面136と溝面142,溝面
140と溝面142とは互いに直角とされており、溝面
134と溝面138と溝142および溝面136と溝面
140はそれぞれ互いに平行とされている。また、傾斜
T溝130の幅は長手方向において不変である。一方、
軸方向溝132は、図3に示すように断面形状が矩形で
ある。さらに、図6に示すように、工具本体10には、
傾斜T溝130の長手方向の軸方向溝132とは反対側
の端の開口周辺に、傾斜T溝130の長手方向と直交す
る平面である開口周面144が形成されている。
【0028】図1に示すように、傾斜T溝130および
軸方向溝132には、T字形スライダ146が摺動可能
に嵌合されている。T字形スライダ(以下、単にスライ
ダと称する)146は図6および図7に示すように断面
形状が概してT字形を成しており、傾斜T溝130に沿
った傾斜部と軸方向溝132に沿った軸方向部とを備え
ている。スライダ146の傾斜部が傾斜T溝130に、
軸方向部が軸方向溝132に嵌合される。
【0029】スライダ146には工具保持部として、軸
方向の前端面148から軸方向に延びる工具保持穴15
0が形成されており、刃具保持部材たるバイト152の
シャンクが嵌合されている。バイト152の頭部には第
一刃具たるスローアウェイチップ156が図示しないク
ランプ部材によりクランプされて保持されている。ま
た、バイト152の軸部の端面には傾斜面が形成される
一方、スライダ146の軸方向部には、軸方向と直交す
る方向に延びて工具保持穴150に連通する雌ねじ穴が
形成されており、調整ねじ158が螺合されている。調
整ねじ158の先端には、バイト152の傾斜面に対応
したテーパ面が形成されている。調整ねじ158が回転
させられてテーパ面の位置が変えられることにより、バ
イト152の軸方向位置が変化させられ、チップ156
の切刃の刃先位置の調整が可能とされているのである。
本実施形態においては、図5に拡大して示すように、チ
ップ156により、バルブシート26の中央部の第一テ
ーパ内周面であるシート面160の切削が行われる。チ
ップ156が第一刃具なのである。
【0030】図7に示すように、スライダ146はTの
字の両腕部と脚部とにそれぞれ相当する腕部164,1
66と脚部168とを備えている。腕部164は傾斜T
溝130の互いに直角な2対の溝面のうち、一方の溝面
134,136と対向しており、腕部166はもう一方
の溝面138,140と対向している。そして、腕部1
64の脚部168側の面、すなわち溝面134と対向す
る面が、溝面134に対して傾斜した横傾斜スライダ面
170とされている。横傾斜スライダ面170の溝面1
34および溝面142に対する傾斜角度は25度とされ
ている。一方、腕部166の脚部168側の面、すなわ
ち溝面138と対向する面が、両腕部164,166の
長手方向に平行な平行スライダ面172とされている。
【0031】溝面134と横傾斜スライダ面170との
間に形成される楔形の隙間には、スライダ146の長手
方向に長い楔部材176が配設されている。また、図1
および図7に示すように、工具本体10の楔部材176
に対向する部分には、楔部材176の長手方向に間隔を
あけて複数の第一雌ねじ穴178が形成されている。こ
れら第一雌ねじ穴178にはそれぞれ押しねじ180が
螺合されており、押しねじ180の後端部には工具係合
部182が形成されている。第一雌ねじ穴178は楔形
の隙間に向かって開口しており、各押しねじ180の先
端面が楔部材176に当接して、楔部材176を楔形の
隙間の狭い側に向かって押し得るようにされている。
【0032】また、工具本体10には、各第一雌ねじ穴
178と直交する状態で第二雌ねじ穴186が形成され
ており、これら第二雌ねじ穴186にはそれぞれ固定ね
じ188が螺合されている。固定ねじ180の後端部に
も押しねじ180と同様の工具係合部190が形成され
ている。また、第二雌ねじ穴186には当接部材192
が嵌合されている。
【0033】各固定ねじ188が緩められた状態でそれ
ぞれ押しねじ180が締め込まれることにより、楔部材
176が横傾斜スライダ面170に押し付けられてスラ
イダ146が傾斜T溝130の互いに直角な2つの溝面
140,142に押し付けられ、スライダ146と2つ
の溝面140,142の摺動クリアランスが共に0とさ
れる。この状態から押しねじ180が僅かに緩められる
ことにより、摺動クリアランスが適切な大きさに調節さ
れる。最後に、各固定ねじ188が締め込まれ、当接部
材192が押しねじ180が当接させられて、押しねじ
180の自由な回転が防止される。したがって、適切な
大きさの摺動クリアランスが安定に維持される。本実施
形態においては、第一雌ねじ穴178,押しねじ18
0,第二雌ねじ穴186,固定ねじ188,当接部材1
92等により楔部材176の楔形の隙間内における位
置、すなわち傾斜T溝130の横方向における位置を調
整する横方向調整装置194が構成されているのであ
る。
【0034】一方、傾斜T溝130の溝面138とスラ
イダ146の平行スライダ面172との間に形成される
矩形の隙間には、断面形状が矩形でスライダ146の長
手方向に長いスペーサ200が配設されている。また、
工具本体10のスペーサ200に対向する部分には、第
一雌ねじ穴178と同様に、スペーサ200の長手方向
に間隔をあけて複数の第三雌ねじ穴202が形成され、
それぞれ押しねじ204が螺合されている。各押しねじ
204の後端部には工具係合部206が形成されてお
り、押しねじ204の先端面はスペーサ200に当接し
てスペーサ200をスライダ146の腕部166の脚部
168側の面に押し付けるようにされている。また、工
具本体10には、各第三雌ねじ穴202と直交する第四
雌ねじ穴208が形成され、それぞれ固定ねじ210が
螺合されている。固定ねじ210の後端部にも工具係合
部212が形成される一方、先端が当接部材214を第
三雌ねじ穴202内の押しねじ204に当接させるよう
にされている。
【0035】各固定ねじ210が緩められた状態でそれ
ぞれの押しねじ204が締め込まれることにより、スペ
ーサ200が平行スライダ面172に押し付けられてス
ライダ146の腕部166が傾斜T溝130の溝面14
2に押し付けられ、スライダ146と溝面142との摺
動クリアランスが0とされる。この状態から押しねじ2
04が僅かに緩められることにより、摺動クリアランス
が適切な大きさに調整される。最後に、固定ねじ210
が締め込まれれば、当接部材214が押しねじ204に
当接してそれの自由な回転を防止する。したがって、適
切な摺動クリアランスが安定に維持される。本実施形態
においては、第三雌ねじ穴202,押しねじ204,第
四雌ねじ穴208,固定ねじ210,当接部材214等
によりスペーサ200の矩形の隙間内における脚部16
8と平行な方向、すなわち傾斜T溝130の深さ方向に
おけるの位置を調整する深さ方向調整装置216が構成
されているのである。
【0036】図1,図6および図7に示すように、楔部
材176およびスペーサ200の一端部はそれぞれスラ
イダ146の端面220よりわずかに延び出して、傾斜
T溝130の開口周面144側の開口から外部へ突出さ
せられている。そして、この部分にそれぞれ開口周面1
44に平行に延び出た係合片222,224を備えてい
る。一方、工具本体10の開口周面144には、傾斜T
溝130を間に挟んだ両側に一対の挟み部材226が配
設されている。各挟み部材226は、図1に示すよう
に、平板状の部材に係合片222,224の厚さより僅
かに深い切欠が形成されたものであり、それぞれボルト
228により開口周面144に固定された状態で、上記
切欠と開口周面144とにより、係合片222,224
を摺動可能に収容する矩形溝を形成する。換言すれば、
挟み部材226は開口周面144と共同して係合片22
2,224を摺動可能に挟むのであり、それによって、
楔部材176およびスペーサ200の長手方向の移動が
防止される一方、長手方向に直角なあらゆる方向の移動
が許容される。
【0037】図1に示すように、スライダ146の頂面
282には凹部284が形成されている。凹部284
は、スライダ146を幅方向に横切って形成された矩形
断面の溝とされており、凹部284から底面286へ貫
通する段付きの嵌合穴292が形成されている。嵌合穴
292には底面286側からピン294が嵌合されてい
る。ピン294は頭部と軸部とを有するとともに、それ
らの間に半径方向外向きに延びるフランジ部296を備
えている。フランジ部296が嵌合穴292の底面28
6の開口部に形成されたざぐり穴の底面に当接させられ
ることにより、ピン294の嵌合穴292内での軸方向
位置が決められている。また、ピン294の頭部には軸
方向に延びる雌ねじ穴が形成されており、頭付ボルト3
00の雄ねじ部が嵌合穴290を経てピン294の雌ね
じ穴に締め込まれることにより、ピン294がスライダ
146に固定される。
【0038】工具本体10の傾斜T溝130の溝面14
2には、傾斜T溝130の長手方向に延び、ガイド穴3
2に連通する長穴308が形成されており、ピン294
の軸部が長穴308をその長手方向に移動可能に貫通し
ている。一方、プランジャ34には、ピン294の嵌入
を許容する嵌合穴310が形成されており、ピン294
の軸部が軸方向移動可能に嵌合されている。
【0039】したがって、プランジャ34が第一可動軸
60によりガイド穴32内を軸方向に摺動させられるこ
とにより、ピン294の外周面と嵌合穴310の内周面
とが係合してピン294が長穴308内を移動させられ
る。このとき、傾斜T溝130にスライダ146の両腕
部164,166が嵌合されているため、ピン294が
固定されたスライダ146は一直線に沿ってのみ移動可
能であり、斜面の効果によって、スライダ146が傾斜
T溝130に沿ってピン294と一体的に移動させられ
る。ピン294が長穴308の端面に当接させられるこ
とにより、スライダ146の移動限度が規定される。本
実施形態においては、プランジャ34がスライダ146
の駆動部材として機能し、傾斜T溝130,嵌合穴29
2,ピン294,長穴308,頭付ボルト300等によ
り、プランジャ34の運動をスライダ146の傾斜T溝
130に沿った運動に変換する運動変換機構が構成され
ているのである。
【0040】スライダ146が傾斜T溝130に沿って
摺動させられることにより、スライダ146の軸方向部
に保持されたバイト152がスライダ146と一体的に
移動させられる。それにより、バイト152に保持され
たチップ156の切刃によりバルブシート26のシート
面160の切削が行われる。シート面160の傾斜角度
が傾斜T溝130の傾斜角度により決まるのである。
【0041】図4に示すように、工具本体10には、傾
斜T溝130および軸方向溝132とは別の位相におい
て、軸方向に延びる工具保持溝348,350が形成さ
れ、工具保持部とされている。工具保持溝348にはス
ローアウェイチップ352を保持したバイト354が嵌
合されている。チップ352はクランプ部材356によ
りバイト354に固定されている。工具保持溝348の
底面には、小径の軸方向穴358が形成されており、調
整軸360が軸方向移動可能に嵌合されている。調整軸
360の前端部は工具保持溝348内へ突出させられて
おり、バイト354の後端面が調整軸360の前端面に
当接させられるようになっている。また、調整軸360
の外周面には、テーパ穴部が形成されている。
【0042】工具本体10には軸方向と直交して軸方向
穴358に連通する雌ねじ穴が形成されており、調整ね
じ364が螺合されている。調整ねじ364の先端部に
はテーパ面が形成されており、調整軸360のテーパ穴
部のテーパ面に当接させられるようになっている。調整
ねじ364が回転させられて軸方向穴358への突出量
が調整されることにより、斜面の効果により調整軸36
0の軸方向位置が変えられ、工具保持孔348への突出
量が変えられるのである。したがって、調整ねじ364
の位置調整が行われることによってバイト354の軸方
向位置が調整され、それによって、バイト354に保持
されたチップ352の切刃の軸方向の刃先位置調整が行
われるようになっている。チップ352の刃先位置調整
が行われた後、図示しないクランプねじが締め込まれる
ことにより、バイト354が工具本体10に固定され
る。
【0043】工具保持溝350には、スローアウェイチ
ップ368を保持したバイト370が嵌合されている。
工具保持溝350側においても工具保持溝348側と同
様に軸方向穴372および雌ねじ穴がそれぞれ形成され
ており、調整軸360および調整ねじ364が配設され
ている。したがって、これらにより、バイト370に保
持されたチップ368の切刃の軸方向の刃先位置調整が
行われるようになっている。これらの構成は工具保持溝
348側と同様であるため、同様の部材には同一の符号
を付して、詳細な説明は省略する。
【0044】本実施形態においては、図5に示すよう
に、チップ352により、バルブシート26のシート面
160にガイド孔126とは反対側において隣接する第
二テーパ内周面380の切削が行われ、チップ368に
よりシート面160にガイド孔126側において隣接す
る第三テーパ内周面382の切削が行われる。チップ3
52が第二刃具として、チップ368が第三刃具として
それぞれ機能するのである。
【0045】上記のように構成されたバルブシート切削
工具によるバルブシート26の切削加工を説明する。ま
ず、チップ156を保持したバイト152をスライダ1
46の工具保持孔150に取り付け、調整ねじ158を
回転させてチップ156の切刃の軸方向の刃先位置調整
を行う。また、チップ352を保持したバイト354お
よびチップ368を保持したバイト370をそれぞれ工
具本体10の工具保持溝348,350に取り付け、そ
れぞれにおいて、調整ねじ364を回転させてチップ3
52,368の切刃の軸方向の刃先位置を調整する。
【0046】次に、第一可動軸60をアクチュエータに
より前進端位置へ前進させた状態で、その第一可動軸6
0側の花弁形係合突部62と切削工具側の花弁形係合凹
部58との位相を合致させ、フランジ部12の後端面1
4を主軸の端面に密着させる。それにより、工具本体1
0の長穴22に主軸のドライブピンが嵌入するととも
に、花弁形係合突部62と花弁形係合凹部58とが軸方
向に嵌合する。次に、工具本体10を、ドライブピンが
長穴22の位置決め端部に当接するまで回転させれば、
花弁形係合突部62と花弁形係合凹部58とが軸方向に
実質的に相対移動不能に係合し、プランジャ34と第一
可動軸60とが連結される。ボルト穴20にボルトを挿
入し、工具本体10を主軸に固定する。通常は、第一可
動軸60を後退端位置へ後退させ、スライダ146およ
びチップ156を後退端位置に保つ。
【0047】第二可動軸70をアクチュエータにより前
進端位置に前進させ、コレットチャックをプランジャ3
4の貫通穴52内に進入させる。一方、スリーブ82の
前端部からリーマを挿入し、それのシャンクをキャップ
90を経て貫通穴52内へ進入させ、コレットチャック
に嵌入させる。この状態で、ギヤ部材104の六角穴1
22に工具を係合させて、スプリング120の付勢力に
抗してギヤ部材104を貫通穴52側へ移動させ、ギヤ
部106をコレットチャックのギヤ付ナット72と噛み
合わせる。そして、ギヤ部材104を回転させてギヤ付
ナット72をコレットを縮径させる方向に回転させるこ
とにより、リーマのシャンクをコレットチャックに把持
させる。その後、アクチュエータを逆方向に作動させて
第二可動軸70を後退させ、リーマを工具本体10内に
収容する。
【0048】以上で準備が完了し、バルブシート26の
各テーパ内周面の切削を行う。すなわち、主軸および切
削工具を回転させつつ送り装置により軸方向に前進さ
せ、チップ352に第二テーパ内周面380を、チップ
368に第三テーパ内周面382をそれぞれ切削させ
る。続いて、第一可動軸60を前進させてチップ156
にシート面160を切削させるとともに、第二可動軸7
0を前進させてリーマにバルブカイド124のガイド孔
126の内周面を切削させる。このように、シート面1
60の切削加工とバルブガイド124のガイド孔126
の仕上げ加工とが主軸を移動させることなく連続または
並行して行われるため、シート面160とガイド孔12
6との同心度が確保される。また、スリーブ82が超硬
合金製とされていて摩耗が少なく、加工時にリーマの半
径方向の振れが良好に防止され、この点からも高い加工
精度が得られる。
【0049】また、上記のように第一可動軸60および
プランジャ34の前進によりシート面160が切削され
る際、スライダ146が傾斜T溝130に沿って摺動さ
せられ、チップ156が傾斜T溝130に沿って、すな
わち傾斜T溝130の傾斜角度と同じ角度で精度よくシ
ート面160を切削する。すなわち、スライダ146の
軸方向の移動が、スライダ146の傾斜方向の移動に変
換されるのある。
【0050】この変換のために、スライダ146の横傾
斜スライダ面170および平行スライダ面172が、傾
斜T溝130の溝面134,138に背後から支持され
た楔部材176およびスペーサ200に強く押し付けら
れつつ摺動する。そのため、スライダ146の横傾斜ス
ライダ面170と楔部材176との接触面圧および平行
スライダ面172とスペーサ200との接触面圧が高く
なり、スライダ146の摺動クリアランスが増大し易
い。しかし、本実施形態においては、横方向調整装置1
94により楔部材176の横方向位置を調整するととも
に、深さ方向調整装置216によりスペーサ200の深
さ方向位置を調整することによって、摺動クリアランス
を容易に適切な大きさに再調整することができる。この
とき、スライダ146の腕部164側に設けた楔部材1
76のみによってスライダ146を溝面140,142
に押し付ける場合には、腕部166側において押付力が
不足する事態が生じることがあるが、本実施形態におい
ては、腕部166側にスペーサ200および深さ方向調
整装置216を設けて、腕部166側の押付力不足が解
消されており、摺動クリアランスの調整を精度良く行う
ことができる。
【0051】これはテーパ周面切削工具の最初の組立時
においても同じである。したがって、傾斜T溝130と
スライダ146との寸法に高い精度を必要とせず、これ
らの加工が容易となってコスト低減が可能となる。ま
た、各調整装置194,216が押しねじ180,20
4と固定ねじ188,210との回転操作のみで摺動ク
リアランスの調整を行うことができるようになっている
ため、テーパ周面切削工具の製造が容易であり、コスト
低減を図り得る。
【0052】本実施形態においては、傾斜T溝130の
溝面142が、横方向調整装置194による楔部材17
6の位置調整方向に平行な調整方向溝面として機能して
いる。したがって、調整方向溝面142に対する横傾斜
スライダ面170の傾斜角度が25度である。この横傾
斜スライダ面170の傾斜角度が過小であると、スライ
ダ146を溝面142に沿って移動させる力が小さくな
って、スライダ146を溝面140に押し付ける力が不
足することとなる。また、溝面142とスライダ146
との間の摩擦係数の方が、横傾斜スライダ面170と楔
部材176との間の摩擦係数より小さくなれば、スライ
ダ146が溝面142上を摺動する前に、楔部材176
が横傾斜スライダ面170上を摺動し、横傾斜スライダ
面170と対応する溝面134との楔効果によってスラ
イダ146が溝面142に強く押し付けられ、デッドロ
ックを起こしてスライダ146が溝面142上を摺動不
能となり、摺動クリアランスの調整が不可能になる可能
性がある。したがって、横傾斜スライダ面170の溝面
142に対する傾斜角度が10度以上であることが望ま
しく、15度以上、あるいは25度以上であることがさ
らに望ましいのであるが、本実施形態においては、この
条件を満たしているため、スライダ146の溝面140
への押付力の不足が良好に回避される。
【0053】また、溝面142に対する横傾斜スライダ
面170の傾斜角度が大きくなると、横方向調整装置1
94による楔部材176の位置の調整による摺動クリア
ランスの変化量が大きくなるため、微調整が困難にな
る。したがって、調整操作の容易さの点からすれば、溝
面142に対する横傾斜スライダ面170の傾斜角度は
45度より小さいことが望ましく、さらに30度以下で
あることが望ましい。本実施形態においては、この傾斜
角度が25度とされているため、横方向調整装置194
による摺動クリアランスの微調整を良好に行うことがで
きる。
【0054】図8に別の実施形態を示す。なお、前記実
施形態と同様の部材には同一の符号を付して、詳細な説
明は省略する。本実施形態においては、スライダ146
にその頂面282から底面286へ貫通する嵌合穴41
6が形成される一方、プランジャ34の外周面の一部に
切欠420が形成され、係合部材422の本体部424
がボルト426および位置決めピン428により相対移
動不能に固定されている。係合部材422の本体部42
4からは係合部430が延び出させられている。係合部
430は、工具本体10の傾斜T溝130の溝面142
に形成された長穴308を貫通している。長穴308
は、傾斜T溝130の長手方向に延びており、その方向
の係合部430の移動を許容する。
【0055】したがって、プランジャ34が第一可動軸
によりガイド孔32内を軸方向に摺動させられることに
より、係合部材422の係合部430の外周面とスライ
ダ146の嵌合穴416の内周面とが係合してスライダ
146を傾斜T溝130内で摺動させる。本実施形態に
おいては、プランジャ34がスライダ402の駆動部材
として機能し、傾斜T溝130,嵌合穴416,係合部
材422,長穴308等により、プランジャ34の運動
をスライダ146の傾斜T溝130に沿った運動に変換
する運動変換機構が構成されているのである。
【0056】なお、上記2実施形態においては、傾斜溝
が傾斜T溝とされて、その傾斜T溝にT字形スライダが
摺動可能に嵌合されるようになっていたが、断面形状が
矩形の傾斜穴に、矩形断面のスライダを摺動可能に嵌合
することも可能である。例えば、工具本体に矩形断面の
傾斜溝を形成し、その傾斜溝の開口部を覆う状態でカバ
ーを取り外し可能に取り付けて傾斜穴を形成するのであ
る。この場合には、矩形断面のスライダのカバーの内側
面に対向する面、あるいは傾斜溝の底面に対向する面の
一部あるいは全部を横傾斜スライダ面とし、その横傾斜
スライダ面とそれに対向する面(カバーの内側面または
傾斜溝の底面)との間に形成される楔形の隙間に楔部材
を配設することとなる。楔部材の横方向の位置を調整す
る横方向調整装置は、前記実施形態と同様のものを採用
し得る。
【0057】このように傾斜溝を断面形状が矩形の傾斜
溝とし、スライダを矩形断面のものとした場合には、楔
部材および横方向調整装置によって、スライダを良好に
傾斜溝の互いに直交する2つの溝面に押し付けることが
可能となる。したがって、前記実施形態におけるような
スペーサおよび深さ方向調整装置が不要となり、部品点
数が少なくなり、装置コストを低減させることができ
る。
【0058】上記各実施形態のバルブシート切削工具に
よれば、加工個数が多く、シート面の傾斜角度に高い精
度が要求されるバルブシートを、摺動面の摩耗による加
工精度の低下を回避しつつ、良好に加工することができ
る。しかし、本発明は、テーパ内周面あるいはテーパ外
周面を備えた被加工物を加工するテーパ周面切削工具に
一般的に適用することができ、その他、当業者の知識に
基づいて種々の変形,改良を施した態様で、本発明を実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるバルブシート切削工
具を示す正面断面図である。
【図2】上記バルブシート切削工具を示す右側面図であ
る。
【図3】上記バルブシート切削工具を示す左側面図であ
る。
【図4】上記バルブシート切削工具を図1とは別の切断
面で切断した断面図である。
【図5】上記バルブシート切削工具が保持する刃具の位
置関係を示す説明図である。
【図6】上記バルブシート切削工具のA矢視図である。
【図7】図1のVII −VII 断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態であるバルブシート切削
工具の要部を示す正面断面図である。
【符号の説明】
10 工具本体 32 ガイド穴 34 プランジャ 130 傾斜T溝 142 溝面(調整方向溝面) 146 T字形スライダ 156 スローアウェイチップ 170 横傾斜スライダ面 172 平行スライダ面 176 楔部材 178 第一雌ねじ穴 180 押しねじ 186 第二雌ねじ穴 188 固定ねじ 194 横方向調整装置 200 スペーサ 216 深さ方向調整装置 222 係合片 224 係合片 226 挟み部材 228 ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸線に対して傾斜した傾斜溝を備え、
    その傾斜溝が互いに直角な少なくとも2つの溝面を有す
    るとともに幅が長手方向において不変である工具本体
    と、 前記傾斜溝内に摺動可能に嵌合され、傾斜溝から突出し
    た突出端部に刃具を保持するスライダと、 前記スライダを前記傾斜溝内において移動させるスライ
    ダ駆動装置とを含み、前記工具本体と被加工物との前記
    一軸線のまわりの相対回転と、前記スライダの移動とに
    より、被加工物のテーパ周面を切削加工する工具におい
    て、 前記スライダに、そのスライダの長手方向に平行でかつ
    前記互いに直角な2つの溝面に対して傾斜した横傾斜ス
    ライダ面を形成し、その横傾斜スライダ面と前記傾斜溝
    の対応する溝面との間に形成される楔形の隙間に、スラ
    イダの長手方向に長い楔部材を配設し、前記工具本体に
    楔部材の前記楔形の隙間内における前記スライダの長手
    方向に直角な横方向の位置を調整する横方向調整装置を
    設けたことを特徴とするテーパ周面切削工具。
  2. 【請求項2】 前記傾斜溝が断面形状がT字形である傾
    斜T溝であり、前記スライダが断面形状が概してT字形
    を成すT字形スライダであり、そのT字形スライダのT
    の字の両腕部に相当する部分のTの字の脚部側の面の一
    方が前記横傾斜スライダ面とされ、他方がTの字の両腕
    部の長手方向に平行な平行スライダ面とされ、その平行
    スライダ面とそれに対応する溝面との間に断面形状が矩
    形のスペーサが配設され、前記工具本体にスペーサのT
    の字の脚部と平行な方向の位置を調整する深さ方向調整
    装置が設けられたことを特徴とするテーパ周面切削工
    具。
  3. 【請求項3】 前記横方向調整装置が、前記工具本体の
    前記楔部材に対向する部分に楔部材の長手方向に間隔を
    あけて形成された複数の第一雌ねじ穴と、それら第一雌
    ねじ穴の各々に螺合されて楔部材を前記楔形の隙間の狭
    い側に向かって押す押しねじと、前記第一雌ねじ穴の各
    々と直交する状態で形成された第二雌ねじ穴と、それら
    第二雌ねじ穴の各々に螺合され、先端において前記押し
    ねじの各々に当接する固定ねじとを含むことを特徴とす
    る請求項1または2に記載のテーパ周面切削工具。
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