JPH10331864A - 多板クラッチのクリープ防止装置 - Google Patents

多板クラッチのクリープ防止装置

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JPH10331864A
JPH10331864A JP16182297A JP16182297A JPH10331864A JP H10331864 A JPH10331864 A JP H10331864A JP 16182297 A JP16182297 A JP 16182297A JP 16182297 A JP16182297 A JP 16182297A JP H10331864 A JPH10331864 A JP H10331864A
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Shinji Sato
伸二 佐藤
Kikuo Mochizuki
菊夫 望月
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SHIN NIPPON HOIILE KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】クラッチの従動側に構造簡単な制動機を付設す
ることにより、構造が簡単で耐久性の優れたクリープ防
止装置を得ることを目的とするものである。 【構成】クラッチケース11に駆動軸12へ連なる内輪
20と従動軸13に連なる外輪30とを収め、前記外輪
に支持した受圧板32と押圧板31との間に内輪に支持
した圧力板21を配し、前記受圧板と外輪との間に配し
た係合バネ17により押圧板を受圧板側に付勢すると共
に、前記外輪の端部に前記係合バネに抗して外輪を押圧
し押圧板を後退させるクラッチカム40を設け、前記ク
ラッチカムと外輪の端部との間に前記クラッチケースに
回転方向のみ係止した制止板50を介在させ、クラッチ
の解放操作が行われている間、従動側を制止するように
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、農耕用トラクタに好
適な多板クラッチに関するもので、特に、クラッチの解
放時に若干のトルクが伝動される、いわゆるクリープを
防止するための方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、湿式の多板クラッチでは圧力板を
潤滑する潤滑油の作用で、クラッチの解放にも駆動軸か
ら従動軸へ若干の駆動力が伝動される結果、従動側が低
速で駆動される現象がクリープとして知られている。ま
た、クリープを防止するため、圧力板を挟圧する押圧板
と受圧板との間にばねを介在させて強制的に分離させる
ことが行われているが、多板クラッチの圧力板の数が増
える程、その効果が減殺される不具合があった。他方、
摩擦クラッチを解放したとき従動側を強制的に制止する
技術は、耕耘機やトラクタの進行方向を転ずる際に使用
される転舵ブレーキで多用されている。すなわち、転舵
ブレーキでは動力を断続するクラッチと、従動側となる
車輪側を制動するブレーキとに、同じ程度の動力伝達能
力が与えられている。換言すれば、同じ程度の大きさの
ものが用意されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単なる
多板クラッチに転舵ブレーキと同様な制動手段を設けた
のでは、構造が複雑となり、装置が大型化する不具合が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、クラッチケ
ースに駆動軸へ連なる内輪と従動軸に連なる外輪とを収
め、前記外輪に支持した受圧板と押圧板との間に内輪に
支持した圧力板を配し、前記受圧板と外輪との間に配し
た係合バネにより押圧板を受圧板側に付勢すると共に、
前記外輪の端部に前記係合バネに抗して外輪を押圧し押
圧板を後退させるクラッチカムを設け、前記クラッチカ
ムと外輪の端部との間に前記クラッチケースに回転方向
のみ係止した制止板を介在させることによって解消す
る。また、前記外輪と制止板とのいずれかには摩擦材を
付設するのが好ましい。さらに、その摩擦板として硬質
の焼結合金が好ましい。
【0005】
【作用】駆動軸と従動軸は内輪に支持した圧力板を、外
輪に設けた押圧板と受圧板との間に挟持し係合バネによ
って挟圧して動力の摩擦伝動を可能にしている。また、
クラッチカムを操作して外輪を押圧し押圧板を後退させ
ると、外輪に設けられた摩擦板と圧力板との摩擦係合が
解除され、動力の伝達が遮断される。前記外輪とクラッ
チカムとの間には、クラッチケースに係止された制止板
が介在し、クラッチカムが操作されると、外輪とクラッ
チケースとが摩擦係合し外輪の回転が制止される。外輪
と制止板とのいずれかに、硬質の焼結合金からなる摩擦
材が付設されているから、外輪は係止板によって制止さ
れると共に、過大な引きずりトルクが作用している間、
それらの間は適度に滑って従動側に与える衝撃を緩和す
る。
【0006】
【実施例】以下、本願発明を利用した図示の実施例を説
明する。図中、10は多板式の湿式摩擦クラッチであ
る。摩擦クラッチ10は軸方向に分離される2個の半部
を開口端で重ね合わせボルトによって結合したクラッチ
ケース11を有し、それにはエンジンに連なる駆動軸1
2と、車輪に連なる従動軸13とが回転可能に支持され
ている。
【0007】クラッチケース11の内部には駆動軸12
の軸端にスプライン結合して支持された内輪20と、従
動軸13の軸端にスプライン結合して支持された外輪3
0とを同軸、かつ内外に配置して支持している。14は
駆動軸12を支持した平軸受、15は従動軸13を支持
した球軸受である。それら内輪20と外輪30との間
は、内輪20に軸方向のみ移動可能に係止された圧力板
21と、外輪30に支持された押圧板31、軸方向のみ
移動可能にスリットに支持された摩擦板34、および受
圧板32とで分離可能に摩擦係合されている。16は前
記内輪20と押圧板31との間に介装した針形のスラス
ト軸受である。
【0008】受圧板32は従動軸13に支持され、前面
のスラスト軸受16と後面の段部13aとによって軸方
向の移動が阻止されると共に、後面と前記外輪30の端
面との間に皿ばねからなる係合バネ17が圧縮状態に縮
設され、外輪30を図中右方へ押圧している。また、押
圧板31は前記外輪30の開口端内面に軸方向にのみ可
動に支持され、内径サークリップ33によって抜け止め
されている。かくて、押圧板31は係合バネ17の弾力
により受圧板32の方向に付勢され、受圧板32との間
に前記圧力板21と摩擦板34とを挟圧する。
【0009】40はクラッチの操作子たるクラッチカム
である。クラッチカム40は図2で示すように、クラッ
チケース11に回動自在に支持されたカム軸41と、そ
の外端に連結されたカムレバー42、および前記カム軸
41の中間部を半円形に切り欠いて作られたかまぼこ形
のカム部43とを有する。カムレバー42はクラッチペ
ダルあるいはクラッチレバーなど図示してないクラッチ
操作子に連結されており、カムレバー42が回動操作さ
れると、クラッチカム40のカム部43が外輪30の端
部を押圧し、図中で左方へ移動させる。その結果、押圧
板31が図中、左方へ後退し、圧力板21が滑って動力
の伝達がなされなくなる。なお、以上の構成は従来市販
されている多板クラッチの構成と大差はない。
【0010】こゝで、本願発明では前記カム部43と、
外輪30の端部との間には制止板50が配してある。制
止板50は従動軸13上に嵌合し、かつ、前記クラッチ
ケース11に回転方向のみ係止されていて、軸方向に若
干の移動を許容されるが回転しないように支持されてい
る。55は制動摩擦板であり、必要に応じて外輪30の
端面に固定的に取り付けられる。55aは焼結合金で作
られた硬質の耐摩材であり、前記制動摩擦板55の一側
に焼付けられている。かくて、クラッチカム40が解放
操作されると、制止板50が軸方向に移動し、外輪30
の端部に当接する。クラッチカム40が、さらに解放側
に操作されると制止板50を介して係合バネ17に抗し
て外輪30を左方に押圧して移動させる。その結果、摩
擦クラッチ10が解放されて駆動軸12と従動軸13と
の連結が断たれ、動力の伝達が遮断される。
【0011】前記制止板50はクラッチカム40の作動
と共に回転している外輪30に摩擦係合し、その回転を
制止する。そのため、外輪30は圧力板21と押圧板3
1、あるいは受圧板32との係合が遮断されると同時
に、外輪30の回転を急速に制止し、いわゆるクリープ
の発生が阻止される。なお、制止板50と外輪30との
間に制動摩擦板55を設けることは必須の要件ではない
が、これによって制止板50と外輪30との間に摩擦が
増え、前記クリープを防止する効果が顕著となる。もっ
とも、制止板50はクラッチカム40の作動開始と、現
実に動力の伝達が断たれるまでの僅少時間だけ、大きな
制動負荷がかゝるので、磨耗を減じるために摩擦板は含
油軸受用の材料として公知の焼結合金を貼着するのが好
ましい。
【0012】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、摩擦クラッチ
は遮断されると同時に制止板によって従動側が制止され
るので、クリープによって従動側が引き続き回転駆動さ
れる不具合が解消される。また、制止板を既存のクラッ
チカムと外輪との間に介在させる簡単な構造変更によっ
てクリープ排除の効果が得られる。請求項2の発明によ
れば、外輪と制止板との間は摩擦材によって摩擦力が増
し、摩擦面積が小さくても大きな制動力が得られるから
装置を小型化できる効果がある。請求項3の発明によれ
ば、摩擦材は硬質の焼結合金とされ、大きな摩擦力が得
られる他、クラッチの解放操作から動力が遮断されるま
での間、過酷な摩擦環境に置かれる摩擦材の耐久性が損
なわれずに済む。などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例である多板クラッチの縦断
面図である。
【図2】そのII−II断面図である。
【符号の説明】
10・・・・多板式の湿式摩擦クラッチ 11・・・・
クラッチケース 12・・・・駆動軸 13・・・・
従動軸 13a・・・段部 14・・・・平軸受 15・・・・
球軸受 16・・・・スラスト軸受 17・・・・
係合バネ 20・・・・内輪 21・・・・
圧力板 30・・・・外輪 31・・・・
押圧板 32・・・・受圧板 33・・・・
内径サークリップ 34・・・・摩擦板 40・・・・クラッチカム 41・・・・
カム軸 42・・・・カムレバー 43・・・・
カム部 50・・・・制止板 55・・・・
摩擦板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチケースに駆動軸へ連なる内輪と従
    動軸に連なる外輪とを収め、前記外輪に支持した受圧板
    と押圧板との間に内輪に支持した圧力板を配し、前記受
    圧板と外輪との間に配した係合バネにより押圧板を受圧
    板側に付勢すると共に、前記外輪の端部に前記係合バネ
    に抗して外輪を押圧し押圧板を後退させるクラッチカム
    を設け、前記クラッチカムと外輪の端部との間に前記ク
    ラッチケースに回転方向のみ係止した制止板を介在させ
    てなる多板クラッチのクリープ防止装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記外輪と制止板との
    いずれかには摩擦材が付設されている多板クラッチのク
    リープ防止装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記外輪と制止板との
    いずれかには、硬質の焼結合金からなる摩擦材を付設し
    てなる多板クラッチのクリープ防止装置。
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