JPH1087880A - 防振ゴム組成物 - Google Patents

防振ゴム組成物

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JPH1087880A
JPH1087880A JP24452796A JP24452796A JPH1087880A JP H1087880 A JPH1087880 A JP H1087880A JP 24452796 A JP24452796 A JP 24452796A JP 24452796 A JP24452796 A JP 24452796A JP H1087880 A JPH1087880 A JP H1087880A
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Tomihiro Saki
富博 崎
Hiroya Ogami
寛也 小神
Yoshitaka Kawaguchi
由貴 川口
Makoto Niki
誠 仁木
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Toyo Tire Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車用防振ゴム組成物において、劣化に
対する抵抗性に優れたものを提供する。 【解決手段】天然ゴムを50重量%以上含むゴム成分1
00重量部に対して、下記(1)〜(3)の特徴を備え
た安定剤0.5〜7重量部を配合する。 (1)下記一般式(I)で表される化合物(A)と下記
一般式(II)で表される化合物(B)とよりなり、
(2)前記両化合物の重量比(B)/(A)が0.8〜
4であり、(3)前記安定剤全体(A)+(B)におけ
るパラ異性体の含有率が85重量%以上である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防振ゴム組成物に
関する。特には、自動車用エンジンマウント等、自動車
用防振ゴムの組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や車両の振動を吸収し騒音を防止
するため、エンジンマウント等のマウント材、ブッシュ
材、ダンパー材などには防振ゴムが用いられる。
【0003】防振ゴムを組成する高分子材料としては、
防振性能と繰り返し変形に対する抵抗性とを備えたもの
である天然ゴム系高分子材料が一般に用いられる。すな
わち、天然ゴム単独、または、天然ゴムを主体とした他
のゴムとのゴムブレンドに対して適当な充填材、油剤等
が配合され成形される。ゴムブレンドとしては、例えば
天然ゴムとブタジエンゴムとを80/20の重量比で配
合したもの等が用いられている。
【0004】自動車用防振ゴムにおいては熱劣化に対す
る耐久性が要求されるため、上記天然ゴム系高分子材料
に適当な熱安定剤が添加される。熱安定剤の代表的なも
のとしては、N−フェニル−N'−イソプロピル−パラ
フェニレンジアミン(3C)及び、2−,2−,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリン(RD)が挙げら
れる。比較的特殊な熱安定剤としては、特開昭53−3
6548、特開昭57−115436及び特開平3−3
9337に開示のものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のゴム組
成物から得られる防振ゴムは、100℃数百時間といっ
た促進熱劣化条件の後には、強度、靱性、疲労に対する
抵抗性、及び、振動吸収性能が著しく低下する。
【0006】したがって、自動車用防振ゴムのように、
長期に亘って過酷な条件で使用されるものについては、
防振性能の信頼性が必ずしも十分でなかった。特に、近
年、乗り心地の改善と騒音の低減に対する要求が高まる
にともない防振ゴムに対する性能要求も厳しさを増して
いるが、従来の防振ゴム組成物ではこの要求に十分答え
ることが出来なかった。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑み、防振性能と
その耐熱安定性とに優れた防振ゴム組成物を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の防振ゴム組成
物においては、天然ゴムを50重量%以上含むゴム成分
100重量部に対して、下記(1)〜(3)の特徴を備
えた安定剤0.5〜7重量部を配合してなることを特徴
とする。
【0009】(1)下記一般式(I)で表される化合物
(A)と下記一般式(II)で表される化合物(B)とよ
りなり、(2)前記両化合物の重量比(B)/(A)が
0.8〜4であり、(3)前記安定剤全体(A)+
(B)におけるパラ異性体の含有率が85重量%以上で
ある。
【0010】
【化2】 上記構成により防振性能及びその耐熱安定性に優れた防
振ゴムを与える。
【0011】請求項2の防振ゴム組成物においては、請
求項1記載の防振ゴム組成物において、前記ゴム成分
は、前記天然ゴム、及び、ポリブタジエンゴムもしくは
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムからなることを特徴
とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いる高分子成分(ゴム
成分)は、天然ゴムを50〜100重量%、好ましく
は、70〜100重量%含む。天然ゴムが少なくとも5
0重量%含まれているため、繰り返し変形に対する抵抗
性及び防振性を備える。本明細書における天然ゴムの用
語には合成天然ゴムも含まれるものとする。
【0013】天然ゴム(NR)と合成ゴムとをブレンド
する場合には、合成ゴムとして、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)その他が用
いられる。これら合成ゴムが50重量%以下の重量比で
天然ゴムとブレンドされた場合には、天然ゴム100%
のゴムがもつ防振ゴムとしての性能を基本的に損なわ
ず、用途によってはより優れた性能を付与することがで
きる。合成ゴムの重量比が55重量%を越えた場合に
は、ブレンドされたゴムの靱性及び耐疲労性が低下す
る。合成ゴムの重量比が55重量%を越えると、天然ゴ
ムが連続相を形成し得ないためと思われる。
【0014】高分子成分に添加する熱安定剤は、下記一
般式(I)で表される化合物(A)と下記一般式(II)
で表される化合物(B)とよりなる。化合物(A)と化
合物(B)とは、高分子成分100重量部に対して、両
化合物からなる熱安定剤(A)+(B)の添加量が0.
5〜7重量部、両化合物の重量比(B)/(A)が0.
8〜4となるように配合される。また、この熱安定剤全
体(A)+(B)におけるパラ異性体の含有率が85重
量%以上となるように配合される。
【0015】
【化3】 本明細書において熱劣化及び熱安定剤の用語は、それぞ
れ熱によって促進される酸化劣化及びそれに対する安定
剤を含むものとする。
【0016】熱安定剤(A)+(B)の添加量が0.5
重量部未満であると熱安定性が不十分であり、7重量部
を越えると、ゴム成形体の表面に配合剤が析出するブル
ーム(ブルーミング、blooming)が観察される。添加量
が2重量部を越えてもそれ以上の熱安定性の向上は僅か
であり、さらに添加量が5重量を越えるとそれ以上の熱
安定性の向上は全く見られない。ブルームは、5重量部
以下であると全く観察されないが、10重量部程度であ
るとやや多数のものが明瞭に観察される。
【0017】化学式(I)の化合物(A)に対する化学
式(II)の化合物(B)の重量比(B)/(A)が0.
5未満であるかまたは4を越える場合には、促進熱劣化
後の強度、伸び(引っ張り試験の場合)、耐疲労性及び
振動吸収性能の低下が大きくなる。両化合物(A)+
(B)におけるパラ異性体の含有率が全体の85重量%
未満である場合にも同様である。
【0018】天然ゴム系防振ゴムの性能は、防振ゴムの
形状及び取付構造が一定の場合、ゴムの強度、靱性、耐
疲労性によって決定される。これらは、JIS K 6
301にしたがって、引っ張り試験における強度及び伸
び率、耐屈曲試験(デマチヤ試験)における耐疲労性測
定、及び、圧縮永久歪み(CS)の測定により評価され
る。
【0019】(試験方法)表面温度50℃に調整された
ミキシングロールにゴム材料(ゴム高分子成分)を巻き
付け、所定の組成の熱安定剤を添加し、このゴム材料1
00重量部に対してFEF級カーボンブラック(CB)
30重量部、プロセスオイル5重量部、酸化亜鉛(Zn
O)5重量部及びステアリン酸1重量部を逐次添加し
た。混練終了後、ロールでシート状にし、熱プレスにて
160℃20分加硫を行った。このシートより引っ張り
及び疲労試験用の試片を採取した。また、同様に圧縮永
久歪み測定用の試片を作成した。各試験法は、ブルーム
評価を除き、JIS K 6301に準拠した。
【0020】<促進劣化>試験片を200℃に調整した
恒温乾燥機中500時間放置した。
【0021】<疲労試験>モンサント社製疲労試験機を
用いて、140%の伸長を繰り返し、破断までの繰り返
し伸長の回数を測定した。この回数をデマチヤ数とし
た。
【0022】<ブルーム>未加硫のゴムをロールにてシ
ートに成形し、40℃の恒温槽中に2週間放置した。こ
の後肉眼観察によりシート表面への配合剤の析出の状態
を判定し、全く又はほとんど観察されない場合に良好と
判断した。
【0023】(実施例1〜9)化合物(A)及び(B)
としてそれぞれ下記(IV)及び(V)の化学式のものを
用いた。
【0024】
【化4】 ゴム高分子成分及び熱安定剤の組成と、各組成について
得られた試験結果とを表1にまとめて示す。
【0025】
【表1】 実施例1〜5は、ゴム高分子成分として、天然ゴム(N
R)100重量%からなるものを用いたものである。ゴ
ム高分子成分100重量部に対する熱安定剤の添加量を
2〜5重量部、両化合物の重量比(B)/(A)を1〜
3、熱安定剤中のパラ異性体含有率を90〜100重量
%とした。実施例1〜5のいずれにおいても良好な結果
が得られた。促進劣化前における引っ張り強度、伸び率
及びデマチヤ数は、それぞれ、27Mpa以上、600
%以上及び16万回以上であり、促進劣化後の、強度、
伸び及びデマチヤ数の減少は、それぞれ、42%以下、
39%以下及び53%以下であり、促進劣化後における
圧縮永久歪みは51〜52%であった。実施例2におい
て特に良好な結果が得られた。
【0026】実施例6〜9は、ゴム高分子成分中に、ブ
タジエンゴム(BR)またはスチレン・ブタジエンゴム
を30重量%または50重量%含むものを用い、熱安定
剤組成は実施例1と同様としたものである。ブタジエン
ゴムまたはスチレン・ブタジエンゴムの含有率が30重
量%である場合(実施例6及び8)は、天然ゴム100
重量%のもの(実施例1)とほぼ同様の結果となった
が、ブタジエンゴム(またはスチレン・ブタジエンゴム
の含有率が50重量%である場合(実施例7及び9)に
は、熱劣化の程度がやや大きかった。また、ブタジエン
ゴム(またはスチレン・ブタジエンゴムの含有量が増え
るにつれて、常態試験における引っ張り強度および伸び
率が低下した。
【0027】(比較例1〜3)従来の技術による防振ゴ
ム組成物について、比較例1〜3として表2にまとめて
示す。安定剤として、N−フェニル−N'−イソプロピ
ル−パラフェニレンジアミン(3C)を用いた。比較例
1〜3は、ゴム高分子成分がそれぞれ天然ゴム100重
量%、ブタジエンゴム50重量%およびスチレン・ブタ
ジエンゴム50重量%のものである。
【0028】
【表2】 常態試験による測定値は、いずれも対応するゴム高分子
成分組成のものと同様であるが、促進劣化後における、
強度、伸び率及びデマチヤ数の減少率はそれぞれ65%
以上、57%以上及び69%以上、圧縮永久歪みは66
%以上となった。これらの値を上記実施例と比較する
と、強度、伸び率及びデマチヤ数の減少率において、そ
れぞれ13%以上、18%以上及び16%以上の差があ
り、圧縮永久歪みにおいて14%以上の差がある。すな
わち、これら従来例(比較例1〜3)と比較した場合
に、本発明の実施例による熱安定性の改善は極めて顕著
である。
【0029】(比較例4〜10)熱安定剤(A)及び
(B)の配合組成を種々変化させた比較例(比較例1〜
8)及びゴム高分子成分中の天然ゴム含有率を30重量
%とした比較例(比較例9〜10)について、表3にま
とめて示す。
【0030】
【表3】 ゴム高分子成分100重量部に対する熱安定剤(A)+
(B)の添加量が0.2重量部であると、熱劣化後の物
性値低下がやや大きく(比較例4)、添加量が10重量
部であると熱劣化の程度は実施例1〜5と同様に少なか
ったが、安定剤が成形体表面に析出するブルームが観察
された(比較例5)。
【0031】比較例4と比較例1とを対比した場合に、
本発明の組成物にかかる熱安定剤は0.2重量部のみの
添加で、従来の熱安定剤(3C)の2重量部添加よりも
安定剤としての効果が大きいことが知られる。要求され
る熱安定性がそれほど大きくない場合には、比較例4の
ような組成を用いることができる。
【0032】熱安定剤を構成する両化合物の重量比
(B)/(A)が0.5及び5である場合(比較例6及
び7)や、熱安定剤(A)+(B)中のパラ異性体含有
率が80重量%である場合には、促進劣化後の物性値低
下が比較例4の場合よりも大きかった。すなわち、熱安
定剤における両化合物の重量比(B)/(A)及びパラ
異性体含有率の特定範囲からの逸脱が、安定剤添加量が
過小である場合よりも影響が大きい。熱安定剤(A)及
び(B)が既知のものであったとしても、このように特
定の配合組成でのみ効果を発揮する場合にそれを見いだ
すのは極めて困難と思われる。
【0033】一方、ゴム高分子成分中における天然ゴム
含有率が30重量%である場合には、常態試験結果、特
にはデマチヤ数が小さく、熱劣化による物性値低下もや
や大きかった(比較例9〜10)。
【0034】
【発明の効果】天然ゴム系の自動車用防振ゴム組成物に
おいて、2種の特殊な熱安定剤を特定の配合組成で用い
ることにより、劣化に対する抵抗性が大幅に向上され
る。
フロントページの続き (72)発明者 仁木 誠 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴムを50重量%以上含むゴム成分1
    00重量部に対して、下記(1)〜(3)の特徴を備え
    た安定剤0.5〜7重量部を配合してなる防振ゴム組成
    物。 (1)下記一般式(I)で表される化合物(A)と下記
    一般式(II)で表される化合物(B)とよりなり、 (2)前記両化合物の重量比(B)/(A)が0.8〜
    4であり、 (3)前記安定剤全体(A)+(B)におけるパラ異性
    体の含有率が85重量%以上である。 【化1】
  2. 【請求項2】請求項1記載の防振ゴム組成物において、 前記ゴム成分は、前記天然ゴム、及び、ブタジエンゴム
    もしくはスチレン・ブタジエンゴムからなることを特徴
    とする防振ゴム組成物。
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