JPH11102518A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体の製造方法Info
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- JPH11102518A JPH11102518A JP26561597A JP26561597A JPH11102518A JP H11102518 A JPH11102518 A JP H11102518A JP 26561597 A JP26561597 A JP 26561597A JP 26561597 A JP26561597 A JP 26561597A JP H11102518 A JPH11102518 A JP H11102518A
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- base film
- incident angle
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的特性、電磁気変換特性の改善された磁
気記録媒体の製造方法の提供。 【解決手段】 真空チャンバ2内でベースフィルム1上
に蒸着を行って磁気記録媒体を製造する。ベースフィル
ム1は蒸着蒸気の最大入射角側から最小入射角側へと走
行される。最大入射角の近傍において、ベースフィルム
1に対してイオン化13又は加熱されたガスを供給する。
ガスは酸化性ガス又は不活性ガスであることができ、ま
たガスの大気圧下における水蒸気分圧は好ましくは1×
10-2Torr以下である。
気記録媒体の製造方法の提供。 【解決手段】 真空チャンバ2内でベースフィルム1上
に蒸着を行って磁気記録媒体を製造する。ベースフィル
ム1は蒸着蒸気の最大入射角側から最小入射角側へと走
行される。最大入射角の近傍において、ベースフィルム
1に対してイオン化13又は加熱されたガスを供給する。
ガスは酸化性ガス又は不活性ガスであることができ、ま
たガスの大気圧下における水蒸気分圧は好ましくは1×
10-2Torr以下である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録媒体の製造
方法に関し、詳しくは電磁変換特性、及び/又は機械的
特性の改善された磁気記録媒体を製造することのできる
方法に関するものである。
方法に関し、詳しくは電磁変換特性、及び/又は機械的
特性の改善された磁気記録媒体を製造することのできる
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープなどの磁気記録媒体は、従
来においては塗布法により磁性層を形成することにより
製造されていた。しかし近年、磁気記録媒体に対する高
密度記録化への要求が強くなるにつれ、塗布法による磁
性層では対応が困難となってきている。そこで最近で
は、磁性材料を高密度で充填してなる、金属薄膜型の磁
性層を有する磁気記録媒体が注目されている。中でも真
空蒸着法は、他の方法に比べて装置が簡便であり、かつ
安定した成膜が可能なことから、こうした金属薄膜型の
磁性層を形成する方法として主流となりつつある。
来においては塗布法により磁性層を形成することにより
製造されていた。しかし近年、磁気記録媒体に対する高
密度記録化への要求が強くなるにつれ、塗布法による磁
性層では対応が困難となってきている。そこで最近で
は、磁性材料を高密度で充填してなる、金属薄膜型の磁
性層を有する磁気記録媒体が注目されている。中でも真
空蒸着法は、他の方法に比べて装置が簡便であり、かつ
安定した成膜が可能なことから、こうした金属薄膜型の
磁性層を形成する方法として主流となりつつある。
【0003】蒸着型の磁気記録媒体の製造は一般に、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)等のベースフィル
ムに対して、真空雰囲気内で強磁性材料からなる金属薄
膜を成膜して磁性層を形成することによって行われてい
る。そして蒸着による磁性層の成膜に際しては、酸素な
どの酸化性ガスを導入することが行われている。こうし
て得られた磁気記録媒体では、ベースフィルム上に蒸着
された磁性層はコラム構造をなして成長した磁性体粒子
塊によって構成され、各コラムの間には酸化層が形成さ
れ、これによって磁性層の保磁力及び飽和磁束密度の改
善が図られる。また同時に磁性層の表面にも酸化膜が形
成され、これによって磁性層内部が保護され、耐食性の
向上も図られるものである。
リエチレンテレフタレート(PET)等のベースフィル
ムに対して、真空雰囲気内で強磁性材料からなる金属薄
膜を成膜して磁性層を形成することによって行われてい
る。そして蒸着による磁性層の成膜に際しては、酸素な
どの酸化性ガスを導入することが行われている。こうし
て得られた磁気記録媒体では、ベースフィルム上に蒸着
された磁性層はコラム構造をなして成長した磁性体粒子
塊によって構成され、各コラムの間には酸化層が形成さ
れ、これによって磁性層の保磁力及び飽和磁束密度の改
善が図られる。また同時に磁性層の表面にも酸化膜が形
成され、これによって磁性層内部が保護され、耐食性の
向上も図られるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にして酸化性ガスを供給して成膜を行う場合、或いは酸
化性ガスを供給しない場合であっても、蒸着領域に他の
不純物が存在しないようにしておくことは重要である。
例えば不純物として水素や炭素が存在すると、これらは
高エネルギーの金属蒸気流と接した場合、容易に成膜金
属内に入り込み、膜の脆化をもたらすと共に、長期の時
間経過にともない金属内で酸素と反応して耐食性に悪影
響を与える。ところが例えばベースフィルムはより真空
度の低い巻き出し室からより高真空の成膜室へと搬送さ
れるのが一般であり、こうした場合にはベースフィルム
に吸着されていた不純物が放出されたり、或いは巻き出
し室から不純物がベースフィルムにより連行されてきた
りする。これらの場合に、蒸着に悪影響が及ばないよう
にすることは必要である。そこで本発明の第一の課題
は、蒸着領域をできるだけ清浄な雰囲気とし、ベースフ
ィルムが連行してくる不純物を除去することが可能な、
真空蒸着のための新たな方法を提供することである。
にして酸化性ガスを供給して成膜を行う場合、或いは酸
化性ガスを供給しない場合であっても、蒸着領域に他の
不純物が存在しないようにしておくことは重要である。
例えば不純物として水素や炭素が存在すると、これらは
高エネルギーの金属蒸気流と接した場合、容易に成膜金
属内に入り込み、膜の脆化をもたらすと共に、長期の時
間経過にともない金属内で酸素と反応して耐食性に悪影
響を与える。ところが例えばベースフィルムはより真空
度の低い巻き出し室からより高真空の成膜室へと搬送さ
れるのが一般であり、こうした場合にはベースフィルム
に吸着されていた不純物が放出されたり、或いは巻き出
し室から不純物がベースフィルムにより連行されてきた
りする。これらの場合に、蒸着に悪影響が及ばないよう
にすることは必要である。そこで本発明の第一の課題
は、蒸着領域をできるだけ清浄な雰囲気とし、ベースフ
ィルムが連行してくる不純物を除去することが可能な、
真空蒸着のための新たな方法を提供することである。
【0005】また、上記のようにして酸化性ガスを供給
する場合、これまでは得られる磁性層が過剰に酸化され
てしまう場合があった。即ち酸化性ガスはノズルから真
空容器内に供給されるのであるが、ノズルから噴射され
るとガスは圧力差によって瞬時に拡散するため、その微
妙な制御を行うことは難しい。しかしながら優れた電磁
変換特性を得るためには、酸化が過剰に行われることは
望ましくない。こうした場合に酸化性ガスの拡散を防
ぎ、それと同時に蒸着領域の清浄化を果たすことができ
れば非常に望ましいと考えられる。そこで本発明の第二
の課題は、こうした要請に応えることのできる、真空蒸
着による磁気記録媒体の新規な製造方法を提供すること
である。
する場合、これまでは得られる磁性層が過剰に酸化され
てしまう場合があった。即ち酸化性ガスはノズルから真
空容器内に供給されるのであるが、ノズルから噴射され
るとガスは圧力差によって瞬時に拡散するため、その微
妙な制御を行うことは難しい。しかしながら優れた電磁
変換特性を得るためには、酸化が過剰に行われることは
望ましくない。こうした場合に酸化性ガスの拡散を防
ぎ、それと同時に蒸着領域の清浄化を果たすことができ
れば非常に望ましいと考えられる。そこで本発明の第二
の課題は、こうした要請に応えることのできる、真空蒸
着による磁気記録媒体の新規な製造方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、真空容
器内でベースフィルム上に蒸着を行って磁気記録媒体を
製造するための方法、即ち真空蒸着法が提供される。こ
の場合、ベースフィルムは蒸着蒸気の最大入射角側から
最小入射角側へと走行する。従って例えばベースフィル
ムが冷却キャンロール上を走行し、斜め蒸着によって成
膜が行われる場合には、最大入射角側から最小入射角側
にかけてコラムが成長し、成膜が進行することになる。
そして本発明によれば、最大入射角の近傍において、ベ
ースフィルムに対してイオン化又は加熱されたガスが供
給される。
器内でベースフィルム上に蒸着を行って磁気記録媒体を
製造するための方法、即ち真空蒸着法が提供される。こ
の場合、ベースフィルムは蒸着蒸気の最大入射角側から
最小入射角側へと走行する。従って例えばベースフィル
ムが冷却キャンロール上を走行し、斜め蒸着によって成
膜が行われる場合には、最大入射角側から最小入射角側
にかけてコラムが成長し、成膜が進行することになる。
そして本発明によれば、最大入射角の近傍において、ベ
ースフィルムに対してイオン化又は加熱されたガスが供
給される。
【0007】ガスのイオン化又は加熱は、ガスを構成し
ている種の化学的活性を向上させる目的で行われる。従
ってイオン化や加熱の程度は、この目的に照らして決定
されるべき事項であるが、一般にはイオン化としてはベ
ースフィルム幅10m当たり100〜1000mA程度のグロー放
電電流となるようなイオン化の程度が好ましく、イオン
化の手段としてはグロー放電その他の公知の手段を用い
ることができる。また加熱としてはノズル及びこれにつ
ながる配管を加熱した場合にノズル温度が100〜200℃程
度が少なくとも必要であると考えられる。加熱手段はや
はり公知のものでよく、例えばガスノズルにリボンヒー
ターを巻き付けることによって実現できる。なお場合に
よっては、イオン化と加熱を同時に行っても構わない。
ている種の化学的活性を向上させる目的で行われる。従
ってイオン化や加熱の程度は、この目的に照らして決定
されるべき事項であるが、一般にはイオン化としてはベ
ースフィルム幅10m当たり100〜1000mA程度のグロー放
電電流となるようなイオン化の程度が好ましく、イオン
化の手段としてはグロー放電その他の公知の手段を用い
ることができる。また加熱としてはノズル及びこれにつ
ながる配管を加熱した場合にノズル温度が100〜200℃程
度が少なくとも必要であると考えられる。加熱手段はや
はり公知のものでよく、例えばガスノズルにリボンヒー
ターを巻き付けることによって実現できる。なお場合に
よっては、イオン化と加熱を同時に行っても構わない。
【0008】イオン化又は加熱によって化学的活性を向
上されたガスは、最大入射角近傍において、即ち成膜の
開始時点においてベースフィルムに供給されると、成膜
直前にベースフィルムの清浄化を行うように作用する。
特に、最大入射角の近傍は巻き出し室からベースフィル
ムが最初にアクセスする蒸着領域であり、不純物の影響
を最も受け易い。この部分においてベースフィルムを清
浄化し、不純物を除去することにより、不純物の取り込
みによる機械的特性の劣化等の不具合を排除し、また成
膜される層とベースフィルムとの結着強度を上げること
ができる。
上されたガスは、最大入射角近傍において、即ち成膜の
開始時点においてベースフィルムに供給されると、成膜
直前にベースフィルムの清浄化を行うように作用する。
特に、最大入射角の近傍は巻き出し室からベースフィル
ムが最初にアクセスする蒸着領域であり、不純物の影響
を最も受け易い。この部分においてベースフィルムを清
浄化し、不純物を除去することにより、不純物の取り込
みによる機械的特性の劣化等の不具合を排除し、また成
膜される層とベースフィルムとの結着強度を上げること
ができる。
【0009】また特に、イオン化によって化学的活性を
増大させた場合には、成膜直前にベースフィルムの除電
を行う効果を期待することもできる。真空中では物理的
な接触なしに除電を行うことはなかなか困難であるが、
これによりベースフィルムにシワが生ずるといった不具
合を除去することができ、収率の向上を図ることができ
る。一般に真空成膜でイオンを利用する場合、イオンガ
ンを用いる等してイオンを加速することが行われてい
る。しかし本発明ではイオンを加速せずに、ちょうどボ
ンバード中に蒸着するような具合に、安価に且つ効果的
に、イオンの反応性及び電荷を利用している。
増大させた場合には、成膜直前にベースフィルムの除電
を行う効果を期待することもできる。真空中では物理的
な接触なしに除電を行うことはなかなか困難であるが、
これによりベースフィルムにシワが生ずるといった不具
合を除去することができ、収率の向上を図ることができ
る。一般に真空成膜でイオンを利用する場合、イオンガ
ンを用いる等してイオンを加速することが行われてい
る。しかし本発明ではイオンを加速せずに、ちょうどボ
ンバード中に蒸着するような具合に、安価に且つ効果的
に、イオンの反応性及び電荷を利用している。
【0010】ガスとしては不活性ガスや酸化性ガスを用
いることができる。不活性ガスとしては窒素やアルゴン
が用いられ得るものであり、これらをイオン化又は加熱
して最大入射角近傍に供給することにより、上記のよう
な清浄化による結着強度の向上、除電といった効果を得
ることができる。また酸化性ガスは酸素によって代表さ
れるが、この場合には上記の効果に加え、成膜される磁
性層を効率的に酸化するという作用を果たすことができ
る。即ちイオン化や加熱によって化学的活性を増大させ
ておくことにより、酸化性ガスは供給された最大蒸着領
域近傍で直ちに蒸着金属と反応し、狙った部位のみを即
座に酸化することができる。従って拡散によって過剰酸
化が行われる事態を回避することができ、電磁変換特性
を適切に制御することができる。
いることができる。不活性ガスとしては窒素やアルゴン
が用いられ得るものであり、これらをイオン化又は加熱
して最大入射角近傍に供給することにより、上記のよう
な清浄化による結着強度の向上、除電といった効果を得
ることができる。また酸化性ガスは酸素によって代表さ
れるが、この場合には上記の効果に加え、成膜される磁
性層を効率的に酸化するという作用を果たすことができ
る。即ちイオン化や加熱によって化学的活性を増大させ
ておくことにより、酸化性ガスは供給された最大蒸着領
域近傍で直ちに蒸着金属と反応し、狙った部位のみを即
座に酸化することができる。従って拡散によって過剰酸
化が行われる事態を回避することができ、電磁変換特性
を適切に制御することができる。
【0011】なお、用いられるガスの大気圧下における
水蒸気分圧は、1×10-2Torr以下であることが好まし
い。水蒸気分圧がこれを越える場合には、膜中への水素
原子の取り込みが多くなり、機械的特性の面から好まし
くない場合がある。
水蒸気分圧は、1×10-2Torr以下であることが好まし
い。水蒸気分圧がこれを越える場合には、膜中への水素
原子の取り込みが多くなり、機械的特性の面から好まし
くない場合がある。
【0012】また本発明においては、従来と同様に最小
入射角近傍において酸化性ガスを導入することができ
る。この場合の流量は例えば30SCCM程度の公知の範囲と
することができる。
入射角近傍において酸化性ガスを導入することができ
る。この場合の流量は例えば30SCCM程度の公知の範囲と
することができる。
【0013】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、主と
して磁性層の成膜に用いることができる。これは例えば
電子ビームによる真空蒸着によって行われ、磁性層を形
成する強磁性金属材料としては、例えばCo、 Ni、 Fe等
の強磁性金属、或いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−Ni、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y 、Co−La、Co−
Pr、Co−Gd、Co−Sm、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−S
b、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、Ni
−Co−Cr等の強磁性合金が挙げられる。特に鉄、コバル
ト、ニッケルを主成分とする強磁性合金及びこれらの窒
化物などから選ばれる少なくとも1種が好ましい。磁性
層は1層あるいは2層以上の層から形成され、高周波記
録に対応するためには層の多い方が有利であるが、実用
的な範囲としては2〜5層が適当であると考えられる。
磁性層の厚みには特に限定はないが、50〜500nmとする
ことが好ましく、特に実用的な範囲としては80〜300nm
であることが好ましい。
して磁性層の成膜に用いることができる。これは例えば
電子ビームによる真空蒸着によって行われ、磁性層を形
成する強磁性金属材料としては、例えばCo、 Ni、 Fe等
の強磁性金属、或いはFe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Fe−Co
−Ni、Fe−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Y 、Co−La、Co−
Pr、Co−Gd、Co−Sm、Co−Pt、Ni−Cu、Mn−Bi、Mn−S
b、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr、Ni
−Co−Cr等の強磁性合金が挙げられる。特に鉄、コバル
ト、ニッケルを主成分とする強磁性合金及びこれらの窒
化物などから選ばれる少なくとも1種が好ましい。磁性
層は1層あるいは2層以上の層から形成され、高周波記
録に対応するためには層の多い方が有利であるが、実用
的な範囲としては2〜5層が適当であると考えられる。
磁性層の厚みには特に限定はないが、50〜500nmとする
ことが好ましく、特に実用的な範囲としては80〜300nm
であることが好ましい。
【0014】本発明の磁気記録媒体の製造方法において
は、一般に支持体上に磁性層が成膜されることによって
磁気記録媒体が得られるが、こうした支持体としては、
従来公知のものを使用することができる。例えばプラス
チックフィルムであれば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のよ
うなポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン;セルローストリアセテート、セルロー
スジアセテート等のセルロース誘導体;ポリカーボネー
ト;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香族ポリアミド等
をあげることができる。しかし価格の点からはPETが
好ましい。こうした支持体は通常、ロール状に巻かれて
蒸着用の真空容器に隣接した室に配置され、この室と真
空容器を隔てる壁に設けられたスリットを介して真空容
器内へと導入されるが、この場合に支持体が不純物をで
きるだけ運び込まないように、上記の室内においてはボ
ンバード等の公知の処理を行うことが好ましい。
は、一般に支持体上に磁性層が成膜されることによって
磁気記録媒体が得られるが、こうした支持体としては、
従来公知のものを使用することができる。例えばプラス
チックフィルムであれば、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)のよ
うなポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレン等の
ポリオレフィン;セルローストリアセテート、セルロー
スジアセテート等のセルロース誘導体;ポリカーボネー
ト;ポリ塩化ビニル;ポリイミド;芳香族ポリアミド等
をあげることができる。しかし価格の点からはPETが
好ましい。こうした支持体は通常、ロール状に巻かれて
蒸着用の真空容器に隣接した室に配置され、この室と真
空容器を隔てる壁に設けられたスリットを介して真空容
器内へと導入されるが、この場合に支持体が不純物をで
きるだけ運び込まないように、上記の室内においてはボ
ンバード等の公知の処理を行うことが好ましい。
【0015】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、支持
体の磁性層とは反対側の面にバックコート層を蒸着法に
より形成するために用いることもできる。こうしたバッ
クコート層は、例えばCuやNi、Al等の金属や、CやSi、
Ge等の半金属を電子ビーム蒸着し、その後酸化、窒化あ
るいは炭化処理等を行って形成することができる。この
場合に本発明に従ってイオン化又は加熱されたガスを最
大入射角の近傍から供給することにより、得られるバッ
クコート層を耐食性及び機械的特性に優れたものとする
ことができる。このようなバックコート層の厚みは特に
限定されず、材質や使用する目的により適宜決定され
る。しかし厚みは一般的には300nm以下であることが好
ましい。
体の磁性層とは反対側の面にバックコート層を蒸着法に
より形成するために用いることもできる。こうしたバッ
クコート層は、例えばCuやNi、Al等の金属や、CやSi、
Ge等の半金属を電子ビーム蒸着し、その後酸化、窒化あ
るいは炭化処理等を行って形成することができる。この
場合に本発明に従ってイオン化又は加熱されたガスを最
大入射角の近傍から供給することにより、得られるバッ
クコート層を耐食性及び機械的特性に優れたものとする
ことができる。このようなバックコート層の厚みは特に
限定されず、材質や使用する目的により適宜決定され
る。しかし厚みは一般的には300nm以下であることが好
ましい。
【0016】なお本発明により製造された磁気記録媒体
には、必要に応じて保護層あるいは潤滑層等を適宜設け
ることができる。例えば保護層は、ダイヤモンドライク
カーボンなどの高硬度の物質をCVD法などを用いて磁
性層の上及び/又はバックコート層の上に成膜すること
によって形成できるる。また潤滑層は、磁気記録媒体の
最外層に、パーフルオロポリエーテルに代表されるフッ
素系潤滑剤を塗布したり噴霧したりすることによって形
成できる。
には、必要に応じて保護層あるいは潤滑層等を適宜設け
ることができる。例えば保護層は、ダイヤモンドライク
カーボンなどの高硬度の物質をCVD法などを用いて磁
性層の上及び/又はバックコート層の上に成膜すること
によって形成できるる。また潤滑層は、磁気記録媒体の
最外層に、パーフルオロポリエーテルに代表されるフッ
素系潤滑剤を塗布したり噴霧したりすることによって形
成できる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の製造方
法の実施に使用するのに適した真空蒸着装置の例を示し
ている。この装置は斜め蒸着を行って磁性層を成膜する
ための装置として構成されており、図示しない真空排気
装置に接続された真空容器、即ち真空チャンバ2と、真
空チャンバ2内に設けられたキャンロール5と、キャン
ロール5上でベースフィルム1を走行させるための巻き
出し室3内の巻き出しロール6及び巻き取り室4内の巻
き取りロール7が適宜配置されている。8a、8bで示
されるものは防着板であり、蒸着領域をルツボ10から見
て斜め方向に限定するために設けられている。
法の実施に使用するのに適した真空蒸着装置の例を示し
ている。この装置は斜め蒸着を行って磁性層を成膜する
ための装置として構成されており、図示しない真空排気
装置に接続された真空容器、即ち真空チャンバ2と、真
空チャンバ2内に設けられたキャンロール5と、キャン
ロール5上でベースフィルム1を走行させるための巻き
出し室3内の巻き出しロール6及び巻き取り室4内の巻
き取りロール7が適宜配置されている。8a、8bで示
されるものは防着板であり、蒸着領域をルツボ10から見
て斜め方向に限定するために設けられている。
【0018】ベースフィルム1は巻き出し室3から、巻
き出し室3と真空チャンバ2の間の隔壁に設けられたス
リット9を介して真空チャンバ2内へと導入され、キャ
ンロール5を経て巻き取り室4へと走行される。ルツボ
10内には磁性層の成膜に適した強磁性金属11が収容され
ており、電子銃12から打たれる電子ビームによって加熱
溶融され、蒸発した蒸気は最大入射角と最小入射角によ
って規制された蒸着領域においてベースフィルム1へと
入射し、磁性層が成膜される。この場合、ベースフィル
ム1は蒸着蒸気の最大入射角側から最小入射角側へと走
行する。17で示すものは酸化性ガスを供給するためのノ
ズルであり、従来公知のようにして例えば30SCCM程度の
流量で酸素などの酸化性ガスを成膜時に供給することが
できる。
き出し室3と真空チャンバ2の間の隔壁に設けられたス
リット9を介して真空チャンバ2内へと導入され、キャ
ンロール5を経て巻き取り室4へと走行される。ルツボ
10内には磁性層の成膜に適した強磁性金属11が収容され
ており、電子銃12から打たれる電子ビームによって加熱
溶融され、蒸発した蒸気は最大入射角と最小入射角によ
って規制された蒸着領域においてベースフィルム1へと
入射し、磁性層が成膜される。この場合、ベースフィル
ム1は蒸着蒸気の最大入射角側から最小入射角側へと走
行する。17で示すものは酸化性ガスを供給するためのノ
ズルであり、従来公知のようにして例えば30SCCM程度の
流量で酸素などの酸化性ガスを成膜時に供給することが
できる。
【0019】本発明によれば、最大入射角近傍からベー
スフィルム1に対してガスが供給され、このガスは図1
の例では、図示しない供給源からイオン化装置13及びノ
ズル14を介して供給されている。イオン化装置13はこの
例では放電管を備えて構成されている。ガスは例えば酸
素の如き酸化性ガスや、窒素の如き不活性ガスである。
図2の例ではノズル15の回りにヒーター16が巻かれてお
り、これによってガスが加熱されるようになっている。
これらの手段によってガスは化学的に活性化され、最大
入射角近傍、即ち蒸着の開始時においてベースフィルム
の清浄化や除電を行い、ベースフィルム1と共に蒸着領
域に流入しようとする不純物を排除し、また酸化性ガス
が使用される場合には最大入射角近傍のみを適切に酸化
し、拡散によって発生する無駄な酸化を最低限に抑える
ことができる。かくして磁性層とベースフィルムの結着
強度の向上を図り、ベースフィルム上におけるシワの発
生を低減させ、また磁気的、機械的な特性の向上を図る
ことが可能になる。
スフィルム1に対してガスが供給され、このガスは図1
の例では、図示しない供給源からイオン化装置13及びノ
ズル14を介して供給されている。イオン化装置13はこの
例では放電管を備えて構成されている。ガスは例えば酸
素の如き酸化性ガスや、窒素の如き不活性ガスである。
図2の例ではノズル15の回りにヒーター16が巻かれてお
り、これによってガスが加熱されるようになっている。
これらの手段によってガスは化学的に活性化され、最大
入射角近傍、即ち蒸着の開始時においてベースフィルム
の清浄化や除電を行い、ベースフィルム1と共に蒸着領
域に流入しようとする不純物を排除し、また酸化性ガス
が使用される場合には最大入射角近傍のみを適切に酸化
し、拡散によって発生する無駄な酸化を最低限に抑える
ことができる。かくして磁性層とベースフィルムの結着
強度の向上を図り、ベースフィルム上におけるシワの発
生を低減させ、また磁気的、機械的な特性の向上を図る
ことが可能になる。
【0020】
実施例1〜4及び比較例1〜6 <製造方法>図1又は図2の如き真空蒸着装置を使用し
て、斜め蒸着により磁性層の成膜を行った。ベースフイ
ルムとしては厚み4.5μmのポリアミドフィルムを使用
し、磁性材料としては純度99.9%の金属コバルトを使用
した。蒸着原子の最大入射角及び最小入射角はそれぞれ
90°及び60°、成膜速度は100nm/sec、磁性層の膜厚は
180nmとした。
て、斜め蒸着により磁性層の成膜を行った。ベースフイ
ルムとしては厚み4.5μmのポリアミドフィルムを使用
し、磁性材料としては純度99.9%の金属コバルトを使用
した。蒸着原子の最大入射角及び最小入射角はそれぞれ
90°及び60°、成膜速度は100nm/sec、磁性層の膜厚は
180nmとした。
【0021】磁性層の成膜に際しては、表1に示すよう
に酸化性ガスとして酸素を、不活性ガスとして窒素を用
いた。ガスの流量は30SCCMであった。またそれぞれの場
合について、ノズルに巻き付けたリボンヒータに通電す
ることにより加熱を行い、或いはイオン化電流をグロー
放電管に印加することによってガスのイオン化を行っ
た。またそれぞれのガスの大気中における水蒸気分圧は
表1に示す通りであった。なお窒素は、超高純度の窒素
ガスを恒温槽中の水を通じてパブリングし、これを元の
超高純度の窒素ガスと混合することによって、表1に示
す値の水蒸気分圧を得た。またイオン化に際しては、イ
オンの引き出し加速は行っていない。
に酸化性ガスとして酸素を、不活性ガスとして窒素を用
いた。ガスの流量は30SCCMであった。またそれぞれの場
合について、ノズルに巻き付けたリボンヒータに通電す
ることにより加熱を行い、或いはイオン化電流をグロー
放電管に印加することによってガスのイオン化を行っ
た。またそれぞれのガスの大気中における水蒸気分圧は
表1に示す通りであった。なお窒素は、超高純度の窒素
ガスを恒温槽中の水を通じてパブリングし、これを元の
超高純度の窒素ガスと混合することによって、表1に示
す値の水蒸気分圧を得た。またイオン化に際しては、イ
オンの引き出し加速は行っていない。
【0022】上記のようにして磁性層を成膜した後、得
られた原反にバックコート層及び潤滑層を形成し、6.35
mm幅にスリットし、DVCカセットにローディングして磁
気記録媒体を作製した。
られた原反にバックコート層及び潤滑層を形成し、6.35
mm幅にスリットし、DVCカセットにローディングして磁
気記録媒体を作製した。
【0023】
【表1】
【0024】<評価>実施例1〜4及び比較例1〜6に
おいて得られた試料に対して、電磁変換特性、機械的性
質及びシワの発生についての評価を行った。電磁変換特
性の測定には市販のDVCを改造した装置を使用し、オ
シロスコープにより出力を測定することにより行った。
測定周波数は5MHz、10MHz及び20MHzとした。結果を表
2に示す。数値の単位はdBであり、比較例1の出力を0
dBとして表わした相対値である。
おいて得られた試料に対して、電磁変換特性、機械的性
質及びシワの発生についての評価を行った。電磁変換特
性の測定には市販のDVCを改造した装置を使用し、オ
シロスコープにより出力を測定することにより行った。
測定周波数は5MHz、10MHz及び20MHzとした。結果を表
2に示す。数値の単位はdBであり、比較例1の出力を0
dBとして表わした相対値である。
【0025】機械的性質については、剥離試験と引っ掻
き強度試験を行って評価した。剥離試験は、セロテープ
(ニチバン株式会社製CT-12)を磁性層に接着させた
後、ベースフィルムを引き裂かない程度に可能な限り勢
い良く剥がし、ベースフィルムからの磁性層の剥離具合
により判断した。この際の評価基準として、セロテープ
の接着により、磁性層の剥離がないものを○、磁性層の
剥離がまだらなものを△、磁性層が全部はがれたものを
×とした。
き強度試験を行って評価した。剥離試験は、セロテープ
(ニチバン株式会社製CT-12)を磁性層に接着させた
後、ベースフィルムを引き裂かない程度に可能な限り勢
い良く剥がし、ベースフィルムからの磁性層の剥離具合
により判断した。この際の評価基準として、セロテープ
の接着により、磁性層の剥離がないものを○、磁性層の
剥離がまだらなものを△、磁性層が全部はがれたものを
×とした。
【0026】引っ掻き試験は、試験装置として薄膜評価
用走査型スクラッチテスタ(島津製作所製SST-101)を
用い、先端径10μmのダイヤモンドスタイラスを振幅50
μmで微少振動させながら試料表面を走行させ、徐々に
荷重を増加させた。膜が破壊される最小の荷重を膜表面
の機械的強度の目安とした。
用走査型スクラッチテスタ(島津製作所製SST-101)を
用い、先端径10μmのダイヤモンドスタイラスを振幅50
μmで微少振動させながら試料表面を走行させ、徐々に
荷重を増加させた。膜が破壊される最小の荷重を膜表面
の機械的強度の目安とした。
【0027】シワの発生頻度については、20分間の成膜
中にシワが発生しなかったものを○、時々シワが発生し
たものを△、シワが常時発生したものを×とした。以上
の結果を表2に示す。
中にシワが発生しなかったものを○、時々シワが発生し
たものを△、シワが常時発生したものを×とした。以上
の結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】実施例と比較例の結果から明らかなよう
に、酸化性ガスを用い、加熱/イオン化を行って化学的
活性を増大させることにより、得られる磁性層には電磁
変換特性の改良が見られる。また剥離試験についても同
様に改善が見られ、ベースフィルムと磁性層の結着性の
増大が観察される。窒素ガスのような不活性ガスを用い
た場合には電磁変換特性の改善は余りないが、機械的特
性には大きな改良が見られる。シワの発生についてはイ
オン化の場合の効果が大きかった。
に、酸化性ガスを用い、加熱/イオン化を行って化学的
活性を増大させることにより、得られる磁性層には電磁
変換特性の改良が見られる。また剥離試験についても同
様に改善が見られ、ベースフィルムと磁性層の結着性の
増大が観察される。窒素ガスのような不活性ガスを用い
た場合には電磁変換特性の改善は余りないが、機械的特
性には大きな改良が見られる。シワの発生についてはイ
オン化の場合の効果が大きかった。
【図1】本発明の方法を実施するのに適した真空蒸着装
置の一例を示す概略図である。
置の一例を示す概略図である。
【図2】本発明の方法を実施するのに適した真空蒸着装
置の別の一例を示す概略図である。
置の別の一例を示す概略図である。
【符号の説明】 1 ベースフィルム 2 真空チャンバ 3 巻き出し室 4 巻き取り室 5 キャンロール 6 巻き出しロール 7 巻き取りロール 8a,8b 防着板 9 スリット 10 るつぼ 11 金属材料 12 電子銃 13 イオン化装置 14,15 ガスノズル 16 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野谷 博英 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 真空容器内でベースフィルム上に蒸着を
行って磁気記録媒体を製造するための方法であって、前
記ベースフィルムが蒸着蒸気の最大入射角側から最小入
射角側へと走行するものにおいて、前記最大入射角の近
傍において前記ベースフィルムに対してイオン化又は加
熱されたガスを供給することを特徴とする、磁気記録媒
体の製造方法。 - 【請求項2】 前記ガスが酸化性ガスである、請求項1
の製造方法。 - 【請求項3】 前記ガスが不活性ガスである、請求項1
の製造方法。 - 【請求項4】 前記ガスの大気圧下における水蒸気分圧
が1×10-2Torr以下である、請求項1から3の何れか1
の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26561597A JPH11102518A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26561597A JPH11102518A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11102518A true JPH11102518A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17419600
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26561597A Pending JPH11102518A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11102518A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004065119A1 (ja) | 2003-01-20 | 2004-08-05 | Zeon Corporation | 積層体およびその製造方法 |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP26561597A patent/JPH11102518A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004065119A1 (ja) | 2003-01-20 | 2004-08-05 | Zeon Corporation | 積層体およびその製造方法 |
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