明 害
発明の名称
マイ コ プラズマ 一モニエ診断用試薬
技術分野
本発明は抗マイ コ プラズマ · ニュ ーモニエモノ ク ロ ーナル 抗体又はその標識体を安定に含有してなるマイ コプラズマ · ニュ ーモニエの診断用試薬、 並びにハイ プリ ドーマの培養上 清から抗マイ コプラズマ ' ニュ ーモニエモノ ク ロ ーナル抗体 を大量に、 かつ髙純度、 髙収率で簡便に精製する方法に関す る o
背景技術
マイ コプ ズマ ' ニュ ーモニエ感染症はおよそ 4年周期で 流行し、 小児'や若年者では重症化や中枢神経障害等の重篤な 合併症を招く ことがある。 マイ コプラズマ ' ニューモニエ感 染症はかぜ症候群の中ではウ ィ ルスによるものに次いで多く . 治療にはマクロ ライ ド系又はテ ト ラサイ ク リ ン系の抗生物質 が有効であるので、 本症の発病初期に於ける迅速な確定診断 が必要とされてき^。 しかし、 今日行われている診断方法と しては培養法や血清学的方法等が挙げられるが、 いずれも長 期間を必要とするものであった。 特に血清学的診断方法に於 ける抗体の検出は回復期に至って初めて可能になるものであ り、 非特異反応も少なくないという欠点があった。 本発明者 らは、 かかる欠点を解決すべく研究し、 先にマイ コプラズマ . ニュ ーモニエに特異的な抗マイ コプラズマ · ニュ ーモニエ モノ クローナル抗体を得、 これがマイ コプラズマ ' ニュ ーモ ニェ感染症の診断薬として有用であるこ とを見出した (特開
昭 63- 184064 号) 。
しかしながら、 当該抗マイ コプラズマ ' ニュ ーモニエモノ ク ϋーナル抗体の取得手段及びこれを含有する診断薬にはい くつかの問題点が存することが判明した。 すなわち、 抗体の 精製は、 一般に硫安分画法、 ィォン交換ク口マ トグラ フィ一 ゲル滤過法などの免疫グロブリ ンの精製法や、 プロテイ ン A や抗原による了フ ィ ニティ ーク ロマ トグラフ ィ 一法などに基 づいて行われている。 本発明者らも、 上記特許公開公報の中 で、 硫安分画法とプロティ ン Aセフ ァロース C L— 4 B (フ アルマシア社製) を組み合わせて精製された抗マイ.コブラズ マ · ニューモニエモノ ク ローナル抗体を得ている。 しかし大 量に抗マイ コプラズマ · ニューモニエモノ ク ロ一ナル抗体を 得るためには ^下の点で著しく不利であった。
1) 硫安分画での収率が著しく悪い。 5 0 %飽和硫安濃度 でも充分な抗体の沈澱物が得られない。
2) 中性の緩衝液に対して溶解性が悪く、 硫安沈澱物を少 量の緩衝液に髙濃度に溶解させることが困難である。 低塩濃 度の緩衝液に対しては更に溶解性が悪く、 透析すると多量の 沈澱物が析出して失活する。
3) プロテイ ン Aセフ ァ σ—ス 4 Bは高価である。
これらの問題点により、 本発明者らの見出した抗マイ コプ ラズマ · ニュ ーモニエモノ ク ϋ—ナル抗体は、 一般的な I g G に属する抗体の精製法によって精製することが困難であった c また、 得られた抗マイ コプラズマ · ニュ ーモニエモノ ク 口 ーナル抗体は、 通常の保存.条件では不安定であり診断薬と し て開発するには問題があった。
従って、 大量生産に適した抗マイ コプラズマ · ニュ ーモニ ェモノ ク ローナル抗体の精製法及び当該モノ ク ローナル抗体 を安定に維持した診断薬の開発が望まれていた。
本発明者らは、 かかる現状に鑑み鋭意研究した結果、 抗マ ィ コプラズマ · ニューモニエモノ ク ローナル抗体を産生する ハイ プリ ドーマの培養上清を濃縮した後塩折し、 P Hを一定の 範囲に調整すれば、 精製が容易に行い得ること、 及び得られ たモノ ク ローナル抗体を了ルブミ ンとともに一定の P Hを有す る緩衝液に溶解し、 又はこれを更に凍結乾燥すれば安定な診 断薬が得られることを見出し、 本発明を完成するに到った。 発明の開示
本発明は抗マイ コプラズマ · ニューモニエモノ ク ローナル 抗体を産生するハイ プリ ドーマの培養上清を 2〜 2 0倍に濃 縮し、 次いで塩析して得られた画分を P H 0〜7. 5 の緩衝液 で洗浄後 P H 8〜 1 0の緩衝液に溶解することを特徴とする、 抗マイ コプラズマ · ニューモニェモノク ーナル抗体の精製 法 ;
抗マイ コプ.ラズマ · ニューモニエモノ ク ローナル抗体又は その標識体を、 当該抗体又は標識体に対して 5〜5, 000 重量 倍のアルブミ ンを舍有する p H 5. 5〜8. 5 の水性溶液に溶解す るか又はこれを更に凍結乾燥することを特徴とする抗マイ コ プラズマ · ニューモニエモノ ク ローナル' 体の安定化法 ; 並 びに
抗マイ コプラズマ · ニューモニエモノ ク ローナル抗体 (以 下、 本モノ ク ローナル抗体と略す) 又はその標識体、 及び当 該抗体又は標識体に対して 5〜 5 , 000重量倍の了ルブミ ンを
含有するマイ コブラズマ · ニューモニエ (以下、 M. Pと略す) 診断用試薬を提供するものである。
図面の簡単な説明
図一 1 は、 実施例 3において中性緩衝液で洗浄した硫安分 画のゲル滤過パタ一ンを示し、 図一 2は実施例 3における未 洗浄硫安分画のゲル濾過パターンを示す図面である。
発明を実施するための最良の形態
本モノ ク ローナル抗体の精製に用いられるハイ ブリ ドーマ の培養上清は、 例えば特開昭 63- 184064 号に記載の方法によ つて得られる。 すなわち、 M. P で免疫した哺乳動物の免疫担 当細胞と骨髄腫細胞とを常法により融合させて得られたハイ ブリ ドーマ (例えば C2-G3, G 1-B8, G 1- B6)を適当な培地で培養 するか、 該ハイ プリ ドーマを動物の腹腔内に投与した後腹氷 を採取するこ-とによって得られる。
本発明精製法を実施するには、 まず上記の如く して得た培 養上清を pH 8〜 9 に調整した後、 2〜 2 0倍、 好ま しく は 5 ~ 1 0.倍に濃縮する。 濃縮方法は沈澱物が生じない方法であ れば特に限定されないが、 限外濾過法又は透析法が好ま しい, 次いで、 濃縮した培養上清を塩析して沈澱物を採取する。 塩 析は、 例えば硫安分画法によって行う ことができる。 すなわ ち、 濃縮液に PHを 7 に調整した等量の飽和硫安溶液を加えて ( 5 0 %飽和) 一夜静置し、 生じた沈澱物を 0. 5 M炭酸塩緩 衝液 (PH 9. 5 ) に溶解し、 2分の 1量の飽和硫安溶液を加え て ( 3 3 %飽和) 生じた沈澱を採取する。
次に得られた沈澱物を少量の P H 6. 0〜7. 5 の緩衝液、 例え ば、 0. 0 5 Mリ ン酸塩緩衝液 (PH 7. 2 ) で洗浄した後、 P H 8
〜 1 0の緩衝液、 例えば 0. 5 M炭酸塩緩衝液 (P H 9. 5 ) に溶 解すれば、 髙純度の本モノ ク口ーナル抗体溶液が得られる。 この段階で本モノ ク ローナル抗体はかなり純度が高いが、 更 に髙純度にするためにはゲル滤過法によって精製するのが好 ま しい。 ここで他の精製方法、 例えば弱イ オ ン交換ク ロマ ト グラ フィ 一などの中性域、 低塩濃度で吸着させることが必要 な精製法は適用が困難である。 また、 吸着、 溶出に酸性の状 態が必要な精製法は安定性の面から適用が困難である。 ゲル 攄過法の担体と しては G の分子量から適当な担^、 例えば セフ アタ リル S-300 H Rを用い、 0. 5 M炭酸塩緩衝液(P H 9. 5 ) にてゲル攄過を行うのが好ま しい。 活性画分を集め、 限外濾 過法にて濃縮し精製本モノ ク ローナル抗体を得る。 この精製 抗体は電気泳動で均一なバン ドを示す。 また、 この精製抗体 を P H 9より酸性側の緩衝液で透析すると、 多量の沈澱物が生 じ、 取扱いが困難になる.。 辺上の操作は冷所で行うのが好ま しい。
このようにして得られる本モノ ク ローナル抗体は、 M. p に 優れた特異性を持つことから、 そのまま、 あるいは蛍光色素 (例えばフルォレ ツ セ ンス) 、 酵素 (例えばペルォキシダー ゼ) 、 放射性物質 (例えば1 2 5 1 ) 、 金コロイ ド、 ラテ ッ クス などで標識して、 蛍光抗体法、 ェンザィ ムィ ムノ アツセィ、 ラ ジオィ ムノ 了ッセィ、 金粒子免疫測定法、 凝集反応などの 方法で、 M. P 感染症の診断薬として適用可能であるが、 本モ ノ ク ローナル抗体は不安定であり冷蔵保存が必要である。 し かし、 本モノ ク ローナル抗体又はその標識体を、 当該抗体又 は標識体に対して 5〜 1, 000重量倍、 好ま しく は 1 0〜
500 重量倍の了ルブミ ンを舍有する PH 5.5〜8.5 、 好ま しく は pH 6.0〜8.0 の水性溶液に溶解するか、 あるいは当該抗体 又は標識体に対して 5〜 5, 000重量倍、 好ま しく は 5 0〜 5, 000 重量倍のアルブミ ンを舍有する PH 5.5〜 5 、 好ま し く は PH 6.0〜 0 の水性溶液を凍結乾燥すれば.、 本モノ ク ロ ーナル抗体の安定性が髙まり、 室温保存も可能となる。 例え ば本 FITC標識モノ クロ—ナル抗体を 1 0 /"g〜200 ¾Zm£含む pH 5.5〜8.5 、 好ま しく は PH 6.0〜8.0 の水性溶液に、 アル ブミ ンを 1. Omg〜 2 0 mgZm 、 好ま しく は 2. Gmg〜5. Omg/ π ^添加するか、 あるいはアルブ ミ ンを 5. Omg〜 5 0 mgZm£、 好ま しく は 1 0 mg〜 5 0 mgZm£添加して凍結乾燥すれば、 本 モノ ク ロ ーナル抗体の安定性が高まり、 室温保存も可能とな 本発明で使用されるアルブミ ンの種類は特に限定されない が、 血清アルブミ ン、 特に牛血清アルブ ミ ン (J¾下、 BSA と 略す) が好ましい。
ここで、 アミ ブミ ンは本モノ ク ローナル抗体の反応を妨害 しないので、 かく して得られる本モノ ク ロ ーナル抗体又はそ の標識体及び'当該抗体又は標識体に対して 5〜5, 000 重量倍 のアルブミ ンを舍有する組成物は安定な M.p 診断用試薬と し て用いることができる。
実施例
以下実施例を挙げ、 本発明を更に詳しく説明する。
参考例
ハイ ブリ ドーマの調製法 :
( i ) 抗体産生細胞の調製
① マイ コプラズマ ' ニューモニエ(Mycoplasma
pneumoniae)Mac株を PPL0液体培地に接種して 3 7 tで 5 日間前培養を行った。 この培養液を同培地 1, 000 に接 種し、 各 100 m£を 500 »!£容ルーピンに移して 3 7 :で 5 日間静置して培養を行った。 培養後、 培養液を捨て、 ガ ラス面に吸着した菌体を、 0.01Mリ ン酸緩衝食塩液 (pH 7.2) (^下、 PBS と略す) を加えてラバーポ リ スマンに てかき集めた。 この菌液について凍結融解を 4 回繰り返 し、 PBS で 3回洗浄し M. P膜抗原 (1)と した。 この抗原の 蛋白濃度をロー リ ーらの方法に準じて測定した。 (注)
② 同様に、 Mac 株を佐々木らが報告している EY培地 (卵 黄 2 %含有) に接種して 3 7 :で 5 日間前培養を行った。 この培養'液を、 同培養液 1, 000 m£に接種して、 3 7 で
5 日間静置して培養を行った。 培養後、 培養液を捨てガ ラス面に吸着した菌体を、 PBS を加えてラバーポ リ スマ ンにてかき集めた。 この菌液について凍結融解を 4回行 い、 PBS で 3回洗浄して M. p膜抗原 (2)と した。 この抗原 についてもロー リ 一らの方法に準じて蛋白濃度を求めた。
③ M. P膜抗原 (1) (蛋白として 100 相当) をそのまま、
BALBZ c系雌性マウス ( 6 ~ 7週齢) の腹腔内に投与し た。 1週後、 同量を腹腔内に追加免疫した。 更に 6週後、 M. P膜抗原 (2)を同量静脈内に追加免疫を施した。 1 〜 2 週後、 血中抗体価が上昇していることを確認した後、 M. P 膜抗原 (2)を蛋白と して 1 0 相当量を静脈内に投与した。
(注) し owry, 0. H, N. J. Rosenbrough, A. L. Farr, and R. J. Randall, 1951, J. Biol. Chem. 193:
265-275
④ 最終免疫 3日後に脾臓を無菌的に採取した。 採取した 脾臓はピンセッ トでほぐし、 メ ッ シュ ( # 100)を通過さ せて細胞浮遊液とした。 ト リ ス塩化アンモニゥム緩衝液 を 1 0倍量加えて氷冷中 2〜 3分放置して赤血球を除去 した。 ィ ーグル MBM 培地 (以下、 MBMと略す) にて 3回 洗浄後 5. Ox 1 07.個 Zm£に調製した。
( π ) 細胞融合及び抗体産生ハイ プリ ドーマの調製
① 予め培養しておいたミ ェ口一マ細胞(X63- Ag 8.6.5.3) を MEM にて 3回洗浄した後、 5. OX 1 0 6 個 Zm£に調製 した。 ( i ) ④で調製した脾細胞 5.0 πι とミ エ口一マ細 胞 5.0m£を 4 0 m£の遠沈管にとり、 遠心分離(1, 100rpm、 5分間) して上清を除去して細胞を集めた。 ペレツ トを よく解きほぐし、 予め 3 7 tに温めておいた 5 0 %ポ リ エチレングリ コ ール 1000溶液 0.5 m£を約 1 〜 2分間で徐 々に加えた。 次に 3 7 に保温しておいた MEM 1 0 m£を 約 2 分の速度でゆつ く りと加えて反応を停止させた, 遠心分雜 (l,100rpm、 5分間) して上清を除去した後、 1 0 %牛胎児血清を含む RPMI- 1640培地を加え、 ミ エ口 —マ細胞が 5. Ox 1 05 個 Zm£になるよう に調製し、 9 6穴マイ クロプレー トに 200WZwell分注した。 3 7 で 5 %炭酸ガスを含む炭酸ガス培養器中で 1 日培養し た後、 培地の半量を捨て HAT培地 ( 1 0 %牛胎児血清を 含む RPMI- 1640 培地にてヒポキサンチン 1. Ox 1 0— 4M、 ア ミ ノ プテ リ ン 4.0 X .1 0— 7M、 チ ミ ジン 1.6X 1 0一5 Mを加えたもの) 100 を添加する。 以後、 2 ~ 3日毎
に半量を HAT培地で交換した。 1 0〜 1 4 日後、 細胞の 増殖がみられたら、 培地の半量を HT培地(HAT培地からァ ミ ノプテ リ ンを除いたもの) で交換し、 2 日後 HT培地で 半量交換した後は、 2 ~ 3 日毎に 1 0 %牛胎児血清を含 む RPMI - 1640 培地で交換した。 約 2週間後、 BL I SA 法及 び間接赤血球凝集反応 (セロディ ア— 富士レビォ ㈱製を使用) により抗 M. p 抗体産生ハイ プリ ドーマをス ク リ ーニ ングした。 その結果、 融合細胞は 100%のゥェ ルに認められ、 そのうち抗体産生が認められたゥエルは 6. 8%であったが、 培養経過後も再現性の認められたも のは 3. 7 %であった。
抗体産生の認められたハイ プリ ドーマは限界希釈法に より、 クローニングを行った。 即ち、 ハイ プリ ドーマを
6. 0 個 Z m£に調製し、 正常 BALBZ c系マウスの胸腺細胞 を 1 0 7 個 Z に調製した液を 1 : 1 に混合して、 9 6 穴マイ クロプレー トに 200 ずつゥエルに分注した。
3 7 tで 5 %炭酸ガスを含む炭酸ガス培蹇器中で培養し、 約 2〜 3週後に培養上清中の抗体産生を前記の方法にて 検討した。 その結果抗体産生の良好なハイ プリ ドーマに ついては再度クロ一ニングを繰り返した。 2回ク ロー二 ングをして得られたハイ プリ ドーマは、 培養上清中の抗 体を得ること及び長期の培養でも安 に産生することを 確認する目的で、 9 6穴マイ クロプレー トから 2 4穴マ ルチプレー ト に移しかえ、 更に 5 0 m£組織培養フ ラ スコ に移しかえた。 その結果、 抗体産生は長期の継代にても 安定に産生された。
以上の如く して、 ハイ ブリ ド一マ C2 - G3、 G1-B8 及び G1-B6 を得た。
実施例 1 本モノ ク σ—ナル抗体の精製
参考例で得られたハイ プリ ドーマ、 G1 - Β6 を GIT 培地 (曰 水製薬㈱製) を用いて、 3 7 tで 5 %炭酸ガスを舍む炭酸ガ ス培養器中で培養を行い、 .4〜 5 日目に培養上清を採取した, 得られた培養上清(1, 500m を PH8 に調整後、 遠心分雜 (10, OOOrpm. 2 0分間) しメ ンブラ ンフィ ルタ ーで濾過した, 濾液を限外濾過により 5倍に濃縮した。 この濃縮液に等量の PH 7 に調整した飽和硫安溶液(SAS) を加え ( 5 0 %飽和) 、 冷所にて一夜放置後、 遠心分雜(10, ΟΟΟΓΡΠΚ 2 0分間) によ り沈澱を集めた。 この沈澱物を 0. 5 Μ炭酸塩緩衝液(ΡΗ9. 5 ) 200 m£に溶解し、 これに 100 m£の SAS を加え ( 3 3 %飽和) . 冷所に静置後-、 生じた沈澱を遠心分錐(10, ΟΟΟΓΡΠΚ 2 0分 間) により集めた。 この沈澱物を 1 0 rn^の 0.05Μリ ン酸塩緩 衝液 (PH7.2)にて洗浄し、 遠心分雜(ΙΟ, ΟΟΟΓΡΠ 2 0分間) により.沈澱を集めた。 この沈澱物を 0.5Μ炭酸塩緩衝液 (ΡΗ 9.5) 8 m£に懸濁し、 0.5M炭酸塩緩衝液(PH9.5)で一夜透析し た。 ごく僅かに残った不溶物を遠心分雜(10, ΟΟΟΓΡΠΚ 2 0分 間) で除いた後、 0.5Μ炭酸塩緩衝液 (ΡΗ9.5)で充塡したセ フ ア タ リ ル S- 300 HR (フ ァルマシァ社製) のカ ラム (直径 26 mm、 長さ 1, 000mm)を用いてゲル濾過法によって分画した。 活 性画分を集め、 限外濾過により濃縮し精製抗体を得た (収量 35.6mg) 。 この精製抗体は電気泳動的に均一であった。
比較例 1 本モノ ク ローナル抗体の精製 (特開昭 63-184064
号の方法)
実施例 1と同様のハイ ブリ ドーマ培養上清 (l,500m に 等量の PH 7 に調整した飽和硫安溶液 (SAS)を加え、 冷所にて
—夜静置後、 遠心分雔(10, ΟΟΟΓΡΠΚ 20分間) により沈澱を集 めた。 この沈澱物を 0.05M ト リス緩衝食塩液( PH8. 6 ) 250 m£に溶解し、 一夜透析した。 不溶物を遠心分雔(10, 000rpm、
20分間) で除いた後、 0.05M ト リ ス緩衝食塩液( ΡΗ8· 6 ) で 充塡したプロティ ン Α—セフ ァ ロ ース 4 Β (フ ア ルマ シア社 製) のカ ラ ム (直径 2 6 mm. 長さ 400mni)を用いたァフ ィ ニテ ィ ーク ロマ ト グラ フ ィ ーによって分画し、 活性画夯を集め、 限外濾過により'濃縮し精製抗体を得た (収量 1.3mg)。
実施例 2
実施例 1に示した培養上清を限外瀘過法により種々の濃度 に濃縮し、 これに 2分の 1量または等量の SAS を加え ( 3 3 %飽和または 5 0 %飽和) 、 生じた沈澱物中の抗体回収率を 比較した。 結果を表一 1.に示した。
硫安沈澱によるハイ ブリ ドーマ培養上清からの抗体 回収率の比較
培養上清濃縮率 回収率 (%) 未濃 ¾ ( 3 3 %飽和) 1 0 未為 ( 5 0 %飽和) . 1 7 2 濃 f6 ( 5 0 %飽和) 2 5 5倍濃縮 ( 3 3 %飽和) 3 3 5倍濃縮 ( 5 0 %飽和) 8 7 1 0倍濃縮 ( 3 3 %飽和) 5 0 1 0倍濃縮 ( 5 0 %飽和) 8 3 実施例 3
実施例 1 に示した本モノ ク ロ ーナル抗体の精製過程で、 培 養上清から得られた 3 3 %飽和硫安沈澱物を中性緩衝液で洗 浄することによる精製効果を検討した。
5 0 %飽和硫安沈澱物を PH 9. 5炭酸塩緩衝液に溶解した液 を 2等分し、 それぞれに SAS 2分の 1量を加え、 3 3 %飽和 硫安沈澱物を得た。 一方はこれをそのまま P H 9. 5炭酸塩緩衝 液に溶解し(1) 、 もう一方は PH 7. 2 リ ン酸塩緩衝液で洗淨し (2) 、 その後 PH 9. 5炭酸塩緩衝液に溶解した(3) 。 それぞれ の抗体比活牲と回収率を比較した。 結果を表一 2 に示した。 表一 2 3 3 %飽和硫安沈澱物を中性緩衝液で洗浄すること による精製効果
精製段階 比活性 * 回収率 ^)
(1) 3 3 %飽和硫安沈澱物 630 100
(2) PH 7. 2 リ ン酸塩緩衝液洗浄液 350 12
(3) PH 9. 5炭酸塩緩衝液溶解液 820 88
* 活性単位 Zタ ンパク質量 (mg)
また、 中性緩衝液で洗浄した硫安分画(3) と、 洗浄しない 硫安分画(1) をそれぞれゲル攄過法で精製したときの分雜パ ター ンをそれぞれ図一 1及び図一 2 に示した。 図一 1及び図 — 2中、 PHA 価はセロディ 了一 MYC0— Π (富士レビォ㈱製) を用いた凝集活性を示す。 中性緩衝液で洗浄した硫安分画を 用いた方が抗体がきれいに分雜していた。
実施例 4 蛍光標識本モノ ク ロ ーナル抗体の作製
実施例 1 で得た精製抗体 ( 5 mg) にモル比で 4倍量の FITC (Fluorescein i soth iocyanate)をカロえ、 0. 5 M炭酸塩緩衝液 (pH9. 5 ) 中で 4 :、 時間反応した。 反応終了後、 遠心分 雜(10,000rpm、 10分間) により不溶物を除き、 0.01M炭酸塩 緩衝液 (PHS". 5 ) 、 150mM 塩化ナ ト リ ゥムで充塡したセ フ 了 デッ ク ス G-25* (フ ア ルマ シア社製) のカ ラ ム (直径 10,、 長 さ 400mm)を用いてゲル攄過法により未反応の FI を除き、 精 製蛍光標識本モノ ク ロ ーナル抗体を得た (収量 4. 5 mg〉 a 抗 体 1分子当りの FITC結合比 ( F Z P比) は 1. 1 であった。 ま た FITCはそのほとんどが抗体分子中の H鎖に結合しているこ とが SDS—電気泳動によって確認された。
実施例 5 ペルォキシダーゼ標識本モノ クロ一ナル抗体の作 製
西洋ヮサビ . ペルォキシダーゼ水溶液 ( 4 mg/m£) に、 4 mgの過ヨウ素酸ナ ト リ ウムを加え室温で 1 (3分間反応した。 反応絡了後、 I mM酢酸塩緩衝液 (PH4.0)に対し、 4 で一晩 透析した。 得られたアルデヒ ド · ペルォキシダーゼ溶液を、 0.2M炭酸塩緩衝液 (PH9.5)により PH9.3 に修正後、 直ちに、 実施例 1で得た精製抗体 5 mg (0.01M炭酸塩緩衝液 PH9.5 に
対し、 4でで一晩透析したもの) を加えた。 室温で 2時間反 応した後、 水素化ホゥ素ナ ト リ ウム 0.4 mgを加え、 4 t:で 2 時間反応後、 遠心分雜(10, 000rpm、 1 0分間) により不溶物 を除いた。 0.01M炭酸塩緩衝液 (PH9.5) · 150mM 塩化ナ ト リ ゥムで充塡したウルト ロゲル ACA- 44(LKB社製) のカ ラム (直 怪 16 、 長さ 700mm)を用いて、 ゲル濾過法により、 ペルォキ シダーゼと抗体の高分子重合体、 未反応のペルォキシダーゼ 及び抗体を除き、 精製ペルォキシダ一ゼ標識本モノ ク ローナ ル抗体を得た (収量 4.5mg) 。
実施例 6 ビォチン標識本モノ ク 口ーナル抗体の作製
Ν—ハイ ド αキシ ' スク シンィ ミ ドビォチン (フナコ シ薬 品社製) 1 nigを 5 0〜100 のジメ チルホルムァ ミ ドに溶解 し、 実施例 1で得た精製抗体 5 ( l mgZ に調整後、 0. 1 M炭酸水素ナ ト リ ゥムに対し、 4 tで一晩透析したもの) を 加え、 室温で 4 時間反応 した。 反応終了後、 遠心分離 (10, OOOrpm. 1 0分間〉 により不溶物を除去後、 0.01M炭酸 塩緩衝液 (pH9.5) · 0.15M塩化ナ ト リ ゥムで充塡したウル ト 口ゲル ACA- 44(LKB社製) のカ ラム (直径 16關、 長さ 400關)を 用いて、 ゲル濾過法により、 未反応の N—ハイ ドロキシ ' ス ク シンィ ミ ドビォチンを除き、 精製ビォチン標識本モノ ク 口 ーナル抗体を得た (収量 4. lmg) 。
実施例 Ί 蛍光標識抗体の熱安定性に対する PHの影響
当り、 8 0 の実施例 4で得られた FITC標識本モノ ク πーナル抗体と、 2 0 mgの BSA 、 及び 8.5 mgの塩化ナ ト リ ウ ムを含む溶液を種々の pHに調整した。 これらの溶液を 5 0 t で 1 2時間又は 4 0 t で 1週間加熱し、 安定性を比較した。
結果を表一 3に示した。
表一 3 蛍光標識抗体溶液の熱安定性に対する PHの影響
(残存活性の%で示した)
PH 50 :、 12時間加熱 40 :、 1週間加熱
5.0 13% 46%
5.5 38% 78%
6.0 64% 82%
6.5 56% 83%
7.0 7% 71%
7.5 7% 74%
8.0 46% 64%
8.5 28% 63%
9.0 13% 50%
9.5 0% 29% 実施例 8 蛍 ·光標識抗体溶液の熱安定性に対する BSA の影響 PH6.5 の溶液中、 I mf当り、 80 の実施例 4で得た FITC標 識本モノ ク ロ ーナル抗体と、 1.0mg〜50mgの BSA 、 及び 8.5 mgの塩化ナ ト リ ゥムを含む溶液を各々調製した。 これらの溶 液を 50でで 12時間又は 40tで 1週間加熱し、 安定性を BSA を 含まない溶液と比較した。 結果を表一 4に示した。 その結果 本モノ ク ロ ーナル抗体は 1.0 〜201¾/^の85 を含む溶液 中で安定であり、 2.0mg~5. OmgZ の BSAを含む溶液中で特 に安定であった (すなわち、 本モノ ク ローナル抗体に対して
12.5~250重量倍の BSAで安定、 25〜62.5重量倍め BSAで特 に安定) 。
表一 4 蛍光標識抗体溶液の熱安定性に射する BSAの影響
(残存活性の%で示した)
BSA 含量 50t;、 12時.間加熱 40 、 1週間加熱
(mg/raf)
0 50% 74%·
1 67% 99%
2 77% 100%
5 86% 99%
10 73% 97%
20 66% 86%
50 53% 73% 実施例.9 蛍光標識抗体凍結乾燥品の熱安定性に対する BSA
の影響
PH6.5 の溶液中、 l m£当り、 80 の実施例 4で得た FITC標 識本モノ ク n—ナル抗体と、 5.0 mg〜50mgの BSA 、 及び 8, 5 mgの塩化ナ ト リ ウムを含む溶液を各々調製し、 これらの溶液 を 0.5 m£ずつ褐色のバイ アル瓶に分注し、 凍結乾燥後、 窒素 ガス置換を行った ( 1 バイ アル当り、 40 の FITC標識本モノ クローナル抗体と、 2.5mg〜25mgの BSA 、 及び 4.25mgの塩化 ナ ト リ ウムを含む) 。 これらのバイ アル瓶を、 50でで 1週間 加熱し、 安定性を BSA を含まないバイ アル瓶と比較した。 結
果を表一 5 に示した。
その結果、 本モノ ク ロ ーナル抗体は 2.5nig〜25ingZバイ アル の BSA を含むバイ アル中で安定であり、 5. Gmg:〜 25mgZバイ 了 ルの BSA を含む溶液中で特に安定であった (すなわち、 本モノ クローナル抗体に対して 62.5〜625 重量倍の BSA で安定、 125 〜625 重量倍の BSAで特に安定) 。
表一 5 蛍光標識抗体凍結乾燥品の熱安定性に対する BSA
の影響
(残存活性の%で示した) '
BSA 含量 50 :、 1週間加熱
(mg/バイ 了ル)
0 3%
2.5 35%
5.0 61%
10 88%
25 78% 実施例 1 0 蛍光標識本モノ クロ一ナル抗体によるマイ コプ ラズマ · ニュ ーモニエ診断薬
① 実施例 4で得た FITC標識本モノ ク ロ ーナル抗体 8 mg、
BSA 500 mg、 塩化ナ ト リ ウム 850 mg、 及び了ジ化ナ ト リ ゥ ム 50mgを 50mMリ ン酸塩緩衝液 (pH7.0) 100m£に溶解して褐 色ガラ ス瓶に 1 m£ずつ分注した。
② 実施例 4で得た FITC標識本モノ ク π—ナル抗体 2 mg、
BSA 500 mg、 塩化ナ ト リ ウム 850 mg、 及びァジ化ナ ト リ ゥ ム 50m を 50mMリ ン酸塩緩衝液 (PH8.0)100 ra£に溶解して褐 色ガラス瓶に 1 m£ずつ分注した。
③ 実施例 4で得た FITC標識本モノ ク口ーナル抗体 8 mg、 BSA2, OOOmg. 塩化ナ ト リ ゥム 850 mg、 及びアジ化ナ ト リ ゥ ム 50mgを 50mMリ ン酸塩緩衝液 (ΡΗ8.0)100 m£に溶解して褐 色ガラス瓶に 0.5 ί ^ずつ分注し、 凍結乾燥後、 窒素ガス置 換- ¾r行った。
①、 ②、 ③の方法で製造した蛍光標識本モノ ク ロ ーナル抗 体によるマイ コプラズマ · ニュ一モニエ診断薬の安定性を表 一 6 に示す。
比較例① BSA 無添加 PH9.5 の緩衝液に抗体を 80 Zm£溶 解させた液。
比較例② pH9.5 の緩衝液に BSA 5 mg/rd, 抗体を 80 ¾ m£溶解させた液を褐色ガラス瓶に 0.5 ? ^ずつ分 注し、 凍結乾煶後、 窒素ガス置換を行った。 表一 6 マイ コプラズマ · 一ユーモニエ診断薬の安定性
(初期値を 1 0 0 とする) 保存条件 ① ② ③ 比較例① 比較例② 冷蔵庫中 1 力月 100 100 100 90 95
25 1 力月 100 98 98 15 40
40t: 1 力月 90 95 98 0 0 産業上の利用可能性
本発明によりマイ コプラズマ · ニュ一モニエに優れた特異 性を持つ抗マイ コプラズマ • 二ュ一モニエモノ ク ロ一ナル抗
体を、 安価、 簡便、 髙純度、 髙収率で大量に得られるように なった。 またこの抗マイ コプラズマ · ニューモニエモノ クロ ーナル抗体又はその標識体の安定性を著しく高めることがで き、 診断薬として極めて有用となった。