明 細 書 ずり応力応答性 D N A 発明の分野
本発明は、 血管内皮細胞においてずリ応力依存的に発現が上昇する m R N Aに注目し、 サブトラクシヨン法を用いて取得した新規 D N Aおよ び該 D N Aがコ一ドする蛋白質に関する。また、該蛋白質に対する抗体、 該蛋白質および該 D N Aの検出方法、 ならびに動脈硬化を原因とする 種々の血管病、 例えば心不全、 P T C A (経皮的経管的冠動脈形成術) 後の再狭窄、 高血圧などの疾患の診断および治療、 およびそのような治 療または診断のための薬剤のスクリ一ニング法に関する。 発明の背景
血管の内面を一層に覆う血管内皮細胞は、 従来、 血管内腔を流れる血 液と組織とを隔てる単なる内張りと考えられてきた。 しかし、 近年の血 管内皮に関する研究が進展した結果、 内皮には生体にとって非常に重要 な多彩な機能が備わつていることがわかってきた。 それらの機能とは例 えば、 血液と組織間の物質透過性の調節、 血管の緊張度の調節、 抗血栓 活性の維持、 平滑筋増殖制御、 組織修復、 炎症反応、 血管のリモデリン グなどである。 血流が血管壁に与える物理力のことをずリ応力と呼び、 血流速度と血液の粘性、 および血管の径ゃ形態によって規定される。 ず リ応力は血管壁の内面を覆っている内皮に働き、 血管内皮細胞を血流の 方向に歪ませる。 この物理的刺激が、 ホルモン、 サイ ト力インなどの化 学的刺激と同様、 血管内皮細胞の形態や、 上述したような様々な機能の 調節に深く関与していることが、 ここ約 1 0年の研究で明らかになって きた 〔細胞工学、 1 6、 9 5 0 ( 1 9 9 7 ) 〕 。
粥状動脈硬化症は日本を含む先進工業国において、 成人死因の主要な
原因の一つである。 高コレステロール血症、 高ホモシスティン血症、 糖 尿病などの原因で起こる血管の機能不全は粥状動脈硬化の発症ならび病 態の悪化 と深 く 関係 している こ と が知 られている 〔 Molecular Cardiovascular Medicine, 49-61 (1995)〕 。 一方、 動脈硬化巣は血管全 体に均一に分布するのではなく、 例えば血管の分岐部の曲がりの外側な ど特定の部位に局在することが知られている。 このような局所性の発症 は、 血中コレステロールを遺伝的に増加させた実験動物でも観察される ことから、 血管内皮へのコレステロールの取り込みが血管内皮細胞の局 所的な変化ならびにコレステロールの具体的な取り込みの 2段階で起こ ると考えられている 〔Arterioscler. Thromb. , 14, 133-140 (1994)〕。 このような局所的な発症の原因はほとんど明らかにされていない。 しか し、 初期病変がずリ応力の強さや方向が非定常となっている場所即ち、 ずリ応力が低く、 かつ流れの剥離や停滞あるいは渦などの乱流が起きや すい場所で多発することから、 ずり応力などの血行力学的応力が粥状動 脈硬化症の発症に深く関係すると考えられている。 現在、 ずり応力がど のような分子機構で動脈硬化を局所的に惹起させるかは明らかではない。 しかし、 現在までに試験管内で培養した血管内皮細胞に機械的にずリ応 力を与える こ とで変動する遺伝子が探索され、 ずり応力が A P (activator protein)— 1、 N F (nuclear factor) - κΒなど種々の転写因 子を活性化することにより、 それらの転写因子の制御下にある遺伝子の 発現が変化することが見い出されている。 現在までにずり応力刺激に応 答 し て 発現が変動す る 遺伝子の コ ー ド する 蛋 白質 と し て 、 PDGF (pi ate let-derived growth factor) 、 TGF(transf orming growth factor) - βなどの増殖因子、 VCAM(vascular eel 1 adhesion molecule)- 1、 ICAM(intercel lular adhesion molecule)- 1 な ど の 接 着 因 子 、 ET(endothel in)-l な ど の 緊 張 度 調 節 因 子 、 t-PA(tissue-type plasminogen activator) な どの血液栓溶因子、 N0S(ni trie oxide synthase) 3, C0X cyclooxygenase)2、 S0D(superoxide ai smutase)などの
酵素などが報告されている [Molecular Medicine Today, 5, 40 (1999)〕 。 このように、 試験管内の再構成系において、 ずり応力で応答 する遺伝子には、 少なく とも血管内の低ずり応力部位でずり応力の変化 に伴い発現してくると考えられる動脈硬化誘導因子、 ならびに血管内の 構成的にずり応力の高い場所で動脈硬化の発症を抑制している分子の大 きく二つの特性を持った分子が含まれると考えられる。 しかし、 ずリ応 力で発現が変動すると推定された遺伝子のなかで、 具体的な遺伝子が同 定されたものは一部にしかすぎない。 動脈硬化の成因を理解し、 予防法 ならびに治療法を開発するにはずり応力で応答する未知の遺伝子を明ら かにすることが必要である。 近年、 デフアレンシャルディスプレー法な どを利用して、 ずり応力で変動する未知の遺伝子の探索が行われたが、 数倍程度の変動では遺伝子の取得が難しいこと、 偽陽性のクローンの割 合が多い等の問題点がある [Nucleic Acids Res., 23, 4520-4523 (1995)〕。 そのためデフアレンシャルディスプレー法により明らかにされたずリ応 力で変動する遺伝子の数は多くなかった 〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 93, 10417-10422 (1996); Pro Natl. Acad. Sci. USA, 94, 9314-9319
(1997); Biochem. Biophys. Res. Comm. , 225, 347-351 (1996); Biochem. Biophys. Res. Comm. , 246, 881-887 (1998); US patent 5,834,248,
(1998) ; US patent 5, 849, 578, (1998); US patent 5,882, 925, (1999)〕 。
以上のように、 血管内皮細胞に負荷されるずリ応力の変化が粥状動脈 硬化の局所性発症に関与することが認知されている一方で、 その分子機 構はほとんどわかっていないのが実状である。 しかしながら、 ずり応力 は vivoにおいて内皮細胞のターンオーバ一を減少させる、 即ち内皮 の細胞死を抑制する方向に働 く こ とが古 く から報告されている [Atherosclerosis, 17, 401-417, (1973)、 Circ. Res. , 69, 1557-1565, (1991)〕 。 また、 in vitroにおいて、 TN F— α剌激、 過酸化水素刺激、 増殖因子枯渴等によリ誘導された内皮細胞のアポトーシスが、 ずり応力 負荷によリ顕著に抑制されることを示す多くの報告がある〔J. Exp. Med.,
185, 601-607, (1997)、 FEBS Lett. , 399, 71-74, (1997)、 Arterioscler. Thromb. Vas. Biol. , Γ7, 3588-3592, (1997)、 Biochem. Biophys. Res. Commun. , 231, 586-590, (1997)〕 。 即ち、 ずり応力の低い動脈の分岐部、 湾曲部においては、 アポトーシスが誘導される方向に内皮細胞の形質が 変化し、 このことが動脈硬化初期病変の局所性を規定する一因であると 考えられている。 しかしながら現在、 内皮細胞のアポトーシスがずリ応 力負荷によリ抑制される分子機構、 即ちシグナル伝達機構に関与する遺 伝子についてはほとんどわかっていない。
血管内皮細胞がずリ応力に応答する分子メ力二ズムを理解することは, 動脈硬化を原因とする種々の血管病の発症機構ならびに治療のタ一ゲッ トを知ることに繋がる。 そのシグナル伝達機構を知るためには、 血管内 皮細胞においてずリ応力刺激依存的に発現が変動するような遺伝子群を 取得することが必要である。
また、 血管内皮細胞においてずリ応力刺激によリアポトーシスが抑制 される分子メカニズムを理解することは、 動脈硬化初期病変の局所的形 成機構を明らかにし、 動脈硬化を原因とする種々の血管病の治療薬を見 出すことに繋がる。 その分子メカニズムを知るためには、 血管内皮細胞 においてずリ応力刺激依存的に発現が上昇し、 アポトーシス抑制活性を 有する遺伝子を取得することが必要である。 発明の概要
本発明者らは上記問題点を解決すベく鋭意研究し以下の結果を得た。 即ち、 ずり応力を負荷した培養血管内皮細胞由来の mRN Aを錡型とし て作製した c DN Aライブラリ一を、 ずり応力を負荷しない内皮細胞よ リ抽出した mRN Aで差し引く ことにより、 ずり応力負荷条件下で発現 が上昇する遺伝子が濃縮されたサブトラクションライブラリーを構築し た。 該サブトラクシヨンライブラリ一は、 発現量の低い遺伝子が均一化 する現象ならび揷入断片のない空のベクターが増加することから、 新た
にリバースサブトラクシヨン法を開発し、 サブトラクシヨンライブラリ 一からずリ応力で変動する遺伝子を濃縮した第 2世代のサブトラクショ ンライブラリ一を構築した。 該第 2世代のサブトラクシヨンライブラリ 一中に存在するクローンについてランダムにノ一ザンハイブリダイゼ一 ションを行い、 ずり応力負荷により発現が上昇するクローンを多数取得 した。 該クローンの中にはすでにずり応力で変動することが知られてい る遺伝子に加えて、 動脈硬化の調節に働く と推定される遺伝子、 動脈硬 化との関係が今まで知られていなかった遺伝子、 および新規遺伝子を見 い出した。 さらに該遺伝子がコ一ドするペプチドを見出すことにより、 本発明を完成させるに至った。
即ち、 本発明は以下の ( 1 ) 〜 ( 7 6 ) を提供するものである。
( 1 ) 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列から選 ばれる塩基配列を有する D N A。
( 2 ) 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列を有する D N A とスト リンジェントな条件下でハイブリダィズするずり応力応答性 D N A。
( 3 ) 配列番号 1 4 7で表される塩基配列を有する DN Aとスト リ ンジ ェントな条件下でハイプリダイズしかつ該 DN Aと 9 0 %以上の相同性 を有するずり応力応答性 D N A。
( 4 ) 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 9、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表わされる塩基配列から選ばれる塩基配列 中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する DNAまたは該 D N Aと 相補的な配列を有する DN A。
( 5 ) ( 1 ) 〜 (4) のいずれかに記載の DN Aを用いてずり応力応答 性遺伝子の m RN Aを検出する方法。
( 6 ) ( 1 ) 〜 (4) のいずれかに記載の DN Aを含有する、 動脈硬化
を原因とする血管病の診断薬。
( 7 ) ( 1;) 〜 (4 ) のいずれかに記載の DN Aを用いて動脈硬化の原 因遺伝子を検出する方法。
( 8 ) ( 1 ) 〜 (4) のいずれかに記載の DNAを用いてずり応力応答 性遺伝子の転写もしくは翻訳を調節する薬剤をスクリ一ニングする方法
( 9 ) ( 1 ) 〜 ( 4 ) のいずれかに記載の DN Aを用いて動脈硬化を原 因とする血管病の治療薬をスクリ一二ングする方法。
( 1 0 ) ( 1 ) 〜 ( 4 ) のいずれかに記載の D N Aを含有する、 動脈硬 化を原因とする血管病の治療薬。
( 1 1 ) ( 1 ) 〜 (4 ) のいずれかに記載の DN Aを含む組換えウィル スベクタ一。
( 1 2 ) ( 1;) 〜 (4) のいずれかに記載の DN Aのセンス鎖と相同な 配列からなる R N Aを含む組換えウィルスベクタ一。
( 1 3 ) 配列番号 1 1 1、 1 1 3、 1 1 5、 1 1 6、 1 1 7、 1 1 9、 1 2 1、 1 2 3、 1 2 5、 1 2 7、 1 2 9、 1 3 0、 1 3 1、 1 3 2、 1 3 3、 1 34、 1 3 5、 1 3 7、 1 3 9および 1 4 1で表される塩基 配列から選ばれる塩基配列を有する DNA。
( 1 4 ) ( 1 3 ) に記載の D N Aとストリンジェントな条件下でハィブ リダイズするずり応力応答性 DNA。
( 1 5 ) 配列番号 1 1 1、 1 1 3、 1 1 5、 1 1 6、 1 1 7、 1 1 9、 1 2 1、 1 2 3、 1 2 5、 1 2 7、 1 2 9、 1 3 0、 1 3 1、 1 3 2、 1 3 3、 1 34、 1 3 5、 1 3 7、 1 3 9および 1 4 1で表わされる塩 基配列から選ばれる塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有 する DNAまたは該 DNAと相補的な配列を有する DNA。
( 1 6 ) ( 1 3 ) 〜 ( 1 5 ) のいずれかに記載の DN Aを含有する、 動 脈硬化を原因とする血管病の診断薬。
( 1 7 ) ( 1 3 ) 〜 (: 1 5 ) のいずれかに記載の DN Aを用いる、 動脈 硬化の原因遺伝子を検出する方法。
( 1 8 ) ( 1 3 ) 〜 ( 1 5 ) のいずれかに記載の D N Aを用いてずリ応 力応答性遺伝子の転写もしくは翻訳を調節する薬剤をスクリ一二ングす る方法。
( 1 9 ) ( 1 3 ) 〜 ( 1 5 ) のいずれかに記載の DN Aを用いて動脈硬 化を原因とする血管病の治療薬をスクリ一ニングする方法。
( 2 0 ) 配列番号 1、 3 5 , 7 , 9 1 1 1 3、 1 5、 1 7 1 9、
2 1、 2 3 2 5、 2 7 2 9 , 3 1 3 3 3 5、 3 7、 3 9 1、
4 3、 4 5 4 7、 4 9 5 1 , 5 3 5 5 5 7、 5 9、 6 1 6 3、
6 5、 6 7 6 9、 7 1 7 3 , 7 5 7 7 7 9、 8 1、 8 3 8 5、
8 7、 8 9 9 1、 9 3 9 5, 9 7 9 9 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DN Aを用いて、 ずり応力応答性遺伝子の mRN Aを検出する方法。
( 2 1 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DNA、 または配列番 号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する DNAを用いて、 配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aの内在 性の転写量を検出することによリ細胞のアポト一シス感受性を同定する 方法。
( 2 2 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aまたは配列番号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N A、 あるいはこれらの各 D N Aの塩基配列に相補的な塩基配列を有す るアンチセンス DNAを用いて、 配列番号 7で表される塩基配列を有す る DN Aの内在性の転写もしくは翻訳を調節することにより細胞のアポ トーシスを抑制または促進する方法。
( 2 3 ) 配列番号 1、 3、 5、 7、 9、 1 1 1 3 1 5 1 7 1 9、 2 1、 2 3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 3 3 5 3 7 3 9 4 1、 4 3、 4 5、 4 7、 4 9、 5 1、 5 3、 5 5 5 7 5 9 6 1 6 3、 6 5、 6 7、 6 9、 7 1、 7 3、 7 5、 7 7 7 9 8 1 8 3 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3、 9 5、 9 7、 9 9 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DNAを含有する、 動脈硬化を原因とする血管病の診断薬。
( 24 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DNA、 または配列番 号 7で表される塩基配列中の連続した 5 ~ 6 0塩基と同じ配列を有する DN Aを含有する、 細胞のアポトーシス感受性を同定する薬剤。
( 2 5 ) 配列番号 1、 3、 5、 7、 9、 1 1、 1 3、 1 5、 1 7 1 9、 2 1、 2 3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 3、 3 5、 3 7、 3 9 1、
4 3、 4 5、 4 7、 4 9 5 1、 5 3、 5 5 5 7、 5 9、 6 1 6 3、 6 5、 6 7、 6 9、 7 1 7 3、 7 5、 7 7 7 9、 8 1、 8 3 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3 9 5、 9 7、 9 9 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DN Aを用いて、 ずり応力応答性遺伝子の転写もしくは翻訳を調節する 薬剤をスクリ一ニングする方法。
( 2 6 ) 配列番号 1、 3、 5、 7、 9、 1 1 1 3 1 5 1 7 1 9、 2 1、 2 3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 3 3 5 3 7 3 9 4 1、
4 3、 4 5、 4 7、 4 9 5 1、 5 3、 5 5 5 7 5 9 6 1 6 3、 6 5、 6 7、 6 9、 7 1 7 3、 7 5、 7 7 7 9 8 1 8 3 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3 9 5、 9 7、 9 9 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DNAを用いて、 動脈硬化を原因とする血管病の治療薬をスクリーニン グする方法。
( 2 7 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aの内在性の転写 もしくは翻訳を調節することにより細胞のアポトーシスを抑制または促 進する薬剤を、 配列番号 7で表される塩基配列を有する DNAまたは配 列番号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有 する D N Aを用いてスクリ一ニングする方法。
( 2 8 ) 配列番号 1、 3、 5、 7、 9、 1 1、 1 3、 1 5、 1 7、 1 9、 2 1、 2 3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 3、 3 5、 3 7、 3 9、 4 1、
4 3、 4 5、 4 7、 4 9、 5 1、 5 3、 5 5、 5 7、 5 9、 6 1、 6 3、 6 5、 6 7、 6 9、 7 1、 7 3、 7 5、 7 7、 7 9、 8 1、 8 3、 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3、 9 5、 9 7、 9 9、 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、 1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DNAを含有する、 動脈硬化を原因とする血管病の治療薬。
( 2 9 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aまたは配列番号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N A、 あるいはこれらの各 D N Aの塩基配列に相補的な塩基配列を有す るアンチセンス DNAを含有する、 細胞のアポト一シスを抑制または促 進する薬剤。
( 3 0 ) 配列番号 1、 3 5、 7、 9、 1 1 1 3、 1 5 1 7 1 9、
2 1、 2 3、 2 5、 2 7 2 9、 3 1、 3 3 3 5、 3 7 3 9 1、
4 3、 4 5、 4 7、 4 9 5 1、 5 3、 5 5 5 7、 5 9 6 1 6 3、
6 5、 6 7、 6 9、 7 1 7 3、 7 5、 7 7 7 9、 8 1 8 3 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3 9 5、 9 7、 9 9 1 0 1 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する D N Aを含む組換えウィルスベクタ一。
( 3 1 ) 配列番号 1、 3、 5、 7、 9、 1 1 1 3 1 5 1 7 1 9、 2 1、 2 3、 2 5、 2 7、 2 9、 3 1、 3 3 3 5 3 7 3 9 4 1、
4 3、 4 5、 4 7、 4 9 5 1、 5 3、 5 5 5 7 5 9 6 1 6 3、 6 5、 6 7、 6 9、 7 1 7 3、 7 5、 7 7 7 9 8 1 8 3 8 5、 8 7、 8 9、 9 1、 9 3 9 5、 9 7、 9 9 1 0 1、 1 0 3、 1 0 5、
1 0 7および 1 0 9で表される塩基配列から選ばれる塩基配列を有する DNAのセンス鎖と相同な配列からなる RN Aを含む組換えウィルスべ クタ一。
( 3 2 ) ( 3 0 ) または ( 3 1 ) に記載の組換えウィルスベクターを含 有する、 動脈硬化を原因とする血管病の治療薬。
( 3 3 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aを含む組換えゥ
ィルスべクタ一または配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aの センス鎖と相同な配列からなる RNAを含む組換えウィルスベクターを 用いて細胞のアポトーシスを抑制する方法。
( 3 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aを含む組換えゥ ィルスべクタ一または配列番号 7で表される塩基配列を有する DN Aの センス鎖と相同な配列からなる R N Aを含む組換えウィルスベクターを 用いて細胞のアポトーシスを抑制または促進する薬剤をスクリ一二ング する方法。
( 3 5 ) 配列番号 1 44、 1 4 6、 1 4 8、 1 5 0、 1 5 2、 1 54、 1 5 6、 1 5 8、 1 6 9、 1 7 1および 1 7 3で表されるアミノ酸配列 から選ばれるァミ ノ酸配列を有する蛋白質。
( 3 6 ) ( 3 5 ) に記載の蛋白質の有するアミ ノ酸配列とは 1以上のァ ミノ酸が欠失、 置換または付加したアミノ酸配列からなり、 かつ動脈硬 化病変の形成に関与する活性を有する蛋白質。
( 3 7 ) ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載の蛋白質をコードする DNA。
( 3 8 ) ( 1 ) 〜 (4) および ( 3 7 ) のいずれかに記載の D N Aをべ クターに組み込んで得られる組換え体 D NA。
( 3 9 ) ( 3 8 ) に記載の組換え体 DN Aを宿主細胞に導入して得られ る形質転換体。
( 40 ) ( 3 9 ) に記載の形質転換体を培地に培養し、 培養液中に ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載の蛋白質を生成蓄積させ、 該培養物から該蛋 白質を採取することを特徴とする蛋白質の製造方法。
(4 1 ) ( 3 9 ) に記載の形質転換体を培地に培養し、 該培養物を用い て動脈硬化を原因とする血管病の治療薬をスクリ一二ングする方法。
( 4 2 ) ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載の蛋白質を用いて、 動脈硬化を 原因とする血管病の治療薬をスクリ一二ングする方法。
( 4 3 ) ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載の蛋白質を生産する組換えウイ ノレスべクタ一。
(44) ( 4 3 ) に記載の組換えウィルスベクターを含有する、 動脈硬 化を原因とする血管病の治療薬。
( 4 5 ) ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載の蛋白質を認識する抗体。
( 4 6 ) ( 4 5 ) に記載の抗体を用いる ( 3 5 ) または ( 3 6 ) に記載 の蛋白質の免疫学的検出方法。
( 4 7 ) ( 4 5 ) に記載の抗体を用いて、 動脈硬化を原因とする血管病 の治療薬をスクリ一ニングする方法。
( 4 8 ) ( 4 5 ) に記載の抗体を用いて、 ずり応力応答性遺伝子の転写 もしくは翻訳を調節する薬剤をスクリーニングする方法。
( 4 9 ) ( 4 5 ) に記載の抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管 病の診断薬。
( 5 0 ) ( 4 5 ) に記載の抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管 病の治療薬。
( 5 1 ) (4 5 ) に記載の抗体と放射性同位元素、 蛋白質または低分子 の薬剤とを結合させた融合抗体を動脈硬化巣へ誘導する ドラッグデリバ リ一法。
( 5 2 ) 配列番号 1 1 2、 1 1 4、 1 1 8、 1 2 0、 1 2 2、 1 24、 1 2 6、 1 2 8、 1 3 6、 1 3 8、 1 40または 1 4 2で表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質を認識する抗体。
( 5 3 ) ( 5 2 ) に記載の抗体を用いて、 動脈硬化を原因とする血管病 の治療薬をスクリ一二ングする方法。
( 54 ) ( 5 2 ) に記載の抗体を用いて、 ずり応力応答性遺伝子の転写 もしくは翻訳を抑制する薬剤をスクリ一ニングする方法。
( 5 5 ) ( 5 2 ) に記載の抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管 病の診断薬。
( 5 6 ) ( 5 2 ) に記載の抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管 病の治療薬。
( 5 7 ) ( 5 2 ) に記載の抗体と放射性同位元素、 蛋白質または低分子
の薬剤とを結合させた融合抗体を動脈硬化巣へ誘導する ドラッグデリバ リ一法。
( 5 8 ) 配列番号 8で表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質と特異的に 結合し細胞のアポトーシスを抑制または促進する薬剤を、 配列番号 8で 表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質を用いてスクリ一二ングする方法,
( 5 9 ) 配列番号 7で表される塩基配列を有する DNA、 または配列番 号 8で表されるァミノ酸配列を有する蛋白質をコードする DNAをべク ターに組み込んで得られる組換え体 DN Aを、 宿主細胞に導入して得ら れる形質転換体を培地に培養し、 該培養物を用いて細胞のアポトーシス を抑制または促進する薬剤をスクリ一二ングする方法。
( 6 0 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 3 4、 3 6、 3 8、 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0、 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 64、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2、 74、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、 8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 94、 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、 1 0 6、 1 0 8および 1 1 0で表されるァミノ酸配列からなる群から選 ばれるアミノ酸配列を有する蛋白を生産する組換えウィルスベクタ一。
( 6 1 ) ( 6 0 ) に記載の組換えウィルスベクターを含有する、 動脈硬 化を原因とする血管病の治療薬。
( 6 2 ) 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を生産する 組換えウィルスベクターを用いて、細胞のアポトーシスを抑制する方法。
( 6 3 ) 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を生産する 組換えウィルスベクターを含有する、 細胞のアポトーシスを抑制する薬 剤。
( 6 4 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 3 4、 3 6、 3 8、 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0、 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 6 4、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2、 7 4、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、
8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 94、 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、 1 0 6、 1 0 8または 1 1 0で表されるァミノ酸配列を有する蛋白質を 認識する抗体を用いて、 動脈硬化を原因とする血管病の治療薬をスクリ 一二ングする方法。
( 6 5 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 34、 3 6、 3 8、 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 6 4、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2 7 4、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、 8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 94 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、 1 0 6、 1 0 8または 1 1 0で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を 認識する抗体を用いて、 ずリ応力応答性遺伝子の転写もしく は翻訳を抑 制または促進する薬剤をスクリ一二ングする方法。
( 6 6 ) 配列番号 8で表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質を認識する 抗体を用いて、 細胞のアポト一シスを調節する方法。
( 6 7 ) 配列番号 8で表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質を認識する 抗体を用いて、 細胞のアポトーシスを調節する薬剤をスクリ一二ングす る方法。
( 6 8 ) 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を認識する 抗体用いて、 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質の発現 量を検出することによリ細胞のアポトーシス感受性を同定する方法。
( 6 9 ) 細胞が血管内皮細胞である ( 2 1 ) 、 ( 2 2 ) 、 ( 2 7 ) 、 ( 3 3 ) 、 ( 34 ) 、 ( 5 8 ) 、 ( 5 9 ) 、 ( 6 2 ) 、 ( 6 6 ) 、 ( 6 7 ) 、 または ( 6 8 ) のいずれかに記載の方法。
( 7 0 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 3 4、 3 6、 3 8、 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0、 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 6 4、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2、 7 4、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、 8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 94、 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、
1 0 6、 1 0 8または 1 1 0で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を 認識する抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管病の診断薬。
( 7 1 ) 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を認識する 抗体を含有する、 細胞のアポトーシス感受性を同定する薬剤。
( 7 2 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 34、 3 6、 3 8、 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0、 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 6 4、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2、 7 4、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、 8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 9 4、 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、 1 0 6、 1 0 8または 1 1 0で表されるァミノ酸配列を有する蛋白質を 認識する抗体を含有する、 動脈硬化を原因とする血管病の治療薬。
( 7 3 ) 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を認識する 抗体を含有する、 細胞のアポトーシスを調節する薬剤。
( 7 4) ( 2 7 ) 、 ( 3 4 ) 、 ( 5 8 ) 、 ( 5 9 ) または ( 6 7 ) のい ずれかに記載の方法によリ得られる、 細胞のアポト一シスを抑制または 促進する薬剤。
( 7 5 ) 細胞が血管内皮細胞である ( 24) 、 ( 2 9 ) 、 ( 6 3 ) 、 ( 7 1 ) 、 ( 7 3 ) 、 または ( 7 4 ) のいずれかに記載の薬剤。
( 7 6 ) 配列番号 2、 4、 6、 8、 1 0、 1 2、 1 4、 1 6、 1 8、 2 0、 2 2、 24、 2 6、 2 8、 3 0、 3 2、 34、 3 6、 3 8、- 4 0、 4 2、 44、 4 6、 4 8、 5 0、 5 2、 54、 5 6、 5 8、 6 0、 6 2、 6 4、 6 6、 6 8、 7 0、 7 2、 7 4、 7 6、 7 8、 8 0、 8 2、 84、 8 6、 8 8、 9 0、 9 2、 9 4、 9 6、 9 8、 1 0 0、 1 0 2、 1 04、 1 0 6、 1 0 8または 1 1 0で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を 認識する抗体と放射性同位元素、 蛋白質または低分子の薬剤とを結合さ せた融合抗体を動脈硬化巣へ誘導する ドラッグデリバリ一法。
本明細書中で使用する 「調節する」 という用語は、 抑制または促進の いずれかの作用を意味する。 また 「薬剤」 とは、 蛋白質、 核酸を含む任
意の分子量のすべての物質を指す。
本発明の D N Aは動脈硬化に関連するずり応力応答性 D N Aであリ、 例えば、 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列から 選ばれる塩基配列を有する D N A、 および該 D N Aとストリ ンジェント な条件下でハイプリダイズし、 かつずリ応力の負荷に対して発現量が変 化する D N Aをあげることができる。
上記の配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列から 選ばれる塩基配列とスト リ ンジエンドな条件下でハイブリダィズする D N Aとは、 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列から 選ばれる塩基配列を有する DN Aをプローブとして、 コロニー ' ハイブ リダイゼーション法、 プラーク · ハイプリダイゼーション法あるいはサ ザンブロッ トハイプリダイゼーション法等を用いることにより得られる DNAを意味し、 具体的には、 コロニーあるいはプラーク由来の DNA を固定化したフィルターを用いて、 0. 7〜 1. 0Mの N a C l存在下、 6 5 °Cでハイブリダィゼ一シヨンを行った後、 0. 1倍〜 2倍濃度の S S C溶液( 1倍濃度の S S C溶液の組成は、 1 5 0 mM塩化ナト リ ウム、 1 5 mMクェン酸ナトリ ウムよりなる) を用い、 6 5 °C条件下でフィル ターを洗浄することにより同定できる D N Aをあげることができる。
ノヽィフリタイセ一ションは、 Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989) (以下、 モレキュラー ■ クローニング 第 2版と略記する) 、 Current Protocols in Molecular Biology, John Wi ley & Sons (1987-1997) (以下、 カレン ト . プロ トコ一ルズ 'イン .モレキュラー 'バイオロジーと略記する) 、 DNA Cloning 1: Core Techniques, A Practical Approach, Second Edition, Oxford University ( 1995)等に記載されている方法に準じて行うことが
できる。 ハイブリダィズ可能な DN Aとして具体的には、 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列から選ばれる塩基配列と少 なく とも 6 0 %以上の相同性を有する D NA、 好ましくは 8 0 %以上の 相同性を有する DNA、 更に好ましく は 9 0 %以上、最も好ましく は 9
5 %以上の相同性を有する DN Aをあげることができる。
更に、 本発明の DN Aと して、 本発明の D N Aの一部の配列を有する オリ ゴヌクレオチドおよびアンチセンス · オリ ゴヌクレオチドも含まれ る。 該オリ ゴヌクレオチドと して、 例えば、 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0お よび 1 7 2で表される塩基配列から選ばれる塩基配列中の連続した 5〜
6 0残基、 好ましくは 1 0〜 4 0残基の塩基配列と同じ配列を有するォ リ ゴヌクレオチドをあげることができ、 ァンチセンス · ォリ ゴヌクレオ チドとして、 例えば、 該オリ ゴヌクレオチドのアンチセンス · オリ ゴヌ クレオチドをあげることができる。
本発明の蛋白質として、 動脈硬化に関連する活性を有する蛋白質をあ げることができ、 具体的には、 配列番号 1 44、 1 4 6、 1 4 8、 1 5 0、 1 5 2、 1 54、 1 5 6、 1 5 8、 1 6 9、 1 7 1および 1 7 3で 表されるアミノ酸配列から選ばれるアミノ酸配列を有する蛋白質、 また は該蛋白質の有するアミノ酸配列とは 1以上のアミノ酸が欠失、 置換若 しくは付加したアミノ酸配列からなリ、 かつ動脈硬化病変の形成に関与 する活性を有する蛋白質をあげることができる。
配列番号 1 44、 1 4 6、 1 4 8、 1 5 0、 1 5 2、 1 54、 1 5 6、 1 5 8、 1 6 9、 1 7 1 および 1 7 3で表されるアミ ノ酸配列から選ば れるアミノ酸配列を有する蛋白質のアミノ酸配列とは 1以上のアミノ酸 が欠失、 置換若しくは付加したアミノ酸配列からなり、 かつ動脈硬化病 変の形成に関与する活性を有する蛋白質は、 モレキュラー . クローニン グ 第 2版、 カレント · プロ トコ一ルズ ' イン ' モレキュラー ' バイオ
ロジ一、 Nucleic Acids Research, 10, 6487 (1982)、 Pro Natl. Acad. Sci. , USA, 79, 6409(1982) 、 Gene, 34, 315 (1985) 、 Nucleic Acids Research, 13, 4431 (1985)、 Pro Natl. Acad. Sci USA, 82, 488 (1985) 等に記載の方法に準じて調製することができる。
また、 本発明者らは、 取得した血管内皮細胞においてずリ応力負荷に よリ発現上昇する多数の遺伝子の中から、 F a sを介したアポトーシス を抑制することが報告されている脳特異的な遺伝子、 L F G ( L i f e g u a r d ) (Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 22, 12673-12678, (1999)〕 と相同性を有する、 A 4 R S— 04 1 を見出した。 本発明者らは、 まず A 4 R S— 04 1の塩基配列の解析から、 A4 R S— 04 1は、 L F G と約 5 0 %の同一性を有するものの、 アミ ノ末端側の約 3分の 1 はほと んど相同性が見られず、全く別の遺伝子であることを見出した。さらに、 A 4 R S - 04 1が血管内皮細胞をはじめとする種々の組織で広く発現 しているのに対し、 L F Gは脳で高発現しているが血管内皮細胞での発 現が見られず、 組織での発現プロファイルが両者で大きく異なることを 見出した。 さらに、 A4 R S— 04 1 を安定に高発現する形質転換細胞 を作製することで、 A4 R S— 04 1が F a s を介したアポト一シスを 抑制することを見出し、 A 4 R S— 04 1がずリ応力による血管内皮細 胞のアポトーシスを抑制する鍵となる分子であることを突き止め、 本発 明を完成させるに至った。 図面の簡単な説明
図 1 は、 ずり応力刺激によリ発現上昇を示す遺伝子のノーザン解析の 結果である。 レーン 1〜 4 1 はそれぞれ、 A4 R S _ 0 1 6、 — 0 2 6、 - 04 0, 一 04 1、 一 0 6 3、 — 0 9 6、 一 1 1 6、 - 1 2 6 , — 1 3 1、 一 1 4 8、 — 1 54、 一 1 7 4、 一 1 7 5、 — 1 94、 — 1 9 7、 — 2 6 0、 — 2 7 1、 — 3 0 7、 一 3 5 5、 一 3 8 9、 — 3 9 1、 一 4 2 3、 - 4 3 1 , — 4 5 3、 - 4 9 2, 一 5 0 7、 一 5 1 4、 - 5 2 3 ,
一 5 4 4、 — 5 4 7、 - 5 5 7 , - 5 7 7 , 一 5 8 8、 — 6 0 2、 — 6 0 8、 一 6 1 2、 — 6 2 5、 — 6 6 6、 — 6 6 8、 - 6 7 4, - 6 8 2 についてのずり応力依存的発現上昇を示す。 それぞれのブロッ トにおい て、 左側のレーンにはずり応力を負荷していない (刺激時間 0時間) H U V E C由来の全 RNAを 4 g、右側のレーンにはずり応力を負荷した HUV E C由来の全 RNA (剌激時間 0.5、 1、 1.5、 2、 3、 4、 6、
10、 20時間の全 RN Aを等量ずつ混合したもの) を 4 泳動した。 図 2は、 ずり応力刺激により発現上昇を示す遺伝子のノーザン解析の 結果である。 レーン 4 2〜 8 3はそれぞれ、 A 4 R S— 7 5 1、 — 7 8 1、 — 7 8 4、 — 8 1 7、 — 8 1 8、 - 9 1 , - 9 2 9 , — 9 3 5、 — 9 3 8、 — 9 3 9、 — 9 4 5、 — 9 4 7、 - 9 4 8 , — 9 4 9、 - 0
1 1、 - 1 1 5、 一 1 4 3、 — 1 7 1、 — 1 9 3、 一 2 8 0、 - 4 0 2 ,
- 5 3 3 , — 6 0 4、 — 6 1 5、 一 6 1 9、 — 6 2 6、 — 6 7 6、 一 6 7 9、 — 7 3 7、 — 7 8 0、 — 8 2 6、 — 9 1 6、 — 9 3 3、 — 9 4 3、
- 0 0 2 , — 0 4 9、 - 2 3 0 , — 2 3 9、 — 2 4 2、 — 4 9 1、 - 5 7 8、 一 8 2 9についてのずり応力依存的発現上昇を示す。 それぞれの プロッ トにおいて、 左側のレーンにはずり応力を負荷していない (刺激 時間 0時間) H U V E C由来の全 R N Aを 4 g、 右側のレーンにはずリ 応力を負荷した H UV E C由来の全 RNA (剌激時間 0.5、 1、 1.5、 2、 3、 4、 6、 10、 20 時間の全 RNAを等量ずつ混合したもの) を 4 g 泳動した。
図 3は、 ずり応力刺激により発現する遺伝子の発現の経時的変化を示 すノ一ザンブロッティングによる解析結果である。 レーン 1〜 1 7はそ れぞれ A 4 R S— 0 1 6、 — 0 4 1、 — 0 6 3、 — 0 9 6、 — 1 1 6、 一 2 6 0、 — 2 7 1、 - 3 0 7 , — 3 8 9、 — 3 9 1、 — 6 0 2、 一 7 8 4、 — 1 1 5、 一 1 4 3、 - 1 9 3 , — 2 8 0、 — 4 0 2についての ずり応力依存的発現上昇を示す。 それぞれのブロッ トにおいて左から、 ずり応力負荷時間 0、 0.5、 1、 1.5、 2、 3、 4、 6、 10、 20時間の H
UVE C由来の全 RNAを 4 g泳動した。
図 4は、 ずり応力刺激によリ発現する遺伝子の発現の経時的変化を示 すノーザンブロッテイングによる解析結果である。 レーン 1 8〜 2 8は それぞれ A 4 R S— 6 04、 — 6 2 6、 一 9 1 6、 — 0 0 2、 — 04 9、 一 2 3 0、 一 2 3 9、 一 24 2、 - 4 9 1 , — 5 7 8、 一 8 2 9につい てのずり応力依存的発現上昇を示す。 それぞれのプロッ トにおいて左か ら、 ずり応力負荷時間 0、 0.5、 1、 1.5、 2、 3、 4、 6、 10、 20時間 の HUVE C由来の全 RNAを 4 zg泳動した。
図 5は、 動物細胞発現用プラスミ ド p AM o— 0 0 2の構築を示す。 図 6 Aおよび図 6 Bは、 A 4 R S _ 04 1のアポト一シス抑制活性を 示した図である。 図 6 Aは、 抗 F a sモノクロ一ナル抗体濃度を 1 0 0 n gZm 1 で固定した場合の経時変化、 図 6 Bは、 刺激時間を 3 6時間 で固定した場合の、 抗 F a sモノクローナル抗体濃度依存性を示してい る。 秦は、 A4 R S— 04 1、 酾は G F Pを導入した H e L a細胞を示 している。
図 7 Aおよび図 7 Bは A 4 R S— 04 1の発現分布を示した図である, 図 7 Aは、 ヒト正常組織における A 4 R S - 0 1の発現をノ一ザンブ ロッ トにより解析した結果を示した図である。 図 7 Bは、 ヒト血管内皮 細胞、 およびヒト脳における A4 R S _ 04 1、 L F Gの発現を R T— P C R法により解析した結果を示した図である。
図 8は、 A4 R S— 04 1 と L F Gのァミノ酸配列の相同性を示した 図である。 発明の詳細な説明
以下に本発明を詳細に説明する。 本発明の DN Aを調製するに際して 用いられる細胞としては、 ずり応力の負荷に対して応答性を示すもので あれば特に限定されないが、 接着系の細胞が好ましく、 例えば血管内皮 細胞があげられ、 特に好ましくはヒト血管内皮細胞が例示される。 さら
に好ましくは、 ヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUV E C) があげられ る。 この血管内皮細胞はヒ トさい帯よ り、 細胞、 ^、329(1988)または Human Cell、丄、 188( 1988)に記載の方法に従って容易に分離できる。 また、 分離済みの 2次培養細胞を入手し、 利用することも可能である。 血管内 皮細胞の継代数は血管内皮細胞としての性質を保持するものであれば良 く、 好ましくは 2 0継代以内のものがあげられる。
細胞の培養に用いる培養液は、 通常の公知の組成に従えばよく、 例え ば、 血管内皮細胞の場合には、 ゥシなどの動物の血清を 0〜 2 0 %添加 した細胞培養用培地を用いることが好ましく、 さらに好ましくは E— G M培地 ( 2 %ゥシ胎児血清含有、 倉敷紡績社製) あるいは M l 9 9培地 にゥシ胎児血清を 2 0 %添加したものが例示される。 細胞の増殖を良く するため(こ培養液中(こ ECGS(Endothel ial cell growth supplement)、 EGF(Epi dermal growth factor)、あるレヽは bas i c FGF(Fibroblast growth factor)等の細胞増殖因子を添加してもよい。培地にデキストラン等を添 加し、 培養液の粘性を上昇させることにより、 培養細胞に高いずり応力 を負荷することもできる。
ずり応力を負荷することができる培養装置と しては、 マイクロキヤリ ァ型 〔Am. J. Physiol. , 259, Η804 (1990) ] 、 回転円盤型 C Biorheology, 25, 461 (1988)〕 、 平行平板型 〔 Biotechnol., Bioeng., 27, 1021 (1985)〕 等が利用できる。
ずり応力負荷において、 血管内皮細胞の培養方法は特に限定されるも のではないが、 例えば、 以下に示す方法が例示される。 マイクロキヤリ ァに血管内皮細胞を接着させ、 スピナ一フラスコ内で培地に懸濁する。 培養温度は細胞が培養可能な温度であればいずれの温度でもよいが、 3 7 °Cが好ましい。 培養は、 5 %の二酸化炭素ガスを満たしたふ卵器内に て行なうことが好ましい。 取得する細胞数は特に限定されないが、 RN A抽出が可能な数であればよく、 通常の培養で取得できる程度の数が例 示され、 好ましく は 1 X 1 06個以上である。 培養時間は特定されるも
のではないが、 ずり応力を負荷していない培養時に比較して明らかに遺 伝子発現が変化している培養時間が好ましい。 特に細胞の生存状態が良 い培養時間が好ましく、 具体的には 4時間以上 24時間以内があげられ る。
ずり応力を負荷された血管内皮細胞からの全 RN Aの調製方法として は、 チォシアン酸グァニジン一 ト リ フルォロ酢酸セシウム法 [Methods in Enzymol. , J_54, 3(1987)〕 等をあげることができる。
全 R N Aからポリ ( A ) + R N Aを調製する方法としては、 オリ ゴ ( d T) 固定化セルロースカラム法 (モレキュラー ' クローニング 第 2版) 等をあげることができる。
更に、 ファースト · トラック · mRNA · アイソレーション · キッ ト (Fast Track mRNA Isolation Kit; Invitrogen社製) 、 クイック · プレ ップ · m R N A · ピユリ フィ ケ一シヨ ン ' キッ ト (Quick Prep mRNA Purification Ki t ; Amersham Pharmacia Biotech 社製) 等のキッ 卜を用 いて mRNAを調製することもできる。
以下に c DNAライブラリ一の作製方法について述べる。 c DNAラ イブラリー作製法としては、 モレキュラー · クローニング 第 2版や力 レント · プロ トコールズ ' イン ' モレキュラー ' バイォ口ジー、 D N A Cloning 1: Core Techniques, A Practical Approach, Second Edition, Oxford University Press (1995)等に記載された方法、 あるいは市販の キッ ト、 例えばスーパ一スクリ プト · プラスミ ド ' システム · フォー · c DNA ·シンセシス 'アンド ' プラスミ ド 'クローニング(Superscript Plasmid System for cDNA Synthesis and Plasmid Cloning; Li fe Technologies社製)ゃザップ— c D N A ·シンセシス 'キッ ト (ZAP-cDNA Synthesis Ki t ; Stratagene社製) を用いる方法などがあげられる。
c DNAライブラリ一を作製するためのクロ一ニングべクタ一として は、 大腸菌 K 1 2株中で自立複製できるものであれば、 ファージベクタ 一、 プラスミ ドベクタ一等いずれでも使用できる。 具体的には、 ZAP
Express 〔Stratagene社製、 Strategies, 5, 58 (1992)〕 、 pBluescr ipt 11 SK ( + ) [Nucleic Acids Res. , Γ7, 9494 (1989)) 、 λ zap 11 (Stratagene 社製) 、 λ gtlO, λ gtll [DNA Cloning, A Practical Approach, 丄, 49 (1985)〕 、 λ BlueMid (Clontech社製) 、 AExCell ( Amersham Pharmac i a Biotech社製) 、 pT7T318U (Amersham Pharmacia Biotech社製) 、 cD2 [Mol. Cell. Biol. , 3, 280 (1983)〕 、 pUC18 (Gene, 33, 103 (1985)〕 等をあげることができる。
c DN Aを組み込んだベクタ一を導入する大腸菌としては、 大腸菌に 属する微生物であればいずれでも用いることができる。 具体的には、 Escherichia col i XLl-Blue MRF' [Stratagene社製、 Strategies, 5. 81 (1992)〕、 Escherichia col i C600〔 Genetics, 39, 440 (1954)〕、 Escherichia col i Y1088[Science, 222, 778 (1983)〕、 Escherichia col i Y 1090 [Science, 222, 778 (1983)〕 、 Escherichia coli NM522 [J. Mol. Biol. , 166, 1 (1983)〕 、 Escherichia coli K802 (J. Mol. Biol. , 16, 118 (1966)〕 、 Escherichia coli JM105 [Gene, 38, 275 (1985)〕 等を用いることがで きる。
この c DNAライブラ リ一はずり応力を負荷した血管内皮細胞の特徴 を有していることから、 生体内血管のずり応力変動部位に起こる病変、 具体的には動脈硬化巣の形成等に関与する遺伝子のクロ一ニング、 該遺 伝子の発現をコントロールすることによる医薬品開発等に有用である。 また、 この c D N Aライブラリ一は他の種の細胞、 具体的にはずり応力 の負荷していない静置培養した血管内皮細胞由来の mRN Aを铸型とし て作製した c D N Aライブラリ一等とは、 その含有する遺伝子の種類や 含有量が異なるため、 その差を指標として前述の動脈硬化巣の形成に関 与する遺伝子あるいはそれがコードする蛋白質を単離することが可能で ある。
作製した c DN Aライブラリ一から、 ずり応力負荷によリ発現が上昇 する遺伝子を濃縮する方法として、 サブトラクシヨン法 〔Pro atl.
Acad. Sci. USA, 88, 2825(1991)] やデフアレンシャル ' ハイブリダィ ゼーシヨン法 〔J. Biol. Chem. ,265, 2973(1990)] 等の方法を利用する ことができる。
上記方法によリ遺伝子が濃縮されたサブトラクシヨンライブラ リーか ら、 発現特異性、 即ちずリ応力負荷により発現が上昇するクローンを選 択する方法として、 ノーザンハイプリダイゼ一ション法〔モレキュラー ' クローニング 第 2版〕 、 R T (reverse- transcribed)— P C R法 〔力 レント ' プロ トコ一ルズ ' イン ' モレキュラー · バイオロジー〕 などが あげられる。
上記の方法で選択された、 ずり応力応答性クローンに関して、 通常用 いられる塩基配列解析方法、 例えばサンガー (Sanger) らのジデォキシ 法 〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463 (1977)] あるいは 3 7 3 A · D N Aシークェンサ一 (Perkin Elmer社製) 等の塩基配列分 離装置を用いて分析することにより、 該 D N Aの塩基配列を決定する。 上記方法で決定された塩基配列の新規性は、 b i a s t等の相同性検 索プログラムを用いて、 G e n B a n k、 EM B Lおよび D D B Jなど の塩基配列データべ一スを検索することにより、 データベース中の塩基 配列と一致すると考えられるような明らかな同一性を示す塩基配列がな いことによリ確認できる。
上述の方法で得られた D N Aが、 ずり応力関連 m R N Aに対応する c D N Aの部分 D N Aであった場合には、 上述の方法で得られた D N Aを プローブとして、 c D NAライブラリーから完全長 c D NAを含むクロ —ンを選択し直すことができる。
c D NAライブラリ一からの c D NAクローンの選択としては、 アイ ソ ト一プあるいはジゴキシゲニン (digoxigenin)標識したプローブを用 いたコロニ一 · ハイプリダイゼ一ション法あるいはプラーク · ハイプリ ダイゼ一シヨン法 (サンブルックら、 モレキュラー ' クローニング 第 2版(1989年)) により選択することができる。
上記のようにして取得される、 新規な塩基配列を有するずり応力応答 性遺伝子の完全長 c DNAと して、 例えば、 配列番号 1 4 3、 1 4 5、 1 4 7、 1 4 9、 1 5 1、 1 5 3、 1 5 5、 1 5 7、 1 6 8、 1 7 0お よび 1 7 2で表される塩基配列を有する D N A等をあげることができる。 以上のようにして、 一旦ずリ応力関連遺伝子の完全長 c DN Aが取得 されその塩基配列が決定された後は、 塩基配列に基づいたプライマーを 調製し、 mRNAから合成した c D N Aあるいは c D N Aライブラリ一 を铸型として、 ?じ尺法 ^じ!^ Protocols, Academic Press ( 1990) ] により 目的とする DNAを取得することができる。 また、 決定された D N Aの塩基配列に基づいて、 D N A合成機で化学合成することにより 目 的とする DNAを調製することもできる。 DNA合成機としては、 フォ スフオアミダイ ト法を利用した PerkinElmer社製の DN A合成機モデル 3 9 2等をあげることができる。
上記 DN Aおよび DN A断片の塩基配列情報によリ、 常法あるいは D N A合成機によリ、 本発明の D N Aの一部の配列を有するオリ ゴヌクレ ォチドおよびアンチセンス · オリ ゴヌクレオチドを調製することができ る。
該ォリ ゴヌクレオチドまたはァンチセンス · ォリ ゴヌクレオチドとし て、 例えば、 検出したい mRNAの一部の塩基配列において、 5' 末端 側の塩基配列に相当するセンスプライマー、 3 ' 末端側の塩基配列に相 当するアンチセンスプライマー等をあげることができる。 ただし、 mR NAにおいてゥラシルに相当する塩基は、 オリ ゴヌクレオチドプライマ —においてはチミジンとなる。 センスプライマ一およびアンチセンスプ ライマーとしては、 両者の融解温度 (Tm) および塩基数が極端に変わ ることのないォリ ゴヌクレオチドで、 1 0〜 40塩基数のものが好まし い Q
また、 本発明においては、 該ヌクレオチドの誘導体も用いることがで き、 例えば、 該ヌクレオチドのメチル体やフォスフォチォエート体をあ
げることができる。
以下に、 動脈硬化病変の形成に関与する活性を有する蛋白質の製造法 について述べる。
上述の方法によリ取得したずり応力応答性遺伝子の c D N Aは、 動脈 硬化病変の形成に関与する活性を有する蛋白質をコードしている。
動脈硬化の病変に関与する活性とは、動脈硬化の発症を調節する活性、 好ましくは動脈硬化の発症を予防する活性、 を意味し、 例えば、 限定す るものではないが、 つぎのようなものをあげることができる。
低密度リポ蛋白 (L D L ) の血管内皮への取り込みの調節、 酸化 L D L の血管内皮への取リ込みの調節、 血管内皮細胞での L D L受容体の発現 調節、 血管内皮細胞での酸化 L D Lの産生の調節、 血管内皮でのス力べ ンジャー受容体の発現調節、 血管へのリンパ球の浸潤の調節、 血管内皮 細胞においてリンパ球の血管への浸潤を促進する細胞表面接着分子の発 現調節、 血管内皮細胞で生産される血管平滑筋の増殖の調節、 血管内皮 細胞のアポトーシスの調節、 等の活性をあげることができる。
本発明の D N Aおよび蛋白質は、 血管内皮細胞においてずリ応力依存 的に発現が上昇するものとして見出されたが、 発明の背景の項で記載し たとおり、一般に動脈硬化症はずり応力が低く、流れの剥離や停滞または 渦などの乱流が起き易い場所で多発することが知られていることから、 本発明の D N Aおよび蛋白質は特に、動脈硬化またはそれを原因とする 種々の血管病、例えば非限定的な例としての心不全、 P T C A後の再狭窄, 高血圧など、 を治療または予防するために有用である。
完全長 c D N Aをもとに、 必要に応じて、 該蛋白質をコードする部分 を含む適当な長さの D N A断片を調製する。
該 D N A断片、 あるいは完全長 c D N Aを発現ベクター内のプロモ一 ターの下流に挿入することにより、 該蛋白質の発現プラスミ ドを造成す る。
該発現プラスミ ドを、 該発現べクタ一に適合した宿主細胞内に導入す
る。
宿主細胞としては、 目的とする DN Aを発現できるものは全て用いる ことができ、例えば、ェシェリヒア(Escherichia)属、セラチア( Serrat i a) 属、 コ リネバクテリ ゥム (Corynebacterium) 属、 ブレビパクテリ ゥム (Brevibacteriura) 属、 シュ——ドモナス ( Pseudomonas 属、 ノヽチノレス (Bacmus) 属、 ミクロバクテリ ゥム (Microbacterium) 属等に属する 細菌、 クルイべ口 ミ セス ( Kluyveromyces ) 属、 サッ カロマイセス ( Saccharomyces)属、 シソサッカロマイセス ( Shi zosac char omyces)属、 卜 リ コスポロン (Tr ichosporon) 属、 シヮニォミセス ( Schawnniomyces) 属等に属する酵母や動物細胞、 昆虫細胞等を用いることができる。
発現ベクターとしては、 上記宿主細胞において自立複製可能ないしは 染色体中への組込みが可能で、 ずり応力応答性 D N Aを転写できる位置 にプロモーターを含有しているものが用いられる。
細菌等を宿主細胞として用いる場合は、 ずり応力応答性 DN A発現べ クタ一は該細菌中で自立複製可能であると同時に、 プロモータ一、 リボ ソ一ム結合配列、 ずり応力応答性 D N Aおよび転写終結配列よリ構成さ れた組換えベクターであることが好ましい。 プロモータ一を制御する遺 伝子が含まれていてもよい。
発現ベクターとしては、 例えば、 pBTrp2、 pBTac pBTac2 (いずれも ベーリンガーマンハイム社より市販) 、 pKK233-2 (Amersham Pharmacia Biotech社製) 、 pSE280 ( Invi trogen社製) 、 pGEMEX-1 (Promega社製)、 pQE-8(QIAGEN社製)、 pKYPIO〔特開昭 58-110600〕、 pKYP200 (Agricultural Biological Chemistry, 48, 669 (1984)) 、pLSAl (Agric. Biol. Chem. , 53, 277 (1989)〕 、pGELl [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 4306 (1985)〕 、 pBluescr ipt II SIUつ (Stratagene 社製 )、 pGEX(Amersham Pharmacia Biotech社製)、 pET-3(Novagen社製)、 pTerm2(USP4686191、 USP4939094、 USP5160735), pSupex, pUBHO, pTP5、 pC194、 pEG400 [J. Bacteriol. , 172, 2392 (1990)〕 等を例示することができる。
プロモーターと しては、 宿主細胞中で発現できるものであればいかな るものでもよい。 例えば、 プロモーター (Ptrp) 、 lacプロモータ 一 ( P lac) 、 PLプロモータ一、 PRプロモータ一、 T7プロモーター等の 大腸菌やファージ等に由来するプロモーター、 SP01 プロモーター、 SP02 プロモータ一、 penP プロモーター等をあげることができる。 また Ptrp を 2つ直列させたプロモータ一 (P x 2 ) 、 tacプロモーター、 letl プロモータ一 〔Gene, 44, 29 (1986) 〕 、 lacT7 プロモータ一のように 人為的に設計改変されたプロモーター等も用いることができる。
リポソ一ム結合配列としては、 宿主細胞中で発現できるものであれば いかなるものでもよいが、 シャイン—ダルガノ (Shine- Dalgarno) 配列 と開始コ ドンとの間を適当な距離 (例えば 6〜 1 8塩基) に調節したプ ラスミ ドを用いることが好ましい。
本発明のずり応力応答性 DN Aの蛋白質をコ一ドする部分の塩基配列 を、 宿主の発現に最適なコ ドンとなるように、 塩基を置換することによ リ、 目的とする蛋白質の生産率を向上させることができる。
本発明のずり応力応答性 D N Aの発現には転写終結配列は必ずしも必 要ではないが、 好適には構造遺伝子直下に転写終結配列を配置すること が望ましい。
宿主細胞としては、 ェシエリヒア属、 セラチア属、 コリネバクテリ ウ ム属、 ブレビバクテリ ウム属、 シユードモナス属、 バチルス属等に属す る微生物、 例えば、 Escherichia col i XLl-Blue, Escherichia col i XL2 - Blue、 Escherichia col i DH1、 Escherichia col i MCI 000、 Escherichia col i KY3276、 Escherichia col i W1485、 Escherichia col i JM109、 Escherichia coli HB101、 Escherichia co 1 i No.49、 Escherichia coll W3110、 Escherichia coli NY49 、 Bacillus subti lis , Bacillus amylol iquefaciens、 Brevibacter iura ammoni agenes , Brevibacter ium immariophi lura ATCC 14068、 Brevibacter ium saccharo lyt i cum ATCC14066, Corynebacter ium glutamicum ATCC13032、 Corynebacter ium glutami cum
ATCC14067、 Corynebacter ium glutami cum ATCC13869、 Corynebacter ium acetoac idophi lum ATCC 13870、 Mi crobacter ium ammoni aphi lum ATCC15354, Pseudomonas sp. D-0110等をあげることができる。
組換えべクタ一の導入方法としては、 上記宿主細胞へ DN Aを導入す る方法であればいずれも用いることができ、 例えば、 カルシウムイオン を用いる方法 〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (1972)〕 、 プロ 卜プラス ト法 〔特開昭 63-248394、 または Gene, Π, 107 (1982)や Molecular & General Genetics, 168, 111 (1979)] に記載の方法等をあ げることができる。
酵母を宿主細胞として用いる場合には、発現べクタ一として、例えば、 Y E p 1 3 ( ATCC37115) 、 Y E p 2 4 (ATCC37051 ) 、 Y C p 5 0 (ATCC37419) 、 p H S 1 9、 p H S 1 5等を例示することができる。 プロモータ一としては、 酵母中で発現できるものであればいかなるも のでもよく、 例えば、 P HO 5プロモーター、 P GKプロモーター、 G APプロモータ一、 AD Hプロモータ一、 g a l 1 プロモータ一、 g a 1 1 0プロモータ一、 ヒートショック蛋白質プロモータ一、 MF a 1 プ 口モータ一、 C U P 1 プロモーター等をあげることができる。
宿主細胞と しては、 サッカロミセス ' セレピシェ ( Saccharomyces cerevi sae )、シソサッカロミセス 'ホンべ (Schizosaccharomyces pombe)、 クリ ュイべ口ミセス · ラクチス (Kluyveromyces 1 actis) 、 ト リ コスポ ロン - プノレランス (Trichosporon pul lulans) 、 シュヮニォミセス · ァ ルビウス (Schwanniomyces al luvius) 等をあげることができる。
組換えベクターの導入方法としては、 酵母に DN Aを導入する方法で あればいずれも用いることができ、 例えば、 エレク トロボレ一シヨン法 [Methods. Enzymol. , 194, 182 (1990〕、 スフエロプラスト法〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978)〕 、 酢酸リチウム法 〔J. Bacteriol. , 153, 163 (1983)〕 、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978) に記載の方法等をあげることができる。
動物細胞を宿主細胞として用いる場合には、 発現べクタ一として、 例 えば、 pc DNAI、 p c DM 8 (フナコシ社製) 、 p AG E 1 0 7 〔特 開平 3- 22979; Cytotechnology, 3, 133 (1990)〕 、 p A S 3 - 3 (特開 平 2-227075) 、 p C D M 8 [Nature, 329, 840 (1987)〕 、 p c DNA I / A m p ( Invi trogen社製) 、 p R E P 4 ( I n v i t r o g e n社 製) 、 p AG E 1 0 3 [J. Biochem., Ιθχ, 1307 ( 1987)] 、 p A G E 2 1 0等を例示することができる。
プロモータ一と しては、 動物細胞中で発現できるものであればいずれ も用いることができ、 例えば、 サイ トメガロウィルス (ヒ ト CMV) の I E (immediate early) 遺伝子のプロモーター、 S V 4 0の初期プロモ 一タ一、 レトロウイルスのプロモーター、 メタ口チォネインプロモータ ―、 ヒートショック蛋白質プロモーター、 S R aプロモータ一等をあげ ることができる。 また、 ヒ ト CM Vの I E遺伝子のェンハンサ一をプロ モーターと共に用いてもよい。
宿主細胞としては、 ヒ トの細胞であるナマルバ (Namalwa) 細胞、 サル の細胞である C O S細胞、 チャイニーズ · ハムスターの細胞である C H O細胞、 H B T 5 6 3 7 〔特開昭 63-299〕 等をあげることができる。 動物細胞への組換えベクターの導入法としては、 動物細胞に DN Aを 導入できるいかなる方法も用いることができ、 例えば、 エレク ト口ポー レーシヨン法 〔 Cytotechnology, 3, 133 (1990)〕 、 リ ン酸カルシウム 法(特開平 2-227075)、 リポフエクシヨン法〔Pro Natl. Acad. Sci. : USA, 84, 7413 (1987)〕 、 Virology, 52, 456 (1973)に記載の方法等を 用いることができる。 形質転換体の取得および培養は、 特開平 2— 2 2 7 0 7 5号公報あるいは特開平 2 - 2 5 7 8 9 1号公報に記載されてい る方法に準じて行なうことができる。
昆虫細胞を宿主として用いる場合には、 例えばバキュロウィルス · ェ クスプレツシヨ ン ' ベク タ一ズ, ァ ' ラボラ ト リ 一 ' マニュアル (Baculovirus expression Vectors, A Laboratory Manualリ 、 カレン卜 -
プロ トコールズ . イン · モレキュラー . バイオ口ジー サプルメント 1- 3 8 (1987-1997)、 Bio/Technology, 6, 47 (1988)等に記載された方法に よって、 蛋白質を発現することができる。
即ち、 組換え遺伝子導入ベクターおよびバキュロウィルスを昆虫細胞 に共導入して昆虫細胞培養上清中に組換えウィルスを得た後、 さらに組 換えウィルスを昆虫細胞に感染させ、蛋白質を発現させることができる。 該方法において用いられる遺伝子導入ベクターとしては、 例えば、 p V L 1 3 9 2、 p V L 1 3 9 3 , p B l u e B a c III ( と も に Invitrogen社製) 等をあげることができる。
バキュロウィルスとしては、 例えば、 夜盗蛾科昆虫に感染するウィル スであるアウ トグラファ · カリフォルニ力 · ヌクレア一 · ポリへドロシ ス - ウイノレス Autographa cal i fornica nuclear o lyhedros i s virus) 等を用いることができる。
昆虫細胞としては、 Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞である S f 9、 S f 2 1 ( Bacul ovi rus Expression Vectors, A Laboratory Manual , W. H. Freeman and Company, New York, (1992) ] 、 Tr i chop 1 us i a ni の卵 巣細胞である H i g h 5 (Invitrogen社製)等を用いることができる。 組換えウィルスを調製するための、 昆虫細胞への上記組換え遺伝子導 入べクタ一と上記バキュロウィルスの共導入方法としては、 例えば、 リ ン酸カルシウム法〔特開平 2-227075〕、 リポフエクション法〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 84, 7413 (1987)〕 等をあげることができる。
遺伝子の発現方法としては、 直接発現以外に、 モレキュラー · クロー ニング 第 2版に記載されている方法等に準じて、 分泌生産、 融合蛋白 質発現等を行うことができる。
酵母、 動物細胞または昆虫細胞により発現させた場合には、 糖あるい は糖鎖が付加された蛋白質を得ることができる。
ずり応力応答性 D N Aを組み込んだ組換え体 D N Aを保有する形質転 換体を培地に培養し、培養物中にずり応力応答性蛋白質を生成蓄積させ、
該培養物よリ該蛋白質を採取することにより、 ずり応力応答性蛋白質を 製造することができる。
本発明のずり応力応答性蛋白質製造用の形質転換体を培地に培養する 方法は、宿主の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。 本発明の形質転換体が大腸菌等の原核生物、 酵母等の真核生物である 場合、 これら微生物を培養する培地は、 該微生物が資化し得る炭素源、 窒素源、 無機塩類等を含有し、 形質転換体の培養を効率的に行える培地 であれば天然培地、 合成培地のいずれでもよい。
炭素源と しては、 それぞれの微生物が資化し得るものであればよく、 グルコース、 フラク ト一ス、 スクロース、 これらを含有する糖蜜、 デン プンあるいはデンプン加水分解物等の炭水化物、 酢酸、 プロピオン酸等 の有機酸、 エタノール、 プロパノールなどのアルコール類を用いること ができる。
窒素源としては、 アンモニア、 塩化アンモニゥム、 硫酸アンモニゥム、 酢酸アンモニゥム、 リ ン酸アンモニゥム等の各種無機酸若しく は有機酸 のアンモニゥム塩、 その他含窒素化合物、 並びに、 ペプトン、 肉エキス、 酵母エキス、 コーンスチ一プリカ一、 カゼイン加水分解物、 大豆粕およ び大豆粕加水分解物、 各種発酵菌体およびその消化物等が用いられる。 無機物としては、 リ ン酸第一カリ ウム、 リン酸第二カリ ウム、 リ ン酸 マグネシウム、 硫酸マグネシウム、 塩化ナトリ ウム、 硫酸第一鉄、 硫酸 マンガン、 硫酸銅、 炭酸カルシウム等を用いることができる。
培養は、振盪培養または深部通気攪拌培養などの好気的条件下で行う。 培養温度は 1 5〜 4 0 °Cがよく、 培養時間は、 通常 1 6時間〜 7 日間で ある。 培養中 P Hは、 3 . 0〜 9 . 0に保持する。 p Hの調整は、 無機 あるいは有機の酸、 アルカリ溶液、 尿素、 炭酸カルシウム、 アンモニア などを用いて行う。
また培養中必要に応じて、 アンピシリ ンゃテトラサイクリ ン等の抗生 物質を培地に添加してもよい。
プロモータ一として誘導性のプロモータ一を用いた発現ベクターで形 質転換した微生物を培養するときには、 必要に応じてインデューサーを 培地に添加してもよい。 例えば、 lac プロモータ一を用いた発現べクタ 一で形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル一 /3 — D—チ ォガラク トビラノシド ( I P T G) 等を、 trp プ口モーターを用いた発 現べクタ一で形質転換した微生物を培養するときにはインドールァクリ ル酸 ( I AA) 等を培地に添加してもよい。
動物細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地として は、 一般に使用されている R PM I 1 6 4 0培地 〔The Journal of the American Medical Association, 199, 519 (1967)〕 、 E a g l e (DM E M培地 [Science, 122, 501 (1952) ] 、 ダルベッ コ改変 M E M培地 [Virology, 8, 396 (1959)〕 、 1 9 9培地 [Proceeding of the Society for the Biological Medicine, 73, 1 (1950)〕 またはこれら培地に牛胎 児血清等を添加した培地等を用いることができる。
培養は、 通常 p H 6〜 8、 3 0〜4 0°C、 5 %C 02存在下等の条件 下で 1〜 7日間行う。
また、 培養中必要に応じて、 カナマイシン、 ペニシリ ン等の抗生物質 を培地に添加してもよい。
昆虫細胞を宿主細胞として得られた形質転換体を培養する培地として は、 一般に使用されている T N1V [— F H培地(Pharmingen 社製)、 Sf- 900 II SFM 培地(Life Technologies 社製)、 ExCel 1400、 ExCel 1405(いずれも JRH Biosciences Grace's Insect Medium [Nature, 195, 788 (1962)) 等を用いることができる。
培養は、 通常 p H 6〜 7、 2 5〜 3 0°C等の条件下で、 1〜 5日間行 ラ。
また、 培養中必要に応じて、 ゲンタマイシン等の抗生物質を培地に添 加してもよい。
本発明の形質転換体の培養物から、 本発明の動脈硬化に関連する活性
を有する蛋白質を単離精製するには、 通常の酵素の単離、 精製法を用い ればよい。
例えば、 本発明の蛋白質が、 細胞内に溶解状態で発現した場合には、 培養終了後、 細胞を遠心分離により回収し水系緩衝液にけん濁後、 超音 波破砕機、 フレンチプレス、 マントンガウリ ンホモゲナイザー、 ダイノ ミル等によ り細胞を破砕し、 無細胞抽出液を得る。 該無細胞抽出液を遠 心分離することにより得られた上清から、 通常の酵素の単離精製法、 即 ち、 溶媒抽出法、 硫安等による塩析法、 脱塩法、 有機溶媒による沈殿法、 ジェチルアミ ノエチル (DEAE) —セファロ一ス、 D I A I 0N HPA-75 (三菱化 学社製) 等レジンを用いた陰イオン交換ク ロマ ト グラ フィ ー法、 S-Sepharos e FF (Ame rsham Pharmac i a B i otech社製)等のレジンを用いた 陽イオン交換クロマトグラフィー法、 ブチルセファロース、 フエ二ルセ ファロース等のレジンを用いた疎水性ク口マトグラフィ一法、 分子篩を 用いたゲルろ過法、 ァフィ二ティークロマ トグラフィー法、 クロマ トフ オーカシング法、 等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるい は組み合わせて用い、 精製標品を得ることができる。
また、 該蛋白質が細胞内に不溶体を形成して発現した場合は、 細胞を 回収後破砕し、 遠心分離することにより、 沈殿画分として蛋白質の不溶 体を回収する。
回収した該蛋白質の不溶体を蛋白質変性剤で可溶化する。
該可溶化液を、 希釈あるいは透析により、 該可溶化液中の蛋白質変性 剤の濃度を下げることによリ、 該蛋白質の構造を正常な立体構造に戻し た後、 上記と同様の単離精製法により該蛋白質の精製標品を得る。
本発明の蛋白質あるいはその糖修飾体等の誘導体が細胞外に分泌され た場合には、 培養上清から、 該蛋白質あるいはその糖鎖付加体等の誘導 体を回収することができる。 即ち、 培養物から遠心分離等の手法により 培養上清を回収し、 該培養上清から、 上記と同様の単離精製法を用いる ことにより、 精製標品を得ることができる。
このようにして取得される蛋白質と して、 例えば、 配列番号 1 44、 1 4 6、 1 4 8、 1 5 0、 1 5 2、 1 54、 1 5 6、 1 5 8、 1 6 9、 1 7 1 および 1 7 3で表されるアミ ノ酸配列を有する蛋白質等をあげる ことができる。
また、 上記方法によリ発現させた蛋白質を、 Fm o c法(フルォレニル メチルォキシカルボニル法)、 t B o c法(t-ブチルォキシカルボニル法) 等の化学合成法によっても製造することができる。 また、 桑和貿易(米国 Advanced ChemTech)社製、 Perkin-Elmer 社製、 Amersham Pharmacia Biotech社製、ァロカ(米国 Protein Technology Instr匿 nt)社製、クラボ ゥ(米国 Synthecel卜 Vega)社製、日本パ一セプティブ ' リ ミテツ ド(米国 PerSeptive)社製、島津製作所等のぺプチド合成機を利用し合成すること もできる。
以下に、 本発明の蛋白質を認識する抗体の調製法について述べる。
( i ) ポリ クローナル抗体の作製
上記の方法によリ取得した蛋白質の全長または部分断片精製標品、 あ るいは本発明の蛋白質の一部のアミ ノ酸配列を有するぺプチドを抗原と して用い、 動物に投与することによりポリクロ一ナル抗体を作製するこ とができる。
投与する動物として、 ゥサギ、 ャギ、 ラッ ト、 マウス、 ハムスター等 を用いることができる。 該抗原の投与量は動物 1匹当たり 5 0〜 1 0 0 gが好ましい。 ペプチドを用いる場合は、 ペプチドをスカシガイへモ シァニン (keyhole limpet haemocyanin) ゃ牛チログロブリンなどのキ ャリァ蛋白に共有結合させたものを抗原とするのが望ましい。 抗原とす るペプチドは、 ペプチド合成機で合成することができる。
該抗原の投与は、 1回目の投与の後 1〜 2週間おきに 3〜 1 0回行う。 各投与後、 3〜 7日目に眼底静脈叢より採血し、 該血清が免疫に用いた 抗原と反応することを酵素免疫測定法 〔酵素免疫測定法 (E L I S A法 ):医学書院干 'J 1 9 7 6年、 Antibodies - A Laboratory Manual, Cold Spring
Harbor Lavoratory (1988)〕 等で確認する。
免疫に用いた抗原に対し、 その血清が充分な抗体価を示した非ヒ トほ 乳動物より血清を取得し、 該血清を分離、 精製することによリボリクロ —ナル抗体を取得することができる。
分離、 精製する方法としては、 遠心分離、 4 0〜 5 0 %飽和硫酸アン モニゥムによる塩析、 力プリル酸沈殿 [Antibodies, A Laboratory manual, Cold Spring Harbor Laboratory, (1988)〕 、 または D EAE— セファロースカラム、 陰イオン交換カラム、 プロテイン Aまたは G—力 ラムあるいはゲル濾過カラム等を用いるクロマ トグラフィ一等を、 単独 または組み合わせて処理する方法が挙げられる。
( i i ) モノクローナル抗体の作製
(a)抗体産生細胞の調製
免疫に用いた本発明の蛋白質の部分断片ポリべプチドに対し、 その血 清が十分な抗体価を示したラッ トを抗体産生細胞の供給源として供する, 該抗体価を示したラッ トに抗原物質を最終投与した後 3〜 7日目に、 脾臓を摘出する。 該脾臓を MEM培地 (日水製薬社製) 中で細断し、 ピ ンセッ トでほぐし、 1, 2 0 0 r p mで 5分間遠心分離した後、 上清を 捨てる。 得られた沈殿画分の脾細胞を トリスー塩化アンモニゥム緩衝液 ( p H 7. 6 5 ) で 1〜 2分間処理し赤血球を除去した後、 MEM培地 で 3回洗浄し、 得られた脾細胞を抗体産生細胞として用いる。
( b )骨髄腫細胞の調製
骨髄腫細胞としては、 マウスまたはラッ トから取得した株化細胞を使 用する。
例えば、 8—ァザグァニン耐性マウス (BALB/c由来) 骨髄腫細胞株 P3-X63Ag8- U1 (以下、 P3-U1と略す) [Curr. Topics. Microbiol. Immunol. , 81, 1 (1978)、 Europ. J. Immunol. , 6, 511 (1976)〕 、 SP2/0-Agl4(SP-2) [Nature, 276, 269 (1978)] 、 P3-X63-Ag8653 (653) [J. Immunol. , 123, 1548 (1979)] 、 P3-X63-Ag8(X63) [Nature, 256, 495 (1975)〕 等を用い
ることができる。
これらの細胞株は、 8—ァザグァニン培地 [RPMI-1640培地にグルタミ ン ( 1. S mm o l Z l ) 2—メルカプトエタノール ( 5 X 1 0 -5M ) 、 ジェンタマイシン ( 1 0 μ gZm 1 ) および牛胎児血清 (FCS) (CSL 社製、 1 0 %) を加えた培地 (以下、 正常培地という) に、 さらに 8— ァザグァニン ( 1 5 gZm l ) を加えた培地〕 で継代するが、 細胞融 合の 3〜 4日前に正常培地で培養し、 融合には該細胞を 2 X 1 07個以上 用いる。
( c )ハイプリ ドーマの作製
( a )で取得した抗体産生細胞と( b )で取得した骨髄腫細胞を M E M培 地または P B S (リ ン酸ニナトリ ウム 1. 8 3 g、 リ ン酸一カリ ウム 0 . 2 1 g、 食塩 7. 6 5 g、 蒸留水 1 リ ッ トル、 p H 7. 2 ) でよく 洗浄し、 細胞数が、 抗体産生細胞 : 骨髄腫細胞 = 5〜 1 0 : 1 になるよ う混合し、 1, 2 0 0 r p mで 5分間遠心分離した後、 上清を捨てる。 得られた沈澱画分の細胞群をよくほぐし、該細胞群に、攪拌しながら、 3 7 °Cで、 1 08抗体産生細胞あたリ、 ポリェチレングライコール— 1 0 0 0 (P E G— 1 0 0 0 ) 2 g、 MEM 2 m l およびジメチルスルホ キシド (DM S O) O . 7 m l を混合した溶液を 0. 2〜 l m l添加し、 更に 1〜 2分間毎に MEM培地 1〜 2 m 1 を数回添加する。 添加後、 M EM培地を加えて全量が 5 0 m 1 になるように調製する。
該調製液を 9 0 0 r p mで 5分間遠心分離後、 上清を捨てる。 得られ た沈殿画分の細胞を、 ゆるやかにほぐした後、 メスピペッ トによる吸込 み、 吹出しでゆるやかに HAT培地 〔正常培地にヒポキサンチン ( 1 0-4M ) 、 チミジン ( 1. 5 X 1 0 -5M ) およびアミノプテリ ン ( 4 X 1 0—7M ) を加えた培地〕 1 0 0 m 1 中に懸濁する。
該懸濁液を 9 6穴培養用プレートに 1 0 0 1ノ穴ずつ分注し、 5 % C O 2インキュベータ一中、 3 7 で7〜 1 4曰間培養する。 培養後、 培 養上清の一部をと リアンチボディィズ [Antibodies, A Laboratory
manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Chapter 14 (1988)〕 等に述 ベられている 酵素免疫測定法によリ、本発明の蛋白質の部分断片ポリべ プチドに特異的に反応するハイプリ ドーマを選択する。
酵素免疫測定法の具体的例として、以下の方法を挙げることができる。 免疫の際、 抗原に用いた本発明の蛋白質の部分断片ポリペプチドを適 当なプレートにコートし、 ハイプリ ドーマ培養上清もしぐは後述の(d ) で得られる精製抗体を第一抗体として反応させ、 さ らに第二抗体として ピオチン、 酵素、 化学発光物質あるいは放射線化合物等で標識した抗ラ ッ トまたは抗マウスィムノグロプリン抗体を反応させた後に標識物質に 応じた反応を行ない、 本発明の蛋白質に特異的に反応するものを本発明 の蛋白質モノクローナル抗体を生産するハイプリ ドーマとして選択する 該ハイプリ ドーマを用いて、 限界希釈法によリクローニングを 2回繰 り返し 〔 1 回目は、 H T培地 (HAT培地からアミノプテリンを除いた 培地) 、 2回目は、 正常培地を使用する〕 、 安定して強い抗体価の認め られたものを本発明の蛋白質の抗ポリべプチド抗体産生ハイプリ ドーマ 株として選択する。
(d )モノクローナル抗体の調製
プリスタン処理 〔 2 , 6, 1 0 , 1 4—テトラメチルペンタデカン ( Pristane) 0. 5 m l を腹腔内投与し、 2週間飼育する〕 した 8〜 1 0 週令のマウスまたはヌ一ドマウスに、 (c )で取得した本発明の蛋白質モ ノクロ一ナル抗体産生ハイプリ ドーマ細胞 5〜 2 0 X 1 06細胞 匹を 腹腔内に注射する。 1 0〜 2 1 日間でハイプリ ドーマは腹水癌化する。 該腹水癌化したマウスから腹水を採取し、 3, 0 0 O r p mで 5分間遠 心分離して固形分を除去する。 得られた上清より、 ポリクローナルで用 いた方法と同様の方法でモノクロ一ナル抗体を精製、 取得することがで さる。
抗体のサブクラスの決定は、 マウスモノクロ一ナル抗体タイピングキ ッ トまたはラッ トモノク口一ナル抗体タイピングキッ トを用いて行う。
蛋白質量は、 口一リー法あるいは 2 8 0 n mでの吸光度よリ算出する。 以下に、 本発明の蛋白質を特定のヒ ト組織内で生産するための組換え ウィルスベクタ一の調製法について述べる。
上述の方法によリ取得したずり応力応答性遺伝子の c DNAは、 動脈 硬化病変の形成に関与する活性を有する蛋白質をコードしている。
完全長 c DNAをもとに、 必要に応じて、 該蛋白質をコードする部分 を含む適当な長さの DN A断片を調製する。
該 DNA断片、 あるいは完全長 c DNAをウィルスベクタ一内のプロ モータ一の下流に挿入することにより、 組換えウィルスベクターを造成 する。
該組換えウィルスベクタ一を、 該ベクタ一に適合したパッケージング 細胞に導入する。
パッケ—ジング細胞はウィルスのパッケジ—ングに必要な蛋白質をコ ―ドする遺伝子のいずれかを欠損している組換えウィルスベクタ一の該 欠損する蛋白質を補給できる細胞は全て用いることができ、 例えばヒ ト 腎臓由来の H E K 2 9 3細胞、 マウス繊維芽細胞 N I H 3 T 3などを用 いることができる。 パッケージング細胞で補給する蛋白質としては、 レ トロウィルスべクターの場合はマウスレトロウイルス由来の g a g, p o 1 , e n vなどの蛋白質が、 レンチウィルスベクターの場合は H I V ウイノレス由来の g a g, p 0 1 , e n v , v p r , v p u , v i f , t a t , r e v , n e f などの蛋白質、 アデノウイルスベクターの場合は アデノウイルス由来の E 1 A · E 1 Bなどの蛋白質が、 アデノ随伴ウイ ルスの場合は R e p (p 5, p 1 9 , ρ 4 0 ) , V ρ (C a ) などの 蛋白質を用いることができる。
ウィルスベクタ一としては上記パッケージング細胞において組換えゥ ィルスが生産でき、 標的細胞でずり応力応答性 DN Aを転写できる位置 にプロモーターを含有しているものが用いられる。 プラスミ ドベクター としては MF G[Pro Natl. Acad. Sci. USA, 92, 6733-6737 (1995)]、
p B a b e P u r o [Nucleic Acids Res., 18, 3587-3596 (1990)]、 L L— C G、 C L— C G、 C S— C G、 C L G[Journal of Virology, 72, 8150-8157(1998)] 、 p A d e x 1 [Nucleic Acids Res., 23, 3816-3821(1995)]、 プロモータ一としては、 ヒ ト組織中で発現できるも のであればいずれも用いることができ、 例えば、 サイ トメガロウィルス (ヒ ト CMV) の I E ( immediate ear ly) 遺伝子のプロモータ一、 S V 4 0の初期プロモータ一、 レ トロウイルスのプロモーター、 メタロチォ ネインプロモーター、 ヒートショック蛋白質プロモーター、 S R ctプロ モータ一等をあげることができる。 また、 ヒト CMVの I E遺伝子のェ ンハンサ一をプロモーターと共に用いてもよい。
上記パッケージング細胞への上記組換えウィルスベクターの導入法と しては、 例えば、 リ ン酸カルシウム法 〔特開平 2-227075号公報〕 、 リポ フエクシヨン法 [Pro Natl. Acad. Sci. USA, 84, 7413 (1987)〕 等を あげることができる。
以下に本発明のずり応力応答性 DN Aを用いて、 ずり応力応答性 mR N Aを検出する方法について述べる。
当該方法に用いられる DNAとしては、 例えば配列番号 1 , 3, 5, 7, 9 , 1 1, 1 3, 1 5 , 1 7, 1 9, 2 1, 2 3, 2 5, 2 7, 2 9, 3 1, 3 3, 3 5, 3 7, 3 9 , 4 1, 4 3, 4 5, 4 7, 4 9, 5 1, 5 3, 5 5, 5 7, 5 9, 6 1 , 6 3 6 5, 6 7, 6 9, 7 1,
7 3, 7 5, 7 7 7 9, 8 1 , 8 3, 8 5 8 7, 8 9, 9 1, 9 3, 9 5, 9 7 , 9 9 1 0 1, 1 0 3, 1 0 5 1 0 7 , 1 0 9 , 1 1 1 , 1 1 3, 1 1 5 , 1 1 6 , 1 1 7 1 1 9, 1 2 1 , 1 2 3 , 1 2 5 ,
1 2 7 , 1 2 9, 1 3 0, 1 3 1 1 3 2 , 1 3 3, 1 34 , 1 3 5 ,
1 3 7 , 1 3 9, 1 4 1 , 1 3 1 4 5 , 1 4 7, 1 4 9, 1 5 1 , 1 5 3 , 1 5 5 , 1 5 7 , 1 6 8 1 7 0および 1 7 2で表される塩基 配列を有する DN A等があげられる。 また、 該 DNAの一部の配列を有 する DNA、 該 DNAの連続した 5〜 6 0塩基の塩基配列を有するオリ
ゴヌクレオチド DNA、 好ましくは連続した 1 0〜4 0塩基の塩基配列 を有するオリ ゴヌクレオチド D N Aがあげられる。 さらにまた、 該 DN Aまたはその断片とスト リ ンジェントな条件下でハイプリダイズするず リ応力応答性 D N Aがあげられる。
ヒ ト生体試料ならびにヒ ト初代培養細胞での、 ずリ応力応答性 mRN Aの発現量の変化ならびに発現している m R N Aの構造の変化を同定す ることは、 将来動脈硬化を発症する危険性や、 すでに発症した血管病の 原因を知る上で有用である。
ずり応力応答性 mRN Aの発現量や構造変化を検出する方法としては, 例えば ( 1 ) ノーザンプロッ ト法 ( 2 ) in situ ハイブリダイゼイショ ン法、 ( 3 ) 定量的 P C R法、 ( 4 ) デフアレンシャル · ハイプリ ダイ ゼイシヨン法、 ( 5 ) DNAチップ法、 ( 6 ) RN a s e保護アツセィ 法などの方法等があげられる。
上記方法によリ分析する材料としては、 動脈硬化患者ならび健常者よ リ取得した血管内皮、 血清、 唾液等の生体試料、 あるいは該生体試料か ら細胞を取得して試験管内の適当な培地中で培養した初代培養細胞試料 から取得した mRN Aあるいは全 RN Aが用いられる (以後、 該 mRN Aおよび全 RN Aを検体由来 RN Aと称する) 。 また、 生体試料から取 得した組織を、 パラフィンあるいはクリオスタツ ト切片として単離した ものを用いることもできる。
ノーザンプロッ ト法とは、該検体由来 RN Aをゲル電気泳動で分離後、 ナイロンフィルター等の支持体に転写し、 本発明の D N Aより調製した 標識プローブを用いて、 ハイプリダイゼィシヨンならびに洗浄を行うこ とで、 ずリ応力応答性 mRN Aに特異的に結合したバンドを検出する方 法のことであり、 ずり応力応答性 mRN Aの発現量ならびに構造の変化 を検出することができる。 ハイブリ ダィゼイシヨンを行う際には、 プロ ーブと該検体由来 R N A中のずり応力応答性 m R N Aが安定なハイプリ ッ ドを形成する条件でィンキュベーシヨンする。 誤った陽性を防ぐため
には、 ハイブリダィゼイシヨンならびに洗浄工程は高ストリ ンジェント な条件で行うことが望ましい。 これは、 温度、 イオン強度、 塩基組成、 プローブの長さ、 およびホルムアミ ド濃度等の多数の因子によリ決定さ れる。 これらの因子は、例えば、モレキュラー 'クローニング 第 2版(上 記)に記載されている。
ノーザンブロッ ト法に用いる標識プローブは、 例えば、 公知の方法(二 ック ' トランスレーション、 ランダム ' プライ ミ ングまたはキナ一ジン グ)により放射線同位体、 ピオチン、 蛍光基、 化学発光基等を、 本発明の D N Aあるいは該 D N Aの配列から設計したオリ ゴヌクレオチドに取り 込ませることで調製できる。 標識プローブの結合量はずり応力応答性 m R N Aの発現量を反映することから、 結合した標識プローブの量を定量 することでずリ応力応答性 m R N Aの発現量を定量することができる。 また、 標識プローブ結合部位を分析することで、 ずり応力応答性 m R N Aの構造変化を知ることができる。
上記標識プローブおよび、 生体から取得した組織をパラフィンあるい はクリオスタツ ト切片として単離したものを用いてハイプリダイゼイシ ョンならびに洗浄の工程を行う 1ϋ s i tuハイプリダイゼィション法によ つて、 ずり応力応答性 m R N Aの発現量を検出するこ とができる。 s i tu ノヽイブリダィゼイシヨン法で、 誤った陽性を防ぐためには、 ハィブ リダイゼイションならびに洗浄工程は高ストリ ンジェントな条件で行う ことが望ましい。 これは、 温度、 イオン強度、 塩基組成、 プローブの長 さ、 およびホルムアミ ド濃度等の多数の因子により決定される。 これら の因子は、 例えば力レント ' プロ トコールズ · イン ' モレキュラー ' ノ ィォロジ一に記載されている。
定量的 P C R法やデファレンシャル · ハイブリダイゼィション法ある いは D N Aチップ等のずり応力応答性 m R N Aの検出法は、 検体由来 R N A、 オリ ゴ d Tプライマ一またはランダムプライマ一および逆転写酵 素を用いて c D N Aを合成することに基づいた方法で行うことができる
(以後、 該 c DN Aを検体由来 c DN Aと称する) 。 検体由来 RN Aが mRN Aの場合は、 上記いずれのプライマ一も用いることができるが、 該検体由来 RN Aが全 RN Aである場合は、 オリ ゴ d Tプライマ一を用 いることが必要である。
定量的 P C R法では、 検体由来 c DNAをテンプレートとし本発明の D N Aが有する塩基配列に基づき設計したプライマ一を用いて P C Rを 行うことで、 ずり応力応答性 mRN A由来の DN A断片が増幅される。 該増幅 DN A断片の量はずり応力応答性 mRN Aの発現量を反映するこ と から、 ずり 応力に応答しないァクチンや G3PDH(glyceraldehyde 3- phosphate dehydrogenase)等をコードする DNAを内部コントロール として置く ことでずリ応力応答性 m R N Aの量を定量することが可能で ある。 また、 該増幅 DNA断片をゲル電気泳動により分離することで、 ずり応力応答性 mRN Aの構造の変化を知ることもできる。本検出法は、 標的配列を特異的にかつ効率的に増幅する適当なプライマ一を用いるこ とが望ましい。 適当なプライマーは、 プライマー間の結合やプライマー 内の結合を起こさず、 ァニーリ ング温度で標的 c DN Aと特異的に結合 して、 変性条件で標的からはずれる等の条件に基づき設計することがで きる。 該増幅 DN A断片の定量は増幅産物が指数関数的に増加している P C R回数の内に行うことが必要である。 このような P C R回数は、 各 回数ごとに生産される該増幅 DN A断片を回収してゲル電気泳動で分析 することで知ることができる。
検体由来 RN Aから、 標識 d NT Pを用いて合成した検体由来 c DN Aをプローブとして、 本発明の DN Aを固定化させたフィルターあるい はスライ ドガラスやシリ コンなどの基盤に対してハイブリダィゼイショ ンならびに洗浄を行うことで、 ずり応力応答性 mRN Aの発現量の変動 を検出することができる。 このような原理に基づく方法には、 デファレ ン シ ャ ノレ · ノヽ ィ ブ リ ダ ィ ゼ イ シ ヨ ン 法 〔 Trends in Genetics, 7, 314-317(1991) 〕 や D N A チ ッ プ 法 〔 Genome
Research, 6, 639-645(1996)) と呼ばれる方法がある。 いずれの方法もフ ィルターあるいは基盤上にァクチンや G 3 P D Hなどの内部コント口一 ルを固定化することで、 対照検体と標的検体の間でのずり応力応答性 m R N Aの発現の違いを正確に検出することができる。 また対照検体と検 体由来の R N Aをそれぞれ異なる標識 d NT Pを用いて c D N A合成を 行い、 1枚のフィルターあるいは 1枚の基盤に二つの標識 c D N Aプロ ーブを同時にハイプリダイズさせることで正確なずリ応力応答性 mRN Aの発現量の定量を行うことができる。
RN a s e保護アツセィでは、 まず本発明の DN Aの 3 ' 端に T 7プ 口モーター、 S P 6プロモーターなどのプロモーター配列を結合し、 R NAポリメラ一ゼを用いた in vitroの転写系によリ標識した r NT Pを 用いて、 標識したアンチセンス RNAを合成する。 該標識アンチセンス RNAは、 検体由来 R N Aと結合させて、 R N A— R N Aハイブリ ッ ド を形成させた後、 RN a s eで消化し、 消化から保護されたバンドをゲ ル電気泳動で検出する。 保護されたバンドを定量することで、 ずり応力 応答性 mRN Aの発現量を定量することができる。
以下に本発明のずり応力応答性 D N Aを用いて動脈硬化の原因遺伝子 を検出する方法について述べる。
当該方法に用いられる DNAとしては、 例えば配列番号 1, 3, 5 , 7, 9 , 1 1, 1 3, 1 5, 1 7, 1 9, 2 1, 2 3, 2 5, 2 7, 2 9, 3 1, 3 3, 3 5, 3 7, 3 9, 4 1 , 4 3, 4 5, 4 7, 4 9, 5 1, 5 3 , 5 5, 5 7, 5 9, 6 1, 6 3 6 5, 6 7, 6 9 , 7 1, 7 3, 7 5, 7 7, 7 9 , 8 1, 8 3, 8 5 8 7, 8 9, 9 1, 9 3, 9 5, 9 7, 9 9, 1 0 1 , 1 0 3, 1 0 5 : 1 0 7, 1 0 9, 1 1 1, 1 1 3 , 1 1 5 , 1 1 6 , 1 1 7, 1 1 9, 1 2 1, 1 2 3 , 1 2 5 , 1 2 7, 1 2 9 , 1 3 0, 1 3 1, 1 3 2 , 1 3 3, 1 34 , 1 3 5 , 1 3 7 , 1 3 9 , 1 4 1 , 1 4 3 , 1 4 5 , 1 4 7 , 1 4 9 , 1 5 1 ,
1 5 3, 1 5 5 , 1 5 7 , 1 6 8, 1 7 0および 1 7 2で表される塩基
配列を有する D N A等があげられる。 また、 該 DNAの一部の配列を有 する DNA、 該 DNAの連続した 5〜 6 0塩基の塩基配列を有するオリ ゴヌクレオチド DNA、 好ましくは連続した 1 0〜4 0塩基の塩基配列 を有するオリ ゴヌクレオチド D N Aがあげられる。 さらにまた、 該 D N Aまたはその断片とスト リ ンジェントな条件下でハイプリダイズするず り応力応答性 D N Aがあげられる。
ずり応力応答性遺伝子座中に存在する動脈硬化の原因となる変異の存 在の有無を評価するための最も明確な試験は、 対照集団からの遺伝子と 動脈硬化患者からの遺伝子とを直接比較することである。
具体的には 1 0〜 1 0 0人の動脈硬化患者ならび健常者から、 血管内 皮、 血清、 唾液等のヒ ト生体試料あるいは、 該生体試料から樹立した初 代培養細胞由来の試料を集め、 該生体試料ならびに該初代培養細胞由来 試料中から D N Aを抽出する (以後、 該 DNAを検体由来 DNAと称す る) 。 該検体由来 DNAは直接あるいは、 本発明の DN Aが有する塩基 配列に基づき設計したプライマーを用いてずり応力応答性 D N Aを増幅 して用いることができる。 別法として、 該検体由来 c DN Aをテンプレ ートとして、 本発明の DN Aが有する塩基配列に基づき設計したプライ マ一により P C Rを行うことでずリ応力応答性 D N A配列を含む D N A 断片を増幅して用いることができる。
本発明の DN Aに動脈硬化の原因となる変異があるかどうかを選別す る方法として、 野生型対立遺伝子を有する DN A鎖と変異対立遺伝子を 有する DN A鎖とのハイブリダィズによリ形成されるへテロ二本鎖を検 出する方法を用いることができる。
ヘテロ二本鎖を検出する方法には、 ( 1 ) ポリアクリルアミ ド電気泳 動によるへテロ二本鎖検出法 [Trends Genet., , 5(1991)〕 、 ( 2 ) —本 鎖コンフオメ一ション多型解析法〔Genomics, 16, 325-332(1993)〕、 ( 3 ) ミスマッチのィ匕学的切断法(C CM, chemical cleavage of mismatches)、 ( 4 )ミスマッチの酵素的切断法 [Nature Genetics, 9, 103-104(1996)]、
( 5 ) 変性ゲル電気泳動法 〔Mutat. Res. , 288, 103-112(1993)) 等の方 法があげられる。
検体由来 DNAあるいは検体由来 c DNAをテンプレートに、 ずリ応 力応答性 D N Aを本発明の DN Aが有する配列に基づき設計したプライ マーにより、 2 0 0 b pよりも小さい断片として増幅し、 ポリアク リル アミ ド電気泳動を行うことにより、 ずり応力応答性 DN Aの変異によリ ヘテロ二本鎖が形成された場合は、 変異を持たないホモ二本鎖よリも移 動度が遅く、 それらは余分なバンドとして検出することができる。 特製 のゲル (Hydro-link, MDEなど) を用いたほうが分離度はよい。 2 0 0 b Pよりも小さい断片の検索ならば、 挿入、 欠失、 ほとんどの 1塩基置換 を検出可能である。 ヘテロ二本鎖解析は、 次に述べる一本鎖コンフオメ ーション解析と組み合わせた 1枚のゲルで行うことが望ましい。
一本鎖コンフオメーショ ン多型解析 ( S S C P解析 ; single strand conformation polymorphism analysis) では、 検体由来 DNAめるいは 検体由来 c DNAをテンプレートに、 本発明の D N Aが有する配列に基 づき設計したプライマーにより、 2 0 0 b pよりも小さい断片と して増 幅したずり応力応答性 DN Aを変性後、 未変性ポリァクリルアミ ドゲル 中で泳動する。 DNA増幅を行う際にプライマ一を同位体あるいは蛍光 色素で標識するか、 または未標識の増幅産物を銀染色することにより、 増幅したずり応力応答性 DN Aをバンドとして検出することができる。 野生型のパターンとの相違を明らかにするために、 コントロールの検体 も同時に泳動すると、変異を持った断片を移動度の違いから検出できる。
ミスマッチ化学的切断法 (C CM法) では、 検体由来 DNAあるいは 検体由来 c DNAをテンプレートに、 ずり応力応答性 DN Aを本発明の D N Aが有する配列に基づき設計したプライマーで増幅した D N A断片 を、 本発明の DN Aに同位体あるいは蛍光標識をと リ込ませた標識 DN Aとハイブリダイズさせ、 四酸化ォスミゥムで処理することでミスマツ チしている場所の D N Aの一方の鎖を切断させ変異を検出することがで
きる。 C C Mは最も感度の高い検出法の 1つであり、 キロベースの長さ の検体にも適応できる。
上記、 四酸化ォスミゥムの代わりに T 4ファ一ジリゾルベースとェン ドヌクレア一ゼ V I Iのような細胞内でミスマッチの修復に関与する酵 素と RN a s e Aと組み合わせることで、 酵素的にミスマッチを切断す ることもできる。
変' 14ケノレ電気泳動法 (denaturing gradient gel electrophoresis : D GG E法) では、 検体由来 DN Aあるいは検体由来 c DN Aをテンプレ 一トに、 ずり応力応答性 DN Aを本発明の DN Aが有する配列に基づき 設計したプライマーで増幅した DN A断片を化学的変性剤の濃度勾配や 温度勾配を有するゲルを用いて電気泳動する。 増幅した D N A断片はゲ ル内を一本鎖に変性する位置まで移動し、 変性後は移動しなくなる。 ず り応力応答性 D N Aに変異がある場合とない場合では増幅した D N Aの ゲル内での移動が異なることから、 変異の存在を検出することが可能で ある。 検出感度を上げるにはそれぞれのプライマーにポリ (G : C) 端 末を付けるとよい。
本発明の D N Aに動脈硬化の原因となる変異があるかどうかを選別す る別の方法として、 蛋白質短縮試験 (protein truncation test: P T T 法) [Genomics, 20, 1-4(1994)] がある。 該試験により蛋白質の欠損を 生み出すフレームシフ ト突然変異、 スプライス部位突然変異、 ナンセン ス突然変異を特異的に検出することができる。 P T T法では、 本発明の DNAの 5 ' 末端に T 7プロモーター配列と真核生物翻訳開始配列をつ ないだ特殊なプライマ一を設計し、 該プライマーを用いて検体由来 RN Aより逆転写 P C R (R T— P C R) 法で c DNAを作製する。 該 c D NAを用い、 in vitro転写、 翻訳系で反応させると、 T 7プロモーター により mRN Aに転写され、 翻訳開始配列によ り翻訳され、 蛋白質が生 産される。 該蛋白質をゲルに泳動して、 該蛋白質の泳動位置が完全長蛋 白質に相当する位置にあれば欠損を生み出す変異は存在せず、 該蛋白質
に欠損がある場合は、完全長蛋白質より短い位置に該蛋白質は泳動され、 該位置よリ欠損の程度を知ることができる。
検体由来 D N Aならびに検体由来 c D N Aの塩基配列を決定するため に本発明の D N Aが有する塩基配列に基づいて設計したプライマーを用 いることが可能である。 決定された塩基配列を解析することにより、 検 体由来 D N Aあるいは検体由来 c D N Aに動脈硬化の原因となる変異が あるか否かを判別できる。
ずり応力応答性遺伝子のコード領域以外の突然変異は、 該遺伝子の付 近またはその中のイントロンおよび調節配列のような、 非コ一ド領域を 検査することによって検出し得る。 非コード領域中の突然変異に起因す る動脈硬化疾患は、 上記に記載した方法に従い対照検体と比較した場合 の、 動脈硬化患者における異常なサイズの、 または異常な生産量の m R N Aを検出することで確認することができる。
このようにして非コード領域における変異の存在が示唆された該遺伝 子については、 本発明の D N Aをハイブリダイゼイションのプローブと して用いることによリ、 非コ一ド領域の D N Aをクローン化することが できる。 非コ一ド領域における変異は上述のいずれかの方法に準じて探 索することができる。
見い出された突然変異は、 Handbook of Human Genet i cs L i nkage. The John Hopki ns Un i vers i ty Press, Ba l t imore ( 1994) ίこ言己載された方法(こ 従い統計処理を行うことで、 動脈硬化との連鎖がある S N P s (シング ル · ヌクレオチド · ポリモルフィズム) として同定することができる。 また、 動脈硬化の病歴を持つ家族から、 先に示した方法に従い D N Αを 取得し、 変異を検出するこ とで、 動脈硬化の原因遺伝子を同定するこ と ができる。
以下に本発明のずり応力応答性 D N Aを用い動脈硬化を原因とする血 管病を診断する方法について述べる。
当該方法に用いられる D N Aとしては、 例えば配列番号 1, 3 , 5,
7, 9 , 1 1, 1 3 , 1 5, 1 7, 1 9, 2 1 , 2 3, 2 5, 2 7 , 2 9, 3 1, 3 3, 3 5 , 3 7, 3 9, 4 1 , 4 3, 4 5 , 4 7 , 4 9, 5 1, 5 3, 5 5, 5 7 , 5 9, 6 1 , 6 3, 6 5, 6 7 , 6 9, 7 1, 7 3 , 7 5, 7 7, 7 9 , 8 1 , 8 3, 8 5, 8 7, 8 9, 9 1 , 9 3, 9 5, 9 7 , 9 9, 1 0 1, 1 0 3, 1 0 5 , 1 0 7 , 1 0 9, 1 1 1 , 1 1 3, 1 1 5 , 1 1 6 , 1 1 7, 1 1 9 , 1 2 1 , 1 2 3 , 1 2 5, 1 2 7 , 1 2 9 , 1 3 0, 1 3 1 , 1 3 2 , 1 3 3 , 1 3 4 , 1 3 5 , 1 3 7, 1 3 9, 1 4 1, 1 3 , 1 4 5 , 1 4 7 , 1 4 9 , 1 5 1 , 1 5 3 , 1 5 5 , 1 5 7 , 1 6 8 , 1 7 0および 1 7 2で表される塩基 配列を有する DN A等があげられる。 また、 該 DN Aの一部の配列を有 する D N A、 該 D N Aの連続した 5〜 6 0塩基の塩基配列を有するオリ ゴヌクレオチド D NA、 好ましくは連続した 1 0〜 4 0塩基の塩基配列 を有するオリ ゴヌクレオチド D N Aがあげられる。 さらにまた、 該 DN Aまたはその断片とスト リ ンジェントな条件下でハイブリダィズするず り応力応答性 D N Aがあげられる。
動脈硬化の原因は、 ヒ トのいずれかの組織における遺伝子の突然変異 を検出することによって確認し得る。 例えば、 生殖細胞系に突然変異が ある場合、 当該変異を遺伝した個人は、 動脈硬化を発症し易い傾向であ る可能性がある。 当該突然変異は、 該個人の体のいずれかの組織からの D N Aを試験することによって決定し得る。 例えば、 採血しその血液の 細胞から DNAを抽出し、 この DNAを用い、 遺伝子の突然変異を試験 することにより、 動脈硬化を診断することができる。 また、 胎児細胞、 胎盤細胞または羊膜細胞を用い、 遺伝子の突然変異を試験することによ り、 出生前診断を行うことができる。
また血管病を発症した患者から、 病巣部位の生体組織を取得して D N Aを試験することにより、 血管病の種類を診断し、 投与する薬物の選択 などに利用することができる。 組織中の遺伝子の変化を検出するために は、 周囲の正常組織から遊離した病巣部位の組織を単離することが有用
である。 動脈硬化巣は、 動脈硬化の発症部位を健常な血管と取替えるバ ィパス手術等によ リ取得することができる。 このようにして取得した組 織を ト リプシンなどで処理し、 得られた細胞を適当な培地で培養する。 培養した細胞からは染色体 D NAならびに mRNAを抽出することがで きる。
以後、 診断を目的としてヒ ト検体から上記いずれかの方法で取得した DNAを診断検体由来 DNAと称する。 また、 診断を目的としてヒ ト検 体から上記いずれかの方法で取得した RN Aよリ合成した c DNAを診 断検体由来 c DNAと称する。
本発明のずリ応力応答性 D N Aおよび診断検体由来 D N Aあるいは診 断検体由来 c DNAを用い、 上記動脈硬化の原因遺伝子を検出する方法 に準じた方法によリ、 動脈硬化の診断を行うことができる。
また、 本発明のずり応力 D N Aおよび診断検体由来 D N Aあるいは診 断検体由来 c DNAを利用した動脈硬化の診断には ( 1 ) 制限酵素部位 の検出、 ( 2 ) 対立遺伝子特異的なオリ ゴヌクレオチドプローブの利用 ^ A S O : allele specific oligonucleotide hybridization) 、 ( ό ) 対立遺伝子特異的なォリ ゴヌク レオチドを用いた P C R (A RM S : amplification refractory mutation system) 、 (4リ 才リ ゴヌクレオ チドライゲ一ショ ンァッセィ (O LA:ol igonuc leotide 1 i gat ion assay)、 ( 5 ) P C R— P H F A法 (PCR-preferential homoduplex formation assay), ( 6 ) オリ ゴ DNAアレイ 〔蛋白質核酸酵素、 3, 2 0 04 一 2 0 1 1 ( 1 9 9 8 ) ) 等の方法も用いることができる。
単一塩基変化によリ制限酵素部位が消失あるいは発生する場合は、 診 断検体由来 D N Aあるいは診断検体由来 c DN Aを、 本発明の DN Aが 有する配列に基づき設計したプライマ一で増幅し、該制限酵素で消化し、 得られた制限酵素切断 D N A断片を正常人の場合と比較することで簡便 に変異を検出することができる。 しかしこのような変化が起こることは まれであり、 診断目的には、 本発明の DN Aが有する配列に基づき設計
した P C Rプライマーにアニーリ ングに影響を与えないミスマッチを導 入することで、 制限酵率部位の消失や発生を伴わない変異に対して、 人 ェ的に制限酵素部位を導入することが行われる。
短い合成 DNAプローブは、 完全に対合する配列とだけハイプリダイ ズする。 この特徴を利用して、 対立遺伝子特異的なオリ ゴヌクレオチド プローブ (A S O) を作製することで、 1塩基の変異を容易に検出する ことができる。 診断目的には、 本発明の D N Aが有する配列と同定され た変異に基づき設計したオリ ゴヌクレオチドをフィルタ一に結合させ、 診断検体由来 D N Aあるいは診断検体由来 c D N Aから本発明の D N A が有する配列を用いて設計したプライマーと標識した d N T Pを用いた P C Rで作製したプローブを用いてハイプリダイズを行う リバース ドッ トブロッ トが用いられることが多い。 スライ ドガラスゃシリ コンなどの 基盤に直接、 本発明の D N Aが有する配列と該変異に基づき設計したォ リ ゴヌクレオチドを合成して、 高密度のアレイをつくった DNAチップ 法は、 少量の診断検体由来 DN Aあるいは診断検体由来 c DNAを利用 して多様な変異をよリ簡便に検出できるため大規模な診断目的に適した 変異検出法である。
塩基変異は、 以下のオリ ゴヌクレオチドライゲーシヨンアツセィ (O LA) 法によっても検出できる。
突然変異部位を挟んで両側にハイプリダイズする本発明の DNAが有 する配列よリ設計した 2 0塩基程度のオリ ゴヌクレオチドを 2本作製す る。 診断検体由来 DN Aあるいは診断検体由来 c DNAをテンプレート として用い、 本発明の DN Aが有する配列から設計したプライマーを用 い、 P C Rによりずり応力応答性 DNA断片を増幅する。 該増幅断片と 上記ポリヌクレオチドとをハイブリダィズさせる。ハイプリダイズ後に、 D N Aリガーゼで 2本のオリ ゴヌクレオチドを連結させる。 例えば、 一 方のオリ ゴヌクレオチドにはピオチンを、 他方のオリ ゴヌクレオチドに ジゴケシゲニンのような異なる標識をつけると、 連結反応が起こったか
どうかを速やかに検出することが可能である。 O L Aは電気泳動や遠心 分離操作が不要なために、 大規模な診断目的として適した変異検出法で ある。
また、 以下の P C R— P H FA法によリ微量な変異遺伝子を定量的か つ容易に検出することができる。
P C R— P H F A法は、 遺伝子増幅法 (P C R) 、 非常に高い特異性 を示す液相でのハイプリダイゼイシヨン、 E L I S Aと同様の操作で P C R産物を検出する E D— P C R (enzymatic detection of PCR product) の 3つを組み合わせたものである。 dinitrophenyl (D N P ) 標識および ピオチン標識したプライマ一セッ トを用いて、 本発明の DN Aをテンプ レートに P C R増幅を行い、 両末端標識増幅物を調製する。 これに対し て、 標識を持たない同じ配列を有するプライマ一セッ トと診断検体由来 D N Aあるいは診断検体由来 c D N Aをテンプレートに増幅して得た非 標識増幅物を 2 0〜 1 0 0倍の大過剰量混合する。そして熱変性後、 1 °C 5分〜 1 0分程度の緩やかな温度勾配で冷却し、 完全な相補鎖を優先 的に形成させる。 こうして再形成された標識 DN Aはピオチンを介して ストレブトァビジン固定化ゥエルに捕獲吸着し、 他方の D N Pを介して 酵素標識抗 DN P抗体を結合させて酵素による発色反応により検出する c 検体中に標識 DN Aと同じ配列の遺伝子が存在しない場合は、 元の 2本 鎖の標識 DNAが優先的に再形成されて発色を示す。 これに対し、 同じ 配列の遺伝子が存在する場合は、 相補鎖の置換がランダムに生じるため 再形成される標識 DNAは減少するので、 発色は著しく低下する。 これ により、 既知の変異 · 多型遺伝子の検出 · 定量が可能となる。
以下に、 本発明の抗体を用いて、 本発明のずり応力応答性蛋白質を免 疫学的に検出および定量する方法について述べる。
本発明の抗体 (ポ リ ク ロ一ナル抗体、 ある いはモ ノ ク ロ一 ナル抗体) を用いて、 本発明の蛋白質を細胞内ある いは細胞外 に発現した微生物、 動物細胞あるいは昆虫細胞または組織を、
免疫学的に検出お よ び定量する方法 と して は、 蛍光抗体法、 酵素 免疫測定法 (E L I S A法) 、 放射性物質標識免疫抗体法 (R I A ) 、 免疫組織染色法、免疫細胞染色法などの免疫組織化学染色法( A B C法、 C S A法等)、 ウェスタンブロッテイ ング法、 ドッ トブロッティ ング法、 免疫沈降法、 サンドイッチ E L I S A法 〔単クローン抗体実験マ二ユア ル (講談社サイェンティフィ ック) ( 1 9 8 7 ) 、 続生化学実験講座 5 免疫生化学研究法 (東京化学同人) ( 1 9 8 6 ) 〕 などがあげられる。
蛍光抗体法とは、 本発明の蛋白質 を細胞内ある いは細胞外に 発現 した微生物、 動物細胞ある いは昆虫細胞ま たは組織に、 本 発明の抗体を反応させ、 さらにフルォレシン · イソチォシァネート ( F I T C ) などの蛍光物質でラベルした抗マウス I g G抗体あるいはその 断片を反応させた後、 蛍光色素をフローサイ トメ一ターで測定する方法 である。
酵素免疫測定法 (E L I S A法) とは、 本発明の蛋白質を 細胞 内ある いは細胞外に発現 した微生物、 動物細胞ある いは昆虫細 胞に、 本発明の抗体を反応させ、 さ らにペルォキシダ一ゼ、 ピオチン などの酵素標識などを施した抗マウス I g G抗体あるいは結合断片を反 応させた後、 発色色素を吸光光度計で測定する方法である。
放射性物質標識免疫抗体法 (R I A ) とは、 本発明の蛋白質を細 胞内ある いは細胞外に発現 した微生物、 動物細胞ある いは昆虫 細胞 ま た は組織に、 本発明の抗体を反応させ、 さらに放射線標識を 施した抗マウス I g G抗体あるいはその断片を反応させた後、 シンチレ ーションカウンターなどで測定する方法である。
免疫細胞染色法、 免疫組織染色法とは、 本発明の蛋白質 を細胞 内あ る いは細胞外に発現 した微生物、 動物細胞ある いは昆虫細 胞ま た は組織に、 本発明の抗体を反応させ、 さらに F I T Cなどの 蛍光物質、 ペルォキシダ一ゼ、 ピオチンなどの酵素標識を施した抗マウ ス I g G抗体あるいはその断片を反応させた後、 顕微鏡を用いて観察す
る方法である。
ウェスタンブロッテイング法とは、 本発明の蛋白質を細胞内あ るいは細胞外に発現した微生物、 動物細胞あるいは昆虫細胞ま たは組織の抽出液を S D S -ポ リ ァク リ ルア ミ ドゲル電気泳動 L Antibodies - A Laboratory Manual , Cold Spring Harbor Laboratory, ( 1988) 〕 で分画 した後、 該ゲルを P V D F膜あ るいはニ ト ロセルロース膜に ブロ ッ テイ ングし、該膜に本発明 の抗体を反応させ、さらに F I T Cなどの蛍光物質、ペルォキシダ一ゼ、 ピオチンなどの酵素標識を施した抗マウス I g G抗体あるいはその断片 を反応させた後、 確認する方法である。
ドッ トブロッテイング法とは、 本発明の蛋白質を細胞内あるい は細胞外に発現した微生物、 動物細胞あるいは昆虫細胞または 組織の抽出液をニ ト ロセルロース膜にプロ ッ ティ ングし、該膜 に本発明の抗体を反応させ、 さらに F I T Cなどの蛍光物質、 ペルォ キシダ一ゼ、 ピオチンなどの酵素標識を施した抗マウス I g G抗体ある いは結合断片を反応させた後、 確認する方法である。
免疫沈降法とは、 本発明の蛋白質を細胞内あるいは細胞外に発 現した微生物、 動物細胞あるいは昆虫細胞または組織の抽出液 を本発明の抗体と反応させた後、 プロテイン G—セファロ一ス等ィムノ グロプリンに特異的な結合能を有する担体を加えて抗原抗体複合体を沈 降させる方法である。
サンドイッチ E L I S A法とは、 本発明の抗体で、 抗原認識部位の異 なる 2種類の抗体のうち、あらかじめ一方の抗体をプレートに吸着させ、 もう一方の抗体を F I T Cなどの蛍光物質、 ペルォキシダ一ゼ、 ビォチ ンなどの酵素で標識しておき、 抗体吸着プレートに、 本発明の蛋白質 を細胞内あるいは細胞外に発現した微生物、動物細胞あるいは 昆虫細胞または組織の抽出液を反応させた後、 標識した抗体を反応 させ、 標識物質に応じた反応を行う方法である。
以下に本発明の抗体を用いて動脈硬化を原因とする血管病を診断する 方法について述べる。
ヒ ト生体試料ならびヒ ト初代培養細胞での、 ずり応力応答性蛋白質の 発現量の変化ならびに発現している蛋白質の構造変化を同定することは、 将来動脈硬化を発症する危険性やすでに発症した血管病の原因を知る上 で有用である。
ずり応力応答性蛋白質の発現量や構造変化を検出して診断する方法と しては、 上記した、 蛍光抗体法、 酵素免疫測定法 (E L I S A法) 、 放 射性物質標識免疫抗体法 (R I A) 、 免疫組織染色法、 免疫細胞染色法 などの免疫組織化学染色法 (A B C法、 C S A法等) 、 ウェスタンプロ ッティ ング法、 ドッ トブロッティ ング法、 免疫沈降法、 サンドイッチ E L I S A法などがあげられる。
上記方法によリ診断する材料としては、 ヒ ト検体よリ取得した病巣部 位の血管、 血液、 血清、 尿、 便、 唾液などの生体試料そのものあるいは、 該生体試料から取得した細胞ならびに細胞抽出液が用いられる。 また、 生体試料から取得した組織を、 パラフィ ンあるいはクリオスタツ ト切片 として単離したものを用いることもできる。
以下に本発明のずり応力応答性 DNA、 該 DNAがコードする蛋白質 または該蛋白質を認識する抗体を用いて動脈硬化を原因とする血管病の 治療薬をスクリーニングする方法について述べる。
当該スクリーニング方法において用いられる D N Aとしては、 例えば 配列番号 1, 3, 5, 7, 9, 1 1, 1 3, 1 5, 1 7 , 1 9, 2 1,
2 3, 2 5 , 2 7, 2 9, 3 1 , 3 3, 3 5, 3 7 , 3 9 4 1, 4 3,
4 5 , 4 7 , 4 9 , 5 1, 5 3, 5 5, 5 7, 5 9, 6 1 6 3, 6 5,
6 7, 6 9, 7 1, 7 3, 7 5, 7 7, 7 9, 8 1 , 8 3 8 5, 8 7, 8 9, 9 1, 9 3, 9 5, 9 7, 9 9, 1 0 1, 1 0 3 , 1 0 5, 1 0
7, 1 0 9, 1 1 1, 1 1 3, 1 1 5 , 1 1 6 , 1 1 7 , 1 1 9, 1 2 1, 1 2 3 , 1 2 5 , 1 2 7 , 1 2 9 , 1 3 0 , 1 3 1 , 1 3 2 , 1 3
3, 1 34 , 1 3 5 , 1 3 7, 1 3 9, 1 4 1 , 1 4 3, 1 4 5 , 1 4 7, 1 4 9, 1 5 1 , 1 5 3, 1 5 5 , 1 5 7, 1 6 8, 1 7 0および 1 7 2で表される塩基配列を有する DNA、 または、 該 DN Aもしく は その断片とストリ ンジェントな条件下でハイプリダイズするずり応力応 答性 DNAがあげられ、 蛋白質としては、 該 DNAによってコードされ る蛋白質(例えば配列番号 1 44, 1 4 6 , 1 4 8, 1 5 0 , 1 5 2, 1 54, 1 5 6, 1 5 8 , 1 6 9, 1 7 1 および 1 7 3で表されるァミ ノ 酸配列から選ばれるアミノ酸配列を有する蛋白質など)、 あるいは、 該蛋 白質の有するアミノ酸とは 1以上のアミ ノ酸が欠失、 置換または付加し たアミノ酸からなリ、 かつ動脈硬化病変の形成に関与する活性を有する 蛋白質があげられ、 抗体としては、 該蛋白質を認識する抗体があげられ る。
本発明の D N Aを導入して本発明の蛋白質あるいは該蛋白質の一部を 構成するポリべプチドを生産するように形質転換した微生物、動物細胞、 または昆虫細胞ならびに、精製した該蛋白質あるいは該ポリべプチドは、 ずリ応力応答性蛋白質に特異的に作用する薬剤をスクリ一ニングするた めに有用である。 スクリーニングにより得られた薬剤は、 動脈硬化を原 因とする血管病の治療に有用である。
上記スク リーニングの 1つの方法は、 本発明の蛋白質あるいは該蛋白 質の一部を構成するポリべプチドを生産するように形質転換した微生物, 動物細胞、 または昆虫細胞 (以後探索用形質転換体と称する) に特異的 に結合する標識化合物を選択することである。 形質転換していない微生 物、 動物細胞、 または昆虫細胞を対照群として比較することで、 特異的 な標識化合物の結合を検出することができる。 また、 該探索用形質転換 体に特異的に結合する化合物あるいは蛋白質の該探索用形質転換体に対 する結合を阻害することを指標に、 非標識化合物を競合スクリ一二ング することができる。
精製した本発明の蛋白質または該蛋白質の一部を構成するポリべプチ
ドは、 ずり応力応答性蛋白質に特異的に結合する標識化合物を選択する のに用いることができる。 標識化合物の結合を定量するには、 本発明の 抗体を用いて上記の免疫学的方法により行うことができる。 また、 該蛋 白質あるいは該ポリベプチドに結合する標識化合物の該蛋白質あるいは 該ポリべプチドに対する結合を阻害することを指標に、 非標識化合物を 競合スクリーニングすることができる。
上記スクリーニングのもう 1つの方法としては、 該蛋白質の一部を構 成するべプチドを多数、 プラスチックピンまたはある種の固体支持体上 で高密度に合成し、 該ぺプチドに選択的に結合する化合物あるいは蛋白 質を効率的にスクリーニングする方法がある (W 0 84/03564) 。
血管内皮細胞で、 ずリ応力応答性 m R N Aあるいは蛋白質の発現を調 節する発現調節用薬剤も、 動脈硬化を原因とする血管病の治療に有効で ある。
血管内皮細胞系統に種々の化合物を添加し、本発明の D N Aを用いて、 ずり応力応答性 m R N Aの発現の増減を検定することでずリ応力応答性 遺伝子の転写もしくは翻訳を調節する薬剤をスクリ一二ングすることが できる。 ずり応力応答性 m R N Aの発現の増減は、 上記した P C R法、 ノーザンブロッ ト法、 R N ase保護法によリ検出できる。
血管内皮細胞系統に種々の化合物を添加し、 本発明の抗体を用いて、 ずり応力応答性蛋白質の発現の増減を検定することでずリ応力応答性遺 伝子の転写もしくは翻訳を調節する薬剤をスクリ一二ングすることがで きる。 ずり応力応答性蛋白の発現の増減は、 上記した蛍光抗体法、 酵素 免疫測定法 (E L I S A法) 、 放射性物質標識免疫抗体法 (R I A ) 、 免疫組織染色法、免疫細胞染色法などの免疫組織化学染色法( A B C法、 C S A法等)、 ウェスタンブロッテイング法、 ドッ トブロッティ ング法、 免疫沈降法、 サンドイッチ E L I S A法により検出できる。
上述の方法によリ取得した化合物は、 A p o Eノックアウ トマウスや 高コレストロール食を与えたゥサギなどの動脈硬化モデル動物に薬剤と
して投与し、 該動物の酸化 L D Lゃコレステロールの血管内皮への取リ 込みならびに動脈硬化病変の形成を測定することにより、 該化合物のそ の動脈硬化を原因とする血管病への治療効果を評価することが可能であ る。
以下に本発明の抗体を用いたドラッグデリバリーの方法について述べ る。
当該ドラッグデリバリ一に用いられる抗体は、 本発明の抗体であれば いずれでも良いが、 特にヒ ト化抗体を用いることが望ましい。
ヒ ト化抗体としては、ヒ ト型キメラ抗体、ヒ ト型 C D R(Complementary Determining Region;相補性決定領域 ; 以下、 C D Rと記す) 移植抗体な どがあげられる。
ヒ ト型キメラ抗体は、 ヒ ト以外の動物の抗体重鎖可変領域 (以下、 重 鎖は H鎖として、 可変領域は V領域として HVまたは VHとも称す) お よび抗体軽鎖可変領域 (以下、 軽鎖は L鎖として L Vまたは V Lとも称 す) とヒ ト抗体の重鎖定常領域 (以下、 定常領域は C領域として C Hと も称す) およびヒ ト抗体の軽鎖定常領域 (以下、 C Lとも称す) とから なる抗体を意味する。 ヒ ト以外の動物としては、 マウス、 ラッ ト、 ハム スター、 ラビッ ト等、 ハイプリ ドーマを作製することが可能であれば、 いかなるものも用いることができる。
本発明のヒ ト型キメラ抗体は、 本発明の蛋白質に結合し、 本発明の蛋 白質の作用を中和するモノクロ一ナル抗体を生産するハイプリ ドーマよ り、 VHおよび V Lをコードする c DNAを取得し、 ヒ ト抗体 C Hおよ びヒト抗体 C Lをコードする遺伝子を有する動物細胞用発現べクタ一に それぞれ挿入してヒ ト型キメラ抗体発現べクタ一を構築し、 動物細胞へ 導入することにより発現させ製造することができる。
ヒ ト型キメラ抗体の C Hとしては、 ヒ トイムノグロブリン (以下、 h I gと表記する) に属すればいかなるものでもよいが、 h l g Gクラス のものが好適であリ、 更に h l g Gクラスに属する h I g G 1、 h I g
G 2、 h I g G 3、 h I g G 4といったサブクラスのいずれも用いるこ とができる。 また、 ヒ ト型キメラ抗体の C Lとしては、 h l gに属すれ ばいかなるものでもよく、 κクラスあるいはえクラスのものを用いるこ とができる。
ヒ ト型 C D R移植抗体は、 ヒ ト以外の動物の抗体の VHおよび Vしの C D Rのァミ ノ酸配列をヒ ト抗体の V Hおよび V Lの適切な位置に移植 した抗体を意味する。
本発明の ヒ ト型 C D R移植抗体は、 本発明の蛋白質に反応し、 本発明 の蛋白質に結合し、 本発明の蛋白質の作用を中和する、 ヒ ト以外の動物 の抗体の VHおよび V Lの C D R配列で任意のヒ ト抗体の VHおよび V Lの C D R配列をそれぞれ置換した V領域をコードする c DNAを構築 し、 ヒ ト抗体の C Hおよびヒ ト抗体の C Lをコ一ドする遺伝子を有する 動物細胞用発現べクタ一にそれぞれ挿入してヒト型 C D R移植抗体発現 ベクタ一を構築し、 動物細胞へ導入し、 発現させることによ リ製造する ことができる。
ヒ ト型 C D R移植抗体の C Hとしては、 h I gに属すればいかなるも のでもよいが、 h l g Gクラスのものが好適であり、 更に h I g Gクラ スに属する h I g G l、 h I g G 2、 h I g G 3、 h I g G 4といった サブクラスのいずれも用いることができる。 また、 ヒ ト型 C D R移植抗 体の C Lとしては、 h I gに属すればいかなるものでもよく、 クラス あるいは; Lクラスのものを用いることができる。
ヒ ト抗体は、 元来、 ヒ トの体内に天然に存在する抗体を意味するが、 最近の遺伝子工学的、 細胞工学的、 発生工学的な技術の進歩によ り作製 されたヒ ト抗体ファージライブラリーおよびヒ ト抗体産生トランスジェ ニック動物から得られる抗体等も含まれる。
ヒ トの体内に存在する抗体は、 例えば、 以下の方法により取得するこ とができる。
ヒ ト末梢血リ ンパ球を単離し、 E Bウィルス等を感染させ不死化さ
せた後、 クローニングする。 得られた該抗体を産生するリ ンパ球を培養 し、 培養物中よリ該抗体を取得することができる。
ヒ ト抗体ファージライブラリ一は、 ヒ ト B細胞から調製した抗体遺伝 子をファージ遺伝子に挿入することにより F a b、 一本鎖抗体等の抗体 断片をファ一ジ表面に発現させたライブラリ一である。 該ライブラリー より、 抗原を固定化した基質に対する結合活性を指標として所望の抗原 結合活性を有する抗体断片を発現しているファージを回収することがで きる。 該抗体断片は、 更に遺伝子工学的手法により、 完全型ヒ ト抗体へ 変換することができる。
ヒ ト抗体産生トランスジエニック動物は、 ヒ ト抗体遺伝子が細胞内に 組込まれた動物を意味する。 具体的には、 マウス E S細胞ヘヒ ト抗体遺 伝子を導入し、 該 E S細胞を他のマウスの初期胚へ移植後、 発生させる ことによリ ヒ ト抗体産生トランスジエニック動物を作製することができ る。 ヒ ト抗体産生トランスジエニック動物からのヒ ト抗体の作製方法と しては、 通常のヒ ト以外の哺乳動物で行われているハイプリ ドーマ作製 方法によリ ヒ ト抗体産生ハイプリ ドーマを得、 培養することで培養物中 にヒ ト抗体を産生蓄積させる方法があげられる。
抗体断片としては、 F a b 、 F a b ' 、 F ( a b ' ) 2、 一本鎖抗体、 d s F v、 C D Rを含むペプチドなどがあげられる。
F a bは、 I g Gを蛋白質分解酵素パパィンで処理して得られる断片 のうち (H鎖の 2 2 4番目のアミノ酸残基で切断される) 、 H鎖の N末 端側約半分と L鎖全体がジスルフィ ド結合で結合した分子量約 5万の抗 原結合活性を有する抗体断片である。
本発明の F a bは、 本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体を蛋白質 分解酵素パパインで処理して得ることができる。 また、 該抗体の F a b をコードする D N Aを原核生物用発現べクタ一あるいは真核生物用発現 ベクタ一に揷入後、 該ベクタ一を原核生物あるいは真核生物へ導入し、 該 D N Aを発現させることにより F a b を取得することができる。
F ( a b ' ) 2は、 I g Gを蛋白質分解酵素ペプシンで処理して得ら れる断片のうち (H鎖の 2 3 4番目のアミ ノ酸残基で切断される) 、 F a bがヒンジ領域のジスルフイ ド結合を介して結合されたものよりやや 大きい、 分子量約 10万の抗原結合活性を有する抗体断片である。
本発明の F ( a ' ) 2は、 本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体 を蛋白質分解酵素ペプシンで処理して得ることができる。 また、 該抗体 の F ( a b ' ) 2をコードする D N Aを原核生物用発現べクタ一あるい は真核生物用発現べクタ一に揷入後、 該ベクタ一を原核生物あるいは真 核生物へ導入し、 該 DNAを発現させることにより、 F ( a b ' ) 2を 取得することができる。
F a b ' は、 上記 F ( a b ' ) 2のヒンジ領域のジスルフイ ド結合を 切断した分子量約 5万の抗原結合活性を有する抗体断片である。
本発明の F a b ' は、 本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体を還元 剤ジチオスレイ ト一ル処理して得ることができる。 また、 該抗体の F a b ' 断片をコードする DN Aを原核生物用発現ベクターあるいは真核生 物用発現べクタ一に挿入後、 該ベクターを原核生物あるいは真核生物へ 導入し、 該 D N Aを発現させることにより、 F a b, を取得することが できる。
一本鎖抗体 (以下、 s c F Vとも称す) は、 一本の VHと一本の V L とを適当なペプチドリ ンカ一 (以下、 Pと称す) を用いて連結した、 VH -P-VL ないしは VL— P— VHポリぺプチドを示す。 本発明で使用される s c F Vに含まれる VHおよび V Lは、 本発明の蛋白質に特異的に反応 する抗体、 例えば、 ヒ ト化抗体、 ヒ ト抗体のいずれをも用いることがで きる。
本発明の一本鎖抗体は、 以下の方法により取得できる。
本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体の VHおよび V Lをコード する c DNAを取得後、 一本鎖抗体をコードする DN Aを構築する。 該 DN Aを原核生物用発現べクタ一あるいは真核生物用発現べクタ一に揷
入後、 該発現べクタ一を原核生物あるいは真核生物へ導入し、 該 DNA を発現させることにより、 一本鎖抗体を取得することができる。
ジスルフィ ド安定化 V領域断片 (以下、 d s F Vとも称す) は、 VH および V L中のそれぞれ 1 ァミノ酸残基をシスティン残基に置換したポ リペプチドを該システィン残基間のジスルフィ ド結合を介して結合させ たものをいう。 システィン残基に置換するァミ ノ酸残基は R e i t e r らにより示された方法 [Protein Engineering, 7, 697 (1994)〕 に従つ て、 抗体の立体構造予測に基づいて選択することができる。 本発明で使 用されるジスルフィ ド安定化 V領域断片に含まれる VHおよび V Lは本 発明の蛋白質に特異的に反応する抗体、 例えば、 ヒ ト化抗体、 ヒ ト抗体 のいずれをも用いることができる。
本発明のジスルフィ ド安定化 V領域断片は、 以下の方法によ リ取得す ることができる。
本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体の VHおよび V Lをコード する c DNAを取得後、 ジスルフィ ド安定化 V領域断片をコードする D N Aを構築する。 該 DN Aを原核生物用発現ベクターあるいは真核生物 用発現べクタ一に揷入後、 該発現ベクターを原核生物あるいは真核生物 へ導入し、 該 DNAを発現させることにより、 ジスルフイ ド安定化 V領 域断片を取得することができる。
C D Rを含むペプチドは、 Fm o c法、 t B o c法等の化学合成法に よって製造することができる。
本発明の抗体によリ調製された以下に述べる融合抗体は、 動脈硬化の 病巣へ特異的に薬剤や蛋白質を運ぶ、 ドラッグデリバリーに用いること ができる。
融合抗体は、 本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体、 例えば、 ヒ ト 化抗体、 ヒ ト抗体およびそれらの抗体断片に放射性同位元素、 蛋白質、 低分子の薬剤などを化学的あるいは遺伝子工学的に結合させた抗体をい ラ。
本発明の融合抗体は、 本発明の蛋白質に特異的に反応する抗体および 抗体断片の H鎖或いは L鎖の N末端側或いは C末端側、 抗体および抗体 断片中の適当な置換基あるいは側鎖、 さらには抗体および抗体断片中の 糖鎖に放射性同位元素、 蛋白質あるいは低分子の薬剤などを化学的ある いは遺伝子工学的に結合させることによリ製造することができる。
放射性同位元素としては、 1311、 1251等があげられ、 例えば、 クロラミ ン T法等により、 抗体または抗体断片に結合させることができる。
低分子の薬剤としては、 ナイ トロジェン · マスタード、 サイクロフォス フアミ ドなどのアルキル化剤、 5—フルォロウラシル、 メソ トレキセ一 トなどの代謝拮抗剤、 ダウノマイシン、 ブレオマイシン、 マイ トマイシ ン C , ダウノルビシン、 ドキソルビシンなどの抗生物質、 ビンクリスチ ン、 ビンブラスチン、 ビンデシンのような植物アルカロイ ド、 タモキシ フェン、 デキサメタソンなどのホルモン剤等の抗癌剤 〔臨床腫瘍学 (曰 本臨床腫瘍研究会編 1 9 9 6年 癌と化学療法社) 〕 、 またはハイ ド 口コーチゾン、 プレドニゾンなどのステロイ ド剤、 アスピリ ン、 インド メタシンなどの非ステロイ ド剤、 金チォマレート、 ぺニシラミンなどの 免疫調節剤、 サイクロフォスフアミ ド、 ァザチォプリ ンなどの免疫抑制 剤、 マレイン酸クロルフエ二ラミン、 クレマシチンのような抗ヒスタミ ン剤等の抗炎症剤 (炎症と抗炎症療法 昭和 5 7年 医歯薬出版株式会 社) などがあげられる。
定法によリ上記抗体に低分子の薬剤を結合させることができるが、 例 えば、 ダウノマイシンと抗体を結合させる方法としては、 グルタールァ ルデヒ ドを介してダウノマイシンと抗体のアミノ基間を結合させる方法, 水溶性カルボジィミ ドを介してダウノマイシンのアミノ基と抗体のカル ボキシル基を結合させる方法等があげられる。
蛋白質としては、免疫担当細胞を活性化するサイ トカインゃ血管内皮、 血管平滑筋等の増殖制御因子が好適であり、 例えば、 ヒ トインタ一ロイ キン 2、 ヒ ト顆粒球—マクロファージーコロニー剌激因子、 ヒ トマクロ
ファージコロニー刺激因子、 ヒ トインターロイキン 1 2、 繊維芽細胞増 殖因子— 2 (F G F - 2 ) , 血小板由来増殖因子 (P DG F) 等があげ られる。また、動脈硬化巣の増殖性血管平滑筋細胞を直接障害するため、 リシンゃジフテリァ毒素などの毒素を用いることができる。
蛋白質との融合抗体は、 以下の方法により取得できる。
抗体または抗体断片をコードする c DNAに蛋白質をコードする c DNAを連結させた後、 融合抗体をコードする DN Aを構築する。 該 D N Aを原核生物あるいは真核生物用発現べクタ一に挿入後、 該発現べク ターを原核生物あるいは真核生物へ導入し、 該 DNAを発現させること により、 融合抗体を取得することができる。
次に本発明のずり応力応答性 DN Aを含有するウィルスベクターを用 いた遺伝治療の方法について述べる。
上述した組換えウィルスベクタ一および遺伝子治療剤に用いる基剤を 調合することにより治療剤を製造することができる [Nature Genet., 8, 42(1994)〕 。
遺伝子治療剤に用いる基剤としては、 通常注射剤に用いる基剤であれ ばどのようなものでもよく、 蒸留水、 塩化ナトリ ウム又は塩化ナト リ ウ ムと無機塩との混合物等の塩溶液、 マンニトール、 ラク ト一ス、 デキス トラン、 グルコース等の溶液、 ダリシン、 アルギニン等のアミノ酸溶液、 有機酸溶液又は塩溶液とグルコース溶液との混合溶液等があげられる。 また常法に従い、 これらの基剤に浸透圧調整剤、 p H調整剤、 ゴマ油、 ダイズ油等の植物油又はレシチンも しくは非イオン界面活性剤等の界面 活性剤等の助剤を用いて、 溶液、 懸濁液、 分散液として注射剤を調製し てもよい。 これらの注射剤を、 粉末化、 凍結乾燥等の操作により用時溶 解用製剤と して調製することもできる。 本発明の遺伝子治療剤は、 遺伝 子治療の直前に液体の場合はそのままで、 個体の場合は必要により滅菌 処理をした上記の基剤に溶解して治療に使用することができる。 本発明 の遺伝子治療剤の投与方法としては、 患者の治療部位の血管内皮に吸収
されるように、 ダブルバルーンカテーテル等を用いて局所的に投与する 方法をあげることができる。
よリ特異的に動脈硬化巣にウィルスベクターを輸送する方法として、
L D L受容体を特異的に認識する一本鎖抗体とレ トロウイルスベクタ一 の E n V蛋白の融合蛋白を用いる方法が S o m i a らにより報告されて いる 〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 92, 7570-7574 (1995)〕 。 本シス テムはレトロウイルスベクタ一に限定されず、 レンチウィルスベクタ一 等にも応用することができる。
当該分野で公知の非ウィルス遺伝子移入法には、 リ ン酸カルシウム共 沈法 [Virology, 52, 456-467 (1973) ; Science, 209, 1414-1422 (1980)〕 、 マイクロイ ンジェクション法 [Pro Natl. Acad. Sci. USA, 77, 5399-5403 (1980) ; Pro Natl. Acad. Sci. USA, 77- 7380-7384 (1980) ; Cell, 27, 223-231 (1981) ; Nature, 294, 92-94 (1981)〕、 リボソームを介した膜融合-介在移入法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA , 84, 7413-7417 (1987) ; Biochemistry, 28, 9508-9514 (1989); J. Biol. Chem. , 264, 12126-12129 (1989) ; Hum. Gene Ther. , 3, 267-275, (1992) ; Science, 249, 1285-1288 (1990); Circulation, 83, 2007-2011 (1992)〕 あるいは 直接 DNA取り込みおよび受容体-媒介 D NA移入法 [Science, 247, 1465-1468 (1990); J. Biol. Chem. , 266, 14338-14342 (1991) ; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 3655-3659 (1991); J. Biol. Chem. , 264, 16985-16987 (1989) ; BioTechniques, U, 474-485 (1991) ; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 3410-3414 (1990) ; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88, 4255 - 4259 (1991) ; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87_, 4033-4037 (1990) ; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88, 8850-8854 (1991) ; Hum. Gene Ther., 3, 147-154 (1991)〕 等をあげることができる。
ウィルスベクターを用いる遺伝子移入は、 リポソ一ムデリバリ一を用
いる直接的ィン · ビボ(i n v i vo)遺伝子移入と組み合わせることにより、 動脈硬化巣にウィルスベクタ一を指向させることができる。
その他適当なサイズの本発明の D N Aを、 アデノウイルス · へキソン 蛋白質に特異的なポリ リジン-コンジユゲート抗体と組み合わせてコン プレックスを作製し、 得られたコンプレックスをアデノウイルスベクタ —に結合させることにより、ウィルスベクタ一を調製することができる。 該ウィルスベクターは安定に標的細胞に到達し、 エンドソームによ り細 胞内に取り込まれ、 細胞内で分解され効率的に遺伝子を発現させること ができる。
リポソ一ムを介した膜融合一介在移入法ではリポソ一ム調製物を標的 とする組織に直接投与することによ り、 当該組織の局所的な遺伝子の取 リ込みおよび発現が可能であることが腫瘍に関する研究において報告さ れている 〔Hum. Gene Ther. , 3, 399-410 ( 1992) ] 。 したがって同 様の効果が動脈硬化巣でも期待される。 D N Aを、 動脈硬化巣に直接標 的化するには、 遺伝子移入技術が好ましい。 受容体-媒介 D N Α移入は、 例えば、 ポリ リジンを介して、 蛋白質リガンドに D N A (通常、 共有的に 閉環したスーパ一コイル化プラスミ ドの形態をとる)をコンジユゲート することによって行う。 リガンドは、 標的細胞または組織の細胞表面上 の対応するリガンド受容体の存在に基づいて選択する。 受容体とリガン ドの組み合わせとしては、 例えば L D L受容体と L D L、 ス力べンジャ 一受容体と酸化 L D Lの組み合わせが包含される。当該リガンド- D N A コンジュゲートは、 所望により、 血液に直接注射することができ、 受容 体結合および D N A -蛋白質コンプレツクスの内在化が起こる標的組織 に指向し得る。 D N Aの細胞内破壊を防止するために、 アデノウイルス を同時感染させて、 ェンドゾーム機能を崩壊させることもできる。
以下に、 本発明のずり応力応答性 D N Aを特異的に認識する抗体を用 いた治療方法について説明する。
本発明の抗体を含有する医薬は、 治療薬として単独で投与することも
可能ではあるが、 通常は薬理学的に許容される一つあるいはそれ以上の 担体と一緒に混合し、 製剤学の技術分野においてよく知られる任意の方 法によリ製造した医薬製剤として提供するのが望ましい。
投与経路は、治療に際して最も効果的なものを使用するのが望ましく、 経口投与、 または口腔内、 気道内、 直腸内、 皮下、 筋肉内および静脈内 等の非経口投与をあげることができ、 抗体製剤の場合、 望ましくは静脈 内投与をあげることができる。
投与形態としては、 噴霧剤、 カプセル剤、 錠剤、 顆粒剤、 シロップ剤、 乳剤、 座剤、 注射剤、 軟膏、 テープ剤等があげられる。
経口投与に適当な製剤としては、 乳剤、 シロップ剤、 カプセル剤、 錠 剤、 散剤、 顆粒剤等があげられる。
乳剤およびシロップ剤のような液体調製物は、 水、 ショ糖、 ソルビ卜 ール、 果糖等の糖類、 ポリエチレングリ コール、 プロピレングリ コール 等のダリ コール類、 ごま油、 オリ一ブ油、 大豆油等の油類、 P—ヒ ドロ キシ安息香酸エステル類等の防腐剤、 スト口ベリ一フレーバー、 ペパー ミ ント等のフレーバー類等を添加剤として用いて製造できる。
カプセル剤、 錠剤、 散剤、 顆粒剤等は、 乳糖、 ブドウ糖、 ショ糖、 マ ンニトール等の賦形剤、 デンプン、 アルギン酸ナト リ ウム等の崩壊剤、 ステアリ ン酸マグネシウム、タルク等の滑沢剤、ポリビニルアルコール、 ヒ ドロキシプロピルセルロース、 ゼラチン等の結合剤、 脂肪酸エステル 等の界面活性剤、 ダリセリ ン等の可塑剤等を添加剤として用いて製造で さる。
非経口投与に適当な製剤と しては、 注射剤、 座剤、 噴霧剤等があげら れる。 注射剤は、 塩溶液、 ブドウ糖溶液、 あるいは両者の混合物からな る担体等を用いて調製される。 または、 本発明の抗体を常法に従って凍 結乾燥し、 これに塩化ナト リ ゥムを加えることによって粉末注射剤を調 製することもできる。 座剤はカカオ脂、 水素化脂肪またはカルボン酸等 の担体を用いて調製される。
また、 噴霧剤は本発明の抗体そのもの、 ないしは受容者の口腔および 気道粘膜を刺激せず、 かつ本発明の抗体を微細な粒子として分散させ吸 収を容易にさせる担体等を用いて調製される。
担体として具体的には乳糖、 グリセリ ン等が例示される。 本発明の抗 体および用いる担体の性質により、 エアロゾル、 ドライパウダー等の製 剤が可能である。 また、 これらの非経口剤においても経口剤で添加剤と して例示した成分を添加することもできる。
投与量または投与回数は、 目的とする治療効果、 投与方法、治療期間、 年齢、 体重等によリ異なる力 通常成人 1 日当たり 1 0 1^ 8〜 2 0 m g / k gである。
動脈硬化の病変に関与する活性、 即ち動脈硬化の発症を調節する活性 の一つとして、 血管内皮細胞のアポト一シスの促進あるいは抑制があげ られる。 血管内皮細胞においては、 ずリ応力負荷により、 内皮細胞のァ ポトーシスが抑制される方向に傾く ことが知られていることから、 本発 明のずり応力応答性 DN Aの中には、 血管内皮細胞においてずリ応力剌 激依存的に発現が上昇し、 アポトーシス抑制活性を有する遺伝子および 蛋白質が含まれているものと考えられる。 従って、 このアポトーシス抑 制活性を有する遺伝子を含む D N Aおよび該 D N Aがコードする蛋白質, 該 DNAをベクターに組み込んでなる組換えウィルスベクター、 該 DN Aがコードする蛋白質に対する抗体などを用いることにより、 ( 1 ) 細 胞のアポトーシス感受性の同定 ( 2 ) 細胞のアポトーシスの調節、 ( 3 ) 細胞のアポト一シスを調節する薬剤のスクリ一ニングなどの応用が可能 となる。 以下に、 前記 ( 1 ) ( 2 ) ( 3 ) について詳細に述べる。
( 1 ) 細胞のアポトーシス感受性の同定
以下に本発明のずり応力応答性 DNA、 該 DNAがコードする蛋白質 を用いて、 細胞のアポト一シス感受性を同定する方法について述べる。 アポト一シス感受性とは、 外来からのアポトーシス刺激に対して、 細 胞がアポトーシスに陥リやすいか否かの程度、 即ち細胞のアポトーシス
刺激に対する影響度を意味しており、 このアポトーシス感受性は、 細胞 におけるアポトーシスシグナルに対して抑制性もしくは促進性のシグナ ルが共存しているか否かによって規定されてくるものと考えられ、 この 分子的実体としては、 アポト一シスシグナル伝達分子などアポトーシス の抑制若しくは促進に関与する一群の蛋白質、 いわゆるアポトーシス関 連蛋白質があげられる。 このアポト一シス関連蛋白質として、 例えば、 本発明の配列番号 7で表される塩基配列を有する D N A ( A4RS-041 ) に コードされる蛋白質、 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白 質をあげることができる。
血管内皮細胞に負荷される血行力学的物理力として、 一定の方向性を 持った血流、即ち層流に起因し血流方向と平行に負荷されるずり応力と、 血圧に起因し内皮に対して垂直方向に負荷される法線応力があげられる, 血管内皮細胞は常にこの両方の力を受けているが、 一般にずリ応力が法 線応力と比較して大きな部位では動脈硬化の発症が抑制され、 逆にずり 応力にく らベて法線応力の大きな部位では動脈硬化が発症しやすい。 実 際、 血管内皮細胞に対してアポトーシスを抑制するのは、 層流に起因す るずリ応力であることが報告されている。 本発明の D N Aを取得するた めに用いた培養系、 即ちマイクロキャリア スピナ一フラスコ系におい ては、 流れによるずリ応力だけでなく、 回転により遠心力が負荷される ため、 法線応力もまた内皮細胞に負荷される。 ずり応力に応答する遺伝 子群は法線応力によリ修飾されるものと修飾されないものがある。 この ような反応性の違いは、 ずり応力のみが負荷される平行平板型培養装置 等で培養した H U V E Cにおいて発現上昇の有無を確認することで明確 にできる。 少なく とも法線応力によリ修飾されないずり応力応答性遺伝 子群は動脈硬化に対して保護的に働く と考えられ、 これら遺伝子群のな かにアポトーシス抑制活性を有する遺伝子および蛋白質が含まれている と考えられる。
そのアポトーシス抑制活性を有する本発明の D N Aまたは該 D N Aの
塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する DNAまたはァ ポトーシス抑制活性を有する本発明の蛋白質を認識する抗体などを用い て、 アポトーシス抑制活性を有する本発明の DN Aの内在性の転写量若 しくは、 アポト一シス抑制活性を有する本発明の蛋白質の発現量、 発現 している蛋白質の構造変化を検出することにより細胞のアポトーシス感 受性を同定することができる。
アポトーシス感受性を同定する方法において用いられる DNAおよび 該 DNAがコ一ドする蛋白質を認識する抗体として、 例えば配列番号 7 で表される塩基配列を有する DNA、 配列番号 7で表される塩基配列中 の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N A、 配列番号 8で表さ れるアミノ酸配列を有する蛋白質を認識する抗体があげられる。
上記方法で用いられた本発明の D N Aまたは該 D N Aの塩基配列中の 連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N Aまたはアポト一シス抑 制活性を有する本発明の蛋白質を認識する抗体は細胞のアポト一シス感 受性を同定する檠剤として有効である。
動脈硬化巣では、 血管内皮細胞のアポトーシスが促進されていること から、 本薬剤は、 動脈硬化巣の同定あるいは将来動脈硬化を発症する危 険性の予測など動脈硬化を原因とする血管病変の診断薬としても利用で きる。
細胞のアポトーシス感受性を同定する薬剤として、 例えば、 配列番号 7で表される塩基配列を有する DNA、 配列番号 7で表される塩基配列 中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する DNA、 または、 配列番 号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を認識する抗体などを含有 する薬剤があげられる。
尚、 本発明の DNAは、 ヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUVE C) を用いて、ずり応力応答性 DNAとして取得されてきたものであるから、 アポトーシス感受性を同定する対象の細胞としては、 ヒト初代血管内皮 細胞およびヒトさい帯静脈血管内皮細胞 (HUVE C) などの血管内皮
細胞であることが望ましいが、 アポトーシスは血管内皮細胞以外の生体 のあらゆる細胞で普遍的にみられる現象であることから、 対象となる細 胞は、 血管内皮細胞のみに限定されるものではない。
( 2 ) 細胞のアポトーシスの調節
本発明の D N Aは、 ずリ応力によリ発現が上昇しアポトーシスを抑制 する方向に誘導することが知られているずリ応力刺激に応答する遺伝子 であることから、 本発明の D N Aまたは該 D N A中の連続した 5から 6 0塩基の配列を有する D N Aは、 アポト一シスの抑制に関与しうる。 一 方、 これらの各 D N Aの塩基配列に相補的な塩基配列を有するァンチセ ンス D N Aを用いる場合には、 該 D N Aの内在性の転写もしくは翻訳が 抑制されるために細胞のアポトーシスが促進される。
また、 本発明の D N A同様に、 本発明の D N Aがコードする蛋白質ま たは該蛋白質を認識する抗体を用いて、 細胞のアポト一シスを調節する こともできる。具体的には、本発明の D N Aがコードする蛋白質のうち、 アポト一シスを抑制する活性を有する蛋白質を選別し、 該蛋白質をコー ドする D N Aをウィルスベクターに組み込んで得られる組換えウィルス ベクタ一を造成し、 その組換えゥィルスべクタ一を細胞や組織に導入し て、 アポト一シスを抑制する活性を有する蛋白質を発現させることによ リ、 細胞や組織のアポトーシスを抑制することができる。
また該蛋白質を認識する抗体を用いて、 細胞にアポトーシスを調節す る正負のシグナルを付与することにより細胞のアポトーシスを調節する ことができる。
アポトーシスを抑制または促進する方法として、 例えば、 配列番号 7 で表される塩基配列を有する D N A、 または配列番号 7で表される塩基 配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N A、 またはこれ らの各 D N Aの塩基配列に相補的な塩基配列を有するァンチセンス D N Aを用いて、 例えばアンチセンス法等によ リ該 D N Aの内在性の転写も しくは翻訳を抑制することにより細胞のアポトーシスを促進したリ、 逆
に該 D N Aを細胞に導入して D N Aの転写を亢進させることにより細胞 のアポトーシスを抑制する方法があげられる。
また、 配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aを含む組換えゥ ィルスべクタ一、 配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aのセン ス鎖と相同な配列からなる R N Aを含む組換えウィルスベクタ一または 配列番号 8で表されるァミノ酸配列を有する蛋白質を生産する組換えゥ ィルスベクターを用いて、 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する 蛋白質の細胞内の発現量を亢進させ、 細胞のアポトーシスを抑制する方 法があげられる。
さらには、 配列番号 8で表されるアミノ酸配列はその構造から膜蛋白 質と考えられることから、 配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する 蛋白質を認識する抗体を作用させ、 細胞表面に表出した該蛋白質を刺激 することによ り、 細胞内に細胞のアポトーシスを正負に調節するシグナ ルを流れさせ、 細胞のアポトーシスを調節する方法があげられる。
上記方法に用いられた本発明の D N Aまたは該 D N Aの塩基配列中の 連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する D N A、 アポト一シス抑制活 性を有する本発明の蛋白質を発現する組換えウイルスべクタ一または本 発明の蛋白質を認識する抗体などは細胞のアポトーシスを調節する薬剤 として有効である。 本薬剤は、 動脈硬化を原因とする血管病変の治療薬 としても利用できる。
アポト一シスを調節する薬剤として、 例えば、 配列番号 7で表される 塩基配列を有する D N Aまたは配列番号 7で表される塩基配列中の連続 した 5 ~ 6 0塩基と同じ配列を有する D N Aまたはこれらの各 D N Aの 塩基配列に相補的な塩基配列を有するアンチセンス D N A、 配列番号 7 で表される塩基配列を有する D N Aを含む組換えウィルスベクター、 配 列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aのセンス鎖と相同な配列か らなる R N Aを含む組換えウィルスベクター、 配列番号 8で表されるァ ミ ノ酸配列を有する蛋白質を生産する組換えウイルスべクタ一または、
配列番号 8で表されるァミ ノ酸配列を有する蛋白質を認識する抗体を含 有する薬剤があげられる。
尚、 本発明の DNAは、 ヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUV E C) を用いて、ずり応力応答性 DNAとして取得されてきたものであるから、 アポトーシスを調節する対象の細胞としては、 ヒ ト初代血管内皮細胞お よびヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUV E C) などの血管内皮細胞で あることが望ましいが、 アポトーシスは血管内皮細胞以外の生体のあら ゆる細胞で普遍的にみられる現象であることから、 対象となる細胞は、 血管内皮細胞のみに限定されるものではない。
( 3 ) 細胞のアポトーシスを調節する薬剤のスクリ一ニング
以下に本発明のずり応力応答性 DNA、 該 DNAがコードする蛋白質 を用いて、 細胞のアポトーシスを調節する薬剤をスク リーニングする方 法について述べる。
上記スクリ一ニングの方法の 1つは、 F a s依存的にアポト一シスが 惹起される動物細胞株を用いてアポトーシスを誘導した際に、 本発明の D N Aの内在性の転写もしく は翻訳を調節することによリアポト一シス を抑制または促進する化合物あるいは蛋白質を選択することである。 特に、 本発明の DN Aの内在性の転写も しくは翻訳を促進することに よリアポトーシスを抑制する化合物あるいは蛋白質は、 動脈硬化を原因 とする血管病の治療に有効である。 一方、 本発明の D N Aの内在性の転 写もしくは翻訳を抑制することによりアポトーシスを促進する化合物あ るいは蛋白質は、 癌などの細胞の異常増殖に基く疾患の治療に有効であ る。
本発明の DN Aを用いて細胞のアポト一シスを調節する薬剤をスクリ —ニングする方法として、 例えば、 配列番号 7で表される塩基配列を有 する D N Aまたは配列番号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0 塩基と同じ配列を有する DN Aを用いて、 被験物質を細胞に作用させた 後の配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aの内在性の転写量の
増減を検定することにより細胞のアポトーシスを抑制または促進する薬 剤をスクリ一二ングする方法があげられる。
上記スクリーニングのもう 1つの方法は、 本発明の D N Aを導入して 本発明の蛋白質あるいは蛋白質の一部を構成するポリべプチドを生産す るように形質転換した動物細胞に特異的に結合して細胞のアポトーシス を抑制する化合物あるいは蛋白質を選択することである。 この際、 形質 転換していない細胞を対照として比較することで、 特異的な化合物ある いは蛋白質の結合を検出することができる。 このスクリ一ニングによリ 得られた薬剤も、 動脈硬化を原因とする血管病の治療に有効である。 本発明の蛋白質を用いたスクリーニング方法として、 例えば、 配列番 号 7で表される塩基配列を有する D N Aを含む組換えウィルスベクター または配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aのセンス鎖と相同 な配列からなる R N Aを含む組換えウィルスベクタ一を用いて、 細胞内 に配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aを導入し、 配列番号 8 で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質を発現させ、 該細胞に被験物質 を暴露し、 被験物質と該蛋白質とを接触させ、 該蛋白質に特異的に結合 し、 該蛋白質の活性変化をもたらす薬剤を選択することにより、 細胞の アポトーシスを抑制または促進する薬剤をスクリ一二ングする方法があ げられる。
また、 配列番号 7で表される塩基配列を有する D N A、 または配列番 号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質をコードする D N Aをべク ターに組み込んで得られる組換え体 D N Aを、 宿主細胞に導入して得ら れる形質転換体を培地に培養し、 該培養物を用いて、 培養物中の該蛋白 質と被験物質とを接触させ、 該蛋白質に特異的に結合し、 該蛋白質の活 性変化をもたらす薬剤を選択することにより、 細胞のアポトーシスを抑 制または促進する薬剤をスクリ一ニングする方法があげられる。
また、 i n v i t roの系で、 単離精製した配列番号 8で表されるアミノ酸 配列を有する蛋白質若しくは配列番号 8で表されるァミノ酸配列を有す
る蛋白質の一部を構成するべプチドを用いて、 被験物質と該蛋白質また は該ペプチドとを接触させ、 該蛋白質 · ペプチドに特異的に結合し、 該 蛋白質の活性変化をもたらす薬剤を選択することにより、 細胞のアポト 一シスを抑制または促進する薬剤をスクリーニングする方法があげられ る。
細胞内の配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aの転写量の増 減を指標にアポトーシスを抑制または促進する薬剤をスクリ一ニングす る際には、 配列番号 7で表される塩基配列を有する D N Aまたは配列番 号 7で表される塩基配列中の連続した 5〜 6 0塩基と同じ配列を有する DNAをプローブ若しくはプライマ一として用いて、 ノーザンハイプリ ダイゼーシヨン法、 in situ ハイブリダイゼ一ション法、 RN a s e保 護法あるいは R T— P C R法などによリ該 D N Aの転写量を解析するこ とができる。
また、 細胞内の配列番号 8で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質の 発現量を指標にアポト一シスを抑制または促進する薬剤をスクリーニン グする際には、 配列番号 8で表されるァミ ノ酸配列を有する蛋白質を認 識する抗体を用いた免疫学的検出法により該蛋白質の発現量を解析する ことができる。
上記スクリ一ニングにより取得された薬剤は、 細胞のアポトーシスを 抑制または促進する薬剤として利用できる。
尚、 本発明の DNAは、 ヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUVE C) を用いて、ずり応力応答性 DNAとして取得されてきたものであるから、 アポトーシスを調節する対象の細胞としては、 ヒ ト初代血管内皮細胞お よびヒ トさい帯静脈血管内皮細胞 (HUV E C) などの血管内皮細胞で あることが望ましいが、 アポトーシスは血管内皮細胞以外の生体のあら ゆる細胞で普遍的にみられる現象であることから、 対象となる細胞は、 血管内皮細胞のみに限定されるものではない。
本発明の D N Aを動物細胞中で発現させるためのベクタ一、 および組
換えべクタ一の導入方法としては、 既に述べた方法のいずれも用いるこ とができる。
本発明の蛋白質の発現量の増減を抗体を用いて検定する免疫学的検出 法については、 すでに述べた方法のいずれも用いることができる。
アポトーシスの抑制または促進を検出するためのスクリ一二ング系に 必要な宿主細胞としては、 F a s依存的にアポトーシスが誘導される動 物細胞であればいずれも用いることができ、 例えば浮遊系の J u r k a t [J. Exp. Med., 152, 1709-19 (1980)] , H P B - A L L [Int. J. Cancer, 21, 166-170 (1978)〕、 S KW 6. 4 (Immunol. Lett. , 7, 17-23 (1983)〕、 接着系の H e L a、 A 6 7 3 [Arch. Biochem. Biophys. , 230, 93-102 (1984)〕 等があげられる。
上記細胞株に F a s依存的な細胞死を誘導する物質として、 例えば、 抗ヒ ト F a sモノ クローナル抗体 C H— 1 1 ( J. Exp. Med., 169, 1747-1756 (1989)〕があげられる。細胞死を誘導する方法として例えば、 以下のような方法があげられる。 浮遊細胞の場合、 約 1 06細胞 Zm l になるように培地で希釈して動物細胞培養用の 24穴プレート、 あるい は 9 6穴マイクロタイタ一プレート等に加える。 ここに、 抗ヒ ト F a s モノクローナル抗体を l 〜 5 0 0 n gZm l の濃度になるように添加し、 3 7 °Cの C 02インキュベータ中で数時間から 2日間、 培養する。 付着 細胞の場合、 あらかじめ細胞をプレートにまいておき、 細胞死を誘導す る際に、 抗ヒ ト F a sモノクローナル抗体を含む培地に交換して 3 7 °C の C O 2ィンキュベータ中で培養を継続する。
アポトーシスの抑制または促進を検出するための方法として例えば、 トリパンブル一染色法、 ギムザ染色法等を用いて光学顕微鏡観察によリ 検出する方法があげられる。 また、 接着細胞であればアポトーシスとと もにプレートから細胞が剥がれて浮遊してくるため、染色することなく、 より容易に判別できる。 また、 へキスト 3 3 34 2、 へキスト 3 3 2 5
8、 ヨウ化プロビジゥムなどの蛍光色素を用い、 蛍光顕微鏡観察により
検出する方法も知られている〔バイオマニュアル U Pシリーズ 新アポト 一シス実験法、 第 2版〕 。 また、 アポトーシスの過程で活性化される c a s p a s eの活性を測定する方法 〔J. Exp. Med. , 183, 1957-1964 (1996)〕 、 あるいは生細胞中のミ トコンドリア内脱水素酵素活性を測定 する ΜΤ Τアツセィ法 〔J. Immunol. Methods, 16, 55-63 (1983)〕 のよ うな生化学的方法もあげられる。 さらに、 A n n e x i n Vを用いて細 胞膜の構造変化を検出する方法〔J. Exp. Med., 182, 1545-1556 (1995)〕、 T U N E L法、 B u r t o n法 〔バイオマニュアル U Pシリーズ 新アポ トーシス実験法、 第 2版〕 などの D NA断片化に基づく検出法も知られ ている。 実施例
以下に実施例をあげて本発明を具体的に示すが、 本発明はこれらの実 施例に限定されないものとする。 実施例 1
ずり応力を負荷させた H U V E Cからの c D NAライブラリーの作製
( 1 ) H U V E Cの培養
1 0 %ゥシ胎児血清、 1 %ペニシリン ( 5, 0 0 0単位 111 1 ) ' ス トレプトマイシン ( 5 m g /m 1 ) 溶液 (Life Technologies 社製) 、 0. 0 0 3 %の Endothelial Cell Growth Supplement(Becton Dickinson 社製) 、 0. 0 1 %のへパリン (和光純薬社製) 、 および 0. 1 4 %の N a H C O 3 (Life Technologies社製) を含む F— 1 2 K培地 (大日本 製薬社製) を用い、 5 % C O 2、 3 7 °Cの条件で、 H U V E Cの培養お よび継代を行った。 H U V E Cは Clonetics社から購入したものを用い た。
( 2 ) H U V E Cへのずり応力負荷
1 0 m 1 の P B S緩衝液に懸濁した 0. 2 gのマイクロキャリア (C
y t o d e x 3 : Amersham Pharmacia Biotech社製) を 5 0 m 1 の滅囷 チューブに移し、 室温で 1 , 0 0 0 r p m、 3分間遠心分離後、 上澄み を除き、 F 1 2 K培地を加えた。 再度遠心分離して上澄みを除き、 培地 を加えて約 1 0 m l とした。
上記 (1) での培養で得られた HU V E Cを トリプシン ZE D T Aで剥 がし、 約 2 X 1 06個の H U V E Cを 1 0 m 1 の培地に懸濁し、 上述の マイクロキャリアと混合した。 これを 2 0 0 m l容のスピナ一フラスコ に移し、 培地を 1 5 m 1加えて総容量を約 3 5 m l とした。 5 0〜 6 0 r p mで 3 0秒間攪拌し、 その後 1時間静置した。 該攪拌、 静置操作を 4 回繰り返すことにより HUVE Cをマイクロキヤリァに接着させた。 1 6 0 r p mで一定時間攪拌することで、 細胞にずり応力を負荷した。
( 3 ) RN Aの調製
上記 ( 2 ) の方法で、 ずり応力を 0. 5時間、 1時間、 1. 5時間、 2時間、 3時間、 4時間、 6時間、 1 0時間、 2 0時間負荷させた HU V E Cを、 それぞれ 1. 6 X 1 07ずつ調製した。 これらの細胞から、 チォシアン酸グァニジン— ト リ フルォロ酢酸セシウム法 [Methods in Enzymology, 154, 3 (1987)〕 により、 全 RN Aを調製した。 ずり応力 負荷時間の異なる、 上記 9種のサンプルについて、 全 RNA 1 0 0 g ずつを混合し 9 0 0 gとした。全 RNA 9 0 0 gをオリ ゴ d Tセル口 —スカラム (Collaborative Research 社製) に通過させることにより、 ポリ (A) +RNAとして mRNA 3 0. 9 ^gを取得した。
(4 ) c DN Aライブラリーの作製
上記 ( 3 ) で取得した mRN A 3. 0 gを用いて、 リ ンカ一プライ マ一法 〔 「遺伝子ライブラリ一の作製法」 野島博編〕 に従い c DNA合 成、 B a mH I アダプターの付加、 N o t I による切断反応を行った。 得られた 2本鎖 c DNAを、 プラスミ ドベクタ一 p AP 3 n e o 〔 Genes to Cells, 3, 459 (1998)〕の B g 1 I I ZN o t I間にライゲ一シ ヨンすることにより、 c DNAの 5, 端が常にベクターの B g l I Iサ
イ ト側にあるようにした。 得られたライゲーシヨン反応液を用い、 該プ ラスミ ドを大腸菌 MC 1 0 6 1 A 〔モレキュラー ' クロ一ニング 第 2 版〕 にエレク トロボレ一シヨン法により導入し、 c DNAライブラリー を作製した。 実施例 2
サブトラクシヨンライブラ リ一の作製
( 1 ) 一本鎖 DNAの調製
実施例 1 において MC 1 0 6 1 A内で増幅させて得られた c D N Aラ ィブラリ一のプラスミ ド 2 At gを、 エレク トロボレ一ション法によリ大 腸菌 X L 1 — B l u e MR F' (Stratagene 社製) に導入した。 4. 5 m 1の S 0 C培地 〔モレキュラー 'クローニング 第 2版〕 中、 3 7 °C で 1時間激しく振とう培養した後、 培養液全てを、 5 0 gZm 1のアン ピシリ ンを含む L B培地 〔モレキュラー · クローニング 第 2版〕 5. 5 m l に加えた。 3 7 °Cで 5時間激しく振とう培養した後、 培養液 5 m 1 をアンピシリ ンを含む 4 5 m l の 2. YT培地 〔モレキュラー · クロ一 ニング 第 2版〕 に植菌し、 ここに l X l O ^ p f uのヘルパーファ一 ジ R 40 8 (Gene, 45, 333 (1986)〕 を加えた。 3 7 °Cで 1 2時間激 しく振とう培養した後、 培養液を滅菌チューブに移し、 4°Cで 1 0, 0 0 0 r p m、 1 0分間遠心分離して大腸菌を沈殿させた。 ファージを含 む上澄みを新しい滅菌チューブに移し、 再度遠心分離した。 上澄みを孔 径 0. 2 2 μπιの滅菌フィルタ一 (Millipore 社製) に通し、 大腸菌を 完全に除いた。 2 5 m 1のファージ液あたリ、 1 0 D N a s e緩衝液 [ 1 0 0 mM T r i s - H C 1 ( H 7. 5 ) 、 1 0 0 m M M g C 1 2] 2. 5 m 1、 2 0単位 μ 1 の D N a s e I (二ツボンジーン社製) 1 μ ΐ を添加し、 3 7 °Cで 3 0分間反応させた。 ここに 1 Z4容の 2 0 % ポリエチレングリ コール (分子量 6, 0 0 0 ) / 2. 5 M N a C l を 加えてよく混合し、 室温に 2 0分間静置した。 4°Cで 1 0, O O O r p
m、 1 0分間遠心分離し、 上澄みを完全に除いた。 得られたファージの 沈殿を、 40 0 1 の T E [ 1 0 mM T r i s— HC l (p H 8. 0 )、
1 mM E D T A ( p H 8. 0 ) ] に溶解し、 Z S m gZm lの P r o t e i n a s e Kを 2 5 μ し 1 0 % S D Sを 4 μ 1カロえて 4 2°Cで
1時間反応させた。 フエノール処理、 フエノール ' クロ口ホルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 エタノール沈殿を行った。 得られたファ一ジ 1 本鎖 DNAの沈殿は、 3 0 μ 1の T Eに溶解させた。
( 2 ) R Ν Αのビォチン化
ずり応力を負荷していない、 即ちマイクロキャリアに接着させただけ の HUV E Cから、 実施例 1 と同様の方法によりポリ ( A) + R N Aを 調製した。 この RNA 3 0 μ gに蒸留水を加えて 2 0 1 とし、 ここ に l g μ Ι の P H O T O P R O B E b i o t i n ( Vector Laboratories社製) 3 0 μ 1 を暗所で加えた。 チューブの蓋を開けて氷 上に置き、 約 1 0 c mの高さから水銀ランプを 2 0分間照射してビォチ ン化を行った後、 5 0 // 1の l O O mM T r i s ' HC l ( H 9. 5 ) / 1 mM E D T A ( p H 8. 0 ) を加えた。 ここに 1 0 0 1 の 水飽和ブタノールを加え、激しく攪拌した。 4°Cで 1 4, 0 00 r p m、 5分間遠心分離後、 上層のブタノール層を除いた。 この操作をあと 2回 繰り返した。 水層に 1 0 0 μ 1のクロ口ホルムを加えて激しく攪拌し、 4°Cで 1 4 , 0 0 0 r p m、 5分間遠心分離後、 水層を新しいチューブ に移した。 この操作を再度繰り返した後、 エタノール沈殿を行った。 回 収された RNAの沈殿を 2 0 1の蒸留水に溶解させ、 ピオチン化の操 作を繰り返した。 ピオチン化した R N Aは、 ハイブリダィゼ一シヨンま でエタノール沈殿の状態で— 8 0°Cに保存した。
( 3 ) 1本鎖 D N Aと R N Aのハイブリダィゼ一シヨン
( 2 ) で調製したピオチン化 RN A 2 0 μ gを 4°C、 1 4, 0 0 0 r p m、 1 5分間の遠心分離で回収し、 8 1 の蒸留水に溶解した。 ここ に、 2 X反応用緩衝液 [ 80 %ホルムアミ ド、 l O O mM H E P E S
(p H 7. 5 ) 、 2 mM E D TA (p H 8. 0 ) 、 0. 2 % S D S] 1 2. 5 6 2. 5 M N a C l を 2. 5 1 , 1 x g 1 のポリ
(A) (Araersham Pharmacia Biotech社製) を 1 μ 1、 および ( 1 ) で 調製した、 ずり応力を負荷した HU V E C由来の c DNAライブラリ一 の 1本鎖 D N Aを 1 z l ( 0. ノ 1 ) 力 [1え、 総容量を 2 5 μ 1 とした。 6 5°Cで 1 0分間加熱した後、 速やかに 4 2 °Cのヒートブロッ クに移した。 2晚、 4 2°Cで保温して、 ハイブリダィゼーシヨンを行つ た。
( 4 ) サブトラクシヨン、 再ハイブリダイゼ一ション
ハイプリ ダイゼ一ションの終了した反応液に 4 0 0 / 1 の緩衝液 [5 0 0 mM N a C l、 50 mM H E P E S (p H 7. 5 ) , 2 mM E D T A ( p H 8. 0 ) ]を加え、 ここに 2 μ 8Ζμ 1のストレプトァビジ ン (Life Technologies 社製) 5 μ 1 を加えて混合した。 室温に 5分間 置いた後、 フエノール ' クロ口ホルム処理を行った。 水層を新しいチュ ーブに移し、 新たに 5 μ 1のストレプトアビジンを加えた。 室温に 5分 間置いた後、 フエノール ' クロ口ホルム処理を 2回、 クロ口ホルム処理 を 1回行うことで、 サブトラクシヨンを行った。 水層をミ リポアフィル タ一 U F C P 3 TK 5 0 (Millipore 社製) の上室にのせ、 溶液が全て 下室に流れ落ちるまで 4 °C、 1 0, 0 00 r p mで遠心分離した。 下室 の溶液を除き、 上室に 3 0 0 μ 1の T Eを加え遠心分離することでフィ ルターを洗浄した。 この操作を繰り返した後、 フィルタ一に捕獲された 1本鎖 DN Αを 3 0 μ 1の 1ノ 1 0 T Eで回収した。 これを真空乾燥さ せ、 蒸留水を加えて 9 μ 1 とした。 ( 2 ) で調製したピオチン化 RN A 1 0 μ gをェタノール沈殿させた後遠心分離して回収し、 沈殿に上記 1 本鎖 D N A溶液 9 1 を加えた。 ここに 1 2. 5 1の 2 反応用緩衝 液、 2. 5 1 の 2. 5M N a C l、 l z lのポリ (A) を加え、 ( 3 ) と同様にして 2回目のハイブリダィゼ一シヨンを行った後、 上述した方 法でサブトラクシヨンを行った。 以下、 同様に 1本鎖 DNAを回収し、
1 0 gのピオチン化 R N Aとハイブリダィズさせて 3回目のサブトラ クシヨンを、 5 gのビォチン化 R NAを用い 4回目のサブトラクショ ンを行った。
( 5 ) 2本鎖 D NAの合成、 大腸菌への導入
上記のように 4回連続してサブトラクシヨンを行つた後、 得られた 1 本鎖 D NAを 3 0 μ 1 の 1ノ 1 0 T Eに回収した。このうち 1 5 μ 1 に、 蒸留水 1 4 μ 1 、 2 g / 1 の配列番号 1 5 9記載の塩基配列を有す るプライマー伸長用プライマ一 1 I を加え、 6 5 °Cで 1 0分間加熱し た。 室温に 5分間置いてプライマ一を 1本鎖 D N Aにァ二一リ ングさせ た後、 1 0 X反応緩衝液 (BcaBEST Dideoxy Sequencing Kitに添付のも の、 宝酒造社製) 5 ^ 1 、 1 mM d N T P混合液 1 0 μ 1 、 3 g / t 1 の 1本鎖 D N A結合タンパク質 (U S B社製) 0. 5 μ し 2単位 Ζ 1 の 旦 BEST DNA polymerase (宝酒造社製) 2 μ 1 、 蒸留水 2. 5 At 1 を加えた。 6 5 °Cで 1時間反応させ、 2本鎖 D NAを合成した。 該 反応液に 5 0 μ 1 の蒸留水を加え、 フエノール ■ クロロホルム処理、 ク ロロホルム処理を行った。 ミ リポアフィルタ一 U F C P 3 T K 5 0を用 いて溶液を濃縮し、最終的に 2 0 ^ 1 の Τ Εで 2本鎖 D Ν Αを溶解した。 このうち 1ノ 5量を用い、 大腸菌 MC 1 0 6 1 Aにエレク トロポレーシ ヨン法にょリ該 2本鎖 D N Aを導入した。
( 6 ) リバースサブトラクシヨン
( 5 ) において得られた 2本鎖 D N Aを導入した大腸菌 MC 1 0 6 1 Aを培養し、 該大腸菌からプラスミ ド D N Aを調製した。 これを ( 1 ) の場合と同様にして大腸菌 X L 1 — B l u e MR F 'に導入し、 1本鎖 D NAを調製した。 ずり応力を負荷した H U V E C由来の m R NA 2 gを ( 2 ) の方法にしたがってピオチン化し、 上述の 1本鎖 D NA 2 gと混合した。 ここに 2 X反応用緩衝液 1 2. 5 μ 1 、 2. 5 M N a C 1 を 2. 5 μ 1 、 1 g 1 のポリ ( A ) を 1 μ 1 、 および蒸留水 を加え、 総容量を 2 5 μ 1 とした。 ( 3 ) の場合と同様、 4 2 °Cで 2晚、
ハイブリダイゼ一ションを行った。 4 0 0 μ 1の緩衝液〔 5 0 0 mM N a C 1 , 5 0 mM HE P E S (p H 7. 5 ) , 2 mM E D T A ( p H 8. 0 ) 〕 を加え、 ここに 2 / 1 のストレプトアビジン 7 1 を加えて混合した。 室温に 5分間置いた後、 フエノール · クロ口ホルム を加え、 激しく混合した。 室温で 1 4, 0 0 0 r p m、 7分間遠心分離 後、 水層を除いた。 ここに新たに 4 0 0 μ 1 の Τ Εを加えて激しく混合 し、 室温で 1 4 , 0 0 0 r p m、 7分間遠心分離後、 水層を除いた。 こ の操作をあと 2回繰リ返すことで、 ピオチン化 RN Aとハイプリダイズ しなかった 1本鎖 DN Aを除去した。 4 0 0 μ 1の T Eを加え、 混合は せずにチューブの蓋を開けた状態で 9 5°C、 5分間加熱した。 この後、 氷上に 5分間置いて変性させることで、 フエノ一ル · ク口口ホルム層に あった、 ピオチン化 R N Aとハイブリダィズしていた 1本鎖 D N Aをビ ォチン化 RNAから外した。激しく混合して室温で 1 4, 0 0 0 r p m、 7分間遠心分離後、 水層を新しいチューブに移した。 再度フエノール - クロ口ホルム処理を行った後、 クロ口ホルム処理を行った。 1本鎖 DN Aを含む水層をミ リポアフィルター U F C P 3 TK 5 0を用いて濃縮し, 最終的に 3 0 1 の 1 Z 1 0 T Eで 1本鎖 DN Aを回収した。 このうち 1 5 μ 1 を真空乾燥させ、 蒸留水を加えて 9 μ 1 とした。 ずり応力を負 荷していない HUVE C由来の mRNA 5 gをビォチン化し、 ェタノ ール沈殿によリ回収し、 沈殿に上記 1本鎖 DNA溶液 9 β 1 を加えた。 ここに 1 2. 5 1 の 2.反応用緩衝液、 2. 5 1の 2. 5 Μ N a C し 1 μ 1 のポリ (A) を加え、 ( 3 ) 、 ( 4 ) と同様にして通常のサ ブトラクシヨンを行った。
即ち、 4回連続してサブトラクシヨンを行い、 リバースサブトラクシ ヨンを 1回、 さらに通常のサブトラクシヨンを 1回行うことで、 HUV E Cにおいてずリ応力負荷に伴い発現上昇する遺伝子が濃縮されたサブ トラクシヨンライブラリーを作製した。
実施例 3
ノーザンハイブリダィゼーシヨンによる発現変動クローンの取得
実施例 2で得られたサブトラクシヨンライブラリ一中に含まれる、 ず リ応力依存的に発現上昇するクローンを選択するため、 ノーザンハイブ リダイゼ一ションを行った。
( 1 ) RN Aのメンブレンへの転写
ずり応力を負荷した H U V E C、 あるいは負荷しない H U V E Cから 実施例 1 と同様の方法により得られた全 RN A 4 μ gに、 それぞれ蒸留 水を加え 1. 1 とした。 ここに 1 0 XMO P S緩衝液〔 8 0 mM 酢 酸ナトリ ウム、 1 9 7 mM MO P S, 1 0 mM E D T A ( p H 8. 0 ) 〕 0. 8 1、 3 5 %ホルムアルデヒ ド溶液 (ナカライテスク社製) 1. 4 μ し 脱イオン化ホルムアミ ド 4 μ 1 を加えた。 6 5 °Cで 1 5分 間加熱した後、 氷上に 5分間置いて急冷し、 全量を 1 XMO P S 2 % ホルムアルデヒ ド Z 1 %ァガロースゲルで電気泳動した。 泳動終了後、 ゲルを蒸留水で 2 0分間ずつ 3回洗うことによりゲルからホルムアルデ ヒ ドを除いた。 2 0 X S S C [ 3 M N a C l、 0. 3 M クェン酸ナ トリ ウム〕 に 3 0分間浸した後、 2 0 X S S Cを用いたキヤビラリート ランスファー法により、 ゲル中の RNAをナイロンメンブレン B i o d y n e A (Pall BioSupport 社製) に転写した。 転写終了後、 メンブレ ンを 8 CTCで 2時間置く ことにより、 R N Aをメンブレンに固定した。
( 2 ) プローブのラベル化
実施例 2で得られたサブトラクシヨンライブラリ一中、 挿入 D N A断 片が 0. 4 k b以上であるクローンについて、 プラスミ ドを S m a I と N 0 t I で切断し、 揷入 D N A断片を切り 出した。 断片の精製には QIAquick Gel Extraction Kit (QIAGE 社製) を用い、 方法はキッ トに 添付のマニュアルに従った。 精製した DN A断片 5 0 n g程度を錡型と し、 Random Primer DNA Labeling Kit Ver.2 (宝酒造社製) 、 および [α - 3 2 Ρ ] d C Τ Ρ ( 1 1 O T B q /mm o 1 ; Amersham Pharmacia
Biotech社製)を用いて該 DN A断片をラベルし、 プローブとして用いた < 方法はキッ トに添付のマニュアルに従った。
( 3 ) ハイブリダィゼーシヨン、 オートラジオグラフィ一
( 1 ) で作製したメンブレンをハイプリバッグに入れ、 直前に調製し たハイブリダイゼーション液 [ 5 0 %ホルムァミ ド、 5 x D e n h a r d t ' s、 5 X S S C、 0. 1 % S D S、 変性サケ D NA ( 0. l m g / 1 ) ] を加えた。 4 2 °Cで 2時間以上保温し、 プレハイブリダィゼ —ションを行った。 ( 2 )で調製したプローブを 9 5°Cで 5分間加熱後、 急冷し、 変性させた。 これをハイブリダィゼ一シヨン液と混合し、 プレ ハイブリダイゼーションの終了したメンブレンに加えた。 4 2 °Cで 2 4 時間以上保温し、 ハイブリダィゼ一シヨンを行った。 メンブレンをハイ ブリノ ッグから取り出し、 2 X S S Cノ 0. 1 % S D S中、 室温で 1 0 分間ゆっく り と振とう してハイブリダィゼーシヨン液をできるだけ除い た。 次に 0. 1 5 X S S C Z 0. 1 % S D S中、 4 2 °Cで 3 0分間ずつ 2回洗浄した。 洗浄操作の終了したメンブレンを X線フィルムに感光さ せ、 オートラジオグラフィ一を行った。 全部で 1 0 2 6個のクローンの 各々を A 4 R S— 1 〜A 4 R S— 1 0 2 6 と名付け、 各々のクローンに ついてノ一ザンハイブリダイゼ一ションを行い、 1 0 7個のずり応力依 存的に発現が上昇するクローンを得た。 実施例 4
発現変動クローンの同定
( 1 ) 塩基配列の決定
実施例 3においてずり応力負荷によリ発現が上昇することが確認され たクローンに関して、 3 7 7 DNAシークェンサ一 (Perkin Elmer社製) を用いて塩基配列の決定を行なった。 塩基配列の決定は、 P e r k i n E 1 m e r社のダイプライマ一サイクルシークェンシングキッ トを用い た。 方法はキッ トに添付のマニュアルに従った。 得られた塩基配列をデ
ータベース G e n B a n kと比較することで、 発現変動クローンの同定 を行った。 その結果、 1 0 7個のクローンは 8 8種類の遺伝子に分類さ れた。 8 8種類の中には、 血管内皮細胞においてずリ応力刺激により発 現誘導されることが報告されている 5種類の遺伝子、 endothelin— 1、 monocyte chemotact i c protein - 1、 heparin - binding EGF-1 ike growth factor, thrombomodu 1 in、 transforming growth f actor-βをコードする遺 伝子が含まれていた。 したがって、 血管内皮細胞においてずリ応力刺激 によリ発現誘導されることがこれまで報告されていない 8 3種類の遺伝 子を同定することができた。 これらのうち、 既知遺伝子は 5 5種類であ リ、 2 8種類は新規遺伝子であった。 公知の配列中に一致する完全長 c D N Aが存在せず expressed sequence tag (E S T) とのみ一致するも の、 あるいは公知の配列中に一致する配列が全くないもの、 即ち新規遺 伝子に関しては、 相当する U n i G e n eに含まれる E S Tを全て連結 させ、 出来るだけ長い配列をコンピュータ上で作製した。 新規遺伝子中 8種類については、 後述する実施例 5においてえファージベクタ一で作 製した c DNAライブラリ一から完全長 c D N Aをク口一ン化した。 ( 2 ) ずり応力依存的発現上昇を示す既知遺伝子
A 4 R S - 0 1 6の塩基配列を決定したところ、 これは thioredoxin reductase の配列 [Accession: X91247] (配列番号 1 ) と一致した。 こ の遺伝子がコー ドするア ミ ノ 酸配列を配列番号 2 に示した。 thioredoxin reductase は、 N A D P H ¾:用い thioredoxin を; ¾兀する 酵素であり、 細胞内抗酸化制御、 シグナル伝達、 NO産生など、 様々な 生理的反応に関与する。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 1 と図 3のレーン 1に示した。
A 4 R S — 0 2 6 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは 1 ipopolysaccharide- induced protein gene の 酉己 歹1 J 〔 Accession: Q51544) (配列番号 3) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸 配列を配列番号 4に示した。 この遺伝子がコードするタンパク質は、 他
の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さず、 機能も未知である。 ずり 応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 2に示し た。
A 4 R S — 0 4 0 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは spl i ceosorae-assoc i ated prote i n(SAP145)の配歹 !J [Access i on: U41371 J
(配列番号 5) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配 列番号 6に示した。ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3に示した。
A 4 R S — 0 4 1 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human prol ine - rich membrane proiten(PRMP)の ad歹! J [Accession: V50494] (^己 列番号 7) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番 号 8に示した。 P RMPは配列のみデータベースに登録されておリその 機能は不明であるが、 ラ ッ ト neural membrane protein 35(NMP35)
[Molecular and Cellular Neuroscience, 260 (1998)〕 、 N
MD A受容体のグルタミ ン酸結合サブユニッ ト [Accession: W62612] と顕著な相同性を示す。 NMP 3 5は、 その機能は明らかにされていな いが、 NMD A受容体のグルタミン酸結合サブユニッ トと同様、 脳特異 的に発現しており、 アミノ酸配列から推定される親水性の解析から膜蛋 白質と推定されている。 R PM Pもまた、極めて疎水性が高いことから、 膜蛋白質として機能する。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 1のレーン 4と図 3のレーン 2に示した。
A 4 R S — 0 6 3 の塩基配列 を決定 し た と こ ろ 、 こ れは puromyc in-sens i t i ve aminopeptidaseの酉己歹 'J LAccess i on: AJ 132583)
(配列番号 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配 列番号 1 0に示した。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ ト を、 図 1 のレーン 5 と図 3のレーン 3に示した。
A 4 R S — 0 9 6 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human secreted protein gene 125 clone HSPAG15の配列 [Accession: V59635]
(配列番号 1 1 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を 配列番号 1 2に示した。この遺伝子は配列のみバンクに登録されており、 その機能は未知である。 この遺伝子がコードするタンパク質は、 他の既 知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずリ応力依存的発現上昇を 示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 6 と図 3のレーン 4に示した。
A 4 R S - 1 1 6の塩基配列を決定したところ、 これは 1 a m i n Cの配列 [Accession: M13451] (配列番号 1 3 ) と一致した。 この遺 伝子がコ一ドするアミノ酸配列を配列番号 1 4に示した。 1 am i n C は、 核膜の裏打ち蛋白質であり、 細胞骨格形成因子のひとつである。 ず リ応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 7、 図 3のレーン 5に示した。
A 4 R S — 1 2 6 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れ は cytokine - response gene CR8の配列 [Accession: T43383) (配列番号
1 5 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 1 6に示した。 cytokine— response gene CR8 は、 另 U名 D E C 1 ともいレヽ、 basic helix- loop-helixモチーフを有する転写因子である。 特に、 神経 分化に関与する H E Sフアミ リーの転写因子群と相同性が高い。 ずリ応 力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 1のレーン 8に示した。
A 4 R S — 1 3 1 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human enhancer of fi lamentation(HEFl)の配列 [Accession: L43821) (配列 番号 1 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番 号 1 8に示した。 H E F 1は、 S H 3 ドメインを有し F AKと結合する 活性を持つ、 細胞骨格制御に関与するシグナル伝達分子である。 ずり応 力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、図 1のレーン 9に示した。
A 4 R S — 1 4 8 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは interferon - induced 15- kDa protein geneの酉己歹 [J [Access ion: M2178bj
(配列番号 1 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を 配列番号 2 0に示した。 この遺伝子がコ一ドするタンパク質は、 他の既
知のタンパク質と顕著な相同性を示さず、 機能も未知である。 ずり応力 依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 1のレーン 1 0に示した。
A 4 R S - 1 54の塩基配列を決定したところ、 これは L D L受容体 の配列 [Accession: N60388] (配列番号 2 1 ) と一致した。 この遺伝 子がコードするァミノ酸配列を配列番号 2 2に示した。 L D L受容体は、 動脈硬化病変形成の原因のひとつである L D Lを内皮下に取り込む。 培 養ゥシ大動脈内皮細胞にずり応力を負荷することで、 L D L受容体を 介した L D Lの結合、 取り込みが増加する こ とが報告されている (Circulation, 76, 648 (1987)〕 。 ずり応力依存的発現上昇を示す ノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 1 1 に示した。
A 4 R S - 1 7 4の塩基配列を決定したところ、 これは peripheral myel in protein(PMP)-22の配列 [Accession: Q32869) (配列番号 2 3 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ酸配列を配列番号 24に示 した。 PM P— 2 2は末梢神経系に存在するミエリ ンの構成因子であリ、 4つの膜貫通ドメインを有する膜タンパク質である。 ずり応力依存的発 現上昇を示すノ一ザンブロッ トを、 図 1のレーン 1 2に示した。
A 4 R S - 1 7 5の塩基配列を決定したところ、 これはチロシンキナ ーゼ (tyrosine kinase) 受容体 U F◦ / A r kの酉己列 (Accession: S65125 (配列番号 2 5 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ 酸配列を配列番号 2 6に示した。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザ ンブロッ トを、 図 1のレーン 1 3に示した。
A 4 R S — 1 9 4 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは calcium- ATPase HK2の配列 (Accession: M23115) (配列番号 2 7 ) と 一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 2 8に示し た。 calcium-ATPase HK2は、 細胞内の小胞体膜に存在する。 ずり応力依 存的発現上昇を示すノ一ザンブロッ トを、 図 1のレーン 1 4に示した。
A 4 R S — 1 9 7 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human arginine - rich proteinの配列 [Accession: Μ8375Π (配列番号 2 9 )
と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 3 0に示 した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列は、 他の既知のタンパク質 と顕著な相同性を示さず、 その機能は未知であるが、 原癌遺伝子の一種 である可能性が示唆される。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブ ロッ トを、 図 1のレーン 1 5に示した。
A4 R S - 2 6 0の塩基配列を決定したところ、 これは K I A A 0 0 2 5の配列 [Accession: D14695) (配列番号 3 1 ) と一致した。 この 遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 3 2に示した。 この遺伝子 がコードするタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示 さず、 機能も未知である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 1のレーン 1 6、 図 3のレーン 6に示した。
A 4 R S — 2 7 1 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human high-mobi 1 i ty group phosphoprotein isoform I-C(HMGI-C ) の Sii歹1 J [Accession: U28749] (配列番号 3 3 ) と一致した。 この遺伝子がコ —ドするアミノ酸配列を配列番号 34に示した。 HMG I _ Cはその構 造から転写因子である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 1 7、 図 3のレーン 7に示した。
A4 R S - 3 0 7の塩基配列を決定したところ、 これは P R A D 1の 配列 [Accession: X59798) (配列番号 3 5 ) と一致した。 この遺伝子 がコードするアミノ酸配列を配列番号 3 6に示した。 P R A D 1は c y c 1 i nファミ リ一の一種で c y c 1 i n D 1 とも呼ばれる。 ずり応 力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 1 8、 図 3 のレーン 8に示した。
A4 R S - 3 5 5の塩基配列を決定したところ、 これは K I A A 0 9 64の配列 [Accession: AB023181] (配列番号 3 7 ) と一致した。 こ の遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 3 8に示した。 この遺伝 子がコ ー ドする タ ンパク質は、 ラ ッ ト PSD-95/SAP90- associated protein- 4(SAPAP- 4)のヒ トォーソログと判断される。 S A P A P— 4は
膜に存在し、 NMD A受容体のクラスタリングに関与すると考えられて いる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレー ン 1 9に示した。
A 4 R S - 3 8 9の塩基配列を決定したところ、 これは 1 a m i n Aの配列 (Accession: M13452] (配列番号 3 9 ) と一致した。 この遺 伝子がコードするァミノ酸配列を配列番号 4 0に示した。 1 a m i n Aは、 核膜の裏打ち蛋白質であり、 細胞骨格形成因子のひとつである。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 1のパネル 2 0、 図 3のパネル 9に示した。
A 4 R S - 3 9 1の塩基配列を決定したところ、 これは non- muscle alpha actinin の配列 [Accession: U48734] (配列番号 4 1 ) と一致 した。 この遺伝子がコ一ドするアミノ酸配列を配列番号 4 2に示した。 a l p h a a c t i n i nは、 細胞骨格形成因子のひとつである。 ず リ応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 2 1、 図 3のレーン 1 0に示した。
A 4 R S - 4 2 3の塩基配列を決定したところ、 これは g a mm a - f i 1 am i nの配列 [Accession: AF089841] (配列番号 4 3 ) と一 致した。この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 44に示した。 gamma- fi lam in は act in f i lament cross 1 inking proteinでめリ、 r a c、 r h oなどの低分子量 G T P結合タンパク質と結合することで f i 1 o p o d i a形成に関与する。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザ ンブロッ トを、 図 1のレーン 2 2に示した。
A 4 R S - 4 3 1の塩基配列を決定したところ、これは growth factor inducible immediate early gene product CYRbl の a:歹 ij [Accession: U62015) (配列番号 4 5 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミ ノ 酸配列を配列番号 4 6に示した。 C Y R 6 1 は、 別名 gigl、monocyte mature differentiation factor, connective tissue growth f actor-2 とも呼ばれ、 ァミノ末端にシグナル配列を有する分泌因子である。 ずり
応力依存的発現上昇を示すノ一ザンブロッ トを、 図 1のレーン 2 3に示 した。
A 4 R S— 4 5 3の塩基配列を決定したと ころ、 これは nuclear factor of activated T eel Is ( N F— A T c の酉己歹1 J L Accession: U08015) (配列番号 4 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ 酸配列を配列番号 4 8に示した。 N F— AT cは転写因子の構成因子の ひとつである。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 2 4に示した。
A 4 R S - 4 9 2 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは G L I Kruppele—related proteinの酉己列 (Accession: M77698) (酉己列番号 4 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 5 0 に示した。 G L I -Krupple related protein は、 別名 YY 1 とも呼ば れ、 抑制的に機能する転写因子である。 ずり応力依存的発現上昇を示す ノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 2 5に示した。
A 4 R S - 5 0 7の塩基配列を決定したところ、 これは human mRNA homologous to the p64 bovine chloride channel の sii歹 !j [Access i on: Y12696) (配列番号 5 1 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ 酸配列を配列番号 5 2に示した。 この遺伝子は配列のみが報告されてお リ、 機能は明らかでない。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 1のレーン 2 6に示した。
A 4 R S - 5 1 4の塩基配列を決定したところ、 これは K I A A 0 0 8 0の配列 [Accession: D38522] (配列番号 5 3 ) と一致した。 この 遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 54に示した。 この遺伝子 がコードするタンパク質は、 膜タンパク質であるラッ ト synaptotagmin XIのヒ トォーソログと判断される。 ずり応力依存的発現上昇を示すノー ザンブロッ トを、 図 1のレーン 2 7に示した。
A 4 R S - 5 2 3の塩基配列を決定したところ、 これは nicotinamide N-methyltransferase の酉己列 [Accession: U08021 (酉己列番号 5 5 )
と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ酸配列を配列番号 5 6に示 した。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1 のレー ン 2 8に示した。
A 4 R S - 5 4 4の塩基配列を決定したと ころ、 これは H. sap i ens mRNA for surface glycoprotein ( m \ [Access i on: Z50022] (¾ti歹 [] 番号 5 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番 号 5 8に示した。 この遺伝子がコ一ドするタンパク質は I型の膜タンパ ク質である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1 のレーン 2 9に示した。
A 4 R S - 5 4 7の塩基配列を決定したところ、 これは early growth response gene alphas E G R— a 1 h aリの酉己歹 'J [Accession: S81439]
(配列番号 5 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を 配列番号 6 0に示した。 E G R— a 1 p h aは転写因子であり、 そのホ モログの E G R - 1 は内皮細胞においてずり応力によリ活性化すること が報告されている 〔 Arterioscler. Thromb. Vase. Biol. , Γ7, 2280, (1997)] 。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 3 0に示した。
A 4 R S - 5 5 7の塩基配列を決定したところ、 これは S F 2 ρ 3 3 の配列 [Accession: M69040] (配列番号 6 1 ) と一致した。 この遺伝 子がコ一ドするアミノ酸配列を配列番号 6 2に示した。 S F 2 p 3 3は 核内因子であり、 p r e —m R NAのスプライシングに必須である。 ず リ応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 3 1 に 示した。
A 4 R S — 5 7 7の塩基配列を決定したところ、 これは p 6 6 s h cの配列 [Accession: U73377] (配列番号 6 3 ) と一致した。 この遺 伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 6 4に示した。 s h cはチロ シンキナーゼからの刺激を r a sへ伝達する、シグナル伝達分子である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3 2
に示した。
A 4 R S— 5 8 8の塩基配列を決定したところ、 これは sosomal acid lipase ( L A L ) の配列 [Accession: M74775] (配列番号 6 5 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ酸配列を配列番号 6 6に示 した。 L A Lは別名 cholesteryl esterase で、細胞内に取り込まれた cholesteryl ester を加水分解する酵素である。 この遺伝子が欠損する と cholesteryl ester storage disease となり動脈硬ィ匕の原因となる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 1のレーン 3 3 に示した。
A 4 R S — 6 0 2 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは NG, NG-dime thy 1 arginine dimethy laminohydrolase ( D D A Hゾ の酉己歹1 J (Accession: AB001915] (配列番号 6 7 ) と一致した。 この遺伝子が コー ドするア ミ ノ酸配列を配列番号 6 8 に示した。 D D A Hは NG_mono-methyl-L - arginine ( MM A ) と NG, Nu - dimethyl- L- arginine MA) を c i t r u l l i nに加水分解する。 MMAと DMAは NO合 成酵素の基質アナログであることから、 N Oの合成を阻害する。 即ち、 D D AHは N 0合成を間接的に誘導する。 ずり応力依存的発現上昇を示 すノーザンブロッ トを、図 1のレーン 3 4、図 3のレーン 1 1に示した。
A 4 R S — 6 0 8の塩基配列を決定したと ころ、 これは serum deprivation response ( S D P R ) の配列 [Accession: AF085481) (配 列番号 6 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列 番号 7 0に示した。ヒト S D P Rは配列が登録されているのみであるが、 マウスォ一ソログである s d rは、 N I H 3 T 3において血清飢餓によ リ誘導発現することが報告されている。しかし、その機能は未知である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3 5 に示した。
A 4 R S - 6 1 2の塩基配列を決定したところ、 これは regulator of G protein signal ing ( R G S 3 ) の配列 [Accession: U27655] (配列
番号 7 1 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番 号 7 2に示した。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1パネル 3 6に示した。
A 4 R S — 6 2 5 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは cytokine-inducible nuclear protein C— 1 9 3の 歹 !J (Accession: X83703) (配列番号 7 3 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ 酸配列を配列番号 7 4に示した。 この遺伝子は内皮細胞において T N F 一 a、 L P Sなどの炎症刺激に伴って発現する。 この遺伝子がコードす るァミノ酸配列は、他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さないが、 核内因子であることは証明されている。 ずり応力依存的発現上昇を示す ノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3 7に示した。
A 4 R S - 6 6 6の塩基配列を決定したところ、 これは laminin B1 chain の配列 [Accession: M61916) (配列番号 7 5 ) と一致した。 こ の遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 7 6に示した。 laminin Bl chainは糖タンパク質であり、 細胞外マトリクスの一種である。 ゥシ 動脈内皮細胞において、ずり応力負荷による laminin タンパク質の増加 が報告されている [Laboratory Investigation, 73, 565 (1995)〕 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3 8 に示した。
A4 R S - 6 6 8の塩基配列を決定したところ、 これは m a t r i x G 1 a p r o t e i n (MG P) の配列 [Accession: M58549] (配 列番号 7 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列 番号 7 8に示した。 MG Pは細胞外マ トリクスの一種であり、 この遺伝 子のノックアウ トマウスは動脈と軟骨での石灰化が生じ致死になること が報告されている [Nature, 386, 78 (1997)) 。 ずり応力依存的発現 上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 3 9に示した。
A 4 R S— 6 7 4の塩基配列を決定したところ、 これは P TX 3 (配 列番号 7 9 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列
番号 8 0に示した。 P T X 3は p e n t r a x i nファミ リ一の一種で あり、 ァミ ノ末端にシグナル配列を有する分泌因子である。 血管内皮細 胞、 単球において、 I L— 1や TN F— αなどの炎症性刺激によリ発現 することが報告されている。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブ ロッ トを、 図 1のレーン 4 0に示した。
A 4 R S - 6 8 2の塩基配列を決定したところ、 これは connective tissue growth factorの配列 [Accession: X78947] (配列番号 8 1 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 8 2に示 した。 connective tissue growth factor ίま、 アミノ末 にシク、、ナノレ 配列を有する分泌因子であり、 発達した動脈硬化巣での発現が報告され ている [Circulation, 95, 831 (1997)〕 。 ずり応力依存的発現上昇 を示すノーザンブロッ トを、 図 1のレーン 4 1 に示した。
A 4 R S - 7 5 1の塩基配列を決定したところ、 これは F L I — 1の 配列 [Accession: Q50644] (配列番号 8 3 ) と一致した。 この遺伝子 がコードするアミノ酸配列を配列番号 84に示した。 F L I — 1 は、 E RG Bとも呼ばれ、 E T Sファミ リ一に属する転写因子である。 ずリ応 力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 2に示し た。
A 4 R S - 7 8 1の塩基配列を決定したところ、 これは H L A— Eの 配列 [Accession: X56841) (配列番号 8 5 ) と一致した。 この遺伝子 がコードするアミノ酸配列を配列番号 8 6に示した。 H L A— Eは MHC class I タンパク質の一種である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノー ザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 3に示した。
A 4 R S - 7 84の塩基配列を決定したところ、 これは plasminogen activator inhibitor(PAI)の配列 [Accession: M16006] (配列番号 8 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 8 8 に示した。 PA I は、 plasmiogen activatorと拮抗的に働く。 ずり応力 負荷によ りその発現が減少するという報告がある 〔Blood, 87, 2314
(1996)〕 。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2の レーン 4 4、 図 3のレーン 1 2に示した。
A 4 R S - 8 1 7の塩基配列を決定したところ、 これは keratin 18 の配列 [Accession: M26326] (配列番号 8 9 ) と一致した。 この遺伝 子がコ一ドするアミノ酸配列を配列番号 9 0に示した。 k e r a t i n 1 8は中間フィラメントの一種である。 ずり応力依存的発現上昇を示す ノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 5に示した。
A 4 R S - 8 1 8 の塩基配列を決定したと こ ろ、 これは human secreted protein gene 5 clone H E L D Y 4 1 の酉己歹! [Accession: V34315) (配列番号 9 1 ) と一致した。 この遺伝子がコードするァミノ 酸配列を配列番号 9 2に示した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列 は、 human hedgehog interacting protein [Accession: W56538] CO ¾i 分配列と一致している。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 6に示した。
A 4 R S — 9 1 4 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは monocyte - derived neutrophi 1 - activating protein (MO NA P ) の酉己 列 [Accession: M26383] (配列番号 9 3 ) と一致した。 この遺伝子が コードするァミ ノ酸配列を配列番号 9 4に示した。 M O N A Pは別名 interleukin 8(IL-8)であリ、 動脈硬化の発症との関連性が強く示唆され ている。 実際に動脈硬化プラークのマクロファージにおいて m R N Aレ ベル、 タンパク質レベルでの強い発現が報告されている [Arterioscler. Throrab. Vascul. Biol. , 16, 1007 (1996)〕 。 ずり応力依存的発現 上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 7に示した。
A 4 R S — 9 2 9 の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは MUC18 glycoprotienの配列 [Accession: M28882) (配列番号 9 5 ) と一致し た。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 9 6に示した。 M U C 1 8は M e 1 - C AM, あるいは C D 1 4 6 とも呼ばれ、 免疫グロ プリ ン様ドメインを有する細胞接着因子である。 ずり応力依存的発現上
昇を示すノ一ザンブロッ トを、 図 2のレーン 4 8に示した。
A 4 R S - 9 3„ 5の塩基配列を決定したと ころ、 これは nuclear speckle-type protein(SPOP)の配列 [Accession: AJ000644] (配列番 号 9 7 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 9 8に示した。 S P O Pはスプライシング因子と相互作用すると考えら れる核内因子である。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ ト を、 図 2のレーン 4 9に示した。
A 4 R S — 9 3 8 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは thrombospondin(TSP)の配列 (Accession: X14787 (配列番号 9 9 ) と 一致した。 この遺伝子がコ一ドするアミノ酸配列を配列番号 1 0 0に示 した。 T S Pは細胞外マ トリクスとして機能する糖タンパク質であり、 癌化、 血管新生を阻害する作用を有する。 ずり応力依存的発現上昇を示 すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 5 0に示した。
A4 R S - 9 3 9の塩基配列を決定したところ、これは caveolinの配 列 [Accession: Z18951) (配列番号 1 0 1 ) と一致した。 この遺伝子 がコードするァミ ノ酸配列を配列番号 1 0 2に示した。 caveolinは細胞 膜 に 存 在 す る caveolae の 主 要 構 成 因 子 で あ り 、 nitric oxide (NO) synthase と相互作用することで NO産生制御に関与すること が報告されている U. Biol. Chem. ,273, 34724(1998)] 。 ずリ応力依 存的発現上昇を示すノ一ザンブロッ トを、 図 2のレーン 5 1に示した。
A 4 R S— 9 4 5の塩基配列を決定したところ、 これは human BENE mRNAの配列 [Accession: U17077) (配列番号 1 0 3 ) と一致した。 こ の遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 1 0 4に示した。 B E N Eは T cell surface glycoprotein MA Lと相同性を有する膜タンパク 質である。 内皮細胞において、 酸化リポタンパク質の構成因子である lysophosphatidyl chol ine( lysoPC)により発現上昇することから、 動脈 硬化 と の関連性が示唆 さ れて いる 〔 J. Biochemistry, 123, 1119 (1998)] 。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2の
レーン 5 2に示した。
A 4 R S — 9 4 7 の塩基配列 を 決定 し た と こ ろ 、 こ れは 1, 4 - alpha - glucan branching enzymeの配列 [Accession: L07956] (配 列番号 1 0 5 ) と一致した。 この遺伝子がコードするアミノ酸配列を配 列番号 1 0 6に示した。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 5 3に示した。
A 4 R S - 9 4 8の塩基配列を決定したところ、 これは ferritin H の配列 [Accession: M11146] (配列番号 1 0 7 ) と一致した。 この遺 伝子がコードするアミノ酸配列を配列番号 1 0 8に示した。 ずり応力依 存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 54に示した。
A 4 R S — 9 4 9の塩基配列を決定した と こ ろ、 これは human PAST(HPAST)の配列 [Accession: AF001434) (配列番号 1 0 9 ) と一致 した。この遺伝子がコードするアミ ノ酸配列を配列番号 1 1 0に示した。 H PA S Tは、 ハエ由来の糖タンパク質である FA S T— 1 と相同性を 有する。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレ —ン 5 5に示した。
( 3 ) ずり応力依存的発現上昇を示す部分長新規遺伝子
A 4 R S— 0 1 1 の塩基配列を決定したところ、 これは Uni Gene Hs.71475に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結するこ とで、 配列番号 1 1 1 に示した配列を得ることができた。 この配列がコ 一ドするアミノ酸配列を配列番号 1 1 2に示した。 この配列がコードす るァミ ノ酸配列は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 5 6 に示した。
A 4 R S - 1 1 5の塩基配列を決定したと ころ、 これは Uni Gene Hs.3742 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Τを連結するこ とで、 配列番号 1 1 3に示した配列を得ることができた。 この配列がコ —ドするアミノ酸配列を配列番号 1 1 4に示した。 この遺伝子はラッ ト
S E C 6 1 [Accession: M96630) と非常に高い相同性を示し、 ヒ トの ォーソログと考えられる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 2のレーン 5 7、 図 3のレーン 1 3に示した。
A 4 R S— 1 4 3の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.5307 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Τを連結するこ とで、 配列番号 1 1 5に示した配列を得ることができた。 この配列中に は 5 0ァミノ酸以上から成る Ο R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられ る。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 5 8、 図 3のレーン 1 4に示した。
A 4 R S _ 1 7 1の塩基配列を決定したところ、 これと完全一致する 配列はデータバンク中に存在しなかった。 塩基配列を配列番号 1 1 6に 示した。 この配列中には 5 0ァミノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 2のレーン 5 9に示した。
A 4 R S— 1 9 3の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.112157 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結する ことで、 配列番号 1 1 7に示した配列を得ることができた。 この配列が コードするァミノ酸配列を配列番号 1 1 8に示した。 この配列がコード するタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 2のレーン 6 0、 図 3のレーン 1 5に示した。
A 4 R S - 2 8 0の塩基配列を決定したと ころ、 これは Uni Gene Hs.109017に含まれる EST群と一致した。一致する ESTを連結することで、 配列番号 119 に示した配列を得ることができた。この配列がコードする アミ ノ酸配列を配列番号 120 に示した。この遺伝子はヒト ras-like protein TC10 [Accession: M31470) と 8 7 %の高い相同性を示し、 新 規ヒ ト低分子量 G T P結合タンパク質と考えられる。 ずり応力依存的発 現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 6 1、 図 3のレーン 1
6に示した。
A 4 R S - 4 0 2の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.181077 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結する ことで、 配列番号 1 2 1 に示した配列を得ることができた。 この配列が コ一ドするアミノ酸配列を配列番号 1 2 2に示した。 ずり応力依存的発 現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 6 2、 図 3のレーン 1 7に示した。
A 4 R S - 5 3 3の塩基配列を決定したところ、 これは E S Tクロー ン、 R07925、 T86046 と一致した。 一致する E S Tを連結することで、 配 列番号 1 2 3に示した配列を得ることができた。 この配列がコードする アミノ酸配列を配列番号 1 2 4に示した。 この配列がコードするアミノ 酸配列は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力 依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 2のレーン 6 3に示した。
A 4 R S — 6 0 4の塩基配列を決定したところ、 これは Uni Gene Hs.34160に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結するこ とで、 配列番号 1 2 5に示した配列を得ることができた。 この配列がコ ―ドするアミノ酸配列を配列番号 1 2 6に示した。 この配列がコ一ドす るタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ず リ応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 6 4、 図 4のレーン 1 8に示した。
A 4 R S - 6 1 5の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.193974 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結する ことで、 配列番号 1 2 7に示した配列を得ることができた。 この配列が コードするアミノ酸配列を配列番号 1 2 8に示した。 この配列がコ一ド するタンパク質は、 他の既知のタンパク質と有意な相同性を示さない。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 6 5 に示した。
A 4 R S - 6 1 9 の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene
Hs.14512に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結するこ とで、 配列番号 1 2 9に示した配列を得ることができた。 この配列中に は 5 0アミ ノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられ る。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 6 6に示した。
A 4 R S— 6 2 6の塩基配列を決定したところ、 これと完全一致する 配列はデータバンク中に存在しなかった。 塩基配列を配列番号 1 3 0に 示した。 この配列中には 5 0ァミノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 2のレーン 6 7、 図 4のレーン 1 9に示した。
A 4 R S— 6 7 6の塩基配列を決定したと ころ、 これは Uni Gene Hs.8881 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Τを連結するこ とで、 配列番号 1 3 1 に示した配列を得ることができた。 この配列中に は 5 0アミ ノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられ る。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 6 8に示した。
A4 R S - 6 7 9の塩基配列を決定したところ、 これと完全一致する 配列はデータバンク中に存在しなかった。 塩基配列を配列番号 1 3 2に 示した。 この配列中には 5 0ァミノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 2のレーン 6 9に示した。
A4 R S - 7 3 7の塩基配列を決定したところ、 これと完全一致する 配列はデータバンク中に存在しなかった。 塩基配列を配列番号 1 3 3に 示した。 この配列中には 5 0アミノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられる。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロ ッ トを、 図 2のレーン 7 0に示した。
A 4 R S - 7 8 0の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.34489に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結するこ
とで、 配列番号 1 34に示した配列を得ることができた。 この配列中に は 5 0アミノ酸以上から成る O R Fが存在せず、 非翻訳領域と考えられ る。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 7 1 に示した。
A 4 R S - 8 2 6の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.7348 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Τを連結するこ とで、 配列番号 1 3 5に示した配列を得ることができた。 この配列がコ ードするアミ ノ酸配列を配列番号 1 3 6に示した。 この配列がコードす るタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ず リ応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 7 2に 示した。
A 4 R S - 9 1 6の塩基配列を決定したと ころ、 これは Uni Gene Hs.105695 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結する ことで、 配列番号 1 3 7に示した配列を得ることができた。 この配列が コードするァミ ノ酸配列を配列番号 1 3 8に示した。 この配列がコード するタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、図 2のレーン 7 3、 図 4のレーン 2 0に示した。
A 4 R S - 9 3 3の塩基配列を決定したところ、 これは E S Tクロー ン AI391599 と一致した。 一致する E S Tを連結することで、 配列番号 1 3 9に示した配列を得ることができた。 この配列がコードするアミ ノ酸 配列を配列番号 1 40に示した。 この配列がコードするタンパク質は、 他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存的発現 上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のレーン 7 4に示した。
A 4 R S— 9 4 3の塩基配列を決定したと ころ、 これは UniGene Hs.186838 に含まれる E S T群と一致した。 一致する E S Tを連結する ことで、 配列番号 1 4 1 に示した配列を得ることができた。 この配列が コードするァミ ノ酸配列を配列番号 1 4 2に示した。 この配列がコード
するアミノ酸配列は zinc fingerモチーフを有し、 ト リ由来 zinc finger 5 protein [Accession: U51640] 6 7 %の相同性を示した。 ずり応力依 存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 7 5に示した。 実施例 5
完全長 c DNAのクローン化
実施例 3において取得した、 ずり応力依存的に発現上昇する新規 DN Aは、 ほとんどの場合、 そのインサートの長さがノーザンブロッテイン グで検出される mRN Aの大きさより顕著に短かった。 即ち、 サブトラ クシヨンライブラリーから得られたクロ一ンは、 全長 c DNAではなく 部分 c DN A断片であると判断された。 そこで、 新規 DNAのうち 8種 類について、 それらの全長 c DNAを c DNAライブラリ一から取得し 直した。
( 1 ) λファージベクターを用いた c DN Αライブラリ一の作製 実施例 1 において取得した HU V E C由来ポリ (A) +RNA 4. 8 β gに、 オリ ゴ ( d T) - X h ο I プライマー (配列番号 1 6 0 ) 3. 2 μ gを加え、 蒸留水を加えて 6. 8 μ 1 とした。 7 0°Cで 1 0分間加 熱後、 氷上に移し急冷した。 該溶液に、 5 X逆転写酵素反応用緩衝液 (酵 素に添付されていたもの) 4 1、 l O O mM D T Tを 2 1、 d N T P混合液 〔 1 0 mM dAT P、 1 0 mM d GT P、 1 0 mM d T T P、 5 mM 5— m e t h y l d C T P〕 を 1. 2 μ 1、 トレー サ一と して [a-3 2 P] d A T P ( 1 1 O T B q /mm o 1 ; Amersham Pharmacia Biotech 社製) Ι μ ΐ を氷上で添加した。 3 7 °Cで 2分間保 温後、 逆車云写酵素 Superscript II RNaseH" Reverse transcriptase 5 1 ( 1 , 0 0 0単位 ; Life Technologies 社製) を添加し、 44 °Cで 1時間反応させて c D N Aを合成した。 該反応液に 0. 8 1 の 0. 5 M E D TA ( p H 8. 0 ) を加えて反応を止め、 フエノール ' クロ口 ホルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 エタノール沈殿により c D N Aと
mRN Aのハイプリ ッ ドを回収した。 沈殿を 1 7 ^ 1 の蒸留水に溶解さ せ、 ここに 5 μ 1 の 5 X反応用緩衝液 (酵素に添付のもの) 、 2. 5 μ
1 の Ι Ο Ο μ Μ d G T P、 およ び 1 5単位 Ζ μ ΐ の Terminal deoxynucleotidyl transferase(Life Technologies f土製) を 0. 5 1 添加した。 3 7 °Cで 3 0分間反応させ、 c DNAの 3, 末端にオリ ゴ d Gを付加した。 該反応液に 5 1の 0. 5 M E D T A ( p H 8. 0 ) を加えて反応を止め、 フエノール ' クロ口ホルム処理、 クロ口ホルム処 理の後、 エタノール沈殿を行った。 得られた沈殿を 2 0. 7 1 の蒸留 水に溶解させ、 反応用緩衝液 A [ 2 0 0 mM T r i s · H C 1 ( p H 8. 7 5 ) 、 1 0 0 mM KC 1、 l O O mM (NH4) 2 S O4、 2 0 mM M g S O 4、 1 % T r i t o n X— 1 0 0、 1 m g / m 1 B S A〕 1. 5 μ 1、 反応用緩衝液 Β 〔 2 0 0 mM T r i s · H C 1
( p H 9. 2 ) 、 6 0 0 mM KC 1、 2 0 mM M g C 1 2 ] 1 . 5 し オリ ゴ ( d C ) N o t I プライマ一 (配列番号 1 6 1 ) 0. 3 β g、 1 0 mM d N T P混合液 0. 7 5 At l、 1 0 mM /3 - N A D 1. 5 1 を加えて総容量を 2 7. 4 5 μ 1 と した。 5 5 °Cで 5分間保温し た後、 5単位 Ζμ ΐ の E x T a q DNA p o l y m e r a s e (宝 酒造社製) 1 . 5 μ 1 、 1 0 0単位/ t l の A m p l i g a s e
(Epicentre 社製) 0. 7 5 1、 5単位 1の H y b r i d a s e
(Epicentre 社製) 0. 3 1 を添加した。 サ一マルサイクラ一 DNA e n g i n e (MJ Research 社製) を用い、 1分間あたリ 0. 3 °Cの速 度で、 5 5 °Cから 3 5 °Cまでゆっく り と温度を下げ、 その後 3 5 °Cで 1 5分間保温してプライマ一を錡型 1本鎖 c DN Aにァニーリングさせた < その後 7 2。 で 1 5分間保温し第 2ストランド D N Aの伸長反応を行つ た。このァニーリ ング、伸長反応のサイクルをあと 3回繰り返すことで、 mRNAを分解し c DNAを 2本鎖にした。 該反応液に 0. 5M E D T A ( p H 8. 0 ) 0. 5 μ 1、 1 0 % S D Sを 0. 5 1、 2 0 g / / 1の P r o t e i n a s e Kを 0. 添加して 4 5°Cで 1 5
分間保温し、 反応を停止して酵素を失活させた。 フエノール ' クロロホ ルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 エタノール沈殿を行い、 得られた沈 殿を 4 4 μ 1 の蒸留水に溶解させた。 ここに 1 0 X反応用緩衝液 (酵素 に添付のもの) 5 At し X h o I ( 1 0単位 Z 1 ; 宝酒造社製) 1 1 を添加し、 3 7 °Cで 2時間反応させ、 オリ ゴ ( d T) - X h o I ブラ ィマ一内の X h 0 I サイ トを切断した。該反応液に 5 M N a C 1 を 0. 5 μ 1 、 Ν 0 t I ( 1 0単位ノ 1 ; 宝酒造社製) 1 ^ 1 を添加し、 3 7 °Cで 2時間反応させてオリ ゴ ( d C ) N o t I プライマ一内の N o t I サイ トを切断した。 4 0 0 b p以下の短い c D N Aおよび未反応のプ ライマーとヌクレオチドを除くため、 T E緩衝液で平衡化させた S i z e S e p - 4 0 0スノ ンカラム (Amersham Pharmacia Biotech社製) に 該反応液を乗せて 4 0 0 gで 2分間遠心分離し、 溶出液をフェノ一ル - クロ口ホルム処理、 クロ口ホルム処理により精製した。 クローニングべ クタ一; I Z A P I I (Stratagene社製) 5 At g ( 5 1 ) に 1 0 X反応 用緩衝液 (宝酒造社製) 8 1 、 蒸留水 6 2 β \ 、 X h ο I 5 0単位 ( 5 μ 1 ) を添加し、 3 7 °Cで 4時間反応させた。 該反応液に、 5 M N a C 1 1 1 と N o t I 5 0単位 ( 5 μ 1 ) を添加して 3 7 °Cでさ らに 4時間反応させ、 ベクタ一の X h o I サイ トと N 0 t Iサイ トを切 断した。 該反応液に、 1 0 X反応用緩衝液 (酵素に添付のもの) 9 At 1 、 0 . 0 2 5単位の温度感受性アルカ リ 性フォスフ ァ ターゼ (Life Technologies社製) を添加し、 6 5 °Cで 1 5分間反応させてベクタ一の X h o I切断末端と N o t I切断末端の 5, 端を脱リン酸化した。 該反 応液に 1 0 μ 1 の反応停止液 (酵素に添付のもの) を添加して反応を止 め、 フエノール ' クロ口ホルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 ェタノ一 ル沈殿により回収した。 このべクタ一 0. 2 5 gに、 上記で精製した c D N Aを加えてエタノール沈殿を行い、 回収したベクタ一 D NAと c D N Aをリガーゼ緩衝液〔 l O O mM T r i s — H C l ( p H 7 . 6 )、 5 mM M g C l 2、 3 0 0 mM N a C 1 ] 4 μ I に溶解させ、 ライ
ゲ一シヨンキッ ト v e r . 1 (宝酒造社製) の B液 4 μ 1 を添加して 2
6 °Cで 1 0分間反応させ、 ベクタ一 DNAに c DNAを結合させた。 該 反応 を 4 μ 1 ずつ λ phage Packaging Extract Gigapack β Gold
(Stratagene社製) を用いてパッケージングを行った。 具体的試薬およ び方法は、 キッ トに付与されているマニュアルに従った。 得られたファ
—ジを大腸菌 X L 1 — B 1 u e MR F' 株に感染させてタイターを測 定した。 さらに、 ファ一ジをプレート上で増殖させた後に SM緩衝液(組 成は Stratagene社のマニュアルに記載)中に回収することにより c D N
Aライブラリ一を 1 回増幅し、 最終的な c DN Aライブラリ一とした。 タイターの測定およびライブラリ一増幅の具体的な方法は、 λファージ パッケージングキッ トに付与されているマニュアルに従った。
( 2 ) プラークハイブリダィゼーシヨンによる完全長 c D Ν Αの取得 ( 1 ) において作製したライブラリーについて、 プラークの DNAを ナイロンメンブレン H y b o n d N + Amersham Pharmacia Biotech社 製) にブロッテイングした。 錡型として実施例 2で得られたサブトラク シヨンライブラリ一由来のプラスミ ドを、 プライマ一として各遺伝子特 異的なものを合成し、 P C R D I Gラベリ ング' ミ ックス(Boehringer Mannheim社製) を添加して P C Rを行い、 各遺伝子特異的な断片を増幅 し標識した。 該 D N A断片をプローブとして用い、 Boheringer Mannheim 社のマニュアルに従ってハイプリダイゼーションおよび、 ポジティブプ ラ一クの検出を行った。ポジティブプラークは SM緩衝液中で増幅させ、 ヘルパーファ一ジ E x A s s i s t (Stratagene社製) を用いてプラス ミ ド化した。 プラスミ ド化の具体的な方法は、 Stratagene社のマ二ユア ルに従った。
( 2 ) 塩基配列の決定
得られたそれぞれの c DN Aクローンの塩基配列は、 Perkin Elmer社 の 3 7 7 DN Aシークェンサ一を用いて決定した。 塩基配列決定のため の具体的試薬および方法はパーキンエルマ一社のダイプライマーシーク
ェンシング F Sレディ一リアクション (Dye Primer Cycle Sequencing FS Ready Reaction)キッ トを使用し、 キッ トに添付のマニュアルに従った。 また、 この塩基配列を 3フレームでアミノ酸配列に翻訳し、 オープンリ 一デイングフレーム (O R F) が存在するかどうか調べた。
( 3 ) 完全長 c D N Aの相同性解析
① A 4 R S - 0 0 2
プラークハイプリダイゼーションの結果取得された完全長 c DNAク ローン p f A 4 R S— 0 0 2— 1の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 4 3に示した。 クローン p f A 4 R S— 0 0 2 - 1 を導入した大腸菌 D H 5 α株 ( Escherichia col i DH5 a /pfA4RS-002- 1 ) はブタぺスト条約下で工業技術院生命工学工業技術研 究所(日本国茨城県つくば市東 1 一 1 — 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで 受託番号 F E RM B P - 6 8 2 2で国際寄託されている。 A 4 R S— 0 0 2の塩基配列中には、 3 9 0アミノ酸から成る 0 R Fが観察され (配 列番号 1 4 4にアミノ酸配列を示した) 、 相同性解析の結果、 免疫グロ ブリンファミ リ一に属する蛋白質と有意な相同性を示すことがわかった < その中でも特に、 ヒト大腸癌の特異的マ一カーである A 3 3 a n t i g e n [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 94, 469 (1997)〕 、 ウイ ソレスの受容体蛋白質である CAR (Coxackie and adenovirus receptor) [Science, 275, 1320 (1997)〕 と高い相同性を示した。 これらの因 子は、 その一次構造から I型の膜蛋白質であることが予測されている。 ァミノ酸配列から推定した親水性の解析から、 A 4 R S— 0 0 2のアミ ノ末端 2 9残基が分泌シグナルと推定され、 また、 2 4 9〜 2 7 0番目 に疎水性の高い、 膜貫通領域と考えられる配列が存在している。 免疫グ ロブリンフアミ リーに属する I CAM— 1や V C A M— 1がずリ応力依 存的発現変動を示すことからも、 A 4 R S— 0 0 2は免疫グロプリンフ アミ リーに属し、 膜蛋白質として機能していることが推測される。 ずり 応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 7 6、 図
4のレーン 2 1 に示した。
② A 4 R S— 0 4 9
プラークハイプリダイゼーションの結果取得された完全長 c D N Aク ローン p f A 4 R S— 0 4 9— 1 の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 4 5に示した。 クローン p f A 4 R S - 0 4 9 — 1 を導入 した大腸菌 D H 5 a株 ( Escherichia col i DH5 a /pfA4RS- 049- 1 ) はブタぺス ト条約下で工業技術院生命工学工業技術研 究所 (日本国茨城県つくば市東 1 一 1 一 3 ) に平成 11年 8月 5 日付けで 受託番号 F E RM B P— 6 8 2 3で国際寄託されている。 A 4 R S— 0 4 9の塩基配列中には、 8 8 1 アミノ酸から成る O R Fが観察された(配 列番号 1 4 6にアミノ酸配列を示した) 。 相同性解析の結果、 A 4 R S — 0 4 9がコードする蛋白質は、 マウス由来 3 B P— 1 (SH3 domain binding protein) [EMBO J., 14, 3127 (1995)〕 をはじめ、 r h o GA P, A b r といった種々の GTPase— activating protein (GA P) と有意な相同性を示した。 GA Pとは、 r a s、 r a b といった低分子 量 G T P結合蛋白質の G T P a s e活性を制御するファミ リ一で、 A 4 R S— 0 4 9が相同性を示したのは、 r h o、 r a cなどの細胞骨格制 御に関与すると考えられているサブファミ リ一に特異的な GA Pである。 A 4 R S - 0 4 9がコードするアミノ酸配列中には、 既知の G A P間で 保存されている G T P a s e活性化ドメインが存在し、 A 4 R S— 0 4 9が GAPとして機能することが推測される。 また、 データべ一ス中に は A 4 R S— 0 4 9がコードする蛋白質と優位な相同性を示す、 機能未 知の線虫 [Accession: Z73425) 、 酵母 [Accession: Z97210] 由来の 遺伝子が登録されておリ、 A 4 R S— 0 4 9が進化上よく保存された遺 伝子であることが予想される。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザン ブロッ トを、 図 2のレーン 7 7、 図 4のレーン 2 2に示した。
③ A 4 R S - 2 3 0
プラークハイプリダイゼーションの結果取得された完全長 c DN Aク
ローン p f A 4 R S - 2 3 0— 2の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 4 7に示した。 クロ一ン p f A 4 R S - 2 3 0 — 2 を導入した大腸菌 D H 5 a株 ( Escherichia col i DH5 a /pfA4RS- 230-2)はブタぺスト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所(日本国茨城県つくば市東 1 一 1 一 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 2 4で国際寄託されている。
A 4 R S - 2 3 0の塩基配列中には、 3 2 2ァミノ酸から成る O R F が観察された (配列番号 1 4 8にアミノ酸配列を示した) 。 相同性解析 の結果、 A 4 R S — 2 3 0がコードする蛋白質は、 マウス myeloid upregulated protein [Accession: 035682〕 と 8 3 %の高い相同性を示 し、 ヒトカウンターパートとも考えられるが、 C末端側はかなり異なつ ている。 マウス myeloid upregulated proteinに関して(ま" τ—タべ一ス 中に配列が登録されているだけで、 機能は未知である。 また、 アミノ酸 配列から推定される親水性の解析から、 八 4尺 3— 2 3 0がコードする 蛋白質は極めて疎水性が高く、 膜蛋白質として機能している可能性もあ る。 しかしながら、 Ν末端にシグナル配列と判断される配列は存在しな い。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 7 8、 図 4のレーン 2 3に示した。
④ A 4 R S - 2 3 9
プラークハイプリダイゼーションの結果取得された完全長 c DN Aク ローン p f A 4 R S - 2 3 9— 2の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 4 9に示した。 クローン p f A 4 R S - 2 3 9 — 2 を導入した大腸菌 D H 5 a株 ( Escherichia col i DH5 a /PfA4RS-239-2)はブタぺスト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所(日本国茨城県つくば市東 1 一 1 一 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 2 5で国際寄託されている。
A 4 R S - 2 3 9の塩基配列中には、 6 6 3アミノ酸から成る O R F が観察された (配列番号 1 5 0にアミノ酸配列を示した) 。 相同性解析
の結果、 A 4 R S— 2 3 9がコードする蛋白質は、 上述の A 4 R S— 0 4 9 と同様、 r h o GA P、 A b r といった種々の G A Pと、 低いなが らも有意な相同性を示した。 ただし、 A 4 R S— 2 3 9 と A 4 R S— 0 4 9は別の D N Aである。 A 4 R S _ 2 3 9がコードするアミ ノ酸配列 中には、 既知の G A P間で保存されている GT P a s e活性化ドメイン が存在し、 A 4 R S— 2 3 9が GA Pとして機能することが推測される。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンブロッ トを、図 2のレーン 7 9、 図 3のレーン 2 4に示した。
⑤ A 4 R S - 2 4 2
プラークハイプリダイゼ一ションの結果取得された完全長 c DNAク ローン p f A 4 R S— 2 4 2— 1の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 5 1 に示した。 クロ一ン p f A 4 R S - 2 4 2 - 1 を導入 した大腸菌 D H 5 α株 ( Escherichia col i DH5 a /pfA4RS-242-l)はブタぺスト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所 (日本国茨城県つくば巿東 1 一 1 — 3 ) に平成 11年 8月 5 日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 2 6で国際寄託されている。 A 4 R S— 2 4 2の塩基配列中には、 8 6 3アミノ酸から成る 0 R Fが観察された (配 列番号 1 5 2にアミノ酸配列を示した) 。 相同性解析の結果、 A 4 R S - 2 4 2がコードする蛋白質のアミ ノ末端半分は、 e h b 1 0 という遺 伝子の産物のほぼ全長と一致している。 しかし、 A 4 R S— 2 4 2の力 ルポキシ末端半分に相当する部分は e h b 1 0には存在しない。 即ち、 両者はスプライシング 'バリアントであると考えられる。 e h b 1 0は、 E p s 1 5 (E G F受容体の基質) の蛋白質相互作用に関与すると考え られる E H ドメインと結合する因子として発現クロ一ニングにより取得 されたものの 1 つである CGenes & Dev., Π_, 2239 (1997)〕 が、 その。 機能は未知である。 ただ、 Ε Η ドメインとの結合に必要とされる モチーフは A 4 R S— 2 4 2にも存在している。 ずり応力依存的発現上 昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 8 0、 図 4のレーン 2 5に
示した。
⑥ A 4 R S - 4 9 1
プラークハイプリダイゼ一ションの結果取得された完全長 c DN Aク ローン p f A 4 R S - 4 9 1 — 1の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 5 3に示した。 クローン p f A 4 R S - 4 9 1 ― 1 を導入 した大腸菌 D H 5 α株 ( Escherichia coli DH5 a /pfA4RS-491-l)はブタぺス ト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所 (日本国茨城県つくば巿東 1 一 1 一 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 27で国際寄託されている。 A 4 R S— 4 9 1 の塩基配列中には、 3 3 1 アミノ酸から成る O R Fが観察された (配 列番号 1 5 4にァミノ酸配列を示した) 。 相同性解析の結果、 A 4 R S - 4 9 1 がコードする蛋白質は、 ヒ ト hypothetical protein としてデー タベースに登録されているアミノ酸配列 [Accession: 043334] と広い 範囲にわたって一致していた。 しかしながら、この hypothetical protein は 3 9 3アミノ酸からなり、 8 8〜 1 4 8番目のアミノ酸が A 4 R S— 4 9 1がコードするァミノ酸配列には含まれないことがわかつた。即ち、 両者はスプライシング ' バリアントであると考えられる。 A 4 R S— 4 9 1 がコー ドする蛋白質は、 線虫 [Accession: Z78198) 、 細菌 L Accession: E69827 〕 由 来 の glycerophosphoai ester phosphodiesterase と顕著な相同性を示し、 進化上よく保存された遺伝 子で あ る こ と カ ゎ力、 つ た。 細菌 由 来の glycerophosphodi ester phosphodiesterase は膜上に存在することが知られており、 A 4 R S— 4 9 1がコ一ドするアミ ノ酸配列から推定した親水性の解析から、 配列 番号 1 5 4の 1 〜 2 6番目のァミノ酸配列がシグナルべプチドと推定さ れた。 ずり応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレ一 ン 8 1、 図 4のレーン 2 6に示した。
⑦ A 4 R S - 5 7 8
プラークハイプリダイゼ一ションの結果取得された完全長 c DNAク
ローン p f A 4 R S— 5 7 8 _ lの c D N Aの全塩基配列を決定し、 得 られた塩基配列を配列番号 1 5 5に示した。 クローン p f A 4 R S - 5 7 8 - 1 を導入した大腸菌 D H 5 "株 ( Escherichia col i DH5 a /PfA4RS-578-l)はブタぺスト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所(日本国茨城県つくば市東 1 一 1 一 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 2 8で国際寄託されている。 A 4 R S— 5 7 8の塩基配列中には、 5 4 1 アミノ酸から成る O R Fが観察された (配 列番号 1 5 6にアミノ酸配列を示した) 。 相同性解析の結果、 A 4 R S — 5 7 8がコードする蛋白質は、 線虫由来の hypothetical proteinとし て登録されている機能未知の蛋白質のアミ ノ酸配列 [Accession: Z95559] と最も強い相同性を示し、 次いでラッ ト brain finger protein (B F P) (Biochem. Biophys. Res. Commun. , 240, 8 (1997)] と有意な相同性を示した。 ラッ ト B F Pは、 z i n c f i n g e rモ チーフの一種である R I NG f i n g e rモチーフを有する新規遺伝 子としてクローニングされ、 脳特異的に発現すること、 神経細胞への分 化の段階で誘導発現される可能性が報告されている。 しかしながら、 A 4 R S— 5 7 8がコードするァミノ酸配列中には、 R I N G f i n g e rモチーフと判断される配列は存在しない。 A 4 R S _ 5 7 8がコ一 ドする蛋白質はまた、 種々の G T P結合蛋白質と有意な相同性を示し、 多くの GT P結合蛋白質が共通して有している 3つのモチーフのうち 2 つを A 4 R S— 5 7 8も有している。 モチーフ 2つのみを有する G T P 結合蛋白質の存在も報告されておリ、 A 4 R S— 5 7 8がコードする蛋 白質も G T P結合蛋白質として機能している可能性が考えられる。 ずり 応力依存的発現上昇を示すノーザンプロッ トを、 図 2のレーン 8 2、 図 4のレーン 2 7に示した。
⑧ A 4 R S - 8 2 9
プラークハイプリダイゼーションの結果取得された完全長 c D NAク ローン p f A 4 R S - 8 2 9— 1の c D N Aの全塩基配列を決定し、 得
られた塩基配列を配列番号 1 5 7に示した。 クローン p f A4 R S— 8 2 9 - 1 を導入した大腸菌 D H 5 α株 ( Escherichia col i DH5 a /pfA4RS- 829- 1)はブタぺス ト条約下で工業技術院生命工学工業技術研究 所(日本国茨城県つくば市東 1 一 1 — 3 ) に平成 11年 8月 5日付けで受 託番号 F E RM B P— 6 8 2 9で国際寄託されている。 A 4 R S— 8 2 9の塩基配列中には、 1 7 3アミノ酸から成る 0 R Fが観察された (配 列番号 1 5 8にァミノ酸配列を示した) 。 相同性解析の結果、 A 4 R S - 8 2 9がコードする蛋白質は、ァラビドプシス [Accession: 048707〕、 線虫 [Accession: Q20340] 、 酵母 [Accession: Q03677] 、 由来の、 h y p o t h e t i c a l p r o t e i nとして登録されている機能 未知の蛋白質のアミノ酸配列と顕著な相同性を示し、 進化的によく保存 された遺伝子であることがわかった。 ずり応力依存的発現上昇を示すノ 一ザンブロッ トを、 図 2のレーン 8 3、 図 4のレーン 2 8に示した。 実施例 6
A4 R S - 0 0 2の組み換え蛋白質の生産
( 1 ) 発現プラスミ ドの構築
実施例 5において取得した 2 6 gの P f A 4 R S - 0 0 2 - 1 に 5 μ 1 の 1 0.反応用緩衝液 (酵素に添付のもの) 、 1 1 の X h ο I ( 1 0 単位 1 ;宝酒造社製) 、 および蒸留水を添加して総容量を 5 0 μ 1 とした。 3 7°Cで 2時間保温し、 完全消化した。 該反応液に 5 M N a C 1 を 0. 5 し N o t I ( 1 0単位/ μ 1 ; 宝酒造社製) 1 μ 1 を 添加し、 3 7 °Cで 2時間保温して完全消化した。 フエノール ' クロロホ ルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 エタノール沈殿を行い、 得られた沈 殿を 2 0 1の蒸留水に溶解させた。 ここに 3 1の lOx b l u n t i n g b u f f e r (酵素に添付のもの) 、 6μ 1の 2. 5 mM d N T P混合液、 Ιμ ΐの K l e n o w f r a gm e n t (宝酒造社製) を添加し、 3 7 °Cで 1時間保温して制限酵素処理末端の平滑化を行った。
フエノール ' クロ口ホルム処理、 クロ口ホルム処理の後、 エタノール沈 殿を行った。 得られた沈殿を 5μ 1 の蒸留水に溶解させ、 S f i I リ ン 力一 (5,- CTTTAGAGCAC- 3'、 5'-CTCTAAAG_3,) を各々 0. 4 g、 0. 3 添加して 6 μ 1 とした。 ここに、 ライゲーシヨンキッ ト v e r . 2
(宝酒造社製) の I液を 1 2 1、 II液を 6 1加えて 1 6 °Cで一晩保温 し、 リ ンカ一ライゲ一シヨンを行った。 該反応液全量を 0. 8 %ァガロ ースゲルで電気泳動し、 目的の断片を QIAEX II Gel Extraction Kit
(QIAGEN社製) を用いて回収した。 方法はキッ トに添付のマニュアルに 従った。 回収した DNA断片を 1 0 1 の蒸留水に溶解した。 このイン サート DN Aに、 S f i I で線状化し同様にァガロースゲルから回収し た動物細胞発現用プラスミ ドベクター P AM o (J. Biol. Chem., 268, 22782 (1993)、 別名 pAMoPRC3Sc (特開平 05-336963号公報) 〕 をモル比でィンサ一トの 1 5量になるように加え、 該溶液と等容量の L i g a t i o n H i g h (東洋紡績社製) を添加した。 1 6 °Cで 3 時間保温し、 リ ンカ一付きインサートとベクタ一の連結を行った後、 コ ンピテン卜セル大腸菌 MW 2 9 4に導入した。 導入後の菌液を 5 0 μ g /m 1 のアンピシリ ンを含む L B寒天培地にまき、 3 7 °Cで終夜保温し てコロニーを形成させた。 得られたコロニーをランダムに拾ってプラス ミ ドを取得し、 制限酵素処理にょリインサートの有無を確認した。 イン サートが入っていたものについてその方向を調べ、 望むべき方向性を有 する 1 ク ロ一ン、 p AM o— 0 0 2 について QIAGEN Plasmid Midi Kit(QIAGEN社製) を用いプラスミ ドの大量調製を行った。 方法はキッ ト に添付のマニュアルに従った。 このプラスミ ドを無菌的にエタノール沈 殿し、 蒸留水に溶解させて l tg/μ 1 に調整した。 以上の p AM o— 0 0 2の構築については図 5に示した。
( 2 ) 組み換え体プラスミ ドの動物培養細胞への導入
遺伝子発現用の宿主細胞である N a m a 1 w a K J M - 1
[Cytotechnology, 丄, 151 (1988)〕 を遠心分離して集め、 1 0 m l
の K— P B S [ 1 3. 7 mM KC 1 、 0. 2 7 mM N a C l 、 0. 8 1 mM N a 2H P O4、 0. 1 5 m M KH2 P O4、 0. 4 mM M g C 1 J で洗浄した後、 冷却した K一 P B Sに懸濁して 8 X 1 06細胞 m 1 になるように調製した。 該細胞懸濁液 2 0 0 1 ( 1 . 6 X 1 06 細胞) と、 ( 1 ) で調製した 4 1 (4 g) のプラスミ ド D NAを混合し、 あらかじめ氷上で冷却しておいたチャンバ一 (BI0-RAD 社製) に速やか に移した後、 Gene Pulser (BI0-RAD社製) を用いて 0. 3 5 k V、 1 2 5 Fの電圧を負荷してエレク トロポレーションを行った。 その後速や かにチヤンバ一を氷上に置き、 8 m l の R PM I 1 6 4 0培地 (日水製 薬社製) を入れておいたフラスコにエレク ト口ポレーション後の細胞を 移した。 3 7 °C、 5 % C O 2の条件下で 2 4時間培養した後、 選択用の 薬剤である G— 4 1 8を最終濃度 0. 5 m gZm l になるように添加し た。 さらに 1週間、 培養を続けて遺伝子導入細胞を選択した。 コント口 —ルとして、 インサートの入っていない p AM oベクタ一のみを K J M 一 1 に導入した細胞も調製した。 実施例 7
完全長 c D N Aのクローン化 ( 2 )
実施例 5の場合と同様、 サブトラクシヨンライブラリ一から得られた 新規部分 c DNA断片 3種類について、 ヒ ト脂肪組織あるいは K a t o III 由来完全長 c DNAライブラリーから完全長 c D N Aを取得した。
( 1 )ヒ ト脂肪組織および K a t o I II細胞由来完全長 c DNAライブラ リ一の作製
ヒ ト脂肪組織より、 文献 〔J. Sambrook, E. F. Fritsch & T. Maniatis, Molecular Cloning Second edition, Cold Spring harbor Laboratory Press, 1989〕 記載の方法によ り mRN Aを抽出した。 さらに、 オリ ゴ d Tセルロースでポリ (A) +RNAを精製した。
同様に、 K a t 0 III細胞より、 文献 〔J. Sambrook, E. F. Fritsch &
T. Maniatis, Molecular Cloning Second edition, Cold Spring harbor Laboratory Press, 1989〕 記載の方法により m R N Aを抽出した。 さら に、 オリ ゴ d Tセルロースでポリ (A) +RNAを精製した。
それぞれのポリ (A) + R Ν Αよりオリ ゴキャップ法 〔M. Maruyama and S. Sugano, Gene, 138: 171-174 (1994) 〕 により c D N Aライブラリ一 を作製した。 Oligo-cap linker (配列番号: 1 6 2 )および Oligo dT primer
(配列番号 : 1 6 3 ) を用いて文献 〔鈴木 · 菅野, 蛋白質核酸酵素, 41: 197-201 (1996)、 Y. Suzuki, Gene, 200: 149-156 (1997) 〕 に記載の方 法に従って、 BAP (Bacterial Alkaline Phosphatase)処理、 TA P
(Tabacco Acid Phosphatase) 処理、 RN Aライゲ一シヨン、 第一鎖 c DNAの合成と RNAの除去を行った。 次いで、 5 ' 末端側のセンスプ ライマ一 (配列番号 : 1 6 4) と 3 ' 末端側のアンチセンスプライマー
(配列番号 : 1 6 5 ) の 2種のプライマ一を用いる P C Rにより二本鎖 c DNAに変換し、 S f i Iで切断した。 なお、 この P C Rは、 市販の GeneAmp XL PCRキッ ト (Perkin Elmer社製) を使用して、 9 5 °Cで 5分 間熱処理後、 9 5°〇で 1分間、 5 8 °Cで 1分間および 7 2 °Cで 1 0分間 の反応サイクルを 1 2回繰リ返し、 その後 4 °Cで保持することにより行 つた。 次いで、 D ί _^Ι I Iで切断したベクター pME18SFL3 (Accession: AB009864、 発現ベクター, 3392bp〕 に c D N Aの方向性を決めてクロー ニングし、 c DN Aライブラリ一を作製した。
( 2 ) 全長 c DN A配列の決定
( 1 ) で取得された c DNAライブラリ一から得たクローンのプラス ミ ド DNAについて、 GSP-1 Genome Priming System (N E B社製) を用 い、 試験管内で c DN Aクローンにトランスポゾン (以下 T nと略記) 転位反応を行った。 Τ η供与体には p G P S 1. 1 (Ν Ε Β社製) を用 いた。 Τ η転位反応後の DNA試料の一部をと リ、 大腸菌の形質転換を 行い、 各 c D Ν Αクローンについて、 通常それぞれ 1 6クローンの T n 揷入クローンを拾った。 これらより得たクローンのプラスミ ド DNAに
ついて、 P r i m e r N (配列番号 : 1 6 6 ) 、 P r i m e r S (配 列番号 : 1 6 7 ) をそれぞれプライマーとして実施例 5の場合と同様に 全長 c D N A配列を決定した。
(3 ) ずり応力依存的発現上昇を示す完全長新規遺伝子
実施例 3においてサブトラクシヨンライブラリ一から取得された A 4 R S— 0 1 1の配列をクエリ一とし、 B LA S T (Altschul, Stephen F. , Thomas L. Madden, Alejandro A. Schaf fer, J inghui Zhang, Zheng Zhang, Webb Mi Her, and David J. Li man, Nucleic Acids Res. , 25, 3389-3402 (1997) ) プログラムを用いて ( 2 ) で取得された c DN A配列に対して 検索を行ったところ、 C— KAT 0 7 9 6 9 (配列番号 : 1 6 8 ) と一 致した。 この c D N A配列の O R Fの中でもつとも長い翻訳ァミノ酸を C一 KAT 0 7 9 6 9の c DNA配列がコードするアミノ酸配列 ( 1 2 1 - 1 0 6 2配列番号 : 1 6 9 ) とした。 このアミノ酸配列は、 他の既 知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存性発現上昇を 示すノ一ザンブロッ トを、 図 2のパネル 5 6に示した。
実施例 3においてサブトラクシヨンライブラリ一から取得された A 4 R S - 6 04の配列をクエリ一とし、 B LA S Tプログラムを用いて
( 2 ) で取得された c D N A配列に対して検索を行ったところ、 C— A D K A 0 2 34 1の配列 (配列番号 : 1 7 0 ) と一致した。 この配列は H. sapiens mRNA for myos in-I betaの @ΰ歹!] [Accession: X98507) の一 部と一致する。 この c DNA配列のO R Fの中でもっとも長い翻訳アミ ノ酸を C一 ADKA 0 2 3 1の c DNA配列がコードするアミノ酸配 列 (配列番号 : 1 7 1 ) とした。 ずり応力依存性発現上昇を示すノーザ ンブロッ トを、 図 2のパネル 6 4、 図 4のパネル 1 8に示した。
実施例 3においてサブトラクシヨンライブラリ一から取得された A 4 R S— 6 1 9の配列をクエリ一とし、 B LA S Tプログラムを用いて
( 2 ) で取得された c D N A配列に対して検索を行ったところ、 C— h e p 0 1 2 7 9の配列 (配列番号 : 1 7 2 ) と一致した。 この c DNA
配列の O R Fの中でもっとも長い翻訳アミノ酸を C— h e p 0 1 2 7 9 の c D N A配列がコ一ドするアミノ酸配列(配列番号: 1 7 3 ) とした。 このアミノ酸配列は、他の既知のタンパク質と顕著な相同性を示さない。 ずり応力依存性発現上昇を示すノーザンブロッ トを、 図 2のパネル 6 6 に示した。 実施例 8
A 4 R S— 0 4 1のアポトーシス抑制活性の検出
サブトラクシヨンライブラリーよ り得られた、 ずり応力依存性発現上 昇を示す遺伝子の機能を調べるため、 F a s を介したアポトーシスを抑 制する遺伝子 L F Gと相同性を有する、 機能未知の遺伝子、 A 4 R S— 0 4 1 に関して、 以下の実験を行った。
( 1 ) 組換えウィルスベクターの作製
全長型 A 4 R S — 0 4 1 (配列番号 7 ) を有するプラスミ ドを錡型と し、 A 4 R S — 0 4 1 の蛋白質をコードする c D N A配列の部分を P C Rにより特異的に増幅させた。 即ち、 P C Rチューブに、 2 O n gの錡 型プラスミ ド D NA、 H i n d I I I部位を付加した 5, 末端側のセン スプライマー (配列番号 : 1 7 4 ) 2 5 p m o l 、 C 1 a I部位を付加 した 3, 末端側のアンチセンスプライマ一 (配列番号 : 1 7 5 ) 2 5 p m 0 1 、 1 0 X反応用緩衝液 (酵素に添付のもの) 5 μ 1 、 2 mM d N T P溶液 5 /U l 、 0. 5 μ 1 の K O D D N A p o l y m e r a s e
(2.5units//z 1 ; 東洋紡績社製) を混合し、 ここに滅菌水を加えて 5 0 μ 1 になるようにした。 9 8 °Cで 1 5秒間、 6 5 °Cで 2秒間、 7 4でで 3 0秒間のサイクルを 2 5回繰り返すことにより c D N Aの増幅を行つ た。 得られた全長型 A 4 R S— 0 4 1の増幅断片の末端をを H i n d I I I と C 1 a I で切断して精製し、 あらかじめ H i n d I I I と C 1 a I で切断しておいたウィルスベクター p C L N C X ( I MG E N E X社 製) と連結させた。 その結果、 CM Vプロモータにより A 4 R S — 0 4
1の発現が誘導される組換えウィルスベクター p C L N C 04 1が造成 された。 得られた組換えゥィルスべクタ一 P C L NC 04 1 に関して、 その揷入断片部分の塩基配列を決定し、 P C Rによる塩基置換が生じて いないことを確認した。 対照として、 E G F P (enhanced green fluorescent prote i n; C 1 ontech社製) を同様に p C L NCXの H i n d
I I I、 C 1 a I部位に挿入した p C L NC G F Pも造成した。
( 2 ) A 4 R S - 0 1 を安定に高発現する H e L a細胞の取得
( 1 ) で構築した組換え型ウイルスべクタ一をウィルス産生用の 2 9 3細胞に導入することにより、 組換えウィルスの生産を行った。 P C L N C 04 1、 および p C L NC G F Pの 2 9 3細胞へのトランスフエク シヨンには T r a n s F a s t (Promega 社製) を使用した。 方法は添 付のマニュアルに従った。 また、 ウィルスの産生方法、 H e L a細胞へ の感染方法は、 使用したウィルスベクタ一 (IMGENEX 社製) に添付のマ ニュアルに従った。
感染から 2日後、 H e L a細胞に 3 0 0 ; g Zm l の G 4 1 8 (Life Technologies社製) を添加し培養を継続する事で、 感染されなかった細 胞を選択的に排除した。 この操作により、 A 4 R S _ 04 1あるいは G F Pを安定に高発現する H e L a細胞の形質転換体を取得した。
( 3 ) 細胞死抑制活性の検出
( 2 ) で取得された安定形質転換体の H e L a細胞 (A 4 R S— 04 1、 および対照として G F Pを発現する H eLa細胞の安定形質転換体)に 1 0 0 n g Zm 1 の抗 F a sモノクローナル抗体 C H— 1 1 (MB L社 製) を添加しアポトーシスを誘導した。 誘導開始から 24、 3 6、 4 8 時間後の細胞の生存率を トリパンブルー染色法によリ測定した。この際、 浮遊細胞と接着細胞の両方を合わせて生存率を測定した。 実験はすべて 2連で行い、 平均値と標準偏差を示した。 結果を図 6 Aに示した。 また、 抗体の濃度を 1 0、 5 0、 1 0 0、 5 0 0 n gZm 1 と変化させたとき の 3 6時間後の細胞の生存率も測定した。 その結果を図 6 Bに示す。 A
4 R S - 04 1が導入された H e L a細胞 (図 6中、 ·で表示) では、 対照である G F Pが導入された H e L a細胞 (図 6中、 園で表示) と比 較して、 いずれの点においても有意に生存率が増加していた。 即ち、 A 4 R S— 04 1 は、 少なく とも H e L a細胞において、 F a s を介した アポトーシスを抑制する活性を有することがわかった。 実施例 9
A 4 R S - 0 1の発現分布の解析
実施例 8においてアポトーシス抑制活性の見出された A 4 R S - 04 1のヒト組織における発現部位を調べる目的から、以下の実験を行った。 ( 1 ) ヒト正常組織における A 4 R S - 04 1の発現解析
A 4 R S - 04 1に特異的なプライマ一(配列番号 1 7 6、 1 7 7 )、 および P C R D I Gラベリング · ミックス (Boehringer Mannheim社製) を用い、 実施例 2において得られた A 4 R S— 04 1 を有するプラスミ ドを錡型として P C Rを行うことで、 D I G標識された A 4 R S - 04 1特異的断片を調製した。 該 DN A断片をプローブとして、 8種類のヒ ト組織由来 R N Aがブロッ トされた Human Multiple Tissue Northern Blot (Clontech社製) に対してハイブリダィゼーシヨンを行った。 洗浄 後、 D I G発光検出キッ ト (Boehringer Mannheim 社製) を用いて化学 発光によるシグナルの検出を行った。 方法は、 キッ トに添付のマ二ユア ルに従った。 図 7のパネル Aに示したように、 A4 R S— 04 1特異的 なシグナルが約 2. 5 k b付近に検出された。 レーン 1〜 8にはそれぞ れ脬臓、 腎臓、 骨格筋、 肝臓、 肺、 胎盤、 脳、 心臓由来のポリ (A) + RNAを 2 μ gずつ泳動してある。 シグナルは全てのレーンに観察され たが、 レーン 7の脳ではシグナルは弱く、 A 4 R S— 04 1の発現は、 脳では相対的に低いことがわかった。 一方、 L F Gの発現は脳で非常に 高く抹消で低いことが報告されておリ 〔Pro Natl. Acad. Sci. USA, 22, 12673 - 12678, (1999)〕 、 A 4 R S— 04 1 と L F Gが組織特異的に機能
していることが示唆された。
( 2 ) ヒ ト血管内皮細胞、 脳における A 4 R S— 04 1、 L F Gの発現 調査
実施例 2において取得した HUV E C (ずり応力を負荷しないもの) 由来ポリ (A) + RNA、 あるいはヒ ト脳由来ポリ (A) + RN A (Clontech 社製) それぞれ l g を錡型と し、 Superscript Preampl if ication System(Life Technologies 社製)を用いて 1本鎖 c DNAの合成を行つ た。 方法はキッ トに添付されたマニュアルに従った。 最終的に得られた c DNA溶液は 5 m 1 にまで希釈して P C Rに使用した。 これらの c D N Aを錡型として、 A 4 R S— 04 1 (配列番号 1 7 6、 1 7 7 ) 、 L F G (配列番号 1 7 8、 1 7 9 ) 、 G 3 P DH (配列番号 1 8 0、 1 8 1 ) それぞれに特異的なプライマーを用いて P C Rを行った。 反応液は c DNA溶液 5 μ 1、 1 0 X反応用緩衝液(酵素に添付のもの) 2 μ 1、 2. 5 mM d NT P溶液 1. 6 μ 1、 dimethyl sulfoxide 1 μ 1、 セ ンス、 アンチセンスプライマ一それぞれ 1 0 p m ο 1 、 GeneTaq DNA polymerase (5units/ μ 1 ; 二ツボンシ'一ン社製) 0. Ι μ ΐ を含み、 こ こに滅菌水を加えて総容量が 2 0 μ 1 になるようにした。 94 °Cで 1分 間加熱して錡型とプライマーを変性させた後、 94°C 1分間、 6 0°C 1 分間、 7 2 °C 1分間のサイクルを繰り返した。 サイクル数は、 A 4 R S — 04 1、 L F Gに関しては 3 3サイクル、 G 3 P DHに関しては 24 サイクルで行った。 7 2°Cで 1 0分保温した後、 4 °Cに冷却した。 得ら れた P C R産物の半量を 1. 8 %ァガロース電気泳動に供した。 その結 果を図 7のパネル Bに示した。 レーン 1 にはサイズマ一カーとして 1 0 0 b pラダー (Life Technologies 社製) を泳動してある。 レーン 2、 4、 6には HUV E C由来 c DNA、 レーン 3、 5、 7にはヒ ト脳由来 c DN Aを用いたときの P C R産物を泳動してある。 また、 レーン 2 と 3は A 4 R S— 04 1特異的プライマ一、 レーン 4と 5は L F G特異的 プライマー、 レーン 6と 7は G 3 P D H特異的プライマーを用いたとき
の P C R産物を泳動してある。
A4 R S— 04 1は、 HUV E C (レーン 2 ) 、 脳 (レーン 3 ) の両 方でバンドが増幅され、 両者で発現していることが確認された。 発現量 は HU VE Cに比べると、脳では低い傾向がみられた。一方、 L F Gは、 脳では非常に強く発現している (レーン 5 ) が、 HUV E Cでは全くバ ンドが増幅されておらず(レーン 4 )、発現していないことがわかった。 以上の結果から、 内皮細胞においてアポトーシス抑制に関与する因子 は、 L F Gではなく A 4 R S— 04 1であると考えられた。
また、 A 4 R S— 04 1 と L F G (ヒト由来) のァミノ酸配列の相同 性を図 8に示した。 両者は、 互いに 4 8. 9 % ( 1 5 2 / 3 1 1 ) の同 一性を有する相似蛋白質と判断されたが、 N末側の約 3分の 1 にあたる 部分については、 相同性がかなリ低いことがわかった。 配列表フ 1―テキス卜
配列番号 1 5 9 -人工配列の説明 人工合成プライマ一配列
配列番号 1 6 0 -人工配列の説明 人工合成ブライマ一配列
配列番号 1 6 1 -人工配列の説明 人工合成プライマ一配列
配列番号】 6 2 -人工配列の説明 :オリゴキャップリンカ一配列 配列番号 1 6 3 -人工配列の説明 :オリゴ dTプライマ一配列
配列番号 1 6 4 -人工配列の説明 :人工合成プライマ一配列
配列番号 1 6 5 -人工配列の説明 :人工合成プライマ一配列
配列番号】 6 6 -人工配列の説明 :人工合成プライマ一配列
配列番号 1 6 7 -人工配列の説明 :人工合成プライマ一配列
配列番号 1 7 4 -人工配列の説明 : 合成 DNA
配列番号】 7 5 -人工配列の説明 : 合成腿
配列番号】 7 6 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 1 77-人工配列の説明 : 合成 DNA
配列番号 1 78-人工配列の説明 : 合成 DNA
配列番号 1 7 9-人工配列の説明 :合成 DNA 配列番号 1 8 0 -人工配列の説明 : 合成 DNA 配列番号 1 8 1 -人工配列の説明 : 合成 DNA