明 細 書
光ディスク判別方法及び光ディスク装置
技術分野
[0001] 本発明は、案内溝による情報トラックを有する記録可能光ディスクと、エンボス形状 のピットで情報が記録されている再生専用光ディスクとの判別を実行する光ディスク 装置に関している。
背景技術
[0002] 光ディスクには D VD— Rのような記録可能光ディスクと D VD— ROMのような再生 専用光ディスクがある。 DVD—Rでは、光ディスクの案内溝 (グループ)からの反射光 の差から得られるプッシュプル方式のトラッキングエラー(プッシュプル TE)信号に基 づいてトラッキング制御が行われる。これに対して、 DVD— ROMでは、光ビームのス ポットとピット (物理的な凹凸:エンボスピット)の通過時間差力 得られる位相差方式 のトラッキングエラー (位相差 TE)信号に基づ!/、てトラッキング制御が行われる。位相 差 TE信号に基づく場合、レンズシフトやデフォーカスが生じたときでも、トラッキング 制御は安定である。
[0003] 従来の光ディスク装置では、装填された光ディスクが DVD— ROMのような再生専 用光ディスク力、それとも、 DVD—Rのような記録可能光ディスクかを判別し、その判 別結果に応じてトラッキング制御方式を切り替えることが必要である。光ディスク装置 における記録可能光ディスクと再生専用光ディスクとの判別方法は、例えば特許文 献 1に開示されている。
[0004] DVD— ROMのような再生専用光ディスクの場合、ピットでデータが記録されており 、所定の周波数または位相で蛇行を施して情報が記録されて 、る案内溝が存在しな い。一方、 DVD— Rのような記録可能光ディスクの場合、所定の周波数または位相 で蛇行する案内溝が存在する。したがって、このような記録可能光ディスク力 再生 信号 (RF信号)を生成すると、再生信号中に案内溝の蛇行に応じた信号 (ゥォブル 信号)が含まれることになる。光ディスクの再生信号からゥォブル信号を抽出できれば 、その光ディスクは DVD— ROMではないと判定することができる。
特許文献 1 :特開 2002— 133656号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 上記の従来例では、再生信号力 ゥォブル信号を抽出する必要があるため、デイス ク判別を行うには光ビームが光ディスクの情報トラックを追従するようにトラッキング制 御を実行する必要がある。プッシュプル TE信号に基づくトラッキング制御を実行した 状態で再生信号カゝらゥォブル信号を抽出できな ヽときは、その光ディスクが DVD—R OMであると判定できる。しカゝし、その場合は、トラッキング検出系を、 DVD-ROM のトラッキング制御に適した位相差 TE方式に切り換える必要がある。トラッキング検 出系の切り替えを行うときは、トラッキングエラー信号の振幅やバランスを調整する学 習工程が必要になり、切り換え後にトラッキング制御を再実行するためにも余分の時 間が必要になる。その結果、光ディスク再生までの時間が例えば 2秒程度も余分にか 力るという課題があった。
[0006] 一方、トラッキング制御を実行しな!ヽ状態で得られるトラッキングエラー信号に基づ いて、 DVD— ROMと DVD— Rを判別することが考えられる。 DVD— ROMのピット 深さは、データ再生のために照射するレーザビームの波長えに対して 1Z4の大きさ を示すように形成されて ヽるため、 DVD— ROMからはプッシュプル TEが生成され ない。このため、トラッキング制御を実行しない状態で充分に大きな振幅を有するプッ シュプル TEが生成された場合には、装填ディスクが DVD—Rであると判定し、反対 にプッシュプル TEが生成されな!、場合は、装填ディスクが DVD— ROMであると判 定することが可能である。この場合は、トラッキング制御を実行しない状態でディスク 判別を行っているため、トラッキング制御に必要な学習工程などの余分な時間を割愛 することが可能である。
[0007] し力しながら、次世代の高密度光ディスクとして有望な BD (Blu— ray Disc)規格 では、記録専用型の光ディスク(BD— ROM)のピット深さが λ Z4に一律に規定され ておらず、 BD— ROMからもプッシュプル TEが生成される。このため、プッシュプル TEに基づいて、装填されている BDが記録専用型力否かを判定することが困難であ る。したがって、 BDでは、 DVDでは可能であった迅速な方法によって再生専用型か
記録可能型かを正しく判別することができな 、と 、う問題がある。
[0008] 本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、トラツキン グ開始前に光ディスクの判別を行うことにより、光ディスク再生までの時間を短縮可能 にする光ディスク装置を提供することにある。
[0009] 本発明の他の目的は、トラッキング開始前に光ディスクの判別を行う方法を提供す ることにめる。
課題を解決するための手段
[0010] 本発明の光ディスク装置は、 BD規格に従って製造された記録可能光ディスクおよ び再生専用光ディスクを含む複数種類の光ディスクに対してデータを記録すること、 および前記光ディスク力 データを再生することの少なくとも一方を実行する光デイス ク装置であって、トラッキング制御を行わな ヽ状態で光ビームを前記光ディスクの管 理領域に照射し、前記管理領域によって反射された光からトラック位置信号を生成す る手段と、光ビームを前記光ディスクに照射し、前記光ディスクによって反射された光 から RF信号を生成する手段と、前記管理領域力 得られる前記トラック位置信号また は前記 RF信号に基づ 、て、前記光ディスク装置に装填された光ディスクが記録可能 光ディスクおよび再生専用光ディスクの ゝずれであるかを判別するディスク判別手段 とを備える。
[0011] 好ましい実施形態において、前記記録可能光ディスクは BD— Rまたは BD— REで あり、前記再生専用光ディスクは BD— ROMである。
[0012] 好ま 、実施形態にぉ 、て、前記管理領域は PIC領域である。
[0013] 好ま 、実施形態にぉ 、て、前記トラック位置信号は、プッシュプルトラッキングエラ 一信号または位相差トラッキングエラー信号である。
[0014] 好ま ヽ実施形態にお!ヽて、前記ディスク判別手段は、前記トラック位置信号の品 質に基づ 1、て判別を実行する。
[0015] 好ましい実施形態において、前記トラック位置信号の品質は、前記トラック位置信号 の変調度および対称性の少なくとも一方の計測値によって規定される。
[0016] 好ま 、実施形態にお!、て、前記ディスク判別手段は、前記計測値を閾値と比較 する比較手段を備え、前記比較手段の出力に応じて判別を実行する。
[0017] 好ま 、実施形態にぉ 、て、前記プッシュプルトラッキングエラー信号からゥォブル 信号を抽出できるカゝ否かに応じて前記判別を実行する。
[0018] 好ま 、実施形態にぉ 、て、トラッキング制御を行わな 、状態で、前記光ディスクに おける前記管理領域の外側に位置するユーザ領域に光ビームを照射し、前記ユー ザ領域によって反射された光力 トラック位置信号を生成し、前記管理領域から得ら れる前記トラック位置信号、および、前記ユーザ領域から得られる前記トラック位置信 号に基づ 、て、前記光ディスク装置に装填された光ディスクが記録可能光ディスクお よび再生専用光ディスクのいずれであるかを判別する。
[0019] 好ましい実施形態において、前記管理領域力も得られる前記トラック位置信号に対 する前記ユーザ領域から得られる前記トラック位置信号の割合に基づ!ヽて、前記光 ディスク装置に装填された光ディスクが記録可能光ディスクおよび再生専用光デイス クの 、ずれであるかを判別する。
[0020] 好ま ヽ実施形態にお!ヽて、前記トラック位置信号を生成する手段は、前記光ディ スクの管理領域と、前記管理領域の外側に位置するユーザ領域との境界部分にトラ ッキング制御を行わな 、状態で光ビームを照射し、前記管理領域から得られる前記ト ラック位置信号、および、前記ユーザ領域から得られる前記トラック位置信号に基づ V、て、前記光ディスク装置に装填された光ディスクが記録可能光ディスクおよび再生 専用光ディスクの 、ずれであるかを判別する。
[0021] 本発明のディスク判別方法は、 BD規格に従って製造された記録可能光ディスクお よび再生専用光ディスクを含む複数種類の光ディスクに対してデータを記録すること 、および前記光ディスク力 データを再生することの少なくとも一方を実行する光ディ スク装置におけるディスク判別方法であって、トラッキング制御を行わな 、状態で光ビ ームを前記光ディスクの管理領域に照射し、前記管理領域によって反射された光か らトラック位置信号を生成するステップと、前記管理領域カゝら得られる前記トラック位 置信号に基づ ヽて、前記光ディスク装置に装填された光ディスクが記録可能光ディ スクおよび再生専用光ディスクのいずれであるかを判別するステップとを含む。
発明の効果
[0022] 本発明によれば光ディスクの管理領域力も得られるトラック位置信号に基づき、トラ
ッキング制御を開始する前に、再生専用光ディスクと記録可能光ディスクを判別する ことができる。
図面の簡単な説明
[図 1] (a)から(c)は、プッシュプル方式のトラッキングエラー信号(プッシュプル TE)を 説明する図である。
[図 2] (a)から (g)は、位相差方式のトラッキングエラー信号 (位相差 TE)を説明する 図である。
[図 3] (a)は、記録可能光ディスクの平面図、(b)は、その一部拡大図である。
[図 4] (a)は再生専用光ディスクの平面図、(b)は、その一部拡大図である。
[図 5]本発明の実施形態 1における光ディスク装置を示す構成図である。
[図 6]本発明の実施形態 1における光ディスク判別手順を示すフローチャートである。
[図 7A]本発明の実施形態 2における光ディスク装置を示す構成図である。
[図 7B]本発明の実施形態 2における光ディスク装置の他の構成例を示す図である。
[図 8]本発明の実施形態 2における光ディスク判別手順を示すフローチャートである。
[図 9]本発明の実施形態 3における光ディスク装置を示す構成図である。
[図 10]本発明の実施形態 3における光ディスク装置の動作を示すフローチャートであ る。
[図 11]本発明による光ディスク装置の他の実施形態を示す構成図である。
[図 12] (a)はプッシュプル TEの振幅を示す図であり、 (b)は加算信号を示す図である
[図 13] (a)は、 BD— REZRから得られるプッシュプル TEの波形を示す図であり(b) は、(a)のプッシュプル TEカゝら抽出されたゥォブル信号の波形を示す図である。
[図 14] (a)は、 BD— ROMから得られるプッシュプル TEの波形を示す図であり、 (b) は、 BD— ROMからはゥォブル信号が得られないことを示す図である。
[図 15] (a)から(d)は、 ヽずれも、規格ィ匕されたプッシュプル TE (PP/AS)の波形を 模式的に示す図であり、 5 (a)および (b)は、 BD— REZR力 得られる波形を示し、
(c)および (d)は、 BD— ROM力も得られる波形を示している。
[図 16] (a)は、 BD—REZRにおける管理領域とユーザ領域との境界部分力も得られ
るプッシュプル TEを示す図であり、(b)は、 BD— ROMにおける管理領域とュ 領域との境界部分力 得られるプッシュプル TEを示す図である。
符号の説明
101 光ディスク
102 光ビーム
103 受光部
104 ァクチユエータ
105 フォーカス位置検出回路
106 トラッキング位置検出回路
107 ァクチユエータ制御手段
108 モータ
109 回転数検出手段
110 モータ制御手段
111 ゥォブル信号抽出手段
112 ゥォブル周期計測手段
113 基準クロック周期計算手段
114 比較部
201 管理領域
202 案内溝
203 ピット列
301 光ディスク
302 対物レンズ
303 光ビーム
304 反射光強度
305 フォトダイオード
306 反射光分布
307 プッシュプノレ TE
401 ピット
402 光ビーム
403 反射光分布
404 フォトダイオード
405 演算器
501 光ディスク
502 管理領域
503 対物レンズ
504 光ビーム
505 受光部
506 プッシュプル TE検出回路
507 位相差 TE検出回路
508 RF検出回路
509 振幅 Z変調度測定回路
510 閾値保持部
511 比較部
512 ステツノ
513 光ビーム初期化位置
514 ステツパパルス指令
707 ゥォブル信号抽出回路
710 振幅測定回路
712 第 1比較部
714 第 1閾値保存部
716 2値化回路
718 周期測定部
720 第 2比較部
722 第 2閾値保存部
発明を実施するための最良の形態
本発明の光ディスク装置は、 BD規格に従って製造された記録可能光ディスクおよ
び再生専用光ディスクを含む複数種類の光ディスクに対応して ヽる。本願発明者は、 BD規格に従って製造された光ディスクの「管理領域」が「ユーザ領域」とは異なる物 理的な特徴を有している点に着目し、本願発明を完成した。すなわち、光ディスクの 管理領域が有している物理的な構造により、ユーザ領域力 得られる信号に基づい ては判別できな 、ことを、管理領域力も得られる信号に基づけば判別可能であること を見出して本願発明の着想に到達した。
[0026] 本発明では、光ディスク装置に装填された光ディスクが上記の記録可能光ディスク および再生専用光ディスクの 、ずれであるかを判別するとき、トラッキング制御を実行 しない状態で光ビームを光ディスクの「管理領域」に照射することにより、この「管理領 域」力 反射される光ビームに基づ 、て「トラック位置信号」を生成し、その波形や振 幅の差力 上記の判別を行う。この「管理領域」の詳細については、後に詳しく説明 する。
[0027] 本発明による光ディスク装置の構成および動作を説明する前に、「トラック位置信号 」を説明する。トラック位置信号とは、典型的には「プッシュプル TE」および「位相差 T E」であり、光ディスクの目標トラックに対する光ビームスポットの位置ずれを示すトラッ キングエラー (TE)信号である。
[0028] まず、図 1 (a)力 図 1 (b)を参照して「プッシュプル TE」を説明する。
[0029] 図 1 (a)および図 1 (b)は、スパイラル状に形成された案内溝 (グループ)またはピッ ト(物理的な凹凸)の列を有する光ディスク 301に光ビーム 303が照射されている様 子を示す断面図である。光ビーム 303は対物レンズ 302によって光ディスク 301上に 集光されており、光ディスク 301で反射された光ビーム 303は対物レンズ 302を介し、 2分割されたフォトダイオード 305に入射する。
[0030] 図 1 (a)は、光ビーム 303が情報トラックの中心に位置する場合を示し、図 1 (b)は、 光ビーム 303が情報トラックの中心力もシフトしている場合を示している。図 1 (c)は、 2分割されたフォトダイオード 305の出力 A、 Bの差 (A— B)によって規定されるプッシ ュプル TEの波形 307を示して!/、る。
[0031] 図 1 (a)、 (b)の上部は、 2分割されたフォトダイオード 305を照射する反射光ビーム 306を模式的に示して 、る。光ビームは案内溝またはピットの端の部分で回折するた
め、反射光ビームの強度分布 304は 2つのピークを有している。この強度分布 304は 、図 1 (a)に示す例では左右対称である力 図 1 (b)に示す例では非対称である。
[0032] 図 1 (a)に示すように光ビーム 303が案内溝またはピットの中心に位置するとき、反 射光ビームの強度分布 304が左右対称になるため、 2分割されたフォトダイオード 30 5上の反射光分布 306は、それぞれのダイオードで均等になる。一方、図 1 (b)に示 すように光ビーム 303が案内溝またはピットの中心力もシフトした場合、シフト側に位 置するフォトダイオード 305には案内溝またはピットの端から回折した強い光が入射 する。逆に、シフト方向とは反対側のフォトダイオード 305に入射する回折光は弱くな る。
[0033] 図 1 (c)は、 2分割されたフォトダイオード 305の出力 A、 Bの差 (A— B)によって規 定されるプッシュプル TEの波形 307を示している。上述したように、光ビーム 303と 案内溝またはピット列との位置関係に応じて、 2分割されたフォトダイオード 305の出 力差が変化するため、プッシュプル TEの波形 307に基づいて光ビーム 303と案内溝 またはピット列との位置関係を検出することができる。
[0034] このようなプッシュプル TEを生成するためには、案内溝またはピットの深さが重要で ある。光ビームの実効的な波長をえ [nm]とし、案内溝またはピットの深さを d[nm]と するとき、深さ dを λ Ζ8〜 λ Ζ12の範囲内に設定した場合に強いプッシュプル TE を生成することができる。一方、深さ dが λ Ζ4であれば、プッシュプル ΤΕは略ゼロと なる。
[0035] 次に、図 2 (a)力も (g)を参照して「位相差 ΤΕ」を説明する。
[0036] 図 2 (a)〜(c)では、光ディスクの回転に伴い、光ビームスポット 402がピット 401上 を右に移動している。図 2 (a)〜(c)には、光ディスクで反射された光ビームが 4つの 領域 A、 B、 C、 Dに分けられたフォトダイオード 404上を照射するときの反射光分布 4 03が記載されている。
[0037] 図 2 (d)は、フォトダイオード 404の領域 A、 B、 C、 Dから出力される電気信号に基 づいて、信号 A + Dおよび信号 B + Cの演算を行う演算器 405の構成を模式的に示 している。図 2 (e)、(f)、(g)は、ピット 401の中心軸上を光ビーム 402が通過した時 の演算器 405の出力波形を示しており、それぞれ、図 2 (a)、(b)、(c)の状態に対応
している。
[0038] 図 2 (a)に示すように、光ビームスポット 402がピット 401の中心を通過した場合、図 2 (e)に示すように、信号 A+Dと信号 B + Cとの間で強度変化の位相が等しくなる。 一方、図 2 (b)または図 2 (c)に示すように、光ビームスポット 402がピット 401の中心 軸力 ずれた位置を通過した場合は、図 2 (f)または図 2 (g)に示すように、信号 A+ Dと信号 B + Cとの間で強度変化に位相差が生じる。この位相差を検出することにより 、ピット 401の中止軸に対する光ビームスポット 402の位置ずれを検出することができ る。
[0039] なお、位相差 TEは、プッシュプル TEとは異なり、ピットの深さ dが λ Ζ4に等 U、と きに最大化される性質を有して ヽる。
[0040] 次に、本発明の好ましい実施形態で用いられる光ディスクと、その管理領域とを説 明する。
[0041] まず、図 3および図 4を参照する。図 3 (a)は、本実施形態で使用する記録可能光 ディスクの平面図であり、図 3 (b)は、その一部拡大図である。一方、図 4 (a)は本実 施形態で使用する再生専用光ディスクの平面図であり、図 4 (b)は、その一部拡大図 である。本実施形態における記録可能光ディスクは、 BD— RE (Blu— ray Disc R ewritable)または BD—Rであり、再生専用光ディスクは、 BD— ROMである。
[0042] 図 3の記録可能光ディスクには、ディスク最内周側力も外周側に向力つてスパイラル 状に延びる情報トラックが形成されている。情報トラックは、物理的には、光ディスク基 板に形成された案内溝カゝら構成されている。この案内溝は、ディスク半径方向に周期 的に変位する蛇行 (ゥォブル)形状を有して 、る。ゥォブル形状の波形は、基本的に は「正弦波」であるが、急峻に変位する部分と緩やかに変位する部分とを組み合わせ ることにより、「1」または「0」の情報を示すことも可能である。「1」または「0」を示すゥォ ブル波形の列を形成することにより、複数ビットの情報を表現することができる。このよ うな情報トラックに光ビームを照射することによって得られる反射光から、ゥォブル波 形に応じた信号 (ゥォブル信号)を検出することができる。
[0043] なお、図 3の記録可能光ディスクは、例えば相変化型記録材料力 なる少なくとも 1 つの情報記録層を備えて 、る。所定パワー以上の光ビームで情報記録層を照射す
ることにより、情報記録層の光学的性質 (屈折率または反射率)を局所的に変化させ ることができる。こうして、ユーザデータを規定する「記録マーク」の列を情報記録層に 形成したり、消去することが可能になる。
[0044] 図示されて 、る記録可能光ディスクは、ユーザデータが記録される領域 (ユーザ領 域)とは別に、個々の光ディスクに関するコントロールデータ (管理情報)が記録され た「管理領域」を備えている。 BD規格によれば、このような管理領域はディスク最内 周側に位置し、ユーザ領域は管理領域よりもディスク外周側に位置している。 BD規 格の管理領域は「PIC領域」とも称されている。ここで、 PICは、「Permanent Informati on & Control datajの略語である。
[0045] 図 3 (a)および (b)に示されるように、管理領域の情報トラック 101およびユーザ領 域の情報トラック 102は、両方ともゥォブル形状を有している力 両者のゥォブル形状 には検出可能な差異が存在している。すなわち、情報トラック 101は、管理情報を表 現するように蛇行しているのに対し、情報トラック 102は、光ディスク上における物理 アドレスを表現するように蛇行して 、る。
[0046] BD規格では、管理領域における情報トラック 101のトラックピッチは 0. 35 μ mを中 心に ±0. 01 /z mの範囲内(すなわち、 0. 34〜0. 36 m)であるのに対して、ユー ザ領域における情報トラック 102のトラックピッチは 0. 32 /z mを中心に ±0. Ol ^ m の範囲内(すなわち、 0. 31-0. 33 /z m)である。このように管理領域におけるトラッ クピッチがユーザ領域におけるトラックピッチよりも 10%程度も広く設計されている理 由は、記録 Z再生動作に必要な管理情報の取得を正確に行えるように、管理領域の 情報トラック 101から得られるプッシュプル TEの変調度を高め、信号品質 (ゥォブル 信号の CN)を向上させるためである。
[0047] ここで、プッシュプル TEの「変調度」とは、図 12 (a)に示すプッシュプル TEの振幅 P P (ピーク 'ツー'ピーク値)を、図 12 (b)に示す「加算信号 AS」で規格ィ匕した値、すな わち「PPZAS」である。加算信号 ASは、例えば図 1に示される 2分割フォトダイォー ドの出力 A、 Bの和 (A+B)によって与えられる。 2分割フォトダイオードを採用し、カロ 算信号 SAが (A+B)で示される場合、変調度は、(A— B)Z(A+B)によって表現 されること〖こなる。
[0048] プッシュプル TEの変調度は、トラックピッチの変化に敏感である。管理領域におけ る情報トラック 101のトラックピッチ力 ユーザ領域における情報トラック 102のトラック ピッチよりも僅かに(10%程度)拡大するだけで、プッシュプル TEの振幅 PPは 1. 5 倍程度に増加し、その結果、変調度も 1. 5倍程度に増加する。
[0049] このような管理領域における情報トラック 101上にも情報記録層が存在しているが、 情報トラック 101上の情報記録層に記録マークが形成されると、記録マークの存在に よってゥォブル信号の検出にエラーが生じやすくなる。このため、管理領域では記録 マークを形成しな ヽことが好ま 、。
[0050] なお、前述のようにユーザデータは、情報記録層の光学的性質を局所的に変化さ せた「記録マーク」を形成することによって記録されるため、書き換え可能であるが、ゥ ォブル形状によって規定される管理情報は、光ディスクの製造段階に案内溝の蛇行 形状として固定されてしまうため、書き換え不能である。
[0051] 次に、図 4を参照して、再生専用光ディスクの構成を説明する。
[0052] 図 4の再生専用光ディスクには、スパイラル状に延びる情報ピット列が形成されてい る。情報ピット列は、光ディスクの基板に形成されたエンボスピットから構成されている
[0053] 図示されて 、る再生専用光ディスクも、音楽または映像データなどが記録されて 、 る領域とは別に、個々の光ディスクに関する管理情報の記録された管理領域をデイス ク最内周側に備えている。図 4に示すように、管理領域には情報ピット列 201が形成 されており、ユーザ領域には情報ピット列 202が形成されている。
[0054] BD— ROMなどの再生専用光ディスクでは、管理領域における情報ピット列 201の ピット深さが、ユーザ領域における情報ピット列 202のピット深さと等しい値に設定さ れている。 BD— ROMの管理領域には物理的な凹凸(ピット)が存在しているため、 管理領域からも「位相差 TE」を得ることができる。これに対し、図 3に示す記録可能光 ディスクの管理領域には凹凸ピットや記録マークが形成されないため、管理領域から 「位相差 TE」を得ることはできない。同様の理由により、 BD— ROMの管理領域から は「RF信号」を得ることはできる力 BD— REZRの管理領域からは「RF信号」を得 ることはできない。
[0055] BDの規格上では、 BD— ROMにおいても、トラックピッチは BD—REZRと同様の 範囲に定められている。すなわち、管理領域における情報ピット列 201のトラックピッ チは 0. 35 /z mを中心に ±0. 01 /z mの範囲内(すなわち、 0. 34〜0. 36 /z m)であ るのに対して、ユーザ領域における情報ピット列 202のトラックピッチは 0. 32 mを 中心に ±0. 01 /z mの範囲内(すなわち、 0. 31〜0. 33 /z m)である。
[0056] 管理領域は、記録可能光ディスクであるか再生専用光ディスクであるかにかかわら ず、ディスク中心力も等しい距離の特定部分に設けられている。具体的には、デイス ク中心に対して半径 22. 4mm力ら半径 23. 197mmまでの領域が管理領域として使 用される。
[0057] 記録可能光ディスク(BD— REZR)の管理領域力 得られるプッシュプル TEの変 調度は、再生専用光ディスク(BD— ROM)の管理領域力 得られるプッシュプル TE の変調度よりも大きくなる。一方、 BD— ROMでは、ピット列力も得られる RF信号を最 大化するため、ピット列の深さが光ビームの実効波長 λの 4分の 1程度の大きさに設 定される。このため、 BD— ROMカゝら得られる位相差 ΤΕの信号振幅は大きくなり、そ の変調度も高くなるが、プッシュプル TEの振幅は相対的に小さくなり、その変調度も 低下してしまう。
[0058] BD— ROMおよび BD— REZRの管理領域およびユーザ領域から再生される各 種信号の特徴を以下の表 1、表 2に要約する。
[0059] [表 1]
[0060] [表 2] ユーザ領域 BD-ROM BD-RE/R プッシュプル TE 変調度: 0. 1 ~0. 35 変調度:0. 21 -0. 45 位相差 TE 出力される 不定
(ュ一ザデータ有無による)
[0061] 表 1および表 2に示される変調度の範囲は、 BDの規格によって規定されたものであ る。これらの表 1および表 2を比較すると、 BD— REZRの管理領域力も得られるプッ シュプル TEの変調度は、同じ BD— REZRのユーザ領域から得られるプッシュプル TEの変調度よりも僅かに増加しているだけである。し力しながら、実際の BD— REZ Rでは、管理領域のトラックピッチがユーザ領域のトラックピッチよりも拡大し、プッシュ プル TEの信号強度 (振幅 PP)が増大するため、管理領域におけるプッシュプル TE の変調度は、ユーザ領域におけるプッシュプル TEの変調度の 1. 5倍程度に増加し 、 BD— ROM力 得られるプッシュプル TEの変調度よりも充分に大きな値を示すこと になる。 BD—REZRにおけるトラックピッチ (案内溝のピッチ)は、変調度に強く影響 するため、 BD—REZRでは、管理領域のトラックピッチを規格の範囲内で可能な限 り大きく設定する。すなわち、 BD—REZRでは、管理領域のトラックピッチが 0. 36 ( =0. 35 + 0. 01) /z mに設定されることになる。一方、ユーザ領域では可能な限り多 くのトラックを設けるため、トラックピッチは、規格範囲内で最小、すなわち、 0. 31 (= 0. 32-0. 01) mに設定されることが好ましい。
[0062] なお、 BD規格によれば、 BD— ROMでも、管理領域のトラックピッチは、ユーザ領 域のトラックピッチに比べて拡大している。しかし、トラッキング制御を実行するときの 安定性を考慮すると、現実の BD— ROMでは、管理領域のトラックピッチをユーザ領 域のトラックピッチに可能な限りに近い値に設計することが好ましい。したがって、 BD —ROMでは、管理領域のトラックピッチは、 0. 34 ( = 0. 35-0. 01) mに設定さ れ、ユーザ領域のトラックピッチは、 0. 33 ( = 0. 32 + 0. 01) mに設定されることに なる。
[0063] また、 BD— ROMの管理領域には、案内溝が形成されておらず、プッシュプル TE が生成される原因は、エンボスピットによる回折にある。このため、 BD—ROMでは、 管理領域のトラックピッチが拡大しても、プッシュプル TEの変調度は、さほど増加しな い。
[0064] 以上の設計上の理由により、 BD— ROMの管理領域から得られるプッシュプル TE の変調度は、 BD— REZRの管理領域カゝら得られるプッシュプル TEの変調度よりも 充分に小さくなる。
[0065] また、位相差 TEにつ 、ても、 BD— REZRの管理領域とユーザ領域では差が生じ ている。すなわち、ユーザ領域にデータが記録されている場合は、ユーザ領域からも 充分に大きな位相差 TEが生成されるのに対し、管理領域にはユーザデータが書き 込まれな 、ため、有意な位相差 TEが出力されな 、からである。
[0066] このように、 BD規格に従う光ディスクの「管理情報」から得られるトラック位置信号に 基づけば、装填されている光ディスクが BD—ROM力 BD—REZRのいずれである 力を高い精度で判定することに可能になる。本発明では、このような管理領域の特徴 を活かし、管理領域力 得られるトラック位置信号に基づいて再生専用光ディスクと 記録可能光ディスクの判別を行う。
[0067] なお、 DVD規格に従う光ディスクに対して本発明を適用しょうとすると、 DVD-RO Mと DVD— RAMとを判別することができない。 DVD—ROMおよび DVD—RAM の管理領域では、いずれも、管理情報がピット列で記録されているため、トラック位置 信号の波形に差異が生じないためである。一方、 DVD—ROMでは、ピットの深さが 必ず λ Z4に規定されているため、 DVD—ROMのユーザ領域力 得られるプッシュ プル TEの変調度は略ゼロである。このため、 DVDでは、ユーザ領域力も得られるプ ッシュプル TEに基づいて DVD—ROMか否かを判別することは可能である。
[0068] 以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。
[0069] (実施形態 1)
まず、図 5を参照しながら、本発明による光ディスク装置の第 1の実施形態を説明す る。
[0070] 本実施形態の光ディスク装置は、表 1の特徴を有する記録可能光ディスクおよび再 生専用光ディスクのいずれか一方が装填されたとき、その光ディスクが記録可能型か 再生専用型かを判別することができる。
[0071] 図 5には、本実施形態の光ディスク装置に装填された光ディスク 501が示されてい る。光ディスク 501の特定位置には管理領域 502が設けられ、この管理領域 502に は、この光ディスクに関する種々の管理情報が記録されている。
[0072] 本実施形態の光ディスク装置は、光ディスク 501に光ビーム 504を集光する対物レ ンズ 503と、光ディスク 501からの反射光を受けて電気信号に変換する受光部 505と
、対物レンズ 503および受光部 505を有する光ピックアップ(不図示)を光ディスク 50 1の半径方向に沿って移動させるステツパ 512とを備えている。
[0073] 光ピックアップは公知の構成を有しており、光ビーム 504を放射する光源(半導体レ 一ザ)や、その他の光学素子を具備している。本実施形態では、 BD規格に従った再 生専用光ディスク(BD— ROM)および記録可能光ディスク(BD— REZR)からデー タを再生することが可能なように、青色半導体レーザを光源として備え、青色の光ビ ーム 504を放射することができる。 DVDや CDに対するデータの記録'再生にも対応 するため、これらの規格に従う光ディスクを照射するための赤色の光ビームや赤外の 光ビームを放射する光源を備えて 、てもよ 、。
[0074] ステツパ 512は、ステツパパルス指令 514に応答して光ピックアップを移動させるこ とにより、光ディスク 501上における光ビーム 504の照射位置をディスク半径方向に 沿って移動させることができる。
[0075] 図示されている光ビーム初期化位置 513は、光ビーム 504の絶対位置の基準であ る。光ディスク 1が装填され、ディスク判別動作を開始するとき、ステツパ 512の動作に より、光ピックアップは待避位置力も光ディスク 501の最内周側に移動する。このとき 、光ピックアップは、ー且、光ビーム初期ィ匕位置 513まで移動することになる。
[0076] 本実施形態の光ディスク装置は、更に、受光部 505から出力される電気信号に基 づいて光ビーム 504と光ディスク 501の案内溝との位置ずれを検出するプッシュプル TE検出回路 506と、受光部 505から出力される電気信号に基づいて光ビーム 504と 光ディスク 501のピット列とのずれを検出する位相差 TE検出回路 507と、ピットまた は記録マークによって変化する反射光の強度変化を受光部 505の出力から検出す る RF検出回路 508とを備えている。また更に、プッシュプル TE検出回路 506、位相 差 TE回路 507、および RF検出回路 508から出力される信号の振幅または変調度を 計測する振幅 Z変調度測定回路 509と、変調度の測定に必要な加算信号を生成す る加算信号生成回路 520と、計測された振幅または変調度に比較される閾値を保持 する閾値保持部 510と、閾値保持部 510の出力と振幅 Z変調度測定回路 509の出 力とを比較する比較部 511とを備えて!/ヽる。
[0077] なお、データ再生モードにおいて、 RF検出力回路 508の出力は復調回路 515にも
入力され、デコードされる。復調回路 515の出力は、データリードライト部 516を介し て再生信号として出力される。一方、データ記録モードでは、リードライト回路 516が 外部から受け取ったユーザデータを変調回路 517に送出する。変調回路 517は、ュ 一ザデータを符号ィ匕 (エンコード)する。変調回路 517の出力は、レーザ駆動回路 51 8に送られ、符号ィ匕されたユーザデータに基づいて光ピックアップ内の光源(半導体 レーザ)を駆動する。半導体レーザ力も放射される光ビームの強度は、レーザ駆動回 路 518の出力に基づ!/、て変化し、光ディスク 501のユーザデータ領域にユーザデー タを記録することになる。なお、ユーザデータの記録再生は、光ディスク 501の種類を 判別するための動作を完了し、管理領域 502から管理情報を読み出した後に実行さ れる。
[0078] 次に、図 5に加えて図 6のフローチャートを参照しつつ、本実施形態におけるデイス ク判別方法を説明する。
[0079] まず、プッシュプル TEを利用して判別を行う方法を説明する。
[0080] 図 5の光ディスク 501が光ディスク装置に装填されると、図 6のステップ S1において 、光ビーム 504の絶対位置の基準を決めるため、ステツパ 512を駆動して光ビーム 5 04を光ビーム初期ィ匕位置 513まで移動させる(収束ビーム位置初期化)。
[0081] 次に、ステップ S2において、光ビーム 504を管理領域 502の中間位置に移動させ る。具体的には、光ビーム 504の照射位置が管理領域 502の中間位置まで移動でき るパルス数をステツパパルス指令 514からステツパ 512に送り、ステツパ 512を駆動す る。このとき、光ビーム 504の収束位置は、ディスク外周側に向カゝつて 5mm程度は移 動することになる。光ディスク 501上における管理領域 502の位置は、再生専用型で も記録可能型でも共通して 、るため、 、ずれの光ディスクが装填されて!、る場合でも 、管理領域 502の照射が可能な位置に光ピックアップを移動させることができる。な お、管理領域 502は、ディスク半径方向に約 0. 8mmの幅を有しており、この幅はス テツパ 512の位置決め精度に比べて充分に大きい。このため、管理領域 502から外 れた領域 (例えばユーザ領域)を誤って光ビーム 504で照射する可能性は低 、。
[0082] ステップ S3において、光ディスク 501の管理領域 502を光ビーム 504で照射し、管 理領域 502からの反射光を受光部 505で電気信号に変換する。プッシュプル TE検
出回路 506が受光部 505の出力からプッシュプル TEを生成するため、振幅 Z変調 度測定回路 509によってプッシュプル TEの変調度を計測する。このとき、フォーカス 制御は実行されて 、るが、トラッキング制御は実行されて ヽな 、。
[0083] ステップ S4において、振幅 Z変調度測定回路 509の出力と閾値保持部 510の出 力を比較する。閾値保持部 510は、再生専用光ディスクの管理領域 502のプッシュ プル TEの変調度と記録可能光ディスクの管理領域 502のプッシュプル TEの変調度 の間の値をあらかじめ保持している。
[0084] 前述した理由により、 BD— REZRおよび BD— ROMの管理領域におけるトラック ピッチは、それぞれ、 0. 36 mおよび 0. 34 mに設定されることが好ましい。表 1に 示す変調度の規格上の範囲は、 BD— REZRと BD— ROMとの間で重なる部分が あるが、現実の光ディスクでは、トラックピッチに差異があり、し力も、変調度はトラック ピッチに強く依存する。このため、 BD— ROMの管理領域力 得られるプッシュプル TEの変調度は、表 1の範囲の最低レベル (例えば 0. 1)に近い値をとり、 BD-RE/ Rの管理領域力 得られるプッシュプル TEの変調度は、表 1の範囲の最高レベル ( 例えば 0. 52)に近い値をとることが多い。このため、閾値を 0. 3程度の大きさに設定 すれば、プッシュプル TEの変調度により、 BD— ROMと D— REZRとを識別すること が可能になる。
[0085] 再生専用光ディスクは、表 1に示すとおり、プッシュプル TEの変調度が低 、ため、 振幅 Z変調度測定回路 509の出力が小さく閾値より小さい値になる。一方、記録可 能光ディスクの場合、プッシュプル TEの変調度が高いため、振幅 Z変調度測定回路 509の出力が大きく閾値より高い値になる。したがって、プッシュプル TEの変調度が 閾値以下である場合は、光ディスク 501は再生専用ディスクであると判定することが でき、プッシュプル TEの変調度が閾値以下ではない場合には、光ディスク 501が記 録可能ディスクであると判定することができる。
[0086] このように本実施形態では、管理領域 502から得られるプッシュプル TEの変調度 の違 、を利用して、再生専用光ディスクと記録可能光ディスクとを判別することができ る。
[0087] 上記の例では、プッシュプル TEの変調度の違いを利用しているが、同様にプッシ
ュプル TEの対称性の違 ヽを利用しても再生専用光ディスクと記録可能光ディスクの 判別が可能である。
[0088] 以下、位相差 TEを利用して判別を行う方法を説明する。
[0089] この場合も、図 6に示すステップ Sl、 S2と同様にして、光ビーム 504を光ディスク 50 1の管理領域 502に照射する。ただし、ここでは、位相差 TE検出回路 507が受光部 505の出力から生成した位相差 TEを用いる。具体的には、位相差 TE検出回路 507 から位相差 TEを振幅 Z変調度測定回路 509に入力し、位相差 TEの振幅を計測す る。そして、振幅 Z変調度測定回路 509の出力(振幅計測値)と閾値保持部 510の 出力とを比較する。閾値保持部 510は、前述した再生専用光ディスクの管理領域 50 2の位相差 TEの振幅と記録可能光ディスクの管理領域 502の位相差 TEの振幅との 間の値(閾値)をあらかじめ保持して 、る。
[0090] 前述のように、 BD— ROMの管理領域には案内溝は存在せず(図 4)、ピット列で情 報が記録されているため、予め設定された閾値を超える大きな振幅を有する位相差 TEが出力される。一方、 BD— REZRの管理領域には、ピットや記録マークが存在 しないため、位相差 TEは出力されない。
[0091] このように、光ディスク 501の管理領域 502から得られる位相差 TEの出力の違いを 利用しても、再生専用光ディスクと記録可能光ディスクとを判別することが可能である
[0092] なお、位相差 TEの振幅と同様に位相差 TEの対称性の違いを利用して再生専用 光ディスクと記録可能光ディスクの判別が可能である。また、位相差 TEの代わりに、 RF信号を用いても、位相差 TEを用いる場合と同様にして再生専用光ディスクと記録 可能光ディスクを判別することが可能である。 RF信号も、位相差 TEと同様に、ピット または記録マークが存在する場合に大きな振幅を示す力もである。
[0093] (実施形態 2)
前述のように、 BD— ROMの管理領域にはピット列が形成されているため、 BD— R
OMの管理領域から RF信号を再生することはできる力 BD—REZRの管理領域に はピットや記録マークが形成されていないため、 BD— REZRの管理領域からは RF 信号を再生することができな 、。
[0094] 一方、 BD— REZRの管理領域には蛇行する案内溝が形成されているため、 BD —REZRの管理領域からはゥォブル信号を再生することは可能である力 BD—RO Mの管理領域には蛇行する案内溝が存在していないため、 BD— ROMの管理領域 力もはゥォブル信号を再生することはできな 、。
[0095] BD— ROMおよび BD— REZRの管理領域およびユーザ領域から再生される各 種信号の特徴を以下の表 3、表 4に要約する。
[0096] [表 3]
[0097] [表 4]
[0098] 表 3および表 4を比較するとわ力るように、 BD— ROMの場合、管理領域およびュ 一ザ領域のいずれ力 もゥォブル信号を再生することができないのに対し、 BD-RE ZRの場合は、管理領域およびユーザ領域の!、ずれからでもゥォブル信号を再生す ることが可能である。したがって、ゥォブル信号再生の有無により、 BD— ROMか BD —REZRのディスク判別を行うことができる。しカゝしながら、ゥォブル信号を再生する ためにトラッキング制御を実行したのでは、従来技術について説明した問題が発生 する。そこで、本発明者は、トラッキング制御を実行しない状態で得られるプッシュプ ル TEに案内溝の蛇行に起因するゥォブル信号が重畳されていることに着目した。本 実施形態では、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出できる力否かに基づ 、て、 上述のディスク判別を実行する。
[0099] 図 13 (a)は、 BD—REZRから得られるプッシュプル TEの波形を示し、図 14 (a)は 、 BD— ROMから得られるプッシュプル TEの波形を示している。図 13 (a)からわかる ように、 BD— REZRから得られるプッシュプル TEには、案内溝の蛇行に起因する
高周波成分 (ゥォブル信号)が重畳されている。適切なフィルタを通すことにより、プッ シュプル TEからゥォブル信号を抽出することが可能である。図 13 (b)は、図 13 (a)の プッシュプル TEから抽出されたゥォブル信号の波形を示して!/、る。 BD—ROMのプ ッシュプル TEからは、このようなゥォブル信号を抽出することできな 、(図 14 (b) )。
[0100] このように光ディスクに蛇行する案内溝が設けられていると、上述のようにゥォブル 信号がプッシュプル TEには重畳され得る力 案内溝上にユーザデータが記録され ていると、ユーザデータの記録マークに起因した振幅の変動 (RF信号)もプッシュプ ル TEに重畳されてしまう。 RF信号の周波数帯域はプッシュプル信号の周波数帯域 に近いため、両者を分離することは困難である。表 3と表 4とを比較するとわ力るように 、ユーザ領域からは BD—REZRであっても RF信号が生成され得る。このような RF 信号の重畳は、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出する上での支障となる。
[0101] し力しながら、表 3に示すように、 BD— REZRの管理領域には、ユーザデータが記 録されず、 RF信号がプッシュプル TEに重畳されることはない。また、管理領域のトラ ックピッチはユーザ領域のトラックピッチよりも拡大して 、るため、ゥォブル信号の変調 度も相対的に大きくなつている。このため、管理領域力も得られるプッシュプル TEに 基づけば、ゥォブル信号を抽出しやすぐその抽出の有無によってディスク判別を高 精度で実行することが可能になる。
[0102] 以下、図 7Aを参照して本実施形態の光ディスク装置を説明する。図 7Aは、本発明 の光ディスク装置の第 2の実施形態の構成を示して 、る。
[0103] 本実施形態の光ディスク装置は、ゥォブル信号抽出回路 707、振幅測定回路 710 、第 1比較部 712、第 1閾値保存部 714を備えている点を除いて、実施形態 1におけ る光ディスク装置の構成と同様の構成を備えている。このため、実施形態 1の光ディ スク装置について説明した構成と同一の部分については、ここでは説明を繰り返さな いことにする。
[0104] 本実施形態におけるゥォブル信号抽出回路 707は、トラッキング制御を実行してい な 、状態で、プッシュプル TE検出回路 506が出力するプッシュプル TEを受け取り、 プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出する。ゥォブル信号は、光ディスク 501の案 内溝のゥォブル波形に含まれる所定周波数または位相を有する信号である。トラツキ
ング制御がなされて 、な 、状態では、案内溝の蛇行に伴って変動する成分がプッシ ュプル TEの振幅に重畳されるため、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出するこ とが可能である。
[0105] ゥォブル信号抽出回路 707は、バンドパスフィルタ(BPF)を備えており、ゥォブル周 波数よりも充分に低い周波数の信号成分と、ゥォブル周波数よりも充分に高い周波 数の信号成分とを除供することができる。トラッキング制御が行われて 、な 、状態で 得られるプッシュプル TEは、光ディスクに回転に伴って光ビームがトラックを横切ると きに生じる相対的に周波数の低い高周波信号 (例えば 5kHz以下)に、相対的に周 波数の高!ヽゥォブル信号 (例えば 500kHz程度)が重畳された信号波形を有して!/、 る。このため、ゥォブル信号抽出回路 707におけるバンドパスフィルタの通過周波数 帯域が、ゥォブル周波数を含む範囲に設定されていれば、プッシュプル TEからゥォ ブル信号を適切に抽出することか可能になる。
[0106] こうして抽出されたゥォブル信号は、振幅測定回路 710に入力される。振幅測定回 路 710で測定されたゥォブル信号の振幅は、第 1比較部 712により、第 1閾値制保存 部 714に保存されて 、る閾値と比較される。この閾値よりも大きな振幅を有するゥォブ ル信号が検知されたとき、光ディスク 501は蛇行する案内溝を有していることがわか るため、その光ディスク 501を BD—REZRと判定することができる。一方、閾値よりも 小さな振幅しか有さない信号が検出されたときは、案内溝に起因するゥォブル信号が 検出されなかったことになる。その場合、光ディスク 501は BD— ROMであると判定 することができる。
[0107] このように本実施形態では、トラッキング制御を実行しな 、状態で得られるプッシュ プル TEカゝらゥォブル信号を検出できるカゝ否かにより、ディスク判別を行うため、迅速 なディスク判別が可能になる。
[0108] 信号振幅の大きさに基づいてゥォブル信号抽出の有無を決定し、ディスク判別を行 う代わりに、信号周波数に基づいてゥォブル信号抽出の有無を決定してもよい。図 7 Bは、本実施形態における他の光ディスク装置の構成例を示している。この光デイス ク装置は、 2値ィ匕回路 716、周期測定部 718、第 2比較部 722、第 2閾値保存部 720 を備えて 、る点では、図 7Aに示す光ディスク装置と異なって 、る。
[0109] 図 7Bの光ディスク装置では、ゥォブル信号が 2値ィ匕回路 716に入力された後、周 期測定部 718で信号周期の測定が行われる。得られた周期は、第 2比較部 720によ り、第 2閾値保存部 722に保存されている閾値と比較される。
[0110] 次に、図 8のフローチャートを参照しつつ、本実施形態におけるディスク判別方法を 説明する。
[0111] 図 7に示すように光ディスク 501が光ディスク装置に装填されると、図 8のステップ S 1 Aにおいて、光ビーム 504の絶対位置の基準を決めるため、ステツパ 512を駆動し て光ビーム 504を光ビーム初期ィ匕位置 513まで移動させる(収束ビーム位置初期化)
[0112] 次に、ステップ S2Aにおいて、光ビーム 504を管理領域 502の中間位置に移動さ せる。具体的には、光ビーム 504の照射位置が管理領域 502の中間位置まで移動 できるパルス数をステツパパルス指令 514からステツパ 512に送り、ステツパ 512を駆 動する。
[0113] ステップ S3Aにおいて、光ディスク 501の管理領域 502を光ビーム 502で照射し、 管理領域 502からの反射光を受光部 505で電気信号に変換する。プッシュプル TE 検出回路 506が受光部 505の出力力もプッシュプル TEを生成する。ゥォブル信号抽 出回路 707は、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出する。
[0114] 再生専用光ディスクの管理領域 502の光ディスク情報はピットで記録されており、所 定の周波数または位相で蛇行を施しされた案内溝が存在しない。このため、装填さ れた光ディスク 501が再生専用光ディスクであれば、ゥォブル信号が抽出されな!、。
[0115] 一方、記録可能光ディスクの管理領域 502には、所定周波数および位相で蛇行す る案内溝が存在するため、ゥォブル信号を抽出できる。
[0116] こうして、ステップ S4Aにおいて、ゥォブル信号を抽出して、閾値以上の振幅または 適切な帯域の周波数が測定された場合には、装填ディスクを記録可能型光ディスク と判定し、ゥォブル信号を抽出できなカゝつたと判断された場合は、再生専用光デイス クと判定する。
[0117] このように、本実施形態では、管理領域 502のプツユプル TEカゝらゥォブル信号を抽 出できる力否かにより、再生専用光ディスクと記録可能光ディスクを判別する。
[0118] 本実施形態では、トラッキング制御を行わな 、ときに得られるプッシュプル TEからゥ ォブル信号を抽出できるか否かに応じて、ディスク判別を行うため、トラッキング制御 の学習などに要する時間をカットすることが可能である。
[0119] なお、トラッキング制御を行わな 、状態で得られるプッシュプル TEからゥォブル信 号を抽出するためには、上述のように、バンドパスフィルタにプッシュプル TEを通過さ せる必要があり、充分に大きな振幅を有するゥォブル信号を得ることは難しい。以下 の表 5は、 80—!^:と0¥0—1^(比較例)について、プッシュプル TEの振幅に対する ゥォブル振幅の比率(ゥォブル振幅 Zプッシュプル TE振幅)を示して!/、る。
[0121] 表 5からわかるように、 DVD—Rでは「ゥォブル振幅 Zプッシュプル TE振幅」の比率 力 S小さ 、ため、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出することは極めて困難な場 合がある。このため、 DVDでは、プッシュプル TEからゥォブル信号を抽出しようとす ると、高次(5次以上)のバンドパスフィルタを特別に設けることが必要になる。これに 対し、 BD— REZRの場合は、管理領域カゝら得られる「ゥォブル振幅 Zプッシュプル TE振幅」の比率が充分に高いため、高次のバンドパスフィルタを特別に設けることな ぐゥォブル信号の抽出が可能になる。
[0122] このように、 BD— REZRの管理領域から得られるプッシュプル TEには、ユーザ領 域に比べて振幅の大きなゥォブル信号が重畳され、また、前述したように RF信号の 混入も生じない。このため、本実施形態によれば、プッシュプル TEに基づいて BD— ROMと BD—REZRとの間のディスク判別を有効に行うことが可能になる。
[0123] (実施形態 3)
図 9は、本発明による光ディスク装置の第 3の実施形態の構成を示す図である。本 実施形態の光ディスク装置は、再生専用プレーヤであり、 BD— ROMなどの再生専 用光ディスクが装填されることを前提に製造されている。このため、本実施形態は、図 5に示すプッシュプル TE検出回路 506や、ユーザデータの記録に必要な構成要素
を備えていない。
[0124] 本実施形態の光ディスク装置は、再生専用光ディスクのトラッキング制御に最適なト ラック位置信号である位相差 TEを生成する位相差 TE検出回路 507を備えているた め、光ディスク 501の管理領域力も位相差 TEを生成し、光ディスク 501が BD— RO Mカ または、誤って装填された BD—REZRであるかを判別することができる。この 判別方法は、実施形態 1について説明したとおりである。
[0125] 図 9に示す再生専用の光ディスク装置によれば、通常の再生専用プレーヤが備え る位相差 TE系構成部品を用いて、装填された BDが再生専用か記録可能型力を短 時間で判別することが可能になる。
[0126] (実施形態 4)
前述のようにプッシュプル TEの「変調度」は、プッシュプル TEの振幅 PP (ピーク ·ッ 一'ピーク値)を、図 12 (b)に示すような「加算信号 AS」で規格ィ匕した値である。この 加算信号 ASは、光ディスクの情報記録層が示す反射率に大きく依存し、この反射率 は、情報記録層に用いる材料の種類によって変動する。
[0127] 現在開発が進められている BD—REZRは、いずれも、情報記録層として相変化 材料力もなる層を用いている。このような情報記録層は、光の照射を受ける前の初期 状態では結晶質であるが、データを書き込むための光照射を受けると、急速な加熱' 冷却過程を経て非晶質化する。非晶質ィ匕した部分は「記録マーク」であり、記録マー クが形成されていない部分 (スペース)に比べて光反射率が局所的に低下する。この ように情報記録層における反射率の変化が RF信号として検出されることになる。
[0128] 将来、 BD— Rの情報記録層が相変化材料ではなぐ有機色素系材料から形成さ れる可能性がある。有機色素系材料からなる情報記録層にデータを書き込むために は、レーザ照射によって情報記録層の一部を加熱し、色素を分解させる必要がある。 有機色素系材料によっては、情報記録層の色素が分解した部分の反射率が、他の 部分 (スペース)の反射率よりも高くなる場合と低くなる場合がある。このように有機色 素系材料力もなる情報記録層を備える BD—Rの場合は、反射率が光ディスクごとに 大きく変化しやすい。したがって、有機色素系の BD— Rの場合、管理領域およびュ 一ザ領域カゝら得られるプッシュプル TEの「変調度」を所定範囲内に設定するために
は、プッシュプル TEの振幅 PPそのものを適切な範囲内に調節することが求められる
[0129] 一方、 BD規格は、プッシュプル TEにつ!/、て、データが記録されて!、な 、領域(未 記録領域)における変調度と、データが記録されている領域における変調度との関係 を以下のように規定して 、る。
[0130] 0. 75≤ (記録領域の変調度) / (未記録領域の変調度)≤ 1. 25 · · ·式 1
[0131] 相変化材料系の BD— Rでは、この式 1を満足させることは比較的容易である力 上 述のように、有機色素系の BD— Rでは、反射率の変動が大きいため、式 1を満足さ せるためには、プッシュプル TEの振幅 PPを調節する必要がある。トラックピッチが特 定の値に規定されて 、る場合、プッシュプル TEを調節するには案内溝の深さを調整 することが必要〖こなる。しかし、案内溝の深さは、ユーザ領域も管理領域も区別なく 一定である。このため、ユーザ領域力 得られるプッシュプル TEについて、上記の式 1を満足させるために案内溝の深さを設定したとき、管理領域力も得られるプッシュプ ル TEの変調度が結果的に低下せざるを得ない場合がある。
[0132] 本実施形態では、管理領域力も得られるプッシュプル TEの変調度が低下した場合 でも、適切にディスク判別を実行することの可能な光ディスク装置を説明する。
[0133] 図 15 (a)から(d)は、いずれも、規格ィ匕されたプッシュプル TE (PPZAS)の波形を 模式的に示している。図 15 (a)および図 15 (b)は、 BD— REZR力も得られる波形を 示し、図 15 (c)および図 15 (d)は、 BD— ROM力 得られる波形を示している。
[0134] 図 15の左側部分(図 15 (a)、(c) )に示す波形に比べ、図 15の右側部分(図 15 (b) 、(d) )に示す波形は、相対的に小さな振幅 (変調度)を有している。
[0135] 上述の理由等により管理領域の「変調度」が低下した場合、図 15 (b)および図 15 ( c)に示されるように、 BD— REZRの変調度と BD— ROMの変調度が略等しくなり、 両者を区別することが困難になる場合がある。しかし、そのような場合でも、管理領域 の変調度に対するユーザ領域の変調度の割合を計測すると、 BD— REZRと BD— ROMとを識別することが可能になる。
[0136] すなわち、 BD— ROMでは、変調度の増減にかかわらず、管理領域の変調度はュ 一ザ領域の変調度に略等しいのに対して、 BD— REZRでは、変調度の増減にかか
わらず、管理領域の変調度がユーザ領域の変調度よりも充分に大きい。このため、管 理領域の変調度に対するユーザ領域の変調度の割合に基づけば、 BD— REZRと BD— ROMとを識別することが可能になる。
[0137] 以下、本実施形態の光ディスク装置を説明する。
[0138] 本実施形態の光ディスク装置は、実施形態 1や実施形態 2における光ディスク装置 の構成と同様の構成を備えている。異なる点は、その動作フローにあるため、以下、 図 10のフローチャートを参照しながら、本実施形態を説明する。
[0139] まず、図 1に示すように光ディスク 501が光ディスク装置に装填されると、ステップ S1 Bにおいて、光ビーム 504の絶対位置の基準を決めるため、ステツパ 512を駆動して 光ビーム 504を光ビーム初期ィ匕位置 513まで移動させる(収束ビーム位置初期化)。
[0140] 次に、ステップ S2Bにおいて、光ビーム 504を管理領域 502の中間位置に移動さ せる。具体的には、光ビーム 504の照射位置が管理領域 502の中間位置まで移動 できるパルス数をステツパパルス指令 514からステツパ 512に送り、ステツパ 512を駆 動する。
[0141] ステップ S3Bにおいて、光ディスク 501の管理領域 502を光ビーム 502で照射し、 管理領域 502からの反射光を受光部 505で電気信号に変換する。プッシュプル TE 検出回路 506が受光部 505の出力からプッシュプル TEを生成する。こうして得られ たプッシュプル TEの振幅または変調度を計測し、不図示のメモリ内に保存する。
[0142] 次に、ステップ S4Bにおいて、光ビーム 504をユーザ領域のいずれかの位置に移 動させる。具体的には、光ビーム 504の照射位置が管理領域 502からディスク外周 側に向力つて所定距離だけ移動できるノ ルス数をステツパパルス指令 514からステツ ノ 512【こ送り、ステツノ 512を馬区動する。
[0143] ステップ S5Bにおいて、光ディスク 501のユーザ領域を光ビーム 502で照射し、ュ 一ザ領域からの反射光を受光部 505で電気信号に変換する。プッシュプル TE検出 回路 506が受光部 505の出力力もプッシュプル TEを生成する。こうして得られたプッ シュプル TEの振幅または変調度を計測し、不図示のメモリ内に保存する。
[0144] ステップ S7B〖こお!/、て、管理領域 512から得られたプッシュプル TEの振幅または 変調度 (X)に対する、ユーザ領域力も得られたプッシュプル TEの振幅または変調度
(Y)の比率 (YZX)を計算する。そして、この比率が 1に近い(例えば 0. 7以上 1. 3 以下)場合は、 BD— ROMと判定し、比率率が所定値より小さいか、大きい場合場合 (例えば 0. 7未満または 1. 3超)は、 BD— REZRと判定する。
[0145] このように本実施形態では、 BD—REZRにおける管理領域とユーザ領域とによつ て、得られるプッシュプル TEの振幅または変調度が異なることに着目し、ディスク判 別を実行している。特に BD—Rのように有機色素系材料力も情報記録層が形成され ている光ディスクの場合は、光ディスクごとに反射率が変動するため、プッシュプル T Eの変調度も変動しやすい。従って、実施形態 1の光ディスク装置のように管理領域 力も得られるプッシュプル TEの変調度のみに基づいてディスク判別を行う場合は、 光ディスクの反射率が媒体ごとに変化する場合に誤った判別を行う可能性がある。し かし、本実施形態の光ディスク装置によれば、光ディスク全体の反射率が変動したと しても、管理領域とユーザ領域のトラックピッチ差に起因してプッシュプル TEの変調 度レベルが異なることを正確に検出することが可能である。このため、管理領域とュ 一ザ領域の違いに基づく本実施形態の判別方法は、 BD— Rが普及した段階で極め て有効になる。
[0146] 本実施形態では、管理領域のプッシュプル TEの振幅または変調度を計測した後、 光ビームスポットをユーザ領域に移動し、ユーザ領域のプッシュプル TEの振幅また 変調度を計測しているが、この順序は任意である。さらに、管理領域とユーザ領域の 境界部分に光ビームスポットを移動させるようにしてもよい。この場合、光ビームスポッ トは、偏心した光ディスクの回転に伴って管理領域とユーザ領域との間を交互に行き 来することになる。そうすると、図 16 (a)に示すよう、 BD— REZRであれば、管理領 域からのプッシュプル TEとユーザ領域からのプッシュプル TEとが交互に現れる信号 を得ることができるため、図 16 (b)に示すように略一定のプッシュプル TEしか得られ ない BD— ROMと判別することが可能になる。
[0147] なお、図 5、図 7、図 9に記載されている回路などの構成要素は、ハードウェア的に 構成されて 、てもよ 、し、ソフトウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組み合わせ によって実現されて ヽても良 、。
[0148] (実施形態 5)
本発明は、 BD専用プレーヤ (再生専用装置)に適用することも可能である。
[0149] 以下、 BD専用プレーヤの実施形態を説明する。本実施形態の BD専用プレーヤも 、上記各実施形態の光ディスク装置が備える構成要素と同様の構成要素を備えてい る。異なる点は、ディスク判別の方法にある。
[0150] 新品の BD— REZRでは、管理領域にもユーザ領域にもデータは記録されてない 。これに対して、ユーザデータが記録された BD—REZRでは、管理領域にはデータ が記録されてないが、ユーザ領域にはデータが記録された状態にある。一方、 BD— ROMでは、管理領域にもユーザ領域にもデータが記録されて!ヽる。
[0151] 本実施形態では、上記のことを利用する。すなわち、管理領域から得られる変調度
(PP/AS)に対する、ユーザ領域力 得られる変調度 (PPZAS)の割合 Zを計測し 、その割合 Zの大きさによって、装填された光ディスクが再生可能な光ディスクが否か を判定することができる。
[0152] BD—ROMでは、上記の割合 Zは 1に近い値(例えば 0. 7≤Z≤1. 3の範囲)にあ るのに対して、新品の BD—REZRでは、管理領域にもユーザ領域にもデータは記 録されていないため、上記の割合 Zは、例えば 0. 5≤Z< 0. 7の範囲にある。一方、 ユーザデータが既に書き込まれた BD— REZRの場合は、ユーザ領域カゝら得られる プッシュプル TEの変調度が大きく変化するため、割合 Zは、例えば Z< 0. 5の範囲( または Z> 1.3の範囲)にある。
[0153] したがって、この割合 Zの大きさにより、装填されている光ディスクが新品の BD—R EZRであると判定されたとき(例えば 0. 5≤Z< 0. 7のとき)は、プレーヤを起動させ ずに速やかにオンロードまたはエラー表示を行う。一方、装填されている光ディスクが 、再生可能な状態にある記録済み BD— REZRや、 BD— ROMであると判定された とき (Zく 0. 5または Z> 1. 3)は、装置の起動し、再生動作へ移行することが可能と なる。
[0154] 一方、位相差 TEを用いて上記の判別を行うことも可能である。新品の BD—REZ Rでは、管理領域からもユーザ領域カゝらも得られる位相差信号 TEは極めて小さ ヽか 、全く無い。これに対して、記録済みの BD— REZRでは、未記録の管理領域から得 られる位相差 TEは極めて小さいか、全く無いが、記録されているユーザ領域からは
管理領域の位相差 TEに比べると大きな位相差 TEが出力される。
[0155] また、記録済みの BD— REZRの管理領域カゝら得られる位相差 TEよりも、 BD— R
OMの管理領域およびユーザ領域からは充分に大きな位相差 TEが得られる。位相 差 TEの代わりに RF信号の有無を用いてもょ 、。
[0156] このように、管理領域のみならず、ユーザ領域力も得られるトラック位置信号または
RF信号を考慮して判別を行うことにより、 BD専用プレーヤで再生され得る光ディスク
(BD—ROM、記録済みの BD—REZR)を、再生を要しない光ディスク(未記録 BD REZR)とを適切に判別することが可能となる。
[0157] (他の実施形態)
次に、図 11を参照しながら、本発明による光ディスク装置の他の実施形態を説明す る。この実施形態は、図 5に示す対物レンズ 503、受光部 505などを備える公知の光 ピックアップ 1300と、光ディスク 501を回転させるディスクモータ 1302と、各種の信 号処理を行う部分とを備えて ヽる。
[0158] 図 11に示す例では、光ピックアップ 1300の出力がフロントエンド信号処理部 1306 を介してエンコーダ Zデコーダ 1308に送られる。エンコーダ Zデコーダ 1308は、デ ータ読み出し時、光ピックアップ 1300によって得られる信号に基づいて光ディスク 50 1に記録されているデータを復号する。データ書き込み時、エンコーダ Zデコーダ 13 08はユーザデータを符号ィ匕し、光ディスク 501に書き込むべき信号を生成し、光ピッ クアップ 1300に送出する。
[0159] フロントエンド信号処理部 1306は、光ピックアップ 1300の出力に基づいて再生信 号を生成する一方、フォーカスエラー信号 FEやトラッキングエラー信号 TEを生成す る。フロントエンド信号処理部 1306は、図 5に示すプッシュプル TE検出回路 506、 位相差 TE検出回路 507、振幅測定回路 506などの機能を実行することが可能であ る。
[0160] フォーカスエラー信号 FEやトラッキングエラー信号 TEは、サーボ制御部 1310に送 出される。サーボ制御部 1310は、ドライバアンプ 1304を介してディスクモータ 1302 を制御する一方、光ピックアップ 1300内のァクチユエータを介して対物レンズの位置 を制御する。エンコーダ Zデコーダ 1308およびサーボ制御部 1310などの構成要素
は、 CPU1309によって制御される。
[0161] 本実施形態では、不図示のソフトウェアプログラムまたはファームウェアの働きにより 、図 6のフローチャートに示すような動作が実行され、装填された光ディスク 501が B D—ROMカ BD—REZRかを判別する。
[0162] 以上、本発明の実施形態について本発明を詳しく説明してきた力 本発明は上記 実施形態に限定されるものではな ヽ。
[0163] 光ディスクの偏心が多い場合や、ステツパ 512の送り精度が低いために管理領域 5 02への正確な移動が困難な場合は、対物レンズ 503の位置をレンズァクチユエータ によって所定量だけディスク半径方向に移動させては、 RF信号またはゥォブル信号 の検出にトライするようにしてもよい。何回かの移動により、管理領域 502からの位相 差 TEまたは RF信号を検出できな力つたとき、あるいは、管理領域 502からのゥォブ ル信号を検出したときは、光ディスク 501を記録可能光ディスクであると判定すること ができる。
[0164] また、本発明による光ディスク装置で使用可能な光ディスクは、単層の情報記録層 を備える光ディスクに限定されず、複数の情報記録層を備える多層型光ディスクでも よい。また、 CDまたは DVD規格に従う情報記録層と BD規格に従う情報記録層とを 備えるハイブリッド型光ディスクであってもよい。ただし、 BD規格に従う情報記録層は 、記録可能型であっても再生専用型であっても同一の位置の管理領域を備える必要 がある。
[0165] なお、装填された光ディスク 501が BD— ROM力 BD— REZRかを判別する前に、 装填された光ディスクが BD、 DVD、および CDのいずれであるかを判別する公知の 動作を実行することが好ましい。この場合、装填された光ディスクが BDであると判別 された後、本発明によるディスク判別を行い、その BDが再生専用か記録可能型かを 判別することになる。
産業上の利用可能性
[0166] 本発明の光ディスク装置によれば、トラッキング制御を開始する前に光ディスクが記 録可能型か再生専用型かを迅速に判別できるため、トラッキング制御を実行するた めに必要な工程を実行するための時間を割愛し、光ディスクの再生までの時間を短
縮することが可能となる。このため、複数種類の光ディスクに対して一台で対応可能 な光ディスク装置として有用である。