明 細 書
ジペプチドの結晶およびその製造法
技術分野
[0001] 本発明は、ジペプチドの結晶およびその製造法に関する。
背景技術
[0002] 一般的に医薬品等人体に摂取される化合物は、できる限り不純物、特に非天然化 合物を除去することが求められている。例えば日米 EU三極医薬品承認審査ハーモ ナイゼーシヨン国際会議 (ICH)の医薬品原薬ガイドラインでは不純物を 0.05重量 %以 下にすべきことが記載されている。 L-ァラニル— L-グルタミンは輸液の成分など医薬 品原料やィ匕粧品などに用いられているジペプチドであり、医薬品原料等に用いる場 合は当該規格が要求される。
[0003] 化学合成法によるジペプチドの製造法、例えば L-ァラニルー L-グルタミンの製造 法としては、 N-ベンジルォキシカルボ-ルァラニンを保護基が付加されたグルタミン と縮合し、脱保護して合成する方法 (非特許文献 1および非特許文献 2)、 N-ベンジ ルォキシカルボ-ルァラニンを保護基がな 、グルタミンと縮合し、脱保護して合成す る方法 (特許文献 l)、N-(2-置換)-プロピオ-ルグルタミン誘導体をアンモニアと反応 させて合成する方法 (特許文献 2および非特許文献 3)などが知られている。
[0004] 酵素または微生物を用いた D-アミノ酸を構成成分に含まな ヽジペプチドの製造法 としては、 L-アミノ酸アミドと L-アミノ酸に L-アミノ酸アミドノ、イド口ラーゼを作用させる 方法 (特許文献 3)、 L-アミノ酸エステルと L-アミノ酸に各種微生物を作用させる方法( 特許文献 4)、 L-アミノ酸エステルと L-アミノ酸にプロリンイミノぺプチダーゼを作用さ せる方法 (特許文献 5)、 L-アミノ酸エステルまたは L-アミノ酸アミドと L-アミノ酸にェン ぺドパクター属またはスフインゴパクテリゥム属細菌由来の酵素を作用させる方法 (特 許文献 6)、および 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質 を用いる方法 (特許文献 7)などが知られて 、る。
[0005] これらの方法のうち、化学合成法はァミノ基の異性ィ匕ゃトリペプチドの副生が起こり やすぐ例えば、非特許文献 3には、再結晶を繰り返して得た L-ァラ -ル— L-ダルタ
ミンの結晶中には D-ァラ -ル一 L-グルタミン力 SO.19%残存して 、たと記載されて 、る。 またアミノ酸エステルやアミノ酸アミドを原料とした酵素合成法でも 3個以上のアミノ酸 力 なるポリペプチドの生成の可能性が示唆されている (特許文献 6)。
[0006] このため、 D-アミノ酸を構成成分として含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸 力 なるポリペプチドなどの不純物を含まない、ジペプチドの結晶、およびその製造 法が望まれている。
非特許文献 1 : Bull. Chem. Soc. Jpn., 34, 739(1961)
非特許文献 2 : Bull. Chem. Soc. Jpn., 35, 1966(1962)
非特許文献 3 : Org. Process Res. Dev., 4, 147(2000)
特許文献 1:米国特許第 5,032,675号
特許文献 2:特開平 6-234715号
特許文献 3:国際公開第 03/010187号パンフレット
特許文献 4:国際公開第 03/010189号パンフレット
特許文献 5:国際公開第 03/010307号パンフレット
特許文献 6:国際公開第 2004/022733号パンフレット
特許文献 7:国際公開第 2004/058960号パンフレット
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の目的は、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、およびトリペプチドを 実質的に含まない、ジペプチドの結晶およびその製造法を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0008] 本発明は、以下の(1)〜(11)に関する。
(1) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸からなるポ リペプチドを実質的に含まな 、、ジペプチドの結晶。
(2) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸からなるポ リペプチドを実質的に含まない、 L-ァラ -ル— L-グルタミンの結晶。
[0009] (3) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドが D-ァラ -ル— L-グルタミンであり、 3 個以上のアミノ酸力もなるポリペプチドがァラニルァラ-ルグルタミンである、上記(2)
の結晶。
(4)アミノ酸アミドを実質的に含まな 、上記(1)〜(3)の 、ずれか 1つの結晶。
[0010] (5)アミノ酸アミドがァラニンアミドである、上記 (4)の結晶。
(6) L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力と、 L -アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活 性を有する蛋白質を生産する能力とを有する微生物を培地に培養し、該培地中にジ ペプチドを生成、蓄積させる工程を含む上記(1)〜(5)の 、ずれか 1つの結晶の製 造法。
[0011] (7) L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成 する活性を有する蛋白質が以下の [1]〜[4]から選ばれる蛋白質である、上記(6)の 製造法。
[ 1 ]配列番号 1〜8の 、ずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
[2]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列と少なくとも 65%以上の相同 性を有するアミノ酸配列力 なり、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白質 [3]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列において、 1以上のアミノ酸が 欠失、置換または付加したアミノ酸配列力 なり、かつジペプチドを生成する活性を 有する蛋白質
[4]配列番号 18で表されるアミノ酸配列と 80%以上の相同性を有するアミノ酸配列 を含み、かつジペプチドの合成活性を有する蛋白質
(8) L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸が L-ァラニンまたは L -グルタミンであり、ジペプチドが L-ァラ -ル— L-グルタミンである、上記(6)または(7 )の製造法。
[0012] (9) L-ァラニンまたは L-グルタミンを生産する能力、および L-ァラニンと L-ダルタミ ンとから L-ァラ -ル— L-グルタミンを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力を 有する微生物を培地に培養し、培養物中に L-ァラニル— L-グルタミンを生成、蓄積 させた後、以下の [1]または [2]の工程を行うことを含む、上記(2)〜(5)のいずれか 1つの結晶の製造法。
[1]L-ァラニル— L-グルタミンを含む培養物、または該培養物から調製される L-ァラ
-ル L-グルタミンを含む溶液を加熱処理する工程
[2]L-ァラ -ル— L-グルタミンを含む培養物から L-ァラ -ル— L-グルタミンを含む溶 液を調製し、該溶液にメタノールを添加することにより L-ァラ-ルー L-グルタミンの結 晶を晶祈させる工程
(10) L-ァラニンと L-グルタミンとから L-ァラ -ル一 L-グルタミンを生成する活性を 有する蛋白質、該蛋白質を生産する能力を有する微生物の培養物、または該培養 物の処理物を酵素源に用い、該酵素源、 L-ァラニンおよび L-グルタミンを水性媒体 中に共存せしめ、該水性媒体中に L-ァラ -ル— L-グルタミンを生成、蓄積させ、該 水性媒体カゝら L-ァラ-ルー L-グルタミンを含有する溶液を調製した後、該溶液にメタ ノールを添加して L-ァラ -ル一 L-グルタミンの結晶を晶析させることを特徴とする上 記(2)〜(5)の 、ずれか 1つの結晶の製造法。
[0013] (l l) L-ァラニンと L-グルタミンとから L-ァラ -ル一 L-グルタミンを生成する活性を 有する蛋白質が以下の [1]〜[4]から選ばれる蛋白質である、上記(10)の製造法。
[ 1 ]配列番号 1〜8の 、ずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質
[2]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列と少なくとも 65%以上の相同 性を有するアミノ酸配列力 なり、かつ L-ァラ-ルー L-グルタミンを生成する活性を 有する蛋白質
[3]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列において、 1以上のアミノ酸が 欠失、置換または付加したアミノ酸配列力 なり、かつ L-ァラ-ルー L-グルタミンを生 成する活性を有する蛋白質
[4]配列番号 18で表されるアミノ酸配列と 80%以上の相同性を有するアミノ酸配列 を含み、かつ L-ァラ -ル— L-グルタミンの合成活性を有する蛋白質
発明の効果
[0014] 本発明により、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸 力もなるポリペプチドを実質的に含まない、ジペプチドの結晶を製造することができる 発明を実施するための最良の形態
[0015] 1.本発明のジペプチドの結晶
本発明の D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸から なるポリペプチドを実質的に含まないジペプチドの結晶としては、 目的とするジぺプ チドの結晶を構成するアミノ酸の D体のアミノ酸を構成成分に含む 1種または 2種以 上のジペプチド、並びに目的とするジペプチドの結晶を構成するアミノ酸および Zも しくは該アミノ酸の D体のアミノ酸を構成成分に含む 3個以上のアミノ酸力 なる 1種ま たは 2種以上のポリペプチド、好ましくは 1種または 2種以上のトリペプチドを実質的 に含まないジペプチドの結晶をあげることができる。
[0016] 本発明にお 、て D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドとしては、 D-ァラニン (D- Ala)、 D -グルタミン(D- Gin)、 D -グルタミン酸(D- Glu)、 D -パリン(D- Val)、 D-口イシ ン(L- Leu)、 D-イソロイシン(D- lie)、 L-プロリン(D- Pro)、 D-フエ-ルァラニン(D- Ph e)、 D-トリプトファン(D- Trp)、 D-メチォニン(D- Met)、 D-セリン(D- Ser)、 D-スレオ- ン(D- Thr)、 D-システィン(D- Cys)、 D-ァスパラギン(D- Asn)、 D-チロシン(D- Tyr) 、 D-リジン(D- Lys)、 D -アルギ-ン(D- Arg)、 D -ヒスチジン(D- His)、 D -ァスパラギン 酸(D- Asp)、 D- a -ァミノ酪酸(D- a - AB)、 D-ァザセリン(D- Azaserine)、 D-テア- ン(D- theanine)、 4-ヒドロキシ- D-プロリン(4- D- HYP)、 3-ヒドロキシ- D-プロリン(3- D - HYP)、 D -オル-チン(D- Orn)、 D -シトルリン(D- Cit)および 6-ジァゾ - 5-ォキソ - D- ノルロイシン(6-diazo-5-oxo-D-norleucine)などから選ばれる D-アミノ酸を構成成分 に含むジペプチドをあげることができる。
[0017] また、本発明において 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドとしては、ァラニン (A la)、グルタミン(Gin)、グルタミン酸(Glu)、パリン (Val)、ロイシン(Leu)、イソロイシン( He)、プロリン(Pro)、フエ-ルァラニン(Phe)、トリプトファン (Trp)、メチォニン(Met)、 セリン(Ser)、スレオニン(Thr)、システィン(Cys)、ァスパラギン (Asn)、チロシン(Tyr) 、リジン(Lys)、アルギニン (Arg)、ヒスチジン(His)、ァスパラギン酸 (Asp)、 a -ァミノ 酪酸( at - AB)、ァザセリン(Azaserine)、テアニン (theanine)、 4-ヒドロキシプロリン(4- HYP)、 3-ヒドロキシプロリン(3- HYP)、オル-チン(Orn)、シトルリン(Cit)、 D- 6-ジァ ゾ- 5-ォキソノルロイシン(L-6-diazo-5-oxo-norleucine)、グリシン(Gly)および j8 -ァ ラニン(β -Ala)など力も選ばれる 3個以上のアミノ酸力もなるポリペプチド、好ましくは トリペプチドをあげることができる。
[0018] 本発明の D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸から なるポリペプチドを実質的に含まな ヽジペプチドの結晶としては、上記した D-アミノ酸 を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドを実質 的に含まな 、ジペプチドの結晶であれば、 、ずれのジペプチドの結晶でもよ!/、が、 好ましくは L-ァラニン(L- Ala)、 L -グルタミン(L- Gln)、 L -グルタミン酸(L- Glu)、 L -バ リン(L- Val)、 L-ロイシン(L- Leu)、 L -イソロイシン(L- Ile)、 L -プロリン(L- Pro)、 L-フ ェ-ルァラニン(L- Phe)、 L -トリプトファン(L- Trp)、 L-メチォニン(L- Met)、 L -セリン( L-Ser)、 L-スレオ-ン(L- Thr)、 L-システィン(L- Cys)、 L-ァスパラギン(L- Asn)、 L- チロシン(L-Tyr)、 L-リジン(L- Lys)、 L_ァノレギ-ン(L_Arg)、 L-ヒスチジン(L- His)、 L-ァスパラギン酸(L- Asp)、 L- a -ァミノ酪酸(L- a - AB)、 L-ァザセリン(L- Azaserin e)、 L-テア-ン(L- theanine)、 4-ヒドロキシ- L-プロリン(4- L- HYP)、 3-ヒドロキシ- L- プロリン(3- L- HYP)、 L-オル-チン(L- Orn)、 L-シトルリン(L- Cit)、 6-ジァゾ -5-ォ キソ- L-ノルロイシン(L- 6- diazo- 5- OXO- L- norleucine)、 Glyおよび j8 -Alaから選ばれ る 1種または 2種のアミノ酸力もなるジペプチドの結晶をあげることができる。
[0019] また、本発明のジペプチドの結晶としては、好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含む ジペプチドとして、 D- Ala、 D- Met、 D- Ser、 D- Thr、 D- Gln、 D- Glu、 D- Val、 D- Leu、 D -He, D- Pro、 D- Phe、 D- Trpゝ D- Cysゝ D- Asnゝ D- Tyrゝ D- Lysゝ D- Argゝ D- Hisゝ D- As p、 D- a - AB、 4- D- HYP、 3- D- HYP、 D- Ornおよび D- Citなどから選ばれる D-ァミノ 酸を構成成分に含む 1種または 2種以上のジペプチド、並びに 3個以上のアミノ酸か らなるポリペプチドとして、 Ala、 Met, Ser、 Thr、 Gln、 Glu、 Val、 Leu、 Ile、 Pro, Phe、 Tr p、 Cys、 Asn、 Tyr、 Lysゝ Argゝ Hisゝ Asp、 a— AB、 4— HYP、 3— HYP、 Orn、 Citゝ Glyおよ び β -Alaなど力 選ばれるアミノ酸を構成成分に含む 3個以上のアミノ酸力 なる 1種 または 2種以上のポリペプチド、好ましくは 1種または 2種以上のトリペプチドを実質的 に含まない、式 (I)
R1 - R2 (I)
[ただし、 R1が L- Alaゝ L- Met、 L- Serゝ L- Thrまたは j8 -Alaであり、 R2が L- Ginゝ L- Glu 、 Gly, L-VaU L- Leu、 L- Ile、 L- Pro、 L- Phe、 L- Trp、 L- Met、 L- Ser、 L- Thr、 L- Cys、 L-Asn, L-Tyr, L— Lys、 L— Arg、 L— His、 L— Asp、 L- a -AB、 4— L— HYP、 3— L— HYP、 L-
Orn、 L-Citまたは Glyである]で表されるジペプチドの結晶をあげることができ、より好 ましくは、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドとして、 D-Ala、 D- Gln、 D-Val、 D- Leuゝ D— Ile、 D— Pheゝ D— Trp、 D— Metゝ D— Ser、 D— Thr、 D— Cys、 D— Asn、 D— Tyr、 D— Lys 、 D-Arg、 D-His、 D- a -ABおよび D- Citなどから選ばれる D-アミノ酸を構成成分に含 む 1種または 2種以上のジペプチド、並びに 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド として、 Alaゝ Gln、 Val、 Leuゝ lieゝ Pheゝ Trp、 Met, Ser、 Thr、 Cysゝ Asn、 Tyr、 Lysゝ Argゝ His, a -AB、 Cit、 Glyおよび j8 -Alaなど力 選ばれるアミノ酸を構成成分に含む 3個 以上のアミノ酸力もなる 1種または 2種以上のポリペプチド、好ましくは 1種または 2種 以上のトリペプチドを実質的に含まない、式 (II)
R3 - R4 (II)
[ただし、 R3が L- Alaの場合は、 R4は L- Ginゝ Glyゝ L- Val、 L- Leuゝ L- Ile、 L- Pheゝ L- Trp 、 L— Metゝ L— Ser、 L— Thr、 L— Cys、 L— Asn、 L— Tyr、 L— Lys、 L— Arg、 L— His、 L— α— ABま たは L- Citであり、 R3が Glyの場合は、 R4は L- Gln、 Gly、 L- Phe、 L- Trp、 L- Met、 L- Ser 、 L- Thr、 L- Cys、 L- Tyr、 L- Lys、 L- Arg、 L- a - ABまたは L- Citであり、 R3が L- Metの 場合は、 R4は L- Phe、 L- Met、 L- Cys、 L- Tyr、 L- Lysまたは L- Hisであり、 R3が L- Ser の場合は、 R4は L- Gln、 Gly, L- Phe、 L- Met、 L- Ser、 L- Thr、 L- Tyr、 L- Hisまたは L- a - ABであり、 R3が L- Thrの場合は、 R4は L- Gln、 L- Leu、 L- Phe、 L- Met、 L- Ser、 L- Thrまたは L- a -ABであり、 R3が L-Glnの場合は、 R4は L-Pheまたは L- a -ABであり、 R3が L-Pheの場合は、 R4は L-Glnであり、 R3が L-Trpの場合は、 R4は Glyであり、 R3が L-Cysの場合は、 R4は L-Ala、 L-Gln, Glyまたは L-Metであり、 R3が L-Lysの場合は、 R4は L- Ala、 Glyまたは L- Metであり、 R3が L- Argの場合は、 R4は L- α - ABであり、 R3 が L- Hisの場合は、 R4は L- Metであり、 R3が L- α - ABの場合は、 R4は L- Ala、 L-Gln, Gly, L- Ser、 L- Thr、 L- Argまたは L- a - ABであり、 が j8 -Alaである場合は、 R4は L- Hisである]で表されるジペプチドの結晶をあげることができる。
本発明のジペプチドの結晶としては、さらに好ましくは、 D-アミノ酸を構成成分に含 むジペプチドとして、 D- Ala、 D- Gln、 D- Val、 D- Leu、 D- Ile、 D- Phe、 D- Trp、 D- Met、 D- Ser、 D- Thr、 D- Cys、 D- Asn、 D- Tyr、 D- Lys、 D- Arg、 D- His、 D- a - ABおよび D- Citなどから選ばれる D-アミノ酸のカルボキシル基と L-Ala、 L-Gln, L-Val、 L-Leu、 L-
Heゝ L— Phe、 L— TYp、 L— Metゝ L— Ser、 L— Thr、 L— Cys、 L— Asn、 L— Tyr、 L— Lys、 L— Arg、 L -His, L- a -ABおよび L-Citなど力 選ばれる L-アミノ酸のァミノ基がペプチド結合し たジペプチド、並びに 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドとして、 L-Ala、 L-Gln、 L— Val、 L— Leu、 L— lieゝ L— Phe、 L— Trp、 L— Metゝ L— Ser、 L— Thr、 L— Cys、 L— Asn、 L— Tyr 、 L- Lys、 L- Arg、 L- His、 L- a - AB、 L- Cit、 Glyおよび j8 -Alaなどから選ばれるァミノ 酸を構成成分に含む 3個以上のアミノ酸力 なる 1種または 2種以上のポリペプチド、 好ましくは 1種または 2種以上のトリペプチドを実質的に含まない、式 (II) [ただし、 R3 および R4は、それぞれ上記と同義である]で表されるジペプチドの結晶をあげることが でる。
[0021] 本発明のジペプチドの結晶としては、特に好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含む ジペプチドとして、 D-Ala— L-Gln、および 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドとし て、ァラ -ルァラ-ルグルタミン (Ala-Ala-Gin)を実質的に含まない、 L-ァラ -ル— L- グルタミンの結晶をあげることができる。
また、本発明の D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸 力 なるポリペプチドを実質的に含まない、ジペプチドの結晶としては、上記の結晶 に加え、さらにアミノ酸アミドを実質的に含まない結晶をあげることができる。アミノ酸 アミドとしては、ァラニンアミド (AlaNH )、グリシンアミドおよびァスパラギン酸 - α -アミ
2
ドカも選ばれるアミノ酸アミドをあげることができ、好ましくは、 AlaNHをあげることがで
2
る。
[0022] 本発明のジペプチドの結晶としては、好ましくは、 D-アミノ酸を構成成分に含むジ ペプチドとして、 D-Ala— L-Gln、 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドとして、 Ala- Ala-Gln、およびアミノ酸アミドとして、 AlaNHを実質的に含まない、 L-ァラ -ル一 L-
2
グルタミンの結晶をあげることができる。
また、本発明のジペプチドの結晶はどのような結晶形でもよぐ例えば針状結晶な どをあげることができる。
[0023] D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸力 なるポリべ プチドを実質的に含まな 、とは、本発明のジペプチドの結晶中における重量%が、 (a) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.05重量 %以下であり、かつ 3個以上
のアミノ酸力 なるポリペプチドは 0.014重量 %未満、好ましくは D-アミノ酸を構成成分 に含むジペプチドは 0.05重量%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリぺプ チドは 0.010重量 %以下、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.0 5重量%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドは 0.005重量%以下、 さらに好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.05重量 %以下であり、か つ 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドは 0.002重量%以下、または D-アミノ酸を構 成成分に含むジペプチドは 0.004重量 %未満であり、かつ 3個以上のアミノ酸力 なる ポリペプチドは 0.032重量 %未満、好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド は 0.003重量%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.020重量% 以下、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.002重量 %以下であ り、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.010重量%以下、さらに好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.002重量%以下であり、かつ 3個以上の アミノ酸力もなるポリペプチドは 0.005重量 %以下、特に好ましくは D-アミノ酸を構成成 分に含むジペプチドは 0.002重量%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸力 なるポリ ペプチドは 0.002重量%以下であること、をあげることができる。
[0024] D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド 、およびアミノ酸アミドを実質的に含まないとは、ジペプチドの結晶中の重量%が、 (b) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.004重量 %未満であり、 3個以上のァ ミノ酸力 なるポリペプチドは 0.032重量 %未満であり、かつアミノ酸アミドは 0.023重量 %未満であること、好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.003重量% 以下であり、 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.020重量%以下であり、かつ アミノ酸アミドは 0.015重量 %以下、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジぺプ チドは 0.002重量%以下であり、 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.010重量% 以下であり、かつアミノ酸アミドは 0.012重量 %以下、さらに好ましくは、 D-アミノ酸を構 成成分に含むジペプチドは 0.002重量 %以下であり、 3個以上のアミノ酸力 なるポリ ペプチドは 0.002重量%以下であり、かつアミノ酸アミドは 0.009重量%以下であること、 をあげることができる。
[0025] また、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸からなる
ポリペプチドを実質的に含まな 、とは、本発明のジペプチドの結晶を HPLCで分析し たときの本発明のジペプチドの結晶のピークに対するエリア%が、
(c) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.05%以下であり、かつ 3個以上のアミ ノ酸カもなるポリペプチドは 0.018%未満、好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジ ペプチドは 0.05%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.013% 以下、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.05%以下であり、力 つ 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドは 0.006%以下、さらに好ましくは D-アミノ酸 を構成成分に含むジペプチドは 0.05%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸力 なるポ リペプチドは 0.003%以下であること、または D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド は 0.004%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.032%未満、好 ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.003%以下であり、かつ 3個以上 のアミノ酸力もなるポリペプチドは 0.026%以下、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分 に含むジペプチドは 0.002%以下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチド は 0.018%以下、さらに好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.002%以 下であり、かつ 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.013%以下であること、をあ げることができる。
D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド 、およびアミノ酸アミドを実質的に含まないとは、ジペプチドの結晶を HPLCで分析し たときのジペプチドの結晶のピークに対するエリア%が、
(d) D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.004%未満であり、 3個以上のアミノ酸 からなるポリペプチドは 0.041%未満であり、かつアミノ酸アミドは 0.005%未満であるこ と、好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.003%以下であり、 3個以上 のアミノ酸力 なるポリペプチドは 0.026%以下であり、かつアミノ酸アミドは 0.003%以下 、より好ましくは D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.002%以下であり、 3個以 上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.013 %以下であり、かつアミノ酸アミドは 0.003% 以下、さらに好ましくは、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドは 0.002%以下であり 、 3個以上のアミノ酸からなるポリペプチドは 0.002%以下であり、かつアミノ酸アミドは 0 .002%以下であること、をあげることができる。
[0027] また、本発明のジペプチドの結晶としては、 D-アミノ酸を構成成分に含むジぺプチ ド、および 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドを実質的に含まず、かつエリア% または重量%が好ましくは 99.90%以上、より好ましくは 99.91%以上、さらに好ましくは 99.92%以上のジペプチドの結晶、並びに D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド、およびアミノ酸アミドを実質的に含まず、か つエリア%または重量%が好ましくは 99.90%以上、より好ましくは 99.91%以上、さらに 好ましくは 99.92%以上のジペプチドの結晶をあげることができる。
[0028] 本発明のジペプチドの結晶中の D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、 3個以 上のアミノ酸力もなるポリペプチド、アミノ酸アミド、および本発明のジペプチドの結晶 の重量%の測定法としては、上記各成分の量を測定することができる方法であれば、 いずれの方法であってもよぐ例えば本発明のジペプチドの結晶に含まれる各種成 分を HPLC等で分離し、各成分の量を、標準品のピーク面積と量に基づき、そのピー ク面積力 算出する方法が好適に用いられる。
[0029] また、本発明のジペプチドの結晶中の D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、 3 個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド、およびアミノ酸アミドの本発明のジペプチドの 結晶のピークに対するエリア%は、上記各成分を HPLCで分離し、本発明のジぺプチ ドの結晶のピーク面積に対する各成分のピーク面積を計算することによって決定する ことができる。
HPLCの分析の条件としては、例えば下記の分析条件、
分析条件
カラム: Inertsil ODS- 3V(GLサイエンス社製)
カラム温度: 30°C
移動相:溶液 A[0.01mol/1ヘプタンスルホン酸ナトリウム、 0.01 mol/1リン酸一力リウ ム (PH2.5)]:メタノール =99 : 1
流量: 1.2ml/min
検出: UV210nm
をあげることができる力 分析に供するジペプチドの試料中に含まれる D-アミノ酸を 構成成分に含むジペプチド、 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチド、およびァミノ
酸アミドの種類に応じて、適宜、移動相の溶液組成の変更、複数の溶液を用いた濃 度勾配溶液の使用、検出波長の変更等をすることができ、また試料中の物質を FMO C (fluorenylmethyl chloroformate)等で誘導体化し、その発光を検出する方法等もあ げることがでさる
2.本発明のジペプチドの結晶の製造法
本発明の結晶は、 i) L-アミノ酸、グリシンおよび |8—ァラニン力も選ばれる 1種以上 のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質、該蛋白質を生産する能 力を有する微生物の培養物、または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源 、並びに L-アミノ酸、グリシンおよび |8—ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を 水性媒体中に共存せしめ、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒 体力 ジペプチドの結晶を採取する方法、 ii) L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生成、蓄積する能力、および L-アミノ酸およびグリシン力 選ば れる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能 力を有する微生物を培地に培養し、該培地中にジペプチドを生成、蓄積させ、該培 地力 ジペプチドの結晶を採取する方法、などにより製造することができる。
(1)本発明の製造法に用いられる蛋白質
(a)本発明の製造法に用いられる L-アミノ酸、グリシンおよび |8—ァラニンから選ば れる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質としては、該 活性を有する蛋白質であれば特に限定されな 、が、例えば以下の [1]〜 [4]に記載 の蛋白質、
[ 1 ]配列番号 1〜8の 、ずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、
[2]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列と少なくとも 65%以上、好まし くは 80%以上、より好ましくは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に好ましくは 98%以上、最も好ましくは 99%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつジ ペプチドを生成する活性を有する蛋白質、
[3]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列において、 1個以上のアミノ酸 が欠失、置換または付加したアミノ酸配列力 なり、かつジペプチドを生成する活性 を有する蛋白質、
[4]配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上 、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の 相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白 質、
などをあげることができる。
[0030] 配列番号 18で表されるアミノ酸配列は、配列番号 1〜7で表されるアミノ酸配列を 有する蛋白質の間で保存されている領域であり、かつ各種微生物の Ala-Alaリガ一 ゼ活性を有する蛋白質のコンセンサス配列に対応する領域である。
よって、配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90% 以上、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以 上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつジペプチドを生成する活性を有する 蛋白質を生産する微生物もまたジペプチドを生成する活性を有する蛋白質である。
[0031] 配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上、 より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相 同性を有するアミノ酸配列を含む蛋白質が、ジペプチドを生成する活性を有する蛋 白質であるためには、該蛋白質のアミノ酸配列と配列番号 1〜7のいずれかで表され るアミノ酸配列との相同性は、少なくとも 65%以上、好ましくは 80%以上、より好まし くは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に好ましくは 98%以上、最も好ましく は 99%以上の相同性を有して 、ることが望まし 、。
[0032] 上記において、 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列から なり、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白質は、 Molecular Cloning, A Labo ratory Manual, Thna Edition, し old Spring Harbor Laboratory Press (2001) (以下、モ レキユラ一'クロー-ング第 3版と略す)、 Current Protocols in Molecular Biology, Joh n Wiley& Sons (1987- 1997) (以下、カレント 'プロトコ一ルズ'イン'モレキュラ^ ~ ·バイ ォロジ一と略す)、 Nucleic Acids Research, 10, 6487 (1982)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 79, 6409(1982)、 Gene, 34, 315 (1985)、 Nucleic Acids Research, 13, 4431 (1985)、 Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82, 488 (1985)等に記載の部位特異的変異導 入法を用いて、例えば配列番号 1〜8で表されるアミノ酸配列力 なるジペプチドを生
成する活性を有する蛋白質のいずれかの蛋白質をコードする DNAに部位特異的変 異を導入することにより、取得することができる。
[0033] 欠失、置換または付加されるアミノ酸の数は、上記の部位特異的変異法等の周知 の方法により欠失、置換または付加できる程度の数であれば特に限定されないが、 通常は 1個から数十個、好ましくは 1〜20個、より好ましくは 1〜: LO個、さらに好ましく は 1〜5個である。
配列番号 1〜8で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質のいずれかにおいて 1個以 上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたとは、同一配列中の任意の位置におい て、 1個または複数のアミノ酸の欠失、置換または付カ卩があってもよい。
[0034] 欠失、置換または付カ卩は同時に生じてもよぐ置換または付加されるアミノ酸は天然 型と非天然型とを問わない。天然型アミノ酸としては、 L-ァラニン、 L-ァスパラギン、 L -ァスパラギン酸、 L-グルタミン、 L-グルタミン酸、グリシン、 L-アルギニン、 L-ヒスチジ ン、 L-イソロイシン、 L-ロイシン、 L-リジン、 L-メチォニン、 L-フエ二ルァラニン、 L-プ 口リン、 L—セリン、 L—スレオニン、 L—トリプトファン、 L—チロシン、 L—ノ リン、 L—システィン などがあげられる。
[0035] 以下に、相互に置換可能なアミノ酸の例を示す。同一群に含まれるアミノ酸は相互 に置換可能である。
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、ノ リン、ノルパリン、ァラニン、 2-アミノブ タン酸、メチォニン、 0-メチルセリン、 t-ブチルグリシン、 t-ブチルァラニン、 シクロへキシルァラニン
B群:ァスパラギン酸、グルタミン酸、イソァスパラギン酸、イソグルタミン酸、 2-ァミノ アジピン酸、 2-アミノスべリン酸
C群:ァスパラギン、グルタミン
D群:リジン、アルギニン、オル二チン、 2,4-ジァミノブタン酸、 2,3-ジァミノプロピオ ン酸
E群:プロリン、 3-ヒドロキシプロリン、 4-ヒドロキシプロリン
F群:セリン、スレオニン、ホモセリン
G群:フエ-ルァラニン、チロシン
また、上記した 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加が導入される位置は、該 変異が導入されたアミノ酸配列を有する蛋白質がジペプチドの合成活性を有する限 り、特に限定されず、例えば配列番号 1〜8で表されるアミノ酸配列を公知のァラィメ ントソフトウェアを用 、て比較したときに、すべてのアミノ酸配列にお 、て保存されて いないアミノ酸をあげることができる。公知のァライメントソフトウェアとしては、例えば 遺伝子解析ソフトウェア Genetyx (ソフトウェア開発株式会社)に含まれるァライメント解 析ソフトをあげることができる。該解析ソフトの解析パラメータとしては、デフォルト値を 用!/、ることができる。
[0036] また、上記した 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列から なる蛋白質であり、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白質としては、例えば 配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列との相同性力 少なくとも 65 %以 上、好ましくは 80%以上、より好ましくは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に 好ましくは 98%以上、最も好ましくは 99%以上の相同性を有する蛋白質をあげること ができる。
[0037] 上記にお!、て、アミノ酸配列や塩基配列の相同性は、 Karlin and Altschulによるァ ルゴリズム BLAST[Pro. Natl. Acad. Sci. USA, 90, 5873(1993)]や FASTA[Methods En zymol , 183, 63 (1990)]を用いて決定することができる。このアルゴリズム BLASTに基 づいて、 BLASTNや BLASTXとよばれるプログラムが開発されている [J. Mol. Biol , 21 5, 403(1990)] o BLASTに基づいて BLASTNによって塩基配列を解析する場合には、 パラメータは例えば Score = 100、 wordlength = 12とする。また、 BLASTに基づいて BL ASTXによってアミノ酸配列を解析する場合には、パラメータは例えば score = 50、 wor dlength = 3とする。 BLASTと Gapped BLASTプログラムを用いる場合には、各プログラ ムのデフォルトパラメータを用いる。これらの解析方法の具体的な手法は公知である( http:// www.ncbi.nlm.nin.gov.)。
(b)本発明の L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジぺプチ ドを生成する活性を有する蛋白質としては、該活性を有する蛋白質であれば特に限 定されず、例えば以下の [5]〜 [8]に記載の蛋白質、
[5]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列を有する蛋白質、
[6]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列と少なくとも 65%以上、好まし くは 80%以上、より好ましくは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に好ましくは 98%以上、最も好ましくは 99%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなり、かつジ ペプチドを生成する活性を有する蛋白質、
[7]配列番号 1〜8のいずれかで表されるアミノ酸配列において、 1個以上のアミノ酸 が欠失、置換または付加したアミノ酸配列力 なり、かつジペプチドを生成する活性 を有する蛋白質、
[8]配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上 、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の 相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白 質、
などをあげることができる。
[0038] 配列番号 18で表されるアミノ酸配列は、上記 (a)の特徴を有する配列である。
よって、配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90% 以上、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以 上の相同性を有するアミノ酸配列を含み、かつジペプチド合成活性を有する蛋白質 を生産する微生物もまたジペプチドを生成する活性を有する蛋白質である。
[0039] 配列番号 18で表されるアミノ酸配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上、 より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相 同性を有するアミノ酸配列を含む蛋白質が、ジペプチドを生成する活性を有する蛋 白質であるためには、該蛋白質のアミノ酸配列と配列番号 1〜7のいずれかで表され るアミノ酸配列との相同性は、少なくとも 65%以上、好ましくは 80%以上、より好まし くは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に好ましくは 98%以上、最も好ましく は 99%以上の相同性を有して 、ることが望まし 、。
[0040] 上記において、 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列から なり、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白質は、上記 (a)と同様、モレキユラ 一'クロー-ング第 3版等に記載の方法で取得することができる。
欠失、置換または付加されるアミノ酸の数は、上記 (a)と同様である。
配列番号 1〜8で表されるアミノ酸配列からなる蛋白質のいずれかにおいて 1個以 上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたとは、上記 (a)と同意である。
欠失、置換または付カ卩は同時に生じてもよぐ置換または付加されるアミノ酸は上記 (a)と同様である。
[0041] また、上記した 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加が導入される位置は、該 変異が導入されたアミノ酸配列を有する蛋白質がジペプチドを生成する活性を有す る限り、特に限定されず、上記 (a)と同様の位置をあげることができる。
また、上記した 1個以上のアミノ酸が欠失、置換または付加されたアミノ酸配列から なる蛋白質であり、かつジペプチドを生成する活性を有する蛋白質としては、上記 (a )と同様の蛋白質をあげることができる。
[0042] 上記にお 、て、アミノ酸配列や塩基配列の相同性は、 BLASTや FASTAを用いて決 定することができる。
(2)本発明のジペプチドの結晶の製造に用いられる微生物
(a)本発明の L-アミノ酸、グリシンおよび |8—ァラニン力も選ばれる 1種以上のァミノ 酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微生物と しては、上記(1)の(a)の蛋白質を生産する能力を有する微生物であれば特に限定 されな!/、が、例えば上記(1)の(a)の [ 1]〜 [4]の 、ずれかに記載の蛋白質を生産 する能力を有する微生物をあげることができる。
[0043] L-アミノ酸、グリシンおよび 13ーァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸としては、 好ましくは L- Alaゝ L- Ginゝ L- Gluゝ L- Val、 L- Leuゝ L- lieゝ L- Pro、 L- Pheゝ L- Trpゝ L- Me t、 L— Ser、 L— Thr、 L— Cys、 L— Asn、 L— Tyr、 L— Lys、 L— Arg、 L— His、 L— Asp、 L— a— AB、 L- Azaserine、 L— theanine、 4— L— HYP、 3— L— HYP、 L— Orn、 L— Cit、 L— 6— diazo— 5— oxo— L- norleucine、 Glyおよび j8 -Alaから選ばれる 1種以上のアミノ酸、より好ましくは L- A1 a、 L-Gln, L- Glu、 L- Val、 L- Leuゝ L- Ile、 L- Pro、 L- Pheゝ L- Trpゝ L- Met、 L- Serゝ L-T hr、 L-Cys, L- Asn、 L- Tyr、 L- Lys、 L- Arg、 L- His、 L- Asp、 L- a ~AB、 4- L- HYP、 3- L- HYP、 L- Orn、 L- Cit、 Glyおよび j8 -Alaから選ばれる 2種のアミノ酸、さらに好まし くは L- Alaおよび L- Ginをあげることができる。
[0044] 上記( 1)の(a)の [ 1 ]〜 [4]の 、ずれかの蛋白質を生産する能力を有する微生物と
しては、例えば WO2004/058960号に記載されて ヽるバシリシン合成酵素遺伝子を有 するバチルス (MU )属に属する微生物、好ましくはバチルス ·サチルス (MU S ubtilis)、バチノレス ·アミロリケファシエンス (Bacillus amvloliauefaciens)、バチノレス ·コ グランス (Bacillus coagulans)、 ノ チノレス ·リケニフォルミス (Bacillus licheniformis)、 ノ チルス'メガテリゥム (Bacillus megaterium)、バチノレス ·プミノレス (Bacillus pumilus)、よ り好ましくはバチルス ·サチリス (Bacillus subtilis) 168株(ATCC 23857)、バチルス · サチリス ATCC15245、バチルス'サチリス ATCC6633、バチルス'サチリス IAM1213 、バチルス'サチリス IAM1107、バチルス'サチリス IAM1214、バチルス'サチリス AT CC9466、バチルス'サチリス IAM1033、バチルス'サチリス ATCC21555、バチルス' アミロリケファシエンス (Bacillus amvloliauefaciens) IFO3022および上記(1)の [1]〜 [ 4]の 、ずれかの蛋白質をコードする DNAで形質転換された微生物をあげることがで きる。
[0045] 上記( 1)の [ 1 ]〜 [4]の蛋白質をコードする DNAとしては、
[9]配列番号 9〜 17のいずれかで表される塩基配列を有する DNA、
[10]配列番号 9〜17のいずれかで表される塩基配列と相補的な塩基配列を有する DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、かつジペプチドを生成する活性 を有する蛋白質をコードする DNA、および
[11]配列番号 19で表される塩基配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上、 より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相 同性を有する塩基配列を含み、かつ、ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を コードする DNA、
をあげることができる。
[0046] ここで!/、う「ノ、イブリダィズする」とは、特定の塩基配列を有する DNAまたは該 DNA の一部に DNAがハイブリダィズする工程である。したがって、該特定の塩基配列を 有する DNAまたは該 DNAの一部の塩基配列は、ノーザンまたはサザンブロット解 祈のプローブとして有用である力、または PCR解析のオリゴヌクレオチドプライマーと して使用できる長さの DNAであってもよい。プローブとして用いる DNAとしては、少 なくとも 100塩基以上、好ましくは 200塩基以上、より好ましくは 500塩基以上の DN
Aをあげることができるが、少なくとも 10塩基以上、好ましくは 15塩基以上の DNAで あってもよい。
[0047] DNAのハイブリダィゼーシヨン実験の方法はよく知られており、例えば当業者であ れば本願明細書に従い、ハイブリダィゼーシヨンの条件を決定することができる。該 ハイブリダィゼーシヨンの条件は、モレキュラー 'クローユング第 2版、第 3版(2001年 )、 Methods for General ana Molecular Bacteriolgy, ASM Press (1994)、 Immunology methods manual, Academic press(Molecular)に記載の他、多数の他の標準的な教科 書に従っておこなうことができる。
[0048] 上記のストリンジェントな条件とは、例えば DNAを固定化したフィルターとプローブ DNAとを 50%ホルムアミド、 5 X SSC (750mMの塩化ナトリウム、 75mMのクェン酸ナト リウム)、 50mMのリン酸ナトリウム(pH7.6)、 5 Xデンハルト溶液、 10%の硫酸デキスト ラン、および g/1の変性させたサケ精子 DNAを含む溶液中で 42°Cでー晚、イン キュペートした後、例えば約 65°Cの 0.2 X SSC溶液中で該フィルターを洗浄する条件 をあげることができるが、より低いストリンジェント条件を用いることもできる。ストリンジ ェンな条件の変更は、ホルムアミドの濃度調整 (ホルムアミドの濃度を下げるほど低ス トリンジェントになる)、塩濃度および温度条件の変更により可能である。低ストリンジ ェント条件としては、例ぇば6 X SSCE (20 X SSCEは、 3mol/lの塩化ナトリウム、 0.2mol/ 1のリン酸二水素ナトリウム、 0.02mol/lの EDTA、 pH7.4)、 0.5%の SDS、 30%のホルム アミド、 100 g/1の変性させたサケ精子 DNAを含む溶液中で、 37°Cでー晚インキュ ペートした後、 50°Cの 1 X SSC、 0.1%SDS溶液を用いて洗浄する条件をあげることが できる。また、さらに低いストリンジェントな条件としては、上記した低ストリンジェント条 件にぉ 、て、高塩濃度 (例えば 5 X SSC)の溶液を用いてハイブリダィゼーシヨンを行 つた後、洗浄する条件をあげることができる。
[0049] 上記した様々な条件は、ノ、イブリダィゼーシヨン実験のバックグラウンドを抑えるた めに用いるブロッキング試薬を添加、または変更することにより設定することもできる。 上記したブロッキング試薬の添カ卩は、条件を適合させるために、ハイブリダィゼーショ ン条件の変更を伴ってもょ 、。
上記したストリンジェントな条件下でノヽイブリダィズ可能な DNAとしては、例えば上
記した BLASTおよび FASTA等のプログラムを用いて、上記パラメータに基づ ヽて計 算したときに、上記したいずれかの DNAの塩基配列と少なくとも 80%以上、好ましく は 90%以上、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 9 9%以上の相同性を有する DNAをあげることができる。
[0050] 塩基配列の相同性は、上記した BLASTまたは FASTA等のプログラムを用いて決定 することができる。
上記した DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダィズする DNA力 ジペプチド を生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAであることは、該 DNAを発現する 組換え体 DNAを作製し、該組換え体 DNAを宿主細胞に導入して得られる微生物を 酵素源に用い、該酵素源、並びに L-アミノ酸、グリシンおよび |8—ァラニンから選ば れる 1種以上のアミノ酸を水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドが 生成、蓄積するか否かを HPLC等により分析する方法によって確認することができる
(b)本発明の製造法で用いられる L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上の アミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力と、 L-ァミノ 酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力とを有する微生物 としては、該能力を有する微生物であれば特に限定されないが、例えば上記(1)の( b)の [5]〜 [8]の 、ずれかに記載の蛋白質を生産する能力を有する微生物であり、 かつ L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力を有 する微生物をあげることがでさる。
[0051] L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸としては、好ましくは L-Ala ゝ L-Gln, L-Glu, L- Val、 L- Leuゝ L- Ile、 L- Pro、 L- Pheゝ L- Trpゝ L- Metゝ L- Serゝ L-Th r、 L-Cys, L- Asn、 L- Tyr、 L- Lys、 L- Arg、 L- His、 L- Asp、 L- a - AB、 4- L- HYP、 3-L -HYP, L-Orn、 L-Citおよび Glyから選ばれる 1種以上のアミノ酸、より好ましくは L-A1 a、 L-Gln, L- Glu、 L- Val、 L- Leuゝ L- Ile、 L- Pro、 L- Pheゝ L- Trpゝ L- Met、 L- Serゝ L-T hr、 L— Cys、 L— Asn、 L— Tyr、 L— Lys、 L— Arg、 L— His、 L— Asp、 L— α—ABおよび Glyから 選ばれる 2種のアミノ酸、さらに好ましくは L-Alaおよび L-Glnをあげることができる。
[0052] L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成す
る活性を有する蛋白質を生産する能力、および L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれ る 1種以上のアミノ酸を生産する能力を有する微生物としては、上記(1)の(b)の蛋 白質を生産する能力、および L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のァミノ 酸を生産する能力を有する微生物をあげることができる。該微生物としては、上記(1 )の(b)の [5]〜 [8]の蛋白質をコードする DNAで形質転換された微生物であり、か つ L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸を生成、蓄積する能力が 強化された微生物をあげることができる。
[0053] (1)の(b)の [5]〜 [8]の蛋白質をコードする DNAとしては、 [12]配列番号9〜17 の!、ずれかで表される塩基配列を有する DNA、
[13]配列番号 9〜17のいずれかで表される塩基配列と相補的な塩基配列を有する DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、かつジペプチドを生成する活性 を有する蛋白質をコードする DNA、および
[14]配列番号 19で表される塩基配列と少なくとも 80%以上、好ましくは 90%以上、 より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相 同性を有する塩基配列を含み、かつ、ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を コードする DNA、
をあげることができる。
[0054] 上記の「ノ、イブリダィズする」とは、上記(a)と同義である。
上記した DNAとストリンジェントな条件下でハイブリダィズする DNA力 L-アミノ酸 およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有 する蛋白質をコードする DNAであることは、該 DNAを発現する組換え体 DNAを作 製し、該組換え体 DNAを宿主細胞に導入して得られる微生物を酵素源に用い、該 酵素源、 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を水性媒体中に 存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドが生成、蓄積する力否かを HPLC等により 分析する方法によって確認することができる。
(c)本発明の製造法で用いられる L-アミノ酸、グリシンおよび /3 -ァラニン力 選ばれ る 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する微生 物、並びに L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力
と、 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生産 する能力とを有する微生物は、上記 (a)または (b)の微生物であるとともに、 1) 1種以 上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込み活性を有する蛋白質 (以下、 ペプチド取込み蛋白質と略す)の活性が低下または喪失して 、る微生物、または 2) 3 種以上のぺプチダーゼの活性が低下または喪失して 、る微生物であってもよ!/、。
[0055] 1種以上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取込み蛋白質の活性が低下ま たは喪失している微生物としては、該微生物が正常に生育できる限りにおいて、任意 の 1種以上のぺプチダーゼおよび任意の 1種以上のペプチド取込み蛋白質の活性 が低下または喪失している微生物をあげることができ、好ましくは 1種以上 9種以下、 より好ましくは 1種以上 7種以下、さらに好ましくは 1種以上 4種以下のぺプチダーゼ の活性が低下または喪失しており、かつ好ましくは 1種以上 5種以下、より好ましくは 1 種以上 3種以下、さらに好ましくは 1種以上 2種以下、特に好ましくは 1種のペプチド 取込み蛋白質の活性が低下または喪失している微生物をあげることができる。
[0056] 該微生物としては、より具体的には、該微生物のゲノム DNA上に存在するぺプチ ダーゼをコードする遺伝子(以下、ぺプチダーゼ遺伝子と略す)およびペプチド取込 み蛋白質をコードする遺伝子(以下、ペプチド取込み蛋白質遺伝子)のうち、 1種以 上のぺプチダーゼ遺伝子の塩基配列および 1種以上のペプチド取込み蛋白質遺伝 子の塩基配列において、該塩基配列の全部または一部が欠失しているため、または 該塩基配列中に塩基の置換または付加があるために該ぺプチダーゼおよび該ぺプ チド取込み蛋白質の活性が低下または喪失している微生物をあげることができる。
[0057] ぺプチダーゼの活性が低下しているとは、上記した塩基の欠失、置換または付カロ がないぺプチダーゼに比べ、ペプチド分解活性が低くなつていればよぐ好ましくは 上記した塩基の欠失、置換または付加がない、野生型の遺伝子にコードされている ようなぺプチダーゼと比べたとき、ぺプチダーゼ活性が少なくとも 20%以上、より好ま しくは 50%以上、さらに好ましくは 80%以上、特に好ましくは 90%以上、低下してい ることを意味する。
[0058] 微生物のペプチド分解活性は、基質となるペプチドと微生物菌体とを水性媒体中 に共存せしめ、ペプチド分解反応を行った後、残存しているペプチド量を公知の方
法、例えば HPLCなどを用いた分析法によって定量することにより測定することがで きる。
上記べプチダーゼとしては、ペプチド分解活性を有する蛋白質であればいずれで もよぐ好ましくはジペプチド分解活性が高い蛋白質、より好ましくはジぺプチダーゼ をあげることができる。
[0059] より具体的なぺプチダーゼとしては、例えばェシエリヒア'コリに存在する、配列番号 20で表されるアミノ酸配列を有する PepA、配列番号 21で表されるアミノ酸配列を有 する PepB、配列番号 22で表されるアミノ酸配列を有する PepD、配列番号 23で表さ れるアミノ酸配列を有する PepN、 PepP [GenBank accession no. (以下、 GenBankと略 す) AAC75946]、 PepQ (GenBank AAC76850)、 PepE (GenBank AAC76991)、 PepT (GenBank AAC74211)、 Dcp (GenBank AAC74611)および ladA (GenBank AAC7728 4)など、バチルス'サチリスに存在する AmpS (GenBank AFO 12285)、 PepT (GenBank X99339)、 YbaC (GenBank Z99104)、 YcdD (GenBank Z99105)、 YjbG (GenBank Z99 110)、 YkvY (GenBank Z99111)、 YqjE (GenBank Z99116)、 YwaD (GenBank Z99123) など、コリネバタテリゥム 'グルタミカムに存在する BAB97732、 BAB97858, BAB98080 、 BAB98880、 BAB98892、 BAB99013、 BAB99598および BAB99819 (いずれも日本 D NAデータバンクの登録番号)で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質など、サッカロ マイセス.セレピシェに存在する OCT1 (GenBank NC_001143)、 SPC2 (GenBank NC_ 003143)、 SPY 1 aaccharomvces genome database (http://www.yeastgenome.org/) a ccession no. L0002875]および YIM1 (GenBank NC_001145)などをあげることができ、 ジぺプチダーゼとしては、配列番号 20〜23で表されるアミノ酸配列を有する PepA、 P epB、 PepDおよび PepN、並びに PepQ、 PepE, ladAをあげることができる。また、配列 番号 20〜23のいずれかのアミノ酸配列と 80%以上、好ましくは 90%以上、より好ま しくは 95%以上、さらに好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相同性を 有し、かつべプチダーゼ活性を有する蛋白質もジペプチド分解活性が高い蛋白質と してあげることがでさる。
[0060] アミノ酸配列の相同性は、上記した BLASTまたは FASTA等のプログラムを用いて決 定することができる。
また、ペプチド取込み蛋白質の活性が低下しているとは、上記した塩基の欠損、置 換または挿入がない DNAにコードされるペプチド取込み蛋白質に比べ、ペプチド取 り込み活性が低くなつていればよぐ好ましくは上記した塩基の欠失、置換または付 加がない、野生型の遺伝子にコードされているようなペプチド取込み蛋白質と比べた とき、ペプチド取込み活性が少なくとも 20%以上、より好ましくは 50%以上、さらに好 ましくは 80%以上、特に好ましくは 90%以上、低下していることを意味する。
[0061] 微生物のペプチド取り込み活性は、基質となるペプチドと微生物菌体とを水性媒体 中に共存せしめ、ペプチド取り込み反応を行った後、水性媒体中に残存しているべ プチド量を公知の方法、例えば HPLCなどを用いた分析法によって定量することによ り測定することができる。
上記ペプチド取り込み蛋白質としては、染色体 DNA上でオペロンを形成する遺伝 子にコードされている蛋白質であり、細胞膜上で複合体を形成してジペプチド取り込 み活性を発現する蛋白質、および単独の蛋白質としてペプチド取り込み活性を有す る蛋白質など、微生物のペプチド取り込みに関与している蛋白質であればいずれで もよぐ好ましくはペプチド取り込み活性が高い蛋白質をあげることができる。
[0062] より具体的なペプチド取り込み蛋白質としては、例えばェシエリヒア'コリに存在する 配列番号 24で表されるアミノ酸配列を有する DppA、配列番号 25で表されるアミノ酸 配列を有する DppB、配列番号 26で表されるアミノ酸配列を有する DppC、配列番号 2 7で表されるアミノ酸配列を有する DppD、配列番号 28で表されるアミノ酸配列を有す る DppF、 OppA(GenBank AAC76569)、 OppB (GenBank AAC76568)、 OppC (GenBa nk AAC76567)、 OppD (GenBank AAC76566)、 OppF (GenBank AAC76565)、 YddO (GenBank AAC74556)、 YddP (GenBank AAC74557)、 YddQ (GenBank AAC74558) 、 YddR (GenBank AAC74559)、 YddS (GenBank AAC74560)、 YbiK (GenBank AAC7 3915)、 MppA (GenBank AAC74411)、 SapA (GenBank AAC74376)、 SapB (GenBank AAC74375)、 SapC (GenBank AAC74374)、 SapD (GenBank AAC74373)、および Sap F (GenBank AAC74372)など、バチルス'サチリスに存在する DppA (GenBank CAA40 002)、 DppB (GenBank CAA40003)、 DppC (GenBank CAA40004)、 DppD (GenBank CAA40005)、 DppE (GenBank CAA40006)、 OppA (GenBank CAA39787)、 OppB (G
enBank CAA39788)、 OppC (GenBank CAA39789)、 OppD (GenBank CAA39790)、 OppF (GenBank CAA39791)、 AppA (GenBank CAA62358)、 AppB (GenBank CAA6 2359)、 AppC (GenBank CAA62360)、 AppD (GenBank CAA62356)、 AppF (GenBank CAA62357) , YclF (GenBank CAB12175)および YklD (GenBank CAB13157)など、 コリネバタテリゥム 'グルタミカムに存在する BAB99048、 BAB99383、 BAB99384、 BAB 99385、 BAB99713、 BAB99714, BAB99715、 BAB99830、 BAB99831、 BAB99832 (い ずれも日本 DNAデータバンクの登録番号)で表されるアミノ酸配列を有する蛋白質 など、サッカロマイセス 'セレピシェに存在する OPT1 (GenBank NP_012323)、 OPT2 ( GenBank NP_015520)および PTR2 (GenBank CAA82172)などをあげることができ、ま た、ペプチド取り込み活性が高い蛋白質としては、配列番号 24〜28で表されるァミノ 酸配列を有する DppA、 DppB、 DppC、 DppD、 DppFおよびそれらいずれかのアミノ酸 配列と 80%以上、好ましくは 90%以上、より好ましくは 95%以上、さらに好ましくは 9 8%以上、特に好ましくは 99%以上の相同性を有する蛋白質もペプチド取り込み活 性が高いペプチド取り込み蛋白質としてあげることができる。
[0063] アミノ酸配列の相同性は、上記した BLASTまたは FASTA等のプログラムを用いて決 定することができる。
3種以上のぺプチダーゼの活性が低下または喪失して 、る微生物としては、該微 生物が正常に生育できる限りにおいて、任意の 3種以上のぺプチダーゼの活性が低 下または喪失している微生物をあげることができ、好ましくは 3種以上 9種以下、より 好ましくは 3種以上 6種以下、さらに好ましくは 3種または 4種のぺプチダーゼの活性 が低下または喪失している微生物をあげることができる。
[0064] 具体的なぺプチダーゼとしては、上記したェシエリヒア'コリ、バチルス ·サチリス、コ リネバタテリゥム .グルタミカムおよびサッカロマイセス ·セレピシェに存在するぺプチ ダーゼおよびジぺプチダーゼをあげることができる。また、配列番号 20〜23のいず れかのアミノ酸配列と 80%以上、好ましくは 90%以上、より好ましくは 95%以上、さら に好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上の相同性を有するアミノ酸配列か らなり、かつべプチダーゼ活性を有する蛋白質もジペプチド分解活性が高い蛋白質 としてあげることができる。
[0065] アミノ酸配列の相同性は、上記した BLASTや FASTA等のプログラムを用いて決定 することができる。
(3)本発明の製造法に用いられる微生物の製造法
(a) L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力もジぺ プチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微生物の製造法
WO2004/058960号に記載されているバシリシン合成酵素遺伝子を有するバチルス 'サチルス、バチルス 'アミロリケファシエンス、バチルス'コグランス、バチルス'リケニ フオルミス、バチルス 'メガテリゥム、バチルス'プミルス、具体的にはバチルス 'サチリ ス ATCC 23857、バチルス'サチリス ATCC15245、バチルス'サチリス ATCC6633、バ チルス'サチリス IAM1213、バチルス'サチリス IAM1107、バチルス'サチリス IAM121 4、バチルス'サチリス ATCC9466、バチルス'サチリス IAM1033、バチルス'サチリス ATCC21555,バチルス 'アミロリケファシエンス IFO3022は、 L-アミノ酸、グリシンおよ び /3 -ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有す る蛋白質を生産する能力を有しているので、本発明の製造法に用いることができる。
[0066] また、 L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸からジ ペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微生物は、該蛋白 質をコードする DNAで宿主微生物を形質転換することにより取得することもできる。
[1]L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力もジぺ プチドを生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAの調製法
L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジぺプ チドを生成する活性を有する DNAは、 WO2004/058960号記載の方法で調製するこ とができ、例えば配列番号 9〜17で表される塩基配列に基づき設計することができる プローブを用いた、微生物、好ましくはバチルス属に属する微生物の染色体 DNAラ イブラリーに対するサザンノ、イブリダィゼーシヨン、または配列番号 9〜 17で表される 塩基配列に基づき設計することができるプライマー DNAを用いた、微生物、好ましく はバチルス属に属する微生物の染色体 DNAを铸型とした PCR[PCR Protocols, Aca demic Press (1990)]、および各種の遺伝子配列データベースに対して配列番号 1〜 8の!、ずれかで表されるアミノ酸配列をコードする DNAの塩基配列と 75%以上、好
ましくは 85%以上、より好ましくは 90%以上、さらに好ましくは 95%以上、特に好まし くは 98%以上、最も好ましくは 99%以上の相同性を有する配列を検索し、該検索に よって得られた塩基配列に基づき、該塩基配列を有する生物の染色体 DNA、 cDN Aライブラリ一等力 上記した方法によりジペプチドを生成する活性を有する蛋白質 をコードする DNAを取得することもできる。
[0067] 取得した DNAをそのまま、あるいは適当な制限酵素などで切断し、常法によりべク ターに組み込み、得られた組換え体 DNAを宿主細胞に導入した後、通常用いられ る塩基配列解析方法、例えばジデォキシ法 [Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 74, 5463 ( 1977)]あるいは 373Α· DNAシークェンサ一(パーキン ·エルマ一社製)等の塩基配列 分析装置を用いて分析することにより、該 DNAの塩基配列を決定することができる。
[0068] 塩基配列を決定した結果、取得された DNAが部分長であった場合は、該部分長 D NAをプローブに用いた、染色体 DNAライブラリーに対するサザンハイブリダィゼー シヨン法等により、全長 DNAを取得することができる。
更に、決定された DNAの塩基配列に基づいて、パーセプティブ'バイオシステムズ 社製 8905型 DNA合成装置等を用いて化学合成することにより目的とする DNAを取 得することちでさる。
[0069] 上記のようにして取得される DNAとして、例えば、配列番号 9〜 17で表される塩基 配列を有する DNAをあげることができる。
上記した DNAを組み込むベクターとしては、 pBluescriptll KS (+) (ストラタジーン社 製)、 pDIRECT[Nucleic Acids Res., 18, 6069 (1990)]、 pCR- Script Amp SK(+) (ストラ タジーン社製)、 pT7Blue (ノバジェン社製)、 pCR II (インビトロジェン社製)および pCR -TRAP (ジーンノヽンター社製)などをあげることができる。
[0070] 上記宿主細胞としては、ェシエリヒア属に属する微生物などをあげることができる。
ェシエリヒア属に属する微生物としては、例えば、ェシエリヒア'コリ XL1-Blue、ェシェ リヒア.コリ XL2— Blueゝェシエリヒア'コリ DH1、ェシエリヒア'コリ MC1000、ェシエリヒア 'コリ ATCC 12435、ェシエリヒア'コリ W1485、ェシエリヒア'コリ JM109、ェシエリヒア' コリ HB101、ェシエリヒア'コリ No.49、ェシエリヒア'コリ W3110、ェシエリヒア'コリ NY4 9、ェシエリヒア'コリ MP347、ェシエリヒア'コリ NM522、ェシエリヒア'コリ ME8415等を
あげることができる。
[0071] 組換え体 DNAの導入方法としては、上記宿主細胞へ DNAを導入する方法であれ ばいずれも用いることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法 [Proc. Natl. Ac ad. Sci., USA, 69, 2110 (1972)]、プロトプラスト法(特開昭 63- 248394)、エレクトロボレ ーシヨン法 [Nucleic Acids Res., 16, 6127 (1988)]等をあげることができる。
[2] L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力らジぺ プチドを生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAで形質転換された微生物 の製造法
上記 [1]の方法により取得した DNAをもとにして、必要に応じて、ジペプチド合成 活性を有する蛋白質をコードする部分を含む適当な長さの DNA断片を調製する。ま た、該蛋白質をコードする部分の塩基配列を、宿主の発現に最適なコドンとなるよう に、塩基を置換することにより、該蛋白質の生産率を向上させることができる。
[0072] 該 DNA断片を適当な発現ベクターのプロモーターの下流に挿入することにより、 組換え体 DNAを作製する。
該組換え体 DNAを、該発現べクタ一に適合した宿主細胞に導入することにより、ジ ペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する形質転換体を得ることができる。 宿主細胞としては、細菌および酵母等、目的とする遺伝子を発現できる微生物であ れば 、ずれも用いることができる。
[0073] 発現ベクターとしては、上記宿主細胞において自立複製可能ないしは染色体中へ の組込が可能で、ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAを転 写できる位置にプロモーターを含有して 、るものが用いられる。
細菌等の原核生物を宿主細胞として用いる場合は、ジペプチドを生成する活性を 有する蛋白質をコードする DNAを有する組換え体 DNAは、原核生物中で自立複製 可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結合配列、ジペプチド合成活性を有 する蛋白質をコードする DNA、転写終結配列より構成された組換え体 DNAであるこ とが好ま ヽ。プロモーターを制御する遺伝子が含まれて!/ヽてもよ!/、。
[0074] 発現ベクターとしては、 pBTrp2、 pBTacl、 pBTac2 (いずれもベーリンガーマンハイ ム社製)、 pHelixl (ロシュ'ダイァグノステイタス社製)、 pKK233-2 (アマシャム'ファノレ
マシア'バイオテク社製)、 pSE280 (インビトロジェン社製)、 pGEMEX-Ι (プロメガ社製 )、 pQE-8 (キアゲン社製)、 pET-3 (ノバジェン社製)、 pKYPIO (特開昭 58- 110600)、 p KYP200[Agric. Biol. Chem., 48, 669 (1984)]、 pLSAl[Agric. Biol. Chem., 53, 277 (1 989)]、 pGELl[Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 82, 4306 (1985)]、 pBluescriptll SK(+)、 p Bluescript II KS (-) (ストラタジーン社製)、 pTrS30 [ェシエリヒア'コリ JM109/pTrS30(F ERM BP- 5407)より調製]、 pTrS32 [ェシエリヒア'コリ JM109/pTrS32(FERM BP- 5408) より調製]、 pPAC31 (W098/12343), pUC19 [Gene, 33, 103 (1985)]、 pSTV28(宝酒造 社製)、 pUC118 (宝酒造社製)、 pPAl (特開昭 63-233798)等を例示することができる
[0075] プロモーターとしては、エシ リヒア 'コリ等の宿主細胞中で機能するものであれば V、かなるものでもよ!/ヽ。例えば、 1mプロモーター(P )、 プロモーター(P ;)、 Pプ
trp iac L 口モーター、 pプロモーター、 p プロモーター等の、ェシエリヒア.コリゃファージ等に
R SE
由来するプロモーター、 SPOlプロモーター、 SP02プロモーター、 penPプロモータ 一等をあげることができる。また P を 2つ直列させたプロモーター、 ^プロモーター、
trp
lacT7プロモーター、 let Iプロモーターのように人為的に設計改変されたプロモーター 等ち用いることがでさる。
[0076] プロモーターとしては、バチルス属細菌中で発現させるための xylAプロモーター [A ppl. Microbiol. BiotechnoL, 35, 594-599 (1991)]やコリネバタテリゥム属細菌中で発 現させるための P54- 6プロモーター [Appl. Microbiol. BiotechnoL, 53, 674-679 (2000
)]なども用 、ることができる。
リボソーム結合配列であるシャイン一ダルガノ(Shine-Dalgarno)配列と開始コドンと の間を適当な距離 (例えば 6〜18核酸)に調節したプラスミドを用いることが好ましい。
[0077] ジペプチド合成活性を有する蛋白質をコードする DNAを発現ベクターに結合させ た組換え体 DNAにおいては、転写終結配列は必ずしも必要ではないが、構造遺伝 子の直下に転写終結配列を配置することが好ましい。
このような組換え体 DNAとしては、 WO2004/058960号に記載されて!、る pPE43をあ げることができる。
[0078] 宿主細胞として用いる原核生物としては、ェシエリヒア属、バチルス属、またはコリネ
バタテリゥム属などに属する微生物、例えば、ェシエリヒア'コリ XL1-Blue、ェシエリヒ ァ'コリ XL2— Blueゝェシエリヒア'コリ DH1、ェシエリヒア'コリ DH5 α、ェシエリヒア'コリ M C1000、ェシエリヒア'コリ KY3276、ェシエリヒア'コリ W1485、ェシエリヒア'コリ JM101、 ェシエリヒア'コリ JM109、ェシエリヒア'コリ HB101、ェシエリヒア'コリ No.49、ェシエリヒ ァ 'コリ W3110、ェシエリヒア'コリ NY49、ェシエリヒア'コリ MP347、ェシエリヒア'コリ N M522、バチルス'サチリス ATCC33712、バチルス 'メガテリゥム、バチルス 'エスピー F ERM BP- 6030、バチルス 'アミロリケファシエンス、バチルス 'コアギュランス、バチノレス 'リケニフォルミス、バチルス'プミルス、コリネバタテリゥム 'グルタミカム ATCC13032 、コリネバクテリウム'ダルタミカム ATCC14297等をあげることができる。
[0079] 組換え体 DNAの導入方法としては、上記宿主細胞へ DNAを導入する方法であれ ばいずれも用いることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法 [Proc. Natl. Ac ad. Sci., USA, 69, 2110 (1972)]、プロトプラスト法(特開昭 63- 248394)、エレクトロボレ ーシヨン法 [Nucleic Acids Res., 16, 6127 (1988)]等をあげることができる。
サッカロマイセス属に属する菌株を宿主細胞として用いる場合には、発現ベクター として、例えば、 YEpl3 (ATCC37115)、 YEp24 (ATCC37051)、 YCp50 (ATCC37419) 、 pHS19、 pHS15等を用いることができる。
[0080] プロモーターとしては、サッカロマイセス属に属する菌株中で機能するものであれば いずれのものを用いてもよぐ例えば、 PH05プロモーター、 PGKプロモーター、 GAP プロモーター、 ADHプロモーター、 gal 1プロモーター、 gal 10プロモーター、ヒートショ ックポリペプチドプロモーター、 MF a lプロモーター、 CUP 1プロモーター等のプロモ 一ターをあげることができる。
[0081] 宿主細胞としては、サッカロマイセス属等に属する菌株をあげることができ、具体的 には、サッカロマイセス 'セレピシェ等をあげることができる。
組換え体 DNAの導入方法としては、酵母に DNAを導入する方法であれば 、ずれ も用いることができ、例えば、エレクト口ポレーシヨン法 [Methods EnzymoL, 194, 182 ( 1990)]、スフエロプラスト法 [Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 81, 4889 (1984)]、酢酸リチ ゥム法 [J. BacterioL, 153, 163 (1983)]等をあげることができる。
[3] L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力らジぺ
プチドを生成する活性を有する蛋白質の製造法
L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジぺプ チドを生成する活性を有する蛋白質は、上記の [1]の方法で調製することができる該 蛋白質をコードする DNAで宿主細胞を形質転換して取得することができる形質転換 体を培地に培養し、培養物から該蛋白質を分離、精製することにより製造することが できる。
宿主細胞としては、細菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞等、植物細胞等、該蛋白質を コードする遺伝子を発現できるものであれば 、ずれも用いることができ、好ましくは細 菌、より好ましくは原核生物、さらに好ましくはェシエリヒア属に属する原核生物をあげ ることがでさる。
上記形質転換体を培地に培養する方法、および培養物から該蛋白質を分離、精製 する方法としては、公知の方法、例えば WO2004/058960号に記載の方法をあげるこ とがでさる。
(b) L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力と、 L- アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活 性を有する蛋白質を生産する能力とを有する微生物の製造法
本発明の製造法で用いられる L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミ ノ酸を生産する能力と、 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸か らジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力とを有する微生物は、 微生物が元来 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する 能力を有している場合は、該微生物を L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以 上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAで形 質転換する方法で取得することもできるが、例えば (i) L-アミノ酸およびグリシンから 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産す る能力を有する微生物の、 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸 を生産する能力を、公知の方法により人為的に強化する方法、
(ii) L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力が強 化されて!/、る微生物株を、 L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸
からジペプチドを生成する活性を有する蛋白質をコードする DNAで形質転換する方 法、などにより取得することができる。
[0083] L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成す る活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微生物は、上記 (a)の L-アミノ酸、グ リシンおよび /3 -ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する 活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微生物の製造法と同様の方法で製造 することができる。
[0084] L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力を有する 微生物、並びに該アミノ酸を生産する能力が公知の方法により強化された微生物は 、該アミノ酸を生成、蓄積するように、公知の方法により人為的に改変された微生物 であってもよぐ該公知の方法としては、
[1]L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸の生合成を制御する機 構の少なくとも 1つを緩和または解除する方法、
[2]該アミノ酸の生合成に関与する酵素の少なくとも 1つを発現強化する方法、
[3]該アミノ酸の生合成に関与する酵素遺伝子の少なくとも 1つのコピー数を増加さ せる方法、
[4]該アミノ酸の生合成経路カも該アミノ酸以外の代謝産物へ分岐する代謝経路の 少なくとも 1つを弱化または遮断する方法、および
[5]野生型株に比べ、該アミノ酸のアナログに対する耐性度が高い細胞株を選択す る方法、
などをあげることができ、上記公知の方法は単独または組み合わせて用いることがで きる。
[0085] 上記 [1]の具体的な方法は、 Agric. Biol. Chem., 43, 105-111(1979)、 J. BacterioL,
110, 761- 763(1972)および Appl. Microbiol. BiotechnoL, 39, 318- 323(1993)などに 記載されている。上記 [2]の具体的な方法は、 Agric. Biol. Chem., 43, 105-111(1979 )および J. BacterioL, 110, 761-763(1972)などに記載されている。上記 [3]の具体的 な方法は、 Appl. Microbiol. BiotechnoL, 39, 318- 323(1993)および Agric. Biol. Chem ., 39, 371-377(1987)などに記載されている。上記 [4]の具体的な方法は、 Appl. Envi
ron. MicribioL, 38, 181- 190(1979)および Agric. Biol. Chem., 42, 1773- 1778(1978)な どに記載されている。上記 [5]の具体的な方法は、 Agric. Biol. Chem., 36, 1675-168 4(1972)、 Agric. Biol. Chem., 41, 109—116(1977)、 Agric. Biol. Chem., 37, 2013-2023 (1973)および Agric. Biol. Chem., 51, 2089- 2094(1987)などに記載されている。上記 文献等を参考に各種アミノ酸を生成、蓄積する能力を有する微生物を調製すること ができる。
[0086] さらに上記 [1]〜 [5]の 、ずれ力または組み合わせた方法によるアミノ酸を生成、 蓄積する能力を有する微生物の調製方法については、 Biotechnology 2nd ed., Vol.6 , Products of Primary Metabolism (VCH Verlags ges ells chaft mbH, Weinheim, 1996) section 14a, 14bや Advances in Biochemical Engineering/ Biotechnology 79, 1-35 (2003)、アミノ酸発酵、学会出版センター、相田 浩ら(1986)に多くの例が記載されて おり、また上記以外にも具体的なアミノ酸を生成、蓄積する能力を有する微生物の調 製方法は、特開 2003- 164297、 Agric. Biol. Chem., 39, 153-160 (1975)、 Agric. Biol. Chem., 39, 1149-1153(1975)、特開昭 58- 13599、 J. Gen. Appl. Microbiol, 4, 272-2 83(1958)、特開昭 63- 94985、 Agric. Biol. Chem., 37, 2013-2023(1973)、 W097/1567 3、特開昭 56-18596、特開昭 56-144092および特表 2003-511086など数多くの報告が あり、上記文献等を参照することにより L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以 上のアミノ酸を生成、蓄積する能力を有する微生物を製造することができる。
[0087] 上記方法によって製造することができるアミノ酸を生産する能力を有する微生物とし ては、例えば L グルタミン生産菌として、 glnE遺伝子および Zまたは glnS遺伝子が 欠損した微生物、 Lーァラニン生産菌として、ァラニン脱水素酵素遺伝子 ( 遺伝子
)の発現が強化された微生物、 L プロリン生産微生物として、フエ二ルァラニンの脱 感作型 遺伝子および Zまたはチロシンの脱感作型^ mE遺伝子を発現する微生 物などをあげることができる。
[0088] 上記したアミノ酸を生産する能力を有する微生物としては、上記 [1]〜[5]の方法 が適用することができる微生物または上記遺伝的形質を有する微生物であればいず れの微生物であってもよぐ好ましくは原核生物、より好ましくは細菌をあげることがで きる。
原核生物としては、ェシエリヒア(Escherichia)属、セラチア(Serratia)属、バチルス 属、ブレビパクテリゥム(Brevibacterium)属、コリネパクテリゥム(Corvnebacterium)鼠 、ミクロノくクテリウム属(Microbacterium)、シユードモナス(Pseudomonas)属、ァグロノく クテリゥム (Aerobacterium)属、アリシクロバチルス属 (Alicvclobacillus)、アナべナ(^n abena)属、アナシスティス (Anacvstis)属、ァスロバクタ一(Arthrobacter)属、ァゾトバ クタ一 (Azotobacter)属、クロマチゥム (Chromatium)属、エノレビ-ァ (Erwinia)属、メチ ロノ クテリゥム(Methylobacterium)属、フォノレミディゥム(Phormidium)属、口ドノくクタ一 (Rhodobacter)属、ロドシユードモナス(Rhodopseudomonas)属、ロドスピリゥム(Rhodo spirillum)属、セネデスムス (Scenedesmus)属、ストレプトマイセス (Streptomvces)属、 シネコッカス (Svnechoccus)属、ザィモモナス(Zvmomonas)属等に属する微牛.物、例 えば、ェシエリヒア'コリ、バチルス ·サチリス(Bacillus subtilis)、バチルス 'メガテリゥム (Bacillus megatenum)、ノ チルス' /ミロリケファンエンス (Bacillus amvlolia uefaciens ) 、バチルス ·コアギュランス (Bacillus coaeulans)、バチルス ·リケニフォルミス (Bacillus 1 icheniformis)、バチノレス ·プミルス (Bacillus pumilus)、ブレビバタテリゥム ·アンモニア ゲネス (Brevibacterium ammoniagenes)、ブレビノ クテリゥム.イマリオフイノレム (Brevib acterium immariophilum 、ブレヒノヽクァリゥム,サッカロリアィカム (Brevibacterium sac charolvticum)、ブレビノ クテリゥム 'フラノくム (Brevibacterium flavum)、ブレビノ クテリ ゥム .ラクトフアーメンタム (Brevibacterium lactofermentum)、コリネノ クテリゥム ·グノレタ ミカム (Corvnebacterium glutamicum)、コリネバタテリゥム ·ァセトァシドフイノレム (Corv nebacterium acetoacidophilum)、ミクロノ クァリ1ノム' ,ンモニ—グノイルム ( icrobacten urn ammoniaphilum)、セラチア ·フィカリア (Serratia ficaria)、セラチア ·フォンチコラ erratia fonticola)、セラチア ·リケファシエンス (Serratia liauefaciens)、セラチア ·マノレ セッセンス (Serratia marcescens)、ンュ ~~トモナス ·エル ノ ~~サ (Pseudomonas aerug inosa)、シユードモナス ·プチダ (Pseudomonas putida)、ァグロバタテリゥム ·ラジオノ クタ. ~~ (Agropacterium radiobacter 、フグロノ グァリゥム 'リンン ~~ンズ (Aerobacterium rhizoeenes)、ァグロバクテリウム ·ルビ(Agrobacterium rubi)、アナべナ 'シリンドリカ( Anabaena cvlindrica)、アナべナ ·ドリオノレム (Anabaena doliolum)、アナべナ ·フロスァ クァ、 nabaena, flos— aq_uaeソ、アースロノくクタ一'オーレッセンス(Arthrobacter auresce
ns)ゝアースロバクタ一 ·シトレウス (Arthrobacter citreus)ゝアースロバクタ^ ~ ·グロブフ オノレミス (Arthrobacter globformis)ゝアースロバクタ一 ·ヒドロカーボグノレタミカス (Arthr obacter hvdrocarboglutamicus)、 ~~スロノ、クタ1 ~~ ' ^ソレンス (Arthrobacter mvsorens アースロバクタ一 ·ニコチアナ (Arthrobacter nicotianae)、アースロバクタ一'パラフ イネウス(Arthrobacter paraffineus)、アースロバクタ一'プロトフオノレミェ(Arthrobacter
E.rotophormiae)ゝアースロノくクタ一 ·ロセオノヽフフイナス (Arthrobacter roseoparaffinu s)ゝアースロバクタ一'スルフレウス (Arthrobacter sulfureus)ゝアースロバクタ^ ~ ·ウレ ァファシエンス (Arthrobacter ureafaciens)、クロマチゥム ·ブデリ (Chromatium buderi クロマチゥム 'テピダム(Chromatium tepidum)、クロマチゥム ·ビノサム(Chromatiu m vinosum)、クロマテゥム ·ヮー ンキ (Chromatium warmingii)、クロマテゥム ·フ /レビ ァタティレ (Chromatium fluviatile)、エノレビニァ .ウレドノくラ (Erwinia uredovora)、エノレ ビ-ァ .力ロト/くラ (Erwinia carotovora)、エノレビニァ ·ァナス (Erwinia ananas)、エノレビ ニァ ·へリコラ(Erwinia herbicola)、ェ /レビニァ ·ノ ンクタタ(Erwinia punctata)、エノレビ 二了 'テレウス (Erwinia terreus)、メチロノくクテリゥム ·口デシァナム (Methvlobacterium rhodesianum)、メチロノ クテリゥム ·ェクソトノレクエンス (Methvlobacterium extorauens )、フオルミディウム ·エスピー(Phormidium sp.) ATCC29409、ロドパクタ^ ~ ·力プスラ タス (Rhodobacter capsulatus)、ロドノヽクタ1 ~~ 'スフエロづァス (Rhodobacter sphaeroide s)、ロドシユードモナス'ブラスチカ (Rhodopseudomonas blastica)、ロドシユードモナス 'マリナ (Rhodopseudomonas marina)、ロドシユードモナス'ノヽルストリス (Rhodopseudo monas palustris)、ロドスピリゥム .リブラム (Rhodospirillum rubrum)、ロドスピリゥム .サ レキシゲンス (Rhodospirillum salexigens)、ロドスピリゥム 'サリナラム (Rhodospirillum s alinarum)、ストレプトマイセス ·アンボファシエンス (Streptomvces ambofaciens)、ストレ プトマイセス 'オーレオファシエンス (StrejDtomYces aureofaciens) 、ストレプトマイセス
••ァァゥゥレレウウスス ((SSttrreeppttoommvvcceess aauurreeuuss))、、スストトレレププトトママイイセセスス ··
eess ffuunnggiicciiddiiccuuss;;、、スストトレレフフトトママ セセスス ··ググリリセセ才才ククロロモモケケナナスス ((SSttrreeppttoommvvcceess ggrriisseeoocchhrroomm ooggeenneess))、、スストトレレププトトママイイセセスス ··ググリリセセウウスス ((SSttrreeppttoommvvcceess g grriisseeuuss))、、スストトレレププトトママイイセセスス ··リリ ビビダダンンスス ((SSttrreeppttoommvvcceess lliivviiddaannss))、、スストトレレププトトママイイセセスス ''オオリリボボググリリセセウウスス ((SSttrreeppttoommvvcceess oolliivvoo^^rriisseeuuss))、、スストトレレププトトママイイセセスス ··ララメメウウスス ((SSttrreeppttoommvvcceess rraammeeuuss))、、スストトレレププトトママイイセセスス
.タナシェンシス (Streptomvces tanashiensis)、ストレプトマイセス ·ビナセウス (Strepto mvces vinaceus 、ザィモモナス .モビリス (Zvmomonas mobnis)等をめけること; 0でさ、 好ましい原核生物としては、ェシエリヒア属、セラチア属、バチルス属、ブレビバタテリ ゥム属、コリネバクテリウム属、シユードモナス属またはストレブトマイセス属等に属す る細菌、例えば上記したェシエリヒア属、セラチア属、バチルス属、ブレビバタテリゥム 属、コリネバクテリウム属、シユードモナス属またはストレブトマイセス属等に属する種 をあげることができ、より好ましい細菌としてはェシエリヒア'コリ、コリネバクテリウム'グ ルタミクム、コリネバクテリウム'アンモニアゲネス、コリネバタテリゥム 'ラタトフアーメンタ ム、コリネバクテイルム'フラバム、コリネバタテリゥム 'エフイカシス、バチルス'サチル ス、バチルス 'メガテリゥム、セラチア'マルセッセンス、シユードモナス'プチダ、シユー ドモナス ·エルギノーサ、ストレプトマイセス ·セリカラーまたはストレプトミセス ·リビダン スをあげることができ、特に好ましくはェシエリヒア'コリをあげることができる。
[0089] L-ァラニンまたは L-グルタミンを生産する能力を有する微生物の具体例としては、 L グルタミン生産株として後述するェシエリヒア'コリ JGLE1およびェシエリヒア'コリ J GLBE1など、 L ァラニン生産株として 遺伝子発現プラスミドを保持するェシエリヒ ァ'コリ JM101株など、 L グルタミンおよび L ァラニン生産株として 遺伝子発現 プラスミドを保持するエシ リヒア 'コリ JGLE1およびエシ リヒア 'コリ JGLBE1などをあ げることができる。
[0090] L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生成、蓄積する能力を 有する微生物の具体的例としては、 L グルタミン酸生産株として FERM BP-5807お よび ATCC13032など、 L—グルタミン生産株として FERM P- 4806および ATCC 14751 など、 L—スレオニン生産株として ATCC21148、 ATCC21277および ATCC21650など 、 L—リジン生産株として FERM P-5084および ATCC13286など、 L—メチォニン生産 株として FERM P- 5479、 VKPM B- 2175および ATCC21608など、 L—イソロイシン生 産株として FERM BP-3757および ATCC14310など、 L—パリン生産株として ATCC13 005および ATCC19561など、 L—ロイシン生産株として FERM BP- 4704および ATCC2 1302など、 L ァラニン生産株として FERM BP- 4121および ATCC15108など、 L セ リン生産株として ATCC21523および FERM BP- 6576など、 L—プロリン生産株として F
ERM BP- 2807および ATCC19224など、 L—アルギ-ン生産株として FERM P- 5616お よび ATCC21831など、 L—オル-チン生産株として ATCC13232など、 L—ヒスチジン 生産株として FERM BP-6674および ATCC21607など、 L—トリプトファン生産株として DSM10118, DSM10121, DSM10123および FERM BP- 1777など、 L—フエ-ノレァラ- ン生産株として ATCC13281および ATCC21669など、 L—チロシン生産株として ATC C21652など、 L—システィン生産株として W3110/pHC34(特表 2003-511086記載)な ど、 L— 4—ヒドロキシプロリン生産株として W096/27669記載のェシエリヒア'コリ SOL R/pRH71など、 L— 3—ヒドロキシプロリン生産株として FERM BP-5026および FERM BP- 5409など、 Lーシトルリン生産株として FERM P-5643および FERM P-1645などを あげることができる。
[0091] なお、上記の FERM番号で表される菌株は、独立行政法人産業技術総合研究所特 許生物寄託センター(日本)、 ATCC番号で表される菌株は、 American Type Culture Collection (米国)、 VKPM番号で表される菌株は、 Russian National Collection of In dustnal iicroorganisms (ロシア)、 DSM番 で表される歯株は Deutsche Sammlung v on Mikroorganismen und Zellkulturen (ドイツ)力らそれぞれ入手することができる。
[0092] 上記に代表される L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産 する能力を有する微生物株を、上記 (a)の [1]の方法で取得できる DNAを用いて、 上記 (a)の [2]の方法で形質転換することにより、本発明の製造法で用いる微生物を 製造することができる。
(c)ぺプチダーゼおよびペプチド取り込み活性を有する蛋白質の活性が低下または 喪失した微生物の製造法
本発明の製造法に用いられる微生物としては、上記 (a)または (b)の方法により製造 される微生物において、 1種以上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込み 活性を有する蛋白質 (以下、ペプチド取り込み蛋白質と略す)の活性が低下または喪 失した微生物、または 3種以上のぺプチダーゼの活性が低下または喪失した微生物 をあげることができる。
[0093] 該微生物は、例えば (i) 1種以上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込 み蛋白質の機能が低下または喪失した微生物、または 3種以上のぺプチダーゼの機
能が低下または喪失した微生物に、上記 (a)の方法によりジペプチドを生成する活性 を有する蛋白質を生産する能力を付与する方法、 (ii)上記 (a)の方法により製造する ことができるジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力を有する微 生物の、 a) 1種以上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込み蛋白質、ま たは b) 3種以上のぺプチダーゼ、の機能を低下または喪失させる方法、(iii) 1種以 上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込み蛋白質の機能が低下または喪 失した微生物、または 3種以上のぺプチダーゼの機能が低下または喪失した微生物 に、上記 (b)の方法によりジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能 力、および L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸を生成、蓄積す る能力を有する能力を付与する方法、並びに (iv)上記 (b)の方法により製造すること ができるジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力、および L-ァミノ 酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生成、蓄積する能力を有する微 生物の、 a) 1種以上のぺプチダーゼおよび 1種以上のペプチド取り込み蛋白質、ま たは b) 3種以上のぺプチダーゼ、の機能を低下または喪失させる方法、等により取 得することができる。
[0094] ぺプチダーゼおよびペプチド取り込み蛋白質の活性が低下または喪失した微生物 は、該微生物を取得できる方法であれば、その取得方法に制限はないが、例えば以 下に示す微生物の染色体 DNAのぺプチダーゼ遺伝子やペプチド取り込み蛋白質 遺伝子に塩基の欠失、置換または付加を導入する方法により取得することができる。 微生物の染色体 DNAの遺伝子に塩基の欠失、置換または付加を導入する方法と しては、相同組換えを利用した方法をあげることができる。一般的な相同組換えを利 用した方法としては、塩基の欠失、置換または付加が導入された変異遺伝子を、塩 基の欠失等を導入した ヽ宿主細胞内では自
ヽ薬剤耐性遺伝子を有す るプラスミド DNAと連結して作製できる相同組換え用プラスミドを用いる方法をあげる ことができる。
[0095] 該相同組換え用プラスミドを常法により宿主細胞に導入した後、薬剤耐性を指標に して相同組換えによって染色体 DNA上に該相同組換え用プラスミドが組込まれた形 質転換株を選択する。得られた形質転換株を該薬剤を含有しな!ヽ培地で数時間〜 1
日間培養した後、該薬剤含有寒天培地、および該薬剤非含有寒天培地に塗布し、 前者の培地で生育せず、後者の培地で生育できる株を選択することで、染色体 DN A上において 2回目の相同組換えが生じた株を取得することができる。染色体 DNA 上の欠失等を導入した遺伝子が存在する領域の塩基配列を決定することで、染色体
DNA上の目的遺伝子に塩基の欠失、置換または付加が導入されたことを確認する ことができる。
[0096] 上記方法により、染色体 DNA上の目的遺伝子に塩基の欠失、置換または付加を 導入することができる微生物としては、例えばェシエリヒア属、バチルス属またはコリネ ノ クテリゥム属に属する微生物をあげることができる。
また、複数の遺伝子に効率よく塩基の欠失、置換または付加を導入する相同組換 えを利用した方法としては、直鎖 DNAを用いた方法をあげることができる。
[0097] 具体的には、塩基の欠失、置換または付加を導入したい遺伝子を含有する直鎖 D NAを細胞内に取り込ませ、染色体 DNAと導入した直鎖 DNAとの間で相同組換え が起こさせる方法である。本方法は、直鎖 DNAを効率よく取り込む微生物であれば 、いずれの微生物にも適用でき、好ましい微生物としてはェシエリヒア属またはバチ ルス属に属する微生物、より好ましくはェシエリヒア'コリ、さらに好ましくはえファージ 由来の組換えタンパク質群 (Red組換え系)を発現しているシエリヒア'コリをあげるこ とがでさる。
[0098] λ Red組換え系を発現しているェシエリヒア'コリとしては、 λ Red組換え系遺伝子 を有するプラスミド DNAである pKD46 [ェシエリヒア'コリジェネティックストックセンタ 一(米国エール大学)より入手可能]を保有するェシエリヒア'コリ JM101株等をあげる ことができる。
相同組換えに用いられる DNAとしては、
[1]塩基の欠失、置換または付加の導入対象である染色体 DNA上の領域の両外側 に存在する DNAまたは該 DNAと相同性を有する DNAを、薬剤耐性遺伝子の両端 に有する直鎖 DNA、
[2]塩基の欠失、置換または付加の導入対象である染色体 DNA上の領域の両外側 に存在する DNAまたは該 DNAと相同性を有する DNAを直接連結した直鎖 DNA、
[3]塩基の欠失、置換または付加の導入対象である染色体 DNA上の領域の両外側 に存在する DNAまたは該 DNAと相同性を有する DNAを、薬剤耐性遺伝子および ネガティブセレクションに用いることができる遺伝子の両端に有する直鎖 DNA、
[4]上記 [ 1 ]の直鎖 DNAにお 、て、薬剤耐性遺伝子と染色体 DNA上の領域の両 外側に存在する DN Aまたは該 DNAと相同性を有する DN Aの間に、さらに酵母由 来の Flp recombinase[Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 82, 5875 (1985)]が認識する塩 基配列を有する DNA、
をあげることができる。
[0099] 薬剤耐性遺伝子としては、宿主微生物が感受性を示す薬剤に対し、薬剤耐性を付 与する薬剤耐性遺伝子であれば、 ヽずれの薬剤耐性遺伝子も使用することができる 。宿主微生物にェシエリヒア'コリを用いた場合は、薬剤耐性遺伝子としては、例えば 、カナマイシン耐性遺伝子、クロラムフエ-コール耐性遺伝子、ゲンタマイシン耐性遺 伝子、スぺクチノマイシン耐性遺伝子、テトラサイクリン耐性遺伝子およびアンピシリ ン耐性遺伝子等をあげることができる。
[0100] ネガティブセレクションに用いることができる遺伝子とは、宿主微生物で該遺伝子を 発現させたとき、一定培養条件下においては、該微生物に致死的である遺伝子のこ とをいい、該遺伝子としては例えば、バチルス属に属する微生物由来の^遺伝子 [ Appl. Environ. Microbiol, 59, 1361-1366 (1993) ]、およびェシエリヒア属に属する微 生物由来の 遺伝子 [Genomics, 72, 99-104(2001)]等をあげることができる。
[0101] 上記の直鎖 DNAの両末端に存在する、染色体 DNA上の置換または欠失の導入 対象となる領域の両端の外側に位置する DNAまたは該 DNAと相同性を有する DN Aは、直鎖 DNAにおいて、染色体 DNA上の方向と同じ方向に配置され、その長さ は 10bp〜: LOObp程度が好ましぐ 20bp〜50bp程度がより好ましぐ 30〜40bp程度 力 Sさらに好ましい。
[0102] 酵母由来の Flp recombinaseが認識する塩基配列とは、該蛋白質が認識し、相同組 換えを触媒する塩基配列であれば、特に限定されないが、好ましくは配列番号 38で 表される塩基配列を有する DNA、および該 DNAにお ヽて 1個〜数個の塩基が欠失 、置換または付加された塩基配列を有し、かつ酵母由来の Flp recombinaseが認識し
、相同組換えを触媒する塩基配列を有する DNAをあげることができる。
[0103] 相同性を有する DNAとは、上記直鎖 DNAが、染色体 DNA上の目的とする領域 において、相同組換えが起こる程度の同一性を有する DNAのことであり、具体的な 相同性としては、 80%以上、好ましくは 90%以上、より好ましくは 95%以上、さらに 好ましくは 98%以上、特に好ましくは 99%以上、最も好ましくは 100%の相同性を有 する DNAをあげることができる。
[0104] 上記塩基配列の相同性は、上記した BLASTや FASTA等のプログラムを用いて決定 することができる。
上記直鎖 DNA断片は、 PCRにより作製することができる。また上記直鎖 DNAを含 む DNAをプラスミド上にて構築した後、制限酵素処理にて目的の直鎖 DNAを得る ことちでさる。
[0105] 微生物の染色体 DNAに塩基の欠失、置換または付加を導入する方法としては、 以下の方法 1〜4があげられる。
方法 1:上記 [ 1 ]または [2]の直鎖 DNAを宿主微生物に導入し、薬剤耐性を指標に 該直鎖 DNAが染色体 DNA上に相同組換えにより挿入された形質転換株を選択す る方法。
方法 2 :上記方法 1により取得された形質転換株に、塩基の欠失、置換または付加の 導入対象である染色体 DNA上の領域の両外側に存在する DNAまたは該 DNAと 相同性を有する DNAを直接連結した DNAを導入し、該方法により染色体 DNA上 に挿入された薬剤遺伝子を削除することにより、微生物の染色体 DNA上の領域を置 換または欠失させる方法。
方法 3 :
a)上記 [3]の直鎖 DNAを宿主微生物に導入し、薬剤耐性を指標に該直鎖 DNAが 染色体 DNA上に相同組換えにより挿入された形質転 ·を選択する、
b)染色体 DNA上の置換または欠失の対象領域の両端の外側に位置する DNAと相 同性を有する DNAを、染色体 DNA上における方向と同一の方向で連結した DNA を合成し、上記 a)で得られた形質転換株に導入する、
c)ネガティブセレクションに用いることができる遺伝子が発現する条件下において、
上記 b)の操作を行った形質転換株を培養し、該培養において生育可能な株を、薬 剤耐性遺伝子およびネガティブセレクションに用いることができる遺伝子が染色体 D NA上から削除された株として選択する方法。
方法 4 :
a)上記 [4]の直鎖 DNAを宿主微生物に導入し、薬剤耐性を指標に該直鎖 DNAが 染色体 DNA上に相同組換えにより挿入された形質転 ·を選択する、
b)上記 a)で得られた形質転換株に Hp recombinase遺伝子発現プラスミドを導入し、 該遺伝子を発現させた後、上記 a)で用いた薬剤に感受性である株を取得する方法。
[0106] 上記方法で用いられる、直鎖 DNAを宿主微生物に導入する方法としては、該微生 物へ DNAを導入する方法であればいずれも用いることができ、例えば、カルシウムィ オンを用いる方法 [Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 69, 2110 (1972)]、プロトプラスト法( 特開昭 63- 248394)、エレクト口ポレーシヨン法 [Nucleic Acids Res., 16, 6127 (1988)] 等をあげることができる。
[0107] 方法 2または方法 3の b)で用いられる DNAにおいて、該 DNAの中央部付近に、 染色体 DNA上に挿入した ヽ任意の遺伝子を組み込こんだ DNAを用いることにより 、薬剤耐性遺伝子等を削除するのと同時に、任意の遺伝子を染色体 DNA上に挿入 することができる。
上記方法 2〜4では、最終的に得られる形質転換株の染色体 DNA上には薬剤耐 性遺伝子およびネガティブセレクションに用いることができる遺伝子等の外来遺伝子 を残さない方法であるため、該方法を用いることにより、同一の薬剤耐性遺伝子およ びネガティブセレクションに用いることができる遺伝子を用いて、上記の操作を繰り返 すことにより、容易に染色体 DNA上の位置の異なる 2以上の領域に塩基の欠失、置 換または付加を有する微生物を製造することができる。
(4)本発明のジペプチドの結晶の製造法
(a) L-アミノ酸、グリシンおよび β -ァラニン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸力もジぺ プチドを生成する活性を有する蛋白質、該蛋白質を生産する能力を有する微生物の 培養物、または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源、並びに L-アミノ酸、 グリシンおよび j8 -ァラニン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を水性媒体中に共存せし
め、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体力 ジペプチドの結 晶を採取することにより、本発明のジペプチドの結晶を製造することができる。
[0108] 該微生物の培養物は、該微生物を培地に培養することにより取得することができ、 培養方法は、微生物の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。 すなわち、該微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、該微生 物の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地の!/ヽずれも用いること ができる。
炭素源としては、該微生物が資化し得るものであればよぐグルコース、フラクトース 、スクロース、これらを含有する糖蜜、デンプンあるいはデンプン加水分解物等の炭 水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール 類等を用いることができる。
[0109] 窒素源としては、アンモニア、塩化アンモ-ゥム、硫酸アンモ-ゥム、酢酸アンモ- ゥム、リン酸アンモ-ゥム等の無機酸もしくは有機酸のアンモ-ゥム塩、その他の含窒 素化合物、並びに、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティープリカ一、カゼィ ン加水分解物、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌体、およびその消化 物等を用いることができる。
[0110] 無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸 マグネシウム、塩ィ匕ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム 等を用いることができる。
培養は、通常振盪培養または深部通気攪拌培養等の好気的条件下で行う。培養 温度は 15〜40°Cがよぐ培養時間は、通常 5時間〜 7日間である。培養中 pHは 3.0〜9 .0に保持する。 pHの調整は、無機または有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシ ゥム、アンモニア等を用いて行う。
[0111] また、培養中必要に応じて、アンピシリンやテトラサイクリン等の抗生物質を培地に 添カロしてちょい。
プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微 生物を培養するときには、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよい。例 えば、 1 ^プロモーターを用いた発現ベクターで形質転換した微生物を培養するとき
にはイソプロピル一 β—D—チォガラタトピラノシド等を、 imプロモーターを用いた発 現ベクターで形質転換した微生物を培養するときにはインドールアクリル酸等を培地 に添カ卩してもよい。
[0112] 上記製造法において、ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を酵素源に用い る場合、該酵素源は基質として用いるアミノ酸 lmgあたり 0.01〜100mg、好ましくは 0.1 mg〜10mg添カ卩し、必要に応じてエネルギー源として 0.5mmol〜10mol/Lの濃度の AT Pを反応液に加えてもょ 、。
上記製造法において、基質として用いるアミノ酸は、 0.1〜500g/L、好ましくは 0.2〜 200g/Lの濃度になるように水性媒体中に初発または反応途中に添加する。
[0113] 上記製造法で用いられる水性媒体としては、ジペプチドの生成反応を阻害しな 、 限り、いかなる成分、組成の水性媒体であってもよぐ例えば、水、りん酸塩、炭酸塩 、酢酸塩、ほう酸塩、クェン酸塩、トリスなどの緩衝液などをあげることができる。また、 メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸ェチルなどのエステル類、アセトン などのケトン類、ァセトアミドなどのアミド類を含有して 、てもよ!/、。
[0114] また、微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源として用いる場合、水性 媒体としては、上記の水性媒体に加え、酵素源として用いる微生物の培養液も用い ることができ、 ATPの供給源として、微生物が代謝して ATPを生産し得る化合物、例 えばグルコースのような糖類、エタノールのようなアルコール類、酢酸のような有機酸 類などを水性媒体中に加えることができる。
[0115] さらに必要に応じて、水性媒体中に界面活性剤あるいは有機溶媒を添加してもよ い。界面活性剤としては、ポリオキシエチレン'ォクタデシルァミン (例えばナイミーン S -215、 日本油脂社製)などの非イオン界面活性剤、セチルトリメチルアンモ -ゥム 'ブ ロマイドやアルキルジメチル.ベンジルアンモ -ゥムクロライド(例えばカチオン F2- 40 E、 日本油脂社製)などのカチオン系界面活性剤、ラウロイル'ザルコシネートなどの ァ-オン系界面活性剤、アルキルジメチルァミン (例えば三級アミン FB、 日本油脂社 製)などの三級アミン類など、ジペプチドの生成を促進するものであれば 、ずれでも よぐ 1種または数種を混合して使用することもできる。界面活性剤は、通常 0. 1〜50 g/1の濃度で用いられる。有機溶剤としては、キシレン、トルエン、脂肪族アルコール、
アセトン、酢酸ェチルなどがあげられ、通常 0.1〜50 ml/1の濃度で用いられる。
[0116] 培養物または該培養物の処理物を酵素源として用いる場合、該酵素源の量は、当 該酵素源の比活性等により異なるが、例えば、基質として用いるアミノ酸 lmgあたり湿 菌体重量として 5〜1000mg、好ましくは 10〜400mg添カ卩する。
本発明の製造法に用いられる微生物の培養物の処理物としては、上記(2)の微生 物を培養して得られる培養物の濃縮物、該培養物の乾燥物、該培養物を遠心分離、 または濾過等して得られる菌体、該菌体の乾燥物、該菌体の凍結乾燥物、該菌体の 界面活性剤処理物、該菌体の超音波処理物、該菌体の機械的摩砕処理物、該菌体 の溶媒処理物、該菌体の酵素処理物、および該菌体の固定化物などの酵素源とし て該微生物と同様の機能を保持する生菌体を含んでいる培養物の処理物をあげるこ とがでさる。
[0117] ジペプチドの生成反応は水性媒体中、 pH5〜ll、好ましくは pH6〜10、 20〜65°C、 好ましくは 25〜55°C、より好ましくは 30〜45°Cの条件で通常 1分間〜 150時間、好まし くは 3分間〜 120時間、より好ましくは 30分間〜 100時間行う。
水性媒体中に生成、蓄積した本発明のジペプチドの結晶を採取する方法としては 、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチドおよび 3個以上のアミノ酸力 なるポリぺプ チドを実質的に含まないジペプチドの結晶、またはさらにアミノ酸アミドを実質的に含 まないジペプチドの結晶が得られる限り特に限定されないが、例えば酵素源に蛋白 質を用いた場合はそのまま、酵素源に培養物または該培養物の処理物を用いた場 合は遠心分離または濾過によって菌体を除いた後、本発明のジペプチドを含む溶液 を夾雑のアミノ酸やポリペプチドを分離するための合成吸着剤、陽イオン交換樹脂お よび陰イオン交換榭脂等のイオン交換榭脂、活性炭による処理、晶析処理、並びに 特定の夾雑物を除去するための処理を必要に応じて単独または組み合わせて行つ た後、目的とするジペプチドを晶析する方法をあげることができる。
[0118] 合成吸着剤としては、目的とするジペプチドと夾雑物とを分離できるものであれば 特に限定されないが、例えば非極性で多孔質の吸着榭脂をあげることができ、具体 的には HP10、 HP20等のダイアイオン HPシリーズ (三菱化学社製)、 SP800、 SP825等 のダイアイオン SP800シリーズ (三菱化学社製)、 SP205、 SP207、 SP207S等のダイアイ
オン SP200シリーズ (三菱化学社製)、および XAD4、 XAD1600等のアンバーライト XAD シリーズ (ローム アンド ハース社製)等をあげることができる。
[0119] 陽イオン交換榭脂としては、目的とするジペプチドと夾雑物とを分離できるものであ れば特に限定されないが、強酸性陽イオン交換榭脂としては 124Na、 252Na等アンバ 一ライト IRシリーズ (オルガノネ土製)、マラソン C、 XUS- 40232.01等のダウエックス (ダウケ ミカル社製)等、弱酸性陽イオン交換榭脂としては IRC50、 IRC70等のアンバーライト IR Cシリーズ (ローム アンド ハース社製)、 WK40等の WKシリーズ (三菱化学社製)等を あげることができる。
[0120] 陰イオン交換榭脂としては、目的とするジペプチドと夾雑物とを分離できるものであ れば特に限定されないが、強塩基性陰イオン交換榭脂としては PA306、 PA312、 PA4 12等のダイアイオン PAシリーズ (三菱ィ匕学社製)等、弱塩基性陰イオン交換榭脂とし ては WA10、 WA20、 WA30等のダイアイオン WAシリーズ (三菱化学社製)等をあげるこ とがでさる。
L-ァラニル— L-グルタミンの結晶を採取する方法としては、例えば反応終了後、反 応液に菌体が含まれている場合は菌体を遠心分離または濾過などにより除いた後、 L-ァラ -ル一 L-グルタミンを含有する溶液を、強酸性陽イオン交換榭脂、例えばマラ ソン Cに通塔し、 L-ァラニルー L-グルタミンが含まれる溶出画分を取得した後、該溶 出画分を弱酸性陽イオン、例えば IRC50に通塔して L-ァラ -ル— L-グルタミンが含ま れる溶出画分を得、次に該溶出画分を強酸性陰イオン交換榭脂 (例えば PA412)に 通塔して得られる L-ァラ-ルー L-グルタミンが含まれる溶液を用いて、 L-ァラ-ルー L-グルタミンを結晶化する方法をあげることができる。
[0121] 特定の夾雑物を除去するための処理としては、例えば基質として用いる L-アミノ酸 、グリシンおよび β -ァラニン力 選ばれるアミノ酸が水性媒体中に残存している場合 、該残存したアミノ酸を除去するための処理をあげることができる。該処理としては、 例えば L-グルタミンが残存する場合、 L-グルタミンを除去できる処理ならば、いずれ の処理でもよいが、好ましくはレジン処理、加熱処理、酸または塩基処理など L-ダル タミンを分解除去できる処理、より好ましくは加熱処理をあげることができる。
[0122] 具体的な熱処理方法としては、 L-ァラニンと L-グルタミンを基質に用いて水性媒体
中に L-ァラ-ルー L-グルタミンを生産させた後、該水性媒体を 55°C〜120°Cで 5分間 〜24時間、好ましくは 70°C〜100°Cで 15分間〜 6時間処理する方法をあげることがで きる。
ジペプチドを晶析する方法としては、 目的とするジペプチドを晶析できる方法であ れば特に限定されないが、メタノール、エタノールおよびプロパノール等の低級アル コール、アセトン等のケトン類、およびテトラヒドロフラン等の溶媒をジペプチドを含有 する水溶液に添加する方法をあげることができる。
[0123] 晶析条件は結晶を析出させることができる条件であれば特に限定されないが、 20〜 70°Cで、晶析用の溶媒をジペプチドを含有する水溶液の 2〜5倍容量添加し、必要が あればその後溶液を 10〜30°Cまで冷却する条件をあげることができる。
例えば、 L-ァラニルー L-グルタミンを晶析する方法としては、 L-ァラ-ルー L-ダル タミンを含む水溶液に、該水溶液の約 2〜5倍容量、好ましくは 3〜4倍容量のメタノー ルを、 20〜70°C、好ましくは 50〜70°Cの温度下で該水溶液に添カ卩した後、 10〜30°C 、好ましくは 15〜25°Cに冷却する方法をあげることができる。
[0124] また晶析時には、 目的とするジペプチドの結晶を種晶としてジペプチド含有溶液に 添加してもよぐ例えば L-ァラ -ル— L-グルタミンを晶析する場合、 L-ァラニル— L- グルタミンを含有する水溶液に該水溶液の 0.3〜0. 5倍容量のメタノールを添カ卩した 後、該水溶液に含まれる L-ァラ-ル L-グルタミンの 1〜5重量0 /0の L-ァラ-ル L- グルタミンの結晶を添加し、その後再び総計で元の水溶液の 4倍容量になるまでメタ ノールを添加する方法をあげることができる。
(b) L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力と、 L- アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成する活 性を有する蛋白質を生産する能力とを有する微生物を培地に培養し、該培地中にジ ペプチドを生成、蓄積させた後、該培地力 ジペプチドの結晶を採取することにより、 本発明のジペプチドの結晶を取得することができる。
[0125] 該微生物を培養する方法としては、上記 (a)の方法をあげることができる。
ただし、該微生物の培養に用いる培地には、 目的とするジペプチドを構成するアミ ノ酸が含まれる必要はないが、天然培地、またはアミノ酸要求性株を培養するための
培地には該アミノ酸が含まれて 、る場合もある。本発明の製造法に用 、られる培地に は、本発明で用いられる微生物力 その成育に必要とする量のアミノ酸が含まれてい てもよい。すなわち、通常の培地に含まれるアミノ酸の量は、用いられる微生物によつ て生成、蓄積される該アミノ酸の量に比べ非常に少ないので、通常の培地に含まれ る該アミノ酸の量は、該アミノ酸の有無により、本願発明により製造されるジペプチド の生産量が変わるほどの量ではなぐよって本発明の製造法に用いられる培地には その程度の該アミノ酸が含まれて 、てもよ!/、。
[0126] 本発明に用いられる培地に含まれるアミノ酸量としては、例えば天然培地あれば通 常は 2.5g/L未満、好ましくは 0.5g/L以下、より好ましくは 0.1g/L以下、さらに好ましく は 20mg/L以下の該アミノ酸、合成培地であれば通常は lg/1以下、好ましくは 50mg/L 以下、より好ましくは lmg/L以下、さらに好ましくは 0.5mg/L以下の該アミノ酸は含まれ ていてもよい。ただし、本願発明の製造法により、 2種の異なるアミノ酸力もなるジぺプ チドを製造する場合であって、用いられる微生物が該ジペプチドを構成するアミノ酸 うちの 1種のアミノ酸を生産する能力しか有して 、な 、場合、本発明で用いられる培 地に、該微生物が生成、蓄積することができない残りの 1種のアミノ酸を添加してもよ い。このとき添加するアミノ酸の量は、通常 0.5g/L〜100g/L、好ましくは 2g/L〜50g/L である。
[0127] 培地中に生成、蓄積した本発明のジペプチドの結晶を採取する方法としては、上 記 (a)の方法をあげることができる。具体的には培養物を遠心分離または濾過するこ となどにより培地力 菌体を除いた後、上記 (a)と同様の方法でジペプチドを晶析す る方法をあげることがでさる。
また、 L-ァラニンまたは L-グルタミンを生産する能力と、 L-ァラニンと L-グルタミンと 力 L-ァラ-ルー L-グルタミンを生成する能力とを有する微生物を培養し、培地中に L-ァラニル— L-グルタミンを生成、蓄積させたとき、培地中に残存した夾雑物である L-グルタミンを除去する方法としては、該培地を上記 (a)の水性媒体と同様に処理す る方法、好ましくは加熱処理する方法をあげることができる。
[0128] 具体的な加熱処理方法としては、培地中に L-ァラ-ルー L-グルタミンを生成、蓄積 させた後、該培地を 55°C〜120°Cで 5分間〜 24時間、好ましくは 70°C〜100°Cで 15分
間〜 6時間処理する方法をあげることができる。
ジペプチドを晶析する方法としては、上記 (a)と同様の方法をあげることができる。 具体的には、 L-ァラニルー L-グルタミンを晶析する方法としては、 L-ァラ-ルー L- グルタミンを含む水溶液に、該水溶液の約 2〜5倍容量、好ましくは 3〜4倍容量のメタ ノールを、 20〜70°C、好ましくは 50〜70°Cの温度下で該水溶液に添カ卩した後、 10〜3 0°C、好ましくは 15〜25°Cに冷却する方法をあげることができる。
[0129] また晶析時には、 目的とするジペプチドの結晶を種晶としてジペプチド含有溶液に 添加してもよぐ例えば上記方法にぉ 、て L-ァラニル— L-グルタミンを晶析する場合 、 L-ァラニル— L-グルタミンを含有する水溶液に該水溶液の 0.3〜0. 5培養量のメタ ノールを添カ卩した後、該水溶液に含まれる L-ァラ -ル— L-グルタミンの 1〜5重量% の L-ァラ -ル— L-グルタミンの結晶を添カ卩し、その後再び総計で元の水溶液の 4倍 容量になるまでメタノールを添加する方法をあげることができる。
[0130] 以下に、市販されているァラ-ルグルタミンの結晶に含まれる物質を分析した結果 を参考例として示す。
参考例 市販の L-ァラ -ル— L-グルタミン結晶の分析
下記表 1は、以下の条件下で各巿販試薬を HPLC分析した結果であり、上段に HPL C分析したときのエリア%、下段に該エリア%から算出される重量%を示した。
分析条件
カラム: Inertsil ODS- 3V(GLサイエンス社製)
温度: 30°C
移動相:溶液 A[0.01mol/1ヘプタンスルホン酸ナトリウム、 0.01 mol/1リン酸一力リウ ム (PH2.5)]:メタノール =99 : 1
流量: 1.2ml/min
検出: UV210nm
[0131] [表 1]
表 1 L-ァラニル- L-グルタミン試薬に含まれる物質の分析結果
表中、 NDは検出限界(エリア%: 0. 002%)以下、 DL体は D-ァラニルー L-グルタ ミンを表す。
[0132] いずれの試薬も、 DL体、ァラ -ルァラ-ルグルタミンおよびァラニンアミド力 選ば れる 1以上の物質を実質的に含有して 、た。
以下に、 L-アミノ酸およびグリシン力も選ばれる 1種以上のアミノ酸を生産する能力 と、 L-アミノ酸およびグリシン力 選ばれる 1種以上のアミノ酸力 ジペプチドを生成 する活性を有する蛋白質を生産する能力とを有し、かつ 1種以上のぺプチダーゼお よび 1種以上のペプチド取り込み蛋白質の活性が低下または喪失した微生物、また は 3種以上のぺプチダーゼの活性が低下または喪失した微生物の製造法の実験例 を示すが、該微生物の製造法は該実験例に限定されるものではない。
実験例 1 DeDD遣伝子、 DeDN遣伝子、 DeDB遣伝子、 DeDA遣伝子および dDDオペロン 欠損株の作製
ェシエリヒア'コリ染色体 DNA上の特定遺伝子が欠損した菌株は、ラムダファージ の相同組換え系を利用した方法 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97, 6641-6645 (2000) ]に従って作製した。
[0133] 以下に記載のプラスミド pKD46、 pKD3および pCP20は、ェシエリヒア'コリジエネティ ックストックセンター(米国エール大学)から該プラスミドを保持するェシエリヒア'コリ
株を入手し、該大腸菌から抽出したものを用いた。
(1)遺伝子欠損用 DNA断片のクローユング
エシ リヒア 'コリ K12株の染色体 DNA上に存在する配列番号 29で表される塩基配 列を有する 遺伝子、配列番号 30で表される塩基配列を有する 遺伝子、配 列番号 31で表される塩基配列を有する 遺伝子、配列番号 32で表される塩基配 列を有する 遺伝子および配列番号 33で表される塩基配列を有する 遺伝 子、配列番号 34で表される塩基配列を有する 遺伝子、配列番号 35で表される 塩基配列を有する EE^遺伝子、配列番号 36で表される塩基配列を有する EE^遺 伝子および配列番号 37で表される塩基配列を有する 遺伝子を欠損させることを 目的に、パーセプティブ'バイオシステムズ社製 8905型 DNA合成機を用い、ェシエリ ヒア'コリ K12株の染色体 DNA上における各々の欠損標的遺伝子の上流および下流 に位置する 36bpからなる塩基配列と相同な塩基配列、および配列番号 38で表される 酵母由来 Flp recombinaseが認識する塩基配列を有する DNAを合成した。ただし、 d
DDA遣伝子、 dDDB遣伝子、 dDDC遣伝子、 dDDD遣伝子および dDDF遣伝子は、オペ口 ンを形成しているので、該ォペロンの上流および下流に位置する塩基配列と相同な 塩基配列を有する DNAを合成した。
[0134] すなわち、 EgED遺伝子欠損用 DNA断片増幅用プライマーセットとして配列番号 3 9および 40、 ESEN遺伝子欠損用 DNA断片増幅用プライマーセットとして配列番号 4 1および 42、 遺伝子欠損用 DNA断片増幅用プライマーセットとして配列番号 4 3および 44、 遺伝子欠損用 DNA断片増幅用プライマーセットとして配列番号 4 5および 46、 dmオペロン欠損用 DNA断片増幅用プライマーセットとして配列番号 4 7および 48で表される塩基配列からなる DNAをそれぞれ合成した。
[0135] 次に、上記合成 DNAをプライマーセットとして用い、 pKD3DNAを铸型として PCR を行った。 PCRは 10ngのプラスミド DNA、 0.5 μ mol/1の各プライマー、 2.5unitsの Efii DNAポリメラーゼ (ストラタジーン社製)、 4 μ 1の DNAポリメラーゼ用 X 10緩衝液 (ス トラタジーン社製)、 200 μ mol/1の各 deoxyNTP(dATP、 dGTP、 dCTPおよび TTP)を 含む 40 /z lの反応液を用い、 94°Cで 1分間、 55°Cで 2分間、 72°Cで 3分間の工程を 30 回繰り返すことにより行った。
[0136] それぞれの反応液の 1/10量をァガロースゲル電気泳動し、 目的の断片が増幅して いることを確認後、残りの反応液と等量の TE〔10mmol/l Tris- HCl(pH8.0)、 lmmol/1 EDTA]飽和フエノール Zクロ口ホルム(lvol/lvol)を添加し、混合した。
該混合液を遠心分離後、得られた上層に 2倍容量の冷エタノールを加えて混合し、 - 80°Cで 30分間放置した。該溶液を遠心分離し、 DeoD遣伝子、 DepN遣伝子、 ΡΘΡΒ» 伝子、 Ε^ΕΔ遺伝子および EEオペロン欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子含有 DNA断片を取得した。
( 2) 遺伝子欠損ェシエリヒア'コリ JM 101の作製
大腸菌 JM101株を pKD46で形質転換し、 lOOmg/1のアンピシリンを含む LB寒天培地 に塗布し、 30°Cで培養することで選択した。
[0137] プラスミド pKD46上には λ Red recombinase遺伝子が挿入されており、またその発現 は L-ァラビノースにより誘導されるよう設計されている。よって、 L-ァラビノース存在下 で生育させた大腸菌を、直鎖状 DNAを用いて形質転換すると、高頻度で相同組換 えが起こる。また PKD46は温度感受性の複製起点を有するために、 42°Cで生育させ ることにより、プラスミドを容易に脱落させることができる。
[0138] 10mmol/lの L-ァラビノースと 50 μ g/mlのアンピシリンを添カ卩して培養して得られた 大腸菌 JM101/pKD46に、電気パルス法により上記で取得した EgeD遺伝子欠損用ク 口ラムフエ-コール耐性遺伝子含有 DNA断片を導入し、大腸菌 JM101の染色体 DN A上に ESED遺伝子欠損用クロラムフエニコール耐性遺伝子含有 DNA断片が相同組 換えにより組込まれた形質転^ を 25mg/lのクロラムフエ-コールを含む LB寒天培 地 (バタトトリプトン 10g/l、バクトイーストエキストラタト 5g/l、塩化ナトリウム 5g/l、寒天 15g/l)に塗布し、 30°Cで培養することで選択した。
[0139] 選択したクロラムフエ-コール而性株を、 25mg/lのクロラムフエ-コールを含む LB寒 天培地に植菌し、 42°Cで 14時間培養した後、単コロニー分離した。得られた各コロニ 一を 25mg/lのクロラムフエ-コールを含む LB寒天培地、及び lOOmg/1のアンピシリン を含む LB寒天培地にレプリカし、 37°Cで培養し、クロラムフエ-コール耐性かつアン ピシリン感受性を示すコロニーを選択することにより、 PKD46脱落株を取得した。
[0140] 次に上記で得られた pKD46脱落株を pCP20を用いて形質転換し、 lOOmg/1のアンピ
シリンを含む LB寒天培地上で選択することにより、 pCP20を保持する pKD46脱落株を 取得した。
プラスミド PCP20には酵母由来 Flp recombinase遺伝子が挿入されており、該遺伝子 の発現は 42°Cで誘導されるよう設計されて!ヽる。
また、上記で作製した 遺伝子、 DeDN遣伝子、 DeDB遣伝子、 DepA遣伝子及び d 迎ォペロン欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子含有 DNA断片の、クロラムフエ- コール耐性遺伝子の両端には Flp recombinaseが認識する塩基配列が存在するため 、 Flp recombinaseが触媒する相同組換えにより容易に該耐性遺伝子を脱落させるこ とがでさる。
[0141] さらに、 pCP20は温度感受性の複製起点を有しているため、 pCP20保持株を 42°Cで 生育させることにより、 Flp recombinaseの発現と pCP20の脱落を同時に誘導すること ができる。
上記で取得した PCP20保有 pKD46脱落株を薬剤無添加の LB寒天培地に植菌し、 4 2°Cで 14時間培養した後、単コロニー分離した。得られた各コロニーを薬剤無添加 LB 寒天培地、 25mg/lのクロラムフエ-コールを含む LB寒天培地および lOOmg/1のアンピ シリンを含む LB寒天培地にレプリカして、 30°Cで培養し、クロラムフエ-コール感受性 かつアンピシリン感受性を示すコロニーを選択した。
[0142] 上記で選択した各株からそれぞれ染色体 DNAを常法 (生物工学実験書、日本生 物工学会編 97〜98ページ、培風館、 1992年)に従って調製した。欠損の標的遺伝子 である 遺伝子の内部塩基配列に基づ!/、て設計した配列番号 49および 50で表 される塩基配列を有する DNAをプライマーセットとして用い、染色体 DNAを铸型に した PCRを行った。 PCRは、 0.1 μ gの染色体 DNA、 0.5 μ mol/1の各プライマー、 2.5 unitsの Efii DNAポリメラーゼ、 4 μ 1の Efii DNAポリメラーゼ用 X 10緩衝液、 200 μ mol /1の各 deoxyNTPを含む 40 /z lの反応液を用い、 94°Cで 1分間、 55°Cで 2分間、 72°Cで 3分間からなる工程を 30回繰り返すことにより行った。
[0143] 上記 PCRにおいて、増幅 DNA断片が検出されなカゝつた株を 遺伝子欠損株と し、ェシエリヒア'コリ JPD1株と名づけた。
(3)ェシエリヒア'コリ JM101の染色体 DNA上の Dei^D遺伝子および^ N遺伝子が欠
損した株の作製
上記(2)で得られたェシエリヒア'コリ JPD1株を pKD46で形質転換し、 lOOmg/1のアン ピシリンを含む LB寒天培地に塗布し、 30°Cで培養することにより選択した。得られた 形質転換株(ェシエリヒア'コリ JPDl/pKD46)に、電気パルス法により 遺伝子欠 損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子含有 DNA断片を導入し、ェシエリヒア'コリ JPD l/pKD46の染色体 DNA上に Ε^Ε 遺伝子欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子含 有 DNA断片が相同組換えにより組込まれた形質転換株を取得した。
[0144] 次に、上記(2)と同様の操作を行うことにより、染色体 DNA上力もクロラムフエニコ ール耐性遺伝子が欠落した株を取得し、該株をェシエリヒア 'コリ JPDN2と名づけた。 (4)ェシエリヒア'コリ JM101の染色体 DNA上の 遺伝子、 Ε§ΕΔ遺伝子、 ΡΘΡΒΙ# 伝子または dmオペロンが欠損した株、および多重遺伝子欠損株の作製
薦 N遣伝子、 薦 A遣伝子、 DeDB遣伝子または dDDオペロンの欠損株は、上記(1) で作製した各遺伝子またはオペロン欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子含有 D NA断片を用い、上記 (2)と同様の方法により作製した。
[0145] 上記方法により各々の遺伝子欠損株が取得されたことは、各々の欠損遺伝子の内 部塩基配列に基づき設計、合成した配列番号 51〜58で表される塩基配列を有する DNAをプライマーセットとして用い、上記(2)と同様の PCRにより確認した。ここで、 配列番号 51および 52で表される塩基配列カゝらなる DNAは ESEN遺伝子欠損確認用 、配列番号 53および 54で表される塩基配列力もなる DNAは ESEA遺伝子欠損確認 用、配列番号 55および 56で表される塩基配列力もなる DNAは 遺伝子欠損確 認用、配列番号 57および 58で表される塩基配列力もなる DNAは EEオペロン欠損 確認用プライマーセットである。
[0146] 上記方法で取得された オペロン欠損株をエシ リヒア 'コリ JDPP1株、 DepN遣伝 子欠損株をェシエリヒア 'コリ JPN1株、
遺伝子欠損株をェシエリヒア ·コリ JPB7株と名付けた。
また、上記(3)の方法に準じて、 DeDD遣伝子、 DeDN遣伝子、 De。A遣伝子、 ΡΘΡΒ» 伝子および EEオペロン力 なる群より選ばれる 2以上の遺伝子またはオペロンの多 重欠損株を作製した。多重欠損株が取得できたことの確認は、上記 (2)と同様の PC
Rにより確認した。前記方法で取得された 遺伝子および dmオペロンが欠損した 二重遺伝子欠損株をェシエリヒア'コリ JPDP49株、 DeDB遣伝子、 DepD遣伝子および D SE 遺伝子が欠損した三重遺伝子欠損株をェシエリヒア'コリ JPDNB43株、 遺伝 子、 遺伝子および オペロンが欠損した三重遺伝子欠損株をェシエリヒア'コリ JPNDDP36株、 De。A遣伝子、 DepD遣伝子、 遺伝子および オペロンが欠損し た四重遺伝子欠損株をェシエリヒア'コリ JPNDAP5株、 DeDB遣伝子、 DepD遣伝子、 ββ E 遺伝子および^オペロンが欠損した四重遺伝子欠損株をェシエリヒア'コリ JPND ΒΡ7株と名づけた。表 2は、各遺伝子欠損株における欠損遺伝子名を示す。
[0147] [表 2]
表 2 遺伝子欠損株と欠損遺伝子
[0148] 実験例 2 アミノ酸を生成、蓄積する能力を有し、かつジぺプチダーゼおよびジぺプ チド取り込み遺伝子が欠損した微生物の作製
ェシエリヒア'コリの染色体 DNA上の特定遺伝子の欠損は、ラムダファージの相同 組換え系を利用した方法 [Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 97, 6641- 6645(2000)]に従 つて行った。
(1)遺伝子欠損用薬剤耐性遺伝子断片のクローユング
ェシエリヒア ·コリ K12株の L -グルタミンの生合成調節に関与する glnE遺伝子およ
び glnS遺伝子の塩基配列は既に明らかにされている [Science, 5331, 1453-1474(199 7)]。
[0149] 報告されて!ヽる塩基配列に基づ!/、てパーセプティブ ·バイオシステムズ社製 8905型 DNA合成機を用いて、 glnE遺伝子欠損用のプライマー DNAとして配列番号 59およ び 60で表される塩基配列力 なる DNA、 glnS遺伝子欠損用のプライマー DNAとし て配列番号 61および 62で表される塩基配列力もなる DNAを合成した。合成したプ ライマー DNAは、各々の欠失の標的遺伝子の上流と下流に位置する 36bpからなる 塩基配列に基づき設計した。
[0150] 上記合成 DNAをそれぞれプライマーセットとして用い、 pKD3DNAを铸型として P CRを行った。 PCRはプラスミド DNA 10ng、プライマー各 0.5 μ mol/L、 Pfo DNAポリメ ラーゼ 2.5units、 Pfo DNAポリメラーゼ用 10緩衝液 4 L、 deoxyNTP各 200 μ mol/Lを 含む反応液 40 Lを用い、 94°Cで 1分間、 55°Cで 2分間、 72°Cで 3分間からなる工程 を 30回繰り返すことにより行った。
[0151] 該反応液の 1Z10量をァガロースゲル電気泳動し、 目的の断片が増幅していること を確認後、残りの反応液と等量の TE飽和フエノール Zクロ口ホルムを添カ卩し、混合し た。
該混合液を遠心分離後、得られた上層に 2倍容量の冷エタノールを加えて混合し、 - 80°Cに 30分間放置した。該溶液を遠心分離して DNAを沈殿させた後、該 DNAを 2 0 Lの TE〖こ溶解した。上記操作により、 glnE遺伝子、 glnfi遺伝子欠損用クロラムフエ ニコール耐性遺伝子断片を取得した。
(2)染色体 DNA上の glnE遺伝子が欠損したエシ リヒア 'コリ JPNDDP36株の作製 上記(1)で取得したェシエリヒア'コリ JPNDDP36株を pKD46で形質転換した後、 100 mg/1のアンピシリンを含む LB寒天培地上で pKD46を保持するェシエリヒア'コリ JPND DP36株(以下、ェシエリヒア'コリ JPNDDP36/pKD46と称す)を選択した。 10mmol/Lの L-ァラビノースと 50 μ g/mlのアンピシリン存在下で培養したェシエリヒア'コリ JMlOl/p KD46を、電気パルス法により glnE遺伝子欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子断 片を用いて形質転換し、 JPNDDP36株の染色体 DNA上の glnE遺伝子にクロラムフエ 二コール耐性遺伝子が挿入され、 ginE構造遺伝子が欠損するように組換えられた株
を 25mg/Lのクロラムフエ-コールを含む LB寒天培地上で選択した。
[0152] 取得したクロラムフエ-コール而性株を、 25mg/Lのクロラムフエ-コールを含む LB 寒天培地にレプリカし、 42°Cで保温した状態で単コロニー分離を実施した。得られた 各コロニーを 25mg/Lのクロラムフエ-コールおよび 100mg/Lのアンピシリンを含む LB 寒天培地にレプリカし、クロラムフエ-コール耐性かつアンピシリン感受性を示すコロ ニーを選択した。次にこの pKD46脱落株を pCP20で形質転換し、 100mg/Lのアンピシ リンを含む LB寒天培地に塗布して、 30°Cで一晚培養した。
[0153] 生育してきたアンピシリン耐性株を薬剤無添カ卩の LB寒天培地にレプリカし、 42°Cで 保温した状態で単コロニー分離を実施した。得られた各コロニーを薬剤無添加、およ び 25mg/Lのクロラムフエ-コールと 100mg/Lのアンピシリンを含む LB寒天培地にそ れぞれレプリカし、クロラムフエ-コール感受性かつアンピシリン感受性を示すコ口- 一を選択した。ここで得られた各株カゝらそれぞれ染色体 DNAを常法 (生物工学実験 書、 日本生物工学会編 97〜98ページ、培風館、 1992年)により調製した。欠損の標 的となる glnE遺伝子の内部配列を元に設計した、配列番号 63および 64で表される 塩基配列からなるプライマー DNAを用いて、コロニー PCRを行った。コロニー PCR は、 200 1のピペットチップをコロニーに触れさせることで取得した量の菌体、プライ マー各 0.5 μ mol/L、 EfiiDNAポリメラーゼ 2.5units、 Pfo DNAポリメラーゼ用 10緩衝液 μ deoxyNTP各 200 μ mol/Lを含む反応液 40 μ 1を用い、 94°Cで 1分間、 55°Cで 2 分間、 72°Cで 3分間からなる工程を 30回繰り返すことにより行った。 PCRに供した株 のうちで遺伝子増幅の見られなカゝつた株は、 glnE遺伝子欠損株であることを確認し、 ェシエリヒア'コリ JPNDDPGLE1と名づけた。
(3)染色体 DNA上の ginE遺伝子および glnS遺伝子が欠損したェシエリヒア 'コリ JPND
DP36株の作製
上記(2)で得られたェシエリヒア 'コリ JPNDDPGLE1株を pKD46で形質転換した後、 100mg/Lのアンピシリンを含む LB寒天培地に塗布し、 30°Cでー晚培養することにより PKD46を保持するェシエリヒア'コリ JPNDDPGLE1株(以下、ェシエリヒア'コリ JPNDD PGLE1/ pKD46と称す)を取得した。ェシエリヒア'コリ JGLE1/ pKD46を glng遺伝子 欠損用クロラムフエ-コール耐性遺伝子断片を用いて電気ノ ルス法により形質転換
し、染色体 DNA上の glnB_遺伝子にクロラムフエ-コール耐性遺伝子が挿入され gins 構造遺伝子が欠損するように組換えられた株を取得した。 glnS遺伝子の内部配列を 元に設計した、配列番号 65および 66で表される塩基配列からなるプライマー DNA を用いて、上記(2)の条件下でコロニー PCRを行った。該 PCRにより遺伝子増幅が 見られなカゝつた株は、 glnS遺伝子欠損株であることを確認し、ェシエリヒア'コリ JPND DPGBE1と命名した。
実験例 4 L-ァラニルー L-グルタミンを生成する活性を有する蛋白質を発現するブラ スミド DNAの作製
パーセプティブ'バイオシステムズ社製 8905型 DNA合成機を用いて、配列番号 67 〜70に記載の配列を有する DNA (以下、それぞれプライマー A、プライマー B、ブラ イマ一 C、プライマー D)を合成した。配列番号 67の配列は、 WO 2004/058960号に 記載の方法で製造したプラスミド pQE60ywffiの γ Ε遺伝子のリボソーム結合配列で あるシャインーダルガノ配列を含む領域について 5'側に 20 l認識配列を含む配列を 付カロしたものである。配列番号 68の配列は、 y E遺伝子の終始コドンを含む配列と 相補的な配列の 5'側に E lHI認識配列を含む配列を付加したものである。また配列 番号 69の配列は、 lmプロモーターを含む発現ベクター pTrS30の lmプロモーター領 域の配列につ 、て 5'側に EmRI認識配列を含む配列を付カ卩したものである。配列番 号 70の配列は、 lmプロモーターを含む発現ベクター pTrS30の lmプロモーター領域 の配列と相補的な配列の 5'側に0^1認識配列を含む配列を付カ卩したものである。
[0154] プラスミド pQE60ywffiを铸型とし、 y E遺伝子断片の増幅には上記のプライマー A およびプライマー Bを、 imプロモーター領域の断片の増幅にはプライマー Cおよびプ ライマー Dをそれぞれプライマーセットとして用いた PCRを行った。 PCRは、 10ngの p QE60ywffi、 0.5 μ mol/Lの各プライマー、 2.5 unitsの Pfo DNAポリメラーゼ、 4 μ Lの Ef liDNAポリメラーゼ用 X 10緩衝液、 200 μ mol/Lの各 dNTPを含む 40 μ Lの反応液を調 製し、 94°Cで 1分間、 55°Cで 2分間、 72°Cで 3分間力 なる工程を 30回繰り返すことに より行った。
[0155] 該反応液の 1/10量をァガロースゲル電気泳動し、プライマー Aおよびプライマー B を用 、た PCRでは ^遺伝子断片に相当する約 1.4kb、プライマー Cおよびプライマ
一 Dを用いた反応では imプロモーター領域の断片に相当する約 0.3kbの断片がそれ ぞれ増幅して 、ることを確認後、残りの反応液と等量の TE飽和フエノール/クロ口ホル ム溶液を添加し、混合した。該溶液を遠心分離後、得られた上層に 2倍容量の冷エタ ノールをカ卩えて混合し、 - 80°Cに 30分間放置した。該溶液を遠心分離して得られた D NAを 20 μ 1の ΤΕに溶解した。
[0156] 上記で得られたそれぞれの DNA溶液 5 μ 1を用い、プライマー Αおよびプライマー Β で増幅した DNAを制限酵素 20i2lおよび S lHIで、またプライマー Cおよびプライマ 一 Dで増幅した DNAを制限酵素 E^RIおよび0 lで切断し、ァガロースゲル電気泳 動により DNA断片を分離した後、ジーンクリーン IIキットにより、それぞれ y E遺伝子 を含む 1.4kbおよび lmプロモーター領域を含む 0.3kbの DNA断片を回収した。
[0157] 0.2 μ gの lmプロモーターを含む発現ベクター pTrS30を制限酵素 E^RIおよび Earn HIで切断後、ァガロースゲル電気泳動により DNA断片を分離し、同様に 4.5kbの DN A断片を回収した。
上記で得られた: mffi遺伝子を含む i.4kb断片、 imプロモーター領域を含む o.3kb断 片および 4.5kbの断片をライゲーシヨンキットを用いて、 16°Cで 16時間、連結反応を行 つた o
[0158] 該反応液を用いてェシエリヒア'コリ NM522株をカルシウムイオンを用いる方法によ つて形質転換した後、アンピシリン 50 g/mlを含む LB寒天培地に塗布して、 30°Cで 一晩培養した。
生育してきた形質転換体のコロニーより公知の方法に従ってプラスミドを抽出した。 該プラスミドは、 imプロモーター下流に: mffi遺伝子を有する発現プラスミドであること を制限酵素消化により確認し、 pPE56と命名した。
[0159] 発現プラスミド pPE56を基に、バチルス ·サチルス由来のァラニン脱水素酵素遺伝 子 ( 遺伝子)を同時に構成的に発現する発現プラスミドを以下に示す方法により構 築した。
パーセプティブ'バイオシステムズ社製 8905型 DNA合成機を用いて、配列番号 71 および配列番号 72で表される塩基配列を有する DNA (以下、それぞれプライマー E 、プライマー Fと称す)を合成した。配列番号 71で表される塩基配列は、 遺伝子の
リボソーム結合配列であるシャインーダルガノ配列を含む領域の 5'側に β ΐΗΙ認識配 列を含む塩基配列を付加した配列である。配列番号 72で表される塩基配列は、 aid 遺伝子の終始コドンを含む配列と相補的な配列の 5'側に πΗΙ認識配列を含む配 列を付加した配列である。
[0160] バチルス.サチルスの染色体 DNAを铸型とし、上記プライマー Εおよびプライマー Fをプライマーセットとして用いて PCRを行った。 PCRは、 0.1 μ gの染色体 DNA、 0.5 μ mol/Lの各プライマー、 2.5 unitsの DNAポリメラーゼ、 4 Lの EfiiDNAポリメラー ゼ用 X 10緩衝液、 200 mol/Lの各 dNTPを含む反応液 40 Lを調製し、 94°Cで 1分 間、 55°Cで 2分間、 72°Cで 3分間からなる工程を 30回繰り返すことにより行った。
[0161] 該反応液の 1/10量をァガロースゲル電気泳動し、 遺伝子断片に相当する約 1.2 kbの断片が増幅していることを確認後、残りの反応液と等量の TE飽和フエノール/ク ロロホルムを添加し、混合した。該混合液を遠心分離後、得られた上層に 2倍容量の 冷エタノールをカ卩えて混合し、 - 80°Cに 30分間放置した。該溶液を遠心分離して DN Aの沈殿を取得し、 20 Lの TEに溶解した。
[0162] 該溶解液 5 μ Lを用い、増幅した DNAを制限酵素 EamHIで切断し、ァガロースゲル 電気泳動により DNA断片を分離した後、ジーンクリーン IIキットにより、 aid遺伝子を含 む 1.2kbの DNA断片を回収した。
pPE56 0.2gを制限酵素 EamHIで切断後、ァガロースゲル電気泳動により DNA断片 を分離し、上記と同様の方法により 6.3kbの DNA断片を回収した。該 6.3kbの DNA断 片の末端脱リン酸化を、 60°Cで 30分間、アルカリホスファターゼ (E.£2liC75、タカラバ ィォ社製)処理することにより行った。反応液と等量の TE飽和フエノール/クロ口ホル ムを添加、混合して遠心分離した後、得られた上層に 2倍容量の冷エタノールをカロえ て混合し、 - 80°Cに 30分間放置した。該溶液を遠心分離して得られた DNAの沈殿を の TEに溶解した。
[0163] 上記で得られた 遺伝子を含む 1.2kbの DNA断片とアルカリホスファターゼ処理し た 6.3kbの DNA断片とをライゲーシヨンキットを用いて、 16°Cで 16時間反応させ連結 した。
該反応液を用 V、てェシエリヒア ·コリ NM522株をカルシウムイオンを用 V、る方法によ
つて形質転換した後、 50 g/mLのアンピシリンを含む LB寒天培地に塗布して、 30°C で一晩培養した。
[0164] 生育してきた形質転換体のコロニーから公知の方法に従ってプラスミドを抽出し、 al d遣伝子が vwffi遺伝子と順向きに挿入されたプラスミドが取得されて ヽることを制限 酵素消化により確認し、該プラスミドを PPE86と命名した。
実験例 5 ジペプチドを生成する活性を有する蛋白質を生産する能力、並びに L-ァ ラニンおよび L-グルタミンを生成する能力を有し、かつジぺプチダーゼおよびジぺプ チド取り込み遺伝子が欠損した微生物の作製
上記実験例 2で取得したェシエリヒア 'コリ JPNDDPGBE1株を、上記実験例 4で作製 した PPE86で形質転換し、該プラスミドを保持するェシエリヒア 'コリ JPNDDPGBEl/pP E86を取得した。
[0165] 以下に実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例 1
[0166] L-ァラ-ルー L-グルタミンの発酵生産
上記実験例 5で取得したェシエリヒア'コリ JPNDDPGBEl/pPE86を、 50 g/mlのアン ピシリンを含む LB培地 (lOg/1トリプトン、 5g/lイーストエキストラタト、 5g/l塩化ナトリウ ム)を含む試験管に接種し、 28°Cで 17時間培養した。得られた培養液をアンピシリン 1 00 g/mlを含む TF培地(16g/lリン酸水素 2ナトリウム、 14g/lリン酸 2水素カリウム、 5 g/1硫酸アンモ-ゥム、 lg/1クェン酸、 0.5g/lカザミノ酸、 lg/1プロリン、 2.5g/lァラ- ン、 2.5g/lグルタミン、 10mg/lビタミン Bl、 25mg/l硫酸マグネシウム、 50mg/l硫酸鉄 、 lOg/1グルコース)に 1%添カ卩し、 30°Cで 24時間培養した。
[0167] 培養終了後の培養上清を F-mocィ匕法で誘導体ィ匕した後 HPLCにて分析した。 HPL Cによる分析には、分離カラムに ODS- HG5 (野村ィ匕学社製)を用い、溶離液として A 液(酢酸 6ml/l、 20%(v/v)ァセトニトリル、トリェチルァミンにて pH4.8に調整)および B 液 (酢酸 6ml/l、 70% (v/v)ァセトニトリル、トリェチルァミンにて pH4.8に調整)を用い、 分析開始 5分までは A液: B液 =8:2、 5分〜 20分までは、 20分に達したときに A液: B液 = 1:1になるように
リニアーグラジェントをかける条件で分析を行った。その結果培養上清中には lg/1の
ァラ-ルグルタミンが蓄積して 、ることを確認した。
実施例 2
[0168] L-ァラ-ルー L-グルタミンの結晶の製造
ェシエリヒア'コリ JPNDDPGBEl/pPE86を、 50 g/mlのアンピシリンを含む LB培地を 含む三角フラスコに接種し、 28°Cで 24時間培養した。得られた培養液 50mlを 1.95Lの JF培地 (6g/lリン酸 1水素 2ナトリウム、 3g/lリン酸 2水素 1カリウム、 5g/l塩化ナトリウ ム、 5g/l酵母エキス、 2g/l硫酸マグネシウム、 0.2g/l硫酸第一鉄、 0.01g/l硫酸マン ガン、 lg/1塩化アンモ-ゥム、 0.2g/lプロリン、 0.01g/lチアミン塩酸塩、 lOg/1ダルコ ース)を含む 6L容のジャーに添加し、通気攪拌しつつ 32°Cで培養した。培養中適宜 グルコース、 L-グルタミンおよび L-ァラニンを添カ卩するとともにアンモニア水で pHを 6. 6-7.0に維持し、 60時間培養し、 L-ァラ-ルー L-グルタミンを培養液中に蓄積させた
[0169] 上記で得られた L-ァラニル— L-グルタミンを含む培養液に塩酸をカ卩えて pH3とし、 8 0°Cで 1時間加熱して、残存するグルタミンを分解した。室温まで冷却後、遠心分離に よって菌体を除去した後、上清を強酸性陽イオン交換榭脂であるマラソン C (ダウケミ カル社製)を充填したカラムに 1.6ml上清/ ml榭脂の負荷量で通塔し、 L-ァラニル— L -グルタミンを該榭脂に吸着させた。十分に水洗した後、 0.7 mol/1の水酸化ナトリウム を用 、て L-ァラ-ル L-グルタミンを溶出し、 L-ァラ-ル L-グルタミンを含む画分 を分取した。
[0170] 該画分を弱酸性陽イオン交換榭脂である IRC50 (ローム アンド ハース社製)を充 填したカラムに 10ml画分液/ ml榭脂の負荷量で通塔し、 L-ァラ -ル— L-グルタミンを 吸着させた後、水を通塔して L-ァラ-ルー L-グルタミンを溶出させ、 L-ァラ-ルー L- グルタミンを含む画分を分取した。
該画分を強塩基性陰イオン交換榭脂である PA412 (三菱化学社製)を充填したカラ ムに 23ml分画液/ ml榭脂の負荷量で通塔し、 L-ァラ -ル— L-グルタミンを吸着させた 後、水を通塔して L-ァラニル - L-グルタミンを含む画分を分取した。
[0171] 該画分を減圧濃縮し、濃度が約 450g/lの L-ァラ -ル— L-グルタミンの濃縮液を得 た。塩酸で pHを 5.7に調整した後、 60°Cで緩やかに攪拌しながらメタノールを添加し
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表 3 L-ァラニル- L-グルタミンの結晶に含まれる物質の分析結果
表中、 ND:検出限界(エリア%: 0. 以下を表し、 DL体とは D-ァラニルー
L-グルタミンを表す。
[0175] 表 3に示すとおり、本発明の L-ァラ -ル— L-グルタミンの結晶は、 DL-体、ァラ-ル ァラニルグルタミンおよびァラニンアミドを含まないことがわ力 た。すなわち、 D-アミ ノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸力 なるポリペプチドを 実質的に含まない、ジペプチドの結晶が取得されたことがわ力つた。
実施例 3
[0176] メタノールの晶析効果
実施例 2で得られた L-ァラ -ル一 L-グルタミンの粗結晶(ァラ -ルァラ-ルダルタミ ンが 0.111%含まれている)を実施例 2と同様に水に溶解後、 WA30榭脂を用いて分画 して力も濃縮した。得られた濃縮液を 2つに分け、一方には実施例 2と同様にメタノー ルを添カ卩し、他方にはメタノールの変わりにエタノールを用い、エタノール濃度が 75 %になるまでエタノールを添加する以外は実施例 2と同様の方法で L-ァラニル— L- グルタミンの結晶を析出させた。
[0177] 得られた結晶を乾燥後、参考例と同様の方法によりァラニルァラニルグルタミンの 量を測定した。結果を表 4に示す。
[0178] [表 4] メタノールとェタノールの晶析効果
[0179] 表中の結晶化率は、 [ (溶媒添加前の溶液中の L-Ala-L-Gln量) (晶析後の上清 に残存する L-Ala— L-Gln量)] Z (溶媒添加前の溶液中の L-Ala-L-Gln量) X 100で
計算された値を示す。
表 4に示すとおり、メタノールを用 V、て L-ァラ-ル L-グルタミンを晶析することによ り、 L-ァラ-ル - L-グルタミンの結晶力らァラ -ルァラ-ルグルタミンを効率的に除去 できることが明らかになった。
産業上の利用可能性
本発明により、 D-アミノ酸を構成成分に含むジペプチド、および 3個以上のアミノ酸 からなるポリペプチドを実質的に含まな 、、ジペプチドの結晶を提供することができる 配列表フリ —テキスト
配列番号 38 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 39 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 40 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 41 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 42 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 43 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 44 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 45 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 46 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 47 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 48 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 49 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 50 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 51 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 52 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 53 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 54 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 55 -人工配列の説明 :合成 DNA
配列番号 56 -人工配列の説明 :合成 DNA
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