明 細 書
ポリオキシメチレン共重合体の製造方法
技術分野
[0001] 本発明は熱安定性に優れ、かつ、ペレット及び成形品からのホルムアルデヒド発生 が抑制されたポリオキシメチレン共重合体の製造方法に関する。
背景技術
[0002] ポリオキシメチレン共重合体は、機械的特性、熱的特性、電気的特性、摺動性、及 び成形性等において優れた特性を持っており、構造材料や機構部品等として電気 機器、 自動車部品、及び精密機械部品等に広く使用されている。近年、益々その利 用範囲が広がり、当該榭脂に対するより高度な性能要求と共に、低コストィ匕の要求も 高い。
し力しその要求される品質の中で重要な課題として、成形時にポリオキシメチレン共 重合体が成形機内で熱分解し、ホルムアルデヒドガスが発生することが挙げられ、シ ックハウス症候群等、人体への悪影響が指摘されている。厚生労働省はこのシックハ ウス症候群対策として、室内ホルムアルデヒド濃度指針値を 0. 08ppmと規定してお り、最終製品からのホルムアルデヒド発生量が限りなく低減されたポリオキシメチレン 共重合体が要求されて 、る。ホルムアルデヒドガス量を低減させるポリオキシメチレン 共重合体の製造方法は現在までにも種々提案されている。例えば、不純物の低減さ れたモノマーを重合し、さらに重合直後急冷することにより触媒を失活せしめ副反応 を抑制する方法 (特許文献 1)、押出機に直接水等を添加し末端安定ィ匕をおこなう方 法 (特許文献 2)、立体障害性フエノールが添加されたモノマーを重合し、さらに重合 後のポリオキシメチレン共重合体を最適粒子径に制御し触媒失活を行!、、加えて水 を添加し溶融下で減圧脱揮して末端安定化をおこなう方法 (特許文献 3)などが例示 される。
重合収率が高ぐ特に重合収率 95%以上のポリオキシメチレン共重合体は生産的 かつ経済的に有利ではある力 重合時に熱的不安定構造が多数生成してしまうため 、熱安定性に乏しく成形機内でのホルムアルデヒド発生量が多い。重合収率を下げ
て成形機内のホルムアルデヒド発生を抑制することは可能ではある力 重合収率を下 げると生産性を損なうば力りでなくモノマーの回収コストが発生し、経済的に不利にな つてしまう。このような熱的不安定構造が多いポリオキシメチレン共重合体は、上に例 示されるような熱安定ィヒ方法を実施しても、熱的安定性を十分改善することはできな いのが現状である。
また、添加剤によりポリオキシメチレン共重合体の分解を抑制する方法に関しては、 酸ィ匕防止剤として立体障害性フエノールイ匕合物または立体障害性アミンィ匕合物が、 その他の熱安定剤としてポリアミド、尿素誘導体、アルカリ又はアルカリ土類金属の水 酸ィ匕物を添加する方法等が一般的に知られている力 ポリオキシメチレン共重合体 自体の熱安定性が悪!ヽ場合は、必ずしも分解安定性に満足する結果は得られず、 また多量の添加剤の添カ卩は経済的に不利になる。
ペレット及び成形品からのホルムアルデヒド発生を抑制する方法に関しては、ホル ムアルデヒドとの反応性を有する種々の化合物を添加する方法が知られている。例え ば、ホルムアルデヒドとの反応性が高ぐホルムアルデヒドを固定ィ匕させる効果的な化 合物としてヒドラジドィ匕合物が挙げられる(特許文献 4)。しかし、ここに記載があるの は一般的なヒドラジドィ匕合物とホルムアルデヒドとの反応性にのみ着目したものであり 、ホルムアルデヒド発生の低減されたポリオキシメチレン共重合体を効率的に得るた めの手段にっ 、ては言及がな 、。
ホルムアルデヒド捕捉剤としてヒドラジド化合物を用いる他の例としては、ヒドラジド 等の窒素含有化合物のホウ酸塩を配合する方法 (特許文献 5)、ホルムアルデヒドの 吸着剤として新規な化合物である 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボン酸ヒドラジドを用 いる方法 (特許文献 6)、ヒドラジドと尿素またはその誘導体を特定比率で配合する方 法 (特許文献 7)等が挙げられる。し力しながら、これらはホルムアルデヒド発生量の抑 制が不十分である、あるいは成形品物性を低下させる等の問題がある。
本発明者らは、先に特定量のヒドラジドィ匕合物とアミン置換トリアジンィ匕合物とを含 むポリアセタール榭脂組成物がペレット及び成形品力 発生するホルムアルデヒド量 を抑制できることを見いだした (特許文献 8)。し力しながら、複数の押出工程数を要 することから、よりホルムアルデヒド発生量の低 、ポリオキシエチレン共重合体をより
少ない押出工程数で経済的に製造する方法が求められている。
特許文献 1:特開平 5 - 247158号公報
特許文献 2:特開平 7— 233230号公報
特許文献 3 :特開平 10— 168144号公報
特許文献 4:特開平 04 - 345648号公報
特許文献 5 :特開平 10— 086630号公報
特許文献 6:特開平 06 - 080619号公報
特許文献 7 :特開 2002— 035098号公報
特許文献 8:特願 2005 - 267414
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] 本発明の目的は、成形時のホルムアルデヒド発生が抑制されたポリオキシメチレン 共重合体の効率的かつ経済的な製造方法を提供することである。
課題を解決するための手段
[0004] 本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ヒドラジドィ匕合物をポリオキシメ チレン共重合体に溶融混合するに際し、希釈剤にヒドラジド化合物をスラリー分散さ せることにより、成形機内でのホルムアルデヒドガスを低減させたポリオキシメチレン 共重合体を効率的に製造する方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(6)に示すポリオキシメチレン共重合体の製造方法 に関する。
(1)粗ポリオキシメチレン共重合体を、その融点以上で溶融混練し、発生する分解ホ ルムアルデヒドガスを減圧脱揮した後に、その溶融状態を保ったまま、ヒドラジド化合 物 (A)を含むホルムアルデヒド捕捉剤を混合して直ちにペレツトイ匕する工程を含むポ リオキシメチレン共重合体の連続製造方法であって、該ホルムアルデヒド捕捉剤とし て、(A)の融点もしくは分解温度のうち、低い側の温度 (Ta)よりも低い温度の融点を 示す希釈剤 (B)に、(B)の融点以上かつ (Ta)未満の温度範囲で、(A)をスラリー分 散させた分散液を用いることを特徴とするポリオキシメチレン共重合体の製造方法。
(2)前記減圧脱揮を、横型セルフクリーニング型 2軸混練機を用い、 15〜60分の範
囲で脱揮する請求項 1に記載のポリオキシメチレン共重合体の製造方法。
(3)ヒドラジドィ匕合物 (A)が、ジヒドラジドィ匕合物である請求項 1に記載のポリオキシメ チレン共重合体の製造方法。
(4)前記ジヒドラジド化合物が、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデ カンニ酸ジヒドラジド、 1, 18—ォクタデカンジカルボヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラ ジド、 1, 8—ナフタレンジカルボヒドラジドおよび 2, 6—ナフタレンジカルボヒドラジド 力 なる群力 選ばれた少なくとも 1種である請求項 3に記載のポリオキシメチレン共 重合体の製造方法。
(5)希釈剤 (B)力 ポリエチレングリコールである請求項 1に記載のポリオキシメチレ ン共重合体の製造方法。
(6)希釈剤(B)が、水酸基価から求めた分子量として 1, 000-50, 000のポリェチ レンダリコールである請求項 5に記載のポリオキシメチレン共重合体の製造方法。 (7) 前記分散液中のヒドラジド化合物の濃度力 5〜70wt%である請求項 1に記載のポ リオキシメチレン共重合体の製造方法。
発明の効果
[0005] 本発明のォキシメチレン共重合体の製造方法は、粗ポリオキシメチレン共重合体( 重合後に触媒の失活処理を施したポリオキシメチレン共重合体)を、その融点以上で 溶融混練し、発生する分解ホルムアルデヒドガスを十分に減圧脱揮した後、その溶融 状態を保持したまま、ホルムアルデヒド捕捉剤として特定の希釈剤にヒドラジドィ匕合物 をスラリー分散させた分散液を混合して直ちにペレツトイ匕することにより、ヒドラジドィ匕 合物の無駄なロスを抑制し、その添加量を極少量で最適化できるので、成形時のホ ルムアルデヒド発生が抑制され、し力もモールドデポジットの殆ど無 、ポリオキシメチ レン共重合体を効率的かつ経済的に製造することを可能とする。
発明を実施するための最良の形態
[0006] 本発明におけるポリオキシメチレン共重合体の重合方法としては、塊状重合法が挙 げられる。これは溶融状態にあるモノマーを用いた重合法であり、重合の進行に伴い
、塊状及び粉状ィ匕した固体のポリマーが得られる。
[0007] 本発明における原料モノマーは、ホルムアルデヒドの環状三量体であるトリオキサン
であり、コモノマーとしては環状ホルマール類及び z又は環状エーテル類が用いら れる。
環状ホルマール類としては、例えば、 1, 3 ジォキソラン、 2 ェチルー 1, 3 ジォ キソラン、 2 プロピル 1, 3 ジォキソラン、 2 ブチルー 1, 3 ジォキソラン、 2, 2 ジメチルー 1, 3 ジォキソラン、 2 フエ二ルー 2—メチルー 1, 3 ジォキソラン、 4 ーメチルー 1, 3 ジォキソラン、 2, 4 ジメチノレー 1, 3 ジォキソラン、 2 ェチノレー 4ーメチノレー 1, 3 ジォキソラン、 4, 4ージメチノレー 1, 3 ジォキソラン、 4, 5 ジメ チルー 1, 3 ジォキソラン、 2, 2, 4 トリメチルー 1, 3 ジォキソラン、 4ーヒドロキシ メチルー 1, 3 ジォキソラン、 4ーブチルォキシメチルー 1, 3 ジォキソラン、 4ーフ エノキシメチルー 1, 3 ジォキソラン、 4 クロルメチルー 1, 3 ジォキソラン、 1, 3— ジォキカビシクロ [3, 4, 0]ノナン等が挙げられる。環状エーテル類としては、エチレン ォキシド、プロピレンォキシド、ブチレンォキシド、ェピクロルヒドリン、スチレンォキシド 、ォキセタン、 3, 3—ビス(クロルメチル)ォキセタン、テトラヒドロフラン、ォキセパン等 が挙げられる。これらの中でも 1, 3 ジォキソランが特に好ましい。
コモノマーの添カ卩量は、トリオキサン全量に対して、 0. 5-40. Omol%が好ましぐ より好ましくは 1. 1〜20. Omol%である。コモノマーの使用量がこれより多い場合は 重合収率が低下し、少な 、場合は熱安定性が低下することがある。
また、 1, 4 ブタンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシ ジルエーテル等の多官能エポキシ系化合物及び Z又は多官能グリシジルエーテル 系化合物を架橋'分岐剤としてトリオキサンに対して、 0. 001-0. 2重量%添加して も良い。
本発明の重合触媒としては、一般のカチオン活性触媒が用いられる。このような力 チオン活性触媒としては、ルイス酸、特にホウ素、スズ、チタン、リン、ヒ素およびアン チモン等のハロゲンィ匕物、例えば三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五塩 化リン、五フッ化リン、五フッ化ヒ素および五フッ化アンチモン、およびその錯ィ匕合物 または塩の如き化合物、プロトン酸、例えばトリフルォロメタンスルホン酸、パークロル 酸、プロトン酸のエステル、殊にパークロル酸と低級脂肪族アルコールとのエステル、 プロトン酸の無水物、特にパークロル酸と低級脂肪族カルボン酸との混合無水物、あ
るいは、トリェチルォキソ -ゥムへキサフルォロホスフアート、トリフエ-ルメチルへキサ フルォロアルゼナート、ァセチルへキサフルォロボラート、ヘテロポリ酸またはその酸 性塩、イソポリ酸またはその酸性塩などが挙げられる。特に三フッ化ホウ素を含む化 合物、あるいは三フッ化ホウ素水和物および配位錯体ィ匕合物が好適であり、エーテ ル類との配位錯体である三フッ化ホウ素ジェチルエーテラート、三フッ化ホウ素ジブ チルエーテラートは特に好ましい。
前記触媒の使用量は、トリオキサン 1モルに対して、通常 1 X 10— 7〜1 X 10— 3モルで あり、好ましくは 1 X 10—7〜1 X 10—4モルである。触媒の使用量がこれより多いと熱安 定性が低下し、少ないと重合収率が低下する。
[0009] 本発明の重合法において、ポリオキシメチレン共重合体の分子量調節のために、 必要に応じて適当な分子量調節剤を用いても良い。分子量調節剤としては、カルボ ン酸、カルボン酸無水物、エステル、アミド、イミド、フエノール類、ァセタール化合物 などが挙げられる。特にフエノール、 2, 6—ジメチルフエノール、メチラール、ポリオキ シメチレンジメトキシドは好適に用いられ、最も好ましいのはメチラールである。分子 量調節剤は単独あるいは溶液の形で使用される。溶液で使用する場合、溶媒として は、へキサン、ヘプタン、シクロへキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等のハロゲ ン化炭化水素が挙げられる。
一般に、これら分子量調整剤は目標とする分子量に応じて、トリオキサンに対して 0 〜1 X 104ppmの範囲で添カ卩量が調整される。
これら分子量調節剤は、通常、トリオキサンとコモノマーの混合原料液に供給される 。添加位置に特に制限はないが、カチオン活性触媒を該混合原料液に供給する前 に供給するのが好ましい。
[0010] 本発明に用いられる連続式重合装置としては、重合時の急激な固化、発熱に対処 可能な強力な攪拌能力、緻密な温度制御、さらにはスケールの付着を防止するセル フクリー-ング機能を備えた-一ダー、 2軸スクリュー式連続押出混練機、 2軸のパド ル型連続混合機、その他、これまでに提案されているトリオキサンの連続重合装置が 使用可能で、 2種以上のタイプの重合機を組み合わせて使用することもできる。これ
らのうちでも、互いに同方向に回転する 1対のシャフトを備え、それぞれのシャフトに は互 、にかみ合う凸レンズ型、ある 、は擬三角形型のパドルが多数はめ込まれた連 続式横型反応機が好ましい。また、該連続式横型反応機を 2台以上直列に連結して 使用することも可能である。
本発明の実施において重合時間は、 3分〜 120分の重合時間が選ばれ、特に 5分 〜60分とするのが好ましい。重合時間がこれより短いと重合収率又は熱安定性が低 下し、長いと生産性が悪くなる。
本発明では、重合終了後、重合機力 排出されるポリオキシメチレン共重合体を直 ちに触媒失活剤と混合接触させることにより、重合触媒の失活処理を行い、粗ポリオ キシメチレン共重合体を得る。
触媒失活剤の導入時期は重合収率で決定され、重合収率が 95%以上、好ましく は 97%以上に達した時点で触媒を失活し、重合を停止することが経済性ならびに生 産性の観点力も好ましい。
重合収率の測定は、粗ポリオキシメチレン共重合体 20gを 20mlのアセトンに 30分 浸した後、濾過し、アセトンで 3回洗浄した後、 60°Cで恒量となるまで真空乾燥を施し 未反応モノマー等を取り除く。し力る後、精秤した重量を粗ポリオキシメチレン共重合 体の重量で除して、重合収率が算出される。
本発明の触媒失活剤としては、三価の有機リン化合物、有機アミン系化合物、アル カリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物などが使用できる。
触媒失活剤として用いられる有機アミン系化合物としては、一級、二級、三級の脂 肪族ァミンや芳香族ァミン、ヘテロ環ァミン、ヒンダードアミン類等が使用でき、具体的 には、例えば、ェチルァミン、ジェチルァミン、トリエチルァミン、モノ一 n—ブチルアミ ン、ジ— n—ブチルァミン、トリプロピルァミン、トリ— n—ブチルァミン、 N, N—ブチル ジメチルァミン、ァニリン、ジフエニルァミン、ピリジン、ピぺリジン、モルホリン、メラミン 、メチロールメラミン等が挙げられる。
三価の有機リンィ匕合物としては、トリフエ-ルホスフィン、ェチルテトラメチレンホスフ イン、 n—ブチルジメチルホスフィン、トリェチルホスフィン、ェチルペンタメチレンホス フィン、ジメチルフエニルホスフィン、メチルェチルー n—ペンチルホスフィン、ジェチ
ルブチルホスフィン、トリー n ブチルホスフィン、メチルジフエニルホスフィン、ェチル —n—ペンチルフエ-ルホスフィン、メチルベンジルフエ-ルホスフィン、ェチノレジフエ -ルホスフィン、ェチル n—へキシルフェ-ルホスフィン、ベンジル一 n—ブチルー n—プロピルホスフィン、ェチルジシクロへキシルホスフィン、イソプロピルジフエ-ル ホスフィン、ェチノレべンジノレフエ-ノレホスフィン、ジペンジノレエチノレホスフィン、 n—ブ チルジフエ-ルホスフィン、 n プロピルべンジルフエ-ルホスフィン、 n—ブチルベン ジルフエニルホスフィン、トリフエニルホスフィン、シクロへキシルジフエ二ルルホスフィ ン、ジベンジルー n—ブチルホスフィン、ジシクロへキシルフェニルホスフィン、トリシク 口へキシルホスフィン、ジフエ-ルペンジルホスフィン、ジベンジノレフエ二ノレホスフィン 、トリベンジルホスフィン、ジプロピル亜ホスフィン酸ェチル、ブチルェチル亜ホスフィ ン酸ェチル、メチルフエ-ル亜ホスフィン酸ェチル、ェチルフエ-ル亜ホスフィン酸ェ チル、ジブチル亜ホスフィン酸ェチル、ジフエ-ル亜ホスフィン酸メチル、ジフエニル 亜ホスフィン酸ェチル、ジフエ-ル亜ホスフィン酸フエ-ル、ジベンジル亜ホスフィン 酸フエ-ル、ェチル亜ホスホン酸ジメチル、ェチル亜ホスホン酸ジェチル、ェチル亜 ホスホン酸ジフエ-ル、プロピル亜ホスホン酸ジェチル、ブチル亜ホスホン酸ジェチ ル、フエ-ル亜ホスホン酸ジェチル、フエ-ル亜ホスホン酸ジメチル、ベンジル亜ホス ホン酸ジェチル、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリェチル、亜リン酸トリ— n プロピル、 亜リン酸トリ—イソプロピル、亜リン酸トリ— n—ブチル、亜リン酸トリフエニル、亜リン酸 卜ジシク pへキシノレ、 ¾ジン 卜リベンジノレ、 ¾ジン 卜!;卜!;ノレ、 ¾ジン j8—ナフチノレ、 亜リン酸トリデシル、亜リン酸トリノニルフ ニル、トリチォ亜リン酸トリステアリルなどが 挙げられる力 中でもトリフエ-ルホスフィンが好ましい。
これら例示される触媒失活剤の中でも熱的に安定な 3価の有機リン化合物および 3 級ァミンが好まし!/、。三価の有機リン化合物の中で特に好ま 、化合物は熱的に安 定でかつ熱による成形品の着色弊害を及ぼさないトリフエ-ルホスフィンである。触媒 失活剤として 3級ァミンを選択した場合、問題となるのは、後述の粗ポリオキシメチレ ン共重合体の融点以上で 20分以上減圧脱揮する際に未反応の 3級ァミンが残って しまうことにある。未反応の 3級ァミンが製品に残った場合、成形時にァミンの酸化に より成形品が着色してしまう弊害が出てくる。従って 3級ァミンとして好ましい化合物は
、減圧脱揮する際に未反応ァミンがポリオキシメチレン共重合体から除去可能な、沸 点が減圧脱揮温度より 100°C程度低い化合物であり、具体的にはトリェチルアミン( 沸点 89°C)および N, N—ブチルジメチルァミン(沸点 93°C)が例示される。
[0012] 触媒失活剤は完全に触媒を失活させる量入れる必要は無ぐこの失活工程から製 品に至る間の粗ポリオキシメチレン共重合体の分子量低下が製品の許容範囲に抑 えられるようにすればよいが、通常、使用触媒モル数に対し、 0. 01〜500倍モル、 好ましくは 0. 05〜: LOO倍モルが使用される。
触媒失活剤を溶液、懸濁液の形態で使用する場合、使用される溶剤は特に限定さ れるものではない。例えば水、アルコール類、原料モノマー、環状ホルマール Zエー テル、アセトン、メチルェチルケトン、へキサン、シクロへキサン、ヘプタン、ベンゼン、 トルエン、キシレン、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド等の脂肪族または芳香 族の各種有機溶媒あるいは混合溶媒が使用可能である。
本発明における触媒失活処理では、処理に供されるポリオキシメチレン共重合体が 微細な粉粒体であることが好ましぐ重合反応機は塊状重合物を充分粉砕する機能 を有するものが好ましい。また、重合後のポリオキシメチレン共重合体に対して触媒 失活剤を加えた後、別の粉砕機を用いて粉砕させてもよい。もしくは、粉砕機を用い て粉砕した後に触媒失活剤を加えてもよぐ触媒失活剤の存在下で粉砕と攪拌を同 時に行ってもよ!ヽ。触媒失活処理した粗ポリオキシメチレン共重合体が微細な粉粒 体でない場合は、榭脂中に含まれる触媒が十分に失活されず、従って残存した活性 を有する触媒によって徐々に解重合が進行し分子量低下を生じる。触媒失活が不完 全で分子量低下が生じてしまう場合には、予め分子量低下を考慮し、分子量調整剤 量を調整することによって、粗ポリオキシメチレン共重合体の分子量が高くなるように し、最終製品の分子量を調節する方法がとられる。
[0013] 粗ポリオキシメチレン共重合体は、引き続き融点以上の温度で溶融混練を行い、発 生する分解ホルムアルデヒドガスを減圧脱揮することにより、熱的に不安定な構造を 分解'除去する。ここで熱的に不安定な構造としては、例えばポリオキシメチレン共重 合体のへミホルマール末端が挙げられる。へミホルマール末端は熱によりホルムアル デヒドを放出しながらジッパー的に解重合が起こる。熱的に不安定な構造を分解'除
去する工程においては、理想的にはこの解重合を、末端がコモノマー中のアルキレ ンユニット (熱的に安定)に到達するまで意図的に起こすことにより、熱的に安定化さ せる。また、ホルムアルデヒドが酸化して発生するギ酸は重合反応時に連鎖移動反 応してギ酸エステル末端となる。これは熱的には安定だがアルカリ加水分解しゃすく 、一度分解するとへミホルマール末端が剥き出しになるため熱安定性が低下する。 熱的に不安定な構造を分解 ·除去する工程においては、意図的にアルカリ水溶液な どを添加し、この末端を加水分解しながら解重合により安定化させることができる。 減圧脱揮は 9. 33 X 10-1. 33 X 10—3kPaの圧力下 (圧力は絶対圧を示す。以下 同様)において溶融混練しながらおこなわれる。減圧度は、 6. 67 X 10-1. 33 X 10 — 3kPaの範囲力好ましく、 2. 67 X 10〜1. 33 X 10— 3kPaの範囲力 Sより好ましく、 1. 33 X 10〜l . 33 X 10— 3kPaの範囲が最も好ましい。
減圧脱揮の時間は 15〜60分であり、好ましくは 20〜40分である。これより短いと 成形時のホルムアルデヒドガス発生抑制に十分な効果は得られず、逆にこれより長 、 とポリマーの主鎖分解による熱安定性低下や粘度の低下、黄変などを招く結果となり 好ましくな ヽ。減圧脱揮時に窒素ガス等の不活性ガスあるいは減圧脱揮条件で気化 するアルコールや水等を減圧処理設備に導入し外部からの空気の混入を避けること や、あるいは減圧度を制御することも好適である。
減圧脱揮処理時の温度は粗ポリオキシメチレン共重合体の融点以上の温度であれ ば制限はないが、 190〜240°Cが好ましい。温度が低いと未溶融ポリオキシメチレン 共重合体が残り、熱的に不安定な構造の分解 ·除去が不十分になる場合があり、ま た温度が高いと、黄変あるいは熱によるポリマーの主鎖分解による熱安定性低下を 招く結果となり好ましくない。
減圧脱揮処理は、単軸または 2軸以上のベント付押出機と減圧脱揮処理機が直列 に連結され、ベント付押出機で触媒失活処理を施した粗ポリオキシメチレン共重合体 を溶融させ、減圧脱揮処理機に導入し所定時間減圧脱揮する連続生産型の装置構 成でおこなわれるのが好まし!/、。
減圧脱揮処理機は縦型あるいは横型の高粘度タイプの重合機を用いることができ る。縦型重合機の場合、攪拌翼に特に限定はないが、溶融ポリオキシメチレン共重
合体が均一に混合できる高粘度攪拌翼が好ましぐリボン翼、格子翼、マックスプレン ド翼、フルゾーン翼およびこれらの改良翼等が例示される。横型重合機としては、好 ましくは単軸あるいは 2軸以上の攪拌翼の設置された表面更新性に優れたセルフタリ 一-ング型の横型重合機であり、日立製作所 (株)製メガネ翼、格子翼型リアクター、 三菱重工業 (株)製 SCR、 NSCR型反応機、(株)栗本鉄鋼所製 KRC-—ダ一、 SC プロセッサー、住友重機械工業 (株)製 BIVOLAK等が例示される。
減圧脱揮処理時には、ポリオキシメチレン共重合体に対して、公知の酸化防止剤、 熱安定剤等の添加剤を一括あるいは分割して添加することができる。これらの添加剤 は減圧脱揮処理時に添加するのが好まし ヽが、減圧脱揮処理前に予備混合を行つ て添加しても良い。減圧脱揮処理前に添加剤を添加するときは、ヘンシェルミキサー 等を使用することができる。
また減圧脱揮処理終了までに添加されなカゝつた添加剤、あるいは分割して添加さ れた添加剤の残りを減圧脱揮処理後に添加することもできる。減圧脱揮処理後に添 加剤を添加する装置は、単軸または 2軸以上のベント付押出機を使用することができ る。
使用できる酸ィ匕防止剤としては、例えば、 1, 6 へキサンジオール ビス〔3—(3, 5—ジ—tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール —ビス— 3— ( 3— t ブチル— 4—ヒドロキシ— 5—メチルフエ-ル)プロピオネート、 ペンタエリスリチル一テトラキス一 3— (3, 5—ジ一 t—ブチル 4—ヒドロキシフエニル )プロピオネート、 2, 2'—メチレンビス(6— t—ブチルー 4 メチルフエノール)、 3, 9 ビス {2—〔3—(3—t—ブチルー 4ーヒドロキシ 5 メチルフエ-ル〕プロピオ-ル ォキシ)ー1, 1 ジメチルェチル}ー2, 4, 8, 10—テトラオキサスピロ〔5, 5〕ゥンデ カン、 N, N, 一へキサン一 1, 6 ジィルビス〔3— (3, 5 ジ一 t—ブチル 4 ヒドロ キシフエ-ル)プロピオナミド〕、 3, 5 ビス(1, 1ージメチルェチル)ー4ーヒドロキシ ベンゼンプロピオン酸 1, 6 へキサンジィルエステル等の立体障害性フエノール類 が挙げられる。これら立体障害性フエノール類の添加量は、ポリオキシメチレン共重 合体 100重量部に対し、 0. 01〜5. 0重量部が好ましぐ 0. 01〜2. 0重量部がより 好ましい。
[0015] 熱安定剤としては、メラミン、メチロ一ルメラミン、ベンゾグアナミン、シァノグァ-ジン 、 N, N—ジァリールメラミン等のアミン置換トリアジン類、ポリアミド類、尿素誘導体、ヒ ドラジン誘導体、ウレタン類等およびナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、 ノ リウムの無機酸塩、水酸化物、有機酸塩等が例示される。
これらァミン置換トリァジン類の添加量は、ポリオキシメチレン共重合体 100重量部 に対し、好ましくは 0. 01〜: L 0重量部であり、過剰添カ卩は続いて添加するヒドラジド 化合物とホルムアルデヒドとの反応性を阻害するので好ましくない。
[0016] また、本発明の方法により製造されたポリオキシメチレン共重合体には、着色剤、核 剤、可塑剤、蛍光増白剤、又はペンタエリスリトールテトラステアレート等の脂肪酸ェ ステル系又はシリコン系化合物等の離型剤、摺動剤、ポリエチレングリコール、グリセ リンのような帯電防止剤、高級脂肪酸塩、ベンゾトリアゾール系またはべンゾフエノン 系化合物のような紫外線吸収剤、あるいはヒンダードァミン系のような光安定剤等の 添加剤を所望により添加することができる。
[0017] このようにして得られた熱的に不安定な構造を分解除去したポリオキシメチレン共 重合体に対して、溶融状態を維持したままヒドラジドィ匕合物を含むホルムアルデヒド 捕捉剤を添加し、ペレツトイ匕して製品とする。この時、熱的に不安定な構造が多く残つ た状態、又は、分解したホルムアルデヒドが溶融榭脂内に多く残存した状態でヒドラ ジドィ匕合物を添加した場合には、多量のホルムアルデヒドによりヒドラジドィ匕合物が無 駄に消費されてしまうため好ましくない。従って、減圧脱揮処理時に粗ポリオキシメチ レン共重合体とヒドラジドィ匕合物を予め混合する方法は好ましくない。
[0018] 本発明にお 、てホルムアルデヒド捕捉剤として添加配合されるのは、ヒドラジドィ匕合 物を希釈剤にスラリー分散させた分散液である。
ヒドラジド化合物としては、脂肪族或いは芳香族の何れのヒドラジド化合物でも使用 することができ、単独で用いても或いは 2種以上混合して用いても良い。脂肪族ヒドラ ジドィ匕合物としては、プロピオン酸ヒドラジド、チォカルボヒドラジド等のモノヒドラジド 化合物、またジヒドラジドィ匕合物として、シユウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コ ハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒド ラジド、ドデカンニ酸ジヒドラジド、 1, 18—ォクタデカンジカルボヒドラジド、マレイン
酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、 7, 11ーォクタデカンジェン 1, 18 ジカル ボヒドラジド等が挙げられる。
[0019] 芳香族ヒドラジド化合物としては、サリチル酸ヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、 3 ーヒドロキシー2—ナフトェ酸ヒドラジド、 p—トルエンスルホ-ルヒドラジド、ァミノベン ズヒドラジド、 4 ピリジンカルボン酸ヒドラジド、 1, 5 ナフタレンジカルボヒドラジド、 1, 8 ナフタレンジカルボヒドラジド、 2, 6 ナフタレンジカルボヒドラジド、 4, 4'ーォ キシビスベンゼンスルホ-ルヒドラジド、 1, 5 ジフエ-ルカルボノヒドラジド等のジヒド ラジド類が挙げられる。また、ァミノポリアクリルアミド、 1, 3, 5 トリス(2 ヒドラジノカ ルポニルェチル)イソシァヌレート等のポリヒドラジド類も使用することができる。
[0020] これらのヒドラジドィ匕合物の中でもジヒドラジド化合物好ま 、。更に、本発明に使用 するジヒドラジドィ匕合物としては、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデ カンニ酸ジヒドラジド、 1, 18—ォクタデカンジカルボヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラ ジド、 1, 8 ナフタレンジカルボヒドラジド、 2, 6 ナフタレンジカルボヒドラジド等が 特に好ましい。
[0021] 一般的にヒドラジド化合物は分解温度を有し、それ以上の温度に加熱されると分解 が顕著となり、ホルムアルデヒドとの反応性を失う。従って、添加するヒドラジド化合物 としては、粗ポリオキシメチレン共重合体と溶融混練したり、ポリオキシメチレン共重合 体を加工したりする際の処理温度よりも高い分解温度を有するものを使用することが 好ましい。しかしながら、このように分解温度の高いヒドラジドィ匕合物であっても、その 融点以上に加熱されると徐々に分解し、ホルムアルデヒドとの反応性が失われていく ことを筆者らは突き止めた。即ち、ヒドラジド化合物がホルムアルデヒドとの反応により 無駄に消費されたり、それ自体が熱的に分解'変性を受けたりする場合、製品からの ホルムアルデヒドの発生を抑制するためにより多くのヒドラジド化合物の添カ卩が必要 になる。従って、ヒドラジドィ匕合物の添カ卩は、熱的に不安定な構造を分解して、ポリオ キシメチレン共重合体中のホルムアルデヒド濃度をできるだけ低下させ、尚且つ、添 加する際のポリオキシメチレン共重合体の温度をできるだけ低下させた状態で添加し 、その後は速やかにペレツトイ匕し、冷却することが好ましい。
[0022] ヒドラジド化合物の添加方法は、単独、もしくは他の添加剤と一緒に粉体でフィード
する方法が挙げられ、単軸または 2軸以上のベント付押出機を減圧脱揮処理機の後 ろに直列で繋げて使用することができるが、設備に掛る費用が過大で、ヒドラジドィ匕 合物の添加時に混入するガスを脱揮する必要がある。ヒドラジドィ匕合物を融点以上に 加熱して溶融させ、系内へ添加することが可能だが、前述のように、その分解温度以 下でも高温で保持すると、分解'変性が徐々に進行するため、必要なヒドラジドィ匕合 物の量が多くなり好ましくない。従って、ヒドラジドィ匕合物の添加方法としては、ヒドラ ジドィ匕合物の融点もしくは分解温度のうち低 ヽ温度 (Ta)よりも、低 、温度の融点を 示す希釈剤に、希釈剤の融点以上で (Ta)未満の温度範囲で、(A)をスラリー分散さ せた分散液として、ポリオキシメチレン共重合体に添加する方法が好ましい。スラリー 分散させる方法としては、攪拌機及び加熱機能の備わったドラムに希釈剤とヒドラジド 化合物を入れ、内部を均一混合しても良いし、押出機などで連続的に溶融混合させ ても良い。系内(ポリオキシメチレン共重合体製造工程内)への添加に当たっては、 高粘 ·高濃液やスラリーの移送に適し、昇圧に適したポンプ類が好ましぐギア一ボン プゃ兵神装備 (株)モーノポンプなどを介して行う方法が挙げられる。一方、ヒドラジド 化合物は一度ペレツトイ匕したポリオキシメチレン共重合体に対して、 1軸もしくは 2軸 押出機などを用いて溶融混練させることも可能だが、本発明方法に比べて経済的に 不利である。
ヒドラジド化合物を分散させる希釈剤は、ポリオキシメチレン共重合体や他に存在 する成分に対して不活性で、ポリオキシメチレン共重合体の性質に悪影響を及ぼさ ないものである。例えば、ポリジォキソラン、ポリアルキレングリコール、ポリエーテル、 ポリエステル、ポリエチレン及びその誘導体などのポリマー類や、ポリオキシメチレン 共重合体に対して添加されている各種安定剤 (酸ィ匕防止剤、可塑剤、離型剤)等が 挙げられる。
ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー ル等が挙げられる。ポリエチレンとしては HDPE、 LDPE及びそれらの重合変性物や 、エチレンとアクリル酸エステル、ビュルアセテート等の共重合物などが挙げられる。 これらの中でも融点が約 60°Cと低い、ポリエチレングリコールが好ましい。また、ヒド ラジドィヒ合物を分散させた後の分散液の粘度を考慮して分子量を選定し、良好なフ
イード性を得ることが好ましい。よって、水酸基価から求めた分子量として 1, 000-5 0, 000であり、より好まし <は 1, 000〜20, 000、更に好まし <は 6, 000〜20, 000 のポリエチレングリコールが特に好ましい。分散液中のヒドラジドィ匕合物の濃度は、通 常 5〜70wt%であり、 10〜40wt%が好ましい。これよりも濃度が低いと、結果的に ポリオキシメチレン中の希釈剤濃度が高くなり強度低下など物性への影響が無視で きず、これよりも濃度が高!、と分散液の溶融ポリオキシメチレン共重合体への添加が 困難となる。
[0024] 本発明におけるホルムアルデヒド捕捉剤の添加量としては、分散液に含まれるヒドラ ジド化合物の量がポリオキシメチレン共重合体 100重量部に対し、 0. 01-0. 5重量 部、好ましくは 0. 02〜0. 4重量部、更に好ましくは 0. 03〜0. 3重量部となるように する。ヒドラジドィ匕合物の量が 0. 01重量部未満の場合、ホルムアルデヒド捕捉効果 が十分でなぐ 0. 5重量部を超えるとモールドデポジットの大幅な増加を引き起こす 上、経済的に不利である。
実施例
[0025] 以下に本発明の実施例および比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるもの でないことは言うまでもない。尚、実施例、比較例中の用語および測定方法を以下に 示す。
[0026] (1) M値 (加熱重量減少率)
2gのサンプルを試験管に入れ、窒素置換後 lOTorr減圧下で 222°C、 2時間加熱 した場合の重量減少率を示す。この M値は、その値が低いほど熱安定性が高いこと を示す。サンプルが粗ォキシメチレン共重合体の場合には、 10— 2Torr減圧下で 6 0°C、 24時間乾燥した後、 60メッシュの篩を通過した粗ポリオキシメチレン共重合体 粉末 2gに安定剤(トリエチレングリコール—ビス〔3— (3— t—ブチル—5—メチル—4 —ヒドロキシフエニル)プロピオネート〕(チバガイギ一社製、商品名ィルガノックス 245 ) 4. 0wt。/c^加え、よく混合してから同様に処理した。
(2)成形品のホルムアルデヒド発生量
日精榭脂工業社製 PS— 40E5ASE成形機を用いて、シリンダー温度 215°Cで成 形した 100mm X 40mm X厚さ 2mmの平板を試験片として、成形翌日にドイツ自動
車工業組合規格 VDA275 (自動車室内部品 改訂フラスコ法によるホルムアルデヒ ド放出量の定量)に記載された方法に準拠して、以下の手順で測定した。
(i)ポリエチレン容器中に蒸留水 50mlを入れ、試験片をつるした状態で蓋を閉め 密閉状態で 60°C、 3時間保持。
(ii)その後、室温で 60分間放置後、試験片取出し。
(iii)ポリエチレン容器内の蒸留水中に吸収されたホルムアルデヒド濃度を、 UVス ぺクトロメーターを用いてァセチルアセトン比色法で測定。
(3)黄変
得られたペレットを、 目視により、黄色く着色しているかを判定した。
(4)金型汚染性
住友重機械工業 (株)製ミニマット M8Z7A成形機を用い、しずく型金型を用いて、 成形温度 230°C、金型温度 35°Cで 500ショット連続成形し、終了後、金型の付着物( モールドデポジット)の状態を観察し、金型汚染が少な!/、ものから金型汚染が多!、も のを順に、 6段階(1、 2、 3、 4、 5、 6)の基準で評価した。
実施例 1
温度を 65°Cに設定したジャケットを有するセルフクリーニング型パドルを有する二 軸の連続重合機に、トリオキサン 100重量部と 1, 3 ジォキソラン 4重量部を、触媒と して三フッ化ホウ素ジェチルエーテラートをベンゼン溶液(6. 2mol/kg ベンゼン) としてトリオキサン lmolに対して 0. O5mmolおよび分子量調節剤としてメチラールを ベンゼン溶液 (25wt%)としてトリオキサンに対して 500ppmとなるように連続添加し 、滞在時間が 15分となる様に連続的に重合を行った。
生成した重合物に対して、トリフエ-ルホスフィンをベンゼン溶液(25wt%)として、 使用した三フッ化ホウ素ジェチルエーテラート lmolに対して 2molとなる様に添加し 、触媒を失活後、粉砕して粗ポリオキシメチレン共重合体を得た。重合体の収率は 9 8%であった。また、メルトインデックス(Ml)は、 10. 5gZlOminであった。
得られた粗ポリオキシメチレン共重合体 100重量部に対し、酸ィ匕防止剤としてトリエ チレングリコール—ビス〔 3— ( 3— t ブチル— 5—メチル— 4—ヒドロキシフエ-ル)プ 口ピオネート〕(チバガイギ一社製、商品名ィルガノックス 245) 0. 3重量部、メラミン 0
. 05重量部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合を行った。 予備混合をおこなったポリオキシメチレン共重合体を自動定量フィード機能の付 ヽ たホッパーよりベント付同方向回転型二軸押出機に導入し、ポリオキシメチレン共重 合体を溶融させ、横型セルフクリーニング型の二軸混練機に機内での滞在時間が 2 5分となるように連続的に供給し、 20kPaの減圧下 200°Cで減圧脱揮を行った。その 後、 80°Cで溶融状態としたポリエチレングリコール (三洋化成工業 (株)製、 PEG600 OP ;分子量 6, 000)中にドデカンニ酸ジヒドラジド(日本ヒドラジン工業 (株)製、融点 : 185°C、分解温度: 252°C)を 30wt%の濃度になるようにスラリー化させ、ポリオキ シメチレン共重合体 100重量部に対して、ドデカンニ酸ジヒドラジドが 0. 08重量部の 割合となるようにギアポンプで、横型セルフクリーニング型の二軸混練機力もペレタイ ザ一に流入する溶融ポリオキシメチレン共重合体に添加し、ペレツトイ匕してサンプル を調製した。結果を表 1に示す。
[0028] 実施例 2
溶融したポリオキシメチレン共重合体を、横型セルフクリーニング型の二軸混練機 に機内での滞在時間が 10分となるように連続的に供給した以外は、実施例 1と同じ 処理を行った。結果を表 1に示す。
[0029] 比較例 1
ドデカンニ酸ジヒドラジドの粉末を単独で、粗ポリオキシメチレン共重合体に対して 他の添加剤と一緒に添加して予備混合し、その後のドデカンニ酸ジヒドラジドのポリ エチレングリコール分散液の添カ卩は行わないこと以外は、実施例 1と同じ処理を行つ た。結果を表 1に示す。
[0030] 比較例 2
実施例 1の予備混合をおこなったポリオキシメチレン共重合体を自動定量フィード 機能の付いたホッパーより、ベント付同方向回転型二軸押出機に導入し、ポリオキシ メチレン共重合体を溶融させ後、横型セルフクリーニング型の二軸混練機の機内に 導入する前に、ドデカンニ酸ジヒドラジドの粉末を単独で添加し、その後のドデカン二 酸ジヒドラジドのポリエチレングリコール分散液の添カ卩は行わな 、こと以外は、実施例 1と同じ処理を行った。結果を表 1に示す。
[0031] 比較例 3
実施例 1の予備混合をおこなったポリオキシメチレン共重合体を自動定量フィード 機能の付いたホッパーよりベント付同方向回転型二軸押出機に導入し、ポリオキシメ チレン共重合体を溶融させた後、横型セルフタリ一ユング型の二軸混練機に機内に 導入する前に、実施例 1のドデカンニ酸ジヒドラジドのポリエチレングリコール分散液 を添カ卩し、その後のドデカンニ酸ジヒドラジドのポリエチレングリコール分散液の添カロ は行わないこと以外は、実施例 1と同じ処理を行った。結果を表 1に示す。
[0032] 比較例 4
ドデカンニ酸ジヒドラジドをポリエチレングリコール分散液としてではなぐドデカン二 酸ジヒドラジドをその融点以上の 200°Cに加熱して溶融させ、希釈剤を用いずギアポ ンプで、横型セルフクリーニング型の二軸混練機からペレタイザ一に流入する溶融ポ リオキシメチレン共重合体に添加した以外は、実施例 1と同じ処理を行った。結果を 表 1に示す。
[0033] 比較例 5
ドデカンニ酸ジヒドラジドを添加しな ヽ以外は、実施例 1と同じ処理を行った,
[0034] [表 1]
[0035] 本発明のポリオキシメチレン共重合体の製造方法は、ヒドラジドィ匕合物の無駄な口 スを抑制し、その添力卩量を極少量で最適化できるので、成形時のホルムアルデヒド発
生が抑制され、し力もモールドデポジットの殆ど無 、ポリオキシメチレン共重合体を効 率的かつ経済的に製造することを可能とする。特に本発明の方法は、ヒドラジド化合 物(ホルムアルデヒド捕捉剤)を、ペレット混練 (オフライン添加)ではなぐ従来のプロ セスの下流にギアポンプを設置してスラリー溶液として添加する方法であるから、押 出工程を一回省略することができ、経済的効果は大きい。