明 細 書
中継ネットワークシステム及び端末アダプタ装置
技術分野
[0001] 本発明は、中継ネットワークシステム及び端末アダプタ装置に係り、特に、インター ネットプロトコルを用いて、固定端末向けネットワークサービスとモパイル端末向けネ ットワークサービスを複数の中継ネットワークで構成する FMC (Fixed Mobile Co nvergence)中継ネットワークシステム及び端末アダプタ装置に関する。
背景技術
[0002] インターネットプロトコル(IP)を用いて、 FMCサービスを実現する方式として、 UM A (Unlicensed Mobile Access)方式が標準化されている。 UMA規格では、携 帯端末を家庭の AP (Access Point,アクセスポイント)に接続して広帯域ブロード バンド網経由でインターネット接続サービスや、 VPN (Virtual Private Network 、仮想閉域網)サービスを提供する FMCサービスを提供する際に、非 IP端末である 携帯端末を UNC (Unlicensed Network Controller)と呼ばれる IPsecGW装置 経由で接続する。 UMA方式では、 IPに対応していない携帯端末を IPアクセスネット ワークに収容するために、例えば以下のような処理を行う。
[0003] UMA対応の携帯端末は既存の携帯電話の通信プロトコルを IPsecプロトコル (IP Security Protocol)でカプセル化し、 UNCと呼ぶ GW (Gateway)装置に送信す る。 UNCは、 IPsecプロトコルを終端することによりカプセルィ匕されていた携帯電話プ ロトコルを取り出して、既存携帯電話網に電話ルーティングに基づいて接続する。 IP secプロトコルを使用することで、インターネットを介しながらも通常の携帯電話と同等 のセキュリティを確保した上でインターネット接続サービスを享受することが可能であ る。なお、 UMAの技術仕様は、例えば www. umatechnology. org (非特許文献 1 )で開示されて 、る。特に、 UMA Architecture (stage2)文書(非特許文献 2)に は IPsecプロトコルを使った携帯電話プロトコルのトンネリング仕様について詳細に説 明されている。基本的には、 FMC端末は移動端末であるが、宅内で使用する場合に はあた力も固定端末のように固定インターネット経由でサービスを享受することができ
るという特徴がある。
[0004] また、顧客囲 、込みのためにキャリア等の通信事業者力FMCサービスをインター ネット上のオープンなサービスとして提供しな ヽ場合には、閉域サービスを提供する VPN技術との組み合わせが重要となる。 VPN技術を用いて遠隔のネットワークを結 合する VPNソフトウェアについては、 UNIXマガジン 2004. 7号、 2004. 8号(非特 許文献 3)に、 VTun (Virtual Tunnel)、 OpenVPNなどのインターネット VPN環 境の構築に関する紹介記事が掲載されて 、る。 Vtun等のソフトウェアを用いることで 遠隔の端末とサーバがあたかも同一の LAN (Local Area Network)に存在する かのようなサービスを提供することができる。
[0005] また、複数の経路が選択可能なネットワークで行われる経路制御方法であって、終 点アドレスに端末を接続する際に、予め設定されたデフォルト経路により接続する経 路制御方法が開示されている (例えば、特許文献 1参照)。
非特干文献 1: www. umatechnology. org
非特許文献 2: UMA Architecture (stage2)文書
非特許文献 3 : UNIXマガジン、 2004. 7号、 2004. 8号
非特許文献 4: L2TPv2 (RFC2661)
非特許文献 5 :L2TPv3 (RFC3931)
特許文献 1:特開平 11― 112570号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] UMA対応の携帯端末を固定アクセス網経由でインターネットに接続する際には、 別途 CE (Customer Edge)ルータが必要となる。このため、既に設置されている固 定端末をインターネットに収容するための CEルータに UMA対応の携帯端末を収容 する CEルータ機能を内蔵することが経済的で望ま 、が、単純に二つの機能を単一 の装置に同居する構成にすると、例えば以下の課題が発生する。
[0007] 図 15を参照して、この課題を説明する。図 15に於いて、端末 M ( 104)がサーバ M
(108)に対してアクセスする場合を考えると、サーバ M (108)にアクセスする際には 、二つの中継経路(固定 ISP網(207)を経由する経路と移動 ISP網(209)を経由す
る経路)が存在する。
[0008] 固定インターネット接続サービスしか使わない場合には、もともと固定 ISP網経由の 中継経路しか存在しな 、ので中継経路を選択する必要はな 、が、 FMCサービスを 契約している場合には、移動 ISP網経由でサーバ M (108)にアクセスする手段を提 供する必要がある。このように FMCサービス契約を行って 、る端末が存在する場合 には、 CEルータ(101)は端末が利用するサービス形態に応じて中継経路を選択す る必要があり、これを実現する方法が課題となる。上記に述べたような、 FMCサービ スを契約した収容端末だけに提供するために発生する課題は以下に述べる課題に 帰着する。
[0009] つまり、 CEルータ(101)に収容された端末力 サーバへのアクセス経路として複数 の中継経路が存在する場合に、何らかの方法を用いて複数の中継経路の中から最 適な中継経路を選択する必要がある。
[0010] 本発明は、以上の点に鑑み、従来の CEルータを用いてユーザに FMCサービスを 提供する場合に課題となる「マルチルーティング」問題を解決する中継ネットワークシ ステムを提供することを目的とする。また、本発明は、 L2TP (Layer 2 Tunneling Protocol,レイヤ 2トンネリングプロトコル) VPNを導入することで複数の中継経 路力 サービス毎に最適な中継経路を選択する簡単な手段を提供することを目的と する。また、本発明は、 L2TP— VPNを用いた閉域網上で FMCサービスを提供する ことで、サーバの IPアドレスをインターネットの DNS (Domain Name System)レ コードとして公開する必要がないため、 DoS (Denial of Service)攻撃等のセキュ リティ上の問題を回避することを目的のひとつとする。さらに、本発明は、 L2TPという 標準の VPNを用いることで、コア網に於いて一般的に使われている MPLS (Multi Protocol Label Switching)相当の TE (Traffic Engineering)ソノレーシヨンを アクセス網に於いて安価に提供することを目的のひとつとする。
[0011] 本 FMC中継ネットワークシステムは、例えば、ネットワークに接続され、固定端末と 移動端末を同時に収容して中継を行う、端末アダプタ装置と、固定端末向けサービ スを提供するサーバと移動端末向けサービスを提供するサーバを収容して前記の端 末アダプタ装置との間で VPNセッションを終端する VPN終端ネットワーク装置力 な
る通信システムにおいて、固定端末と固定端末向けサービスを提供するサーバ間の 固定サービスセッション、及び移動端末と移動端末向けサービスを提供するサーバ 間の移動サービスセッションをパケットに付加する VPN識別子により識別して、該 VP N識別子に基づいて中継経路を選択する手段を備える端末アダプタ装置、及び VP N終端ネットワーク装置を有する。
[0012] また、本 FMC中継ネットワークシステムは、例えば、上述の VPNとして L2TPを用 V、、かつ VPN識別子と関連付けされるサーバのアドレスを VPNプロトコルを用いて 事前に VPN終端ネットワーク装置から取得した後に、該サーバのアドレスを事前に 端末に対して配布する端末アダプタ装置を有することを特徴のひとつとする。
[0013] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の VPN識別子に対応するサーバのアド レスを VPNプロトコルを用いて VPN終端ネットワーク装置から取得した際に、該サー バのアドレスと VPN識別子の対応関係を記憶し、該サーバ宛のパケットを端末から 受信した際に該 VPN識別子を含む VPNヘッダを用いてパケットを VPNカプセルィ匕 する端末アダプタ装置を有することを特徴のひとつとする。
[0014] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の VPN識別子に対応するサーバのアド レスを端末アダプタ装置が VPNプロトコルを用いて VPN終端ネットワーク装置から取 得した後に、該サーバのアドレスを該サーバに対するアドレス解決要求を送信した端 末に対して予め取得した該サーバのアドレスを端末に対して配布する端末アダプタ 装置を有することを特徴のひとつとする。
[0015] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の VPN識別子としてアクセス元の端末の MACアドレスとアクセス先のサーバの IPアドレスとカプセル化するフレームのデータ タイプ情報を用いる端末アダプタ装置を有することを特徴のひとつとする。
[0016] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の VPN識別子を有するパケットを受信し た際に、受信したパケットに含まれる VPN識別子を、アクセス元の端末の MACアド レスとアクセス先のサーバの IPアドレスに対して払出した VPN識別子の比較を行い、 一致する場合には VPN識別子を VLAN識別子に変換してサーバに中継する VPN 終端ネットワーク装置を有することを特徴のひとつとする。
[0017] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の固定端末向けサービスを提供するサ
ーバのアドレスを VPNプロトコルを用いて VPN終端ネットワーク装置から取得した後 に、固定端末向けのサーバのアドレスを移動端末に対して配布する端末アダプタ装 置を有することを特徴のひとつとする。
[0018] 本 FMC中継ネットワークシステムは、上述の移動端末向けサービスを提供するサ ーバのアドレスを VPNプロトコルを用いて VPN終端ネットワーク装置から取得した後 に、移動端末向けのサーバのアドレスを固定端末に対して配布する端末アダプタ装 置を有することを特徴のひとつとする。
[0019] 本発明の第 1の解決手段によると、
パケットの送信元アドレスと、パケットの宛先アドレス又は宛先ドメイン名を示す宛先 情報と、固定網経由及び移動網経由のいずれかを示す中継経路情報とが対応して 予め記憶された管理テーブルを有し、固定端末及び移動端末力ゝらのパケットを固定 網及び移動網に中継する端末アダプタ装置と、
固定端末及び移動端末向けのサービスを提供するサーバを収容し、前記端末ァダ プタ装置との固定網を介したセッション及び移動網を介したセッションを終端する終 端ネットワーク装置と
を備え、
前記端末アダプタ装置は、
前記固定端末及び前記移動端末から、送信元アドレスと、前記サーバを示す宛先 情報とを含むセッション確立要求を受信し、
該送信元アドレスと宛先情報に基づき前記管理テーブルを参照して、対応する中 継経路情報を取得し、
取得された中継経路情報に従い、固定網又は移動網を介して、前記終端ネットヮ ーク装置とセッションを確立し、
該セッションを識別するためのセッション識別子を、セッション確立要求の送信元ァ ドレスと宛先情報とに対応して前記管理テーブルに記憶し、
前記固定端末及び前記移動端末から、送信元アドレスと宛先情報とを含むパケット を受信すると、前記管理テーブルを参照して、該送信元アドレスと該宛先情報とに対 応するセッション識別子を取得し、
取得されたセッション識別子に従 ヽ、固定網及び移動網の 、ずれかを介したセッシ ヨンを用いて前記終端ネットワーク装置にパケットを中継する中継ネットワークシステ ムが提供される。
本発明の第 2の解決手段によると、
パケットの送信元アドレスと、パケットの宛先アドレス又は宛先ドメイン名を示す宛先 情報と、固定網経由及び移動網経由のいずれかを示す中継経路情報とが対応して 予め記憶された管理テーブルと、
固定端末及び移動端末向けのサービスを提供するサーバを収容し及びセッション を終端する終端ネットワーク装置との間で、固定網を介したセッション及び移動網を 介したセッションを確立する信号処理部と、
前記固定端末及び前記移動端末からのパケットを固定網及び移動網に中継する 転送処理部と
を備え、
前記信号処理部は、
前記固定端末及び前記移動端末から、送信元アドレスと、前記サーバを示す宛先 情報とを含むセッション確立要求を受信し、
該送信元アドレスと宛先情報に基づき前記管理テーブルを参照して、対応する中 継経路情報を取得し、
取得された中継経路情報に従い、固定網又は移動網を介して、前記終端ネットヮ ーク装置とセッションを確立し、及び、
該セッションを識別するためのセッション識別子を、セッション確立要求の送信元ァ ドレスと宛先情報とに対応して前記管理テーブルに記憶し、
前記転送処理部は、
前記固定端末及び前記移動端末から、送信元アドレスと宛先情報とを含むパケット を受信すると、前記管理テーブルを参照して、該送信元アドレスと該宛先情報とに対 応するセッション識別子を取得し、及び、
取得されたセッション識別子に従 ヽ、固定網及び移動網の 、ずれかを介したセッシ ヨンを用いて前記終端ネットワーク装置にパケットを中継する端末アダプタ装置が提
供される。
[0021] 本発明によると、従来の CEルータを用いてユーザに FMCサービスを提供する場 合に課題となる「マルチルーティング」問題を解決できる。また、本発明によると、 L2T P—VPNを導入することで複数の中継経路カゝらサービス毎に最適な中継経路を選 択する簡単な手段を提供することができる。また、本発明によると、 L2TP— VPNを 用いた閉域網上で FMCサービスを提供することで、サーバの IPアドレスをインターネ ットの DNSレコードとして公開する必要がないため、 DoS攻撃等のセキュリティ上の 問題を回避することもできる。さらに、本発明によると、 L2TPという標準の VPNを用 V、ることで、コア網に於 、て一般的に使われて 、る MPLS相当の TEソルーシヨンを アクセス網に於いて安価に提供することもできる。
図面の簡単な説明
[0022] [図 1]図 1は、 L2TPを用いた FMC通信システム構成図である。
[図 2]図 2は、本発明で用いられる CEルータのハードウェア構成を示した概念図であ る。
[図 3]図 3は、本発明で用いられる CEルータのソフトウェア構成を示した概念図である
[図 4]図 4は、 L2TPサーバのハードウェア構成を示した概念図である。
[図 5]図 5は、本発明で用いられる L2TPサーバのソフトウェア構成を示した概念図で ある。
[図 6]図 6は、本発明で用いられる CEルータのセッション管理テーブルの構成図であ る。
[図 7]図 7は、本発明で用いられる L2TPサーバのセッション管理テーブルの構成図 である。
[図 8]図 8は、 L2TPセッション確立シーケンス図である。
[図 9]図 9は、サーバ種別 AVP及びサーバアドレス AVPのデータフォーマット例であ る。
[図 10]図 10は、本発明で用いられる CEルータの転送処理シーケンス図である。
[図 11]図 11は、本発明で用いられる CEルータの上り転送処理の説明図である。
[図 12]図 12は、本発明で用いられる L2TPサーバの転送処理シ—ケンス図である。
[図 13]図 13は、本発明で用いられる L2TPサーバの上り転送処理の説明図である。
[図 14]図 14は、 L2TPを用いない通信システム構成図である。
[図 15]図 15は、 L2TPを用 Vヽな 、FMC通信システム構成図である。
[図 16]図 16は、 CEルータのセッション管理テーブルの構成例である。
[図 17]図 17は、 CEルータに於ける、 LAN回線から WAN回線へのデータパケットの 転送処理の説明図である。
発明を実施するための最良の形態
[0023] 1.ソース Policyルーティング
「ソース policyルーティング」機能は、中継経路を選択するための方法のひとつであ る。この機能は、端末に割り当てられたアドレスをキーにして中継経路を選択するた めの方法であるが、この機能だけでは十分ではない。以下、この機能及び課題につ いて図 15を参照して説明する。
[0024] CEルータ A(101)に於ける「ソース policyルーティング」機能とは、サーバ M (108 )を示す宛先 IPアドレスにカ卩えて端末 M (104)に割り振られた IPアドレス(=送信元 I Pアドレス)を経路検索キーとする IPルーティング機構を用いることで宛先サーバへの 中継経路を一意に決定することである。ここで、端末 M (104)は、例えば UMA端末 である。
[0025] まず最初に、 UMA端末をコアサービス網(211)に収容する GWルータ M (208)が 、端末 M (104)に対して、グローバル IPアドレスを払出す (割り当てる)サービス構成 の場合を考える。端末 M (104)は、割り当てられたグロ一ノ レ IPアドレスを送信元ァ ドレスとして、サーバへのパケットを送信する。 CEルータ A(101)は、グローバル IPァ ドレスを送信元アドレスとするパケットに対しては、送信元 IPアドレスを変換する「IPマ スカレード」機能は適用しない。そのため、 CEルータ A(101)は、送信元 IPアドレス( ここではグローバル IPアドレス)に基づき、固定端末 F ( 103)か移動端末 M ( 104)か を判断できる。また、「ソース policyルーティング」機能を使うことによって、移動 ISP網 (209)経由でサーバ M (108)へアクセスする明示的な中継経路選択を実現すること が可能である。この場合には、「ソース policyルーティング」は複数のルーティングテ
一ブルを有するシステムに於 、て、送信先 IPアドレスと送信元 IPアドレスとその他の I Pヘッダ情報の組み合わせをキーにして、唯ひとつのルーティングテーブルを選択す る「マルチルーティング」のサブセットとして実現される。
[0026] 次に、端末 M (104)に対してグローバル IPアドレスが払い出されない場合を考える 通常、 CEルータ A(101)は、プライベート IPアドレスを有する端末 M ( 104)力 サ ーバ M (108)に送信されるパケットに対しては送信元のプライベート IPアドレスをグロ 一バル IPアドレスに変換する、いわゆる「IPマスカレード」処理を行う。この処理は、当 該パケットの出力方路を決定する「ソース Policyルーティング」処理より前に行なわれ る場合が多い。このため、送信元アドレスは CEルータ A(101)のルーティングテープ ル上のデフォルトルート側のネットワーク IZFの WAN (Wide Area Network)アド レスに書き換えられる。そのため、上述のような、端末 M (104)に割り当てられた送信 元 IPアドレスに基づく明示的な中継経路決定が不可能となる課題が発生する。この 場合でも、仮にグローバル IPアドレスを有する UMA携帯端末とプライベート IPァドレ スを有する固定インターネット接続端末を既存 CEルータの LAN環境に混在収容し て二つの中継経路経由でサーバにアクセスする場合に限れば、 CEルータのデフォ ルトルートを固定 ISP網経由に設定することで、結果的に最適な中継経路を選択す ることは可能である。しかし、中継経路が三つ以上存在する場合には「ソース Policy ルーティング」は最適な経路選択アルゴリズムとして不十分となる。将来的に三つ以 上の複数のネットワークサービスを CEルータで利用するためには、 CEルータが収容 する端末の種別 (例えば通常の固定インターネット端末、 UMA携帯端末等)によつ て決まるネットワークサービス毎に最適な中継経路を選択する(IPアドレスに依存しな V、)、 「マルチルーティング」の実現が求められる。
[0027] 2. L2TPサーバを用いた実施の形態
上記の IPアドレスに依存しな ヽ「マルチルーティング」を実現するための手段として 、ネットワークサービスと VPNを実現する手段のひとつである L2TPのセッション IDを 関連付け、サービスに関連付けされたセッション IDに基いて中継経路を選択する「マ ルチルーティング」機能を、 CEルータとそのネットワーク側の対向装置となる L2TPサ
ーバに導入する。なお、 L2TPプロトコルは、 L2TPv2 (RFC2661)、 L2TPv3 (RF C3931) (非特許文献 4、 5)として IETF (Internet Engineering Task Force) により標準化されている。 L2TP規格では、論理的な二つの通信路 (制御チャネルと データチャネル)を定義している。制御チャネルでは、制御コネクションやセッションの 確立、解放を行う。データチャネルでは、制御チャネルで確立されたセッションを利用 して、 L2TPセッションヘッダを用いて実際のデータ転送処理を行う。 L2TPセッショ ンヘッダは IPヘッダ(L2TPv3の場合のみ)または UDP、 IPヘッダでカプセル化され る。
[0028] 図 1に L2TP— VPNを用いた FMC通信システムを示す。
本通信システムは、例えば、 CEルータ A (101)が所属する LAN A(201)、固定 アクセス網(100)、固定 ISP網(207)、移動 ISP網(209)、コアトランスポート網(21 0)、コアサービス網(211)等のネットワーク網を含む。本通信システムは、例えば、 L 2TPクライアントとして動作する CEルータ (端末アダプタ装置) A(101)と、コアサー ビス網(211)に設置され固定端末 F (103)と移動端末 M (104)の双方にサービスを 提供するサーバ(106)と、コアトランスポート網(210)に設置され、固定端末 F (103) と移動端末 M (104)向けには L2TP終端し、サーバ(106)向けには VLAN (Virtua 1 LAN,仮想ネットワーク)を終端する L2TPサーバ(終端ネットワーク装置) (105)と を備える。また、 GWルータ F (206)と、 GWルータ M (208)とを備える。なお、固定端 末 F ( 103)及び移動端末 M ( 104)は、 LAN A(201)に接続する。移動端末 M (10 4)は、 LAN A (201)のエリア以外では、通常の移動端末と同様、無線アクセス網を 介してサーバ(106)に接続可能である力 LAN A(201)のエリア内に入ると、移動 端末 M ( 104)又は CEルータ A ( 101 )が自動的に認識し、 CEルータ A ( 101 )を介し てサーバ(106)に接続する。
[0029] 図 1に示すように FMCサービスの普及期には、 FMCサービスはコアサービス網(2 11)に設置した唯 1つのサーバ(106)で提供することができる。一方、図 14、図 15で 示すように FMCサービスの初期導入期には、コアサービス網(211)のサーバは固 定 LAN端末向けにサービスを提供するサーバ F (107)と移動 LAN端末向けにサー ビスを提供するサーバ M ( 108)に分離していると考えられる。本実施の形態では、ひ
とつの統合サーバ(106)で構成されるとして説明する力 複数のサーバを備えてもよ い。
[0030] 図 1に示す FMC通信システムで提供可能なサービスにつ 、て説明する。
まず最初に、 FMCサービスで提供可能なサービス例として、「LAN型の FMCサー ビス」について説明する。 LAN型の FMCサービスとしては、たとえば本来は家庭に 設置するホームサーバを家庭ではなくサービスプロバイダが所有するサービス網側 に設置する、いわゆる「IPセントレックス型」のサービスが考えられる。 LAN型の FMC サービスでは LAN内の端末とサービス網側のサーバを Ethernet (登録商標)等の 通信デバイスを介して L2レベルで接続する。このような広域イーササービスを VPN サービスとして提供する場合には、例えば、 Ethernet over L2TPトンネリングをサ ポートできる L2TPv3規格を使用する。
[0031] 次に「WAN型の FMCサービス」について説明する。 WAN型の FMCサービスとし ては、電子メール、 VoD (Video on Demand)サービスなどが考えられる。大容量 のファイルをサーノ からダウンロードする場合には、外出先ではなぐ家庭に設置し た CEルータ経由で行う事で速度的にも経済的にも有利である。 WAN型の FMCサ 一ビスは LAN内の端末とサービス網側のサーバは IPレベルで接続すればよぐ例え ば、 PPP over L2TPトンネリングをサポートする L2TPv2、 L2TPv3規格を使用す る。
[0032] 図 1に示す CEルータ A (101)と L2TPサーバ(105)間に L2TP接続を導入するこ とにより、対地点同士を接続する VPN (L2TP— VPN)を構成する。 L2TP接続は宅 内 LANとコアサービス網を VPN接続する。
[0033] L2TPが有するセッション ID (セッション識別子)によるラベル多重機能により、ひと つの L2TP— VPN上に固定端末向けサービスセッションと移動端末向けサービスセ ッシヨンを同一 IPセッション上に論理多重することができる。さらに、 L2TPセッション I Dと 、うラベルを用いた VPN内のルーティング機能を VPN終端装置(CEルータと L2 TPサーバ)に実装することで、サービスとそのサービスを行うための経路 (パス)との 明示的な関連付けを行うことが可能となり、 FMCサービスを実現することが可能とな る。
[0034] 固定 ISP網(207)に設置される GWルータ F (206)と CEルータ A (101)との間は、 例えば PPPoE (Point -to -Point Protocol over Ethernet)卜ンネノレ (204)に よって接続される。移動 ISP網(209)に設置される GWルータ M (208)と CEルータ A (101)の間は、例えば IPsecトンネル(205)によって接続される。また、固定 ISP網( 207)、移動 ISP網(209)、コアトランスポート網(210)、コアサービス網(211)はイン ターネットプロトコルによって接続される。
[0035] 本実施の形態では、端末(103、 104)とサーバ(106)の間で設定される仮想的な FMCセッションを、 CEルータ A(101)と L2TPサーバ(105)の間に設定する実 L2T Pトンネルのセッション IDにマッピングすることにより実施する。 CEルータ A(101)及 び L2TPサーバ(105)は、固定端末 F ( 103)、移動端末 M ( 104)と、サーバ(106) との間の中継経路(204、 205)の選択を、 L2TPトンネルのセッション IDと VLAN I Dに基いて実施する。
[0036] 統合サーバ(106)は、 2つの IPアドレスを有する。例えば、固定端末向けのサービ スを提供していたサーバに対応するアドレス(図の例では、 192. 168. 1. 11、以下 第 1のアドレス 106— F)と、移動端末向けのサービスを提供して 、たサーバに対応 するアドレス(図の例では、 192. 168. 1. 21、以下第 2のアドレス 106— M)とを有 する。なお、本実施の形態では、固定端末向けのサービスを移動端末 M ( 104)が利 用したり、一方、移動端末向けのサービスを固定端末 F (103)が利用したりすることも できる。また、 2つの IPアドレスを有している力 ひとつの IPアドレスとしてもよい。
[0037] ここで、固定端末 F ( 103)及び移動端末 M ( 104)からサーバ(106)への中継経路 について説明する。
第 1の経路は、固定端末 F (103)からサーバ(106)の第 1のアドレス(106— F)に 接続する経路である(F— F)。第 1の経路は、例えば、固定端末 F (103)から CEルー タ A (101)、 GWルータ F (206)及び L2TPサーバ(105)を介してサーバ(106— F) に接続する。第 2の経路は、固定端末 F (103)からサーバ(106)の第 2のアドレス(1 06— M)に接続する経路である(F— M)。第 2の経路は、例えば、固定端末 F (103) 力 CEルータ A (101)、 GWルータ M (208)及び L2TPサーバ(105)を介してサー バ(106— M)に接続する。
[0038] 第 3の経路は、移動端末 M (104)からサーバ(106)の第 2のアドレス(106— M)に 接続する経路である(M— M)。第 3の経路は、例えば、移動端末 M (104)から CEル ータ A(101)、 GWルータ M (208)及び L2TPサーバ(105)を介してサーバ(106— M)に接続する。第 4の経路は、 GWルータ M (208)及びからサーバ(106)の第 1の アドレス(106— F)に接続する経路である(M— F)。第 4の経路は、例えば移動端末 M (104)から、 CEルータ A(101)、 GWルータ F (206)及び L2TPサーバ(105)を 介してサーバ(106— F)に接続する。
[0039] 図 2は、 CEルータ A(101)のハードウェア構成例である。
CEルータ A(101)は、 CPU (Central Processing Unit) (301)、メモリ(302) 及びネットワークインタフェース(304、 305)を有する。 CPU (301)は、各種アプリケ ーシヨンプログラムや、 OS (Operating System)を実際に実行する。メモリ(302) は、 CPU (301)での実行において使用するプログラムや、各種アプリケーションプロ グラムが格納される。 CPU (301)とメモリ(302)とインタフェース(304、 305)はそれ ぞれ、バス(303)を介して接続される。なお、インタフェース部は、図示の数に限らず 適宜の数を有してもよい。
[0040] インタフェース部(304、 305)は、 CPU (301)やメモリ(302)から供給されたデー タを外部の機器に供給する。インタフェース部(304、 305)はそれぞれ、回線(306、 307)に接続される。インタフェース部(304、 305)のひとつは、例えば、固定ァクセ ス網(100)に接続する回線に接続される。また、インタフェース部(304、 305)のひと つ又は複数は、固定端末 F (103)及び移動端末 M (104)に接続するための、有線 又は無線のインタフェースである。
[0041] 図 3は、 CEルータ A(101)のメモリ(302)内に格納される情報を示している。メモリ
(302)内には、例えば、 DNSプロクシテーブル(312)、セッション管理テーブル(31 3)、ルーティング管理テーブル(314)などのテーブルや、 L2転送処理部(315)、 L 2TP信号処理部(308)、 L2TP転送処理部(309)、ソース IPアドレスバインド処理部 (310)、 IPルーティング処理部(311)などのプログラムが格納されている。なお、各 プログラムは、 CPU (301)に読み出されて実行されることができる。
[0042] L2TP信号処理部(308)は、 CEルータ A(101)と L2TPサーバ(105)間の制御コ
ネクシヨンの確立、解放処理を行う呼処理部と、 CEルータ A(101)と L2TPサーバ(1 05)間のセッション確立、解放処理を行うセッション管理部を含む。 L2TP転送処理 部(309)は、 LAN A(201)力も受信したデータフレームに対する L2TPカプセル 化処理と、 WAN (図 1の例では固定アクセス網 100側)力も受信した L2TPデータフ レームに対する L2TPデカプセル化処理を行う。
[0043] ソース IPアドレスバインド処理部(310)は、セッション管理テーブル(313)の中継 経路情報に基づいて、送信元 IPアドレスを確定する。 IPルーティング処理部(311) は、 IPアドレスバインド処理部(310)で確定された IPヘッダに基づ!/、て IPルーティン グ処理を行う。 L2転送処理部(315)は、 L2転送処理を行う。
[0044] DNSプロクシテーブル(312)は、端末(103、 104)力ものサーバ(106)のドメイン 名前解決問い合わせに対して、サーバ(106)の IPアドレスを返却する処理を行うた めの情報を格納する。また逆に、サーバの IPアドレス解決問い合わせに対してサー バのドメイン名を返却する処理を行うための情報を格納する。ルーティング管理テー ブル(314)は、例えば、 IPルーティングのためのテーブルである。セッション管理テ 一ブル(313)については、後に詳細に説明する。
[0045] 図 4は、 L2TPサーバ(105)のハードウェア構成例である。
L2TPサーバ(105)は、 CPU (401)、メモリ(402)及びネットワークインタフェース( 404、 405)を有する。 CPU (401)は、各種アプリケーションプログラムや、 OS (Ope rating System)を実際に実行する。メモリ(402)は、 CPU (401)での実行にお!ヽ て使用するプログラムや、各種アプリケーションプログラムが格納される。 CPU (401) とメモリ(402)とインタフェース(404、 405)はそれぞれ、バス(403)を介して接続さ れる。なお、インタフェース部は、図示の数に限らず適宜の数を有してもよい。
[0046] インタフェース部(404、 405)は、 CPU (401)やメモリ(402)から供給されたデー タを外部の機器に供給する。インタフェース部 (404、 405)はそれぞれ、回線 (406、 407)に接続される。例えば、インタフェース部(404、 405)のひとつ又は複数は、例 えば、固定 ISP網(207)及び移動 ISP網(209)に接続する。また、インタフェース部( 404、 405)のひとつ又は複数はコアサービス網(211)に接続する。
[0047] 図 5は、 L2TPサーバ(105)のメモリ(402)内に格納される情報を示している。
メモリ(402)内には、例えば、セッション管理テーブル (413)や、 L2TP信号処理 部(408)、 L2TP転送処理部(409)、 IPルーティング処理部(411)、 VLANタグ処 理部(420)などのプログラムが格納されている。なお、ルーティング管理テーブルが さらに格納されてもよい。 CEルータ A(101)との差分は、例えば、 DNSプロクシテー ブル(312)とソース IPアドレスバインド処理部(310)が削除されていること、 VLANタ グ処理部(420)が追加されたことである。 CEルータ A(101)と同様の構成について は、説明を省略する。
[0048] VLANタグ処理部(320)は、 PW (Pseudo Wire)タイプが Etherである L2TPセ ッシヨンを終端する場合 (LAN型の FMCサービスを提供する場合)に、 L2TPセッシ ヨン IDと VLANタグのマッピングを行なう。 VLANタグ処理部(320)がない場合には 、 LAN型の FMCサービスを提供する場合に複数の LANカゝら受信する L2トラヒック をサーバの入口で分離することが困難である。ここでは、 VLANタグによって各 LAN 力もの L2トラヒックを分離する目的で設ける。なお、セッション管理テーブル (413)に ついては、後に詳細に説明する。
[0049] (テーブル構成)
図 6は、 CEルータ A(101)のセッション管理テーブル(313)の構成例を示す。 セッション管理テーブル(313)は、例えば、 CEルータ A(101)が管理する端末(1 03、 104)の MACアドレスが記憶されるソース MACアドレスフィールドと、端末(103 、 104)がアクセスするサーバ(106)のドメイン名が記憶される宛先サーバドメイン名 フィールドと、中継経路を示す中継経路 PWタイプフィールドと、 L2TP信号処理部(3 08)で交換されるセッション IDが記憶される L2TPセッション IDフィールドと、宛先サ ーバドメイン名に対応する IPアドレスが記憶される宛先サーバ IPアドレスフィールドと を含む。中継経路 PWタイプは、例えば、移動 ISP網(209)経由の場合は PWタイプ = Etherが記憶され、一方、固定 ISP網(207)経由の場合は PWタイプ = PPPが記 憶される。なお、これら以外にも、移動 ISP網(209)経由、固定 ISP網(207)経由を 示す適宜の識別情報を記憶してもよ ヽ。
[0050] 図中、 2重線より左の各項目(ソース MACアドレス、宛先サーバドメイン名、中継経 路 PWタイプ)は、プロビジョユングより決定される。例えば、 CEルータ A(101)の管
理 IZFを通してユーザが予め設定する力 もしくは、ユーザとの契約条件に応じてキ ャリア、 FMCサービスプロバイダが予め設定することができる。図中、 2重線より右の 各項目(セッションお、宛先サーバ IPアドレス)は、 L2TPプロトコルにより決定 '記憶 する。なお、セッション ID、宛先サーバ IPアドレスを記憶する処理の詳細は後述する 。なお、図示の例は前述の第 1の経路〜第 4の経路に対応する。
[0051] ここで、 CEルータ A(101)の DNSプロクシテーブル(312)は、端末(103、 104) がアクセスする宛先サーバ(106)の DNSドメイン名に対応する IPアドレス解決を端 末の代理で行い、名前解決結果を自身にキャッシュして管理する機能を有する。端 末(103、 104)力 の DNS名前解決要求に対して、 CEルータ A(101)自身が管理 する IPアドレスを返答する際に、セッション管理テーブル(313)の宛先サーバ IPアド レスフィールドに記憶された IPアドレスを返答する構成とすることもできる。このように すると、 DNSプロクシテーブル(312)が管理する、 IPアドレスと DNSドメイン名の対 応情報は、セッション管理テーブル (313)の宛先サーバ情報に包含することができる
[0052] 図 7は、 L2TPサーバ(105)のセッション管理テーブル(413)の構成例を示す。
セッション管理テーブル (413)は、 CEルータ A(101)が管理する端末(103、 104 )の MACアドレスが記憶されるソース MACアドレスフィールドと、端末(103、 104) がアクセスするサーバ(106)のドメイン名が記憶される宛先サーバドメイン名フィール ドと、宛先サーバドメイン名に対応する IPアドレスが記憶される宛先サーバ IPアドレス フィールドと、宛先サーバ(106)との VLANを識別する VLAN IDが記憶される VL AN IDフィールドと、 L2TP信号処理部(408)で交換されるセッション IDが記憶され る L2TPセッション IDフィールドとを含む。図 6との差分は、例えば、中継経路フィー ルドが削除されていること、及び、 VLAN IDフィールドが追加されたことである。
[0053] 図中、 2重線より左の各項目(ソース MACアドレス、宛先サーバドメイン名、宛先サ ーバ IPアドレス、 VLAN ID)は、プロビジョユングより決定される。例えば、 L2TPサ ーバ(105)の管理 IZFを通して予め設定することができる。ソース MACアドレス及 び宛先サーバドメイン名は、 CEルータ A(101)力も受信してもよい。図中、 2重線より 右の項目(セッション ID)は、 L2TPプロトコルにより決定'記憶する。なお、セッション I
Dを記憶する処理の詳細は後述する。
[0054] (動作概略)
図 1に示すように FMCサービスの普及期には、 FMCサービスはコアサービス網(2 11)に設置した唯 1つのサーバ(106)で提供することが想定される。一方、図 14、図 15で示すように FMCサービスの初期導入期には、コアサービス網(211)のサーバ は固定 LAN端末向けにサービスを提供するサーバ F ( 107)と移動 LAN端末向けに サービスを提供するサーバ M ( 108)に分離していると考えられる。
[0055] 図 1を例にして上記のサービスを実現するための動作の概略について説明する。
固定端末 F (103)が固定端末向けにサービスを提供するサーバ(106)に対してァク セスする必要がある場合には、予め CEルータ A(101)が L2TPクライアントとなって L 2TPサーバ(105)との間で固定 ISP網(207)を経由する L2TPセッションを設定す る。その後、固定端末 F (103)からサーバ(106)に対して送信されるデータパケット に対して、クライアント 'サーバ間の L2TP信号処理プロトコルで交換される L2TPセッ シヨン IDを含む L2TPヘッダを付与し、かつ付与された L2TPセッション IDに基!、て 固定 ISP網(207)を経由する出力方路を選択するように CEルータ A(101)を構成 する。例えば、図 6において、セッション ID= 1、 4に対応するセッションは、固定 ISP 網(207)を経由するように確立されている。従って、セッション ID= 1、 4を含む L2T Pヘッダを付与されたデータパケットは、そのセッション IDに対応するセッションを選 択して出力するようにすれば、固定 ISP網を経由するような出力方路を選択すること ができる。
[0056] 移動端末 M (104)が、移動端末向けにサービスを提供するサーバ(106)に対して アクセスする必要がある場合も同様に、予め CEルータ A (101)が L2TPクライアント となって L2TPサーバ(105)との間で移動 ISP網(209)を経由する L2TPセッション を設定する。その後、移動端末 M ( 104)からサーバ(106)に対して送信されるデー タパケットに対して、 L2TPセッション IDを含む L2TPヘッダを付与し、かつ付与され た L2TPセッション IDに基いて移動 ISP網を経由する出力方路を選択するように CE ルータ A (101)を構成する。例えば、図 6において、セッション ID= 2、 3に対応する セッションは、移動 ISP網(209)を経由するように確立されている。従って、セッション
ID = 2、 3を含む L2TPヘッダに付与されたデータパケットは、そのセッション IDに対 応するセッションを選択して出力するようにすれば、移動 ISP網(209)を経由するよう な出力方路を選択することができる。
[0057] なお、移動端末から進化した FMC端末は、基本的には移動端末でありながら固定 端末向けのサービスを提供するサーバとの間で移動 ISP網を介したセッションを確立 することも可能である。このような柔軟な L2TPセッション設定を許容することより様々 な FMCサービスを提供することができる。
[0058] (セッション確立処理)
図 8に、 L2TPセッションを確立するための制御コネクション確立処理フロー、及び、 セッション確立フローを示す。各処理は、例えば、 CEルータ八(101)の1^2丁?信号処 理部(308)、 L2TPサーバ(105)の L2TP信号処理部(408)により実行される。 CE ルータ A(101)、 L2TPサーバ(105)には、上述の通り、プロビジョユングによるセッ シヨン管理テーブル (313, 413)の設定が行われて 、る。
[0059] CEルータ A(101)と L2TPサーバ(105)は、制御コネクション確立処理(601)を実 行する。制御コネクション確立処理(601)では、まず CEルータ A (101)は、制御コネ クシヨンを確立するため、 AVP (Attribute Value Pair)を作成する。例えば、固定 端末 F (103)又は移動端末 M (104)力 のセッション確立要求に従 、、制御コネク シヨン確立時に通常の AVPの他、サーバ種別 AVPを作成する。なお、固定端末 F ( 103)、移動端末 M (104)力 のセッション確立要求には、送信元の MACアドレスと 、宛先サーバドメイン名とを含む。 AVPとは、二組み (ラベル、ラベルに付与された値 )ではなぐいわゆる三つ組み (ラベル、ラベルに付与された値、属性)を指す。
[0060] 図 9 (a)に、サーバ種別 AVPのデータフォーマット例を示す。サーバ種別 AVPは、 例えば、 CEルータ A(101)が L2TPサーバ(105)の先にある FMCサービス提供可 能なサーバ(106)の IPアドレスを通知してもらう目的で用いる。固定端末向けサービ スを提供するサーバアドレスを通知してもらうためには、例えば、サーバ種別 =固定( F) (Server type. 1)を指定する AVPを通常の AVPに付加する。一方、移動端末 向けサービスを提供するサーバアドレスを通知してもらうためには、例えば、サーバ 種別 =固定(M) (Server type. 2)を指定する AVPを通常の AVPに付加する。 C
Eルータ A(101)は、 start— Control— Connection— Request (SCCRQ)に、作 成された AVPを付与して L2TPサーバ(105)に送信する。ここで、 CEルータ A(101 )は、 SCCRQを、固定 ISP網(207)を経由して送信するようにしてもよいし、移動 IS P網(209)を経由して送信するようにしてもよ!、。
[0061] L2TPサーバ(105)は、 SCCRQの応答として、 start— Control— Connection —Reply (SCCRP)メッセージを送信するために、 SCCRPに付与する AVPを作成 する。制御コネクション確立のための AVPの他、サーバアドレス AVPを作成する。
[0062] 図 9 (b)に、サーバアドレス AVPのデータフォーマット例を示す。サーバアドレス AV Pは、例えば、 L2TPサーバ(105)が、 L2TPサーバ(105)の先にあるサーバ(106) の IPアドレスを端末(103、 104)に通知する目的で用いる。サーバアドレスを端末(1 03、 104)に通知する手段としては、従来のオープンな通信システムでは、 DNSサ ーバを用いる方法、 DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ を用いる方法がある。これに対し、本実施の形態では、 L2TP— VPNベースの閉域 FMCサービスを提供するにあたり、インターネットに公開されたアドレスでないため、 本閉域 FMCサービスに特化したサーバのアドレスを L2TPの AVP拡張を用いて通 知する。閉域 FMCサービスとは、オープン FMCサービスとは異なり、アクセスを許可 されたメンバのみがアクセスすることのできる CUG (Closed User Group)サービ スと FMCサービスを組み合わせたサービスのことを指す。
[0063] L2TPサーバ(105)は、例えば、 SCCRQのサーバ種別 AVPに含まれるサーバ種 別に対応するサーバの IPアドレスを、 AVPに付加する。サーバ種別が固定 (F)であ れば、統合サーバ(106)の固定向けのアドレス(図 1の例では、 192. 168. 1. 11) を付カ卩し、サーバ種別が移動(M)であれば、統合サーバ(106)の移動向けのァドレ ス(図 1の例では、 192. 168. 1. 21)を付カ卩する。なお、これらのアドレスは、サーバ 種別に対応して、予めメモリに記憶しておくことができる。 L2TPサーバ(105)は、 SC CRPに、作成された AVPを付与し、 CEルータ A (101)へ送信する。
[0064] 一方、 SCCRQの応答メッセージを受信した CEルータ A(101)は、メッセージを解 祈し、 SCCRPであるか判断する。受信メッセージが SCCRPであると、 CEルータ A ( 101)は、メッセージに付与されている AVPを解析する。 CEルータ A(101)は、図 9 (
b)に示すサーバアドレス AVPのサーバの IPアドレスを取得し、セッション管理テープ ル(313)に設定する。例えば、固定端末 F ( 103)又は移動端末 M ( 104)から受信さ れた要求の送信元アドレス及び宛先サーバドメイン名に対応して、取得したサーバの IPアドレスを受光サーバ IPアドレスフィールドに記憶する。また、 DNSプロクシテープ ル(312)に記憶してもよい。
[0065] SCCRP送信後、 L2TPサーバ(105)は、 Start— Control— Connection— Con nected (SCCCN)を受信するまで待機する。 SCCCNを受信した L2TPサーバ(10 5)は、制御コネクションを確立し、制御コネクション確立処理を終了する。なお、 CE ルータ A(101)は、適宜のタイミングで取得されたサーバのアドレスを端末(103、 10 4)に配布してもよい。
[0066] SCCRQ信号と SCCRPと SCCCN信号が 3wayノヽンドシェイク信号を構成し、クラ イアントからの L2TPというサービスの開始通知、サーバからのサービス認可通知、ク ライアントからのサービス設定完了通知と!/、う意味を持つ。 L2TP制御コネクションは クライアントとサーバ間で 1つだけ確立され、そのサービス上に下記の信号を用いて 実際のセッションを確立するという手順を踏む。
[0067] 制御コネクション確立後、 CEルータ A (101)は、セッション確立処理(602又は 603 )を実行する。より具体的には、まず、 CEルータ A(101)は、固定端末 F (103)及び 移動端末 M (104)力 のセッション確立要求に含まれる送信元 MACアドレスと宛先 サーバドメイン名に基づき、セッション管理テーブル(313)を参照し、対応する中継 経路 PWタイプを取得する。 CEルータ A(101)は、 PWタイプに応じて、固定 ISP網( 207)経由又は移動 ISP網(209)経由で、 ICRQ信号を L2TPサーバ(105)に送信 する。例えば、 PWタイプ力 PPPであれば、固定 ISP網(207)経由でセッション確立 処理を実行する(602)。一方、 PWタイプが Etherであれば、移動 ISP網(209)経由 でセッション確立処理を実行する(603)。固定 ISP網(207)経由のセッション確立処 理(602)と、移動 ISP網(209)経由のセッション確立処理(603)は、経由する網が 異なるが、処理は同様である。
[0068] セッション確立処理(602、 603)は、 Incoming— Call— Request (ICRQ)、 Inco ming - Call - Reply (ICRP)、 Incoming— Call— Connected (ICCN)等のメッセ
ージを交換し、固定端末向けセッションと移動端末向けセッションを各々確立する。
[0069] ICRQ信号と ICRP信号と ICCN信号が 3wayハンドシェイク信号を構成し、上記 SC CRQZSCCRPZSCCCN信号で確立された L2TP制御コネクション上に、クライア ントからの L2TPセッションの開始通知、サーバからのセッション認可通知、クライアン
、う意味を持つ。
[0070] CEルータ A(101)は、セッションが確立されると、セッションを識別するためのセッ シヨン IDをセッション管理テーブル(313)に記憶する。例えば、固定端末 F (103)及 び移動端末 M (104)力 のセッション確立要求に含まれる送信元 MACアドレスと、 宛先サーバドメイン名とに対応して、セッション IDを記憶する。
[0071] また、 L2TPサーバ(105)は、セッションが確立されると、セッションを識別するため のセッション IDをセッション管理テーブル (413)に記憶する。例えば、固定端末 F (l 03)及び移動端末 M ( 104)の送信元 MACアドレスと宛先サーバドメイン名又は宛 先サーバ IPアドレスに対応して、セッション IDを記憶する。なお、固定端末 F (103) 及び移動端末 M (104)の送信元 MACアドレスと、宛先サーバドメイン名又は宛先サ ーバ IPアドレスは、セッション確立処理中に CEルータ A (101)力も適宜取得する。以 上の処理により、 CEルータ八(101)と 2丁?サーバ(105)の間に、 L2TPセッション が確立する。
[0072] (パケット転送処理)
図 10に、 CEルータ A(101)に於けるパケット転送処理のフローチャートを示す。図 11に、 CEルータ A(101)に於ける、 LAN回線から WAN回線へのデータパケットの 転送処理の説明図を示す。
[0073] データ転送に先立ち、予め L2TP信号処理部(308)によって図 8の処理が実行さ れ、図 6に示したセッション管理テーブル(313)が作成されている。 CEルータ A(10 1)は、 LAN A (201)力 入力されるデータフレームに対して、 L2TP転送処理部( 309)において、イーサフレームを捕捉する(801)。次に、 L2TP転送処理部(309) は、捕捉したイーサフレーム力 抽出したソース MACアドレスと宛先 IPアドレスをキ 一にしてセッション管理テーブル(313)を検索する(802)。 L2TP転送処理部(309 )は、検索に成功した場合 (該当するソース MACアドレスと宛先 IPアドレスが存在し
た場合)には(803)、 L2TPセッションヘッダ付与を行う(804)。例えば、セッション管 理テーブル (313)カゝら該当するセッション IDと PWタイプを取得し、取得されたセッシ ヨン IDを含む L2TPセッションヘッダを、捕捉したイーサフレームに付与する。また、 L 2TP転送処理部(309)は、適宜のタイミングで、 PWタイプをイーサフレームに付与 する。一方、検索に失敗した場合には(803)、 L2TPヘッダは付与されずに通常の C Eルータのルーティング処理を行なう(807)。
[0074] 処理 804の後、ソース IPアドレスバインディング処理部(310)でソース IPアドレスの 確定処理を行う(805)。ソース IPアドレスバインディング処理とは通常の CEルータで は一般的に実施される、送信元 IPアドレスを LAN側ローカルアドレス力も WAN側グ ローバルアドレスへ変換する「IPマスカレード」処理に類似している力 WAN側に複 数の IPアドレスが付与されている場合にも、 L2TPセッション IDをキーにして適切な 中継経路に対応する WAN IZFに対応する IPアドレスのソケットバインド処理を実 施するという点で「IPマスカレード」処理とは異なる処理である。つまり「IPマスカレー ド」処理では送信元の IPアドレスのソケットバインド処理は次段の「IPルーティング」処 理で実施されるのに対して、ソースアドレスバインディング処理は、セッション管理テ 一ブル (312)に含まれる中継経路情報に基づ 、て送信元 IPアドレスを自段で確定 する。
[0075] ここでのソケットバインド処理とは、送信元の装置(クライアント)は、あて先 IPアドレス と上位プロトコル (ポート番号等)をソケット処理に結びつける(バインド)ことにより、上 位アプリケーションがパケット送信を可能にする処理、送信先の装置 (サーノ )は、自 身の IPアドレスと上位プロトコル(ポート番号等)をソケット処理に結びつける(バインド )ことにより、上位アプリケーションがパケット受信を可能にする処理のことを指す。ここ では、ネットワーク IZFに付与されるソースアドレスとしての IPアドレスを上位アプリケ ーシヨンが明示的にソケット処理に結びつける処理 (ソースバインド処理)のことを指 す。
[0076] IPルーティング処理部(311)でアクセス回線にパケットを出力する(809)。ここで、 パケットは、セッション IDに応じたセッション (L2TPトンネル)を用いて送信される。な お、 WAN回線から LAN回線へのデータ転送処理は通常の IPルーティング処理に
したがって行うため、説明を省略する。
[0077] 図 12に、 L2TPサーバ(105)に於けるパケット転送処理のフローチャートを示す。
図 13に、 L2TPサーバ(105)に於ける、コアトランスポート網(210)からコアサービス 網(211)へのデータパケットの転送処理の説明図を示す。図 11との差分は、ソース I Pアドレスバインド処理部(310)の代わりに VLANタグ処理部(420)が入ったことで ある。 VLANタグ処理とは、送信元の装置(クライアント、 L2TPサーバ 105)は、 VL ANタグを生成して ETHERNET (登録商標)等の L2フレームと IPフレームの間に揷 入する処理、送信先の装置(サーバ 106)は、 ETHERNET (登録商標)等の L2フレ ームと IPフレームの間に挿入された VLANタグを取り除く処理のことを指す。
[0078] データ転送に先立ち予め、 L2TP信号処理部 (408)によって図 8の処理が実行さ れ、図 7に示したセッション管理テーブル(413)が作成されている。 L2TPサーバ(1 05)は、コアトランスポート網(210)力も入力されるデータフレームに対して、 L2TP 転送処理部 (409)において、 IPフレームを捕捉する(811)。次に、 L2TPサーバ(1 05)は、捕捉した IPフレームから抽出した PWタイプ、宛先 IPアドレス、セッション IDを キーにしてセッション管理テーブル (413)を引 、た結果、当該エントリが存在するか どうかで L2TPヘッダの整合性をチヱックする(812)。 L2TP転送処理部(409)は、 整合性チェックに成功した場合には(812)、 L2TPセッションヘッダの削除を行う(81 3)。一方、 L2TP転送処理部 (409)は、整合性チェックに失敗した場合には(812) 、受信したパケットの廃棄処理を行なう(817)。
[0079] また、処理 813の後、 L2TPサーバ(105)は、 PW (仮想ワイヤ)タイプを参照して、 PWタイプが Etherの場合に(814)、 VLANタグ処理部(420)で VLANタグ付与処 理を行な ヽ(815)、 PWタイプが Etherでな!/ヽ場合に(814) VLANタグ付与処理を スキップする。最後に、 L2TPサーバ(105)は、 IPルーティング処理部(411)でコア サービス網(211)側のサーバ(106)にパケットを出力する(816)。
なお、コアサービス網からコアトランスポート網(逆方向)へのデータ転送処理につ Vヽても同様の処理を行なえばょ 、ため、説明を省略する。
[0080] 以上の説明のように、 L2TPのセッション管理テーブル(313、 413)を用いることに より、 LAN側端末(103、 104)の MACアドレスとサーバ(106)の IPアドレスペアをキ
一にして複数の中継経路の中から意図する中継経路を選択する、 V、わゆる「マルチ ルーティング」処理を実現することができる。予め LAN側端末(103、 104)の MAC アドレスと LAN側端末の種別(固定端末、移動端末)との関連付けを行なうことで、例 えば移動端末 M (104)は移動 ISP経由で、固定端末 F (103)は固定 ISP経由でサ ーバアクセスすることを保証する設定にすることも可能である。さらに、大容量のフアイ ルをダウンロードする場合には、移動端末 M (104)に対して固定 ISP経由のサーバ アクセスを提供するような設定も可能である。セッション管理テーブル(313、 413)の 設定によって中継経路の選択論理に柔軟性を持たせることができるので、端末ゃァ プリケーシヨン毎に最適な FMCサービスを提供することができる。
[0081] 以上説明した処理により、 CEルータ A(101)は、配下の LAN端末に対して FMC サービスを提供するサーバの IPアドレスを配布することが可能となると同時に、 LAN 内端末とサービス網との通信経路を適切に選択することが可能となる。
[0082] なお、 CEルータ A(101)は、 VPN識別子(セッション ID)と関連付けされるサーバ( 106)のアドレスを VPNプロトコルを用いて事前に L2TPサーバ(105)力も取得した 後に、サーバ(106)のアドレスを事前に端末に対して配布するようにしてもよい。また 、 CEルータ A(101)は、 VPN識別子に対応するサーバ(106)のアドレスを、 CEル ータ A(101)が VPNプロトコルを用いて L2TPサーバ(105)力 取得した後に、サー バ(106)に対するアドレス解決要求を送信した端末(103、 104)に対して、予め取 得したサーバ(106)のアドレスを配布するようにしてもよ!、。
[0083] CEルータ A(101)は、固定端末向けサービスを提供するサーバ(106— F)のアド レスを VPNプロトコルを用いて L2TPサーバ(105)力も取得した後に、固定端末向 けのサーバのアドレスを、移動端末 M (104)に対して配布するようにしてもよい。さら に、 CEルータ A (101)は、移動端末向けサービスを提供するサーバ(106— M)の アドレスを、 VPNプロトコルを用いて L2TPサーバ(105)力も取得した後に、移動端 末向けのサーバのアドレスを固定端末 F (103)に対して配布するようにしてもよ!、。
[0084] 3. 中継経路の例
CEルータ A(101)からサーバ(106)までの経路は、上述の第 1の経路〜第 4の経 路以外にも、適宜の経路をとることができる。以下、経路の例を示す。
第 5の経路は、固定端末 F (103)から固定 ISP網(207)を介してサーバ(106)の 第 2のアドレス(106— M)に接続する経路である(F— F— M)。例えば、固定端末 F ( 103)から CEルータ A (101)、 GWルータ F (206)及び L2TPサーバ(105)を介して サーバ( 106— M)に接続する。
[0085] 第 6の経路は、固定端末 F (103)から移動 ISP網(209)を介してサーバ(106)の 第 1のアドレス(106— F)に接続する経路である(F— M— F)。例えば、固定端末 F ( 103)から CEルータ A (101)、 GWルータ M (208)及び L2TPサーバ(105)を介し てサーバ(106— F)に接続する。
[0086] 第 7の経路は、移動端末 M (104)力 移動 ISP網(209)を介してサーバ(106)の 第 1のアドレス(106— F)に接続する経路である(M— M— F)。例えば、移動端末 M (104)力 CEルータ A (101)、 GWルータ M (208)及び L2TPサーバ(105)を介し てサーバ(106— F)に接続する。
[0087] 第 8の経路は、 GWルータ M (208)から固定 ISP網(207)を介してサーバ(106)の 第 2のアドレス(106— M)に接続する経路である(M— F— M)。例えば、移動端末 M (104)力も CEルータ A (101)、 GWルータ F (206)及び L2TPサーバ(105)を介し てサーバ(106— M)に接続する。
なお、これらの経路は、上述の CEルータ A(101)のセッション管理テーブル(313) 、 L2TPサーバ(105)のセッション管理テーブル (413)に記憶されることができる。
[0088] 4. L2TPサーバを用いない実施の形態
図 14に、 L2TP— VPNを用いない通信システムの構成図を示す。図の例は、移動 端末が宅内 LAN外収容の例を示す。
図 14において、 CELL B (202)に位置する移動端末 M (203)は、無線アクセス 網(200)の APルータ B (102)、移動 ISP網(209)の GWルータ M (208)を介して、 サーバ M (108)に接続する。また、移動端末 M (203)が LAN A(201)内に移動 すると、移動端末 M (203)は、例えば、 CEルータ A(1101)、固定 ISP網(207)の G Wルータ F (206)を介して、サーバ F ( 107)に接続する。
[0089] 図 15に、 L2TP—VPNを用いない FMC通信システムの構成図を示す。図の例は 、移動端末が宅内 LAN収容の例を示す。
図 15に示す FMC通信システムは、例えば、 CEルータ A (1101)が所属する LAN A(201)、固定アクセス網(100)、固定 ISP網(207)、移動 ISP網(209)、コアトラ ンスポート網(210)、コアサービス網(211)等のネットワーク網を含む。本通信システ ムは、例えば、 CE (Customer Edge)ルータ A(1101)と、コアサービス網(211)に 設置され固定端末 F (103)にサービスを提供するサーバ(107)と、移動端末 M (10
4)にサービスを提供するサーバ(108)とを備える。 CE (Customer Edge)ルータ A (1101)は、例えば、 LAN A (201)に接続する固定端末 F (103)と、 LAN A(20 1)に接続する移動端末 M (104)とに接続される。また、固定 ISP網(207)には GW ルータ F (206)が備えられ、移動 ISP網(209)には GWルータ M (208)が備えられる
[0090] CEルータ A(1101)と固定 ISP網(207)に設置される GWルータ F (206)との間は 、例えば PPPoEトンネル(204)によって接続される。また、 CEルータ A(1101)と移 動 ISP網(209)に設置される GWルータ M (208)の間は、例えば IPsecトンネル(20
5)によって接続される。また、固定 ISP網(207)、移動 ISP網(209)、コアトランスポ ート網(210)、コアサービス網(211)はインターネットプロトコルによって接続される。
[0091] 図 15に示す L2TPサーバが存在しない FMC通信システムでは、 CEルータ A (11 01)とサーバ(107、 108)の間で経路 (パス)と利用するサービスの明示的な関連付 けを CEルータ A(l 101)において予め行うことで FMCサービスを実現することが可 能となる。
[0092] 図 16は、 CEルータ A(1101)のセッション管理テーブル(1313)の構成例を示す。
本実施の形態のように L2TPサーバがない場合には、例えば、上述の実施の形態 の L2TPセッション IDの代わりに、ルーティングテーブル IDを用いる。ルーティングテ 一ブル IDとは、複数のルーティングテーブルの IDである。例えば、 Linuxでは複数 のルーティングテーブルを持つことが可能である力 実際にはひとつのルーティング テーブルのみを選択して使用する。
[0093] セッション管理テーブル(1313)は、 CEルータ A(1101)が管理する端末(103、 1 04)の MACアドレスが記憶されるソース MACアドレスフィールドと、端末(103、 104 )がアクセスするサーバの IPアドレスが記憶される宛先サーバ IPアドレスフィールドと
、中継経路を示す中継経路 PWタイプフィールドと、ルーティングテーブル IDフィー ルドとを含む。中継経路 PWタイプは、例えば、移動 ISP網経由の場合は PWタイプ = Etherが記憶され、一方、固定 ISP網経由の場合は PWタイプ = PPPが記憶され る。なお、これら以外にも、移動 ISP網経由、固定 ISP網経由を示す適宜の識別情報 を記憶してもよい。なお、これらの各情報は、プロビジョユングより決定される。端末(1 03、 104)からサーバ(107、 108)への経路は、上述の第 1〜第 8の経路に相当する ものを用いることができる。
[0094] 図 17は、 CEルータ(1101)に於ける、 LAN回線から WAN回線へのデータバケツ トの転送処理の説明図を示す。
データ転送に先立ち、予め図 16に示したセッション管理テーブル (1313)が作成さ れている。 CEルータ A(1101)は、 LAN A(201)力も入力されるデータフレームに 対して、 L2転送処理部(1315)において、イーサフレームを捕捉する。次に、 L2転 送処理部(1315)は、捕捉したイーサフレーム力 抽出したソース MACアドレスと宛 先 IPアドレスをキーにしてセッション管理テーブル (1313)を検索する。該当するソー ス MACアドレスと宛先 IPアドレスが存在した場合には、該当するセッション IDと PW タイプを取得する。また、 PWタイプを捕捉したイーサフレームに付与する。ソース IP アドレスバインディング処理部(310)でソース IPアドレスの確定処理を行う。ここでは 、例えば、取得されたルーティングテーブル IDに応じたルーティングテーブルを参照 する。複数のルーティングテーブルは、ルーティングテーブル IDに対応して備えられ る。例えば、ルーティングテーブル ID= 1、 3、 4に対応するテーブルは、 GWルータ F (206)を介してサーバ(107、 108)にパケットを送信するように構成されている。また 、例えば、ルーティングテーブル ID = 2に対応するテーブルは、 GWルータ M (208) を介してサーバ(107、 108)にパケットを送信するように構成されている。
[0095] 次に、 IPルーティング処理部(1311)でアクセス回線にパケットを出力する。バケツ トは、ルーティングテーブル IDに応じて、 GWルータ F (206)又は GWルータ M (208 )のいずれかを介して送信される。なお、 WAN回線から LAN回線へのデータ転送 処理は通常の IPルーティング処理にしたがって行うため、説明を省略する。
産業上の利用可能性
本発明は、例えば、 FMCシステム利用可能である。例えば、インターネットプロトコ ルを用いて、固定端末向けネットワークサービスとモパイル端末向けネットワークサー ビスを複数の中継ネットワークで構成するネットワークシステムに利用可能である。