WO2021002435A1 - 改質したえんどう豆たん白質の製造方法 - Google Patents
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Definitions
- the protein deamide enzyme is added to the aqueous dispersion obtained in the step (B1) or the solution obtained by removing the solid substance from the aqueous dispersion obtained in the step (B1) to carry out an enzymatic reaction. Get the liquid.
- the method for removing the solid substance from the aqueous dispersion obtained in the step (B1) include centrifugation and filtration. Centrifugation can be performed by a known method, for example, centrifugation (6000 g ⁇ 30 minutes) at 20 ° C. Filtration can be performed by a known method, and for example, filtration may be performed with a paper filter (for example, Whatman, 520B 1/2 FF) or the like.
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Abstract
Description
[1]えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、(I)酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び(II)たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応を行う工程を、この順又は反対の順に行うことを含む、改質したえんどう豆たん白質の製造方法。
[2](A1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(A2)工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び
(A3)工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程、
を含む、上記[1]記載の製造方法。
[3](B1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(B2)工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程、及び
(B3)工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、
を含む、上記[1]記載の製造方法。
[4]たん白質脱アミド酵素の添加量が、たん白質1gあたり、0.1~1000ユニットである、上記[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]上記[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法で得られる、改質したえんどう豆たん白質。
[6]えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、(I)酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び(II)たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応を行う工程を、この順又は反対の順に行うことを含む、えんどう豆たん白質の溶解性を向上させる方法。
[7](A1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(A2)工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び
(A3)工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程、
を含む、上記[6]記載の方法。
[8](B1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(B2)工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程、及び
(B3)工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、
を含む、上記[6]記載の方法。
[9]たん白質脱アミド酵素の添加量が、たん白質1gあたり、0.1~1000ユニットである、上記[6]~[8]のいずれかに記載の方法。
本発明の製造方法で得られる改質したえんどう豆たん白質は、低pH条件において溶解性が向上しているので、酸性食品・飲料への配合が可能となる点で有利である。
本発明の製造方法で得られる溶解性が向上したえんどう豆たん白質を食品や飲料に添加して最終製品を製造する場合は、最終製品製造時の酵素添加が不要で、最終製品の製造が簡便となる点で有利である。
本発明において、たん白質脱アミド酵素としては、例えば、プロテイングルタミナーゼ、プロテインアスパラギナーゼ等が挙げられる。
本発明において用いられるプロテイングルタミナーゼは、たん白質のアミド基に直接作用してペプチド結合の切断及びたん白質の架橋を伴わず脱アミドする作用を有する。当該作用を有する限りにおいてその種類は特に限定されるものではない。プロテイングルタミナーゼは、プロテイングルタミナーゼを産生する微生物の培養液より調製したものを用いることができる。プロテイングルタミナーゼの調製に用いられる微生物は特に限定されないが、クリセオバクテリウム属、フラボバクテリウム属、エンペドバクター属の微生物が例示される。例えば、クリセオバクテリウム属細菌としてはクリセオバクテリウム・プロテオリティカム(Chryseobacterium proteolyticum)等、フラボバクテリウム属細菌としてはフラボバクテリウム・アクアティレ(Flavobacterium aquatile)等、エンペドバクター属細菌としてはエンペドバクター・ブレビス(Empedobacter brevis)等が挙げられる。
微生物の培養液からのプロテイングルタミナーゼの調製方法については、公知のたん白質分離、精製方法(遠心分離、UF濃縮、塩析、イオン交換樹脂等を用いた各種クロマトグラフィー等)を用いることができる。例えば、培養液を遠心分離して菌体を除去し、その後塩析、クロマトグラフィー等を組み合わせて目的の酵素を得ることができる。菌体内から酵素を回収する場合には、例えば菌体を加圧処理、超音波処理などによって破砕した後、上記と同様に分離、精製を行うことにより目的の酵素を取得することができる。尚、ろ過、遠心処理などによって予め培養液から菌体を回収した後、上記一連の工程(菌体の破砕、分離、精製)を行ってもよい。酵素は凍結乾燥、減圧乾燥等の乾燥法により粉末化してもよいし、その際に適当な賦形剤、乾燥助剤を用いてもよい。
本発明において用いられるプロテイングルタミナーゼは市販品であってもよく、具体例としては、天野エンザイム(株)より「Amano500Kプロテイン-グルタミナーゼ」という商品名で市販されているプロテイングルタミナーゼ等を用いることができる。
(1)30mM Z-Gln-Glyを含む176mMリン酸バッファー(pH6.5)100μlにプロテイングルタミナーゼを含む水溶液10μlを添加して、37℃、10分間インキュベートした後、12%TCA溶液100μlを加えて反応を停止させる。このとき、酵素濃度が0.05mg/mlとなるように20mMリン酸バッファー(pH6.0)で適宜希釈する。
(2)遠心分離(12000rpm、4℃、5分間)後、上清についてF-kitアンモニア(Roche製)によるNH3の定量を行う。その方法は以下の通りである。
(3)試薬II液(F-kit付属品)100μlに上清10μlと0.1Mトリエタノールアミンバッファー(pH8.0)190μlを加え、室温で5分間放置後100μlを用いて340nmの吸光度(E1)を測定する。残りの200μlに、1.0μlの試薬III(グルタメートデヒドロゲナーゼ)を加えた後、更に20分間室温に放置した後に残り200μlの340nmの吸光度(E2)を測定する。F-kitに付属のアンモニア標準液を用いて作成したアンモニア濃度と吸光度(340nm)の変化量の関係を表す検量線より、反応液中のアンモニア濃度を求める。
(4)たん白質濃度の測定は、プロテインアッセイCBB(クマシーブリリアントブルー)溶液(ナカライテスク)を用い、検出波長595nmで測定する。Standardとして、BSA(Pierce社製)を用いる。
(5)プロテイングルタミナーゼの活性を以下の式により求める。
本発明において用いられるプロテインアスパラギナーゼは、例えば、WO2015/133590に記載の方法により製造することができる。
(1)30mM Cbz-Asn-Glyを含む0.2Mリン酸緩衝液(pH6.5)125μlにプロテインアスパラギナーゼを含む水溶液25μlを添加して、37℃、60分間インキュベートした後、12%TCA溶液150μlを加えて反応を停止させる。
(2)遠心分離(15000rpm、4℃、5分間)後、上清についてF-kitアンモニア(Roche製)によるNH3の定量を行う。その方法は以下の通りである。
(3)試薬II液(F-kit付属品)100μlに上清10μlと0.1Mトリエタノールアミンバッファー(pH8.0)190μlを加え、室温で5分間放置後100μlを用いて340nmの吸光度(E1)を測定する。残りの200μlに、1.0μlの試薬III(グルタメートデヒドロゲナーゼ)を加えた後、更に20分間室温に放置した後に残り200μlの340nmの吸光度(E2)を測定する。F-kitに付属のアンモニア標準液を用いて作成したアンモニア濃度と吸光度(340nm)の変化量の関係を表す検量線より、反応液中のアンモニア濃度を求める。
(4)たん白質濃度の測定は、プロテインアッセイCBB(クマシーブリリアントブルー)溶液(ナカライテスク)を用い、検出波長595nmで測定する。Standardとして、BSA(Pierce社製)を用いる。
(5)プロテインアスパラギナーゼの活性を以下の式により求める。
以下、えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、工程(I)、工程(II)の順に行うことを含む製造方法を、「本発明の改質したえんどう豆たん白質の製造方法(A)」と記載し、えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、工程(II)、工程(I)の順に行うことを含む製造方法を、「本発明の改質したえんどう豆たん白質の製造方法(B)」と記載する。
工程(A1):えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程
工程(A2):工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程
工程(A3):工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程
工程(A1)では、えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る。
本発明において使用するえんどう豆は、黄色えんどう豆、赤えんどう豆等が挙げられ、マメ科エンドウ属の完熟種子であれば種類は問わない。
乾式粉砕は、公知の方法で行うことができるが、例えば、衝撃式粉砕機、ピンミル、ジェットミル、ボールミル等が挙げられる。
乾式粉砕して得られたえんどう豆粉砕物(えんどう豆粉末)に水を添加し、攪拌してえんどう豆粉砕物の水分散液を得ることができる。添加する水の量は、例えば、えんどう豆粉砕物15重量部に対して、60~1000重量部である。攪拌は公知の方法で行うことができ、例えば、20℃で1時間攪拌する。
また、湿式粉砕により、えんどう豆粉砕物の水分散液を得ることができる。
湿式粉砕は、公知の方法で行うことができるが、例えば、ボールミル等が挙げられる。使用する水の量は、適宜選択することができる。必要に応じて、湿式粉砕で得られた水分散液にさらに水を添加して、例えば、えんどう豆粉砕物15重量部に対して、水を60~1000重量部の割合で含むえんどう豆粉砕物の水分散液を得ることができる。
本発明において、えんどう豆粉砕物は、例えば粒度分布曲線において、小粒径側から体積累計95%の粒径を表わすD95が200μm以下のものを用いることができる。粒径は、例えばレーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定できる。
工程(A2)では、工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)を回収する。
工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去する方法として、例えば、遠心分離、ろ過が挙げられる。遠心分離は公知の方法で行うことができ、例えば、20℃で遠心分離(6000g×30分)を行う。ろ過は公知の方法で行うことができ、例えば、ペーパーフィルター(例えば、Whatman,520B 1/2 FF)等にてろ過してもよい。遠心分離とろ過を組合せて行ってもよい。固体物質を除去した溶液(遠心分離で回収した上清、又はろ過で回収したろ液)に酸を添加する。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。酸を添加して、pH3.0~pH6.0(好ましくはpH4.5)に調整し、沈殿物が生じる。
沈殿物を回収する方法としては、例えば、遠心分離、ろ過、デカンテーションが挙げられる。
遠心分離は公知の方法で行うことができ、例えば、20℃で遠心分離(6000g×30分)を行う。ろ過は公知の方法で行うことができ、例えば、ペーパーフィルター等にてろ過してもよい。遠心分離とろ過とデカンテーションを組合せて行ってもよい。
工程(A3)では、工程(A2)で得られた沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行うことで、本発明の改質したえんどう豆たん白質を得る。
本発明においては、沈殿物(ペースト状、半固形)にたん白質脱アミド酵素の粉末または溶液を練りこみ、半固形の状態でも、酵素反応を進めることができる。すなわち、沈殿物に水を加えて溶解し、必要に応じてアルカリを添加してpHを調整し、たん白質脱アミド酵素を加えて溶解して酵素反応を行ってもよく、又は、沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加(必要に応じてアルカリを添加してpHを調整)して、練りこんで酵素反応を行ってもよい。
反応効率・ハンドリングの面からは、沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、攪拌して酵素反応を行うことが好ましい。沈殿物を溶解するために使用する水の量は、沈殿物が溶解・分散し、後述するアルカリが均一に混合できるようになる量であれば特に限定はない。
沈殿物又は沈殿物の溶液のpH調整(中和)は、たん白質脱アミド酵素の添加前、又は添加後に行ってもよい。pH調整のために使用するアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
本発明においては、たん白質脱アミド酵素を添加する前に、工程(A2)で得られた沈殿物又は沈殿物の溶液を乾燥させる工程を行わないことが好ましい。沈殿物をいったん乾燥させると、反応効率が低くなったり、得られるたん白質の質が異なる可能性がある。
たん白質脱アミド酵素(例えば、プロテイングルタミナーゼやプロテインアスパラギナーゼ)の添加量は、対象物質(工程(A2)で得られた沈殿物又は沈殿物の溶液)中の、たん白質1gあたり、好ましくは0.1~1000ユニット、より好ましくは1~100ユニット、特に好ましくは5~50ユニットである。本明細書において、「たん白質1gあたり」の「たん白質」とは、対象物質に含まれる窒素量に対して窒素換算係数5.7をかけた値とする。
たん白質脱アミド酵素(例えば、プロテイングルタミナーゼやプロテインアスパラギナーゼ)添加後の酵素反応時間、すなわち酵素添加から酸添加までの時間は10分~24時間(好ましくは1時間)である。酵素反応温度は各酵素の温度安定性や至適温度によって異なるが、例えばプロテイングルタミナーゼの場合は0~80℃(好ましくは50℃)であり、プロテインアスパラギナーゼの場合は0~60℃(好ましくは35℃)である。反応時間について、10分未満だと酵素添加効果が十分に得られず、24時間を超えると工場においてタンクを占有してしまうなどの生産性の低下が生じる。反応温度について、0℃未満だと溶液が凍り酵素反応が進行せず、プロテイングルタミナーゼの場合は80℃を超えると、プロテインアスパラギナーゼの場合は60℃を超えると酵素が失活する。酵素反応時には攪拌することがより好ましく、攪拌は公知の方法で行うことができる。
該加熱工程は、たん白質脱アミド酵素の添加前であれば、工程(A2)で得られた沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)に水を加えて溶解した後に行ってもよい。該加熱工程は、たん白質脱アミド酵素の添加前であれば、工程(A2)で得られた沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)の、pH調整前又はpH調整後のいずれに行ってもよいが、pH調整後に行うことが好ましい。
たん白質脱アミド酵素を添加する前に、工程(A2)で得られた沈殿物を加熱する工程を含むことで、低pH条件においてさらに溶解性が向上したえんどう豆たん白質を製造することができる(後述の試験例3(実施例6)参照)。
該加熱工程における、加熱温度は、55~95℃、好ましくは60~80℃である。加熱時間は、1~120分間、好ましくは5~60分間である。
乾燥方法は、例えば、凍結乾燥、スプレードライ、ドラムドライ等が挙げられる。凍結乾燥、スプレードライ、ドラムドライ等の乾燥は、公知の方法で行うことができる。
上記の乾燥工程の前において加熱をすることにより、酵素(たん白質脱アミド酵素)を失活させることができる。加熱温度について、例えばプロテイングルタミナーゼの場合は80℃を超える温度、プロテインアスパラギナーゼの場合は60℃を超える温度であればよい。
工程(B1):えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程
工程(B2):工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程
工程(B3):工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程
工程(B1)では、えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る。
工程(B1)は、前述の工程(A1)と同じ方法で行うことができる。
工程(B2)では、工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る。
工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去する方法として、例えば、遠心分離、ろ過が挙げられる。遠心分離は公知の方法で行うことができ、例えば、20℃で遠心分離(6000g×30分)を行う。ろ過は公知の方法で行うことができ、例えば、ペーパーフィルター(例えば、Whatman,520B 1/2 FF)等にてろ過してもよい。遠心分離とろ過を組合せて行ってもよい。固体物質を除去した溶液(遠心分離で回収した上清、又はろ過で回収したろ液)にたん白質脱アミド酵素を添加する。
たん白質脱アミド酵素(例えば、プロテイングルタミナーゼやプロテインアスパラギナーゼ)の添加量は、対象物質(工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液)中の、たん白質1gあたり、好ましくは0.1~1000ユニット、より好ましくは1~100ユニット、特に好ましくは5~50ユニットである。本明細書において、「たん白質1gあたり」の「たん白質」とは、対象物質に含まれる窒素量に対して窒素換算係数5.7をかけた値とする。
たん白質脱アミド酵素(例えば、プロテイングルタミナーゼやプロテインアスパラギナーゼ)添加後の酵素反応時間、すなわち酵素添加から酸添加までの時間は10分~24時間(好ましくは1時間)である。酵素反応温度は各酵素の温度安定性や至適温度によって異なるが、例えばプロテイングルタミナーゼの場合は0~80℃(好ましくは50℃)であり、プロテインアスパラギナーゼの場合は0~60℃(好ましくは35℃)である。反応時間について、10分未満だと酵素添加効果が十分に得られず、24時間を超えると工場においてタンクを占有してしまうなどの生産性の低下が生じる。反応温度について、0℃未満だと溶液が凍り酵素反応が進行せず、プロテイングルタミナーゼの場合は80℃を超えると、プロテインアスパラギナーゼの場合は60℃を超えると酵素が失活する。酵素反応時には攪拌することがより好ましく、攪拌は公知の方法で行うことができる。
本発明においては、たん白質脱アミド酵素を添加する前に、えんどう豆粉砕物を乾燥させる工程を行わないことが好ましい。いったん乾燥させると、反応効率が低くなったり、得られるたん白質の質が異なる可能性がある。
工程(B3)では、工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物(分離えんどう豆たん白質カード)を回収する。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等が挙げられる。酸を添加して、pH3.0~pH6.0(好ましくはpH4.5)に調整し、沈殿物が生じる。
沈殿物を回収する方法としては、例えば、遠心分離、ろ過、デカンテーションが挙げられる。
遠心分離は公知の方法で行うことができ、例えば、20℃で遠心分離(6000g×30分)を行う。ろ過は公知の方法で行うことができ、例えば、ペーパーフィルター等にてろ過してもよい。遠心分離とろ過とデカンテーションを組合せて行ってもよい。
沈殿物の中和は、ハンドリングの面からは、沈殿物を溶解後に行うことが好ましい。沈殿物を溶解するために使用する水の量は、沈殿物が溶解・分散し、下記のアルカリが均一に混合できるようになる量であれば特に限定はない。
沈殿物又は沈殿物の溶液のpH調整(中和)のために使用するアルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
乾燥方法は、例えば、凍結乾燥、スプレードライ、ドラムドライ等が挙げられる。凍結乾燥、スプレードライ、ドラムドライ等の乾燥は、公知の方法で行うことができる。
上記の乾燥工程の前において加熱をすることにより、酵素(たん白質脱アミド酵素)を失活させることができる。加熱温度について、例えばプロテイングルタミナーゼの場合は80℃を超える温度、プロテインアスパラギナーゼの場合は60℃を超える温度であればよい。
本発明の製造方法において、上記の乾燥工程を経て得られる溶解性が向上したえんどう豆たん白質は、酵素添加工程から乾燥工程の間で酵素を失活できるような十分な加熱をすることができれば、最終製品製造時にさらなる加熱等の失活工程や最終製品表示への酵素記載が不要である点で有利である。
本発明の改質したえんどう豆たん白質は、低pH条件における溶解性が向上している。
本発明の改質したえんどう豆たん白質は、pH7以下(好ましくはpH6.4以下、特に好ましくはpH6.1以下)における溶解性が向上している。
本発明の改質したえんどう豆たん白質は、特に、pH5.2~pH7.0の範囲(好ましくはpH5.2~pH6.4の範囲、特に好ましくはpH5.5~pH6.1の範囲)で溶解性が向上している。
本発明の改質したえんどう豆たん白質の摂取量は特に限定されず、一般食品(飼料)のたん白質摂取量に準じて適宜選択すればよい。
本明細書において、食品とは、経口摂取し得るもの(医薬品を除く)を広く包含する概念であり、いわゆる「食べ物」のみならず飲料、健康補助食品、保健機能食品(例えば、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)、サプリメントなどを含む。
本発明の改質したえんどう豆たん白質は、酸性食品・飲料に配合した場合に、従来のえんどう豆たん白質に比べて沈殿ができにくい点で、有利である。
本発明のえんどう豆たん白質の溶解性を向上させる方法は、えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、(I)酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び(II)たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応を行う工程を、この順(工程(I)、工程(II)の順)又は反対の順(工程(II)、工程(I)の順)に行うことを含む。
以下、えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、工程(I)、工程(II)の順に行うことを含む方法を、「本発明のえんどう豆たん白質の溶解性を向上させる方法(A)」と記載し、えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、工程(II)、工程(I)の順に行うことを含む方法を、「本発明のえんどう豆たん白質の溶解性を向上させる方法(B)」と記載する。
工程(A1):えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程
工程(A2):工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程
工程(A3):工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程
工程(B1):えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程
工程(B2):工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程
工程(B3):工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程
本発明の方法により、低pH条件におけるえんどう豆たん白質の溶解性が向上する。
本発明の方法により、pH7以下(好ましくはpH6.4以下、特に好ましくはpH6.1以下)におけるえんどう豆たん白質の溶解性が向上する。
本発明の方法により、特に、pH5.2~pH7.0の範囲(好ましくはpH5.2~pH6.4の範囲、さらに好ましくはpH5.5~pH6.1の範囲)でえんどう豆たん白質の溶解性が向上する。
本発明において、溶解度は、例えば、後述の試験例1に記載の方法により、測定することができる。
以下の実施例において、プロテイングルタミナーゼとして、Amano500Kプロテイン-グルタミナーゼ(商品名)(天野エンザイム(株))を使用した。
黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径の規格が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が149μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、20℃で1時間攪拌し、20℃で遠心分離を行い(6000g×30分)、上清を回収してペーパーフィルター(Whatman,520B 1/2 FF)にてろ過し、えんどう豆溶液を得た。得られたえんどう豆溶液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、20℃で30分攪拌し、20℃で遠心分離(6000g×30分)して沈殿物を回収し、分離えんどう豆たん白質カードを得た。得られたカード1重量部に3重量部の水を加えてカードを分散させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液pHを7.0に調整し、カードを溶解して、分離えんどう豆たん白質溶液を得た。得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり10ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。その溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例1の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例1における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり10ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例1と同じ方法で、比較例1の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例1及び比較例1で得た分離えんどう豆たん白質乾燥物のそれぞれ2重量部に98重量部の水を加え、塩酸と水酸化ナトリウムを加えてpHを5.5及び7.0に調整して20℃で2時間攪拌し、pHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を得た。
得られたpHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を20℃で遠心分離(20000g×10分)して上清(各pH調整溶液)を回収し、その窒素濃度をケルダール法により測定して、下式によりたん白質の溶解度を求めた。結果を表1に示す。
たん白質の溶解度(%)=上清に含まれる窒素量/pH調整分散液サンプル全体に含まれる窒素量
黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径の規格が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が149μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、20℃で1時間攪拌し、20℃で遠心分離を行い(6000g×30分)、上清を回収してペーパーフィルター(Whatman,520B 1/2 FF)にてろ過し、えんどう豆溶液を得た。得られたえんどう豆溶液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、20℃で30分攪拌し、20℃で遠心分離(6000g×30分)して沈殿物を回収し、分離えんどう豆たん白質カードを得た。得られたカード1重量部に3重量部の水を加えてカードを分散させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液pHを7.0に調整し、カードを溶解して、分離えんどう豆たん白質溶液を得た。得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり20ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。その溶液をスプレードライすることにより、実施例2の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例2における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり20ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例2と同じ方法で、比較例2の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例2及び比較例2で得た分離えんどう豆たん白質乾燥物のそれぞれ2重量部に98重量部の水を加え、塩酸と水酸化ナトリウムを加えてpHを5.2、5.5、5.8及び7.0に調整して20℃で2時間攪拌し、pHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を得た。
pHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を20℃で遠心分離(20000g×10分)して上清(各pH調整溶液)を回収し、その窒素濃度をケルダール法により測定して、上記の式によりたん白質の溶解度を求めた。結果を表2に示す。
黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が50μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり21ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。20℃で遠心分離を行い(6000g×30分)、上清を回収してペーパーフィルター(Whatman,520B 1/2 FF)にてろ過し、えんどう豆溶液を得た。得られたえんどう豆溶液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、20℃で30分攪拌し、20℃で遠心分離(6000g×30分)して沈殿物を回収し、分離えんどう豆たん白質カードを得た。得られたカード1重量部に3重量部の水を加えてカードを分散させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液pHを7.0に調整し、カードを溶解して、分離えんどう豆たん白質溶液を得た。その溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例3の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例3における「黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が50μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり21ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が50μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例3と同じ方法で、比較例3の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が50μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、20℃で1時間攪拌し、20℃で遠心分離を行い(6000g×30分)、上清を回収してペーパーフィルター(Whatman,520B 1/2 FF)にてろ過し、えんどう豆溶液を得た。得られたえんどう豆溶液にプロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり24ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。その溶液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、20℃で30分攪拌し、20℃で遠心分離(6000g×30分)して沈殿物を回収し、分離えんどう豆たん白質カードを得た。得られたカード1重量部に3重量部の水を加えてカードを分散させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液pHを7.0に調整し、カードを溶解して、分離えんどう豆たん白質溶液を得た。その溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例4の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例4における「得られたえんどう豆溶液にプロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり24ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られたえんどう豆溶液を(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例4と同じ方法で、比較例4の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
黄色えんどう豆を乾式粉砕して得られた黄色えんどう豆粉末(粒径が、レーザー回折・散乱式 粒子径分布測定装置で測定したD95が50μm以下の粉末)15重量部に85重量部の水を加え、20℃で1時間攪拌し、20℃で遠心分離を行い(6000g×30分)、上清を回収してペーパーフィルター(Whatman,520B 1/2 FF)にてろ過し、えんどう豆溶液を得た。得られたえんどう豆溶液に塩酸を加えてpH4.5に調整し、20℃で30分攪拌し、20℃で遠心分離(6000g×30分)して沈殿物を回収し、分離えんどう豆たん白質カードを得た。得られたカード1重量部に3重量部の水を加えてカードを分散させ、水酸化ナトリウムを加えて溶液pHを7.0に調整し、カードを溶解して、分離えんどう豆たん白質溶液を得た。得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。その溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例5の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例5における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例5と同じ方法で、比較例5の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例5における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を75℃で15分間攪拌し、氷水で50℃まで冷却後、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例5と同じ方法で、実施例6の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例5における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を75℃で15分間攪拌し、氷水で冷却した」に変更した以外は、実施例5と同じ方法で、比較例6の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例5における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を75℃で15分間攪拌し、氷水で50℃まで冷却後、(プロテイングルタミナーゼを添加せずに)50℃で1時間攪拌した」に変更した以外は、実施例5と同じ方法で、比較例7の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例5における「得られた分離えんどう豆たん白質溶液に、プロテイングルタミナーゼをたん白質1gあたり17ユニット添加し、50℃で1時間攪拌した。その溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例5の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。」を、「得られた分離えんどう豆たん白質溶液を凍結し、凍結乾燥することにより、実施例8の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。」に変更した以外は、実施例5と同じ方法で、比較例8の分離えんどう豆たん白質乾燥物を得た。
実施例3~6及び比較例3~8で得た分離えんどう豆たん白質乾燥物のそれぞれ2重量部に98重量部の水を加え、塩酸と水酸化ナトリウムを加えてpHを5.2、5.5、5.8、6.1、6.4、6.7及び7.0に調整して20℃で2時間攪拌し、pHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を得た。
pHを調整した各分離えんどう豆たん白質分散液を20℃で遠心分離(15000g×10分)して上清(各pH調整溶液)を回収し、その窒素濃度をケルダール法により測定して、上記の式によりたん白質の溶解度を求めた。
結果を、図1~4に示す。
Claims (9)
- えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、(I)酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び(II)たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応を行う工程を、この順又は反対の順に行うことを含む、改質したえんどう豆たん白質の製造方法。
- (A1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(A2)工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び
(A3)工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程、
を含む、請求項1記載の製造方法。 - (B1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(B2)工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程、及び
(B3)工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、
を含む、請求項1記載の製造方法。 - たん白質脱アミド酵素の添加量が、たん白質1gあたり、0.1~1000ユニットである、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる、改質したえんどう豆たん白質。
- えんどう豆粉砕物の水分散液を原料として、(I)酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び(II)たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応を行う工程を、この順又は反対の順に行うことを含む、えんどう豆たん白質の溶解性を向上させる方法。
- (A1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(A2)工程(A1)で得られた水分散液、又は工程(A1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、及び
(A3)工程(A2)で得られた沈殿物にたん白質脱アミド酵素を添加するか、又は工程(A2)で得られた沈殿物を溶解後にたん白質脱アミド酵素を添加して、酵素反応を行う工程、
を含む、請求項6記載の方法。 - (B1)えんどう豆を乾式粉砕して水と混合するか、又はえんどう豆を水中で湿式粉砕して、えんどう豆粉砕物の水分散液を得る工程、
(B2)工程(B1)で得られた水分散液、又は工程(B1)で得られた水分散液から固体物質を除去した溶液に、たん白質脱アミド酵素を添加して酵素反応液を得る工程、及び
(B3)工程(B2)で得られた酵素反応液に、酸を添加して沈殿物を回収する工程、
を含む、請求項6記載の方法。 - たん白質脱アミド酵素の添加量が、たん白質1gあたり、0.1~1000ユニットである、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
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