JP2000052013A - 金型スプレイロボットのスプレイ方法および装置 - Google Patents

金型スプレイロボットのスプレイ方法および装置

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JP2000052013A
JP2000052013A JP10230404A JP23040498A JP2000052013A JP 2000052013 A JP2000052013 A JP 2000052013A JP 10230404 A JP10230404 A JP 10230404A JP 23040498 A JP23040498 A JP 23040498A JP 2000052013 A JP2000052013 A JP 2000052013A
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robot
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mold
spraying
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Yoshinari Murakami
工成 村上
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプレイノズルの噴霧角度を
金型交換毎に調整することに伴なう調整状態の変化やオ
ペレータの習熟度による噴霧角度調整状態のばらつきに
よって鋳造品質にばらつきが発生することがなく、金型
キャビティ面全体を短時間かつ効率的に噴霧できるダイ
カストスプレイ方法および装置を提供することを目的と
している。 【解決手段】 固定スプレイノズルと、ノズ
ル姿勢制御機構により噴霧角度を制御できる可動スプレ
イノズルとからスプレイ装置を構成し、予め設定された
動作プログラムに従ってスプレイ装置を移動させなが
ら、金型キャビティ面全体を固定スプレイノズルで噴霧
するとともに、固定スプレイノズルによるスプレイ剤噴
霧ではスプレイ剤が十分に届かない陰の部分および入念
に噴霧すべき部分を可動スプレイノズルで噴霧するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型剤や潤滑剤な
どのスプレイ剤をダイカストマシンの金型キャビティ面
に噴霧塗布する金型スプレイロボットに係わり、垂直多
関節ロボットまたは直交3軸機構ロボットのロボット手
首先端部に取付けられた、スプレイノズル(スプレイガ
ンとも言う)を有するスプレイ装置によって、金型キャ
ビティの被スプレイ面全体に効率的に噴霧する金型スプ
レイロボットのスプレイ方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ダイカストマシンの金型キャビテ
ィ面へ離型剤や潤滑剤などのスプレイ剤を噴霧塗布する
方法は、図7に示すように、スプレイヘッド262に配
設された複数個の噴霧角度を固定された固定スプレイノ
ズル266から噴霧用エアとともにスプレイ剤を噴霧す
る、いわゆる角度固定ノズル式スプレイ方法および装置
が主流であった。図7では、スプレイヘッド262と複
数個の固定スプレイノズル266からスプレイ装置26
0を構成し、型開きされた両金型の間にスプレイ装置2
60を出し入れする移動手段として油圧シリンダ9を採
用している。両金型の間にスプレイ装置260を移動し
てこの位置にスプレイ装置260を停止した状態で、ス
プレイヘッド262に配設された複数個の固定スプレイ
ノズル266から、噴霧用エアとともにスプレイ剤を金
型キャビティ全面に一斉に噴霧させるスプレイ方法であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】角度固定ノズル式スプ
レイ方法および装置では、金型キャビティの被スプレイ
面全面へ均等に隈なくスプレイ剤を噴霧・塗布するため
に、金型を交換する毎にオペレータが複数個の固定スプ
レイノズルの取付け方向をそれぞれ調整し、各噴霧方向
が被スプレイ面の形態に合うようにする必要があった。
その際の調整作業は型開きされた両金型間の限定された
狭い空間内での作業となり、噴霧方向の調整に長時間を
要する上に、金型、タイバー等との干渉によって所望の
角度に設定できないことがあった。また、同じ金型での
ダイカスト鋳造であっても噴霧方向の調整状態が前回と
は同一にはならず、鋳造品質にばらつきが発生してい
た。さらに、このようなスプレイノズルの噴霧方向調整
はオペレータのノウハウに負うところが大きいため、オ
ペレータの習熟度によって鋳造品質にばらつきが発生し
ていた。このため、各金型キャビティの被スプレイ面に
とって必ずしも適切なスプレイ噴霧とはならず、たとえ
ば、必要以上のスプレイ剤を消費したり、スプレイ剤噴
霧量の過不足による鋳造品の品質低下を招いたり、過度
の冷却による大きな熱応力の発生・繰返しによって金型
寿命の低減を招来したりすることが多かった。
【0004】このような角度固定ノズル式スプレイ方法
および装置の欠点を改善するものとして、図8に示すよ
うな、スプレイロボットの手首先端部とスプレイノズル
との間にスプレイノズルの姿勢制御機構を介在させてス
プレイノズルの角度を調整する、いわゆる角度可変ノズ
ル式スプレイ方法が特開平9−314305号公報に開
示されている。しかしながら、姿勢制御機構が大きなス
ペースを占めるため、スプレイ装置全体のスペースに規
制されてスプレイノズルの設置個数が実質的には1個に
制限され、その結果として、金型キャビティの被スプレ
イ面全面にスプレイ剤を噴霧するのに長時間を要し、鋳
造サイクルが長くなって生産性の障害になるという問題
があった。本発明では、このような金型スプレイロボッ
トによるスプレイ装置および方法の課題を解決して、適
量のスプレイ剤を適正な分布で噴霧して、金型キャビテ
ィの被スプレイ面全体へ短時間かつ効率的に噴霧できる
スプレイ方法および装置を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明の第1の発明においては、多関節ロボット
または直交3軸機構ロボットのロボット手首先端部にス
プレイノズルを有するスプレイ装置を装着して、スプレ
イ剤供給装置により該スプレイ装置に供給されるスプレ
イ剤をダイカストマシンの金型キャビティ面に噴霧する
金型スプレイロボットのスプレイ方法であって、1個以
上の噴霧角度を固定された固定スプレイノズルと、少な
くとも1組のスプレイノズル姿勢制御機構と該スプレイ
ノズル姿勢制御機構により噴霧角度の制御可能な可動ス
プレイノズルとで構成されるスプレイ装置を、予め設定
された動作プログラムに従って前記多関節ロボットまた
は直交3軸機構ロボットにより移動させながら、金型キ
ャビティ面全体を該固定スプレイノズルで噴霧するとと
もに、固定スプレイノズルによるスプレイ剤噴霧ではス
プレイ剤が十分に届かない陰の部分および入念に噴霧す
べき部分を該可動スプレイノズルで噴霧するようにし
た。
【0006】また、本発明の第2の発明においては、多
関節ロボットまたは直交3軸機構ロボットのロボット手
首先端部に取付けられて、ダイカストマシンの金型キャ
ビティ面にスプレイ剤を噴霧するスプレイヘッドを備え
た金型スプレイロボットのスプレイ装置であって、1個
以上の噴霧角度を固定された固定スプレイノズルと、少
なくとも1組のスプレイノズル姿勢制御機構と該スプレ
イノズル姿勢制御機構により噴霧角度の制御可能な可動
スプレイノズルと、前記多関節ロボットまたは直交3軸
機構ロボットを制御するロボット制御装置と、該可動ス
プレイノズルの姿勢を制御するノズル姿勢制御機構制御
装置と、該固定スプレイノズルおよび該可動スプレイノ
ズルへのスプレイ剤供給を制御するスプレイ剤供給装置
とから構成されるようにした。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面に基いて本発明の実施例
について詳細に説明する。図1〜図6は本発明の実施例
に係り、図1はダイカストマシンの全体構成図、図2は
金型スプレイロボットの概略側面図、図3はスプレイ装
置の斜視図、図4はノズル姿勢制御機構の正面図、図5
はノズル姿勢制御機構の側面図、図6は金型スプレイロ
ボットの動作順序を示す説明図である。
【0008】図1は本発明の一実施例を示すダイカスト
マシン100の全体構成図であり、ダイカストマシン1
00には、付帯装置として多関節型の金型スプレイロボ
ット200および金型スプレイロボット200の制御を
司る制御装置300が装備される。金型スプレイロボッ
ト200はダイカストマシン100の固定プラテン11
Aの頂部に立設され、モータ210aにより竪軸回りに
旋回する回転座210と、該回転座210に水平軸でピ
ン係合される第1アーム220と、該第1アーム220
に水平軸でピン係合される第2アーム230と、該第2
アーム230の下端にピン係合されるモータ240と、
該モータ240に接続され竪軸回りに旋回自在な竪軸2
50と、該竪軸250の下端に連結されたスプレイ装置
260とから構成される。
【0009】さらに、図3に示すように、該スプレイ装
置260は、スプレイヘッド262と、該スプレイヘッ
ド262の長手方向鉛直面に直接固設され任意の噴霧角
度に固定された固定スプレイノズル266と、該スプレ
イヘッド262の長手方向鉛直面に配設されたノズル姿
勢制御機構264と、該ノズル姿勢制御機構264の被
駆動面に載設され噴霧角度の制御可能な可動スプレイノ
ズル268とから構成されている。そして、固定スプレ
イノズル266および可動スプレイノズル268の各々
には、図示しないスプレイ配管を通じて、スプレイ剤供
給装置340から所要のスプレイ流量でスプレイ剤が供
給され、金型キャビティの被スプレイ面に向けてスプレ
イ剤が噴霧塗布されるよう構成されている。
【0010】図3では、2個の固定スプレイノズル26
6および1個の可動スプレイノズル268で構成された
単純なスプレイ装置260を示したが、これに限定され
るものではなく、金型キャビティの被スプレイ面のサイ
ズ・形態に応じて、固定スプレイノズル266および可
動スプレイノズル268の個数・配置を適宜変更するこ
とができる。また、図2に示すように、固定スプレイノ
ズル266および可動スプレイノズル268をスプレイ
ヘッド262の表裏両面に配設し、固定金型12Aの被
スプレイ面と可動金型12Bの被スプレイ面とに同時に
噴霧するようにして、スプレイ時間を短縮することがで
きる。
【0011】なお、図3はスプレイ装置260の構成概
要を示すだけの説明図として、ノズル姿勢制御機構26
4の形態を簡略化したが、本実施例でノズル姿勢制御機
構264として採用した実際のアクチュエータの形態を
図4および図5に示す。本実施例で、可動スプレイノズ
ル268の角度調整手段であるノズル姿勢制御機構26
4として採用した実際のアクチュエータは、オムロン株
式会社製の2軸ギヤードアクチュエータ(試作品型式:
R2DG−M01)であり、定格トルク:720gf・
cm、定格回転数:15rpm(90度/s)、位置の
分解能:0.7度の各仕様を有し、360度の軸回転角
度範囲と180度の傾転角度範囲の、合計二つの自由度
を持ち、位置フィードバックによる速度制御を制御方式
としたものである。本実施例では、上記2軸ギヤードア
クチュエータの軸回転角度範囲360度の駆動軸がスプ
レイヘッド262の長手方向鉛直面に垂直となる方向
に、2軸ギヤードアクチュエータを組付けた。
【0012】この2軸ギヤードアクチュエータのサイズ
は、直径:60mm、高さ:70mmであり、図8に示
した従来スプレイ装置のノズル姿勢制御装置のサイズ
(直径:230mm、高さ:70mm)よりも大幅に省
スペース化されたものである。特に重要なことは、ノズ
ル姿勢制御装置の省スペース化により、隣接するスプレ
イノズルの間隔(ノズルピッチ)が実用上要求される値
(一般的なノズルピッチ:80〜100mm)となる位
置に、スプレイノズルを配設できることである。これに
より、固定スプレイノズル266および可動スプレイノ
ズル268を複数個配置したマルチスプレイノズル方式
が可能となった。図8に示した従来のスプレイ装置で
は、ノズル姿勢制御装置が大きいためスプレイ装置全体
のスペースに制約されて可動スプレイノズルの設置個数
が実質的には1個に制限され、350トンクラスのダイ
カストマシンのある金型についての一例であるが、スプ
レイ時間に12〜14秒を要していたが、本発明による
スプレイ装置では6〜8秒に短縮された。また、スプレ
イ装置260全体の大幅な省スペース化は、小型ダイカ
ストマシンにおいても、タイバー等と干渉することなく
スプレイ装置260を任意の角度に制御することを可能
にし、従来の角度固定ノズル式スプレイ方法のように一
斉に金型の被スプレイ面全体へ噴霧するのではなく、両
金型間でスプレイ装置260を金型キャビティの被スプ
レイ面形状に合った角度に制御し移動させながら噴霧さ
せることができるようになった。
【0013】次に、金型スプレイロボット200の動
作、可動スプレイノズル268の姿勢およびスプレイ剤
供給装置340の作動等を制御する制御装置300の構
成を説明する。図1に示すように、制御装置300は、
金型スプレイロボット200の動作制御を司るロボット
制御装置310と、オフラインで予め作成しておいた金
型スプレイロボット200の動作制御用プログラムをロ
ボット制御装置310に入力するオフラインプログラミ
ング装置(パーソナルコンピュータ)320と、オフラ
インで予め作成しておいた可動スプレイノズル268の
姿勢制御用プログラムをオフラインプログラミング装置
(パーソナルコンピュータ)320から受け、ノズル姿
勢制御機構264に動作信号を出力するノズル姿勢制御
機構制御装置330と、オフラインで予め作成しておい
たスプレイ条件制御用プログラムをオフラインプログラ
ミング装置(パーソナルコンピュータ)320から受
け、スプレイ剤流量、スプレイ剤ならびに圧縮エアの連
通・遮断等を制御するスプレイ剤供給装置340と、金
型スプレイロボット200の動作をダイカストマシン1
00の動作と同期させるために、ロボット制御装置31
0とタイミング信号を授受するダイカストマシン制御盤
350等から構成され、ノズル姿勢制御機構制御装置3
30およびスプレイ剤供給装置340はロボット制御装
置310とタイミング信号を授受して、相互の動作を同
期させている。
【0014】また、本制御装置300のプログラム設定
方法は、金型スプレイロボット200の動作軌跡および
動作速度を指定する動作制御用プログラムと、ノズル姿
勢制御機構264の動作内容を指定する姿勢制御用プロ
グラムと、各固定スプレイノズル266および各可動ス
プレイノズル268に供給するスプレイ剤の設定流量等
を指定するスプレイ条件制御用プログラムとを、オフラ
インプログラミング装置(パーソナルコンピュータ)3
20によって予め作成しておき、これを、金型スプレイ
ロボット200の動作を制御するロボット制御装置31
0と、可動スプレイノズル268の姿勢(噴霧角度)を
制御するノズル姿勢制御機構制御装置330と、スプレ
イ剤流量、スプレイ剤ならびに圧縮エアの連通・遮断等
を制御するスプレイ剤供給装置340とに、それぞれ予
め作成しておいた動作プログラムを入力する方式を採用
している。こうすることにより、ロボット制御装置31
0から金型スプレイロボット200に対して動作指令を
発信して、予め指定された動作経路および動作順序に従
ってスプレイ装置260を移動させるとともに、ノズル
姿勢制御機構制御装置330からスプレイ装置260を
構成する各ノズル姿勢制御機構264に指令信号を発信
して、金型キャビティ面の凹凸や曲面に合わせて噴霧流
の中心軸と噴霧対象の金型キャビティ面とが可能な限り
直交するように可動スプレイノズル268の姿勢を制御
し、固定スプレイノズル266および可動スプレイノズ
ル268に供給するスプレイ剤の流量および配管回路の
連通・遮断をスプレイ剤供給装置340が制御して、所
要のスプレイ流量でスプレイ剤が噴霧塗布される。
【0015】次に、金型スプレイロボット200の動作
内容を説明する。図6は金型スプレイロボット200の
動作順序の一例を示す説明図で、図6(a)より図6
(i)までの順序で順次スプレイ作業を実施する。図6
(a)に示すように、スプレイ待機状態では、金型スプ
レイロボット200の竪軸250の下端に連結されたス
プレイ装置260は、型開きされた固定金型12Aと可
動金型12Bとの間の上方位置に停止している。スプレ
イ開始に際し、まず、金型スプレイロボット200の竪
軸250を下げて、金型キャビティ被スプレイ面の上端
の高さまでスプレイ装置260を下降させ、続いて、固
定スプレイノズル266からスプレイ剤を噴霧させる全
体スプレイを開始する(図6(b))。引き続きスプレ
イ装置260を所定の速度で下降させながら、固定金型
12Aおよび可動金型12Bの被スプレイ面への全体ス
プレイを続行し、金型キャビティ被スプレイ面の下端高
さまでスプレイ装置260を下降させた後、金型取付面
に平行かつ水平方向(図6では紙面に垂直な方向)にス
プレイ装置260を移動させ、さらに、スプレイ装置2
60を上昇させながら全体スプレイを続行(図6
(c))する。
【0016】金型キャビティ被スプレイ面の上端の高さ
までスプレイ装置260を上昇させた後、金型取付面に
平行かつ水平方向(図6では紙面に垂直な方向)にスプ
レイ装置260を移動させ、さらに、再度スプレイ装置
260を下降させながら全体スプレイを続行(図6
(d))する。そして、被スプレイ面の下端高さまでス
プレイ装置260を下降させた時点で、全体スプレイを
完了(図6(e))し、可動スプレイノズル268から
中子12Cにスプレイ剤を噴霧させる局所スプレイを開
始(図6(f))する。オフラインプログラミング装置
(パーソナルコンピュータ)320によって予め作成さ
れた姿勢制御用プログラムに従ってノズル姿勢制御機構
264を駆動しながらスプレイ装置260を上昇させ
て、中子12Cの形態に適したスプレイ姿勢で滑らかに
局所スプレイを続行(図6(g),図6(h))する。
そして、局所スプレイの完了後、スプレイ装置260を
待機位置まで上昇させた時点で、全スプレイ工程が完了
(図6(i))となる。
【0017】以上の動作説明では、固定スプレイノズル
266からスプレイ剤を噴霧させる全体スプレイを実施
したのち、可動スプレイノズル268からスプレイ剤を
噴霧させる局所スプレイを実施する一例を述べたが、こ
れに限定されるものではなく、局所スプレイを実施した
のち全体スプレイを実施するようにしたり、全体スプレ
イと局所スプレイを適宜に組合わせた任意の順序とする
ことができる。また、全体スプレイ時にスプレイ装置2
60を下降、上昇、再下降し局所スプレイ時に再上昇さ
せる一例を述べたが、これに限定されるものではなく、
スプレイ装置260の上下動の回数を変えても良い。比
較的単純な形状の鋳造品をダイカスト鋳造する場合は、
スプレイ装置260の上下動の回数を少なくして、鋳造
サイクルを短縮することができる。なお、便宜上、可動
スプレイノズル268は局所スプレイ時の噴霧にのみ使
用するように説明してきたが、全体スプレイ時の噴霧に
も可動スプレイノズル268が使用できることは言うま
でもない。
【0018】また、可動金型12B側の中子12Cのみ
を局所スプレイの対象とし固定金型12A側には局所ス
プレイを行なわない一例を述べたが、これに限定される
ものではなく、固定金型12Aおよび可動金型12Bの
キャビティ面を対象とした局所スプレイを実施すること
ができる。さらに、本実施例の局所スプレイでは、18
0度の傾転角度範囲を有する2軸ギヤードアクチュエー
タで可動スプレイノズル268を上下方向に傾転させて
噴霧軸の方向を金型キャビティの被スプレイ面の形態に
合わせるようにしたが、これに限定されるものではな
く、これに加えて、スプレイヘッド262の長手方向鉛
直面に垂直となる方向に組付けられた2軸ギヤードアク
チュエータのもう一方の自由度である駆動軸を、360
度の軸回転角度範囲内で回転させ、さらに金型スプレイ
ロボット200の竪軸250の回転を組み合わせて可動
スプレイノズル268の噴霧方向を制御し、スプレイ剤
噴霧流の中心軸を金型キャビティの被スプレイ面形状に
合った角度に制御することができる。
【0019】また、以上の動作説明では、全体スプレイ
時および局所スプレイ時にスプレイ装置260を単に上
下動させるだけの、単純な金型スプレイロボット200
の動作内容を述べたが、これに限定されるものではな
く、スプレイ装置260を型開閉方向および型開閉方向
と直角かつ水平方向(図6では紙面に垂直な方向)に移
動させながら、さらに金型スプレイロボット200の竪
軸250を回転させながらスプレイ装置260を上下動
させて、金型キャビティ被スプレイ面の各部へのスプレ
イ剤噴霧が常に最適な方向となるように連続的に制御す
ることができる。
【0020】次に、本発明による金型スプレイロボット
のスプレイ方法におけるスプレイ条件の設定要領につい
て説明する。スプレイ条件には噴霧対象の金型キャビテ
ィ被スプレイ面の表面温度が密接に影響する。表面温度
が高すぎると、噴霧されたスプレイ剤がスプレイ面の表
面で沸騰状態となるのでスプレイ剤の付着が妨げられ、
逆に金型キャビティ面の温度が低すぎると、スプレイ剤
の蒸発速度が遅くなるのでスプレイ剤の付着が妨げられ
る。アルミダイカスト鋳造において噴霧されたスプレイ
剤が効率よく付着される金型キャビティ被スプレイ面の
表面温度条件は一般的に200〜250℃であるので、
スプレイ開始当初においては金型キャビティ被スプレイ
面の表面温度を200〜250℃に近づけることを主眼
に、スプレイ剤の設定流量、金型スプレイロボット20
0の動作軌跡および動作速度を設定するのが望ましく、
多くの場合スプレイ開始当初に全体スプレイを実施する
ように設定される。金型キャビティ被スプレイ面の表面
温度が200〜250℃の範囲になってからは、スプレ
イ剤の被スプレイ面付着厚さが所望の分布になるよう
に、スプレイ剤の設定流量および金型スプレイロボット
200の動作速度が設定される。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金型スプ
レイロボットのスプレイ方法を実施することにより、下
記のような優れた効果を奏することができる。ノズル姿
勢制御機構を小型化したことにより、固定スプレイノズ
ルと可動スプレイノズルとをスプレイヘッドに配設する
ことが可能となり、両金型間でスプレイ装置を移動させ
ながら、固定スプレイノズルからスプレイ剤を噴霧させ
る全体スプレイと、可動スプレイノズルからスプレイ剤
を噴霧させる局所スプレイとを適宜に組合わせて噴霧す
ることができるので、それぞれの金型に対して最適なス
プレイ条件を設定することができ、また、従来の角度固
定ノズル式スプレイ方法のように金型の被スプレイ面全
体へ一斉に噴霧するのではなく、動作プログラムに従っ
てスプレイ装置を移動させながら噴霧できるので、スプ
レイノズルの取付け角度の設定にノウハウを要しなくな
り、さらに、全体スプレイではスプレイ剤の噴霧が十分
に届かない陰の部分および特に入念にスプレイ剤を噴霧
すべき部分には、局所スプレイで集中的にスプレイ剤の
噴霧を実施するので、常に金型キャビティ面全体に適量
のスプレイ剤を適正な分布で噴霧することができ、短時
間かつ効率的な噴霧が可能となる。また、各鋳造品毎
に、金型スプレイロボットの動作軌跡および動作速度を
指定する動作制御用プログラムと、ノズル姿勢制御機構
の動作内容を指定する姿勢制御用プログラムと、各スプ
レイノズルに供給するスプレイ剤の設定流量等を指定す
るスプレイ条件制御用プログラムとを、それぞれ準備し
ておくことにより、従来の角度固定ノズル式スプレイ方
法のように金型を交換する毎にノズル角度を調整するこ
となく、制御用プログラムを切替えるだけで簡単に最適
なスプレイ条件が再現でき、ダイカスト鋳造品の品質が
安定する。また、スプレイ剤の使用量を必要最低限にし
て飛散量を減少させるので作業環境は改善され、金型過
冷却による熱応力を低くすることにより金型寿命が延命
化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るダイカストマシンの全体
構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る金型スプレイロボットの
概略側面図である。
【図3】本発明の実施例に係るスプレイ装置の斜視図で
ある。
【図4】本発明の実施例に係るノズル姿勢制御機構の正
面図である。
【図5】本発明の実施例に係るノズル姿勢制御機構の側
面図である。
【図6】本発明の実施例に係る金型スプレイロボットの
動作順序を示す説明図である。
【図7】従来の固定ノズル式金型スプレイロボットの概
略側面図である。
【図8】従来の可動ノズル式金型スプレイロボットの概
略側面図である。
【符号の説明】
11A 固定プラテン 11B 可動プラテン 12A 固定金型 12B 可動金型 12C 中子 100 ダイカストマシン 200 金型スプレイロボット 210 回転座 210a モータ 220 第1アーム 230 第2アーム 232 ロボット手首先端部 240 モータ 250 竪軸 260 スプレイ装置 262 スプレイヘッド 264 ノズル姿勢制御機構 266 固定スプレイノズル 268 可動スプレイノズル 300 制御装置 310 ロボット制御装置 320 オフラインプログラミング装置(パーソナルコ
ンピュータ) 330 ノズル姿勢制御機構制御装置 340 スプレイ剤供給装置 350 ダイカストマシン制御盤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多関節ロボットまたは直交3軸機構ロボ
    ットのロボット手首先端部にスプレイノズルを有するス
    プレイ装置を装着して、スプレイ剤供給装置により該ス
    プレイ装置に供給されるスプレイ剤をダイカストマシン
    の金型キャビティ面に噴霧する金型スプレイロボットの
    スプレイ方法であって、 1個以上の噴霧角度を固定された固定スプレイノズル
    と、少なくとも1組のスプレイノズル姿勢制御機構と該
    スプレイノズル姿勢制御機構により噴霧角度の制御可能
    な可動スプレイノズルとで構成されるスプレイ装置を、
    予め設定された動作プログラムに従って前記多関節ロボ
    ットまたは直交3軸機構ロボットにより移動させなが
    ら、金型キャビティ面全体を該固定スプレイノズルで噴
    霧するとともに、固定スプレイノズルによるスプレイ剤
    噴霧ではスプレイ剤が十分に届かない陰の部分および入
    念に噴霧すべき部分を該可動スプレイノズルで噴霧する
    ようにしたことを特徴とする金型スプレイロボットのス
    プレイ方法。
  2. 【請求項2】 多関節ロボットまたは直交3軸機構ロボ
    ットのロボット手首先端部に取付けられて、ダイカスト
    マシンの金型キャビティ面にスプレイ剤を噴霧するスプ
    レイヘッドを備えた金型スプレイロボットのスプレイ装
    置であって、 1個以上の噴霧角度を固定された固定スプレイノズル
    と、少なくとも1組のスプレイノズル姿勢制御機構と該
    スプレイノズル姿勢制御機構により噴霧角度の制御可能
    な可動スプレイノズルと、前記多関節ロボットまたは直
    交3軸機構ロボットを制御するロボット制御装置と、該
    可動スプレイノズルの姿勢を制御するノズル姿勢制御機
    構制御装置と、該固定スプレイノズルおよび該可動スプ
    レイノズルへのスプレイ剤供給を制御するスプレイ剤供
    給装置とから構成されるようにしたことを特徴とする金
    型スプレイロボットのスプレイ装置。
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