JP2000053902A - インクジェット印刷のための求核置換反応による巨大分子発色団へのポリマ―類の共有結合形付着 - Google Patents

インクジェット印刷のための求核置換反応による巨大分子発色団へのポリマ―類の共有結合形付着

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルインクジェット印刷、圧電式インク
ジェット印刷、及び連続インクジェット印刷を含む、イ
ンクジェット印刷に有用なインクの提供。 【解決手段】 本発明は、水溶性のために付着された官
能基を有する顔料粒子(巨大分子発色団(MMC))を含むイ
ンクジェット用インク組成物に関する。更にMMCは求核
置換により顔料に共有結合で付着されたポリマー鎖を有
し、媒体に適用される時、増大せる耐汚れ性、増大せる
印刷品質、改善されたにじみ制御、及び改善された耐水
性を示す。これらのインクは、良好な粘度と表面張力を
有し、有機溶剤により可溶性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性のために付
着された官能基と求核置換によって顔料に共有結合で付
着されたポリマー鎖の両者を有する顔料粒子(巨大分子
発色団)を含むインクジェット用インク組成物に関す
る。これらの着色インクは、媒体に適用される時、増大
せる耐汚れ性、増大せる印刷品質、改善されたにじみ制
御、及び改善された耐水性を示すと共に、有機溶剤によ
り可溶性である。さらに、これらのポリマーを使って調
合したインクは、良好な粘度と表面張力で特徴付けら
れ、サーマルインクジェット印刷、圧電式インクジェッ
ト印刷、及び連続インクジェット印刷を含む、インクジ
ェット印刷に有用である。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット式プリ
ンタは、コンピュータと併用される他方式のプリンタに
比べ、低コスト、高品質、及び比較的ノイズの無い選択
(オプション)をもたらすものである。該プリンタは、
プレナムから入るインクの出道を備えたチャンバーに抵
抗素子を採用している。プレナムは、インク貯蔵用容器
に接続されている。複数の該抵抗素子は、印字ヘッドに
おいて、プリミティブと呼ばれる、特定パターンを形成
する。各抵抗素子は、ノズル板のノズルと組み合わされ
ていて、それを通してインクが印刷媒体の方へ射出され
るのである。印字ヘッドと容器をまとめて組立てたもの
がインクジェットペンを構成する。
【0003】動作に当っては、各抵抗素子が伝導線を通
してマイクロプロセッサに接続されており、この状態
で、電流搬送信号が選択された1つ以上の素子を発熱さ
せるのである。この加熱によってチャンバーにインクの
バブルが生成され、それがノズルを通して印刷媒体の方
へ射出される。この方法では、与えられたプリミティブ
の特定順に、複数の該抵抗素子を付勢して、英数字を形
成し、区画書き込みを行い、且つその他の印刷機能を媒
体上に実現するのである。
【0004】サーマルインクジェット印刷に用いられる
インクジェット用インクは、典型的には、着色剤とビヒ
クルから成り、そのビヒクルは、しばしば、水と他の比
較的低表面張力の液体を含有する。
【0005】着色剤には、一般に染料をベースとしたも
のと顔料をベースにしたものの2種類がある。染料は、
水溶性であるという利点がある。しかし、染料について
の問題は、耐水性、耐汚れ性、カラー間のにじみ制御、
及び耐光性が全て不十分であるということである。顔料
は、一般に、水不溶性であり、従って、それを水溶性に
するには分散又はその他の手段を必要とする。
【0006】関連技術にはこれらの着色剤を使うインク
ジェット用インク処方の例が多く見られるとはいえ、高
い耐汚れ性、高い耐水性、高い印刷品質、高いにじみ制
御、及び高い光学濃度を実現できる安定で水溶性の顔料
から成るインク組成物の必要性は、依然として存在す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水溶性
であり且つ求核置換又はアシル化反応によって着色剤に
共有結合で付着されたポリマーを含む着色剤を含有する
インクジェット用インク組成物が提供される。ここで使
用される着色剤は、水溶性をもたらすための官能基並び
にインク調合に当たり特に優れた特性を付与するための
ポリマー類でその表面が処理されているところの顔料粒
子を含有する。そのように処理された顔料は、巨大分子
発色団(MMC)と呼ばれる。これらのMMC含有インクは、擦
り汚れ(smear)を小さくする上で有効であり且つ高い耐
水性、にじみ制御、光学濃度及び改善された印刷品質を
示す。にじみ制御は、実質的に、同時的に且つ隣接して
印刷された1つの着色インクの第二の着色インクへの浸
入の制御として定義される。さらに、本発明の顔料は、
有機溶剤に比較的溶解性であり且つ印刷媒体上でより優
れたにじみ制御をもたらす。当該インクは、インクジェ
ットプリンタの高い印刷品質と性能を実現する助けとな
るようさらに別の成分を含有してもよい。
【0008】加えて、本発明によれば、開示したインク
を使用し且つそのインクの諸性質を活用するインクジェ
ット印刷の方法が提供される。
【0009】本明細書における全ての濃度は、別途指定
されない限り、重量パーセントで表示する。凡ての成分
の純度は、インクジェット用インクとして正常な業務実
践に用いられるそれである。全ての参考文献は、引用に
よりここに組み込まれている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のインク処方に使用される
MMCは、粒子に水溶性を付与するための化学的変性(chem
ical modifications)を含む。典型的な化学的プロセス
の下で、生ずるMMCの表面は、アニオン発色団としてカ
ルボン酸塩、リン酸塩、及び/又はスルホン酸塩の官能
性基(functionalities)、及びカチオン発色団としてア
ンモニウム、第四アンモニウム、又はホスホニウムの官
能性基を含む。
【0011】本発明のMMC着色剤粒子は、好ましくは、
0.005〜12μmの範囲の有効平均直径を有する。この種の
着色剤は、溶媒接近可能な官能基が着色剤を水溶性にす
る可溶化基を提供する様に誘導体化される、化学反応か
ら生ずる。生ずる巨大分子発色団(MMC)は水溶性であ
り、その溶解度は、周知の且つ商用されている水溶性の
酸性及び塩基性染料のそれと類似している。
【0012】これらの水溶性ブラック発色団は、Cabot
Corp.及びOrient Chemicalのような着色剤販売業者から
得られる市販の顔料から作られる。多くの顔料が本発明
の実施に有用である。次の顔料は発明の実施に有用であ
る。次の顔料群は、本発明に有用な着色剤の部分的リス
トを構成する。
【0013】Paliogen(商標名) Orange, Heliogen(商標
名) Blue L 6901F, Heliogen(商標名) Blue NBD 7010,
Heliogen(商標名) Blue K 7090, Heliogen(商標名) Blu
e L7101F, Paliogen(商標名) Blue L 6470, Heliogen
(商標名) Green K 8683, 及びHeliogen(商標名) Green
L 9140は、全て、BASFから入手できるものである。
【0014】次の顔料はCabotから入手可能である:Mon
arch(商標名) 1400, Monarch(商標名) 1300, Monarch
(商標名) 1100, Monarch(商標名) 1000, Monarch(商標
名) 900, Monarch(商標名) 880, Monarch(商標名) 800,
及びMonarch(商標名) 700。
【0015】次の顔料はCiba-Geigyから入手可能であ
る:Chromophtal(商標名) Yellow 3G,Chromophtal(商標
名) Yellow GR, Chromophtal(商標名) Yellow 8G, Igra
zin(商標名) Yelolow 5GT, Igralite(商標名) Rubine 4
BL, Manastral(商標名) Magenta, Monastral(商標名)
Scarlet, Monastral(商標名) Violet R, Monastral(商
標名) Red B,及びMonastral(商標名) Violet Maroon
B。
【0016】次の顔料はColumbianから入手可能であ
る:Raven 7000, Raven 5750, Raven 5250, Raven 500
0, 及びRaven 3500。次の顔料はDegussaから入手可能:
Color Black FW 200, Color Black FW 2, Color Black
FW 2V, Color Black FW 1, ColorBlack FW 18, Color B
lack S 160, Color Black FW S 170, Special Black 6,
Special Black 5, Special Black 4A, Special Black
4, Printex U, Printex 140U, Printex V, 及びPrintex
140V。Tipure(商標名) R-101はDuPontから入手可能。
次の顔料はHeubachから入手可能:Dalamar(商標名) Yel
low YT-858-DとHeucophthal(商標名) Blue G XBT-583
D。次の顔料はHoechstから入手可能:Permanent Yellow
GR, Permanent Yellow G, Permanent Yellow NCG-71,
Permanent Yellow GG, Hansa Yellow RA, Hansa Brilli
ant Yellow 5GX-02, Hansa Yellow-X, Novoperm(商標
名) Yellow HR, Novoperm(商標名) Yellow FGL, Hansa
BrilliantYellow 10GX, Permanent Yellow G3R-01, Hos
taperm(商標名) Yellow H4G, Hostaperm(商標名) Yello
w H3G, Hostaperm(商標名) Orange GR, Hostaperm(商標
名)Scarlet GO,及びPermanent Rubine F6B。次の顔料は
Mobayから入手可能:Quindo(商標名) Magenta, Indofa
st(商標名) Brilliant Scarlet, Quindo(商標名) Red R
6700, Quindo(商標名) Red R6713,及び Indofast(商標
名) Violet。次の顔料はSun Chemから入手可能:L74-13
57 Yellow, L75-1331 Yellow,及びL75-2577Yellow。
【0017】水溶性を付与する変性 ここでのMMCは、少なくとも1つの芳香族基又はC1-C12
アルキル基と少なくとも1つのイオン基又はイオン化性
基(ionizable group)とから成る1つ以上の有機基の付
加によって変性される。イオン化性基は、水性媒体にお
いてイオン基の形をとるものである。イオン基は、アニ
オン性もしくはカチオン性であってよい。芳香族基は、
その後さらに置換されても又は置換されなくてもよい。
例としては、フェニル又はナフチル基があり、そしてイ
オン基は、スルホン酸、スルフィン酸、ホスホン酸、カ
ルボン酸、アンモニウム、第四アンモニウム、又はホス
ホニウム基である。
【0018】選択したプロセスによって、MMCは、性質
上、アニオン性又はカチオン性の何れもあり得る。市販
される時、アニオン発色団は、通常、ナトリウム又はカ
リウムの陽イオンと会合され、カチオン発色団は、通
常、塩化物又は硫酸塩の陰イオンと会合される。
【0019】変性のための1つの好ましい方法は、少な
くとも1つの酸性官能基を含んでいるアリールジアゾニ
ウム塩によるカーボンブラック顔料の処理である。アリ
ールジアゾニウム塩の例としては、スルファニル酸、4-
アミノ安息香酸、4-アミノサルチル酸、7-アミノ-4-ヒ
ドロキシ-2-ナフタレンスルホン酸、アミノフェニルホ
ウ素酸、アミノフェニルホスホン酸、メタニル酸、3,5-
アミノイソフタル酸、及び3,4,5-アミノベンゼントリカ
ルボン酸から作られたものを含む。
【0020】アンモニウム、第四アンモニウム基、第四
ホスホニウム基、及びプロトン化アミン基は、上述の同
じ有機基に付着され得るカチオン基の例を代表するもの
である。
【0021】変性カーボンブラック顔料についての議論
及び官能化基を付着する方法に関しては、米国特許Nos.
5,707,432; 5,630868; 5,571,311;及び5,554,739参
照。
【0022】第二の変性:ポリマーをMMCに添加 水溶性官能基の添加による変性後、MMCに対する求核置
換によってポリマーを共有結合で付着することになる後
続の反応によってMMCをさらに変性する。
【0023】かくして、上記顔料は、小さなアルキル鎖
エステル類(メチル又はエチル)及び活性化エステル類
(オルト-ペンタクロロフェノール及びN-ヒドロキシサ
クシンイミド)のような、求核置換又はアシル化反応を
受け得る基を共有結合で付着することによってさらに変
性させる。
【0024】付着基は、下記によって表される:
【0025】
【化1】
【0026】ポリマー付着 顔料に対し共有結合で付着された官能基を既にもつ上記
発色団の使用は、ポリマー反応が水中で生起することを
許容する。顔料上のエステル基の配置も、顔料表面上へ
の非特定吸収よりむしろ特定部位でのポリマーの付着を
許容する。顔料上にポリマーを付着するプロセスは、一
般に、エステル官能基の(好ましくは一般的塩基触媒化
又は遷移金属錯体による)求核置換によって行われる。
その重合には、ヒドロキシル-又はアミン-終結ポリマー
の何れかを用いる。このように、ポリマーは、ファンデ
ルワールス(van der Waals) 又はロンドン(London)力に
よって単に顔料と組み合わされるのではなく、顔料に共
有結合で付着されるのである。
【0027】適切なポリマーには、ポリエチレングリコ
ール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテ
トラメチレングリコール(PTHF)及び他のより高級の同族
体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモ
ノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPE
G、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-P
EG-アミン;ポリビニルアルコール及びポリビニルアル
コールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル
酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒ
ドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI)及びヒドロキ
シル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポ
リメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル
酸(N-メチルアミノエチル);及びポリメタクリル酸
(N-メチルアミノプロピル)がある。ポリマー類は、少
なくとも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有するべ
きである。
【0028】好ましい予め形成された(pre-formed)ポリ
マー類の構造を以下に示す:
【0029】
【化2】
【0030】他の好ましいポリマーを下記に示す。
【0031】
【化3】
【0032】インクジェット用インクビヒクル 本発明のインク組成物は、上記の変性MMCの着色剤に加
えてビヒクルを含有する。インクとそれらの性質につい
ての議論に関しては、The Printing Manual, 5th ed.Le
ach et al.(Chapman and Hall, 1993)参照。米国特許 N
os.2,833,736;3,607,813;4,104,061;4,770,706;及
び5,026,755も参照。
【0033】本発明の実施において有用なインクの代表
的処方は、MMC(約0.001%〜10 wt%)、1つ以上の共溶
媒類(0.01〜約50 wt%)、1つ以上の水溶性界面活性剤
/両親媒性物質類(0〜約40、好ましくは、約0.1〜約5
wt%)、1つ以上の高分子量コロイド類(0〜約3 wt
%)、及び水(残余)を含む。
【0034】1つ以上の共溶媒が、インク調合に際して
ビヒクルに添加され得る。本発明の実施に使用される共
溶媒の種類としては、限定するものではないが、脂肪族
アルコール類、芳香族アルコール類、ジオール類、グリ
コールエーテル類、ポリ(グリコール)エーテル類、カ
プロラクタム類、ホルムアミド類、アセトアミド類、及
び長鎖アルコール類がある。本発明の実施に用いられる
化合物の例としては、限定するものではないが、30炭素
以下の第一級脂肪族アルコール類、30炭素以下の第一級
芳香族アルコール類、30炭素以下の第二級脂肪族アルコ
ール類、30炭素以下の第二級芳香族アルコール類、30炭
素以下の1,2-アルコール類、30炭素以下の1,3-アルコー
ル類、30炭素以下の1,5-アルコール類、エチレングリコ
ールアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキ
ルエーテル類、ポリ(エチレングリコール)アルキルエ
ーテル類、ポリ(エチレングリコール)アルキルエーテ
ルの比較的高級の同族体、ポリ(プロピレングリコー
ル)アルキルエーテル類、ポリ(プロピレングリコー
ル)アルキルエーテル類の比較的高級の同族体、N-アル
キルカプロラクタム類、未置換カプロラクタム類、置換
ホルムアミド類、未置換ホルムアミド類、置換アセトア
ミド類、及び未置換アセトアミド類がある。本発明の実
施において好ましく用いられる共溶媒の特定例には、限
定するものではないが、1,5-ペンタンジオール、2-ピロ
リドン、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジ
オール、ジエチレングリコール、3-メトキシブタノー
ル、及び1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノンがある。共
溶媒の濃度は、約0.01〜約50 wt%の範囲にあってよく、
好ましくは約0.1〜15 wt%である。
【0035】インクのビヒクルの調合に際して水溶性界
面活性剤類を用いてもよい。これらの界面活性剤類は、
自由成分としてインク調合に付加されるもので、そうで
はなくここに記述したポリマー類の一部分となるべく組
み合わされるとか意図されるものではない。便宜上、界
面活性剤類の例は2つの範疇に分けられる:(1)非イオ
ン性と両性及び(2)イオン性である。前者の種類には、U
nion Carbideから入手できるアルキルポリエチレンオキ
シドである、TERGITOLs;Rohm & Haas Co.から入手可能
なアルキルフェニルポリエチレンオキシドの界面活性剤
である、TRITONs;BRIJs;PLURONICs(ポリエチレンオ
キシドのブロック共重合体);SURFYNOLs(Air Product
sから入手できるアセチレン系ポリエチレンオキシ
ド);POE(ポリエチレンオキシド)エステル類;POEジ
エステル類;POEアミン類;プロトン化POEアミン類;PO
Eアミド類;及びジメチコンコポリオール類がある。置
換アミンオキシド類のようなイオン性界面活性剤は、本
発明の実施において有用である。米国特許第5,106,416
号は、上に挙げたほとんどの界面活性剤をさらに詳しく
開示している。非イオン性両親媒性物質/界面活性剤類
は、イオン性界面活性剤類よりさらに好ましいものであ
る。本発明の実施において好ましく用いられる両親媒性
物質/界面活性剤類の特定例としては、イソーヘキサデ
シルエチレンオキシド20、SURFYNOL CT-111、TERGITOL
15-S-7、及びN,N-ジメチル-N-ドセシルアミンオキシ
ド、N,N-ジメチル-N-テトラデシルアミンオキシド、N,N
-ジメチル-N-ヘキサデシルアミンオキシド、N,N-ジメチ
ル-N-オクタデシルアミンオキシド、N,N-ジメチル-N-(Z
-9-オクタデセニル)-N-アミンオキシドのようなアミン
オキシド類がある。両親媒性物質/界面活性剤類の濃度
は、0〜約40 wt%の範囲にあってよく、好ましくは約0.1
〜3 wt%である。
【0036】光学濃度をさらに改良するために、天然又
は合成源から誘導した高分子量コロイドの0〜約3 wt%
を、任意に、インク調合に付加してよい。高分子量コロ
イドの添加は、印刷品質を改善する。本発明の実施にお
いて用いられる高分子量コロイドの例としては、アルギ
ン酸塩類、マンヌロン酸、カラジーナン、グアーガム、
キサンタンガム、デキストラン、キチン、キトサン、カ
ルボキシメチルセルロース、ニトロメチルセルロース、
及びそれらの全ての誘導体がある。これらのコロイド
は、米国特許第5,133,803号、"High Molecular Weight
Colloids for BleedControl"に開示されている。本発明
のインクにおける高分子量成分のコロイドの好ましい濃
度は、約0.1%〜約0.75 wt%である。
【0037】本発明の要件と調和して、様々な種類の添
加剤が、特定の応用に対してインク組成物の特性を最適
化するためインクに使用され得る。例えば、熟練した当
業者に周知のように、微生物の成長を阻害するため殺生
物剤がインク組成物中に使用され得る。好ましい殺生物
剤の例には、UrarcideTMとProxelTM、及びNuoCeptTM
ある。EDTAのような金属イオン封鎖剤が重金属の不純物
の有害な影響を排除するため含有させられ得るし、さら
に緩衝液がインクのpHを制御するため使用され得る。粘
度調節剤及び他のアクリル又は非アクリル系高分子のよ
うなその他の既知添加剤がインク組成物の各種特性を所
望の如く改善するため添加され得る。
【0038】インクは、ビヒクルの種々の成分を複合し
且つそれらをここで開示したMMC着色剤と混合して調合
される。カルボン酸塩の官能性を有するMMCを使用する
インク調合では、そのpHは、約7〜約12である。スルホ
ン酸塩又はカチオン官能性に関しては、そのpHの範囲
は、約3〜約12であり、好ましくは、そのpHは、約5〜約
9である。最終的インク組成物の粘度は、約0.8〜約8 cp
sであり、好ましくは、約0.9〜約4 cpsである。
【0039】インクジェット印刷の方法も、又ここに開
示される。本発明のインクは、任意の従来のインクジェ
ット又はバブルジェット又は圧電式プリンタに用いるこ
とができる。好ましくは、当該インクは、サーマルイン
クジェットプリンタに使用される。インクは、典型的に
は、プリンタのカートリッジに充填され、任意の媒体上
に印刷される。印刷に対し適切な媒体の例には、紙、繊
維類、木材、及びプラスチックが含まれる。
【0040】
【実施例】本発明のエステル含有MMCは、典型的には、
2つのステップで調製される:即ち、1)市販のカーボン
ブラック顔料上への水可溶化基の共有結合による付着及
び2)安息香酸アリール基の共有結合による付着。MMCの
合成中、高せん断下での混合によって混合効率が最大に
なる。適当な高せん断ミキサーの例には、磨滅器類、ホ
モジナイザー類、微小流動器類(microfluidizers)、鋭
角圧力弁類、2又は3ロール摩砕機類、及び音響器類(s
onicators)がある。
【0041】実施例 1. ベンゼンスルホン酸及び安息
香酸エチル官能基をもつカーボンブラックの調製 658.1gの水に溶かした10.4gのスルファニル酸(SA)の溶
液を含む反応容器に、200gのMonarch 700カーボンブラ
ックが添加される。その懸濁液を5℃まで冷却し、そし
て200.0gの水に溶かした4.14gの亜硝酸ナトリウムの溶
液を1時間にわたって添加して、その場で(in situ)カー
ボンブラックと反応する4-スルホベンゼンジアゾニウム
塩を生成する。混合物は70℃で8時間加熱され、大量の
窒素がその混合物から放出する。次いでそれを濃縮し、
100℃で乾燥して反応を終結する。その混合物は熱エタ
ノールで洗浄され(又は、好ましくは、エタノールでソ
ックスレー抽出され)、膜フィルタを通して濾過して約
20 wt%のSAで処理されたMMC溶液を産出する。
【0042】アミノ安息香酸エチルのジアゾニウム塩
は、5.0gのp-アミノ安息香酸エチル、2.1gの亜硝酸ナト
リウム、2.7gの濃硝酸、及び404.7gの水から上述のよう
に調製される。スルファニル酸処理MMC溶液500.0gをジ
アゾニウム塩溶液に添加し、それを18時間反応させる。
その溶液を濾過して、約12 wt%のMMC溶液を生成する。
このMMCは、その粒子上に付着されたp-ベンゼンスルホ
ン酸とp-ベンゼンカルボン酸エチルの両方を含有する。
【0043】実施例2. ベンゼンカルボン酸及び安息
香酸エチル官能基をもつカーボンブラックの調製 21.94gのp-アミノ安息香酸(PABA)、14.40gの濃硝酸及び
767.92gの水から成る溶液を含んでいる反応容器に、200
gのMonarch 700カーボンブラックが添加される。その懸
濁液を5℃まで冷却し、そして11.04gの亜硝酸ナトリウ
ムと200.0gの水とから成る溶液を1時間にわたって添加
して、その場でカーボンブラックと反応するところの4-
ベンゼンカルボン酸ジアゾニウム塩を生成する。その混
合物は70℃で8時間加熱され、大量の窒素がその混合物
から放出する。次いでそれを濃縮し、100℃で乾燥して
反応を終結する。その混合物は熱エタノールで洗浄され
(又は、好ましくは、エタノールでソックスレー抽出さ
れ)、水に再溶解して約15 wt%のPABA処理MMC溶液を産
出する。
【0044】アミノ安息香酸エチルのジアゾニウム塩
は、4.96gのp-アミノ安息香酸エチル、2.07gの亜硝酸ナ
トリウム、2.70gの濃硝酸、及び397.94gの水から上述の
ように調製される。500.0gのPABA(パラ-アミノ安息香
酸)処理MMC溶液をジアゾニウム塩溶液に添加し、それ
を18時間反応させる。その溶液を濾過して、約12 wt%の
MMC溶液を得る。このMMCは、その粒子上に付着されたp-
ベンゼンカルボン酸とp-ベンゼンカルボン酸エチルの両
方を含有する。
【0045】実施例1及び2に示したMMCは、さらに、に
じみ制御、耐水性及び耐汚れ性を含む特定の印刷性能に
影響を与えるべくその表面上のポリマーで誘導体化され
る。求核置換を用いて、アミン及びアルコール終端をも
って予め形成されたポリマーをエステル官能基と反応さ
せてポリマー鎖の共有結合による付着を可能にする。こ
れらのポリマーのあるものは、表面活性特性を有し、例
えば、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコ
ールのブロックコポリマーから成るPluronics界面活性
剤(Rhone-Poulenc)である。適当なポリマーを以下に示
す。
【0046】MMC上へのポリマーの付着例を以下に示
す。
【0047】実施例3. 付着されたポリ(エチレンオ
キシド/プロピレンオキシドベンズアミド)及びベンゼ
ンスルホン酸をもつMMC 付着されたベンゼンスルホン酸及び安息香酸エチル基を
もつ付着MMCの12 wt%溶液(実施例1)500gを減圧下で2
0 wt%に濃縮する。100gのエタノールに溶かした、22.50
g Jeffamine XTJ 506 (MW 1000)と、0.34g 1,8-diazabi
cyclo[5.4.0]undec-7-eneの溶液を上記MMC溶液250gに1
時間にわたって添加する。その混合物を、溶液のpHが約
10の状態で環流させる。24時間後、その混合物を減圧下
で濃縮し、その固体はエタノールで、又は好ましくは、
エタノールによるソックスレー抽出で完全に洗浄され
る。エタノール溶液を濃縮し、未反応Jeffamineについ
て分析し、3 wt%が見出される。97%のJeffamineがMMCに
共有結合で付着されたと想定される。
【0048】精製された物質を水に再溶解し、膜フィル
タを通して濾過して15%溶液を生成する。この着色剤
は、MMC表面に付着されたベンゼンスルホン酸とエチレ
ンオキシド/プロピレンオキシドベンズアミド官能基を
含有する。
【0049】実施例4. 付着されたポリ(安息香酸エ
チレンオキシド)及びベンゼンスルホン酸をもつMMC 100gのエタノールに溶かした、45.00gのポリエチレング
リコール (MW 2000)と、0.34gの1,8-diazabicyclo[5.4.
0]undec-7-eneの溶液を付着されたベンゼンスルホン酸
及び安息香酸エチル基をもつ20 wt% MMCに1時間にわた
って添加する。その混合物を、溶液のpHが約10の状態で
環流させる。24時間後、その混合物を減圧下で濃縮し、
その固体をエタノールで、又は好ましくは、エタノール
でのソックスレー抽出で完全に洗浄する。エタノール溶
液を濃縮し、未反応PEGについて分析し、この場合、11
wt%が見出される。89%のPEGがMMCに共有結合で付着され
たと想定される。
【0050】次いで、その精製物質を水に再溶解し、膜
フィルタを通して濾過して15%溶液を生成する。この着
色剤は、MMC表面に付着されたベンゼンスルホン酸とポ
リ(安息香酸エチレンオキシド)官能基を含有する。
【0051】
【表1】
【0052】実施例10. サーマルインクジェットプリ
ンタでの使用のためのインクジェット用インク組成物 インク組成物は次のものを混合することによりつくられ
る:
【0053】
【表2】
【0054】その混合物は、必要時、NaOHの付加によっ
てほぼ8.5のpHにされる。
【0055】産業上の応用性 上述の変性顔料の包含によって、インクジェット印刷に
使われるインク用としての用途が拓けるものと期待され
る。
【0056】以下、本発明の構成要件の組み合わせから
なる種々の実施態様を併記する。
【0057】1.少なくとも1つの水可溶化官能基と少
なくとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む
巨大分子発色団を含んでいるインクジェット用インク組
成物であって、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に対
し求核置換又はアシル化反応によって付着されてなるイ
ンクジェット用インク組成物。
【0058】2.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、
スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウ
ム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混
合物から成る群から選択される少なくとも1つのイオン
化性基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又は
C1-C12アルキル基を含む上項1のインク組成物。
【0059】3.前記ポリマーは、下記の構造:
【0060】
【化4】
【0061】を有するエステル基を介して前記巨大分子
発色団に共有結合で付着される上項1又は2のインク組
成物。
【0062】4.前記水可溶化官能基及び前記エステル
基は、前記巨大分子発色団の0.001mmol/g乃至10 mmol/g
からなり;且つ前記ポリマー類は、ポリエチレングリコ
ール類(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテ
トラメチレングリコール(PTHF)、及びそれらのより高級
の同族体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPT
HFのモノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素で
あるPEG、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メト
キシ-PEG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニル
アルコールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタク
リル酸(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸
(2-ヒドロキシル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒド
ロキシル化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチ
ル);ポリメタクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメ
タクリル酸(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル
酸(N-メチルアミノプロピル);及びそれらの混合物か
ら成る群から選択され;且つ前記ポリマー類は、少なく
とも1つのアミン又はヒドロキシル終端を有する上項3
のインク組成物。
【0063】5.前記エステル基に付着される前記ポリ
マー類は、下記:
【0064】
【化5】
【0065】
【化6】
【0066】から成る群から選択される上項3又は4の
インク組成物。
【0067】6. a) 少なくとも1つの水可溶化官能基と少なくとも1つ
の共有結合で付着されたポリマーとを含む巨大分子発色
団であって、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に求核
置換又はアシル化反応によって付着されている巨大分子
発色団の0.001%乃至10 wt%; b) 1つ以上の共溶媒類の0.01%乃至50 wt%; c) 1つ以上の水溶性界面活性剤/両親媒性物質類の0%
乃至40 wt%;及び d) 1つ以上の高分子量コロイドの0%乃至3 wt%を含ん
で成るインクジェット印刷用インク組成物。
【0068】7.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、
スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウ
ム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びそれらの混
合物から成る群から選択された少なくとも1つのイオン
化性基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又は
C1-C12アルキル基を含み;且つ前記ポリマーは、下記の
構造:
【0069】
【化7】
【0070】を有するエステル基を介して前記巨大分子
発色団に共有結合で付着されている上項6のインク組成
物。
【0071】8.前記水溶性官能基及び前記エステル基
は、前記巨大分子発色団の0.001 mmol/g乃至10 mmol/g
からなり;且つ前記ポリオレフィン基に付着される前記
ポリマー類は、ポリエチレングリコール類(PEG)、ポリ
プロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリ
コール(PTHF)、及びそれらのより高級の同族体;アルキ
ル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモノアルキル
エーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及び
PTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-PEG-アミ
ン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールとポ
リ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸(2-ヒド
ロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒドロキシ
ル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル化PEI;
ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメタクリル
酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸(N-メチル
アミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチルアミノプ
ロピル);及びそれらの混合物から成る群から選択され
る上項6又は7のインク組成物。
【0072】9.少なくとも1つの水可溶化官能基と少
なくとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む
巨大分子発色団を含み、前記ポリマーが前記巨大分子発
色団に求核置換又はアシル化反応によって付着されてい
るインクジェット用インク組成物を媒体上に印刷するこ
とを包含するインクジェット印刷方法。
【0073】10.前記水可溶化官能基は、スルホン酸、
スルフィン酸、ホスホン酸、カルボン酸、アンモニウ
ム、第四アンモニウム、ホスホニウム、及びその混合物
から成る群から選択された少なくとも1つのイオン化性
基が付着されている少なくとも1つの芳香族基又はC1-C
12アルキル基を含み;且つ前記ポリマーは、下記の構
造:
【0074】
【化8】
【0075】を有するエステル基を介して前記巨大分子
発色団に共有結合で付着されている上項9のインクジェ
ット印刷方法。
【0076】11.前記水溶性官能基及び前記エステル基
は、記巨大分子発色団の0.001 mmol/g乃至10 mmol/gか
らなり;且つエステル基は、ポリエチレングリコール類
(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメ
チレングリコール(PTHF)、及びそれらのより高級の同族
体;アルキル基が1-10炭素であるPEG、PPG及びPTHFのモ
ノアルキルエーテル類;アルキル基が1-10炭素であるPE
G、PPG及びPTHFのモノアリールエーテル類;メトキシ-P
EG-アミン;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ールとポリ酢酸ビニルのコポリマー、ポリメタクリル酸
(2-ヒドロキシルエチル);ポリメタクリル酸(2-ヒド
ロキシル);ポリエチレンイミン(PEI);ヒドロキシル
化PEI;ポリメタクリル酸(2-アミノエチル);ポリメ
タクリル酸(2-アミノプロピル);ポリメタクリル酸
(N-メチルアミノエチル);ポリメタクリル酸(N-メチ
ルアミノプロピル);及びそれらの混合物から成る群か
ら選択され;且つ前記ポリマー類は、少なくとも1つの
アミン又はヒドロキシル終端を有する上項9又は10のイ
ンクジェット印刷方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョセフ・ダブリュー・トサン アメリカ合衆国オレゴン州97330,コルバ リス,ノースウエスト・エリザベス・ドラ イブ・515

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの水可溶化官能基と少な
    くとも1つの共有結合で付着されたポリマーとを含む巨
    大分子発色団を含んでいるインクジェット用インク組成
    物であって、前記ポリマーが前記巨大分子発色団に対し
    求核置換又はアシル化反応によって付着されてなるイン
    クジェット用インク組成物。
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