JP2000077333A - 薄膜トランジスタの製造方法およびレーザアニール装置 - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法およびレーザアニール装置

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JP2000077333A
JP2000077333A JP24935798A JP24935798A JP2000077333A JP 2000077333 A JP2000077333 A JP 2000077333A JP 24935798 A JP24935798 A JP 24935798A JP 24935798 A JP24935798 A JP 24935798A JP 2000077333 A JP2000077333 A JP 2000077333A
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Japan
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laser
semiconductor film
crystal
laser beam
film
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JP24935798A
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English (en)
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Teru Nishitani
輝 西谷
Yoshinao Taketomi
義尚 武富
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ディスプレイの薄膜トランジスタアレイ
に用いられる半導体薄膜をレーザアニールによって結晶
化させる際に、生産性を高く、移動度を高くかつバラツ
キを少なくすることを目的とする。 【解決手段】 YLF結晶を用いるレーザ装置1から出
射されるレーザ光を反射鏡2及び2枚のKDP結晶から
なる高調波変換装置3を通させ、レーザ装置から出射さ
れるレーザ光の波長を3倍高調波に変換し、高調波変換
されたレーザ光9を光減衰器4を用いて所定のエネルギ
ーまで減衰する。その後、減衰されたレーザ光9をビー
ムの整形および均一化を行う均一化装置5を通して、所
定の形に整形するとともに、均一な強度分布をもつレー
ザ光9にしてガラス基板8上に形成された非晶質Si膜
を溶融、結晶化し、多結晶Si膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタの
製造方法および半導体膜のレーザアニール装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタの半導体膜の製造方法
として、ガラス等の基板に成膜された非晶質半導体膜に
対してレーザ光を照射し、溶融、結晶化させ、結晶質半
導体膜を得るレーザアニール法が使用されている。この
時、レーザの光源としては、アルゴンレーザ、KrFま
たはXeClエキシマレーザが一般に使用されている。
また、YAGレーザを光源とする方法も考案されている
(例えば特開平6−45272号公報)。
【0003】また、半導体膜への不純物のイオンドープ
等で結晶性半導体膜の膜質が悪くなった場合にも、上記
のレーザ光の照射による膜質の改善が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したようなレーザ
アニール用のレーザ光源には少なくとも以下の3点の性
能が求められる。
【0005】一点目は、生産性の観点から一度に大面積
を処理する必要があり、高出力であることであり、二点
目は、トランジスタ特性のバラツキを抑えるため、レー
ザ光の出力が安定していることであり、三点目は、レー
ザ装置を長時間運用した場合の装置の安定性とメンテナ
ンスの容易性である。
【0006】ここで、アルゴンレーザは、出力は比較的
安定しているものの、出力が最大4W程度であり生産性
に問題がある。また、エキシマレーザは最大200Wと
高出力であるものの、出射パルス間のバラツキが大きい
という課題がある。さらに、通常のYAGレーザは最大
1800Wと高い出力を有するが、波長が1064nm
であり、通常用いられる非晶質Si膜の吸収率は40%
程度で効率が悪く(図6参照)、またガラス基板を加熱
してしまうことにより歪みが生じるという課題がある。
【0007】また、従来、液晶ディスプレイ用のTFT
を形成する場合には、エキシマレーザの線状のビームを
走査して多結晶Siを形成する方法が一般的となってい
るが、この方法では下記に示すような問題点が生じる。
【0008】図7はレーザビームを走査して照射する際
の斜視図を示しており、図7において、7は非晶質S
i、8は基板(ガラス)、9はレーザ光を示している。
【0009】ビームを走査した場合には、レーザパルス
のつなぎ目にTFT特性のバラツキが生じ、図7(a)
に示すように、多結晶Siの線状のパルスに対応する分
布18が生じてしまう。一方、大面積を1度の走査で照
射しきれない場合、数度に分けて照射するが、その場合
のつなぎ目においてもTFT特性のバラツキが生じ、図
7(b)に示すように、多結晶Siの分割走査に対応す
る分布19が生じてしまう。なお、図7(b)において
は、上下に2度分けての分割照射を行った例を示してい
る。
【0010】さらに、エキシマレーザのパルス幅は約3
0nSと短いため、非晶質Si薄膜が急加熱、急冷却さ
れることになり、得られる多結晶Siの粒径が細かくな
り、その結果、TFT特性(特に移動度)があまり高く
ならない。
【0011】また、不純物のイオンドープ等で多結晶S
i膜の膜質が悪くなった場合にレーザ光を照射すること
による膜質の改善する工程においても、上記のSi膜の
結晶化の場合と同様にレーザ光の安定性、生産性、メン
テナンス性、パルス光走査によるバラツキの課題があ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、レーザアニールの光源として、母材結晶としてYL
F、YVO4、アレキサンドライト結晶、ガーネット結
晶またはサファイア結晶を用いるレーザ装置から出射さ
れるレーザ光の2倍、3倍または4倍高調波を用いるこ
とにより、一度に大面積をアニールすることが可能にな
り、生産性が向上した。また、シリコン膜に対する吸収
率が高い波長の光を用いるため、効率が向上した。
【0013】また、レーザアニールの光源として、ガラ
スレーザのレーザ光の2倍、3倍または4倍高調波を用
いることにより、大出力レーザ光により一度に大面積を
アニールすることが可能になり、生産性が向上した。ま
た、シリコン膜に対する吸収率が高い波長の光を用いる
ため、効率が向上した。
【0014】また、レーザアニールの光源として上記の
光源を用い、複数の異なるエネルギー密度のレーザ光を
非単結晶質半導体膜に照射し、多結晶半導体膜を形成す
ることにより、トランジスタ特性の均一性が向上した。
【0015】また、レーザアニールの光源として上記の
光源を用い、レーザ光を非単結晶質半導体膜に照射して
多結晶半導体膜を形成した後、前記レーザ光より高いエ
ネルギー密度のレーザ光を前記多結晶半導体膜に対して
照射することにより、トランジスタ特性の均一性が向上
した。
【0016】また、レーザアニールの光源として、母材
結晶としてYAG、YLF、YVO 4、アレキサンドラ
イト結晶、ガーネット結晶またはサファイア結晶を用い
るレーザ装置から出射されるレーザ光の2倍、3倍また
は4倍高調波を照射することにより多結晶半導体膜を溶
融、再結晶化させ、多結晶半導体膜の膜質を向上、改質
させることにより、薄膜トランジスタの半導体膜の膜質
が向上、安定した。
【0017】また、レーザアニールの光源として、ガラ
スレーザのレーザ光の2倍、3倍または4倍高調波を照
射することにより多結晶半導体膜を溶融、再結晶化さ
せ、多結晶半導体膜の膜質を向上、改質させることによ
り、薄膜トランジスタの半導体膜の膜質が向上、安定し
た。
【0018】また、少なくとも母材結晶としてYAG、
YLF、YVO4、アレキサンドライト結晶、ガーネッ
ト結晶またはサファイア結晶を用いるレーザ装置と、レ
ーザ光を成形するレンズと、レーザ光を均一化する装置
を具備するレーザアニール装置であって、レーザ光を2
倍、3倍および4倍の高調波に変換する装置を具備する
ことを特徴とするレーザアニール装置を用いることによ
り、一度に大面積に対して必要なエネルギー密度のレー
ザ光を照射でき、生産性が向上するとともに、照射され
た半導体膜の膜質の均一性が向上した。また、エキシマ
レーザ等のガスレーザを使用する装置と比較して、装置
のメンテナンスが容易になった。
【0019】また、少なくともガラスレーザ発振器と、
レーザ光を成形するレンズと、レーザ光を均一化する装
置を具備するレーザアニール装置であって、レーザ光を
2倍、3倍および4倍の高調波に変換する装置を具備す
ることを特徴とするレーザアニール装置を用いることに
より、一度に大面積に対して必要なエネルギー密度のレ
ーザ光を照射でき、生産性が向上するとともに、照射さ
れた半導体膜の膜質の均一性が向上した。また、エキシ
マレーザ等のガスレーザを使用する装置と比較して、装
置のメンテナンスが容易になった。
【0020】また、レーザ光増幅器を用いることによ
り、さらに大出力のレーザ光を用いることができ、一度
に大面積に対して必要なエネルギー密度のレーザ光を照
射でき、生産性が向上するとともに、照射された半導体
膜の膜質の均一性が向上した。また、液晶ディスプレイ
の画面に対応する面積や基板全体を一度に照射すること
が可能となり、トランジスタ特性の均一性が飛躍的に向
上した。
【0021】また、レーザ装置の共振器部分をマルチロ
ッドにすることにより、さらにレーザ光の出力が高ま
り、一度に大面積に対して必要なエネルギー密度のレー
ザ光を照射でき、生産性が向上した。
【0022】また、レーザ装置の共振器部分をロッドを
ジグザグに配置するスラブ構造とすることにより、さら
に大出力でかつ出力が安定したレーザ光を用いることが
でき、一度に大面積に対して必要なエネルギー密度のレ
ーザ光を照射でき、生産性が向上するとともに、照射さ
れた半導体膜の膜質の均一性が向上した。
【0023】また、Qスイッチを用いることにより、さ
らに大出力のレーザ光を用いることができ、一度に大面
積に対して必要なエネルギー密度のレーザ光を照射で
き、生産性が向上するとともに、照射された半導体膜の
膜質の均一性が向上した。
【0024】また、レーザ光の1パルスの照射時間が2
0nSec以上、好ましくは50nSec以上かつ5m
S以下であることにより、照射された半導体膜の膜質が
改善された。
【0025】また、レーザ光が連続光であることによ
り、パルスレーザ光を用いる方式と比較して、フィード
バックレーザ出力制御が容易であり、照射された半導体
膜の膜質の均一性が向上した。
【0026】YLFレーザの発振波長は1053nmの
高出力レーザであり、第2高調波は527nm、第3高
調波は351nm、また第4高調波は263nmとな
る。高調波に変換することにより、Siに対する吸収が
桁違いに強くなるため(図6)、アニールの効率が向上
し、エネルギーと処理時間が少なくて済む。YAG、ア
レキサンドライト結晶、ガーネット結晶、サファイア結
晶(一般にルビーレーザ)、ケイ酸系レーザガラスまた
はリン酸系レーザガラスを用いたレーザも高出力の赤外
レーザであり、高調波に変換することにより、レーザア
ニールの光源として適したものになる。高調波変換用の
結晶として例えばKDPを用い、位相整合等の損失を低
減させることにより、元のレーザ光から第3高調波への
変換効率は最大60%に達する。
【0027】これらのレーザ光源を用いることにより、
現在一般的に使用されているエキシマレーザを用いた半
導体膜のレーザアニールと比較して、大出力でかつパル
ス幅を制御できることから、以下のような特長を有す
る。
【0028】第1に、一度に大面積を処理できて、生産
性にすぐれる。第2に、1パルスで広い面積を照射する
ことが可能になり、パルス毎の照射の継ぎ目を原因とす
るトランジスタ特性の不均一性がない。第3に、レーザ
の安定性が高く、トランジスタ特性の均一性が向上す
る。第4に、レーザ装置のメンテナンスが容易であり、
メンテナンス間隔も長い。第5に、パルス幅を長くする
ことにより、移動度が向上する。
【0029】またロット増幅器やディスク増幅器という
レーザ光増幅器やQスイッチを使用することにより、超
大出力レーザとなり、上記の大出力レーザを使用する利
点が大きくなる。大面積(55cm×65cm等)の基板
が、移動なしでレーザ光の照射エリアに入り、一括して
照射することも可能になり、さらにトランジスタ特性の
均一性が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお半導体膜として
は、Si、Ge、GaAs等のIII−V半導体、Zn
Se等のII−VI半導体を用いても、本発明の半導体
結晶化方法が同様に有効であることを確認したが、以下
に示す実施の形態においては、最も一般的であるシリコ
ンを例に挙げて説明を行う。なお、レーザ共振媒体に用
いる結晶やガラスには通常Nd等をドープして用いる。
【0031】(実施の形態1)以下本発明の実施の形態
1におけるTFTの製造方法について説明する。
【0032】まず、光透過性を有する基板としてのガラ
ス基板上に、ガラスからの不純物を防ぐ目的で、例えば
TEOS CVD法により膜厚300nmの、SiO2
下地層を成膜する。なお、この下地層の膜厚は300n
mに限らず、種々の設定が可能である。
【0033】次に、プラズマCVD法により、例えば膜
厚が85nmの非晶質Si膜を成膜する。なお、この非
晶質Si膜の成膜にあたっては、減圧CVD法を用いて
もよく、上記非晶質Si膜の膜厚は85nmに限らず種
々の設定が可能である。
【0034】次に図1に示すように、YLF(LiYF
4)結晶を用いるレーザ装置1から出射されるレーザ光
を用いてレーザアニールを行う。本実施の形態に用いた
レーザ装置は、スラブ型レーザであり、出射されるレー
ザ光は波長が1053nm、出力500Wである。さら
に反射鏡2及び2枚のKDP結晶からなる高調波変換装
置3を通し、レーザ装置から出射されるレーザ光の波長
を3倍高調波に変換した。この時、高調波変換後のレー
ザ光の波長は351nm、パワーは300W、パルス幅
は200μSである。高調波変換されたレーザ光9を光
減衰器4を用いて所定のエネルギーまで減衰する。減衰
されたレーザ光9をビームの整形および均一化を行う均
一化装置5を通して、所定の形に整形するとともに、均
一な強度分布をもつレーザ光9にする。なお、上記のレ
ーザ装置1はYLFに代えて、アレキサンドライト結
晶、ガーネット結晶またはサファイア結晶を共振媒体と
するレーザ装置を用いてもよい。レーザ光のパワー密度
は非晶質Si膜を結晶化させるために十分なパワー密度
であればよく、例えば200から400mJ/cm2
好ましくは280〜380mJ/cm2などに設定すれ
ばよい。上記レーザ光の照射によって、ガラス基板8上
に形成された非晶質Si膜は、溶融、結晶化し、多結晶
Si膜が形成される。なお、図1において、6はレーザ
光9が照射された多結晶Si、7はレーザ光9が照射さ
れる前の非晶質Siを示している。
【0035】この後、多結晶Si膜には、多数のダング
リングボンドが形成されているので、水素プラズマ中
で、例えば450℃、2時間放置する。
【0036】以下、従来のTFTと同様に下記のような
工程を経る。まずドライエッチングにより、多結晶Si
層をパターニングする。次に、例えばTEOS CVD
法によりSiO2をゲート絶縁膜として必要な膜厚、例
えば100nm成膜する。次に、アルミニウム膜をスバ
ッタリングし、エッチングにより所定の形状にパターニ
ングして、ゲート電極を形成する。その後、イオンドー
ピング装置により、ゲート電極をマスクとしてソースお
よびドレイン領域に必要な種類のドーパントを注入す
る。さらに、酸化Siから成る層間絶縁膜を常圧CVD
法にて成膜し、ゲート電極を覆い、エッチングにより、
層間絶縁膜および酸化Si膜に多結晶Si膜のソース領
域またはドレイン領域に達するコンタクトホールを開口
する。次に、チタン膜およびアルミニウム膜をスパッタ
リングし、エッチングにより所定の形状にパターニング
して、ソース電極およびドレイン電極を形成する。
【0037】このようにして形成されたTFTは、レー
ザアニール工程にエキシマレーザを用いる従来の工程に
より作成されたTFTと比較して、移動度が3.5倍に
向上した。また、従来のTFTにおける、移動度のバラ
ツキが15%程度であるのに対し、本実施の形態で作成
したTFTの移動度バラツキは9%と均一性にすぐれ
る。
【0038】また、本実施の形態で用いたレーザ光の照
射パワーが300Wであるので、従来の照射パワー20
0Wであるエキシマレーザを使用する場合と比較して、
タクトが1.5倍向上した。
【0039】(実施の形態2)以下本発明の実施の形態
2におけるTFTの製造方法について説明する。
【0040】上記の実施の形態1と同様にして、ガラス
基板上にSiO2下地層および非晶質Si膜を成膜す
る。
【0041】次に図1に示すように、ガラスを共振媒体
として用いるレーザ装置1から出射されるレーザ光を用
いてレーザアニールを行う。本実施の形態に用いたレー
ザ装置は、ガラス、例えばリン酸ガラスLHG5を共振
媒体として用いる方式であり、パルス幅は300μSで
ある。なお、ガラスの種類としては珪酸系、リン酸系、
ふつリン酸系などを用いることができる。ガラスレーザ
装置から出射されるレーザ光を用いて、実施の形態1と
同様にして高調波変換装置3を通し、波長を3倍高調波
に変換し、光減衰器4、均一化装置5を通し、所定の波
長、形状、強度のレーザ光を得る。高調波への変換は、
2倍および4倍のものも使用することができる。レーザ
光のパワー密度は実施の形態1と同様である。上記レー
ザ光の照射によって、ガラス基板8上に形成された非晶
質Si膜は、溶融、結晶化し、多結晶Si膜が形成され
る。
【0042】その後、多結晶Si膜には、多数のダング
リングボンドが形成されているので、水素プラズマ中
で、例えば450℃、2時間放置する。
【0043】以下、実施の形態1と同様の工程を経てT
FTを形成する。このようにして形成されたTFTは、
レーザアニール工程にエキシマレーザを用いる従来の工
程により作成されたTFTと比較して、移動度が3.7
倍に向上した。また、従来のTFTにおける、移動度の
バラツキが15%程度であるのに対し、本実施の形態で
作成したTFTの移動度バラツキは9%と均一性にすぐ
れる。
【0044】また、本実施の形態で用いたレーザ光の照
射パワーが720Wであるので、従来の照射パワー20
0Wであるエキシマレーザを使用する場合と比較して、
タクトが3.6倍向上した。
【0045】(実施の形態3)以下本発明の実施の形態
3におけるTFTの製造方法について説明する。
【0046】上記の実施の形態1と同様にして、ガラス
基板上にSiO2下地層および非晶質Si膜を成膜す
る。次に、実施の形態1に用いたレーザ光の照射によっ
て、ガラス基板8上に形成された非晶質Si膜は、溶
融、結晶化し、多結晶Si膜が形成される。その後、実
施の形態1と同様にして、水素化処理、多結晶Si層の
パターニング、ゲート絶縁膜成膜、ゲート電極を形成、
およびイオンドーピングを行う。
【0047】このドーピング工程により、多結晶Si層
にダメージが与えらて、欠陥が生じる。そこで、実施の
形態1で用いたレーザ装置のレーザ光をガラス基板8上
に形成された多結晶Si膜に対して照射することによ
り、溶融、再結晶化し、多結晶Si膜内の欠陥を減少さ
せる。この時のレーザ光のパワー密度は非晶質Si膜を
溶融させるために十分なパワー密度であればよく、例え
ば200から400mJ/cm2、好ましくは200〜
310mJ/cm2などに設定すればよい。
【0048】その後、上記の実施の形態1と同様の所定
の成膜処理、エッチング工程を繰り返して、液晶表示装
置の駆動用TFTを形成した。
【0049】このようにして形成されたTFTは、実施
の形態1の方法で作成されたTFTと比較して、移動度
は1.2倍に向上した。また、従来のTFTにおける、
移動度のバラツキが15%程度であるのに対し、本実施
の形態で作成したTFTの移動度バラツキは7%と均一
性にすぐれる。
【0050】また、本実施の形態で用いたレーザ光の照
射パワーが300Wであるので、多結晶Si改質の工程
に従来の照射パワー200Wであるエキシマレーザを使
用する場合と比較して、タクトが1.5倍向上した。
【0051】(実施の形態4)以下本発明の実施の形態
4におけるTFTの製造方法について説明する。
【0052】上記の実施の形態3と同様にして、ガラス
基板上にSiO2下地層および非晶質Si膜を成膜、多
結晶Si膜が形成、水素化処理、多結晶Si層のパター
ニング、ゲート絶縁膜成膜、ゲート電極を形成、および
イオンドーピングを行う。
【0053】このドーピング工程により、多結晶Si層
にダメージが与えられ、欠陥が生じる。そこで、実施の
形態2で用いたレーザ装置のレーザ光をガラス基板8上
に形成された多結晶Si膜に対して照射することによ
り、溶融、再結晶化し、多結晶Si膜内の欠陥を減少さ
せる。この時のレーザ光のパワー密度は非晶質Si膜を
溶融させるために十分なパワー密度であればよく、例え
ば200から400mJ/cm2、好ましくは200〜
310mJ/cm2などに設定すればよい。
【0054】その後、実施の形態1と同様の所定の成膜
処理、エッチング工程を繰り返して、液晶表示装置の駆
動用TFTを形成した。
【0055】このようにして形成されたTFTの移動度
および移動度のバラツキは実施の形態3とほぼ同様の効
果が認められた。また、本実施の形態で用いたレーザ光
の照射パワーが720Wであるので、多結晶Si改質の
工程に従来の照射パワー200Wであるエキシマレーザ
を使用する場合と比較して、タクトが3.6倍向上し
た。
【0056】以上エキシマレーザアニールをソース・ド
レイン領域形成のための不純物注入の際に生じる欠陥の
減少のために用いる場合について実施の形態3及び4に
おいて説明を行ったが、その様子を図2に示す。
【0057】図2において、8はガラスなどの基板、6
は多結晶Si、12はゲート絶縁膜、11はゲート電
極、13はダメージを受けた多結晶Siを示しており、
図3(a)に示すような不純物注入によって生じた欠陥
は、図3(b)のようにゲート電極側からエキシマレー
ザ光を照射するか、または図3(c)のように裏面側
(ガラス基板側)からエキシマレーザ光を照射すること
により減少させる。
【0058】(実施の形態5)以下本発明の実施の形態
5におけるTFTの製造方法について説明する。
【0059】上記の実施の形態1と同様にして、ガラス
基板上にSiO2下地層および非晶質Si膜を成膜す
る。
【0060】次に図1に示すように、YAG結晶を共振
媒体として用いるレーザ装置1から出射されるレーザ光
を用いてレーザアニールを行う。共振媒体の結晶として
は、YAGの他にYLF、YVO4、アレキサンドライ
ト結晶、ガーネット結晶またはサファイア結晶を用いる
ことができる。YAGレーザ装置から出射されるレーザ
光に対して、ロッド型レーザ光増幅器およびディスク型
レーザ光増幅器を用いて、レーザ光の強度を高める。増
幅されたレーザ光に対して、実施の形態1と同様にして
高調波変換装置3、光減衰器4および均一化装置5を通
し、所定の波長、形状、強度のレーザ光を得る。なお、
レーザ光のパワー密度は実施の形態1と同様である。上
記レーザ光の照射によって、ガラス基板8上に形成され
た非晶質Si膜は、溶融、結晶化し、多結晶Si膜が形
成される。
【0061】以下、実施の形態1と同様の工程を経てT
FTを形成する。本実施の形態のレーザアニール工程に
用いたレーザ装置をさらに具体的に説明する。本実施の
形態に用いたレーザ装置は、Qスイッチを用いたパルス
レーザで、またマルチロッド型であり、出射されるレー
ザ光は波長が1064nm、出力2kWである。さらに
図3に示すように、ロッド型およびディスク型のレーザ
光増幅器を直列に複数配置することにより、レーザ光を
増幅し、増幅後のレーザ光出力は200MW、パルス幅
は200nSであり、高調波変換、整形を施し、照射可
能なレーザ光のパワーは100MWである。なお、図3
において、15はビーム整形用光学系、16はロッド型
増幅器、17はディスク型増幅器を示している。
【0062】従来液晶ディスプレイ用のTFTを形成す
る場合に、エキシマレーザの線状のビームを走査して多
結晶Siを形成していたが、レーザパルスのつなぎ目に
TFT特性のバラツキを生じたり、大面積を1度の走査
で照射しきれない場合、数度に分けて照射するが、その
場合のつなぎ目においてTFT特性のバラツキを生じる
という課題がある。そこで上記のように、大出力レーザ
を使用することにより、液晶ディスプレイの画面に対応
する面積(図4b)や基板全体(図4a)を一度に照射
することが可能となり、トランジスタ特性の均一性が飛
躍的に向上した。
【0063】本実施の形態の方法により作成したTFT
は、レーザアニール工程にエキシマレーザを用いる従来
の工程により作成されたTFTと比較して、移動度が3
倍に向上した。また、従来のTFTにおける、移動度の
バラツキが15%程度であるのに対し、本実施の形態で
作成したTFTの移動度バラツキは3%と均一性にすぐ
れる。
【0064】また、本実施の形態で用いたレーザ光の照
射パワーが200MWと非常に強力であるため、タクト
は搬送時間を除くとほぼ0である。
【0065】(実施の形態6)以下本発明の実施の形態
6におけるTFTの製造方法について説明する。
【0066】上記の実施の形態1と同様にして、ガラス
基板上にSiO2下地層および非晶質Si膜を成膜す
る。
【0067】次に後述するレーザ光を用いてレーザアニ
ールを行う。レーザ光の照射によって、ガラス基板8上
に形成された非晶質Si膜は、溶融、結晶化し、多結晶
Si膜が形成される。
【0068】以下、実施の形態1と同様の工程を経てT
FTを形成する。本実施の形態のレーザアニール工程に
用いたレーザ装置を具体的に説明する。パルス発振の固
体レーザのパルス幅は励起光源、Qスイッチの種類、発
振周波数、パルス圧縮の有無、Ndのドーズ量等によ
り、100fSから20mS程度まで制御することが可
能である。
【0069】YAGレーザの3倍高調波を用いて、多結
晶Si形成のレーザパルス幅依存性を10nSから10
mSまで調査した。10nSから50nSまではキセノ
ンフラッシュランプ励起でポッケルスQスイッチを用い
る方式、50nSから200nSまではクリプトンアー
クランプ励起で超音波Qスイッチを用いる方式、そして
200nSから10mSまではキセノンフラッシュラン
プ励起でQスイッチを用いない方式により、バルス幅を
制御した。
【0070】上記レーザ光に対して、実施の形態1と同
様にして3倍高調波変換装置3、光減衰器4および均一
化装置5を通し、所定の波長、形状、強度のレーザ光を
得る。
【0071】上記製造方法で作製されたTFTの電界効
果移動度のパルス幅依存性を図5に示す。電界効果移動
度は20nS以上で高性能TFTの目安となる100c
2/V・S以上となり、50nS以上で200cm2
V・Sを越え、パルス幅が長くなると、移動度が向上す
る傾向がみられる。パルス幅が短い場合、急加熱および
急冷却により、Siの結晶成長が阻害されているためと
考えられる。
【0072】しかし、単調に1μS程度からは頭打ちと
なり、5mS以上のパルス幅では200cm2/V・S
以下まで低下する。これは、加熱時間が長すぎると、下
地や基板へ熱が伝わりすぎ、不純物の拡散等の問題を生
じるためと考えられる。
【0073】図5に示した実験結果およびアルゴンレー
ザ等の連続光では、移動度が60cm2/V・S程度で
あることを考慮すると、1パルスの照射時間が20nS
ec以上、好ましくは50nSec以上かつ5mS以下
であるレーザ光を用いて、レーザアニールを行うことに
より、高移動度の多結晶Si膜を形成することができ
る。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レーザア
ニールの光源として、母材結晶としてYAG、YLF、
YVO4、アレキサンドライト結晶、ガーネット結晶ま
たはサファイア結晶を用いるレーザ装置、あるいはケイ
酸系レーザガラスまたはリン酸系レーザガラスを用いた
レーザ装置から出射されるレーザ光の2倍、3倍または
4倍高調波を用いることにより、従来のエキシマレーザ
等と比較して、大出力が得られることから、一度に大面
積をアニールすることが可能になり、生産性が向上し
た。
【0075】また、欠陥等が多い多結晶Si膜にレーザ
光を照射して、溶融、再結晶化させる工程に、上記の固
体レーザの高調波を用いることにより、生産性が向上し
た。
【0076】また、上記の固体レーザ装置に対して、さ
らにレーザ光増幅器を用いることにより、レーザ光強度
を飛躍的に高めることでき、これにより、生産性が向上
するとともに、液晶ディスプレイの画面に対応する面積
や基板全体を一度に照射することが可能となり、トラン
ジスタ特性の均一性が向上した。
【0077】また、上記固体レーザは、構成によりパル
ス幅を選択することが可能であり、1パルスの照射時間
が20nSec以上、好ましくは50nSec以上かつ
5mS以下であるレーザ光を用いて、レーザアニールを
行うことにより、TFTの移動度が高くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態において用いたレーザ光の
照射方法を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態3および4におけるレーザ
光の照射による多結晶半導体膜の改質の工程を示す断面
【図3】本発明の実施の形態5で用いたレーザアニール
装置の構成を示す断面図
【図4】本発明の実施の形態5で作成した多結晶Si膜
を示す斜視図
【図5】本発明の実施の形態6に記載のTFT電解効果
移動度のパルス幅依存性を示す図
【図6】非晶質Si膜の分光透過率を示す図
【図7】従来のレーザ照射方法による多結晶Si膜を示
す斜視図
【符号の説明】
1 レーザ発振器 2 反射鏡 3 高調波発生器(例KDP結晶) 4 減衰器 5 均一化装置 6 多結晶Si 7 非晶質Si 8 基板(ガラス) 9 レーザ光 10 イオン化された不純物 11 ゲート配線用金属膜 12 絶縁膜 13 ダメージを受けた多結晶Si層 14 反射鏡 15 ビーム整形用光学系 16 ロッド型増幅器 17 ディスク型増幅器 18 多結晶Si、線状のパルスに対応する分布 19 多結晶Si、分割走査に対応する分布
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 JA24 KA04 MA30 NA24 NA27 NA29 NA30 PA01 5F052 AA02 AA11 BA07 BB03 BB07 CA10 DA02 DB03 HA01 JA10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材結晶としてYLF、YVO4、アレ
    キサンドライト結晶、ガーネット結晶またはサファイア
    結晶を用いるレーザ装置から出射されるレーザ光の2
    倍、3倍または4倍高調波を照射することにより非単結
    晶質半導体膜を溶融、結晶化させ、多結晶半導体膜を形
    成する工程を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ガラスレーザのレーザ光の2倍、3倍ま
    たは4倍高調波を照射することにより非単結晶質半導体
    膜を溶融、結晶化させ、多結晶半導体膜を形成する工程
    を含むことを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 複数の異なるエネルギー密度のレーザ光
    を非単結晶質半導体膜に照射し、多結晶半導体膜を形成
    する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記
    載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 【請求項4】 レーザ光を非単結晶質半導体膜に照射多
    結晶半導体膜を形成し、前記レーザ光より高いエネルギ
    ー密度のレーザ光を前記多結晶半導体膜に対して照射す
    る工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載
    の薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 母材結晶としてYAG、YLF、YVO
    4、アレキサンドライト結晶、ガーネット結晶またはサ
    ファイア結晶を用いるレーザ装置から出射されるレーザ
    光の2倍、3倍または4倍高調波を照射することにより
    多結晶半導体膜を溶融、再結晶化させ、多結晶半導体膜
    の膜質を向上、改質させる工程を含むことを特徴とする
    薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 ガラスレーザのレーザ光の2倍、3倍ま
    たは4倍高調波を照射することにより多結晶半導体膜を
    溶融、再結晶化させ、多結晶半導体膜の膜質を向上、改
    質させる工程を含むことを特徴とする薄膜トランジスタ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも母材結晶としてYAG、YL
    F、YVO4、アレキサンドライト結晶、ガーネット結
    晶またはサファイア結晶を用いるレーザ装置と、レーザ
    光を成形するレンズと、レーザ光を均一化する装置と、
    レーザ光を2倍、3倍および4倍の高調波に変換する装
    置とを具備するレーザアニール装置。
  8. 【請求項8】 少なくともガラスレーザ発振器と、レー
    ザ光を成形するレンズと、レーザ光を均一化する装置
    と、レーザ光を2倍、3倍および4倍の高調波に変換す
    る装置とを具備するレーザアニール装置。
  9. 【請求項9】 レーザ光増幅器を用いることを特徴とす
    る請求項7または8に記載のレーザアニール装置。
  10. 【請求項10】レーザ装置の共振器部分をマルチロッド
    にすることを特徴とする請求項7〜9いずれかに記載の
    レーザアニール装置。
  11. 【請求項11】 レーザ装置の共振器部分をロッドをジ
    グザグに配置するスラブ構造とすることを特徴とする請
    求項7〜10いずれかに記載のレーザアニール装置。
  12. 【請求項12】 Qスイッチを用いることを特徴とする
    請求項7〜9いずれかに記載のレーザアニール装置。
  13. 【請求項13】 レーザ光の1パルスの照射時間が20
    nSec以上であることを特徴とする請求項7〜10い
    ずれかに記載のレーザアニール装置。
  14. 【請求項14】 レーザ光が連続光であることを特徴と
    する請求項7〜9いずれかに記載のレーザアニール装
    置。
  15. 【請求項15】 レーザ光のフィードバック出力安定化
    装置を具備することを特徴とする請求項12に記載のレ
    ーザアニール装置。
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