JP2000144094A - 光後硬化型粘着剤組成物、及び部材の接合方法 - Google Patents

光後硬化型粘着剤組成物、及び部材の接合方法

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JP2000144094A
JP2000144094A JP10328177A JP32817798A JP2000144094A JP 2000144094 A JP2000144094 A JP 2000144094A JP 10328177 A JP10328177 A JP 10328177A JP 32817798 A JP32817798 A JP 32817798A JP 2000144094 A JP2000144094 A JP 2000144094A
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Koji Fukui
弘司 福井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期状態では十分な感圧接着性を示し、光照
射後十分な可使時間を確保でき、硬化後の接着強度にお
いて優れている光後硬化型粘着剤組成物をえる。 【解決手段】 1分子中に少なくとも1つのカチオン重
合性基を有するカチオン重合性化合物(A)と、光照射
によりカチオン重合性化合物(A)を重合もしくは硬化
させる光重合開始剤(B)と、少なくとも1種の高分子
(C)とを含む光後硬化型粘着剤組成物であり、該粘着
剤組成物を光を照射して光重合開始剤(B)を活性化し
てから25℃で5分〜5時間の範囲の時間においてカチ
オン重合性化合物(A)の転化率が10%を超え、さら
に25℃で7日間養生したのちカチオン重合性化合物
(A)の転化率が50%以上となる光後硬化型粘着剤組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光後硬化型粘着剤
組成物及び部材の接合方法に関し、より詳細には、初期
状態では粘着力を有し、光照射後もしばらくの間粘着力
が持続し、容易に接合でき、光照射を行ってから一定時
間後に強固な接着強度を発現する光後硬化型粘着剤組成
物及び該粘着剤組成物を用いた部材の接合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、粘着剤の簡便な作業性、揮発
分を含まないことによる安全性、及び接着剤並の接着強
度や被膜強度を併せ持つ、いわゆる粘接着剤が提案され
ている。
【0003】例えば、特開平2−272076号公報に
は、アクリレートモノマーと、エポキシ樹脂とを含む光
重合性組成物からなる感圧性熱硬化性接着剤を用いた粘
接着テープが開示されている。ここでは、光重合性組成
物のうち、アクリレートモノマーのみを重合し、粘着テ
ープとする。この状態で、被着体同士を粘着テープを介
して貼り合わせ、しかる後、加熱によりエポキシ樹脂を
硬化し、それによって十分な接着強度が得られるとされ
ている。
【0004】しかしながら、特開平2−272076号
公報に記載の方法では、熱を利用してエポキシ樹脂を硬
化させて接着力を発現させている。従って、プラスチッ
クなどの耐熱性が十分でない材料からなる被着体には適
用することができず、接着対象である被着体の材質に制
限があった。
【0005】他方、特公表5−506465号公報に
は、アクリレートモノマーのような光ラジカル重合性成
分と、エポキシ化合物のような光カチオン重合性成分
と、有機金属錯塩重合開始剤とを含む感圧性接着剤が開
示されている。この感圧性接着剤は、粘着力を高めるた
めに提案されているものであり、感圧性接着剤の製造に
際しては、光を照射し、上記光ラジカル重合性成分及び
光カチオン重合性成分の双方を重合させている。すなわ
ち、ラジカル重合及びカチオン重合の双方を引き起し
て、感圧性接着剤を構成している。
【0006】従って、重合反応は、感圧性接着剤を例え
ばシート状などに成形した際には既に完了しており、予
め十分なシート強度を有するように構成されている。よ
って、被着体の接合に際して、優れた粘着力を発揮する
ものの、熱や光などのエネルギーを加えても、それ以上
接着強度の向上は望めなかった。
【0007】他方、エポキシ系接着剤は、その接着硬化
物が、耐クリープ性、耐光性、耐水性、耐熱性及び耐薬
品性などに優れていること、接着強度に優れているこ
と、並びに、金属、プラスチックまたはガラスなどの広
範囲にわたる材料を接着し得ることなどから、様々な部
材の貼り合わせに広く用いられている(「新エポキシ樹
脂」、垣内弘編著、昭晃堂、1985年発行)。
【0008】しかしながら、エポキシ樹脂系接着剤は、
一般には液状の形態で用いられている。従って、エポキ
シ樹脂系接着剤の塗布時における塗布むらが生じたり、
過剰塗布時の接着剤の染み出しにより接合部分の端面の
美観が損なわれたりすることがあった。また、液状であ
るため、一度塗布した面に再度塗布し直すことができな
かった。さらに、通常は、二液型の接着剤として構成さ
れているので、主剤と硬化剤との混合比が限定され、混
合ミスによる接着不良も生じ易かった。
【0009】上記のような問題を解決するものとして、
エポキシ樹脂系接着剤をシートまたはフィルム状に成形
したものが提案されている(特開昭60−173076
号公報)。しかしながら、このようなシート状エポキシ
接着剤は、常態において弾性率が高く、初期粘着力が低
いため、仮止め性を有しない。従って、接合時の作業性
が十分でないという問題があった。また、シート状エポ
キシ接着剤は被着体に対する密着性が十分でないため、
被着体を貼り合わせるに際し、高温プレスや高圧プレス
のような過酷な硬化条件を必要とし、このような硬化条
件に耐性を持たない被着体には適用することができなか
った。
【0010】本願発明者らは、先に、2つの異なる重合
モードを利用した光重合性組成物を提案した(特開平9
−279103号公報)。すなわち、アクリル系モノマ
ーのようなラジカル重合し得るモノマーと、ラジカル重
合触媒と、エポキシ基含有化合物と、エポキシ基含有化
合物を硬化させるカチオン重合触媒とを含む光重合性組
成物を提案した。ここでは、予め光を照射しラジカル重
合触媒を活性化し、ラジカル重合性モノマーを重合し、
粘着性付与ポリマーを生成した後、組成物をシート状に
成形する。使用に際しては、このシートに、カチオン重
合触媒を活性化させる光を照射し、エポキシ樹脂を硬化
させ、それによって十分な接着強度が得られる。
【0011】しかしながら、エポキシ樹脂を硬化させる
のに、光を照射してから長時間の養生を要するという問
題があった。また、本願発明者らは、被着体の制限を受
けにくい硬化条件で被着体同士を貼り合わせ得る硬化型
粘接着剤を先に提案した(特開平10−120988号
公報)。ここでは、アクリル系ポリマーと、エポキシ樹
脂と、光カチオン重合開始剤とを含む硬化型粘接着シー
トが開示されている。この硬化型粘接着シートでは、光
の照射により光カチオン重合開始剤が活性化されて、エ
ポキシ樹脂が硬化する。従って、硬化型粘接着シートを
被着体に貼付する前、あるいは貼付後に光を照射するだ
けで、被着体同士を強固に接合することができ、被着体
の耐熱性も問題とはならない。
【0012】しかしながら、硬化型粘接着シートに光を
照射すると同時に硬化反応が進行し、しばらくすると硬
化型粘接着シートの弾性率が上昇するため、粘着性がな
くなり、貼り合わせが困難であった。すなわち、光を照
射してから貼り合わせ可能になるまでの時間、すなわち
可使時間が短いという問題があった。そこで、本願発明
者らは、硬化型粘接着剤組成物にビニルエーテルを添加
し、それによって可使時間の延長を検討してきた(EP
0819746A2号公報)。しかしながら、ビニルエ
ーテルを添加して可使時間を延長した場合、やはり、硬
化後の接着力が十分でないことがあった。
【0013】他方、特開昭63−248825号公報に
は、紫外線露光後直ちに生じる皮貼りと称されている表
面層硬化現象を抑制するために、ポリ(アルキレンオキ
サイド)残基部分を含む固着剤を用いた遅延硬化型のU
V硬化性エポキシ樹脂組成物が開示されている。しかし
ながら、上記皮貼りを抑制するための性質を、接着力の
向上と同時に満たそうとしているため、これらの性質を
独立に設計することが困難であった。
【0014】また、特開平3−172378号公報に
は、ニトリルもしくはビニルエーテルで置換された有機
材料からなる群から選択されたエポキシド硬化遅延剤を
用いた感光硬化性エポキシ接着剤組成物が開示されてい
る。ここでは、ニトリルまたはビニルエーテルで置換さ
れた有機材料を用いることにより、可使時間が40分近
くまで延長され得るが、接着力については特に言及され
ていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の現状に鑑み、常温において十分な初期粘
着力及び凝集力を有し、すなわち優れた感圧接着性を示
し、接合に際しては、光の照射後十分な可使時間を確保
することができ、しかも硬化後の接着力においても優れ
ている光後硬化型粘着剤組成物及び該粘着剤組成物を用
いた部材の接合方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、(A)一分子中に少なくとも1つのカチオン重合性
基を有するカチオン重合性化合物と、(B)光を照射さ
れることによりカチオン重合性化合物(A)の重合を開
始させる重合開始剤と、(C)少なくとも1種類の高分
子とを含む光後硬化型粘着剤組成物であって、該粘着剤
組成物に光を照射して重合開始剤(B)を活性化させて
から、25℃において5分〜5時間の範囲の時間におい
てカチオン重合性化合物(A)の転化率が10%を超
え、かつさらに25℃で7日間養生した後の化合物
(A)の転化率が50%以上となることを特徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、(A)一分子中
に少なくとも1つのカチオン重合性基を有するカチオン
重合性化合物と、(B)光を照射されることによりカチ
オン重合性化合物(A)の重合を開始させる重合開始剤
と、(C)少なくとも1種類の高分子とを含む光後硬化
型粘着剤組成物であって、該粘着剤組成物の周波数0.
1Hz及び0〜50℃の温度範囲における動的剪断貯蔵
弾性率が103 〜10 6 Paの範囲にあり、光の照射に
より重合開始剤(B)を活性化させた後、25℃で5分
〜5時間の範囲の時間において、25℃における動的剪
断貯蔵弾性率が光照射前の動的剪断貯蔵弾性率の10倍
を超え、かつさらに25℃で7日間養生した後に周波数
0.1Hz及び25℃における動的剪断貯蔵弾性率が1
6 〜108 Paの範囲にあることを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の光硬化型粘着剤組成物において、カチオン重
合性化合物(A)として、カチオン重合性基がエポキシ
基であるものを用いたこと、並びに高分子(C)が、少
なくとも(C1)1分子中に少なくとも1つの(メタ)
アクリロイル基と少なくとも1つの水酸基とを有する化
合物と、及び(C2)化合物(C1)と共重合可能な不
飽和結合を有する化合物からなる高分子を用いたことを
特徴とする。
【0019】請求項4に記載の発明に係る部材の接合方
法は、接合すべき部材の少なくとも一方に請求項1〜3
のいずれかに記載の光後硬化型粘着剤組成物を塗布する
前または塗布後に、300nm以上、800nm未満の
光を光強度が5mW/cm2以上となるように照射し、
光照射後に部材同士を接合することを特徴とする。以
下、本発明の詳細を説明する。
【0020】(カチオン重合性化合物(A))本発明に
おいて用いられるカチオン重合性化合物(A)として
は、1分子中に少なくもと1つのカチオン重合性基を有
する化合物である限り特に限定されない。例えば、ビニ
ロキシ基、スチリル基、エポキシ基、オキセタニル基な
どのカチオン重合性基を有するカチオン重合性化合物を
用いることができる。好ましくは、接着性及び耐久性に
優れているため、カチオン重合性基としてエポキシ基を
有する化合物が好適に用いられる。
【0021】より詳しく例示すると、ビニロキシ基を含
む化合物として、例えば、n−プロピルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、tert−ブチルビニルエーテル、tert−ア
ミルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、
2−エチルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエ
ーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−クロロエチ
ルビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニルエ
ーテル、トリチレングリコールメチルビニルエーテル、
安息香酸(4−ビニロキシ)ブチル、エチレングリコー
ルジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエ
ーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テ
トラエチレングリコールジビニルエーテル、ブタン−
1,4−ジオール−ジビニルエーテル、ヘキサン−1,
6−ジオール−ジビニルエーテル、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール−ジビニルエーテル、イソフタル
酸ジ(4−ビニロキシ)ブチル、グルタル酸ジ(4−ビ
ニロキシ)ブチル、コハク酸ジ(4−ビニロキシ)ブチ
ルトリメチロールプロパントリビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチル
ビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテ
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール−モノビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル
3−アミノプロピルビニルエーテル、2−(N,N−ジ
エチルアミノ)エチルビニルエーテル、ウレタンビニル
エーテル、ポリエステルビニルエーテル等を挙げること
ができるが、特に限定されるものではない。
【0022】スチリル基を含む化合物として、例えば、
スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、
p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキシスチレ
ン、p−クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレ
ン、ジビニルベンゼン等を挙げることができるが、特
に、限定されるものではない。
【0023】また、エポキシ基を有する化合物として
は、例えば、ビスフェノールA系エポキシ樹脂、水添ビ
スフェノールA系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エ
ポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族環式エ
ポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ゴム変成エポキシ樹
脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、グリシジルエステル系
化合物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化SBS
(SBSは、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体
を示す)などが挙げられるが、特に限定されるものでは
ない。上記エポキシ化合物は、硬化後に高い接着性及び
耐久性を発現する。
【0024】また、上記一分子中に少なくとも1つのカ
チオン重合性基を有するカチオン重合性化合物(A)に
ついては、1種のみを用いてもよく、複数種併用しても
よい。さらに、複数の異なるカチオン重合性基を一分子
中に持つ化合物を用いてもよい。
【0025】(重合開始剤(B))上記重合開始剤
(B)は、光の照射によりカチオン重合性化合物(A)
を重合もしくは硬化させる化合物であれば特に限定され
ず、公知の光カチオン重合触媒などを用いることができ
る。
【0026】上記光カチオン重合触媒としては、例え
ば、鉄−アレン錯体化合物、芳香族ジアゾニウム塩、芳
香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、ピリジニ
ウム塩、アルミニウム錯体/シリルエーテルなどから選
ばれるが、特に限定されるものではない。また、光カチ
オン重合触媒として1種の光カチオン重合触媒を用いて
もよく、複数種併用してもよい。
【0027】上記光カチオン重合触媒の具体的な例とし
ては、IRGACURE261(チバガイギー社製)、
オプトマーSP−150(旭電化工業社製)、オプトマ
ーSP−151(旭電化工業社製)、オプトマーSP−
170(旭電化工業社製)、オプトマーSP−171
(旭電化工業社製)、UVE−1014(ゼネラルエレ
クトロニクス社製)、CD−1012(サートマー社
製)、サンエイドSI−60L(三新化学工業社製)、
サンエイドSI−80L(三新化学工業社製)、サンエ
イドSI−100L(三新化学工業社製)、CI−20
64(日本曹達社製)、CI−2639(日本曹達社
製)、CI−2624(日本曹達社製)、CI−248
1(日本曹達社製)、RHODORSIL Photoiniti
ator 2074(ローヌ・プーラン社製)、UVI−6
990(ユニオンカーバイド社製)、BBI−103
(ミドリ化学社製)、MPI−103(ミドリ化学社
製)、TPS−103(ミドリ化学社製)、MDS−1
03(ミドリ化学社製)、DTS−103(ミドリ化学
社製)、DTS−103(ミドリ化学社製)、NAT−
103(ミドリ化学社製)、NDS−103(ミドリ化
学社製)等の市販のものを使用することができる。
【0028】(高分子(C))高分子(C)としては、
カチオン重合性化合物(A)と、重合開始剤(B)と、
化合物(C)とからなる組成物において粘着性を発現さ
せ得る限り特に限定されない。また、高分子(C)につ
いては、複数種の高分子を適宜組み合わせて用いてもよ
い。
【0029】上記高分子(C)としては、(メタ)アク
リル系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、シリコ
ーン、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリビニルエ
ーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリイソブ
チレン、ポリオレフィンなどを用いることができ、また
これらに基づく共重合体も用いることができる。
【0030】上記高分子(C)のポリマー構造について
も例えば、ランダム共重合体構造、ブロック共重合体構
造、交互共重合体構造、立体規則性共重合体構造、多分
岐共重合体構造、星型共重合体構造、樹状共重合体構
造、ラダー共重合体構造、環状共重合体構造、ヘリック
ス共重合体構造などが挙げられるが、特に限定されるも
のではない。
【0031】上記高分子(C)の分子量は、大きいもの
が好ましくは、重量平均分子量が20万〜500万程度
のものが好ましい。重量平均分子量が20万以下の場
合、光後硬化型粘着剤組成物の凝集力が不足し、貼付時
に糸引きを生じ、剥離することがあり、500万を超え
ると、組成物の粘度が高くなりすぎ、塗布やシート成形
が困難となることがある。
【0032】上記高分子(C)としては、好ましくは、
1分子中に少なくもと1つの(メタ)アクリロイル基と
少なくとも1つの水酸基とを有する化合物(C1)と、
化合物(C1)と共重合可能な不飽和結合を有する化合
物(C2)とを含む高分子が用いられ、それによって可
使時間経過後の硬化速度を十分に高めることができ、望
ましい。
【0033】上記化合物(C1)としては、1分子中に
少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基と少なくとも
1つの水酸基を有する限り特に限定されないが、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)ア
クリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、2−〔(メタ)アクリロイルオキ
シ〕エチル 2−ヒドロキシエチル フタル酸、2−
〔(メタ)アクリロイルオキシ〕エチル2−ヒドロキシ
プロピル フタル酸、
【0034】
【化1】
【0035】
【化2】
【0036】
【化3】
【0037】
【化4】
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
【化7】
【0041】
【化8】
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】なお、上記化合物(C1)としては、1種
のみを用いてもよく、あるいは複数種併用してもよい。
また、上記化合物(C2)についても、化合物(C1)
と共重合可能な不飽和結合を有する限り特に限定されな
い。
【0045】上記化合物(C2)としては、スチレン誘
導体、ビニルエステル誘導体、N−ビニル誘導体、(メ
タ)アクリレート誘導体、(メタ)アクリロニトリル誘
導体、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイミ
ド酸誘導体などを挙げることができる。化合物(C2)
についても、1種のみを用いてもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0046】上記スチレン誘導体としては、例えば、ス
チレン、インデン、p−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキ
シスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−アセトキ
シスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができ
る。
【0047】上記ビニルエステル誘導体としては、例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、珪皮酸ビニル等を挙げることができ
る。上記N−ビニル誘導体としては、N−ビニルピロリ
ドン、N−アクリロイルモルフォリン、N−ビニルカプ
ロラクトン、N−ビニルピペリジンなどを挙げることが
できる。
【0048】(メタ)アクリレート誘導体としては、例
えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフ
ルフリル(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレ
ート
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】などを用いることができる。本発明におい
て、上記化合物(C1)と化合物(C2)との配合割合
については、化合物(C1)100重量部に対し化合物
(C2)は1〜10000重合の範囲とすることが望ま
しい。化合物(C2)の配合割合が1重量部未満の場合
には、光照射後の硬化速度が早くなりすぎ、可使時間を
確保することが困難となることがあり、10000重量
部を超えると、硬化速度が遅くなりすぎ、実用に耐え得
る硬化速度を実現することが困難なことがある。
【0056】(配合割合)本発明において、カチオン重
合性化合物(A)、重合開始剤(B)及び高分子(C)
の配合割合については、カチオン重合性化合物(A)1
00重量部に対し、重合開始剤(B)は0.001〜1
000重量部の範囲、高分子(C)については1〜10
000重量部の範囲とすることが好ましい。
【0057】重合開始剤(B)が0.001重量部未満
の場合には、光照射により発生する活性種濃度が低くな
り、十分な硬化速度を得ることが困難となることがあ
り、1000重量部を超えると、光照射により発生する
活性種濃度が高くなりすぎ、重合もしくは硬化速度を制
御することが困難となることがある。
【0058】高分子(C)が1重量部未満の場合には、
高分子(C)による粘着性及び初期凝集力の発現を期待
できないことがあり、10000重量部を超えると、カ
チオン重合性化合物(A)の配合割合が低くなり、カチ
オン重合性化合物(A)が硬化したとしても、光照射後
の接着力を高めることが困難となることがある。
【0059】(転化率)請求項1に記載の発明に係る光
後硬化型粘着剤組成物では、該粘着剤組成物に光を照射
し、重合開始剤(B)を活性した後、25℃で5分〜5
時間の範囲の時間においてカチオン重合性化合物(A)
の転化率が10%を超え、かつ25℃でさらに7日間養
生した後のカチオン重合性化合物(A)の転化率が50
%以上となるように構成されている。
【0060】光照射し、重合開始剤(B)を活性してか
ら25℃で5分経過するまでに、カチオン重合性化合物
(A)の転化率が10%を超えると、光照射直後から速
やかに粘着力が消失し始めるため、十分な可使時間を確
保することができなくなる。
【0061】他方、光照射し、重合開始剤(B)を活性
させてから25℃で5時間経過してもカチオン重合性化
合物(A)の転化率が10%を超えない場合には、可使
時間は十分な長さとし得るものの、速やかに硬化を完了
させることが困難となる。
【0062】さらに、光照射後、硬化させ、25℃で7
日間養生した後のカチオン重合性化合物(A)の転化率
が50%を超えない場合には、硬化が不完全となり、十
分な接着力を期待することができなくなる。
【0063】(請求項2に記載の発明における動的剪断
貯蔵弾性率)請求項2に記載の発明に係る光後硬化型粘
着剤組成物では、周波数0.1Hz、0〜50℃の温度
範囲における動的剪断貯蔵弾性率が103 〜106 Pa
の範囲にあり、光照射により重合開始剤(B)を活性化
させた後25℃で5分〜5時間の範囲の時間において、
25℃における動的剪断貯蔵弾性率が光照射前の動的剪
断貯蔵弾性率の10倍を超え、さらに、25℃で7日間
養生した後には、周波数0.1Hzにおける25℃にお
ける動的貯蔵弾性率が106 〜108 Paの範囲にある
ように構成されている。
【0064】上記動的剪断貯蔵弾性率が、周波数0.1
Hz及び0〜50℃の温度範囲において103 Pa未満
の場合には、凝集力が乏しくなり、十分な初期粘着力を
確保することが困難となる。逆に、106 Paを超える
と、弾性率が高くなりすぎ、初期粘着力を確保すること
が困難となる。
【0065】また、光を照射して重合開始剤(B)を活
性化してから25℃で5分間経過するまでに、25℃に
おける動的剪断貯蔵弾性率が光照射前の10倍を超える
と、光照射直後から速やかに初期の粘着力が消失し始め
るため、十分で可使時間を確保することが困難となる。
【0066】さらに、光を照射して重合開始剤(B)を
活性化してから25℃で5時間経過しても25℃におけ
る動的剪断貯蔵弾性率が光照射前の動的剪断貯蔵弾性率
の10倍を超えない場合には、可使時間を十分な長さと
し得るものの、もはや速やかに硬化を完了させることが
困難となる。
【0067】さらに、25℃で7日間養生した後の25
℃における上記動的剪断貯蔵弾性率が106 Paを超え
ない場合には、凝集力不足により十分な接着力を期待す
ることができなくなり、108 Paを超えると、硬くな
りすぎ接着力が低下する。
【0068】なお、本発明における光後硬化型粘着剤組
成物及びその硬化物は、粘弾性的性質を有し、このよう
な物質における力学的性質は、一般に、加える変形の速
さ及び温度によって変化する(「講座・レオロジー」日
本レオロジー学会編、高分子刊行会、1992年初
版)。そして、これまでの集積された知見により経験的
に時間−温度換算則が成立しており、WLFの式として
与えられている。このような経験則から、請求項2に記
載の発明における測定条件とは異なる条件における動的
剪断貯蔵弾性率の測定値は、上記時間−温度換算則を用
いて請求項2に記載の測定条件における動的剪断貯蔵弾
性率に換算することができる。従って、このような換算
値が請求項2に記載の範囲を満たす限り、上記異なる条
件で測定された動的剪断貯蔵弾性率の測定値は、請求項
2に記載の範囲に含まれるものである。
【0069】(光後硬化型粘着剤組成物の製造方法)本
発明に係る光後硬化性粘着剤組成物の製造は、特に限定
されず、カチオン重合性化合物(A)、重合開始剤
(B)及び高分子(C)を溶融混合する方法、あるいは
これらを溶剤に溶解させて得る方法などを用いることが
できる。すなわち、用いる化合物や組成物の供試状態に
応じて適宜選択される。
【0070】また、上記光後硬化性粘着剤組成物を粘着
シート状態で提供する場合、組成物をホットメルト塗工
やキャスト塗工などの公知の塗工方法により塗工し、シ
ート状とすればよい。
【0071】また、好ましくは、カチオン重合性化合物
(A)と、重合開始剤(B)と、1種または複数種の1
分子中に不飽和二重結合を有する化合物(D)と、光照
射により化合物(D)を重合し、高分子(C)とさせる
化合物(E)とを含む光硬化性組成物を得、該光硬化性
組成物に光を照射し化合物(E)を活性化させて、化合
物(D)を重合し、それによって高分子(C)を生成さ
せてもよい。すなわち、上記化合物(D)の重合により
高分子(C)を生成させて、カチオン重合性化合物
(A)、重合開始剤(B)及び高分子(C)を含む本発
明に係る光後硬化型粘着剤組成物を形成してもよい。
【0072】上記化合物(E)を感光させる光源として
は、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロ
ウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、蛍光灯な
どの適宜の光源を用いることができる。化合物(E)の
みを感光させ、重合開始剤(B)を未感光のまま残すに
は、重合開始剤(B)の感光波長域の光をフィルタ等に
よりカットした光を用いることが望ましい。
【0073】上記化合物(D)としては、例えば、ラジ
カル重合性を示す不飽和結合を有する化合物を用いるこ
とができ、このような例としては、スチレン誘導体、ビ
ニルエステル基を有する化合物、アクリロイル基を有す
る化合物、メタクリロイル基を有する化合物をなどを挙
げることができる。
【0074】また、複数種のラジカル重合性を示す不飽
和結合を同時に併せ持つ化合物を化合物(D)として用
いてもよい。上記スチレン誘導体としては、例えば、ス
チレン、インデン、P−メチルスチレン、α−メチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブトキ
シスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−アセトキ
シスチレン、ジビニルベンゼンなどを挙げることができ
る。ビニルエステル基を有する化合物としては、例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、安息香酸ビニル、珪皮酸ビニルなどを
挙げることができる。
【0075】(メタ)アクリロイル基を有する化合物
(以下、アクリロイル及びメタクリロイルを総称して
(メタ)アクリルと称する)。また、アクリレート及び
(メタ)アクリレート(総称して(メタ)アクリレート
と称する)として、例えば、アクリル酸と少なくとも1
分子中に1つの水酸基を有する化合物をエステル化して
得られる化合物、メタクリル酸と少なくとも1分子中に
1つの水酸基を有する化合物をエステル化して得られる
化合物、アクリル酸とメタクリル酸を1分子中に複数の
水酸基を有する化合物とをエステル化して得られる化合
物などを挙げることができる。
【0076】また、上記化合物(D)についても、好ま
しくは、硬化速度を十分に高め得るため、前述した化合
物(C1)と化合物(C2)とを組み合わせて用いるこ
とが好適である。
【0077】化合物(E)については、重合開始剤
(B)への増感作用を示さない化合物である限り、特に
限定されず、光ラジカル重合性開始剤を好適に用いるこ
とができる。このような光ラジカル重合開始剤として
は、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロ
キシ−α,α′−ジメチルアセトフェノン、メトキシア
セトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン等のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル等のベ
ンゾインエーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール
等のケタール誘導体化合物;ハロゲン化ケトン;アシル
フォスフィンオキシド;アシルフォスフォナート、2−
メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モ
ルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−
N、N−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェ
ニル)−1−ブタノン;2,4,6−トリメチルベンゾ
イル−ジフェニルフォスフィンオキシド;ビス−(2,
6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル
ペンチルフォスフィンオキシド;ビス(η5−シクロペ
ンタジエニル)−ビス(ペンタフルオロフェニル)−チ
タニウム、ビス(η5−シクロペンタジエニル)−ビス
〔2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピリ−1−イル)
フェニル〕チタニウム等が挙げられるが、特に限定され
ない。また、複数種のラジカル重合開始剤を選択して使
用しても良いし、上記化合物を含む市販のものを用いて
も良い。
【0078】(他の添加し得る成分)本発明に係る光後
硬化型粘着剤組成物では、上記必須成分の他、本発明の
目的を阻害しない範囲で、公知の粘着付与樹脂、増量
剤、増感剤などを適宜配合してもよい。
【0079】例えば、粘着付与樹脂としては、ロジン系
樹脂、変成ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフ
ェノール系樹脂、芳香族変成テルペン系樹脂、C5系ま
たはC9系の石油系樹脂、クマロン樹脂などを添加して
もよい。特に、被着体がポリオレフィンの場合には、強
い接着力を発現させ得るため、ロジン系樹脂や石油系樹
脂が好ましく用いられる。
【0080】また、塗工性を高めるために、アクリルゴ
ム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、ブチル
ゴムなどの増粘剤;コロイダルシリカ、ポリビニルピロ
リドンなどのチキソトロープ剤;炭酸カルシウム、酸化
チタン、クレーなどの増量剤;ポリエステル、(メタ)
アクリル系ポリマー、ポリウレタン、シリコーン、ポリ
エーテル、ポリビニルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリイソブチレン、ワックス類などの調整
剤を添加してもよい。
【0081】さらに、本発明に係る光硬化性組成物を接
着剤として用いる場合、高い剪断接着力を実現させるた
めに、ガラスバルーン、アルミナバルーン、セラミック
バルーンなどの無機中空体;ナイロンビーズ、アクリル
ビーズ、シリコンビーズなどの有機球状体;塩化ビニリ
デンバルーン、アクリルバルーンなどの有機中空体など
の有機中空体;ガラス、ポリエステル、レーヨン、ナイ
ロン、セルロース、アセテートなどの単繊維などを添加
してもよい。
【0082】上記ガラス繊維を配合する場合には、繊維
状のチップを組成物中に添加することができるが、ガラ
ス織布に上記光硬化性組成物を含浸し、重合することに
より、高い剪断接着力を得ることができる。
【0083】また、感光性を向上させる目的で、アント
ラセン、ペリレン、コロネン、テトラセン、ベンズアン
トラセン、フェノチアジン、フラビン、アクリジン、ケ
トクマリン、チオキサントン誘導体、ベンゾフェノン、
アセトフェノン、2−クロロチオキサンソン、2,4−
ジメチルチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサン
ソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、イソプ
ロピルチオキサンソン等の増感剤を適宜添加してもよ
い。
【0084】光を照射してから貼合わせ可能になる迄の
時間、すなわち可使時間を調整する目的で、12−クラ
ウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、
24−クラウン−8、30−クラウン−10、2−アミ
ノメチル−12−クラウン−4、2−アミノメチル−1
5−クラウン−5、2−アミノメチル−18−クラウン
−6、2−ヒドロキシメチル−12−クラウン−4、2
−ヒドロキシメチル−15−クラウン−5、2−ヒドロ
キシメチル−18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−
18−クラウン−6、ジシクロヘキサノ−24−クラウ
ン−8−ジベンゾ−18−クラウン−6、ジベンゾ−2
4−クラウン−8、ジベンゾ−30−クラウン−10、
ベンゾ−12−クラウン−4、ベンゾ−15−クラウン
−5、ベンゾ−18−クラウン−6、4' −アミノベン
ゾ−15−クラウン−5、4' −ブロモベンゾ−15−
クラウン−5、4' −ホルミルベンゾ−15−クラウン
−5、4' −ニトロベンゾ−15−クラウン−5、ビス
〔(ベンゾ−15−クラウン−5)−15−イルメチ
ル〕ピメレート、ポリ〔(ジベンゾ−18−クラウン−
6)−co−ホルムアルデヒド〕等の環状エーテル構造
を有する化合物あるいは、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフラン等の
ポリエーテルを適宜配合してもよい。
【0085】(光後硬化性粘着剤組成物を用いた加工
品)本発明に係る光後硬化型粘着剤組成物は、シート状
としてもよく、あるいは基材の少なくもと一面及び一部
に積層してなる光後硬化型粘接着シートとしてもよい。
上記基材としては、レーヨン系もしくはセルロース系な
どの各種不織布、ポリエチレン、ポリエステル、ポリス
チレン、セロハン、ポリプロピレン、ポリイミドなどの
各種合成樹脂よりなるフィルムもしくはシート、発泡ポ
リエチレン、発泡ウレタン、発泡塩化ビニルなどの各種
発泡体、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、
アクリル、ABS、ポリプロピレン、硬質塩化ビニル、
ポリカーボネートなどの各種合成樹脂よりなる合成樹脂
板、鋼、ステンレス、アルミニウム、銅、メッキ鋼板な
どの各種金属からなるシートもしくは板、ガラス、セラ
ミックス、木材、紙、布などを用いることができ、特に
限定されるものではない。また、基材の形状について
も、シート状や板状などの薄いものに限られず、角柱
状、棒状、非球面表面を有する形状など任意である。
【0086】(部材の接合方法)本発明に係る光後硬化
型粘着剤組成物を用いて部材同士を接合する場合、光後
硬化型粘着剤組成物を部材の少なくとも一方に塗布する
前または塗布後に、300nm以上、800nm未満の
範囲の波長領域であって、光強度が5mW/cm 2 以上
の光を照射し、光照射後双方の部材を接合させることが
好ましい。50mW/cm2 未満の場合には、光カチオ
ン重合開始剤(B)を十分に活性化することが困難とな
ることがある。
【0087】本発明に係る上記光硬化性組成物を感光さ
せる光源としては、例えば、エキシーマーレーザー、低
圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケ
ミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェー
ブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、また
は、太陽光のような自然光等を挙げることができる。
【0088】(作用)請求項1に記載の発明に係る光後
硬化型粘着剤組成物では、光の照射により重合開始剤
(B)が活性化されて、カチオン重合性化合物(A)の
カチオン重合が進行し、重合・硬化する。また、カチオ
ン重合性化合物(A)と、重合開始剤(B)と高分子
(C)とを含む光後硬化性粘着剤組成物が粘着性を示す
ように上記高分子(C)が配合されているので、初期状
態では、十分な初期凝集力及び粘着力を有する。従っ
て、仮止め・仮工程などの作業を粘着力を利用して行う
ことができる。
【0089】よって、被着体に粘着力を利用して容易に
適用することができ、上記光の照射により重合・硬化す
るので、硬化後には、被着体同士を強固に接合すること
ができる。
【0090】加えて、請求項1に記載の発明では、光の
照射により重合開始剤(B)を活性化させてから25℃
で5分〜5時間の範囲の時間においてカチオン重合性化
合物(A)の転化率が10%を超え、さらに25℃で7
日間養生した後のカチオン重合性化合物(A)の転化率
が50%以上となるため、光照射後しばらくの間は粘着
力が持続し、余裕をもって接合作業を行い得るのに十分
な可使時間が確保されると共に、硬化後には、優れた接
着強度を発現する。
【0091】また、請求項2に記載の発明では、光後硬
化型粘着剤組成物に光を照射し、重合開始剤(B)を活
性してから25℃で5分〜5時間の範囲の時間におい
て、25℃における動的剪断貯蔵弾性率が光照射前の動
的剪断貯蔵弾性率の10倍を超えるため、光照射後しば
らくの間は粘着力が持続し、余裕をもって接合作業を行
い得る程度の可使時間を確保することができる。
【0092】さらに、25℃で7日間養生した後には、
周波数0.1Hz及び25℃における動的剪断貯蔵弾性
率が106 〜108 Paの範囲にあるため、弾性率が高
められ、被着体同士が強固に接合される。
【0093】加えて、使用前の光後硬化型粘着剤組成物
の周波数0.1Hzより0〜50℃における温度範囲の
動的剪断貯蔵弾性率は103 〜106 Paの範囲にある
ため、使用前には十分に柔らかく、従って被着体に対し
て容易に適用することができる。
【0094】請求項3に記載の発明では、上記カチオン
重合性化合物(A)として、エポキシ基含有化合物が用
いられ、従って、エポキシ基の開環重合により硬化する
ため、接着強度に優れた接着硬化物を与える。また、高
分子(C)が、少なくとも1つの(メタ)アクリロイル
基と少なくとも1つの水酸基を有する化合物(C1)
と、化合物(C1)と共重合可能な不飽和結合を有する
化合物(C)とを有する高分子であるため、十分な可使
時間を確保し得るだけなく、可使時間経過後に速やかに
光後硬化型粘着剤組成物が硬化する。従って、可使時間
の確保と速硬化性とを両立することができる。
【0095】請求項4に記載の発明に係る部材の接合方
法では、本発明に係る光後硬化型粘着剤組成物を部材に
塗布する前または塗布後に300nm以上、800nm
未満の波長領域の光を、光強度が5mW/cm2 以上と
なるように照射するため、重合開始剤(B)として光カ
チオン重合触媒を用いた場合、該光カチオン重合触媒が
十分に活性化され、カチオン重合性化合物(A)の重合
・硬化が速やかにかつ確実に進行し、光後硬化型粘着剤
組成物の硬化が速やかに進行する。従って、部材同士を
強固に接合することができる。
【0096】また、本発明に係る光後硬化型粘着剤組成
物が初期状態では十分な初期凝集力及び粘着力を有する
ため、煩雑な仮止め作業を必要とすることなく、部材同
士を容易に接合することができる。
【0097】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明をより詳細に説明する。
【0098】(評価方法)後述の実施例及び比較例にお
いては、以下の要領でエポキシ基の転化率、SUS
剪断接着力、及び可使時間、並びに弾性率(実施例
4及び比較例2)を評価した。
【0099】エポキシの転化率 エポキシの転化率は、まず組成物中に含まれるエポキシ
基量を含め、算出した。すなわち、上記光後硬化性粘着
剤中のエポキシ基の含有量は、所定量の粘着剤に対し
て、塩化水素ジオキサン溶液、エタノール1対1の割合
で加え、室温で5時間程度攪拌した後、未反応の塩化水
素を水酸化カリウムで逆滴定を行い求めた。エポキシ基
含有量(Zmol/g)を求める計算式は次のようにな
る。 Z(mol/g)=(S2−S1)×C×f/(Ws×
1000) S1(mL):本試験に要した水酸化カリウムのエタノ
ール溶液の滴定量 S2(mL):空試験に要した水酸化カリウムのエタノ
ール溶液の滴定量 C(mol/L):滴定に用いた水酸化カリウムのエタ
ノール溶液の濃度 f:滴定に用いた水酸化カリウムのエタノール溶液のフ
ァクター Ws(g):滴定試料の採取量 但し、滴定試料にカルボキシル基等の酸を有するとき
は、予め酸の濃度を求めておき、その値をZから減じた
値が、エポキシ基含有量となる。
【0100】従って、エポキシ基の転化率(Conv
(%))は、以下の式により求めた。 Conv=(Z0−Z1)/Z0×100 Z0(mol/g):光照射前の光後硬化型粘着剤のエ
ポキシ基含有量 Z1(mol/g):光照射後の所定時間経過したとき
の光後硬化型粘着剤のエポキシ基含有量
【0101】剪断接着力 実施例1〜3、及び比較例で得られた光後硬化型粘着シ
ートを25mm×25mmの大きさに切断し、耐水研磨
紙#280で研磨し、酢酸エチルで表面を脱脂乾燥させ
た、幅30mm、長さ150mm、厚さ2mmのステン
レス板(SUS304、以下被着体Aと略す)上に貼付
する。300nm〜370nmの波長領域で、光強度が
30mW/cm2 となるような光を30秒間、貼った光
硬化型粘着シートに照射した。光照射後直ちに、硬化性
粘着シートに被覆してあるポリエチレンテレフタレート
フィルムを剥がし、別の被着体Aを貼り合わせ、接合さ
れた剪断接着力試験片を得た。剪断接着力の測定は、貼
り合わせてから7日間の養生の後、JIS Z 685
0に準じて引っ張り試験器を用いて、引っ張り強度10
mm/分で剪断接着力の測定を行った。
【0102】可使時間 上記剪断接着力評価では、被着体Aの上に貼った硬化型
粘着シートに照射し、所定の時間経過後、別の被着体A
を貼り合わせるが、本発明の目的から、照射後長時間経
過しても、剪断接着力が照射直後に貼り合わせた時とほ
ぼ等しければ、効果があると評価できる。従って、効果
があったと評価できる最長の光照射後の貼り合わせまで
の時間を可使時間とした。
【0103】弾性率 動的剪断貯蔵弾性率の測定は、レオメトリックス社製、
粘弾性スペクトルメーターRDA−IIにより、測定温
度25℃、印加周波数0.1Hz、印加歪2.0%の測
定条件で、φ25mmのアルミプレート板に挟み行っ
た。
【0104】(実施例1)2Lセパラブルフラスコ内
で、エチルアクリレート500gと、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート828)5
00gと、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド
(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア1700)
1gと、重合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品名:
オプトマーSP−170)5gと、ポリプロピレングリ
コール(数平均分子量2000)50gとを均一になる
まで攪拌し、混合した後、窒素ガスを用いて20分間バ
ブリングすることにより、溶存酸素を除去し、光重合性
組成物を得た。
【0105】上記光重合性組成物を、表面が離型処理さ
れたポリエチレンテレフタレートファイル上に厚み0.
3mmとなるように塗工した。塗工された塗膜に対し
て、表面が離型処理された別のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを重ね、塗膜を被覆した。このようにし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム間に光重合性
組成物層が挟持された積層体を得た。
【0106】上記積層体に、400nmに最大発行波長
を有する蛍光灯を用い、370nm以下の波長領域の光
を実質的に含まない近紫外線を、光強度が1mW/cm
2 となるように10分間照射し、シート状に成形されて
なる光後硬化型粘着剤組成物を得た。
【0107】上記シート状の光後硬化型粘着剤組成物
に、高圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 とな
るように光を30秒間照射し、重合開始剤(B)を活性
化した後、25℃において30分後に、該光後硬化粘着
剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基の
転化率を測定した。この場合のエポキシ基の転化率は1
5%で、10%を超えていた(光照射5分後のエポキシ
基の転化率は、5%)。
【0108】さらに、上記高圧水銀灯を用いて光を照射
してから25℃で7日間養生した後、再度光後硬化型粘
着剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基
の転化率を測定したところ、80%であった。
【0109】上記光後硬化型粘着剤組成物シートの硬化
前の剪断接着力は0.5kgf/cm2 、光照射後7日
間養生後の剪断接着力は30kgf/cm2 であった。
また、可使時間は40分であった。
【0110】(実施例2)2Lセパラブルフラスコ内
で、エチルアクリレート500gと、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート828)5
00gと、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド
(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア1700)
1gと、重合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品名:
オプトマーSP−170)5gと、ジシクロヘキサノ−
18−クラウン−6を5gとを均一になるまで攪拌し、
混合した後、窒素ガスを用いて20分間バブリングする
ことにより、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を得
た。
【0111】上記光重合性組成物を、表面が離型処理さ
れたポリエチレンテレフタレートファイル上に厚み0.
3mmとなるように塗工した。塗工された塗膜に対し
て、表面が離型処理された別のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを重ね、塗膜を被覆した。このようにし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム間に光重合性
組成物層が挟持された積層体を得た。
【0112】上記積層体に、400nmに最大発行波長
を有する蛍光灯を用い、370nm以下の波長領域の光
を実質的に含まない近紫外線を、光強度が1mW/cm
2 となるように10分間照射し、シート状に成形されて
なる光後硬化型粘着剤組成物を得た。
【0113】上記シート状の光後硬化型粘着剤組成物
に、高圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 とな
るように光を30秒間照射し、重合開始剤(B)を活性
化した後、25℃において60分後に、該光後硬化粘着
剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基の
転化率を測定した。この場合のエポキシ基の転化率は2
0%で、10%を超えていた(光照射5分後のエポキシ
基の転化率は、5%)。
【0114】さらに、上記高圧水銀灯を用いて光を照射
してから25℃で7日間養生した後、再度光後硬化型粘
着剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基
の転化率を測定したところ、80%であった。
【0115】上記光後硬化型粘着剤組成物シートの硬化
前の剪断接着力は0.9kgf/cm2 、光照射後7日
間養生後の剪断接着力は40kgf/cm2 であった。
また、可使時間は80分であった。
【0116】(実施例3)2Lセパラブルフラスコ内
で、テトラヒドロフルフリルアクリレート300gと、
プラクセルFM−1D(前述した化合物2でn=1、ダ
イセル化学社製)200gと、エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ社製、商品名:エピコート828)500g
と、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,
4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(チバガイ
ギー社製、商品名:イルガキュア1700)1gと、重
合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品名:オプトマー
SP−170)5gと、ジシクロヘキサノ−18−クラ
ウン−6を5gとを均一になるまで攪拌し、混合した
後、窒素ガスを用いて20分間バブリングすることによ
り、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を得た。
【0117】上記光重合性組成物を、表面が離型処理さ
れたポリエチレンテレフタレートファイル上に厚み0.
3mmとなるように塗工した。塗工された塗膜に対し
て、表面が離型処理された別のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを重ね、塗膜を被覆した。このようにし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム間に光重合性
組成物層が挟持された積層体を得た。
【0118】上記積層体に、400nmに最大発行波長
を有する蛍光灯を用い、370nm以下の波長領域の光
を実質的に含まない近紫外線を、光強度が1mW/cm
2 となるように10分間照射し、シート状に成形されて
なる光後硬化型粘着剤組成物を得た。
【0119】上記シート状の光後硬化型粘着剤組成物
に、高圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 とな
るように光を30秒間照射し、重合開始剤(B)を活性
化した後、25℃において60分後に、該光後硬化粘着
剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基の
転化率を測定した。この場合のエポキシ基の転化率は1
5%で、10%を超えていた(光照射5分後のエポキシ
基の転化率は、7%)。
【0120】さらに、上記高圧水銀灯を用いて光を照射
してから25℃で7日間養生した後、再度光後硬化型粘
着剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基
の転化率を測定したところ、98%であった。
【0121】上記光後硬化型粘着剤組成物シートの硬化
前の剪断接着力は0.8kgf/cm2 、光照射後7日
間養生後の剪断接着力は80kgf/cm2 であった。
また、可使時間は80分であった。
【0122】(比較例1)2Lセパラブルフラスコ内
で、エチルアクリレート500gと、エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート828)5
00gと、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−
2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド
(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア1700)
1gと、重合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品名:
オプトマーSP−170)5gとを均一になるまで攪拌
し、混合した後、窒素ガスを用いて20分間バブリング
することにより、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を
得た。
【0123】上記光重合性組成物を、表面が離型処理さ
れたポリエチレンテレフタレートファイル上に厚み0.
3mmとなるように塗工した。塗工された塗膜に対し
て、表面が離型処理された別のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを重ね、塗膜を被覆した。このようにし
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム間に光重合性
組成物層が挟持された積層体を得た。
【0124】上記積層体に、400nmに最大発行波長
を有する蛍光灯を用い、370nm以下の波長領域の光
を実質的に含まない近紫外線を、光強度が1mW/cm
2 となるように10分間照射し、シート状に成形されて
なる光後硬化型粘着剤組成物を得た。
【0125】上記シート状の光後硬化型粘着剤組成物
に、高圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 とな
るように光を30秒間照射し、重合開始剤(B)を活性
化した後、25℃において30分後に、該光後硬化粘着
剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基の
転化率を測定した。この場合のエポキシ基の転化率は2
5%で、10%を超えていた。
【0126】さらに、上記高圧水銀灯を用いて光を照射
してから25℃で7日間養生した後、再度光後硬化型粘
着剤組成物シートからサンプルを切り出し、エポキシ基
の転化率を測定したところ、80%であった。
【0127】上記光後硬化型粘着剤組成物シートの硬化
前の剪断接着力は0.5kgf/cm2 、光照射後7日
間養生後の剪断接着力は40kgf/cm2 であった。
また、可使時間は5分であった。
【0128】(実施例4)2Lセパラブルフラスコ内
で、テトラヒドルフルフリルアクリレート300gと、
プラクセルFM−5D(n=1である前述した化合物
2、ダイセル化学工業社製)200gと、エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート82
8)500gと、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキ
シド(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア170
0)1gと、重合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品
名:オプトマーSP−170)5gと、ジシクロヘキサ
ノ−18−クラウン−6を3gとを均一になるまで攪拌
混合した後、窒素ガスを用いて20分間バブリングする
ことにより、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を得
た。
【0129】上記光重合性組成物を用い、実施例1と同
様にして光後硬化型粘着剤組成物シートを得た。この光
後硬化型粘着剤組成物シートの周波数0.1Hz及び2
5℃における動的剪断貯蔵弾性率は8×103 Paであ
った。
【0130】上記光後硬化型粘着剤組成物シートに、高
圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 となるよう
に365nmの波長の光を30秒間照射し、重合開始剤
(B)を活性化した後、25℃及び60分後に、0.1
Hz、25℃における動的剪断貯蔵弾性率を測定したと
ころ、光照射前の動的剪断貯蔵弾性率は105 Paで1
0倍を超えていることが確かめられた(光照射5分後の
弾性率は、104 Pa)。さらに、上記重合開始剤
(B)を活性化させるために光を照射した後、25℃で
7日間養生した後、周波数0.1Hz及び25℃におけ
る動的剪断貯蔵弾性率を測定したところ、107 Paで
あった。
【0131】上記光後硬化型粘着剤組成物シートを用
い、実施例1と同様に剪断接着力を評価したところ、硬
化前の剪断接着力は0.8kgf/cm2 であり、光を
照射して7日間養生した後の剪断接着力は80kgf/
cm2 であった。また、実施例1と同様にして可使時間
を評価したところ、80分であった。
【0132】(比較例2)2Lセパラブルフラスコ内
で、テトラヒドルフルフリルアクリレート300gと、
プラクセルFM−5D(n=1である前述した化合物
2、ダイセル化学工業社製)200gと、エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社製、商品名:エピコート82
8)500gと、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキ
シド(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア170
0)1gと、重合開始剤(B)(旭電化工業社製、商品
名:オプトマーSP−170)5gとを均一になるまで
攪拌混合した後、窒素ガスを用いて20分間バブリング
することにより、溶存酸素を除去し、光重合性組成物を
得た。
【0133】上記光重合性組成物を用い、実施例1と同
様にして光後硬化型粘着剤組成物シートを得た。この光
後硬化型粘着剤組成物シートの周波数0.1Hz及び2
5℃における動的剪断貯蔵弾性率が8×103 Paであ
った。
【0134】上記光後硬化型粘着剤組成物シートに、高
圧水銀灯を用いて光強度が30mW/cm2 となるよう
に365nmの波長の光を30秒間照射し、重合開始剤
(B)を活性化した後、25℃及び1分後に、25℃に
おける動的剪断貯蔵弾性率を測定したところ、光照射前
の動的剪断貯蔵弾性率は105 Paで10倍を超えてい
ることが確かめられた。さらに、上記重合開始剤(B)
を活性化させるために光を照射した後、25℃で7日間
養生した後、周波数0.1Hz及び25℃における動的
剪断貯蔵弾性率を測定したところ、107 Paであっ
た。
【0135】上記光後硬化型粘着剤組成物シートを用
い、実施例1と同様に剪断接着力を評価したところ、硬
化前の剪断接着力は0.5kgf/cm2 であり、光を
照射して7日間養生した後の剪断接着力は40kgf/
cm2 であった。また、実施例1と同様にして可使時間
を評価したところ、5分であった。
【0136】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る光後硬化型
粘着剤組成物では、上記カチオン重合性化合物(A)
と、重合開始剤(B)と、高分子(C)とを含み、光照
射後重合開始剤(B)を活性してから25℃において5
分〜5時間の範囲の時間においてカチオン重合性化合物
(A)の転化率が10%を超え、さらに25℃で7日間
養生した後のカチオン重合性化合物(A)の転化率が5
0%以上となるため、初期状態では、仮止め及び仮固定
できるほどの粘着力を有し、被着体に対して容易に適用
することができ、さらに光照射後しばらくの間は粘着力
が持続し、余裕をもって接合作業ができる程度の可使時
間を確保し得る。加えて、硬化完了後には、十分な接着
強度を発現する。
【0137】請求項2に記載の発明に係る光後硬化型粘
着剤組成物では、上記カチオン重合請求項化合物(A)
と、重合開始剤(B)と、高分子(C)とを含み、周波
数0.1Hz、0〜50℃の温度範囲における動的剪断
貯蔵弾性率が103 〜106Paの範囲にあるため、初
期状態では十分な粘着性を示し、被着体に容易に適用す
ることができると共に、該粘着力が光照射後もしばらく
の間持続するため、接合作業を余裕をもって行い得る可
使時間を十分な長さとすることができる。しかも、25
℃で5分〜5時間の範囲における25℃における動的剪
断貯蔵弾性率が光照射前の弾性率の10倍を超え、かつ
25℃で7日間養生した後の周波数0.1Hz、25℃
における動的剪断貯蔵弾性率が106 〜108 Paの範
囲にあるため、十分な接着強度を発現し得る接着硬化物
を与える。
【0138】よって、請求項1,2に記載の発明に係る
光後硬化型粘着剤組成物を用いることにより、被着体同
士を煩雑な仮止め作業を行うことなく、容易に仮固定と
することができ、さらに光照射後十分な可使時間が確保
されるので、余裕をもって接合作業を行うことができ
る。また、硬化完了後には、強固な接着硬化物を与える
ため、被着体同士を強固に接合することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AD08 AF06 AJ08 AK03 AK04 FB03 FB18 GA22 GA24 HA02 JA06 4J040 DA002 DA142 DB021 DB031 DC022 DD051 DD052 DE022 DF042 DF052 EC041 EC061 EC071 EC091 EC151 EC211 EC351 EC401 ED002 EE002 EF002 EK032 EL022 GA02 GA04 GA10 GA11 JB08 KA13 KA14 LA06 PA32 PA38 PA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一分子中に少なくとも1つのカチ
    オン重合性基を有するカチオン重合性化合物と、 (B)光を照射されることによりカチオン重合性化合物
    (A)の重合を開始させる重合開始剤と、 (C)少なくとも1種類の高分子とを含む光後硬化型粘
    着剤組成物であって、該粘着剤組成物に光を照射して重
    合開始剤(B)を活性化させてから、25℃において5
    分〜5時間の範囲の時間においてカチオン重合性化合物
    (A)の転化率が10%を超え、かつさらに25℃で7
    日間養生した後の化合物(A)の転化率が50%以上と
    なることを特徴とする光後硬化型粘着剤組成物。
  2. 【請求項2】 (A)一分子中に少なくとも1つのカチ
    オン重合性基を有するカチオン重合性化合物と、 (B)光を照射されることによりカチオン重合性化合物
    (A)の重合を開始させる重合開始剤と、 (C)少なくとも1種類の高分子とを含む光後硬化型粘
    着剤組成物であって、該粘着剤組成物の周波数0.1H
    z及び0〜50℃の温度範囲における動的剪断貯蔵弾性
    率が103 〜106 Paの範囲にあり、光の照射により
    重合開始剤(B)を活性化させた後、25℃で5分〜5
    時間の範囲の時間において、25℃における動的剪断貯
    蔵弾性率が光照射前の動的剪断貯蔵弾性率の10倍を超
    え、かつさらに25℃で7日間養生した後に周波数0.
    1Hz及び25℃における動的剪断貯蔵弾性率が106
    〜108 Paの範囲にあることを特徴とする光後硬化型
    粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記カチオン重合性化合物(A)のカチ
    オン重合性基がエポキシ基であり、 前記高分子(C)が、(C1)1分子中に少なくとも1
    つの(メタ)アクリロイル基と少なくとも1つの水酸基
    とを有する化合物と、(C2)化合物(C1)と共重合
    可能な不飽和結合を有する化合物とからなる高分子であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の光後硬化
    型粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 接合すべき部材の少なくとも一方に請求
    項1〜3のいずれかに記載の光後硬化型粘着剤組成物を
    塗布する前または塗布後に、300nm以上、800n
    m未満の光を光強度が5mW/cm2 以上となるように
    照射し、光照射後に部材同士を接合することを特徴とす
    る部材の接合方法。
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