JP2000200941A - 半導体レ―ザ駆動回路 - Google Patents

半導体レ―ザ駆動回路

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JP2000200941A JP37722898A JP37722898A JP2000200941A JP 2000200941 A JP2000200941 A JP 2000200941A JP 37722898 A JP37722898 A JP 37722898A JP 37722898 A JP37722898 A JP 37722898A JP 2000200941 A JP2000200941 A JP 2000200941A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光量0付近の極低光量でも高速で安定した変調
応答性を実現可能な半導体レーザ駆動回路を提供するこ
と。 【解決手段】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰還
し光量指令信号と比較することにより前記半導体レーザ
LDを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、前
記発光量の検出信号と光量指令信号との差信号を入力し
て半導体レーザLDに線形な駆動電流を出力する線形回
路2と非線形な駆動電流を出力する非線形回路3、4と
の2重の負帰還ループを構成すると共に、前記光量指令
信号を所定値でクリップし、その信号を前記非線形回路
3、4の信号線路の途中に加算することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光走査記録装置や
光通信装置に用いられる半導体レーザを駆動する駆動回
路、特に半導体レーザの発光量を負帰還し光量指令信号
と比較することにより該発光量を制御するようにした半
導体レーザ駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、光走査記録装置にお
いて、半導体レーザから発生する光ビームを感光性記録
材料上で走査し、該記録材料にデータの記録を行う装置
等が実用化されており、また、光通信装置においても、
半導体レーザの光出力を変調した光信号を光ファイバー
を介して伝送する装置等が広く使用されている。
【0003】これら光走査記録装置や光通信装置等で使
用される半導体レーザは、駆動電流を変化させることに
よって、半導体レーザから発生する光出力を直接変調す
ることが可能である。この駆動電流を制御する回路は、
通常、光量指令信号によって設定される所望の光出力が
半導体レーザから正確に発生するように、APC(Auto
matic Power Control)回路を設けて光出力を安定にす
るような制御を行うことが多い。従来のAPC回路は、
半導体レーザの前方出射光若しくは後方出射光の一部を
分岐させたモニタ光の光量を検出し、該発光量と前記光
量指令信号が示す設定光量との差を解消する方向に半導
体レーザの駆動電流を負帰還制御するように構成されて
いる。
【0004】ところで、図13は、半導体レーザの駆動
電流として直流電流を流した時の電流レベルと光出力と
の関係を示す図である。駆動電流のレベルがIthより
も小さいと、駆動電流量の増加に対して光出力のパワー
は非線形に緩やかに増加し、駆動電流のレベルがIth
を越えると駆動電流量の増加に対して光出力のパワーは
略線形に比例して増加する。半導体レーザの注入電流量
と光出力はレーザー発光領域では略線形な関係で、自然
発光領域では非線形な関係であり、電流量Ithが閾値
となる。
【0005】また、図14は半導体レーザの駆動電流と
微分量子効率の関係を示す図である。半導体レーザの駆
動電流と光出力の関係は、駆動電流がIthを越えると
リニアな関係であり、つまり駆動電流がIthを越える
と微分量子効率は半導体レーザの駆動電流のレベルに関
わらずに一定値をとる。一方、駆動電流がIthを下回
るときは、微分量子効率は駆動電流の増加に従って増加
する。
【0006】このように半導体レーザは、閾値以下の自
然発光領域と閾値以上のレーザ発光領域とで駆動電流量
に対する光出力の増加率が異なる。広範囲に光出力を変
化させて半導体レーザを用いるためには、駆動電流に対
する光出力特性が線形であるレーザ発光領域だけでな
く、自然発光領域でも半導体レーザを使用する必要があ
るが、自然発光領域では駆動電流の変化に対する光出力
変化が小さく、そのためこの領域での光変調応答性が悪
くなり、例えば半導体レーザによって感光材料に画像形
成する場合には、その画像鮮鋭性が劣化する問題があ
る。
【0007】かかる問題に対処するため、所定値以上の
信号を抑える信号制限回路及び信号の高周波成分を抽出
するハイパスフィルタに光量指令信号を入力して補償信
号を作成し、該補償信号を光量指令信号に加えることに
よって、低光量領域での変調応答性の向上を図るように
した技術(特開平2−211683号公報)や、APC
回路における閉ループ回路のループゲインを光量指令信
号に基づいて一定に制御することによって、低光量領域
での変調応答性の向上を図るようにした技術(特開昭6
3−204522号公報)が提案されている。
【0008】しかし、前者にあっては、補償信号をAP
C回路のループ外から光量指令信号に重畳して付加する
ため、オープンループでの補正となり、半導体レーザの
温度による特性変化で変調応答性が変動する問題があっ
た。これは半導体レーザによって感光材料に画像形成す
る場合には、画像鮮鋭性の変動となって現れる。
【0009】一方、後者にあっては、光量指令信号に自
然発光領域の信号成分とレーザ発光領域の信号成分が同
時に含まれる場合、例えばステップ状光量指令信号が入
力された場合、ループゲインが実際の発光量に適正なゲ
インに制御されず、発振若しくは応答性劣化が生じる可
能性があった。
【0010】このため本発明者は、自然発光領域からレ
ーザ発光領域までの全領域に亘って高速且つ安定な光変
調を実現するために、図15に示すように、半導体レー
ザLDの発光領域を線形なレーザ発光領域と非線形な自
然発光領域とに分け、レーザ発光領域に対応する微分量
子効率の逆特性を得るための線形ゲインフィッティング
回路101と、自然発光領域に対応する微分量子効率の
逆特性を得るための非線形ゲインフィッティング回路1
02とで構成したゲインフィッティング回路100をA
PC回路の閉ループ内に有することにより、半導体レー
ザLDから出射するレーザ光の一部をフォトダイオード
PDで受光し、電流/電圧変換回路200により電圧変
換して発光量検出信号として誤差演算部300に入力
し、該誤差演算部300において光量指令信号と前記発
光量検出信号との差信号を、上記線形ゲインフィッティ
ング回路101と上記非線形ゲインフィッティング回路
102によりそれぞれ処理し、それを電圧/電流変換回
路111、112を介して加算した駆動電流として半導
体レーザLDに供給するという2重の負帰還ループで形
成した駆動回路を提案し、これにより全領域に亘って応
答特性を向上させるように努めている(特開平10−2
00179号公報)。なお、図中、400は半導体レー
ザLDの温度特性を補償するための温度補償信号を作成
し、ゲインフィッティング回路100へ出力するための
温度補償回路である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
半導体レーザLDの駆動回路に2重の負帰還ループを形
成しても、かなりの低光量では、非線形ゲインフィッテ
ィング回路102のゲイン特性と半導体レーザのゲイン
特性が合致しにくくなり、やはり変調応答性が劣化して
くる問題が見られることがわかった。
【0012】また、半導体レーザLDはその種類毎に微
分量子効率の特性が異なるため、ゲインフィッティング
回路100を半導体レーザLDの種類毎にそれぞれ対応
する回路構成に変更したり、回路定数を調整してやる必
要がある。また、新規の半導体レーザLDの特性を実現
するために非常に手間がかかる上に、半導体レーザLD
の微分量子効率の特性によっては非常に合わせ難いもの
もある。半導体レーザLDの微分量子効率の逆特性が一
致しないと、光変調応答性が悪くなり、変調性能の劣化
を生じる結果となる。
【0013】一方、かかる半導体レーザは過大発光等が
原因となってレーザ出射端面破壊(劣化)が発生し故障
を起こすことが知られている。このため、従来では半導
体レーザの駆動電流をモニターすることにより、過大電
流発生時に異常判定を行い、過大電流の流入を制限して
故障防止を図るようにしたり、半導体レーザを定電流駆
動した状態で出射光をモニターし、規格値(初期値)以
上の発光量が得られているかどうかをチェックすること
により半導体レーザの故障発生を検知するようにしてい
る。
【0014】しかし、この端面破壊は半導体レーザの前
方端面及び後方端面のいずれでも発生するため、APC
回路による制御時に該APC回路により発光量を検出し
ている半導体レーザの出射端面と相対する逆側の端面が
劣化すると、出射光量はAPC回路により一定値に制御
されても、それと相対する端面の劣化は検出できずに故
障状態が進行してしまう。この状況下でAPC回路によ
り発光量を検出している半導体レーザの出射端面が劣化
すると、該APC回路の作動により出射光が低下しない
ように制御が働き、過大電流が流れて急激に半導体レー
ザの故障が進行する事態を招く。
【0015】本発明は、叙上の半導体レーザ駆動回路に
見られる諸事情に鑑みなされたもので、本発明の第一の
課題は、光量0付近の極低光量でも高速で安定した変調
応答性を実現可能な半導体レーザ駆動回路を提供するこ
とにある。
【0016】また、本発明の第二の課題は、半導体レー
ザの自然発光領域からレーザ発光領域までの全領域に亘
って光量安定性・変調応答性に優れる半導体レーザ駆動
回路を提供することにある。
【0017】更に、本発明の第三の課題は、簡易な構成
により早期且つ確実に半導体レーザの故障を検知するこ
とのできる半導体レーザ駆動回路を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記第一の課題を解決す
るための請求項1記載の発明は、半導体レーザの発光量
の検出信号を負帰還し光量指令信号と比較することによ
り前記半導体レーザを駆動制御する半導体レーザ駆動回
路において、前記発光量の検出信号と光量指令信号との
差信号を入力して半導体レーザに線形な駆動電流を出力
する線形回路と非線形な駆動電流を出力する非線形回路
との2重の負帰還ループを構成すると共に、前記光量指
令信号を所定値でクリップし、その信号を前記非線形回
路の信号線路の途中に加算することを特徴とする半導体
レーザ駆動回路である。
【0019】請求項2記載の発明は、前記所定値は、使
用最低温度での半導体レーザの閾値に相当する光量レベ
ルであることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ
駆動回路である。
【0020】更に、上記第一の課題を解決するための請
求項3記載の発明は、半導体レーザの発光量の検出信号
を負帰還し光量指令信号と比較することにより前記半導
体レーザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路におい
て、前記発光量の検出信号と光量指令信号との差信号を
入力して半導体レーザに線形な駆動電流を出力する線形
回路と非線形な駆動電流を出力する非線形回路との2重
の負帰還ループを構成すると共に、前記光量指令信号を
所定値でクリップし、その信号を前記非線形回路の信号
線路の途中に加算すると共に、前記所定値までは負帰還
が働かないように光量指令信号に補償電圧を加算するこ
とを特徴とする半導体レーザ駆動回路である。
【0021】請求項4記載の発明は、前記負帰還ループ
内の線形回路及び非線形回路は非負であることを特徴と
する請求項3記載の半導体レーザ駆動回路である。
【0022】請求項5記載の発明は、前記所定値は、使
用最低温度での半導体レーザの閾値に相当する光量レベ
ルであることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体
レーザ駆動回路である。
【0023】上記第二の課題を解決するための請求項6
記載の発明は、半導体レーザの発光量の検出信号を負帰
還し光量指令信号と比較することにより前記半導体レー
ザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上記
半導体レーザの発光量と光量指令信号との差信号を形成
すると共に、ルックアップテーブルを用いて構成してな
る半導体レーザの微分量子効率の逆特性を持つ回路に上
記差信号を入力することにより半導体レーザを駆動する
信号を得ることを特徴とする半導体レーザ駆動回路であ
る。
【0024】請求項7記載の発明は、上記微分量子効率
の逆特性のうち、線形な領域を線形ゲインフィッティン
グ回路を用い、非線形な領域をルックアップテーブルを
用いて構成することを特徴とする請求項6記載の半導体
レーザ駆動回路である。
【0025】請求項8記載の発明は、上記光量指令信号
としてデジタル信号を入力することを特徴とする請求項
6記載の半導体レーザ駆動回路である。
【0026】請求項9記載の発明は、半導体レーザの温
度特性を補償するための半導体レーザの温度を測定する
手段及び該測定した温度に応じて半導体レーザの温度特
性を補償する温度補償信号を作成する手段を有し、該温
度補償信号により半導体レーザの温度補償を行うことを
特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の半導体レー
ザ駆動回路である。
【0027】更に、上記第二の課題を解決するための請
求項10記載の発明は、半導体レーザの発光量の検出信
号を負帰還し光量指令信号と比較することにより前記半
導体レーザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路におい
て、上記半導体レーザの発光量と光量指令信号との差信
号を形成すると共に、上記半導体レーザと同型の半導体
チップ及び除算回路により構成してなる半導体レーザの
微分量子効率の逆特性を持つ回路に上記差信号を入力す
ることにより半導体レーザを駆動する信号を得ることを
特徴とする半導体レーザ駆動回路である。
【0028】上記第三の課題を解決するための請求項1
1記載の発明は、半導体レーザの発光量の検出信号を負
帰還し光量指令信号と比較することにより前記半導体レ
ーザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上
記発光量を検出するための半導体レーザの出射端面と相
対する端面から出射する出射光の発光量をも検出し、そ
れら半導体レーザの両端面の発光量検出信号の差若しく
は比を算出し、その結果が設定範囲外の場合に異常判定
信号を出力することを特徴とする半導体レーザ駆動回路
である。
【0029】請求項12記載の発明は、上記異常判定信
号の出力により半導体レーザへの駆動電流を一定値以上
流さないように制限する回路を付加したことを特徴とす
る請求項11記載の半導体レーザ駆動回路である。
【0030】更に、上記第三の課題を解決するための請
求項13記載の発明は、半導体レーザの発光量の検出信
号を負帰還し光量指令信号と比較することにより前記半
導体レーザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路におい
て、上記発光量を検出するための半導体レーザの出射端
面と相対する端面から出射する出射光の発光量をも検出
し、それら半導体レーザの両端面の発光量検出信号のそ
れぞれと半導体レーザの駆動電流とを比較し、その結果
が設定範囲外の場合に異常判定信号を出力することを特
徴とする半導体レーザ駆動回路である。
【0031】請求項14記載の発明は、上記異常判定信
号の出力により半導体レーザへの駆動電流を一定値以上
流さないように制限する回路を付加したことを特徴とす
る請求項13記載の半導体レーザ駆動回路である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。
【0033】(請求項1〜5)図1は、請求項1及び2
に係る半導体レーザ駆動回路の実施の形態の一例を示す
構成ブロック図である。
【0034】同図に示すように、半導体レーザLDから
出射したレーザ光の一部は、発光量を検出するためのフ
ォトダイオードPDによって受光され、電流/電圧変換
回路1を経て電圧変換されて発光量検出信号として誤差
演算部2に入力される。誤差演算部2では、上記半導体
レーザLDの規格値に基づいて予め設定された光量指令
信号との差信号が取り出され、ゲインフィッティング回
路を構成している線形回路3及び非線形回路4に入力さ
れる。
【0035】線形回路3は、図13の半導体レーザの電
流レベルと光出力との関係に示す半導体レーザLDの閾
値(電流量Ithでの値)以上の領域の駆動を受け持
ち、上記差信号の入力に対応して線形な駆動電流を出力
する回路であり、線形アンプ3aと電圧/電流変換回路
3bとを有して構成されている。
【0036】非線形回路4は、図13の半導体レーザの
電流レベルと光出力との関係に示す閾値(電流量Ith
での値)以下の領域の駆動を主として受け持ち、上記差
信号の入力に対応して非線形な駆動電流を出力する回路
であり、第一の非線形アンプ4aと、該第一の非線形ア
ンプ4aの出力側に第二の非線形アンプ4bと、該第二
の非線形アンプ4bの出力側に電圧/電流変換回路4c
とを有して構成されている。
【0037】第一の非線形アンプ4aは、上記閾値より
も低い領域の半導体レーザLDの微分ゲイン(図14)
の変化に対応し、その逆特性を得るものであり、比較的
緩やかにゲインを減少させるように機能する。
【0038】また、第二の非線形アンプ4bは、上記閾
値付近(但し、閾値を越えない)の半導体レーザLDの
微分ゲイン(図14)の逆特性を得るものである。この
閾値以上の領域の駆動は上記線形アンプ3が受け持つた
め、この第二の非線形アンプ4bでは、閾値に向けてゲ
インを急峻に減少させ、ゲイン0に落ち込むように機能
する。
【0039】非線形回路4は、これら第一及び第二の非
線形アンプ4a、4bにより、半導体レーザLDの閾値
以下の領域において、微分ゲインの逆特性を持った回路
で最大駆動電流が半導体レーザLDの閾値電流にクリッ
プされる動作を行う。
【0040】温度補償回路5は、半導体レーザLDの温
度特性を補償するため、該半導体レーザLDの温度を測
定する手段(図示せず)を有し、その測定温度に応じて
半導体レーザLDの温度特性を補償する信号を作成し、
上記第一の非線形アンプ4a及び第二の非線形アンプ4
bに出力する。半導体レーザLDは温度により閾値の電
流量が変化するのに対応して、非線形回路4の閾値に対
応する最大駆動電流量を変化させるように機能する。こ
れにより、非線形回路4の出力は、上記誤差演算部2か
らの差信号と半導体レーザLDの温度に応じてコントロ
ールされる。
【0041】図中、6はクリップ回路であり、光量指令
信号が誤差演算部2に入力される前に、アンプ7を介し
てクリップ回路6にも入力されるようになっている。一
般に半導体レーザLDは、図2に示すように、温度状態
により電流−光量特性(IP特性)が変化するが、該I
P特性は、レーザ発光領域においては温度状態の変化に
応じて特性が大きく変動する(領域B)のに比べ、光量
が低い自然発光領域においては温度状態が変化してもほ
ぼ同じ特性(領域A)であり、多くは線形な特性を維持
するため、電流と光量との関係はほぼ一対一の関係にあ
る。従って、かかる領域Aのような低光量領域は、光量
指令信号を上記線形回路3及び非線形回路4からなる負
帰還ループにかけて半導体レーザLDの駆動電流を制御
するよりも、オープンループで駆動電流を制御する方が
高速な応答性が実現できる。
【0042】このため、上記クリップ回路6は、所定
値、具体的には使用最低温度での半導体レーザLDの自
然発光領域とレーザ発光領域との閾値に相当する光量レ
ベル(領域Aの最大光量の等しいレベル)でクリップ
し、その信号を非線形回路4の信号線路の途中に加算す
るようにしている。このクリップ回路6によりクリップ
された信号は、オープンループから非線形回路4に加え
られることで、負帰還ループ内の信号と並列駆動する
が、該負帰還ループ内の信号に対して支配的に働き、電
圧/電流変換回路4cを経て半導体レーザLDの駆動電
流を制御する。
【0043】これにより、上記線形回路3及び非線形回
路4からなる2重の負帰還ループを有する半導体レーザ
駆動回路にあって、かなりの低光量、例えば0光量付近
においても応答性の劣化を生じることなく、変調応答性
を向上させることが可能となる。また、前記閾値よりも
大きなレーザ発光領域に関しては、従来と同様に負帰還
制御するため、安定で高速な駆動制御が可能である。
【0044】上記クリップ回路6の出力は、上記の通り
非線形回路4の信号線路の途中に加算する。非線形回路
4の信号線路の途中に加算する態様としては、第一の非
線形アンプ4aの入力側に加算する態様、第一の非線形
アンプ4aと第二の非線形アンプ4bとの間に加算する
態様及び第二の非線形アンプ4bの出力側に加算する態
様があるが、第二の非線形アンプ4bの出力側に加算す
る場合、非線形回路4から閾値以上の電流が発生する可
能性も考えられるため、第一の非線形アンプ4aの入力
側に加算する態様、又は第一の非線形アンプ4aと第二
の非線形アンプ4bとの間に加算する態様が好ましい。
これら両態様のうちでは、第一の非線形アンプ4aのゲ
インが非常に大きいため、S/N比を稼ぐ観点から、第
一の非線形アンプ4aの入力側に加算する態様よりも、
図示するように第一の非線形アンプ4aと第二の非線形
アンプ4bとの間に加算する態様の方がより高精度な制
御が実現できるために最も好ましい。
【0045】図3は、請求項3〜5に係る半導体レーザ
駆動回路の実施の形態の一例を示す構成ブロック図であ
る。図1に示す構成ブロック図と同一符号は同一構成を
示す。
【0046】この実施の形態では、上記領域Aにおいて
はクリップ回路7によって上記所定値でクリップされた
信号のみで半導体レーザLDが駆動制御されるようにす
るために、上記所定値よりも小さい低光量では負帰還が
働かないように、低光量で負帰還を無効にする補償電圧
を光量指令信号に加算するようにしている。
【0047】この実施の形態によれば、前記図1の構成
に比べ、簡単な回路調整で光量0近辺の極微小光量でも
安定した高速応答特性が得られるようになる。
【0048】なお、このとき負帰還ループ内の線形回路
及び非線形回路は非負処理するようにしている。これに
より領域Aにおいては負帰還ループが無効のときに0と
なり、オープンで加わった出力で半導体レーザLDが駆
動制御されるようになる。従って、マイナス側に信号が
ふれないので高速な立ち上がりが可能となる。
【0049】(請求項6〜10)図4は、請求項6記載
の発明に係る半導体レーザ駆動回路の実施の形態の一例
を示す構成ブロック図である。なお、以下の説明におい
て図15に示す構成ブロック図と同一符号は同一構成を
示す。
【0050】この実施の形態では、図15に示す半導体
レーザ駆動回路のゲインフィッティング回路100を、
A/D変換回路10とLUT(ルックアップテーブル)
11及びD/A変換回路12と電圧/電流変換回路13
とで構成することを特徴としている。
【0051】A/D変換回路10は、誤差演算部300
から入力される差信号をデジタル変換してLUT11に
出力する。
【0052】LUT11には、使用する半導体レーザL
Dの微分量子効率の逆特性を持つ入出力特性のデータが
書き込まれており、上記A/D変換回路10によりデジ
タル変換された差信号をアドレス信号として入力し、該
アドレス信号に一対一に対応する出力特性のデジタル信
号を出力する。
【0053】D/A変換回路12は、上記LUT11か
ら出力された出力特性のデジタル信号をアナログ変換
し、電圧/電流変換回路13へ出力する。電圧/電流変
換回路13はD/A変換回路12からの信号を電流変換
し、半導体レーザLDへ駆動電流を供給する。
【0054】この実施の形態によれば、LUT11を用
いて半導体レーザLDの微分量子効率の逆特性を持つ入
出力特性のデータを高精度に、しかもデジタルで簡単に
書き込むことが可能である。これにより、負帰還ループ
内の開ループゲイン特性を容易に線形にすることがで
き、半導体レーザLDの自然発光領域からレーザ発光領
域の全領域に亘って光量安定性、光変調応答特性に優れ
る半導体レーザ駆動回路とすることができるようにな
る。また、半導体レーザLD毎に特性が異なっていて
も、回路構成を変える必要もないという利点もある。
【0055】図5は、請求項7に係る半導体レーザ駆動
回路の実施の形態の一例を示す構成ブロック図である。
【0056】この実施の形態は、図15に示す半導体レ
ーザ駆動回路のゲインフィッティング回路100におい
て、半導体レーザLDのレーザ発光領域においてはアナ
ログ回路そのままの線形ゲインフィッティング回路10
1を用いて構成し、自然発光領域においては上記同様に
A/D変換回路14とLUT15及びD/A変換回路1
6とで構成している。
【0057】従って、誤差演算部300から出力される
光量指令信号と発光量検出信号との差信号を、線形なレ
ーザ発光領域ではアナログ回路からなる上記線形ゲイン
フィッティング回路101により処理して電圧/電流変
換回路111へ出力し、半導体レーザLDを駆動させ、
また非線形な自然発光領域では、A/D変換回路14に
よりデジタル変換してLUT15に出力する。このLU
T15には使用する半導体レーザLDの非線形領域にお
ける微分量子効率の逆特性を持つ入出力特性のデータが
書き込まれており、上記A/D変換回路14によりデジ
タル変換された差信号をアドレス信号として入力し、該
アドレス信号に一対一に対応する出力特性のデジタル信
号を出力し、D/A変換回路16によってアナログ変換
して、電圧/電流変換回路112へ出力する。電圧/電
流変換回路111及び112から出力された電流は加算
され、半導体レーザLDに供給される。
【0058】この実施の形態によれば、特に従来のアナ
ログ回路では合わせられない領域が存在する非線形領域
の出力特性を高精度に設定することができるようにな
り、全体として半導体レーザLDの自然発光領域からレ
ーザ発光領域の全領域に亘って光量安定性、光変調応答
特性に優れる半導体レーザ駆動回路とすることができる
ようになる。しかも、線形領域のみをアナログ回路で構
成することで、レーザ発光領域での変調速度の高速化を
図ることが可能である。
【0059】図6は、請求項8に係る半導体レーザ駆動
回路の実施の形態の一例を示す構成ブロック図である。
【0060】この実施の形態は、図15に示す半導体レ
ーザ駆動回路における誤差演算部300に代えてデジタ
ル加減算器17を用いると共に、ゲインフィッティング
回路100にLUT18、D/A変換回路19及び電圧
/電流変換回路20を用いて構成している。
【0061】従って、光量指令信号は上記デジタル加減
算器17に対してデジタル信号として入力されると共
に、フォトダイオードPDの受光信号を電流/電圧変換
回路20により電圧変換した発光量検出信号も、A/D
変換器21によりデジタル変換されてデジタル信号とし
て上記デジタル加減算器17に入力される。デジタル加
減算器17では、上記発光量検出信号と光量指令信号と
の差信号のデジタル信号をLUT18に出力するように
なっている。
【0062】LUT18には使用する半導体レーザLD
の微分量子効率の逆特性を持つ入出力特性のデータが書
き込まれており、上記デジタル加減算器17から出力さ
れるデジタル信号をアドレス信号として、該アドレス信
号に一対一に対応する出力特性のデジタル信号を出力
し、D/A変換回路19によってアナログ変換して、電
圧/電流変換回路22へ出力し、半導体レーザLDを駆
動制御する。
【0063】この実施の形態によれば、LUT18を用
いて半導体レーザLDの微分量子効率の逆特性を持つ入
出力特性のデータを高精度に、しかもデジタルで簡単に
書き込むことが可能であり、負帰還ループ内の開ループ
ゲイン特性を容易に線形にすることができ、半導体レー
ザLDの自然発光領域からレーザ発光領域の全領域に亘
って光量安定性、光変調応答特性に優れる半導体レーザ
駆動回路とすることができると共に、半導体レーザLD
毎に特性が異なっていても、回路構成を変える必要もな
いという効果に加え、光量指令信号としてデジタル信号
を用いて直接変調することができるという利点がある。
【0064】図7は、図6に示す半導体レーザ駆動回路
において、デジタル加減算器17を省き、LUT18a
上にデジタル加減算器17と同等の機能のマトリクスを
作成したことを特徴としている。
【0065】従って、LUT18aにはA/D変換回路
21によってデジタル変換された発光量検出信号と光量
指令信号のデジタル信号との2つのデジタル信号が直接
入力される。このLUT18aでは、発光量検出信号の
入力をアドレス信号として、例えば使用する半導体レー
ザLDの微分量子効率の逆特性を持つ入出力特性のデー
タが書き込まれた表のうちどの表を用いるかを決定し、
次いで光量指令信号をアドレス信号として、上記決定さ
れた表から該光量指令信号に応じた一対一の出力特性を
決定して出力するようにする。
【0066】この実施の形態によれば、図6に示す半導
体レーザ駆動回路に比べ、より構成を簡略化できるよう
になる。
【0067】図8は、請求項9に係る半導体レーザ駆動
回路の実施の形態の一例を示す構成ブロック図であり、
図4に示す半導体レーザ駆動回路のゲインフィッティン
グ回路100に、温度補償回路を付加した構成を示して
いる。
【0068】温度補償回路30は、半導体レーザLDの
温度特性を補償するため、室温及び半導体レーザLDの
温度を測定する手段(図示せず)を有し、該測定温度に
応じて半導体レーザLDの温度特性を補償する温度補償
信号を作成し、該温度補償信号をアナログ電圧信号とし
て出力する。
【0069】上記温度補償信号は、D/A変換器12か
ら出力された半導体レーザLDの駆動制御信号に対して
加減算され、半導体レーザLDの駆動制御信号を温度補
償する。
【0070】この実施の形態によれば、半導体レーザL
Dの温度変化に伴う光量安定性及び変調応答性の劣化を
防ぐことが可能である。
【0071】図9は、図4に示す半導体レーザ駆動回路
に、温度補償回路を付加した構成の別の形態を示してい
る。
【0072】この実施の形態に示す温度補償回路30a
は、室温及び半導体レーザLDの温度を測定する手段
(図示せず)を有し、該測定温度に応じて半導体レーザ
LDの温度特性を補償する温度補償信号を作成し、該温
度補償信号をA/D変換してデジタル信号として出力す
る。
【0073】上記デジタル信号である温度補償信号はL
UT11aに入力される。このLUT11aには、デジ
タル上で加減算するのと同等の機能をマトリクス構成し
ておき、上記温度補償信号をアドレス信号として温度補
償がなされた出力特性のデジタル信号を出力する。
【0074】この実施の形態によれば、構成が簡略化で
きると共に、温度補償精度の向上を図ることも可能であ
る。
【0075】なお、この温度補償回路30、30aは、
図4に示す半導体レーザ駆動回路に限らず、図5、図
6、図7に示す半導体レーザ駆動回路にもそれぞれ同様
に適用し得ることはもちろんである。
【0076】図10は、請求項10に係る半導体レーザ
駆動回路の実施の形態の一例を示す構成ブロック図であ
る。
【0077】この実施の形態では、半導体レーザLDの
微分量子効率の逆特性を得るために、図15に示す従来
の半導体レーザ駆動回路のゲインフィッティング回路1
00に代えて、上記半導体レーザLDと同型の半導体レ
ーザLDaを使用し、該半導体レーザLDaの微分量子
効率の特性である電流−光量特性を得て、この電流−光
量特性の逆特性を作成することにより、半導体レーザL
Dの微分量子効率の逆特性を得るようにしている。
【0078】なお、ここでいう同型とは、同一メーカー
且つ同一型番の半導体レーザLDチップをいう。
【0079】この駆動回路について更に説明すれば、誤
差演算部300から出力された半導体レーザLDの発光
量検出信号と光量指令信号との差信号を電圧/電流変換
回路40で電流変換し、半導体レーザLDaを駆動させ
る。該半導体レーザLDaからの出射光はフォトダイオ
ードPDaによって受光され、電流/電圧変換回路41
によってその検出信号(電流−光量特性)を電圧変換す
る。電圧変換された検出信号は除算器42に入力され、
該除算器42において半導体レーザLDaの電流−光量
特性の逆特性を作成し、これを電圧/電流変換回路43
を経て半導体レーザLDの駆動制御信号として該半導体
レーザLDに供給する。
【0080】従って、半導体レーザLDは、自身と同型
の半導体レーザLDaによって作成された微分量子効率
の逆特性により駆動制御されるため、簡易な構成によっ
て半導体レーザLDの微分量子効率の逆特性を精度良く
実現できるようになり、これを負帰還ループ内に構成す
ることで開ループゲイン特性を線形にでき、優れた光量
変調性能を実現することが可能である。
【0081】(請求項11〜14)図11は、請求項1
1及び12記載の発明に係る半導体レーザ駆動回路の実
施の形態の一例を示す構成ブロック図である。
【0082】半導体レーザLDの前方出射端面から図示
右方向に出射される前方光は、その一部がサンプリング
ミラーMを介して分岐されて前方光受光用のフォトダイ
オードPD1に入射し、該フォトダイオードPD1にお
いてその受光信号を電流信号に変換して前方光受光回路
50に出力する。
【0083】前方光受光回路50は、上記フォトダイオ
ードPD1から出力される電流信号を受けて半導体レー
ザLDの前方光の発光量を検出し、その発光量検出信号
を出力する。
【0084】51はAPC制御回路であり、上記前方光
受光回路50において検出された発光量検出信号が入力
される。このAPC制御回路51は、例えば上記半導体
レーザLDの規格値に基づいて予め設定された光量設定
値に応じた光量指令信号が入力され、上記前方光受光回
路1から入力される前方光の発光量検出信号と該光量指
令信号との差を算出し、両者を比較するようになってい
る。
【0085】52は電流駆動回路であり、上記APC制
御回路51において算出された前方光の発光量検出信号
と光量指令信号との差に基づき、両者の差がなくなるよ
うに、即ち前方光の発光量検出信号の値が光量指令信号
の値に等しくなるように半導体レーザLDへ駆動電流を
供給し、該半導体レーザLDの発光量を制御する。
【0086】そして、これらフォトダイオードPD1、
前方光受光回路50、APC制御回路51及び電流駆動
回路52によって、半導体レーザLDからの出射光の発
光量を検出して負帰還し、該半導体レーザLDの発光量
を制御する負帰還ループを構成している。
【0087】本実施の形態に示す半導体レーザ駆動回路
では、上記半導体レーザLDの発光量を制御する負帰還
ループの構成に加え、該半導体レーザLDにおける上記
前方光の出射端面と相対する後方側にフォトダイオード
PD2が配設されており、半導体レーザLDの後方側の
端面から出射した後方光をも同時に受光することができ
るように構成されている。
【0088】フォトダイオードPD2は、上記半導体レ
ーザLDの後方側の端面から出射した後方光を受光し、
その電流信号を後方光受光回路53に出力する。
【0089】後方光受光回路53は、上記フォトダイオ
ードPD2より入力された電流信号から半導体レーザL
Dの後方光の発光量を検出し、その発光量検出信号を出
力するようになっている。従って、半導体レーザLDか
らの出射光は、前方側の出射端面から出射される前方光
と、それと相対する後方側の出射端面から出射される後
方光とをそれぞれフォトダイオードPD1及びPD2に
よって受光し、前方光受光回路50及び後方光受光回路
53によって半導体レーザLDの両出射端面からの出射
光の発光量をそれぞれ検出するようになっている。
【0090】上記前方光受光回路50及び後方光受光回
路53によってそれぞれ検出された発光量検出信号は、
ともに算出回路54に入力される。
【0091】算出回路54は、上記前方光受光回路50
及び後方光受光回路53によってそれぞれ検出された発
光量検出信号を受けて、両検出信号の差若しくは比を算
出処理し、その算出値を異常判定回路55に出力する。
【0092】異常判定回路55は、上記算出値に基づい
て半導体レーザLDの異常を判定するための基準値の範
囲が予め設定されており、上記算出回路54によって算
出された両検出信号の差若しくは比を監視し、上記設定
範囲との比較を行う。仮に、半導体レーザLDの前方又
は後方のいずれかの出射端面に端面破壊による故障が発
生していると、上記前方光受光回路50及び後方光受光
回路53によってそれぞれ検出される半導体レーザLD
の前方光と後方光のそれぞれの発光量の関係が初期値
(基準値)から逸脱する。従って、この発光量の相違を
上記算出回路54によって差又は比として算出し、異常
判定回路55において予め設定された設定範囲と比較す
ることで、半導体レーザLDの端面破壊による故障を検
知することができる。
【0093】このように半導体レーザLDに端面破壊に
よる故障が発生していると判定されると、異常判定回路
55は異常判定信号を出力し、アラーム、警報ランプ等
の警報手段により半導体レーザLDの異常を警報する。
【0094】よって、この実施の形態によれば、半導体
レーザLDの前方側の出射端面及び後方側の出射端面の
いずれに端面破壊による故障が発生しても、早期且つ確
実に該半導体レーザLDの故障を検知することが可能で
ある。
【0095】また、異常判定の際には、例えば前方光発
光量/後方光発光量>設定範囲となる場合、後方光異常
であると判定し、前方光発光量/後方光発光量<設定範
囲となる場合、前方光異常であると判定することによ
り、半導体レーザLDのいずれの出射端面が異常状態に
あるかを分別して検出することができる。例えば、前方
光のみが異常であり、後方光は正常である判定がなされ
た場合、前方光の異常としては半導体レーザLDの端面
破壊だけではなく、前方光をサンプリングするための光
学系の光軸ズレ、部品劣化等の事態も想定される。この
ような場合には装置のサンプリング光学系のメンテナン
スにより正常状態に復帰することが可能である。
【0096】なお、この実施の形態では、異常判定回路
55において半導体レーザLDが異常状態であると判定
された場合、上記異常判定信号を更に前記電流駆動回路
52にも出力するようにしている。電流駆動回路52で
は、この異常判定信号を受けて、半導体レーザLDへ一
定値以上の駆動電流が流れないように半導体レーザLD
への駆動電流の供給量を制御する。従って、電流駆動回
路52には、異常判定回路55からの異常判定信号を受
けて半導体レーザLDへの駆動電流の供給を制限する回
路が付加されている。このように半導体レーザLDの異
常状態が検知された場合に、該半導体レーザLDへの駆
動電流を制限する回路を付加することにより、半導体レ
ーザLDに故障が発生した場合にその故障状態を進行さ
せることなく発光させることができるようになり、半導
体レーザLDの長寿命化を図ることが可能である。
【0097】図12は、請求項13及び14に係る半導
体レーザ駆動回路の実施の形態の一例を示す構成ブロッ
ク図である。図11に示す構成ブロック図と同一符号は
同一構成を示し、詳細な説明については省略する。
【0098】この実施の形態においては、図11に示す
算出回路54に代えて、前方光異常検出回路56及び後
方光異常検出回路57をそれぞれ備えている。
【0099】前方光異常検出回路56は、前方光受光回
路50から出力される半導体レーザLDの前方側出射端
面から出射した前方光の発光量検出信号と、電流駆動回
路52から出力される半導体レーザLDへ供給される駆
動電流とを入力することにより、駆動電流と規定の発光
量との比較を行う。例えば、前方光発光量/駆動電流<
定数(式1)の判定を行うことにより、電流を流してい
るにも関わらず前方光の規定の発光量が得られていない
状態を検知することができる。
【0100】また、後方光異常検出回路57は、後方光
受光回路53から出力される半導体レーザLDの後方側
出射端面から出射した後方光の発光量検出信号と、電流
駆動回路52から出力される半導体レーザLDへ供給さ
れる駆動電流とを入力することにより、同様に駆動電流
と規定の発光量との比較を行う。例えば、後方光発光量
/駆動電流<定数(式2)の判定を行うことにより、電
流を流しているにも関わらず後方光の規定の発光量が得
られていない状態を検知する。
【0101】これら前方光異常検出回路56及び後方光
異常検出回路57における検出結果はそれぞれ異常判定
回路58に入力される。異常判定回路58では上記前方
光異常検出回路56及び後方光異常検出回路57のそれ
ぞれの検出結果のうち、少なくともいずれか一方の式が
真である場合に、半導体レーザLDの異常を判定するよ
うになっている。従って、仮に半導体レーザLDの前方
側出射端面に端面破壊による故障が発生していると、駆
動電流に対して規定の発光量が得られていない状態が検
出され、前方光異常検出回路56において判定する上記
式1の結果が真となり、異常判定回路58において半導
体レーザLDが故障状態にあることを判定することがで
きる。
【0102】なお、この異常判定の際には、上記式1が
真であり且つ上記式2が偽である場合、前方光異常であ
ると判定し、上記式1が偽であり且つ上記式2が真であ
る場合、後方光異常であること判定し、更に、上記式1
が真であり且つ上記式2も真である場合、半導体レーザ
LDが完全に故障状態にあることを判定することによ
り、半導体レーザLDの前方及び後方のいずれの出射端
面が異常状態にあるかを分別することができる。従っ
て、この場合においても、例えば、前方光のみが異常で
あり、後方光は正常である判定がなされた場合、前方光
をサンプリングするための光学系の光軸ズレ、部品劣化
等の事態も想定され、装置のサンプリング光学系のメン
テナンスにより正常状態に復帰することが可能である。
【0103】よって、この実施の形態によっても、同様
に半導体レーザLDの前方側の出射端面及び後方側の出
射端面のいずれに端面破壊による故障が発生しても、早
期且つ確実に該半導体レーザLDの故障を検知すること
が可能である。
【0104】このように半導体レーザLDの異常が判定
されると、異常判定回路58は異常判定信号を出力し、
アラーム、警報ランプ等の警報手段により半導体レーザ
LDの異常を警報する。
【0105】また、異常判定回路58において半導体レ
ーザLDが異常状態であると判定された場合、上記異常
判定信号を更に前記電流駆動回路52にも出力するよう
にしている。電流駆動回路52ではこの異常判定信号を
受けて、半導体レーザLDへ一定値以上の駆動電流が流
れないように半導体レーザLDへの駆動電流の供給量を
制御する。従って、この場合、電流駆動回路52は、異
常判定回路58からの異常判定信号を受けて半導体レー
ザLDへの駆動電流の供給を制限する回路を有してい
る。このように半導体レーザLDの異常状態が検知され
た場合に、該半導体レーザLDへの駆動電流を制限する
回路を付加することにより、半導体レーザLDに故障が
発生した場合にその故障状態を進行させることなく発光
させることができるようになり、半導体レーザLDの長
寿命化を図ることが可能である。
【0106】
【発明の効果】請求項1〜5記載の発明により、光量0
付近の低光量でも高速で安定した変調応答性を実現可能
な半導体レーザ駆動回路を提供することができる。
【0107】請求項6〜10の発明により、半導体レー
ザの自然発光領域からレーザ発光領域までの全領域に亘
って光量安定性・変調応答性に優れる半導体レーザ駆動
回路を提供することができる。
【0108】請求項11〜14記載の発明により、簡易
な構成により早期且つ確実に半導体レーザの故障を検知
することのできる半導体レーザ駆動回路を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体レーザ駆動回路の実施の形態を示す構成
ブロック図
【図2】半導体レーザ駆動回路の電流−光量特性図
【図3】半導体レーザ駆動回路の他の実施の形態を示す
構成ブロック図
【図4】半導体レーザ駆動回路の実施の形態におけるゲ
インフィッティング回路を示す構成ブロック図
【図5】半導体レーザ駆動回路の他の実施の形態におけ
るゲインフィッティング回路を示す構成ブロック図
【図6】半導体レーザ駆動回路の更に他の実施の形態に
おけるゲインフィッティング回路を示す構成ブロック図
【図7】半導体レーザ駆動回路の更に他の実施の形態に
おけるゲインフィッティング回路を示す構成ブロック図
【図8】図4に示すゲインフィッティング回路に室温補
償回路を付加した場合を示す構成ブロック図
【図9】図4に示すゲインフィッティング回路に室温補
償回路を付加した場合の他の例を示す構成ブロック図
【図10】半導体レーザ駆動回路の更に他の実施の形態
におけるゲインフィッティング回路を示す構成ブロック
【図11】半導体レーザの異常判定を行う半導体レーザ
駆動回路の実施の形態を示す構成ブロック図
【図12】半導体レーザの異常判定を行う半導体レーザ
駆動回路の他の実施の形態を示す構成ブロック図
【図13】半導体レーザの電流と光量の関係を示す特性
【図14】半導体レーザの電流と微分量子効率の関係を
示す特性図
【図15】従来の半導体レーザ駆動回路の構成ブロック
【符号の説明】
LD、LDa 半導体レーザ PD、PD1、PD2、PDa フォトダイオード M サンプリングミラー 1、20、41 電流/電圧変換回路 2 誤差演算部 3 線形回路 3a 線形アンプ 3b 電圧/電流変換回路 4 非線形回路 4a 第一の非線形アンプ 4b 第二の非線形アンプ 4c 電圧/電流変換回路 5 温度補償回路 6 クリップ回路 7 アンプ 10、14、21 A/D変換回路 11、11a、15、18、18a LUT 12、16、19 D/A変換回路 13、22、40、43、111、112 電圧/電流
変換回路 17 デジタル加算器 30、30a 温度補償回路 42 除算器 50 前方光受光回路 51 APC制御回路 52 電流駆動回路 53 後方光受光回路 54 算出回路 55、58 異常判定回路 56 前方光異常検出回路 57 後方光異常検出回路 100 ゲインフィッティング回路 101 線形ゲインフィッティング回路 102 非線形ゲインフィッティング回路 300 誤差演算部 400 温度補償回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 AA03 AA53 AA55 AA59 AA61 AA72 5F073 BA02 BA07 EA13 EA28 GA12 GA14 GA20 GA33 GA35 GA38

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰還
    し光量指令信号と比較することにより前記半導体レーザ
    を駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、前記発
    光量の検出信号と光量指令信号との差信号を入力して半
    導体レーザに線形な駆動電流を出力する線形回路と非線
    形な駆動電流を出力する非線形回路との2重の負帰還ル
    ープを構成すると共に、前記光量指令信号を所定値でク
    リップし、その信号を前記非線形回路の信号線路の途中
    に加算することを特徴とする半導体レーザ駆動回路。
  2. 【請求項2】前記所定値は、使用最低温度での半導体レ
    ーザの閾値に相当する光量レベルであることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体レーザ駆動回路。
  3. 【請求項3】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰還
    し光量指令信号と比較することにより前記半導体レーザ
    を駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、前記発
    光量の検出信号と光量指令信号との差信号を入力して半
    導体レーザに線形な駆動電流を出力する線形回路と非線
    形な駆動電流を出力する非線形回路との2重の負帰還ル
    ープを構成すると共に、前記光量指令信号を所定値でク
    リップし、その信号を前記非線形回路の信号線路の途中
    に加算すると共に、前記所定値までは負帰還が働かない
    ように光量指令信号に補償電圧を加算することを特徴と
    する半導体レーザ駆動回路。
  4. 【請求項4】前記負帰還ループ内の線形回路及び非線形
    回路は非負であることを特徴とする請求項3記載の半導
    体レーザ駆動回路。
  5. 【請求項5】前記所定値は、使用最低温度での半導体レ
    ーザの閾値に相当する光量レベルであることを特徴とす
    る請求項3又は4記載の半導体レーザ駆動回路。
  6. 【請求項6】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰還
    し光量指令信号と比較することにより前記半導体レーザ
    を駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上記半
    導体レーザの発光量と光量指令信号との差信号を形成す
    ると共に、ルックアップテーブルを用いて構成してなる
    半導体レーザの微分量子効率の逆特性を持つ回路に上記
    差信号を入力することにより半導体レーザを駆動する信
    号を得ることを特徴とする半導体レーザ駆動回路。
  7. 【請求項7】上記微分量子効率の逆特性のうち、線形な
    領域を線形ゲインフィッティング回路を用い、非線形な
    領域をルックアップテーブルを用いて構成することを特
    徴とする請求項6記載の半導体レーザ駆動回路。
  8. 【請求項8】上記光量指令信号としてデジタル信号を入
    力することを特徴とする請求項6記載の半導体レーザ駆
    動回路。
  9. 【請求項9】半導体レーザの温度特性を補償するための
    半導体レーザの温度を測定する手段及び該測定した温度
    に応じて半導体レーザの温度特性を補償する温度補償信
    号を作成する手段を有し、該温度補償信号により半導体
    レーザの温度補償を行うことを特徴とする請求項6〜8
    のいずれかに記載の半導体レーザ駆動回路。
  10. 【請求項10】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰
    還し光量指令信号と比較することにより前記半導体レー
    ザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上記
    半導体レーザの発光量と光量指令信号との差信号を形成
    すると共に、上記半導体レーザと同型の半導体チップ及
    び除算回路により構成してなる半導体レーザの微分量子
    効率の逆特性を持つ回路に上記差信号を入力することに
    より半導体レーザを駆動する信号を得ることを特徴とす
    る半導体レーザ駆動回路。
  11. 【請求項11】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰
    還し光量指令信号と比較することにより前記半導体レー
    ザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上記
    発光量を検出するための半導体レーザの出射端面と相対
    する端面から出射する出射光の発光量をも検出し、それ
    ら半導体レーザの両端面の発光量検出信号の差若しくは
    比を算出し、その結果が設定範囲外の場合に異常判定信
    号を出力することを特徴とする半導体レーザ駆動回路。
  12. 【請求項12】上記異常判定信号の出力により半導体レ
    ーザへの駆動電流を一定値以上流さないように制限する
    回路を付加したことを特徴とする請求項11記載の半導
    体レーザ駆動回路。
  13. 【請求項13】半導体レーザの発光量の検出信号を負帰
    還し光量指令信号と比較することにより前記半導体レー
    ザを駆動制御する半導体レーザ駆動回路において、上記
    発光量を検出するための半導体レーザの出射端面と相対
    する端面から出射する出射光の発光量をも検出し、それ
    ら半導体レーザの両端面の発光量検出信号のそれぞれと
    半導体レーザの駆動電流とを比較し、その結果が設定範
    囲外の場合に異常判定信号を出力することを特徴とする
    半導体レーザ駆動回路。
  14. 【請求項14】上記異常判定信号の出力により半導体レ
    ーザへの駆動電流を一定値以上流さないように制限する
    回路を付加したことを特徴とする請求項13記載の半導
    体レーザ駆動回路。
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