JP2000201494A - モ―タ駆動装置 - Google Patents
モ―タ駆動装置Info
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- JP2000201494A JP2000201494A JP11001389A JP138999A JP2000201494A JP 2000201494 A JP2000201494 A JP 2000201494A JP 11001389 A JP11001389 A JP 11001389A JP 138999 A JP138999 A JP 138999A JP 2000201494 A JP2000201494 A JP 2000201494A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明はモータ駆動装置に係り、磁極位置セ
ンサを用いずに正弦波電流にてモータを駆動すると共
に、モータをスムーズに起動することを目的とする。 【解決手段】 Y結線された抵抗回路36の中性点とモ
ータ30の中性点との電圧差に基づいて回転子の位置を
表す信号を出力する磁極位置検出手段38を設ける。モ
ータ30に駆動信号を供給するインバータ32を設け
る。駆動信号を、回転子の位相に応じた位相で変化する
正弦波信号とするためのインバータ制御手段40を設け
る。インバータ制御手段40は、モータ30を起動した
後、モータ回転数が第1の所定回転数に達した後、第2
の所定回転数を越えるまでは、駆動信号の通電位相を基
準位相に比して所定量だけ進ませて同期運転を行う。モ
ータ回転数が第2の所定回転数を越えたら駆動信号の通
電位相を基準位相に戻す。
ンサを用いずに正弦波電流にてモータを駆動すると共
に、モータをスムーズに起動することを目的とする。 【解決手段】 Y結線された抵抗回路36の中性点とモ
ータ30の中性点との電圧差に基づいて回転子の位置を
表す信号を出力する磁極位置検出手段38を設ける。モ
ータ30に駆動信号を供給するインバータ32を設け
る。駆動信号を、回転子の位相に応じた位相で変化する
正弦波信号とするためのインバータ制御手段40を設け
る。インバータ制御手段40は、モータ30を起動した
後、モータ回転数が第1の所定回転数に達した後、第2
の所定回転数を越えるまでは、駆動信号の通電位相を基
準位相に比して所定量だけ進ませて同期運転を行う。モ
ータ回転数が第2の所定回転数を越えたら駆動信号の通
電位相を基準位相に戻す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの磁極位置
を検出する素子を用いることなくモータを駆動するモー
タ駆動装置に係り、特に、磁極位置センサを用いずに正
弦波電流にてモータを駆動するモータ駆動装置に方式に
関する。
を検出する素子を用いることなくモータを駆動するモー
タ駆動装置に係り、特に、磁極位置センサを用いずに正
弦波電流にてモータを駆動するモータ駆動装置に方式に
関する。
【0002】
【従来の技術】図17は特開平9−238493号公報
に示されているDCブラシレスモータの駆動装置を示
す。図17において、10はDCブラシレスモータ11
は回転子、12は固定子、14は3相Y結線された抵抗
回路、16は回転位置検出器、18はマイクロコンピュ
ータ(以下、「マイコン」と称す)、20はベース駆動
回路、22はレベル検出器、24はDCブラシレスモー
タを動作させるインバータである。
に示されているDCブラシレスモータの駆動装置を示
す。図17において、10はDCブラシレスモータ11
は回転子、12は固定子、14は3相Y結線された抵抗
回路、16は回転位置検出器、18はマイクロコンピュ
ータ(以下、「マイコン」と称す)、20はベース駆動
回路、22はレベル検出器、24はDCブラシレスモー
タを動作させるインバータである。
【0003】以下、図17に示す駆動装置の動作につい
て説明する。DCブラシレスモータ10はY結線された
固定子12を備えている。固定子12の中性点電位は、
回転位置検出器16の基準電位と等しいGND電位に接
地されいる。Y結線された抵抗回路14の中性点出力は
回転位置検出器16が備える増幅器26に入力されてい
る。増幅器26は、基準電位(GND電位)と上記の入
力信号との差により、固定子12と抵抗回路14の中性
点間の電位差信号を得ている。回転位置検出器16は、
この電位差信号を基に位置信号を生成し、その位置信号
をマイコン18に入力する。
て説明する。DCブラシレスモータ10はY結線された
固定子12を備えている。固定子12の中性点電位は、
回転位置検出器16の基準電位と等しいGND電位に接
地されいる。Y結線された抵抗回路14の中性点出力は
回転位置検出器16が備える増幅器26に入力されてい
る。増幅器26は、基準電位(GND電位)と上記の入
力信号との差により、固定子12と抵抗回路14の中性
点間の電位差信号を得ている。回転位置検出器16は、
この電位差信号を基に位置信号を生成し、その位置信号
をマイコン18に入力する。
【0004】回転位置検出器16は、増幅器26から出
力される電位差信号を積分する積分器28を備えてい
る。積分器28の出力信号はレベル検出器22に入力さ
れる。レベル検出器は、上述した中性点間の電位差信号
のレベルを表す信号を生成し、その信号をマイコン18
に出力する。マイコン18は、電位差信号のレベルがレ
ベル検出器22の内部で生成されるしきい値(PWM信
号の平滑レベル)よりも大きい場合は、そのレベルを小
さくするためにインバータ24の出力電圧の位相を遅れ
方向へ補正する。一方、電位差信号のレベルが、しきい
値(PWM信号の平滑レベル)よりも小さい場合は、電
位差信号のレベルを大きくするために、インバータ24
の出力電圧の位相を進み方向に補正する。
力される電位差信号を積分する積分器28を備えてい
る。積分器28の出力信号はレベル検出器22に入力さ
れる。レベル検出器は、上述した中性点間の電位差信号
のレベルを表す信号を生成し、その信号をマイコン18
に出力する。マイコン18は、電位差信号のレベルがレ
ベル検出器22の内部で生成されるしきい値(PWM信
号の平滑レベル)よりも大きい場合は、そのレベルを小
さくするためにインバータ24の出力電圧の位相を遅れ
方向へ補正する。一方、電位差信号のレベルが、しきい
値(PWM信号の平滑レベル)よりも小さい場合は、電
位差信号のレベルを大きくするために、インバータ24
の出力電圧の位相を進み方向に補正する。
【0005】図17に示すモータ駆動装置は、上記のよ
うにレベル検出器22を設けて、固定子12と抵抗回路
14の中性点間の電位差レベルを適正なレベルに制御す
ることによって、DCブラシレスモータを最大効率運転
を行わせるように制御するものである。
うにレベル検出器22を設けて、固定子12と抵抗回路
14の中性点間の電位差レベルを適正なレベルに制御す
ることによって、DCブラシレスモータを最大効率運転
を行わせるように制御するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−23849
3号公報に示されるモータ駆動装置において、回転位置
検出器16によって検出される中性点間の電位差信号
は、モータ10が回転することによって固定子12のコ
イルに発生する誘起電圧の3次高調波成分、すなわち、
モータ10の電気回転角の3倍の周波数で発生する高調
波成分に起因する信号である。従来のモータ駆動装置で
は、その3次高調波成分を利用してモータ10の回転位
置が検出される。
3号公報に示されるモータ駆動装置において、回転位置
検出器16によって検出される中性点間の電位差信号
は、モータ10が回転することによって固定子12のコ
イルに発生する誘起電圧の3次高調波成分、すなわち、
モータ10の電気回転角の3倍の周波数で発生する高調
波成分に起因する信号である。従来のモータ駆動装置で
は、その3次高調波成分を利用してモータ10の回転位
置が検出される。
【0007】DCブラシレスモータ10は、モータの回
転位相と駆動信号の位相とを同期させることにより安定
した高効率の運転が可能となる同期機である。このよう
なモータ10の駆動装置には、モータ10を起動した
後、モータ10を同期運転に引き入れることが要求され
る。モータ10を同期運転に引き入れるためには、モー
タ10の回転位置を精度良く検出することが必要であ
る。モータ10の誘起電圧を利用してその回転位置を検
出する方式によれば、モータ10の定常回転中は何ら問
題を生じることなく正確な位置検出を行うことができ
る。
転位相と駆動信号の位相とを同期させることにより安定
した高効率の運転が可能となる同期機である。このよう
なモータ10の駆動装置には、モータ10を起動した
後、モータ10を同期運転に引き入れることが要求され
る。モータ10を同期運転に引き入れるためには、モー
タ10の回転位置を精度良く検出することが必要であ
る。モータ10の誘起電圧を利用してその回転位置を検
出する方式によれば、モータ10の定常回転中は何ら問
題を生じることなく正確な位置検出を行うことができ
る。
【0008】しかしながら、モータ10の誘起電圧は、
モータ10の回転数に比例して大きくなる特性を有して
いる。このため、その誘起電圧は、モータ10が起動し
た後、十分にその回転数が上昇するまでの間は極めて小
さな値となる。従って、その間は固定子12と抵抗回路
14の中性点間の電位差信号レベルも非常に小さい値と
なる。そのため、特開平9−238493号公報に開示
される技術は、モータ10の起動時の制御に適用するこ
とができない。
モータ10の回転数に比例して大きくなる特性を有して
いる。このため、その誘起電圧は、モータ10が起動し
た後、十分にその回転数が上昇するまでの間は極めて小
さな値となる。従って、その間は固定子12と抵抗回路
14の中性点間の電位差信号レベルも非常に小さい値と
なる。そのため、特開平9−238493号公報に開示
される技術は、モータ10の起動時の制御に適用するこ
とができない。
【0009】また、近年では、磁石埋め込み型の回転子
を有するモータが開発され、製品化され始めている。磁
石埋め込み型のDCブラシレスモータでは、インバータ
から供給する駆動信号の位相を進ませると、モータの誘
起電圧に歪みが生じ、誘起電圧の高調波成分が増加す
る。前記中性点間の電位差信号は3次高調波成分を利用
したものであるため、位相を進み方向に補正すると、3
次高調波が増加し、その結果、電位差信号のレベルが大
きくなる。逆にモータに供給する駆動信号の位相を遅れ
方向に補正すると、電位差信号のレベルは小さくなる。
を有するモータが開発され、製品化され始めている。磁
石埋め込み型のDCブラシレスモータでは、インバータ
から供給する駆動信号の位相を進ませると、モータの誘
起電圧に歪みが生じ、誘起電圧の高調波成分が増加す
る。前記中性点間の電位差信号は3次高調波成分を利用
したものであるため、位相を進み方向に補正すると、3
次高調波が増加し、その結果、電位差信号のレベルが大
きくなる。逆にモータに供給する駆動信号の位相を遅れ
方向に補正すると、電位差信号のレベルは小さくなる。
【0010】このため、磁石埋込型モータを駆動する場
合、駆動信号の位相を少しでも進む方向に補正すると電
位差信号のレベルが大きく増大し、一方、駆動信号の位
相を少しでも遅れ方向に補正すると電位差信号のレベル
が大きく減少する。従って、磁石埋め込み型モータを駆
動する場合、駆動信号の位相の調整には、非常に複雑で
繊細な制御が要求される。
合、駆動信号の位相を少しでも進む方向に補正すると電
位差信号のレベルが大きく増大し、一方、駆動信号の位
相を少しでも遅れ方向に補正すると電位差信号のレベル
が大きく減少する。従って、磁石埋め込み型モータを駆
動する場合、駆動信号の位相の調整には、非常に複雑で
繊細な制御が要求される。
【0011】また、一般的によく知られているDCブラ
シレスモータの駆動方式である120度通電方式では、
インバータからモータの各相に、パルス幅が120度の
電気角に相当する駆動信号をステップ的に供給する駆動
方法が用いられている。120度通電方式の場合、イン
バータの出力電圧の位相は大きな位相裕度を持ってお
り、多少通電位相が最適な位相からずれていたとして
も、モータが脱調することはない。
シレスモータの駆動方式である120度通電方式では、
インバータからモータの各相に、パルス幅が120度の
電気角に相当する駆動信号をステップ的に供給する駆動
方法が用いられている。120度通電方式の場合、イン
バータの出力電圧の位相は大きな位相裕度を持ってお
り、多少通電位相が最適な位相からずれていたとして
も、モータが脱調することはない。
【0012】ところで、DCブラシレスモータのトルク
の脈動を抑制して、モータの騒音レベルを下げるうえで
は、120度通電方式に比して、180度通電方式(各
相にパルス幅が180度の駆動信号を供給する方式)が
優れていることが一般的に知られている。しかしなが
ら、180度通電方式で確保できる位相裕度は、120
度通電方式で確保できる位相裕度に比して狭小となる。
ここで、特開平9−238493号公報に開示される駆
動装置では180度通電方式が適用されているが、この
方式に適用した場合、中性点間の電位差信号のレベル検
出を回転数や負荷量に応じて段階的に可変させないと、
モータを最高効率駆動することができなくなり、前記を
回路にて実現した場合、高精度なレベル検出が必要とな
って装置のコストアップを招く。
の脈動を抑制して、モータの騒音レベルを下げるうえで
は、120度通電方式に比して、180度通電方式(各
相にパルス幅が180度の駆動信号を供給する方式)が
優れていることが一般的に知られている。しかしなが
ら、180度通電方式で確保できる位相裕度は、120
度通電方式で確保できる位相裕度に比して狭小となる。
ここで、特開平9−238493号公報に開示される駆
動装置では180度通電方式が適用されているが、この
方式に適用した場合、中性点間の電位差信号のレベル検
出を回転数や負荷量に応じて段階的に可変させないと、
モータを最高効率駆動することができなくなり、前記を
回路にて実現した場合、高精度なレベル検出が必要とな
って装置のコストアップを招く。
【0013】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、モータに供給される駆動信号が正
弦波状となるようにインバータを駆動することによりモ
ータのトルク脈動に起因する騒音を低減して優れた静粛
性を実現し得ると共に、モータの起動から定常回転への
移行をスムーズに行うことができ、更に、定常回転に移
行した後にモータを最高の効率で動作させることのでき
るDCブラシレスモータ駆動装置を提供することを目的
とする。
めになされたもので、モータに供給される駆動信号が正
弦波状となるようにインバータを駆動することによりモ
ータのトルク脈動に起因する騒音を低減して優れた静粛
性を実現し得ると共に、モータの起動から定常回転への
移行をスムーズに行うことができ、更に、定常回転に移
行した後にモータを最高の効率で動作させることのでき
るDCブラシレスモータ駆動装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
Y結線された複数の電機子巻線を有する固定子と、永久
磁石にて複数極を形成する回転子とを有するモータを駆
動するモータ駆動装置であって、前記電機子巻線のそれ
ぞれと並列に接続されるようにY結線された複数の抵抗
器を有する抵抗回路と、前記複数の抵抗器の結線中心に
形成される第1の中性点と、前記複数の電機子巻線の結
線中心に形成される第2の中性点との電圧差に基づいて
前記回転子の磁極位置に応じた位置信号を出力する磁極
位置検出手段と、前記モータの電機子巻線に駆動信号を
供給するインバータと、前記電機子巻線に供給される駆
動信号が、前記回転子の回転位相に対して所定の位相関
係を有する正弦波信号となるように、磁極位置検出手段
の検出結果に基づいて前記インバータを制御するインバ
ータ制御手段と、を備え、前記インバータ制御手段は、
予め決められた駆動信号でモータを起動した後、モータ
回転数が第1の所定回転数に達した後に同期運転の開始
指令を行う第1の同期運転制御部と、同期運転の開始指
令が発せられた後、モータ回転数が第2の所定回転数を
越えるまでは、駆動信号の通電位相を基準位相に比して
所定量だけ進ませる位相補償演算部と、モータ回転数が
前記第2の所定回転数を越えた後に駆動信号の通電位相
を前記基準位相に戻す第2の同期運転制御部と、を備え
ることを特徴とするものである。
Y結線された複数の電機子巻線を有する固定子と、永久
磁石にて複数極を形成する回転子とを有するモータを駆
動するモータ駆動装置であって、前記電機子巻線のそれ
ぞれと並列に接続されるようにY結線された複数の抵抗
器を有する抵抗回路と、前記複数の抵抗器の結線中心に
形成される第1の中性点と、前記複数の電機子巻線の結
線中心に形成される第2の中性点との電圧差に基づいて
前記回転子の磁極位置に応じた位置信号を出力する磁極
位置検出手段と、前記モータの電機子巻線に駆動信号を
供給するインバータと、前記電機子巻線に供給される駆
動信号が、前記回転子の回転位相に対して所定の位相関
係を有する正弦波信号となるように、磁極位置検出手段
の検出結果に基づいて前記インバータを制御するインバ
ータ制御手段と、を備え、前記インバータ制御手段は、
予め決められた駆動信号でモータを起動した後、モータ
回転数が第1の所定回転数に達した後に同期運転の開始
指令を行う第1の同期運転制御部と、同期運転の開始指
令が発せられた後、モータ回転数が第2の所定回転数を
越えるまでは、駆動信号の通電位相を基準位相に比して
所定量だけ進ませる位相補償演算部と、モータ回転数が
前記第2の所定回転数を越えた後に駆動信号の通電位相
を前記基準位相に戻す第2の同期運転制御部と、を備え
ることを特徴とするものである。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載のモ
ータ駆動装置であって、前記位相補償演算部は、モータ
が起動された後、非同期運転から同期運転への移行が行
われる際に、駆動信号の通電位相を基準位相に比して所
定量だけ進ませるに先だって、所定時間だけ、その通電
位相を非同期運転時の位相よりも遅らせることを特徴と
するものである。
ータ駆動装置であって、前記位相補償演算部は、モータ
が起動された後、非同期運転から同期運転への移行が行
われる際に、駆動信号の通電位相を基準位相に比して所
定量だけ進ませるに先だって、所定時間だけ、その通電
位相を非同期運転時の位相よりも遅らせることを特徴と
するものである。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のモータ駆動装置であって、前記第2の所定回転数
は、モータの常用回転領域の下限値以上の回転数である
ことを特徴とするものである。
記載のモータ駆動装置であって、前記第2の所定回転数
は、モータの常用回転領域の下限値以上の回転数である
ことを特徴とするものである。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記インバ
ータ制御手段は、前記モータの負荷量に応じて駆動信号
の通電位相を増減させる負荷量検出部を備えることを特
徴とするものである。
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記インバ
ータ制御手段は、前記モータの負荷量に応じて駆動信号
の通電位相を増減させる負荷量検出部を備えることを特
徴とするものである。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記第1の
中性点と前記第2の中性点とを、直列に接続された抵抗
器とコンデンサとを介して接続する直列回路を備え、前
記磁極位置検出手段は、前記コンデンサの両端に発生す
る電圧を中性点間の電圧差として検出することを特徴と
するものである。
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記第1の
中性点と前記第2の中性点とを、直列に接続された抵抗
器とコンデンサとを介して接続する直列回路を備え、前
記磁極位置検出手段は、前記コンデンサの両端に発生す
る電圧を中性点間の電圧差として検出することを特徴と
するものである。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項5記載のモ
ータ駆動装置であって、前記磁極位置検出手段は、前記
コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテージフ
ォロワと、前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記
コンデンサの他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器
と、前記コンデンサの他端の電圧を基準電圧とし、前記
差動増幅器の出力と前記基準電圧との大小比較に応じた
2値化信号を出力するゼロクロスコンパレータとを備
え、前記ゼロクロスコンパレータから出力される2値化
信号を位置信号として出力することを特徴とするもので
ある。
ータ駆動装置であって、前記磁極位置検出手段は、前記
コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテージフ
ォロワと、前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記
コンデンサの他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器
と、前記コンデンサの他端の電圧を基準電圧とし、前記
差動増幅器の出力と前記基準電圧との大小比較に応じた
2値化信号を出力するゼロクロスコンパレータとを備
え、前記ゼロクロスコンパレータから出力される2値化
信号を位置信号として出力することを特徴とするもので
ある。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項5記載のモ
ータ駆動装置であって、前記磁極位置検出手段は、前記
コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテージフ
ォロワと、前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記
コンデンサの他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器
とを備え、前記差動増幅器から出力されるアナログ信号
を位置検出信号として出力することを特徴とするもので
ある。
ータ駆動装置であって、前記磁極位置検出手段は、前記
コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテージフ
ォロワと、前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記
コンデンサの他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器
とを備え、前記差動増幅器から出力されるアナログ信号
を位置検出信号として出力することを特徴とするもので
ある。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記インバ
ータ制御手段は、前記磁極位置検出手段の処理に伴う遅
延時間と、前記磁極位置検出手段から出力される位置信
号に基づいてインバータを制御するための信号を生成す
る際に生ずる遅延時間との合計時間に相当するモータの
回転位相を、前記モータの回転数に基づいて演算する遅
れ位相演算部を有し、前記遅れ位相演算部によって得ら
れた回転位相分だけ駆動信号の通電位相を進ませること
を特徴とするものである。
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記インバ
ータ制御手段は、前記磁極位置検出手段の処理に伴う遅
延時間と、前記磁極位置検出手段から出力される位置信
号に基づいてインバータを制御するための信号を生成す
る際に生ずる遅延時間との合計時間に相当するモータの
回転位相を、前記モータの回転数に基づいて演算する遅
れ位相演算部を有し、前記遅れ位相演算部によって得ら
れた回転位相分だけ駆動信号の通電位相を進ませること
を特徴とするものである。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項1乃至8の
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、インバータ
制御手段によって制御されるPWMのキャリア周波数
は、可聴領域以上の周波数であることを特徴とするもの
である。
何れか1項記載のモータ駆動装置であって、インバータ
制御手段によって制御されるPWMのキャリア周波数
は、可聴領域以上の周波数であることを特徴とするもの
である。
【0023】請求項10記載の発明は、請求項1乃至9
の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イン
バータ制御手段は、インバータに入力される直流電圧値
と所定の通電位相とに応じて決定される最高回転数に比
して高速のモータ回転数が要求される場合に、通電位相
を前記所定の通電位相から進ませる高速回転制御部を備
えることを特徴とするものである。
の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イン
バータ制御手段は、インバータに入力される直流電圧値
と所定の通電位相とに応じて決定される最高回転数に比
して高速のモータ回転数が要求される場合に、通電位相
を前記所定の通電位相から進ませる高速回転制御部を備
えることを特徴とするものである。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項1乃至1
0の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、モータ
に流れる相電流の極性を検出する極性検出手段を備え、
前記インバータ制御手段は、モータに供給する駆動信号
の指令電圧に対して、相電流の極性に対応して予め設定
された補正値を加減する電流極性補正部を備えることを
特徴とするものである。
0の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、モータ
に流れる相電流の極性を検出する極性検出手段を備え、
前記インバータ制御手段は、モータに供給する駆動信号
の指令電圧に対して、相電流の極性に対応して予め設定
された補正値を加減する電流極性補正部を備えることを
特徴とするものである。
【0025】請求項12記載の発明は、請求項1乃至1
1の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イ
ンバータ制御装置は、モータに供給する駆動信号の波形
を、3相変調方式でPWM制御により生成することを特
徴とするものである。
1の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イ
ンバータ制御装置は、モータに供給する駆動信号の波形
を、3相変調方式でPWM制御により生成することを特
徴とするものである。
【0026】請求項13記載の発明は、請求項1乃至1
2の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イ
ンバータ制御手段は、モータの回転数に同期してモータ
への出力電圧を増減させる出力電圧補正部を有すること
を特徴とするものである。
2の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、前記イ
ンバータ制御手段は、モータの回転数に同期してモータ
への出力電圧を増減させる出力電圧補正部を有すること
を特徴とするものである。
【0027】請求項14記載の発明は、請求項1乃至1
3の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、回転子
内部に永久磁石が配置されているモータを駆動すること
を特徴とするものである。
3の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、回転子
内部に永久磁石が配置されているモータを駆動すること
を特徴とするものである。
【0028】請求項15記載の発明は、請求項1乃至1
4の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、固定子
が集中巻きで構成されているモータを駆動することを特
徴とするものである。
4の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、固定子
が集中巻きで構成されているモータを駆動することを特
徴とするものである。
【0029】請求項16記載の発明は、請求項1乃至1
5の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、圧縮機
のモータを駆動することを特徴とするものである。
5の何れか1項記載のモータ駆動装置であって、圧縮機
のモータを駆動することを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。尚、各図において共通す
る要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。
実施の形態について説明する。尚、各図において共通す
る要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0031】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1のモータ駆動装置の回路ブロック図である。図1に
おいて、30はY結線された固定子を有する三相のDC
ブラシレスモータ、32はDCブラシレスモータ30を
動作させるためのインバータ、34はインバータ32に
接続された直流電源、36はDCブラシレスモータ30
の固定子と並列にY結線接続された抵抗回路である。ま
た、38は磁極位置検出手段、40はマイコンなどで構
成されるインバータ制御手段、42は位相補償演算部、
44は同期運転制御部、46はPWM生成部、48はゲ
ート駆動部である。
態1のモータ駆動装置の回路ブロック図である。図1に
おいて、30はY結線された固定子を有する三相のDC
ブラシレスモータ、32はDCブラシレスモータ30を
動作させるためのインバータ、34はインバータ32に
接続された直流電源、36はDCブラシレスモータ30
の固定子と並列にY結線接続された抵抗回路である。ま
た、38は磁極位置検出手段、40はマイコンなどで構
成されるインバータ制御手段、42は位相補償演算部、
44は同期運転制御部、46はPWM生成部、48はゲ
ート駆動部である。
【0032】磁極位置検出手段38は、DCブラシレス
モータ30の中性点と抵抗回路36の中性点との電位差
からDCブラシレスモータ30の回転子の位置を検出
し、その検出位置に応じた位置信号を発生する。磁極位
置検出手段38から発せられる位置信号は、インバータ
制御手段40の位相補償演算部42に供給される。位相
補償演算部42は、位置信号によって表される回転子の
位置に対して、インバータ32から出力される駆動信号
に反映させるべき位相補償量を演算する。位相補償演算
部42によって演算される位相補償量は、同期運転制御
部44に供給される。
モータ30の中性点と抵抗回路36の中性点との電位差
からDCブラシレスモータ30の回転子の位置を検出
し、その検出位置に応じた位置信号を発生する。磁極位
置検出手段38から発せられる位置信号は、インバータ
制御手段40の位相補償演算部42に供給される。位相
補償演算部42は、位置信号によって表される回転子の
位置に対して、インバータ32から出力される駆動信号
に反映させるべき位相補償量を演算する。位相補償演算
部42によって演算される位相補償量は、同期運転制御
部44に供給される。
【0033】同期運転制御部44は、モータ30の起動
時と同期運転時とを判別し、その起動時にはモータ30
を同期運転に引き込むための起動制御を実行し、一方、
同期運転時には、外部から供給される回転数指令に基づ
いてモータ30の回転数制御を実行する。PWM生成部
46は、同期運転制御部44から出力される制御信号に
基づいて所定のPWM信号を生成する。ゲート駆動部4
8は、PWM生成部46において生成されたPWM信号
を用いてインバータ32を動作させる。
時と同期運転時とを判別し、その起動時にはモータ30
を同期運転に引き込むための起動制御を実行し、一方、
同期運転時には、外部から供給される回転数指令に基づ
いてモータ30の回転数制御を実行する。PWM生成部
46は、同期運転制御部44から出力される制御信号に
基づいて所定のPWM信号を生成する。ゲート駆動部4
8は、PWM生成部46において生成されたPWM信号
を用いてインバータ32を動作させる。
【0034】インバータ32は、モータ30のU相に対
応して、第1および第2トランジスタ50,52、およ
び、第1および第2ダイオード54,56を備えてい
る。また、インバータ32は、モータ30のV相に対応
して、第1および第2トランジスタ58,60、およ
び、第1および第2ダイオード62,64を備えてい
る。更に、インバータ32は、モータ30のW相に対応
して、第1および第2トランジスタ66,68、およ
び、第1および第2ダイオード70,72を備えてい
る。第1トランジスタ50,58および66は、直流電
源34の正極と各相コイルとの間に、一方、第2トラン
ジスタ52,60,68は、直流電源34の負極と各相
コイルとの間に配置されている。
応して、第1および第2トランジスタ50,52、およ
び、第1および第2ダイオード54,56を備えてい
る。また、インバータ32は、モータ30のV相に対応
して、第1および第2トランジスタ58,60、およ
び、第1および第2ダイオード62,64を備えてい
る。更に、インバータ32は、モータ30のW相に対応
して、第1および第2トランジスタ66,68、およ
び、第1および第2ダイオード70,72を備えてい
る。第1トランジスタ50,58および66は、直流電
源34の正極と各相コイルとの間に、一方、第2トラン
ジスタ52,60,68は、直流電源34の負極と各相
コイルとの間に配置されている。
【0035】PWM生成部46およびゲート駆動部48
は、インバータ32が備える6つのトランジスタ50,
52,58,60,66および68のそれぞれに対応す
るPWM信号を生成する。これらのPWM信号は、各相
に対応する一組のトランジスタ(50と52、58と6
0、および、66と68の組)が同時にオン状態となら
ないように制御される。
は、インバータ32が備える6つのトランジスタ50,
52,58,60,66および68のそれぞれに対応す
るPWM信号を生成する。これらのPWM信号は、各相
に対応する一組のトランジスタ(50と52、58と6
0、および、66と68の組)が同時にオン状態となら
ないように制御される。
【0036】モータ30のU相に供給される駆動信号の
電圧は、第1トランジスタ50に供給されるPWM信号
のデューティ比Duty1と、第2トランジスタ52に供給
されるPWM信号のデューティ比Duty2との比Duty1/
Duty2により決定される。より具体的には、U相に供給
される駆動信号の電圧は、直流電源34の出力電圧Vと
上記の比Duty1/Duty2との乗算値V*Duty1/Duty2
で表される値となる。同様に、モータ30のV相および
W相に供給される駆動信号の電圧は、それぞれ、第1お
よび第2トランジスタ58,60に供給されるPWM信
号のデューティ比の比、および、第1および第2トラン
ジスタ66,68に供給されるPWM信号のデューティ
比の比に応じた値となる。
電圧は、第1トランジスタ50に供給されるPWM信号
のデューティ比Duty1と、第2トランジスタ52に供給
されるPWM信号のデューティ比Duty2との比Duty1/
Duty2により決定される。より具体的には、U相に供給
される駆動信号の電圧は、直流電源34の出力電圧Vと
上記の比Duty1/Duty2との乗算値V*Duty1/Duty2
で表される値となる。同様に、モータ30のV相および
W相に供給される駆動信号の電圧は、それぞれ、第1お
よび第2トランジスタ58,60に供給されるPWM信
号のデューティ比の比、および、第1および第2トラン
ジスタ66,68に供給されるPWM信号のデューティ
比の比に応じた値となる。
【0037】従って、モータ30の各相に供給される駆
動信号の電圧は、ゲート駆動部48からインバータ32
に供給されるPWM信号を制御することにより、直流電
源34の出力電圧Vを上限とする任意の値とすることが
できる。本実施形態において、PWM生成部46は、各
相に印加される駆動信号の電圧が、互いに120度の位
相差で、それぞれ正弦波状に変化するようにPWM信号
の値を変化させる。
動信号の電圧は、ゲート駆動部48からインバータ32
に供給されるPWM信号を制御することにより、直流電
源34の出力電圧Vを上限とする任意の値とすることが
できる。本実施形態において、PWM生成部46は、各
相に印加される駆動信号の電圧が、互いに120度の位
相差で、それぞれ正弦波状に変化するようにPWM信号
の値を変化させる。
【0038】図1において、抵抗回路36は抵抗をY結
線している。このため、抵抗回路36の中性点(Y結線
の中性点)からは、インバータ32から各相に向けて出
力された駆動信号の合成電圧が出力される。従って、抵
抗回路36の中性点は、インバータ32の仮想的な中性
点の電位と捕らえることができる。
線している。このため、抵抗回路36の中性点(Y結線
の中性点)からは、インバータ32から各相に向けて出
力された駆動信号の合成電圧が出力される。従って、抵
抗回路36の中性点は、インバータ32の仮想的な中性
点の電位と捕らえることができる。
【0039】以下、図2を用いてDCブラシレスモータ
30の回転子の磁極位置を検出する方式について説明す
る。インバータ32が、3相交流の正弦波電圧を出力し
ているとすれば、そのインバータ32は、図2に示す如
く、3相交流電源のモデルと置き換えることができる。
この場合、インバータ32の中性点における電圧は、次
式の如く表すことができる。 Vn=sin(αt)+sin(αt+2/3π)+sin(αt+4/3π)
30の回転子の磁極位置を検出する方式について説明す
る。インバータ32が、3相交流の正弦波電圧を出力し
ているとすれば、そのインバータ32は、図2に示す如
く、3相交流電源のモデルと置き換えることができる。
この場合、インバータ32の中性点における電圧は、次
式の如く表すことができる。 Vn=sin(αt)+sin(αt+2/3π)+sin(αt+4/3π)
【0040】DCブラシレスモータ30はインダクタン
ス成分と抵抗成分とを有している。また、DCブラシレ
スモータ30の回転中は、回転子に配置されている永久
磁石と各相のコイルとの近接・離間が繰り返されること
により、各相のコイルに誘起電圧が発生する。このた
め、モータ30の各相コイルは誘起電圧を発生する電圧
源とおくことができる。モータ30の各相に発生する誘
起電圧は、モータ30の回転周期に応じた周期で変動す
る主成分を有している。また、誘起電圧には、一般に、
その主成分の3倍の周波数で変動する3次の高調波成分
を始めとした多くの高調波成分を含んでいる。従って、
DCブラシレスモータ30は図2に示すようなモデルと
することができる。この場合、モータ30の中性点にお
ける電圧は、次式の如く表すことができる。 Vm=sin(wt+ζ)+sin(wt+2/3π+ζ)+sin(wt+4/3π+ζ)+si
n(3wt+ζ)+sin(3(wt+2/3π)+ζ)+sin(3(wt+4/3π)+ζ)
ス成分と抵抗成分とを有している。また、DCブラシレ
スモータ30の回転中は、回転子に配置されている永久
磁石と各相のコイルとの近接・離間が繰り返されること
により、各相のコイルに誘起電圧が発生する。このた
め、モータ30の各相コイルは誘起電圧を発生する電圧
源とおくことができる。モータ30の各相に発生する誘
起電圧は、モータ30の回転周期に応じた周期で変動す
る主成分を有している。また、誘起電圧には、一般に、
その主成分の3倍の周波数で変動する3次の高調波成分
を始めとした多くの高調波成分を含んでいる。従って、
DCブラシレスモータ30は図2に示すようなモデルと
することができる。この場合、モータ30の中性点にお
ける電圧は、次式の如く表すことができる。 Vm=sin(wt+ζ)+sin(wt+2/3π+ζ)+sin(wt+4/3π+ζ)+si
n(3wt+ζ)+sin(3(wt+2/3π)+ζ)+sin(3(wt+4/3π)+ζ)
【0041】上述した2つの式より、DCブラシレスモ
ータ30の中性点電圧Vmとインバータ32の中性点電圧
Vnとの差、すなわち、電位差信号は、次式の如く表すこ
とができる。 Vmn = Vm-Vn = 3sin(3wt+ζ )
ータ30の中性点電圧Vmとインバータ32の中性点電圧
Vnとの差、すなわち、電位差信号は、次式の如く表すこ
とができる。 Vmn = Vm-Vn = 3sin(3wt+ζ )
【0042】上記の如く、電圧差信号Vmnには、インバ
ータ32の中性点電圧Vnの位相に関係するαが残存して
いない。つまり、モータ30の誘起電圧に3次高調波が
含まれる場合、インバータ32の位相の影響は、その3
次高調波には全く及ばない。従って、このようなモータ
30においては、その回転子の磁極位置を、誘起電圧の
3次高調波成分に基づいて、すなわち、電位差信号Vmn
に基づいて正確に検出することができる。
ータ32の中性点電圧Vnの位相に関係するαが残存して
いない。つまり、モータ30の誘起電圧に3次高調波が
含まれる場合、インバータ32の位相の影響は、その3
次高調波には全く及ばない。従って、このようなモータ
30においては、その回転子の磁極位置を、誘起電圧の
3次高調波成分に基づいて、すなわち、電位差信号Vmn
に基づいて正確に検出することができる。
【0043】モータ30内部に発生する誘起電圧には、
3次高調波成分以外の高調波成分が含まれることがあ
る。このような場合においても、3次高調波は、以下に
示す理由により、精度良く検出することが可能である。
すなわち、次数の異なる複数の高調波を含む信号は、通
常、低次の高調波成分をより多く含んでいる。また、高
調波成分のうち3次の高調波は、上記の如くモータ30
の中性点においてその強度が3倍となるが、3逓倍の次
数以外の奇数次数では、高調波信号が3倍されることが
ない。そのため、モータ30の内部では、誘起電圧に多
く含まれる3次高調波だけが更に3倍に増幅され、その
成分に次いで多く含有されている5次や7次の成分は増
幅されない。このため、3次高調波は、誘起成分に次数
の異なる複数の高調波成分が含まれている場合であって
も容易に検出することができる。
3次高調波成分以外の高調波成分が含まれることがあ
る。このような場合においても、3次高調波は、以下に
示す理由により、精度良く検出することが可能である。
すなわち、次数の異なる複数の高調波を含む信号は、通
常、低次の高調波成分をより多く含んでいる。また、高
調波成分のうち3次の高調波は、上記の如くモータ30
の中性点においてその強度が3倍となるが、3逓倍の次
数以外の奇数次数では、高調波信号が3倍されることが
ない。そのため、モータ30の内部では、誘起電圧に多
く含まれる3次高調波だけが更に3倍に増幅され、その
成分に次いで多く含有されている5次や7次の成分は増
幅されない。このため、3次高調波は、誘起成分に次数
の異なる複数の高調波成分が含まれている場合であって
も容易に検出することができる。
【0044】上述の如く、DCブラシレスモータ30の
中性点と抵抗回路36の中性点との間の電位差を検出す
る磁極位置検出手段38によれば、誘起電圧の3次高調
波成分で構成される電位差信号を検出することができ
る。従って、本実施形態のモータ駆動装置によれば、磁
極位置検出手段38において、その電位差信号に基づい
て、DCブラシレスモータ30の回転子の磁極位置を精
度良く検出することができる。
中性点と抵抗回路36の中性点との間の電位差を検出す
る磁極位置検出手段38によれば、誘起電圧の3次高調
波成分で構成される電位差信号を検出することができ
る。従って、本実施形態のモータ駆動装置によれば、磁
極位置検出手段38において、その電位差信号に基づい
て、DCブラシレスモータ30の回転子の磁極位置を精
度良く検出することができる。
【0045】図3は、DCブラシレスモータの通電方法
として一般に用いられている120度通電方式を説明す
るためのタイミングチャートである。図3において、U
p、VpおよびWpは、それぞれ、U,V,W相のコイルに
正方向に駆動電流が流通するタイミングを示す。また、
Un、VnおよびWnは、それぞれ、U,V,W相のコイルに
逆方向に駆動電流が流通するタイミングを示す。
として一般に用いられている120度通電方式を説明す
るためのタイミングチャートである。図3において、U
p、VpおよびWpは、それぞれ、U,V,W相のコイルに
正方向に駆動電流が流通するタイミングを示す。また、
Un、VnおよびWnは、それぞれ、U,V,W相のコイルに
逆方向に駆動電流が流通するタイミングを示す。
【0046】DCブラシレスモータの一般的な駆動方式
においては、図3に示す如く、各相に対して、パルス幅
が120度の駆動電流が順次供給される。この場合、各
相のコイルに正方向の電流が流通した後、逆方向の電流
が流通するまでの間に、60度の休止区間が確保され
る。このような駆動方式で用いられるDCブラシレスモ
ータでは、各相のコイルに生ずる誘起電圧を、個々のコ
イルの端子電圧を計測することで検出し、その結果得ら
れた誘起電圧に基づいて回転子の磁極位置を検出する手
法が広く用いられている。
においては、図3に示す如く、各相に対して、パルス幅
が120度の駆動電流が順次供給される。この場合、各
相のコイルに正方向の電流が流通した後、逆方向の電流
が流通するまでの間に、60度の休止区間が確保され
る。このような駆動方式で用いられるDCブラシレスモ
ータでは、各相のコイルに生ずる誘起電圧を、個々のコ
イルの端子電圧を計測することで検出し、その結果得ら
れた誘起電圧に基づいて回転子の磁極位置を検出する手
法が広く用いられている。
【0047】各相のコイルの端子電圧から誘起電圧が検
出できる期間は、インバータから各相に駆動信号が供給
されていない間、すなわち、60度の休止区間に限られ
る。言い換えると、上述した一般的な駆動方式において
は、休止区間が存在しないと回転子の磁極位置検出を行
うことができなくなる。
出できる期間は、インバータから各相に駆動信号が供給
されていない間、すなわち、60度の休止区間に限られ
る。言い換えると、上述した一般的な駆動方式において
は、休止区間が存在しないと回転子の磁極位置検出を行
うことができなくなる。
【0048】図3に示す如く、120度通電の駆動方式
では、モータを流れる駆動電流の波形が120度の矩形
となる。モータが発生するトルクはモータの各相を流れ
る電流の値に依存する。従って、その駆動電流の波形が
矩形であると、モータが発生するトルクがステップ状と
なり、出力トルクに大きな脈動が生じ易くなる。トルク
の脈動は、モータの騒音の原因となる。従って、120
度通電の駆動方式が用いられる場合、モータが大きな騒
音を発生し易くなる。
では、モータを流れる駆動電流の波形が120度の矩形
となる。モータが発生するトルクはモータの各相を流れ
る電流の値に依存する。従って、その駆動電流の波形が
矩形であると、モータが発生するトルクがステップ状と
なり、出力トルクに大きな脈動が生じ易くなる。トルク
の脈動は、モータの騒音の原因となる。従って、120
度通電の駆動方式が用いられる場合、モータが大きな騒
音を発生し易くなる。
【0049】モータの騒音は、各相に対する通電の切り
替えを滑らかにして、すなわち、駆動電流の変動を滑ら
かにして、トルク脈動を小さくすることにより抑制でき
る。従って、モータの騒音を抑制するうえでは、各相に
対する駆動電流の供給が窮しされる区間、すなわち休止
区間が狭いほど有利である。
替えを滑らかにして、すなわち、駆動電流の変動を滑ら
かにして、トルク脈動を小さくすることにより抑制でき
る。従って、モータの騒音を抑制するうえでは、各相に
対する駆動電流の供給が窮しされる区間、すなわち休止
区間が狭いほど有利である。
【0050】上記の如く、本実施形態の駆動装置によれ
ば、駆動電流の休止区間を廃止してモータ30への通電
を180度の正弦波で行っても、磁極位置検出手段38
を用いることにより回転子の磁極位置を検出することが
できる。つまり、本実施形態の駆動装置によれば、回転
子の磁極位置を検出するためのセンサを用いることな
く、かつ、モータ30に正弦波電流を供給しつつ、回転
子の磁極位置を検出することができる。
ば、駆動電流の休止区間を廃止してモータ30への通電
を180度の正弦波で行っても、磁極位置検出手段38
を用いることにより回転子の磁極位置を検出することが
できる。つまり、本実施形態の駆動装置によれば、回転
子の磁極位置を検出するためのセンサを用いることな
く、かつ、モータ30に正弦波電流を供給しつつ、回転
子の磁極位置を検出することができる。
【0051】モータ30の回転子の磁極位置が検出でき
れば、モータ30の各相に供給する駆動信号の位相を、
回転子の回転位相にあわせること、すなわち、モータ3
0を同期運転することができる。従って、本実施形態に
よれば、モータ30を低騒音で同期運転させることので
きる駆動装置を簡単な構造で実現することができる。
れば、モータ30の各相に供給する駆動信号の位相を、
回転子の回転位相にあわせること、すなわち、モータ3
0を同期運転することができる。従って、本実施形態に
よれば、モータ30を低騒音で同期運転させることので
きる駆動装置を簡単な構造で実現することができる。
【0052】ところで、DCモータの中には、180度
より短い通電区間にて正弦波電流を流すことができ、ま
た、インバータ32が正弦波電圧でなく、例えば台形波
状の電圧を出力する場合にも各相に正弦波状の駆動電流
を流通させることのできるモータが存在する。しかしな
がら、このようなモータは、大きなインダクタンス成分
を有するものに限定される。本実施形態の駆動装置によ
れば、モータの仕様に関わらず、モータ内部を流れる電
流の波形を常に正弦波状とすることができる。従って、
本実施形態の駆動装置を用いることによれば、いかなる
モータが用いられる場合であっても、トルク脈動に起因
する騒音を有効に低減することができる。
より短い通電区間にて正弦波電流を流すことができ、ま
た、インバータ32が正弦波電圧でなく、例えば台形波
状の電圧を出力する場合にも各相に正弦波状の駆動電流
を流通させることのできるモータが存在する。しかしな
がら、このようなモータは、大きなインダクタンス成分
を有するものに限定される。本実施形態の駆動装置によ
れば、モータの仕様に関わらず、モータ内部を流れる電
流の波形を常に正弦波状とすることができる。従って、
本実施形態の駆動装置を用いることによれば、いかなる
モータが用いられる場合であっても、トルク脈動に起因
する騒音を有効に低減することができる。
【0053】次に、図1、図4および図5を参照して、
本実施形態のモータ駆動装置が、モータ30を起動した
後、滑らかにモータ30を同期運転に引き込む動作につ
いて説明する。
本実施形態のモータ駆動装置が、モータ30を起動した
後、滑らかにモータ30を同期運転に引き込む動作につ
いて説明する。
【0054】図4(a)は、DCブラシレスモータ30
の中性点と抵抗回路36の中性点との電位差、すなわ
ち、電位差信号Vmnの波形を示す。電位差信号Vmnには、
インバータ32が備えるトランジスタのオンオフに伴う
PWM高周波成分が含まれている。磁極位置検出手段3
8は、内蔵フィルタによりそのPWM高週波成分を除去
して、DCブラシレスモータ30の誘起電圧に含まれる
3次高調波成分を主成分とする電圧波形(図4(b))
を出力する。
の中性点と抵抗回路36の中性点との電位差、すなわ
ち、電位差信号Vmnの波形を示す。電位差信号Vmnには、
インバータ32が備えるトランジスタのオンオフに伴う
PWM高周波成分が含まれている。磁極位置検出手段3
8は、内蔵フィルタによりそのPWM高週波成分を除去
して、DCブラシレスモータ30の誘起電圧に含まれる
3次高調波成分を主成分とする電圧波形(図4(b))
を出力する。
【0055】図5は、磁極位置検出手段38の1例の回
路図を示す。図5に示す如く、磁極位置検出手段38
は、電位差検出フィルタ74を備えている。電位差検出
フィルタ74には、モータ30の中性点の電位と抵抗回
路の中性点の電位が供給されている。電位差検出フィル
タ74は、それらの信号からPWM高周波成分を除去す
るフィルタの機能と、それらの信号の電位差、すなわ
ち、電位差信号Vmnを反転増幅する増幅機能とを備えて
いる。電位差信号Vmnは、電位差検出フィルタ74で処
理されることにより、図4(b)に示す信号、すなわ
ち、図4(a)に示す電位差信号Vmnに比して振幅が大
きく、かつ、逆の位相を有する信号に変換される。
路図を示す。図5に示す如く、磁極位置検出手段38
は、電位差検出フィルタ74を備えている。電位差検出
フィルタ74には、モータ30の中性点の電位と抵抗回
路の中性点の電位が供給されている。電位差検出フィル
タ74は、それらの信号からPWM高周波成分を除去す
るフィルタの機能と、それらの信号の電位差、すなわ
ち、電位差信号Vmnを反転増幅する増幅機能とを備えて
いる。電位差信号Vmnは、電位差検出フィルタ74で処
理されることにより、図4(b)に示す信号、すなわ
ち、図4(a)に示す電位差信号Vmnに比して振幅が大
きく、かつ、逆の位相を有する信号に変換される。
【0056】本実施形態において、磁極位置検出手段3
8は、上記の如く生成されたアナログ信号を、ディジタ
ル信号に変換してインバータ制御手段40の位相補償演
算部42に供給する機能を有している。尚、磁極位置検
出手段38とインバータ制御手段40との間の信号授受
の手法は、これに限定されるものではなく、磁極位置検
出手段38からインバータ制御手段40にアナログ信号
を供給し、インバータ制御手段40が備えるA/D変換
ポートを利用してそのアナログ信号をディジタル信号に
変換してもよい。
8は、上記の如く生成されたアナログ信号を、ディジタ
ル信号に変換してインバータ制御手段40の位相補償演
算部42に供給する機能を有している。尚、磁極位置検
出手段38とインバータ制御手段40との間の信号授受
の手法は、これに限定されるものではなく、磁極位置検
出手段38からインバータ制御手段40にアナログ信号
を供給し、インバータ制御手段40が備えるA/D変換
ポートを利用してそのアナログ信号をディジタル信号に
変換してもよい。
【0057】磁極位置検出手段38の内部において、電
圧差検出フィルタ74で生成された反転増幅信号(図4
(b))は、ゼロクロスコンパレータ76に供給され
る。ゼロクロスコンパレータ74は、その反転増幅信号
が、その信号のゼロ位置と交差する前後で値を入れ替え
るディジタル信号(図4(c))を生成する。ゼロクロ
スコンパレータ76で生成されたディジタル信号は、フ
ォトカプラで構成される絶縁回路78に供給される。絶
縁回路78は、磁極位置検出手段38とインバータ制御
手段40とを電気的に絶縁しつつ、ゼロクロスコンパレ
ータ76で生成されたディジタル信号をインバータ制御
手段40に転送する(図4(d))。
圧差検出フィルタ74で生成された反転増幅信号(図4
(b))は、ゼロクロスコンパレータ76に供給され
る。ゼロクロスコンパレータ74は、その反転増幅信号
が、その信号のゼロ位置と交差する前後で値を入れ替え
るディジタル信号(図4(c))を生成する。ゼロクロ
スコンパレータ76で生成されたディジタル信号は、フ
ォトカプラで構成される絶縁回路78に供給される。絶
縁回路78は、磁極位置検出手段38とインバータ制御
手段40とを電気的に絶縁しつつ、ゼロクロスコンパレ
ータ76で生成されたディジタル信号をインバータ制御
手段40に転送する(図4(d))。
【0058】インバータ制御手段40は、上記の如く磁
極位置検出手段38から供給されるディジタル信号を回
転子の磁極位置を表す位置信号として受信する。本実施
形態において、磁極位置検出手段38は、抵抗回路36
の中性点の電位を基準電位として電位差信号Vmnを検出
している。一方、インバータ制御手段40では、直流電
源34の負極電位が基準電位として用いられる。磁極位
置検出手段38とインバータ制御手段40とを上記の如
く絶縁回路78で絶縁することによれば、それらの2つ
の回路の基準電位が異なっていても容易に回路を構成す
ることができる。
極位置検出手段38から供給されるディジタル信号を回
転子の磁極位置を表す位置信号として受信する。本実施
形態において、磁極位置検出手段38は、抵抗回路36
の中性点の電位を基準電位として電位差信号Vmnを検出
している。一方、インバータ制御手段40では、直流電
源34の負極電位が基準電位として用いられる。磁極位
置検出手段38とインバータ制御手段40とを上記の如
く絶縁回路78で絶縁することによれば、それらの2つ
の回路の基準電位が異なっていても容易に回路を構成す
ることができる。
【0059】インバータ制御手段40の位相補償演算部
42は、磁極位置検出手段38から供給される位置信号
(図4(d))の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジ
との間の時間を計測する。インバータ制御手段40に
は、その時間を計数するタイマー(図示せず)が内蔵さ
れている。インバータ制御手段40は、後述の如く、そ
のタイマーの計数値に基づいて回転子の磁極位置を検出
することができる。インバータ制御手段40は、上記の
如く検出した磁極位置に基づいて、モータ30の回転位
相に応じた通電位相を演算する。
42は、磁極位置検出手段38から供給される位置信号
(図4(d))の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジ
との間の時間を計測する。インバータ制御手段40に
は、その時間を計数するタイマー(図示せず)が内蔵さ
れている。インバータ制御手段40は、後述の如く、そ
のタイマーの計数値に基づいて回転子の磁極位置を検出
することができる。インバータ制御手段40は、上記の
如く検出した磁極位置に基づいて、モータ30の回転位
相に応じた通電位相を演算する。
【0060】インバータ制御手段40に供給される位置
信号は、モータ30の電気角の回転周期の3倍に相当す
る周期で変動するパルス信号である。従って、その信号
の立ち上がりおよび立ち下がりエッジは、電気角で60
度毎に検出することができる。このため、インバータ制
御手段40においては、隣接する2つのエッジの発生間
隔を60で除算することにより、電気角1度あたりの変
化に要する時間が算出できる。
信号は、モータ30の電気角の回転周期の3倍に相当す
る周期で変動するパルス信号である。従って、その信号
の立ち上がりおよび立ち下がりエッジは、電気角で60
度毎に検出することができる。このため、インバータ制
御手段40においては、隣接する2つのエッジの発生間
隔を60で除算することにより、電気角1度あたりの変
化に要する時間が算出できる。
【0061】モータ30の運転中は、インバータ32か
らモータ30の各相に対して、正弦波状の波形を有する
駆動信号が供給される。モータ30の回転子は、同期非
同期の別に関わらず、駆動信号の位相とほぼ対応する位
相を保って回転する。従って、インバータ32からモー
タ30に供給される駆動信号の位相を併せて考慮する
と、60度の電気角毎に供給される位置信号のうち、何
れかの信号を回転子の電気角ゼロ度に対応する信号と特
定することができる。
らモータ30の各相に対して、正弦波状の波形を有する
駆動信号が供給される。モータ30の回転子は、同期非
同期の別に関わらず、駆動信号の位相とほぼ対応する位
相を保って回転する。従って、インバータ32からモー
タ30に供給される駆動信号の位相を併せて考慮する
と、60度の電気角毎に供給される位置信号のうち、何
れかの信号を回転子の電気角ゼロ度に対応する信号と特
定することができる。
【0062】従って、インバータ制御装置40は、磁極
位置検出手段38から供給される位置信号と、上述する
タイマの計数値(エッジ発生後の時間)とに基づいて、
モータ30の回転子の磁極位置を0度から360度ま
で、連続的に検知することができる。このため、インバ
ータ制御装置40は、図4(e)に示す如く、固定子の
磁極位置に対応して0度から360度へ直線的に変化す
るような通電位相の角度を生成することができる。更
に、インバータ制御装置40は、位相補償演算部42に
おいて、基準の通電位相(図4(e))に対して、位相
を進ませた通電位相(図4(f))を生成することがで
きる。
位置検出手段38から供給される位置信号と、上述する
タイマの計数値(エッジ発生後の時間)とに基づいて、
モータ30の回転子の磁極位置を0度から360度ま
で、連続的に検知することができる。このため、インバ
ータ制御装置40は、図4(e)に示す如く、固定子の
磁極位置に対応して0度から360度へ直線的に変化す
るような通電位相の角度を生成することができる。更
に、インバータ制御装置40は、位相補償演算部42に
おいて、基準の通電位相(図4(e))に対して、位相
を進ませた通電位相(図4(f))を生成することがで
きる。
【0063】DCブラシレスモータ30の動作中は、上
記の如く位置検出手段38から位置信号が出力される。
しかしながら、モータ30が起動される前は、回転子が
停止しており誘起電圧が発生しないため位置信号は出力
されない。従って、モータ30の起動直後は、インバー
タ制御手段40の内部において、モータ30の動作と同
期する通電位相を生成することはできない。
記の如く位置検出手段38から位置信号が出力される。
しかしながら、モータ30が起動される前は、回転子が
停止しており誘起電圧が発生しないため位置信号は出力
されない。従って、モータ30の起動直後は、インバー
タ制御手段40の内部において、モータ30の動作と同
期する通電位相を生成することはできない。
【0064】本実施形態において、モータ30の起動が
要求されると、同期運転制御部44から位相補償演算部
42に向けて起動指令信号が供給される。位相補償演算
部42は、上記の起動指令信号を受信すると、磁極位置
検出手段38からの位置信号と関係のない所定の位相を
生成し、その位相を同期運転制御部44に供給する。同
期運転制御部44は入力された位相に基づいて3相交流
の正弦波信号を生成し、その信号をPWM生成部46に
出力する。PWM生成部46は、同期運転制御部44か
ら供給される信号に基づいてインバータ32が備える6
つのトランジスタに対するPWM信号を生成し、そのP
WM信号に従ってゲート駆動部48を駆動することでイ
ンバータ32を動作させる。
要求されると、同期運転制御部44から位相補償演算部
42に向けて起動指令信号が供給される。位相補償演算
部42は、上記の起動指令信号を受信すると、磁極位置
検出手段38からの位置信号と関係のない所定の位相を
生成し、その位相を同期運転制御部44に供給する。同
期運転制御部44は入力された位相に基づいて3相交流
の正弦波信号を生成し、その信号をPWM生成部46に
出力する。PWM生成部46は、同期運転制御部44か
ら供給される信号に基づいてインバータ32が備える6
つのトランジスタに対するPWM信号を生成し、そのP
WM信号に従ってゲート駆動部48を駆動することでイ
ンバータ32を動作させる。
【0065】モータ30の起動時は、回転子の位置に応
じた相を通電しているのではないが、固定子に発生する
回転磁界に回転子が引きつけられる形でモータ30は動
作する。モータ30の回転数がある程度上昇して、磁極
位置検出手段38が安定した位置信号を出力し得る状態
となると、従来から一般に用いられている手法で、位置
信号を用いた同期運転への切り替えが行われる。
じた相を通電しているのではないが、固定子に発生する
回転磁界に回転子が引きつけられる形でモータ30は動
作する。モータ30の回転数がある程度上昇して、磁極
位置検出手段38が安定した位置信号を出力し得る状態
となると、従来から一般に用いられている手法で、位置
信号を用いた同期運転への切り替えが行われる。
【0066】DCブラシレスモータ30は、モータ30
を駆動するうえで最も効率の良い位相(以下、「最適位
相」と称す)に比して位相の進んだ駆動電圧が印加され
た場合に誘起電圧に歪みを生じさせるという特性を有し
ている。誘起電圧に歪みが生ずると、その3次高調波成
分が増加し、モータ30の中性点と抵抗回路36の中性
点との差、すなわち、電位差信号Vmnが増加する。
を駆動するうえで最も効率の良い位相(以下、「最適位
相」と称す)に比して位相の進んだ駆動電圧が印加され
た場合に誘起電圧に歪みを生じさせるという特性を有し
ている。誘起電圧に歪みが生ずると、その3次高調波成
分が増加し、モータ30の中性点と抵抗回路36の中性
点との差、すなわち、電位差信号Vmnが増加する。
【0067】本実施形態の駆動装置は、DCブラシレス
モータ30の上記の特性を利用して、モータ30の起動
後その回転数が所定回転数に達するまでの間は、モータ
30が追従できる最大量の進み位相が生ずると予測され
る状態で非同期運転、すなわち、位置信号を用いない運
転を継続する。このため、本実施形態の駆動装置によれ
ば、モータの起動直後から、図4(a)に示す電位差信
号Vmnを大きく振幅させることができる。磁極位置検出
手段38は、Vmnが大きな振幅を有するほど、精度の良
い位置信号を安定に出力することができる。従って、磁
極位置検出手段38は、モータ30の回転数が十分に上
昇する前に安定した位置信号を出力し始める。
モータ30の上記の特性を利用して、モータ30の起動
後その回転数が所定回転数に達するまでの間は、モータ
30が追従できる最大量の進み位相が生ずると予測され
る状態で非同期運転、すなわち、位置信号を用いない運
転を継続する。このため、本実施形態の駆動装置によれ
ば、モータの起動直後から、図4(a)に示す電位差信
号Vmnを大きく振幅させることができる。磁極位置検出
手段38は、Vmnが大きな振幅を有するほど、精度の良
い位置信号を安定に出力することができる。従って、磁
極位置検出手段38は、モータ30の回転数が十分に上
昇する前に安定した位置信号を出力し始める。
【0068】本実施形態の駆動装置によれば、モータ3
0の起動後早期に、上記の位置信号を用いた同期信号を
開始することができる。本実施形態の駆動装置は、上述
した最適位相に対して位相を進めた状態でモータ30の
駆動を行う。同期運転を開始すると同時に、駆動信号の
位相を最適位相とすると、誘起電圧の高調波成分が減少
して、磁極位置検出手段38が適性に位置信号を出力し
なくなることがある。本実施形態の駆動装置によれば、
回転数が十分に上昇するまで位相を進めて同期運転を行
うことで、そのような誤動作の発生を防止することがで
きる。
0の起動後早期に、上記の位置信号を用いた同期信号を
開始することができる。本実施形態の駆動装置は、上述
した最適位相に対して位相を進めた状態でモータ30の
駆動を行う。同期運転を開始すると同時に、駆動信号の
位相を最適位相とすると、誘起電圧の高調波成分が減少
して、磁極位置検出手段38が適性に位置信号を出力し
なくなることがある。本実施形態の駆動装置によれば、
回転数が十分に上昇するまで位相を進めて同期運転を行
うことで、そのような誤動作の発生を防止することがで
きる。
【0069】モータ30の回転数が常用回転数の下限値
に到達すると、同期運転制御部44から位相補償演算部
42に向けて、その状況を知らせるための信号が供給さ
れる。位相補償演算部42は、上記の信号を受信する
と、モータ30に供給される駆動信号の位相を最適位相
とするため、加速させてきた駆動信号の位相を遅らせる
ための処理を行う。具体的には、図4(f)に示す矢印
(進み位相量)を短くするような通電位相を生成する。
上記の処理が実行されると、その後、回転子の位相が駆
動信号の位相に追い付いて最適位相が実現される。
に到達すると、同期運転制御部44から位相補償演算部
42に向けて、その状況を知らせるための信号が供給さ
れる。位相補償演算部42は、上記の信号を受信する
と、モータ30に供給される駆動信号の位相を最適位相
とするため、加速させてきた駆動信号の位相を遅らせる
ための処理を行う。具体的には、図4(f)に示す矢印
(進み位相量)を短くするような通電位相を生成する。
上記の処理が実行されると、その後、回転子の位相が駆
動信号の位相に追い付いて最適位相が実現される。
【0070】上記の起動方法は、特に、本実施形態の駆
動装置のようにインバータ32がモータ30に対して正
弦波電圧を出力する場合に有効である。すなわち、イン
バータ32から出力される電圧が正弦波ではなく歪んだ
電圧であった場合、モータ30の誘起電圧には歪みが生
ずる。この場合、モータ30と抵抗回路36との電位差
信号Vmnが得やすくなるため、比較的回転数の低い領域
から位置信号が得やすくなる。これに対して、インバー
タ32から出力される電圧が正弦波電圧である場合は、
誘起電圧に重畳する歪みが、回転子における永久磁石の
配置に起因する歪みのみとなる。従って、この場合は、
モータ回転数が低い領域で安定した位置信号を得ること
が困難である。
動装置のようにインバータ32がモータ30に対して正
弦波電圧を出力する場合に有効である。すなわち、イン
バータ32から出力される電圧が正弦波ではなく歪んだ
電圧であった場合、モータ30の誘起電圧には歪みが生
ずる。この場合、モータ30と抵抗回路36との電位差
信号Vmnが得やすくなるため、比較的回転数の低い領域
から位置信号が得やすくなる。これに対して、インバー
タ32から出力される電圧が正弦波電圧である場合は、
誘起電圧に重畳する歪みが、回転子における永久磁石の
配置に起因する歪みのみとなる。従って、この場合は、
モータ回転数が低い領域で安定した位置信号を得ること
が困難である。
【0071】本実施形態の駆動装置のように、モータ3
0に対して正弦波状の駆動信号を供給し、かつ、モータ
30の起動直後に、意識的に駆動信号の位相を進めた駆
動を行うことによれば、モータ30の仕様に関わらず、
モータ内部に正弦波電流を流通させ、かつ、比較的早期
にモータ30を同期運転に引き込むことができる。従っ
て、本実施形態の駆動装置によれば、モータ30の仕様
に関わらず、優れた静粛性を実現しつつ、モータ30を
スムーズに起動させることができる。
0に対して正弦波状の駆動信号を供給し、かつ、モータ
30の起動直後に、意識的に駆動信号の位相を進めた駆
動を行うことによれば、モータ30の仕様に関わらず、
モータ内部に正弦波電流を流通させ、かつ、比較的早期
にモータ30を同期運転に引き込むことができる。従っ
て、本実施形態の駆動装置によれば、モータ30の仕様
に関わらず、優れた静粛性を実現しつつ、モータ30を
スムーズに起動させることができる。
【0072】更に、本実施形態の駆動装置によれば、モ
ータの回転数が常用回転領域に達した後に、最適位相に
よるモータ30の同期運転が開始される。このため、本
実施形態の駆動装置によれば、常用回転領域において、
モータ30を最高効率で駆動することができる。
ータの回転数が常用回転領域に達した後に、最適位相に
よるモータ30の同期運転が開始される。このため、本
実施形態の駆動装置によれば、常用回転領域において、
モータ30を最高効率で駆動することができる。
【0073】実施の形態2.図6は本発明の実施の形態
2のモータ駆動装置の動作を説明するためのタイムチャ
ートである。本実施形態のモータ駆動装置は、図1に示
す回路構成により実現することができる。
2のモータ駆動装置の動作を説明するためのタイムチャ
ートである。本実施形態のモータ駆動装置は、図1に示
す回路構成により実現することができる。
【0074】図6(a)は、モータ30の回転数の変化
を、また、図6(b)は通電位相の状態を示す。図6
(b)においては、縦軸の矢印方向が位相の進み方向で
ある。本実施形態の駆動装置によれば、実施の形態1の
場合と同様に、モータ30の回転数が予め設定された回
転数(同期引き込み回転数)を超えるまでは、位相の進
んだ駆動信号による非同期運転が行われる。
を、また、図6(b)は通電位相の状態を示す。図6
(b)においては、縦軸の矢印方向が位相の進み方向で
ある。本実施形態の駆動装置によれば、実施の形態1の
場合と同様に、モータ30の回転数が予め設定された回
転数(同期引き込み回転数)を超えるまでは、位相の進
んだ駆動信号による非同期運転が行われる。
【0075】モータ30の回転数が同期引き込み回転数
を越えると、図6(c)に示す如く、同期運転制御部4
4から位相補償演算部42に向けて同期運転の開始を要
求する信号が出力される。その後、本実施形態の駆動装
置は、モータ30の運転方式を、非同期運転から同期運
転に、すなわち、磁極位置検出手段38にて検出された
モータ30の回転子の位置に応じて駆動信号の位相を制
御する運転に切り替える。
を越えると、図6(c)に示す如く、同期運転制御部4
4から位相補償演算部42に向けて同期運転の開始を要
求する信号が出力される。その後、本実施形態の駆動装
置は、モータ30の運転方式を、非同期運転から同期運
転に、すなわち、磁極位置検出手段38にて検出された
モータ30の回転子の位置に応じて駆動信号の位相を制
御する運転に切り替える。
【0076】非同期運転から同期運転への切り替えの際
には、進んでいた駆動信号の位相をモータの回転位相に
合わせるための処理、すなわち、駆動信号の位相を遅ら
せる処理が行われる。このため、非同期運転から同期運
転への切り替えが行われる際には、モータ30への通電
が一時的に停止されるような状態が実現される。その結
果、上記の切り換えの際に、モータ30の回転数は一時
的に低下する。
には、進んでいた駆動信号の位相をモータの回転位相に
合わせるための処理、すなわち、駆動信号の位相を遅ら
せる処理が行われる。このため、非同期運転から同期運
転への切り替えが行われる際には、モータ30への通電
が一時的に停止されるような状態が実現される。その結
果、上記の切り換えの際に、モータ30の回転数は一時
的に低下する。
【0077】本実施形態の駆動装置は、運転方式の切り
替えに伴うモータ回転子の減速に合わせて、回転数が同
期引き込み回転数に達した後、図3(b)に示す如く所
定の微少区間だけ駆動信号の位相の進み具合を少なくす
るように動作する。尚、微少区間は、モータ30の仕様
によって異なるため、モータ30毎に適切な時間を設定
することが適切である。本実施形態において、位相補償
演算部42および同期運転制御部44は、微少区間の経
過後、通電位相を大きく進ませて、モータ30を加速さ
せるように動作する。
替えに伴うモータ回転子の減速に合わせて、回転数が同
期引き込み回転数に達した後、図3(b)に示す如く所
定の微少区間だけ駆動信号の位相の進み具合を少なくす
るように動作する。尚、微少区間は、モータ30の仕様
によって異なるため、モータ30毎に適切な時間を設定
することが適切である。本実施形態において、位相補償
演算部42および同期運転制御部44は、微少区間の経
過後、通電位相を大きく進ませて、モータ30を加速さ
せるように動作する。
【0078】同期運転制御部44は、モータ30の回転
数が加速完了回転数に到達すると、位相補償演算部42
に向けて最適位相の実現を要求する信号(図6(d))
を出力する。位相補償演算部42は、この信号を受け
て、進ませていた駆動信号の位相を、図6(b)に示す
如く最適位相に戻す。以後、最適位相によるモータ30
の同期運転が実行される。以後、モータ30を更に加速
しても、減速しても、或いは、回転数を安定させても、
この起動方法に対する問題は生じない。
数が加速完了回転数に到達すると、位相補償演算部42
に向けて最適位相の実現を要求する信号(図6(d))
を出力する。位相補償演算部42は、この信号を受け
て、進ませていた駆動信号の位相を、図6(b)に示す
如く最適位相に戻す。以後、最適位相によるモータ30
の同期運転が実行される。以後、モータ30を更に加速
しても、減速しても、或いは、回転数を安定させても、
この起動方法に対する問題は生じない。
【0079】ところで、図6においては、進み位相によ
る同期運転の実行中に用いられる位相が、非同期運転中
に用いられる位相に比して進み側に表されているが、両
者の位相の関係はこれに限定されるものではない。すな
わち、進み位相による同期運転の実行中に用いられる位
相は、モータ回転数が同期引き込み回転数に到達した後
の微少区間において用いられる位相に比して進み側であ
れば、非同期運転中に用いられる位相に比して遅れ側で
あってもよい。
る同期運転の実行中に用いられる位相が、非同期運転中
に用いられる位相に比して進み側に表されているが、両
者の位相の関係はこれに限定されるものではない。すな
わち、進み位相による同期運転の実行中に用いられる位
相は、モータ回転数が同期引き込み回転数に到達した後
の微少区間において用いられる位相に比して進み側であ
れば、非同期運転中に用いられる位相に比して遅れ側で
あってもよい。
【0080】上記のような同期引き込み方式によれば、
安定したモータ30の起動が保証できると共に、低速状
態からの同期運転へのスムーズな切り替えが可能とな
る。同期運転によれば、モータ30の負荷変動等に対す
る耐性を、非同期運転に比して大きく確保することがで
きる。従って、本実施形態の駆動装置によれば、低回転
領域から大きな加速度でモータ30の回転数を増加させ
ることができる。このため、本実施形態の駆動装置によ
れば、低速側にある筐体の共振点と一致するモータ回転
数を瞬間的に越えさせることにより、低速回転での騒音
や共振の問題を解決することができる。このように、本
実施形態の駆動装置によれば、モータ30自身の静粛性
を改善するだけでなく、モータ30に固定される筐体の
共振による騒音、振動等をも抑制することができる。
安定したモータ30の起動が保証できると共に、低速状
態からの同期運転へのスムーズな切り替えが可能とな
る。同期運転によれば、モータ30の負荷変動等に対す
る耐性を、非同期運転に比して大きく確保することがで
きる。従って、本実施形態の駆動装置によれば、低回転
領域から大きな加速度でモータ30の回転数を増加させ
ることができる。このため、本実施形態の駆動装置によ
れば、低速側にある筐体の共振点と一致するモータ回転
数を瞬間的に越えさせることにより、低速回転での騒音
や共振の問題を解決することができる。このように、本
実施形態の駆動装置によれば、モータ30自身の静粛性
を改善するだけでなく、モータ30に固定される筐体の
共振による騒音、振動等をも抑制することができる。
【0081】また、本実施形態において、進み位相によ
る同期運転から最適位相による同期運転への切り替えが
行われるモータ回転数、すなわち、加速完了回転数を、
モータ30の常用回転領域の下限値より大きな回転数に
設定すると、モータ回転数が常用回転領域に達するま
で、確実に磁極位置検出手段38が3次高調波電圧を検
出し易い状況を継続させることができる。このような設
定によれば、モータ30の加速時における脱調を防止し
て、モータ駆動装置の信頼性を更に高めることができ
る。
る同期運転から最適位相による同期運転への切り替えが
行われるモータ回転数、すなわち、加速完了回転数を、
モータ30の常用回転領域の下限値より大きな回転数に
設定すると、モータ回転数が常用回転領域に達するま
で、確実に磁極位置検出手段38が3次高調波電圧を検
出し易い状況を継続させることができる。このような設
定によれば、モータ30の加速時における脱調を防止し
て、モータ駆動装置の信頼性を更に高めることができ
る。
【0082】実施の形態3.図7は本発明の実施の形態
3のモータ駆動装置のブロック図である。図7におい
て、80はモータ30の負荷量を検出する負荷量検出部
である。モータ30の負荷量は、例えば、(1)インバー
タ32から直流電源34へ流れるモータ電流と、直流電
源34の出力電圧Vとの組み合わせ、(2)モータ30の
回転数とインバータ32の出力電圧との組み合わせ、
(3)モータ30の回転数と上述したモータ電流との組み
合わせ、或いは、(4)直流電源34が図示しない交流直
流変換装置を介して交流電源に接続されている場合は、
その交流電源の入力電流と入力電圧との組み合わせなど
に基づいて算出することができる。
3のモータ駆動装置のブロック図である。図7におい
て、80はモータ30の負荷量を検出する負荷量検出部
である。モータ30の負荷量は、例えば、(1)インバー
タ32から直流電源34へ流れるモータ電流と、直流電
源34の出力電圧Vとの組み合わせ、(2)モータ30の
回転数とインバータ32の出力電圧との組み合わせ、
(3)モータ30の回転数と上述したモータ電流との組み
合わせ、或いは、(4)直流電源34が図示しない交流直
流変換装置を介して交流電源に接続されている場合は、
その交流電源の入力電流と入力電圧との組み合わせなど
に基づいて算出することができる。
【0083】負荷量検出部80は、上述した何れかの入
力信号に基づいてモータ30の負荷量を演算する。負荷
量検出部80は、演算した負荷量に応じた通電位相角度
を位相補償演算部42に出力する。位相補償演算部42
はその指令に基づいてモータ30の通電位相を決定し、
同期運転制御部44へ指令を送信する。ここで、負荷量
に応じた通電位相角度は、数式化しても良いし、また、
データのテーブルとしてインバータ制御手段40の内部
に持たせるような構成をとっても良い。
力信号に基づいてモータ30の負荷量を演算する。負荷
量検出部80は、演算した負荷量に応じた通電位相角度
を位相補償演算部42に出力する。位相補償演算部42
はその指令に基づいてモータ30の通電位相を決定し、
同期運転制御部44へ指令を送信する。ここで、負荷量
に応じた通電位相角度は、数式化しても良いし、また、
データのテーブルとしてインバータ制御手段40の内部
に持たせるような構成をとっても良い。
【0084】モータ30の誘起電圧は回転数に比例して
発生するが、モータ30の出力は回転数とトルクの乗算
によって決定される。大きな発生トルクが必要となる場
合、大きな駆動電流がモータ30内部を流通する。モー
タ30内部に大きな駆動電流が流通すると、モータ30
の各相におけるインダクタンスの変化等に起因して、モ
ータ30の回転位置と電位差信号Vmnの位相との関係が
変化する。回転位置と電位差信号Vmnの位相との関係が
変化する量は、モータ30の負荷に応じてほぼ一義的に
決定される。
発生するが、モータ30の出力は回転数とトルクの乗算
によって決定される。大きな発生トルクが必要となる場
合、大きな駆動電流がモータ30内部を流通する。モー
タ30内部に大きな駆動電流が流通すると、モータ30
の各相におけるインダクタンスの変化等に起因して、モ
ータ30の回転位置と電位差信号Vmnの位相との関係が
変化する。回転位置と電位差信号Vmnの位相との関係が
変化する量は、モータ30の負荷に応じてほぼ一義的に
決定される。
【0085】このため、本実施形態の駆動装置において
は、モータ30の回転位置と電位差信号Vmnの位相との
関係の変化分を補うための通電位相角度がモータ30の
負荷量に基づいて(数式或いはテーブルを用いて)演算
され、その演算値が駆動信号の位相に反映される。この
ように、モータ30の負荷量に応じて通電位相を変化さ
せることによれば、モータ30を、常にその負荷量に応
じた適正な位相にて駆動することができる。従って、本
実施形態の駆動装置によれば、正弦波電流駆動による優
れた静粛性を確保しつつ、負荷量の変化に関わらず常に
効率良くモータ30を駆動することができる。
は、モータ30の回転位置と電位差信号Vmnの位相との
関係の変化分を補うための通電位相角度がモータ30の
負荷量に基づいて(数式或いはテーブルを用いて)演算
され、その演算値が駆動信号の位相に反映される。この
ように、モータ30の負荷量に応じて通電位相を変化さ
せることによれば、モータ30を、常にその負荷量に応
じた適正な位相にて駆動することができる。従って、本
実施形態の駆動装置によれば、正弦波電流駆動による優
れた静粛性を確保しつつ、負荷量の変化に関わらず常に
効率良くモータ30を駆動することができる。
【0086】実施の形態4.図8は、本発明の実施の形
態4のモータ駆動装置の主要部のブロック図である。本
実施形態のモータ駆動装置において、モータ30の中性
点と抵抗回路36の中性点とは、コンデンサ82と抵抗
器84とで構成される直列回路を介して接続されてい
る。磁極位置検出回路38は、コンデンサ82の両端電
圧を、電位差信号Vmnとして検出する。以下、モータ3
0の中性点と抵抗回路36の中性点とをコンデンサ82
および抵抗器84を介して接続する目的について説明す
る。
態4のモータ駆動装置の主要部のブロック図である。本
実施形態のモータ駆動装置において、モータ30の中性
点と抵抗回路36の中性点とは、コンデンサ82と抵抗
器84とで構成される直列回路を介して接続されてい
る。磁極位置検出回路38は、コンデンサ82の両端電
圧を、電位差信号Vmnとして検出する。以下、モータ3
0の中性点と抵抗回路36の中性点とをコンデンサ82
および抵抗器84を介して接続する目的について説明す
る。
【0087】モータ30と抵抗回路36の中性点間を接
続せずに、それらの電位を磁極位置検出手段38内部の
電圧差検出フィルタ74に各々直接入力した場合、特
に、両者の電位差が小さい状況下では、インバータ32
などのスイッチングノイズに起因する誤動作が生じ易く
なる。両者の電位差が小さい状況は、主にモータ回転数
が低い場合に生ずる現象である。このような場合に、磁
極位置検出手段38に誤動作が生ずると、モータ30を
適性に同期運転に引き込むことが困難となり、モータ3
0の起動不良が生じ易くなる。このため、安定した起動
性能を得るためには、両者の中性点間が接続されている
ことが望ましい。
続せずに、それらの電位を磁極位置検出手段38内部の
電圧差検出フィルタ74に各々直接入力した場合、特
に、両者の電位差が小さい状況下では、インバータ32
などのスイッチングノイズに起因する誤動作が生じ易く
なる。両者の電位差が小さい状況は、主にモータ回転数
が低い場合に生ずる現象である。このような場合に、磁
極位置検出手段38に誤動作が生ずると、モータ30を
適性に同期運転に引き込むことが困難となり、モータ3
0の起動不良が生じ易くなる。このため、安定した起動
性能を得るためには、両者の中性点間が接続されている
ことが望ましい。
【0088】モータ30と抵抗回路36との中性点間
を、抵抗器84のみを介して接続した場合、モータ30
の中性点の電位と抵抗回路36の中性点の電位とがバラ
ンスして、モータ30の誘起電圧の3次高調波成分が消
えてしまう結果となる。従って、両者の中性点間を抵抗
器84のみを介して接続する構造によっては、電位差信
号Vmnを精度良く検出する機能を満たすことができな
い。
を、抵抗器84のみを介して接続した場合、モータ30
の中性点の電位と抵抗回路36の中性点の電位とがバラ
ンスして、モータ30の誘起電圧の3次高調波成分が消
えてしまう結果となる。従って、両者の中性点間を抵抗
器84のみを介して接続する構造によっては、電位差信
号Vmnを精度良く検出する機能を満たすことができな
い。
【0089】これに対して、モータ30と抵抗回路36
との中性点間をコンデンサ82を介して接続した場合
は、両者の中性点間に、高周波成分に対して小さなイン
ピーダンスを示し、かつ、低周波成分に対して大きなイ
ンピーダンスを示す接続部を形成することができる。こ
の場合、モータ30の回転周期の3倍の周波数を有する
誘起電圧の高調波成分は消滅しないため、磁極位置検出
手段38では、中性点間が接続されていない場合と同等
の精度で電位差信号Vmnを検出することができる。
との中性点間をコンデンサ82を介して接続した場合
は、両者の中性点間に、高周波成分に対して小さなイン
ピーダンスを示し、かつ、低周波成分に対して大きなイ
ンピーダンスを示す接続部を形成することができる。こ
の場合、モータ30の回転周期の3倍の周波数を有する
誘起電圧の高調波成分は消滅しないため、磁極位置検出
手段38では、中性点間が接続されていない場合と同等
の精度で電位差信号Vmnを検出することができる。
【0090】更に、コンデンサ82によれば、高い周波
数を有するインバータ32のスイッチングノイズを、抵
抗回路36からコンデンサ82およびモータ30を介し
てインバータ32に環流させることができる。また、本
実施形態の構造のように、コンデンサ82と直列に抵抗
器84を接続することによれば、中性点間を流通する高
周波成分を有効に減衰させることができる。従って、モ
ータ30と抵抗回路36の中性点間をコンデンサ82お
よび抵抗回路84を介して接続することによれば、イン
バータ32のスイッチングノイズなどの高周波成分が磁
極位置検出手段38に流入するのを有効に防止すること
ができる。
数を有するインバータ32のスイッチングノイズを、抵
抗回路36からコンデンサ82およびモータ30を介し
てインバータ32に環流させることができる。また、本
実施形態の構造のように、コンデンサ82と直列に抵抗
器84を接続することによれば、中性点間を流通する高
周波成分を有効に減衰させることができる。従って、モ
ータ30と抵抗回路36の中性点間をコンデンサ82お
よび抵抗回路84を介して接続することによれば、イン
バータ32のスイッチングノイズなどの高周波成分が磁
極位置検出手段38に流入するのを有効に防止すること
ができる。
【0091】磁極位置検出手段38への高周波成分の流
入が防止できると、磁極位置検出手段38は、大きなノ
イズ耐力を確保して、高周波ノイズの有無に関わらず精
度良く電位差信号Vmnを検出できるようになる。従っ
て、本実施形態のモータ駆動装置によれば、電位差信号
Vmnが小さい状況における磁極位置検出手段38の誤動
作を防止して、安定した起動特性をモータ30に付与す
ることができる。
入が防止できると、磁極位置検出手段38は、大きなノ
イズ耐力を確保して、高周波ノイズの有無に関わらず精
度良く電位差信号Vmnを検出できるようになる。従っ
て、本実施形態のモータ駆動装置によれば、電位差信号
Vmnが小さい状況における磁極位置検出手段38の誤動
作を防止して、安定した起動特性をモータ30に付与す
ることができる。
【0092】モータ30と抵抗回路36の中性点間をコ
ンデンサ82と抵抗器84とを介して接続し、更に、コ
ンデンサ24両端と電圧差検出フィルタ74とを接続し
た場合、モータ30、抵抗回路36、コンデンサ82、
抵抗器84、および電圧差検出フィルタ74等によるR
LC回路が形成される。モータ30の仕様によっては、
例えばRLC回路の共振現象等に起因して、電圧差検出
フィルタ74のインピーダンスが、中性点間の電位差、
すなわち電位差信号Vmnに影響を及ぼす状態が形成され
ることがある。
ンデンサ82と抵抗器84とを介して接続し、更に、コ
ンデンサ24両端と電圧差検出フィルタ74とを接続し
た場合、モータ30、抵抗回路36、コンデンサ82、
抵抗器84、および電圧差検出フィルタ74等によるR
LC回路が形成される。モータ30の仕様によっては、
例えばRLC回路の共振現象等に起因して、電圧差検出
フィルタ74のインピーダンスが、中性点間の電位差、
すなわち電位差信号Vmnに影響を及ぼす状態が形成され
ることがある。
【0093】図9は、上記の影響を排除する機能を有す
る磁極位置検出手段38のブロック構成図である。図9
に示す磁極位置検出手段38においては、コンデンサ8
2のの一端の電位が基準電位として電圧差検出フィルタ
74に供給されていると共に、コンデンサ82の他端の
電位が、ボルテージフォロワ26を介して、比較電圧と
して電位差検出フィルタ74に供給されている。
る磁極位置検出手段38のブロック構成図である。図9
に示す磁極位置検出手段38においては、コンデンサ8
2のの一端の電位が基準電位として電圧差検出フィルタ
74に供給されていると共に、コンデンサ82の他端の
電位が、ボルテージフォロワ26を介して、比較電圧と
して電位差検出フィルタ74に供給されている。
【0094】上記の構造によれば、磁極位置検出手段3
8のインピーダンスの影響が中性点間の電位差に及ぶの
を防止することができる。このため、図9に示す磁極位
置検出手段38においては、モータ30の仕様に関わら
ず、コンデンサ82や抵抗器84の容量を決定すること
ができる。すなわち、モータ30の仕様に制限されるこ
となく、コンデンサ82や抵抗器84の容量を、インバ
ータ32で用いられるキャリア周波数付近で振動する信
号成分を減衰させるうえで好適な値とすることができ
る。
8のインピーダンスの影響が中性点間の電位差に及ぶの
を防止することができる。このため、図9に示す磁極位
置検出手段38においては、モータ30の仕様に関わら
ず、コンデンサ82や抵抗器84の容量を決定すること
ができる。すなわち、モータ30の仕様に制限されるこ
となく、コンデンサ82や抵抗器84の容量を、インバ
ータ32で用いられるキャリア周波数付近で振動する信
号成分を減衰させるうえで好適な値とすることができ
る。
【0095】更に、ボルテージフォロワ86を用いて電
圧差検出フィルタ74のインピーダンスの影響を排除す
ることによれば、電圧差検出フィルタ74およびその後
段に接続される回路の構成部品のばらつきに起因する検
出誤差を抑制することができる。従って、図9に示す磁
極位置検出手段38によれば、高いノイズ耐力と共に安
定した特性を実現し、その結果、検出系の信頼性を向上
させることができる。
圧差検出フィルタ74のインピーダンスの影響を排除す
ることによれば、電圧差検出フィルタ74およびその後
段に接続される回路の構成部品のばらつきに起因する検
出誤差を抑制することができる。従って、図9に示す磁
極位置検出手段38によれば、高いノイズ耐力と共に安
定した特性を実現し、その結果、検出系の信頼性を向上
させることができる。
【0096】ところで、図8および図9に示す磁極位置
検出手段38は、図5に示す磁極位置検出手段38と同
様に、電圧差検出フィルタ74の出力をゼロクロスコン
パレータ76および絶縁回路78で処理することにより
ディジタル信号を生成することとしているが、磁極位置
検出手段38の出力信号をディジタル信号に限られるも
のではなく、アナログ信号を磁極位置検出手段38の出
力信号としてもよい。この場合、インバータ制御手段4
0と磁極位置検出手段38との間の基準電位に注意をす
る必要があり、インバータ制御手段38の基準電位を磁
極位置検出手段38と同一にするか、もしくはトランス
などの部品にて絶縁してアナログ信号を送信する必要が
ある。
検出手段38は、図5に示す磁極位置検出手段38と同
様に、電圧差検出フィルタ74の出力をゼロクロスコン
パレータ76および絶縁回路78で処理することにより
ディジタル信号を生成することとしているが、磁極位置
検出手段38の出力信号をディジタル信号に限られるも
のではなく、アナログ信号を磁極位置検出手段38の出
力信号としてもよい。この場合、インバータ制御手段4
0と磁極位置検出手段38との間の基準電位に注意をす
る必要があり、インバータ制御手段38の基準電位を磁
極位置検出手段38と同一にするか、もしくはトランス
などの部品にて絶縁してアナログ信号を送信する必要が
ある。
【0097】また、モータ30と抵抗回路36の中性点
間の電位差、すなわち、電位差信号Vmnは、図5、図8
または図9に示すような磁極位置検出部38を用いるこ
となく、トランスなどで直接検出することとしても良
い。さらに、電位差信号Vmnは、モータ30と抵抗回路
36の中性点間にフォトカプラ(何れか一方の中性点電
位が他方の中性点電位に比して高い場合に信号を発する
フォトカプラ)のみを配置して検出することとしてもよ
い。
間の電位差、すなわち、電位差信号Vmnは、図5、図8
または図9に示すような磁極位置検出部38を用いるこ
となく、トランスなどで直接検出することとしても良
い。さらに、電位差信号Vmnは、モータ30と抵抗回路
36の中性点間にフォトカプラ(何れか一方の中性点電
位が他方の中性点電位に比して高い場合に信号を発する
フォトカプラ)のみを配置して検出することとしてもよ
い。
【0098】上述の如く、モータ30と抵抗回路36の
中性点間を、コンデンサ82と抵抗器84とで構成され
る直列回路で接続することによれば、電位差信号Vmnを
精度良く検出することができ、高いノイズ耐性を有する
検出回路を構成することができる。従って、上記の構造
によれば、回転数の低い領域からモータ30を容易に同
期運転に引き込むことができ、優れた静粛性を確保しつ
つ低速でも位置センサレス駆動が実現できるモータ駆動
装置を提供することができる。
中性点間を、コンデンサ82と抵抗器84とで構成され
る直列回路で接続することによれば、電位差信号Vmnを
精度良く検出することができ、高いノイズ耐性を有する
検出回路を構成することができる。従って、上記の構造
によれば、回転数の低い領域からモータ30を容易に同
期運転に引き込むことができ、優れた静粛性を確保しつ
つ低速でも位置センサレス駆動が実現できるモータ駆動
装置を提供することができる。
【0099】実施の形態5.図10は本発明の実施の形
態5のモータ駆動装置のブロック図である。図10にお
いて、88は、磁極位置検出手段38の検出回路による
遅れ時間とインバータ制御手段38内部の演算による遅
れ時間によって発生する通電位相の遅れ分を演算し、そ
の遅れ分だけ駆動信号の位相を進ませるように動作する
遅れ位相演算部である。
態5のモータ駆動装置のブロック図である。図10にお
いて、88は、磁極位置検出手段38の検出回路による
遅れ時間とインバータ制御手段38内部の演算による遅
れ時間によって発生する通電位相の遅れ分を演算し、そ
の遅れ分だけ駆動信号の位相を進ませるように動作する
遅れ位相演算部である。
【0100】磁極位置検出手段38が、電位差信号Vmn
を検出して、その信号Vmnに対応する位置信号を出力す
るまでには所定の遅延時間が生ずる。また、インバータ
制御手段40が、磁極位置検出手段38から発せられる
位置信号を受け取り、所定の演算を終えるまでの間に
も、同様に遅延時間が発生する。これら2つの遅延時間
は常に一定である。また、その遅延時間に対応して、駆
動信号の位相に生ずる遅れ分は、モータの回転数に対し
て一意に決まる値である。
を検出して、その信号Vmnに対応する位置信号を出力す
るまでには所定の遅延時間が生ずる。また、インバータ
制御手段40が、磁極位置検出手段38から発せられる
位置信号を受け取り、所定の演算を終えるまでの間に
も、同様に遅延時間が発生する。これら2つの遅延時間
は常に一定である。また、その遅延時間に対応して、駆
動信号の位相に生ずる遅れ分は、モータの回転数に対し
て一意に決まる値である。
【0101】遅れ位相演算部88は、磁極位置検出手段
38から供給される位置信号(図4(d))に基づいて
モータ30の回転速度を検出し、その回転速度に応じ
て、所定の遅延時間に相当する位相角度を演算する。遅
れ位相演算部88で演算された位相角度は、位相補償演
算部42に供給される。位相補償演算部42は、磁極位
置検出手段38およびインバータ制御手段40の処理に
伴って生ずる遅延時間に相当する遅れ位相分だけ、駆動
信号の位相を更に進ませるように動作する。
38から供給される位置信号(図4(d))に基づいて
モータ30の回転速度を検出し、その回転速度に応じ
て、所定の遅延時間に相当する位相角度を演算する。遅
れ位相演算部88で演算された位相角度は、位相補償演
算部42に供給される。位相補償演算部42は、磁極位
置検出手段38およびインバータ制御手段40の処理に
伴って生ずる遅延時間に相当する遅れ位相分だけ、駆動
信号の位相を更に進ませるように動作する。
【0102】上述の如く、本実施形態のモータ駆動装置
は、誘起電圧の3次高調波成分を利用してモータ30の
回転子の磁極位置を検出する。すなわち、モータ30の
回転数の3倍の周波数で振動する誘起電圧を利用して回
転子の磁極位置を検出する。モータの回転子の位置を誘
起電圧に基づいて検出する一般的な手法では、3相モー
タであれば、各相で得られる誘起電圧に基づいて3つの
位置信号が生成できる。これに対して、本実施形態の駆
動装置では、得られる位置信号は一つだけである。この
ため、本実施形態の駆動装置には、一つの位置信号に基
づく正確な位相設定が要求される。
は、誘起電圧の3次高調波成分を利用してモータ30の
回転子の磁極位置を検出する。すなわち、モータ30の
回転数の3倍の周波数で振動する誘起電圧を利用して回
転子の磁極位置を検出する。モータの回転子の位置を誘
起電圧に基づいて検出する一般的な手法では、3相モー
タであれば、各相で得られる誘起電圧に基づいて3つの
位置信号が生成できる。これに対して、本実施形態の駆
動装置では、得られる位置信号は一つだけである。この
ため、本実施形態の駆動装置には、一つの位置信号に基
づく正確な位相設定が要求される。
【0103】上述の如く、本実施形態においては、信号
処理に伴う遅延時間に相当する位相角度を精度良く、か
つ、微少時間に算出し、その結果をインバータ32から
出力される駆動信号の位相に反映させることができる。
このため、本実施形態の駆動装置によれば、遅延時間に
起因する位相ずれが補償されない場合に比して、位置ず
れによる脱調などの信頼性を向上させ、また、モータ3
0を、更に高い効率で駆動することができる。
処理に伴う遅延時間に相当する位相角度を精度良く、か
つ、微少時間に算出し、その結果をインバータ32から
出力される駆動信号の位相に反映させることができる。
このため、本実施形態の駆動装置によれば、遅延時間に
起因する位相ずれが補償されない場合に比して、位置ず
れによる脱調などの信頼性を向上させ、また、モータ3
0を、更に高い効率で駆動することができる。
【0104】実施の形態6.図11は本発明の実施の形
態6のモータ駆動装置のブロック図である。図11にお
いて、90は、同期運転制御部44から高速運転の指示
が出力された場合に、モータ回転数が回転指令値に到達
するまで通電位相を進ませるように、位相補償演算部4
2に対して指令を出力する高速回転制御部である。
態6のモータ駆動装置のブロック図である。図11にお
いて、90は、同期運転制御部44から高速運転の指示
が出力された場合に、モータ回転数が回転指令値に到達
するまで通電位相を進ませるように、位相補償演算部4
2に対して指令を出力する高速回転制御部である。
【0105】DCブラシレスモータ30においては、モ
ータ30に印加される電圧に比例するモータ回転数が生
ずる。従って、モータ30の最高回転数は、直流電源3
4が出力し得る最大直流電圧により決定される。
ータ30に印加される電圧に比例するモータ回転数が生
ずる。従って、モータ30の最高回転数は、直流電源3
4が出力し得る最大直流電圧により決定される。
【0106】DCブラシレスモータ30の固定子は、位
相の異なる駆動電流が各相のコイルを流通することによ
り回転磁界を発生する。モータ30の固定子は、その回
転磁界を受けて回転する。回転子が回転すると、モータ
30の各相には、モータ回転数に応じた誘起電圧が発生
する。その結果、各相のコイルには、モータ30に対す
る外部印加電圧と誘起電圧との差分電圧と、モータ30
の各相が有するインピーダンスとに応じた駆動電流が流
通する。モータ回転数が高くなると誘起電圧が高くな
り、トルクを増大させるための電流が確保できなくな
る。このため、モータ30の最高回転数は、外部印加電
圧に応じた値に制限される。
相の異なる駆動電流が各相のコイルを流通することによ
り回転磁界を発生する。モータ30の固定子は、その回
転磁界を受けて回転する。回転子が回転すると、モータ
30の各相には、モータ回転数に応じた誘起電圧が発生
する。その結果、各相のコイルには、モータ30に対す
る外部印加電圧と誘起電圧との差分電圧と、モータ30
の各相が有するインピーダンスとに応じた駆動電流が流
通する。モータ回転数が高くなると誘起電圧が高くな
り、トルクを増大させるための電流が確保できなくな
る。このため、モータ30の最高回転数は、外部印加電
圧に応じた値に制限される。
【0107】モータ30の最高回転数は、モータ内部に
生ずる誘起電圧を減少させることにより上昇させること
ができる。モータ内部に生ずる誘起電圧の大きさは、回
転子の永久磁石に起因して生ずる鎖交磁束と回転子の角
速度によって決定される。モータ30において、駆動信
号の位相が進められると、モータ30に流れる駆動電流
の励磁成分が増加し、固定子側で、永久磁石に起因する
鎖交磁束を弱めるような磁束成分が生成されるようにな
る。その結果、駆動信号の位相が進められると、永久磁
石に起因する鎖交磁束が見かけ上減少したようになり、
モータ内部に発生する誘起電圧が小さくなる。従って、
駆動信号の位相を進めることによれば、最適位相の駆動
信号が用いられる場合に比して、モータ30の最高回転
数を高めることができる。
生ずる誘起電圧を減少させることにより上昇させること
ができる。モータ内部に生ずる誘起電圧の大きさは、回
転子の永久磁石に起因して生ずる鎖交磁束と回転子の角
速度によって決定される。モータ30において、駆動信
号の位相が進められると、モータ30に流れる駆動電流
の励磁成分が増加し、固定子側で、永久磁石に起因する
鎖交磁束を弱めるような磁束成分が生成されるようにな
る。その結果、駆動信号の位相が進められると、永久磁
石に起因する鎖交磁束が見かけ上減少したようになり、
モータ内部に発生する誘起電圧が小さくなる。従って、
駆動信号の位相を進めることによれば、最適位相の駆動
信号が用いられる場合に比して、モータ30の最高回転
数を高めることができる。
【0108】位置センサを用いることなく固定子の位置
を検出する一般的な方式においては、モータ各相への通
電が停止される通電休止区間に、各相の端子電圧に基づ
いて誘起電圧を検出する処理が行われる。このような位
置センサレス方式においては、休止区間の存在が要求さ
れるため、進めることができる位相に限度があり、位相
進み量がその限度を越える場合には、固定子の位置検出
ができなくなるという欠点があった。これに対して、本
実施形態において用いられるセンサレス方式によれば、
通電休止区間を設ける必要がないため、位相を進ませる
量に対して制限が無く、永久磁石の鎖交磁束をいくらで
も弱めることが可能である。従って、本実施形態のモー
タ駆動装置によれば、モータ30の最高回転数を十分に
上昇させることができる。
を検出する一般的な方式においては、モータ各相への通
電が停止される通電休止区間に、各相の端子電圧に基づ
いて誘起電圧を検出する処理が行われる。このような位
置センサレス方式においては、休止区間の存在が要求さ
れるため、進めることができる位相に限度があり、位相
進み量がその限度を越える場合には、固定子の位置検出
ができなくなるという欠点があった。これに対して、本
実施形態において用いられるセンサレス方式によれば、
通電休止区間を設ける必要がないため、位相を進ませる
量に対して制限が無く、永久磁石の鎖交磁束をいくらで
も弱めることが可能である。従って、本実施形態のモー
タ駆動装置によれば、モータ30の最高回転数を十分に
上昇させることができる。
【0109】上述の如く、モータ30の最高回転数は、
駆動信号の位相を最適位相よりも進ませることによって
高めることができる。しかしながら、駆動信号の位相を
最適位相よりも進ませると、モータ30の効率が低下す
るという問題が生ずる。
駆動信号の位相を最適位相よりも進ませることによって
高めることができる。しかしながら、駆動信号の位相を
最適位相よりも進ませると、モータ30の効率が低下す
るという問題が生ずる。
【0110】ところで、モータ30の各相に発生する誘
起電圧は、各相のコイルのインダクタンスが大きいほ
ど、すなわち、各相コイルの巻き数が多いほど大きな値
となり、また、回転子に使用されている永久磁石の磁石
量が多いほど大きな値となる。従って、モータ30の最
高回転数が外部印加電圧により制限される場合には、コ
イルの巻き数に関しても、最高回転数を確保するための
制限が課される。これに対して、本実施形態のように、
外部印加電圧による最高回転数の制限が解除できる場合
は、モータ30の仕様を変更してコイルの巻き数や回転
子内に使用されている永久磁石の磁石量を増大させるこ
とが可能となる。
起電圧は、各相のコイルのインダクタンスが大きいほ
ど、すなわち、各相コイルの巻き数が多いほど大きな値
となり、また、回転子に使用されている永久磁石の磁石
量が多いほど大きな値となる。従って、モータ30の最
高回転数が外部印加電圧により制限される場合には、コ
イルの巻き数に関しても、最高回転数を確保するための
制限が課される。これに対して、本実施形態のように、
外部印加電圧による最高回転数の制限が解除できる場合
は、モータ30の仕様を変更してコイルの巻き数や回転
子内に使用されている永久磁石の磁石量を増大させるこ
とが可能となる。
【0111】モータ30が備えるコイルの巻き数を増大
させて、それらのインダクタンスを増大させると、高周
波に対する各相のインピーダンスを高めることができ
る。各相の高周波インピーダンスが向上すると、インバ
ータ32が用いるキャリア周波数近傍の信号に起因する
モータ内部での高周波鉄損が抑制される。このため、コ
イルの巻き数が増大すると、低速・中速領域におけるモ
ータ30の効率を高めることができる。また、永久磁石
の磁石量を増加させられるので、モータのトルクが少な
い電流で発生させられ、モータ30の効率を高めること
ができる。
させて、それらのインダクタンスを増大させると、高周
波に対する各相のインピーダンスを高めることができ
る。各相の高周波インピーダンスが向上すると、インバ
ータ32が用いるキャリア周波数近傍の信号に起因する
モータ内部での高周波鉄損が抑制される。このため、コ
イルの巻き数が増大すると、低速・中速領域におけるモ
ータ30の効率を高めることができる。また、永久磁石
の磁石量を増加させられるので、モータのトルクが少な
い電流で発生させられ、モータ30の効率を高めること
ができる。
【0112】従って、本実施形態のモータ駆動装置によ
って、巻き数の大きなコイルを有するモータ30若しく
は磁石量を増加させたモータ30を駆動することによれ
ば、最高速領域付近における効率は多少低下してしまう
が、実製品での常用領域において、すなわち、実製品に
おいて用いられる比率の高い回転数領域において十分に
高い効率を確保することができる。このため、本実施形
態のモータ駆動装置によれば、日常的な使用環境下にお
ける製品の電力使用量を低下させ、結果的に製品の省エ
ネ性能を向上させることができる。
って、巻き数の大きなコイルを有するモータ30若しく
は磁石量を増加させたモータ30を駆動することによれ
ば、最高速領域付近における効率は多少低下してしまう
が、実製品での常用領域において、すなわち、実製品に
おいて用いられる比率の高い回転数領域において十分に
高い効率を確保することができる。このため、本実施形
態のモータ駆動装置によれば、日常的な使用環境下にお
ける製品の電力使用量を低下させ、結果的に製品の省エ
ネ性能を向上させることができる。
【0113】実施の形態7.図12は本発明の実施の形
態7のモータ駆動装置のブロック図である。図12にお
いて、92はモータ30の各相を流れる電流の極性を検
出する極性検出手段、94は各相を流れる電流の極性に
応じて、インバータ32の出力電圧を補正する電流極性
補正部である。本実施形態において、極性検出部94は
回路のハードウェアとして構成され、電流極性補正部9
4はインバータ制御手段40の内部にソフトウェアによ
り構成されている。
態7のモータ駆動装置のブロック図である。図12にお
いて、92はモータ30の各相を流れる電流の極性を検
出する極性検出手段、94は各相を流れる電流の極性に
応じて、インバータ32の出力電圧を補正する電流極性
補正部である。本実施形態において、極性検出部94は
回路のハードウェアとして構成され、電流極性補正部9
4はインバータ制御手段40の内部にソフトウェアによ
り構成されている。
【0114】インバータ32は、その内部に設けられた
6つのトランジスタ50,52,58,60,66およ
び68が、適当にPWM制御されることによりモータ3
0の各相に対して正弦波電圧を出力する。この際、それ
らのトランジスタのPWM制御は、回路内での短絡を防
止するため、直列に接続される一組のトランジスタが同
時に点弧しないように、より具体的には、それら一組の
トランジスタが微少時間だけ同時にオフするように行わ
れる。
6つのトランジスタ50,52,58,60,66およ
び68が、適当にPWM制御されることによりモータ3
0の各相に対して正弦波電圧を出力する。この際、それ
らのトランジスタのPWM制御は、回路内での短絡を防
止するため、直列に接続される一組のトランジスタが同
時に点弧しないように、より具体的には、それら一組の
トランジスタが微少時間だけ同時にオフするように行わ
れる。
【0115】U相に対応する一組のトランジスタ50,
52が同時にオフされると、モータ30のインダクタン
ス成分による環流電流が、それらと並列に接続されてい
るダイオード54,56の何れかを通って流通する。上
記の環流電流がダイオード54を通って流れる場合は、
2つのトランジスタ50,52が同時にオフした後、微
少時間だけ直流電源34の正極電圧がU相に供給され
る。一方、上記の環流電流がダイオード56を通って流
れる場合は、2つのトランジスタ50,52が同時にオ
フした後、微少時間だけ直流電源34の負極電圧がU相
に供給される。
52が同時にオフされると、モータ30のインダクタン
ス成分による環流電流が、それらと並列に接続されてい
るダイオード54,56の何れかを通って流通する。上
記の環流電流がダイオード54を通って流れる場合は、
2つのトランジスタ50,52が同時にオフした後、微
少時間だけ直流電源34の正極電圧がU相に供給され
る。一方、上記の環流電流がダイオード56を通って流
れる場合は、2つのトランジスタ50,52が同時にオ
フした後、微少時間だけ直流電源34の負極電圧がU相
に供給される。
【0116】トランジスタ50,52のPWM制御は、
直流電源34の正極電圧がU相に印加される時間がトラ
ンジスタ50のオン時間と一致し、また、直流電源34
の負極電圧がU相に印加される時間がトランジスタ52
のオン時間と一致することを前提として行われる。従っ
て、環流電流の流通に伴って、2つのトランジスタ5
0,52がオフしている間にU相に正極電圧或いは負極
電圧が印加されると、それらの印加分だけU相の駆動電
圧に誤差が生ずる。上述した駆動電圧の誤差は、U相と
同様に、V相およびW相においても発生する。
直流電源34の正極電圧がU相に印加される時間がトラ
ンジスタ50のオン時間と一致し、また、直流電源34
の負極電圧がU相に印加される時間がトランジスタ52
のオン時間と一致することを前提として行われる。従っ
て、環流電流の流通に伴って、2つのトランジスタ5
0,52がオフしている間にU相に正極電圧或いは負極
電圧が印加されると、それらの印加分だけU相の駆動電
圧に誤差が生ずる。上述した駆動電圧の誤差は、U相と
同様に、V相およびW相においても発生する。
【0117】このため、インバータ32から各相に向け
て出力される駆動電圧の波形は、PWM制御が本来目的
とする正弦波形に、多少歪みが重畳したものとなる。イ
ンバータ32から出力される駆動電圧にこのような歪み
が含まれる場合は、図2に示すモデルの仮定、すなわ
ち、インバータ32が3相交流で正弦波を出力するとの
仮定が崩れる。従って、この場合は、インバータ32内
部で発生した電圧の歪みが磁極位置検出手段38に高調
波成分として入力されることを考慮することが必要とな
る。
て出力される駆動電圧の波形は、PWM制御が本来目的
とする正弦波形に、多少歪みが重畳したものとなる。イ
ンバータ32から出力される駆動電圧にこのような歪み
が含まれる場合は、図2に示すモデルの仮定、すなわ
ち、インバータ32が3相交流で正弦波を出力するとの
仮定が崩れる。従って、この場合は、インバータ32内
部で発生した電圧の歪みが磁極位置検出手段38に高調
波成分として入力されることを考慮することが必要とな
る。
【0118】インバータ32の内部で生成される高調波
成分が小さい場合は、その成分がモータ30の駆動特性
に問題を与えることはない。しかし、その高調波成分が
大きくなると、磁極位置検出手段38によって、モータ
30の高調波成分ではなくインバータ32の高調波成分
が、電位差信号Vmnとして検出される事態が生ずる。こ
の場合、モータ駆動装置が、インバータ32が発生する
高調波成分に基づいてモータ30を駆動しようとするた
め、特に高速領域で脱調を生じ易くなる。
成分が小さい場合は、その成分がモータ30の駆動特性
に問題を与えることはない。しかし、その高調波成分が
大きくなると、磁極位置検出手段38によって、モータ
30の高調波成分ではなくインバータ32の高調波成分
が、電位差信号Vmnとして検出される事態が生ずる。こ
の場合、モータ駆動装置が、インバータ32が発生する
高調波成分に基づいてモータ30を駆動しようとするた
め、特に高速領域で脱調を生じ易くなる。
【0119】モータ30を正弦波電流によって駆動する
場合、その駆動に伴う騒音は、PWM制御のキャリア周
波数近傍に集中し易い。このため、正弦波電流を用いて
モータ30を駆動する場合は、PWM制御のキャリア周
波数を人間の可聴周波数以上にすると、モータ30から
の電磁音は人間には全く聞こえなくなるのでより無騒音
に近くなる。しかし、インバータ32から出力される高
調波成分は、インバータ32がPWM制御の際に用いる
キャリア周波数が高いほど大きくなる。従って、PWM
制御において、可聴周波数を超えるキャリア周波数が用
いられると、インバータ32から大きな高調波成分が出
力され易くなる。
場合、その駆動に伴う騒音は、PWM制御のキャリア周
波数近傍に集中し易い。このため、正弦波電流を用いて
モータ30を駆動する場合は、PWM制御のキャリア周
波数を人間の可聴周波数以上にすると、モータ30から
の電磁音は人間には全く聞こえなくなるのでより無騒音
に近くなる。しかし、インバータ32から出力される高
調波成分は、インバータ32がPWM制御の際に用いる
キャリア周波数が高いほど大きくなる。従って、PWM
制御において、可聴周波数を超えるキャリア周波数が用
いられると、インバータ32から大きな高調波成分が出
力され易くなる。
【0120】上述の如く、インバータ32から出力され
る高調波成分は、モータ30の各相に対応して設けられ
ている一組のトランジスタが同時にオフされた後に、環
流電流の流通に伴って、微少時間だけ各相に直流電源3
4の電位が供給されることにより生ずる。従って、各ト
ランジスタのオン時間を補正して、その微少時間におけ
る直流電源34からの電圧供給の影響を相殺すれば、イ
ンバータ32から出力される駆動電圧の波形を正弦波状
とすることができる。
る高調波成分は、モータ30の各相に対応して設けられ
ている一組のトランジスタが同時にオフされた後に、環
流電流の流通に伴って、微少時間だけ各相に直流電源3
4の電位が供給されることにより生ずる。従って、各ト
ランジスタのオン時間を補正して、その微少時間におけ
る直流電源34からの電圧供給の影響を相殺すれば、イ
ンバータ32から出力される駆動電圧の波形を正弦波状
とすることができる。
【0121】一組のトランジスタが同時にオン状態とさ
れた後に生ずる環流電流の向きは、各相を流れる駆動電
流の極性によって決定される。また、上記の環流電流が
ダイオードを流れることにより駆動電圧に生ずる歪み量
は、PWM制御のキャリア周波数に対してほぼ一定量と
なる。従って、各相に対応する一組のトランジスタの駆
動デューティを、駆動電流の極性に応じて所定量だけ補
正すれば、インバータ32の出力電圧を正弦波状に補正
することができる。
れた後に生ずる環流電流の向きは、各相を流れる駆動電
流の極性によって決定される。また、上記の環流電流が
ダイオードを流れることにより駆動電圧に生ずる歪み量
は、PWM制御のキャリア周波数に対してほぼ一定量と
なる。従って、各相に対応する一組のトランジスタの駆
動デューティを、駆動電流の極性に応じて所定量だけ補
正すれば、インバータ32の出力電圧を正弦波状に補正
することができる。
【0122】本実施形態のモータ駆動装置において、モ
ータ30の各相を流れる駆動電流の極性は、極性検出手
段92によって検出される。極性検出手段92は、検出
した極性を電流極性補正部94に出力する。電流極性補
正部94は、各相を流れる駆動電流の極性に応じて環流
電流の流通方向を判別し、その影響を相殺するための電
圧補正量をPWM生成部46に出力する。PWM生成部
46は、同期運転制御部44から指示された印加電圧
に、その電圧補正量を加算して、インバータ32の各ト
ランジスタに供給するPWM信号を補正する。その結
果、インバータ32からモータ30に供給される駆動電
圧は正弦波状に補正される。尚、電圧補正量は、PWM
制御のキャリア周波数が一定であれば一定値で良いた
め、電流極性補正部94に最初から格納しておけば良
い。
ータ30の各相を流れる駆動電流の極性は、極性検出手
段92によって検出される。極性検出手段92は、検出
した極性を電流極性補正部94に出力する。電流極性補
正部94は、各相を流れる駆動電流の極性に応じて環流
電流の流通方向を判別し、その影響を相殺するための電
圧補正量をPWM生成部46に出力する。PWM生成部
46は、同期運転制御部44から指示された印加電圧
に、その電圧補正量を加算して、インバータ32の各ト
ランジスタに供給するPWM信号を補正する。その結
果、インバータ32からモータ30に供給される駆動電
圧は正弦波状に補正される。尚、電圧補正量は、PWM
制御のキャリア周波数が一定であれば一定値で良いた
め、電流極性補正部94に最初から格納しておけば良
い。
【0123】本実施形態のモータ駆動装置は、上記の如
く動作するため、インバータ32で用いられるPWM制
御のキャリア周波数が高くても、磁極位置手段38によ
って、モータ30の高調波信号による電位差信号Vmnを
検出することができる。従って、本実施形態のモータ駆
動装置によれば、正弦波電流を用いることによりモータ
30の騒音を低減できることに加えて、可聴周波数以上
のキャリア周波数を用いることで前述の通り、騒音の周
波数成分をキャリア周波数へ集中させることができ、イ
ンバータ32を無騒音化することができる。従って、本
実施形態のモータ駆動装置によれば、上述した他の駆動
装置に比して、更に優れた低騒音化を実現することがで
きる。
く動作するため、インバータ32で用いられるPWM制
御のキャリア周波数が高くても、磁極位置手段38によ
って、モータ30の高調波信号による電位差信号Vmnを
検出することができる。従って、本実施形態のモータ駆
動装置によれば、正弦波電流を用いることによりモータ
30の騒音を低減できることに加えて、可聴周波数以上
のキャリア周波数を用いることで前述の通り、騒音の周
波数成分をキャリア周波数へ集中させることができ、イ
ンバータ32を無騒音化することができる。従って、本
実施形態のモータ駆動装置によれば、上述した他の駆動
装置に比して、更に優れた低騒音化を実現することがで
きる。
【0124】ところで、上記の実施形態においては、P
WM生成部46がPWM信号を生成する方式について
は、特に言及していないが、本実施形態の装置において
は、PWM生成部46に、3相変調によるPWM生成を
実行させることが有効である。3相変調による電圧供給
は、各相のコイルの印加電圧を見かけ上正弦波状に変化
させるのではなく、各相のコイルに、それぞれ正弦波状
の電圧を印加する手法である。従って、3相変調による
電圧供給によれば、インバータ30から出力される電圧
の高調波成分を有効に抑制することができ、磁極位置の
検出精度を向上させることが可能になる。
WM生成部46がPWM信号を生成する方式について
は、特に言及していないが、本実施形態の装置において
は、PWM生成部46に、3相変調によるPWM生成を
実行させることが有効である。3相変調による電圧供給
は、各相のコイルの印加電圧を見かけ上正弦波状に変化
させるのではなく、各相のコイルに、それぞれ正弦波状
の電圧を印加する手法である。従って、3相変調による
電圧供給によれば、インバータ30から出力される電圧
の高調波成分を有効に抑制することができ、磁極位置の
検出精度を向上させることが可能になる。
【0125】また、上記の実施形態においては、電流極
性補正部94が、駆動電流の極性に応じた補正のみを行
うこととしているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、電流極性補正部94に、モータ30の1回転中
の回転数に同期した電圧補正を行わせることとしてもよ
い。すなわち、モータ30の回転数は、モータ30に加
わる負荷の1回転中の増減に応じて変化する。電流極性
補正部94に、回転数に同期した電圧補正を実行させる
ことによれば、モータ30の1回転中の負荷変動に伴っ
て回転数が変動した際に、モータ30の誘起電圧の3次
高調波成分がばらつくのを抑制することができる。従っ
て、上記の処理を実行することによれば、磁極位置の検
出精度を更に向上させて、モータ駆動装置の信頼性を高
めることができる。
性補正部94が、駆動電流の極性に応じた補正のみを行
うこととしているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、電流極性補正部94に、モータ30の1回転中
の回転数に同期した電圧補正を行わせることとしてもよ
い。すなわち、モータ30の回転数は、モータ30に加
わる負荷の1回転中の増減に応じて変化する。電流極性
補正部94に、回転数に同期した電圧補正を実行させる
ことによれば、モータ30の1回転中の負荷変動に伴っ
て回転数が変動した際に、モータ30の誘起電圧の3次
高調波成分がばらつくのを抑制することができる。従っ
て、上記の処理を実行することによれば、磁極位置の検
出精度を更に向上させて、モータ駆動装置の信頼性を高
めることができる。
【0126】また、上記の実施形態においては、PWM
制御のキャリア周波数を可聴周波数以上に設定すること
としているが、その周波数は可聴周波数以下でも全く問
題はない。すなわち、可聴周波数以上というのは、一般
的には16kHz程度をいうが、本実施形態の駆動装置
に適用されるキャリア周波数は10kHz程度であって
も良いし、また、10kHz以下でも問題はない。
制御のキャリア周波数を可聴周波数以上に設定すること
としているが、その周波数は可聴周波数以下でも全く問
題はない。すなわち、可聴周波数以上というのは、一般
的には16kHz程度をいうが、本実施形態の駆動装置
に適用されるキャリア周波数は10kHz程度であって
も良いし、また、10kHz以下でも問題はない。
【0127】図12および図13は、それぞれ、DCブ
ラシレスモータの回転子の平面図を示す。図12に示す
回転子96は、磁性体の内部に埋め込まれた永久磁石9
8を備えている。一方、図13に示す回転子100は、
その表面付近に環状に配置された永久磁石102を備え
ている。回転子96を用いるDCブラシレスモータ(以
下、「埋込型モータ」と称す)は、回転子100を用い
るDCブラシレスモータに比して高い運転効率が得られ
るという利点を持つ反面、トルクリップルにより大きな
騒音を生じ易いという課題を有している。
ラシレスモータの回転子の平面図を示す。図12に示す
回転子96は、磁性体の内部に埋め込まれた永久磁石9
8を備えている。一方、図13に示す回転子100は、
その表面付近に環状に配置された永久磁石102を備え
ている。回転子96を用いるDCブラシレスモータ(以
下、「埋込型モータ」と称す)は、回転子100を用い
るDCブラシレスモータに比して高い運転効率が得られ
るという利点を持つ反面、トルクリップルにより大きな
騒音を生じ易いという課題を有している。
【0128】埋め込み型のモータにおいては、永久磁石
98の埋め込み形状に応じて決まる比率(以下、「突極
比」と称す)が定義される。埋込型モータは、その突極
比が大きいほど、リラクタンストルク、すなわち、回転
子96が固定子側の電磁石に引きつけられることにより
生ずるトルクをより有効に利用することができる。この
ため、埋込型モータの効率は、固定子の突極比が大きい
ほど高くなる。一方、埋込型モータには、固定子の突極
比に応じたトルクリップルが生ずる。このため、埋込型
モータの固定子は、問題となる騒音を発生させない程度
の突極比に制限される。
98の埋め込み形状に応じて決まる比率(以下、「突極
比」と称す)が定義される。埋込型モータは、その突極
比が大きいほど、リラクタンストルク、すなわち、回転
子96が固定子側の電磁石に引きつけられることにより
生ずるトルクをより有効に利用することができる。この
ため、埋込型モータの効率は、固定子の突極比が大きい
ほど高くなる。一方、埋込型モータには、固定子の突極
比に応じたトルクリップルが生ずる。このため、埋込型
モータの固定子は、問題となる騒音を発生させない程度
の突極比に制限される。
【0129】ところで、上述した実施の形態1乃至7の
モータ駆動装置は、DCブラシレスモータ30を正弦波
信号で駆動する。正弦波信号は、モータ30のトルクリ
ップルを抑制するうえで有効な信号である。従って、そ
れらのモータ駆動装置によれば、突極比の大きな高効率
モータを、十分に騒音レベルを抑制しつつ駆動すること
ができる。
モータ駆動装置は、DCブラシレスモータ30を正弦波
信号で駆動する。正弦波信号は、モータ30のトルクリ
ップルを抑制するうえで有効な信号である。従って、そ
れらのモータ駆動装置によれば、突極比の大きな高効率
モータを、十分に騒音レベルを抑制しつつ駆動すること
ができる。
【0130】図15および図16は、それぞれ、DCブ
ラシレスモータの固定子の平面図を示す。図15に示す
固定子104は、分布巻きと呼ばれる巻き線方式で構成
されている。一方、図16に示す固定子106は、集中
巻きと呼ばれる巻き線方式で構成されている。集中巻き
を用いる固定子106によれば、分布巻きを用いる固定
子104に比してDCブラシレスモータに高い運転効率
を付与することができる。しかしながら、集中巻きは、
分布巻きに比して大きな騒音を発生させ易いという課題
を有している。
ラシレスモータの固定子の平面図を示す。図15に示す
固定子104は、分布巻きと呼ばれる巻き線方式で構成
されている。一方、図16に示す固定子106は、集中
巻きと呼ばれる巻き線方式で構成されている。集中巻き
を用いる固定子106によれば、分布巻きを用いる固定
子104に比してDCブラシレスモータに高い運転効率
を付与することができる。しかしながら、集中巻きは、
分布巻きに比して大きな騒音を発生させ易いという課題
を有している。
【0131】上述の如く、実施の形態1乃至7のモータ
駆動装置は、正弦波電流を駆動電流とすることで、モー
タを低騒音で駆動することのできる装置である。従っ
て、それらのモータ駆動装置によれば、集中巻きを用い
る固定子106を備えるモータを、低騒音で効率良く駆
動することができる。
駆動装置は、正弦波電流を駆動電流とすることで、モー
タを低騒音で駆動することのできる装置である。従っ
て、それらのモータ駆動装置によれば、集中巻きを用い
る固定子106を備えるモータを、低騒音で効率良く駆
動することができる。
【0132】以上のように、本実施形態1乃至7のモー
タ駆動装置によれば、高効率であるが騒音対策に課題の
あるモータを容易に製品に適用することができるように
なる。 また、これらの技術を適用することによれば、
騒音問題のために適用が保留されていた高効率モータを
用いて圧縮機を構成することができる。このような圧縮
機によれば、特に、圧縮機が屋内に配置される冷蔵庫や
除などにおいて、大きな効果を得ることができる。
タ駆動装置によれば、高効率であるが騒音対策に課題の
あるモータを容易に製品に適用することができるように
なる。 また、これらの技術を適用することによれば、
騒音問題のために適用が保留されていた高効率モータを
用いて圧縮機を構成することができる。このような圧縮
機によれば、特に、圧縮機が屋内に配置される冷蔵庫や
除などにおいて、大きな効果を得ることができる。
【0133】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、磁極位置検出センサを設けずにD
Cブラシレスモータを駆動するセンサレスのモータ駆動
装置における起動の信頼性を向上させることができる。
また、インバータから正弦波電圧を出力することにより
優れた静粛性を実現し、かつ、モータを効率よく駆動す
ることができる。更に、定常回転数においては、通電位
相を適正化することで、モータを最高効率で駆動するこ
とができる。
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、磁極位置検出センサを設けずにD
Cブラシレスモータを駆動するセンサレスのモータ駆動
装置における起動の信頼性を向上させることができる。
また、インバータから正弦波電圧を出力することにより
優れた静粛性を実現し、かつ、モータを効率よく駆動す
ることができる。更に、定常回転数においては、通電位
相を適正化することで、モータを最高効率で駆動するこ
とができる。
【0134】請求項2記載の発明によれば、モータを安
定に起動することができ、さらに、比較的低い回転数領
域から同期運転を開始することができる。このため、低
速側にある筐体の共振点を瞬間的に越えることが可能と
なり、低速回転での騒音や共振が引き起こす問題を解決
することが可能になる。その結果、優れた静粛性を持つ
モータ駆動装置を提供するだけでなく、モータを取り付
けている筐体の共振による騒音、振動を抑制することが
できる。
定に起動することができ、さらに、比較的低い回転数領
域から同期運転を開始することができる。このため、低
速側にある筐体の共振点を瞬間的に越えることが可能と
なり、低速回転での騒音や共振が引き起こす問題を解決
することが可能になる。その結果、優れた静粛性を持つ
モータ駆動装置を提供するだけでなく、モータを取り付
けている筐体の共振による騒音、振動を抑制することが
できる。
【0135】請求項3記載の発明によれば、駆動信号の
位相を最適位相に戻すモータ回転数が実使用条件下での
最低回転数よりも高く設定されている。このため、モー
タ回転数がその最低回転数に達するまでの間は、磁極位
置検出手段が容易に3次高調波電圧を検出できる状態が
継続する。その結果、加速時の脱調が防止でき、モータ
駆動装置の信頼性が向上する。また、低速領域で不安定
な3次高調波電圧を検出することなく磁極位置が検出で
きるので、安定した磁極位置検出信号を出力でき、モー
タを安定に駆動することが可能になる。
位相を最適位相に戻すモータ回転数が実使用条件下での
最低回転数よりも高く設定されている。このため、モー
タ回転数がその最低回転数に達するまでの間は、磁極位
置検出手段が容易に3次高調波電圧を検出できる状態が
継続する。その結果、加速時の脱調が防止でき、モータ
駆動装置の信頼性が向上する。また、低速領域で不安定
な3次高調波電圧を検出することなく磁極位置が検出で
きるので、安定した磁極位置検出信号を出力でき、モー
タを安定に駆動することが可能になる。
【0136】請求項4記載の発明によれば、モータの負
荷量に応じて通電位相を変化させることによって、モー
タを負荷量に応じた適正な位相にて駆動することができ
る。従って、本発明によれば、正弦波電流の駆動による
優れた静粛性を確保しつつ、負荷量の変化によるモータ
効率の悪化を有効に防止することができる。
荷量に応じて通電位相を変化させることによって、モー
タを負荷量に応じた適正な位相にて駆動することができ
る。従って、本発明によれば、正弦波電流の駆動による
優れた静粛性を確保しつつ、負荷量の変化によるモータ
効率の悪化を有効に防止することができる。
【0137】請求項5記載の発明によれば、コンデンサ
と抵抗器の直列回路にて中性点間を接続することによっ
て、電位差信号の検出性能を確保しつつ、ノイズに強い
検出回路を構成することができる。従って、本発明によ
れば、回転数の低い領域からモータを同期運転に引き込
むことができ、正弦波電流の駆動による優れた静粛性を
確保しつつ低速でも位置センサレス駆動を実現すること
ができる。
と抵抗器の直列回路にて中性点間を接続することによっ
て、電位差信号の検出性能を確保しつつ、ノイズに強い
検出回路を構成することができる。従って、本発明によ
れば、回転数の低い領域からモータを同期運転に引き込
むことができ、正弦波電流の駆動による優れた静粛性を
確保しつつ低速でも位置センサレス駆動を実現すること
ができる。
【0138】請求項6記載の発明によれば、ボルテージ
フォロワによってインピーダンスの影響が無くなるの
で、モータの仕様に関わらず、コンデンサや抵抗器の容
量を決定することができる。このため、インバータで用
いられるキャリア周波数周辺の高周波成分などを減衰さ
せやすくなってノイズ耐力が向上する。また磁極位置検
出手段を構成する部品のばらつきによる検出精度のばら
つきもなくなるので、検出系の信頼性を向上させること
ができる。
フォロワによってインピーダンスの影響が無くなるの
で、モータの仕様に関わらず、コンデンサや抵抗器の容
量を決定することができる。このため、インバータで用
いられるキャリア周波数周辺の高周波成分などを減衰さ
せやすくなってノイズ耐力が向上する。また磁極位置検
出手段を構成する部品のばらつきによる検出精度のばら
つきもなくなるので、検出系の信頼性を向上させること
ができる。
【0139】請求項7記載の発明によれば、アナログ信
号を位置検出手段より送信するため、ノイズによる誤動
作を防ぎ、モータ駆動装置の信頼性を向上させることが
できる。
号を位置検出手段より送信するため、ノイズによる誤動
作を防ぎ、モータ駆動装置の信頼性を向上させることが
できる。
【0140】請求項8記載の発明によれば、位置信号の
検出に起因する微少な遅れ時間を相殺するための位相補
償を行うことができる。このため、本発明によれば、モ
ータの駆動効率を高めると共に、静粛性を高めることが
できる。更に、脱調の可能性を低下させ信頼性を向上で
きる。
検出に起因する微少な遅れ時間を相殺するための位相補
償を行うことができる。このため、本発明によれば、モ
ータの駆動効率を高めると共に、静粛性を高めることが
できる。更に、脱調の可能性を低下させ信頼性を向上で
きる。
【0141】請求項9記載の発明によれば、インバータ
で用いられるキャリア周波数が高くても磁極位置検出を
行うことが可能となる。このため、本発明によれば、可
聴周波数以上のキャリア周波数を用いる無騒音インバー
タ、すなわち、騒音のピーク周波数(キャリア周波数近
傍に集中)が、人間の可聴周波数を超えるインバータを
構成することができる。従って、本発明によれば、正弦
波電流によるトルクリップル低減に伴う低騒音化に加え
て、インバータの低騒音化を実現することができる。
で用いられるキャリア周波数が高くても磁極位置検出を
行うことが可能となる。このため、本発明によれば、可
聴周波数以上のキャリア周波数を用いる無騒音インバー
タ、すなわち、騒音のピーク周波数(キャリア周波数近
傍に集中)が、人間の可聴周波数を超えるインバータを
構成することができる。従って、本発明によれば、正弦
波電流によるトルクリップル低減に伴う低騒音化に加え
て、インバータの低騒音化を実現することができる。
【0142】請求項10記載の発明によれば、駆動位相
の位相を進めることにより、モータの最高回転数を高め
ることができる。このため、本発明によれば、実使用領
域におけるモータの駆動効率を高めるうえで有利な状態
を形成できる。従って、本発明によれば、製品を日常的
に使用する場合における電力使用量を低下させ、適用す
る製品の省エネ性能を向上させることができる。
の位相を進めることにより、モータの最高回転数を高め
ることができる。このため、本発明によれば、実使用領
域におけるモータの駆動効率を高めるうえで有利な状態
を形成できる。従って、本発明によれば、製品を日常的
に使用する場合における電力使用量を低下させ、適用す
る製品の省エネ性能を向上させることができる。
【0143】請求項11記載の発明によれば、モータの
相電流の極性に応じた所定の電圧補正を駆動信号に施す
ことができる。上記の補正によれば、PWM制御の実行
に伴って駆動信号に重畳する歪みを補正して、その波形
を精度良く正弦波状とすることができる。このため、本
発明によれば、モータのトルクリップルを有効に低減し
て優れた静粛性を実現することができる。
相電流の極性に応じた所定の電圧補正を駆動信号に施す
ことができる。上記の補正によれば、PWM制御の実行
に伴って駆動信号に重畳する歪みを補正して、その波形
を精度良く正弦波状とすることができる。このため、本
発明によれば、モータのトルクリップルを有効に低減し
て優れた静粛性を実現することができる。
【0144】請求項12記載の発明によれば、PWM生
成部において3相変調によるPWM生成を行うことによ
ってインバータから出力される電圧の高調波成分を低減
でき、磁極位置検出の精度を向上させることが可能にな
る。
成部において3相変調によるPWM生成を行うことによ
ってインバータから出力される電圧の高調波成分を低減
でき、磁極位置検出の精度を向上させることが可能にな
る。
【0145】請求項13記載の発明によれば、モータの
1回転中の回転数に同期する電圧補正が行われるため、
モータの1回転中の負荷変動に起因する回転数変動に伴
う誘起電圧の3次高調波成分のばらつきを抑制すること
ができる。このため、本発明によれば、磁極位置の検出
精度を高めると共に、安定した3次高調波電圧を検出す
ることによって、モータ駆動装置の信頼性を向上させる
ことができる。
1回転中の回転数に同期する電圧補正が行われるため、
モータの1回転中の負荷変動に起因する回転数変動に伴
う誘起電圧の3次高調波成分のばらつきを抑制すること
ができる。このため、本発明によれば、磁極位置の検出
精度を高めると共に、安定した3次高調波電圧を検出す
ることによって、モータ駆動装置の信頼性を向上させる
ことができる。
【0146】請求項14記載の発明によれば、高効率で
あるが騒音対策に課題のある埋め込み型のモータを静粛
に駆動することができる。従って、本発明によれば、静
粛性に優れ、かつ、効率の優れたモータ駆動システムを
構成することができる。
あるが騒音対策に課題のある埋め込み型のモータを静粛
に駆動することができる。従って、本発明によれば、静
粛性に優れ、かつ、効率の優れたモータ駆動システムを
構成することができる。
【0147】請求項15記載の発明によれば、高効率で
あるが騒音対策に課題のある集中巻きモータを静粛に駆
動することができる。従って、本発明によれば、静粛性
に優れ、かつ、効率の優れたモータ駆動システムを構成
することができる。
あるが騒音対策に課題のある集中巻きモータを静粛に駆
動することができる。従って、本発明によれば、静粛性
に優れ、かつ、効率の優れたモータ駆動システムを構成
することができる。
【0148】請求項16記載の発明によれば、静粛性に
優れ、かつ、効率の優れた圧縮機駆動システムを実現す
ることができる。本発明によれば、特に、屋内に圧縮機
を配置する冷蔵庫や除湿器などに適用することにより、
大きな効果を得ることができる。
優れ、かつ、効率の優れた圧縮機駆動システムを実現す
ることができる。本発明によれば、特に、屋内に圧縮機
を配置する冷蔵庫や除湿器などに適用することにより、
大きな効果を得ることができる。
【図1】 本発明の実施の形態1のモータ駆動装置のブ
ロック図である。
ロック図である。
【図2】 図1に示すモータ駆動装置をモデル化して表
した図である。
した図である。
【図3】 DCブラシレスモータの一般的な駆動方法を
説明するための図である。
説明するための図である。
【図4】 図1に示すモータ駆動装置の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
ためのタイミングチャートである。
【図5】 図1に示すモータ駆動装置が備える磁極位置
検出手段の回路図である。
検出手段の回路図である。
【図6】 本発明の実施の形態2のモータ駆動装置の動
作を説明するためのタイミングチャートである。
作を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態3のモータ駆動装置のブ
ロック図である。
ロック図である。
【図8】 本発明の実施の形態4のモータ駆動装置が備
える磁極位置検出手段の一例の回路図である。
える磁極位置検出手段の一例の回路図である。
【図9】 本発明の実施の形態4のモータ駆動装置が備
える磁極位置検出手段の他の例の回路図である。
える磁極位置検出手段の他の例の回路図である。
【図10】 本発明の実施の形態5のモータ駆動装置の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態6のモータ駆動装置の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態7のモータ駆動装置の
ブロック図である。
ブロック図である。
【図13】 埋め込み型永久磁石回転子の一例の平面図
である。
である。
【図14】 表面配置型永久磁石回転子の一例の平面図
である。
である。
【図15】 分布巻き型の固定子の一例の平面図であ
る。
る。
【図16】 集中巻き型の固定子の一例の平面図であ
る。
る。
【図17】 従来のモータ駆動装置のブロック図であ
る。
る。
30 モータ、 32 インバータ、 34 直流
電源、 36 抵抗回路、 38 磁極位置検出手
段、 40 インバータ制御手段。
電源、 36 抵抗回路、 38 磁極位置検出手
段、 40 インバータ制御手段。
Claims (16)
- 【請求項1】 Y結線された複数の電機子巻線を有する
固定子と、永久磁石にて複数極を形成する回転子とを有
するモータを駆動するモータ駆動装置であって、 前記電機子巻線のそれぞれと並列に接続されるようにY
結線された複数の抵抗器を有する抵抗回路と、 前記複数の抵抗器の結線中心に形成される第1の中性点
と、前記複数の電機子巻線の結線中心に形成される第2
の中性点との電圧差に基づいて前記回転子の磁極位置に
応じた位置信号を出力する磁極位置検出手段と、 前記モータの電機子巻線に駆動信号を供給するインバー
タと、 前記電機子巻線に供給される駆動信号が、前記回転子の
回転位相に対して所定の位相関係を有する正弦波信号と
なるように、磁極位置検出手段の検出結果に基づいて前
記インバータを制御するインバータ制御手段と、を備
え、 前記インバータ制御手段は、 予め決められた駆動信号でモータを起動した後、モータ
回転数が第1の所定回転数に達した後に同期運転の開始
指令を行う第1の同期運転制御部と、 同期運転の開始指令が発せられた後、モータ回転数が第
2の所定回転数を越えるまでは、駆動信号の通電位相を
基準位相に比して所定量だけ進ませる位相補償演算部
と、 モータ回転数が前記第2の所定回転数を越えた後に駆動
信号の通電位相を前記基準位相に戻す第2の同期運転制
御部と、 を備えることを特徴とするモータ駆動装置。 - 【請求項2】 前記位相補償演算部は、モータが起動さ
れた後、非同期運転から同期運転への移行が行われる際
に、駆動信号の通電位相を基準位相に比して所定量だけ
進ませるに先だって、所定時間だけ、その通電位相を非
同期運転時の位相よりも遅らせることを特徴とする請求
項1記載のモータ駆動装置。 - 【請求項3】 前記第2の所定回転数は、モータの常用
回転領域の下限値以上の回転数であることを特徴とする
請求項1または2記載のモータ駆動装置。 - 【請求項4】 前記インバータ制御手段は、前記モータ
の負荷量に応じて駆動信号の通電位相を増減させる負荷
量検出部を備えることを特徴とする請求項1乃至3の何
れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項5】 前記第1の中性点と前記第2の中性点と
を、直列に接続された抵抗器とコンデンサとを介して接
続する直列回路を備え、 前記磁極位置検出手段は、前記コンデンサの両端に発生
する電圧を中性点間の電圧差として検出することを特徴
とする請求項1乃至4の何れか1項記載のモータ駆動装
置。 - 【請求項6】 前記磁極位置検出手段は、 前記コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテー
ジフォロワと、 前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記コンデンサ
の他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器と、 前記コンデンサの他端の電圧を基準電圧とし、前記差動
増幅器の出力と前記基準電圧との大小比較に応じた2値
化信号を出力するゼロクロスコンパレータとを備え、 前記ゼロクロスコンパレータから出力される2値化信号
を位置信号として出力することを特徴とする請求項5記
載のモータ駆動装置。 - 【請求項7】 前記磁極位置検出手段は、 前記コンデンサの一端の電圧を入力信号とするボルテー
ジフォロワと、 前記ボルテージフォロワの出力信号と、前記コンデンサ
の他端の電圧とを入力信号とする差動増幅器とを備え、 前記差動増幅器から出力されるアナログ信号を位置検出
信号として出力することを特徴とする請求項5記載のモ
ータ駆動装置。 - 【請求項8】 前記インバータ制御手段は、 前記磁極位置検出手段の処理に伴う遅延時間と、前記磁
極位置検出手段から出力される位置信号に基づいてイン
バータを制御するための信号を生成する際に生ずる遅延
時間との合計時間に相当するモータの回転位相を、前記
モータの回転数に基づいて演算する遅れ位相演算部を有
し、 前記遅れ位相演算部によって得られた回転位相分だけ駆
動信号の通電位相を進ませることを特徴とする請求項1
乃至7の何れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項9】 インバータ制御手段によって制御される
PWMのキャリア周波数は、可聴領域以上の周波数であ
ることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項記載の
モータ駆動装置。 - 【請求項10】 前記インバータ制御手段は、インバー
タに入力される直流電圧値と所定の通電位相とに応じて
決定される最高回転数に比して高速のモータ回転数が要
求される場合に、通電位相を前記所定の通電位相から進
ませる高速回転制御部を備えることを特徴とする請求項
1乃至9の何れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項11】 モータに流れる相電流の極性を検出す
る極性検出手段を備え、 前記インバータ制御手段は、モータに供給する駆動信号
の指令電圧に対して、相電流の極性に対応して予め設定
された補正値を加減する電流極性補正部を備えることを
特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載のモータ
駆動装置。 - 【請求項12】 前記インバータ制御装置は、モータに
供給する駆動信号の波形を、3相変調方式でPWM制御
により生成することを特徴とする請求項1乃至11の何
れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項13】 前記インバータ制御手段は、モータの
1回転中の回転数変動に同期してモータへの出力電圧を
増減させる出力電圧補正部を有することを特徴とする請
求項1乃至12の何れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項14】 回転子内部に永久磁石が配置されてい
るモータを駆動することを特徴とする請求項1乃至13
の何れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項15】 固定子が集中巻きで構成されているモ
ータを駆動することを特徴とする請求項1乃至14の何
れか1項記載のモータ駆動装置。 - 【請求項16】 圧縮機のモータを駆動することを特徴
とする請求項1乃至15の何れか1項記載のモータ駆動
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11001389A JP2000201494A (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | モ―タ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11001389A JP2000201494A (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | モ―タ駆動装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000201494A true JP2000201494A (ja) | 2000-07-18 |
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ID=11500143
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11001389A Pending JP2000201494A (ja) | 1999-01-06 | 1999-01-06 | モ―タ駆動装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000201494A (ja) |
Cited By (14)
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