JP2000201567A - 藻場造成方法及びそれにより造成される藻場 - Google Patents

藻場造成方法及びそれにより造成される藻場

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JP2000201567A
JP2000201567A JP11006050A JP605099A JP2000201567A JP 2000201567 A JP2000201567 A JP 2000201567A JP 11006050 A JP11006050 A JP 11006050A JP 605099 A JP605099 A JP 605099A JP 2000201567 A JP2000201567 A JP 2000201567A
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seaweed
seaweed bed
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wave
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JP11006050A
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Toshifumi Sato
敏文 佐藤
Masami Ochiai
正水 落合
Keiji Nishiyama
桂司 西山
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Toda Corp
Original Assignee
Toda Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Artificial Fish Reefs (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多年性海藻の育成に最適な藻場造成用基盤及
びそれを用いた藻場造成方法を提供すること。 【解決手段】 藻場は、地盤(10)上に基礎杭(11
0)により固定された下部構造体(100)の上に、上
部構造体(200)を設置することで構築される。上部
構造体(200)は、第1,第2の鉛直消波板(21
0,220)と、その間に配設された水平消波板(23
0)とを有する。水平消波板(230)上には、着床ブ
ロック(300)が固定される。着床ブロック(30
0)は、水平消波板(200)に固定される前に、容器
(800)内の海水(802)に母藻(810)ともに
浸される。母藻(810)から放出された遊走子(82
0)が着床ブロック(300)に着床される。数箇月後
には水平消波板(230)に固定された着床ブロック
(300)上に多年性海藻(20)が生育する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海藻特に多年性海
藻の人工的な育成に最適な藻場造成方法及びそれにより
造成された藻場に関する。
【0002】
【背景技術】藻場は、魚が産卵し、稚魚が隠れ、あわ
び、さざえが育つ場であることが良く知られている。こ
の種の藻場は、古くから魚民によって経験的に、重要な
場所として大切に保護されている。
【0003】さらに、近年、藻場に生育する生き物が有
機物を分解して、都市から排出される窒素やリン等を取
り込んで海水を浄化する水質浄化や、社会的に深刻な問
題となっているCO2を吸収する等の環境保全の観点か
ら、この種の藻場は重要な役割を担っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の藻場
は内海、内湾領域での急激で広大な沿岸域の埋立や、岩
礁領域の磯焼けの発生によって消滅しており、昭和53
年以降でも数千ha規模で消滅したと言われている。
【0005】このため、藻場を再生したり、また新たに
造成することが社会的なニーズとなっている。
【0006】人工的な藻場としては、従来より、自然石
やコンクリートブロックによりマウンドを造成するもの
が知られている。この方法では、洗堀によってマウンド
の沈下が生じたり、波浪が激しい海岸では自然石、コン
クリートブロックが散乱するため、耐波浪性が問題とな
っている。さらに、この種の人工藻場は台形構造のため
占有面積が広い反面、その内部空間は石等で埋められて
いるため、藻場として利用できるのはマウンド表面のみ
に限られてしまう。
【0007】一方、従来より護岸提あるいは離岸提とし
て、防波構造体あるいは消波構造体等の構造物が知られ
ている。この種の構造物には、天然の海藻等が付着する
ことが観測されている。
【0008】しかし、この種の構造物に付着する海藻
は、一年藻と呼ばれるもので、春に生育した一年藻は夏
に枯れてしまい、年間を通して水質浄化やCO2吸収等
の環境保全の役割は期待できない。
【0009】そこで、本発明の目的は、海藻特に多年性
海藻の育成に最適な藻場造成方法及びそれにより造成さ
れる藻場を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る藻
場の造成方法は、杭打孔を備えた支持構造体を海底地盤
に設置する工程と、前記杭打孔に挿通される基礎杭を前
記海底基盤中に打ち込んで、前記支持構造体を固定する
工程と、基盤及び海藻の母藻を、容器内の海水に浸し、
前記母藻より遊走子を前記海水中に放出させて、前記基
盤上に着床させる工程と、前記支持構造体上にて、所定
の水深位置にほぼ水平に、前記遊走子が着床された前記
基盤を支持する工程と、を有することを特徴とする。
【0011】本発明では、基盤及び海藻の母藻を容器内
の海水に浸し、母藻より遊走子を海水中に放出させて基
盤上に着床させている。従って、生育した海藻を物理的
に着床させる場合と比較して、基盤上に遊走子を確実に
着床させることができる。
【0012】また、基盤は杭によって海底地盤に固定さ
れた支持構造体により支持されるので、安定した藻場を
構築できる。
【0013】さらに、基盤に着床された遊走子は、基盤
の設置海域の環境に対応しながらが成体に成長させるこ
とができ、成体を着床するものと比べて環境順応性が高
まる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1において、前
記基盤には、前記遊走子の着床に適した凹凸が形成され
ていることを特徴とする。
【0015】こうすると、遊走子が着床させる面積が増
えるとともに、遊走子は水平面よりむしろ鉛直面に着床
し易い性質があるため、基盤を海域へ設置した後には凹
凸によって遊走子が波から保護されるので、確実な着床
が可能となる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または2にお
いて、前記基盤は、消波孔を有する水平消波板であるこ
とを特徴とする。
【0017】こうすると、遊走子が着床された基盤上を
比較的静穏とすることができ、海藻の根が張る以前に遊
走子が波により基盤から脱落することを防止できる。
【0018】請求項4の発明は、請求項3において、前
記海水を収容した容器は、前記水平消波板の前記消波孔
を塞いで底板とされた前記水平消波板と、四方を囲む側
板とで構成されることを特徴とする。
【0019】こうすると、水平消波板を容器の底板とし
て兼用でき、容器完成後に水平消波板を容器に対して出
し入れする手間を省略できる。
【0020】請求項5の発明に係る藻場の造成方法は、
杭打孔を備えた支持構造体を海底地盤に設置する工程
と、前記杭打孔に挿通される基礎杭を前記海底基盤中に
打ち込んで、前記支持構造体を固定する工程と、前記支
持構造体上にて、所定の水深位置にほぼ水平に水平基盤
を支持する工程と、着床ブロック板及び海藻の母藻を、
容器内の海水に浸し、前記母藻より遊走子を前記海水中
に放出させて、前記着床ブロック上に着床させる工程
と、前記水平基盤上に前記遊走子が着床された前記着床
ブロックを固定する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0021】本発明は、水平消波板に代えて、水平基盤
に固定される着床ブロックに遊走子を着床させるもので
ある。着床ブロックは水平基盤よりも小型となるので、
容器に対して着床ブロックを出し入れする作業が簡易化
される。また、着床ブロックを水平基盤に固定する作業
は、陸上で行うことができる他、予め海域に水平基盤を
設置した際にはその水平基盤を足場にして行うことがで
きるので安全である。
【0022】請求項6の発明は、請求項5において、前
記着床ブロックには、前記遊走子の着床に適した凹凸が
形成されていることを特徴とする。
【0023】この場合も、遊走子が着床させる面積が増
えるとともに、海域へ着床ブロックを設置した後も凹凸
の凸部によって遊走子が波から保護されるので、確実な
着床が可能となる。
【0024】請求項7の発明に係る藻場は、請求項1乃
至6のいずれかの方法により造成されていることを特徴
とする。
【0025】上記の方法により造成された藻場は、海藻
特に多年性海藻の育成に最適な藻場となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。
【0027】(藻場造成用基盤の構造)図1及び図2
は、本発明の実施の形態に係る藻場及び藻場造成用基盤
の構築状態をそれぞれを示している。図1に示す藻場
は、11月頃造成した後の翌年の4月頃の状態を図示し
ている。
【0028】図1及び図2図において、この藻場造成用
基盤は、大別して、支持構造体となる下部構造体100
と、それに支持される上部構造体200と、下部及び上
部構造体100,200を海底地盤10上に支持固定す
る例えば4本の基礎杭110とを有する。
【0029】下部構造体100は、4本の基礎杭110
に挿通されて海底地盤10上に設置される鋼製ジャケッ
ト120にて構成されている。この鋼製ジャケット12
0は、基礎杭案内ロッド122、梁124及び筋かい1
26を、例えば溶接等により連結固定して構成される。
また、4本の基礎杭案内ロッド122の各2本にはそれ
ぞれ、湾内及び湾外に向けて鉛直消波板128がそれぞ
れ固着されている。
【0030】一方、上部構造体200は、予め鉄骨鉄筋
コンクリート(SRC)にて打設したプレキャスト製コ
ンクリートにて構成されている。この上部構造体200
は、第1,第2の鉛直消波板210,220と、水平消
波板230と、基礎杭案内ロッド240と、梁250と
を有する。
【0031】第1の鉛直消波板210は、湾の外側に臨
んで配置され、湾の外側から来る外界の波の消波を行な
うもので、その表面から離面にかけて貫通する消波用ス
リット212を有している。
【0032】一方、第2の鉛直消波板220は、湾の内
側に臨んで配設され、船の航行等によって生じる航跡波
等の湾内の波の消波を行なうものである。この第2の鉛
直消波板220にも、その表面から離面に貫通した消波
用スリット222が形成されている。
【0033】これら第1,第2の鉛直消波板210,2
20は、その上端高さ位置が、高波時の状態を想定して
満潮時の海面の水位よりも、例えば約3m程高く設定し
てある。
【0034】さらに、第1,第2の鉛直消波板210,
220にそれぞれ形成された消波用スリット212,2
22は、各消波板の全体表面積の20〜40%になるよ
うに設定されている。
【0035】第1,第2の鉛直消波板210,220の
間に水平消波板230に配置された水平消波板230
は、干潮時の水位よりも十分に低い位置に配設されてい
る。この水平消波板230は、その表面より離面に貫通
して消波用スリット232を有する。この水平消波板2
30を設けることで、波の周期に関わりなく、この藻場
造成用基盤による波のエネルギー損失率(消波率)がほ
ぼ安定する。
【0036】なお、第1,第2の鉛直消波板210,2
20及び水平消波板230にそれぞれ形成された消波用
スリット212,222,232は、各消波板の前後で
水を透過させる透水孔であればよく、この透水孔の形状
は丸孔等種々の形状を適用することができる。
【0037】また、これら第1,第2の鉛直消波板21
0,220及び水平消波板230は、4本の基礎杭案内
ロッド240と、上下4本の梁250とにより連結され
ている。
【0038】水平消波板230の上面には、図1に示す
着床ブロック300を固定するためのアンカーボルト2
60が多数突出形成されている。
【0039】この着床ブロック300上には、図1に示
すように、遊走子の状態の時に着床された海藻特に多年
性海藻20が生育している。着床ブロック300は、図
2に示すアンカーボルト260に挿入された後に、ナッ
ト310により水平消波板230上に締結固定されてい
る。
【0040】このように構築された藻場造成用基盤を、
図2に示す矢印A方向に複数連接することで、離岸提を
構築することもできる。
【0041】(藻場造成用基盤の構築方法)次に、上述
した藻場造成用基盤の構築方法について、図3〜図7を
も参照して説明する。
【0042】まず、図3に示すように、海底地盤10に
対して、複数本の仮杭112を打ち込む。この仮杭11
2の上端部には、鋼製ジャケット120を載置するため
の載置台114が形成されている。
【0043】その後、図4に示すように、複数本の仮杭
112の各載置台114上に、鋼製ジャケット120を
図示しないクレーン等により吊り下げて載置する。
【0044】鋼製ジャケット120の載置が終了した
後、図5に示すように、鋼製ジャケット120の基礎杭
案内ロッド122により案内しながら、4本の基礎杭1
10を海底地盤10に対して打ち込む。これにより、鋼
製ジャケット120は、海底地盤10上に安定して設置
される。
【0045】その後、図6に示すように、この鋼製ジャ
ケット120上に、上部構造体200の設置を行なう。
この上部構造体200は予め地上にて打設形成されてい
る。この上部構造体200をクレーン等により吊り下
げ、上部構造体200に形成された基礎杭案内ロッド2
40内に基礎杭110を挿通させながら、上部構造体2
00を鋼製ジャケット120上に設置する。
【0046】その後、図7に示すように、鋼製ジャケッ
ト120の基礎杭案内ロッド122にグラウト剤注入ホ
ース130を連結し、鋼製ジャケット120及び上部構
造体200の各基礎杭案内ロッド122,240と基礎
杭110との間にグラウト剤を注入する。この作業によ
り、基礎杭110、下部構造体100及び上部構造体2
00が連結固定され、藻場造成用基盤の構築が完了す
る。
【0047】(着床ブロック上への遊走子の着床)上述
の藻場造成用基盤の構築と併行して、陸上にて着床ブロ
ック300上への遊走子の着床が、図12に示すように
して実施される。
【0048】図12において、容器800内には海水8
02が収容されている。この海水802中には、複数の
着床ブロック300と、11月頃に自然界により採取し
た多年生海藻の母藻810とが浸されている。
【0049】11月〜2月頃には、図12に示すよう
に、母藻810からは遊走子820が放出される。そこ
で、図12に示ように着床ブロック300を例えば一昼
夜または一晩だけ海水802に浸しておくことで、着床
ブロック300にはその遊走子820が着床される。
【0050】着床ブロック300の上面に遊走子810
が着床し易くなるように、着床ブロック300の表面
に、図13に示すように凹凸パターン320を形成して
おくとよい。本実施の形態では、この凹凸パターン32
0を、10cm幅で、4〜5cmの深さの溝322を複数形
成することにより構成しているが、この例に限定される
ものではない。
【0051】(着床ブロックの設置)遊走子810が着
床された着床ブロック300は、水平消波板230上に
設置される。この着床ブロック300には、図示しない
4つの孔が形成され、水平消波板230より上方に向け
て突出した四本のアンカーボルト260がその孔に挿通
されることで、着床ブロック300は水平消波板230
上に設置される。この後、図1に示すように、アンカー
ボルト260の上端にナット310を締結することで、
水平消波板230上にて着床ブロック300が強固に固
定される。
【0052】この着床ブロック300の設置作業は、水
平消波板230上に作業員を配置することで行われる。
すなわち、水平消波板230は、着床ブロック300の
設置の際の足場として兼用される。従って作業員は、安
定した足場となる水平消波板230上にて、安全に作業
を行なうことができる。
【0053】なお、上部構造体200を鋼製ジャケット
120上に設置する前に、陸上にて着床ブロック300
を上部構造体200の水平消波板230上に固定しても
良い。
【0054】(藻場の機能)次に、上述した藻場の機能
について説明する。
【0055】(1)この藻場は、下部及び上部構造体1
00,200が、基礎杭110により地盤10上に強固
に固定されているため、海藻が着生するための安定した
基盤となり得る。特に、砂の移動が激しい砂浜海岸にこ
の藻場造成用基盤を構築する場合にあっても、基礎杭1
10が地盤10よりも深く打ち込まれることで、安定し
た基盤を構築することができる。
【0056】また、この藻場は、消波構造体であるため
耐波浪性が高く、しかも杭式構造であるため洗堀による
沈下も生ずることがない。
【0057】(2)本実施の形態の藻場は、水深が十数
mから数十mの地盤10上に設置されることになるが、
着生基盤としての着床ブロック300は、水面12の近
くに設置されるため、海藻にとって適度な水深と日当た
りとを確保することができる。この着床ブロック300
が設置される水深位置としては、その上に配置される海
藻20に十分な光がとどく距離が好ましく、例えば水深
1〜5mが好ましい。このようにすると、着床ブロック
300上に着床された遊走子810に十分な日当たりを
確保できるため、春に生育した海藻例えば多年性海藻2
0は、年間を通しての水質浄化やCO2吸収等の環境保
全の機能を果たすことができる。
【0058】(3)着生基盤としての着床ブロック30
0は、海底地盤10上でなく水深が浅い位置に設置され
るため、ウニや魚等の草食動物の侵入を防ぐことができ
る。これにより、着床ブロック300上に着生された海
藻特に多年性海藻の食害を防止することが可能となる。
特に、本実施例のように第1,第2の鉛直消波板21
0,220を有する場合には、それらが物理的な障壁と
なるので、多年性海藻20の食害を防止できる効果が大
きい。
【0059】(4)本実施の形態では、湾外及び湾内側
にそれぞれ第1,第2の鉛直消波板210,220が配
置されているため、その間の水平消波板230上の水域
は、たとえ波の荒い海域であったとしても、波の少ない
静穏領域とすることができる。従って、着床ブロック3
00が設置された直後の期間であって、海藻20の根が
まだ十分着床ブロック300に強固に固定される以前の
期間であっても、海藻20が流されたり、その茎が折れ
たりすることを防止できる。
【0060】(5)この藻場造成用基盤の下部構造体1
00は、幼生の着底基盤となり得る。この下部構造体1
00に付着した付着動物を餌として狙う魚類が集まった
り、あるいは下部構造体100の陰影あるいはそれによ
り生ずる渦流が魚類を引き寄せたり、あるいはこの下部
構造体100を非難場所として求めて魚類が集まる効果
もある。これにより、藻場造成用基盤の周囲の海域の生
物相を豊かにすることができる。
【0061】(藻場の変形例)次に、本発明の他の実施
の形態として、藻場の変形例につていて、図8〜図11
を参照して説明する。
【0062】図8に示す藻場造成用基盤は、図1に示す
藻場造成用基盤の上部構造体200を、上部構造体40
0に変更したものである。その他の点は、図1に示す構
造と同一である。
【0063】この上部構造体400は、湾内または沖側
に配置された基礎杭案内ロッド240側にのみ第1の鉛
直消波板210が配置され、湾内に位置する基礎杭案内
ロッド240には第2の鉛直消波板220が設けられて
いない。
【0064】この図8に示す藻場造成用基盤によれば、
特に波の激しい湾外からの波を第1の鉛直消波板210
により消波できるため、それよりも湾内側に位置する水
平消波板230上の領域を静穏領域として確保すること
ができる。従って、図1に示す藻場造成用基盤の場合と
同様に、海藻特に多年性海藻の育成に最適な藻場を構築
することができる。
【0065】図9に示す藻場造成用基盤は、その上部構
造体500には第1,第2の鉛直消波板210,220
が共に設けられていない。この図9に示す藻場造成用基
盤は、波の激しくない海域に設置することが望ましい。
なお、この藻場造成用基盤は水平消波板230を有する
ため、上述した通り、波の周期に拘らず水平消波板23
0による消波機能を安定して行なうことができ、これに
より水平消波板230上の水域を静穏とすることができ
る。
【0066】図10に示す藻場造成用基盤は、図8に示
す鋼製ジャケット120に代えて、プレキャスト製の下
部構造体600を用いている。この下部構造体600
は、4本の基礎杭案内ロッド610を梁620にて連結
固定することで構築される。
【0067】図1,図8及び図9に示す鋼製ジャケット
120は、軽量である点が優れているが、図10に示す
プレキャスト製の下部構造体600を採用すれば、錆の
発生を防止できるという効果がある。
【0068】図11に示す藻場造成用基盤は、図10に
示すプレキャスト製の下部構造体600の上に、図9に
示す上部構造体500を設置したものである。この他、
図示してはいないが、図10及び図11に示すプレキャ
スト製下部構造体600上に、図1に示す上部構造体2
00を設置することもできる。
【0069】(海藻着生させるための構造)図1に示す
ように、着床ブロック300上にて海藻20を生育させ
るものに代えて、図14に示すように、例えば水平消波
板230等の基盤上に直接に海藻20を生育させても良
い。
【0070】図14に示す藻場を造成する場合には、図
15に示すように、水平消波板230を用いた底板91
0と、四方を囲む側板920とで容器900を構成す
る。このとき、水平消波板230に形成されたスリット
232は、蓋体912にて覆われる。
【0071】この容器900内に海水802が収容され
る。この容器900内の海水802中には、11月頃に
自然界により採取した多年性海藻の母藻810とが例え
ば一晩浸される。
【0072】これにより、母藻810からは遊走子82
0が放出され、その放出された遊走子820が水平消波
板230に着床される。
【0073】水平消波板230上面に遊走子810が着
床し易くなるように、水平消波板23の表面に、図13
に示すように凹凸パターン320と同様な凹凸パターン
を複数形成するとさらに良い。
【0074】この作業は、下部構造体100を海底地盤
10に固定する作業と併行して、陸上にて実施される。
そして、遊走子820が着床された水平消波板230
を、下部構造体100上に設置することで、藻場が完成
する。
【0075】なお、遊走子820が着床される水平消波
板230には、図1に示す2枚の鉛直消波板210,2
20か、あるいは図8に示す1枚の鉛直消波板210が
一体化されたものでもよいし、図9に示すように基礎杭
案内ロッド240のみが一体化されたものであってもよ
い。いずれの場合も、容器900を形成する際には、水
平消波板230以外の部分も容器900の一部として利
用できる。
【0076】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変
形実施が可能である。
【0077】例えば、上述した実施の形態では、基礎杭
110により下部及び上部構造体100,200を海底
地盤10上に支持固定するようにしたが、下部支持構造
体100のみを基礎杭110にて海底地盤10上に支持
してもよい。この場合、上部構造体200は下部構造体
100に支持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る藻場造成用基盤の概
略説明図である。
【図2】図1に示す藻場造成用基盤の分解斜視図であ
る。
【図3】図1に示す藻場造成用基盤の第1の構築工程を
示す概略説明図である。
【図4】図1に示す藻場造成用基盤の第2の構築工程を
示す概略説明図である。
【図5】図1に示す藻場造成用基盤の第3の構築工程を
示す概略説明図である。
【図6】図1に示す藻場造成用基盤の第4の構築工程を
示す概略説明図である。
【図7】図1に示す藻場造成用基盤の第5の構築工程を
示す概略説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る藻場造成用基盤
の概略説明図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態に係る藻場造成
用基盤の概略説明図である。
【図10】本発明のさらに他の実施の形態に係る藻場造
成用基盤の概略説明図である。
【図11】本発明のさらに他の実施の形態に係る藻場造
成用基盤の概略説明図である。
【図12】図1に示す着床ブロックに遊走子を着床させ
る方法を説明するための概略断面図である。
【図13】図12に示す着床ブロックに形成される凹凸
パターンの一例を示す概略断面図である。
【図14】水平消波板に遊走子を着床させる方法を説明
するための概略断面図である。
【符号の説明】
100 下部構造体 110 基礎杭 120 鋼製ジャケット 122 基礎杭案内ロッド 200 上部構造体 210 第1の鉛直消波板 212,222,232 消消波用スリット 220 第2の鉛直消波板 230 水平消波板 240 基礎杭案内ロッド 250 梁 260 アンカーボルト 300 着床ブロック 310 ナット 320 凹凸パターン 322 溝 400,500 上部構造体 600 プレキャスト製の下部構造体 800,900 容器 810 母藻 820 遊走子 910 底板 912 蓋体 920 側板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西山 桂司 東京都中央区京橋1丁目7番1号 戸田建 設株式会社内 Fターム(参考) 2B003 AA01 BB03 BB04 BB06 BB08 DD01 DD02 EE04 2B026 AB05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】杭打孔を備えた支持構造体を海底地盤に設
    置する工程と、 前記杭打孔に挿通される基礎杭を前記海底基盤中に打ち
    込んで、前記支持構造体を固定する工程と、 基盤及び海藻の母藻を、容器内の海水に浸し、前記母藻
    より遊走子を前記海水中に放出させて、前記基盤上に着
    床させる工程と、 前記支持構造体上にて、所定の水深位置にほぼ水平に、
    前記遊走子が着床された前記基盤を支持する工程と、 を有することを特徴とする藻場の造成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記基盤には、前記遊走子の着床に適した凹凸が形成さ
    れていることを特徴とする藻場の造成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記基盤は、消波孔を有する水平消波板であることを特
    徴とする藻場の造成方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記海水を収容した容器は、前記水平消波板の前記消波
    孔を塞いで底板とされた前記水平消波板と、四方を囲む
    側板とで構成されることを特徴とする藻場の造成方法。
  5. 【請求項5】 杭打孔を備えた支持構造体を海底地盤に
    設置する工程と、 前記杭打孔に挿通される基礎杭を前記海底基盤中に打ち
    込んで、前記支持構造体を固定する工程と、 前記支持構造体上にて、所定の水深位置にほぼ水平に水
    平基盤を支持する工程と、 着床ブロック板及び海藻の母藻を、容器内の海水に浸
    し、前記母藻より遊走子を前記海水中に放出させて、前
    記着床ブロック上に着床させる工程と、 前記水平基盤上に前記遊走子が着床された前記着床ブロ
    ックを固定する工程と、 を有することを特徴とする藻場の造成方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記着床ブロックには、前記遊走子の着床に適した凹凸
    が形成されていることを特徴とする藻場の造成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかの方法により
    造成されていることを特徴とする藻場。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007063822A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Toyo Constr Co Ltd 環境配慮型桟橋

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JP2007063822A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Toyo Constr Co Ltd 環境配慮型桟橋

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