JP2000201918A - X線ct装置及びx線像のx線撮影方法並びにファントム - Google Patents

X線ct装置及びx線像のx線撮影方法並びにファントム

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JP2000201918A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三次元X線吸収係数分布像の高画質化に大き
く寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることが
可能な技術を提供すること。 【解決手段】 放射状のX線を被写体に照射するX線源
と該X線源に対向配置され被写体を透過した透過X線強
度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影系と、該撮影
系を被写体の周囲に回転させる回転手段と、透過X線強
度画像から被写体の再構成像を再構成する再構成手段
と、撮影系の回転中心軸を透過X線強度画像上に投影し
た位置である回転中心軸投影位置を変化させる回転中心
軸投影位置設定手段とを具備し、回転中心軸投影位置設
定手段が設定した回転中心軸投影位置を用いて再構成し
た再構成像のコントラストに基づいて、撮影系の回転中
心軸投影位置を推定し、推定された回転中心軸投影位置
で再構成された再構成像から前記被写体のX線断層像又
は/及びX線3次元像を生成し表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線CT装置に関
し、特に、コーンビームX線CT装置における撮影系の
走査機構(スキャナ)の回転中心軸の位置決めに適用し
て有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のコーンビームX線CT装置
の一般的な構成を示す図である。従来のコーンビームX
線CT装置は、計測を行なう計測部1と、計測された画
像データを処理するデータ処理部2とに分かれていた。
全体制御部3は、計測部1およびデータ処理部2に対す
る全体の制御を行っていた。
【0003】計測部1は、被写体を介してX線源5と二
次元検出器6とが対向配置されていた。X線源5と二次
元検出器6とは、回転中心軸9を回転中心として被写体
7のまわりを回転する走査機構であるスキャナ4に配置
されていた。スキャナ4は、予め決められた角度毎に回
転し、その回転角毎に二次元検出器6が被写体7を透過
したX線の透過X線強度の計測を行うことによって、被
写体7の透過X線強度画像の撮影を行っていた。二次元
検出器6で撮影された透過X線強度画像はデジタルの画
像データに変換され、データ処理部2に出力されてい
た。ただし、以下の説明では、スキャナ4の回転角を投
影角aと記す。
【0004】データ処理部2では、まず、前処理手段1
0においてガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び二
次元検出器6の感度むら補正等の前処理を行っていた。
次に、再構成演算手段11が、前処理後の全ての透過X
線強度画像(全投影像)をもとに、被写体7の視野領域
内の三次元的なX線吸収係数分布である三次元再構成画
像を再構成していた。この再構成演算方法としては、
(L.A.Feldkamp etal. Practical cone beam algorith
m,J.Opt.Soc.Am.A, Vol.1,No.6,pp612-619,1984)(以
下、「文献1」と記す)に記載のFeldkampによ
るコーンビーム再構成演算法等が知られている。
【0005】最終的には、三次元再構成画像に対し、画
像化手段12がボリュームレンダリング処理あるいは最
大値投影処理等の画像処理を施し、画像表示手段13上
に二次元画像として表示していた。このとき、キーボー
ド、マウス及びトラック・ボール等の図示しない指示装
置を介して入力された観察したい視点及び部位等のパラ
メータに基づいて、画像化手段12が画像処理を行って
いた。
【0006】このように、従来のコーンビームX線CT
装置では、X線源5と二次元検出器6とからなる撮影系
をスキャナ4を回転させ、被写体7の全周方向からの透
過X線強度画像を撮影し、再構成演算手段11が装置本
体に固定された静止座標系に置かれる被写体7の三次元
的なX線吸収係数分布を求めていた。静止座標系は、撮
影系すなわちスキャナ4の回転中心軸9であるZ軸と、
X線源5のX線焦点14の回転軌道の載っている平面
(以下、「ミッドプレーン」と記す)上の直交座標であ
るX軸及びY軸とによって規定されていた。
【0007】二次元検出器7の各検出素子で計測される
X線ビーム8の位置は、X線焦点14からXYZ座標系
の原点を通り二次元検出器6に至る直線とX軸とがなす
角度(投影角)aと、回転中心軸9が二次元検出器6の
入射面においた仮想的な平面(投影面)に投影された回
転中心軸投影と、ミッドプレーンと投影面との交点が描
く直線であるミッドプレーン投影とによって特定されて
いた。すなわち、被写体7の三次元的なX線吸収係数分
布の再構成を行う場合の基準となる座標軸は、投影面上
の回転中心軸投影とミッドプレーン投影であった。現実
の透過X線強度画像の計測は、連続的なアナログ計測で
はなく離散的なデジタル計測を行うこととなるので、再
構成演算を行うにあたっては、投影面上におけるサンプ
リングピッチDPも必要であった。さらには、X線焦点
14から回転中心軸9に至る距離SODと、X線焦点1
4から回転中心軸投影17に至る距離SIDとが必要で
あった。ただし、以下の説明では、X線焦点14と二次
元検出器6と回転中心軸9との相対的な位置関係を計測
系のジオメトリと称す。具体的には、計測系のジオメト
リは、X線焦点14から回転中心軸9及び回転中心軸投
影17までの距離SOD,SID、投影面上の回転中心
軸投影、及びミッドプレーン投影によって定義される。
【0008】計測系のジオメトリを決定するパラメータ
の内で、回転中心軸投影、ミッドプレーン投影及びサン
プリングピッチDPは、X線焦点14から回転中心軸9
及び回転中心軸投影17までの距離SOD,SIDに比
較して高い精度が必要とされることが周知である。たと
えば、二次元検出器6の有効開口幅が30cm、解像度
が512×512画素の場合、回転中心軸投影及びミッ
ドプレーン投影並びにサンプリングピッチDPの精度
は、0.1画素すなわち0.05ミリ程度が要求であっ
た。これは、回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の
位置並びにサンプリングピッチDPに微少な誤差があっ
ても、再構成画像に画質低下をもたらすためであった。
回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の位置並びにサ
ンプリングピッチDPの内でも特に回転中心軸投影は重
要であり、微少な誤差であっても再構成画像に著しい偽
像を発生させることが知られている。
【0009】一方、回転中心軸投影及びミッドプレーン
投影の位置並びにサンプリングピッチDPを直接計測す
ることは困難であった。回転中心軸投影及びミッドプレ
ーン投影の位置並びにサンプリングピッチDPの値が、
二次元検出器6の特性や装置の据え付け状態に依存して
いるためであった。
【0010】計測系のジオメトリを精度よく設定する方
法として、たとえば、同一出願による特開平9−173
330号公報(以下、「文献2」と記す)に記載の「X
線断層撮影装置」があった。文献2に記載のX線断層撮
影装置では、まず、図7に示す支持材20と小球状高吸
収材21とからなる被写体(ファントム)を、回転中心
軸9の近傍(3〜数センチ離れた位置)に配置し全周方
向から透過X線強度画像を撮影する。ただし、以下の説
明では、図7に示すような、計測系のジオメトリを補正
するための専用のファントムを「ジオメトリ推定ファン
トム」と記す。
【0011】画像歪み補正や感度むら補正等の必要な前
処理を行った後に、全周分の透過X線強度画像を加算す
ると、たとえば、図8に示すように、ジオメトリ推定フ
ァントム19上の各小球状高吸収材21が、加算画像2
2上では楕円状の軌跡23を描くこととなっていた。
【0012】ジオメトリ推定ファントム19の撮影条件
より、楕円状軌跡23の中心を繋いだ直線が回転中心軸
投影17となるので、回転中心軸投影位置CPが特定で
きていた。一方、ミッドプレーン投影位置MPは、回転
中心軸方向の径(楕円状軌跡23の短径)の長さの変化
から求めていた。すなわち、計測された複数の楕円状軌
跡23の短径の長さと、その回転中心軸方向の位置とを
グラフ化等し、短径の長さががゼロとなる位置を推定す
ることにより、ミッドプレーン投影位置MPを求めてい
た。
【0013】サンプリングピッチDPは、まず、二次元
検出器6の受光面すなわち投影面15に所定の長さの薄
い物体として、たとえば、等間隔の穴(ピンホール)を
あけた金属板すなわちホールチャート等を貼り付け、一
枚分の透過X線強度画像を撮影する。この透過X線強度
画像に対し、画像歪み補正及び感度むら補正等の必要な
前処理を加えた後に、薄い物体の像のサイズあるいはホ
ール部分が何画素分に相当するか、実際のサイズと付き
合わせて投影面上のサンプリングピッチDPを求めてい
た。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来
のX線CT装置では、前述するように、計測系のジオメ
トリの推定には多くの人手や時間を要する作業であっ
た。特に、回転中心軸投影位置CPに関しては高い精度
が要求されるにも関わらず、従来のジオメトリ推定方法
では、操作者による操作を要し、操作者に負担をかける
という問題があった。また、従来のジオメトリの推定方
法で得られる精度は、人間である操作者の感覚に依存す
る部分が大きく、操作者によって十分な精度を得られな
いという問題があった。さらには、楕円状軌跡23の中
心位置の特定等の作業が必要となるので、計測系のジオ
メトリの推定に多くの時間がかかることとなり、診断効
率が低下して示すという問題があった。
【0015】この問題を解決する方法として、画像認識
処理等を行うことによって、文献2に記載のジオメトリ
推定を自動的に行うことも可能である。しかし、高精度
な推定を行うためには複雑な画像処理を行う必要がある
ので、装置の製造コストが上昇してしまうという問題が
あった。
【0016】本発明の目的は、再構成像の高画質化に大
きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めること
が可能な技術を提供することにある。本発明の他の目的
は、操作者の感覚に依存せず計測系のジオメトリを定義
するパラメータを推定することが可能な技術を提供する
ことにある。
【0017】本発明のその他の目的は、自動的に計測系
のジオメトリを定義するパラメータを推定することが可
能な技術を提供することにある。本発明のその他の目的
は、診断効率を向上させることが可能な技術を提供する
ことにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。放射状のX線を被写体に照射する
X線源と該X線源に対向配置され被写体を透過したX線
の透過X線強度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影
系と、該撮影系を前記被写体の周囲に回転させる回転手
段と、前記透過X線強度画像から前記被写体の再構成像
を再構成する再構成手段と、前記透過X線強度画像上に
投影される撮影系の回転中心軸位置を変化させる回転中
心軸投影手段とを具備し、前記回転軸投影手段が投影さ
れた回転中心軸位置を変化させて再構成した三次元X線
分布像のコントラストに基づいて、撮影系の回転中心軸
位置を推定し、推定された回転中心軸位置を利用して再
構成された再構成像から前記被写体のX線断層像又は/
及びX線3次元像を生成し表示する。
【0019】前述した手段によれば、投影された回転中
心軸の位置がずれた状態で再構成演算を行うと、得られ
る再構成画像には円弧上の偽像が生じるために、コント
ラストが低下するという性質を利用し、再構成像のコン
トラストが最大となる回転中心軸投影位置を、正しい回
転中心軸投影位置とする。その結果、再構成像のコント
ラストという操作者の感覚に依存しない値を用いて計測
系のジオメトリを定義するパラメータである回転中心軸
投影位置を推定できる。従って、再構成像の高画質化に
大きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めるこ
とができる。
【0020】また、再構成像のコントラストを計測系の
ジオメトリを定義するパラメータとすることによって、
投影された回転中心軸を変数とする再構成像のコントラ
ストの関数を定義することが可能となるので、自動的に
計測系のジオメトリを定義するパラメータである投影さ
れた回転中心軸位置を推定することができる。その結
果、計測系のジオメトリの推定に要する時間、すなわ
ち、X線CT装置の調整に要する時間を短縮することが
可能となり、診断効率を向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明
する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図に
おいて、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0022】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1のX線CT装置であるコーンビームX線CT装置の
概略構成を示す図である。実施の形態1のコーンビーム
X線CT装置は、被写体7の全周方向からの透過X線強
度画像の撮影を行う計測部1、撮影されたX線強度画像
から画像再構成を行うデータ処理部2、及び、計測系の
ジオメトリを推定するジオメトリ推定部(推定手段、回
転中心軸投影位置設定手段)24から構成される。ま
た、計測部1、データ処理部2及びジオメトリ推定部2
4の全体制御を行う全体制御部3を有する。ただし、計
測部1は、従来と同じ構成であり、コーンビーム状にX
線を照射するX線源5、回転中心軸9付近に設定された
被計測物体を透過した透過X線強度画像を計測する二次
元X線検出器(撮像手段)6、及び、対向配置されたX
線源5と二次元X線検出器6とからなる撮影系を回転中
心軸9の周囲に回転させるスキャナ(回転手段)4から
構成される。
【0023】次に、図1に基づいて、各構成手段におい
て行われる処理、及び、各構成手段間でやり取りされる
データの流れに関して説明する。ただし、個々の処理の
詳細については、後述する。
【0024】データ処理部2は、前処理手段10、再構
成演算手段(再構成手段)11、画像化手段12及び画
像表示手段13から構成される。ただし、前処理手段1
0を除く再構成演算手段11、画像化手段12及び画像
表示手段13は、従来のコーンビームX線CT装置と同
様の構成となるので、詳細な説明は省略する。
【0025】前処理手段10は、通常の再構成時には、
従来の前処理手段と同様、計測画像データに対するガン
マ補正、画像歪み補正、対数変換及び感度むら補正等の
必要な前処理を加える。一方、計測系のジオメトリ推定
時には、予め指定された領域のみに、計測画像データに
対するガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び感度む
ら補正等前の処理を加える。予め指定された領域として
は、たとえば、ミッドプレーン投影18にあたる投影像
を生成するために必要な最小限の範囲(以下、「ミッド
プレーン領域」と記す)に設定することによって、計測
系のジオメトリの推定に要する時間を短縮することが可
能となる。なお、その詳細については後述する。
【0026】実施の形態1の前処理手段10は、通常の
再構成時には、計測画像データの全範囲に渡って前処理
を加える第一の前処理手段と、回転中心軸投影位置の自
動推定時には、計測画像データのミッドプレーン領域の
みに前処理を加えるための第二の前処理手段とによって
構成可能である。
【0027】ジオメトリ推定部24は、回転中心軸投影
位置初期値設定手段(初期値格納手段)25、ミッドプ
レーン再構成手段(部分再構成手段)26、評価対象領
域設定手段27、評価関数演算手段28、及び、最適化
手段29から構成され、計測系のジオメトリの内で、特
に回転中心軸投影位置CPの推定を行う。
【0028】回転中心軸投影位置初期値設定手段25
は、回転中心軸投影位置CPの初期値CP0を求める手
段である。実施の形態1の回転中心軸投影位置初期値設
定手段25は、初期値CP0として、投影像の回転接線
方向の幅の中心の座標値、すなわち、検出器6の開口幅
の中心の座標値を出力する。回転中心軸投影位置初期値
設定手段25は、求めた初期値CP0を最適化手段29
に出力する。
【0029】ミッドプレーン再構成手段26は、最適化
手段29で指定された回転中心軸投影位置CPの推定値
を用いて再構成演算を行い、ミッドプレーン投影16上
の断層像(以下、「ミッドプレーン断面像」と記す)を
求める演算手段である。実施の形態1では、ミッドプレ
ーン再構成手段26は、単にミッドプレーン全面を再構
成するのでなく、予め設定された領域あるいは評価対象
領域設定手段27が定めた評価対象領域のみを再構成す
る。評価対象領域設定手段27による評価対象領域の設
定手順については、後述する。
【0030】実施の形態1では、ミッドプレーン再構成
手段26が、ミッドプレーン断面像を求める構成とした
が、これに限定されることはなく、たとえば、通常の再
構成演算を行う再構成手段11をミッドプレーン再構成
手段26として用いてもよいことは言うまでもない。再
構成手段11をミッドプレーン再構成手段26として用
いる場合、再構成手段11は、通常の再構成を行う際に
は操作者の指定する再構成領域全域を再構成し、ジオメ
トリ推定処理を行う際にはミッドプレーン断面像、予め
設定された領域あるいは評価対象領域設定手段27が定
めた評価対象領域のみを再構成する。
【0031】評価対象領域設定手段27は、回転中心軸
投影位置CPの推定処理を行う際、評価関数の評価の対
象になる評価対象領域を設定する手段である。実施の形
態1では、操作者の負担を減らし、回転中心軸位置の自
動推定を安定に行うために、評価対象領域設定手段27
が評価対象領域の自動設定を行う。ただし、評価対象領
域は、予め設定しておいてもよいし、初期再構成画像を
もとに操作者が指定してもよい。
【0032】回転中心軸投影位置推定ファントム31を
利用する時には、回転中心軸投影位置推定ファントム3
1のX線の吸収の高い物質の再構成像が存在する部位周
辺のみを評価対象領域にできる。そこで、回転中心軸投
影位置の初期値CP0をもとに、ミッドプレーン断面全
域、あるいはミッドプレーン断面上で回転中心軸投影位
置推定ファントム31のX線の吸収の高いインサート3
2の再構成像が確実に存在することが保証される範囲内
の領域を再構成する。この段階では初期値CP0は正し
い回転中心軸投影位置ではないので、ミッドプレーン再
構成像には偽像が含まれ、全体にコントラストは低い。
しかし、再構成画像中で最大値を示す部位は、回転中心
軸投影位置推定ファントム31のX線の吸収の高いイン
サート32の再構成像がある部位の近傍であると仮定し
ても実際上問題はない。なお、コントラストとしては、
再構成像のCT値の最大値を用いることができる。
【0033】従って、実施の形態1では、初期値CP0
を用いて再構成したミッドプレーン断面像のうち、最大
値を取る点を含む、あるいは該最大値を取る点を中心と
する所定の範囲を評価対象領域として、以降の最適化演
算をすすめることができる。
【0034】評価関数演算手段28は、評価対象領域に
あるミッドプレーン断層像を評価し、評価関数値E(C
P)を求める手段である。評価関数演算手段28は、求
めた評価関数値E(CP)を最適化手段29に渡す。た
だし、評価関数値E(CP)については、後述する。
【0035】最適化手段29は、回転中心軸投影位置C
P推定処理の流れを制御する手段である。最適化手段2
9は、回転中心軸投影位置CPの推定値の設定と更新を
行い、回転中心軸投影位置CPの推定値をミッドプレー
ン再構成手段26に渡す。また、最適化手段29は、評
価関数演算手段28が求めた回転中心軸投影位置CPの
推定値に対する評価関数値E(CP)を受け取る。最適
化手段29は回転中心軸投影位置CPの推定値変化に対
する評価関数値E(CP)の変化を記録し、評価関数値
E(CP)の変化の動向を元に、回転中心軸投影位置C
Pの推定値を更新し回転中心軸投影位置CP推定処理を
継続するか、あるいは、回転中心軸投影位置CP推定処
理を終了させるかを判断する。最終的に評価関数値E
(CP)を所定の誤差の範囲内で最大にする回転中心軸
投影位置CPを最適値CPfとして出力し、データ処理
部2に渡す。この段階で回転中心軸投影位置CP推定処
理は終了である。データ処理部2では以降、この回転中
心軸投影位置CPの最適値CPfを用いて再構成処理を
行う。
【0036】図2は実施の形態1のファントムであり、
特に、回転中心軸投影位置CPの自動推定に適した専用
のファントム(以下、「回転中心軸投影位置推定ファン
トム」と記す)である。図2において、20は支持材、
32はインサート、31は回転中心軸投影位置推定ファ
ントムの本体を示す。ただし、回転中心軸投影位置推定
ファントム31も本発明の請求するところである。
【0037】回転中心軸投影位置推定ファントム31
は、X線の吸収の低い支持材20のなかにX線の吸収の
高い物質からなるインサート32が埋め込まれた構成で
ある。
【0038】支持材20は、X線吸収係数の小さい、た
とえば、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート
等のプラスチック材料・高分子樹脂、あるいは、木材に
代表されるX線を透過すると共に、機械的破壊に対する
強度が強い材料で棒状に形成される。
【0039】インサート32は、タングステン、白金、
あるいは、鉄−ニッケル−クロム合金等のX線吸収係数
の大きな材料からなる所定の長さを持った柱状体であ
り、針金状あるいは棒状に形成される。
【0040】回転中心軸投影位置推定ファントム31と
しては、たとえば、直径1cm程度の棒状の支持材20
の軸方向に、インサート32として、直径が0.5〜1
mm程度の棒状に成形された鉄−ニッケル−クロム合金
を埋め込んだものがよい。また、インサート32は、回
転中心軸投影位置推定ファントム31を回転中心軸9付
近に設置する際に、ミッドプレーンを横切るように設定
する必要があるので、インサート32の長さは、肉眼で
設定できる程度以上の長さが必要である。ただし、支持
材20及びインサート32の素材に関しては、所望のコ
ントラストを得られるならば、上記以外の素材でもよい
ことは言うまでもない。さらには、支持材21はインサ
ート32の変形等を防止する、あるいは、回転中心軸投
影位置推定ファントム31の所定位置への設置を容易に
するために設けたものである。従って、回転中心軸投影
位置推定ファントム31としては、インサート32のみ
でもよいことはいうまでもない。
【0041】実施の形態1の回転中心軸投影位置推定フ
ァントム31は、X線の吸収の高いインサート32が針
金状あるいは棒状に形成されているので、ミッドプレー
ン断面で再構成したとき、その再構成像は点になり、コ
ントラストの評価が容易になる。また、回転中心軸投影
位置推定ファントム31は、所定位置に設定したとき
に、回転中心軸9とほぼ平行な方向に所定の長さを持っ
て延びることとなるので、計測の際に、回転中心軸投影
位置推定ファントム31が回転中心軸方向に多少ずれて
設置されていたとしても、ずれが再構成像に影響を与え
ない。すなわち、回転中心軸投影位置推定ファントム3
1が前記素材より成り、前記形状をしているので、計測
およびコントラストの評価が容易となる。
【0042】また、実施の形態1の回転中心軸投影位置
推定ファントム31を利用すれば、評価対象領域をさら
に限定することができる。すなわち、再構成演算の可能
なミッドプレーン断面全域を再構成する必要はなく、ミ
ッドプレーン断面上で回転中心軸投影位置推定ファント
ム31のX線の吸収の高いインサート32の再構成像が
存在する部位周辺のみを再構成すれば十分である。再構
成する領域が最小限で済むため、回転中心軸投影位置推
定ファントム31を構成する部分のうちコントラストの
評価に不都合な部位の影響を受けずに済む。不都合な部
位とは、たとえば、回転中心軸投影位置推定ファントム
31を支持するための治具やネジ等である。また、評価
対象領域を限定すれば再構成演算量も必要最小限でよい
ことになる。結果として、コントラストの評価をより安
定した条件のもとに行うことができる。
【0043】以上説明したように、計測系のジオメトリ
の推定時に、回転中心軸投影位置推定ファントム31を
利用することによって、再構成像上でコントラストの評
価が容易になる。
【0044】次に、図3にX線焦点14、二次元検出器
6及び回転中心軸9間の相対的な位置関係すなわち計測
系のジオメトリを説明するための図を示し、以下、図3
に基づいて、計測系のジオメトリについて説明する。た
だし、以下の説明では、計測系の構成要素を抽象化し、
二次元検出器6の位置に仮想的な平面を置き、これを投
影面15と記す。
【0045】X線焦点14の回転軌道の載っている平面
がミッドプレーン16であり、回転中心軸9が投影面1
5上に投影されて作る直線が回転中心軸投影17であ
る。
【0046】ミッドプレーンが投影面15上に投影され
てつくる直線、すなわち、ミッドプレーン16と投影面
15の交線がミッドプレーン投影18である。
【0047】計測系のジオメトリは、X線焦点14と投
影面15との距離SID、X線焦点14と回転中心軸9
との距離SOD、投影面15上の回転中心軸投影位置C
Pとミッドプレーン投影位置MPとによって定義され
る。また、現実の計測では離散的な計測を行うことにな
るので、再構成演算を行うにあたっては、投影面15上
のサンプリングピッチDPも必要となる。
【0048】前述するように、ジオメトリを決定するパ
ラメータのなかで、X線焦点14と投影面15との距離
SID、及び、X線焦点14と回転中心軸9との距離S
ODに関しては、多少誤差を含んでいたとしても最終的
に得られる再構成画像の画質を著しく低下させることは
ない。よって、装置の組み立て後に直接計測できる。あ
るいは、設計段階で指定した機械誤差の範囲内で組み立
てることによって、距離SID,SODを決定できる。
【0049】一方、回転中心軸投影位置CP、ミッドプ
レーン投影位置MP及びサンプリングピッチDPに関し
ては、距離SID,SODに比べて高い精度が要求され
る。たとえば、検出器6の有効開口幅を30cm、解像
度を512×512画素とすると、CP、MP、DPは
0.1画素、すなわち0.05ミリ程度の精度が要求さ
れる。これは、回転中心軸投影位置CP、ミッドプレー
ン投影位置MPおよびサンプリングピッチDPに微少な
誤差があっても、再構成画像に画質低下をもたらすため
である。
【0050】計測系のジオメトリの内で、特に回転中心
軸投影位置CPは重要であり、微少な誤差があっても再
構成画像に著しい偽像を発生させる。しかしながら、こ
れらの値を直接計測することは困難である。これは、回
転中心軸投影位置CP、ミッドプレーン投影位置MPお
よびサンプリングピッチDPの値が、検出器6の特性
や、装置の据え付け状態に依存しているためである。
【0051】次に、図4に実施の形態1のコーンビーム
X線CT装置による計測系のジオメトリの推定手順を説
明するためのフローを示す。以下、図4に示すフローに
基づいて、実施の形態1のコーンビームX線CT装置に
よる計測系のジオメトリの自動推定動作を説明する。た
だし、ミッドプレーン16及びミッドプレーン投影18
について、従来と同様となるので、詳細な説明は省略す
る。
【0052】まず、回転中心軸投影位置推定ファントム
31を所定の位置に設置し、コーンビーム計測を行い、
全周分の透過X線強度画像(計測画像データ)を収集す
る(ステップ401)。
【0053】次に、全周分の計測画像データに対し、前
処理手段10がガンマ補正や画像歪み補正、対数変換、
感度むら補正等必要な前処理を加え、投影像を生成する
(ステップ402)。このとき、前処理を加えるのはミ
ッドプレーン投影位置上の投影像を生成するのに必要な
範囲内だけでよい。
【0054】回転中心軸投影位置初期値設定手段25
が、回転中心軸投影位置CPの初期値CP0を定める
(ステップ403)。初期値CP0としては、たとえ
ば、検出器6の開口幅の中心の座標位置とする。
【0055】初期値CP0を利用して、ミッドプレーン
再構成手段26が、ミッドプレーン断層像あるいはミッ
ドプレーン上の所定領域を再構成する(ステップ40
4)。
【0056】評価対象領域設定手段27が、ステップ4
04で求めたミッドプレーン断層像上で最大値を示す画
素位置を検出し、その位置を含むあるいはその位置を中
心とする所定の範囲内を評価対象領域と設定する(ステ
ップ405)。
【0057】評価対象領域の再構成、評価関数の計算を
繰り返し、所定の誤差eの範囲内で最適化を行い、回転
中心軸投影位置CPを推定する(ステップ406)。た
だし、最適化とは、前記評価関数E(CP)を最大にす
る回転中心軸投影位置CP、すなわち、最適値CPfを
求めることである。より詳しく説明すると最適化は次の
ように行われる。
【0058】推定値CPkを回転中心軸投影位置として
ミッドプレーン上の評価対象領域を再構成し、ミッドプ
レーン断層像を得る(ステップ407)。ステップ40
7で得たミッドプレーン断層像に対し、評価関数Ek=
E(CPk)を求める(ステップ408)。E0,E
1,E2,…Ekの系列から、評価関数E(CP)を最
大にする回転中心軸投影位置CPを推定し、CP{k+
1}とする(ステップ409)。
【0059】|CPk−CP{k+1}|>e(ただ
し、eは予め設定した誤差である)であれば、推定値C
P{k+1}を用いて、kをk+1として、ステップ4
07から繰り返す(ステップ410)。一方、|CPk
− CP{k+1}|≦eであれば、次のステップ4
11へ進む。ステップ411では、CP{k+1}を最
適値CPfとして出力する。
【0060】以上が、本発明の典型的な実施例である実
施の形態1のコーンビームX線CT装置を利用した回転
中心軸投影位置CPの自動推定の処理の流れである。
【0061】実施の形態1のコーンビームX線CT装置
では、ステップ401〜411で示す推定処理によって
推定した回転中心軸投影位置CPの最適値CPfを用い
て、再構成演算部11で再構成演算を行う。
【0062】実施の形態1のX線CT装置における回転
中心軸投影の推定手順は、以下のようになる。ステップ
401の透過X線強度画像である計測画像データを収集
する工程と、ステップ402の計測画像データに前処理
補正を行う工程と、ステップ403の回転中心軸投影位
置初期値設定手段25が、回転中心軸投影位置CPの初
期値CP0を定める工程と、ステップ404の回転中心
軸投影位置初期値設定手段25によって予め設定された
回転中心軸位置に基づいて、ミッドプレーン再構成手段
26が計測画像データから被写体のミッドプレーン断層
像を再構成する工程と、前記ミッドプレーン断層像のコ
ントラストが大きくなる位置を透過X線強度画像上に投
影される前記撮影系の回転中心軸位置に指定する工程
と、ステップ405の評価対象領域設定手段27が最大
値画素位置を含むあるいは最大値画素位置を中心とする
範囲内を評価対象領域と設定する工程と、ステップ40
6の評価対象領域の再構成、評価関数の計算を繰り返
し、所定の誤差eの範囲内で最適化を行い、回転中心軸
投影位置CPを推定する工程と、推定された回転中心軸
投影位置CPを用いて再構成した再構成像からX線断層
像又は/及びX線3次元像を生成する工程と、生成され
たX線断層像又は/及びX線3次元像を表示する工程と
からなる。
【0063】また、実施の形態1のコーンビームX線C
T装置の計測部1では、被写体7が図示しない寝台に固
定され、X線源5と検出器6を有するスキャナ4がその
周りを回転する構成を取っていたが、これ以外の構成を
持った計測部1であってもよい。たとえば、X線源5と
二次元検出器6とが、図示しない支持アーム等によって
固定されており、計測時には被写体7が回転するような
構成の計測部1を有するコーンビームX線CT装置が考
えられる。この場合、計測系のジオメトリを容易に変更
することが可能になるため、本発明による回転中心軸投
影位置の自動推定はより効果的である。
【0064】(回転中心軸投影位置CPの推定演算)次
に、実施の形態1のコーンビームX線CT装置に用いる
回転中心軸投影位置CPの推定演算について説明する。
まず、はじめに、本願発明によって実現される回転中心
軸位置CPの自動推定の基本原理を説明する。
【0065】一般に、回転中心軸投影位置CPがずれた
状態で再構成演算を行うと、得られる再構成画像には円
弧上の偽像が生じ、またコントラストが低下することが
知られている。すなわち、正しい回転中心軸投影位置C
Ppを用いて再構成演算を行った場合には、再構成画像
のコントラストは最大になる。従って、本願発明では、
再構成画像のコントラストが最大となる回転中心軸投影
位置CPを求めることによって、正しい回転中心軸投影
位置CPpを計算する。具体的には、回転中心軸位置C
Pを変数とし、回転中心軸位置CPを用いて所定の関心
領域内の再構成断層像を再構成する。再構成断層像のコ
ントラストを評価する評価関数E(CP)を考えると、
CPを変数としたとき、評価関数E(CP)を最大にす
るCPが正しい回転中心軸位置CPpとなる。
【0066】所定の関数を最大(あるいは場合によって
は最小)にする変数を求める方法は、数値計算の分野で
「最適化」と称され、周知である。従って、回転中心軸
投影位置CPの自動推定とは、評価関数E(CP)の最
適化の問題に帰着する。ただし、一般的には、有限の演
算によって誤差のまったくない最適化を行うことができ
ないということが知られている。一方、X線撮影では、
最適化のもととなる計測画像データ自体に誤差が含まれ
ていることから、本願発明では、予め設定された所定の
誤差eの範囲内で最適値CPf≒CPpを求める。
【0067】以上の定式化を行うと、つぎに問題となる
のは最適化の方法と評価関数E(CP)の計算方法とで
ある。最適化の方法としては、数値計算の分野で既に様
々な方法が提案されている。従って、以下の説明では、
周知の最適化方法及び評価関数を本願発明に適用させる
方法について説明する。
【0068】最も単純な最適化方法は、回転中心軸投影
位置CPを初期値CP0から微少量の変化量dCPずつ
変化させながら順次再構成演算を行い、得られた再構成
画像に対する評価関数E(CP)を計算し、その値が最
大となる回転中心軸投影位置CPを最適値CPfとする
方法である。
【0069】すなわち、任意の回転中心軸投影位置をC
Piとし、その評価関数をEiとすると、任意の回転中
心軸投影位置をCPiは、CPi=CP0+i*dCP
(ただし、i=0,1,…nとする)となる。従って、
各i=0,1,…nに対する評価関数Ei=E(CP
i)を求め、Eiが最大となるCPiを求めることによ
って、回転中心軸投影位置の最適値CPfとなる。
【0070】この場合、変化量dCPより高い精度で回
転中心軸投影位置CPを推定することができない。そこ
で、一旦、上記の手順で変化量dCPに対する回転中心
軸投影位置の最適値CPfを推定する。次に、あらたに
回転中心軸投影位置CPの変化量をdCP’=dCP/
nとし、初期値をCP0’=CPi−dCP’×n/2
とする。この後に、前述の過程と同様にして、回転中心
軸投影位置CPを初期値CP0’から微少量の変化量d
CP’ずつ変化させていき(すなわち、CPi’=CP
0’+i*dCP’)、評価関数E(CPi’)が最大
になる回転中心軸投影位置CPi’を求め、得られた回
転中心軸投影位置CPi’を新しい最適値CPf’とす
る。回転中心軸投影位置CPの微少変化量が所望の誤差
内に収まる程度まで同様の処理を繰り返すことによっ
て、所望の精度の回転中心軸投影位置の最適値CPfを
求めることができる。ただし、一般的には、再構成演算
は計算コストが高く、すなわち、演算に相当の時間を要
することとなるので、再構成演算を行う回数は少ない方
がよい。従って、実験等によって、再構成演算を行う回
数の最適を見つける必要がある。
【0071】(評価関数)次に評価関数E(CP)の計
算方法について説明する。前述のように回転中心軸投影
位置CPがずれている場合、再構成画像には円弧上の偽
像が発生し、コントラストが低下するという影響が現れ
る。この性質を利用して、回転中心軸投影位置CPが正
しい値になったときに最大値(あるいは最小値)をとる
ような評価関数E(CP)を設定することができる。
【0072】実用的には単に評価関数E(CP)を設定
するだけでなく、評価関数E(CP)の計算が容易にな
るように、撮影条件、撮影対象、及び再構成する関心領
域を適切に整えることによって、計測系のジオメトリの
推定に要する時間を短縮することが可能となる。ただ
し、以下の説明では、再構成し、評価を行う対象となる
関心領域を、特に、「評価対象領域」と記す。また、本
願発明では、特定の回転中心軸投影位置CPに対して、
再構成によって得られる評価対象領域中の最大値を評価
関数E(CP)とする。
【0073】一般にコントラストが高い再構成画像で
は、再構成画像中の最大値がより大きくなる。従って、
評価対象領域の最大値を評価関数E(CP)とすれば、
それはコントラストの高低を反映した値を示すこととな
る。ただし、本願発明の請求する範囲内においては、評
価対象領域の標準偏差、平均値、最小値、それらに基づ
いて計算される値、あるいは最適値CPfにおいて、最
大値あるいは最小値を持ついかなる関数を評価関数E
(CP)としてよいことはいうまでもない。また、画像
認識による偽像の検出等を行い、該検出結果に基づい
て、評価関数E(CP)を求めてもよいことはいうまで
もない。
【0074】評価関数E(CP)すなわち再構成画像の
コントラストを計算するためには、再構成演算の可能な
全領域を再構成する必要はなく、後述する条件を満たす
特定の領域のみを再構成するだけで十分である。従っ
て、本願発明では再構成演算の可能な全領域を評価対象
領域とせず、ミッドプレーン断面のみを評価対象領域と
する。評価関数E(CP)すなわち再構成画像のコント
ラストを計算するためには、再構成演算の可能な全領域
を再構成する必要はなく、特定の領域のみを再構成する
だけで十分である。このとき、ミッドプレーン断面のみ
の再構成演算で済ませば、Feldkampによるコー
ンビーム再構成演算の性質上、再構成演算に要する演算
量が最小限で済む。また、必要な投影像も、ミッドプレ
ーン投影上の投影像だけで済むため、ガンマ補正や画像
歪み補正、対数変換、感度むら補正等必要な前処理も最
小限で済むこととなるので、計測系のジオメトリの推定
に要する時間を大きく低減させることが可能となり、そ
の結果、診断効率を向上させることが可能となる。
【0075】(回転中心軸投影位置CPの他の推定演
算)より効率よく最適な回転中心軸投影位置CPを求め
る最適化方法として、周知の「Brentの方法」と称
される演算法を用いることができる。「Brentの方
法」は、「黄金分割法」と称される演算法と、「放物線
補間法」と称される演算法とを組み合わせたもので、少
ない演算量で最適値、すなわち評価関数E(CP)を最
大にするCPを求めることができる最適化法である。
【0076】黄金分割法は、最適値の存在が推定される
範囲を順次確実に絞り込んでいく方法である。一方、放
物線補間法は、与えられた3点に放物線をあてはめ、そ
の放物線の頂点を求め、得られた頂点と与えられた3点
との内の2点を用いて、さらに放物線をあてはめるとい
う作業を繰り返しおこない、高速に最適値を求める方法
である。放物線補間法は、黄金分割法よりすみやかに最
適値を探し出すことができるが、条件によっては適用で
きないことがある。
【0077】Brentの方法は両者を組み合わせた実
用的な方法である。Brentの方法に関する詳細は、
たとえば William H.Press eta
l.``Numerical Recipes in
C’’, Cambridge University
Press, 1988(日本語訳「ニューメリカル
レシピ・イン・シー」技術評論社,1993)等を参照
されたい。もちろん、最適値CPfを求めるために、前
述した以外の最適化法を利用できることは言うまでもな
い。
【0078】(三次元X線吸収係数分布像の再構成手
順)次に、以上のようにして推定された回転中心軸投影
位置CPを利用して、X線吸収係数分布像すなわち再構
成像を得る手順を説明する。
【0079】まず、この段階で必要な前処理、すなわち
計測画像データに対するガンマ補正、画像歪み補正、対
数変換及び感度むら補正は行われ、全ての投影像が得ら
れるものとする。この全投影像をもとに再構成演算を行
い、再構成象を得る。この再構成演算処理としては、文
献1に記載のFeldkampによるコーンビーム再構
成演算方が知られている。
【0080】以下、図3に示す計測系のジオメトリを元
に説明する。文献1に記載の再構成演算においては、投
影角aと投影面上の座標(u,v)、及び再構成空間中
の座標(x,y,z)に基づいて演算を行うが、これら
座標と実際に計測された計測画像データから求めた投影
像との対応関係が明かでなければならない。なぜなら、
実際に求まる上記投影像は離散的にサンプリングされた
データだからである。
【0081】理想的な投影像を投影角a、投影面上の位
置u,vを用いてP(a,u,v)と表す。一方、実際
に得られた投影像をPr(i,j,k)とする。後者の
投影像は、離散的にサンプリングされているので、イン
デックスi,j,kは、それぞれi=0,1,…N−
1、j=0,1,…M−1、k=0,1,…L−1とい
う整数値をとる。また、Nは投影数、M,Nはそれぞれ
u,v方向の解像度を意味する。この投影像は、実際に
は、インデックスi,j,kで指定されるメモリ上の特
定位置に保存されるデータに対応している。このとき、
P(a,u,v)とPr(i,j,k)との間には、下
記の数1の関係が成立する。ただし、数1におけるIn
t(x)とは、xの小数点以下を切り捨てる関数であ
る。
【0082】
【数1】 P(a,u,v)=Pr(Int(a/dA),Int((u+CP)/dU, Int((v+MP)/dV)) …(1) この数1により、再構成演算に用いる座標と、実際の計
測画像データから得られた離散的サンプリングされた投
影像との対応関係がついた。再構成演算は、数1に基づ
いて離散的サンプリングされた投影像を利用すればよ
い。
【0083】もちろん、投影像からの再構成演算方は、
文献1に記載のFeldkampの再構成演算方のみに
限定されることはない。しかし、どのような再構成演算
方を用いるにせよ、計測系のジオメトリは演算の根幹で
あり、数1によって実際の計測画像データから得られた
投影像と、再構成演算における座標との対応関係がつく
ことに変わりはない。
【0084】以上説明したように、実施の形態1のコー
ンビームX線CT装置では、投影面15に投影された回
転中心軸投影17の位置がずれた状態で再構成演算を行
うと、得られる再構成画像には円弧上の偽像が生じるた
めに、コントラストが低下するということを利用する。
【0085】すなわち、回転中心軸投影位置初期値設定
手段25によって設定された値を回転中心軸投影位置の
初期値として、まず、ミッドプレーン再構成手段26が
再構成像の再構成を行い、評価関数演算手段28が再構
成像のコントラストに対応する評価関数値E(CP0)
を計算する。次に、最適化手段29が回転中心軸投影位
置の初期値を更新し、ミッドプレーン再構成手段26が
更新された回転中心軸投影位置に基づいた再構成像の再
構成を行い、評価関数演算手段28が更新された回転中
心軸投影位置での再構成像のコントラストに対応する評
価関数値E(CP1)を計算し、最適化手段が評価関数
値E(CP0)とE(CP1)との比較を行うという動
作を繰り返すことによって、コントラストが最大となる
回転中心軸投影17の位置を計算することによって、正
しい回転中心軸投影位置CPpを求めることができる。
その結果、再構成像のコントラストという操作者の感覚
に依存しない値を用いて計測系のジオメトリを定義する
パラメータである回転中心軸投影17を操作者の感覚に
依存せず自動的に推定できる。従って、計測系のジオメ
トリの推定に要する時間、すなわち、X線CT装置の調
整に要する時間を短縮することが可能となり、診断効率
を向上できる。
【0086】また、操作者の感覚に依存せずに計測系の
ジオメトリを定義するパラメータ自動的に推定できるの
で、再構成像の高画質化に大きく寄与する回転中心軸投
影位置を高精度に求めることができる。
【0087】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2のコーンビームX線CT装置における計測系のジオ
メトリの推定に用いる回転中心軸投影位置推定ファント
ムの概略構成を説明するための図である。図2に示す回
転中心軸投影位置推定ファントム31を用いた実施の形
態1では、ミッドプレーン投影位置の推定のための撮影
と、回転中心軸投影位置の推定のための撮影とを別々に
行わなければならなかった。これに対して、実施の形態
2は、ミッドプレーン投影位置の推定のための撮影と、
回転中心軸投影位置の推定のための撮影とを1回で済ま
せるためのファントムに関するものである。
【0088】図5において、20は支持材、21は小球
状高吸収材、32はインサート、31は回転中心軸投影
位置推定ファントムの本体を示す。
【0089】図5に示すように、実施の形態2の回転中
心軸投影位置推定ファントム31は、X線の吸収の低い
支持材20のなかにX線の吸収の高い物質からなるイン
サート32が埋め込まれた図2に示すファントム(以
下、「第一のファントム」と記す)と、X線の吸収の低
い支持材20のなかに、該支持材20の軸方向にX線の
吸収の高い物質からなる直径が1〜2mm程度の小球状
高吸収材21を2cm程度の間隔で埋め込んだ図7に示
すファントム(以下、「第二のファントム」と記す)と
を第二の支持材22で固定したものである。ただし、図
5に示す回転中心軸投影位置推定ファントム31も本発
明の請求するところである。
【0090】支持材20は、X線吸収係数の小さい、た
とえば、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート
等のプラスチック材料・高分子樹脂、あるいは、木材に
代表されるX線を透過すると共に、機械的破壊に対する
強度が強い材料で棒状に形成される。
【0091】小球状高吸収材21は、X線吸収係数の大
きい、たとえば、タングステン、白金、あるいは、鉄−
ニッケル−クロム合金等で形成される。小球状高吸収材
21の個数は、たとえば、2個以上必要である。また、
小球状高吸収材21の位置は、支持材20の軸方向であ
れば任意であるが、少なくともインサート32がミッド
プレーン16を横切るように回転中心軸投影位置推定フ
ァントム31を設置したときに、少なくとも2個の小球
状高吸収材21がミッドプレーン16を挟むように配置
されるように、小球状高吸収材21を配置することによ
って、全周方向からの1回の透過X線強度画像の撮影で
計測系のジオメトリの推定を行うことが可能となる。
【0092】インサート32は、タングステン、白金、
あるいは、鉄−ニッケル−クロム合金等のX線吸収係数
の大きな材料から構成される所定の長さを持った柱状体
であり、針金状あるいは棒状に形成される。
【0093】第二の支持材22は、支持材20と同様
に、X線吸収係数の小さい、たとえば、アクリル樹脂、
塩化ビニル、ポリカーボネート等のプラスチック材料・
高分子樹脂、あるいは、木材に代表されるX線を透過す
ると共に、機械的破壊に対する強度が強い材料で棒状に
形成される。
【0094】実施の形態2におけるコーンビームX線C
T装置においては、前述する第2のファントムを用いる
ことにより、ミッドプレーン投影位置MPの推定と、回
転中心軸投影位置CPの推定とを連続して、1回の撮影
による計測データから行うことができる。ミッドプレー
ン投影位置MPの推定は、従来法に示したとおりであ
る。
【0095】以上説明したように、実施の形態2のコー
ンビームX線装置では、図5に示す回転中心軸補正ファ
ントム31を用いた全周方向からの透過X線強度画像を
撮影することによって、1回の同一のファントムの撮影
による計測データからミッドプレーン投影位置MPの推
定に続けて、回転中心軸投影位置CPの推定を行うこと
ができるという効果がある。
【0096】実施の形態1,2のX線CT装置におい
て、前処理手段10によって処理を加えられた一部の投
影像をジオメトリ推定処理の間保管しておくための記憶
手段(一時保持手段)として、ミッドプレーン投影記憶
手段30を有していてもよい。ジオメトリ推定に必要な
投影像はミッドプレーン投影18にあたる部分だけでよ
いので、投影像全体を記憶しておく記憶手段とは別に高
速なデータ読み出しが可能な記憶手段として、たとえ
ば、周知の半導体記憶装置を用いた記憶手段をミッドプ
レーン投影記憶手段30として用意することによって、
ミッドプレーン再構成を高速に行うことができる。その
結果、計測系のジオメトリの推定に要する時間をさらに
低減できる。
【0097】二次元検出器6としては、X線イメージ・
インテンシファイア−TVカメラ系、あるいはフォトダ
イオードとTFTスイッチ等とを二次元的に配置した二
次元X線検出器である。
【0098】また、本願発明は、被写体として人体を撮
影対象とする医療用のX線CT装置に適用して特にその
効果を得ることができる。この場合には、得られるX線
断層像又は/及び三次元X線像を高画質化できるので、
早期癌等の比較的小さい腫瘍等の発見も容易となり、診
断効率のみならず診断精度も向上させることが可能とな
る。ただし、荷物に代表されるように、人体以外を被写
体とした場合であっても、本願発明を適用可能なことは
いうまでもない。
【0099】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0100】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)三次元X線吸収係数分布像の高画質化に大きく寄
与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることができ
る。 (2)操作者の感覚に依存せず計測系のジオメトリを定
義するパラメータを推定することができる。 (3)自動的に計測系のジオメトリを定義するパラメー
タを推定することができる。 (4)診断効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のX線CT装置であるコ
ーンビームX線CT装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1のファントムの概略構成
を説明するための図である。
【図3】X線焦点、二次元検出器及び回転中心軸間の相
対的な位置関係である計測系のジオメトリを説明するた
めの図である。
【図4】実施の形態1のコーンビームX線CT装置によ
る計測系のジオメトリの推定手順を説明するためのフロ
ーである。
【図5】本発明の実施の形態2のコーンビームX線CT
装置における計測系のジオメトリの推定に用いる回転中
心軸投影位置推定ファントムの概略構成を説明するため
の図である。
【図6】従来のコーンビームX線CT装置の概略構成を
示す図である。
【図7】従来のファントムの概略構成を説明するための
図である。
【図8】従来のコーンビームX線CT装置による計測系
のジオメトリの推定手順を説明するための図である。
【符号の説明】
1…計測部、2…データ処理部、3…全体制御部、4…
スキャナ、5…X線源、6…二次元検出器、8…X線ビ
ーム、9…回転中心軸、10…前処理手段、11…再構
成演算手段、12…画像化手段、13…画像表示手段、
14…X線焦点、15…投影面、16…ミッドプレー
ン、17…回転中心軸投影、18…ミッドプレーン投
影、19…ジオメトリ推定ファントム、20…支持体、
21…小球状高吸収材、22…第二の支持材、23…楕
円状の軌跡、24…ジオメトリ推定部、25…回転中心
軸投影位置初期値設定手段、26…ミッドプレーン再構
成演算手段、27…評価対象領域設定手段、28…評価
関数演算手段、29…最適化手段、30…ミッドプレー
ン投影記憶手段、31…回転中心軸投影位置推定ファン
トム、32…インサート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA22 BA03 CA17 CA18 CA35 EA20 EB17 FC12 FC17 FC28 FD11 FE13 FE30 FF21 FF33 FF42 GA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射状のX線を被写体に照射するX線源
    と該X線源に対向配置され被写体を透過したX線の透過
    X線強度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影系と、
    該撮影系を前記被写体の周囲に回転させる回転手段と、
    前記透過X線強度画像から前記被写体の三次元X線吸収
    係数分布像を再構成する再構成手段と、撮影系の回転中
    心軸を前記透過X線強度画像上に投影した位置である回
    転中心軸投影位置を変化させる回転中心軸投影位置設定
    手段とを具備し、 前記回転中心軸投影位置設定手段が設定した回転中心軸
    投影位置を用いて再構成したX線吸収係数分布像のコン
    トラストに基づいて、撮影系の回転中心軸投影位置を推
    定し、推定された回転中心軸投影位置で再構成された三
    次元X線吸収係数分布像から前記被写体のX線断層像又
    は/及びX線3次元像を生成し表示することを特徴とす
    るX線CT装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線CT装置におい
    て、 前記透過X線強度画像は、回転中心軸投影位置推定ファ
    ントムを撮影系の回転中心軸近傍に設置して撮影した画
    像であることを特徴とするX線CT装置。
  3. 【請求項3】 放射状のX線を被写体に照射するX線源
    と、被写体を透過したX線の透過X線強度画像を撮影す
    る撮像手段とを備える撮影系と、該撮影系を前記被写体
    の周囲に回転させる回転手段と、前記透過X線強度画像
    から前記被写体の三次元X線吸収係数分布像を再構成す
    る再構成手段とを有するX線CT装置において、 前記透過X線強度画像上に投影される回転中心軸投影位
    置を変化させて再構成したX線吸収係数分布像に基づい
    て、回転中心軸投影位置を推定する推定手段を具備する
    ことを特徴とするX線CT装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のX線CT装置におい
    て、 前記推定手段は、回転中心軸投影位置の初期値を格納す
    る初期値格納手段と、該初期値格納手段が格納する回転
    中心軸投影位置に基づいて、X線吸収係数分布像の一部
    を再構成する部分再構成手段と、該部分再構成手段が再
    構成したX線吸収係数分布像のコントラストを評価関数
    とする評価関数演算手段と、前記回転中心軸投影位置を
    変化させ、得られた評価関数値に基づいて、回転中心軸
    投影位置を推定する最適化手段とからなることを特徴と
    するX線CT装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のX線CT装置におい
    て、 前記初期値格納手段は、撮影系の回転接線方向となる前
    記撮像手段の開口方向の中心位置を初期値として格納す
    る手段であることを特徴とするX線CT装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のCT装置において、 前記部分再構成手段は、前記X線源の回転軌道面上にあ
    たる透視X線強度画像からX線吸収係数分布像を再構成
    する手段であることを特徴とするX線CT装置。
  7. 【請求項7】 請求項4乃至6の内の何れか1項に記載
    のX線CT装置において、 前記評価関数は、前記X線吸収係数分布像の所定領域内
    でのCT値の最大であって、前記評価関数が最も大きく
    なる回転中心軸投影位置で再構成した三次元X線吸収係
    数分布像から前記被写体のX線断層像又は/及びX線3
    次元像を生成し表示することを特徴とするX線CT装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至6の内の何れか1項に記載
    のX線CT装置において、 前記評価関数は、前記X線吸収係数分布像の所定領域内
    でのCT値の最大値と最小値との差であって、前記評価
    関数が最も大きくなる回転中心軸投影位置で再構成した
    三次元X線吸収係数分布像から前記被写体のX線断層像
    又は/及びX線3次元像を生成し表示することを特徴と
    するX線CT装置。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8の内の何れか1項に記載
    のX線CT装置において、 前記部分再構成手段が再構成したX線吸収係数分布像に
    おけるCT値が最大値あるいは極大値となる画素位置を
    特定する評価対象領域設定手段を具備し、前記最適化手
    段は、前記画素位置を含む領域から回転中心軸投影位置
    を推定することを特徴とするX線CT装置。
  10. 【請求項10】 請求項3乃至9の内の何れか1項に記
    載のX線CT装置において、 前記X線源の回転軌道面上にあたる部分の透過X線強度
    画像に対して、必要な前処理を行う前処理手段と、前処
    理後の透過X線強度画像を回転中心軸投影位置の推定期
    間中保持する一時保持手段とを具備することを特徴とす
    るX線CT装置。
  11. 【請求項11】 透過X線強度画像を収集する工程と、
    予め設定された回転中心軸投影位置に基づいて、前記透
    過X線強度画像から前記被写体のX線吸収係数分布像を
    再構成する工程と、前記X線吸収係数分布像のコントラ
    ストが最大あるいは極大となる回転中心軸投影位置を透
    過X線強度画像上の前記回転中心軸投影位置に指定する
    工程と、前記指定された回転中心軸投影位置に基づい
    て、前記透過X線強度画像から前記被写体の三次元X線
    吸収係数分布像を再構成する工程と、前記三次元X線吸
    収係数分布像からX線断層像又は/及びX線3次元像を
    生成する工程と、前記X線断層像又は/及びX線3次元
    像を表示する工程とを有することを特徴とするX線像の
    X線撮像方法。
  12. 【請求項12】 透過X線強度画像を収集する工程と、
    予め設定された撮影系の回転中心軸を前記透過X線強度
    画像上に投影した位置である回転中心軸投影位置に基づ
    いて、前記透過X線強度画像から前記被写体のX線吸収
    係数分布像を再構成する工程と、前記X線吸収係数分布
    像から回転中心軸投影位置を推定する工程と、前記推定
    された回転中心軸投影位置に基づいて、前記透過X線強
    度画像から前記被写体の三次元X線吸収係数分布像を再
    構成する工程と、前記三次元X線吸収係数分布像からX
    線断層像又は/及びX線3次元像を生成する工程と、前
    記X線断層像又は/及びX線3次元像を表示する工程と
    を有することを特徴とするX線像のX線撮像方法。
  13. 【請求項13】 X線を吸収しないあるいはX線吸収係
    数の小さい支持部材と、該支持部材よりもX線吸収係数
    が大きい柱状体とからなり、前記支持部材は柱状形に形
    成されており、撮影系の回転中心軸方向と前記柱状体の
    軸方向とがほぼ同じ方向に形成されていることを特徴と
    する回転中心軸投影位置推定ファントム。
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