JP2000202257A - 複合半透膜およびその製造方法 - Google Patents
複合半透膜およびその製造方法Info
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Abstract
運転の可能な複合半透膜を提供する。 【解決手段】多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物及び
多官能酸無水物ハロゲン化物から重縮合によって、架橋
ポリアミドの分離機能層を多孔性支持膜上に形成させた
複合半透膜であって、操作圧力0.3MPa、温度25
℃、pH6.5における透過水量を0.8〜4.0m3
/m2・日とし、かつフミン酸除去率を98%以上とす
る。
Description
中に含まれる汚染物質や微量有害物質およびそれらの前
駆物質を選択的に分離除去したり、シリカを透過してそ
の膜面析出を防止し、飲料水などを高収率で回収したり
するのに好適に使用できる複合半透膜およびその製造方
法に関する。
水)に溶解した物質(例えば塩類)を除くための技術に
は様々なものがあるが、近年、省エネルギーおよび省資
源のためのプロセスとして膜分離法が利用されてきてい
る。膜分離法に使用されている膜には、精密ろ過膜、限
外ろ過膜、逆浸透膜がある。さらに近年になって逆浸透
膜と限外ろ過膜の中間に位置する膜(ルースRO膜ある
いはNF膜:Nanofiltration memb
rane)も現れ使用されるようになってきた。この技
術は例えば海水、カン水、有害物を含んだ水から飲料水
を得ることも可能であるし、また、工業用超純水の製
造、排水処理、有価物の回収などにも用いられてきた。
多孔性支持膜上にゲル層とポリマーを架橋した活性層を
有するものと、多孔性支持膜上でモノマーを重縮合した
活性層を有するものの2種類である。中でも、多官能ア
ミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合反応によって得
られる架橋ポリアミドからなる分離機能層を多孔性支持
膜上に被覆してなる複合半透膜は、透過性や選択分離性
の高い逆浸透膜として広く用いられている。
対する要求は、年々高まり、省エネルギーという観点か
ら、高い溶質除去性を維持したまま、より低圧運転が可
能な水透過性の高い半透膜が望まれている。例えば、特
開昭64−56108では4−クロロホルミルフタル酸
無水物を存在させることにより7.5Kg/cm
2(0.75MPa)の超低圧運転で高い脱塩性と高い
水透過性を有する複合半透膜が知られている。しかし、
この方法でも0.3MPa程度の極超低圧運転での脱塩
性や水透過性が不十分であった。一方では、高回収率の
運転も望まれているが、シリカの除去率の高い膜では濃
縮水側のシリカの濃度が急激に上昇し膜面に析出して膜
性能の低下が起こり安定運転および水質の向上が望めな
い。
を原水とする浄水場では泥炭地や山間部などから流入す
る溶解性有機物(トリハロメタン前駆物質)を浄水場で
塩素殺菌処理することで発ガン性を有するハロゲン含有
有機物(トリハロメタン類)の生成が深刻な問題になっ
ている。トリハロメタン前駆物質でもっとも重要なもの
は分子量数千〜数万の溶解性有機物であるフミン酸であ
る。現在、浄水場への導入が検討されているオゾンや活
性炭を用いた処理方法では、運転開始時の除去率は高い
が長期運転を行うと除去率が急激に低下する。このため
に頻繁に活性炭の交換が必要となる。また、接触酸化
法、生物膜法などの生物処理法では溶解性有機物が生物
代謝の末に生成されてきたものであるため十分な除去が
行えないという問題がある。膜分離法では、精密ろ過
膜、限外ろ過膜は細孔径が大きく、フミン酸の十分な除
去が行えない。また、逆浸透膜では細孔径が小さくフミ
ン酸の除去率は高いがシリカ除去率も高くなるので、逆
浸透膜を用いての高回収率の運転は難しい。
な問題点に鑑みて、高い溶質除去性と高い水透過性を有
し高回収率運転の可能な複合半透膜を提供することを目
的とする。
の本発明は、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物及び
多官能酸無水物ハロゲン化物から重縮合によって、架橋
ポリアミドの分離機能層を多孔性支持膜上に形成させた
複合半透膜であって、操作圧力0.3MPa、温度25
℃、pH6.5における透過水量が0.8〜4.0m3
/m2・日で、かつフミン酸除去率が98%以上である
複合半透膜を特徴とするものである。
ることも好ましく、分離機能層の膜厚が1〜300nm
の範囲であることも好ましい。
いて分析した分離機能層中のカルボキシル基濃度が0.
02以上0.06未満であることも好ましい。
リアミド、ポリエステルおよびビニルポリマーからなる
群から選ばれる少なくとも一種を含んでいることも好ま
しい。
℃、シリカ濃度30ppm、pH6.5の水溶液で3時
間循環して評価したとき、シリカ透過率が55%以上、
透過水量が0.8m3/m2・日以上であることも好まし
い。
ンと芳香族多官能アミンの混合アミンであって、脂肪族
多官能アミンが下記一般式で表されるピペラジン系アミ
ン及びその誘導体であり、芳香族多官能アミンがメタフ
ェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、1,3,
5−トリアミノベンゼンまたはそのN−アルキル化物か
ら選ばれるアミンであることも好ましい。
たは炭素数が1〜4の範囲の脂肪族基 また、多官能酸ハロゲン化物が多官能酸塩化物であり、
多官能酸無水物ハロゲン化物が下記一般式で表されるト
リメリット酸無水物ハロゲン化物及びその誘導体である
ことも好ましい。
COCl、COBr、COI、炭素数が1〜3の範囲に
ある脂肪族基、または酸無水物を形成する基 X3:H、OH、COOH、SO3H、COF、COC
l、COBr、COI、 または炭素数が1〜3の範囲にある脂肪族基 Y:F、Cl、BrまたはI さらに、分離機能層の表面に尖端が略球状の突起を有し
ていることも好ましく、略球状の突起総数の70%以上
において、平面的に見た尖端の長径/短径比が1.0〜
2.0であることも好ましい。
アミド、ポリエステルおよびビニルポリマーからなる群
から選ばれる少なくとも一種を含んでいることも好まし
い。さらに、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とか
ら、重縮合によって多孔性支持膜上に架橋ポリアミドの
分離機能層を形成する複合半透膜の製造方法であって、
前記重縮合にあたり多官能酸無水物ハロゲン化物を存在
させ、かつ、前記多官能アミンが脂肪族多官能アミンと
芳香族多官能アミンとを含み、そのモル比が40/60
〜95/5の範囲にある複合半透膜の製造方法も好まし
い。
水物ハロゲン化物とのモル比が75/25〜15/85
の範囲にあることも好ましい。
水中の固形成分を分離する造水方法も好ましい。この場
合、原水を0.1〜3.0MPaの範囲の圧力で複合半
透膜に供給することも好ましい。
しくは、脂肪族多官能アミンと芳香族多官能アミンの混
合アミンであって、脂肪族多官能アミンとは下記一般式
に示すようなピペラジン系アミン及びその誘導体が好ま
しく、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−
メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,
3,5−トリメチルピペラジン、2,5−ジエチルピペ
ラジン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2−n−
プロピルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジ
ンなどが例示され、特にピペラジン及び2,5−ジメチ
ルピペラジンが好ましい。
たは炭素数が1〜4の範囲にある脂肪族基 また芳香族多官能アミンとは一分子中に2個以上のアミ
ノ基を有するアミンであり、特に限定されるものではな
いが、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミ
ン、1,3,5−トリアミノベンゼンがあり、そのN−
アルキル化物としてN,N−ジメチルメタフェニレンジ
アミン、N,N−ジエチルメタフェニレンジアミン、
N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、N,N−ジ
エチルパラフェニレンジアミンなどが例示され、特にメ
タフェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼ
ンが好ましい。
族多官能アミンとのモル比は40/60〜95/5、よ
り好ましくは70/30〜90/10である。脂肪族多
官能アミンが40モル%より少ないと透過水量が低下
し、また95モル%より多いと良好な選択分離性が得ら
れない。
個以上のハロゲン化カルボニル基を有する酸ハロゲン化
物であり、上記アミンとの反応によりポリアミドを与え
るものであれば特に限定されるものではない。多官能酸
ハロゲン化物として、例えば1,3,5−シクロヘキサ
ントリカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3,5
−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−
ベンゼンジカルボン酸の酸ハロゲン化物を用いることが
できる。特に経済性、入手の容易さ、取り扱い易さ、反
応の容易さ等の点から1,3,5−ベンゼントリカルボ
ン酸の酸ハロゲン化物であるトリメシン酸クロライドが
好ましい。また、上記多官能酸ハロゲン化物は単独で用
いることもできるが、混合物として用いてもよい。
は、一分子中に1個以上の酸無水物部分と1個以上のハ
ロゲン化カルボニル基を有するものであって、例えば無
水安息香酸、無水フタル酸のカルボニルハロゲン化物な
どが挙げられるが、高い水透過性や溶解性有機物を除去
する適度な細孔径などから、特に下記一般式で表される
トリメリット酸無水物ハロゲン化物及びその誘導体が好
ましく用いられる。
COCl、COBr、COI、炭素数が1〜3の範囲に
ある脂肪族基、または酸無水物を形成する基 X3:H、OH、COOH、SO3H、COF、COC
l、COBr、COI、 または炭素数が1〜3の範囲にある脂肪族基 Y:F、Cl、BrまたはI 本発明の複合半透膜の超薄膜の素材としては、架橋ある
いは線状の有機ポリマーを使用することが出来る。複合
半透膜が高い分離性能を発現するためには、ポリマーと
してはポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリ
エステル、ポリイミド、セルロースエステル、ビニルポ
リマーが好ましく、なかでもポリアミドが特に好まし
い。多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物及び多官能酸
無水物ハロゲン化物との反応によって得られる架橋ポリ
アミドがさらに好ましい。
官能酸無水物ハロゲン化物とのモル比は、高い水透過性
や選択分離性という相反する性能を有する複合半透膜を
得る上で重要である。多官能酸ハロゲン化物と多官能酸
無水物ハロゲン化物の仕込みモル比は75/25〜15
/85が好ましく、65/35〜35/65がより好ま
しい。多官能酸無水物ハロゲン化物のモル比が25以下
では透過水量が低下し、また85以上では良好な選択分
離性が得られなくなる。
強化されたポリスルホン支持膜を例示することができ
る。多孔性支持膜は、実質的には分離性能を有さない層
で、分離性能を有する分離機能層に機械的強度を与える
ために用いられるものであり、均一で微細な孔あるいは
片面からもう一方の面まで徐々に大きな微細な孔をもっ
ていて、その微細孔の大きさはその片面の表面が100
nm以下であるような構造の支持膜が好ましい。上記の
多孔性支持膜は、ミリポア社製”ミリポアフィルターV
SWP”(商品名)や、東洋濾紙社製”ウルトラフィル
ターUK10”(商品名)のような各種市販材料から選
択することもできるが、通常は、”オフィス・オブ・セ
イリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロッ
プメント・プログレス・レポート”No.359(19
68)に記載された方法に従って製造できる。その素材
にはポリスルホンや酢酸セルロース、硝酸セルロースや
ポリ塩化ビニル等のホモポリマーあるいはブレンドした
ものが通常使用されるが、化学的、機械的、熱的に安定
性の高い、ポリスルホンを使用するのが好ましい。例え
ば、上記ポリスルホンのジメチルホルムアミド(DM
F)溶液を密に織ったポリエステル布あるいは不織布の
上に一定の厚さに注型し、それを例えばドデシル硫酸ソ
ーダ0.5重量%およびDMF2重量%を含む水溶液中
で湿式凝固させることによって、表面の大部分が直径数
10nm以下の微細な孔を有した多孔性支持膜が得られ
る。
炭素量(モル数)に対するカルボキシル基量(モル数)
の割合のことであり下記式で示される。
を用いて、Journal of Polymer S
cience Vol.26 559−572(198
8)および日本接着学会誌Vol.27 No.4(1
991)で例示されている気相化学修飾法を用いること
により求めることができる。
ついて説明する。ラベル化試薬としてはカルボキシル基
ではトリフルオロエタノールを用いる。試料をラベル化
試薬により気相化学修飾を行い、同時に気相化学修飾を
行ったポリアクリル酸標準試料のESCAスペクトルか
らラベル化試薬の反応率(r)および反応残留物の残留
率(m)を求める。つぎに試料とラベル化試薬が反応し
てできたF1sピーク(フッ素の1s軌道のピーク)の
面積強度[F1s]を求める。また、元素分析によりC
1sピーク(炭素の1s軌道のピーク)の面積強度[C
1s]を求める。
284.6eVに合わせた。
s]、[C1s]をJournalof Polyme
r Science Vol.26 559−572
(1988)に示される下記式に代入しカルボキシル基
濃度を求めることができる。
が増加して透水性は増加するが架橋密度が減少し、有害
物質の除去性能が低下してしまう。逆にカルボキシル基
濃度が低いと未反応末端が減少し、架橋密度が増加する
ことにより透水性が低下する。このためカルボキシル基
濃度は0.02以上0.06未満、好ましくは0.02
以上0.04以下が良い。また複合半透膜中の分離機能
層の膜厚としては、1nm〜300nm、好ましくは1
nm〜100nmが良い。分離機能層の厚みが小さすぎ
ると製膜時の欠点の発生が多くなったり、取り扱い時に
傷つきやすくなったりし、圧力をかけた際にも欠点が発
生したりして排除率の低下を招く。また分離機能層の厚
みが大きすぎると透過速度係数が低下して充分な透過量
が得られない。
1〜800nm、直径1〜500nmの小突起であり、
分離機能層表面あるいは断面の走査型電子顕微鏡写真や
透過型電子顕微鏡写真で観察することが出来る。さらに
電子顕微鏡観察写真を解析して個々の略球状の突起の大
きさやその分布を求めることが出来る。例えば走査型電
子顕微鏡の表面写真の場合は膜サンプルの表面に白金ま
たは四級化ルテニウム、好ましくは四酸化ルテニウムを
薄くコーティングして1〜6kVの加速電圧で高分解能
電解放射型走査電子顕微鏡(UHR−FE−SEM)で
観察する。 高分解能電解放射型走査電子顕微鏡は、日
立製S−900型電子顕微鏡などが使用できる。観察倍
率は5,000〜100,000倍が好ましく、略球状
の突起の大きさの分布を求めるには10,000〜5
0,000倍が好ましい。得られた電子顕微鏡写真から
観察倍率を考慮して略球状の突起の大きさをスケールな
どで直接測定することが出来る。
合半透膜表面の電子顕微鏡観察写真で観察される分離機
能層を覆っている略球状の形態を有する小突起であっ
て、その長径/短径比は次の方法で求めることが出来
る。一例として得られた20,000倍の膜表面走査型
電子顕微鏡写真を一辺10cmの正方形で区切る。次に
この正方形の中にある略球状の突起の長径、短径をスケ
ールで測定する。このようにして正方形の中の全ての略
球状の突起の長径、短径を測定し分布を求めることが出
来る。なお上記電子顕微鏡観察写真において略球状の突
起が半分以上埋もれていたり、陰影の関係から観察可能
限界以下の略球状の突起は切り捨てて計算しても問題は
無く、長径の下限値は特に限定されるものではないが、
好ましくはおおよそ50nmである。更に上記観察写真
において略球状の突起の上部半円しか観察出来ない時は
下部半円を想定して略球状の突起を描き、長径、短径を
測定し、長径/短径比を求めることが出来る。
の分布は電子顕微鏡写真または電子顕微鏡写真からトレ
ースした略球状の突起の形態図をコンピューターに取り
込んで、画像処理して求めることも出来る。例えば株式
会社ピアス製”PIAS−IV”装置を用いて、画像処
理ソフトウエア”P’−Analyzer”で計算する
ことが出来る。さらに、これらの方法で電子顕微鏡写真
に写っている全ての略球状の突起からその分布を計算出
来る。
略球状の突起(ひだ構造とも言う)が観察され、表面積
を増やすことにより透過水量を増大することが報告され
ている(川崎睦男、佐々木武、廣瀬雅彦,膜,22
(5),257−263(1997))が、その形状は
略球状と言うよりもむしろコンブのような海草状であっ
た。種々検討の結果、使用するモノマー及び製膜条件を
適正化することにより分離機能層にある略球状の突起の
長径/短径比が1.0〜2.0である略球状の突起が低圧
で使用する複合半透膜の場合には分離性能が高くて好ま
しいことを見出した。その分布は、長径/短径比が1.
0〜2.0である略球状の突起が略球状の突起総数の7
0%以上、好ましくは80%以上であるものが好まし
い。その分布が70%未満の場合、分離機能層が不均一
のため目標とする膜性能が得られなかったり、膜性能の
バラツキが大きくなる可能性がある。また略球状の突起
の長径/短径比が2.0を越える場合は略球状の突起と
言うよりも筒状あるいはコンブのような海草状となり、
この隙間に汚れがたまり易くなったり、高圧で使用する
場合には耐圧性に問題が生じる場合がある。
ーティングする方法、コーティングしたポリマーをさら
に架橋する方法、モノマーを多孔性支持膜の膜面で重合
する方法、あるいは多孔性支持膜の膜面で界面重縮合す
る方法で行うことが出来る。特に、本発明で言う表面に
尖端が略球状の突起を有する分離機能層は多孔性支持膜
の膜面で界面重縮合する方法で得ることが出来る。この
際、界面重縮合の各溶液の濃度、添加剤を変えることに
よって略球状の突起の大きさを制御することが出来る。
また水と非混和性のの溶媒に炭素数7以上の炭化水素を
用いることも本発明の分離機能層を得るために効果があ
る。
明する。
分離機能層は、前述のアミンを含有する水溶液と、前述
の多官能酸無水物ハロゲン化物を共存させた多官能酸ハ
ロゲン化物を含有する水と非混和性の有機溶媒溶液を用
い、前述の多孔性支持膜上で反応させることにより形成
される。
族多官能アミンとのモル比は前述のように40/60〜
95/5、より好ましくは70/30〜90/10であ
り、この混合アミン水溶液におけるアミン化合物の濃度
は0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%
である。また、該水溶液および有機溶媒溶液にはアミン
化合物と多官能酸無水物ハロゲン化物を共存させた多官
能酸ハロゲン化物との反応を妨害しないものであれば、
必要に応じて、アシル化触媒や極性溶媒、酸捕捉剤、界
面活性剤、酸化防止剤等の化合物が含まれていてもよ
い。
覆は、該水溶液が表面に均一にかつ連続的に被覆されれ
ばよく、公知の塗布手段、例えば、該水溶液を多孔性支
持膜表面にコーティングする方法、多孔性支持膜を該水
溶液に浸漬する方法等で行えばよい。
液切り工程により除去する。液切りの方法としては、例
えば膜面を垂直方向に保持して自然流下させる方法等が
ある。液切り後、膜面を乾燥させ、水溶液の水の全部あ
るいは一部を除去してもよい。
物を共存させた多官能酸ハロゲン化物の有機溶媒溶液を
塗布し、反応により架橋ポリアミド分離機能層を形成さ
せる。多官能酸ハロゲン化物の濃度は特に限定されるも
のではないが、少なすぎると活性層である超薄膜の形成
が不十分となり欠点を生じる可能性があり、多いとコス
ト面から不利になるため、0.01〜1.0重量%程度
が好ましい。多官能酸無水物ハロゲン化物を共存させた
多官能酸ハロゲン化物の該アミン水溶液相への接触の方
法は、該アミン水溶液の多孔性支持膜への被覆方法と同
様に行えばよい。また、反応後の該有機溶媒の除去は、
膜を垂直方向に維持して過剰の非極性溶媒を自然流下し
て除去する方法で行うことができる。
多官能酸ハロゲン化物を溶解し多孔性支持膜を破壊しな
いことが必要であり、反応により架橋ポリマを形成し得
るものであればいずれであっても良い。代表例としては
液状の炭化水素、トリクロロトリフルオロエタンなどの
ハロゲン化炭化水素が挙げられるが、オゾン層を破壊し
ない物質であることや入手のしやすさ、取り扱いの容易
さ、取り扱い上の安全性を考慮するとオクタン、ノナ
ン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テト
ラデカン、ヘプタデカン、ヘキサデカンなど、シクロオ
クタン、エチルシクロヘキサン、1−オクテン、1−デ
センなどの単体あるいはこれらの混合物が好ましく用い
られる。
明の複合半透膜は、スパイラル、チューブラー、プレー
ト・アンド・フレームのモジュールに組み込んで使用す
ることが出来るが、本発明はこれらの使用形態に限定さ
れるものではない。
力0.1〜3.0MPaで原水中に含まれる有害物質及び
その前駆物質の除去を行うことができる。操作圧力を低
くすると使用するポンプの容量が少なくなり電力費が低
下する反面、膜が目詰まりしやすくなり透過水量が少な
くなる。逆に操作圧力を高くすると前記の理由で電力費
が増加し、透過水量が多くなる。したがって、操作圧力
の範囲としては、0.1〜3.0MPa、好ましくは0.
2〜2.0MPa、とりわけ0.2〜1.0MPaが好ま
しい。透過水量は高いと膜面のファウリングによる目詰
まりをきたし、低いとコスト高となるので透過水量の範
囲は0.8〜4.0m3/m2・日、好ましくは0.85
〜2.5m3/m2・日が水量を安定に維持する上で好ま
しい。また、造水コストを下げ効率的に供給水を回収す
るために回収率を80%以上、好ましくは85%以上、
更に好ましくは90%以上が良い。
前駆物質を挙げることが出来る。トリハロメタン前駆物
質は浄水場での塩素殺菌において発癌性を有するトリハ
ロメタンを生成する。トリハロメタン前駆物質としては
フミン酸、フルボ酸などが挙げられるが、特にトリハロ
メタンの生成量が多いのはフミン酸であり、その除去率
は98%以上、より好ましくは99%以上が良い。
リカ濃度30ppm as SiO2(全国平均値)にお
いて、シリカを透過し、シリカスケール生成を防止する
ことも可能である。シリカ透過率が低い膜では、高回収
率運転するとシリカが膜面に析出して膜面を閉塞し、高
い透過水量が得られなくなるという問題が生じる。この
ためシリカ透過率は55%以上、更に好ましくは65%
以上が良い。
の精密ろ過膜、限外ろ過膜、逆浸透膜などでは成し得な
い高いフミン酸除去性と高い水透過性を有し、高いシリ
カ透過性による高回収率運転が可能な複合半透膜を実現
できる。
説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定
されるものではない。
次式により求めた。
濃度)/(供給液中の溶質濃度)]}×100 透過率(%)=[(透過液中の溶質濃度)/(供給液中
の溶質濃度)]×100 また、最大可能な回収率は以下の連立方程式を解くこと
により求めた。
流量、Cf:供給液中の溶質濃度、Cb:濃縮液中の溶
質濃度(120ppm:シリカのpH=6.5、25℃
での飽和溶液濃度)、Cp:透過液中の溶質濃度であ
る。
積(m2)当たりの膜を透過する透過水量(m3/m2・
日)で求めた。
強ポリスルホン支持膜(限外濾過膜)は、以下の手法に
より製造した。
リエステル繊維からなるタフタ(タテ糸、ヨコ糸とも1
50デニールのマルチフィラメント糸、織密度タテ90
本/インチ、ヨコ67本/インチ、厚さ160μm)を
ガラス板上に固定し、その上にポリスルホンの15重量
%ジメチルホルムアミド(DMF)溶液を200μmの
厚みで室温(20℃)でキャストし、ただちに純水中に
浸漬して5分間放置することによって繊維補強ポリスル
ホン支持膜(以下FR−PS支持膜と略す)を作製す
る。このようにして得られたFR−PS支持膜(厚さ2
10〜215μm)の造水量は、圧力0.01MPa、
温度25℃で測定して1.7m3/m2・日であった。ま
た、pH6.5に調整した2ppmのフミン酸を原水と
し、上記と同様の条件下で限外濾過テストした結果、フ
ミン酸の除去率は60%であった。さらに、Na2Si
O3・9H20をSiO2として30ppm相当になるよ
うに溶解した水溶液を原水とし、フミン酸と同様の条件
下で限外濾過テストした結果、シリカの透過率は、9
9.9%であった。
−PS支持膜をアミン全体で3重量%で、m−フェニレ
ンジアミン/ピペラジン=20/80モル比となる水溶
液中に1分間浸漬した。該支持膜を垂直方向にゆっくり
と引上げ、支持膜表面から余分な水溶液を取除いた後、
トリメシン酸クロライド0.06重量%を含んだデカン
溶液にトリメシン酸クロライド/トリメリット酸無水物
クロライド=30/70モル比となるようにトリメリッ
ト酸無水物クロライドを加えた溶液を表面が完全に濡れ
るように塗布して1分間静置した。次に膜を垂直にして
余分な溶液を液切りして除去した後、膜面に残った溶媒
を蒸発させるために膜表面での風速が8m/s、温度3
0℃の空気を1分間吹き付けて乾燥した。この膜を炭酸
ナトリウムの1重量%、ドデシル硫酸ナトリウム0.3
重量%からなる水溶液に5分間浸漬して反応を停止させ
た後、十分に水洗した。こうして得た膜を70℃、2分
間熱水洗浄し、その後、500ppm、pH7の塩素濃
度の水溶液に2分間浸漬した後、0.1重量%の亜硫酸
水素ナトリウム水溶液に保存した。
6.5に調整した2ppmのフミン酸を原水とし、0.
3MPa、25℃の条件下で逆浸透テストした結果、造
水量は0.96m3/m2・日、フミン酸の除去率は9
9.81%であった。さらに、Na2SiO3・9H20
をSiO2として30ppm相当になるように溶解した
水溶液を原水とし、フミン酸と同様の条件下で逆浸透テ
ストした結果、シリカの透過率は31.8%であった。
このとき運転可能な回収率の最大値を計算すると81.
5%であった。
りカルボキシル基濃度を求めると0.018であった。
ニレンジアミン/ピペラジン=60/40モル比、トリ
メシン酸クロライド0.06重量%を含んだデカン溶液
にトリメシン酸クロライド/トリメリット酸無水物クロ
ライド=85/15モル比となるようにトリメリット酸
無水物クロライドを加えた以外は比較例1と同様にして
複合半透膜を作製した。この複合半透膜を用いて比較例
1と同様の評価を行い、その評価結果を表1に示す。
ニレンジアミン/ピペラジン=60/40モル比、トリ
メシン酸クロライド0.06重量%を含んだデカン溶液
にトリメシン酸クロライド/トリメリット酸無水物クロ
ライド=10/90モル比となるようにトリメリット酸
無水物クロライドを加えた以外は比較例1と同様にして
複合半透膜を作製した。この複合半透膜を用いて比較例
1と同様の評価を行い、その評価結果を表1に示す。
ペラジン=15/85モル比、トリメシン酸クロライド
0.06重量%を含んだデカン溶液にトリメシン酸クロ
ライド/トリメリット酸無水物クロライド=50/50
モル比となるようにトリメリット酸無水物クロライドを
加えた以外は比較例1と同様にして複合半透膜を作製し
た。
6.5に調整した2ppmのフミン酸を原水とし、0.
3MPa、25℃の条件下で逆浸透テストした結果、造
水量は1.46m3/m2・日、フミン酸の除去率は9
9.80%であった。さらに、Na2SiO3・9H20
をSiO2として30ppm相当になるように溶解した
水溶液を原水とし、フミン酸と同様の条件下で逆浸透テ
ストした結果、シリカの透過率は76.0%であった。
このとき運転可能な回収率の最大値を計算すると92.
6%であった。
りカルボキシル基濃度を求めると0.022であった。
フェニレンジアミン/ピペラジンのモル比、及びトリメ
シン酸クロライド/トリメリット酸無水物クロライドの
モル比を表1の組成で仕込み複合半透膜を作製した。こ
の複合半透膜を用いて比較例1と同様の評価を行い、そ
の評価結果を表1に示す。
合半透膜を得ることができ、これを用いることで、原水
中に含まれる汚染物質や微量有害物質を選択的に分離除
去し高回収率運転が可能となった。
Claims (15)
- 【請求項1】多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物及び
多官能酸無水物ハロゲン化物から重縮合によって、架橋
ポリアミドの分離機能層を多孔性支持膜上に形成させた
複合半透膜であって、操作圧力0.3MPa、温度25
℃、pH6.5における透過水量が0.8〜4.0m3
/m2・日で、かつフミン酸除去率が98%以上である
ことを特徴とする複合半透膜。 - 【請求項2】フミン酸除去率が99%以上である、請求
項1記載の複合半透膜。 - 【請求項3】分離機能層の膜厚が1〜300nmの範囲
である、請求項1または2に記載の複合半透膜。 - 【請求項4】X線光電子分光法(ESCA)を用いて分
析した分離機能層中のカルボキシル基濃度が0.02以
上0.06未満である、請求項1〜3のいずれかに記載
の複合半透膜。 - 【請求項5】多孔性支持膜がポリスルホン、ポリアミ
ド、ポリエステルおよびビニルポリマーからなる群から
選ばれる少なくとも一種を含んでいる、請求項1〜4の
いずれかに記載の複合半透膜。 - 【請求項6】操作圧力0.3MPa、温度25℃、シリ
カ濃度30ppm、pH6.5の水溶液で3時間循環し
て評価したとき、シリカ透過率が55%以上、透過水量
が0.8m3/m2・日以上である、請求項1〜5のいず
れかに記載の複合半透膜。 - 【請求項7】多官能アミンが脂肪族多官能アミンと芳香
族多官能アミンの混合アミンであって、脂肪族多官能ア
ミンが下記一般式で表されるピペラジン系アミン及びそ
の誘導体であり、芳香族多官能アミンがメタフェニレン
ジアミン、パラフェニレンジアミン、1,3,5−トリ
アミノベンゼンまたはそのN−アルキル化物から選ばれ
るアミンである、請求項1〜6のいずれかに記載の複合
半透膜。 【化1】 R1〜R8:H、OH、COOH、SO3H、NH2、ま
たは炭素数が1〜4の範囲の脂肪族基 - 【請求項8】多官能酸ハロゲン化物が多官能酸塩化物で
あり、多官能酸無水物ハロゲン化物が下記一般式で表さ
れるトリメリット酸無水物ハロゲン化物及びその誘導体
である、請求項1〜7のいずれかに記載の複合半透膜。 【化2】 X1、X2:H、OH、COOH、SO3H、COF、
COCl、COBr、COI、炭素数が1〜3の範囲に
ある脂肪族基、または酸無水物を形成する基 X3:H、OH、COOH、SO3H、COF、COC
l、COBr、COI、 または炭素数が1〜3の範囲にある脂肪族基 Y:F、Cl、BrまたはI - 【請求項9】分離機能層の表面に尖端が略球状の突起を
有している、請求項1〜8のいずれかに記載の複合半透
膜。 - 【請求項10】略球状の突起総数の70%以上におい
て、平面的に見た尖端の長径/短径比が1.0〜2.0
である、請求項9に記載の複合半透膜。 - 【請求項11】多孔性支持膜がポリスルホン、ポリアミ
ド、ポリエステルおよびビニルポリマーからなる群から
選ばれる少なくとも一種を含んでいる、請求項1〜10
のいずれかに記載の複合半透膜。 - 【請求項12】多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物と
から、重縮合によって多孔性支持膜上に架橋ポリアミド
の分離機能層を形成する複合半透膜の製造方法であっ
て、前記重縮合にあたり多官能酸無水物ハロゲン化物を
存在させ、かつ、前記多官能アミンが脂肪族多官能アミ
ンと芳香族多官能アミンとを含み、そのモル比が40/
60〜95/5の範囲にあることを特徴とする複合半透
膜の製造方法。 - 【請求項13】多官能酸ハロゲン化物と多官能酸無水物
ハロゲン化物とのモル比が75/25〜15/85の範
囲にある、請求項12に記載の複合半透膜の製造方法。 - 【請求項14】請求項1〜11のいずれかに記載の複合
半透膜を用いて原水中の固形成分を分離することを特徴
とする造水方法。 - 【請求項15】原水を0.1〜3.0MPaの範囲の圧
力で複合半透膜に供給する、請求項14に記載の造水方
法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP11007545A JP2000202257A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 複合半透膜およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP11007545A JP2000202257A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 複合半透膜およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000202257A true JP2000202257A (ja) | 2000-07-25 |
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ID=11668774
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11007545A Pending JP2000202257A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 複合半透膜およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000202257A (ja) |
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-
1999
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