JP2000202499A - 排泥繊維複合体及びその用途 - Google Patents
排泥繊維複合体及びその用途Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】浄水排泥や工業用水排泥を再利用するためには
効率良く脱水し、脱水後の排泥が再利用目的に合った成
分や形態となっていることが要求される。 【解決手段】排泥に植物性繊維を添加して脱水すること
により、粘土等を含む排泥でも脱水することができ、脱
水後の排泥繊維複合体は容易に崩壊し、有害な成分も含
んでいないため、そのままでも植物培養用支持体やきの
こ栽培用菌床として利用できる。
効率良く脱水し、脱水後の排泥が再利用目的に合った成
分や形態となっていることが要求される。 【解決手段】排泥に植物性繊維を添加して脱水すること
により、粘土等を含む排泥でも脱水することができ、脱
水後の排泥繊維複合体は容易に崩壊し、有害な成分も含
んでいないため、そのままでも植物培養用支持体やきの
こ栽培用菌床として利用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水道水または工業
用水を製造する過程で生じる粘土またはシルトを含有す
る浄水排泥や工業用水排泥を再利用する技術に関し、上
記排泥に植物性繊維を混合し脱水処理してなる排泥繊維
複合体とこれを原料とした植物培養用支持体、きのこ栽
培用菌床に関する。
用水を製造する過程で生じる粘土またはシルトを含有す
る浄水排泥や工業用水排泥を再利用する技術に関し、上
記排泥に植物性繊維を混合し脱水処理してなる排泥繊維
複合体とこれを原料とした植物培養用支持体、きのこ栽
培用菌床に関する。
【0002】
【従来の技術】水に懸濁した浄水排泥や工業用水排泥は
産業廃棄物として、適当な薬品を添加して凝集、脱水後
処分されている。この処分には多大な経費を要すると共
に、多くは埋め立て処分されているため廃棄処分場の用
地不足が深刻な問題となっている。
産業廃棄物として、適当な薬品を添加して凝集、脱水後
処分されている。この処分には多大な経費を要すると共
に、多くは埋め立て処分されているため廃棄処分場の用
地不足が深刻な問題となっている。
【0003】本来浄水排泥や工業用水排泥は山林や緑
地、田畑等の土壌に由来するものであり、再び自然環境
中に還元しうるものとの考えから、浄水排泥や工業用水
排泥を植物の培養用支持体等として再利用する試みがな
されている。その際、浄水排泥や工業用水排泥を適当な
水分率まで脱水、乾燥することが必要であるが、一般的
な加圧脱水装置や重力脱水装置、真空脱水装置等を用い
た場合、土壌鉱物からなる粘土やシルトを含む排泥では
目詰まりや濾砕の形成等が原因で脱水が非常に困難とな
るため、特殊な脱水装置が必要となる。しかしながら、
植物培養用支持体等として利用する場合、肥料保持力や
保水性を向上させると共に、成長する植物体を支持する
ためには、粘土やシルトが含まれていることが必要であ
る。従って、粘土やシルトが含まれている脱水困難な排
泥であっても容易に脱水できることが求められている。
また、排泥の輸送効率や保存性を考慮した場合、水分は
なるべく少ない方が好ましいが、脱水により形成される
排泥ケーキは水分が減少するにつれ非常に固くなり、植
物培養用支持体や菌床として用いるためには粉砕、造粒
等の二次的な加工が必要となる。
地、田畑等の土壌に由来するものであり、再び自然環境
中に還元しうるものとの考えから、浄水排泥や工業用水
排泥を植物の培養用支持体等として再利用する試みがな
されている。その際、浄水排泥や工業用水排泥を適当な
水分率まで脱水、乾燥することが必要であるが、一般的
な加圧脱水装置や重力脱水装置、真空脱水装置等を用い
た場合、土壌鉱物からなる粘土やシルトを含む排泥では
目詰まりや濾砕の形成等が原因で脱水が非常に困難とな
るため、特殊な脱水装置が必要となる。しかしながら、
植物培養用支持体等として利用する場合、肥料保持力や
保水性を向上させると共に、成長する植物体を支持する
ためには、粘土やシルトが含まれていることが必要であ
る。従って、粘土やシルトが含まれている脱水困難な排
泥であっても容易に脱水できることが求められている。
また、排泥の輸送効率や保存性を考慮した場合、水分は
なるべく少ない方が好ましいが、脱水により形成される
排泥ケーキは水分が減少するにつれ非常に固くなり、植
物培養用支持体や菌床として用いるためには粉砕、造粒
等の二次的な加工が必要となる。
【0004】特開平7−290099号公報には、排泥
を効率よく脱水するための脱水排泥を原料とした脱水助
剤の製造方法が開示されているが、脱水助剤を製造する
ための設備やエネルギーが必要となり、容易には実現す
ることができない。
を効率よく脱水するための脱水排泥を原料とした脱水助
剤の製造方法が開示されているが、脱水助剤を製造する
ための設備やエネルギーが必要となり、容易には実現す
ることができない。
【0005】特開平9−216000号公報には、排泥
に古紙粉砕物を混和して脱水する方法が開示されている
が、古紙中には印刷インキ由来の重金属や、プラスチッ
ク等の異物が混入しており、植物培養用支持体や菌床と
して再利用する場合に支障となる。
に古紙粉砕物を混和して脱水する方法が開示されている
が、古紙中には印刷インキ由来の重金属や、プラスチッ
ク等の異物が混入しており、植物培養用支持体や菌床と
して再利用する場合に支障となる。
【0006】植物性繊維ではなくガラス繊維などの無機
繊維やポリエステル繊維、ポリアミド繊維といった各種
合成繊維を排泥と混合した場合には脱水は可能となるも
ののケーキの保水性が低く、またケーキから排泥が流出
しやすいため、植物培養用支持体や菌床として再利用す
るには不適である。さらに、これらの繊維は自然環境中
で分解されにくく、使用後は廃棄物として処理せざるを
えないため、排泥廃棄物の再利用という本発明の目的を
達成し得ない。
繊維やポリエステル繊維、ポリアミド繊維といった各種
合成繊維を排泥と混合した場合には脱水は可能となるも
ののケーキの保水性が低く、またケーキから排泥が流出
しやすいため、植物培養用支持体や菌床として再利用す
るには不適である。さらに、これらの繊維は自然環境中
で分解されにくく、使用後は廃棄物として処理せざるを
えないため、排泥廃棄物の再利用という本発明の目的を
達成し得ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
実状を鑑みたものであって、排泥を再利用するために
は、粘土やシルトを含む脱水困難な排泥であっても効率
よく脱水することは言うに及ばず、脱水後の排泥が再利
用目的に合った成分や形態となっていることが要求され
る。
実状を鑑みたものであって、排泥を再利用するために
は、粘土やシルトを含む脱水困難な排泥であっても効率
よく脱水することは言うに及ばず、脱水後の排泥が再利
用目的に合った成分や形態となっていることが要求され
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
検討した結果、排泥脱水時に植物性繊維を添加して脱水
することにより植物性繊維が脱水助剤となって、脱水効
率が向上し、かつ脱水後に形成されるケーキは容易に崩
壊することを見いだした。さらに、排泥中の粘土および
シルト画分が20%以上の場合に、植物の成長に対し特
に効果的であることを見いだした。パルプ繊維を排泥脱
水時の植物性繊維として使用すると、植物や菌に対して
有害な成分が含まれておらず、植物培養用支持体や菌床
として安全にかつ植物や菌の育成に対し効果的に使用す
ることができることを見いだした。さらに、植物性繊維
が農産物等の廃棄物由来のものでも利用することが可能
であることを見いだした。この場合、農産物等の廃棄物
も排泥と共に処理、再利用することが可能となり、植物
培養用支持体や菌床をさらに安価に製造することが可能
となる。
検討した結果、排泥脱水時に植物性繊維を添加して脱水
することにより植物性繊維が脱水助剤となって、脱水効
率が向上し、かつ脱水後に形成されるケーキは容易に崩
壊することを見いだした。さらに、排泥中の粘土および
シルト画分が20%以上の場合に、植物の成長に対し特
に効果的であることを見いだした。パルプ繊維を排泥脱
水時の植物性繊維として使用すると、植物や菌に対して
有害な成分が含まれておらず、植物培養用支持体や菌床
として安全にかつ植物や菌の育成に対し効果的に使用す
ることができることを見いだした。さらに、植物性繊維
が農産物等の廃棄物由来のものでも利用することが可能
であることを見いだした。この場合、農産物等の廃棄物
も排泥と共に処理、再利用することが可能となり、植物
培養用支持体や菌床をさらに安価に製造することが可能
となる。
【0009】本発明における排泥とは、河川や湖沼等か
ら取水した土砂や土壌、浮遊物質等の固形物が混入した
水から、飲料水や工業用水を製造する際に除去されるこ
れらの固形物と水との混合物であり、その含水率は一般
に50〜99.9重量%である。
ら取水した土砂や土壌、浮遊物質等の固形物が混入した
水から、飲料水や工業用水を製造する際に除去されるこ
れらの固形物と水との混合物であり、その含水率は一般
に50〜99.9重量%である。
【0010】本発明における植物性繊維とは、植物細胞
の細胞壁成分からなる繊維状物質で製紙原料として木材
や草本植物から精製されたパルプ繊維を始め、稲わらや
果実の絞り粕等細胞壁成分からなる繊維状物質から構成
されるものであれば何でも良い。ただし、本発明におけ
るパルプ繊維には、古紙は含まれない。これは、製紙工
程や各種加工工程、印刷工程等で紙に添加される薬品や
インク、プラスチック等が植物や菌の生育を阻害する可
能性があるばかりでなく、古紙から再生、単離したパル
プ繊維は、その繊維長が、紙に加工される前のパルプ繊
維よりも細く、短くなっているため、排泥に添加した際
の脱水効率が加工前のパルプ繊維を添加した場合より悪
くなってしまい、十分な効果が得られないためである。
の細胞壁成分からなる繊維状物質で製紙原料として木材
や草本植物から精製されたパルプ繊維を始め、稲わらや
果実の絞り粕等細胞壁成分からなる繊維状物質から構成
されるものであれば何でも良い。ただし、本発明におけ
るパルプ繊維には、古紙は含まれない。これは、製紙工
程や各種加工工程、印刷工程等で紙に添加される薬品や
インク、プラスチック等が植物や菌の生育を阻害する可
能性があるばかりでなく、古紙から再生、単離したパル
プ繊維は、その繊維長が、紙に加工される前のパルプ繊
維よりも細く、短くなっているため、排泥に添加した際
の脱水効率が加工前のパルプ繊維を添加した場合より悪
くなってしまい、十分な効果が得られないためである。
【0011】本発明において用いる植物性繊維は最大径
0.001〜10mm、最大長0.1〜50mmの大き
さのものが好ましく、これより大きい繊維の場合には添
加前にあらかじめボールミルや回転式ホモジナイザーと
いった湿式や乾式の各種裁断、粉砕、摩砕装置等で好適
な大きさとなるよう前処理を施してから用いる。
0.001〜10mm、最大長0.1〜50mmの大き
さのものが好ましく、これより大きい繊維の場合には添
加前にあらかじめボールミルや回転式ホモジナイザーと
いった湿式や乾式の各種裁断、粉砕、摩砕装置等で好適
な大きさとなるよう前処理を施してから用いる。
【0012】本発明おける植物性廃棄物とは農産廃棄
物、林産廃棄物として排出された上記植物性繊維であ
り、例としてはジュース製造業における果実の絞り粕や
製糖業におけるサトウキビやテンサイの絞り粕、パルプ
製造業におけるチップダストやパルプ粕等が挙げられ
る。
物、林産廃棄物として排出された上記植物性繊維であ
り、例としてはジュース製造業における果実の絞り粕や
製糖業におけるサトウキビやテンサイの絞り粕、パルプ
製造業におけるチップダストやパルプ粕等が挙げられ
る。
【0013】本発明における排泥繊維複合体とは、上記
排泥に上記植物性繊維を添加、脱水したものである。こ
の排泥繊維複合体を製造する場合には、排泥の懸濁液に
植物性繊維を排泥固形分に対して1〜300重量%添
加、撹拌した後、ベルトプレスやフィルタープレス等の
脱水装置や、デカンター等の固液分離装置、ドラムドラ
イヤー等の乾燥装置を用いて適当な水分率となるまで、
脱水すれば良い。なお、さらに効率良く脱水するために
植物や菌の生育を阻害しない範囲での各種凝集剤や濾過
助剤を添加することは当業者が適宜選択することができ
る。
排泥に上記植物性繊維を添加、脱水したものである。こ
の排泥繊維複合体を製造する場合には、排泥の懸濁液に
植物性繊維を排泥固形分に対して1〜300重量%添
加、撹拌した後、ベルトプレスやフィルタープレス等の
脱水装置や、デカンター等の固液分離装置、ドラムドラ
イヤー等の乾燥装置を用いて適当な水分率となるまで、
脱水すれば良い。なお、さらに効率良く脱水するために
植物や菌の生育を阻害しない範囲での各種凝集剤や濾過
助剤を添加することは当業者が適宜選択することができ
る。
【0014】本発明における粘土、シルトとは国際土壌
学会により規定された土壌粒子画分で、粘土は直径0.
002mm以下の粒子、シルトは直径0.02〜0.0
02mmの粒子である。本発明においては、この粘土お
よびシルト画分を少なくとも20%以上含む排泥である
ことが好ましいが、これらを20%以上含む排泥とは、
排泥を構成する土壌粒子の組成を国際土壌学会により規
定されたピペット法により測定した時に、粘土とシルト
の合計重量が土壌粒子全体重量の20%以上である排泥
である。この排泥では、粘土やシルトが脱水装置の目詰
まりを起こしたり緻密な濾砕を形成することにより、水
分の移動が妨げられるため、脱水が特に困難であり、本
発明による植物性繊維を添加することによる濾過効率の
改善が顕著である。また、この排泥から製造された排泥
繊維複合体は植物培養用支持体や菌床として利用する場
合、粘土やシルト画分が肥料成分や菌の栄養素等を吸着
するために保肥力が向上したり、微細な空隙が形成され
ることによる保水性が向上したり、植物が成長しても植
物体を支持することができ、植物の生育や菌の繁殖に適
した環境を整える効果がある。
学会により規定された土壌粒子画分で、粘土は直径0.
002mm以下の粒子、シルトは直径0.02〜0.0
02mmの粒子である。本発明においては、この粘土お
よびシルト画分を少なくとも20%以上含む排泥である
ことが好ましいが、これらを20%以上含む排泥とは、
排泥を構成する土壌粒子の組成を国際土壌学会により規
定されたピペット法により測定した時に、粘土とシルト
の合計重量が土壌粒子全体重量の20%以上である排泥
である。この排泥では、粘土やシルトが脱水装置の目詰
まりを起こしたり緻密な濾砕を形成することにより、水
分の移動が妨げられるため、脱水が特に困難であり、本
発明による植物性繊維を添加することによる濾過効率の
改善が顕著である。また、この排泥から製造された排泥
繊維複合体は植物培養用支持体や菌床として利用する場
合、粘土やシルト画分が肥料成分や菌の栄養素等を吸着
するために保肥力が向上したり、微細な空隙が形成され
ることによる保水性が向上したり、植物が成長しても植
物体を支持することができ、植物の生育や菌の繁殖に適
した環境を整える効果がある。
【0015】本発明における植物培養用支持体とは、樹
木や草花、野菜、果実等の植物体や種子を植えるための
もので、自然環境における土壌と同等の役割を果たし、
かつその代替となるものである。実際に植物を栽培する
際には、個々の植物にあった肥料や土壌改良材等の各種
資材を適宜混合、調製して使用することは、土壌と同様
である。また、本発明における植物培養用支持体と土壌
とを混合したもので植物を栽培することも可能である。
木や草花、野菜、果実等の植物体や種子を植えるための
もので、自然環境における土壌と同等の役割を果たし、
かつその代替となるものである。実際に植物を栽培する
際には、個々の植物にあった肥料や土壌改良材等の各種
資材を適宜混合、調製して使用することは、土壌と同様
である。また、本発明における植物培養用支持体と土壌
とを混合したもので植物を栽培することも可能である。
【0016】本発明におけるきのこ栽培用菌床とは、き
のこを栽培するために人工的に調製された糸状菌生育用
の培地である。本発明における排泥繊維複合体は植物性
繊維が含まれおり、これがきのこを形成する糸状菌を生
育させるための栄養源となり、きのこが発生する。従っ
て、一般的に菌床として用いられるおがくず等の資材を
用いなくても安価に菌床を製造することができる。排泥
繊維複合体を菌床として利用する場合も植物栽培の場合
と同様、個々のきのこにあった栄養素や水分を適宜混
合、調製して使用できることは言うまでもない。
のこを栽培するために人工的に調製された糸状菌生育用
の培地である。本発明における排泥繊維複合体は植物性
繊維が含まれおり、これがきのこを形成する糸状菌を生
育させるための栄養源となり、きのこが発生する。従っ
て、一般的に菌床として用いられるおがくず等の資材を
用いなくても安価に菌床を製造することができる。排泥
繊維複合体を菌床として利用する場合も植物栽培の場合
と同様、個々のきのこにあった栄養素や水分を適宜混
合、調製して使用できることは言うまでもない。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は植物培養用支持体やきの
こ栽培用菌床として再利用可能な、排泥と植物性繊維と
の複合体を提供する。本発明に用いられる排泥とは浄水
または工業用水を製造する際に河川や湖沼等の水から分
離された固形物と水との混合物であり、例えば浄水場や
製紙工場で発生する産業廃棄物である。
こ栽培用菌床として再利用可能な、排泥と植物性繊維と
の複合体を提供する。本発明に用いられる排泥とは浄水
または工業用水を製造する際に河川や湖沼等の水から分
離された固形物と水との混合物であり、例えば浄水場や
製紙工場で発生する産業廃棄物である。
【0018】本発明に用いられる植物性繊維とは植物細
胞の細胞壁成分からなる繊維状物質であり、この様なも
のとしては、例えば木材パルプ繊維、稲わら、綿花を挙
げることができるが、中でも木材パルプ繊維は構成する
成分の90%以上がセルロースを主体とする多糖からな
り、植物や菌の生育を阻害する成分が含まれていないた
め、植物培養用支持体や菌床として利用するには好適で
ある。
胞の細胞壁成分からなる繊維状物質であり、この様なも
のとしては、例えば木材パルプ繊維、稲わら、綿花を挙
げることができるが、中でも木材パルプ繊維は構成する
成分の90%以上がセルロースを主体とする多糖からな
り、植物や菌の生育を阻害する成分が含まれていないた
め、植物培養用支持体や菌床として利用するには好適で
ある。
【0019】本発明に用いられる植物性廃棄物とは農産
廃棄物、林産廃棄物として排出された上記植物性繊維で
あり、この様なものとして、例えば食品加工工場より排
出されるリンゴやミカン、ブドウの絞り粕、製糖工場よ
り排出されるサトウキビやテンサイの絞り粕、パルプ製
造工場より排出される木材チップダストやパルプ粕が挙
げられる。
廃棄物、林産廃棄物として排出された上記植物性繊維で
あり、この様なものとして、例えば食品加工工場より排
出されるリンゴやミカン、ブドウの絞り粕、製糖工場よ
り排出されるサトウキビやテンサイの絞り粕、パルプ製
造工場より排出される木材チップダストやパルプ粕が挙
げられる。
【0020】本発明における排泥繊維複合体を製造する
際の脱水には例えば、ベルトプレス、フィルタープレ
ス、デカンター、ドラムドライヤーといった装置を用い
ることが可能である。また脱水する前に例えば、カチオ
ン化デンプンやポリアクリルアミドといった凝集剤や、
微結晶セルロースや微細繊維状セルロースといった濾過
助剤を植物や菌の生育に悪影響を及ぼさない範囲で添加
することが可能である。
際の脱水には例えば、ベルトプレス、フィルタープレ
ス、デカンター、ドラムドライヤーといった装置を用い
ることが可能である。また脱水する前に例えば、カチオ
ン化デンプンやポリアクリルアミドといった凝集剤や、
微結晶セルロースや微細繊維状セルロースといった濾過
助剤を植物や菌の生育に悪影響を及ぼさない範囲で添加
することが可能である。
【0021】本発明において用いられる排泥に含まれる
粘土、シルトとして例えば、カオリナイト、ハロイサイ
ト、スメクタイト、バーミキュライト、クロライト、イ
モゴライト、アロフェン、ギブサイト、ヘマタイト、ゲ
ータイト、オパーリンシリカといった鉱物を主成分とす
るものが挙げられるが、中でも植物培養用支持体や菌床
として利用するには、スメクタイトやバーミキュライト
が含まれている排泥を用いることが好適である。
粘土、シルトとして例えば、カオリナイト、ハロイサイ
ト、スメクタイト、バーミキュライト、クロライト、イ
モゴライト、アロフェン、ギブサイト、ヘマタイト、ゲ
ータイト、オパーリンシリカといった鉱物を主成分とす
るものが挙げられるが、中でも植物培養用支持体や菌床
として利用するには、スメクタイトやバーミキュライト
が含まれている排泥を用いることが好適である。
【0022】本発明における排泥繊維複合体を植物培養
用支持体として用いる際に添加可能な肥料として例えば
チッソ質肥料、リン酸質肥料、カリ質肥料、化成肥料、
配合肥料、肥効調節型肥料、成形複合肥料、ペースト肥
料、液体肥料、ポーラス状軽量肥料、石灰質肥料、苦土
質肥料、ケイ酸質肥料、微量要素肥料、農薬入り肥料、
有機質肥料、堆肥化資材が挙げられる。また土壌改良資
材として例えばピート、泥炭、バーク堆肥、貝化石、V
A菌根菌資材などの動植物質資材やゼオライト、パーラ
イト、けい藻土焼成粒、フライアッシュ、石こうといっ
た鉱物質資材が挙げられる。
用支持体として用いる際に添加可能な肥料として例えば
チッソ質肥料、リン酸質肥料、カリ質肥料、化成肥料、
配合肥料、肥効調節型肥料、成形複合肥料、ペースト肥
料、液体肥料、ポーラス状軽量肥料、石灰質肥料、苦土
質肥料、ケイ酸質肥料、微量要素肥料、農薬入り肥料、
有機質肥料、堆肥化資材が挙げられる。また土壌改良資
材として例えばピート、泥炭、バーク堆肥、貝化石、V
A菌根菌資材などの動植物質資材やゼオライト、パーラ
イト、けい藻土焼成粒、フライアッシュ、石こうといっ
た鉱物質資材が挙げられる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例
における%はいずれも重量%である。
明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例
における%はいずれも重量%である。
【0024】実施例1 工業用水製造時に発生した排泥の粘土、シルト含量を国
際土壌学会の定めるピペット法により測定した。その際
に分画した粘土、シルト画分をもとの排泥に添加もしく
はもとの排泥から所定量を除去することにより粘土、シ
ルト画分が10、20、50、80%の排泥を調製し
た。これら排泥に、広葉樹晒しクラフトパルプ繊維をそ
れぞれの排泥の乾燥重量に対して0、25、50、10
0%となるように混合し、排泥のみの乾燥重量が全重量
の10%となる水懸濁液5Lを調製した。各懸濁液を内
径24cmのブフナー漏斗にJIS規格1種の濾紙を敷
いたもので吸引濾過した。その結果、粘土、シルト画分
がいずれの割合であってもパルプ繊維を添加することに
より、濾過することができた。またパルプ繊維の添加割
合が高いほど濾過に要する時間は短縮された。その反
面、パルプ繊維を添加せずに濾過した場合には粘土、シ
ルト画分がいずれの割合であっても濾過開始直後に濾液
が出なくなり、濾過することができなくなった。
際土壌学会の定めるピペット法により測定した。その際
に分画した粘土、シルト画分をもとの排泥に添加もしく
はもとの排泥から所定量を除去することにより粘土、シ
ルト画分が10、20、50、80%の排泥を調製し
た。これら排泥に、広葉樹晒しクラフトパルプ繊維をそ
れぞれの排泥の乾燥重量に対して0、25、50、10
0%となるように混合し、排泥のみの乾燥重量が全重量
の10%となる水懸濁液5Lを調製した。各懸濁液を内
径24cmのブフナー漏斗にJIS規格1種の濾紙を敷
いたもので吸引濾過した。その結果、粘土、シルト画分
がいずれの割合であってもパルプ繊維を添加することに
より、濾過することができた。またパルプ繊維の添加割
合が高いほど濾過に要する時間は短縮された。その反
面、パルプ繊維を添加せずに濾過した場合には粘土、シ
ルト画分がいずれの割合であっても濾過開始直後に濾液
が出なくなり、濾過することができなくなった。
【0025】実施例2 工業用水製造時に発生した排泥の粘土、シルト含量を国
際土壌学会の定めるピペット法により測定した。その際
に分画した粘土、シルト画分をもとの排泥に添加もしく
はもとの排泥から所定量を除去することにより粘土、シ
ルト画分が10、20、50、80%の排泥を調製し
た。これら排泥に、広葉樹晒しクラフトパルプ繊維を排
泥の乾燥重量に対して50%となるように混合し、排泥
のみの乾燥重量が全重量の10%となる水懸濁液5Lを
調製した。各懸濁液を内径24cmのブフナー漏斗にJ
IS規格1種の濾紙を敷いたもので吸引濾過した。濾液
が出なくなるまで濾過した後に、漏斗上に形成された排
泥繊維複合体を取り出し、水分率が10%となるまで乾
熱乾燥機を用いて50℃で乾燥した。乾燥後の排泥繊維
複合体を手で破壊し、2号の植木鉢につめて発芽後2週
間栽培した小松菜の実生苗を植えた。植木鉢を日当たり
の良い屋外に置き、液体肥料を添加した水を適宜散水し
て2週間栽培した。その結果、いずれの排泥繊維複合体
でも小松菜は順調に生育し、異常は見られなかった。し
かしながら、粘土、シルト画分が10%の排泥では、風
雨や散水による倒伏が起こり、植物体を支持することが
困難であった。
際土壌学会の定めるピペット法により測定した。その際
に分画した粘土、シルト画分をもとの排泥に添加もしく
はもとの排泥から所定量を除去することにより粘土、シ
ルト画分が10、20、50、80%の排泥を調製し
た。これら排泥に、広葉樹晒しクラフトパルプ繊維を排
泥の乾燥重量に対して50%となるように混合し、排泥
のみの乾燥重量が全重量の10%となる水懸濁液5Lを
調製した。各懸濁液を内径24cmのブフナー漏斗にJ
IS規格1種の濾紙を敷いたもので吸引濾過した。濾液
が出なくなるまで濾過した後に、漏斗上に形成された排
泥繊維複合体を取り出し、水分率が10%となるまで乾
熱乾燥機を用いて50℃で乾燥した。乾燥後の排泥繊維
複合体を手で破壊し、2号の植木鉢につめて発芽後2週
間栽培した小松菜の実生苗を植えた。植木鉢を日当たり
の良い屋外に置き、液体肥料を添加した水を適宜散水し
て2週間栽培した。その結果、いずれの排泥繊維複合体
でも小松菜は順調に生育し、異常は見られなかった。し
かしながら、粘土、シルト画分が10%の排泥では、風
雨や散水による倒伏が起こり、植物体を支持することが
困難であった。
【0026】比較例1 実施例2において、パルプ繊維を添加しない以外はすべ
て実施例2と同様にして実験を行った。その結果、粘
土、シルト画分が20%以上の排泥では乾燥後の排泥を
破壊することができず、植木鉢につめることが不可能で
あったため、小松菜を栽培できなかった。また粘土、シ
ルト画分が10%の排泥では小松菜は順調に生育したも
のの風雨や散水による倒伏が起こり、植物体を支持する
ことが困難であった。また、いずれの排泥においても濾
過に際しほとんど脱水することができず、水分のほとん
どを乾熱乾燥機により除去することとなり、水分10%
とするまで実施例2においてパルプ繊維を添加した場合
の20倍以上の時間を要した。
て実施例2と同様にして実験を行った。その結果、粘
土、シルト画分が20%以上の排泥では乾燥後の排泥を
破壊することができず、植木鉢につめることが不可能で
あったため、小松菜を栽培できなかった。また粘土、シ
ルト画分が10%の排泥では小松菜は順調に生育したも
のの風雨や散水による倒伏が起こり、植物体を支持する
ことが困難であった。また、いずれの排泥においても濾
過に際しほとんど脱水することができず、水分のほとん
どを乾熱乾燥機により除去することとなり、水分10%
とするまで実施例2においてパルプ繊維を添加した場合
の20倍以上の時間を要した。
【0027】実施例3 実施例2において脱水、乾燥、粉砕した排泥繊維複合体
を500ml容三角フラスコに入れ、水分が50%とな
るように水を加え、さらにきのこ成長促進剤(ニューバ
イデル、北研株式会社製)を排泥繊維複合体の乾燥重量
に対し10%添加した。フラスコにシリコン栓をした
後、オートクレーブを用いて120℃で30分滅菌し
た。滅菌後の試料に無菌状態でしいたけ栽培用種菌(北
研603号、種苗登録第4343号)10mlを接種し
て、温度20℃で1ヶ月間培養した。その結果、いずれ
の排泥においても、試料全体に白い菌糸が蔓延してお
り、順調な生育が確認された。
を500ml容三角フラスコに入れ、水分が50%とな
るように水を加え、さらにきのこ成長促進剤(ニューバ
イデル、北研株式会社製)を排泥繊維複合体の乾燥重量
に対し10%添加した。フラスコにシリコン栓をした
後、オートクレーブを用いて120℃で30分滅菌し
た。滅菌後の試料に無菌状態でしいたけ栽培用種菌(北
研603号、種苗登録第4343号)10mlを接種し
て、温度20℃で1ヶ月間培養した。その結果、いずれ
の排泥においても、試料全体に白い菌糸が蔓延してお
り、順調な生育が確認された。
【0028】比較例2 実施例2において広葉樹晒しクラフトパルプ繊維の代わ
りに直径0.01mmのポリエチレンテレフタレート繊
維(帝人株式会社製)を排泥の乾燥重量に対して50%
となるように混合し脱水、乾燥させた排泥を粉砕して5
00ml容三角フラスコに入れた。以下実施例3にした
がって、菌を培養した。その結果、排泥の濾過はパルプ
繊維を添加した場合と同様に可能であったが、いずれの
排泥においても菌糸の生育はほとんど見られなかった。
りに直径0.01mmのポリエチレンテレフタレート繊
維(帝人株式会社製)を排泥の乾燥重量に対して50%
となるように混合し脱水、乾燥させた排泥を粉砕して5
00ml容三角フラスコに入れた。以下実施例3にした
がって、菌を培養した。その結果、排泥の濾過はパルプ
繊維を添加した場合と同様に可能であったが、いずれの
排泥においても菌糸の生育はほとんど見られなかった。
【0029】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、排
泥に植物性繊維を添加して脱水することにより、粘土や
シルト画分を含有する脱水困難な排泥でも容易に脱水す
ることが可能である。また、脱水後に得られる排泥繊維
複合体は容易に粉砕することが可能となり、有害成分も
含まれていないため、特別な粉砕、造粒等の加工をする
ことなく植物培養用支持体あるいはきのこ栽培用菌床と
して利用することができる。
泥に植物性繊維を添加して脱水することにより、粘土や
シルト画分を含有する脱水困難な排泥でも容易に脱水す
ることが可能である。また、脱水後に得られる排泥繊維
複合体は容易に粉砕することが可能となり、有害成分も
含まれていないため、特別な粉砕、造粒等の加工をする
ことなく植物培養用支持体あるいはきのこ栽培用菌床と
して利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B011 BA07 BA10 BA11 BA13 GA04 2B022 AA05 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA12 BA13 BA23 BB01 4D059 AA09 BD22 BE08 BE16 BE37 BE53 BE56 BJ01 CC10 DA06 DA51 DA53 DA55 DA60 DA64 DB20 DB24 DB40 EB01
Claims (6)
- 【請求項1】 粘土またはシルト画分を含む排泥に植物
性繊維を添加して脱水した排泥繊維複合体。 - 【請求項2】 上記植物性繊維が植物性廃棄物である請
求項1に記載の排泥繊維複合体。 - 【請求項3】 上記植物性繊維がパルプ繊維である請求
項1に記載の排泥繊維複合体。 - 【請求項4】 上記排泥が、粘土およびシルト画分を少
なくとも20%以上含む請求項1〜3の何れかに記載の
排泥繊維複合体。 - 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の排泥繊維
複合体からなる植物培養用支持体。 - 【請求項6】 請求項1〜4の何れかに記載の排泥繊維
複合体からなるきのこ栽培用菌床。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11007255A JP2000202499A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 排泥繊維複合体及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11007255A JP2000202499A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 排泥繊維複合体及びその用途 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000202499A true JP2000202499A (ja) | 2000-07-25 |
Family
ID=11660931
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11007255A Pending JP2000202499A (ja) | 1999-01-14 | 1999-01-14 | 排泥繊維複合体及びその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000202499A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002253047A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-10 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 植物育成培地の製造方法 |
| JP2003070348A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-11 | Denki Kagaku Kogyo Kk | きのこの人工培養基及びそれを用いたきのこの人工栽培方法 |
| JP2011155894A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Ito En Ltd | 茶抽出液の清澄化方法及び茶系飲料の製造方法 |
-
1999
- 1999-01-14 JP JP11007255A patent/JP2000202499A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002253047A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-10 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 植物育成培地の製造方法 |
| JP2003070348A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-03-11 | Denki Kagaku Kogyo Kk | きのこの人工培養基及びそれを用いたきのこの人工栽培方法 |
| JP2011155894A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Ito En Ltd | 茶抽出液の清澄化方法及び茶系飲料の製造方法 |
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