JP2000202875A - 射出速度及び射出圧力制御装置と、これを用いた射出成形機 - Google Patents

射出速度及び射出圧力制御装置と、これを用いた射出成形機

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JP2000202875A
JP2000202875A JP305899A JP305899A JP2000202875A JP 2000202875 A JP2000202875 A JP 2000202875A JP 305899 A JP305899 A JP 305899A JP 305899 A JP305899 A JP 305899A JP 2000202875 A JP2000202875 A JP 2000202875A
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Noriyuki Akasaka
則之 赤坂
Junji Murase
淳治 村瀬
Masaaki Igarashi
政明 五十嵐
Takashi Mizuno
貴司 水野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】適正な射出圧力、射出速度の制御を可能とする
制御装置と、これを用いた射出成形機を提供する。 【解決手段】キャビティに可塑性材料を射出し、保圧し
て成形品を作製する射出成形機において、前記キャビテ
ィに可塑性材料を射出するスクリュ、このスクリュの位
置を検出するエンコーダ、前記スクリュの位置を所定速
度、所定圧力で移動させる移動力を与えるシリンダ、こ
のシリンダの高圧側圧力を検出する圧力センサ、前記ス
クリュの位置を移動させる所定速度、所定圧力を制御す
る制御指令信号の発生器及び、前記制御指令信号の発生
器からの射出速度制御信号及び射出圧力制御信号と、前
記エンコーダ及び圧力センサの出力に基づく射出速度フ
ィードバック信号及び射出圧力フィードバック信号から
速度制御偏差及び圧力制御偏差を算出し、サーボ弁開度
指令を出力する制御装置を有する。制御装置は、前記速
度制御偏差又は、圧力制御偏差の小さい方を選択するセ
レクタを有し、前記セレクタにより選択された速度制御
偏差又は、圧力制御偏差に対し、PI制御演算を実行
し、演算の結果をサーボ開度指令として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出速度及び射出
圧力制御装置と、これを用いた射出成形機に関する。
【0002】
【従来の技術】多くのプラスチック成形品は、金型で形
成されるキャビティ内に可塑性材料を射出し、これを固
化して、キャビティから取りだし成形している。
【0003】かかる製造に射出成形機が使用される。射
出成形機は、油圧射出機構を備えている。油圧射出機構
の重要な機能は、キャビティに適切な圧力、速度で成形
材料を射出、封入し、所定の時間、所定圧力を保持する
様に制御することである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまでの射
出成形機では、必ずしも適正な射出圧力、射出速度を制
御し得るものではなかった。
【0005】したがって、本発明の目的は、適正な射出
圧力、射出速度の制御を可能とする制御装置と、これを
用いた射出成形機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題を解決
する射出成形機は、キャビティに可塑性材料を射出し、
保圧して成形品を作製する射出成形機であって、射出速
度指令と射出速度フィードバック信号の差である射出速
度制御偏差ΔEVと、射出圧力指令と射出圧力フィードバ
ック信号の差である射出圧力制御偏差ΔEPを求める第1
の手段と、前記射出速度制御偏差ΔEV又は、射出圧力制
御偏差ΔEPの小さい方の偏差を制御偏差ΔEとして採用
する第2の手段と、前記第2の手段により採用された制
御偏差ΔEが射出速度制御偏差ΔEVであれば、射出速度
制御に対するサーボ弁開度指令XVを次式 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 但し、KPV:射出速度制御での比例ゲイン、XV0:積分
の初期値、TIV:射出速度制御での積分時間、により求
め、前記第2の手段により採用された制御偏差ΔEが、
射出圧力制御偏差ΔEPであれば、射出圧力制御に対する
サーボ弁開度指令XP を次式 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 但し、KPP:射出圧力制御での比例ゲイン、XP0:積分の
初期値、TIP:射出圧力制御での積分時間、により求め
る制御手段を有する。
【0007】一の態様として、前記において、前記第2
の手段は、前記射出圧力制御偏差ΔEP又は、射出速度制
御偏差ΔEVを採用する際、前記射出圧力制御偏差ΔEP
は、射出速度制御偏差ΔEVが、共に正の場合は、指令値
に近い方の制御を優先採用し、一方が正で、一方が負の
場合は、制御偏差が負になっている方の制御を優先採用
し、更に、両方が負の場合は、指令値をより大きく超え
ている方の制御を優先採用する。
【0008】一の具体的態様として、前記キャビティに
可塑性材料を射出するスクリュ、スクリュの位置を検出
するエンコーダ、スクリュの位置を所定速度、所定圧力
で移動させる移動力を与えるシリンダ、シリンダの高圧
側圧力を検出する圧力センサ、前記スクリュの位置を移
動させる所定速度、所定圧力を制御する制御指令信号の
発生器及び、前記制御指令信号の発生器からの射出速度
制御信号及び射出圧力制御信号と、前記エンコーダ及び
圧力センサの出力に基づく射出速度フィードバック信号
及び射出圧力フィードバック信号から速度制御偏差及び
圧力制御偏差を算出し、サーボ弁開度指令を出力する制
御装置を有する。
【0009】そして、前記制御装置は、前記速度制御偏
差又は、圧力制御偏差の小さい方を選択するセレクタを
有し、前記セレクタにより選択された該速度制御偏差又
は、圧力制御偏差に対し、PI制御演算を実行し、演算
の結果をサーボ開度指令として出力する。
【0010】また、好ましい態様として、前記セレクタ
により速度制御偏差が選択された時、射出速度制御に対
するサーボ弁開度指令XVを求める前記PI制御演算
は、 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 但し、KPV:射出速度制御での比例ゲイン、XV0:積分
の初期値、TIV:射出速度制御での積分時間、を実行
し、前記セレクタにより圧力制御偏差が選択された時、
射出圧力制御に対するサーボ弁開度指令XPを求める前
記PI制御演算は、 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 但し、KPP:射出圧力制御での比例ゲイン、XP0:積分の
初期値、TIP:射出圧力制御での積分時間、を実行す
る。
【0011】本発明の更なる特徴は以下の図面を参照す
る発明の実施の形態から明らかになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明する。本発明の理解のために、本発明
の実施例を、射出成形機の概要と、従来の制御の問題点
と関連させて説明する。
【0013】図1は本発明の技術内容を説明するための
射出成形機の油圧射出機構を示す図である。2つの金型
1,12の内部に作られるキャビティ2に、バレル3の
先端部に可塑化されて貯められた溶融樹脂を、スクリュ
4により射出し、充填することにより成形品が作られ
る。金型1内の冷却水で樹脂は、冷却固化されて成形品
として取出される。
【0014】スクリュ4を水平方向に決められた射出速
度で動かすために、スクリュ4は、油圧ピストン51
2と一体構造となっている。油圧シリンダ61、62
高圧側に油がサーボ弁7を通して送り込まれる。図1で
は、射出機構を説明するためにサーボ弁7を極端に拡大
して示している。
【0015】油はモータ8で回転される油圧ポンプ9に
よりタンク12から送り出される。油の供給ライン10
の圧力は、リリーフ弁11により油の一部をタンク12
に流すことにより一定に保たれる。
【0016】チェック弁13は、射出制御運転開始前に
は閉じられてサーボ弁7への油の供給を停止する役割を
果たす。
【0017】次にサーボ弁7の働きを説明する。サーボ
アンプ14からコイル15に電流が流れると、アマチュ
ア部16が磁化され、永久磁石17との間に発生する磁
気力によりアマチュア部16を回転させるトルクが発生
する。
【0018】この磁気力トルクと、図1には示されてい
ない、アマチュア部16が繋がるバネ機構によるトルク
がバランスするところまで、アマチュア部16が回転す
る。これにより、アマチュア部16に繋がるフラッパ1
8も左右に移動する。
【0019】左右のノズル191,192の中央に位置す
るフラッパ18が、図1において、例えば右に移動した
とする。この時、右側のノズル背圧が上昇し、左側のノ
ズル背圧が減少する。背圧増減を効果的に行うためにオ
リフィス201,202がある。
【0020】この左右のノズル背圧差によりスプール2
1は左側に移動する。スプール21が左側に移動する
と、フィードバックスプリング22を介してフラッパ1
8を左側に動かし、フラッパ18を元の中立位置に戻
し、左右のノズル背圧が等しくなり、スプール21はそ
の位置で停止する。
【0021】すなわち、サーボアンプ14からの入力電
流に比例して磁気力トルクが発生し、この磁気力トルク
と対抗してフラッパ18を中立点に戻すフィードバック
力が発生する位置までスプール21が変位する。したが
って、スプール21の位置は、入力電流に比例して変わ
る。
【0022】サーボ弁7はスプール21とスリーブ23
によって4方向案内弁を形成している。スプール21が
中立位置にある時は、P1,P2、T、A、Bポートがと
もふさがれている(Bポートは常に閉)。スプール21
が右に移動すると、供給ポートP1より油が入り、ポー
トAを通って油圧シリンダ61,62の左側に入る。
【0023】これによりピストン51,52及び、スクリ
ュ4は右に移動して、樹脂が金型1 1、12内のキャビテ
ィ2に充填される。油圧シリンダ61,62の右側の油
は、ピストン51,52に押し出されてタンク122に入
る。スクリュ4による射出が終了すると、別の機構によ
りスクリュ4が回転し、一定の圧力をスクリュ4にかけ
て可塑化作業に入る。
【0024】この時は、油圧シリンダ61,62の左側の
油は、ポートAを通ってポートTからタンク122に戻
る。
【0025】射出制御装置24には、制御指令発生器2
5により、射出速度及び、保持圧力の制御指令が入力さ
れる。さらに、エンコーダ26より、スクリュ4の位置
のフィードバック信号が、圧力センサ27より、油圧シ
リンダ61,62の高圧側圧力のフィードバック信号が、
それぞれ射出制御装置24に入力される。
【0026】射出制御装置24は、これらの制御指令及
び、フィードバック信号を受けてサーボ弁開度指令28
をサーボアンプ14に出力する。
【0027】ここで、射出成形機で成形品を作るとき
は、充填工程では、溶融樹脂を短時間でキャビティ2内
に充填することが必要である。また充填後の保圧工程で
は、溶融樹脂が冷却するまで、一定時間圧力をかける必
要がある。
【0028】このように成形品を作るときは、どのよう
な射出速度指令、保持圧力指令を与えるかが重要なノウ
ハウとなる。このような指令は、成形品の形状や使用樹
脂によって異なることから、製造者の指令要求を忠実に
実現する制御装置が要求される。一般に充填工程中は、
所定の射出速度を実現すると同時に、射出圧力が所定の
圧力以外であることが要求される。
【0029】また保圧工程中は、所定の保持圧力を実現
すると同時に、射出速度が所定の速度以下であることが
要求される。図5の具体例で説明する。
【0030】図5(c)に示すように、射出開始から時
間t1までを充填工程とし、時間t1より時間t2までを
保圧工程とする。充填工程では、図5(a)に示す射出
速度指令を忠実に実現し、その間射出圧力は図5(b)
の射出圧力指令値以下に抑える必要がある。図5
(a)、(b)における100%の表示は、それぞれ射
出速度、射出圧力の最大値を示す。
【0031】次に、保圧工程に入ると図5(b)の射出
圧力指令を忠実に実現し、その間射出速度は図5(a)
の射出速度指令以下に抑える必要がある。したがって、
従来は、充填工程では、図5(a)の射出速度指令と射
出速度フィードバック信号を使って制御装置24で、例
えばPI制御によりサーボ弁開度指令28を演算し、サ
ーボアンプ14に出力する。
【0032】保圧工程に入ると、図5(b)の射出圧力
指令と射出圧力フィードバック信号を使ってPI制御に
よりサーボ弁開度指令28を演算し、サーボアンプ14
に出力していた。このとき、従来の方法では次のような
問題点が生じる。
【0033】(1) 図5で充填工程の終了時間としていた
時間t1が、実際に金型キャビティ2に樹脂が十分充填
される時間より前に設定されたとする。このときは、金
型キャビティ2には空隙があるため、射出圧力は一般に
低くなっている。
【0034】その段階で次の保圧工程に入ると、一般に
射出圧力指令が実際の射出圧力より大きいため、サーボ
弁開度指令が大きくなり、かつキャビティ2内が未充填
のため、大きな射出速度が発生し、図5(a)の射出速
度指令を上回ってしまうという不都合が発生する。
【0035】(2) 逆に図5で充填工程の終了時間t
1が、実際にキャビティ2が樹脂で十分充填される時間
より後に設定されたとする。このときは、キャビティ2
が樹脂で十分充填された時点(時間t1より以前)で
も、なお射出速度制御を実行しようとする。
【0036】この時点では、キャビティ2が十分充填さ
れているため、実際のスクリュ速度はかなり低下してい
る一方で、射出速度指令を達成しようとするため、サー
ボ開度指令が大きくなり、急激に射出圧力が上昇し、図
5(b)の射出圧力指令を上回ってしまうという不都合
が発生する。
【0037】このような2つの問題点が発生する原因
は、充填終了時間t1の推定誤りに起因するが、現実に
は正確な時間t1の推定は難しい。一方で僅かな時間t1
の推定誤差は、大きな射出速度変動や射出圧力変動を引
き起こす。
【0038】図6は、時間t1が実際のキャビティ充填
時間より前に設定されたときの射出速度(a)および射
出圧力(b)の時間応答を示す。
【0039】保圧工程IIに入った途端、射出速度(a)
が指令値を大幅に越えていることが判る。射出圧力
(b)の制御は、保圧工程では良好に行われている。ま
た、充填工程Iでは、射出速度(a)の制御が良好に行
われている。
【0040】したがって、本発明者は、上記の問題点を
解決するためには、充填終了時間t 1の推定に誤差が生
じることは不可避と考えた。そして、充填工程Iと保圧
工程IIに分けて考えることによって発生する不都合を回
避するために、次のような制御原理を用いる考えに至っ
た。
【0041】(1) 充填工程および保圧工程に分けて射出
速度指令、射出圧力指令を与えるのではなく、成形品完
了までの工程に対して速度指令、圧力指令を与える。
【0042】(2) 射出速度制御偏差ΔEVおよび射出圧力
制御偏差ΔEPを次式より求める。
【0043】ΔEV=Vd−Va 式(1) ΔEP=Pd−Pa 式(2) ここで、 Vd:射出速度指令 Va:射出速度フィードバック信号 Pd:射出圧力指令 Pa:射出圧力フィードバック信号 (3) 制御偏差ΔEVおよびΔEPのうち、小さい方の制御偏
差を制御偏差ΔEとして採用する。
【0044】ΔE=min(EV ,EP) 式(3) ここで、式(1)、(2)より、ΔEP、ΔEVが共に正の
場合は、速度、圧力いずれも指令を下回っているので、
指令値に近い方の制御を優先する。ΔEP、ΔEVの一方が
正で、一方が負の場合は、指令値を超えて制御偏差が負
になっている方の制御を優先する。
【0045】ΔEP、ΔEV の両方が負の場合は、指令値
をより大きく超えている方の制御を優先する。基本的な
考え方は、射出速度、射出圧力とも指令値という制限を
越えないように制御するということである。
【0046】(4) 式(3)で採用された制御偏差ΔE
が、ΔEVであれば、射出速度制御に対するPI制御演算
が実行されてサーボ弁開度指令XVが決められる。
【0047】 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 式(4) KPV:射出速度制御での比例ゲイン XV0:積分器の初期値 TIV:射出速度制御での積分時間 式(3)で採用された制御偏差ΔEがΔEPであれば、射
出圧力制御に対するPI制御演算が実行されてサーボ弁
開度指令XP が決められる。
【0048】 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 式(5) KPP:射出圧力制御での比例ゲイン XP0:積分器の初期値 TIP:射出圧力制御での積分時間 したがって、最終的なサーボ弁開度指令Xは、(3)式
で採用された制御偏差に応じて、XV、XPのいずれかが
選ばれる。XV0,XP0は積分器の初期値で例えば、射出
圧力制御から射出速度制御に移行したときは、式(4)
のXV0は、射出圧力制御でのサーボ弁開度指令の最終値
を採用する。
【0049】この初期値により、射出速度制御と射出圧
力制御との切換え時に、サーボ弁開度のバンプレストラ
ンスファが可能となる。
【0050】図2は、上記本発明の制御方法を実現する
図1における射出制御装置24の実施例構成のブロック
図である。なお、図2における各機能ブロックは、ハー
ド素子により実現する他、ソフトウエアにより実現する
ことも可能である。
【0051】図2において、減算器30は、上記式
(1)を実行し、減算器31は、上記式(2)を実行す
る。ロー(Low)セレクタ32は、上記式(3)を実
行する。破線ブロック部33は、式(4)を演算し、破
線ブロック部34は、上記式(5)を演算する。なお、
図2では、破線ブロック部33、34には、式(4)、
(5)の積分器の初期値はのトランスファは、省略され
ている。
【0052】かかる構成の射出制御装置24の動作につ
いて説明する。速度指令信号Vdが制御指令発生器25
より入力される。エンコーダ26よりスクリュ位置が入
力され、射出制御装置24の中での微分動作(図1には
表示せず)により速度フィードバック信号Vaを得てい
る。
【0053】圧力指令信号Pdは、制御指令発生器25
より入力される。圧力フィードバック信号Paは圧力セン
サ27より入力される。減算器30は、前記式(1)を
実行し、減算器31は前記式(2)を実行する。
【0054】ローセレクタ32は前記式(3)を実行す
る。すなわち、減算器30又は、31からの制御偏差に
小さい方を選択する。破線ブロック部33は、前記式
(4)を実行し、破線ブロック部34は、前記式(5)
を実行する。
【0055】破線ブロック部33の出力はスイッチ35
の入力端の一方に入力され、破線ブロック部34の出力
は、スイッチ35の入力端の他方に入力される。スイッ
チ35の切換えは、ローセレクタ32の切換えに同期し
て切換えられる。
【0056】スイッチ35の出力は、サーボ弁開度指令
28となる。すなわち、ローセレクタ32が破線ブロッ
ク部33を選択した時、スイッチ35は破線ブロック部
33の出力をサーボ弁開度指令28として出力する。ロ
ーセレクタ32が破線ブロック部34を選択した時、ス
イッチ35は破線ブロック部34の出力をサーボ弁開度
指令28として出力する。
【0057】図3は、次の仕様の射出成形機にスクリュ
直径105mm、最大射出容量4500cm3、射出率
1100cm3/sec、最大射出速度127mm/s
ec、最大射出圧力1800kgf/cm2図3(a)は、
射出速度指令と射出速度フィードバック信号の時間応答
を示す。図3(b)は、射出圧力指令と射出圧力フィード
バック信号の時間応答を示す。図3(c)は、サーボ弁開
度の時間応答を示す。
【0058】図3の射出速度指令および射出圧力指令は
図6と同じであるが、本発明の射出制御装置により、保
圧工程に入っても、図6に見られるような射出速度の急
速な上昇は見られず、全行程に亘って速度制御が実施さ
れている。
【0059】射出速度指令が降下したときは、射出速度
は指令値を一時的に上回っているが、安定な速度制御が
実施されている。
【0060】射出圧力は全行程に亘って圧力指令値を下
回っている。射出制御の終段では、圧力制御が実施され
ているが、射出圧力、射出速度とも指令値を上回って収
束している。
【0061】なお、本発明において、上記の動作説明か
らも判るように、油圧サーボ制御装置の代わりに、電動
モータ制御装置を使用した場合は、同じ射出制御装置を
使ってサーボ弁開度指令の代わりにモータ電流指令を出
力することにより、電動モータでも同じ機能を達成でき
ることは明らかである。
【0062】図4は、図3と同じ仕様の射出成形機に本
発明の射出制御装置を適用したときの効果を示すシミュ
レーションである。
【0063】図4(a)は、射出速度指令と射出速度フィ
ードバック信号の時間応答を示す。図4(b)は、射出圧
力指令と射出圧力フィードバック信号の時間応答を示
す。図4(c)は、サーボ弁開度のの時間応答を示す。
【0064】図4(a)、(b)より、射出制御開始から1.
6秒までは射出速度制御が優先され、その後、0.1秒
間程度、射出圧力制御が行われ、その後、速度制御が
0.4秒間行われて、以後、射出圧力制御が実行されて
いる。
【0065】速度制御モードでは速度制御が良好に行わ
れ、射出圧力は、射出圧力値を下回っており、圧力制御
モードでは、圧力制御が良好に行われ、射出速度は速度
指令値を下回っていることが判る。
【0066】以上より、本発明の射出制御装置の機能が
確実に実行されていることが判る。
【0067】
【発明の効果】以上実施例を説明したように、本発明に
おける、キャビティに可塑性材料を射出し、保圧して成
形品を作製する射出成形機は、射出速度指令と射出速度
フィードバック信号の差である射出速度制御偏差ΔE
Vと、射出圧力指令と射出圧力フィードバック信号の差
である射出圧力制御偏差ΔEPを求める第1の手段と、前
記射出速度制御偏差ΔEV又は、射出圧力制御偏差ΔEP
小さい方の偏差を制御偏差ΔEとして採用する第2の手
段と、第2の手段により採用された制御偏差ΔEが射出
速度制御偏差ΔEVであれば、射出速度制御に対するサー
ボ弁開度指令XVを次式 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 但し、KPV:射出速度制御での比例ゲイン、XV0:積分
の初期値、TIV:射出速度制御での積分時間、により求
め、前記第2の手段により採用された制御偏差ΔEが、
射出圧力制御偏差ΔEPであれば、射出圧力制御に対する
サーボ弁開度指令XP を次式 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 但し、KPP:射出圧力制御での比例ゲイン、XP0:積分の
初期値、TIP:射出圧力制御での積分時間、により求め
る制御手段を有する。
【0068】さらに好ましい態様として、前記第2の手
段は、前記射出圧力制御偏差ΔEP又は、射出速度制御偏
差ΔEVを採用する際、該射出圧力制御偏差ΔEP又は、射
出速度制御偏差ΔEVが、共に正の場合は、指令値に近い
方の制御を優先採用し、一方が正で、一方が負の場合
は、制御偏差が負になっている方の制御を優先採用し、
更に、両方が負の場合は、指令値をより大きく超えてい
る方の制御を優先採用する。
【0069】かかる構成により、射出成形機における、
射出速度及び射出圧力制御が的確に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術内容を説明するための射出成形機
の油圧射出機構を示す図である。
【図2】本発明の制御方法を実現する図1における射出
制御装置24の実施例構成のブロック図である。
【図3】本発明の射出制御装置を適用したときの効果を
示すシミュレーション結果である。
【図4】図3と同じ仕様の射出成形機に本発明の射出制
御装置を適用したときの効果を示すシミュレーションで
ある。
【図5】従来の制御方法における射出速度及び、射出圧
力の指令パターンを説明する図である。
【図6】充填工程Iの終了時間t1が実際のキャビティ充
填時間より前に設定されたときの射出速度(a)および
射出圧力(b)の時間応答を示す。
【符号の説明】
1,12 金型 2 キャビティ 3 バレル 4 スクリュ 51、52 油圧ピストン 61、62 油圧シリンダ 7 サーボ弁 8 モータ 9 油圧ポンプ 12 タンク 10 油送菅 11 リーフ弁 13 チェック弁 14 サーボアンプ 15 コイル 16 アマチュア部 17 永久磁石 18 フラッパ 191,192 左右のノズル 201,202 オリフィス 21 スプール 22 フィードバックスプリング 24 射出制御装置 25 制御指令発生器 26 エンコーダ 27 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 政明 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 (72)発明者 水野 貴司 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋機器製作所内 Fターム(参考) 4F206 AP027 AP062 AR02 AR072 AR08 JA07 JD03 JL02 JP13 JP30 JQ88 JT02 JT03 JT24 JT33 JT35

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティに可塑性材料を射出し、保圧し
    て成形品を作製する射出成形機において、 射出速度指令と射出速度フィードバック信号の差である
    射出速度制御偏差ΔEVと、射出圧力指令と射出圧力フィ
    ードバック信号の差である射出圧力制御偏差ΔEPを求め
    る第1の手段と、 該射出速度制御偏差ΔEV又は、射出圧力制御偏差ΔEP
    小さい方の偏差を制御偏差ΔEとして採用する第2の手
    段と、 該第2の手段により採用された制御偏差ΔEが射出速度
    制御偏差ΔEVであれば、射出速度制御に対するサーボ弁
    開度指令XVを次式 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 但し、KPV:射出速度制御での比例ゲイン、XV0:積分
    の初期値、TIV:射出速度制御での積分時間、により求
    め、 該第2の手段により採用された制御偏差ΔEが、射出圧
    力制御偏差ΔEPであれば、射出圧力制御に対するサーボ
    弁開度指令XP を次式 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 但し、KPP:射出圧力制御での比例ゲイン、XP0:積分の
    初期値、TIP:射出圧力制御での積分時間、により求め
    る制御手段を有することを特徴とする射出成形機。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記第2の手段は、前記射出圧力制御偏差ΔEP又は、射
    出速度制御偏差ΔEVを採用する際、該射出圧力制御偏差
    ΔEP又は、射出速度制御偏差ΔEVが、共に正の場合は、
    指令値に近い方の制御を優先採用し、一方が正で、一方
    が負の場合は、制御偏差が負になっている方の制御を優
    先採用し、更に、両方が負の場合は、指令値をより大き
    く超えている方の制御を優先採用することを特徴とする
    射出成形機。
  3. 【請求項3】キャビティに可塑性材料を射出し、保圧し
    て成形品を作製する射出成形機において、 前記キャビティに可塑性材料を射出するスクリュ、 該スクリュの位置を検出するエンコーダ、 該スクリュの位置を所定速度、所定圧力で移動させる移
    動力を与えるシリンダ、 該シリンダの高圧側圧力を検出する圧力センサ、 前記スクリュの位置を移動させる所定速度、所定圧力を
    制御する制御指令信号の発生器及び、 該制御指令信号の発生器からの射出速度制御信号及び射
    出圧力制御信号と、前記エンコーダ及び圧力センサの出
    力に基づく射出速度フィードバック信号及び射出圧力フ
    ィードバック信号から速度制御偏差及び圧力制御偏差を
    算出し、サーボ弁開度指令を出力する制御装置を有し、 該制御装置は、前記速度制御偏差又は、圧力制御偏差の
    小さい方を選択するセレクタを有し、該セレクタにより
    選択された該速度制御偏差又は、圧力制御偏差に対し、
    PI制御演算を実行し、該演算の結果をサーボ開度指令
    として出力することを特徴とする射出成形機。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記セレクタにより速度制御偏差が選択された時、射出
    速度制御に対するサーボ弁開度指令XVを求める前記P
    I制御演算は、 XV =KPV(ΔEV + 1/TIV∫ΔEVdt)+XV0 但し、KPV:射出速度制御での比例ゲイン、XV0:積分
    の初期値、TIV:射出速度制御での積分時間、を実行
    し、 前記セレクタにより圧力制御偏差が選択された時、射出
    圧力制御に対するサーボ弁開度指令XPを求める前記P
    I制御演算は、 XP =KPP(ΔEP + 1/TIP∫ΔEPdt)+XP0 但し、KPP:射出圧力制御での比例ゲイン、XP0:積分の
    初期値、TIP:射出圧力制御での積分時間、を実行する
    ことを特徴とする射出成形機。
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