JP2000204448A - 延性ニッケル―鉄―クロム合金 - Google Patents

延性ニッケル―鉄―クロム合金

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JP2000204448A
JP2000204448A JP11209212A JP20921299A JP2000204448A JP 2000204448 A JP2000204448 A JP 2000204448A JP 11209212 A JP11209212 A JP 11209212A JP 20921299 A JP20921299 A JP 20921299A JP 2000204448 A JP2000204448 A JP 2000204448A
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heat
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Francis Sardovia Suarez
フランシス、サルドビア、スワイレス
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Huntington Alloys Corp
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Inco Alloys International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合金の熱作業の前に、ESRを必要とせず、
熱延性が増大しており、かつ、耐蝕性、機械的特性、お
よび溶接性の優れた合金の提供。 【解決手段】 約0.05〜0.4重量%のアルミニウ
ム、少なくとも0.003重量%のカルシウム、約0〜
0.05重量%の炭素、約19.5〜23.5重量%の
クロム、約1.5〜3重量%の銅、約0〜1重量%のマ
ンガン、約2.5〜3.5重量%のモリブデン、約38
〜46重量%のニッケル、約0.6〜1.2重量%のチ
タン、および残部の鉄および付随的不純物から実質的に
なる延性合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、合金の熱展性を増加させるカルシウムを少な
くとも0.003重量%の比率で含有するニッケル−鉄
−クロム合金に関するものである。
【0002】発明の背景 INCOLOYR合金825またはUNS合金8825(以後「合
金825」と呼ぶ)を包含する、ある種の鉄合金は、多
数の腐蝕性環境に対して例外的耐性を有するので、特に
有用である。INCOLOYRは、インコ・インターナショナル
・インコーポレーテッドの商標である。これらの合金
は、ニッケル、鉄、およびクロムと、添加剤のモリブデ
ン、銅、およびチタンとを含む。INCOLOYR合金825の
典型的な重量%組成は表1に記載する通りである。
【0003】表1 合金825の組成(重量%) アルミニウム 0.2最大 炭素 0.05最大 クロム 19.5〜23.5 銅 1.5〜3.0 鉄 残部 マンガン 1.0最大 モリブデン 2.5〜3.5 ニッケル 38.0〜46.0 リン 0.03最大 ケイ素 0.5最大 硫黄 0.03最大チタン 0.6〜1.2
【0004】合金825のニッケル含量は、塩化物−鉄
のストレス−腐蝕クラッキングに対する耐性を与える。
ニッケルは、モリブデンおよび銅と組み合わさって、ま
た、還元性環境、例えば硫酸またはリン酸を含有する環
境、に対する、顕著な耐性を与える。モリブデンはピッ
チングおよびクレバス腐蝕に対する耐性を与える。合金
のクロム含量は、種々の酸化性物質、例えば、硝酸、硝
酸塩、および酸化性塩に対する耐性を与える。チタンを
添加し、適当に熱処理すると、インターラングラー腐蝕
に対する増感に対して合金は安定化される。
【0005】多様な条件下の全体的腐蝕および局在化さ
れた腐蝕に対する合金825の耐性は、合金の有用性を
拡大する。合金825は化学的プロセシング、汚染の抑
制、油およびガスの回収、酸の生産、酸洗い作業、核燃
料再処理、および放射性廃棄物の取扱いにおいて使用さ
れる。
【0006】合金825の溶融物を酸素除去するため
に、0.001〜0.003重量%より少ない量のカル
シウムおよび約0.15重量%のアルミニウムが、アル
ゴン酸素脱炭(AOD)プロセスの間に合金に添加され
てきている。不都合なことには、この酸素除去プロセス
で製造されたインゴットは、種々の形状の製品に熱圧延
するために十分な高温延性が欠如している。したがっ
て、スラブのコンディショニングおよび仕上作業のため
に十分なレベルに熱加工性を増加させるために、各イン
ゴットのエレクトロスラグの再溶融(ESR)を使用す
ることが必要であった。ESRの追加の工程は、仕上げ
られた製品の加工費をかなり増加させる。
【0007】したがって、合金の熱作業の前に、ESR
を必要とせず、熱延性が増大しており、かつ、合金82
5の耐蝕性、機械的特性、および溶接性を有する合金が
要求されている。
【0008】発明の要約 この要求は、本発明の合金組成物により、満足される。
この合金組成物は、0.05〜0.4重量%のアルミニ
ウム、0.003〜0.1重量%のカルシウム、0〜
0.05重量%の炭素、19.5〜23.5重量%のク
ロム、1.5〜3重量%の銅、0〜1重量%のマンガ
ン、2.5〜3.5重量%のモリブデン、38〜46重
量%のニッケル、0.6〜1.2重量%のチタン、およ
び残部の鉄および付随的不純物を含む。約0.0033
〜0.1重量%のカルシウムを含む合金825のヒート
は、ESR工程を使用しないで合金825を商業的製作
を可能とするのに十分に、合金825の延性を増加させ
る。さらに、少なくとも約0.003重量%のカルシウ
ムを含有する合金は、また、合金825に等しい耐蝕
性、機械的特性および溶接性を有する。
【0009】好ましい態様の説明 本発明は、カルシウムを含有し、UNS NO8825(INCOLOYR
合金825)の規格を満足する鉄合金を包含する。ES
Rの通常要求される工程を回避するように、合金825
の熱加工性を改良するために、カルシウムを使用する。
加工性を改良するために、この合金は少なくとも約
0.003重量%のカルシウムまたは0.003重量%
を超えるカルシウムを含有する。0.1重量%より高い
レベルのカルシウムは、合金の熱加工性を悪化させるこ
とがある。好ましくは、合金は0.1重量%より少な
い、より好ましくは、0.05重量%より少ないカルシ
ウムを含有する。最も好ましくは、合金中の0.003
〜0.02重量%のカルシウムは、他の重要な性質を損
なうおそれなく、製作性を増加させる。0.008重量
%のカルシウムの存在は、特に有益である。
【0010】溶融物をコンディショニングするために、
アルミニウムを合金に添加する。カルシウムは溶融物の
強い酸素除去剤であり、そして追加の酸素除去剤、アル
ミニウム、を合金に添加しなかった場合、カルシウムは
酸化され、溶融物から浮遊するであろう。合金は約0.
05〜0.4重量%のアルミニウム、好ましくは0.1
5〜約0.30重量%のアルミニウムを含有する。
【0011】カルシウムおよびアルミニウムに加えて、
本発明の合金の残りの元素の好ましい重量%の量は合金
825のそれに類似するか、あるいは下記の通りであ
る:0〜0.05重量%の炭素、19.5〜23.5重
量%のクロム、1.5〜3重量%の銅、0〜1重量%の
マンガン、2.5〜3.5重量%のモリブデン、38〜
46重量%のニッケル、0.6〜1.2重量%のチタ
ン、および残部の鉄および付随的不純物。
【0012】本発明の合金は、下記の方法に従い製造さ
れる。最初に、最終組成物の少なくとも鉄、ニッケル、
およびクロムを含有するスクラップ金属を、慣用法にお
いて電気アーク炉中で溶融する。このプレメルトをアル
ゴン酸素脱炭(AOD)容器に移し、ここで精錬および
合金化を行う。酸素除去段階において、カルシウムをA
OD容器に添加する。カルシウムの大部分は溶融物中の
硫化物および酸化物と反応し、次いでこれは溶融物の表
面に浮遊する傾向がある。この理由で、過剰のカルシウ
ムを溶融物に添加して、インゴットを注ぐとき、所望の
(より少ない)量のカルシウムを生じさせることが必要
である。例えば、少なくとも0.025重量%のカルシ
ウムを溶融物に添加して、インゴットを注ぐとき、少な
くとも0.004重量%のカルシウムを含有する溶融物
を生じさせることができる。好ましくは、溶融物から硫
黄および酸化物を除去するために、初期の溶融物は少な
くとも0.05重量%のカルシウムを含有する。合金の
酸素除去を増強するために、0.05〜0.4重量%の
量を保持するために十分なアルミニウムを溶融物に添加
する。
【0013】最終の溶融した組成物を、一般に、スラブ
モールド(例えば、20×55×90インチ)の底の中
に注入してスラブインゴットを形成させる。次いでこの
インゴットを全体的に研削するか、あるいは表面処理
し、板(例えば、0.470×51×96インチ)に圧
延し、アニーリングし(例えば、1700°Fにおい
て)、レベリングし、ショットブラスティングする。
【0014】本発明を上記において一般的に説明した
が、本発明の典型的な製品およびプロセス工程を実際の
例により例示すると以下の通りである。
【0015】例1〜3 本発明に従い作られた合金の実験ヒート(lab heat)を、
下記のように製造した。鉄、ニッケル、およびクロム
と、最小量のチタンとを含有することが知られているス
クラップ金属を、カルシウムおよび合金825の規格を
満足する合金化元素と一緒に、空気誘導溶融した。生ず
る溶融した合金を、直径4インチの被験インゴットに鋳
造した。例1〜3の合金の最終重量%組成を測定した結
果は、表2に示す通りである。
【0016】例4 本発明に従い作られた合金のヒートを、下記のように製
造した。鉄、ニッケル、およびクロムと、最小量のチタ
ンとを含有することが知られているスクラップ金属を電
気アーク炉中で溶融し、AOD容器に移した。合金82
5の規格を満足する慣用の合金化元素を添加した後、カ
ルシウムをAOD容器に添加し、溶融した。生ずる溶融
した合金を、20×55×90インチのスラブインゴッ
トに鋳造した。インゴットを全体的に研削し、0.47
0×51×96インチの板に圧延した。この板を170
0°Fにおいて直接的に反復してアニーリングし、レベ
リングし、ショットブラスティングした。例4の板の最
終重量%組成を測定した結果は、表2に示す通りであ
る。
【0017】例5 本発明に従い作られた合金のヒートを例4におけるよう
に板として製造したが、ただしESRを使用して板をプ
ロセシングした。例5の板の最終重量%組成を測定した
結果は、表2に示す通りである。
【0018】比較例AおよびB 合金825の慣用の規格に従い作られた合金の実験ヒー
トを例1〜3において概説された方法に従い製造し(ヒ
ートA)、そして直接的圧延の代わりにESRを使用し
て、例4において概説された方法に従い、合金825の
商用型のヒートを製造した(ヒートB)。合金中のカル
シウムのレベルが低いために、ヒートBにおいてESR
は必要であった。比較例AおよびBの板の最終重量%組
成を測定した結果は、表2に示す通りである。
【0019】表2 重量%組成 例 比較例 1 2 3 4 5 A B 元素 実験 実験 実験 直接 ESR 実験 ESR ヒート ヒート ヒート 圧延 ヒート C 0.015 0.016 0.015 0.012 0.007 0.017 0.012 Mn 0.38 0.37 0.37 0.31 0.31 0.37 0.33 Fe 27.15 26.98 26.99 27.19 25.91 26.84 30.16 S 0.0022 0.0028 0.0028 0.002 0.0011 0.0036 0.002 Si 0.20 0.19 0.21 0.36 0.11 0.23 0.11 Cu 0.66 0.66 0.65 0.7 1.72 1.59 1.9 Ni 1.66 1.66 1.65 1.7 1.72 1.59 1.9 Cr 22.47 22.20 22.23 22.5 22.58 22.19 22.5 Al 0.09 0.13 0.18 0.10 0.11 0.06 0.09 Ti 1.01 1.01 1.02 0.9 1.16 0.83 0.9 Co 0.01 0.01 0.01 ---- 0.36 0.01 ---- Mo 2.90 2.98 2.98 3.1 3.25 2.58 3.4 P ---- ---- ---- 0.02 0.022 ---- 0.02Ca 0.0039 0.0055 0.0030 0.0033 0.004 0.0001 0.0011
【0020】グリーブル(Gleeble)法を使用して、例1
〜5および比較例AおよびBにおいて製造されたヒート
の各々を熱延性について試験した。ヒート1〜5、Aお
よびBの各々の製品を、0.5または5/8インチのロ
ッドに圧延した。熱作業サイクルをシミュレートするた
めに、ヒート1、2、3、およびAの棒を2200°F
からの冷却において試験し、そしてヒート4、5、およ
びBの棒を2250°Fにおいて均熱し、2250°F
からの冷却において試験した。試験した各ロッドを試験
温度に5秒間保持した後、面積の減少を測定した。ヒー
ト1、2、3、およびAについての結果は図1に、そし
てヒート4、5、およびBについての結果は図2に示す
通りである。
【0021】図1および図2から明らかなように、少な
くとも0.003重量%のカルシウムを含有する本発明
の合金のヒートは合金825のヒートよりも延性を増加
させる。ヒート3(0.003重量%のカルシウム)か
らヒート1(0.0039重量%のカルシウム)の延性
の相対的減少は、ヒート1の中に存在するアルミニウム
の量がより少ないためであると考えられる。図2に示さ
れるように、本発明のESR加工された合金(例5)の
延性は、また、ESR加工された合金825(比較例
B)の延性よりも改良される。
【0022】さらに熱加工すると、例4および5のヒー
トからの製品は、最終表面仕上、サウンドネス(soundne
ss)(超音波により測定)、マイクロクリーンリネス(mi
crocleanliness)、微細構造、耐蝕性、溶接性、および
室温引張特性(降伏強さ、引張強さ、伸び率、面積の減
少、および硬度)の品質において、比較例Bにおいて製
造された板に同等であった。本発明に従い製造された合
金のヒートは、合金825において必要であるようなE
SR工程を必要としない。それゆえ、本発明の合金から
作られる製品についての製造費は、合金825から作ら
れる製品についての製造費より低い。
【0023】当業者は容易に理解するように、前述の説
明の中に開示された概念から逸脱しないで、本発明に対
して変更が可能である。このような変更は、請求の範囲
において特記しない限り、下記の請求の範囲内に包含さ
れると考えられる。したがって、本明細書において詳細
に記載されている一部分態様は例示のみであり、添付さ
れた請求の範囲の完全な範囲を与える本発明の範囲およ
びそのすべての同等の態様に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】2200°F(1204℃)においてアニーリ
ングし、空気冷却した合金からのグリーブルデータのグ
ラフ。
【図2】2250°F(1232℃)においてアニーリ
ングし、空気冷却した合金からのグリーブル・データの
グラフ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】約0.05〜0.4重量%のアルミニウ
    ム、少なくとも0.003重量%のカルシウム、約0〜
    0.05重量%の炭素、約19.5〜23.5重量%の
    クロム、約1.5〜3重量%の銅、約0〜1重量%のマ
    ンガン、約2.5〜3.5重量%のモリブデン、約38
    〜46重量%のニッケル、約0.6〜1.2重量%のチ
    タン、および残部の鉄および付随的不純物から実質的に
    なる延性合金。
  2. 【請求項2】少なくとも約0.0033重量%のカルシ
    ウムを含む、請求項1に記載の合金。
  3. 【請求項3】約0.004〜0.1重量%のカルシウム
    を含む、請求項1に記載の合金。
  4. 【請求項4】約0.005〜0.02重量%のカルシウ
    ムを含む、請求項1に記載の合金。
  5. 【請求項5】約0.008重量%のカルシウムを含む、
    請求項1に記載の合金。
  6. 【請求項6】約0.05〜0.4重量%のアルミニウ
    ム、少なくとも0.003重量%のカルシウム、約0〜
    0.05重量%の炭素、約19.5〜23.5重量%の
    クロム、約1.5〜3重量%の銅、約0〜1重量%のマ
    ンガン、約2.5〜3.5重量%のモリブデン、約38
    〜46重量%のニッケル、約0〜0.03重量%のリ
    ン、約0〜0.03重量%の硫黄、約0〜0.5重量%
    のケイ素、約0.6〜1.2重量%のチタン、および残
    部の鉄および付随的不純物から実質的になる延性合金。
  7. 【請求項7】少なくとも約0.0033重量%のカルシ
    ウムを含む、請求項6に記載の合金。
  8. 【請求項8】約0.004〜0.1重量%のカルシウム
    を含む、請求項6に記載の合金。
  9. 【請求項9】約0.005〜0.02重量%のカルシウ
    ムを含む、請求項6に記載の合金。
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