JP2000204888A - 坑口トンネル及びその構築方法 - Google Patents

坑口トンネル及びその構築方法

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JP2000204888A
JP2000204888A JP11005816A JP581699A JP2000204888A JP 2000204888 A JP2000204888 A JP 2000204888A JP 11005816 A JP11005816 A JP 11005816A JP 581699 A JP581699 A JP 581699A JP 2000204888 A JP2000204888 A JP 2000204888A
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Japan
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tunnel
wellhead
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concrete
constructing
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JP11005816A
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English (en)
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Mitsuo Saito
光男 斉藤
Satoji Hori
聡次 堀
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
Original Assignee
Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 坑口トンネルを容易にかつコストアップを招
くことなく構築する。 【解決手段】 基礎13に、箱形の長尺エレメント15
を設置し、さらに、エレメント15の側部同士を順に接
合して組み立てる。エレメント15の接合時に、2〜4
段目のエレメント15の外側の側板21の定着片部35
と基礎13の支持板31に形成された係止片部33とに
PC鋼線41を配設して緊張させることにより支持させ
る。エレメント15を組み立てながら、内部にコンクリ
ートを充填し、互いに接合された側部がトラス部22と
されたエレメント15全体にコンクリートを充填し、コ
ンクリートによってエレメント15が一体化された側壁
部12aを構築する。側壁部12aの上端部に、互いに
突き合わせることによりアーチ型に組み立てられるプレ
キャスト版51を設置し、天井部12bを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネル端部に
構築されて、トンネルの出入口を構成する坑口トンネル
及びその構築方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トンネルを構築する工法とし
て、地盤に掘削穴をあけ、この掘削穴に、内面からアン
カーを打ち込んでコンクリートを吹き付け、さらに、内
面に二次覆工を施す工法が知られている。
【0003】ところで、上記のようにトンネルを構築す
る場合、図11に示すように、その坑口は落石等の危険
を有する切り刃であるため、このトンネル1の坑口2
に、周囲に張り出すウイング3を構築して地盤Gの土止
めを行っていた。
【0004】ところで、この土止め用のウイング3は、
その構築に多大な手間及び危険を要するため、図12に
示すように、坑口2から数10mの長さの不安定な地山
部分に、トンネル1から延長させた坑口トンネル4を構
築することが行われている。
【0005】この坑口トンネル4を構築するには、ま
ず、坑口トンネル4の内面を形成する内型枠を支保工に
よって支持し、この内型枠の外側に配筋を配設し、さら
に、その外側に外型枠を支持し、内型枠と外型枠との間
へコンクリートを打設していた。また、上記現場打ちに
代わる構築工法として、図13及び図14に示すよう
に、成形型によって成形されたプレキャスト版5を、現
場にて互いに突き合わせてアーチ型に組み立てて坑口ト
ンネル4を構築する工法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、現場打ちに
て坑口トンネル4を構築する場合、内型枠、外型枠の設
置、撤去等極めて煩雑な作業を要するという問題があ
り、また、この場合、これら型枠を支持する支保工が必
要であるため、その支保工の設置、撤去作業にも多大な
労力を要するという問題があった。
【0007】また、プレキャスト版5を用いる場合、こ
のプレキャスト版5は、安定した構造とするためには、
3分割以下とする必要があるため、プレキャスト版5の
小型化には限度があり、これにより、プレキャスト版5
の大型化が避けられず、製造、運搬、設置等が困難とな
ってしまうという問題があった。
【0008】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、コストアップを招くことなく、容易にかつ短期間
にて構築することが可能な坑口トンネル及びその構築方
法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の坑口トンネルは、トンネル端部に構
築されて、このトンネルの出入口を構成する坑口トンネ
ルであって、内部に鉄筋が配設された箱形に形成され、
側部同士が互いに接合されて組み立てられる長尺エレメ
ント内にコンクリートを充填してなる一対の互いに平行
に設けられた側壁部と、該側壁部の上部に、互いにトン
ネル周方向へ突き合わせて組み立てられるプレキャスト
版からなる天井部とから構成されていることを特徴とし
ている。
【0010】このように、側部同士を接合することによ
り組み立てられた箱形の長尺エレメント内にコンクリー
トが充填された側壁部と、この側壁部の上端部に設けら
れたプレキャスト版とからなる構造であるので、型枠を
用いて現場打ちコンクリートにより構築するものと比較
して、型枠及び型枠を支持する支保工が不要とされ、こ
れにより、型枠及び支保工の設置、撤去等の極めて煩雑
な作業がなくされる。
【0011】請求項2記載の坑口トンネルは、請求項1
記載の坑口トンネルにおいて、前記エレメントが、互い
に接合される側部がトラス構造とされ、互いに接合され
たエレメント同士にわたって前記コンクリートが充填さ
れていることを特徴としている。
【0012】つまり、エレメント同士の接合側がトラス
構造とされて、互いのエレメント同士にわたってコンク
リートが充填された一体構造であるので、高強度化が図
られる。
【0013】請求項3記載の坑口トンネルの構築方法
は、トンネル端部に構築されて、このトンネルの出入口
を構成する坑口トンネルの構築方法であって、内部に鉄
筋が配設された箱形の長尺エレメントの側部同士を互い
に接合して組み立て、これらエレメント内にコンクリー
トを充填して一体化させることにより、一対の側壁部を
互いに平行に構築し、これら側壁部の上端に、トンネル
周方向へ突き合わされるプレキャスト版を組み立てて天
井部を構築することを特徴としている。
【0014】このように、エレメントの側部同士を互い
に接合して組み立てて、エレメント内にコンクリートを
充填することにより、極めて容易に、内部にコンクリー
トが充填されたエレメントからなる側壁部が構築され、
さらに、側壁部の上端にプレキャスト版を組み立てるこ
とにより、容易に坑口トンネルが構築される。これによ
り、型枠を用いて現場打ちコンクリートにより坑口トン
ネルを構築する場合と比較して、型枠及び型枠を支持す
る支保工を不要とすることが可能となり、これにより、
型枠及び支保工の設置、撤去等の極めて煩雑な作業がな
くされ、工期短縮が図られる。
【0015】請求項4記載の坑口トンネルの構築方法
は、請求項3記載の坑口トンネルの構築方法において、
前記エレメントを、予め構築した基礎部分から順に接合
してアーチ型に組み立てる際に、前記エレメントの外面
と前記基礎部分とをPC鋼線によって連結し、該PC鋼
線を緊張させることにより前記エレメントを支持するこ
とを特徴としている。
【0016】このように、エレメントを外側からPC鋼
線によって引っ張ることにより支持しながら組み上げる
ので、内側からの支持が不要とされ、内側での支保工が
不要とされる。つまり、内側の支保工が不要とされるの
で、例えば、既設のトンネルに施工する場合にも、内側
に保護用枠等を設置して車両の走行車線を保護すること
により、交通を開放してエレメントの組み立てを行うこ
とができる。
【0017】請求項5記載の坑口トンネルの構築方法
は、請求項3記載の坑口トンネルの構築方法において、
前記エレメントを、トンネル内周面に沿ってアーチ型に
配設した鋼材からなる支持部材に支持させながら予め構
築した基礎部分から順に接合して組み立てることを特徴
としている。
【0018】このように、トンネル内周面に沿ってアー
チ型に配設した鋼材からなる支持部材に支持させるの
で、エレメントの組み立て作業の容易化を図ることがで
き、特に、新規のトンネルに構築する場合に有利であ
る。
【0019】請求項6記載の坑口トンネルの構築方法
は、請求項3〜5のいずれか1項記載の坑口トンネルの
構築方法において、互いに接合させる側部がトラス構造
とされた前記エレメントを組み立て、これらエレメント
内にコンクリートを充填することを特徴としている。
【0020】つまり、互いに接合させる側部がトラス構
造とされたエレメントを用いるので、エレメント内にコ
ンクリートを充填することにより、極めて容易に、組み
立てたエレメントの内部全体にコンクリートが行き渡
り、エレメント同士が確実に一体化された高強度の側壁
部を有する坑口トンネルが構築される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の坑口トンネル及び
その構築方法の実施の形態を図によって説明する。図1
及び図2において、符号11は、坑口トンネルである。
この坑口トンネル11は、アーチ型に構築された坑口本
体12と、この坑口本体12の両端が設置された基礎1
3と、これら基礎13同士の間に設けられた底版部14
とから概略構成されている。
【0022】坑口本体12は、その両側部が側壁部12
aとされ、中間部が天井部12bとされており、側壁部
12aの内周面には、化粧板16が設けられている。側
壁部12aは、図3にも示すように、側部同士が周方向
へ互いに接合された箱形の複数の長尺エレメント15か
ら構成されており、これら側部同士が互いに接合された
エレメント15には、その内部全体に、コンクリートC
が充填されて一体化されている。
【0023】図4にも示すように、エレメント15は、
互いに対向させて設けられた一対の側板21と、これら
側板21同士の間に設けられ、これら側板21同士を、
間隔をあけた状態に接合するトラス部22とから構成さ
れている。このエレメント15の両側板21の幅寸法
は、内側が小さく、外側が大きくされている。つまり、
各エレメント15の側部同士を接合させた際に、全体的
に多角形型のアーチ型に組み立てられるようになってい
る。
【0024】なお、最上部に接合させるエレメント15
は、側壁部12aの上部が略水平となるように、外側の
側板21の幅寸法が、内側よりも小さくされている。ま
た、これらエレメント15の側板21には、その上部
に、鉤形に形成された継手部材23が設けられ、下部
に、継手部材23が係合可能な突起部24が設けられて
いる。
【0025】即ち、エレメント15の上部に、他のエレ
メント15を接合する場合に、下方側のエレメント15
に対して軸方向へずらした状態にて上方側のエレメント
15を載せ、その後、上方のエレメント15を、ずらし
た方向と逆へスライドさせることにより、上方のエレメ
ント15の突起部24が、下方のエレメント15の継手
部材23に係合されるようになっている。
【0026】なお、継手部材23を側板21の下部に設
け、突起部24を側板21の上部に設け、これらを互い
に係合させるようにしても良い。そして、上記構成のエ
レメント15には、その内部に、カゴ型の鉄筋25が配
設されてユニット化されている。
【0027】基礎13には、上方へ延出されたアンカー
筋26が設けられており、これらアンカー筋26によっ
て基礎13に坑口本体12が固着されている。また、基
礎13には、坑口本体12の下端部における外周側に、
長手方向へわたって支持板31が立設されている。
【0028】この支持板31には、図5に示すように、
凹部32が形成された複数の係止片部33が軸方向へ間
隔をあけて設けられている。これら係止片部33は、軸
方向へ3つずつ一組とされ、それぞれ第1係止片部33
a、第2係止片部33b、第3係止片部33cとされて
いる。
【0029】坑口本体12を構成するエレメント15の
内の下から2段目のエレメント15の外側の側板21に
は、前記第1係止片部33a、第2係止片部33b、第
3係止片部33cと同一軸方向位置に、コマ部材34が
設けられており、さらに、第1係止片部33aと同一軸
方向位置には、コマ部材34の上方に、前記係止片部3
3と略同一形状に形成された定着片部35が設けられて
いる。
【0030】また、エレメント15の内の下から3段目
のエレメント15の外側の側板21には、前記第2係止
片部33b、第3係止片部33cと同一軸方向位置に、
コマ部材34が設けられており、さらに、第2係止片部
33bと同一軸方向位置には、コマ部材34の上方に、
定着片部35が設けられている。
【0031】さらに、エレメント15の内の下から4段
目のエレメント15の外側の側板21には、前記第3係
止片部33cと同一軸方向位置に、コマ部材34が設け
られており、また、第3係止片部33cと同一軸方向位
置には、コマ部材34の上方に、定着片部35が設けら
れている。
【0032】そして、上記係止片部33と定着片部35
との間には、後述する組み立て用PC鋼線41が配設さ
れるようになっており、このPC鋼線41の一端側に設
けられた定着用ナット41aが定着片部35に係止さ
れ、他端側に設けられた緊張用ナット41bが係止片部
33に係止されるようになっている。ここで、このPC
鋼線41は、両端部におねじが形成されており、このお
ねじに前記定着用ナット41a及び緊張用ナット41b
が螺合されるようになっている。
【0033】なお、上記のように構成された坑口トンネ
ル11の坑口本体12内には、周方向へわたってかつ軸
方向へ間隔をあけて図示しないPC鋼線が配設され、こ
のPC鋼線によって周方向へプレストレスが導入されて
いる。
【0034】天井部12bは、プレキャスト版51から
構成されたもので、各プレキャスト版51の一端が、互
いに接合される接合端51aとされ、例えば、ボルト・
ナット等によって締結固定されている。これらプレキャ
スト版51は、高強度コンクリートから成形されてその
厚さが薄くされている。
【0035】また、天井部12bの両端を構成するプレ
キャスト版51の他端部は、側壁部12aの上端との連
結端51bとされている。この連結端51bは、外周方
向へ突出したフランジ部52が形成されてその厚さが側
壁部12aの厚さと略同一とされており、この連結端5
1bのフランジ部52には、トンネル軸線方向へ間隔を
あけて複数の連通孔53が形成されている。
【0036】そして、この連通孔53には、側壁部12
bの上端に立設された連結筋54が挿通されている。な
お、この連結筋54は、その上端部が、プレキャスト版
51のフランジ部52の上方に突出されており、この突
出された部分にナット50が螺合されて締結固定されて
いる。
【0037】次に、上記坑口トンネル11を構築する場
合について、図6を参照して説明する。 (側壁部12aの構築) (1)まず、基礎13を構築し、この基礎13の支持板
31に合わせて、一段目のエレメント15を配設し、こ
のエレメント15内にコンクリートCを充填する。 (2)次に、このエレメント15の上部に、2段目のエ
レメント15を、軸方向へずらした状態に載置させた
ら、この2段目のエレメント15をずらした方向と逆方
向へスライドさせる。
【0038】このようにすると、この2段目のエレメン
ト15の側板21の下方側に設けられた突起部24が、
1段目のエレメント15の側板21の上方側に設けられ
た継手部材23に係合され、これら1段目のエレメント
15と2段目のエレメント15とが互いに接合される。
【0039】(3)上記のように、2段目のエレメント
15を1段目のエレメント15に接合させたら、図6に
示すように、2段目のエレメント15の外側の側板21
に設けられた定着片部35に、PC鋼線41の一端部に
固定された定着用ナット41aを係止させ、基礎13の
支持板31に設けられた第1係止片部33aに、PC鋼
線41の他端部に螺合された緊張用ナット41bを係止
させる。
【0040】(4)次いで、他端部に螺合された緊張用
ナット41bをさらにねじ込み、PC鋼線41を緊張さ
せる。このようにすると、2段目のエレメント15が、
PC鋼線41によって外側から引っ張られて支持され、
この2段目のエレメント15の内側への倒れ込みが防止
される。
【0041】また、このとき、PC鋼線41は、2段目
のエレメント15の外側の側板21に設けられたコマ部
材34に当接することによりその当接部分が湾曲され、
このPC鋼線41が、1段目、2段目のエレメント15
同士の接合部分と接触することなく緊張される。これに
より、このPC鋼線41の緊張力が確実に2段目のエレ
メント15に作用することとなる。
【0042】(5)この状態において、2段目のエレメ
ント15内にコンクリートCを充填する。 (6)その後、2段目のエレメント15の上部に、3段
目のエレメント15を、前述と同様に、軸方向へずらし
た状態に載置させ、この3段目のエレメント15をずら
した方向と逆方向へスライドさせる。
【0043】このようにすると、この3段目のエレメン
ト15の側板21の下方側に設けられた突起部24が、
2段目のエレメント15の側板21の上方側に設けられ
た継手部材23に係合され、これら2段目のエレメント
15と3段目のエレメント15とが互いに接合される。
【0044】(7)このように、3段目のエレメント1
5を2段目のエレメント15に接合させたら、3段目の
エレメント15の外側の側板21に設けられた定着片部
35に、PC鋼線41の一端部に固定された定着用ナッ
ト41aを係止させ、基礎13の支持板31に設けられ
た第2係止片部33bに、PC鋼線41の他端部に螺合
された緊張用ナット41bを係止させる。
【0045】(8)次いで、他端部に螺合された緊張用
ナット41bをさらにねじ込み、PC鋼線41を緊張さ
せる。このようにすると、3段目のエレメント15が、
PC鋼線41によって外側から引っ張られて支持され、
この3段目のエレメント15の内側への倒れ込みが防止
される。
【0046】また、このとき、PC鋼線41は、3段
目、2段目のエレメント15のそれぞれの外側の側板2
1に設けられたコマ部材34に当接することによりその
当接部分が湾曲され、このPC鋼線41が、2段目、3
段目のエレメント15同士及び1段目、2段目のエレメ
ント15同士の接合部分と接触することなく緊張され
る。これにより、このPC鋼線41の緊張力が確実に3
段目のエレメント15に作用することとなる。
【0047】(9)この状態において、3段目のエレメ
ント15内にコンクリートCを充填する。 (10)さらに、3段目のエレメント15の上部に、4
段目のエレメント15を、前述と同様に、軸方向へずら
した状態に載置させ、この4段目のエレメント15をず
らした方向と逆方向へスライドさせる。
【0048】このようにすると、この4段目のエレメン
ト15の側板21の下方側に設けられた突起部24が、
3段目のエレメント15の側板21の上方側に設けられ
た継手部材23に係合され、これら3段目のエレメント
15と4段目のエレメント15とが互いに接合される。
【0049】(11)このように、4段目のエレメント
15を3段目のエレメント15に接合させたら、4段目
のエレメント15の外側の側板21に設けられた定着片
部35に、PC鋼線41の一端部に固定された定着用ナ
ット41aを係止させ、基礎13の支持板31に設けら
れた第3係止片部33cに、PC鋼線41の他端部に螺
合された緊張用ナット41bを係止させる。
【0050】(12)次いで、他端部に螺合された緊張
用ナット41bをさらにねじ込み、PC鋼線41を緊張
させる。このようにすると、4段目のエレメント15
が、PC鋼線41によって外側から引っ張られて支持さ
れ、この4段目のエレメント15の内側への倒れ込みが
防止される。
【0051】また、このとき、PC鋼線41は、4段
目、3段目、2段目のエレメント15のそれぞれの外側
の側板21に設けられたコマ部材34に当接することに
よりその当接部分が湾曲され、このPC鋼線41が、3
段目、4段目のエレメント15同士、2段目、3段目の
エレメント15同士及び1段目、2段目のエレメント1
5同士の接合部分と接触することなく緊張される。これ
により、このPC鋼線41の緊張力が確実に4段目のエ
レメント15に作用することとなる。
【0052】(13)この状態において、4段目のエレ
メント15内にコンクリートCを充填する。 (14)コンクリートCが硬化したら、予め周方向へわ
たってエレメント15内に挿通させたPC鋼線(図示
略)を緊張させることにより、プレストレスが導入され
て高強度化された側壁部12aを完成させ、その内周面
側に化粧版16を貼り付ける。なお、各エレメント15
の端部は、充填するコンクリートCが流出しないように
閉鎖しておく。
【0053】(天井部12bの構築) (15)次に、上記のようにして構築した側壁部12a
の上端に、プレキャスト版51を設置する。つまり、プ
レキャスト版51の連結端51bを構成するフランジ部
52に形成された連通孔53に、側壁部12aの上端に
設けられた連結筋54を挿通させながら連結端51bを
側壁部12a上へ載せ、このプレキャスト版51の接合
端51a同士を互いに突き合わせ、ボルト・ナットによ
って接合させる。
【0054】さらに、連結筋54にナット50を螺合さ
せ、プレキャスト版51のフランジ部52を側壁部12
aの上端部に締結固定する。
【0055】(16)基礎13同士の間に、底版部14
を構築し、さらに、坑口本体12の内面に化粧板16を
貼り付けることにより坑口トンネル11を完成させ、そ
の後、坑口トンネル11を埋め戻す。なお、エレメント
15同士の組み立て時に用いたPC鋼線41は、坑口ト
ンネル11の完成後に取り外し、他の坑口トンネルの構
築時に用いる。また、この坑口本体12の内側での底版
部14の構築等の作業は、坑口本体12の構築時に並行
して行うことができる。
【0056】このように、上記の坑口トンネル11によ
れば、側部同士を接合することによりアーチ型に組み立
てられた箱形の長尺エレメント15内に、コンクリート
Cを充填した側壁部12aと、これら側壁部12aの上
端部に設けたプレキャスト版51とから構成されたもの
であるので、型枠を用いて現場打ちコンクリートにより
構築するものと比較して、型枠及び型枠を支持する支保
工を不要とすることができ、これにより、型枠及び支保
工の設置、撤去等の極めて煩雑な作業をなくすことがで
きる。また、エレメント15の長さを長くすることによ
り、坑口トンネル11の長さを、極めて容易に長くする
ことができる。
【0057】さらには、エレメント15同士の接合側が
トラス構造のトラス部22とされ、互いのエレメント1
5同士にわたってコンクリートCが充填された一体構造
であるので、側壁部12aの高強度化を図ることができ
る。
【0058】また、この坑口トンネル11を構築する構
築方法によれば、エレメント15の側部同士を互いに接
合してエレメント15内にコンクリートCを充填するこ
とにより側壁部12aを構築し、これら側壁部12aの
上部にてプレキャスト版51を互いに突き合わせて取り
付けることにより、極めて容易に、側部がエレメント1
5からなる側壁部12aからなり、中間部がプレキャス
ト版51からなる坑口トンネル11を構築することがで
きる。
【0059】つまり、前述したように、型枠を用いて現
場打ちコンクリートにより坑口トンネルを構築する場合
と比較して、型枠及び型枠を支持する支保工を不要とす
ることができ、これにより、型枠及び支保工の設置、撤
去等の極めて煩雑な作業をなくすことができ、工期短縮
を図ることができ、しかも、エレメント15の長さを長
くすることにより、極めて容易に坑口トンネル11の長
さを長くすることができる。
【0060】また、両側部を構成する側壁部12aと、
これら側壁部12aの上端に連結されて坑口本体12の
上部を構成する天井部12bとから構成され、この天井
部12bが互いに突き合わされて接合されるプレキャス
ト版51から構成されているので、坑口本体12全部
を、互いに突き合わされて接合されるプレキャスト版か
ら構成した場合と比較して、プレキャスト版51を大幅
に小型化させることができる。
【0061】これにより、プレキャスト版51の成形用
型枠及び内部に配設する鉄筋等の小型化を図ることがで
きるとともに、大型の天井クレーンも不要となり、設備
費及び製造費の低コスト化を図ることができる。また、
プレキャスト版51の小型化に伴い、積み荷の大きさ、
積載重量の制限があるトラックにて、これらプレキャス
ト版51を容易に積載して運搬することができる。
【0062】しかも、工場、現場において、広大なスト
ックヤードも不要とすることができ、さらには、現場に
おける大型クレーン等の重機も不要となり、現場での制
約を緩和させることができる。また、エレメント15を
外側の側板21からPC鋼線41によって引っ張ること
により支持しながらアーチ型に組み上げるので、内側か
らの支持を不要とすることができ、内側での支保工を不
要とすることができる。
【0063】つまり、内側の支保工が不要とされるの
で、例えば、既設のトンネルに施工する場合にも、図7
に示すように、内側に保護用枠61を設置して車両Sの
走行車線を保護することにより、交通を開放してエレメ
ント15の組み立てを行うことができる。
【0064】しかも、互いに接合させる側部がトラス構
造のトラス部22とされたエレメント15を用いるの
で、コンクリートCを充填することにより、極めて容易
に、エレメント15同士にわたってその内部にコンクリ
ートCを充填させることができ、エレメント15同士が
確実に一体化された高強度の側壁部12aを有するアー
チ型の坑口トンネル11を構築することができる。
【0065】また、エレメント15同士を、その長手方
向へ間隔をあけて設けた係合部材23と突起部24とを
係合させるものであるので、上下のエレメント15同士
をずらした状態にて接合側の側部同士を当接させて、ず
らした方向と逆方向へスライドさせることにより、極め
て容易に、それぞれのエレメント15の係合部材23と
突起部24とを互いに係合させて、これらエレメント1
5同士を連結させることができる。
【0066】また、エレメント15の端部を斜めに切断
しておくことにより、極めて容易に、坑口トンネル11
の端部を、図8に示すように、側方の地盤の傾斜に合わ
せて斜めにした、いわゆる竹割り構造とすることができ
る。
【0067】また、図9に示すものは、基礎13、底版
部14に代えて、基礎部分と底版部分とを一体化させた
インバート62を構築し、このインバート62の基礎部
分に坑口本体12を支持させたもので、この構造の坑口
トンネル11によれば、地盤の悪い場所にも容易に坑口
トンネル11を構築することができる。
【0068】なお、このインバート62の部分を、エレ
メント15と同様な複数のエレメントによって構築して
も良い。つまり、エレメントを水平方向へ互いに接合さ
せ、その内部にコンクリートを充填することにより、エ
レメントをコンクリートによって一体化させてインバー
トとしても良い。
【0069】また、上記の例では、平板状の側板21を
有するエレメント15を用いたが、アーチ形状に合わせ
て側板21を湾曲させたエレメント15を用いても良い
ことは勿論である。なおまた、上記の例では、PC鋼線
41の両端側におねじを形成し、これらおねじに定着用
ナット41a、緊張用ナット41bを螺合させたが、一
端側はねじ構造とすることなく、単に定着片部35へ係
止可能な係止部を設けた構造でも良い。
【0070】また、上記のエレメント15を用いた坑口
トンネル11の他の構築方法として、特に、新規のトン
ネルの坑口トンネル11を構築する場合は、図10に示
すように、内面側における軸方向の複数箇所に、アーチ
型にH鋼等の鋼材を組み立てた支持部材63を設置し、
この支持部材63に支持させながら、エレメント15を
組み立ててコンクリートCを充填して、坑口本体12を
構築することも可能である。
【0071】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の坑口ト
ンネル及びその構築方法によれば、下記の効果を得るこ
とができる。請求項1記載の坑口トンネルによれば、側
部同士を接合することにより組み立てられた箱形の長尺
エレメント内にコンクリートが充填された側壁部と、こ
の側壁部の上端にプレキャスト版を突き合わせた天井部
とから構成されたものであるので、型枠を用いて現場打
ちコンクリートにより構築するものと比較して、型枠及
び型枠を支持する支保工が不要とされ、これにより、型
枠及び支保工の設置、撤去等の極めて煩雑な作業をなく
すことができる。また、エレメントの端部に傾斜を付け
て、坑口トンネルの端部を竹割り構造とすることもでき
る。
【0072】請求項2記載の坑口トンネルによれば、エ
レメント同士の接合側がトラス構造とされて、互いのエ
レメント同士にわたってコンクリートが充填された一体
構造とされた側壁部を有するので、高強度化を図ること
ができる。
【0073】請求項3記載の坑口トンネルの構築方法に
よれば、エレメントの側部同士を互いに接合して組み立
てて、エレメント内にコンクリートを充填することによ
り、内部にコンクリートが充填されたエレメントからな
る側壁部を構築し、さらに、側壁部の上部にプレキャス
ト版を突き合わせて配設することにより、極めて容易に
坑口トンネルを構築することができる。これにより、型
枠を用いて現場打ちコンクリートにより坑口トンネルを
構築する場合と比較して、型枠及び型枠を支持する支保
工を不要とすることができ、これにより、型枠及び支保
工の設置、撤去等の極めて煩雑な作業をなくすことがで
き、工期短縮が図られる。
【0074】請求項4記載の坑口トンネルの構築方法に
よれば、エレメントを外側からPC鋼線によって引っ張
ることにより支持しながら組み上げるので、内側からの
支持を不要とすることができ、内側での支保工を不要と
することができる。つまり、内側の支保工が不要とされ
るので、例えば、既設のトンネルに施工する場合にも、
内側に保護用枠等を設置して車両の走行車線を保護する
ことにより、交通を開放してエレメントの組み立てを行
うことができる。
【0075】請求項5記載の坑口トンネルの構築方法に
よれば、トンネル内周面に沿ってアーチ型に配設した鋼
材からなる支持部材に支持させるので、エレメントの組
み立て作業の容易化を図ることができ、特に、新規のト
ンネルに構築する場合に有利である。
【0076】請求項6記載の坑口トンネルの構築方法に
よれば、互いに接合させる側部がトラス構造とされたエ
レメントを用いるので、エレメント内にコンクリートを
充填することにより、極めて容易に、組み立てたエレメ
ントの内部全体にコンクリートを行き渡らせることがで
き、エレメント同士が確実に一体化された高強度の側壁
部を有するアーチ型の坑口トンネルを構築することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構成及
び構造を説明する坑口トンネルの斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構成及
び構造を説明する坑口トンネルの断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構成及
び構造を説明する坑口トンネルの一部の断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構成及
び構造を説明する坑口トンネルに用いられるエレメント
の斜視図である。
【図5】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構成及
び構造を説明する支持板に設けられた係止片部の平面図
である。
【図6】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構築方
法を説明する組み立て途中の坑口トンネルの一部の断面
図である。
【図7】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの構築方
法によって既設のトンネルに坑口トンネルを構築する場
合を説明する坑口トンネルの断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの端部の
構造を説明する坑口トンネルの斜視図である。
【図9】 本発明の他の実施の形態の坑口トンネルの構
成及び構造を説明する坑口トンネルの断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態の坑口トンネルの他の
構築方法を説明する坑口トンネルの断面図である。
【図11】 一般的なトンネルの構築方法を説明するト
ンネルが構築された地盤の断面図である。
【図12】 坑口トンネルの従来技術を説明する坑口ト
ンネルを有するトンネルが構築された地盤の断面図であ
る。
【図13】 坑口トンネルの従来技術を説明する坑口ト
ンネルを有するトンネルが構築された地盤の断面図であ
る。
【図14】 坑口トンネルの従来技術を説明する坑口ト
ンネルの斜視図である。
【符号の説明】
11 坑口トンネル 12a 側壁部 12b 天井部 13 基礎 15 エレメント 21 外側の側板(外面) 22 トラス部(トラス構造) 25 鉄筋 41 PC鋼線 51 プレキャスト版 63 支持部材 C コンクリート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル端部に構築されて、このトンネ
    ルの出入口を構成する坑口トンネルであって、 内部に鉄筋が配設された箱形に形成され、側部同士が互
    いに接合されて組み立てられる長尺エレメント内にコン
    クリートを充填してなる一対の互いに平行に設けられた
    側壁部と、 該側壁部の上部に、互いにトンネル周方向へ突き合わせ
    て組み立てられるプレキャスト版からなる天井部とから
    構成されていることを特徴とする坑口トンネル。
  2. 【請求項2】 前記エレメントは、互いに接合される側
    部がトラス構造とされ、互いに接合されたエレメント同
    士にわたって前記コンクリートが充填されていることを
    特徴とする請求項1記載の坑口トンネル。
  3. 【請求項3】 トンネル端部に構築されて、このトンネ
    ルの出入口を構成する坑口トンネルの構築方法であっ
    て、 内部に鉄筋が配設された箱形の長尺エレメントの側部同
    士を互いに接合して組み立て、これらエレメント内にコ
    ンクリートを充填して一体化させることにより、一対の
    側壁部を互いに平行に構築し、これら側壁部の上端に、
    トンネル周方向へ突き合わされるプレキャスト版を組み
    立てて天井部を構築することを特徴とする坑口トンネル
    の構築方法。
  4. 【請求項4】 前記エレメントを、予め構築した基礎部
    分から順に接合してアーチ型に組み立てる際に、前記エ
    レメントの外面と前記基礎部分とをPC鋼線によって連
    結し、該PC鋼線を緊張させることにより前記エレメン
    トを支持することを特徴とする請求項3記載の坑口トン
    ネルの構築方法。
  5. 【請求項5】 前記エレメントを、トンネル内周面に沿
    ってアーチ型に配設した鋼材からなる支持部材に支持さ
    せながら予め構築した基礎部分から順に接合して組み立
    てることを特徴とする請求項3記載の坑口トンネルの構
    築方法。
  6. 【請求項6】 互いに接合させる側部がトラス構造とさ
    れた前記エレメントを組み立て、これらエレメント内に
    コンクリートを充填することを特徴とする請求項3〜5
    のいずれか1項記載の坑口トンネルの構築方法。
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