JP2000204938A - セラミックハニカム構造体を有するガス流路 - Google Patents

セラミックハニカム構造体を有するガス流路

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隔壁の厚さの薄いセラミックハニカム構造体
を収納した場合でも、キャニングの際にハニカム構造体
が破損することのないセラミックハニカム構造体を有す
るガス流路を提供する。 【解決手段】 間に把持材1を介しつつ、メタルケース
内に収納したセラミックハニカム構造体2を有するガス
流路において、上記把持材1の両端部に、互いに相補的
な形状を有する合わせ部4を設け、上記セラミックハニ
カム構造体2の外周面に巻き回した上記把持材1の合わ
せ部4近傍部分を、ハニカム構造を構成するセル8の隔
壁9に対向するように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、主に、自動車用
排ガス浄化システムに使用されるセラミックハニカム構
造体を有するガス流路に関する。
【0002】
【従来の技術】 現在、ハニカム構造体を有するガス流
路は、高い開口率に由来して排ガスを通過させる場合の
圧力損失が低く、優れた排ガス浄化性能を発現するもの
として広範に普及しており、例えば、自動車用排ガス浄
化システムに使用されるセラミックハニカム触媒コンバ
ーターが広く知られており、例えば、特開昭49−72
173号公報及び特開平7−77036号公報等に開示
されている。
【0003】 このようなセラミックハニカム構造体を
有するガス流路においては、セラミックハニカム構造体
の取扱いを容易にすべく、ハニカム構造体は、メタルケ
ースに収納された状態で流路に取り付けられる。この場
合、メタルケース内にハニカム構造体を確実に把持する
とともに、外部からの衝撃を軽減するために、ハニカム
構造体の外周面と、メタルケースの内周面との間に、例
えば、セラミック繊維マットから成る把持材を圧縮した
状態で介在させている。
【0004】 ハニカム構造体を、メタルケース内に把
持材を介して収納する方式としては、一般的に、押し込
み方式、巻き締め方式及びクラムシェル方式が知られて
いる。押し込み方式とは、図2(a)に示すように、把
持材1を巻き回したセラミックハニカム構造体2を、メ
タルケース3の開口部の一方より押し込むことにより、
メタルケース3内に収納する方式である。この方式にお
いては、図2(b)及び(c)に示すように、把持材1
の両端部に、互いに相補的な形状を有する合わせ部4が
設けられ、把持材1をハニカム構造体2の外周面に巻き
回した上で、把持材1の両端部の合わせ部4が嵌め合わ
せられ、固定される。尚、把持材1の圧縮は、図2
(d)に示すように、孔径が一方から他方に向かって小
さくなる挿入治具5を用いてハニカム構造体2をメタル
ケース3内へ押し込むことにより行われる。
【0005】 一方、巻き締め方式とは、図3(a)、
(b)に示すように、ハニカム構造体2の外周面に把持
材1を巻き回し、メタルケース3に挿入して、図7に示
す上下のワイヤーロープ18間にメタルケース3を装填
し、所定荷重で上下に引っ張ってケース3を巻き締める
ことで把持材1を圧縮し、ハニカム構造体2をメタルケ
ース3に固定するものである。又、クラムシェル方式と
は、把持材を巻き回したハニカム構造体を相互に対称な
形状を有する一対の金属製のハーフシェルを向かい合わ
せた中に入れ、ハーフシェル同士を溶接する方式であ
る。
【0006】 ところで、最近における環境問題がらみ
の排ガス規制強化、例えば、米国における排ガス評価試
験モードの一つであるLA−4モードにおけるハイドロ
カーボン排出総量低減の要請に伴い、セラミックハニカ
ム触媒には従来以上に卓越した排ガス浄化性能の発現が
期待されている。特に、エンジンをスタートしたばかり
の状態、いわゆるコールドスタート時では触媒が十分に
暖まっていないために十分活性化しておらず、浄化効率
が著しく低い。このため、コールドスタート時における
触媒の早期活性化が排ガス規制をクリアーするための最
重要課題とされている。このような観点から、一般論と
して、セラミックハニカム触媒における隔壁をより薄く
形成し、開口率を一層高めて圧力損失を低下させると共
に、ハニカム構造体重量を軽減し、触媒の熱容量を低減
させて触媒の昇温速度を高めることが提案されている。
この場合には、大きな幾何学的表面積が得られることか
ら、ハニカム触媒の小型化も期待することができる。こ
のような観点から、近年においては、厚さ0.03〜
0.10mmという薄い隔壁を有するセラミックハニカ
ム構造体が開発されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、隔壁
が薄いセラミックハニカム構造体は、構造体としての強
度の一指標であるアイソスタティック破壊強度について
の最低保証値(10kgf/cm2以上とされる。)の
達成が困難となる。ここで、アイソスタティック強度と
は、社団法人自動車技術会発行の自動車規格であるJA
SO規格M505−87に規定されており、ハニカム構
造体に、アイソスタティック、即ち、等方的な静水圧荷
重を負荷したときの圧縮破壊荷重であって、破壊が発生
したときの圧力値で示される。
【0008】 そのため、セラミックハニカム構造体を
有するガス流路において、従来の方式で、ハニカム構造
体をメタルケース内に収納したのでは、ハニカム構造体
をメタルケース内に、把持材を介して収納する作業(キ
ャニング)中に、把持材による締め付けにより、ハニカ
ム構造体が破損するという問題があった。
【0009】 本発明はかかる状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、隔壁の厚さの薄い
セラミックハニカム構造体を収納した場合でも、キャニ
ングの際にハニカム構造体が破損することのないセラミ
ックハニカム構造体を有するガス流路を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、間に把持材を介しつつ、メタルケース内に収納した
セラミックハニカム構造体を有するガス流路であって、
上記把持材が、その両端部に、互いに相補的な形状を有
する合わせ部を有し、上記セラミックハニカム構造体の
外周面に巻き回した上記把持材の合わせ部近傍部分を、
ハニカム構造を構成するセルの隔壁に対向するように配
置したセラミックハニカム構造体を有するガス流路が提
供される。
【0011】 上記のガス流路は、上記把持材を巻き回
したセラミックハニカム構造体を、上記メタルケースの
開口部の一方より押し込むことにより、上記メタルケー
ス内に収納したものであってもよい。
【0012】 又、上記のガス流路において、上記合わ
せ部の巻き回し方向における長さが20〜50mm、又
は上記把持材の巻き回し方向における長さの5〜15%
であることが好ましい。
【0013】 又、本発明によれば、間に把持材を介し
つつ、メタルケース内に収納したセラミックハニカム構
造体を有するガス流路であって、上記メタルケースは、
上記セラミックハニカム構造体の外周面に巻き回した上
記把持材にさらに巻き回した金属板を、その両端部を重
ね合わせた状態にて巻き締めた構造を有し、上記両端部
のうち、内側に配置された端部近傍部分を、ハニカム構
造を構成するセルの隔壁に対向するように配置したセラ
ミックハニカム構造体を有するガス流路が提供される。
【0014】 本発明のガス流路において、セラミック
ハニカム構造体の隔壁の厚さが0.10mm未満であっ
てもよい。又、セラミックハニカム構造体のハニカム構
造を構成する各セルの断面形状は四角形であることが好
ましい。又、本発明のガス流路において、セラミックハ
ニカム構造体は、排ガス浄化用触媒であってもよい。
【0015】 さらに、本発明のガス流路において、上
記把持材は、セラミック繊維より成るマットであること
が好ましい。又、把持材を圧縮した際の発生面圧が、ガ
ス流路の実用温度範囲内において、常温時の2倍未満で
あることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】 本発明のガス流路において、セ
ラミックハニカム構造体を、押し込み方式にてメタルケ
ース内に収納した場合には、図1(a)に示すように、
セラミックハニカム構造体2の外周面に巻き回した把持
材1の合わせ部4近傍部分が、ハニカム構造を構成する
セル8の隔壁9に対向するように配置される。
【0017】 又、本発明のガス流路において、セラミ
ックハニカム構造体を、巻き締め方式にてメタルケース
内に収納した場合には、図1(b)に示すように、メタ
ルケース3を構成する金属板7の両端部のうち、内側に
配置された端部10近傍部分が、ハニカム構造を構成す
るセル8の隔壁9に対向するように配置される。
【0018】 ハニカム構造を構成するセルは、図4に
示すように、隔壁9に対して垂直方向のベクトルを有す
る力11に最も強く、力のベクトルが、隔壁9に対して
斜めに傾く程弱くなる。そして、隔壁9に対して斜め4
5°のベクトルを有する力12に最も弱い。一方、セラ
ミックハニカム構造体をメタルケース内に収納した場
合、押し込み方式の場合、把持材の合わせ部近傍部分の
把持圧が最も高く、巻き締め方式の場合、メタルケース
を構成する金属板の両端部のうち、内側に配置された端
部近傍部分の圧力が最も高くなる。即ち、ハニカム構造
体は、把持材の合わせ部近傍部分又は金属板の内側に配
置された端部近傍部分において、最も強い圧力を受ける
ことになる。
【0019】 従って、本発明においては、図1(a)
又は(b)に示すように、把持材1の合わせ部4近傍部
分又は金属板7の両端部のうち内側に配置された端部1
0近傍部分を、ハニカム構造を構成するセル8の隔壁9
に対向するように配置することにより、合わせ部4近傍
部分又は金属板7の両端部のうち内側に配置された端部
10近傍部分の最も高い圧力が、セル8の隔壁9の面に
対してほぼ垂直方向からかかるようにしている。そのた
め、本発明の流路において、厚さ0.03〜0.10m
mという薄い隔壁を有するセラミックハニカム構造体を
用いた場合でも、キャニングの際あるいは使用中に、把
持材又はメタルケースからの圧力によりハニカム構造体
が破損することがない。
【0020】 尚、本発明において「合わせ部近傍部
分」とは、図2(a)、(b)及び(c)に示すよう
に、把持材1の両端の合わせ部13及び上記合わせ部1
3から両方向に5mmの範囲14をいう。
【0021】 又、「内側に配置された端部近傍部分」
とは、図3(a)、(b)に示すように、金属板の両端
部のうち内側に配置された端部10の縁より、締められ
る方向に30mmの幅を有する領域15をいう。
【0022】 又、「セルの隔壁に対向するように配置
する」とは以下の事項をいう。図4に示すように、ハニ
カム構造体2の断面の中心点Aから各セル8の隔壁9に
よって構成される線分BCに垂線ADを引く。又、垂線
ADと断面の周線Xとの交点をEとする。中心点Aよ
り、線分AEと15°の角度をなす直線AF及びAGを
引き、直線AF及びAGと曲線Xとの交点を、それぞれ
F、Gとする。「合わせ部近傍部分をセルの隔壁に対向
するように配置する」とは、合わせ部近傍部分が交点F
及びGの間に位置することをいう。同様に、「金属板の
内側に配置された端部近傍部分をセルの隔壁に対向する
ように配置する」とは、金属板の両端部のうち内側に配
置された端部近傍部分が交点F及びGの間に位置するこ
とをいう。
【0023】 又、押し込み方式の場合、上記のガス流
路において、把持部の合わせ部の、巻き回し方向におけ
る長さ17が20〜50mm、又は上記把持材の巻き回
し方向における長さ16の5〜15%であることが好ま
しい。合わせ部の長さが上記の範囲より短い場合は、ハ
ニカム構造体の径のばらつきから重なり幅(シール幅)
が短くなり、ガスが漏洩するおそれがあるからであり、
合わせ部の長さが上記の範囲より長い場合は、合わせ部
近傍部分の面積が大きくなり、合わせ部近傍部分をセル
の隔壁に対向する範囲内に配置することが困難となるか
らである。尚、合わせ部の巻き回し方向における長さ1
7は、25〜40mm、又は上記把持材の巻き回し方向
における長さ16の7〜10%であることがより好まし
い。
【0024】 本発明のガス流路は、各セルの断面形状
が四角形であるハニカム構造体に最も好適に用いられる
が、各セルの断面形状が三角形であるハニカム構造体に
も好適に用いることができる。
【0025】 又、ガス流路を高温下で使用した場合
に、把持材の膨張により過大な圧力がセラミック構造体
にかかり、セラミック構造体が破損するのを防ぐため、
把持材を圧縮した際の発生面圧が、ガス流路の実用温度
範囲内において、常温時の2倍未満であることが好まし
い。ここで、「ガス流路の実用温度範囲」とは300〜
1000℃をいい、「常温」とは0〜40℃をいう。
【0026】 又、本発明において、把持材の材質は特
に限定されるものではないが、アルミナ、アルミノシリ
ケート等が好適に用いられ、優れた耐熱性を有するた
め、セラミック繊維より成るマットを用いることがより
好ましい。
【0027】 尚、本発明は、用いるハニカム構造体の
断面形状(円、楕円、オーバル、レーストラック等)、
サイズ、隔壁厚、セル数、セルピッチ等に制限されるこ
となく、広くハニカム構造体全般に用いることができる
ものである。
【0028】
【実施例】 以下、本発明を図示の実施例を用いてさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られ
るものではない。
【0029】(実施例1) 端面が直径106mmの円
形である長さ114mmのセラミックハニカム構造体2
0個を、間に把持材1を介して、押し込み方式にて別々
のメタルケース3内に収納し、その際に損傷を受けたハ
ニカム構造体の数を調べた。
【0030】 ハニカム構造体2のメタルケース3内へ
の押し込みは以下のように行った。まず、互いに相補的
な形状を有する合わせ部4を設けた図2(b)に示す把
持材1を、図1(a)に示すように、把持材1の合わせ
部近傍部分14が、ハニカム構造を構成するセル8の隔
壁9に対向するように、ハニカム構造体2の外周面に巻
き回し、把持材1の両端部の合わせ部4を嵌め合わせて
固定した。次に、図2(d)に示すように、孔径が一方
から他方に向かって小さくなる挿入治具5を用いて、メ
タルケース3内へ押し込んだ。設定面圧は4kg/cm
2とした。尚、押し込みの際、把持材1の外周面にはす
べりテープ6を配置した。
【0031】 用いたハニカム構造体のセルの断面形状
は四角形であり、隔壁の厚さは0.03mm、セル密度
は280個/cm2であった。又、用いたハニカム構造
体20個と同一ロットのハニカム構造体の平均アイソス
タティック強度は6kg/cm2であり、アイソスタテ
ィック強度の範囲は5〜7kg/cm2であった。尚、
アイソスタティック強度の測定は、JASO規格M50
5−87に従って行った。又、把持材にはセラミック繊
維より成る非膨張性マット(三菱化学株式会社製、商標
名、マフテック)を用いた。結果を表1に示す。
【0032】(実施例2及び3) 実施例1と同様に、
セラミックハニカム構造体20個を、押し込み方式にて
別々のメタルケース内に収納し、その際に損傷を受けた
ハニカム構造体の数を調べた。尚、ハニカム構造体のセ
ルの断面形状、隔壁の厚さ、セル密度、平均アイソスタ
ティック強度等は、実施例1で用いたハニカム構造体と
適宜変えてあるが、それらの値及び試験結果を表1に示
す。
【0033】(実施例4) 端面が直径106mmの円
形である長さ114mmのセラミックハニカム構造体2
0個を、巻き締め方式にて別々のメタルケース内に収納
し、その際に損傷を受けたハニカム構造体の数を調べ
た。
【0034】 ハニカム構造体のメタルケース内への収
納は以下のように行った。図3(b)に示すように、ハ
ニカム構造体2の外周面に把持材1を巻き回し、巻き締
めた後に金属板7の両端部のうち、内側に配置される端
部10近傍部分15が、ハニカム構造を構成するセル8
の隔壁9に対向するように、ハニカム構造体2と把持材
1をメタルケース3に収納し、金属板7の両端部を重ね
合わせて固定した。設定面圧は4kg/cm2とした。
又、把持材1にはセラミック繊維より成る非膨張性マッ
ト(三菱化学株式会社製、商標名、マフテック)を用い
た。
【0035】 用いたハニカム構造体のセルの断面形
状、隔壁の厚さ、セル密度平均アイソスタティック強度
の値、アイソスタティック強度の範囲及び試験結果を表
1に示す。尚、アイソスタティック強度の測定は、JA
SO規格M505−87に従って行った。
【0036】(比較例1) 実施例1と同様に、セラミ
ックハニカム構造体20個を、押し込み方式にて別々の
メタルケース内に収納し、その際に損傷を受けたハニカ
ム構造体の数を調べた。但し、把持材の合わせ部近傍部
分が、ハニカム構造を構成するセルの隔壁に対向するよ
うには配置しなかった。結果を表1に示す。
【0037】(比較例2) 実施例2と同様に、セラミ
ックハニカム構造体20個を、押し込み方式にて別々の
メタルケース内に収納し、その際に損傷を受けたハニカ
ム構造体の数を調べた。但し、把持材の合わせ部近傍部
分が、ハニカム構造を構成するセルの隔壁に対向するよ
うには配置しなかった。結果を表1に示す。
【0038】(比較例3) 実施例3と同様に、セラミ
ックハニカム構造体20個を、押し込み方式にて別々の
メタルケース内に収納し、その際に損傷を受けたハニカ
ム構造体の数を調べた。但し、把持材の合わせ部近傍部
分が、ハニカム構造を構成するセルの隔壁に対向するよ
うには配置しなかった。結果を表1に示す。
【0039】(比較例4) 実施例4と同様に、セラミ
ックハニカム構造体20個を、巻き締め方式にて別々の
メタルケース内に収納し、その際に損傷を受けたハニカ
ム構造体の数を調べた。但し、金属板の両端部のうち、
内側に配置される端部近傍部分が、ハニカム構造を構成
するセルの隔壁に対向するようには配置しなかった。結
果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】 表1より、実施例においては、ハニカム
構造体の損傷は全く起こらなかったが、比較例において
は、5〜100%のハニカム構造体に損傷が生じた。
【0042】(参考例1) セラミックハニカム構造体
を、押し込み方式にてメタルケース内に収納してガス流
を構成した場合の、ハニカム構造体各部位にかかる面圧
を測定した。
【0043】 面圧の測定は以下のように行った。周面
にシート状の圧力センサを巻いたハニカム構造体2の外
周面に、互いに相補的な形状を有する合わせ部4を設け
た把持材1を巻き回し、把持材1の両端部の合わせ部4
を嵌め合わせて固定した。次に、把持材1の外周面にす
べりテープ6を配置し、図2(d)に示すように、孔径
が一方から他方に向かって小さくなる挿入治具5を用い
て、メタルケース3内へ押し込んだ。設定面圧は4kg
/cm2とした。面圧は、図5に示す5箇所において測
定した。
【0044】 尚、把持材にはセラミック繊維より成る
マット(三菱化学株式会社製、商標名、マフテック)を
用い、圧力センサはタクタイルセンサ(ニッタ株式会社
製、商標)を用いた。結果を図6に示す。
【0045】(参考例2) セラミックハニカム構造体
を、巻き締め方式にてメタルケース内に収納してガス流
を構成した場合の、ハニカム構造体各部位にかかる面圧
を測定した。
【0046】 面圧の測定は以下のように行った。周面
にシート状の圧力センサを巻いたハニカム構造体2の外
周面に把持材1を巻き回し、さらに図3(b)示すよう
に、メタルケース3に収納した。次に、図7に示すよう
に、ワイヤーロープ18を巻いて、設定面圧が4kg/
cm2となる所定の荷重を負荷した。面圧は、図8に示
す5箇所において測定した。結果を図9に示す。尚、把
持材及び圧力センサは参考例1と同様のものを用いた。
【0047】 図6及び図9より、把持材の合わせ部近
傍部分及び金属板の両端部のうち、内側に配置される端
部近傍部分において、ハニカム構造体に高い面圧がかか
ることがわかる。
【0048】(参考例3) 円柱形状を有するセラミッ
クハニカム構造体に、図10に示すように、種々の角度
から力を加えて強度試験を行い、破壊強度を測定した。
尚、ハニカム構造体は、端面の直径103mm、長さ1
20mm、隔壁の厚さ0.09mm、セル密度60個/
cm2のものを用いた。結果を図11に示す。
【0049】 図11より、ハニカム構造体は、隔壁の
面に対して垂直方向のベクトルを有する力に最も強く、
隔壁の面に対して斜め45°のベクトルを有する力に最
も弱いことがわかる。
【0050】
【発明の効果】 本発明のガス流路においては、隔壁の
厚さの薄いセラミックハニカム構造体を用いた場合で
も、キャニングの際にセラミックハニカム構造体が破損
することがないため、取扱いに慎重さを要する薄壁のハ
ニカム構造体のキャニングの作業効率が向上する。又、
薄壁のハニカム構造体をガス流路に組み込んで使用する
ことが可能となるため、例えば、排ガス浄化用触媒の場
合、触媒の熱容量の低減を通じてコールドスタート時に
おける触媒の早期活性化が可能となり、排ガス浄化性能
の向上が期待できるとともに、ガス流路自体を小型化す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明のガス流路における合わせ部と
隔壁との位置関係の一例を示す斜視図、及び(b)本発
明のガス流路における金属板の端部と隔壁との位置関係
の一例を示す斜視図である。
【図2】 (a)ハニカム構造体に把持材を巻き回した
状態を示す斜視図、(b)把持材の一例及び(c)他の
例を示す模式図、及び(d)押し込み方式によるハニカ
ム構造体のメタルケース内への収納方法を示す模式断面
図である。
【図3】 (a)巻き締め方式によりハニカム構造体を
メタルケース内への収納した状態の一例及び(b)他の
例を示す斜視図である。
【図4】 ハニカム構造体の強さと力の向きとの関係を
示す模式図である。
【図5】 面圧測定試験における測定部位を示す斜視図
である。
【図6】 面圧測定試験の結果を示すグラフである。
【図7】 面圧測定方法の一例を示す模式図である。
【図8】 面圧測定試験における測定部位を示す斜視図
である。
【図9】 面圧測定試験の結果を示すグラフである。
【図10】 破壊強度測定試験において、ハニカム構造
体にかけた力の向きを示す模式図である。
【図11】 ハニカム構造体の破壊強度測定試験の結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…把持材、2…ハニカム構造体、3…メタルケース、
4…合わせ部、5…挿入治具、6…すべりテープ、7…
金属板、8…セル、9…隔壁、10…金属板の端部のう
ち内側に配置された端部、11…隔壁に対して垂直方向
のベクトルを有する力、12…隔壁に対して斜め45°
のベクトルを有する力、13…合わせ部、14…合わせ
部近傍部分、15…金属板の端部のうち内側に配置され
た端部近傍部分、16…把持材の巻き回し方向における
長さ、17…合わせ部の巻き回し方向における長さ、1
8…ワイヤーロープ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AA02 AB01 BA03 BA39 GA06 GB17Z HA27 HA29 HA31 HA44 4D048 BB02 CA02 CC03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間に把持材を介しつつ、メタルケース内
    に収納したセラミックハニカム構造体を有するガス流路
    であって、 該把持材が、その両端部に、互いに相補的な形状を有す
    る合わせ部を有し、 該セラミックハニカム構造体の外周面に巻き回した該把
    持材の合わせ部近傍部分を、ハニカム構造を構成するセ
    ルの隔壁に対向するように配置したことを特徴とするセ
    ラミックハニカム構造体を有するガス流路。
  2. 【請求項2】 該把持材を巻き回したセラミックハニカ
    ム構造体を、該メタルケースの開口部の一方より押し込
    むことにより、該メタルケース内に収納した請求項1に
    記載のセラミックハニカム構造体を有するガス流路。
  3. 【請求項3】 該合わせ部の巻き回し方向における長さ
    が20〜50mm、又は該把持材の巻き回し方向におけ
    る長さの5〜15%である請求項1又は2に記載のセラ
    ミックハニカム構造体を有するガス流路。
  4. 【請求項4】 間に把持材を介しつつ、メタルケース内
    に収納したセラミックハニカム構造体を有するガス流路
    であって、 該メタルケースは、該セラミックハニカム構造体の外周
    面に巻き回した該把持材にさらに巻き回した金属板を、
    その両端部を重ね合わせた状態にて巻き締めた構造を有
    し、 該両端部のうち、内側に配置された端部近傍部分を、ハ
    ニカム構造を構成するセルの隔壁に対向するように配置
    したことを特徴とするセラミックハニカム構造体を有す
    るガス流路。
  5. 【請求項5】 該セラミックハニカム構造体の隔壁の厚
    さが0.10mm未満である請求項1、2、3又は4に
    記載のセラミックハニカム構造体を有するガス流路。
  6. 【請求項6】 該セラミックハニカム構造体において、
    ハニカム構造を構成する各セルの断面形状が四角形であ
    る請求項1、2、3、4又は5に記載のセラミックハニ
    カム構造体を有するガス流路。
  7. 【請求項7】 該セラミックハニカム構造体が、排ガス
    浄化用触媒である請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    セラミックハニカム構造体を有するガス流路。
  8. 【請求項8】 該把持材が、セラミック繊維より成るマ
    ットである請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミ
    ックハニカム構造体を有するガス流路。
  9. 【請求項9】 該把持材を圧縮した際の発生面圧が、ガ
    ス流路の実用温度範囲内において、常温時の2倍未満で
    ある請求項1〜8のいずれか1項に記載のセラミックハ
    ニカム構造体を有するガス流路。
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