JP2000205267A - 情報事務機器用転がり軸受 - Google Patents
情報事務機器用転がり軸受Info
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Abstract
を維持しながら、低トルク、低トルク変動で耐フレッチ
ング性にも優れた情報事務機器用転がり軸受を提供す
る。 【解決手段】表面に油溜めとなる径0.2〜20μmの
くぼみを設けた転動体及び/又は軌道面の中心線平均粗
さを0.05〜0.3μmとした軌道輪を備えると共
に、40℃における動粘度が10〜500mm2 /sで
ある潤滑油または潤滑油基油からなる潤滑剤を使用す
る。玉のくぼみ、軌道面に潤滑油を溜めて保持すること
により、従来多発する回転ふれや高トルクを解消すると
ともに、高速時の寿命も延長し、且つ極めて高い清浄度
を確保できた。
Description
がり軸受に係り、特に、レーザビームプリンタ(LB
P)やデジタル複写機等のポリゴンスキャナモータ,電
算機のマイクロプロセッサユニットモータ,磁気ディス
クドライブ(HDD)のアクチュエータやスピンドルモ
ータ等の情報事務機器用に使用される転がり軸受の改良
に関する。
り軸受に対して共通に要求される条件は、極めて高い清
浄度の雰囲気を維持できることである。たとえば、LB
PのミラーやHDDのヘッドや電子計算機用部品等に、
転がり軸受から潤滑剤が蒸発したり飛散したりして異物
となり付着すると、文字の鮮明さが悪化したり、データ
の書き込み・読み出しエラーにつながるためである。ま
た、情報事務機器用転がり軸受には、長時間使用しても
良好な振動特性、音響特性を維持できるような耐久性・
長寿命・低騒音特性も求められる。更には、低トルクで
その変動も小さくて回転むら,回転振れ等を抑制できる
ことも必要とされる。
ミックス製とした転がり軸受が提案されるに至った。こ
の種の従来技術としては、例えば実公平6−26742
号公報に開示されたもの(従来例1)や、特許公報第2
728181号に開示されているもの(従来例2)があ
る。前者は、光学器冷却用ファンモータなどに使用され
る転がり軸受で、鋼製の内輪,外輪に対して、これと接
触する転動体の方はセラミックス製としている。これに
よりグリース封入量を、内外輪間の空間容積の5〜10
%と通常の1/4程度に少なく規定して密封板で密封
し、グリースの飛散による光学系のレンズの汚染の防止
を図っている。
ータ用の転がり軸受であり、転動体をセラミック材料で
形成することで、内・外輪の軌道面および転動体の表面
に面荒れが生じにくいようにして、軸受寿命を増大せし
め、長時間の使用でも良好な振動特性,音響特性が維持
できるものとしている。これは、通常の玉軸受では、軌
道輪の軌道面と転動体表面との微小突起同士が転がり接
触部で金属−金属接触による融着を生じて接触面の摩耗
を起こし易いことに鑑みて、両者の接触部をセラミック
−金属接触として融着摩耗を生じにくくしたことによ
り、軸受寿命を増大させたものである。
潤滑には、グリース潤滑を使用している。グリース潤滑
の最大の利点は、密封装置が簡単になることにあるが、
しかし、潤滑性能の点では油潤滑の方が遙に優れてい
る。特に、レーザビームポリゴンスキャナモータの場
合、回転ぶれや回転むらがあるとレーザ光の走査性能に
影響するため、高い回転精度と共に良好な摩擦トルク性
能(温度上昇の抑制)が求められるから、高速回転に耐
え、軸受振動,音響の低下にも好影響を及ぼす油潤滑の
方が望ましい。
利点としては、下記文献に次のような記載もある。グ
リース潤滑の油膜厚さは基油粘度の約70%で、油潤滑
の場合より小さい。グリース潤滑では供給したグリー
スのかなりが潤滑部の外に押し出され、高速では遠心力
により飛ばされる。油潤滑の方がグリース潤滑よりメ
ニスカス位置が広く、潤滑効率が良い〔出典:執筆者;
相原了,DuncanDowson,潤滑第25巻第4
号(1980)204〜260ページおよび同第6号
(1980)379〜286ページ〕。
ース封入量を空間容積の5〜10%にすることにより、
軸受に使用されたグリースの飛散による機器内の環境汚
染の防止すなわち清浄度を確保するというものであり、
従来例2の場合は、融着摩耗を防止することでスキャナ
モータ用転がり軸受の寿命を増大させることができると
いうものであるが、潤滑剤にトルク変化の多いグリース
を使用しているために、高速回転の回転ぶれ(トルク変
動)や摩擦トルク性能(トルク増大)をも従来より一層
改善するという要求に十分応えることは難しいという問
題点がある。
く潤滑油を用いることが考えられるが、単にグリースを
油に変更した場合は、軸受内部の摩擦面に、潤滑に関与
する油分がそのまま油膜を形成するため低トルクで且つ
潤滑性が向上する利点はあるものの、当該潤滑油が塗布
される軸受内部の摩擦面が平滑であるため、潤滑油を摩
擦面に溜めておくことが困難であり、長時間の使用では
潤滑油切れを起こし易いという問題点がある。
目してなされたものであり、極めて高い清浄度及び高速
時の寿命(耐久性)を維持しながら、低トルク、低トル
ク変動で耐フレッチング性にも優れた情報事務機器用転
がり軸受を提供することを目的とする。
従来例の軸受において使用されているセラミックス製の
転動体は高価なので、その低コスト化の研究・開発を行
っていた過程で、Si 3 N4 を用いた転動体表面に5〜
12μmのくぼみが生じているのを認めた。このような
くぼみは、従来のスペックでは不良品にあたるのである
が、念のため使用可能かどうかの性能確認を行なったと
ころ、むしろくぼみが無い場合より優れた性能を示し
た。そこで、このくぼみの効果が表れる大きさをパラメ
ータスタディによって調べた結果、0.2〜20μmで
あることが特定できた。また、この優れた特性は、くぼ
みの油溜りによる効果である事が判明し、軌道輪の軌道
面粗さに関しても同様の油溜り効果が見出された。
ぼみはSi3 N4 に限らず、ZrO 2 ,SiC,Al2
O3 についても成り立つことが明らかとなり、これらを
用いてくぼみ径および潤滑油粘度を変えた一連のパラメ
ータ試験を行ない、軸受性能との関連について図1,図
2,図3に示すような結果が得られた。さらに、当該油
溜りの効果については、材料がセラミックス玉の場合に
限らず超硬合金や高速度鋼および通常の軸受用鋼にも適
用可能であることも見出した。
で、くぼみ径0.2〜20μmと40℃における動粘度
10〜150mm2 /sの潤滑油を組合せた場合に得ら
れた良好な結果が、マイクロプロセッサユニット用軸受
および磁気ディスクアクチュエータ用軸受でも同様に得
られることも見出した。本願発明はこれら一連の新事実
に基づいてなされたものである。
に、LBPのポリゴンスキャナモータ,計算機のマイク
ロプロセッサユニットモータ,HDDのアクチュエータ
モータ等の各用途向けの玉軸受について、油溜りとなる
転動体表面のくぼみ及び軌道面粗さを種々に変化させて
多数の実験を繰り返し、その結果を、当該「油溜り」が
情報事務機器用転がり軸受の性能に与える効果という視
点からまとめることにより本願発明をなすに至った。先
にも述べたとおり、情報事務機器に共通して要求される
条件は、まず極めて高い清浄度の雰囲気であり、更に、
各使用機器毎に、使用軸受に対し特に必要な性能とし
て、低トルク,低トルク変動,耐久性,低騒音,低発
塵,フレッチングが発生しないこと等が要求されてい
る。
必要とする情報事務機器に対して潤滑剤入りの転がり軸
受を用いるに当たり、当該清浄度を確保しようとするた
めに新たに生じた耐久性,トルク増大,トルク変
動,フレッチング等の特性を、従来とは異なる手段で
解決することを意図している。図1は玉のくぼみ径及び
40℃における潤滑油動粘度と軸受性能との関係を、図
2は軌道面粗さ及び40℃における潤滑油動粘度と軸受
性能との関係を、図3は潤滑剤封入量及び40℃におけ
る潤滑油動粘度と軸受性能との関係を、それぞれ実験に
より求めた結果をまとめたものであり、これにより、要
求性能を満たし得る本願発明の情報事務機器用転がり軸
受の特性範囲が明確になる。
請求項1にかかる本発明の情報事務機器用転がり軸受
は、表面に油溜めとなる径0.2〜20μmのくぼみを
設けた転動体及び/又は軌道面の中心線平均粗さを0.
05〜0.3μmとした軌道輪を備えると共に、40℃
における動粘度が10〜500mm2 /sである潤滑油
または潤滑油基油からなる潤滑剤を使用することを特徴
とする。
おける動粘度が10〜150mm2 /sの場合に、油潤
滑では軸受空間容積の1%以上10%以下、グリース潤
滑では軸受空間容積の1%以上5%以下、また40℃に
おける動粘度が10〜500mm2 /sの場合には油潤
滑およびグリース潤滑とも軸受空間容積の0.1%以上
1%未満とすることができる。
ンスキャナモータ用深溝玉軸受であれば、その内輪,外
輪が鋼製、玉がその表面に直径0.2〜20μmのくぼ
みを有するセラミックス製であり、40℃での動粘度が
10〜150mm2 /sの潤滑油を軸受内の摩擦面に塗
布したものとすることができる。また、マイクロプロセ
ッサユニットモータ用転がり軸受であれば、その内輪,
外輪が鋼製、玉がその表面に直径0.2〜20μmのく
ぼみを有するセラミックス製であり、40℃での動粘度
が10〜150mm2 /sの潤滑油を基油とするグリー
スを封入したものとすることができる。
がり軸受であれば、揺動運動を支承することから潤滑油
膜が形成されにくい点に鑑みて、その内輪,外輪が鋼
製、玉がその表面に直径0.2〜20μmのくぼみを有
するセラミックス製で且つ当該セラミックスの硬さがH
v1200以上であるものとすることができる。更に、
ポリゴンスキャナモータ用,マイクロプロセッサユニッ
トモータ用またはHDDのヘッドアクチュエータ用の転
がり軸受において、表面に直径0.2〜20μmのくぼ
みを有するセラミックス玉を用いる代わりに、その内
輪,外輪の軌道面中心線平均粗さを0.05〜0.3μ
mとし、かつ潤滑剤には40℃での動粘度が10〜15
0mm2 /sの潤滑油を用いるものとすることもでき
る。
受用鋼に限らず、セラミックスや超硬合金,高速度鋼等
の軸受転動体に適するものはすべて適用可能である。上
述のように、本願発明は、玉のくぼみ径及び40℃に
おける潤滑油動粘度を規定すること、軌道面粗さ及び
40℃における潤滑油動粘度を規定すること、潤滑油
封入量及び40℃における潤滑油動粘度を規定するこ
と、の少なくとも一つを独立に採用することで情報事務
機器用転がり軸受としての性能を確保することを可能と
するものであるが、特に要求性能の内容に応じて前記
〜のどれかを組み合わせて併用することも可能であ
る。例えば特に低発塵が要求される場合は+または
+とすることにより一層の効果が得られる。また、
特に潤滑油の保持能力を必要とする場合には、+と
するのが良いが、これに低発塵をも要求される場合は、
++とするとより効果的である。
を参照して説明する。先ず第1の実施の形態として、L
BPやデジタル複写機等のポリゴンスキャナモータ用深
溝玉軸受について説明する。このポリゴンスキャナモー
タ用深溝玉軸の構成部品には、次のような材料を使用す
る。すなわち内輪及び外輪には、例えば軸受鋼,マルテ
ンサイト系ステンレス鋼等の鋼を用いる。
アルミナ,炭化ケイ素等のセラミックスを用いる。保持
器には、例えばナイロン,ポリアセタール等の合成樹
脂、または炭化ケイ素等のセラミックスなど、鋼や銅よ
りも比重の小さな材料を用いる。そして潤滑は油潤滑と
する。その潤滑油としては、例えばエステル油,合成炭
化水素油,エーテル油,鉱油,フッ素油等のような、4
0℃での動粘度が10〜150mm2 /sの潤滑油が挙
げられ、これを単独または混合して用いる。このような
油潤滑は、本来、グリース潤滑に比べて軸受のトルク変
化が非常に少ないため、軸受の回転ぶれがない。
0〜150mm2 /sのため、軸受トルクそのものが非
常に低い。潤滑油の動粘度が10mm2 /s未満では高
速時の軸受音響寿命が短くなる。一方、150mm2 /
sを超すと、軸受寿命は長く、且つ回転ぶれはないが、
軸受トルクが高くなり過ぎてしまう。したがって、本実
施の形態の潤滑油は、40℃での動粘度を10〜150
mm2 /sの範囲に規定する。
クス製の玉は、その表面に、直径0.2〜20μm(最
大径)の多数のくぼみが形成されている。図4は、セラ
ミックス製の玉の表面のくぼみの顕微鏡写真を図面化し
たもので、くぼみの大きさ(直径)は0.2〜2μmの
ものである。これらのくぼみは、セラミック玉表面に潤
滑油を保持する油溜めの機能を有し、そのため長期にわ
たり潤滑油を供給することができて、軸受寿命を長くす
ることができる。しかしながら、直径0.2μm未満で
は油だめの効果が少なく、一方、直径20μmを超す
と、玉のあらさと形状が悪くなる結果、音や振動値が大
きくなり、ポリゴンスキャナモータ用軸受としては不適
である。
止剤,さび止め剤,摩耗防止剤,極圧剤,,粘度指数向
上剤等の添加剤を含有しても良い。これらは何れも公知
のものでかまわない。油潤滑をしたセラミック玉のポリ
ゴンスキャナモータ用深溝玉軸受は、グリース潤滑に関
連する回転ぶれや高トルクの問題を解決できるととも
に、高速時の寿命を更に延長できるものである。 (実施例)以下、実施例と比較例とについて行った比較
試験により、本発明の第1の実施の形態の効果を具体的
に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類:深溝玉軸受(呼び番号
695、寸法は内径5mm,外径13mm,幅4mm,
非接触ゴムシール使用) (b)軸受への潤滑油の塗布方法:軸受を潤滑油に浸漬
し、その後引き上げてエアーで余分な潤滑油を除去し
た。なお、潤滑油の封入量は、軸受内空間容積の1%と
した。 (c)試験内容: c−1;軸受耐久試験(音響試験) 試験装置 :図5の軸受耐久試験装置 基台1の内周に装着された上下一対の深溝玉軸受(被試
験体)2,2を介して回転軸3が支持される。その回転
軸3に、ロータ4及びダミーミラー5が一体回転可能に
取付けてある。6は基台1の外周に装着されたステータ
コイル、7はロータ4の内周に配置されたロータ磁石で
ある。下方の玉軸受2はスナップリング8で係止され、
上方の玉軸受2は予圧バネ9で押圧されて予圧が負荷さ
れる。
タを用いて軸受の音響測定を行い、軸受耐久試験前後の
アンデロン値を比較した。
表1に示す。
に示す。
行った「玉のくぼみ径の大きさと音響,トルク値,トル
ク変動値との関係」を求める実験結果のグラフを示し
た。この図から、玉のくぼみ径の大きさを0.2〜20
μmの範囲に規定すると良いことがわかる。図7には、
実施例1の玉軸受について行った「潤滑油動粘度と音
響,トルク値,トルク変動値との関係」を求める実験結
果のグラフを示した。この図から、潤滑油動粘度を10
〜150mm2 /sの範囲に規定すると良いことがわか
る。
ば、従来のグリース潤滑の場合に多発していた回転ふれ
や高トルクを解消するとともに、高速時の寿命も延長し
たポリゴンスキャナモータ用深溝玉軸受を提供できると
いう効果を奏することが明らかである。次に、第2の実
施の形態として、マイクロプロセッサユニットモータ用
の転がり軸受について説明する。
セッサには省電力化,高応答性,コンパクト化等が求め
れており、これに伴ってパソコンに組み込まれるマイク
ロプロセッサユニットモータに使用される転がり軸受に
は、高速時のトルクを低く抑えながら、長い寿命を維持
し且つ低騒音であることが要求されている。従来のこの
分野の転がり軸受にはグリースを封入した鋼製軸受が用
いられているが、本実施の形態のものは、内輪,外輪が
鋼製で、玉はその表面に0.2〜20μmのくぼみを有
するセラミックス製としている。そして、グリースにつ
いては、動粘度が40℃で10〜150mm2 /sの基
油を用いたものを封入している。
料の種類や保持器の材料に関しては、上記第1の実施の
形態におけるLBP用の玉軸受で説明したものと同様で
ある。潤滑剤であるグリースにおける潤滑油基油として
は、エステル油,合成炭化水素油,エーテル油,鉱油等
が挙げられる。この潤滑油には、性能を阻害しない範囲
で、酸化防止座位,防錆剤,油性剤等の公知のものを含
有することができる。増ちょう剤には、リチウムステア
レート,リチウム12ヒドロキシステアレート等が用い
られる。
m2 /s未満では、油膜厚さが薄くなって潤滑不良にな
り易く、軸受寿命が短くなる。一方、当該動粘度が15
0mm2 /sを超えると、軸受トルクが過大になる。な
お、増ちょう剤に、リチウム石けんを用いると軸受音響
も非常に低く、また軸受寿命が長くなる。セラミックス
玉の表面の径0.2〜20μmのくぼみは、セラミッス
ス球表面に油溜め効果を生じて、軸受寿命を長くするこ
とができる。しかしながら、その径が0.2μm未満で
は油溜めの効果が少ない。一方、20μmを超すと転走
面(軌道面)が面荒れし易いため寿命が短くなる。ま
た、トルクが安定せずその絶対値も大きくなり、更に
音,振動も大きいために、マイクロプロセッサーユニッ
トモータ用転がり軸受としては不適当である。
は、より良好な耐久寿命と低トルク特性を示した。 (実施例)以下、実施例と比較例とについて行った比較
試験により、本発明の第2の実施の形態の効果を具体的
に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類: 深溝玉軸受(呼び番号681X、寸法は内径1.5m
m,外径4mm,幅1.2mm,Zシール使用) (b)軸受へのグリース封入量:潤滑剤であるグリース
の封入量は、軸受内空間容積の1%とした。 (c)試験内容: c−1;トルク試験 試験装置 :軸受トルク試験には、図8に示すマイクロ
プロセッサユニット用モータを用いた。このモータは、
図5に示した軸受耐久試験装置のポリゴンスキャナモー
タと略同じ構成(同一部分に同一の符号を付している)
を有しているが、但しダミーミラー5は無く、その代わ
りにロータ4の外周にファン10を装着している。
測定することにより評価した。 判定基準: ○:回転数6500rpm以上 合格 ×:回転数6500rpm未満 不合格 c−2;軸受耐久試験 試験装置 :上記トルク試験のものと同じ。
で回転した時間を測定して評価。 雰囲気温度70℃ 判定基準: ○:10000時間以上 合格 ×:10000時間未満 不合格 (d)試験結果:実施例1〜7と比較例1〜7との試験
条件及び結果を表3に示す。
いて行った「玉のくぼみ径の大きさと回転数及び耐久寿
命との関係」を求める実験結果のグラフを示した。この
図から、玉のくぼみ径の大きさを0.2〜20μmの範
囲に規定すると良いことがわかる。くぼみ径0.5〜1
5μmの範囲では、より良好な低トルク特性と耐久寿命
が得られることも明らかである。
った「潤滑油動粘度と回転数及び耐久寿命との関係」を
求める実験結果のグラフを示した。この図から、40℃
における潤滑油基油の動粘度を10〜150mm2 /s
の範囲に規定すると良いことがわかる。以上説明したよ
うに、本第2の実施の形態によれば、従来のグリース潤
滑セラミックス玉軸受の場合に比べて、高速時の寿命及
びトルクが改善されたマイクロプロセッサユニットモー
タ用の転がり軸受を提供できるという効果を奏すること
が明らかである。
のアクチュエータ用転がり軸受について説明する。磁気
ディスク装置のアクチュエータ用転がり軸受には、長寿
命,低トルク変動,低トルク等の特性が求めれている。
従来のこの分野の転がり軸受には、揺動軸を支持する玉
軸受を用いた揺動式があり、この揺動式の軸受としてグ
リースが充填された玉軸受が使用されている。
らしかもトルク変動を低く抑えたアクチュエータ用転が
り軸受を提供するものであり、内輪,外輪が鋼製、玉は
その表面に0.2〜20μmのくぼみを有するセラミッ
クス製とし、当該セラミックスの硬さをHv1200以
上としている。この第3の実施の形態の玉軸受における
内輪,外輪の鋼材料や玉のセラミックス材料の種類や保
持器の材料に関しては、上記第1,第2の各実施の形態
における玉軸受で説明したものと同様でよい。揺動軸を
支持する軸受の場合、内輪,外輪,玉の各構成部品を全
て鋼製にすると、揺動運動のため潤滑油膜が形成しにく
いため摩耗し易く、軸受トルクの変動を生じ、耐久性に
も問題があった。玉がセラミックス製であれば、鋼製の
内外輪と異材同士の組合せとなるから、摩耗を非常に低
減させることができる。これにより、軸受のトルク変動
の問題を解決できると同時に寿命が延長される。しかし
て、そのセラミックス玉の表面の径0.2〜20μmの
くぼみが油溜めの効果を有することから、軸受寿命を一
層長くすることができるものである。
溜の効果が少ない。一方、径20μmを超すと、トルク
変動,音,振動値が大きくなりアクチュエータ用玉軸受
としは不適当である。また、セラミックス玉の表面にあ
るくぼみの縁に応力が集中するので、セラミックスの硬
さがHv1200未満ではセラミックスが欠け易く、そ
の破片により軸受の耐久性が短くなる。
もたらす。これを図11により説明する。すなわち、同
図(a)は、表面にくぼみの無い玉の場合で、潤滑剤の
流れが玉の後ろまで回り込まずに、途中で離れてしま
う。しかるに、同図(b)の場合は、玉表面に僅かな凹
凸(くぼみ)があるので、潤滑剤の流れは玉に引きずら
れて玉からなかなか離れない。この玉の後ろへ回り込む
流れのために、油切れが発生しにくく、フレッチング対
策として有効である。
滑としては、グリース潤滑,油潤滑,固体潤滑等アクチ
ュエータ用玉軸受としての性能が維持できるものであれ
ば種類は問わない。 (実施例)以下、実施例と比較例とについて行った比較
試験により、本発明の第3の実施の形態の効果を具体的
に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類: 深溝玉軸受(呼び番号SR1810、寸法は内径7.9
4mm,外径12.7mm,幅3.97mm,非接触ゴ
ムシール使用) (b)軸受の潤滑:グリース潤滑とし、その封入量は軸
受内空間容積の1%とした。 (c)試験内容: c−1;軸受外輪揺動試験(フレッチング摩耗試験) 試験装置: 図12に示す軸受外輪揺動試験装置を用い
た。
の揺動軸22に、揺動シリンダ23が一体的に揺動可能
に取り付けられる。試験体玉軸受24は、その外輪を揺
動シリンダ23の内周面に装着し、内輪をシリンダ軸心
に挿通された固定軸25に装着する。固定軸25は支柱
26により台20に固定している。
察した。 ○:摩耗なし(摩耗深さ0.2μm未満) 合格 ×:摩耗あり(摩耗深さ0.2μm以上) 不合格 c−2;軸受トルク試験 軸受回転数;2rpm 判定基準:軸受のトルク値とトルク変動値とを測定し
た。
条件及び結果を表4に示す。
ば、揺動軸を支持する玉軸受において、表面に径0.2
〜20μmのくぼみを有するセラミックス製の玉の硬さ
をHv1200以上に規定すると良好な寿命及びトルク
性能が得られることがわかる。次に、第4の実施の形態
として、LBPのポリゴンスキャナモータ用深溝玉軸受
であって、玉表面にくぼみを設ける代わりに、軌道輪の
軌道面粗さを規定したものについて説明する。
用深溝玉軸は、先の第1の実施の形態の場合と異なり、
玉くぼみは形成されていない。そして、転がり軸受の内
輪,外輪の軌道面中心線平均粗さ(Ra)が0.05〜
0.3μmであり、当該軌道面に40℃における動粘度
が10〜150mm2 /sの潤滑油を塗布したものであ
る。
テル油,合成炭化水素油,エーテル油,鉱油等が挙げら
れる。本第4の実施の形態の油潤滑したポリゴンスキャ
ナモータ用深溝玉軸は、前記グリース潤滑の従来例2の
ポリゴンスキャナモータ用軸受と異なり、グリース潤滑
に関連して発生し易い回転振れや高トルクの問題を解決
できるとともに、高速時の寿命をも更に延長できる。ま
た、内輪,外輪の軌道面中心線平均粗さ(Ra)を0.
05〜0.3μmに規定することにより、軌道面表面の
凹凸に油溜めの効果を有しており、これが軸受寿命の延
長に大きく寄与する。
m未満では油溜めの効果が少なすぎる。一方、0.3μ
mを超すと、トルク変動,音,振動値が大きくなってポ
リゴンスキャナモータ用軸受としては不適当である。油
潤滑はグリース潤滑に比べて軸受のトルク変化が非常に
少ないので、回転振れを生じない。且つまた、その潤滑
油の動粘度が10〜150mm2 /s(40℃)の場
合、トルク値も非常に低い。本実施の形態は、これを積
極的に利用したものである。前記動粘度が10mm2 /
s未満では高速時の軸受音響寿命が短くなる。一方、前
記動粘度が150mm2 /sを超すと、軸受寿命は長く
回転振れもないのであるが、軸受トルクが高くなってし
まう。
剤,摩耗防止剤,極圧剤,粘度指数向上剤等の添加剤を
含有させても良く、これらはいずれも公知のものでよ
い。 (実施例)以下、実施例と比較例とについて行った比較
試験により、本発明の第4の実施の形態の効果を具体的
に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類: 深溝玉軸受(呼び番号 695、寸法は内径5mm,外
径13mm,幅4mm,非接触ゴムシール使用) (b)軸受の潤滑:軸受を潤滑油に浸漬し、その後引き
上げてエアーを吹きつけ余分な潤滑油を除去した。 (c)試験内容: c−1;軸受耐久試験(音響試験) 軸受回転数;20000rpm(内輪回転) アキシアル荷重;2kgf 雰囲気温度;60℃ 判定基準:軸受を3000時間回転後、アンデロンメー
タを用いて軸受の音響測定を行い、軸受耐久試験前後の
アンデロン値を比較した。
条件及び結果を表5及び表6に示す。
滑ポリゴンスキャナモータ用玉軸受によれば、内外輪の
軌道面中心線平均粗さ(Ra)0.05〜0.3μmと
し、40℃における動粘度が10〜150mm2 /sの
潤滑油を塗布することで、従来のグリース潤滑で多発す
る回転振れや高トルクを解決できるという効果が得られ
ることがわかる。
プロセッサユニットモータ用の転がり軸受であって、玉
表面にくぼみを設ける代わりに、軌道輪の軌道面粗さを
規定し、潤滑はグリースではなく油潤滑としたものにつ
いて説明する。この実施の形態のマイクロプロセッサユ
ニットモータ用深溝玉軸受は、先の第2の実施の形態の
場合と異なり、玉表面にくぼみは形成されていない。そ
して、転がり軸受の内輪,外輪の軌道面中心線平均粗さ
(Ra)が0.05〜0.3μmであり、当該軌道面に
40℃における動粘度が10〜150mm2 /sの潤滑
油を塗布したものである。
記第4の実施の形態と同じである。本第5の実施の形態
の油潤滑したマイクロプロセッサユニットモータ用深溝
玉軸は、グリース潤滑に関連して発生し易い回転振れや
高トルクの問題を回避できるのみならず、高速時の寿命
を更に延長できる利点がある。内輪,外輪の軌道面中心
線平均粗さ(Ra)を0.05〜0.3μmに規定する
ことにより、軌道面表面の凹凸に油溜めの効果を有し、
これが軸受寿命の延長に大きく寄与する。
0.05μm未満では油溜めの効果が少なすぎる。一
方、0.3μmを超すと、トルク変動,音,振動値が大
きくなってマイクロプロセッサユニットモータ用軸受と
しては不適当である。先にも述べたとおり、油潤滑はグ
リース潤滑に比べて軸受のトルク変化が非常に少ないの
で回転振れを生じないし、その潤滑油の動粘度が10〜
150mm2/s(40℃)の場合はトルク値も非常に
低い。しかし、前記動粘度が10mm 2 /s未満では高
速時の軸受音響寿命が短くなる。一方、前記動粘度が1
50mm2 /sを超すと、軸受寿命は長く回転振れもな
いが、軸受トルクが高くなる。
の形態に記載した。 (実施例)以下、実施例と比較例とについて行った比較
試験により、本発明の第5の実施の形態の効果を具体的
に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類: 深溝玉軸受(呼び番号 681X、寸法は内径1.5m
m,外径4mm,幅1.2mm) (b)軸受の潤滑:潤滑油をマイクロシリンジで軸受空
間容積の1%計り採り、内輪,外輪,転動体が組みあが
った状態で転動体上に吐出した。 (c)試験内容: c−1;軸受耐久試験 軸受耐久試験には図8に示すマイクロプロセッサユニッ
ト用モータを使用した。定電圧(30V)時の6500
rpm以上で回転した時間を測定した。
た。定電圧(30V)時の回転数を測定することにより
評価した。
記表5に併記して示す。また、比較例1〜8の試験条件
及び結果を前記表6に併記して示す。
滑マイクロプロセッサユニットモータ用玉軸受によれ
ば、内外輪の軌道面中心線平均粗さ(Ra)0.05〜
0.3μmとし、40℃における動粘度が10〜150
mm2 /sの潤滑油を塗布することで、グリース潤滑に
関連する回転振れや高トルクの問題を回避できるととも
に、高速時の寿命も延長できるという効果が得られるこ
とがわかる。
ユニットモータ用玉軸受における潤滑油封入量と軸受性
能との関係を述べる。 (A)潤滑油封入量と油粒子飛散状況について 図13に示す発塵量測定試験装置を用いて室温における
0.3μm以上の飛散粒子数を測定した。すなわち、玉
軸受を組み込んだマイクロプロセッサユニット用モータ
(図8に示したものと同じ)を容器30内に封入し、一
方の口から清浄空気を流しつつ定格回転数で回転させ
る。この状態で0.01cf体積の空気量毎に、その中
に含まれる0.3μm以上の飛散粒子の数を、出口側に
つないだパーティクルカウンターを用いて測定し、20
分後の飛散量を求めた。
図から、潤滑油封入量が軸受空間容積の10%を超える
と飛散粒子の数が著しく多くなることが分かる。 (B)潤滑油封入量とトルクについて 種々の潤滑油封入量におけるトルク測定試験を行って、
図14(b)に示す結果を得た。潤滑油封入量がある量
以上多くなると、トルクが大きくなりその結果到達回転
数が小さくなる。そして軸受内空間容積の10%を超え
ると、設定回転数である6500rpmに達しなくな
る。ただし、潤滑油封入量が軸受空間容積の1%未満に
なると、潤滑剤の粘度(40℃)が150mm2 /sよ
り大きくなっても前記設定回転数に達するようになっ
た。
滑油封入量が0.1%以上1%未満の場合は、潤滑剤粘
度(40℃)が500mm2 /sまで、耐久性, トル
ク, トルク変動および低発塵のすべての条件を満たすこ
とがわかった。なお、封入量が0.1%未満では潤滑剤
粘度が高くなっても潤滑不足となり、耐久性を満足しな
い。 (C)潤滑油封入量と耐久性について 種々の潤滑油封入量において軸受耐久試験を行ない、図
14(c)に示す結果を得た。潤滑油封入量が少なくな
ると潤滑性が悪くなるので耐久時間が短くなる。軸受空
間容積の0.1%よりも少なくなると、要求耐久時間で
ある10000時間を満たすことができなくなる。
滑油封入量は軸受空間容積の0.1〜10%とする必要
があり、それらで得られた性能曲線の特性から、より好
ましい潤滑油封入量の範囲は0.25〜5%の範囲であ
るといえる。また、グリース潤滑の場合は、グリースの
流動性によるトルク変動の影響を小さくするため、封入
量を軸受空間容積の0.1〜5%とする必要がある。
については、潤滑第32巻第5号(1987)331〜
334ページにあるように、表面粗さが小さすぎると転
がり粘性抵抗が大きくなるのである程度粗い方が望まし
く、潤滑油量を少なくすることは潤滑油の攪拌抵抗を小
さくするとともに転がり粘性抵抗を小さくする効果もあ
り、軌道面粗さおよび潤滑油封入量を規定した本願発明
は、トルクを小さくする効果にも寄与している。
極微小量計量できるマイクロシリンジやポンプによって
規定量をはかり、内輪, 外輪, 転動体が組み上がった状
態で転動体に振りかけて軸受を数回転させる方法が望ま
しい。また、潤滑油の飛散量を少なくするため、より薄
膜として潤滑油を塗膜する場合には、潤滑油を溶剤に希
釈して軸受をその中に浸漬する。或いは軸受外部への潤
滑油付着を避けるために、溶剤希釈潤滑油を軸受内部軌
道面および転動面上に塗布した後に乾燥させることで、
潤滑油を塗膜する方法もある。ただし、軸受内への潤滑
油の封入法はこれに規定されるわけではなく、要求性能
に合わせて量産性を考慮して設定すれば良い。
アクチュエータ用転がり軸受であって、玉表面にくぼみ
を設ける代わりに、軌道輪の軌道面粗さを規定し、潤滑
はグリースではなく油潤滑としたものについて説明す
る。この実施の形態のHDDの(特にスイングアーム)
アクチュエータ用玉軸受は、先の第3の実施の形態の場
合と異なり、玉表面にくぼみは形成されていない。そし
て、軸受の内輪,外輪の軌道面中心線平均粗さ(Ra)
が0.05〜0.3μmであり、当該軌道面,玉表面,
保持器の少なくとも一箇所以上に含フッ素重合体からな
る潤滑油を塗油したものである。
技術を導入した新機種(小電力化,高応答性,高精度化,
コンパクト化等) が次々と開発されている。これに伴
いモータの低出力化が進み、より低トルクのHDDアク
チュエータユニットが望まれているが、従来一般的に行
われているグリース潤滑では攪拌抵抗が大きいため、グ
リース量を低減することでトルク管理を行っていた。し
かし、このようにグリース量の低減により低トルク化,
低トルク変動化を行うと、耐久性能など他の軸受機能に
影響を及ほす可能性がある。
きく一定でないため、磁気ヘッドの位置決め及びシーク
動作時の制御が複雑になるというデメリットがある。更
に、従来のHDDでは、小量の異物が磁気ディスク上に
付着しても致命的な障害には至らないように、磁気ヘッ
ド部と磁気ディスクの間隙( フライングハイト) がある
程度広く設定されいた。しかるに最近ではフライングハ
イトが100nm程度しかない。そのため、従来のグリ
ースでは、基油や添加剤等が徐々に蒸発してHDD中の
気流に乗り磁気ディスク上に付着することが原因で、ヘ
ッドクラッシュを起こすことがある。これに対処するに
は、潤滑剤の一層の低アウトガス化が必要である。
滑HDDのかかる問題点の改善を意図している。すなわ
ち、この実施の形態のHDDのアクチュエータユニット
用玉軸受は、先の第3の実施の形態の場合と異なり、玉
表面にくぼみは形成されていない。その代わりに、転が
り軸受の内輪,外輪の軌道面中心線平均粗さ(Ra)を
0.05〜0.3μmに調整し、且つ潤滑剤として含フ
ッ素重合体からなる潤滑油を用い、これを軸受内輪軌道
面, 外輪軌道面, 転動体, 保持の少なくとも一箇所以上
に塗油したことを特徴とする。
ユニットモータ用玉軸受によれば、低蒸気圧である含フ
ッ素重合体からなる低アウトガスで且つ流動性に富む潤
滑油を軸受内部に封入することで、トルクが小さく、潤
滑剤の局在化がなくて良好な潤滑性能( 耐フレッチング
性能) が得られ、ヘッドクラッシュも防止できて且つ長
寿命のアクチュエータユニットを提供できる。
a)を共に0.05〜0.3μmの範囲に調整すること
により、軌道面表面の凹凸に油溜めの効果を有し、これ
が軸受寿命の延長に大きく寄与する。しかして、その軌
道面粗さが0.05μm未満であると、表面粗さ( 凹
凸) 部分に溜める潤滑油量が少なすぎて軸受耐久性が短
くなる。一方、粗さが0.3μmを超えると、粗さの方
が油膜厚さより大きくなってしまい、摩耗を生じて軸受
耐久性が短くなると共にトルク及びトルク変動が大きく
なる。本実施の形態の軌道面粗さ範囲において潤滑剤に
含フッ素重合体を用いることで、アクチュエータユニツ
トとして必要な耐久性能を保ちながらトルク及びトルク
変動を低減することが可能となる。
リエーテル重合体及びその誘導体が好ましく、−CX F
2X−O−(Xは1〜14の整数)を主要構造単位とし、
平均分子量が1000〜15000の重合体が好まし
い。潤滑性能やトルク性能を考慮すると平均分子量は3
000以上13000以下がより好ましいといえる。具
体的には、パーフルオロアルキルポリエーテル(PFP
E)の側鎖構造として
エーテルの平均分子量が3000以上の重合体は粘度指
数が高く、流動点も低いので、広い温度範囲で良好な潤
滑特性が得られる。具体的には、例えば側鎖構造とし
て、DUPONT社のクライトックス143,クライト
ックスGPL,クライトツクス1500、AUSIMO
NNT社のフォンブリンYスタンダード、NOKクリユ
ーバ一社のバリエルタJフルード等を例示することがで
きる。また、直鎖構造として、ダイキン工業社のデムナ
ム, AUSIMONNT社のフォンブリンZが好適に用
いられる。中でも、側鎖構造ではクライトツクス143
AB,クライトツクスGPL105の、直鎖構造ではデ
ムナムS100の潤滑性(耐フレッチング性)が良好で
あった。特に直鎖構造を有するパーフルオロアルキルポ
リエーテルは蒸発特性, 潤滑特性に優れ好適に用いるこ
とができる。
体として、直鎖及び側鎖構造の両末端基に官能基である
イソシアネート基, 水酸基, カルボキシル基, エステル
基を導入した変性構造を有するものが挙げられる。例え
ば、官能基のイソシアネート基 OCNC6H3(C
H3)NHCO を導入してなる直鎖構造のイソシアネ
ート変性誘導体としては
れば、水酸基を有する官能基HO−CH2 ,HO−CH
2CHOCH2OCH2−CF2,HO−(CH2CH2−
O)n−CH2CF2などが挙げられる。また、カルボキ
シル基変性であれば−COOHが、エステル変性であれ
ば−COORなどが挙げられる。また、末端の官能基に
異種のものを細み合わせて用いることもできる。
リエーテル重合体の片方の末端基にのみ上記官能基を導
入したものも好ましく用いられる。中でも特に、片末端
にカルボキシル基を導入した構造をもつものは、極性が
強くて金属表面に良く吸着するため、良好な潤滑性能を
発揮する。具体的には、例えばAUSIMONNT社の
フォンブリンZ誘導体,DUPONT社のクライトック
ス157が好適であり、特にクライトックス157FS
Mは潤滑性( 耐フレツチング性) が良好であった。
平均分子量或いは官能基の異なる重合体を任意に混合す
ることができ、粘度の調整や官能基を有するフルオロポ
リエーテルをパーフルオロポリエーテルへ添加すること
で、金属への濡れ性の向上等を図ることも可能である。
フルオロポリエーテル重合体の軸受内部への封入量は、
先に述べた飛散粒子数の低減の見地から、軸受内部空間
容積の0.1〜10%とするのが好ましい。封入量が軸
受空間容積の10%を超えると、飛散粒子の数が著しく
多くなり、かつまたトルクが過大になる。逆に、軸受内
部空間容積の0.1未満の封入量では、潤滑性が悪くな
るので耐久時間が短くなってしまう。さらに耐摩耗性
(耐フレツチング性)や潤滑油漏洩を考慮すれば、フル
オロポリエーテル重合体の封入量は0.25〜5%とす
るのが好ましい。
かし望ましいのは、既に説明したとおり、マイクロシリ
ンジやポンプによって定量し、組み上がった軸受の転動
体に振りかけて数回転させる方法である。また、潤滑油
を溶剤に希釈して軸受をその中に浸漬するとか、溶剤希
釈潤滑油を軸受内部軌道面および転動面上に塗布した後
に乾燥させるなどの先述の方法でもよい。 (実施例)以下、実施例について行った試験により、本
発明の第6の実施の形態の効果を具体的に説明する。 (a)試験に用いた軸受の種類: 深溝玉軸受(呼び番号 SR1810、寸法は内径7.
94mm,外径12.7mm,幅3.97mm、非接触
ゴムシール使用) (b)軸受の潤滑: 下記の潤滑油を、マイクロシリンジで計り採り、前記軸
受の転動体上に給油した。
ムナムS100(40℃の動粘度は100mm2 /s)
を、側鎖PFPEとしてクライトックス143AB(同
85mm2 /s)を、変性フッ素重合体としてクライト
ックス157FSL(同140mm2 /s)を、鉱油と
してタービンオイル100(同100mm2 /s)を、
それぞれ使用した。 (c)試験内容: c−1;軸受外輪揺動試験(フレッチング耐久試験) 試験装置: 図12に示す軸受外輪揺動試験装置を用い
た。
軌道面粗さとフレッチング耐久回数の関係を求めた。
μm一定とした場合の潤滑油封入量とフレッチング耐久
回数の関係を求めた。いずれも、トルク変動を経時的に
観察して、揺動角度±4度近傍にトルク変動が現れた回
数をフレッチング耐久回数とした。 フレッチング耐久回数 ○:2000万回以上 合格 ×:2000万回未満 不合格 試験の結果を図15及び図16に示した。
チング耐久回数との関係を表している。油種にかかわら
ず、粗さが本実施の形態における下限値である0.05
μmを下回った場合、及び上限値である0.3μmを超
えた場合には、フレッチング耐久回数が2000万回に
達せず不合格となっていることがわかる。図16は、潤
滑油封入量とフレッチング耐久回数との関係を表してい
る。潤滑油には直鎖PFPEのデムナムS100を使用
した。潤滑油封入量が本実施の形態における下限値であ
る0.1%を下回ると、潤滑性が悪化してフレッチング
耐久回数が2000万回に達せず不合格となった。一
方、上限値である10%を超えた場合には、フレッチン
グ耐久回数は2000万回を超えてにもかかわらず、潤
滑油の漏れが大きく実用に適さないことが判った。
た。 軸受回転数;2rpm 判定基準:潤滑油の量を軸受空間容積の約1%一定と
し、平均回転トルクに対する軌道面粗さを評価した。
とした。試験の結果を図17に示す。図は直鎖PFPE
のデムナムS100の場合であり、供試潤滑油による有
意差はなかった。これは回転数が低いため動粘度の差の
影響が小さくなるためである。例えばクライトックス1
57FSM(40℃の動粘度は290mm2 /s)も上
記試験でフレッチング耐久試験,トルク試験の判定基準
を満たしており、HDDのアクュチュエータ用軸受につ
いては、空間容積の5%未満で40℃の動粘度10〜3
00mm2 /sの潤滑油まで適用範囲を広げることがで
きる。軌道面中心線平均粗さが本実施の形態における上
限値0.3μmを超えると、トルク値は不合格になる。
それを120℃の恒温槽に24時間保持し、当該潤滑油
の減少量を測定した。試験の結果を図18に示した。デ
ムナムS100,クライトックス143AB,クライト
ックス157FSL,クライトックス157FSMの場
合は、24時間経過後も蒸発量が0.1重量%以下であ
ったが、鉱油タービンオイル100の場合は、鉱油 タ
ービンオイル100の場合は9時間程で蒸発率が0.1
重量%を超えた。この結果から、使用中の蒸発量が小さ
いことを要求される場合は、蒸発特性が優れている直鎖
PFPE,側鎖PFPE,変成フッ素重合体等の含フッ
素重合体の何れかを潤滑油に用いる方が良いといえる。
チュエータユニットにおける揺動軸を支持する玉軸受
に、軸受内部に含フッ素重合体を封入し、内輪, 外輪の
軌道面溝中心線平均粗さ(Ra)を0.05〜0.3μ
mとしたものを用いることにより、低トルク化, 低トル
ク変動化, 低アウトガス化が図れ, 信頼性が高く, 且つ
高性能なアクチュエータユニットが得られるという効果
を奏する。
D及びマイクロプロセッサーユニットモータ用の軸受の
場合を述べたが、本発明の転がり軸受はこれらの用途に
限らず、その他、潤滑剤の保持力, 飛散量, トルク, 音
響特性等が優れ、また高清浄度で環境汚染がないことを
要求されるあらゆる用途に適用可能である。また、上記
実施の形態で立型モータへの適用例を示したが、立型と
は限らず横型モータへも適用することができる。もっと
も、立型での使用時により効果があがる。これは、立型
での使用時は、玉と軌道面との接触部のほぼ半分が下向
きとなり潤滑油が軸受外部に落下する方向になるので、
潤滑油が減少し易いからである。これに対し、横置きで
は軌道溝がダムの役割を果たして、潤滑油が軸受外部に
漏れることを防止するから、潤滑油の減少は立型の場合
ほどではない。また、立型では保持器重量がほとんど玉
に負荷されることになるため、その接触部の潤滑が重要
である。こうした点から、本願発明の効果は、立型の場
合に従来例との差がより一層著しく現れる。
表面のくぼみと内外輪の軌道面中心線平均粗さとを併用
しても良い。
発明によれば、極めて高い清浄度及び高速時の寿命(耐
久性)を維持しながら、低トルク、低トルク変動で耐フ
レッチング性にも優れた情報事務機器用転がり軸受を提
供することができるという効果を奏する。
油粘度との設定範囲を説明する図である。
潤滑油粘度との設定範囲を説明する図である。
度との設定範囲を説明する図である。
拡大図である。
さと音響,トルク値,トルク変動値との関係を示す図で
ある。
響,トルク値,トルク変動値との関係を示す図である。
である。
久寿命との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
(a)はくぼみの無い場合、(b)はくぼみのある場合
である。
図で、(a)は発塵粒子数、(b)は到達回転数、
(c)は耐久時間を表す図である。
の軌道面中心線平均粗さとフレッチング耐久回数との関
係を示す図である。
の潤滑油封入量とフレッチング耐久回数との関係を示す
図である。
の軌道面中心線平均粗さと平均回転トルクとの関係を示
す図である。
す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に径0.2〜20μmのくぼみを設
けた転動体及び/又は軌道面の中心線平均粗さを0.0
5〜0.3μmとした軌道輪を備えると共に、40℃に
おける動粘度が10〜500mm2 /sである潤滑油ま
たは潤滑油基油からなる潤滑剤を使用することを特徴と
する情報事務機器用転がり軸受。
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|---|---|---|---|
| JP11089592A JP2000205267A (ja) | 1998-11-11 | 1999-03-30 | 情報事務機器用転がり軸受 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32098598 | 1998-11-11 | ||
| JP10-320985 | 1998-11-11 | ||
| JP11089592A JP2000205267A (ja) | 1998-11-11 | 1999-03-30 | 情報事務機器用転がり軸受 |
Publications (2)
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|---|---|
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| JP11089592A Pending JP2000205267A (ja) | 1998-11-11 | 1999-03-30 | 情報事務機器用転がり軸受 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP2000205267A (ja) |
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