JP2000206027A - 粒子画像領域分割方法 - Google Patents

粒子画像領域分割方法

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JP2000206027A JP11007302A JP730299A JP2000206027A JP 2000206027 A JP2000206027 A JP 2000206027A JP 11007302 A JP11007302 A JP 11007302A JP 730299 A JP730299 A JP 730299A JP 2000206027 A JP2000206027 A JP 2000206027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景に濃度むらや色むらがある粒子画像や、
背景と対象粒子との色調差が小さい粒子画像でも正確に
背景と対象領域とを分離する。 【解決手段】 濃度座標の一軸が、粒子画像中の背景の
濃度分布101が最も広がる方向と平行になるように濃
度座標を回転し、回転後の座標値に閾値を設け、背景濃
度分布101と対象領域濃度分布102を分離する。ま
た、更に画像を背景と対象領域と中間領域の3種類の領
域に分割した後、中間領域を背景か対象領域かどちらか
一方に統合する。 【効果】 粒子画像の正確な領域分割を行うことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は計算機を用いた画像
処理に関し、特に粒子画像を背景と対象領域(粒子の存
在する領域)とに分離する領域分割方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の領域分割方法としては、
例えば白血球画像の領域分割方法として、「白血球分類
の自動化」(Medical Imaging Technology、 Vol.14、
No.1、January、 1996、 P.14-22)に記載されている技
術が知られている。この技術は、白血球が撮影された静
止画像の、赤成分の濃度(R濃度)と、緑成分の濃度
(G濃度)と青成分の濃度(B濃度)に閾値を設け、背
景と対象領域を分離している。この技術を応用すると、
例えばR濃度、G濃度をそれぞれ縦軸、横軸とする座標
面上において、図2に示すように背景濃度が103、対
象領域の濃度が104のように分布した場合、R濃度に
閾値T1、T2を設定し、G濃度に閾値T11、T12
を設定し、R濃度がT1以上T2以下であり、かつG濃
度がT11以上T12以下である濃度を有する画素を背
景、それ以外の画素を対象領域とすることにより、背景
と対象領域とを分離することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、尿沈渣
画像に上述の従来技術を応用した場合、必ずしも全ての
尿沈渣画像の領域分割が正確に行えない、という問題が
あった。背景領域に色むら、濃度むら(明暗のむら)が
存在する場合、背景領域の濃度分布は特定の方向に広が
る場合がある。例えばRG平面上において、明るさ方向
は原点から放射上に広がる方向であり、背景に濃度むら
がある場合には図3の101に示すように背景濃度分布
は原点と背景濃度分布の中心を結ぶ直線方向に広がった
形状となる。この時、対象領域の濃度が102のように
分布したとすると、R、G濃度に閾値を設けるだけで背
景と対象とを正確に分離することはできない。例えば背
景濃度分布101を囲むようにR濃度に閾値T21、T
22を設定し、G濃度に閾値T31、T32を設定し、
R濃度がT21以上T22以下であり、かつG濃度が
T31以上T32以下である濃度を有する画素を背景、
それ以外の画素を対象領域とすると、対象領域の濃度分
布102は背景濃度とみなされ、対象領域が正確に抽出
されない。また、対象領域が抽出されるように閾値を設
定すると、背景濃度の一部が対象領域の濃度とみなさ
れ、背景の一部が対象として抽出され、正確な領域分割
を行うことができない。特に背景と対象粒子との色調差
が小さい画像の領域分割において、上記の問題が顕著に
現われる。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、従来の技術における上
述の如き問題を解消し、背景に色むらや濃度むらがある
粒子画像や、背景と対象粒子との色調差が小さい粒子画
像でも正確に背景と対象領域とを分離することができる
領域分割方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上述の目的は、
色濃度座標中で、粒子画像の背景の濃度分布が最も広が
る方向と、色濃度座標の一軸が平行になるように色濃度
座標を回転し、粒子画像の濃度値を回転後の座標の座標
値に変換し、該座標値に閾値を設け、背景と対象領域と
に分割することにより達成される。
【0006】また、特に背景の色が一様で、濃度むらの
みがある場合には、RGB濃度座標における背景の分布
の中心(Rm、Gm、Bm)を求め、濃度座標の黒色を
示す点(座標原点)と(Rm、Gm、Bm)を通る直線
が、色濃度座標の一軸に平行になるように色濃度座標を
回転し、R濃度、G濃度、B濃度を回転後の座標系(U
VW座標系とする)の座標値(U値、V値、W値)に変
換し、U、V、W値に閾値を設け、背景と対象領域を分
離することができる。図2に示すように背景濃度と対象
領域濃度が分布した場合、原点と背景濃度分布の中心を
通る軸を有する座標系は例えば図1に示すU軸、V軸に
より表現することができる。背景濃度、対象領域濃度を
U値、V値により表現し、例えばU値に閾値Ua、Uc
を設け、V値に閾値Va、Vcを設け、U値がUa以上
Uc以下であり、かつV値がVa以上Vc以下である画
素を背景、それ以外の画素を対象領域とすることによ
り、背景と対象領域を正確に分離することができる。
【0007】背景の面積が大きい粒子画像の場合には、
粒子画像のR濃度、G濃度、B濃度の最頻値が背景濃度
分布の中心に一致する。そのため、粒子画像のR、G、
B濃度の最頻値を上記(Rm、Gm、Bm)として用い
ることができる。
【0008】また、濃度座標の変換を行った後、更に画
像を背景と対象領域と、背景濃度と対象領域濃度の中間
的な濃度を持つ領域(中間領域)の3種類の領域に分割
し、中間領域の周囲長Lと、背景と接する周囲長Lbを
求め、Lb/Lに閾値を設定し、Lb/Lが閾値より小
さい中間領域を対象領域に統合し、Lb/Lが閾値より
大きい中間領域を背景に統合することにより、背景と対
象の色調差が小さい画像に対しても正確な領域分割を行
うことができる。
【0009】また、濃度座標を回転する際の、回転角に
関する情報を表示する工程により、操作者が回転角を確
認し、背景の色調を知ることができ、背景の色調がおか
しい、領域分割が正常に行われていない可能性がある、
等の異常を検出することができる。
【0010】また、濃度座標の回転角に基準となる範囲
を設け、回転角が基準となる範囲から外れた場合には警
告を発する工程により、上記のような異常を自動検出す
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を尿沈渣検査装置に
応用した実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】図4は本発明を応用した尿沈渣検査装置の
構成の概要を示す図である。測定装置本体200では染
色液添加装置210により尿試料に染色液を添加し、一
定時間後、画像入力装置220により尿中の固形成分の
拡大静止画像を撮影する。撮影された画像はパターン認
識装置230に転送され、画像パターン認識を行い、撮
影された固形成分の分類が行われ、1つの検体中にどの
ような固形成分がどのくらいの頻度で出現したかがカウ
ントされる。カウントされた結果は出力装置240を通
じて操作者に報告される。出力装置240としては例え
ばプリンタ、液晶ディスプレイ等を用いる。画像入力装
置220により撮影された画像、測定装置本体200に
よる分類結果、及び測定装置本体200による画像パタ
ーン認識の途中で得られた画像特徴量、等のデータは通
信手段20を通じレビュー装置30に転送される。レビ
ュー装置30は、操作者が任意の画像を表示させ、自動
分類の修正や、目視による細分類を行うことができる。
レビュー装置30としてはディスプレイ31、キーボー
ド32、記憶装置33を備えた汎用のパーソナルコンピ
ュータを用いる。
【0013】図5は測定装置本体200を構成する画像
入力装置220の構成例を示す図である。この装置で
は、フローセル221を用い、対物レンズ223とパル
スランプ222との間に幅広で厚さの薄い、扁平な尿試
料の流れを作る。フローセル221により形成される尿
試料の流れには、パルスランプ222が瞬間的に照射さ
れ、対物レンズ223により拡大される尿中の固形成分
像がCCDカラーテレビカメラ224により静止画像と
して撮影される。得られた画像はパターン認識装置23
0に転送される。
【0014】次に画像処理装置230の、より詳細な構
成例を図6を用いて説明する。CCDカラーテレビカメ
ラ224より入力されるアナログ画像信号はA/D変換
器231によりR濃度、G濃度、B濃度のデジタルデー
タに変換され、領域分割部232に送られる。領域分割
部232は画像を背景領域と対象領域とに分割する。特
徴量計算部233では領域分割部232で対象領域とし
て分割された領域の画像特徴量を計算する。画像中に複
数の対象が存在する時には、それぞれの対象領域につい
て特徴量を計算する。特徴量としては例えば対象領域の
面積、周囲長、平均色濃度、等を用いる。
【0015】パターン認識部234には特徴量計算部2
33で求められた各対象領域の画像特徴量が入力され、
その対象がどのような成分であるか分類を行う。パター
ン認識としては例えばニューラルネットワークを用いる
ことができる。分類項目としては例えば赤血球、白血
球、上皮細胞、円柱、結晶等を用いる。
【0016】カウント部235は分類すべきクラスと同
数のカウンタを持ち、パターン認識部234により各分
類クラスに分類された対象の数をカウントする。一つの
検体について測定が終了すると、カウンタの内容が単位
体積中の個数に換算され、出力装置240に転送され、
出力される。各カウンタの値は一検体の測定が終了する
ごとに0にリセットされる。
【0017】次に図6における領域分割部232の処理
内容をより詳細に説明する。図7は本発明による領域分
割部232の処理フローの第一の実施例を説明する図で
ある。まず、ステップS100において領域分割部に入
力された粒子画像のR濃度、G濃度、B濃度のヒストグ
ラムを作成する。次にステップS110においてR濃
度、G濃度、B濃度の各ヒストグラムの最頻値を求め、
Rm、Gm、Bmとする。本装置で撮影された尿沈渣画
像は背景領域が最も大きな面積を占めるため、濃度ヒス
トグラム中、最も大きなピークが背景濃度分布の中心を
表す。次に、ステップS120で濃度座標の変換式を決
定する。背景色が一様で、濃度むらのみが存在する場合
には、背景濃度分布は黒色を示す点(原点)から放射状
の方向へ広がる。そこで、変換式は、変換後の座標系の
うちの一軸が、RGB座標における原点(0、0、0)
と背景濃度分布の中心を示す点(Rm、Gm、Bm)を
結ぶ方向と平行になるように決定する。変換後の座標軸
をU、V、Wとすると、例えば図8に示すようにU軸を
RGB座標の原点と(Rm、Gm、Bm)を結ぶ方向に
一致させるとする。また、U、V、W軸は例えばそれぞ
れ直交する座標系とする。この時の変換式はV、W軸の
向きにより無数に存在し、一意には定まらない
【0018】が、例えば
【数1】に示す式により変換を行うことができる。ただ
し、r、g、bはそれぞれR濃度値、G濃度値、B濃度
値を表し、u、v、wは変換後のU値、V値、W値を表
す。
【0019】
【数1】
【0020】ここで、θ、ωは図8に示す角度であり、
sinθ、cosθ、sinω、c
【0021】osωはそれぞれ
【数2】、
【数3】、
【数4】、
【数5】により求めることができる。
【0022】
【数2】
【0023】
【数3】
【0024】
【数4】
【0025】
【数5】
【0026】なお、前述のように座標変換は一意には定
まらず、ここで述べた変換方法は一例に過ぎない。他に
も様々な変換式を用いることが可能である。また、各座
標軸は必ずしも直交している必要はなく、極座標等も用
いることができる。極座標(r、θ、φ)を用いる場合
にはr軸を背景濃度分布の広がり方向に設定する。
【0027】ステップS123ではステップS120で
求めた濃度変換式により座標が回転する回転角度を記録
する。回転角度は数1による変換式を用いる場合には
θ、ωに相当する。回転角度は通信手段20(図4)を
介してレビュー装置30に送られ、記憶装置33に記録
される。操作者はディスプレイ31とキーボード32を
用いて記録装置33に記録された回転角度を参照するこ
とができる。これらの回転角度は画像の背景色の異常の
検出等、メンテナンス時の情報として用いることができ
る。また、ステップS126では回転角度を予め設定し
た基準範囲と比較し、回転角度が基準範囲から外れた場
合には、異常を示す警告のメッセージを出力する。例え
ば上記θに閾値θ1、θ2(θ1<θ2)を設定し、ω
に閾値ω1、ω2(ω1<ω2)を設定し、θ<θ1ま
たはθ>θ2またはω<ω1またはω>ω2の時に警告
のメッセージを出力する。警告のメッセージは図4の出
力装置240に表示するか、または通信手段20、レビ
ュー装置30を介し、ディスプレイ31に表示する。ま
た、警告は音により出力しても良い。
【0028】次にステップS130において、画像上の
各画素のRGB値よりUVW値を求め、U値、V値、W
値のヒストグラムを作成し、ステップS140において
U値、V値、W値に設ける閾値を定める。閾値はヒスト
グラムを用いて例えば次のように定めることができる。
まず、図9に示す最頻値Umを求め、Umにおける頻度
Fpuを記憶し、次に頻度がFpuの半分であるU値
(Ul、Uh)を求める
【0029】。その後、求まったUm、Ul、Uhを元
に、
【数6】、
【数7】、
【数8】、
【0030】
【数9】により閾値Ua、Ub、Uc、Udを求める。
ただし、Ku1、Ku2(Ku1<Ku2)、Ku3、
Ku4(Ku3<Ku4)は実験的に求められる定数で
ある。V値、W値に関しても全く同様にしてV値に設け
る閾値Va、Vb、Vc、Vd、及びW値に設ける閾値
Wa、Wb、Wc、Wdを求める。
【0031】
【数6】
【0032】
【数7】
【0033】
【数8】
【0034】
【数9】
【0035】ステップS150では、ステップS140
で定めた閾値を用い、粒子画像の対象領域を抽出する。
ステップS150における対象領域抽出処理フローの詳
細を図11に示す。まずステップS300において、画
像を背景、対象領域、中間領域の3種類の領域に分割す
る。中間領域とは背景と対象領域との中間的な濃度値を
もつ領域であり、ステップS140で定めた閾値を用い
て例えば下記のように3種類の領域を定める。但し、以
下では注目する画素のU値、V値、W値をそれぞれu、
v、wとする (背景)Ua<u<UcかつVa<v<VcかつWa<
w<Wcを満たす画素 (対象領域)u<Ubまたはu>Udまたはv<Vbま
たはv>Vdまたはw<Wbまたはw>Wdを満たす画
素 (中間領域)背景、対象領域以外の画素 これはUVW座標系において、濃度値がU=Ua、U=
Uc、V=Va、V=Vc、W=Wa、W=Wcという
6個の平面に囲まれた直方体(直方体Aとする)内にあ
る画素を背景とし、U=Ub、U=Ud、V=Vb、V
=Vd、W=Wb、W=Wdという6個の平面に囲まれ
た直方体(直方体Bとする)の外にある画素を対象領域
としている。直方体Bは直方体Aを内部に含み、直方体
Bに含まれ、直方体Aの外にある画素が中間領域とな
る。わかり易くするため、UV平面でこの関係を図示し
たのが図10である。図10において外側の長方形が上
述の直方体Bに相当し、内側の長方形が直方体Aに相当
する。内側の長方形の内部に存在する画素は背景、外側
の長方形の外側に存在する画素は対象領域、2つの長方
形に挟まれた領域に存在する画素が中間領域として分割
される。
【0036】画像が3種類の領域に分割された後、ステ
ップS310において、中間領域にラベリングを行う。
ラベリングとは、抽出された領域が1個の連結領域でな
く、複数であった場合、それぞれの領域に個別の番号を
与える処理である。ここでは、中間領域として抽出され
た領域が複数であった場合に、それぞれの領域に1から
始まる個別の番号を与える。
【0037】ラベリングが終了した後、ステップS32
0でnに1を代入し、ステップS330で中間領域n
(ステップS310のラベリング処理においてnという
番号が与えられた中間領域)の周囲長Lを求める。さら
にステップS340で中間領域nの周囲長のうち、背景
領域に接する長さLbを求める。次にステップS350
においてLb/Lを予め定めた閾値Rlと比較し、Lb
/LがRlより大きい時にはステップS360で中間領
域nを背景に統合し、Lb/LがRlより小さい時には
ステップS370で中間領域nを対象領域に統合する。
さらにステップS380でnの値を1つ増加し、ステッ
プS390で中間領域nの有無を調べ、中間領域nが存
在すればステップS330以降の処理を繰り返す。中間
領域nが存在しない場合には対象領域抽出処理を終了す
る。更に、必要に応じ、対象領域の穴埋め、背景領域の
孤立点除去等の修正処理を施す。
【0038】ここで述べた、粒子画像を背景、対象領
域、中間領域に分割した後、中間領域の周囲長L、対象
領域と接する周囲長Lbを用いて中間領域を背景、対象
領域のどちらかに統合する、という対象領域抽出方法
は、特に対象粒子と背景が似た色調の場合に有効な方法
である。対象粒子が背景と似た色調の場合、背景、対象
領域、中間領域の3種類の領域は例えば図12に示すよ
うに分割される。図12では、中間領域320は対象領
域310の内部にあり、本来対象領域として抽出される
べき領域である。逆に中間領域330は対象領域310
の外側にあり、本来背景として分割されるべき領域であ
る。各中間領域の周囲長Lと背景と接する周囲長Lbの
比Lb/Lに着目すると、中間領域320のように対象
領域の内部にある場合、背景に接している部分が無いか
または非常に少ないので、Lb/Lは小さな値となる。
一方、中間領域330のように対象領域の外側にある場
合は、背景と接している部分が多いため、Lb/Lは大
きな値となる。そのため、上述のようにLb/Lが大き
い中間領域を背景に統合し、Lb/Lの小さい領域を対
象領域に統合することにより、対象領域の内部を誤って
背景と分割したり、背景の一部を誤って対象領域として
抽出することを防ぐことができる。
【0039】以上で述べたステップS140における閾
値の設定方法、ステップS150における対象領域の抽
出方法は一例であり、本発明に用いる閾値設定方法、対
象領域抽出方法はこれに限定されるものではない。閾値
設定方法、対象領域抽出方法は撮影される粒子の性質に
応じ、適切な方法を選択すれば良い。
【0040】次に図13を用いて本発明による領域分割
部232(図6)の処理フローの第2の実施例を説明す
る。第1の実施例では、粒子が撮影された画像の濃度ヒ
ストグラムから背景の平均濃度(Rm、Gm、Bm)を
決定したが、第2の実施例では、粒子画像の撮影に先立
ち、まず、ステップS210において粒子の存在しない
背景のみの画像を撮影する。ステップS220でこの画
像の濃度分布の広がりの方向を求める。濃度分布の広が
りの方向を求めるためには、例えば多変量解析技術を用
いることができる。多変量解析と呼ばれる技術のうち、
主成分分析を行うことにより、分布が最も広がる方向を
第1主成分として求めることができる。また、ステップ
S230において第2主成分、第3主成分を求めること
により、座標変換式を行列式として求めることができ
る。また、背景濃度の色が一定で、濃度のみが変化して
いることが予め分かっている場合には、ステップS22
0においてR濃度、G濃度、B濃度の平均値(または最
頻値)を求め、それぞれRm、Gm、Bmとする。(R
m、Gm、Bm)は第1の実施例と同様、背景濃度分布
の中心を表す。次にステップS230において、(R
m、Gm、Bm)を用いてR、G、B濃度値をU、V、
W値に変換する変換式を決定する。変換式の決定方法は
第1の実施例のステップS120と同じ方法を用いるこ
とができる。ステップS233ではステップS230で
求めた変換式による座標が回転する回転角度を記録し、
ステップS236で回転角度が異常でないかを判定す
る。ステップS233及びステップS236の処理はそ
れぞれ第1の実施例におけるステップS123、S12
6の処理と同じ処理を用いることができる。
【0041】変換式が決定した後、粒子画像の入力を開
始し(ステップS240)、粒子画像のU、V、W値の
ヒストグラムを作成し(ステップS250)、閾値を決
定し(ステップS260)、対象領域を抽出する(ステ
ップS270)。ステップS250、S260、S27
0における処理は第1の実施例で述べたステップS13
0、S140、S150と同じ処理を用いることができ
る。ステップS280では領域分割結果を出力し、ステ
ップS290で次の画像が入力されるかどうかを判断す
る。次の画像が入力される場合にはステップS240以
下の処理を繰り返し、画像が入力されない場合には処理
を終了する。
【0042】第1の実施例では粒子画像1枚毎に背景濃
度を求め、最適な変換式を求めているのに対し、第2の
実施例では最初に撮影した背景画像を用いて決定した変
換式をその後の全ての粒子画像の領域分割に使用するた
め、第2の実施例の方が高速な処理が可能である。粒子
画像1枚毎に背景の濃度が変動するような場合には第1
の実施例が有効である。一方、背景の濃度が全ての画像
において殆ど変化しない場合には、第2の実施例が有効
である。また、第2の実施例において、主成分分析を行
い背景の濃度分布の方向を求める場合には、処理時間は
増えるが、背景に濃度むらだけでなく色むらがある場合
にも望ましい領域分割結果を得る事が可能である。
【0043】以上、本発明を尿沈渣検査装置に応用した
実施例について述べたが、本発明は尿沈渣検査装置への
応用に限定されるものではない。例えば血球画像、微生
物画像等、様々な粒子画像の領域分割に応用が可能であ
る。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば粒子
画像の背景濃度の広がりの方向に軸を有する濃度座標を
定め、領域分割を行うことにより、背景に濃度むらや色
むらがある画像についても正確な領域分割が可能であ
る。背景濃度分布の広がりの方向は予め粒子の存在しな
い画像を撮影することにより、求めることができ、この
方法は画像毎に背景濃度が変化しない場合や、背景に濃
度むらだけでなく色むらがある場合に有効である。ま
た、粒子が撮影された画像の濃度の最頻値から背景濃度
の広がりの方向を求めることも可能であり、この場合、
画像一枚毎に背景濃度分布の広がりの方向を求めること
ができるので、画像一枚毎に背景濃度や背景色が変化す
る場合に有効である。
【0045】更に、画像を背景と対象領域と、背景濃度
と対象領域濃度との中間的な濃度を持つ領域(中間領
域)の3種類に分割し、中間領域の周囲長Lと、背景と
接する周囲長Lbを求め、Lb/Lに閾値を設定し、L
b/Lが閾値より大きい中間領域を背景、閾値より小さ
い中間領域を対象領域に統合することにより、背景と対
象との色調差が小さい画像に対しても正確な領域分割を
行うことができる。
【0046】また、濃度座標を回転する際の回転角度を
記録し、後から参照することにより、装置の異常を検出
することが可能となる。予め回転角度に基準範囲を設定
し、回転角度が基準範囲を外れた時に警告を発すること
により、装置の異常を自動検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による領域分割の原理を示す図である。
【図2】従来技術による領域分割の原理を示す図であ
る。
【図3】従来技術による領域分割の問題点を示す図であ
る。
【図4】本発明を用いた尿沈渣検査装置の構成例を示す
図である。
【図5】本発明を用いた尿沈渣検査装置の画像入力装置
の構成例を示す図である。
【図6】本発明を用いた尿沈渣検査装置のパターン認識
装置の構成例を示す図である。
【図7】本発明を用いた尿沈渣検査装置の領域分割部に
おける処理フローの第1の実施例を示す図である。
【図8】変換前後の座標軸の関係を示す図である。
【図9】閾値設定基準を説明する図である。
【図10】背景濃度と、対象領域濃度と、中間領域濃度
の関係を説明する図である。
【図11】本発明を用いた尿沈渣検査装置の領域分割部
における領域抽出処理フローを示す図である。
【図12】粒子画像上における、背景と対象領域と中間
領域の関係を説明する図である。
【図13】本発明を用いた尿沈渣検査装置の領域分割部
における処理フローの第2の実施例を示す図である。
【符号の説明】
20:通信手段 30:レビュー装置 31:ディスプレイ 32:キーボード 33:記憶装置 101:RG濃度平面上における背景の濃度分布 102:RG濃度平面上における対象の濃度分布 103:RG濃度平面上における背景の濃度分布 104:RG濃度平面上における対象の濃度分布 200:測定装置本体 210:染色液添加装置 220:画像入力装置 221:フローセル 222:パルスランプ 223:対物レンズ 224:CCDカラーテレビカメラ 230:パターン認識装置 231:A/D変換器 232:領域分割部 233:特徴量計算部 234:パターン認識部 235:カウント部 240:出力装置 300:粒子画像 310:対象領域 320:中間領域 330:中間領域。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子が撮影された静止画像を、前記粒子の
    存在する領域と背景に分割する領域分割方法において、
    多次元色濃度座標を持つ空間上に前記静止画像の色濃度
    分布を表したとき、背景の濃度分布が最も広がる方向と
    新たな色濃度座標軸の一軸が平行になるように前記多次
    元色濃度座標系を回転し、前記粒子が撮影された静止画
    像の色濃度を回転後の座標の座標値に変換し、該座標値
    に閾値を設け、前記静止画像を前記背景と前記粒子の存
    在する領域とに分割することを特徴とする粒子画像領域
    分割方法。
  2. 【請求項2】粒子が撮影された静止画像の、赤成分の濃
    度(R濃度)、緑成分の濃度(G濃度)、青成分の濃度
    (B濃度)を用い、前記静止画像を、前記粒子の存在す
    る領域と背景に分割する領域分割方法において、前記R
    濃度、G濃度、B濃度を座標軸とする色濃度座標空間上
    で前記静止画像の色濃度分布を表したとき、背景濃度の
    分布の中心と黒色を示す点とを結ぶ直線と、新たな色濃
    度座標の一軸が平行になるように前記色濃度座標系を回
    転し、前記R濃度、G濃度、B濃度を回転後の座標系の
    座標値に変換し、前記回転後の座標系の少なくとも一軸
    上に設けた閾値により前記静止画像を前記背景と前記粒
    子の存在する領域とに分割することを特徴とする粒子画
    像領域分割方法。
  3. 【請求項3】粒子が撮影された静止画像の、赤成分の濃
    度(R濃度)、緑成分の濃度(G濃度)、青成分の濃度
    (B濃度)を用い、前記静止画像を、前記粒子の存在す
    る領域と背景に分割する領域分割方法において、前記R
    濃度、G濃度、B濃度を座標軸とする色濃度座標空間上
    に前記静止画像を表したときの色濃度の最頻値を求め、
    前記濃度座標中で前記最頻値を示す点と、黒色を示す点
    とを結ぶ直線と、新たな色濃度座標の一軸が平行になる
    ように前記色濃度座標を回転し、前記R濃度、G濃度、
    B濃度を回転後の座標系の座標値に変換し、該回転後の
    座標系の少なくとも一軸上に設けた閾値により前記静止
    画像を前記背景と前記粒子の存在する領域とに分割する
    ことを特徴とする粒子画像領域分割方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載の粒子画像領域分割方法
    のおいて、前記静止画像を前記背景と、前記粒子の存在
    する領域と、前記背景と前記粒子の存在する領域との中
    間的な濃度値を有する領域とに分割し、前記中間的な濃
    度値を有する領域の周囲長と、背景に接する周囲長を求
    め、該背景に接する周囲長と、前記周囲長との比に閾値
    を設け、前記背景に接する周囲長と前記周囲長との比が
    前記閾値より大きい時には前記中間的な濃度値を有する
    領域を背景とし、前記背景に接する周囲長と前記周囲長
    との比が前記閾値より小さい時には、前記中間的な濃度
    値を有する領域を対象領域として分割することを特徴と
    する粒子画像領域分割方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4記載の粒子画像領域分割方法
    において、前記濃度座標を回転する角度を示す情報を表
    示する工程を有することを特徴とする粒子画像領域分割
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4記載の粒子画像領域分割方法
    において、前記濃度座標を回転させる角度に基準となる
    範囲を設け、前記角度が前記基準となる範囲から外れた
    時に、警告を発する工程を有することを特徴とする粒子
    画像領域分割方法。
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