JP2000206532A - 液晶表示素子の製造方法、及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法、及び液晶表示素子

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JP2000206532A
JP2000206532A JP11002522A JP252299A JP2000206532A JP 2000206532 A JP2000206532 A JP 2000206532A JP 11002522 A JP11002522 A JP 11002522A JP 252299 A JP252299 A JP 252299A JP 2000206532 A JP2000206532 A JP 2000206532A
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Hideaki Mochizuki
秀晃 望月
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線偏光紫外線による配向処理を用いながら
任意のプレチルト角を与えることを可能にする液晶表示
素子の製造方法を提供する。また、電圧印可時にドメイ
ンの発生がなく、その結果表示の欠陥が生じない液晶表
示素子を提供する。 【解決手段】 基板(3)の表面に、所望するプレチルト
角(θ)に相当する傾斜角度と頂角(α)が120゜以
下の不等辺三角形の鋸歯状凹凸形状を形成し、この上に
電極及び配向膜を形成する。配向膜は光配向性高分子か
らなり、配向後の液晶分子の配向方向が鋸歯状凹凸形状
を横切る方向になるように直線偏光紫外線を照射して配
向処理する。この結果、光配向法で困難であったプレチ
ルト角の制御が容易にかつ精度良くできるようになる。
この配向方法で作成したツイステッドネマチック液晶表
示素子及びより高いプレチルト角が必要とされるスーパ
ーツイステッドネマチック液晶表示素子は、いずれも高
いコントラストでかつ、均一な表示を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子及び
その製造方法に関するものであり、特にラビングという
接触による配向方法を用いることなく、非接触でありな
がら、液晶分子に対して確実なプレチルト角を有する液
晶配向状態を有する液晶表示素子、及びそのような液晶
表示素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の開発とその性能向上は、
ノートパソコンの市場拡大に大きく貢献しており、最近
ではパソコン全体の20%近くをノートパソコンが占め
るまでになった。ノートパソコンに用いる液晶表示素子
は大きく分けて2種類の方式が存在している。一つは、
スイッチングに薄膜トランジスタ(以下、TFT)を用
いたツイステッドネマチック液晶素子(以下、TFT−
TN)で、他の一つは、スーパーツイステッドネマチッ
ク(以下,STN)液晶表示素子である。このうち、前
者のTFT−TNは画質面では従来のブラウン管と同等
になってきており残された課題は表示素子を低コストで
製造することである。
【0003】アクティブマトリックス型液晶表示パネル
あるいは小型サイズの液晶表示パネルに用いられるTN
型の場合、ガラス基板界面において液晶分子はガラス基
板に対して定められたプレチルト角をもって一方向にか
つ均一に配向し、上下のガラス基板間で90゜捻れた状
態を呈している。90゜捻れ配向状態は、一般にガラス
基板上に形成されたポリイミド薄膜からなる配向膜をレ
ーヨン布等を用いて1方向にラビング処理し、上下基板
間でその方向が直交するよう配置することにより得られ
る。
【0004】このようにして得られたTN型液晶パネル
に電圧を印加すると、90゜捻れていた液晶分子が、閾
値電圧以上で応答し始め、捻れ配向状態が解けてスプレ
イ配向状態になり、液晶分子は分子長軸がガラス基板平
面に対して立ち上がった状態になる。
【0005】さて、このような電圧に対する立ち上がり
特性が基板面内で均一で無い場合には、表示状態で輝度
や色のむらが発生し、表示の品位が低下する。この表示
品位を決める重要な操作がラビングである。ラビングさ
れた基板表面では液晶分子は三次元的に方位が定められ
る。即ち、面内の配向方位と基板に対する液晶分子のプ
レチルト角により定められる方位である。後者のプレチ
ルト角があまり低すぎると電界に応答して液晶が立ち上
がるとき分子の両端のどちらから立ち上がるかが定まら
ないため、両方からの立ち上がりが発生しドメインが発
生する。このプレチルト角は配向膜材料に依存すること
が大きいが、ラビングの条件や、配向膜の硬化状態によ
っても変化する。従って、ラビングという曖昧な操作で
は本質的に均一な面内配向状態を得ることは至難であっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、近年、ラビン
グという配向膜との接触型の処理法ではなく、非接触型
で均一な処理が期待される方法として直線偏光紫外線に
よる配向処理方法が提案されている。この方法では、特
開平6−289347号公報に記載されているように、
配向膜として、光に反応する高分子材料が用いられてい
る。配向膜上に直線偏光紫外線が照射された時、前記高
分子材料が紫外線の偏光面に対して優先的に反応する。
その結果、配向膜面内の偏光面に平行な方位と直角な方
位とで分子の規則性に差違が生じる。この差違が、配向
膜に隣接する液晶分子に認識され、液晶分子の配向方位
を決める。配向膜面に照射される直線偏光面に対して液
晶分子が、平行に配向するか、直角に配向するかは、配
向膜の分子構造と反応の形態に依存する。
【0007】しかしながらこのように光反応性材料に直
線偏光紫外光を照射する方法だけでは、ラビングによっ
て液晶分子の配向に与えられるもう一つの重要な要素で
あるプレチルトを与えることが出来ない。プレチルトが
与えられない場合には、電圧印加時にドメインが発生
し、表示の欠陥となる。
【0008】本発明は、直線偏光紫外線による配向処理
を用いながら任意のプレチルト角を与えることを可能に
する液晶表示素子の製造方法を提供することを目的とす
る。また、電圧印可時にドメインの発生がなく、その結
果表示の欠陥が生じない液晶表示素子を提供することが
可能な液晶表示素子の製造方法を提供することを目的と
する。
【0009】また、本発明は、電圧印可時にドメインの
発生がなく、その結果表示の欠陥が生じない液晶表示素
子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は以下の構成とする。
【0011】即ち、本発明の液晶表示素子の製造方法
は、表面に電極が形成された2枚の基板を、前記電極形
成面が対向するように配置され、両基板間にネマチック
液晶層を有する液晶表示素子の製造方法であって、前記
基板の少なくとも一方の前記液晶層側の表面に、断面形
状が鋸歯状の凹凸形状をストライプ状に形成する工程
と、前記凹凸形状上に、直線偏光紫外線を照射して配向
処理された配向膜層を形成する工程とを有し、前記配向
膜層は、直線偏光紫外線により反応し、前記反応後に、
基板表面内において前記紫外線の直線偏光方向に対して
平行方向と直角方向とで分子の規則性に異方性を生じる
性質を示す材料からなることを特徴とする。
【0012】上記の構成によれば、配向膜層が、基板上
に形成された断面形状が鋸歯状の凹凸形状上に形成され
るので、非接触で、帯電を伴わないという光配向処理方
法のメリットを生かしながら、該凹凸形状の傾斜角が液
晶分子に安定したプレチルト角を付与することができ
る。従って、本発明の製造方法によって得られた液晶表
示素子は、電圧印可時にドメインの発生がなく、その結
果表示の欠陥を生じることなく、均一でコントラストの
高い表示をすることができる。
【0013】上記の構成において、前記凹凸形状の断面
形状が、頂角120゜以下の不等辺三角形であるのが好
ましい。かかる好ましい構成によれば、配向膜層に接す
る液晶分子の配向の乱れを防止することができ、均一な
プレチルト角を生じさせることができる。
【0014】また、上記の構成において、前記配向膜層
に接する液晶分子が、前記凹凸形状のストライプ方向と
直角な方向に配向するように、前記直線偏光紫外線を照
射するのが好ましい。かかる好ましい構成によれば、液
晶分子に適切なプレチルト角を安定して与えることがで
きるので、電圧印可時の液晶分子の立ち上がりの向きが
一定となり、表示欠陥のない液晶表示素子が得られる。
【0015】また、本発明の液晶表示素子は、表面に電
極が形成された2枚の基板が、前記電極形成面が対向す
るように配置され、両基板間にネマチック液晶層を有す
る液晶表示素子であって、前記基板の少なくとも一方の
前記液晶層側の表面には、断面形状が鋸歯状の凹凸形状
がストライプ状に形成され、更に、前記凹凸形状上に配
向膜層が形成されており、前記配向膜層に接する液晶分
子は、前記凹凸形状のストライプ方向と直角な方向に配
向していることを特徴とする。
【0016】上記の構成によれば、基板上に形成された
断面形状が鋸歯状の凹凸形状上に配向膜層が形成され、
配向膜層に接する液晶分子は、該凹凸形状のストライプ
方向と直角な方向に配向しているので、液晶分子は該凹
凸形状の傾斜角によって適切なプレチルト角が付与され
る。従って、電圧印可時にドメインの発生がなく、その
結果表示の欠陥を生じることなく、均一でコントラスト
の高い表示をすることができる。
【0017】上記の構成において、前記配向膜層は、直
線偏光紫外線により反応し、前記反応後に、基板表面内
において前記紫外線の直線偏光方向に対して平行方向と
直角方向とで分子の規則性に異方性を生じる性質を示す
材料からなることが好ましい。かかる好ましい構成によ
れば、凹凸形状上に形成された配向膜層の配向処理を、
非接触で、帯電を伴うことなく行なうことができる。ま
た、配向膜層に接する液晶分子の基板に平行な面内での
配向方向を所望する方向に揃えることが容易にできる。
【0018】また、上記の構成において、前記凹凸形状
の断面形状が、頂角120゜以下の不等辺三角形である
のが好ましい。かかる好ましい構成によれば、配向膜層
に接する液晶分子の配向の乱れを防止することができ、
均一なプレチルト角を生じさせることができるので、表
示欠陥のない液晶表示素子が得られる。
【0019】また、本発明の液晶表示素子は、2枚の基
板間の液晶分子の捻じり角が略90度のツイステッドネ
マチック液晶表示素子として利用することができる。ま
た、本発明の液晶表示素子は、凹凸形状及び配向膜層を
2枚の基板の両方に形成し、2枚の基板間の液晶分子の
捻じれ角が220〜260度のスーパーツイステッドネ
マチック液晶表示素子として利用することもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、鋸歯状の凹凸形状がスト
ライプ状に形成された本発明の基板の一例を示した部分
拡大斜視図である。図示したように、基板3の表面に、
厚み方向の断面形状が鋸歯状の凹凸形状1が繰り返し形
成され、全体としてみれば周期的なストライプ状に配列
形成されている。この凹凸形状の上に少なくとも電極層
と配向膜層とが形成される。
【0021】配向膜層は、直線偏光紫外線により反応
し、反応後に、基板表面内において紫外線の直線偏光方
向に対して平行方向と直角方向とで分子の規則性に異方
性を生じる性質を示す材料を用いて形成される。凹凸形
状1上に配向膜材料を付与した後、凹凸形状1のストラ
イプの方向と直角方向に液晶分子が配向するように直線
偏光紫外線を配向膜表面に照射する。これにより、非接
触で帯電を伴うことなく配向処理を行なうことができ
る。
【0022】図2は、表面に凹凸形状が形成された本発
明の基板に接する液晶分子の配向状態の様子を模式的に
示した側面断面図である。なお、図2においては図面を
簡略化するために、凹凸形状1上に形成される電極層、
配向膜層等は図示していない。図2に示すように、液晶
分子2は鋸歯状の凹凸形状1のストライプ方向と直角方
向に配向性を付与される結果、凹凸形状1の表面形状の
影響を受けて液晶分子2は、鋸歯の長い方の辺が基板3
の表面となす傾斜角θで規制された方向に傾いて配向す
る。すなわち、傾斜角θ自体が液晶分子2の配向膜との
界面でのプレチルト角になる。従って、使用する液晶に
応じて傾斜角θを最適化することにより、液晶分子に最
適なプレチルト角を付与することができる。
【0023】液晶分子2のプレチルト角が安定に付与さ
れるためには、鋸歯状凹凸形状1の断面形状が、頂角α
が120゜以下の不等辺三角形であることが望ましい。
頂角αが120゜以上になると、断面形状の逆傾斜面の
影響が大きくなり配向が乱れることがある。
【0024】また、ストライプの周期は10ミクロン以
下であることが好ましい。これ以上のピッチでは、表面
の凹凸が大きくなり過ぎ、液晶パネルの間隙の均一な制
御が困難である。
【0025】このような基板を用いた本発明の液晶表示
素子は、従来の光配向法だけでは安定に付与することが
困難であったプレチルト角を、図2に示す鋸歯状凹凸形
状1の傾斜角により容易に形成出来る。プレチルト角の
制御が凹凸形状1の表面形状によって制御できるため安
定なプレチルト角が得られ、得られたプレチルト角は温
度変化に対して安定である。
【0026】本発明によって得られるツイステッドネマ
チック液晶表示素子(TN−LCD)は、ラビング配向
法で得られたツイステッドネマチック液晶素子と異な
り、配向方位が全面にわたって均一であるため、ラビン
グ起因の筋状の表示ムラがないという特徴を示す。
【0027】また、スーパーツイステッドネマチック液
晶表示素子(STN−LCD)では、ツイステッドネマ
チック液晶以上に高いプレチルト角が必要である。それ
ゆえに、従来から、ラビング配向方法に起因する表示異
常が問題となってきた。本発明によって得られるスーパ
ーツイステッドネマチック液晶表示素子は、光配向法だ
けでは安定に付与することが困難であった高いプレチル
ト角が、表面の形状によって面内で均一かつ安定に得ら
れるので、ラビング起因の筋状の表示むらがないという
大きな特徴を示す。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照しながら、実施例を説明す
る。
【0029】(実施例1)図3に示すように、縦40m
m、横50mmのガラス基板(厚さ1.1mm)3a上
に、縦30mm、横45mmの透明なITO電極4を形
成した(上基板10)。
【0030】別の同一サイズのガラス基板3b上に、フ
ォトレジスト(TFR−910:東京応化製)を塗付
し、フォトリソグラフィーにより、基板表面の全面にわ
たって、図4に示すような鋸歯状の凹凸形状1を、図5
に示すように基板全面にわたりストライプ状に形成した
(下基板20)。このような鋸歯状の凹凸形状1は、光
束干渉法により強度が周期的に変調された光をフォトレ
ジスト上に露光し、現像条件を調整することにより形成
した。作製した凹凸形状1のストライプのピッチは2μ
mで、頂角α(図2参照)は略100°、基板3b面に
対する長辺の傾き角θ(図2参照)は4°、凹凸形状1
の繰り返し単位である三角形の底辺から頂点までの高さ
は約0.14μmであった。
【0031】その後、ストライプ状に配列された凹凸形
状1の上に、図3に示すのと同じ形状にITO電極4を
作製した。図5はその概略平面図である。
【0032】次に、上記二枚の同一サイズの基板上に、
回転塗布法により、ポリビニルシンナメートからなる厚
さ0.05μmの薄膜5を形成した。次いで、ポリビニ
ルシンナメート膜5を形成した二枚の基板に対し、偏光
された紫外線(UV)を照射し、配向処理した。図6に
示すように、照射する直線偏光紫外線の偏光方向D
UVは、鋸歯状凹凸形状1を有する下基板20について
は、ストライプの方向と平行とし(図6(A))、他の
一方の基板(上基板10)については、前記下基板20
と同じ方向とした(図6(B))。照射条件は、本実施
例では、200W超高圧水銀灯の光を多層薄膜素子によ
り直線偏光にした紫外線を、膜面でのエネルギーが10
mW/cm2になるように設定し、10分間照射した。
図6において、D20,D10は、それぞれこのようにして
形成された下基板20、上基板10上の配向膜5と接す
る後述する液晶分子の配向方向である。
【0033】かくして、上基板10及び下基板20を得
た。下基板20の断面構造を図4に示す。
【0034】次に、図7に示すように、下基板20上に
上基板10を、電極4の形成面側を対向させた。なお、
図7は、図面を簡略化するために、下基板20の表面上
に形成された凹凸形状1によるストライプ模様は省略し
てある。このとき、両基板間の間隙を5.0μmに保つ
ように、平均直径5.2μmのプラスチックビーズ(積
水ファイン製)を2重量%混合した熱硬化性エポキシ樹
脂をシール材8として図7のように配置した。シール材
8の一部に、封口9を設けておき、シール材8が硬化し
た後、真空注入法により、封口9から液晶を注入した。
用いたネマチック液晶材料は、正の屈折率異方性(△
n)をもち、△n値は0.098で、液晶の螺旋ピッチ
が20ミクロンになるようにカイラル液晶を混合した混
合液晶組成物である。
【0035】かくして得られた素子の液晶分子の配向方
向D10,D20は、直線偏光UVの偏光方向と略直角であ
った。また、液晶分子のプレチルト角をクリスタルロー
テーション法で測定したところ4.3゜であった。
【0036】液晶を注入した素子を偏光方位が互いに直
角に配した2枚の偏光板間に挟み込み、ストライプ状凹
凸形状を有する下基板20側の偏光板の偏光方向をスト
ライプと直角になるように整合させたところ、電圧が無
負荷の状態で光が透過する明状態となるノーマリーホワ
イトの表示が得られた。上下電極間に60Hzの矩形波
信号の電圧を負荷したところ、上下電極の重なり部の液
晶が電界方向に再配向し、暗状態が得られた。明暗のコ
ントラストは220:1で、表示ムラのない均一なTN
液晶表示素子が得られた。
【0037】(実施例2)実施例1と同じ、縦40m
m、横50mmのガラス基板(厚さ1.1mm)3bを2
枚用意し、この上に、フォトレジスト(TFR−91
0:東京応化製)を塗付し、フォトリソグラフィーによ
り、基板表面の全面にわたって、図4に示すような鋸歯
状の凹凸形状1を、図5に示すように基板全面にわたり
ストライプ状に形成した。このような鋸歯状の凹凸形状
1は、光束干渉法により強度が周期的に変調された光を
フォトレジスト上に露光し、現像条件を調整することに
より形成した。作製した凹凸形状1のストライプのピッ
チは2μmで、頂角α(図2参照)は略100°、基板
面に対する長辺の傾き角θ(図2参照)は6°、凹凸形
状1の繰り返し単位である三角形の底辺から頂点までの
高さは約0.2μmであった。
【0038】その後、ストライプ状に配列された凹凸形
状1の上に、実施例1の下基板20と同様に、ITO電
極4を作製した。図5はその概略平面図である。
【0039】次に、上記二枚の基板上に、回転塗布法に
より、ポリビニルシンナメートからなる厚さ0.05μ
mの薄膜5を形成した。次いで、ポリビニルシンナメー
ト膜5を形成した二枚の基板に対し、偏光された紫外線
(UV)を照射し、配向処理した。照射する直線偏光紫
外線の偏光方向DUVは、実施例1の下基板20と同様に
(図6(A)参照)、鋸歯状凹凸形状1のストライプの
方向と同様とした。照射条件は、本実施例では、200
W超高圧水銀灯の光を多層薄膜素子により直線偏光にし
た紫外線を、膜面でのエネルギーが10mW/cm2
なるように設定し、10分間照射した。
【0040】このようにして得られた2枚の基板を、一
方を上基板21、他方を下基板22として、図8に示す
ように、電極形成面側を対向させた。なお、図8は、図
7と同様に、図面を簡略化するために、下基板22の表
面上に形成された凹凸形状1によるストライプ模様は省
略してある。このとき上下基板21,22のそれぞれの
凹凸形状1のストライプ方向がなす角度が240°とな
るように配置した。また、両基板間の間隙を6.0μm
に保つように、平均直径6.2μmのプラスチックビー
ズ(積水ファイン製)を2重量%混合した熱硬化性エポ
キシ樹脂をシール材8として図8のように配置した。シ
ール材8の一部に、封口9を設けておき、シール材8が
硬化した後、真空注入法により、封口9から液晶を注入
した。用いたネマチック液晶材料は、正の屈折率異方性
(△n)をもち、△n値は0.143で、液晶の螺旋ピ
ッチが20ミクロンになるようにカイラル液晶を混合し
た混合液晶組成物である。
【0041】かくして得られた素子の液晶分子の配向方
向D21,D22は、直線偏光UVの偏光方向と略直角であ
った。また、プレチルト角をクリスタルローテーション
法で測定したところ6.3゜であった。
【0042】液晶を注入した素子を偏光方位が互いに直
角に拝した2枚の偏光板間に挟み込み、かつ、上下それ
ぞれの偏光板とパネルと間にリタデーション値が430
nmの位相差板を配設して、電圧が無負荷の状態で暗状
態となるノーマリーブラックの表示を得た。上下電極間
に1/300デューティ、1/18バイアスの矩形信号
波形の信号を与えたところ、明暗のコントラストは5
0:1で、表示ムラのない均一なSTN液晶表示素子が
得られた。
【0043】(比較例1)比較例1では、一方の基板
(下基板)表面に鋸歯状の凹凸形状を形成しない以外は
実施例1と同一形状で同一の電極パターンの上下基板を
用いた。用いたネマチック液晶材料は、実施例1と同じ
△n値が0.098の混合液晶組成物である。実施例1
と同じ配向処理を施し、同一の構成にして素子を作製し
た。
【0044】この素子の液晶分子の配向方向は、直線偏
光UVの偏光方向と略直角であり、プレチルト角をクリ
スタルローテーション法で測定したところ0.3゜以下
であった。
【0045】液晶を注入した素子を偏光方位が互いに直
角に拝した2枚の偏光板間に挟み込み、下基板側の偏光
板の偏光方向をUVの偏光方向と直角になるように整合
させたところ、電圧が無負荷の状態で光が透過する明状
態となるノーマリーホワイトの表示が得られた。上下電
極間に60Hzの矩形波信号の電圧を負荷したところ、
上下電極の重なり部の液晶が電界方向に再配向し、暗状
態が得られた。しかしながら暗状態で逆チルト状態を示
すドメインが多数観測され、明暗のコントラストは4
0:1と低く、光漏れの多い不均一の表示を示すTN液
晶表示素子が得られた。
【0046】
【発明の効果】本発明の液晶表示素子の製造方法によれ
ば、配向膜層が、基板上に形成された断面形状が鋸歯状
の凹凸形状上に形成されるので、非接触で、帯電を伴わ
ないという光配向処理方法のメリットを生かしながら、
該凹凸形状の傾斜角が液晶分子に安定したプレチルト角
を付与することができる。従って、本発明の製造方法に
よって得られた液晶表示素子は、電圧印可時にドメイン
の発生がなく、その結果表示の欠陥を生じることなく、
均一でコントラストの高い表示をすることができる。
【0047】また、本発明の液晶表示素子によれば、基
板上に形成された断面形状が鋸歯状の凹凸形状上に配向
膜層が形成され、配向膜層に接する液晶分子は、該凹凸
形状のストライプ方向と直角な方向に配向しているの
で、液晶分子は該凹凸形状の傾斜角によって適切なプレ
チルト角が付与される。従って、電圧印可時にドメイン
の発生がなく、その結果表示の欠陥を生じることなく、
均一でコントラストの高い表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鋸歯状の凹凸形状がストライプ状に形成され
た本発明の基板の一例を示した部分拡大斜視図である。
【図2】 表面に凹凸形状が形成された本発明の基板に
接する液晶分子の配向状態の様子を模式的に示した側面
断面図である。
【図3】 本発明の実施例1の液晶表示素子に使用する
上基板の電極配置を示した平面図である。
【図4】 本発明の実施例1の液晶表示素子に使用する
下基板の厚み方向の拡大断面図である。
【図5】 本発明の実施例1の液晶表示素子に使用する
下基板の電極配置を示した平面図である。
【図6】 本発明の実施例1の液晶表示素子に使用する
上下基板に照射する直線偏光紫外線の偏光方向を説明す
るための図である。
【図7】 本発明の実施例1において、上下基板を貼り
合わせた状態を示した平面図である。
【図8】 本発明の実施例2において、上下基板を貼り
合わせた状態を示した平面図である。
【符号の説明】
1 鋸歯状凹凸形状 2 液晶分子 3 基板 3a,3b ガラス基板 4 ITO電極 5 配向膜 8 シール材 9 封口 10 上基板 20 下基板 21 上基板 22 下基板 DUV 直線偏光紫外線の偏光方向 D10,D21 上基板と接する液晶分子の配向方向 D20,D22 下基板と接する液晶分子の配向方向

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に電極が形成された2枚の基板を、
    前記電極形成面が対向するように配置され、両基板間に
    ネマチック液晶層を有する液晶表示素子の製造方法であ
    って、 前記基板の少なくとも一方の前記液晶層側の表面に、断
    面形状が鋸歯状の凹凸形状をストライプ状に形成する工
    程と、 前記凹凸形状上に、直線偏光紫外線を照射して配向処理
    された配向膜層を形成する工程とを有し、 前記配向膜層は、直線偏光紫外線により反応し、前記反
    応後に、基板表面内において前記紫外線の直線偏光方向
    に対して平行方向と直角方向とで分子の規則性に異方性
    を生じる性質を示す材料からなることを特徴とする液晶
    表示素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記凹凸形状の断面形状が、頂角120
    ゜以下の不等辺三角形である請求項1に記載の液晶配表
    示素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記配向膜層に接する液晶分子が、前記
    凹凸形状のストライプ方向と直角な方向に配向するよう
    に、前記直線偏光紫外線を照射する請求項1に記載の液
    晶表示素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 表面に電極が形成された2枚の基板が、
    前記電極形成面が対向するように配置され、両基板間に
    ネマチック液晶層を有する液晶表示素子であって、 前記基板の少なくとも一方の前記液晶層側の表面には、
    断面形状が鋸歯状の凹凸形状がストライプ状に形成さ
    れ、 更に、前記凹凸形状上に配向膜層が形成されており、 前記配向膜層に接する液晶分子は、前記凹凸形状のスト
    ライプ方向と直角な方向に配向していることを特徴とす
    る液晶表示素子。
  5. 【請求項5】 前記配向膜層は、直線偏光紫外線により
    反応し、前記反応後に、基板表面内において前記紫外線
    の直線偏光方向に対して平行方向と直角方向とで分子の
    規則性に異方性を生じる性質を示す材料からなる請求項
    4に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】 前記凹凸形状の断面形状が、頂角120
    ゜以下の不等辺三角形である請求項4に記載の液晶表示
    素子。
  7. 【請求項7】 前記2枚の基板間の液晶分子の捻じり角
    が略90度であり、前記液晶表示素子がツイステッドネ
    マチック液晶表示素子である請求項4に記載の液晶表示
    素子。
  8. 【請求項8】 前記凹凸形状及び前記配向膜層が前記2
    枚の基板の両方に形成されており、前記2枚の基板間の
    液晶分子の捻じれ角が220〜260度であり、前記液
    晶表示素子がスーパーツイステッドネマチック液晶表示
    素子である請求項4に記載の液晶表示素子。
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