JP2000207535A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2000207535A
JP2000207535A JP11012231A JP1223199A JP2000207535A JP 2000207535 A JP2000207535 A JP 2000207535A JP 11012231 A JP11012231 A JP 11012231A JP 1223199 A JP1223199 A JP 1223199A JP 2000207535 A JP2000207535 A JP 2000207535A
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貞彦 樋上
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誠治 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術と異なる手段によって画像の読取精
度が良好な小型の画像読取装置を提供することである。 【解決手段】 パネル11は、2次元配列する複数の受
光素子23が一対の透光性基板21,22に挟まれて構
成される。透光性基板22の端部には、斜面22aが形
成され、斜面22aに対向させて光源12が配置され
る。透光性基板21,22の表面での反射によって伝達
された光をパネル11の表面に接触する物体に照射さ
せ、物体からの戻り光を受光素子23で受光することに
よって物体の画像を読取る。これによって、パネル11
を透過する光の方向を限定することができ、画像の読取
精度を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋などの読取り
が可能な画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ネットワーク社会の発展によって、携帯
機器と無線ネットワークとの融合が進展し、小型化が要
求される携帯機器においても個人認証などのセキュリテ
ィ機能の必要性が増してきている。個人認証としては、
携帯機器が他人に悪用され難く、鍵やICカードのよう
に紛失の可能性の無い、指紋などの生体情報による認証
が注目されている。指紋の読取方式としては、プリズム
などの光学系を用いたものが主流になっている。
【0003】図9は、プリズムを用いた指紋読取装置を
示す図である。図9(a)では、プリズム1の上面1
a、側面1b,1cのうち、上面1aに指を置き、側面
1bから光を照射させ、上面1aで反射して側面1cか
ら出射する光をCCD(電荷結合素子)カメラ2で撮像
する。図9(b)では、CCDカメラ2を光源側に配置
して、上面1aで散乱して側面1bから出射する光を撮
像する。
【0004】また特開平9−186312号は、受光素
子を埋め込んだ液晶表示装置を開示している。この装置
は、受光素子への光を集光するための集光レンズを備え
ており、表示面から離れた人の顔などを撮像する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図9に示した指紋入力
装置では、プリズムを使用するので、その厚さを抑える
ことが不可能であり、小型化が困難であり、特開平9−
186312号でも、集光レンズを備えているので、小
型化が困難である。
【0006】本発明の目的は、従来技術と異なる手段に
よって画像の読取精度が良好な小型の画像読取装置を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、2次元配列す
る複数の受光素子が一対の透光性基板に挟まれて成り、
一方の透光性基板の端部に斜面が形成されたパネルと、
透光性基板の斜面に対向配置された光源とを備え、パネ
ル内部を伝達させた光を、パネルの表面に接触する物体
に照射させ、物体からの戻り光を受光素子で受光するこ
とによって物体の画像を読取ることを特徴とする画像読
取装置である。
【0008】本発明に従えば、光源からの光を透光性基
板の斜面から入射させ、かつパネルの表面での反射によ
って光を伝達することで、パネル内部を伝達する光の方
向を限定することができる。
【0009】すなわち、光源からの光は光源に対向する
斜面から入射するので、斜面での入射角が比較的小さい
方向の光は透光性基板内に入射し、入射角が比較的大き
い方向の光は斜面で反射して透光性基板内に入射しな
い。これによって、パネル内の光の進行方向を限定する
ことができる。また、パネルの表面に到達する光のう
ち、入射角が臨界角以上の光は全反射する。一方、入射
角が臨界角未満の光は、その一部が反射して再びパネル
内を進み、残余の光がパネルの外へ出てゆく。パネルの
表面での反射を繰り返すことによって、臨界角未満の入
射角の方向に進む光が淘汰されてゆく。これによって、
パネル内の光の進行方向をさらに限定することができ
る。
【0010】このように、限定された特定の方向に進む
光を使用してパネルの表面に接触する物体の画像を読取
るので、画像の読取精度を向上することができる。ま
た、透光性基板の端部に斜面を形成し、その斜面に対向
させて光源を配置させるだけで、光の進行方向を限定で
きるので、集光または分光のための別の光学系が不要で
あり、装置を小型化することができる。
【0011】また本発明は、2次元配列する複数の受光
素子およびその受光素子とともに受光画素を構成して光
透過率が可変の液晶層が一対の透光性基板に挟まれて成
り、一方の透光性基板に斜面が形成されたパネルと、パ
ネルに光を入射させるための光源とを備え、パネル内部
を伝達させた光を、パネルの表面に接触する物体に照射
させ、物体からの戻り光を受光素子で受光することによ
って物体の画像を読取ることを特徴とする画像読取装置
である。
【0012】本発明に従えば、上記と同様にパネル内の
光の進行方向を限定できるので、画像の読取精度を向上
することができる。また、パネルに液晶層を設けること
によって、光の透過率を受光画素毎に変化させることが
できるので、さらにパネル内の光の進行方向を限定する
ことができ、画像の読取精度を向上することができる。
さらに、受光画素毎に液晶層の透過率を制御することに
よって、パネルを表示のために使用することも可能であ
る。
【0013】また本発明は、前記透光性基板の斜面から
受光素子まで延びる光路上に位置する液晶層に光を透過
させる制御を行う液晶制御手段をさらに備えることを特
徴とする。
【0014】本発明に従えば、上記のように限定された
方向の光は、限定された光路を通過して受光素子に達す
る。受光素子への光路上に位置する液晶層に対して、光
を透過させる制御を行うので、別の経路を通過する光を
受光することがなく、ノイズの発生を防止でき、画像の
読取精度をさらに向上することができる。
【0015】また本発明は、前記透光性基板の斜面か
ら、光を透過させた液晶層を通過して延びる光路上に位
置する受光素子の受光データを、全受光素子の受光デー
タから抽出するデータ抽出手段をさらに備えることを特
徴とする。
【0016】本発明に従えば、液晶層を透過した光は限
定された光路を進んで受光素子に達する。本発明では、
まず、限定された光路上に位置する特定の受光素子を含
む全部の受光素子から、受光データを得る。その受光デ
ータから、光を透過させた液晶層に対応する特定の受光
素子の受光データを抽出するので、別の経路を通過した
光による受光データを使用することがなく、ノイズの発
生を防止でき、画像の読取精度をさらに向上することが
できる。
【0017】また本発明の前記パネルには、透光性基板
の表面から入射して受光素子に到達する光を遮断するた
めのマスクが形成されていることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、パネルの表面から入射し
て受光素子に到達する光を遮断するためのマスクが、パ
ネルに形成されている。たとえば、受光素子の真上にマ
スクを形成することによって、パネルの表面から入射し
た光を遮断でき、外光によるノイズの発生を防止でき、
画像の読取精度をさらに向上することができる。
【0019】また本発明の前記受光素子のうち、全部の
受光素子を駆動する全駆動モード、または一部のエリア
の受光素子のみを駆動する部分駆動モードによって、受
光素子の駆動を制御する受光制御手段をさらに備えるこ
とを特徴とする。
【0020】本発明に従えば、全駆動モードによって全
部の受光素子を駆動でき、部分駆動モードによって一部
のエリアの受光素子のみを駆動できる。たとえば、指紋
の読取を行う場合のように、パネルの全エリアにおいて
受光駆動を行う必要がない場合がある。このような場合
には、部分駆動モードで受光素子を駆動することによっ
て、画像の読取に無関係な受光素子を駆動することな
く、消費電力を低減することができる。
【0021】また本発明は、前記部分駆動モードで駆動
される受光素子を含む受光画素のエリアを表示するため
の液晶層の光透過率制御を行う液晶制御手段をさらに備
えることを特徴とする。
【0022】本発明に従えば、部分駆動モードで駆動さ
れる受光素子のエリアを表示することによって、操作者
の指など、読取対象となる物体を置くべきエリアが明確
に表示されるので、操作が簡単であり、しかも画像の読
取りを確実に実行できる。
【0023】また本発明の前記パネルには、異なる複数
の波長帯域のうちのいずれかの波長帯域の光を受光画素
毎に透過させるフィルタが設けられ、液晶層の光透過率
制御を行う液晶制御手段と、受光素子の駆動を制御する
受光制御手段とをさらに備え、各波長帯域に対応する受
光画素の液晶層および受光素子を順次駆動させることに
よって、波長帯域毎の画像を読取ることを特徴とする。
【0024】本発明に従えば、たとえば赤色、緑色およ
び青色の3色の可視光線のうちのいずれかを透過させる
フィルタを設け、まず、最初に赤色を透過させるフィル
タが設けられた受光画素について、液晶層を駆動させる
液晶制御と受光素子を駆動させる受光制御とを行うこと
によって、赤色の画像を読取る。次に、同様にして緑色
の画像を読取り、さらに青色の画像を読取る。
【0025】このように、各波長帯域に対応する受光画
素の液晶層および受光素子を順次駆動することによっ
て、無関係な液晶層および受光素子を駆動させず、比較
的少ない電力で各波長帯域の画像を読取ることができ
る。また、各波長帯域の読取画像は、解像度が異なるこ
とが有り、それらの全ての画像を使用してデータ照合を
行うことによって、データ照合の信頼性を向上すること
が可能である。特に、指紋認証などに効果的である。
【0026】また本発明は、前記光源を駆動したときの
受光レベルから、光源を駆動しないときの受光レベルを
除算する演算手段をさらに備えることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、光源を駆動したときの受
光レベルと、光源を駆動しないときの受光レベルとを出
力して、前者から後者を除算する。前者は、ノイズを含
んだ受光レベルであり、後者は、光源とは無関係な外光
によるノイズを示す受光レベルであるので、上記のよう
な演算によって、ノイズを除去することができ、画像の
読取精度をさらに向上することができる。
【0028】また本発明の前記光源は、所定の波長帯域
の光を放射し、前記受光素子は、光源からの光と同じ波
長帯域の光を受光することを特徴とする。
【0029】本発明に従えば、光源からの光の波長帯域
において受光感度の良好な受光素子を使用するなど、受
光素子の受光感度を光源からの光の波長帯域に対応させ
ることによって、光源からの光以外の光が受光されにく
くなり、画像の読取精度をさらに向上することができ
る。
【0030】また本発明は、前記パネルの表面には接触
センサまたは温度センサが設けられることを特徴とす
る。
【0031】本発明に従えば、パネルの表面に接触セン
サまたは温度センサを設けることによって、操作者がパ
ネルを操作してパネルから各種の入力が可能となり、操
作性を向上することができる。接触センサを使用した場
合、入力ペンまたは操作者の指などをパネル表面に押圧
することによって、入力が可能である。温度センサを使
用した場合、操作者の指などをパネル表面に近づけるこ
とによって、入力が可能であり、必ずしも指をパネルに
接触させる必要がない。また、これらの入力操作を各種
制御に関連付けることができ、たとえば操作者の指によ
る入力によって光源を駆動するなどの制御が可能であ
る。
【0032】また本発明は、前記受光素子による受光の
停止が検出されたときに、光源を駆動するための光源制
御手段をさらに備えることを特徴とする。
【0033】本発明に従えば、受光素子が外光の遮断を
検出したときに光源を駆動するので、光源の駆動開始や
画像読取の開始を指示する必要がなく、光源を自動的に
駆動して画像を読取ることができ、操作性を向上するこ
とができる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態であ
る画像読取装置10の機械的構成を示す斜視図であり、
図2は、図1の画像読取装置10のパネル11を示す断
面図である。画像読取装置10は、パネル11および光
源12を備える。パネル11は、アクティブマトリクス
型の液晶パネルであり、一対の透光性基板21,22、
受光素子23および液晶層24などを備える。
【0035】液晶層24は、透光性基板21,22に挟
まれる。透光性基板21の液晶層24側の表面には、透
光性の共通電極20が設けられ、液晶層24と反対側の
表面には偏光板31が設けられている。透光性基板22
の液晶層24側の表面には、複数の受光素子23、スイ
ッチング素子25、透光性の画素電極26および配線2
7〜29が設けられ、液晶層24と反対側の表面には、
偏光板32が設けられている。
【0036】各部の厚さは、たとえば、偏光板31,3
2が0.3mm、液晶層24が5μm、透光性基板2
1,22が0.7mmである。
【0037】透光性基板22の表面に平行で互いに直交
する2方向をX方向およびY方向とし、透光性基板22
の表面に垂直な方向をZ方向とする。配線27はY方向
に延び、互いに間隔をおいてX方向に配列する。配線2
8もY方向に延び、配線27に隣合って配列する。配線
29はX方向に延び、互いに間隔をおいてY方向に配列
する。上記の配線27〜29は、これらによって囲まれ
た複数の矩形領域を形成する。各矩形領域には、受光素
子23、スイッチング素子25および画素電極26が1
個ずつ配置される。
【0038】受光素子23は、たとえばフォトダイオー
ドであり、配線27に接続される。スイッチング素子2
5は、たとえばTFT(薄膜トランジスタ)であり、配
線28,29および画素電極26に接続される。配線2
8は、スイッチング素子25のゲートラインであり、配
線29はスイッチング素子25のソースラインである。
各配線29に順次的に所定の電圧が与えられている期間
において、配線28に所定の制御電圧が順次的に選択し
て印加されるような走査が行われる。これによって、所
望の画素電極26と共通電極20との間に介在する液晶
層24が活性化されて画素毎の透過率制御が行われる。
配線29に与えられる電圧は、液晶層24を活性化する
しきい値以上の電圧に選ばれる。
【0039】図2に示すように、受光素子23は、透光
性基板22上に形成されたマスク34のさらに上に形成
されており、マスク34は、受光素子23の背面側から
の受光を防止している。なお背面側とは、Z方向の偏光
板32側であり、逆に、Z方向の偏光板31側を前面側
とする。また、透光性基板21上に形成された共通電極
20のさらに上には、マスク33が形成されている。マ
スク33の面積は、受光素子23の面積と同程度であ
り、透光性基板21,22を互いに対向させたときに、
受光素子23に間隔をおいて対向する位置に配置され
る。マスク33を設けることによって、前面側からの光
のうち、受光素子23の受光面に対してほぼ垂直に進行
してくる光を遮り、受光面に対して斜めに進行してくる
光を受光させることができる。
【0040】透光性基板22の液晶層24と反対側のY
方向端部には、X方向に平行な斜面22aが形成されて
いる。偏光板32は、斜面22aを覆い、斜面22aに
平行な斜面32aを有している。光源12は、X方向に
平行に棒状に延びる形状を成し、斜面22aに対向配置
される。光源12は、たとえば冷陰極管である。斜面2
2aがパネル11の表面となす角度を角度θとする。角
度θは、90度以下のものとし、たとえば42度であ
る。
【0041】光源12が放射する光の波長帯域は、外光
と区別可能な紫外線または赤外線などであり、受光素子
23の受光感度は、光源12の光の波長帯域において良
好なものとする。これによって、ノイズを低減して、画
像の読取精度をさらに向上することができる。なお、光
源12に可視光以外のものを使用した場合、表示のため
には、別の光源、たとえば可視光を含む光を放射するバ
ックライトなどが必要である。
【0042】また、パネル11には、カラーフィルタが
設けられてもよい。カラーフィルタは、たとえば赤色、
緑色および青色の3色の可視光線のうちのいずれかを1
画素毎に透過させるものである。カラーフィルタを設け
る場合、光源12は、白色光を放射するものとし、受光
素子23は、可視光線の波長帯域において受光感度が良
好なものが選ばれる。
【0043】さらに、偏光板31の前面側の表面には、
接触センサまたは温度センサが設けられてもよい。接触
センサは、たとえば透光性の2枚の板状の電極をスペー
サで隔てて配置することによって構成される。操作者が
接触センサに指を接触させたとき、その指を検出するこ
とができる。温度センサは、たとえばサーミスタであ
り、必ずしも操作者が指などを接触させなくても操作者
の指の温度を検知することで、その指を検出することが
できる。
【0044】図3は、画像読取装置10による光の伝達
を示す図である。光源12からの光は、まず斜面32a
に到達する。斜面32aに到達する光のうち、臨界角α
以上の入射角で斜面32aに到達した光は全反射し、臨
界角α未満の入射角で斜面32aに到達した光の一部は
偏光板32を介して透光性基板22内に入射する。これ
によって、パネル11内を進行する光の方向を限定する
ことができる。すなわち、限定された光の方向と透光性
基板22の表面とがなす角度Aは、不等式π/2−α−
θ<A<π/2+α−θを満たすものである。
【0045】透光性基板22内に入射する光のうち、斜
面32aに垂直な方向に進む光の透過率が最大であるの
で、その光強度も最大である。強度が最大の光の進行方
向は、YZ平面に平行な方向であり、透光性基板22の
表面と角度β(=π/2−θ)をなす。角度θ=42度
ならば、角度β=48度である。
【0046】透光性基板22に入射した光は、液晶層2
4、透光性基板21および偏光板31を順に透過して、
偏光板31の外部との界面31aに到達する。界面31
aは、パネル11の表面である。界面31aに到達する
光のうち、臨界角γ以上の入射角で界面31aに到達し
た光は全反射し、臨界角γ未満の入射角で界面31aに
到達した光の一部は偏光板31から外部へ出てゆく。こ
れによって、さらにパネル11内を進行する光の方向を
限定することができる。すなわち、限定された光の方向
と透光性基板21の表面とがなす角度Bは、不等式B≦
π/2−γを満たすものである。
【0047】なお、臨界角γをγ<θ−αとすることに
よって、斜面22aから入射した光を全て全反射させる
ことができる。また、臨界角γをγ≦π/2−βとする
ことによって、光源12からの強度最大の光を全反射さ
せることができる。
【0048】界面31aで反射した光は、偏光板32の
外部との界面32bに到達し、以後、界面31aおよび
界面32bにおいて反射を繰返す。界面32bもパネル
11の表面である。これによって、パネル11内を伝達
する光のうち、臨界角γ以上の光は淘汰されてゆく。
【0049】パネル11内を伝達された光は、パネル1
1の表面に接触する物体、たとえば図3に示すように、
界面31aに接触する操作者の指Fに到達する。受光素
子23が物体からの戻り光を受光することによって、物
体の画像を読取ることができる。
【0050】図4および図5は、画像読取装置10によ
る指紋読取動作を示す図である。指Fの山部Fmと谷部
Fvとが指紋を構成しており、パネル11上では、山部
Fmは偏光板31に接触し、谷部Fvは偏光板31に接
触しない。パネル11上の指Fに到達した光のうち、谷
部Fvでは、物体がパネル11上に存在しないときと同
様に、光が反射する。山部Fmでは、物体が接触してい
る影響によって、光が乱反射する。このように、指紋の
谷部Fvと山部Fmとで光の振る舞いが異なるので、指
からの光を受光素子23で受光することによって、指紋
を読取ることができる。谷部Fvのピッチ幅T1は、4
00μm程であり、接触する山部Fmの幅T2は、20
0μm程である。
【0051】指紋の読取精度は、パネル11内を進行す
る光強度および光の指向性などによって決定される。図
3において説明したように、光の進行方向は限定されて
いるので、パネル11内を進行する光の指向性は比較的
高い。したがって、画像読取装置10による画像の読取
精度は良好である。さらに図2で説明したマスク33,
34によって、外光を遮断することができ、受光素子2
3への光の指向性をさらに向上することができ、画像の
読取精度を向上できる。
【0052】透光性基板32の斜面32aから受光素子
23までの光路上に位置する液晶層24に光を透過させ
る制御を行う。図4および図5では、液晶層24を透過
させる制御を行う画素については、液晶ONとし、液晶
層24を透過させない制御を行う画素については、液晶
OFFとしている。
【0053】パネル11の厚さは、透光性基板21,2
2および偏光板31,32によるものであり、約2mm
程度である。パネル11の表面から厚さ1mm程度の位
置に液晶層24が配置されている。パネル11の表面と
48度の角度をなして進行する光は、液晶層24を通過
した後、次に液晶層24に到達するまでに、2×1mm
×tan42=1.8mmだけY方向に進む。1画素の
Y方向の長さは、たとえば、400dpiの液晶表示パ
ネルでは、63.5μmである。したがって、液晶層2
4を透過させた画素からY方向に約28画素だけ離れた
画素を透過させることで、特に強度が大きい方向の光だ
けを受光素子23に受光させることができる。
【0054】このように、受光素子23に対して、限定
された方向の光は、限定された光路を通過して受光素子
23に達する。受光素子23への光路上に位置する液晶
層24を透過させるので、別の経路を通過する光を受光
することがなく、ノイズの発生を防止でき、画像の読取
精度をさらに向上することができる。
【0055】図6は、画像読取装置10の電気的構成を
示すブロック図である。画像読取装置10は、液晶制御
部41、入力部42、受光制御部43、処理部44、不
揮発性記憶部45、標準I/O(Input/Output)部46
および揮発性記憶部47を備える。液晶制御部41は、
パネル11の各スイッチング素子25を制御して、画素
電極26毎に液晶層24の光の透過率を制御する。入力
部42は、キーボードまたはマウスなど、操作者の操作
によって各種データを入力するための入力装置である。
受光制御部43は、受光素子23によって蓄えられた電
荷を読み出すための制御を行う。
【0056】不揮発性記憶部45は、利用者の指紋デー
タを予め記憶している。揮発性記憶部47は、複数のワ
ークエリアを有しており、アプリケーションプログラム
エリア53に指紋認証用などのアプリケーションプログ
ラムがロードされる。指紋データエリア52のうち、利
用者データエリア52aには、不揮発性記憶部45に記
憶された利用者のデータが格納され、受光データエリア
52bには、受光制御部43からの指紋データが格納さ
れる。指紋認証エリア51のうち、指紋データ特徴抽出
エリア51aには受光データから抽出された特徴データ
が格納され、特徴データ照合エリア52bには照合する
ための2つのデータが格納される。
【0057】処理部44は、CPU(中央処理装置)な
どで構成され、アプリケーションプログラムの実行、受
光データからの特徴データの抽出、特徴データの照合な
ど各種の処理を行う。
【0058】特に処理部44は、特定の受光素子23の
受光データを、全受光素子23の受光データから抽出す
る処理を行っている。特定の受光素子23は、斜面22
aから入射し、光を透過させた液晶層24を通って延び
る光路の延長線上に位置する受光素子23である。たと
えば、光を透過させた液晶層24を含む画素からY方向
に28画素だけ離れて位置する画素の受光素子23であ
る。液晶層24を透過した光は限定された光路を進んで
受光素子23に達するが、まず、限定された光路上に位
置する特定の受光素子23を含む全部の受光素子23か
ら、受光データを得る。その受光データから、特定の受
光素子23の受光データを抽出する。これによって、別
の経路を通過した光による受光データを使用することが
なく、ノイズの発生を防止でき、画像の読取精度をさら
に向上することができる。
【0059】また受光データ抽出に関しては、1フレー
ムを表示期間と検出期間として分割して、検出期間内に
上記の液晶駆動を行うことで受光データを蓄積し、液晶
のセグメントドライバによって受光データを抽出しても
よい。なお検出期間の最初に受光素子のデータをすべて
放電させておく。表示サイクルと同様に液晶のコモンド
ライバによって1ライン(行)ずつ選択し、セグメント
ドライバによって各サイクルでアナログ値をサンプルホ
ールドし、コンパレータによって有効な受光かどうかを
判定する(2値での取込)。複数のコンパレータを利用
して多値で取込むことも可能である。コンパレータによ
って得られた値を制御部で読出し、各ラインでの各列の
データとしてCPUに送る。データの読出し時にはバッ
クライトを消すことによって不要な受光を解消してい
る。
【0060】受光制御部43は、全部の受光素子23を
駆動する全駆動モード、および予め定められる一部のエ
リアの受光素子23のみを駆動する部分駆動モードのい
ずれかの駆動モードで受光素子23を駆動する。全駆動
モードでは、パネル11と同程度の大きさの原稿など比
較的大きなものを読取ることができ、部分駆動モードで
は、指紋など比較的小さなものを読取ることができる。
部分駆動モードでは、画像の読取に無関係な受光素子2
3を駆動することなく、消費電力を低減することができ
る。
【0061】また受光制御部43は、光源12が駆動さ
れたとき、および光源12が駆動されないときに受光制
御を行う。処理部44は、光源12が駆動されたときの
受光レベルから、光源12を駆動しないときの受光レベ
ルを除算する。これによって、光源12とは無関係な外
光によるノイズを除去することができ、画像の読取精度
をさらに向上することができる。
【0062】液晶制御部41は、受光制御部43が部分
駆動モードで動作するときに、駆動される受光素子23
のエリアを表示する制御を行う。このエリアの表示は、
操作者がエリアを認識可能な表示でよく、たとえば、図
7に示すように、パネル11の全表示エリア54のう
ち、右下隅に位置する部分表示エリア55の輪郭線56
上に位置する画素の液晶層24を透過させる制御を行
う。このように、指を置くべき部分表示エリア55を表
示するので、操作が簡単であり、しかも画像の読取を確
実に実行できる。
【0063】また、図6の画像読取装置10は、受光素
子23が外光の遮断を検出したときに、光源12を駆動
する光源制御手段をさらに備えてもよい。操作者が指を
パネル11に置くと、前面側からの外光が遮られて受光
素子23に受光されなくなる。すなわち、受光素子23
は外光の遮断を検出する。光源制御手段は、受光素子2
3によって外光の遮断が検出されたときに、光源12を
駆動する。これによって、光源12の駆動開始や画像読
取の開始を指示する必要がなく、光源12を自動的に駆
動して画像を読取ることができ、操作性を向上すること
ができる。
【0064】以下、パネル11にカラーフィルタを設け
る場合の制御について説明する。カラーフィルタは、R
(赤色)、G(緑色)およびB(青色)の3色の可視光
線のうちのいずれかを1画素毎に透過させるものとす
る。まず最初に、赤色を透過させるフィルタが設けられ
た画素について、液晶制御部41によって、液晶層24
を透過させる制御を行う。このとき、受光制御部43に
よって、同じ赤色の画素に含まれる受光素子23を駆動
させる制御を行い、赤色の画像を読取る。次に、緑色の
画素についても、同様にして緑色の画像を読取り、さら
に青色の画像も読取る。
【0065】このように、RGBの各色に対応する画素
の液晶層24および受光素子23を順次駆動することに
よって、無関係な液晶層24および受光素子23を駆動
させず、比較的少ない電力で各色の画像を読取ることが
できる。また、各色の読取画像を使用して指紋データの
照合を行い、指紋データ照合の信頼性を向上することが
可能である。カラーフィルタの透過光は、RGBに限ら
ない。
【0066】図8は、本発明の別の実施形態である画像
読取装置を示す図である。本実施形態の画像読取装置
は、図1〜図7の実施形態の偏光板32に、特許第25
68310号に記載されるような複数の溝が形成され、
光源12の代わりに面状のバックライト61を配置した
ものである。本実施形態では、偏光板32が集光機能を
有するので、画像の読取精度を向上することができる。
しかも、別個の集光レンズを設ける必要がないので、装
置の小型化が可能である。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光源から
の光を透光性基板の斜面から入射させ、かつパネルの表
面での反射によって光を伝達することで、パネル内部の
光の方向を限定することができ、限定された特定の方向
に進む光を使用してパネルの表面に接触する物体の画像
を読取るので、画像の読取精度を向上でき、装置を小型
化することができる。
【0068】また本発明によれば、上記パネルに液晶層
を設けることによって、光の透過率を受光画素毎に制御
することができ、さらにパネル内の光の進行方向を限定
することができ、画像の読取精度を向上することができ
る。さらに、受光画素毎に液晶層の光透過率を制御する
ことによって、パネルを表示のために使用することも可
能である。
【0069】また本発明によれば、受光素子まで延びる
光路上の液晶層を透過させることによって、ノイズの発
生を防止でき、画像の読取精度をさらに向上することが
できる。
【0070】また本発明によれば、全部の受光素子の受
光データから、特定の受光素子の受光データを抽出する
ことによって、ノイズの発生を防止でき、画像の読取精
度をさらに向上することができる。
【0071】また本発明によれば、パネルの表面から入
射して受光素子に到達する光を遮断するマスクを設ける
ことによって、外光によるノイズの発生を防止でき、画
像の読取精度をさらに向上することができる。
【0072】また本発明によれば、全駆動モードまたは
部分駆動モードによって、消費電力を低減することがで
きる。
【0073】また本発明によれば、部分駆動モードで駆
動される受光素子のエリアを表示することによって、操
作性を向上でき、画像の読取りを確実に実行できる。
【0074】また本発明によれば、上記パネルにフィル
タを設け、波長帯域毎の画像を読取ることによって、デ
ータ照合の信頼性を向上することができる。
【0075】また本発明によれば、光源を駆動したとき
の受光レベルから、光源を駆動しないときの受光レベル
を除算することによって、ノイズを除去することがで
き、画像の読取精度をさらに向上することができる。
【0076】また本発明によれば、受光素子の受光感度
を光源からの光の波長帯域に対応させることによって、
画像の読取精度をさらに向上することができる。
【0077】また本発明によれば、上記パネルの表面に
接触センサまたは温度センサを設けることによって、操
作者がパネルを操作してパネルから各種の入力が可能と
なり、操作性を向上することができる。
【0078】また本発明によれば、受光素子が外光の遮
断を検出したときに光源を駆動することによって、操作
性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である画像読取装置10の
機械的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1の画像読取装置10のパネル11を示す断
面図である。
【図3】画像読取装置10による光の伝達を示す図であ
る。
【図4】画像読取装置10による指紋読取動作を示す図
である。
【図5】画像読取装置10による指紋読取動作を示す図
である。
【図6】画像読取装置10の電気的構成を示すブロック
図である。
【図7】全表示エリア54および部分表示エリア55を
示す図である。
【図8】本発明の別の実施形態である画像読取装置を示
す図である。
【図9】プリズムを使用した従来の指紋読取装置を示す
図である。
【符号の説明】
10 画像読取装置 11 パネル 12 光源 21,22 透光性基板 22a,32a 斜面 23 受光素子 24 液晶層 25 スイッチング素子 26 画素電極 27,28,29 配線 31,32 偏光板 33,34 マスク 41 液晶制御部 42 入力部 43 受光制御部 44 処理部 45 不揮発性記憶部 46 標準I/O部 47 揮発性記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠治 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 原田 晃一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA61 HA08 HA12 HA14 HA18 HA28 MA20 5B047 AA25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元配列する複数の受光素子が一対の
    透光性基板に挟まれて成り、一方の透光性基板の端部に
    斜面が形成されたパネルと、 透光性基板の斜面に対向配置された光源とを備え、 パネル内部を伝達させた光を、パネルの表面に接触する
    物体に照射させ、物体からの戻り光を受光素子で受光す
    ることによって物体の画像を読取ることを特徴とする画
    像読取装置。
  2. 【請求項2】 2次元配列する複数の受光素子およびそ
    の受光素子とともに受光画素を構成して光透過率が可変
    の液晶層が一対の透光性基板に挟まれて成り、一方の透
    光性基板に斜面が形成されたパネルと、 パネルに光を入射させるための光源とを備え、 パネル内部を伝達させた光を、パネルの表面に接触する
    物体に照射させ、物体からの戻り光を受光素子で受光す
    ることによって物体の画像を読取ることを特徴とする画
    像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記透光性基板の斜面から受光素子まで
    延びる光路上に位置する液晶層に光を透過させる制御を
    行う液晶制御手段をさらに備えることを特徴とする請求
    項2記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記透光性基板の斜面から、光を透過さ
    せた液晶層を通過して延びる光路上に位置する受光素子
    の受光データを、全受光素子の受光データから抽出する
    データ抽出手段をさらに備えることを特徴とする請求項
    2記載の画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記パネルには、透光性基板の表面から
    入射して受光素子に到達する光を遮断するためのマスク
    が形成されていることを特徴とする請求項1または2記
    載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記受光素子のうち、全部の受光素子を
    駆動する全駆動モード、または一部のエリアの受光素子
    のみを駆動する部分駆動モードによって、受光素子の駆
    動を制御する受光制御手段をさらに備えることを特徴と
    する請求項2記載の画像読取装置。
  7. 【請求項7】 前記部分駆動モードで駆動される受光素
    子を含む受光画素のエリアを表示するための液晶層の光
    透過率制御を行う液晶制御手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項6記載の画像読取装置。
  8. 【請求項8】 前記パネルには、異なる複数の波長帯域
    のうちのいずれかの波長帯域の光を受光画素毎に透過さ
    せるフィルタが設けられ、 液晶層の光透過率制御を行う液晶制御手段と、受光素子
    の駆動を制御する受光制御手段とをさらに備え、 各波長帯域に対応する受光画素の液晶層および受光素子
    を順次駆動させることによって、波長帯域毎の画像を読
    取ることを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記光源を駆動したときの受光レベルか
    ら、光源を駆動しないときの受光レベルを除算する演算
    手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2
    記載の画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記光源は、所定の波長帯域の光を放
    射し、 前記受光素子は、光源からの光と同じ波長帯域の光を受
    光することを特徴とする請求項1または2記載の画像読
    取装置。
  11. 【請求項11】 前記パネルの表面には接触センサまた
    は温度センサが設けられることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の画像読取装置。
  12. 【請求項12】 前記受光素子による受光の停止が検出
    されたときに、光源を駆動するための光源制御手段をさ
    らに備えることを特徴とする請求項1または2記載の画
    像読取装置。
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