JP2000210534A - 光触媒脱臭フィルタ― - Google Patents

光触媒脱臭フィルタ―

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JP2000210534A
JP2000210534A JP11015915A JP1591599A JP2000210534A JP 2000210534 A JP2000210534 A JP 2000210534A JP 11015915 A JP11015915 A JP 11015915A JP 1591599 A JP1591599 A JP 1591599A JP 2000210534 A JP2000210534 A JP 2000210534A
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adsorbent
deodorizing filter
photocatalytic
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JP11015915A
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Katsumitsu Suzaki
活光 須崎
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少なくとも光触媒と吸着剤を無機バインダーに
より保護された三次元網目構造体に担持されるいること
を特徴とする光触媒脱臭フィルターにより、低い圧力損
失で、効率よく各種臭気成分と接触して光分解作用で分
解除去して、長寿命であること特徴とする光触媒脱臭フ
ィルターを提供することを目的とする。光触媒の光分解
作用による有害物質の分解で発生するアルデヒド類や、
新建材など住環境に放出されるホルムアルデヒド等臭気
成分などを吸着除去することにより、吸着剤の失活や、
アルデヒド類の放散による異臭の発生や健康阻害のない
光触媒脱臭フィルターを提供することを目的とする。 【解決手段】少なくとも光触媒と吸着剤を無機バインダ
ーにより保護された三次元網目構造体に担持されるいる
ことを特徴とする光触媒脱臭フィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも光触媒
と吸着剤を用いた脱臭フィルターに関し、さらに詳しく
は、基材が無機バインダーにより保護された三次元網目
構造体により、低い圧力損失で、効率よく各種臭気成分
と接触して分解除去することを特徴とする光触媒脱臭フ
ィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場などにおける工業的に発生す
る悪臭や、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテルなど
のサービス産業における廃棄物に起因した悪臭が問題と
なっていたが、最近では、自動車内や一般室内などの日
常生活空間における悪臭もクローズアップされてきてい
る。従って、これら悪臭などの有害物質の除去に対する
ニーズが高まっており、悪臭除去装置や悪臭除去フィル
ターなどを組み込んだ空気清浄機やエアコンなどの開発
が盛んに行なわれている。
【0003】一般の空気清浄機やエアコンには、活性炭
を含有するフィルターが使用されており、活性炭に悪臭
などの有害物質を吸着させる方法がとられている。しか
しながら、活性炭は大部分の有害物質に対して吸着作用
しか示さず、一定量の有害物質を吸着するとフィルター
を交換せねばならない。あるいは、周囲の温度上昇や有
害物質の濃度低下などにより、一度吸着した有害物質が
離脱し易いという問題点があった。
【0004】特開平8−155240号報に記載される
ように、添着活性炭をプラスチックフォーム等に担持さ
せた、小型で、低圧損のフィルターが提案されている
が、薬品添着活性炭のため、寿命が短いのが問題であ
る。
【0005】近年、このような問題を解決するために、
有害物質を分解し得る触媒を用いた材料、あるいは該触
媒と活性炭のような吸着剤とを組み合わせた材料が開発
されてきている。例えば、特開平1−234729号公
報では、ハニカム状活性炭表面に光触媒能を有する二酸
化チタンの層を形成してなる脱臭剤を組み込んだ空気清
浄機が開示されている。該空気清浄機には紫外線ランプ
が装着されており、該脱臭剤に紫外線を照射することに
よって、二酸化チタンの光触媒作用で活性炭に吸着した
有害物質を分解除去する。
【0006】その他にも、特開平2−253848号公
報では、無機質繊維状担体にアナターゼ型酸化チタン、
活性炭、並びにマンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケル
などのオゾン分解能を有する成分を担持したオゾン分解
触媒などが提案されているが担体が繊維状のため、直接
フィルターとして用いるには、吸着剤などを担持できる
表面積が少なすぎるため、脱臭フィルターとして用いる
には問題がある。
【0007】また、特開平4−256755号公報で
は、二酸化チタンなどの光触媒を担持させた粒状パルプ
からなる光触媒除去材といった具合に実に様々な有害物
質を分解除去可能な材料が開示されている。
【0008】その中でも通常、空気清浄機やエアコン等
に用いられる光触媒を用いた脱臭フィルターは、ハニカ
ムやコルゲートの形態により、臭気との接触面積を増や
して脱臭する。この、ハニカムやコルゲートがアルミ等
の金属で形成されている場合、通常ハニカムやコルゲー
トを形成した後、1個、1個ディップ方式により、所望
の光触媒を担持させる方法がとられるため、製造コスト
が高くつくことが問題となっている。
【0009】また、光触媒を不織布等に漉き込んだシー
トを、ハニカムやコルゲートの形に加工することが行わ
れている。この方法も、ハニカムやコルゲートの加工時
に接着剤が用いられ、この部分が光触媒により分解して
ハニカムやコルゲートの形を保持できなくなる問題点が
あった。
【0010】有害物質を分解し得る触媒を用いた材料
や、光触媒と活性炭のような吸着剤を複合化した材料を
用いることによって、吸着剤を単独で使用した場合に比
べて、より効果的な脱臭が可能となる。しかしながら、
これらの従来技術においては、有害物質の分解によって
生ずる各種のアルデヒドに対しては何ら考慮はなされて
いない。例えば、アルコール類の光触媒による分解作用
により、代表悪臭物質の一つであるアルデヒド類が生成
するが、一般にアルデヒド類はアルコール類より健康に
好ましくないことが知られている。
【0011】さらに、一般住宅環境において、特に新建
材を用いた場合に接着剤中に含まれるホルムアルデヒド
成分が室内に放出され呼吸疾患や皮膚疾患を引き起こす
などの、いわゆるシックビル症候群が社会的な問題にな
っている。また、タバコの主成分として含まれるアセト
アルデヒドにより健康を害するなどの問題が指摘されて
いるが、通常の活性炭ではアルデヒド類が効率よく除去
できないうえ、たとえ、アルデヒド吸着能に優れた吸着
剤を使用しても飽和してしまえばそれ以上のアルデヒド
除去効果が望めないばかりか、周囲のアルデヒド濃度が
低い場合には逆に吸着したアルデヒドを放出するという
問題点があった。これらのアルデヒド類は活性炭に吸着
されにくく、有効に光分解されれば最終的に水と二酸化
炭素に分解され得る可能性もあるが、活性炭が吸着飽和
した場合や、吸着飽和に達していなくても周辺温度が上
昇した場合には外部に放散され、異臭の発生や周辺材料
の汚染の原因となる恐れがある。
【0012】アルデヒド類を吸着する活性炭として、添
着活性炭などが知られている。これら添着活性炭はアル
デヒド類と反応するアニリンなどの有害な化学物質を添
着しているため、これら化学物質の高温下や高湿下での
揮発や溶け出しなどにより、大気中に放出されて、2次
的有害物質となり、空気汚染になる可能性がある。
【0013】また、特開平9−249824号公報に開
示されてるように光触媒とハイシリカゼオライトと有機
バインダーから構成される空気浄化塗料およびそれらを
塗布したものは、光触媒作用により、有機バインダーの
分解生成物が生じるおそれがあり、ひいては空気を汚す
虞がある。また、このような塗料によって作製した塗膜
は光触媒作用により、ぼろぼろに塗膜がはがれ落ちて粉
落ちの懸念がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、低い圧力損失で、効率よく各
種臭気成分と接触して光分解作用で分解除去して、長寿
命であることを特徴とする光触媒脱臭フィルターを提供
することを目的とする。光触媒の光分解作用による有害
物質の分解で発生するアルデヒド類や、新建材など住環
境に放出されるホルムアルデヒド等臭気成分などを吸着
除去することにより、吸着剤の失活や、アルデヒド類の
放散による異臭の発生や健康阻害のない光触媒脱臭フィ
ルターを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、光触媒脱臭フィル
ターを発明するに至った。
【0016】すなわち、請求項1 少なくとも光触媒と
吸着剤を無機バインダーにより保護された三次元網目構
造体に担持されていることを特徴とする光触媒脱臭フィ
ルター。
【0017】請求項2 三次元網目構造体のセル数が6
〜35個/25mmであることを特徴とする請求項1記
載の光触媒脱臭フィルター。
【0018】請求項3 三次元網目構造体がプラスチッ
クフォームであることを特徴とする請求項1または2記
載の光触媒脱臭フィルター。
【0019】請求項4 吸着剤がハイシリカゼオライト
であることを特徴とする請求項1、2または3記載の光
触媒脱臭フィルター。
【0020】以下に本発明を詳しく説明する。
【0021】少なくとも光触媒と吸着剤を無機バインダ
ーにより保護された三次元網目構造体に担持することに
より、光触媒脱臭フィルターを作製できる。通常、空気
清浄機やエアコンに使用される光触媒脱臭フィルター
は、光触媒を担持したシートなどをハニカムやコルゲー
トの形に加工する必要があった。ある程度厚みのあるプ
ラスチックフォームに光触媒と吸着剤を担持、裁断する
ことにより、簡便に光触媒脱臭フィルターを得ることが
できる。
【0022】光触媒を有機バインダーなどで、三次元網
目構造体に直接担持させると、その光分解作用により、
基材となる有機物の三次元網目構造体や有機バインダー
が犯されてしまう。そこで、まず無機バインダーを用い
て三次元網目構造体を保護した後、更に光触媒を無機バ
インダーを用いて担持させる。
【0023】従来のハニカムやコルゲートは加工過程
で、のりを使用するため、そののりが光触媒により分解
されて、形状を保持できなくなるが、本発明はフィルタ
ーの形状に加工するのに、一切のりなどを使用しないた
め、その形状が光分解作用により、崩れることはない。
【0024】本発明においてさらに吸着剤を含有するこ
とにより、より効果的に脱臭できる。光触媒の分解作用
は、該光触媒表面だけで、反応が起こるため速効性に乏
しく、高濃度臭気に対しても、脱臭性が不十分である。
そこで、吸着剤と併用することにより、まず吸着剤で臭
気成分を捕らえて、その近傍の光触媒により、徐々に分
解して、完全に脱臭することができる。
【0025】本発明において、基材の三次元網目構造体
のセル数が6〜35個/25mmであることを特徴とす
る光触媒脱臭フィルターは、上記記載のセル数のため、
厚みが薄くても、形状を保持しつつ、通気性の良好なフ
ィルターを得ることができる。
【0026】本発明において、少なくとも光触媒と吸着
剤をプラスチックフォームに担持することを特徴とする
光触媒脱臭フィルターは柔軟性に富んでおり、加工性に
優れている上、ある程度厚みが有るため、光触媒を活性
化させる紫外線を有効に利用できる。すなわち、通常の
光触媒型空気清浄機に使用される光源として細長い円柱
形のブラックランプや冷陰極管などがあり、この周りに
巻くように、該フィルターを設置して、光源を無駄なく
利用でき、十分に光触媒能力を活用できる。
【0027】更に本発明における吸着剤がハイシリカゼ
オライトであることにより、アルデヒド類の脱臭が効果
的に行える。以下にハイシリカゼオライトに関して詳し
く述べる。
【0028】通常のゼオライトは化学的にはアルミノシ
リケート金属塩の結晶であり、その均一な細孔構造とイ
オンによる静電場によって、水、アルコール、炭酸ガス
等、その細孔より小さい極性分子を強く吸着する特性を
もつ。よって、通常のゼオライトを吸着剤に用いると大
気雰囲気中の水分を優先的に吸着してしまい、臭気成分
を吸収する前にその細孔が塞がれてしまう。
【0029】本発明におけるハイシリカゼオライトは通
常のゼオライトと同じく、化学的にはアルミノシリケー
ト金属塩の結晶である。しかし、結晶中のシリカとアル
ミナの比率が通常のゼオライトと異なり、アルミナに比
較してシリカの占める割合が大きくなっている。また、
シリカ構造中の酸素原子がほとんど塩基性を持たず、水
素結合の形成に関与しないため、ゼオライト表面のSi
−O−Si結合は撥水性を示し、水分子を吸着しない。
よって、アルミナに対するシリカの割合が大きくなる
程、撥水性が増す。
【0030】本発明におけるハイシリカゼオライトは水
分子をほとんど吸着しないため、高湿下での性能低下が
ほとんどない。腐敗臭や汗の臭いなど生体由来の臭気は
高温高湿の環境下で多く発生する。そのため、高湿下で
の脱臭性能は非常に重要になってくる。また、高温下で
も、結晶格子内にしっかりと閉じこめられるので、ハイ
シリカゼオライトの吸着性能はほとんど低下しない。
【0031】本発明におけるハイシリカゼオライトは広
範囲の臭気成分を吸着できる。例えば、有機酸、アンモ
ニア、アセトアルデヒド類、ケトン類、アミン類、硫黄
化合物、インドール類と実にさまざまな臭気成分を吸着
できる。ハイシリカゼオライトの吸着機構は細孔の大き
さと、ゼオライト結晶の骨格中のアルミ原子数に対応す
るカチオンの静電気に依存する。そのため、シリカの割
合を変化させることにより、通常のゼオライトとは異な
り、非極性分子までも吸着できる。
【0032】本発明の脱臭シートは、光触媒の光分解能
により、有害物質を分解除去するものであるが、光触媒
による分解作用により、アルコール類などからは分解中
間生成物としてアルデヒド類が発生する場合がある。
【0033】これらのアルデヒドは代表的な悪臭物質で
あったり、健康を損ねる化合物であったりするため効果
的に住環境より除去できることが好ましいが、効果的に
吸着できる吸着剤がなかったり、吸着が飽和すると吸着
分子を放出するなどの問題があった。
【0034】しかしながら、少なくとも光触媒とハイシ
リカゼオライトを併用することにより、例えばハイシリ
カゼオライトにより吸着した各種アルデヒド、雰囲気中
のアルデヒドや光分解反応により生成したアルデヒドお
よび種々の臭気成分を除去することができる。
【0035】本発明におけるハイシリカゼオライトは、
臭気を化学反応で吸着させたり、分解したりするのでは
なく、単純に臭気を吸着除去するだけなので、光触媒と
非常に相性がよい。すなわち、ハイシリカゼオライトが
吸着した臭気成分を、しかるべき紫外線下により素直に
光触媒の光触媒作用で酸化分解して完全に無臭化でき
る。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明は、少なくとも光触媒と吸
着剤を無機バインダーにより保護された三次元網目構造
体に担持されるいることを特徴とする光触媒脱臭フィル
ターを提供する。また、光触媒の光分解作用による有害
物質の分解で発生するアルデヒド類や、新建材など住環
境に放出されるアルデヒド等臭気成分などを吸着除去す
ることにより、吸着剤の失活や、アルデヒドの放散によ
る異臭の発生や健康阻害のない光触媒脱臭フィルターを
提供する。
【0037】本発明において少なくとも光触媒と吸着剤
を含有する脱臭フィルターで用いられる光触媒とは、
0.5〜5eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅を有
する光触媒反応を生ずる半導体であって、光励起で生成
したOHラジカルにより有害物質が分解される。光触媒
の形状としては、粒子状のものが好ましく、比表面積が
10〜500m2/gの粒子を適宜選択して用いる。
【0038】このような光触媒としては、特開平2−2
73514号公報に開示されているものを挙げることが
可能であり、酸化亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタ
ン、酸化セリウムなどの金属酸化物が好ましく、これら
の中でも、酸化チタンは、構造安定性、光触媒としての
能力、取扱い上の安全性などを考慮した場合、特に好ま
しい材料である。酸化チタンとしては、二酸化チタンの
ほか、含水酸化チタン、水和酸化チタン、メタチタン
酸、オルトチタン酸、水酸化チタンなどを使用すること
が可能であり、その結晶型については特に制限はない。
酸化チタンを用いる場合には、その比表面積は50〜4
00m2/gのものが好ましい。さらに、酸化チタンの表
面に白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム
などの金属、酸化ルテニウム、酸化ニッケルなどの金属
酸化物を被覆したものであっても何ら構わない。
【0039】本発明において、光触媒と併用される吸着
剤は種々の物が使用できる。例えば活性炭、添着活性
炭、ヤシ殻活性炭、ゼオライトなど、二酸化マンガン、
二酸化鉄など触媒系金属酸化物、白金、プラチナなど貴
金属触媒系吸着剤などが挙げられ、これら混合物なども
挙げられる。中でも物理吸着方式の吸着剤が好ましく用
いられる。これらの吸着剤の形状は特に限定されるもの
ではないが、光触媒、特にアナターゼ型粉末二酸化チタ
ンとの併用を考慮した場合、粒子状のものが好ましく、
比表面積が50〜2000m2/gのものを適宜選択し
て用いることが好ましい。例えば活性炭の場合には、5
00〜1500m2/gのものが好ましい。
【0040】本発明において該三次元網目構造体に光触
媒と吸着剤を混合して担持させる場合、該三次元網目構
造体がプラスチックフォームなどの場合、光分解作用で
侵されてしまう可能性がある。そこで、何らか方法で該
三次元網目構造体を保護する必要がある。その方法とし
て、無機のバインダーで該三次元網目構造体を被覆した
後、光触媒を担持させるのが好ましい。無機バインダー
として好ましく用いられるのは粘土系バインダー、アル
ミナゾルなどが挙げられる。
【0041】本発明において該三次元網目構造体を無機
バインダーで被覆保護する手段としては様々な方法を用
いることができる。無機バインダーの溶液を調液し、こ
の液に三次元網目構造体にディップした後乾燥させるこ
とにより作製できる。また、サイズプレス方式、エアー
ナイフ方式、含浸塗工方式さまざまな方法で作製でき
る。この時、留意することはセルにバインダーの膜を張
らない様に作製することである。
【0042】本発明における、光触媒と吸着剤の最適使
用量は使用する三次元網目構造体の厚みやセル数、また
求められる圧力損失などによっても異なる。吸着剤の場
合、1CC当たり0.01〜0.05gが好ましい。光
触媒としては1CCあたり0.001〜0.006gが
好ましい。
【0043】さらに、本発明において、光触媒と吸着剤
を別々に担持させる場合、先に吸着剤を該プラスチック
フォームに担持させた後、その上に光触媒を担持させる
のが好ましい。この逆に形成すると光触媒活性が低下し
てしまう。
【0044】本発明において、無機の吸着剤を先に該三
次元網目構造体に担持させる場合、無機バインダーによ
る保護層は必要がない。すなわち、無機の吸着剤が無機
バインダーの代わりになる為である。この場合、無機の
吸着剤を有機バインダーを用いて、該三次元網目構造体
に担持させても構わない。非常に表面積の広い無機吸着
剤粉体を使用するので、その吸着剤の上に光触媒の層を
設けても、有機バインダーが光触媒に触れることはほと
んどなく、劣化する心配はない。この吸着層の上に光触
媒層を粘土系バインダーやアルミナゾルをバインダーに
用いて形成するその有機バインダーの使用量は無機吸着
剤に対して、10〜50%重量部が好ましい。
【0045】本発明において用いられる三次元網目構造
体の通気性を示す指標としてセル数を用いて示すと、6
〜35個/25mmのセル数の構造体が好ましい。セル
数が6個/25mmより小さい場合はフィルター用に厚
みを薄くスライスした場合、単独で構造を維持できなく
なる。また、セル数が35個/25mmより大きい場合
は、通気性が悪化して、薄くスライスしてもフィルター
として使用できなくなる。よって、このセル数は組み込
む機器により、求める圧力損失に関係するが、8〜20
個/25mmが更に好ましい。
【0046】本発明において三次元網目構造体の素材と
しては種々のものが使用できる。ニッケル製のものやプ
ラスチック製のものなどが好ましい。中でも、加工性や
柔軟性の観点から特にプラスチックフォームなどが好ま
しく用いられる。
【0047】本発明において好ましく用いられるプラス
チックフォームの種類としては以下のものが挙がられ
る。ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポ
リウレタンフォーム、ポリプロピレンフォーム、塩化ビ
ニルフォーム、ゴムフォーム、EVAフォーム、ABS
フォーム、ポリアミドフォーム、アクリルフォーム、フ
ェノールフォーム、ユリアフォーム、シリコンフォー
ム、エポキシフォームなどが挙げられる。中でも、耐水
性や耐老化性、化学物質や種々の溶剤に対する抵抗性の
観点から、ウレタンフォームが更に好ましい。ウレタン
フォームでも軟質品、半硬質品、硬質品いずれも使用で
きる。またエーテル系、エステル系のどちらとも好まし
く用いることができる。
【0048】本発明において用いられるプラスチックフ
ォームは任意の厚みの物が使用できる。圧力損失との関
係もあるが、1〜20mmの厚みの物が好ましく使用で
きる。さらに、製造上の問題等より更に好ましくは2〜
15mmの厚みが良い。
【0049】本発明において、無機バインダーで保護さ
れたプラスチックフォームに光触媒と吸着剤を担持させ
る場合通常の有機バインダーを使用して、固定化すると
そのバインダーが侵されてしまう。よって、プラスチッ
クフォームの保護と同様、粘土系バインダーやアルミナ
ゾルが好ましく用いられる。使用量は光触媒に対して2
0〜100%重量部が好ましい。
【0050】本発明において、吸着剤がハイシリカゼオ
ライトである場合、前記で記載したような吸着剤と同様
に扱うことができる。また、種々の吸着剤を併用しても
構わない。
【0051】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
【0052】実施例1 粘土バインダー(クニミネ化学工業社製、クニピア)を
1重量部を水99重量部に溶解して1%重量部の塗液を
調液した。この塗液をセル数13個/25mmの5mm
厚のウレタンフォーム(倉敷紡績社製、エステルフォー
ム)に含浸塗工して塗工量2g/m2の無機バインダー
に保護されたウレタンフォームを得た。次に、光触媒と
して二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、P25S
6)15重量部、ゼオライト(水澤化学社製、ミズカナ
イトAP)60重量部を水300重量部を分散する。次
に無機バインダーとして4%濃度粘土バインダー水溶液
625重量部を添加撹拌して、固形分濃度10%重量部
の塗液を得、光触媒の塗液とした。この塗液で、先に含
浸塗工したウレタンフォームを含浸塗工して、塗工量1
00g/m2の光触媒脱臭フィルターを作製して実施例
1とした。
【0053】実施例2 光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、
P25S6)15重量部、粉末活性炭(クラレケミカル
社製、クラレコール)60重量部を水300重量部を分
散する。次に無機バインダーとして4%濃度粘土バイン
ダー水溶液625重量部を添加撹拌して、固形分濃度1
0%重量部の塗液を得た。この塗液を、実施例1で粘土
バインダーだけを前塗工したウレタンフォームに含浸塗
工して、塗工量100g/m2の光触媒脱臭フィルター
を作製して実施例2とした。
【0054】実施例3 光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、
P25S6)15重量部、ハイシリカゼオライト(東ソ
ー(株)社製、HSZ−690HOA)30重量部、ゼオ
ライト(水澤化学社製、ミズカナイトAP)30重量部
を水300重量部を分散する。次に無機バインダーとし
て4%濃度粘土バインダー水溶液625重量部を添加撹
拌して、固形分濃度10%重量部の塗液を得た。光触媒
の塗液とした。この塗液を、実施例1で粘土バインダー
だけを前塗工したウレタンフォームに含浸塗工して、塗
工量100g/m2の光触媒脱臭フィルターを作製して
実施例3とした。
【0055】実施例4 粘土バインダー(クニミネ化学工業社製、クニピア)を
1重量部を水99重量部に溶解して1%重量部の塗液を
調液した。この塗液をセル数20個/25mmの5mm
厚のウレタンフォーム(倉敷紡績社製、エステルフォー
ム)に含浸塗工して塗工量2g/m2の無機バインダー
に保護されたウレタンフォームを得た。次に実施例3の
光触媒塗液を先に前塗工したウレタンフォームに含浸塗
工して、塗工量100g/m2の光触媒脱臭フィルター
を作製して実施例4とした。
【0056】実施例5 粘土バインダー(クニミネ化学工業社製、クニピア)を
1重量部を水99重量部に溶解して1%重量部の塗液を
調液した。この塗液をセル数13個/25mmの5mm
厚のポリエチレンフォーム((株)イノアックコーポレ
ーション製、PEライト)に含浸塗工して塗工量2g/
m2の無機バインダーに保護されたポリエチレンフォー
ムを得た。次に実施例3の光触媒塗液を先に前塗工した
ポリエチレンフォームに含浸塗工して、塗工量100g
/m2の光触媒脱臭フィルターを作製して実施例5とし
た。
【0057】比較例1 光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、
P25S6)15重量部、ゼオライト(水澤化学社製、
ミズカナイトAP)60重量部を水300重量部を分散
する。次に無機バインダーとして4%濃度粘土バインダ
ー水溶液625重量部を添加撹拌して、固形分濃度10
%重量部の塗液を得、光触媒の塗液とした。この塗液を
セル数13個/25mmの5mm厚のウレタンフォーム
(倉敷紡績社製、エステルフォーム)に含浸塗工して塗
工量100g/m2の光触媒脱臭フィルターを作製して
比較例1とした。
【0058】比較例2 光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、
P25S6)75重量部を水300重量部を分散する。
次に無機バインダーとして4%濃度粘土バインダー水溶
液625重量部を添加撹拌して、固形分濃度10%重量
部の塗液を得、光触媒の塗液とした。この塗液をセル数
13個/25mmの5mm厚のウレタンフォーム(倉敷
紡績社製、エステルフォーム)に含浸塗工して塗工量1
00g/m2の光触媒脱臭フィルターを作製して比較例
2とした。
【0059】比較例3 ゼオライト(水澤化学社製、ミズカナイトAP)180
重量部を水777.5重量部に分散する。スチレン・ア
クリルエマルジョンバインダー47%濃度(日本NSC
製)を42.5重量部を添加して塗液とする。この塗液
をセル数13個/25mmの5mm厚のウレタンフォー
ム(倉敷紡績社製、エステルフォーム)に含浸塗工して
塗工量100g/m2の脱臭フィルターを作製して比較
例3とした。
【0060】比較例4 光触媒として二酸化チタン粉末(日本アエロジル社製、
P25S6)15重量部、ゼオライト(水澤化学社製、
ミズカナイトAP)60重量部を水300重量部を分散
する。次に無機バインダーとして4%濃度粘土バインダ
ー水溶液625重量部を添加撹拌して、固形分濃度10
%重量部の塗液を得、光触媒の塗液とした。この塗液を
湿式方式で製造したポリエチレンテレフタレート繊維か
ら成る不織布に塗工して、塗工量50g/m2の光触媒
脱臭シートを作製した。このシートと接着剤としてエチ
レン−酢酸ビニル系のものを用いて、300×273×
5mm、ピッチ4.1mm、高さ2.65mmのコルゲ
ートに加工して脱臭フィルターを作製し比較例4とし
た。
【0061】<除塵脱臭フィルターの機器への設置>上
記実施例1〜5、比較例1〜4の光触媒脱臭フィルター
及び脱臭フィルターを300×273×5mmのサイズ
に裁断する。このサイズのフィルターを新・鮮風機(三
菱製紙製(株)光触媒方式空気清浄機)の光触媒フィル
ターをはずして、プレフィルター設置部分に設置した。
実施例及び比較例で作製した光触媒脱臭フィルターのサ
イズは新・鮮風機の筐体枠にぴったりと収まる。また、
現行の新・鮮風機は紫外線ランプ設置部からプレフィル
ター部まで距離があるので、設置したフィルターのすぐ
風下に紫外線ランプ2本を設置した。
【0062】<総合脱臭性能の評価>実施例1〜5およ
び比較例1〜4の光触媒脱臭フィルター及び脱臭フィル
ターを前記の通りに組み込んだ新・鮮風機を用いて、日
本電気工業界規格JEM1467の家庭用空気清浄機の
脱臭性能試験に沿って脱臭性能を評価した。この時、新
・鮮風機に新たに設置した紫外線ランプを点灯させて運
転し、タバコ耐久本数により脱臭性能を評価した。ま
た、タバコ耐久本数より、脱臭性能とそのフィルターの
寿命が分かる。その結果を表1に示した。
【0063】<アセトアルデヒド除去性能評価>実施例
1〜5および比較例1〜4の光触媒脱臭フィルター及び
脱臭フィルターを前記の通りに組み込んだ新・鮮風機を
設置。日本電気工業界規格JEM1467の家庭用空気
清浄機の脱臭性能試験に用いる1m3のチャンバーに新
・鮮風機をその中に設置。チャンバーのアセトアルデヒ
ド濃度が100ppmになるようにアセトアルデヒドを
注入。新・鮮風機に新たに設置した紫外線ランプを点灯
させて、3時間運転させた後のアセトアルデヒド残存濃
度を検知管で測定してアセトアルデヒドの脱臭性能とし
た。その結果を表1に示した。
【0064】<圧力損失の測定>実施例1〜5および比
較例1〜4の光触媒脱臭フィルター及び脱臭フィルター
の2m/秒での圧力損失を測定した。その結果を表1に
示す。
【0065】<基材の劣化>実施例1〜5および比較例
1、2、4の光触媒脱臭フィルターを紫外線強度3mW
/cm2の条件下で100時間照射して、フィルターの
劣化具合を見た。劣化具合は軽く折り曲げて、観察した
結果を表2に示した。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】少なくとも光触媒と吸着剤を無機バイン
ダーにより保護された三次元網目構造体に担持されるい
ることを特徴とする光触媒脱臭フィルターは先の実施例
の結果より、脱臭性能が優れており、効率よくアルデヒ
ド類を除去できて、圧力損失が小さく、長寿命の光触媒
脱臭フィルターであることが分かる。また、光触媒作用
により悪臭物質や細菌などの有害物質を分解除去可能で
あり、有害物質の分解によって生ずるアルデヒド類など
を吸着することができる。従って、本発明の光触媒脱臭
フィルターは、空気清浄機、空調設備、エアコン、掃除
機、自動車内などの脱臭フィルターとして多方面の分野
へ利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/18 B01D 53/34 116J 35/02 53/36 H 35/04 331 Fターム(参考) 4C080 AA05 AA07 BB02 HH05 JJ05 KK08 LL03 MM02 NN04 NN06 NN22 QQ03 4D002 AA32 AB02 BA04 BA09 CA07 DA45 DA70 EA05 EA08 EA13 EA14 GA01 GB20 4D048 AA19 AA22 AB03 BA07X BA16Y BA19Y BA27Y BA41X BB09 CC38 CC40 EA01 EA04 4G066 AA20D AA23B AA61B AA63D AC13C AC24C BA07 BA36 CA02 CA52 DA03 FA14 GA18 GA40 4G069 AA03 AA08 BA01A BA04A BA04B BA10A BA10B BA22A BA22B BA48A BB04A BC35A BC43A BC60A BE01B BE19B CA10 CA17 EB11 EB12X EB12Y EB15Y EC02Y EC03Y EC22Y FA03 FB14 FB15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも光触媒と吸着剤を無機バイン
    ダーにより保護された三次元網目構造体に担持されてい
    ることを特徴とする光触媒脱臭フィルター。
  2. 【請求項2】 三次元網目構造体のセル数が6〜35個
    /25mmであることを特徴とする請求項1記載の光触
    媒脱臭フィルター。
  3. 【請求項3】 三次元網目構造体がプラスチックフォー
    ムであることを特徴とする請求項1または2記載の光触
    媒脱臭フィルター。
  4. 【請求項4】 吸着剤がハイシリカゼオライトであるこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の光触媒脱臭
    フィルター。
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