JP2000211478A - 乗員認識装置及び乗員保護装置 - Google Patents

乗員認識装置及び乗員保護装置

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JP2000211478A
JP2000211478A JP1129299A JP1129299A JP2000211478A JP 2000211478 A JP2000211478 A JP 2000211478A JP 1129299 A JP1129299 A JP 1129299A JP 1129299 A JP1129299 A JP 1129299A JP 2000211478 A JP2000211478 A JP 2000211478A
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Mie Iwano
美恵 岩野
Eiji Yanagi
英治 柳
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Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の正確な情報の入力が可能な認識装置、
及び、得られた情報に基づいて各乗員に最適となるよう
制御し作動させる乗員保護装置を提供する。 【解決手段】 本発明の乗員認識装置は、車両の乗員の
指紋を検出する検出部1、登録された乗員に関する指紋
情報を記憶しておく第1の記憶部、及び、上記検出部1
からの情報と第1の記憶部の指紋情報を同定する同定
部、を具備する。また、登録されている乗員の身長、体
重、年齢、性別、既往症の1以上を含む乗員特性情報を
記憶しておく第2の記憶部と、車両に備えられている作
動特性が調整可能なエアバッグ、シートベルト、エアベ
ルト等の乗員保護具を上記乗員特性に応じた最適な作動
特性に設定する設定部と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載される
乗員認識装置及び乗員保護装置に関する。特には、指紋
等の個人に特有の情報を認識する装置及びこの装置で認
識された情報に基づいて制御される乗員保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】(1)
従来提案されている車両に搭載される個人認識装置は、
IDカードを差し込んだり、ID番号をキーボードから
入力するなど、乗員に自主的な動作を強いるものであっ
た。 (2)従来の通常の乗員保護装置は、多様な乗員特性と
無関係に画一的な保護性能を与えるものであった。 (3)ウエイトセンサーで検出される乗員の体重に応じ
てエアバッグ展開力を何段階かに変えることができるも
のが提案されている。しかし、その場合でも乗員がシー
トバックに寄りかかっていたり、フロアに足を着けてい
る、あるいは手をどこかにかけている等の状態をとる
と、実際の体重の20〜30%少なく検出されるおそれ
がある。この検出値をもとに判断すると、十分な保護性
能を得られない可能性がある。さらに、人の骨格の強度
は加味されておらず、骨格の弱い人に対してエアバッグ
の展開を加減してより万全の乗員保護を与える考え方は
なかった。 (4)エアバッグ、シートベルトEA(エネルギー吸
収)、シートベルトプリテンショナー、エアベルト等の
乗員保護装置を、シートベルト未着用の場合なども考慮
に入れて、最適なコンビネーションで機能させるよう診
断、制御する機構が求められていた。
【0003】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、乗員の正確な情報の入力が可能な認識装置、
及び得られた情報に基づいて各乗員に最適となるよう制
御し作動させる乗員保護装置を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の乗員認識装置
は、車両の乗員の身体的特徴又は識別物を検出する検出
部と、登録された乗員に関する上記身体的特徴又は識別
物に関する情報を記憶しておく記憶部と、上記検出部か
らの情報と記憶部の情報を同定する同定部と、を具備
し、該同定部で判断された結果に基づいて車載コンピュ
ータあるいは該コンピュータの乗員保護装置最適化プロ
グラムの起動を決定することを特徴とする。
【0005】本発明の乗員保護装置は、車両の乗員の身
体的特徴又は識別物を検出する検出部、登録された乗員
に関する上記身体的特徴又は識別物に関する情報を記憶
しておく第1の記憶部、及び、上記検出部からの情報と
第1の記憶部の情報を同定する同定部、を具備する乗員
認識装置と、登録されている乗員の身長、体重、年齢、
性別、既往症の1以上を含む乗員特性情報を記憶してお
く第2の記憶部と、車両に備えられている作動特性が調
整可能なエアバッグ、シートベルト、エアベルト等の乗
員保護具を上記乗員特性に応じた最適な作動特性に設定
する設定部と、を備えることを特徴とする。乗員の個人
情報に基づいて各乗員に最適となるよう制御し作動させ
る乗員保護装置を提供することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、上記検出部が
指紋を検出することとできる。指紋以外では、声紋、顔
の像、虹彩等の身体的特徴を用いることもできる。ある
いは、カード等の他の識別物を用いることもできる。
【0007】さらに、本発明においては、上記検出部を
車両の各座席に対応して設けることとできる。各座席に
座る乗員の特性を各座席毎に把握して、その座席に付随
する姿勢調節や車両のサスペンション調節、安全装置の
最適化等を行うことができる。
【0008】さらに、本発明においては、上記検出部を
シートベルトのタング若しくはバックル、アームレス
ト、ドア、ドアの内側の開閉機構、窓の操作ボタン、ハ
ンドル、サイドブレーキ、ギア、インパネ上のタッチパ
ネルなど、シートベルト着用時あるいは着座時、走行開
始時に指が簡単に触れられる箇所に設けらることとでき
る。これらの部位は乗員が手を触れやすい所であり、乗
員に特別な動作を強いて負担感を持たせることはない。
【0009】さらに、本発明においては、エアバッグ対
応シートに対応する乗員が認識されない場合は該シート
のエアバッグを不作動とすることとできる。これによ
り、チャイルドシート、鞄などの物体、ペットなどに対
する不必要なエアバッグ展開を防ぎ、不必要な車内圧の
上昇や、修理コストの負担を減らす効果がある。
【0010】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するエアバッグに対して、乗員の身長・体重か
ら判断される体の大きさ、年齢・性別・骨粗鬆症の有無
などより判断される骨格の強さ、エアバッグ展開時に荷
重の加わる頭部・頚部・胸部などに特別配慮の必要な身
体的特徴や病状等の、各個人に特有の情報をもとに、エ
アバッグの展開力に対する耐性の高い乗員には強い展開
力を、低い乗員には柔らかい展開力を設定することとで
きる。個々の乗員に応じて適切なエアバッグによる保護
を提供できる。
【0011】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するシートベルトのプリテンショナーに対し
て、乗員の身長・体重から判断される体の大きさ、年齢
・性別・骨粗鬆症の有無などより判断される骨格の強
さ、プリテンショナー展開時に荷重の加わる頚部・胸部
・腹部・肋骨・鎖骨などに特別配慮の必要な身体的特徴
や病状等の、各個人に特有の情報をもとに、プリテンシ
ョナー引き締め力に対する耐性の高い乗員には強い引き
締め力を、低い乗員には柔らかい引き締め力を設定する
こととできる。個々の乗員に応じて適切なシートベルト
による保護を提供できる。
【0012】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するシートベルトのエネルギー吸収(EA)機
構に対して、乗員の身長と体重・プリテンショナーの有
無と設定等により判断される上半身の前方への振りの大
きさを予測し、振りの大きな乗員には強いEAを、小さ
な乗員には弱いEAを設定することとできる。個々の乗
員に応じて適切なシートベルトEA機構による保護を提
供できる。
【0013】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するエアベルトに対して、乗員の身長・体重か
ら判断される体の大きさ、年齢・性別・骨粗鬆症の有無
などより判断される骨格の強さ、エアベルト展開時に荷
重の加わる頚部・胸部などに特別配慮の必要な身体的特
徴や病状等の、各個人に特有の情報をもとに、エアベル
トの展開力に対する耐性の高い乗員には強い展開力を、
低い乗員には柔らかい展開力を設定することとできる。
個々の乗員に応じて適切なエアベルトによる保護を提供
できる。
【0014】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するヘッドレストに対して、乗員の身長、頸部
・頭部などに特別配慮の必要な身体的特徴や病状等の、
各個人に特有の情報をもとに、ヘッドレストの高さを自
動調整することとできる。乗員の身長から割り出される
首の位置をもとにヘッドレストの高さを調整することが
できる。
【0015】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するヘッドレストに対して、乗員の身長、頸部
・頭部などに特別配慮の必要な身体的特徴や病状等の、
各個人に特有の情報をもとに、追突時にむち打ち症を防
ぐヘッドレスト機構の前方や上方への押し出し量を調整
することとできる。身長、年齢から割り出される頭の大
きさ、頸部の対衝撃性をもとに、それらが大きい乗員の
場合は前方・上方への押し出し量を多くし、小さい場合
は押し出し量を少なくする。
【0016】さらに、本発明においては、作動特性調整
手段を有するショルダーアジャスターに対して、乗員の
身長、シートベルトの接する胸部・肩部、頸部などに特
別配慮の必要な身体的特徴や病状等の、各個人に特有の
情報をもとに、ショルダーアジャスターの位置を自動調
整することとできる。身長から割り出される首の位置よ
りも下にショルダーアジャスターが位置するように調整
する。
【0017】さらに、上記乗員認識装置により得られる
情報に加えて、各乗員保護装置の使用状況の情報をもと
に乗員保護装置の作動を調整することとできる。エアバ
ッグやシートベルト、エアベルト等の各乗員保護装置を
組み合わせた状態でより適切な乗員の保護が得られる。
【0018】さらに、上記乗員認識装置により得られる
情報に加えて、シートセンサーで検出されるシートポジ
ションの情報をもとに乗員保護装置の作動を調整するこ
ととできる。各シート位置に応じてより適切な各乗員保
護装置による保護を提供できる。ここで、シートセンサ
ーとしては、シートポジションに連動したスイッチを用
いることができる。
【0019】さらに、上記乗員認識装置により得られる
情報に加えて、乗員センサーで検出される乗員の姿勢情
報をもとに乗員保護装置の作動を調整することとでき
る。各乗員の姿勢情報をもとにより適切な各乗員保護装
置による保護を提供できる。ここで、乗員センサーとし
ては、シートバックに連動したスイッチによる位置セン
サーと、画像認識、超音波、赤外線等により乗員の挙動
を監視するセンサーを用いることができる。
【0020】さらに、上記乗員認識装置により得られる
情報に加えて、衝突センサーで検出される衝突シビリア
ティ情報をもとに乗員保護装置の作動を調整することと
できる。各衝突シビリアティに応じてより適切な各乗員
保護装置による保護を提供できる。ここで、衝突シビリ
アティの判定は、エアバッグECUの加速度センサーに
現われるGの発生により行うことができる。
【0021】さらに、座席の乗員が小柄な大人や子供の
場合であって、バックルセンサによりシートベルト未着
用が検出された場合には、エアバッグを不作動とするこ
ととできる。
【0022】さらに、未登録の乗員が乗車した場合は、
乗員が、身長、体重、年齢、性別、既往症の1以上を含
む乗員特性情報を上記第2の記憶部に入力し、上記検出
部が検出した該未登録の乗員の指紋とともに記憶部に登
録することとできる。
【0023】以下、図面を参照しつつ説明する。図1
は、本発明の第1の実施例に係る指紋認識装置を、シー
トベルトのバックルに取り付けた状態を示す模式図であ
る。(A)はバックルとセンサーを一体化させた例であ
り、(B)はタングにセンサーを取り付けた例である。
【0024】まず、図1(A)を参照しつつ説明する。
本発明の指紋認識装置として、例えば指紋センサーの
U.are.U(ユー.アー.ユー)(製品形式 FP
S−1000)(オムロン社製)を使用することができ
る。この装置は指紋を光センサで読み取り、読み取られ
た情報を、指紋照合アプリケーションソフトが搭載され
たコンピュータに送り、コンピュータに予め記憶させて
おいたデータと照合して個人認識を行うものである。コ
ンピュータとのインターフェースはUSBインターフェ
ースが使用される。なお、現在、指紋センサーは小型化
が進んでおり、特開平6−149983号、特開平6−
223163号、特開平8−334636号、特開平1
0−171968号に開示されている技術等を用いるこ
とにより、より小型のセンサーを得ることができると考
えられる。
【0025】この指紋認識装置1をシートベルトのバッ
クル3と一体に設ける。このバックル3は、シートベル
ト5を装着するときに左手で支えられ、右手にもったシ
ートベルトのタング7をはめ込む。バックル3の側面に
は握りやすいように溝9が形成されている。上面には親
指が乗せられる浅いくぼみ11が形成されており、ここ
で親指の指紋の検知が行われる。バックル3を左手で支
えるときに、親指以外の4本の指は溝9に入れられ、親
指は自然にくぼみ11に乗せられる。したがって、シー
トベルトを装着する動作と同時に指紋を検出することが
できる。指紋検知部は溝9に設けられ、親指以外の4本
の指の指紋を検知することもできる。また、溝9を断面
がL字型の溝とし、上方に向けて切り込まれた溝の外側
に指紋検知部が設けられると、溝9に親指以外の4本の
指を入れてバックルをつかんだ際に、より自然な状態で
4本の指の指紋を検知することができる。さらに、溝9
が設けられた面と反対側の面を指紋検知部とし、手の大
きな乗員がバックル3を握り締めたときに、親指以外の
4本の指がバックル3の反対側の面まで回っても指紋の
検知を可能にすることもできる。
【0026】このような指紋認識装置は、車両中の全シ
ートのシートベルトのバックル部に設けられている。
【0027】次に、図1(B)の例を説明する。本発明
の指紋認識装置は、指紋を光センサで読み取る指紋セン
サ1’を備える。指紋センサ1’で読み取られた情報
は、指紋照合アプリケーションソフトが搭載されたコン
ピュータに送られる。ここでコンピュータに予め記憶さ
せておいたデータと照合して個人認識を行う。
【0028】この指紋センサ1’をシートベルト5のタ
ング7と一体に設ける。このタングは、シートベルトを
装着するときに右手で支えられ、左手にもったシートベ
ルトのバックル3にはめ込まれる。タング7の表面には
人差し指が乗せられる浅いくぼみ13が形成されてお
り、ここで人差し指の指紋の検知が行われる。したがっ
て、シートベルトを装着する動作と同時に指紋を検出す
ることができる。
【0029】上述のように、個人に特有の指紋を認識す
る装置を用いることによって、確実に個人認識を行うこ
とができる。さらに、この指紋認識装置を、シートベル
ト装着時に必然的に指が触れるバックル、タング等に取
り付けることによって、乗員に自主的な動作を強要する
必要がない。また、乗員に自主的な動作を強要する必要
がない。さらに、常時IDカードを持ち歩く必要もな
く、走行中にIDカードを挿入したり、キーボードから
ID番号を入力することで運転者の注意力を低減させる
こともない。
【0030】図2は、本発明の第1の実施例に係る指紋
認識装置及び乗員保護装置の作動を制御するコンピュー
タのブロック図である。コンピュータは中央処理部5
0、指紋入力部60、情報入力部70、記憶部80等に
より構成されており、車両に搭載されている。
【0031】情報入力部70はキーボード等の入力装置
71で、車両の所有者や家族などの許可を得た乗員の体
重、身長、年齢、性別、骨粗鬆症の有無、妊娠の有無等
の身体的特徴に関する情報が乗員ごとに入力される。入
力された全ての情報は個人情報データ記憶部82に記憶
される。これらの個人情報は更新、変更する必要がある
ため、記録媒体は書き換え可能なRAMが用いられる。
個人情報記憶部82のデータベースには、身長、体重等
の身体的特徴はもとより、骨粗鬆症や老齢による骨格強
度の低下、妊娠中等の各個人の特性や健康状態といった
詳細な個人情報が記憶されており、これらの情報に応じ
て乗員保護装置を調整し、より最適で安全な乗員保護を
与えることができる。さらに、情報入力部70は指紋セ
ンサーを備え、上述の許可を得た乗員の指紋データが読
み取られ、指紋データ記憶部81に記憶されている。指
紋データは更新、変更する場合があるため、記憶媒体は
RAMが用いられる。この指紋データは上述の個人情報
データに対応しており、許可を得た乗員に対しての個人
情報と指紋のデータが入力され、記憶部80に記憶され
ることとなる。
【0032】入力装置71を車両のコンピュータとケー
ブル等の通信手段により接続可能な別個のコンピュータ
としてもよい。前もってこの入力用コンピュータに乗員
の個人情報や指紋データを入力し、通信手段により車両
のコンピュータに送り、各データを記憶部80に記憶し
ておく。これによって、車両コンピュータに情報入力部
を設ける必要がなく、車両のコンピュータを小型化でき
る。
【0033】また、情報入力部70は、特定の乗員の個
人情報データや指紋データが入力されたIDカードを車
両のコンピュータで読み取る構成であってもよい。この
場合は、前もって別個の入力装置で乗員の個人情報や指
紋データを読み取り、IDカードに記憶させておく。そ
して各乗員のカードを車両のコンピュータで読み取ら
せ、各データを記憶部80に記憶させる。この操作を一
度行っておけば、運転や乗車ごとにIDカードを持ち歩
く必要がない。
【0034】指紋入力部60の指紋センサー61は、車
両の各座席のシートベルトに設けられている。この指紋
センサー61は情報入力部70の指紋センサーと同一形
式のものである。このセンサーから各乗員の指紋が読み
取られ、指紋データ記憶部81に記憶された指紋データ
と照合される。データの照合は、指紋照合アプリケーシ
ョンソフト62によって行われる。
【0035】また、記憶部のROMには乗員保護装置最
適化プログラム83が搭載されている。このプログラム
83は、情報入力部70から入力され、個人情報データ
記憶部82に記憶された身体的特徴に関するデータに応
じて、乗員保護装置を最適化するための方法が示されて
いる。乗員保護装置90は、エアバッグ、シートベルト
プリテンショナー、EA、エアベルト等であり、身体的
特徴に合わせて各装置のパラメータが最適化される。例
えば、エアバッグの展開力というパラメータにおいて
は、身体的特徴の一つである体重に対して、展開力がO
FF、1st、Fullの三段階のいずれかとなるよう
命令を与える(具体例は後述する)。さらに、このプロ
グラム83には、シートセンサー、乗員センサー、衝突
センサーから送られたシート位置、乗員姿勢、衝突シビ
リアティの情報に応じても乗員保護装置の最適化を行う
ための方法が示されている。これらの命令は中央処理装
置50から各乗員保護装置90に送られる。
【0036】中央処理装置50はマイクロプロセッサに
より構成され、ROMに記憶された制御プログラム51
に沿って、ある乗員に対する指紋データからこの指紋に
該当する乗員の個人情報データを呼び出す処理、乗員保
護装置の最適化設定値を各乗員保護装置に送る処理を含
み、上記の設定、命令を行う。
【0037】図3は、本発明の第1の実施例に係る乗員
認識装置及び乗員保護装置の中央処理装置の動作を示す
フローチャートである。この例では、指紋認識によって
乗員保護装置最適化へのアクセス権を得るための処理の
流れを示す。
【0038】この装置では、前もって車の所有者や許可
を得た乗員の指紋データが情報入力部の指紋センサによ
って入力され、指紋データ記憶部に保存されている。さ
らに、入力装置から各乗員の身体的特徴が入力され、個
人情報データ記憶部に保存されている。プログラムをス
タートすると、まずS1において指紋センサによって指
紋検出を行う。次に、S2において、検出されたデータ
と指紋データ記憶部に記憶されている指紋情報とを照合
し、一致するデータがあれば許可された乗員であると判
定してS3に進み、乗員保護装置最適化プログラムを作
動させる。このとき検出されたデータが記憶部に記憶さ
れていなければ乗員保護装置の最適化は行われず、プロ
グラムは終了する。乗員保護装置最適化プログラムが作
動すると、S4において、S1で検出された指紋データ
に基づいて、個人情報データ記憶部から指紋データに対
応する乗員の個人情報を呼び出す。次にS5において、
各個人情報に対しての乗員保護装置の最適化されたパラ
メータを決定する。このパラメータは、S6において各
乗員保護装置に送られ、各装置は調整、制御される。
【0039】この例によれば、指紋センサで検出された
指紋が予め許可を得たものでない場合、乗員保護装置は
最適化されないこととなり、安全性能が低下する。ま
た、この場合、エンジン起動停止を含め、運転機能を制
限する命令を与えればセキュリティ機能が付加される。
また、許可を得た乗員で、指紋データと個人情報データ
が未登録の乗員が乗車する場合は、乗車時に情報入力部
70から身長や体重、年齢、性別、既往症の1以上を含
む個人情報データを記憶部の個人情報データ記憶部82
に記憶し、指紋データを指紋データ記憶部81に記憶さ
せることもできる。
【0040】次に、乗員保護装置最適化プログラムにお
いて、乗員保護装置であるエアバッグ、プリテンショナ
ー、EAの作動を決定する処理の流れの例を具体的に説
明する。各装置の作動パラメータであるエアバッグ展開
力、プリテンショナー引き込み力、EA荷重は、乗員の
体格、骨格の強度によって段階的に調整される。この例
では、体格は主に体重に依存し、骨格強度は主に年齢に
依存するものと仮定する。
【0041】体重は22kg以下、50kg以下、75kg以
下、及び75kg以上の4段階に分けられる。さらに、C
RSという区分も設ける。体重が重いほど体格が良いと
判断する。また、骨格強度は、年齢が男性の場合6才以
下及び60才以上、女性の場合6才以下50才以上と、
男性の場合6〜50才、女性の場合6〜60才の2段階
に分けられる。前者の場合は骨格強度が弱い、後者の場
合は強いと判断する。ここでは、例えば、体重が重く体
格が良いと判断された場合でも、年齢が男性の場合60
才、女性の場合50才以上であれば骨格強度が弱いと決
定され、この二つの判断結果に基づいて各乗員保護装置
の作動パラメーターが調整される。
【0042】図4は、骨格の強度と体格の区分におい
て、エアバッグ展開力、プリテンショナー引き込み力、
EA荷重の設定例を示す図である。骨格強度が強で、体
重別の設定を基本とした。
【0043】一般に、体格が良い場合はエアバッグ展開
力は強(Full)、プリテンショナー引き込み力は強
(High)、EA荷重は強(High)が適切である
とされている。骨格強度も強いほどエアバッグ展開力は
強(Full)、プリテンショナー引き込み力は強(H
igh)、EA荷重は強(Full)となる。ただし、
体重が75kg以上で年齢が50才以上の女性または60
才以上の男性の場合等の、体格が良くても骨格強度が弱
い場合には、プリテンショナーは弱め(Low)に展開
するよう設定して骨格に対する負担を減らし、EAは強
く(High)設定して上半身をゆっくり倒し、膨らん
だエアバッグにタイミングよく倒れ込むような設定とな
っている。
【0044】したがって、乗員保護装置最適化プログラ
ムにおいては、個人情報データから体重及び年齢を呼び
出し、それらの組み合わせを表1の設定に対応させて、
エアバッグ展開力、プリテンショナー引き込み力、EA
過重を設定する。
【0045】さらに、妊娠、骨粗鬆症等の特別な状況に
応じては、これらの情報が体格や年齢よりも優先して呼
び出され、適する処置が行われる。すなわち、妊娠の場
合は、エアバッグ展開力が通常、プリテンショナー引き
込み力が通常、EA荷重が弱めとなる。骨粗鬆症の場合
は、エアバッグ展開力が通常、プリテンショナー引き込
み力が弱め、EA荷重が通常となる。
【0046】図5は、本発明の他の実施例に係る指紋認
識装置を、ドアの窓開閉ボタンに取り付けた状態を示す
模式図である。この指紋センサ1”は窓開閉ボタン15
と一体に設けられる。ボタン15の表面には浅いくぼみ
17が形成されており、ここで指紋の検知が行われる。
【0047】この場合、シートベルト着用の有無も他の
乗員保護装置の設定に関与する。図6は、シートベルト
着用の有無の各場合のエアバッグ展開力の設定例を示す
図である。この場合、骨格強度によってエアバッグ展開
力を調整する必要はない。
【0048】したがって、乗員保護装置最適化プログラ
ムにおいては、個人情報データから体重及び年齢を呼び
出し、それらの組み合わせとシートベルト着用の有無を
表2の設定に対応させて、エアバッグ展開力を設定す
る。
【0049】さらに、個人情報データに、シート位置、
乗員の姿勢、衝突シビリアティの情報を加えて各乗員保
護装置のパラメータを選択すれば、より適切な保護を与
えることが可能になる。
【0050】また、上述の乗員認識装置及び乗員保護装
置は、飛行機のシートにも適用できる。例えば、飛行機
の予約時に身長、体重、年齢、性別、既往症等を登録す
れば、各自の座席番号に対応して、各自の身体的な特徴
に応じたシートベルトのプリテンショナーやEA過重が
設定される。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、個人の正確な情報の入力が可能な認識装置、
及び得られた情報に基づいて各乗員に最適となるよう制
御し作動させる乗員保護装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る指紋認識装置を、
シートベルトのバックルに取り付けた状態を示す模式図
である。(A)はバックルとセンサーを一体化させた例
であり、(B)はタングにセンサーを取り付けた例であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例に係る指紋認識装置及び
乗員保護装置の作動を制御するコンピュータのブロック
図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る乗員認識装置及び
乗員保護装置の中央処理装置の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】骨格の強度と体格の区分において、エアバッグ
展開力、プリテンショナー引き込み力、EA荷重の設定
例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例に係る指紋認識装置を、ド
アの窓開閉ボタンに取り付けた状態を示す模式図であ
る。
【図6】シートベルト着用の有無の各場合のエアバッグ
展開力の設定例を示す図である。
【符号の説明】
1 指紋認識装置 3 バックル 5 シートベルト 7 タング 9 溝 11、13、17
くぼみ 15 窓開閉ボタン 50 中央処理装置 51 制御プログ
ラム 60 指紋認識部 61 指紋センサ 62 指紋照合アプリケーションソフト 70 入力装置 71 入力装置 73 指紋センサー 80 記憶部 81 指紋データ記憶部 82 個人情報デ
ータ記憶部 83 乗員保護装置最適化プログラム(車載コンピュー
タ) 90 乗員保護装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/32 B60R 21/32 22/12 22/12 22/14 22/14 22/20 22/20 22/28 22/28 22/46 22/46 25/04 601 25/04 601 Fターム(参考) 3D018 BA08 BA12 CA05 CA09 CB02 CC00 CD00 DA00 MA00 QA02 3D054 AA01 AA02 AA03 AA04 AA07 AA25 EE09 EE10 EE11 EE13 EE14 EE27 EE28 EE29 EE31 EE36 EE54 FF20

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の乗員の身体的特徴又は識別物を検
    出する検出部と、 登録された乗員に関する上記身体的特徴又は識別物に関
    する情報を記憶しておく記憶部と、 上記検出部からの情報と記憶部の情報を同定する同定部
    と、を具備し、 該同定部で判断された結果に基づいて車載コンピュータ
    あるいは該コンピュータの乗員保護装置最適化プログラ
    ムの起動を決定することを特徴とする乗員認識装置。
  2. 【請求項2】 上記車載コンピュータあるいは該コンピ
    ュータの乗員保護装置最適化プログラムは、上記同定部
    で同定された乗員に関する身体的特徴又は識別物に関す
    る情報に応じて乗員保護装置を最適化することを特徴と
    する請求項1記載の乗員認識装置。
  3. 【請求項3】 上記検出部が指紋を検出することを特徴
    とする請求項1又は2記載の乗員認識装置。
  4. 【請求項4】 車両の乗員の身体的特徴又は識別物を検
    出する検出部と、 登録された乗員に関する上記身体的特徴又は識別物に関
    する情報を記憶しておく記憶部と、 上記検出部からの情報と記憶部の情報を同定する同定部
    と、を具備し、 上記検出部が車両の各座席に対応して設けられているこ
    とを特徴とする乗員認識装置。
  5. 【請求項5】 上記検出部がシートベルトのタング若し
    くはバックル、アームレスト、ドア、ドアの内側の開閉
    機構、窓の操作ボタン、ハンドル、サイドブレーキ、ギ
    ア、インパネ上のタッチパネルなど、シートベルト着用
    時あるいは着座時、走行開始時に指が簡単に触れられる
    箇所に設けられていることを特徴とする請求項4記載の
    乗員認識装置。
  6. 【請求項6】 上記検出部が指紋を検出することを特徴
    とする請求項4又は5記載の乗員認識装置。
  7. 【請求項7】 車両の乗員の身体的特徴又は識別物を検
    出する検出部、登録された乗員に関する上記身体的特徴
    又は識別物に関する情報を記憶しておく第1の記憶部、
    及び、上記検出部からの情報と第1の記憶部の情報を同
    定する同定部、を具備する乗員認識装置と、 登録されている乗員の身長、体重、年齢、性別、既往症
    の1以上を含む乗員特性情報を記憶しておく第2の記憶
    部と、 車両に備えられている作動特性が調整可能なエアバッ
    グ、シートベルト、エアベルト等の乗員保護具を上記乗
    員特性に応じた最適な作動特性に設定する設定部と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置。
  8. 【請求項8】 上記検出部が車両の各座席に対応して設
    けられていることを特徴とする請求項7記載の乗員保護
    装置。
  9. 【請求項9】 上記検出部として、シートベルトのタン
    グ若しくはバックル、アームレスト、ドア、ドアの内側
    の開閉機構、窓の操作ボタン、ハンドル、サイドブレー
    キ、ギア、インパネ上のタッチパネルなど、シートベル
    ト着用時あるいは着座時、走行開始時に指が簡単に触れ
    られる箇所に指紋認識センサが設置されていることを特
    徴とする請求項7又は8記載の乗員保護装置。
  10. 【請求項10】 エアバッグ対応シートに対応する乗員
    が認識されない場合は該シートのエアバッグを不作動と
    することを特徴とする請求項7記載の乗員保護装置。
  11. 【請求項11】 作動特性調整手段を有するエアバッグ
    に対して、 乗員の身長・体重から判断される体の大きさ、年齢・性
    別・骨粗鬆症の有無などより判断される骨格の強さ、エ
    アバッグ展開時に荷重の加わる頭部・頚部・胸部などに
    特別配慮の必要な身体的特徴や病状等の、各個人に特有
    の情報をもとに、 エアバッグの展開力に対する耐性の高い乗員には強い展
    開力を、低い乗員には柔らかい展開力を設定することを
    特徴とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護
    装置。
  12. 【請求項12】 作動特性調整手段を有するシートベル
    トのプリテンショナーに対して、 乗員の身長・体重から判断される体の大きさ、年齢・性
    別・骨粗鬆症の有無などより判断される骨格の強さ、プ
    リテンショナー展開時に荷重の加わる頚部・胸部・腹部
    ・肋骨・鎖骨などに特別配慮の必要な身体的特徴や病状
    等の、各個人に特有の情報をもとに、 プリテンショナー引き締め力に対する耐性の高い乗員に
    は強い引き締め力を、低い乗員には柔らかい引き締め力
    を設定することを特徴とする請求項7〜10いずれか1
    項記載の乗員保護装置。
  13. 【請求項13】 作動特性調整手段を有するシートベル
    トのエネルギー吸収(EA)機構に対して、 乗員の身長と体重・プリテンショナーの有無と設定等に
    より判断される上半身の前方への振りの大きさを予測
    し、振りの大きな乗員には強いEAを、小さな乗員には
    弱いEAを設定することを特徴とする請求項7〜10い
    ずれか1項記載の乗員保護装置。
  14. 【請求項14】 作動特性調整手段を有するエアベルト
    に対して、 乗員の身長・体重から判断される体の大きさ、年齢・性
    別・骨粗鬆症の有無などより判断される骨格の強さ、エ
    アベルト展開時に荷重の加わる頚部・胸部などに特別配
    慮の必要な身体的特徴や病状等の、各個人に特有の情報
    をもとに、 エアベルトの展開力に対する耐性の高い乗員には強い展
    開力を、低い乗員には柔らかい展開力を設定することを
    特徴とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護
    装置。
  15. 【請求項15】 作動特性調整手段を有するヘッドレス
    トに対して、 乗員の身長、頸部・頭部などに特別配慮の必要な身体的
    特徴や病状等の、各個人に特有の情報をもとに、 ヘッドレストの高さを自動調整することを特徴とする請
    求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護装置。
  16. 【請求項16】 作動特性調整手段を有するヘッドレス
    トに対して、 乗員の身長、頸部・頭部などに特別配慮の必要な身体的
    特徴や病状等の、各個人に特有の情報をもとに、 追突時にむち打ち症を防ぐヘッドレスト機構の前方や上
    方への押し出し量を調整することを特徴とする請求項7
    〜10いずれか1項記載の乗員保護装置。
  17. 【請求項17】 作動特性調整手段を有するショルダー
    アジャスターに対して、 乗員の身長、シートベルトの接する胸部・肩部、頸部な
    どに特別配慮の必要な身体的特徴や病状等の、各個人に
    特有の情報をもとに、 ショルダーアジャスターの位置を自動調整することを特
    徴とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護装
    置。
  18. 【請求項18】 上記乗員認識装置により得られる情報
    に加えて、各乗員保護装置の使用状況の情報をもとに乗
    員保護装置の作動を調整することを特徴とする請求項7
    〜10いずれか1項記載の乗員保護装置。
  19. 【請求項19】 上記乗員認識装置により得られる情報
    に加えて、シートセンサーで検出されるシートポジショ
    ンの情報をもとに乗員保護装置の作動を調整することを
    特徴とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護
    装置。
  20. 【請求項20】 上記乗員認識装置により得られる情報
    に加えて、乗員センサーで検出される乗員の姿勢情報を
    もとに乗員保護装置の作動を調整することを特徴とする
    請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護装置。
  21. 【請求項21】 上記乗員認識装置により得られる情報
    に加えて、衝突センサーで検出される衝突シビリアティ
    情報をもとに乗員保護装置の作動を調整することを特徴
    とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護装
    置。
  22. 【請求項22】 座席の乗員が小柄な大人や子供の場合
    であって、バックルセンサによりシートベルト未着用が
    検出された場合には、エアバッグを不作動とすることを
    特徴とする請求項7〜10いずれか1項記載の乗員保護
    装置。
  23. 【請求項23】 未登録の乗員が乗車した場合は、 乗員が、身長、体重、年齢、性別、既往症の1以上を含
    む乗員特性情報を上記第2の記憶部に入力し、 上記検出部が検出した該未登録の乗員の指紋とともに記
    憶部に登録することを特徴とする請求項7〜10いずれ
    か1項記載の乗員保護装置。
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