JP2000212683A - 冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼 - Google Patents

冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼

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JP2000212683A
JP2000212683A JP11014824A JP1482499A JP2000212683A JP 2000212683 A JP2000212683 A JP 2000212683A JP 11014824 A JP11014824 A JP 11014824A JP 1482499 A JP1482499 A JP 1482499A JP 2000212683 A JP2000212683 A JP 2000212683A
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Goro Anami
吾郎 阿南
Toyofumi Hasegawa
豊文 長谷川
Shigeru Yasuda
茂 安田
Akihiko Shinohara
明彦 篠原
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷間鍛造性に優れると共に冷間鍛造時の寸法
精度が良好であり、しかも十分な軟窒化特性を示す軟窒
化用鋼を提供すると共に、その製法を確立すること。 【解決手段】 C,Mn,Si,Al等の含有量が規定
され、これにCrおよび/またはVを(Cr+2V)≧
1.0質量%を満足する様に含有する低炭素鋼からな
り、冷間鍛造性を劣化させるAlの多量添加を行うこと
なしに十分な軟窒化特性を有し、60%冷間すえ込み加
工後の縦断面平均硬さがHv320以下となる冷間鍛造
時の寸法精度に優れた軟窒化用鋼であり、この様な軟窒
化用鋼は、上記化学成分組成を満たす低炭素鋼を圧延し
た後、600℃以上の温度域を20℃/秒以下の速度で
冷却することによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟窒化処理用鋼に関
し、より詳細には、冷間鍛造の後無切削ないし殆んど切
削しないで製造される機械構造部品のうち、特に軟窒化
処理を必要とする機械構造部品の素材として有用な鋼材
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械構造部品の多くは熱間鍛造後切削加
工し、高周波熱処理や浸炭処理などの表面強化処理を行
なうことによって製造されるが、この様な機械構造部品
を冷間鍛造後は軟窒化処理するだけで製造することがで
きれば、工程の簡素化と歩留りの大幅な向上が見込め
る。また高周波熱処理や浸炭処理等の熱処理では熱処理
歪みが大きいため、寸法精度の点で軟窒化材に劣りギヤ
等に使用すると騒音などの問題が生じてくる。
【0003】一方、ギヤ等として用いられる機械構造部
品に求められる機械特性を保証するには、通常Hv70
0以上の表面硬さを確保することが必要とされており、
軟窒化処理後の表面硬さでHv700以上を確保するに
は、通常、鋼中にCrやV等の強化元素を多量含有させ
なければならない。ところが、これらの合金元素は高い
強化効果を有しているので、冷間鍛造後の硬さを著しく
高める。そして冷間鍛造後の硬さが高まると金型の歪み
が起こり易くなり、冷間鍛造品の寸法精度が低下してく
る。
【0004】一般に冷間鍛造で機械部品を得る場合に
は、加工の激しい部位で60%程度の冷間加工が施され
るので、部品寸法精度の低下を抑えるには60%冷間鍛
造後の硬さをHv320程度以下、より好ましくはHv
250程度以下に抑えることが望ましく、従って可能な
限り冷間鍛造後の硬さを上げずに、その後の軟窒化処理
によって十分な表面硬さを確保し得る様な軟窒化特性を
与えることが望まれる。ところが、現在のところその様
な技術は開発されていない。
【0005】即ち、たとえば特開昭52−86920号
には、軟窒化処理性に優れたC含有量0.5質量%以下
の低合金鋼が開示されているが、この低合金鋼には1.
5質量%以上のMnと0.1質量%以上のNiが含まれ
ており、しかも実施例では0.08質量%以上のCを含
んでいるため冷間鍛造後の硬さが高く、冷間鍛造時の金
型歪みが起こり易くて優れた寸法精度の鍛造品が得られ
難い。また特開平7−138701号では、C含有量が
0.04質量%以下の低炭素鋼を用いているが、これに
は同時に0.5質量%以上のCuと0.25質量%以上
のNiを必須元素として含んでおり、やはり冷間鍛造後
の硬さは相当高くなる。更に特開平2−80539号に
開示された窒化用鋼は、極低炭素鋼であって且つMn含
有量も0.5質量%以下に抑えられているが、軟窒化処
理特性を得るため鋼に対する硬化能の高いTi,Nb,
Zr,V等の窒化促進元素を必須的に多量含有させる合
金設計となっており、冷間鍛造後の硬さを抑えることが
できない。
【0006】また特開平9−279295号および同9
−279296号には、冷間鍛造性に優れた軟窒化用鋼
が開示されている。ところがこれらの軟窒化鋼には、軟
窒化特性改善のため0.10%超のAlが添加されてお
り、そのためAl系の介在物が混入し易いため介在物を
起点とする割れを回避できず、満足のいく限界圧縮率が
得られない。これらの公報では、実施例として限界圧縮
率が65%以上と記載されているが、この限界圧縮率は
切り欠きのない圧縮試験片を使用した場合の結果であ
り、後述する如く切り欠き付きの試験片を用いた場合の
限界圧縮率は半分程度に低下するので、本願発明で意図
する様な65%以上といった高レベルの限界圧縮率は得
られない。
【0007】しかも、これらの軟窒化用鋼はかなり多量
のAlが含まれているためアルミナクラスタの生成によ
って冷間鍛造後に微小割れを起こし易く、冷間鍛造の後
に切削が殆んど若しくは全く行なわれない本発明の目的
にはそぐわない。また上記公報には、実施例として50
%冷間鍛造後の芯部硬さがHv320以下のものが開示
されているが、部品の寸法精度を左右するのは平均硬さ
であって単なる芯部硬さではない。そのため、上記公報
記載の技術でも必ずしも満足のいく寸法精度は得られな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な事情
に着目してなされたものであって、その目的は、寸法精
度を確保する上で必須とされる少なくとも60%の冷間
鍛造を行なった後の縦断面平均硬さをHv320以下、
望ましくはHv250以下に抑えることができ、冷間鍛
造後の切削を殆ど必要とせず、しかも十分な軟窒化特性
を示す様な鋼材、並びにその製法を提供しようとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成し得た本
発明に係る冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼と
は、C :0.0001〜0.02質量%、Mn:0.
1〜1.8質量%、Si:0.6質量%以下(0質量%
を含む)、Al:0.10質量%以下(0質量%を含
む)であると共に、Cr:5.0質量%以下および/ま
たはV:4.0質量%以下を、 Cr+2V≧1.0質量% を満足する様に含有する低炭素鋼からなり、60%冷間
すえ込み加工後の縦断面平均硬さがHv320以下以下
となるものであるところに特徴を有している。
【0010】また本発明の製法は、上記性能を備えた軟
窒化用鋼を確実に得ることのできる方法を明らかにする
もので、上記化学成分組成を満たす低炭素鋼を圧延した
後、600℃以上の温度域を20℃/秒以下の速度で冷
却するところに特徴を有している。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは上記の様な事情に着
目し、冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼を提供
すべく、各種の鋼成分について検討を重ねた。その結
果、鋼中のC量およびSi量をできるだけ低減すると共
にMn含有量を適正に調整し、更にCr,Vの1種また
は2種を適量含有させてやれば、60%冷間鍛造後の硬
さがHv320以下に抑えられると共に優れた軟窒化特
性を有し、冷間鍛造工程で金型の歪みを起こすことなく
高い寸法精度の冷間鍛造品を与えると共に、軟窒化処理
性も良好で軟窒化処理により優れた表面硬さを発揮する
軟窒化用鋼が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0012】なお本発明では、上記の様に60%冷間鍛
造後の縦断面平均硬さをHv320以下にすることが必
要であるが、本発明では、60%冷間鍛造後の該平均硬
さを評価するための基準として、下記の方法によって求
められる60%冷間すえ込み加工後の縦断面平均硬さで
規定している。即ち図1(A)に示す如く、直径20m
m×高さ30mmの供試材を使用し、これを上下方向
(軸心と平行方法)に60%すえ込み加工し、供試材が
押し潰されてその外周が図1( B) に示す如くタイヤ状
にせり出した加工物の縦断面11個所を側定位置として
10kg荷重でビッカース硬さを測定し、その平均値を
もって平均硬さとする。
【0013】また本発明において十分な歩留まりを確保
するための限界圧縮率とは、図2に示す如く切り欠き付
きの圧縮試験片(直径20mm×高さ30mm,ノッ
チ:60°×深さ0.3mm,R:0.05mm)を用
いて上記と同様に上下方向から圧縮し、ノッチ底部に割
れが生じる限界の圧縮率をいう(詳細は「R&D/Vo
l.23 No.2」の第90〜96頁参照)。
【0014】そして本発明では、上記方法によって求め
られる60%すえ込み加工後の縦断面平均硬さをHv3
20以下に抑えることによって、冷間鍛造時における寸
法精度を確保すると共に、冷間加工時の歩留まりを十分
に高め得る様にしている。
【0015】ところで、先にも説明した様に特開平9−
279295号や同9−279296号公報の軟窒化用
鋼では、実施例として限界圧縮率が65%以上のものが
記載されているが、ここに記述された限界圧縮率は切り
欠き無しの試験片を用いて得た値であり、図2に示した
様に切り欠き付きの供試材を使用したときの限界圧縮率
は約半分程度まで低下するので、これらの公報に開示さ
れた軟窒化用鋼では本発明で意図する如き65%以上の
限界圧縮率を得ることはできない。
【0016】しかるに本発明では、従来の軟窒化用鋼で
は相当量の添加が必要とされていたAlを積極的に添加
せずとも、冷間鍛造後に軟窒化処理される鋼材用途に対
しては十分な軟窒化特性が確保されるという新知見に基
づいている。また上記公報には実施例として50%冷間
鍛造後の硬さがHv320以下のものが記述されてい
る。しかしながら加工率が50%と60%は、真歪に換
算すると0.7と0.9で大きく異なり、また冷間鍛造
後の鋼の硬さは測定位置によっても著しく異なるので、
前述した方法で求められる縦断面平均硬さがHv320
以下になる訳ではなく、結局のところこれらの従来技術
でも本発明の目的を果たすことはできない。
【0017】以下、上記縦断面平均硬さを確保すること
のできる本発明軟窒化用鋼の化学成分を定めた理由を詳
細に説明する。
【0018】C:0.0001〜0.02%(化学成分
の場合は質量%を意味する、以下同じ) 軟窒化処理後の鋼部品として十分な靭性を確保するに
は、少なくとも0.0001%以上のCを含有させなけ
ればならず、C量がこれ未満では粒界強度が低下して靭
性が低下する。しかし、C量が0.02%を超えると、
冷間加工後の硬さが高くなり過ぎてHv320を超え、
本発明の目的にそぐわなくなる。C含有量の好ましい下
限は0.0050%程度であり、好ましい上限は0.0
15%程度である。
【0019】Mn:0.1〜1.8% Mnは、不純物として混入してくるSをMnSとして固
定することにより加工性の劣化を抑える作用があり、こ
うした効果を有効に発揮させるには、0.1%以上含有
させなければならない。しかしながら、1.8%を超え
ると、鋼材としての硬さが高くなり過ぎて加工後の硬度
がHv320を超える恐れがでてくるので、1.8%以
下に抑えなければならない。なお、Mn含有量のより好
ましい下限は0.5%程度、より好ましい上限は1.5
%程度である。
【0020】Si:0.6%以下(0%を含む) Siは脱酸作用を有すると共に鋼を高強度化する作用を
有しているが、過剰に含有させると、加工硬化が大きく
なって冷間鍛造後の硬さをHv320以下に抑え難くな
る。
【0021】Al:0.10%以下(0%を含む) 脱酸作用を発揮すると共に軟窒化特性を高める作用を有
しているが、0.10%を超えると、アルミナクラスタ
が発生し易くなって冷間鍛造後の部品に微小割れが発生
するため、切削加工が必須となる。従って、冷間鍛造後
に切削を全く若しくは殆んど行なわないことを目的とす
る本発明の意図を生かすには、Al含有量を0.10%
以下に抑えなければならない。
【0022】Cr:5.0%以下および/またはV:
4.0%以下 これらの元素は、いずれも軟窒化処理性を高める作用を
有しており、軟窒化処理後の表面硬さでHv700以上
を確保するには、これら元素の少なくとも一種を、(C
r+2V≧1.0%)を満たす様に含有させることが必
要である。これらのうちVは、更に軟窒化処理に伴う冷
間鍛造歪みの回復による芯部硬さの低下を抑える作用も
有している。しかしVは強化作用が大で、Crに比べる
と少量の添加で冷間鍛造後の硬さを高める傾向があるの
で、該硬さを抑えつつ軟窒化効果を高めるうえで特に好
ましいのはCrである。
【0023】またCr,Vの含有量が多過ぎると、軟窒
化硬化層が薄くなってギヤなどとして使用した時の面圧
に耐えられなくなるので、Crは5.0%以下、より好
ましくは3.0%以下に、Vは4.0%以下、より好ま
しくは0.5%以下にそれぞれ抑えなければならない。
【0024】本発明で規定する必須構成元素は上記の通
りであり、残部はFeおよび不可避不純物であるが、必
要により下記の元素を適量添加し、以下に示す各元素の
効果を有効に発揮させることも可能である。
【0025】P:0.04%以下(0%を含む) Pは鋼を高強度化する作用を有しているが、過剰に含有
させると、加工後の平均硬さをHv320以下にするこ
とが困難になるので、Pは0.04%以下に抑えなけれ
ばならない。
【0026】S:0.02%以下(0%を含む) Sは被削性の向上に有効に作用する。なお本発明の軟窒
化用鋼は、前述の如く本来は切削されないが、部品用途
によってはドリル穿孔などで切削が必要になることもあ
るので、その様な場合は少量のSを含有させることも有
効となる。ただしS含有量が多過ぎると、冷間鍛造時に
割れを起こし易くなるので、0.02%以下に抑えなけ
ればならない。
【0027】Cu:0.2%以下(0%を含む) Cuは耐食性向上効果を有しているが、多過ぎると熱間
割れを起こし易くなるので、0.2%以下に抑えなけれ
ばならない。特に熱間割れを防止するには、Cu含有量
に対して約7割のNiを含有させることが必要となり、
それに伴って加工後の平均硬さが高まるため、Hv32
0以下の平均硬さを確保し難くなる。
【0028】Ni:0.1%以下(0%を含む) Niは強化元素として作用する他、上記の様にCuを含
有させた時には熱間加工割れの防止に必要となる。しか
しNi含有量が多くなり過ぎると金属組織が硬化し易く
なり、加工後の平均硬さでHv320以下といった特性
を確保し難くなるので、0.1%以下に抑えなけらばな
らない。
【0029】Nb:0.2%以下(0%を含む),Z
r:0.2%以下(0%を含む) B:100ppm以下(0%を含む)の1種以上 これらの元素はいずれも鋼材の強化作用を有しており、
強度不足の場合は適量含有させることが有効であるが、
夫々上限値を超えると、鋼材が硬くなり過ぎて加工後の
平均硬さでHv320以下を確保できなくなる。
【0030】Ca:100ppm以下(0%を含む) Caは冷間加工割れを抑える作用を有しているが、その
効果は100ppmで飽和し、それを超えて含有させる
と非金属系介在物量の増大により冷間鍛造時に却って割
れを起こし易くなる。
【0031】ところで、本発明で意図する冷間鍛造後の
寸法精度に優れた軟窒化用鋼を製造するには、要求され
る特性に応じて上記した範囲内で鋼材の化学成分を調整
し、該鋼材を用いて圧延を施した後、600℃以上の温
度を20℃/秒以下の冷却速度で冷却する様にするのが
良い。このとき、600℃以上の高温域を20℃/秒を
超える速度で冷却すると、フェライトの変態温度が低く
なって硬質化し、加工後平均硬さがHv320を超えて
しまう。これに対し上記高温域の冷却速度を20℃/秒
以下に抑えると、フェライトが高温で析出し易くなり、
その後に行なわれる冷間鍛造時における寸法精度が良好
で且つ軟窒化処理特性に優れた軟窒化用鋼を得ることが
できるのである。
【0032】上記高温域でのより好ましい冷却速度は1
0℃/秒以下、更に好ましくは5℃/秒以下である。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変
更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれ
も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0034】実施例 下記表1に示す化学成分の供試鋼を用い、圧延から60
0℃までの平均冷却速度を下記表2の様に調整すること
により、直径25mm×長さ4mの軟窒化用鋼を製造し
た。
【0035】得られた各供試鋼について、図2で説明し
た方法で割れ発生限界圧縮率を測定すると共に、夫々に
ついて60%冷間すえ込み加工後の縦断面平均硬さを調
べ、更に570℃×1時間の軟窒化処理(雰囲気ガスと
してはRXガス50%とアンモニア50%の混合ガスを
使用)を施した後、表面硬さ(JIS G 0563)
および硬化層深さ(JIS G 0562)を調べた。
結果を表2,3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表1〜3より次の様に解析できる。A1〜
A5はC量の影響を調べたものであり、C含有量が本発
明の規定範囲を超えるもの(A1,A2)では、軟窒化
後の表面硬さを高めるためにCrを必要量添加すると6
0%冷間すえ込み加工後の平均硬さがHv320を超
え、金型歪みの発生により満足な寸法精度が得られなく
なる。しかしC量を0.02%以下に抑えたもの(A3
〜A5)では、適量のCrを添加した場合でも冷間すえ
込み加工後の平均硬さはHv320以下に抑えられ、鍛
造時の寸法精度の低下を生じることなく軟窒化特性を十
分に高めることが可能となる。
【0040】C1〜C3はSi含有量の影響を調べるた
めに行なった実験例であり、Si含有量が規定量を超え
る(C3)と冷間すえ込み加工後の平均硬さがHv32
0を超え、寸法精度への悪影響が避けられなくなる。D
1〜D4はMn含有量の影響を調べるために行なった実
験例であり、Mn量が多くなり過ぎても(D4)冷間す
え込み加工後の平均硬さが増大し、Hv320以下の要
件を満たし得なくなって満足のいく寸法精度が得られな
くなる。
【0041】B1〜B6はCr量の影響、E1〜E3は
V量の影響夫々調べるために行なったものであり、これ
らの元素は、軟窒化処理性を高め軟窒化処理後の表面硬
さでHv700以上を確保するのに少なくとも1種以上
を適量含有させなければならない。しかし、何れの元素
も規定量を超えると軟窒化性が高まり過ぎて軟窒化硬化
層が薄くなり、ギヤなどとして使用した時の面圧に耐え
られなくなる傾向が生じてくるので、規定量を超える添
加は避けなければならない。
【0042】F1〜F3はAl量の影響を調べるために
行なったものであり、Al量が0.10%を超えると割
れを起こし易くなり、割れ発生限界圧縮率が低下してく
る。
【0043】G2は、Nbを多めに添加した例である
が、硬質化効果が高くて冷間すえ込み加工後の平均硬さ
がHv320を超え、寸法精度の要求を満たし得なくな
る。G10は、軟窒化性向上元素として添加される元素
の量が不足する(即ちV,Alは添加されておらず、C
r含有量も好適量に満たない)ため、軟窒化処理後の表
面硬さが不足気味である。同様にB1も、軟窒化性向上
元素として添加される元素の量が不足する(即ち、C
r,V量のいずれも好適含有量に満たない)ため、軟窒
化処理後の表面硬さが不足気味である。
【0044】G3〜G9は、S,Cu,Ni,Ti,Z
r,Ca,B等が少量含まれる例であり、表1に示した
程度の量であれば、冷間鍛造時の寸法精度や軟窒化処理
後の表面硬さには殆んど悪影響を及ぼさないことが分か
る。
【0045】A3' 〜A5' は、C含有量を若干変更し
た鋼材について、600℃までの冷却速度を20℃/秒
超とした例であり、いずれも60%冷間すえ込み加工後
の平均硬さがHv320を超えており、金型歪みによる
寸法精度の低下が避けられない。
【0046】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、
C,Mn,Si,Al含有量の規定された極低炭素鋼に
適量のCr及び/又はVを含有させ、冷間すえ込み加工
後の縦断面平均硬さを抑えつつ軟窒化特性を高めること
によって、冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼を
提供し得ることになった。また本発明の方法によれば、
圧延後の高温域における冷却速度を規定することによ
り、上記特性を備えた軟窒化用鋼を確実に得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷間すえ込み加工後の縦断面平均硬さの測定法
を示す説明図である。
【図2】限界圧縮率の測定法を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 豊文 神戸市灘区灘浜東町2番地 株式会社神戸 製鋼所神戸製鉄所内 (72)発明者 安田 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 篠原 明彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4E087 AA10 BA02 CB03 HA01 4K032 AA01 AA02 AA04 AA08 AA11 AA12 AA14 AA16 AA22 AA23 AA27 AA29 AA31 AA35 AA36 AA39 BA02 CD02 CD03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C :0.0001〜0.02質量%、 Mn:0.1〜1.8質量%、 Si:0.6質量%以下(0質量%を含む) Al:0.10質量%以下(0質量%を含む)、 であると共に、 Cr:5.0質量%以下(0質量%を含まない)および
    /またはV:4.0質量%以下(0質量%を含まない)
    を、 Cr+2V≧1.0質量% を満足する様に含有する低炭素鋼からなり、60%冷間
    すえ込み加工後の縦断面平均硬さがHv320以下とな
    るものであることを特徴とする、冷間鍛造性と冷間鍛造
    時の寸法精度に優れた軟窒化用鋼。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の化学成分組成を満たす
    低炭素鋼を圧延した後、600℃以上の温度域を20℃
    /秒以下の速度で冷却することを特徴とする冷間鍛造性
    と冷間鍛造時の寸法精度に優れた軟窒化用鋼の製法。
JP11014824A 1999-01-22 1999-01-22 冷間鍛造後の寸法精度に優れた軟窒化用鋼 Withdrawn JP2000212683A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008126939A1 (ja) * 2007-04-11 2008-10-23 Nippon Steel Corporation 鍛造用鋼
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