JP2000215493A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2000215493A
JP2000215493A JP11011856A JP1185699A JP2000215493A JP 2000215493 A JP2000215493 A JP 2000215493A JP 11011856 A JP11011856 A JP 11011856A JP 1185699 A JP1185699 A JP 1185699A JP 2000215493 A JP2000215493 A JP 2000215493A
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pickup device
polarization hologram
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light
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回折角の比較的小さい偏光ホログラムを用い
て、光源と受光手段とを空間的に有効に分離する。 【解決手段】光源である半導体レーザ1からの光束を回
折格子3を介して光記録媒体8の記録面に照射し、記録
面により反射された戻り光束を回折格子を介して受光手
段9により受光しつつ情報の書込み及び/または再生を
行う光ピックアップ装置において、回折格子3は、透過
光束の偏光状態により回折作用の異なる偏光ホログラム
で、戻り光束に対して回折作用を作用させる用に配備さ
れ、偏光ホログラムの光記録媒体側の光路上に、光源か
らの光束に対し戻り光束の偏向面を略90度旋回させる
ための1/4波長板6を有し、光源と偏光ホログラムと
の間に、光源1からの光束を偏光ホログラム3に向けて
全反射するとともに、偏光ホログラムにより回折された
戻り光束を受光手段9に向けて透過させるキューブ状の
光学素子2を有し、この光学素子は、2つのプリズム2
a,2bを斜面同志が近接するように組合せ、上記斜面
の間が、光源からの光束に対して低屈折率の領域2cと
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光ピックアップ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】光源である半導体レーザからの光束を回
折格子を介して光記録媒体の記録面に照射し、記録面に
より反射された戻り光束を上記回折格子を介して受光手
段により受光しつつ情報の記録および/または再生を行
う光ピックアップ装置で、上記回折格子として偏光ホロ
グラムを用いることが意図されている。偏光ホログラム
は、入射する光束の偏光状態に応じて回折作用の異なる
ものである。半導体レーザから放射される光束は、実質
的な直線偏光状態であるので、光源からの光束が偏光ホ
ログラムを実質的に全て透過するようにすると、光源か
らの光を利用効率良く光記録媒体に照射することができ
る。また、偏光ホログラムの光記録媒体側の光路に1/
4波長板を配備し、戻り光束の偏光面を往路の偏光面方
向から90度旋回させて偏光ホログラムに入射させるこ
とにより、戻り光束に対して偏光ホログラムの回折作用
を作用させることができ、回折光束を受光手段により受
光させることにより、受光手段の受光光量を有効に増大
させてS/N比の高い信号を発生させることができる。
上記のごとき光ピックアップ装置では、光源から光記録
媒体へ向かう光束の光路から「受光手段に向かう戻り光
束の光路」が、偏光ホログラムにより分離されることに
なる。この場合、光源と受光手段とをある程度離し、こ
れらの設置を容易にするために、偏光ホログラムにおけ
る回折角を大きくしようとすると、ホログラムの格子ピ
ッチを小さくする必要があるが、格子ピッチを小さくす
るには微細加工精度を高める必要がある。微細加工精度
を高めることは必ずしも容易ではなく、格子形状を設計
通りに形成することが困難である。格子形状が設計通り
に形成されないと、偏光ホログラムの偏光分離性(偏光
状態によりホログラム作用を異ならせる機能)が低下し
たり、透過率が低下したり、あるいは回折効率が低下し
たりして、光記録媒体への照射光量の低下、受光手段へ
の入射光量の低下、戻り光束による信号のSN比の低下
等が発生したり、光記録媒体の高速駆動が困難になった
りする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の如
き、回折格子として偏光ホログラムを使用する光ピック
アップ装置において、回折角の比較的小さい偏光ホログ
ラムを用い、光源と受光手段を有効に分離することを課
題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の光ピックアッ
プ装置は「光源である半導体レーザからの光束を回折格
子を介して光記録媒体の記録面に照射し、記録面により
反射された戻り光束を上記回折格子を介して受光手段に
より受光しつつ情報の書込み及び/または再生を行う光
ピックアップ装置」である。この発明の光ピックアップ
装置は、光記録媒体に対する情報の書込みと情報の再生
とを共に行いうるものとして実施できることは勿論、光
記録媒体に対して情報の書込みのみを行う装置として実
施することも、光記録媒体に対して情報の再生のみを行
う装置として実施することもできる。勿論、この発明の
光ピックアップ装置は「光記録媒体に記録されている情
報の消去」を行うこともできる。この発明の光ピックア
ップ装置は以下に述べるように、半導体レーザから放射
される光の利用効率を高めることができるので、光記録
媒体に対して情報の書込みを行い得る装置として実施し
た場合に技術的意義が大きい。また、光記録媒体に対し
て情報の再生を行う場合には、光源における発光強度を
有効に軽減でき、情報再生に伴う光源における電力消費
を有効に軽減できる。従って、この発明は情報再生にお
いても大きな技術的意義を有する。請求項1記載の光ピ
ックアップ装置は、回折格子としての偏光ホログラム
と、1/4波長板と、キューブ状の光学素子とを有す
る。「偏光ホログラム」は、透過光束の偏光状態により
回折作用が異なるが、実質的に戻り光束のみを回折させ
るように配備される。「1/4波長板」は、偏光ホログ
ラムの光記録媒体側の光路上に配備され、光源からの光
束に対し戻り光束の偏向面を略90度旋回させる。「キ
ューブ状の光学素子」は、光源と偏光ホログラムとの間
に配備され、光源からの光束を偏光ホログラムに向けて
全反射するとともに、偏光ホログラムにより回折された
戻り光束を受光手段に向けて透過させるように光学機能
を設定される。この光学素子は「2つのプリズムを斜面
同志が近接する」ように組合せ、互いに近接した上記斜
面の間が「光源からの光束に対して低屈折率の領域」と
なっている。
【0005】キューブ状の光学素子における2つのプリ
ズムの斜面間、即ち、光源からの光束に対して低屈折率
の領域は「空気領域(数μm以下が好ましい)」である
こともできるし(請求項2)、各プリズムの材質よりも
屈折率の低い透明物質で充填されていることもでき(請
求項3)、さらには「光源からの光束に対して低屈折率
で、戻り光束に対して高屈折率である透明な複屈折物
質」で充填されていることもできる(請求項4)。キュ
ーブ状の光学素子を構成する2つのプリズムのうち、受
光手段側に配備されるプリズムの形状を「回折格子およ
び/または2つのプリズムの斜面間領域で発生する非点
収差をキャンセルもしくは助長する形状」とすることが
できる(請求項5)。請求項1〜5の任意の1に記載の
光ピックアップ装置において、回折格子として用いられ
る偏光ホログラムの断面形状を「ブレーズ化もしくは段
階状」にすることにより、即ち、格子の凹凸の長手方向
に直交する断面内における断面形状を左右非対称な形状
とすることにより、±1次回折光のうち、受光手段へ導
かれる方の強度を大きくすることができる(請求項
6)。また、回折格子としての偏光ホログラムを「有機
物質もしくは無機物質による異方性膜」により形成する
ことができる(請求項7)。請求項1〜7の任意の1に
記載の光ピックアップ装置において、回折格子である偏
光ホログラムの形成領域に隣接して「半導体レーザから
の放射光束の一部をモニタ用光束として反射する反射型
ホログラム」を形成することができる(請求項8)。モ
ニタ用光束は、受光手段の一部に形成された受光部に入
射される。請求項1〜8の任意の1に記載の光ピックア
ップ装置において、回折格子である偏光ホログラムは
「光源からの光束をカップリングするカップリングレン
ズとキューブ状の光学素子の間」に配備することができ
る(請求項9)。このようにする代わりに、偏光ホログ
ラムをカップリングレンズよりも光記録媒体側に配備す
ることも可能である。また、カップリングレンズを省略
して、光源からの光束をキューブ状の光学素子と偏光ホ
ログラムと1/4波長板とを介して対物レンズに入射さ
せるように構成することもできる。上記請求項9記載の
光ピックアップ装置において「光源としての半導体レー
ザと、回折格子と、受光手段と、キューブ状の光学素子
とを同一の筐体に組み付け一体化」することができる
(請求項10)。このようにすると一体化された部分を
セルとして取り扱うことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図1(a)において、光源である
半導体レーザ1(この実施の形態で、半導体レーザはキ
ャン型であり、図1における符号1は半導体レーザチッ
プを示している)から放射された発散性の光束は、キュ
ーブ状の光学素子2を構成する2つのプリズム2a,2
bの内、プリズム2aに入射し、プリズム2aの斜面で
「内部全反射」され、プリズム2aから射出すると、回
折格子としての偏光ホログラム3に入射する。偏光ホロ
グラム3は、この入射光束に対して回折作用を作用させ
ることなく透過させる。従って、偏光ホログラム3は光
学素子2側から入射する光束を実質的に全て直進的に透
過させる。偏光ホログラム3を透過した光束は、カップ
リングレンズ4により以後の光学系にカップリングされ
る。この実施の形態において、カップリングレンズ4の
作用は「コリメート作用」で、カップリングされた光束
は実質的な「平行光束」となる。カップリングレンズ4
は「ビーム整形機能」を持ち、カップリングされた光束
は、その光束断面形状が「略円形状」になる。上記ビー
ム整形を行うのに、カップリングレンズとして「互いに
直交する方向のパワーが異なるアナモフィックなレン
ズ」を用い、光源の活性層に平行な方向の光束径を拡大
するようにしてもよいし、上記活性層に直交する方向の
光束の裾野部を遮断することにより行っても良い。光の
利用効率を高める観点からは、上記アナモフィックなカ
ップリングレンズを用いるのが好ましい。カップリング
レンズ4で平行光束化された光束は、偏向プリズム5に
より光路を折り曲げられ、1/4波長板6を透過して円
偏光状態となり、対物レンズ7ににより集束光束に変換
され、光記録媒体8に入射し、媒体基板を透過して記録
面8Aに光スポットとして集光する。記録面8Aにより
反射された光束は「戻り光束」となり、対物レンズ7に
より平行光束に戻され、1/4波長板6を透過すると、
往路とは偏光面の向きが90度異なる光束となってカッ
プリングレンズ4に入射する。カップリングレンズ4に
より集束光束にされた戻り光束は、偏光ホログラム3に
入射する。偏光ホログラム3は、このとき戻り光束に回
折作用を作用させ、戻り光束は実質的に0次光束と±1
次光束に分離する。図1(a)において破線で示す光束
は、受光手段9により「受光されるべき戻り光束」とな
る+1次光束を示している。+1次光束として回折され
た戻り光束は、キューブ状の光学素子2を構成するプリ
ズム2a,2bとを透過して受光手段9に入射する。
【0007】キューブ状の光学素子2を構成する2個の
プリズム2a,2bは「直角プリズム」で、互いに斜面
を近接させている。図1(b)に示すように、プリズム
2a,2bの斜面間は空気間隙2cとなっている。空気
間隙2cの間隙幅:dは数μm以下である。空気間隙2
cの屈折率は1であるから、プリズム2a,2bの内部
に比して低屈折率の領域である。
【0008】図2(a)に示すように、偏光ホログラム
3は、3つの偏光ホログラム部分A,B,Cからなって
いる。受光手段9は、図2(b)に示すように、4分割
された受光面a1,a2,b,cを有し、前記偏光ホロ
グラム部分Aで回折された戻り光束部分は、受光面a1
と受光面a2の境界部分にスポットP1として集光し、
偏光ホログラム部分B,Cで回折された戻り光束部分は
それぞれ、受光面b,受光面cにスポットP2,P3と
して集光する。受光面a1,a2,b,cから出力され
る受光信号をそれぞれ、信号:α1,α2,β,γとす
る。図2(a)において、符号2Aは「適正な戻り光
束」、符号2Bは「デフォーカスを生じた戻り光束」の
1例、符号2Cは「トラックずれを生じた戻り光束」の
1例を示している。この実施の形態において、フォーカ
ス誤差信号は、偏光ホログラム部分AとB、Cとの境界
部を「ナイフエッジ」とするナイフエッジ法で得られ、
信号:(α1−α2)として与えられる。また、記録面
上で、光スポットがトラックからずれると、偏光ホログ
ラム部分B、Cに入射する戻り光束部分が(戻り光束2
Cで例示するように)偏光ホログラム部分B,Cに対し
て非対称に変化するので、トラック誤差信号としては信
号:(β−γ)を用いることができる。情報の再生を行
う場合は、再生信号としては信号:(α1+α2+β+
γ)またはその一部を用いることができる。偏光ホログ
ラム3における上記各偏光ホログラム部分A,B,C
は、断面形状をブレーズ化されている。図3(a)に示
すのは、通常の偏光ホログラム3aであるが、この場合
には、ホログラムによる回折作用が作用すると、透過光
束は回折作用を受けずに直進する0次光束と、±1次光
束に分かれる。±1次光束の一方を受光手段に導くの
で、他方はフレア光束となる。−1次光束は+1次光束
と同じ強度を有するため、フレア光束も受光手段に導か
れる光束も同じ強度を有することになる。図3(b)に
示す偏光ホログラム3では、断面形状が「ブレーズ化」
されており、このため±1次光束のうちの一方の強度を
実質的に0とすることができる。換言すれば、受光手段
に導く回折光束の強度を、図3(a)の場合の実質的に
倍にすることができる。従って、受光手段により検出さ
れる戻り光束の光強度を有効に大きくでき、戻り光束検
出のS/N比を有効に高め、信頼性を高めることがで
き、光記録媒体を高速回転する場合にも良好な信号を検
出できる。偏光ホログラムの断面形状をブレーズ化する
かわりに、図3(c)に示す偏光ホログラム3bのよう
に「断面形状を階段状」にしてもよい。このようにして
も、回折により生じる±1次回折光の内の一方の光強度
を他方に対して大きくできるので、光強度の大きい方の
回折光束を受光手段に導くことにより、断面形状をブレ
ーズ化する場合と同様の効果を得ることができる。
【0009】偏光ホログラム3は、LiNbO3やCa
CO3のような複屈折性の結晶材料で作製したものを用
いることもできるが、材料が高価であるため、その使用
が光ピックアップ装置のコストを押し上げる一因とな
る。このようなコスト上の問題を回避するため、偏光ホ
ログラム3を、有機物質もしくは無機物質による異方性
膜により形成することができる。無機物質による異方性
膜は所謂「斜め蒸着」により形成できる。石英板等の透
明基板に、例えば、Ta25やSiO2 等の誘電体材料
を真空蒸着で成膜する際に、基板を蒸着源に対して傾け
た状態で蒸着を行うとΔn(=nP−nS)が0.08程
度である複屈折性の異方性膜を得ることができる。これ
はLiNbO3 結晶のΔnと同程度であるが、真空蒸着
法という簡便な方法で大面積に形成できるので低コスト
化が可能である。例えば、上記の「大面積に異方性膜を
形成した石英基板」の異方性膜にエッチング等により凹
凸を形成するホログラム加工を施し、凹凸の形成された
面を等方性屈折率の媒質で平坦化したのち、所望のサイ
ズに切り離すことにより所望の偏光ホログラム3を得る
ことができる。複屈折性の異方性膜を容易に得る別の方
法としては、有機の高配向膜を用いる方法がある。例え
ば、ガラス等の透明基板上に、SiO等を斜め蒸着し、
あるいはポリエチレンテレフタレート(PET)等の有
機膜を形成して布でラビング処理して配向したのち、ポ
リジアセチレンモノマーを真空蒸着して配向させ、その
後、紫外線の照射によりポリマー化して異方性膜を作る
ことができる。あるいはまた、スピンコート等により形
成したポリイミドフィルムを延伸によりポリイミド分子
鎖を1軸方向に配向させ、面内複屈折を発現させる方法
も考えられる。延伸の際の温度や引張り力によりΔnを
変化させることができる。この方法でも安価に大量の異
方性膜を製造できる。このように得られた異方性膜にエ
ッチング等により凹凸を形成するホログラム加工を施
し、表面を等方性屈折率の媒質で平坦化することにより
所望の偏光ホログラム3とすることができる。上述した
LiNbO3 のような複屈折性結晶で偏光ホログラムに
よる回折格子を形成する場合、回折格子素子の厚さは
0.5〜1mm程度となり、発散光束を透過させた場
合、収差の発生が問題となる。これに対し上記有機また
は無機物質による異方性膜を素材として形成された偏光
ホログラムは厚さが極めて薄く(上記斜め蒸着による場
合で10μm以下)、このため、図1(a)に示すよう
に、発散光束あるいは集束光束を透過させても大きな収
差は発生しない。
【0010】図1〜図3に即して実施の形態を説明した
光ピックアップ装置は、光源である半導体レーザ1から
の光束を、回折格子3を介して光記録媒体8の記録面8
Aに照射し、記録面8Aにより反射された戻り光束を回
折格子3を介して受光手段9により受光しつつ情報の書
込み及び/または再生を行う光ピックアップ装置であっ
て、回折格子3は、透過光束の偏光状態により回折作用
の異なる偏光ホログラムで、戻り光束に対して回折作用
を作用させる用に配備され、偏光ホログラム3の光記録
媒体側の光路上に、光源1からの光束に対し戻り光束の
偏向面を略90度旋回させるための1/4波長板6を有
し、光源1と偏光ホログラム3との間に、光源からの光
束を偏光ホログラムに向けて全反射するとともに、偏光
ホログラム3により回折された戻り光束を受光手段9に
向けて透過させるキューブ状の光学素子2を有し、この
光学素子2は、2つのプリズム2a,2bを斜面同志が
近接するように組合せ、斜面の間が、光源からの光束に
対して低屈折率の領域2cとなっている(請求項1)。
キューブ状の光学素子2における2つのプリズム2a,
2bの斜面間は空気領域2cであり(請求項3)、偏光
ホログラム3の断面形状はブレーズ化され、1次回折光
の一方の強度を大きくして受光手段9に導いている(請
求項6)。回折格子としての偏光ホログラム3は、有機
物質もしくは無機物質による異方性膜により形成され
(請求項7)、回折格子である偏光ホログラム3は、光
源からの光束をカップリングするカップリングレンズ3
とキューブ状の光学素子2の間に配備されている(請求
項9)。
【0011】ここで、上記実施の形態を若干具体的に説
明する。上記実施の形態に示す光ピックアップ装置は
「光記録媒体への情報の書込み」の可能なものであり、
このため、光源からの光束を有効に取込み得るように、
カップリングレンズ4は、焦点距離が10mm前後、開
口数:NAが0.3程度のものを想定している。カップ
リングレンズのカップリング作用はコリメートレンズで
あるので、この場合、カップリングレンズ4と半導体レ
ーザ1、カップリングレンズ4と受光手段9との「光路
に沿った距離」は10mm程度となる。10mmの間隔
があれば、キューブ状の光学素子2と偏光ホログラム3
とを配備するスペースは十分である。また、光源として
の半導体レーザ1からの光束を光学素子2で全反射させ
て偏光ホログラム3に導き、戻り光束を「光学素子2を
透過」させて受光手段9に導くので、光源と受光手段の
配備位置が空間的に十分に分離され、これらの組み付け
が容易である。偏光ホログラム3における回折角は「1
0度前後」に設定される。上に説明した実施の形態で
は、キューブ状の光学素子2を構成するプリズム2a,
2bの各斜面の間は空気間隙2cである。プリズム2a
の斜面で、半導体レーザ1からの光束が「偏光ホログラ
ム3側へ内部全反射する条件」は、プリズム2aの材質
の屈折率をNとすると、上記形態において、光源からの
光束の上記斜面への入射角は45度であるから、N・s
in(45度)>1となることである。プリズム2aの
材質の屈折率を1.6とすれば、N・sin(45度)
=1.13であるから、光源からの光束を全反射するの
に十分である。一方、戻り光束は、偏光ホログラムによ
り回折されるが、この回折角を10度とすると、戻り光
束がプリズム2a,2bの斜面に入射する入射角は、4
5−10=35度であり、このとき、N・sin(35
度)となる。プリズム2bの材質の屈折率も1.6とす
ると、N・sin(35度)=0.92<1であるか
ら、上記斜面での全反射は生じず、戻り光束は確実に光
学素子2を透過して受光手段に導かれる。偏光ホログラ
ム3は、上記の如く「回折角が10度前後」である場合
は、格子ピッチがさほど小さくなく、格子を十分な精度
をもって形成できるので、偏光分離性や透過率・回折効
率の低下の問題を有効に回避できる。従って、受光手段
への入射光量の低下、戻り光束による信号のS/N比の
低下の問題を有効に回避でき、光記録媒体の高速駆動も
可能になる。
【0012】上に説明した実施の形態において、キュー
ブ状の光学素子2は、2つの直角プリズム2a,2b
を、斜面同志が薄い空気間隙2cを隔して近接するよう
に組み合わせたものであるが、キューブ状の光学素子
は、これに限らず、例えば、図4(a)に示すように、
2つのプリズム2a,2bの斜面間を「各プリズムの材
質よりも屈折率の低」い透明物質2c1で充填したもの
や、図4(b)に示すように、2つのプリズム2a,2
bの斜面間を「光源からの光束に対して低屈折率で、戻
り光束に対して高屈折率」である透明な複屈折物質2c
2で充填したもので構成することができる。透明物質や
複屈折物質は、光源からの光束が全反射され、戻り光束
が光学素子2を透過するという条件を満足するように選
択されることは言うまでもない。低屈折領域を空気間隙
2cとする場合は、光学素子2を2個のプリズムのみで
構成できるのでコスト的に優位である。また、低屈折率
領域を透明物質2c1や複屈折物質2c2で充填する場
合は、これらをスペーサとすることにより2プリズムの
斜面間隔を良好に保つことができる。
【0013】図5は、請求項5記載の光ピックアップ装
置の実施の1形態を要部のみ示している。偏光ホログラ
ム3よりも光記録媒体側の光学的構成は図1(a)に示
した形態と同じである。この実施の形態では、キューブ
状の光学素子2’はプリズム2a,2b1で構成され、
これらプリズムの斜面間は空気間隙2cとなっている。
戻り光束は偏光ホログラム3により10度程度の回折角
で回折され、光学素子2’を透過する。図1の実施の形
態では、プリズム2a,2bは直角プリズムであるので
光学素子2への戻り光束に対する入射面と射出面は互い
に平行であるから、受光手段へ向かう戻り光束は、平行
平板を斜めに透過することになり、若干の非点収差が発
生する。また斜面間の空気間隙2cは、上述のように数
μm以下であれば殆ど問題無いが、空気間隙2cの厚み
がある程度大きくなると、空気間隙を通過する戻り光束
に「無視できない非点収差」を発生させる。戻り光束の
非点収差は、偏光ホログラム3の透明基板を透過するこ
とによっても発生する。図5に示す実施の形態では、こ
のように、偏光ホログラム3やキューブ状の光学素子
(特にプリズムの斜面間)で発生する非点収差を、受光
手段9側に配備されるプリズム2b1の形状によりキャ
ンセルするようになっている。即ち、プリズム2b1
の、受光手段9に面したプリズム面(射出面)は、戻り
光束の内部入射角を、前述のプリズム2bの場合よりも
若干大きくするように設定され、これにより上記非点収
差をキャンセルするようにしている。
【0014】図1の実施の形態において、光学素子2に
より「無視できない非点収差」が発生する場合、偏光ホ
ログラムの光学機能を「このような非点収差を補正す
る」ように定めることも可能である。しかし、このよう
な収差補正機能を偏光ホログラムに課すると、偏光ホロ
グラムにおける格子は直線状にならず、曲線状にならざ
るを得ない。戻り光束は偏光ホログラムにより回折され
て受光手段9に導かれるので、受光手段9と偏光ホログ
ラム3とは、上記戻り光束が適正に受光手段に入射する
ように、相互の位置関係を調整する必要があある。この
位置調整は、受光手段の側で行うことも可能であるが、
実際には偏光ホログラムを「光軸の回りに回転させて行
う」方が調整が容易である。このように偏光ホログラム
を回転させて位置調整を行う場合、偏光ホログラムの格
子が曲線状であると、偏光ホログラムを回転させること
により、ホログラムと光学素子の斜面間との位置関係が
ずれることがあり、このような「ずれ」を生ずると、偏
光ホログラムの収差補正機能が適正に作用せず、結局
「非点収差」を発生してしまうことになる。しかし上記
のように、非点収差をキャンセルさせる機能をプリズム
2b1に持たせれば、偏光ホログラム3は直線状の格子
で形成することができ、偏光ホログラムを回転調整して
も、これに起因する非点収差の発生はないので、偏光ホ
ログラムの回転調整により、受光手段と偏光ホログラム
の位置関係の調整が容易になり、光ピックアップ装置の
組み付けが容易になる。上には、プリズム2b1の形状
により非点収差のキャンセルを行う場合を説明したが、
フォーカス誤差信号を「非点収差法」で検出するような
場合であれば、偏光ホログラムやプリズム斜面の間隙部
で発生する非点収差を助長するように、受光手段側プリ
ズムの形状を設定(戻り光束の射出面をシリンダ面にす
る等)するようにしてもよい。
【0015】図6は、請求項8記載の光ピックアップ装
置の実施の1形態を要部のみ示している。偏光ホログラ
ム3よりも光記録媒体側の光学的構成は図1(a)に示
した形態と同じである。この実施の形態では、偏光ホロ
グラム3に「半導体レーザからの放射光束の一部をモニ
タ用光束として反射」する反射型ホログラム10が形成
されている。反射型ホログラム10は、図6(b)に示
すように、偏光ホログラムの形成領域3Aに隣接して形
成されている。図6(b)で符号31は偏光ホログラム
3に光源側から入射する高速の光束プロファイルを示
す。反射型ホログラム10が反射するのは、半導体レー
ザ1から放射される発散光束の周辺部の「光記録媒体の
照射に寄与しない部分」である。反射型ホログラム10
は上記周辺部光束を「反射光束が光学素子2を透過する
ような角度」で反射させるとともに、反射光束を受光手
段9上に集光させるようなレンズ作用を有している。従
って、反射光束は、光学素子2を透過して受光手段9の
「モニタ光受光部(戻り光束を受光する部分とは別個に
設けられている)」に集光される。反射型ホログラム1
0は、戻り光束を回折させるための偏光ホログラムの形
成領域に隣接して形成されるので、偏光ホログラム3に
対する反射型ホログラム10の位置合わせが不要であ
り、偏光ホログラム3を精度良く取付さえすれば反射型
ホログラム10の位置は正しく位置決めされるので、光
学系の組付けが容易である。また、受光手段9は、戻り
光束に対する受光部の他にモニタ光束用の受光部1個を
追加するのみでよく、独立した受光素子を用いる必要が
ないので低コストで実現できる。また、多量のモニタ光
量を必要とする場合には、偏光ホログラムの外周部全体
に反射型ホログラムを形成すればよい。
【0016】図7は、請求項10記載の光ピックアップ
装置の実施の1形態を要部のみ示している。偏光ホログ
ラム3よりも光記録媒体側の光学的構成は図1(a)に
示した形態と同じである。光源としての半導体レーザ1
と、偏光ホログラム3、受光手段9、キューブ状の光学
素子2とは、同一の筐体11の所定の位置に組み付けら
れて一体化されている。このように光源、偏光ホログラ
ム、キューブ状の光学素子、受光手段を一体化してセル
構造とすることにより、これらの占める部分を小型化で
き、一体化により各光学部品の相対的な位置ずれを有効
に防止できる。また、セル部分のみの個別的な組立てが
できるため光ピックアップ装置の組付けが容易である。
半導体レーザの高出力化や受光手段の高出力化等による
「部品変更への対応」も容易である。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明によれ
ば新規な光ピックアップ装置を実現できる。この発明の
光ピックアップ装置は、回折角の比較的小さい偏光ホロ
グラムを用いて、光源と受光手段とを空間的に有効に分
離できる。偏光ホログラムの回折角が比較的小さくて良
いので、格子ピッチを比較的大きくでき、偏光ホログラ
ムの加工が容易となり、安価に精度の良い偏光ホログラ
ムを得ることができ、光ピックアップ装置の低コスト化
と精度の良いピックアップ動作が可能となる。また、焦
点距離が短く、開口数の大きいカップリングを用いるこ
とが可能であるので、光源から放射される光の利用効率
を高め、高速の情報書込みを実現することが可能にな
り、情報の再生に際しては、光源の発光強度を低減して
光源における電力消費を低減することが可能となる。ま
た、光学素子をキューブ状にしたことにより、偏光ホロ
グラムの組み付け位置がずれても、受光手段における戻
り光束のスポットの位置がずれないため、光学部品の組
み付け公差を緩くすることができる。請求項5記載の光
ピックアップ装置では、キューブ状の光学素子の形状に
より、不要な非点収差をキャンセルして受光手段上に戻
り光束の良好なスポットを形成でき、あるいは、非点収
差を有効に助長してフォーカス誤差信号の検出に利用す
ることができる。請求項6記載の光ピックアップ装置で
は、戻り光束の偏光ホログラムによる回折光束のうち、
強度を大きくした光束を受光手段に導き、戻り光束の検
出精度を高めることができる。請求項7記載の光ピック
アップ装置は、偏光ホログラムのコストを低減化でき、
光ピックアップ装置自体の低コスト化を図ることができ
る。請求項8記載の光ピックアップ装置は、上記効果に
加え、半導体レーザからの光束の光強度をモニタリング
でき、半導体レーザの後方の受光手段を不要にできる。
請求項10記載の光ピックアップ装置は、光源、偏光ホ
ログラム、キューブ状の光学素子と受光手段とを一体化
してセル構造とすることにより、これらの占める部分を
小型化でき、一体化により各光学部品の相対的な位置ず
れを有効に防止できる。また、セル部分のみの個別的な
組立てができ、光ピックアップ装置の組付けが容易で、
半導体レーザの高出力化や受光手段の高出力化等による
部品変更への対応も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の1形態を説明するための図であ
る。
【図2】上記実施の形態における偏光ホログラムと受光
手段とを説明するための図である。
【図3】上記実施の形態における偏光ホログラムを説明
するための図である。
【図4】キューブ状の光学素子を2例示す図である。
【図5】請求項5記載の発明の実施の1形態を説明する
ための図である。
【図6】請求項8記載の発明の実施の1形態を説明する
ための図である。
【図7】請求項10記載の発明の実施の1形態を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 キューブ状の光学素子 2,2b プリズム 2c 空気間隙(低屈折率の領域) 3 偏光ホログラム 4 カップリングレンズ 6 1/4波長板 7 対物レンズ 8 光記録媒体
フロントページの続き Fターム(参考) 2K008 AA05 AA09 CC01 CC03 EE04 FF12 FF13 FF14 HH13 HH14 HH19 5D119 BA01 CA09 DA01 DA05 EA02 EA03 EC02 EC06 EC35 FA05 JA02 JA07 JA08 JA09 JA12 JA14 JA24 JA25 JA32 JB03 KA02 LB07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源である半導体レーザからの光束を回折
    格子を介して光記録媒体の記録面に照射し、上記記録面
    により反射された戻り光束を上記回折格子を介して受光
    手段により受光しつつ情報の書込み及び/または再生を
    行う光ピックアップ装置において、 回折格子は、透過光束の偏光状態により回折作用の異な
    る偏光ホログラムで、戻り光束に対して回折作用を作用
    させるように配備され、 上記偏光ホログラムの光記録媒体側の光路上に、光源か
    らの光束に対し戻り光束の偏向面を略90度旋回させる
    ための1/4波長板を有し、 光源と上記偏光ホログラムとの間に、光源からの光束を
    上記偏光ホログラムに向けて全反射するとともに、上記
    偏光ホログラムにより回折された戻り光束を受光手段に
    向けて透過させるキューブ状の光学素子を有し、 この光学素子は、2つのプリズムを斜面同志が近接する
    ように組合せ、上記斜面の間が、光源からの光束に対し
    て低屈折率の領域となっていることを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光ピックアップ装置におい
    て、 キューブ状の光学素子における2つのプリズムの斜面間
    は空気領域であることを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の光ピックアップ装置におい
    て、 キューブ状の光学素子における2つのプリズムの斜面間
    は、各プリズムの材質よりも屈折率の低い透明物質で充
    填されていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の光ピックアップ装置におい
    て、 キューブ状の光学素子における2つのプリズムの斜面間
    は、光源からの光束に対して低屈折率で、戻り光束に対
    して高屈折率である透明な複屈折物質で充填されている
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の任意の1に記載の光ピック
    アップ装置において、 キューブ状の光学素子を構成する2つのプリズムのう
    ち、受光手段側に配備されるプリズムの形状が、回折格
    子および/または上記2つのプリズムの斜面間領域で発
    生する非点収差をキャンセルもしくは助長する形状とな
    っていることを特徴とする光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の任意の1に記載の光ピック
    アップ装置において、 偏光ホログラムの断面形状をブレーズ化もしくは段階状
    にすることにより、±1次回折光のうち、受光手段へ導
    かれる方の強度を大きくしたことを特徴とする光ピック
    アップ装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の任意の1に記載の光ピック
    アップ装置において、 回折格子としての偏光ホログラムが有機物質もしくは無
    機物質による異方性膜により形成されたことを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  8. 【請求項8】請求項1〜7の任意の1に記載の光ピック
    アップ装置において、 回折格子である偏光ホログラムの形成領域に隣接して、
    半導体レーザからの放射光束の一部をモニタ用光束とし
    て反射する反射型ホログラムが形成されていることを特
    徴とする光ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8の任意の1に記載の光ピック
    アップ装置において、 回折格子である偏光ホログラムが、光源からの光束をカ
    ップリングするカップリングレンズとキューブ状の光学
    素子の間に配備されたことを特徴とする光ピックアップ
    装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の光ピックアップ装置にお
    いて、 光源としての半導体レーザと、回折格子、受光手段と、
    キューブ状の光学素子とを同一の筐体に組み付け一体化
    したことを特徴とする光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100467583B1 (ko) * 2002-02-05 2005-01-24 삼성전자주식회사 광픽업 및 그 조립 방법
JP2010102749A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Fujinon Corp ホログラムパターン付き偏光ビームスプリッタ及び光ピックアップ装置
RU167474U1 (ru) * 2016-07-06 2017-01-10 федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Московский государственный технический университет имени Н.Э. Баумана" (национальный исследовательский университет)" (МГТУ им. Н.Э. Баумана) Устройство считывания мультиплексных одномерных компьютерно-синтезированных голограмм Фурье в системе оптико-голографической памяти
CN113485016A (zh) * 2021-09-08 2021-10-08 南京芯视元电子有限公司 一种显示装置和可穿戴设备

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