JP2000215509A - 光記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法

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JP2000215509A
JP2000215509A JP11014520A JP1452099A JP2000215509A JP 2000215509 A JP2000215509 A JP 2000215509A JP 11014520 A JP11014520 A JP 11014520A JP 1452099 A JP1452099 A JP 1452099A JP 2000215509 A JP2000215509 A JP 2000215509A
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JP
Japan
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recording
phase change
recording film
change material
sputtering
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JP11014520A
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Toru Abiko
透 安孫子
Yoshihiro Saitou
喜浩 斎藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高線速度における記録・再生特性、及び高密
度での信号特性においても十分な特性を有し、さらに耐
久性に優れる。 【解決手段】 結晶状態と非結晶状態との間の相変化が
可逆的に生じる相変化材料からなる記録層を備え、光線
を照射して上記記録層に相変化を生じさせることにより
情報信号の記録及び/又は消去が行われる光記録媒体で
あって、上記記録層は、窒素を含有する相変化材料から
なる第1の記録膜と、第1の記録膜上に形成され、酸素
を含有する相変化材料からなる第2の記録膜と、第2の
記録膜上に形成され、窒素を含有する相変化材料からな
る第3の記録膜とを少なくとも有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶状態と非結晶
状態との間の相変化が可逆的に生じる相変化材料からな
る記録層を備え、光線を照射して上記記録層に相変化を
生じさせることにより情報信号の記録及び/又は再生が
行われる光記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、データ記録の分野において、安価
な大容量ファイルの実現を可能とする記録方式として、
光学記録方式に関する研究が進められており、産業用か
ら民生用まで幅広い用途が考えられている。
【0003】光学記録方式のうち、書換可能型のメモリ
ー形態に対応したものとして相変化型光ディスク等が挙
げられる。この相変化型光ディスクでは、結晶状態と非
結晶状態との間の相変化が可逆的に生じる相変化材料か
らなる記録層を備え、レーザ光等の照射により記録層を
昇温させ、記録層に相変化を生じさせて情報が記録又は
消去される。また、この相変化型光ディスクでは、光学
的に情報信号の読み出しが行われる。
【0004】このような相変化型光ディスク等に用いら
れる相変化材料としては、Ge−Te系合金材料、Ge
−Te−Sb系合金材料、In−Sb−Te系合金材
料、Ge−Sn−Te系合金材料等のいわゆるカルコゲ
ン系合金材料が知られている。
【0005】また、特開昭62-53886号公報、特開昭63-2
25934号公報、特開平3-80635号公報、特公平8-32482号
公報等では、相変化材料の高速結晶化特性等の向上を目
的としてGe−Sb−Te系合金材料の組成比が特定さ
れている。また、特開平6-166268号公報、特開平4-2327
79号公報等では、耐久性の向上を目的として、Ag−I
n−Sb−Te系合金材料の組成比を特定している。
【0006】さらに、特開平10-134414号公報、特開平1
0-16393号公報等では、繰り返し特性の向上を目的とし
て、窒素又は酸素等を界面部分に存在せしめることで、
記録層と誘電体膜との界面部分の熱伝導率を下げてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような相変化型光ディスクにおいては、高線速度、高
密度における信号特性などは、まだ十分なレベルにある
とは言えず、更なる特性向上が望まれている。
【0008】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、高線速度における記録・再生特
性、及び高密度での信号特性においても十分な特性を有
し、さらに耐久性に優れた光記録媒体及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光記録媒体は、
結晶状態と非結晶状態との間の相変化が可逆的に生じる
相変化材料からなる記録層を備え、光線を照射して上記
記録層に相変化を生じさせることにより情報信号の記録
及び/又は消去が行われる光記録媒体であって、上記記
録層は、窒素を含有する相変化材料からなる第1の記録
膜と、上記第1の記録膜上に形成され、酸素を含有する
相変化材料からなる第2の記録膜と、上記第2の記録膜
上に形成され、窒素を含有する相変化材料からなる第3
の記録膜とを少なくとも有することを特徴とする。
【0010】上述したような本発明に係る光記録媒体で
は、酸素を含有する第2の記録膜が、窒素を含有する第
1の記録膜と第3の記録膜とで挟まれているので、結晶
化速度が熱的、光学的にコントロールされ、広い線速度
でも良好な信号特性が得られる。
【0011】また、本発明の光記録媒体の製造方法は、
結晶状態と非結晶状態との間の相変化が可逆的に生じる
相変化材料からなる記録層を備え、光線を照射して上記
記録層に相変化を生じさせることにより情報信号の記録
及び/又は消去が行われる光記録媒体の製造方法であっ
て、上記記録層を形成するに際し、窒素を含有するスパ
ッタガスを用いたスパッタリングにより相変化材料を被
着させて第1の記録膜を形成する第1の工程と、上記第
1の工程で形成された上記第1の記録膜上に、酸素を含
有するスパッタガスを用いたスパッタリングにより、相
変化材料を被着させて第2の記録膜を形成する第2の工
程と、上記第2の工程で形成された上記第2の記録膜上
に、窒素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリン
グにより相変化材料を被着させて第3の記録膜を形成す
る第3の工程とを少なくとも有することを特徴とする。
【0012】上述したような本発明に係る光記録媒体の
製造方法では、酸素を含有する第2の記録膜を、窒素を
含有する第1の記録膜と第3の記録膜とで挟むことで、
結晶化速度が熱的、光学的にコントロールされ、広い線
速度でも良好な信号特性を有する光記録媒体が得られ
る。
【0013】また、本発明の光記録媒体の製造方法は、
結晶状態と非結晶状態との間の相変化が可逆的に生じる
相変化材料からなる記録層を備え、光線を照射して上記
記録層に相変化を生じさせることにより情報信号の記録
及び/又は消去が行われる光記録媒体の製造方法であっ
て、上記記録層を形成するに際し、窒素を含有するスパ
ッタガスを用いたスパッタリングにより相変化材料を被
着させて第1の記録膜を形成する第1の工程と、上記第
1の工程で形成された上記第1の記録膜上に、CO又は
CO2を含有するスパッタガスを用いたスパッタリング
により、相変化材料を被着させて第2の記録膜を形成す
る第2の工程と、上記第2の工程で形成された上記第2
の記録膜上に、窒素を含有するスパッタガスを用いたス
パッタリングにより相変化材料を被着させて第3の記録
膜を形成する第3の工程とを少なくとも有することを特
徴とする。
【0014】上述したような本発明に係る光記録媒体の
製造方法では、酸素を含有する第2の記録膜を、窒素を
含有する第1の記録膜と第3の記録膜とで挟むことで、
結晶化速度が熱的、光学的にコントロールされ、広い線
速度でも良好な信号特性を有する光記録媒体が得られ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0016】図1は、本発明に係る光記録媒体の一構成
例を模式的に示す断面図である。この光記録媒体は、相
変化型のディスク状光記録媒体(以下、光ディスクと称
する。)である。この光ディスク1は、基板2の一主面
2a上に、第1の誘電体層3と、記録層4と、第2の誘
電体層5と、熱拡散層6と、保護層7とが順次積層形成
されてなる。
【0017】基板2は、ポリカーボネートやガラス等、
レーザ光を透過し得る材料からなる。
【0018】第1の誘電体層3及び第2の誘電体層5は
少なくともZnSを含有する材料よりなることが好まし
く、例えばZnS−SiO2等が挙げられる。この第1
の誘電体層3の厚さとしては60nm〜220nmが好
ましく、具体的には、例えば85nmである。また、第
2の誘電体層5の厚さとしては10nm〜35nmが好
ましく、具体的には、例えば15nmである。
【0019】記録層4は、第1の記録膜4aと、第2の
記録膜4bと、第3の記録膜4cとが積層されてなる3
層構成とされている。
【0020】第1の記録膜4a及び第3の記録膜4c
は、窒素を含むAg−In−Sb−Te系材料、又は窒
素を含むGe−Sb−Te系材料等、窒素を含有する相
変化材料からなる。また、第2の記録膜4bは、例えば
酸素を含むAg−In−Sb−Te系材料、あるいは酸
素を含むGe−Sb−Te系材料等、酸素を含有する相
変化材料からなる。
【0021】すなわち、この記録層4は、酸素を含有す
る第2の記録膜4bが、窒素を含有する第1の記録膜4
aと第3の記録膜4cとで挟まれた構造とされている。
酸素を含有する第2の記録膜4bを、窒素を含有する第
1の記録膜4aと第3の記録膜4cとで挟むことで、広
い線速度範囲、高密度でも大きな信号振幅が得られ、繰
り返し記録耐久性も向上させることができる。
【0022】第2の記録膜4bを、第1の記録膜4aと
第3の記録膜4cとで挟んだ構造とすることで、信号特
性が向上する理由としては、以下のようなことが考えら
れる。
【0023】相変化材料の相変化速度を広い線速度に対
応させるには、記録層を構成する相変化材料に窒素や酸
素等を添加することにより結晶化速度をコントロールす
る必要がある。また、繰り返し特性などを向上させるに
は、記録層の界面窒化が有効である。
【0024】しかし、単層構成の記録層の界面窒化だけ
では、窒化による光学定数の変化により信号振幅は小さ
くなる。一方、相変化材料へ酸素を添加することで、窒
化と同様に結晶化速度をコントロールでき、その上、光
学定数の変化に、信号振幅をエンハンスできるような値
を持たせることができる。そのため、記録層4を、酸素
を添加した相変化材料を、窒素を添加した相変化材料で
挟んだ3層構成とすることにより、結晶化速度の熱的、
光学的なコントロールが行われ、広い線速度でも、良好
な信号特性が得られるものと考えられる。
【0025】熱拡散層6は、例えばアルミニウム等から
なる。この熱拡散層6の厚さとしては60nm〜150
nmが好ましく、具体的には、例えば120nmであ
る。
【0026】保護層7は、例えば紫外線硬化型樹脂等か
らなる。
【0027】このような光ディスク1に対して情報の記
録を行う場合には、基板2の一主面2aとは反対側の主
面2bからレーザ光等の記録光を部分的に照射して記録
層4の一部を所定の結晶相或いは非結晶相に相変化させ
ることにより記録を行う。上述したような相変化材料で
は、加熱温度によって異なるが、例えば急速加熱又は急
冷することにより非晶質状態となり、徐冷することによ
り結晶状態となる。このように、情報信号に応じて、記
録層4に結晶部分と非結晶部分とを形成することで情報
の記録が行われる。
【0028】また、この光ディスク1から情報の再生を
行う場合には、基板2の一主面2aとは反対側の主面2
b側から記録層4にレーザ光等の再生光を照射して、記
録層4中の異なる結晶相或いは非結晶相間の反射率の差
異により、結晶相及び非結晶相に対応した情報の再生を
行う。なお、この再生光は、記録層4に相変化を起こさ
ないようなものであることが必要である。
【0029】以下、このような光ディスク1の製造方法
について説明する。なお、以下の説明では光ディスク1
を構成する各層の具体的な厚さ等を挙げて説明するが、
これらの各層の厚さは、使用される線速度や記録条件等
に応じて適宜変化させることが好ましく、これらの値に
限定されるものではない。
【0030】まず、ポリカーボネートやガラス等、レー
ザ光を透過し得る材料からなり、トラッキング用のグル
ーブがスパイラル状に形成された基板2を用意する。
【0031】次に、基板2のグルーブが形成された面上
に、ZnS−SiO2等をスパッタリングにより被着さ
せて、第1の誘電体層3を形成する。スパッタリング時
の真空度は、例えば0.4Paとする。この第1の誘電
体層3の厚さとしては60nm〜220nmが好まし
く、具体的には、例えば85nmとする。
【0032】そして、第1の誘電体層3上に、Ge−S
b−Te系材料又はAg−In−Sb−Te系材料等の
相変化材料をスパッタリングにより被着させて第1の記
録膜4aを形成する。スパッタリング時の真空度は、例
えば0.4Paとする。スパッタリングにより第1の記
録膜4aを形成するとき、スパッタガスとして、N2
含有するArガスを用いる。スパッタガス中にN2を含
有させることで、相変化材料中に窒素が取り込まれる。
この第1の記録膜4aの厚さとしては、相変化材料とし
てGe−Sb−Te系材料を用いる場合には10nm以
上が好ましく、具体的には例えば10nmである。ま
た、Ag−In−Sb−Te系材料を用いる場合には5
nm以下が好ましく、具体的には例えば3nmである。
【0033】次に、第1の記録膜4a上に、Ge−Sb
−Te系材料又はAg−In−Sb−Te系材料等の相
変化材料をスパッタリングにより被着させて第2の記録
膜4bを形成する。スパッタリング時の真空度は、例え
ば0.4Paとする。スパッタリングにより第2の記録
膜4bを形成するとき、スパッタガスとして、O2を含
有するArガスを用いる。スパッタガス中にO2を含有
させることで、相変化材料中に酸素が取り込まれる。こ
の第2の記録膜4bの厚さとしては、相変化材料として
Ge−Sb−Te系材料を用いる場合には6nm以上が
好ましく、具体的には例えば6nmである。また、Ag
−In−Sb−Te系材料を用いる場合には19nm以
下が好ましく、具体的には例えば19nmである。
【0034】次に、第2の記録膜4b上に、Ge−Sb
−Te系材料又はAg−In−Sb−Te系材料等の相
変化材料をスパッタリングにより被着させて第3の記録
膜4cを形成する。スパッタリング時の真空度は、例え
ば0.4Paとする。スパッタリングにより第3の記録
膜4cを形成するとき、スパッタガスとして、N2を含
有するArガスを用いる。スパッタガス中にN2を含有
させることで、相変化材料中に窒素が取り込まれる。こ
の第3の記録膜4cの厚さとしては、相変化材料として
Ge−Sb−Te系材料を用いる場合には10nm以上
が好ましく、具体的には例えば10nmである。また、
Ag−In−Sb−Te系材料を用いる場合には5nm
以下が好ましく、具体的には例えば3nmである。
【0035】このようにして、酸素を含有する第2の記
録膜4bが、窒素を含有する第1の記録膜4aと第3の
記録膜4cとで挟まれた3層構造を有する記録層4が形
成される。
【0036】次に、記録層4上に、ZnS−SiO2
をスパッタリングにより被着させて、第2の誘電体層5
を形成する。スパッタリング時の真空度は、例えば0.
4Paとする。この第2の誘電体層5の厚さとしては1
0nm〜35nmが好ましく、具体的には、例えば15
nmとする。
【0037】次に、第2の誘電体層5上に、アルミニウ
ム等を被着させて熱拡散層6を形成する。スパッタリン
グ時の真空度は、例えば0.2Paとする。この熱拡散
層6の厚さとしては60nm〜150nmが好ましく、
具体的には、例えば120nmとする。
【0038】最後に、熱拡散層6上に、紫外線硬化型樹
脂等をスピンコート法によって塗布することにより保護
層7を形成して、光ディスク1が得られる。
【0039】なお、この光ディスク1では、記録層4の
第2の記録膜4bを、酸素及び炭素を含むAg−In−
Sb−Te系材料、酸素及び炭素を含むGe−Sb−T
e系材料等、酸素と炭素とを含有する相変化材料から構
成することもできる。
【0040】第2の記録膜4bを、酸素と炭素とを含有
する相変化材料から構成する場合、Ge−Sb−Te系
材料又はAg−In−Sb−Te系材料等の相変化材料
をスパッタリングにより被着させる際に、スパッタガス
として、CO又はCO2を含有するArガスを用いる。
スパッタガス中にCO又はCO2を含有させることで、
相変化材料中に酸素及び炭素が取り込まれる。この場合
にも、第2の記録膜4bの厚さとしては、Ge−Sb−
Te系材料を用いる場合には6nm以上が好ましく、具
体的には例えば6nmである。また、Ag−In−Sb
−Te系材料を用いる場合には、第2の記録膜4bの厚
さは19nm以下が好ましく、具体的には例えば19n
mである。
【0041】
【実施例】つぎに、上述したような光ディスクを作製
し、その特性を評価した実験例について説明する。
【0042】本実施例では、記録層を構成する第1,第
2及び第3の記録膜を形成する際に、それぞれの材料と
膜厚、スパッタリング時のスパッタガス中に含有される
2、O2又はCO2ガスの割合をそれぞれ変化させて光
ディスクを作製し、それらの光ディスクの特性を評価し
た。
【0043】まず、一主面上にトラッキングの為のグル
ーブが0.74μmのピッチでスパイラル状に形成され
ている、ポリカーボネート製の基板を用意し、この基板
のグルーブが形成された面上に、スパッタリングにより
ZnS−SiO2を85nmの厚みに被着させて第1の
誘電体層を形成した。
【0044】次に、この第1の誘電体層の上に、スパッ
タリングにより相変化材料を被着させて第1の記録膜
と、第2の記録膜と、第3の記録膜とをこの順に積層し
て記録層を形成した。
【0045】このとき、第1の記録膜、第2の記録膜及
び第3の記録膜を形成する際に、材料、膜厚、スパッタ
ガス中に添加されるN2、O2又はCO2ガスの割合を、
後掲する表1に示すようにそれぞれ変えて行った。な
お、表1において、膜厚はnm単位で示してあり、ま
た、添加ガス量は、スパッタガスの全流量に対する
2、O2又はCO2ガスの割合(%)を示している。
【0046】次に、この記録層の上にスパッタリングに
よりZnS−SiO2を15nmの厚みに被着させて第
2の誘電体層を形成した。
【0047】さらに、この第2の誘電体層の上にスパッ
タリングによりAl合金を120nmの厚みに被着させ
て熱拡散層を形成した。
【0048】これら各層のスパッタリングは各材料ごと
に分かれたチャンバーを有するスパッタリング装置を用
いて行うこととし、スパッタリングの際には各チャンバ
ー内の真空度を5×10-5Pa以下とした後、スパッタ
ガスを導入して所定の真空度とした。
【0049】さらに、各層が形成された基板をスパッタ
リング装置から取り出し、上記熱拡散層上にスピンコー
ト法により紫外線硬化樹脂よりなる保護層を形成し、実
施例1〜実施例5及び比較例1〜比較例7の12種類の
光ディスクを完成した。
【0050】次に、これらの光ディスクを初期化した。
ここで言う初期化とは、この光ディスクの記録層を安定
な所定の結晶層にしておくことを示す。
【0051】そして、実施例1〜実施例5及び比較例1
〜比較例7の光ディスクについて、繰り返し耐久性と信
号振幅との関係を評価した。
【0052】評価を行うには、まず、これらの光ディス
クに対して相変化型光記録再生装置により、図2に示す
ような発光パターンを用いて、線速度3.5m/秒、5
m/秒、7m/秒で、1.55μm長の11T信号を記
録した。Tはチャンネルクロックを示す。パルス幅は、
各線速度3.5m/秒、5m/秒、7m/秒に対し、そ
れぞれ0.6Tである20×10-9秒、14×10
-9秒、10×10-9秒とした。また、図2中、Ph,P
l及びPcは、ジッター値が最良になるパワーとした。
ここで、ジッター値とは、クロックに対して各マークエ
ッジの標準偏差をウィンドウ幅で規格した値をいう。
【0053】評価は、各線速度における繰り返し記録に
対する11Tのジッター値と変調度とを評価した。高密
度記録では、狭いトラックピッチと線密度から高い信号
特性を得るために変調度を大きくする必要がある。ここ
では、変調度が50%以上のとき、変調度特性をOKと
した。また、ジッター値については、ジッター値が、エ
ラー訂正可能な15%以下であるとき、ジッター特性を
OKとした。
【0054】そして、線速度3.5m/秒、5m/秒、
7m/秒でそれぞれ1000回のオーバーライト後の変
調度とジッター特性とを評価し、その両方の特性が共に
OKの場合に、総合判定としての特性をOKとした。変
調度とジッター特性とのどちらか一方でもNGの場合に
は、特性の総合判定をNGとした。
【0055】第1,第2及び第3の記録膜を形成する際
に用いた相変化材料、スパッタガスへの添加ガスとその
添加量及び各膜の膜厚と、特性の総合判定とをまとめて
表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように、記録層を、酸
素、又は酸素及び炭素を含む相変化材料からなる第2の
記録膜を、窒素を含む相変化材料からなる第1の記録膜
と第3の記録膜とで挟んだ3層構成とした実施例1〜実
施例5の光ディスクでは、総合判定がいずれもOKとさ
れており、変調度、ジッター特性ともに優れていること
がわかる。
【0058】一方、記録層成膜時に、スパッタガスに添
加ガスを添加しなかった比較例1及び比較例5、添加ガ
スとして窒素ガスのみを用いた比較例2及び比較例6で
は、総合判定がNGとされており、十分な特性が得られ
ていないことがわかる。
【0059】また、比較例3及び比較例7のように、酸
素を含まない第2の記録膜を、窒素を含む第1の記録膜
と第3の記録膜とで挟んだ場合には、十分な特性が得ら
れていないことがわかる。また、比較例4のように、窒
素を含む第2の記録膜を、酸素及び炭素を含む第1の記
録膜と第3の記録膜とで挟んだ場合にも、十分な特性が
得られず、本発明の効果は得られないことがわかる。
【0060】また、実施例1、比較例2及び比較例3の
光ディスクについて、線速度と信号振幅との関係を図3
に示す。なお、図3中、実施例1の光ディスクについて
は●で示す。また、比較例2の光ディスクについては□
で示し、比較例3の光ディスクについては△で示す。
【0061】図3から明らかなように、実施例1の光デ
ィスクでは、すべての線速度で信号振幅が大きく、広い
線速度範囲で、良好な信号振幅が得られていることがわ
かる。一方、比較例2及び比較例3の光ディスクでは、
実施例1の光ディスクに比べて信号振幅が小さく、その
上、線速度が大きくなるにつれて信号振幅が小さくなっ
てしまっている。
【0062】また、実施例4、比較例5及び比較例7の
光ディスクについて、線速度とジッター特性との関係を
図4に示す。なお、図4中、実施例4の光ディスクにつ
いては●で示す。また、比較例5の光ディスクについて
は□で示し、比較例7の光ディスクについては△で示
す。
【0063】図4から明らかなように、実施例4の光デ
ィスクでは、全ての線速度でジッター値が15%以下で
あり、良好なジッター特性が得られていることがわか
る。一方、比較例5及び比較例7の光ディスクでは、実
施例4の光ディスクに比べてジッター値が大きく、15
%以下のジッター値が得られているのは限られた線速度
範囲のみであった。
【0064】以上の結果より、相変化型光ディスクの記
録層を、酸素、又は酸素及び炭素を含む相変化材料から
なる第2の記録膜を、窒素を含む相変化材料からなる第
1の記録膜と第3の記録膜とで挟んだ3層以上の構成と
することで、高密度でも広い線速度範囲で、良好な信号
振幅及びジッター特性が得られることがわかる。
【0065】
【発明の効果】本発明では、記録層を、酸素を含む相変
化材料を、窒素を含む相変化材料で挟んだ少なくとも3
層以上の構成とすることで、高密度ながらも、広い線速
度範囲で良好な信号特性、繰り返し耐久性を有する光記
録媒体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の一構成例を示す断面図で
ある。
【図2】光ディスクのジッター特性を評価するための記
録発光パターンを示した図である。
【図3】実施例で作製された光ディスクについて、線速
度と信号振幅との関係を示す図である。
【図4】実施例で作製された光ディスクについて、線速
度とジッター特性との関係を示す図である。
【符号の説明】 1 光ディスク、 2 基板、 3 第1の誘電体層、
4 記録層、 4a第1の記録膜、 4b 第2の記
録膜、 4c 第3の記録膜、 5 第2の誘電体層、
6 熱拡散層、 7 保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶状態と非結晶状態との間の相変化が
    可逆的に生じる相変化材料からなる記録層を備え、光線
    を照射して上記記録層に相変化を生じさせることにより
    情報信号の記録及び/又は消去が行われる光記録媒体に
    おいて、 上記記録層は、 窒素を含有する相変化材料からなる第1の記録膜と、 上記第1の記録膜上に形成され、酸素を含有する相変化
    材料からなる第2の記録膜と、 上記第2の記録膜上に形成され、窒素を含有する相変化
    材料からなる第3の記録膜とを少なくとも有することを
    特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記第2の記録膜が、炭素を含有してい
    ることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 結晶状態と非結晶状態との間の相変化が
    可逆的に生じる相変化材料からなる記録層を備え、光線
    を照射して上記記録層に相変化を生じさせることにより
    情報信号の記録及び/又は消去が行われる光記録媒体の
    製造方法において、 上記記録層を形成するに際し、 窒素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリングに
    より、相変化材料を被着させて第1の記録膜を形成する
    第1の工程と、 上記第1の工程で形成された上記第1の記録膜上に、酸
    素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリングによ
    り、相変化材料を被着させて第2の記録膜を形成する第
    2の工程と、 上記第2の工程で形成された上記第2の記録膜上に、窒
    素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリングによ
    り、相変化材料を被着させて第3の記録膜を形成する第
    3の工程とを少なくとも有することを特徴とする光記録
    媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 結晶状態と非結晶状態との間の相変化が
    可逆的に生じる相変化材料からなる記録層を備え、光線
    を照射して上記記録層に相変化を生じさせることにより
    情報信号の記録及び/又は消去が行われる光記録媒体の
    製造方法において、 上記記録層を形成するに際し、 窒素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリングに
    より、相変化材料を被着させて第1の記録膜を形成する
    第1の工程と、 上記第1の工程で形成された上記第1の記録膜上に、C
    O又はCO2を含有するスパッタガスを用いたスパッタ
    リングにより、相変化材料を被着させて第2の記録膜を
    形成する第2の工程と、 上記第2の工程で形成された上記第2の記録膜上に、窒
    素を含有するスパッタガスを用いたスパッタリングによ
    り、相変化材料を被着させて第3の記録膜を形成する第
    3の工程とを少なくとも有することを特徴とする光記録
    媒体の製造方法。
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